説明

子豚の唾液採取方法及び唾液採取器具

【課題】子豚にストレスを与えずに血液の混じらない唾液を容易に採取できる方法を提供する。
【解決手段】ひもに子豚の口腔幅よりも広い幅に、取り外し自在な唾液吸収部材を取り付け、その両端部に所定サイズの2個の柔軟性部材を取り付け、前記唾液吸収部材を子豚の口腔に咥えさせた後、唾液吸収部材をひもから取り外し、唾液吸収部材に吸収された唾液を回収することを特徴とする子豚唾液の採取方法、及びひもに子豚の口腔幅よりも広い幅に取り外し自在に取り付けた唾液吸収部材と、前記唾液吸収部材の両端部に取り付けた所定サイズの2個の柔軟性部材と、前記ひもの両末端部を通した巻き付け長さ調整用のビーズとを備えていることを特徴とする子豚の唾液採取器具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は子豚の唾液採取方法及び唾液採取器具に関する。さらに詳しく言えば、離乳前の子豚におけるストレス負荷の少ない唾液採取方法及び唾液採取器具に関する。本発明は豚のストレス応答試験を行う各種調査機関、子豚の行動解析を行う研究機関において有用である。
【背景技術】
【0002】
豚はストレスに敏感に反応する家畜である。例えば、豚が非常に強いストレスに曝された場合、全身の筋肉の震え、硬直、高体温等を呈し、死に至ることがある。また、育成・肥育中の豚では、ストレスによって「尾齧り(おかじり)」と呼ばれる回避行動がみられる。尾齧りによる外傷は、豚の正常な生育を妨げるだけでなく、抗生物質の投与を余儀なくするため、出荷を遅らせる原因となる。さらに、屠畜前の豚が強いストレスに曝された場合、その肉は、色が淡く締まりのない、水っぽい肉と化す。この肉は「ふけ肉」、「むれ肉」、「PSE(pale, soft, exudative)肉」などと呼ばれ、保水力や結着力が弱く、風味も悪いため、商品価値が著しく低い。これらの症状はまとめて「豚ストレス症候群」と呼ばれている。豚肉の生産現場においては、屠畜直前まで豚がストレスに曝されないように管理することが重要である。
【0003】
一般にヒトなどでは、ストレス応答の程度を調べる方法として、採血した血中のコルチゾル濃度や血球成分比の変化を測定する方法などが採用されている。しかし、豚では、採血する際に鼻先を鎖で縛るなどして強固に捕縛する必要があるなど、血液採取自体が大きなストレスとなってしまうため、上記の手法は適していない。そのため、血液ではなく、唾液中のコルチゾル濃度を測定する非観血的な手法が、豚のストレス応答の程度を調べる方法として提案されている(Zoolog. Sci., 2009 Nov;26(11):739-44.:非特許文献1)。
【0004】
ただし、唾液中のコルチゾル濃度は血中のコルチゾル濃度より薄いので、血液の混じっていない状態の唾液を採取する必要がある。成熟豚では、棒の先につけたガーゼや脱脂綿を噛ませることにより、余計なストレスを与えることなく、血液の混じらない唾液を容易に採取できる。しかし、子豚で唾液を採取する場合は、活発に動き回るために上記の方法は実施困難である。さらに、子豚は口角や口腔の粘膜が脆弱なため、ちょっとした擦過でも出血して唾液に血液が混じりやすく、改善策が求められていた。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Zoolog. Sci., 2009 Nov;26(11):739-44.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、子豚にストレスを与えずに血液の混じらない唾液を容易に採取できる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、子豚の口角や口腔の粘膜の擦過傷を防ぐために、ガーゼを避け脱脂綿を用い、動き回る子豚から、保定することなく唾液を採取するために、ゴムひもに脱脂綿を巻いたものを作製し咥えさせた。それだけでは脱脂綿部分が口腔からずれ、十分な唾液を採取できないため、ゴム製の輪を脱脂綿の両端に取り付けてずれるのを避けた。さらに、ゴムひもにビーズを付し、子豚の頭の大きさに合わせて長さを調整できるようにして、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は下記1〜8の子豚唾液の採取方法、及び9〜15の子豚の唾液採取器具に関する。
