説明

媒体の搬送装置及び処理装置

【課題】簡単な機構で異物を除去できる媒体の搬送装置を提供する。
【解決手段】本発明の一形態に係る媒体の搬送装置は、搬送手段3と、駆動手段31と、送風手段4と、を備え、送風手段4は、第1の開口部41cと第2の開口部41dとを有し、駆動手段31の回転軸31aの一方の端部に支持されたハウジング41と、ハウジング41内に格納され、駆動手段31の回転軸31aの一方の端部に連結された羽根42と、駆動手段31の回転軸31aが一方向に回転すると、第1の開口部41cから吸い込んだ空気を第2の開口部41dから挿入口33eに向かって吐き出し、駆動手段31の回転軸31aが他方向に回転すると、第2の開口部41dから吸い込んだ空気を第1の開口部41cから挿入口33eに向かって吐き出すように、ハウジング41の回転を拘束するストッパ43と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体の搬送装置及び処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1乃至3に開示されているように、例えば媒体であるIC(Integrated Circuit)カードの情報を読み込んだり、当該ICカードに情報を書き込んだりする処理装置が公知である。このような処理装置は、ICカードから正常に情報を読み込んだり、当該ICカードに情報を書き込んだりすることができるように、内部への埃等の異物の侵入を防いだり、ICカードに付着した異物が除去できる構成であることが好ましい。
【0003】
例えば特許文献2の処理装置は、ICカードを挿入した際に、板バネに設けられたクリーニング部材が当該ICカードのIC端子部及びIC接点に接触して、両部材をクリーニングする。そして、ICカードを更に押し込むと、リンク機構によりIC接点が移動し、IC接点がICカードのIC端子部に接触して、情報の書込/読込を行う。
【0004】
特許文献3の処理装置は、カードの搬送路とは別に筐体を貫通する通気管が形成されている。当該通気管により、筐体の内外で気圧差があっても、筐体に対して出入りする空気が通気管内を通り、空気に含まれる塵埃が搬送路内に侵入することを抑制することができる。
【0005】
ちなみに、特許文献4のインクジェット記憶装置は、搬送ローラの回転軸に設けられた羽根によって、インクミストを吸引する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−325220号公報
【特許文献2】特開平10−162106号公報
【特許文献3】特開2009−176078号公報
【特許文献4】特開2009−234073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2の処理装置は、リンク機構等を用いて異物を除去するため、異物を除去するための機構が複雑である。
また、特許文献3の処理装置は、一度筐体内に異物が侵入すると除去することができない。
【0008】
本発明の目的は、上述した課題を解決する媒体の搬送装置及び処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一形態に係る媒体の搬送装置は、挿入口から挿入された媒体を搬送する搬送手段と、駆動手段と、前記駆動手段の回転軸の一方の端部に支持された送風手段と、を備え、前記送風手段は、第1の開口部と第2の開口部とを有し、前記駆動手段の回転軸の一方の端部に支持されたハウジングと、前記ハウジング内に格納され、前記駆動手段の回転軸の一方の端部に連結された羽根と、前記駆動手段の回転軸が一方向に回転すると、前記第1の開口部から吸い込んだ空気を前記第2の開口部から前記挿入口に向かって吐き出し、前記駆動手段の回転軸が他方向に回転すると、前記第2の開口部から吸い込んだ空気を前記第1の開口部から前記挿入口に向かって吐き出すように、前記ハウジングの回転を拘束するストッパと、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、簡単な機構で異物を除去できる媒体の搬送装置及び処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態に係る媒体の処理装置を概略的に示す平面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る媒体の処理装置を概略的に示す側面図である。
【図3】送風手段を概略的に示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る媒体の処理装置における、媒体の搬入時の様子を概略的に示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る媒体の処理装置における、媒体の搬出時の様子を概略的に示す図である。
