説明

媒体収納装置、防塵カバー及び画像形成装置

【課題】画像形成装置10に伸縮可能な用紙カセット70を装着するとき、埃カバー60から衝撃荷重が加わるため、用紙カセット70の拡張部を破損する虞と、記録用紙100に傷や耳折れが発生し、用紙搬送時にジャムを発生させる虞があった。
【解決手段】用紙カセット70に伸縮可能に設けられて、記録用紙100の端部の位置を規制するテールガイド90と、テールガイド90と用紙カセット70とをロックし、又はロックを解除してテールガイド90を伸縮可能とするロックレバー92を有し、ロックレバー92の下方向への動きを規制することで、安定にロックする。この用紙カセット70を覆い、ロックレバー92と係合する係合リブ61を有する伸縮可能な埃カバー60であって、用紙カセット70を装着時に係合リブ61がロックレバー92と係合して下方向への動きを規制し、安定にロックする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体収納装置、防塵カバー及び画像形成装置、特に、着脱式の媒体収納装置と、その防塵カバー、及びそれらを搭載する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、媒体収納装置、防塵カバー及び画像形成装置では、着脱式の媒体収納装置に伸縮可能な拡張部を設け、画像形成装置の設置面積よりも大きい用紙を収納するという技術が知られている。
【0003】
特許文献1には、媒体収納装置である用紙カセット出口上方に、用紙カセットの着脱方向にスライド可能な防塵カバーである埃カバーを設け、用紙カセットの着脱時に係合して用紙カセットの開口部を覆う画像形成装置に関する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−73058号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の媒体収納装置、防塵カバー及び画像形成装置では、以下(1),(2)の課題があった。
【0006】
(1) 画像形成装置に、媒体収納装置である用紙カセットを装着するとき、用紙カセットとの接触部分である防塵カバーから衝撃荷重が加わる。よって、ユーザが勢いよく用紙カセットを装着した際、用紙カセットの拡張部を破損する虞があった。
【0007】
(2) 媒体収納装置である用紙カセットは、伸縮可能な拡張部が設けられているので、用紙カセットへの用紙のセット枚数が少ない場合には、防塵カバーではなく用紙カセットの拡張部側がずれてしまう。これにより、セットしている記録用紙に傷や耳折れ等が発生し、用紙搬送時にジャムを発生させる虞があった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の媒体収納装置は、伸縮可能な防塵カバーによって覆われ、記録媒体を収納する媒体収納装置であって、前記媒体収納装置に伸縮可能に設けられて、前記記録媒体の端部の位置を規制するガイド部材と、前記ガイド部材をロックし、且つ第1の方向に動かすことでロックを解除して前記ガイド部材を伸縮可能とするロック部材とを有し、前記防塵カバーによって前記ロック部材の前記第1の方向への動きが規制され、前記ガイド部材が安定にロックすることを特徴とする。
【0009】
本発明の防塵カバーは、前記媒体収納装置を覆い、前記ロック部材と係合する係合部材を有する伸縮可能な防塵カバーであって、前記媒体収納装置を装着時に前記係合部材が前記ロック部材と係合し、且つ前記防塵カバーに前記第1の方向とは異なる第2の方向に力を加えたとき、前記係合部材を介して前記ロック部材の前記第1の方向への動きを規制することによって、前記ガイド部材を安定にロックすることを特徴とする。
【0010】
本発明の画像形成装置は、前記防塵カバーと前記媒体収納装置とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の媒体収納装置、防塵カバー及び画像形成装置によれば、以下(A),(B)のような効果がある。
【0012】
(A) 防塵カバーの下部にロック部材の第1の方向への動きを規制する係合部材を追加することで、媒体収納装置の装着時に発生するロック部材のずれを防止できる。これにより、記録媒体の端部に生じる傷や耳折れを防止することが可能となる。
【0013】
(B) 更に、用紙搬送時のジャムも少なくなり、安定した画像形成動作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明の実施例1における画像形成装置を示す概略の構成図である。
【図2】図2は、図1における用紙カセットの斜視図である。
【図3】図3は、図1の画像形成装置の斜視図である。
【図4】図4は、図2のサイドガイドとピニオンギアの斜視図である。
【図5】図5は、図2のサイドガイドとロックレバーの動きを示す断面図である。
【図6】図6は、図2のテールガイドの斜視図である。
【図7】図7は、図2のテールガイドの動きを示す断面図である。
【図8】図8は、図1の用紙カセットに記録用紙を積載した状態の斜視図である。
【図9】図9は、比較例におけるテールガイドと埃カバーの動きを示す断面図である。
【図10】図10は、本発明の実施例1におけるテールガイドと埃カバーの動きを示す断面図である。
【図11】図11は、本発明の実施例1における埃カバーの斜視図である。