1.ひもに子豚の口腔幅よりも広い幅に、取り外し自在に唾液吸収部材を取り付け、その両端部に所定サイズの2個の柔軟性部材を取り付け、前記唾液吸収部材を子豚の口腔に咥えさせた後、唾液吸収部材をひもから取り外し、唾液吸収部材に吸収された唾液を回収することを特徴とする子豚唾液の採取方法。
2.ひもに唾液吸収部材として脱脂綿を巻き付け、前記脱脂綿を子豚の口腔に30秒〜30分間咥えさせた後、脱脂綿をひもから取り外し、脱脂綿に吸収された唾液を回収する前記1に記載の子豚唾液の採取方法。
3.前記ひもの両末端部をビーズに通し、前記ビーズにより首に巻き付けるひもの長さを調整して、30秒〜30分間脱脂綿を子豚の口腔部に保持する前記1または2に記載の子豚唾液の採取方法。
4.前記2個の柔軟性ゴム材がゴム製チューブを所定の幅に切断したゴム輪であり、前記ゴム輪幅の中心付近に、幅に垂直方向に切れ目を2箇所設け、前記切れ目にひもを通して、前記ゴム輪を唾液吸収部材の両端部に取り付ける前記1〜3のいずれかに記載の子豚唾液の採取方法。
5.前記ひもがゴムひもである前記1〜4のいずれかに記載の子豚唾液の採取方法。
6.前記ゴムひもとして、断面が平型状で、厚さが0.5〜3mm、幅が6〜9mmのものを使用する前記5に記載の子豚唾液の採取方法。
7.前記脱脂綿を幅5〜10cm、厚さ1〜3cmでゴムひもに巻き付ける前記2〜6のいずれかに記載の子豚唾液の採取方法。
8.前記ゴム輪として、硬度(JIS K6253)がA10〜A30、輪の直径が1.5cm〜3cm、厚さが5mm〜1.5cmのものを使用する前記4に記載の子豚唾液の採取方法。
【0009】
9.ひもに子豚の口腔幅よりも広い幅に取り外し自在に取り付けた唾液吸収部材と、前記唾液吸収部材の両端部に取り付けた所定サイズの2個の柔軟性部材と、前記ひもの両末端部を通した巻き付け長さ調整用のビーズとを備えていることを特徴とする子豚の唾液採取器具。
10.ひもに子豚の口腔幅よりも広い唾液採取用唾液吸収部材取り付け部分を挟んで取り付けた所定サイズの2個の柔軟性部材と、前記ひもの両末端部を通した巻き付け長さ調整用のビーズとを備えていることを特徴とする子豚の唾液採取器具。
11.前記唾液吸収部材がひもに巻き付けた脱脂綿である前記9に記載の子豚の唾液採取器具。
12.前記2個の柔軟性ゴム材が、ゴム製チューブを所定の幅に切断したゴム輪であって、前記ゴム輪幅の中心付近に、幅に垂直方向2箇所に設けた切れ目にひもを通したものである前記8または9に記載の子豚の唾液採取器具。
13.前記ひもがゴムひもである前記9〜12のいずれかに記載の子豚の唾液採取器具。
14.前記ゴムひもが、断面が平型状で、厚さが0.5〜3mm、幅が6〜9mmのものである前記13に記載の子豚の唾液採取器具。
15.前記ゴム輪が、硬度(JIS K6253)A10〜A30、輪の直径1.5cm〜3cm、厚さ5mm〜1.5cmである前記12に記載の子豚の唾液採取器具。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、子豚に余計なストレスを与えず、速やかに血の混じらない唾液を採取することができる。この唾液のコルチゾル濃度を測定することにより、非観血的に正確なストレス応答試験を行うことができるため、ストレスを与えない子豚の生育法の検討、豚のストレス応答試験を行う各種調査機関、子豚の行動解析を行う研究機関などにおいて大変有用である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】(A)は本発明の子豚の唾液採取方法の実施例で使用した脱脂綿取り付け前の唾液採取器具の概要図であり、(B)は脱脂綿巻き付け後の唾液採取器具の概要図である。