【図6】媒体の搬入時での送風手段における第1の部屋の断面図である。
【図7】媒体の搬入時での送風手段における第2の部屋の断面図である。
【図8】媒体の搬出時での送風手段における第1の部屋の断面図である。
【図9】媒体の搬出時での送風手段における第2の部屋の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施の形態に係る媒体の搬送装置及び処理装置について説明する。但し、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
【0013】
本実施の形態の媒体の処理装置(以下、単に処理装置という場合がある。)は、例えばICガード等の媒体の情報を読み込んだり、媒体に情報を書き込んだりする処理装置であって、現金自動預払機等に好適に用いられる。
【0014】
この処理装置1は、媒体2の搬送手段3、送風手段4等を備えている。搬送手段3は、駆動手段31、伝達手段32、搬送路33、搬送ローラ34等を備えている。駆動手段31は、駆動モータ等の駆動源である。本実施の形態の駆動手段31は、回転軸31aがハウジング31bの両側面から突出している。この駆動手段31は、例えば搬送路33に形成された冶具(図示を省略)に固定されている。そして、駆動手段31の回転軸31aは、搬送路33の長手方向に対して略直交するように配置されている。
【0015】
伝達手段32は、第1及び第2のプーリ32a及び32b、ベルト32cを備えている。第1のプーリ32aは、駆動手段31の回転軸31aの一方の端部に設けられている。第2のプーリ32bは、後述する搬送ローラ34の軸34aの端部に設けられている。ベルト32cは、第1のプーリ32aと第2のプーリ32bとに渡されている。その結果、駆動手段31の駆動力が搬送ローラ34に伝達される。
【0016】
搬送路33は、媒体2が移動する際に当該媒体2をガイドする。詳細には、上下方向に間隔を開けて第1及び第2のガイド部材33a及び33bを備えている。当該間隔は、媒体2の厚さより余裕を持った間隔とされている。第1及び第2のガイド部材33a及び33bは、長尺部材であり、媒体2の面内方向への回転を拘束するように側面33c及び33dを備えている。つまり、搬送路33は、略筒状に形成されている。
【0017】
このような第1及び第2のガイド部材33a及び33bは、例えば処理装置の筐体(図示を省略)に固定されており、一方の端部が媒体2の挿入口33eとして当該筐体から露出している。そして、第1及び第2のガイド部材33a及び33bには、搬送ローラ34のローラ34bが搬送路33内部に露出するように、開口部33fが形成されている。
【0018】
この搬送路33の長手方向に沿って、挿入口33e側から順に、媒体2が当該搬送路33内に挿入されたことを検知する監視センサ5、媒体2の磁気情報を読み取ったり、媒体2に情報を書き込んだりするための磁気ヘッド6、媒体2のIC端子部から情報を読み取ったり、媒体2に情報を書き込んだりするためのICプローブ7、媒体2の挿入側端部の位置決めを行う位置決めセンサ8が配置されている。媒体2が搬送路33内を移動する際に、これらの監視センサ5、磁気ヘッド6、ICプローブ7及び位置決めセンサ8が良好に作動するように、第1及び第2のガイド部材33a及び33bに開口部(図示を省略)が形成されている。
【0019】
さらに上側に配置される第1のガイド部材33aの所定の位置には、送風手段4を配置するための開口部33gが形成されている。本実施の形態の開口部33gは、磁気ヘッド6とICプローブ7との間の位置に配置されている。
【0020】
ちなみに、第1及び第2のガイド部材33a及び33bにおける側縁部分は、媒体2が移動する際に引っ掛からないように湾曲した形状とされている。
【0021】
搬送ローラ34は、軸34a、ローラ34bを備えている。本実施の形態の搬送ローラ34は、上下に対になって搬送路33の長手方向に対して略直交するように配置されており、この一対の搬送ローラ34が搬送路33の長手方向に間隔を開けて3個配置されている。そして、最も搬送路33の挿入口33e側に配置された、上側の搬送ローラ34の軸34aに伝達手段32の第2のプーリ32bが設けられている。ここで、搬送ローラ34の配置は、媒体2を良好に搬入及び搬出することができるように設定される。つまり、搬送ローラ34の配置は、挿入口33eから挿入された媒体2の挿入側端部が位置決めセンサ8で検知されるように当該媒体2を搬入でき、且つその状態の媒体2を挿入口33eまで搬出できるように設定される。これにより、詳細は後述するが、媒体2の搬入時は、駆動手段31の駆動力が搬送ローラ34を介して、挿入口33eから挿入された媒体2に伝達され、当該媒体2は磁気ヘッド6で情報が読み取られたり、情報が書き込まれたりしつつ、挿入側端部が位置決めセンサ8の位置まで到達するように搬入され、ICプローブ7でIC端子部から情報が読み取られたり、情報が書き込まれたりする。一方、媒体2の搬出は、駆動手段31の駆動力が搬送ローラ34を介して媒体2に伝達され、当該媒体2は挿入口33eまで搬出される。