【図12】図12は、本発明の実施例1における埃カバーとテールガイドの構成を示す斜視図である。
【図13】図13は、本発明の実施例2における画像形成装置を示す概略の構成図である。
【図14】図14は、本発明の実施例2における埃カバーとテールガイドの動きを示す断面図である。
【図15】図15は、本発明の実施例2における埃カバーの斜視図である。
【図16】図16は、本発明の実施例2における埃カバーとテールガイドを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明を実施するための形態は、以下の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、明らかになるであろう。但し、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例1】
【0016】
(実施例1の構成)
図1は、本発明の実施例1における画像形成装置を示す概略の構成図である。
【0017】
電子写真プリンタである画像形成装置10は、記録媒体(例えば、記録用紙)100を収納する媒体収納装置である用紙カセット70と、記録用紙100を給紙するための給紙ローラ12と、記録用紙100を分離するための分離ローラ13aと、搬送路101に記録用紙100を搬送するための搬送ローラ14及びレジストローラ16と、用紙位置を検出するための給入センサ15及び通過センサ17とを備えている。画像形成装置10は、記録用紙100に現像剤像であるトナー像を形成する画像形成部と、記録用紙100に熱を供給してトナー像を定着させる定着手段である定着部40と、記録用紙100を排紙する排紙機構と、排紙された記録用紙100を収納する排出スタッカ54とを有している。更に画像形成装置10は、各ローラ類を回すための図示しないモータや、搬送路101のローラへの動力伝達のオン・オフを行うクラッチや、画像形成部の帯電ローラ24や転写ローラ21等に200V〜5000Vの高電圧を供給する高圧電源や、回路やモータに5V直流や24V直流を供給する低圧電源を有している。
【0018】
給紙部は、この画像形成装置10の下部に装着された用紙カセット70と、用紙カセット70に格納されている記録用紙100と、用紙カセット70内から1枚ずつ記録用紙100を分離して取り出すための給紙ローラ12と、分離ローラ13aとを有している。
【0019】
用紙カセット70は、複数の記録用紙100を格納するカセットであり、画像形成装置10の下部に装抜可能に取り付けられている。用紙カセット70は、分離ローラ13aと対向して連れ回りするリタードローラ13bと、記録用紙100を載置する載置板72と、記録用紙100の端部の位置を幅方向に規制する右サイドガイド80−2と、記録用紙100の端部の位置を長さ方向に規制する伸縮自在なガイド部材であるテールガイド90と、テールガイド90をロックするロック部材であるロックレバー92とを有している。用紙カセット70のテールガイド90側は、画像形成装置10の後端に設けられた伸縮自在な防塵カバーである埃カバー60によって覆われている。埃カバー60の下部には、ロックレバー92と係合する係合部材である係合リブ61が設けられている。
【0020】
記録用紙100は、モノクロ又はカラーの画像を記録するための所定の大きさの上質紙、再生紙、光沢紙、マット紙、又はOHP(OverHead Projector)フィルム等である。
【0021】
給紙ローラ12は、記録用紙100に圧接して回転し、搬送路101の下流側には、分離ローラ13a及びリタードローラ13bが、記録用紙100を挟むように対向して配設されている。
【0022】
搬送ローラ14は、給紙機構の搬送路101の下流側に、記録用紙100を挟むように対向して配設されている。搬送ローラ14は、図示しないモータによって駆動される。
【0023】
給入センサ15は、搬送ローラ14の搬送路101の下流側に配設され、記録用紙100の搬送を検知する。
【0024】
レジストローラ16は、給入センサ15の搬送路101の下流側に記録用紙100を挟むように対向して配設されている。レジストローラ16は、図示しないレジストモータによって駆動される。
【0025】
通過センサ17は、レジストローラ16の搬送路101の下流側に配設され、記録用紙100の搬送を検知する。
【0026】
画像形成部は、転写ローラ21と、イメージドラムユニット22と、イメージドラムユニット22に装着され、画像情報に対応した光を感光体ドラム23の表面に照射する露光装置としての露光ヘッド25とに分けることができる。更に、イメージドラムユニット22は、上部に位置する現像剤収容器(以下、「トナーカートリッジ」という。)28と、この画像形成部の下部に位置するイメージドラムユニット22本体とに分けることができる。
【0027】
イメージドラムユニット22は、画像情報にもとづく静電潜像を担持する感光体ドラム23と、感光体ドラム23を帯電させる帯電部材としての帯電ローラ24と、感光体ドラム23表面の静電潜像を現像剤であるトナーにより現像する現像剤担持体としての現像ローラ26と、トナーを現像ローラ26に供給する供給部材及び供給ローラ27と、図示しない現像ブレードと、感光体ドラム23に残留したトナーを掻き落とすクリーニング装置29とを有している。画像形成部は、例えばトナー像を記録用紙100上に現像する現像手段を有している。
【0028】