【図2】本発明の比較例で使用した唾液採取器具の概要図である
【図3】(A)は図2の唾液採取器具を咥えさせたデュロック系子豚の写真であり、(B)は図1(B)の唾液採取器具を咥えさせたデュロック系子豚の写真である。
【図4】(A)は採取した唾液サンプルの写真であり、(B)は(A)の唾液のサンプル中の血液混入量を示し、++は「中程度の血液の混入」、+は「少量の血液の混入」、−は「血液の混入なし」を表す。
【図5】従来技術(A群)、比較例(B群)、及び本発明の実施例(C群)によって得られた唾液における血の混入率の比較を示すグラフである。
【図6】唾液中コルチゾル濃度と血漿中コルチゾル濃度の関係を示すグラフであり、白丸及び破線は血液混入のみられなかった唾液の各サンプルとその近似直線、黒丸及び実線は血液が混入した唾液の各サンプルとその近似直線である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
図1(A)は本発明で使用する、唾液吸収部材の1例である脱脂綿を巻き付ける前の唾液採取器具例の概要図であり、ひもとしてゴムひもを使用し、そのひも(1)に子豚の口腔幅よりも広い幅の唾液採取脱脂綿巻き付け部(2)を挟む位置に、脱脂綿が口腔からずれるのを防止するための部材である所定サイズの2個の柔軟性部材(ゴム輪)(4a,4b)が取り付けられ、さらに前記ゴムひもの両末端部を通して子豚の頭部に巻き付けるゴムひもの長さを調整するためのビーズ(5)が取り付けられている。
【0013】
ひもの材料は、それに取り外し自在に取り付けた唾液吸収部材を子豚に咥えさせた状態で子豚の頭部(首部分)に巻き付けて締結できるものであればよく、ゴムひもが好ましく用いられる。
唾液吸収部材は、それを咥えさせたときに子豚の口角や口腔の粘膜を傷付けず、子豚の唾液を吸収できる材料であればよく、脱脂綿が好ましく用いられる。
【0014】
図1(B)は、脱脂綿巻き付け後の唾液採取器具例の概要図であり、図1(A)の唾液採取器具の唾液採取脱脂綿巻き付け部(2)に脱脂綿(3)を巻き付け、2個の柔軟性部材(4a,4b)の位置が脱脂綿(3)の両端部となるように調整する。
図1(B)の唾液採取器具の脱脂綿(3)を子豚の口腔に咥えさせ、子豚の首にゴムひもを巻き付け、ビーズ(5)の位置を変えて長さを調整して唾液採取に必要な時間脱脂綿を子豚の口腔部に保持させる。
【0015】
ゴムひも(1)としては、断面が平型状で、厚さが0.5〜3mm、好ましくは約1mm、幅が6〜9mm、好ましくは8mm程度のものを使用する。ゴムひもの厚さが0.5mm未満でも、幅が6mm未満でも、子豚の口角部及び/または口腔部の皮膚を傷つけ、血液が唾液に混入する。また、厚さが3mmを超えても、また幅が9mmを超えても、子豚が噛めないため唾液を採取することができない。
【0016】
ゴムひもに巻き付ける脱脂綿の幅は、子豚の口腔幅よりも広い幅とする。豚の種類及び子豚の成長度(週齢)にもよるが、約5〜10cm幅、好ましくは、薬局で販売されている3.5×3.5cmサイズのものを2個または3個並べた、約7cmまたは10.5cm幅に巻き付ける。幅が5cm未満では採取できる唾液の量が少なく、10cmを超えると子豚の口に入りきらない。
【0017】
ゴムひもに巻き付ける脱脂綿の量は、採取時に分泌される子豚の唾液を保持できる量であればよい。巻き付ける脱脂綿の厚さ(直径)は1〜3cmが適当であり、約2cmが好ましい。
【0018】
本発明で使用する柔軟性ゴム材は、ゴムひもに巻き付けた脱脂綿を子豚に咥えさせたときに、脱脂綿が子豚の口腔からずれるのを防止できる大きさで、かつ子豚の口角及び口腔を傷付けない柔軟なものであれば特に限定されない。硬度(JIS K6253)がA10〜A30、好ましくはA10のゴム材料が使用出来る。
【0019】
本発明では、前記硬度範囲のゴム材料性チューブを所定の幅に切断したゴム輪が好ましく用いられる。ゴム輪としては、輪の直径が1.5cm〜3cm、好ましくは2cmの円形状で、厚さ5mm〜1.5cm、好ましくは7.5mmのものが使用できる。輪の直径が3cmを超えると子豚の口角(口腔)の傷の原因となる。
このようなゴム製チューブとしてはホームセンターなどで販売されているものを使用することができる。
本発明では、ゴム輪幅の中心付近で幅に垂直方向に、ゴム輪をほぼ等分する位置2箇所に切れ目を設け、その切れ目にゴムひもを通して、前記ゴム輪を脱脂綿取り付けて使用する。
【0020】
本発明の唾液採取器具を子豚に咥えさせる時間は、血中のコルチゾル濃度の測定に必要な唾液量である0.1〜0.5mlの唾液が採取できる時間であり、30秒〜30分、好ましくは5〜15分である。
【0021】
所定の時間経過後、ビーズを緩めて唾液採取器具を子豚の頭部から外し、脱脂綿を回収する。回収した脱脂綿からは、例えばこれをチューブに入れて遠心分離した上清として唾液成分を得ることができる。
【実施例】
【0022】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの記載により何らの限定を受けるものではない。
【0023】
実施例及び比較例
[材料及び方法]
1.唾液採取
供試ブタには、バークシャー系及びデュロック系を用いた。4週齢の同腹子豚5頭に対して、従来技術どおり棒の先に脱脂綿をつけたもので採取する方法(A群)、単純にゴムひもに脱脂綿を巻いてタコ糸で結んだもの(図2参照)を子豚に咥えさせる方法(B群)、さらに脱脂綿部分が口腔からずれないようにゴム製の輪を両端に取り付けたもの(図1(A)参照)を咥えさせる方法(C群)を実施し、3分後に脱脂綿を回収した。回収した脱脂綿は、15mlチューブに入れて3500rpmで遠心し、上清をとることにより唾液を得た。このとき、目視により唾液が赤く染まっているものを血が混じった唾液とした(図4参照)。これに加えて、唾液と血中濃度の比較のために、唾液採取後のブタ頸静脈より血液を採取した。
【0024】
2.唾液中コルチゾル濃度の測定
唾液中コルチゾル濃度、及び血漿中コルチゾル濃度はケイマン・ケミカル社(アン・アーバー,ミシガン州)(Cayman Chemical Co.,Ann Arbor, MI)のコルチゾル・エクスプレス・EIA・キット(Cortisol Express EIA kit)を用いて定法に従い測定した。最大及び最小測定可能値は1000pg/ml及び7.8pg/mlであり、唾液は200倍希釈、血漿は50倍希釈にて2回測定して平均値を求めた。アッセイ内変動は6.4%であった。
【0025】
[結果]
1.血液の混入について
A群では唾液を得ることができなかった。B群では20例中9例に血液が混じったが、C群では血液が混じったのは20例中1例のみで、どれも0.1ml以上の十分な唾液量を回収できた(図5)。
【0026】
2.唾液中コルチゾル濃度
唾液中コルチゾル濃度と血漿中コルチゾル濃度の関係をピアソン分布により解析した。その結果を図6に示す。白丸及び破線は血液混入のみられなかった唾液の各サンプルとその近似直線、黒丸及び実線は血液が混入した唾液の各サンプルとその近似直線であり、血の混じった唾液は血中コルチゾル濃度に対する唾液中コルチゾル濃度が他の群に比べて有意に高かった(p=0.0188)。すなわち、唾液に血液が混じることは唾液中コルチゾル測定の障害になること、本発明が血の混じりけなしに唾液を採取するのに適していることが示された。
【0027】
[結論]
本発明であるゴムひもに脱脂綿を巻き付け、ゴム製の輪を脱脂綿の両端に取り付けて口腔からずれることを防いだものを子豚に咥えさせる方法を用いることにより、子豚に余計なストレスを与えず、速やかに血の混じらない唾液を採取することができる。この唾液のコルチゾル濃度を測定することにより、非観血的に正確なストレス応答試験を行うことができる。