【0022】
送風手段4は、ハウジング41、羽根42、ストッパ43を備えている。送風手段4は、図1及び2に示すように、搬送路33の開口部33g内に配置されている。ハウジング41は、図1に示すように、駆動手段31に近い側の第1の部屋41aと駆動手段31に遠い側の第2の部屋41bとを備えている。第1の部屋41aの側面視は、図2に示すように、略カム形状に形成されており、中空構造である。第1の部屋41aにおける長軸側の端部近傍に第1の開口部41cが形成されている。つまり、第1の開口部41cは、第1の部屋41aにおける長軸側の端部に向かって傾斜する面(図2の状態では上面)に形成されている。
【0023】
また、第2の部屋41bの側面視も、略カム形状に形成されており、中空構造である。第2の部屋41bにおける長軸側の端部近傍に第2の開口部41dが形成されている。つまり、第2の開口部41dは、第2の部屋41bにおける長軸側の端部に向かって傾斜する面(図2の状態では下面)に形成されている。
【0024】
第1の部屋41aと第2の部屋41bとは、図1乃至3に示すように、回転中心(駆動手段31の回転軸31a)を中心とした点対称に連結されており、第1の部屋41aの中空部分と第2の部屋41bの中空部分とは連通している。
【0025】
このようなハウジング41は、駆動手段31の回転軸31aの他方の端部に支持されている。その結果、第1の開口部41cと第2の開口部41dとは、駆動手段31の回転軸31aの長手方向に離間して配置される。
【0026】
ハウジング41には、駆動手段31の回転軸31aが回転した際に駆動力の一部が伝達される。そのため、ハウジング41は、搬送路33の開口部33g内で媒体2の搬入方向又は搬出方向に回転する。本実施の形態では、図3に示すように、駆動手段31の回転軸31aの他方の端部が、第1の部屋41aに形成された貫通孔41eに通され、第2の部屋41bの内側面に形成された嵌合部41fに嵌め込まれている。このとき、貫通孔41e及び嵌合部41fの直径は、駆動手段31の回転軸31aとの摩擦力によって、駆動手段31の駆動力の一部がハウジング41に伝達され、後述するようにハウジング41がストッパ43に引っ掛かって回転が拘束された際に、駆動手段31の駆動力を逃がすことができるように設定される。
【0027】
羽根42は、ハウジング41内に格納されており、駆動手段31の回転軸31aの他方の端部に連結されている。本実施の形態の羽根42は、複数の翼42aを備えている。この羽根42は、第1の部屋41aに略格納されている。そして、羽根42は、媒体2を搬入するために駆動手段31の回転軸31aが矢印A方向(図4等を参照)に回転すると、第1の部屋41aの第1の開口部41cから空気が吸い込まれて、当該空気が第2の部屋41bの第2の開口部41dから吐き出され、且つ媒体2を搬出するために駆動手段31の回転軸31aが矢印B方向(図5等を参照)に回転すると、第2の部屋41bの第2の開口部41dから空気が吸い込まれて、当該空気が第1の部屋41aの第1の開口部41cから吐き出されるように設計される。例えば、具体的な図示を省略したが、翼42aは、矢印A方向に向かって下方に傾斜するように設計される。
【0028】
ストッパ43は、駆動手段31の回転軸31aから駆動力の一部が伝達されたハウジング41を所定の位置に拘束する。詳細には、ストッパ43は、図4及び5に示すように、ハウジング41が矢印A方向に回転すると、第2の部屋41bの第2の開口部41dが搬送路33の開口部33gにおける挿入口33e側近傍で略下方(但し、若干挿入口33e側に向いていることが好ましい。)に向かって配置され、且つハウジング41が矢印B方向に回転すると、第1の部屋41aの第1の開口部41cが搬送路33の開口部33gにおける挿入口33e側近傍で略下方(但し、若干挿入口33e側に向いていることが好ましい。)に向かって配置されるように、ハウジング41の回転を拘束する。
【0029】
本実施の形態では、第1のガイド部材33aにおける開口部33gの挿入口33e側の縁部がストッパとして機能する。つまり、ハウジング41が矢印A方向に回転すると、第2の部屋41bの長軸側の端部が第1のガイド部材33aにおける開口部33gの挿入口33e側の縁部の上面に接触して、ハウジング41の回転が拘束される。一方、ハウジング41が矢印B方向に回転すると、第1の部屋41aの長軸側の端部が第1のガイド部材33aにおける開口部33gの挿入口33e側の縁部の下面に接触して、ハウジング41の回転が拘束される。
【0030】