感光体ドラム23は、アルミニウム等から成る導電性基層の上に光導電層と電荷輸送層からなる感光層を備え、形状は円筒であり、回転可能に支持されて配設されている。感光体ドラム23は、帯電ローラ24と、転写ローラ21と、現像ローラ26とが当接し、クリーニング装置29の先端部が接触するよう配設されている。感光体ドラム23は、表面に電荷を蓄えることによって、トナー像を担持する像担持体として機能し、図の矢印の方向に回転する。以下、画像形成部の構成について感光体ドラム23の回転方向順に説明する。
【0029】
帯電ローラ24は、導電性の金属シャフトがシリコーン等の半導電性ゴムによって被覆され、形状は円筒であり、感光体ドラム23に圧接して回転可能に支持されて配設されている。帯電ローラ24は、図示しない電源によって帯電し、感光体ドラム23に圧接して回転することにより、感光体ドラム23に所定の電圧を印加し、よって表面に一様に電荷を蓄えさせる。
【0030】
露光ヘッド25は、複数の発光ダイオード(以下「LED」という。)と、レンズアレイと、LED駆動素子とで構成され、感光体ドラム23の上方に配設されている。露光ヘッド25は、画像情報に対応した光を感光体ドラム23の表面に照射し、感光体ドラム23の表面に静電潜像を形成する。
【0031】
供給ローラ27は、導電性を有する金属シャフトに被覆されて作られ、形状は円筒であり、現像ローラ26に当接するよう配設されている。供給ローラ27は、図示しない電源から電圧が印加され、現像ローラ26に圧接することにより、現像ローラ26にトナーを供給する。
【0032】
現像ローラ26は、導電性を有する金属シャフトが半導電ウレタンゴム材等によって被覆されて作られ、形状は円筒であり、供給ローラ27と感光体ドラム23とに当接し、現像ブレードの先端部が接触するよう配設されている。現像ローラ26は、図示しない電源から電圧が印加されている。現像ローラ26は、供給ローラ27と当接して回転することにより、感光体ドラム23表面にトナーを供給する。感光体ドラム23と当接して回転することにより、感光体ドラム23表面に形成された静電潜像にトナーを付着させ、トナー像を形成する。すなわち、感光体ドラム23表面に静電潜像を現像する。
【0033】
現像剤層規制部材としての図示しない現像ブレードは、ステンレス等で作られ、形状は板状であり、先端部が現像ローラ26の表面に接触するよう配設されている。現像ブレードは、現像ローラ26の表面の一定量を越えたトナーを掻き取ることで、現像ローラ26の表面に形成されるトナーの厚みを、常に均一となるように規制する。
【0034】
クリーニング部材としてのクリーニング装置29は、ゴム材等で作られ、形状は板状であり、先端部が感光体ドラム23の表面に接触するよう配設されている。クリーニング装置29は、感光体ドラム23上に形成されたトナー像を記録用紙100に転写した後において、感光体ドラム23に残留したトナーを掻き取ってクリーニングする。
【0035】
定着部40は、ヒートローラ41とバックアップローラ42とを備えている。定着部40は、記録用紙100を加圧加熱することによって、トナー像を定着させる定着手段である。
【0036】
排紙機構は、排出センサ51と、排出ローラ52と、排出ローラ53とを備えている。排出ローラ52と排出ローラ53とは、定着部40の搬送路101の下流側に記録用紙100を挟むように、それぞれ対向して配設されており、それぞれ図示しないモータによって駆動される。
【0037】
図2は、図1における用紙カセットの斜視図である。
プリンタ本体より着脱可能な用紙カセット70は、記録用紙100を収納するためのカセットフレーム71と、記録用紙100を給紙ローラ12に押し付けるための載置板72と、記録用紙100を分離するためのリタードローラ13bとを有している。
【0038】
カセットフレーム71は、記録用紙100をセットするための用紙ガイドとして、用紙幅方向に左サイドガイド80−1と右サイドガイド80−2とを有し、中央部に左サイドガイド80−1と右サイドガイド80−2を連動させるピニオンギア73を有している。カセットフレーム71の中央からやや左側には、溝部75が設けられている。左サイドガイド80−1にはロックレバー82が設けられている。ロックレバー82の動きによって、左サイドガイド80−1に設けられた後述する図4に示す爪部83は、カセットフレーム71に設けられた溝部75と噛合し、又は噛合が解除される。このことにより、左サイドガイド80−1と右サイドガイド80−2とは、カセットフレーム71とロックし、又はロックが解除される。
【0039】
更に、カセットフレーム71は、記録用紙100をセットするための用紙ガイドとして、背面にテールガイド90を有している。カセットフレーム71には、第1の係合部である溝部76が設けられている。ロックレバー92の動きによって、テールガイド90に設けられた後述する図6に示す第2の係合部である爪部93は、カセットフレーム71に設けられた溝部76と噛合し、又は噛合が解除される。このことにより、テールガイド90は、カセットフレーム71とロックし、又はロックが解除される。
【0040】
図3(a),(b)は、図1の画像形成装置の斜視図であり、図3(a)は埃カバー60が縮んだ状態を示し、図3(b)は埃カバー60が伸びた状態を示している。
【0041】
画像形成装置10は、上面に正面方向に向かって上斜めに設けられた排出スタッカ54を有し、背面下部に防塵カバーである埃カバー60を有し、用紙カセット70の背面を覆っている。
【0042】
図3(a)に示すように、防塵カバーである埃カバー60は、通常は画像形成装置10本体の筐体カバーの一部になっている。オフィス等で使用される画像形成装置10において、使用する記録用紙100を収納する用紙カセット70は、着脱式のタイプを備えたものが多い。
【0043】
近年の小型化設計が進むにつれて、画像形成装置10の装置サイズは年々小さくなっており、現在では記録用紙100のサイズよりも設置面積が狭い画像形成装置10もある。このような小型の画像形成装置10の用紙カセット70は、伸縮可能な拡張部であるテールガイド90を設けて設置面積よりも大きい記録用紙100を収納できるように対応している。
【0044】
テールガイド90によって拡張された用紙カセット70は、その一部が画像形成装置10本体から突出且つ開口してしまうため、その部位から挨等の異物が混入する虞がある。用紙カセット70の中に異物が混入すると、給紙時の不送りの原因になるとともに、画像形成時にも画像品質の低下等の悪影響を及ぼし、最終的には画像形成装置10本体の故障を引き起こしてしまう。
【0045】
よって、画像形成装置10の設置面を超えるサイズの記録用紙100を用紙カセット70に格納したときには、図3(b)に示すように、埃カバー60は、画像形成装置10本体から矢印方向にスライド移動可能となるような機構を備え、且つ用紙カセット70の上面を覆う面と背面を覆う面とを有している。用紙カセット70の伸縮に合わせて、用紙カセット70を伸縮自在に覆うためである。
【0046】
(実施例1の動作)
図1を元に、画像形成装置10の画像形成動作について説明する。
【0047】
記録用紙100は、搬送路101に沿って上流側から下流側に搬送される。用紙カセット70が最も上流側で、排出スタッカ54が最も下流側である。
【0048】
画像形成装置10は、ケーブル或いは無線を通じて上位装置に接続されている。この上位装置から印刷データの転送を受け印刷の指示を受けると、図示しないピックアップモータが給紙ローラ12を回転させ、複数の記録用紙100を1枚ずつ分離して、搬送路101の下流側に搬送する。画像形成部は、給紙開始とほぼ同時にローラ類の回転を開始し、感光体ドラム23に記録用紙100が到達するまでに、この感光体ドラム23を1周以上回転させる。
【0049】
図示しないモータが分離ローラ13aを回転させると、分離ローラ13aに接触しているリタードローラ13bは連れ回りする。給紙ローラ12から搬送されてきた記録用紙100は、分離ローラ13aとリタードローラ13bに挟持搬送され、搬送路101の下流側の搬送ローラ14に搬送される。
【0050】
記録用紙100は、レジストローラ16に到達した際、給紙ローラ12及び分離ローラ13aで1枚分離したことで斜めに傾いている。この記録用紙100を、回転していないレジストローラ16に突き当てることで傾きを取っている。突き当て後、給入センサ15によって位置が確認され、レジストローラ16は、クラッチで動力がつながれ回転する。
【0051】
記録用紙100は、クラッチで動力がつながれて回転するレジストローラ16によって搬送路101の下流の画像形成部へ搬送される。
【0052】
記録用紙100が通過センサ17をオンすると、イメージドラムユニット22は、トナー画像の形成を開始する。画像形成部の感光体ドラム23は、図の時計回り方向に回転すると共に、最初に帯電ローラ24によって、その表面が一様に帯電する。一様に帯電した感光体ドラム23は、露光ヘッド25によって上位装置から受信した画像情報に基づく光を照射され、静電潜像を形成する。静電潜像を形成した感光体ドラム23は、供給ローラ27と現像ローラ26によってトナー像を現像する。トナー像を現像した感光体ドラム23は、転写ローラ21と共に記録用紙100を挟持搬送すると共に、転写ローラ21に印加された約+3000Vの電圧により、感光体ドラム23上のトナーを記録用紙100側に引き寄せ、トナー像の記録用紙100へ転写する。トナー像が転写された記録用紙100は、定着部40に送られてトナー像を定着する。感光体ドラム23上に残留したトナーは、クリーニング装置29によって掻き取られる。
【0053】
トナー像が転写された記録用紙100は、定着部40においてヒートローラ41とバックアップローラ42によって形成されたニップ領域を挟持搬送される。記録用紙100は、ニップ領域においてヒートローラ41の熱と、バックアップローラ42の付勢力による圧力が加えられ、トナーが溶融することによってトナー像が定着する。
【0054】
トナー像が定着した記録用紙100は、排出センサ51によって定着部40からの排出が検出され、排出ローラ52と排出ローラ53の回転によって搬送される。搬送された記録用紙100は、排出スタッカ54に排出される。
【0055】
図2を元に、用紙カセット70の動作について説明する。
用紙カセット70に記録用紙100をセットしてプリンタ本体に装着すると、記録用紙100は、載置板72によって給紙ローラ12へと押し付けられる。これによって、セットされた複数の記録用紙100のうち、最上部の1枚の記録用紙100を給紙する。誤って2枚同時に給紙された場合には、下部の記録用紙100を用紙カセット70側のリタードローラ13bによって塞き止め、上部の1枚を分離ローラ13aによって搬送する。
【0056】
載置板72の両側には、記録用紙100の幅方向をガイドするための左サイドガイド80−1、右サイドガイド80−2が設けられている。用紙カセット70の背部には、記録用紙100の長さ方向をガイドするためのテールガイド90が設けられている。
【0057】
図4(a),(b)は、図2のサイドガイドとピニオンギアの斜視図であり、図4(a)は表側の斜視図を、図4(b)は裏側の斜視図を示している。
【0058】
左サイドガイド80−1は、記録用紙100を規制する規制面と垂直方向に、ラックギア81−1を有している。右サイドガイド80−2は同様に、記録用紙100を規制する規制面と垂直方向に、ラックギア81−2を有している。ピニオンギア73は、前述する図2に示すように、カセットフレーム71の中央部に配設され、両方のラックギア81−1とラックギア81−2とが噛合している。左サイドガイド80−1と右サイドガイド80−2とは、ラックギア81−1,81−2がそれぞれピニオンギア73に噛合することによって、図4の矢印方向及び矢印の反対方向に連動するように構成されている。
【0059】
更に左サイドガイド80−1は、ロックレバー82と、ロックレバー82に連動して可動する爪部83とを有している。前述する図2に示すように、カセットフレーム71は、左サイドガイド80−1の爪部83が噛合する溝部75が刻み込まれている。
【0060】
図5(a),(b)は、図2のサイドガイドとロックレバーの動きを示す断面図であり、図5(a)はロック状態を示し、図5(b)はアンロック状態を示している。
【0061】
左サイドガイド80−1は、一体成型されているロックレバー82及び爪部83と、同様に一体成型されている弾性体であるモールドスプリング84とを有している。左サイドガイド80−1は、カセットフレーム71側の溝部75の上に位置し、左サイドガイド80−1の規制面は溝部75に対して垂直に位置している。ロックレバー82と爪部83とモールドスプリング84とは、左サイドガイド80−1の規制面のやや外側に取付けられている。図5(a)において、爪部83が溝部75に噛合し、爪部83の上側にロックレバー82が配設されている。左サイドガイド80−1の規制面とロックレバー82との間に、モールドスプリング84が取付けられている。
【0062】
図5(a)において、モールドスプリング84の撓み応力によって、ロックレバー82は矢印Aの方向へ保持されている。このとき爪部83は、矢印Bの方向へ移動しているため、カセットフレーム71側の溝部75に噛合され、左サイドガイド80−1はカセットフレーム71へロックされる。
【0063】
図5(b)において、ユーザが左サイドガイド80−1のロックレバー82を矢印Cの方向に回転させた場合を考える。このとき爪部83は、矢印Dの方向へ移動し、溝部75との噛合は解除される。これにより左サイドガイド80−1は、カセットフレーム71とのロックが解除され、両矢印Eのどちらの方向にもスライド移動が可能である。この動作によって、左サイドガイド80−1の規制面は用紙幅方向に動作することが可能となる。
【0064】
よって、左サイドガイド80−1とピニオンギア73を介して連動する右サイドガイド80−2も、同様にスライド移動が可能である。これにより、左サイドガイド80−1の規制面と、右サイドガイド80−2の規制面は、用紙幅方向に連動可能となる。
【0065】
図6(a),(b)は、図2のテールガイドの斜視図であり、図6(a)は表側の斜視図を、図6(b)は裏側の斜視図を示している。
【0066】
テールガイド90は、用紙カセット70と平行に設けられた記録媒体支持部と、この記録媒体支持部の後端に垂直に設けられた記録媒体規制部とを有している。更にテールガイド90は、左サイドガイド80−1と同様に、ロックレバー92と、ロックレバー92に連動して可動する爪部93を有している。ロックレバー92は、テールガイド90の記録媒体規制部の左後端から、記録媒体支持部の前方裏側に至る位置まで取り付けられている。爪部93は、前述する図2に示すようにカセットフレーム71の溝部76と噛合する。爪部93は、記録媒体支持部の前方裏側に位置している。
【0067】
図7(a),(b)は、図2のテールガイドの動きを示す断面図であり、図7(a)はロック状態を示し、図7(b)はアンロック状態を示している。
【0068】
テールガイド90は、一体成型されているロックレバー92及び爪部93と、弾性体であるコイルスプリング94と、ロックレバー92をアンロック時に支える支点95とを有している。
【0069】
爪部93は、第2の係合部であり、前述する図2に示すように、カセットフレーム71の溝部76と噛合する。ロックレバー92は、ガイド部材であるテールガイド90と媒体収納装置である用紙カセット70とをロックし、又はロックを解除してテールガイド90を伸縮可能とするロック部材である。
【0070】
図7(a)に示すように、通常は、弾性体であるコイルスプリング94の荷重により、ロックレバー92は、矢印Gの方向へ押圧されている。このとき爪部93は、カセットフレーム71の溝部76に噛合する。これにより、テールガイド90は、カセットフレーム71にロックされる。更に、ロックレバー92を矢印Fの方向に押圧することによって、ガイド部材であるテールガイド90と、媒体収納装置である用紙カセット70とを安定にロックすることが可能である。
【0071】
図7(b)に示すように、ユーザがテールガイド90を移動させる場合には、ロックレバー92を矢印Hの方向へ移動する。このとき、爪部93は、矢印Jの方向へ移動し、溝部76との噛合が解除される。これにより、テールガイド90は、カセットフレーム71とのロックが解除され、両矢印Kのどちらの方向にも移動可能である。
【0072】
図8は、図1の用紙カセットに記録用紙を積載した状態の斜視図である。
図8は、カセットフレーム71より大きいサイズの記録用紙100をセットした状態を示す斜視図である。テールガイド90は、カセットフレーム71のサイズ以上に伸びることによって、記録用紙100の後端を保護する。
【0073】
テールガイド90は、カセットフレーム71から突出した位置に固定されている。このように、テールガイド90が突出した位置に固定されている用紙カセット70を画像形成装置10に装着すると、前述する図3(b)に示すように埃カバー60が画像形成装置10内部よりスライドし、用紙カセット70の上面と背面とを覆う。
【0074】
このときのテールガイド90と埃カバー60との位置関係を、後述する図9及び図10に示す。
【0075】
図9は、比較例におけるテールガイドと埃カバーの動きを示す断面図である。
埃カバー60をテールガイド90の後端に接触させてスライドさせると、テールガイド90は、矢印Lの方向へ倒れる場合がある。これは、テールガイド90は、カセットフレーム71から大きく突出しているためである。
【0076】
テールガイド90が矢印L方向へ倒れたとき、ロックレバー92は、支点95を中心に矢印Q方向へ回転する。そして、爪部93は、矢印M方向への力が作用して、溝部76の噛合が外れる方向への力が働く。このような状態で、用紙カセット70を画像形成装置10本体へ装着すると、埃カバー60と接触し、衝撃荷重によってテールガイド90のロックが外れ、且つ位置がずれてしまう。
【0077】
図10は、本発明の実施例1におけるテールガイドと埃カバーの動きを示す断面図である。
【0078】
本実施例1の埃カバー60は、用紙カセット70の背面を覆う面の内側下部に、係合部材である係合リブ61を備えることを特徴とする。係合リブ61は、テールガイド90の矢印L方向の倒れを規制することを特徴とする。係合リブ61による規制により、用紙カセット70を画像形成装置10本体へ装着し、埃カバー60と接触しても、衝撃荷重によってテールガイド90のロックが外れることはなく、これらを安定にロックするという効果を奏する。
【0079】
媒体収納装置である用紙カセット70は、用紙カセット70に伸縮可能に設けられて、記録用紙100の端部の位置を規制するガイド部材であるテールガイド90と、このテールガイド90と用紙カセット70とをロックし、且つ第1の方向である矢印L方向に動かすことでロックを解除して、テールガイド90を伸縮可能とするロック部材であるロックレバー92とを有し、ロックレバー92の矢印L方向への動きを規制することによって、テールガイド90と用紙カセット70とを安定にロックする。
【0080】
埃カバー60は、媒体収納装置である用紙カセット70を装着時に、係合部材である係合リブ61がロック部材であるロックレバー92と係合し、且つロックレバー92の矢印L方向への動きを規制することによって、テールガイド90と用紙カセット70とを安定にロックする。すなわち防塵カバーである埃カバー60によってロックレバー92の矢印L方向への動きが規制され、テールガイド90が安定にロックする。
【0081】
埃カバー60は、係合リブ61がロックレバー92と係合し、且つ埃カバー60に、第1の方向とは異なる第2の方向である埃カバー60の縮小方向への力を加えたとき、係合リブ61を介してロックレバー92の下方向への動きを規制することによって、ロックレバー92の爪部93が用紙カセット70の溝部76と噛合し、ロックレバー92と用紙カセット70とを安定にロックする。第1の方向は、下方向である。第2の方向は、防塵カバーである埃カバー60の縮小方向である。
【0082】
図11(a),(b)は、本発明の実施例1における埃カバーの斜視図であり、図11(a)は表側の斜視図を、図11(b)は裏側の斜視図を示している。
【0083】
埃カバー60は、媒体収納装置である用紙カセット70の上面を覆う面と、背面を覆う面とを有している。埃カバー60は、係合部材である係合リブ61を有し、係合リブ61は、用紙カセット70の背面を覆う面の内側下部に装着されている。
【0084】
図12は、本発明の実施例1における埃カバーとテールガイドの構成を示す斜視図である。
【0085】
図12は、埃カバー60がテールガイド90と係合した状態を示す斜視図である。前述する図10にも示すように、埃カバー60に備えた係合リブ61がロックレバー92に係合することによって、テールガイド90の下側への動きを規制し、よってテールガイド90の倒れる隙間を無くす。テールガイド90が倒れなくなるので、爪部93の浮きもなくなる。以上のことより、爪部93と溝部76との噛合が外れ易い方向への動きを規制するので、テールガイド90のロックが外れにくくなる。
【0086】
本実施例1の埃カバー60及び用紙カセット70により、テールガイド90のロック外れによる位置ずれを防止し、記録用紙100の端部に生じる傷や耳折れを防止することが可能となる。更に、用紙搬送時のジャムも少なくなり、安定した画像形成動作が可能となる。
【0087】
(実施例1の効果)
本実施例1の媒体収納装置、防塵カバー及び画像形成装置によれば、次の(A),(B)のような効果がある。
【0088】
(A) 埃カバー60の、用紙カセット70の背面を覆う面の内側下部に、テールガイド90の倒れを規制する係合リブ61を追加した。これにより、用紙カセット70の装着時に発生するテールガイド90のロック外れによる位置ずれを防止し、記録用紙100の端部に生じる傷や耳折れを防止することが可能となる。
【0089】
(B) 更に、用紙搬送時のジャムも少なくなり、安定した画像形成動作が可能となる。
【実施例2】
【0090】
(実施例2の構成)
図13は、本発明の実施例2における画像形成装置を示す概略の構成図であり、実施例1を示す図1中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0091】
本実施例2の画像形成装置10Aは、実施例1の画像形成装置10とは異なる埃カバー60Aを有している。実施例1の埃カバー60は、用紙カセット70の背面を覆う面の内側下部にテールガイド90に係合する係合リブ61を設けていたが、本実施例2の埃カバー60Aは、用紙カセット70の背面を覆う面の内側上部に係合リブ62を設け、テールガイド90のロックレバー92に係合するように構成している。埃カバー60A以外の画像形成装置10A本体及び用紙カセット70は、実施例1の画像形成装置10本体及び用紙カセット70と同様の構成を有している。
【0092】
(実施例2の動作)
画像形成動作については実施例1と同じため省略する。用紙カセット70の記録用紙100の給紙動作や、左サイドガイド80−1及び右サイドガイド80−2、テールガイド90の動作についても実施例1と同じであるため省略する。
【0093】
図14は、本発明の実施例2における埃カバーとテールガイドの動きを示す断面図である。
【0094】
本実施例2では、埃カバー60Aは、媒体収納装置である用紙カセット70の上面を覆う面と背面を覆う面とを有し、係合部材である係合リブ62は、用紙カセット70の背面を覆う面の内側上部に装着されている。係合リブ62は、テールガイド90のロックレバー92と係合する。
【0095】
用紙カセット70を装着するときには、ロックレバー92は、埃カバー60Aの係合リブ62によって、第1の方向と垂直な第3の方向である矢印Nの方向に常に押される。この第3の方向は、媒体収納装置である用紙カセット70の縮小方向である。支点95は、矢印R方向の力が働き、爪部93は、矢印P方向の力が働く。これにより、ロックレバー92の爪部93とカセットフレーム71の溝部76とは、実施例1よりもさらに安定した噛合となり、テールガイド90がずれてしまうことはない。
【0096】
図15は、本発明の実施例2における埃カバーの斜視図であり、図15(a)は表側の斜視図を、図15(b)は裏側の斜視図を示している。
【0097】
図15(a)に示すように、本実施例2の埃カバー60Aの表側の斜視図は、図11(a)に示す実施例1の埃カバー60の表側の斜視図と同様である。
【0098】
図15(b)に示すように、本実施例2の埃カバー60Aの裏側の斜視図は、図11(b)に示す実施例1の埃カバー60とは異なり、用紙カセット70の背面を覆う面の内側上部に、係合リブ62が設けられている。
【0099】
図16は、本発明の実施例2における埃カバーとテールガイドを示す斜視図である。
【0100】
図示しない用紙カセット70を装着するときには、用紙カセット70と、用紙カセット70が備えているテールガイド90は、図の左側方向にスライドされる。このとき、テールガイド90のロックレバー92は、埃カバー60Aの係合リブ62と係合し、内側方向である図の右側方向への力を受ける。この力により、ロックレバー92の爪部93とカセットフレーム71の溝部76は、実施例1よりも更に安定に噛合する。よって、テールガイド90がずれてしまうことはない。
【0101】
これにより、用紙カセット70を装着するときに発生する埃カバー60Aの衝撃負荷を、テールガイド90のロック力に変えることが可能となり、テールガイド90のずれを防止できる。よって記録用紙100の端部に生じる傷や耳折れを防止することができる。そして、用紙搬送時のジャムも少なくなり、安定した画像形成動作が可能となる。
【0102】
(実施例2の効果)
本実施例2の媒体収納装置、防塵カバー及び画像形成装置10Aによれば、埃カバー60Aの、用紙カセット70の背面を覆う面の内側上部に係合リブ62を追加し、テールガイド90のロックレバー92の上部と接触するように構成した。よって、用紙カセット70を装着するときに発生する埃カバー60Aの衝撃負荷を、テールガイド90のロック力に変えることが可能となり、より強い力でテールガイド90のずれを防止できる効果がある。
【0103】
(変形例)
本発明は、上記実施例に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)〜(d)のようなものがある。
【0104】
(a) 実施例1,2では、電子写真プリンタである画像形成装置10,10Aにおける例を説明した。しかし、これに限定されず、ファクシミリ機能や複写機能や印刷機能等の複合機能を搭載したMFP(Multi Function Peripheral)や、ファクシミリ装置、複写機等にも適用可能である。
【0105】
(b) 実施例1,2では、画像形成装置10,10Aに装着する媒体収納装置として1段トレイである用紙カセット70の例を示した。しかし、これに限定されず、2段トレイ、又は3段以上のトレイである用紙カセットと、この用紙カセットを装着する防塵カバー及び画像形成装置にも適用可能である。
【0106】
(c) 実施例1,2では、ロックレバー92の下方向への動きによって、用紙カセット70とテールガイド90とを安定にロックする媒体収納装置の例を示した。しかし、これに限定されず、ロックレバー92の上方向への動きによって、用紙カセット70とテールガイド90とを安定にロックする媒体収納装置と、その防塵カバー及び画像形成装置にも適用可能である。この場合、係合部材は、防塵カバーの媒体収納装置の背面を覆う面の内側上部に設けられる。
【0107】
(d) 実施例1では、第1の係合部は溝部であり、第2の係合部は爪部であり、この第2の係合部が第1の係合部と噛合することで、ガイド部材を安定にロックした。しかし、これに限定されず、第1の係合部を爪部とし、第2の係合部を溝部として、この第2の係合部が第1の係合部と噛合することで、ガイド部材を安定にロックしても良い。
【符号の説明】
【0108】
10,10A 画像形成装置
12 給紙ローラ
13b リタードローラ
13a 分離ローラ
21 転写ローラ
22 イメージドラムユニット
23 感光体ドラム
40 定着部
51 排出センサ
52,53 排出ローラ
54 排出スタッカ
60,60A 埃カバー
61,62 係合リブ
70 用紙カセット
71 カセットフレーム
72 載置板
73 ピニオンギア
75,76 溝部
80−1 左サイドガイド
80−2 右サイドガイド
81−1,81−2 ラックギア
82 ロックレバー
83 爪部
84 モールドスプリング
90 テールガイド
92 ロックレバー
93 爪部
94 コイルスプリング
95 支点
100 記録用紙
101 搬送路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮可能な防塵カバーによって覆われ、記録媒体を収納する媒体収納装置であって、
前記媒体収納装置に伸縮可能に設けられて、前記記録媒体の端部の位置を規制するガイド部材と、
前記ガイド部材をロックし、且つ第1の方向に動かすことでロックを解除して前記ガイド部材を伸縮可能とするロック部材とを有し、
前記防塵カバーによって前記ロック部材の前記第1の方向への動きが規制され、前記ガイド部材が安定にロックすることを特徴とする媒体収納装置。
【請求項2】
請求項1記載の媒体収納装置は第1の係合部を有し、
前記ガイド部材は、前記媒体収納装置の後部又は左右両端部に伸縮可能に設けられて、前記記録媒体の端部の位置を規制し、
前記ロック部材は第2の係合部を有し、
前記防塵カバーによって前記ロック部材の前記第1の方向への動きが規制され、前記ロック部材の前記第2の係合部が前記媒体収納装置の前記第1の係合部と噛合し、前記ガイド部材を安定にロックすることを特徴とする媒体収納装置。
【請求項3】
請求項1記載の媒体収納装置は、更に弾性体を有し、
前記弾性体は、前記ロック部材の前記第2の係合部を前記媒体収納装置の前記第1の係合部の方向に押圧することによって、前記ガイド部材をロックすることを特徴とする媒体収納装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の媒体収納装置を覆い、前記ロック部材と係合する係合部材を有する伸縮可能な防塵カバーであって、
前記媒体収納装置を装着時に前記係合部材が前記ロック部材と係合し、且つ前記防塵カバーに前記第1の方向とは異なる第2の方向に力を加えたとき、前記係合部材を介して前記ロック部材の前記第1の方向への動きを規制することによって、前記ガイド部材を安定にロックすることを特徴とする防塵カバー。
【請求項5】
前記第1の方向は、下方向であり、
前記第2の方向は、前記防塵カバーの縮小方向であることを特徴とする請求項4記載の防塵カバー。
【請求項6】
少なくとも前記媒体収納装置の上面を覆う面と、背面を覆う面とを有し、
前記係合部材は、前記媒体収納装置の背面を覆う面の内側下部に装着されていることを特徴とする請求項5記載の防塵カバー。
【請求項7】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の媒体収納装置を覆い、前記ロック部材と係合する係合部材を有する伸縮可能な防塵カバーであって、
前記媒体収納装置を装着時に前記係合部材が前記ロック部材と係合し、前記ロック部材を前記第1の方向と垂直な第3の方向に押圧することによって、前記ガイド部材を安定にロックすることを特徴とする防塵カバー。
【請求項8】
前記第3の方向は、前記媒体収納装置の縮小方向であることを特徴とする請求項7記載の防塵カバー。
【請求項9】
少なくとも前記媒体収納装置の上面を覆う面と、背面を覆う面とを有し、
前記係合部材は、前記媒体収納装置の背面を覆う面の内側に装着されていることを特徴とする請求項8記載の防塵カバー。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の防塵カバーと媒体収納装置とを有することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−58295(P2012−58295A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−198565(P2010−198565)
【出願日】平成22年9月6日(2010.9.6)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】