【符号の説明】
【0028】
1 ゴムひも
2 唾液採取脱脂綿巻き付け部
3 脱脂綿
4a,4b 脱脂綿固定用柔軟性部材
5 ビーズ
6 たこ糸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ひもに子豚の口腔幅よりも広い幅に、取り外し自在に唾液吸収部材を取り付け、その両端部に所定サイズの2個の柔軟性部材を取り付け、前記唾液吸収部材を子豚の口腔に咥えさせた後、唾液吸収部材をひもから取り外し、唾液吸収部材に吸収された唾液を回収することを特徴とする子豚唾液の採取方法。
【請求項2】
ひもに唾液吸収部材として脱脂綿を巻き付け、前記脱脂綿を子豚の口腔に30秒〜30分間咥えさせた後、脱脂綿をひもから取り外し、脱脂綿に吸収された唾液を回収する請求項1に記載の子豚唾液の採取方法。
【請求項3】
前記ひもの両末端部をビーズに通し、前記ビーズにより首に巻き付けるひもの長さを調整して、30秒〜30分間脱脂綿を子豚の口腔部に保持する請求項1または2に記載の子豚唾液の採取方法。
【請求項4】
前記2個の柔軟性ゴム材がゴム製チューブを所定の幅に切断したゴム輪であり、前記ゴム輪幅の中心付近に、幅に垂直方向に切れ目を2箇所設け、前記切れ目にひもを通して、前記ゴム輪を唾液吸収部材の両端部に取り付ける請求項1〜3のいずれかに記載の子豚唾液の採取方法。
【請求項5】
前記ひもがゴムひもである請求項1〜4のいずれかに記載の子豚唾液の採取方法。
【請求項6】
前記ゴムひもとして、断面が平型状で、厚さが0.5〜3mm、幅が6〜9mmのものを使用する請求項5に記載の子豚唾液の採取方法。
【請求項7】
前記脱脂綿を幅5〜10cm、厚さ1〜3cmでゴムひもに巻き付ける請求項2〜6のいずれかに記載の子豚唾液の採取方法。
【請求項8】
前記ゴム輪として、硬度(JIS K6253)がA10〜A30、輪の直径が1.5cm〜3cm、厚さが5mm〜1.5cmのものを使用する請求項4に記載の子豚唾液の採取方法。
【請求項9】
ひもに子豚の口腔幅よりも広い幅に取り外し自在に取り付けた唾液吸収部材と、前記唾液吸収部材の両端部に取り付けた所定サイズの2個の柔軟性部材と、前記ひもの両末端部を通した巻き付け長さ調整用のビーズとを備えていることを特徴とする子豚の唾液採取器具。
【請求項10】
ひもに子豚の口腔幅よりも広い唾液採取用唾液吸収部材取り付け部分を挟んで取り付けた所定サイズの2個の柔軟性部材と、前記ひもの両末端部を通した巻き付け長さ調整用のビーズとを備えていることを特徴とする子豚の唾液採取器具。
【請求項11】
前記唾液吸収部材がひもに巻き付けた脱脂綿である請求項9に記載の子豚の唾液採取器具。
【請求項12】
前記2個の柔軟性ゴム材が、ゴム製チューブを所定の幅に切断したゴム輪であって、前記ゴム輪幅の中心付近に、幅に垂直方向2箇所に設けた切れ目にひもを通したものである請求項8または9に記載の子豚の唾液採取器具。
【請求項13】
前記ひもがゴムひもである請求項9〜12のいずれかに記載の子豚の唾液採取器具。
【請求項14】
前記ゴムひもが、断面が平型状で、厚さが0.5〜3mm、幅が6〜9mmのものである請求項13に記載の子豚の唾液採取器具。
【請求項15】
前記ゴム輪が、硬度(JIS K6253)A10〜A30、輪の直径1.5cm〜3cm、厚さ5mm〜1.5cmである請求項12に記載の子豚の唾液採取器具。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−185133(P2012−185133A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−50243(P2011−50243)
【出願日】平成23年3月8日(2011.3.8)
【出願人】(598041566)学校法人北里研究所 (180)
【Fターム(参考)】