ここで、図3及び4に示すように、ハウジング41の回転が拘束されたとき、第1及び第2の開口部41c及び41dが挿入口33e側に配置されるように、ストッパ43の位置が設定される。
【0031】
これにより、媒体2を搬入するために駆動手段31の回転軸31aが矢印A方向に回転したとき、及び媒体2を搬出するために駆動手段31の回転軸31aが矢印B方向に回転したとき共に、第1及び第2の開口部41c及び41dから空気が搬送路33内に吐き出され、当該空気が挿入口33eに向かって送り出される。このとき、送風手段4は、搬送手段3と共通の駆動手段31によって駆動される。そのため、処理装置1の小型化に寄与できる。
【0032】
このような構成の処理装置は、以下のように動作する。先ず、ユーザが媒体2を挿入口33eから挿入すると、監視センサ5が媒体2を検知し、検知信号を制御手段(図示を省略)に出力する。制御手段は、駆動手段31の回転軸31aを矢印A方向に回転するように当該駆動手段31を制御する。これにより、搬送ローラ34が回転し、当該搬送ローラ34によって媒体2を処理装置1の内方に搬入する。
【0033】
同時に、ハウジング41が矢印A方向に回転して、第2の部屋41bの長軸側の端部がストッパ43に接触し、ハウジング41の回転を拘束する。このとき、図6及び7に示すように、羽根42が矢印A方向に回転することで当該羽根42内が負圧となり、第1の部屋41aの第1の開口部41cから空気が吸い込まれる。そして、吸い込まれた空気は、第2の部屋41bに押し出されて、第2の部屋41bの第2の開口部41dから吐き出される。吐き出された空気は、図3に示すように、搬送路33内に沿って挿入口33eまで送り出される。これにより、媒体2の挿入や搬入と共に、異物が処理装置1内に侵入することを殆ど防ぐことができる。
【0034】
さらに駆動手段31の回転軸31aが矢印A方向に回転して、搬送ローラ34によって媒体2を処理装置1の内方に搬送し、磁気ヘッド6上で媒体2の磁気読取/書込部を通過させ、磁気ヘッド6で媒体2の情報を読み取って制御手段に出力したり、制御手段から出力された情報を媒体2に書き込んだりする。
【0035】
さらに駆動手段31の回転軸31aが矢印A方向に回転して、搬送ローラ34によって媒体2を処理装置1の内方に搬送し、位置決めセンサ8が媒体2の挿入側端部を検知すると、検知信号を制御手段に出力する。制御手段は、駆動手段31の回転軸31aの回転が停止するように当該駆動手段31を制御する。そして、制御手段は、ICプローブ7が下降するように当該ICプローブ7を制御し、ICプローブ7の先端部を媒体2のIC端子部に接触させる。ICプローブ7は、媒体2のIC端子部から情報を読み取って制御手段に出力したり、制御手段から出力された情報を媒体2のIC端子部に書き込んだりする。
【0036】
一方、所定の処理が終了すると、制御手段は駆動手段31の回転軸31aが矢印B方向に回転するように当該駆動手段31を制御する。これにより、搬送ローラ34が回転し、当該搬送ローラ34によって媒体2を挿入口33e側に搬出する。それと共に、ハウジング41が矢印B方向に回転して、第1の部屋41aの長軸側の端部がストッパ43に接触し、ハウジング41の回転を拘束する。このとき、図8及び9に示すように、羽根42が矢印B方向に回転することで当該羽根42内が負圧となり、第2の部屋41bの第2の開口部41dから空気が吸い込まれる。そして、吸い込まれた空気は、第1の部屋41aに押し出されて、第1の部屋41aの第1の開口部41cから吐き出される。吐き出された空気は、図4に示すように、搬送路33内に沿って挿入口33eまで送り出される。これにより、処理装置1内に残存する異物を挿入口33eから排出することができ、異物が処理装置1内に残留することを殆ど防ぐことができる。
【0037】
このように、媒体2の挿入時や搬入時及び搬出時で空気を搬送路33内に沿って挿入口33eに向かって送風することにより、異物の侵入及び残留を略防ぎ、良好に媒体2の情報を読み取ったり、媒体2に情報を書き込んだりすることができる。
【0038】
しかも、送風手段4は複雑な構成でなく、駆動手段31の回転軸31aに送風手段4を支持させただけの簡単な構成である。そのため、処理装置1の小型化及びメンテナンスの容易化に寄与できる。特に本実施の形態の送風手段4は、搬送手段3と共通の駆動手段31によって駆動されている。よって、処理装置1の小型化により寄与できる。
【0039】
本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
例えば、ハウジング41の第1の開口部41c又は第2の開口部41dに、変形した媒体先端や後端が侵入することを防止するためのリブや網等の侵入防止部を形成することができる。
【0040】
例えば、本実施の形態では、第1の部屋41a内に羽根42を収容しているが、羽根42の傾斜向きを逆にして、第2の部屋41b内に収容しても良い。
【0041】
例えば、本実施の形態では、駆動手段31の回転軸31aに送風手段4を設けたが、搬送手段3の駆動手段31とは別の駆動手段で送風手段4を駆動させても良い。この場合、搬送路33から離れた場所に送風手段4を配置し、搬送路33と送風手段4とを送風ダクトで連結し、搬送路33に空気を送り込んでも良い。
【0042】
例えば、本実施の形態では、磁気ヘッド6とICプローブ7との間に送風手段4を配置したが、送風手段4の配置位置は特に限定されない。
【0043】
例えば、本実施の形態では、最も挿入口33e側の搬送ローラ34に駆動手段31の駆動力を伝達しているが、全ての搬送ローラ34に駆動手段31の駆動力を伝達しても良く、また、任意の複数の搬送ローラ34に駆動手段31の駆動力を伝達しても良い。要するに、搬送路33の長さ等に基づいて、駆動手段31の駆動力が伝達される搬送ローラ34を適宜選択すれば良い。
【0044】
例えば、本実施の形態では、第1及び第2の部屋41a及び41bを略カム形状に形成しているが、この限りでない。第1及び第2の部屋の形状は、回転した際に良好にストッパ43に引っ掛かることができる形状であれば良い。
【0045】
例えば、本実施の形態では、第1の開口部41cと第2の開口部41dとを駆動手段31の回転軸31aの長手方向に離間させた位置に配置しているが、離間していなくても良い。この場合、第1の部屋41aと第2の部屋41bとに分ける必要が無い。
【符号の説明】
【0046】
1 処理装置
2 媒体
3 搬送手段
4 送風手段
5 監視センサ
6 磁気ヘッド
7 ICプローブ
8 位置決めセンサ
31 駆動手段、31a 回転軸、31b ハウジング
32 伝達手段、32a 第1のプーリ、32b 第2のプーリ、32c ベルト
33 搬送路、33a 第1のガイド部材、33b 第2のガイド部材、33c、33d 側面、33e 挿入口、33f 開口部、33g 開口部、33h 開口部
34 搬送ローラ、34a 軸、34b ローラ
41 ハウジング、41a 第1の部屋、41b 第2の部屋、41c 第1の開口部、41d 第2の開口部、41e 貫通孔、41f 嵌合部
42 羽根、42a 翼
43 ストッパ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿入口から挿入された媒体を搬送する搬送手段と、
駆動手段と、
前記駆動手段の回転軸の一方の端部に支持された送風手段と、を備え、
前記送風手段は、第1の開口部と第2の開口部とを有し、前記駆動手段の回転軸の一方の端部に支持されたハウジングと、前記ハウジング内に格納され、前記駆動手段の回転軸の一方の端部に連結された羽根と、前記駆動手段の回転軸が一方向に回転すると、前記第1の開口部から吸い込んだ空気を前記第2の開口部から前記挿入口に向かって吐き出し、前記駆動手段の回転軸が他方向に回転すると、前記第2の開口部から吸い込んだ空気を前記第1の開口部から前記挿入口に向かって吐き出すように、前記ハウジングの回転を拘束するストッパと、を備える媒体の搬送装置。
【請求項2】
前記搬送手段は、前記搬送ローラと、前記駆動手段と、前記駆動手段の回転軸の他方の端部に連結され、前記搬送ローラに前記駆動手段の駆動力を伝達する伝達手段と、を備える請求項1に記載の媒体の搬送装置。
【請求項3】
前記第1の開口部と前記第2の開口部とは、前記駆動手段の回転軸の長手方向に離間した位置に配置されている請求項1又は2に記載の媒体の搬送装置。
【請求項4】
前記羽根は、前記駆動手段の回転軸が一方向に回転すると、前記第1の開口部から吸い込まれた空気を前記第2の開口部に送り出し、前記駆動手段の回転軸が他方向に回転すると、前記第2の開口部から吸い込まれた空気を前記第1の開口部に送り出す請求項1乃至3のいずれか1項に記載の媒体の搬送装置。
【請求項5】
前記挿入口を有する前記媒体の搬送路をさらに備え、
前記ケーシングは、前記搬送路内に空気が前記第1の開口部又は前記第2の開口部から吐き出されるように、前記ストッパによって回転が拘束される請求項1乃至4のいずれか1項に記載の媒体の搬送装置。
【請求項6】
前記搬送路の端部に前記ケーシングを接触させ、前記搬送路の端部を前記ストッパとして機能させる請求項5に記載の媒体の搬送装置。
【請求項7】
前記第1の開口部又は前記第2の開口部は、前記媒体の侵入を防ぐ侵入防止部を備える請求項1乃至6のいずれか1項に記載の媒体の搬送装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の媒体の搬送装置と、
前記媒体の情報を読み取り、又は書き込む読取/書込手段と、
を備える媒体の処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate