説明

孔版印刷機の自動排版装置

【目的】 印刷ドラムから印刷済みの原紙を剥がす機構に関して、簡単な構成により原紙の端部から確実に剥離し搬送することができる孔版印刷機の自動排版装置を提供する。
【構成】 印刷ドラムの回転軸に平行に、かつ、前記印刷ドラムの外周面近傍に互いに圧接して回転する一対のローラを配設し、このローラ対が前記印刷ドラムの外周面上に装着されている原紙を挾んで前記印刷ドラムから剥離搬送する孔版印刷機の自動排版装置において、ローラ対50a,50bが、互いに圧接している状態を保ちながら共に、前記印刷ドラムの外周面上に装着されている前記原紙の一端部付近に圧接できる第2の位置と、前記一対のローラ50a,50bが共に前記印刷ドラムの外周面から離間された第1の位置と、の間を移動可能に構成されていて、かつ、前記第1の位置と前記第2の位置とを選択的に移動し保持されるための手段を持つことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は孔版印刷機の自動排版装置に関し、さらに詳しくは、印刷済みの原紙を印刷ドラムから剥がし搬送する一対の排版ローラによって排版ボックス内へ原紙を排出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】輪転式孔版印刷機において、印刷済みの原紙を自動的に剥がし取る自動排版装置が知られている。これは孔版印刷機の印刷ドラムの外周面上に装着されている印刷済みの原紙(以下、単に「原紙」という)を剥がし、一対の互いに圧接した排版ローラによってその原紙を搬送し、排版ボックス内へ収納するというものである。原紙を印刷ドラムから手で剥がし取る作業は、原紙がインキの粘着力で印刷ドラムに巻き付いているために、どうしてもインキで手や衣服を汚してしまう虞があるために、非常に嫌われる作業であった。従来、このような問題点を解決した自動排版装置が知られている(実開昭56−95868号公報、実開昭60−102956号公報及び特開昭63−307951号公報参照)。
【0003】一般の孔版印刷機の印刷ドラムの原紙保持機構は、原紙クランパによってその原紙の先端がクランプされており、その後端側はクランプされずにフリーとなっているのが普通である。そして原紙は、その先端部にも後端部にも画像に関係のない部分、すなわちインキの付かない余白部分が設けられているのが普通である。原紙の先端部の余白部分は、原紙クランプしろのため、或いは給版工程の経路の都合上、若しくは印刷時のプレスローラのタイミング等のために設けられており、原紙の後端部の余白部分は、インキの尻洩れ対策等のために設けられている。通常は原紙の先端部の余白部分の方が長くなっている。従来の排版剥がし方式では、原紙のどちらか一方の端部の余白部分を爪やローラなどですくい上げて一対のローラで挾み込ませて搬送するものである。
【0004】図8は従来技術の第1の例を示す。この自動排版装置は、印刷ドラム7に原紙剥がし爪40が近接して配置され、その爪の先端部が版胴12の外周面近傍に位置するように揺動すると、印刷ドラム7の回転と共に原紙剥がし爪40が印刷済みの原紙11A(以下、単に「原紙11A」という)と印刷ドラム7との間に入り込んで原紙11Aを印刷ドラム7から剥がし、次に一対の排版搬送ローラ52a,52bに挾まれて後方(同図では左方)の排版ボックス18に搬送され、収納される。
【0005】図9は従来技術の第2の例を示す。この自動排版装置は、印刷ドラム7の近傍に排版ローラ49と排版剥離ローラ50とが配設されている。排版工程が開始されて印刷ドラム7が図示の矢印方向(反時計回り方向)に回転し原紙11Aの後端部が上記ローラに近ずくと、排版剥離ローラ50が排版ローラ49の回転軸を中心に揺動し印刷ドラム7の外周面に接する。この時、排版ローラ49及び排版剥離ローラ50は図示の方向に回転しているので、排版剥離ローラ50は原紙11Aの端部を印刷ドラム7の外周面からすくい上げることになる。すくい上げられた原紙11Aの後端部は、排版ローラ49と排版剥離ローラ50とに挾まれて後方へ搬送される。排版搬送ベルト51aが排版搬送ローラ52aに、排版搬送ベルト51bが排版搬送ローラ52bにそれぞれ掛けられているので、排版ローラ49及び排版剥離ローラ50の回転と共に回転し、原紙11Aは排版ボックス18へと搬送され収納される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述した孔版印刷機においては以下に述べるような問題点があった。従来技術の第1の例では、原紙剥がし爪40の先端と印刷ドラム7の外周面との隙間の調整を非常に厳密に行わなければならないので、メンテナンスが非常に面倒であり、また原紙11Aの端部に補強紙片が付いている場合には比較的確実に行われるかも知れないが、補強紙片が付いていない原紙11Aの場合には原紙11A自体が極めて薄いので、原紙剥がし爪40によるすくい起こし動作が不確実になる場合が多い。また図示したように、原紙11Aが原紙剥がし爪40の先端部で引っかかってしまって印刷ドラム7からスムーズに剥がれず、ジャムを起こしたり、大きく湾曲して原紙剥がし爪40から離れ、排版搬送ローラ52a,52bに挾み込まれなっかたりする。さらに原紙剥がし爪40と、印刷ドラム7の原紙クランパベース22や原紙クランパ支持軸21との干渉を防止するために、印刷ドラム7の回転と原紙剥がし爪40の揺動動作とのタイミング調整が非常に面倒であるなどの種々の問題点がある。
【0007】従来技術の第2の例では、原紙11Aの後端部すなわち後端の余白部は、インキが着いていなく印刷ドラム7の外周面から浮いた状態であるため温度や湿度の変化に対して不安定になり、カールが強く出て印刷ドラム7の外周面の外側へ丸くなったりする場合があるので、排版剥離ローラ50でのすくい上げが不確実になる。また通常、原紙11Aはインキの粘着力により版胴12の外周面に張り付いているが、長期間印刷をしないで放置された場合などにはインキが乾いて原紙11Aが版胴12から剥がれやすくなっている。そこへ前述のように排版剥離ローラ50が作動して原紙11Aの後端部をすくい上げようとすると図9で示したように、原紙11Aが大きく湾曲して逃げてしまうのですくい上げることができなくなってしまうという不具合も生じていた。また、この方式においては、排版剥離ローラ50が原紙11Aの端を剥離するために、原紙11Aの端の手前から排版剥離ローラ50を印刷ドラム7に当るようにしなければならないので、印刷ドラム7上に余分なスペースを設けなければならなかった。
【0008】したがって、本発明はかかる問題点を解決するために、印刷ドラムから印刷済みの原紙を剥がす機構に関して、剥がし機構の難しさやメンテナンス性の難しさ、剥がし機構と印刷ドラムとのタイミングの取り方の難しさ、原紙自体の薄さに起因する温度及び湿度による挙動の不安定さ、及び長期放置後インキの乾きによって原紙の版胴への保持性が落ちることによる剥がし取り不良などを簡単な構成により解消し、原紙の端部から確実に剥離し搬送する孔版印刷機の自動排版装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は前述した目的を達成するためになされたものであり、請求項1記載の発明は、印刷ドラムの回転軸に平行に、かつ、前記印刷ドラムの外周面近傍に互いに圧接して回転する一対のローラを配設し、このローラ対が前記印刷ドラムの外周面上に装着されている原紙を挾んで前記印刷ドラムから剥離搬送する孔版印刷機の自動排版装置において、前記ローラ対が互いに圧接している状態を保ちながら共に、前記印刷ドラムの外周面上に装着されている前記原紙の一端部付近に圧接できる第2の位置と、前記印刷ドラム外周面から離間された第1の位置と、の間を移動可能に構成されていて、かつ、前記第1の位置と前記第2の位置とを選択的に移動し保持されるための手段を持つ構成としている。
【0010】請求項2記載の発明は、前述した目的を達成するために、請求項1記載の孔版印刷機の自動排版装置において、前記ローラ対の少なくとも一方のローラ(第2のローラ)は、他方のローラ(第1のローラ)が前記印刷ドラムの外周面上の前記原紙の一端部に圧接された後も前記第1のローラとの圧接状態を維持しながら前記第1のローラの回転軸を中心に回転移動可能であるように構成され、かつ、前記第2の位置にあるときに前記第2のローラが前記印刷ドラムに圧接する方向に付勢されるための付勢手段を持つ構成としている。
【0011】請求項3記載の発明は、前述した目的を達成するために、前記印刷ドラムの外周面上に装着されている前記原紙の先端を挾んで剥離する請求項1又は2記載の孔版印刷機の自動排版装置を構成している。
【0012】そして請求項4記載の発明は、前述した目的を達成するために、前記ローラ対は、回転しながら前記印刷ドラムの外周面上に装着されている前記原紙に接近する請求項1,2又は3記載の孔版印刷機の自動排版装置を構成している。
【0013】また請求項5記載の発明は、前述した目的を達成するために、前記印刷ドラムの外周面上に装着されている前記原紙の一端部に近い方のローラと前記原紙との摩擦力を、もう一方のローラと前記原紙との摩擦力に対して同等以上にした請求項1,2,3又は4記載の孔版印刷機の自動排版装置を構成している。
【0014】
【作用】請求項1及び2記載の発明によれば、その作用は以下のとおりである。原紙をそのローラ同士のニップ部に挾み込む方向に互いに逆方向に回転する一対の排版剥離ローラを配設し、印刷ドラムの外周面に装着されている原紙に当てることにより、原紙の一端部に近い方の一方の排版剥離ローラ(後述する実施例においては排版剥離ローラ50a)が、その原紙の一端を手繰り寄せることになり、他方の排版剥離ローラ(後述する実施例においては排版剥離ローラ50b)は原紙を手繰り寄せようとするが、この他方の排版剥離ローラにより手繰り寄せ引かれる側の原紙はインキの粘着力によって版胴に張り付いているので動かない。たとえ、この部位の原紙が動いても両排版剥離ローラ対のニップ部へ巻き込む方向であるので、動いた原紙の部分の弛みを取ることになり、原紙の逃げや弛み、或いは浮き等を他方の排版剥離ローラが抑えるので一方の排版剥離ローラがうまく原紙の一端部をニップ部へ取り入れ、原紙は確実に剥離される。
【0015】請求項2記載の発明によれば、前述の作用に加えて、一方の排版剥離ローラが印刷ドラムの原紙クランパベース上の原紙に当る場合には、一対の両排版剥離ローラが印刷ドラムに当ったときの印刷ドラムの位置のずれによって、印刷ドラムと一方の排版剥離ローラ、他方の排版剥離ローラとのなす角度がそれぞれ変化するので、他方の排版剥離ローラの回転軸を中心として回転移動可能に一方の排版剥離ローラを支持する構成とし、付勢手段(後述する実施例においてはリンク戻しばね70a,70b)によって一方の排版剥離ローラを原紙クランパベースへ押し付ける方向へ付勢できる構成によって対処される。よって、一方の排版剥離ローラが原紙クランパベースへ当る角度が多少変わっても、一方の排版剥離ローラは原紙の剥離に十分な圧力を加えられる。また、両排版剥離ローラが前述の印刷ドラムの場所ではなく、印刷ドラムの外周面の凹凸の無い場所に圧接する場合でも両排版剥離ローラは十分に加圧されて原紙に接触し、原紙が確実に剥離される。
【0016】そして、請求項3記載の発明によれば、印刷ドラム上の原紙の先端から剥離するので排版工程の時間短縮がなされ、さらに排版工程が開始される直前までは原紙クランパで抑えられている原紙の先端余白部分は、カールや折れ等の発生が無く安定していて、かつ、通常原紙の後端余白部分よりも長いので原紙がより確実に剥離される。
【0017】また、請求項4記載の発明によれば、排版剥離ローラ対は回転しながら印刷ドラム上の原紙に接近するので排版工程の時間短縮がなされ、排版剥離ローラが印刷ドラムに接触してから回転しようとする場合に比べて、小さな起動トルクで済み、排版剥離ローラの回転数が所定の回転域に達してから印刷ドラムに圧接すれば排版剥離ローラの慣性モーメントも原紙の剥離動作に有利に働き、その結果排版モータの省パワー化が図られる。
【0018】また、請求項5記載の発明によれば、原紙の一端部を導き寄せる側の排版剥離ローラと原紙との摩擦力を、原紙を抑える側の排版剥離ローラと原紙との摩擦力に対して同等以上にすることで、印刷ドラム上の原紙がより一層確実に剥離される。そして一方の排版剥離ローラには原紙を手繰り寄せるために必要な摩擦力を発生させ、他方の排版剥離ローラには原紙を抑えるために必要な摩擦力を発生させ、この排版剥離ローラ対によって原紙を挾んで搬送するための摩擦力を発生するように適正化することで排版モータの省パワー化が図られる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付図面を参照して詳述する。なお、前述した従来技術及び本発明の実施例の各図面において、同一の構成及び機能を有する自動排版装置の構成要素は、同一の符号を用いることとする。
【0020】まず、図7を参照して本発明を適用する一般的な孔版印刷機の全体構成について説明する。この孔版印刷機は、機体部1の上部に配置された原稿受け台19から移送される原稿3の表面の画像を読み取る原稿読取部2と、この原稿読取部2の下方の機体部1の一側部に配置されロール状に巻かれた原紙11を製版する製版部5と、機体部1の中央部に配置され製版済みの原紙11Aを外周面に巻装する版胴12を有する印刷ドラム7とプレスローラ15とを備えた印刷部13と、製版部5の下方に配置され、給紙台8上に積層された印刷用紙14を印刷部13に送出する給紙部16と、この給紙部16に対向する機体部1の下方に配置され、印刷部13にて印刷された印刷用紙14Aを排紙台9に排出する排紙部17と、この排紙部17と原稿読取部2との間に配置され、版胴12の外周面から剥ぎ取られた使用済みの原紙11Bを排版ボックス18内に収納する排版部6とを具備する。
【0021】次に、この孔版印刷機の構成をその動作と共に順次説明する。
【0022】図7において、原稿読取部2の原稿受け台19上に原稿3を配置し、図示しないスタートキーを押す。すると以前に使用された原紙11Aが版胴12の外周面から剥離される。すなわち排版工程が開始すると、印刷ドラム7は同図の矢印方向とは反対方向(図示反時計回り方向)に回転し、図1に示す一対の排版剥離ローラ50a,50bも回転を開始する。ここで、この排版剥離ローラ50a,50b対はそれぞれ弾性体でできている。排版剥離ローラ50a,50b対の回転は次のように行われる。
【0023】図1は本発明の一実施例を示す。同図において符号54aはフレームを示し、このフレーム54aに取付けられたモータ支持板56に支持された排版モータ57が配設されている。排版モータ57はその回転駆動軸に歯車を有しており、その上部に配設された第1の歯車62と互いに噛み合い、第1の歯車62はその上部に配設された第2の歯車63と互いに噛み合い、第2の歯車63はその上部に配設された第3の歯車64と互いに噛み合い、第3の歯車64は4個の排版剥離ローラ50bを串団子状に配設し回転駆動させるための軸に固着され第3の歯車64の上に配設された第4の歯車65aと互いに噛み合い、第4の歯車65aは、4個の排版剥離ローラ50aを串団子状に配設し回転駆動させるための軸に固着され第4の歯車65aの上に配設された第5の歯車66aと互いに順次噛み合っている。したがって、排版モータ57が回転すると、これと順次噛み合っている第1の歯車62、第2の歯車63、第3の歯車64、第4の歯車65a、第5の歯車66aへと回転力が伝達され回転する。一方の排版剥離ローラ50bの軸の両端には第4の歯車65a,65bが、他方の排版剥離ローラ50aの軸の両端には第5の歯車66a,66bがそれぞれ軸着されている。したがって、前述した排版モータ57の回転開始により対をなす排版剥離ローラ50aと排版剥離ローラ50bとは互いに逆方向へ回転する。
【0024】排版搬送ベルト51aは排版剥離ローラ50aと排版搬送ローラ52aとの間、そして排版搬送ベルト51bは排版剥離ローラ50bと排版搬送ローラ52bとの間にそれぞれ掛けられているので、前述の回転開始により図3に矢印で示すように互いに逆方向に回転する。排版搬送ローラ52a,52b対はそれぞれ弾性体でできている。同図に示すように、回転していた印刷ドラム7は、原紙クランパ20を図示の時計回り方向に回転させ、所定の位置で停止する。すると前述の排版剥離ローラ50a,50b対、排版搬送ベルト51a,51b及び排版搬送ローラ52a,52b対は、後述するように一体となっていて、前述した回転を継続しながら印刷ドラム7に接近する方向(図示の右方向)に移動する。
【0025】この移動は次のように行われる。これを図1R>1及び2で説明する。図1において、排版部6の排版ボックス受け台61の前方の両側部にはフレーム支持板59a,59bがそれぞれ設けられている。このフレーム支持板59a,59bに回転可能に支持されているフレーム支持軸58の両端には、フレーム54a,54bが取り付けられている。フレーム54a,54bは、その両端の内側を連結板55によって接続形成されているので、フレーム54a,54bは一体となってフレーム支持軸58を中心に回転可能となっている。フレーム54aは排版剥離ローラ50bと排版搬送ローラ52bとを回転可能に支持している。そして排版剥離ローラ50bと排版剥離ローラ50aとはその両側において、リンクA67a,67bによってそれぞれ回転可能に連結されている。このリンク機構によって排版剥離ローラ50a,50b対は、互いに圧接し合い、しかも第4の歯車65a,65bと第5の歯車66a,66bとの噛み合いもそれぞれ正常に行われるようになっている。
【0026】したがって、排版剥離ローラ50a,50b対は、リンクA67a,67bで連結されていて、しかも原紙11Aを搬送するのに十分な所定の圧力が発生するように互いに押し付け合う軸間距離に固定されている。排版搬送ローラ52a,52b対は、リンクC69a,69bによって連結されていて、互いに圧接し合い、しかも原紙11Aを搬送するのに十分な所定の圧力が発生するように互いに押し付け合う軸間距離に固定されている。
【0027】さらに排版剥離ローラ50aと排版搬送ローラ52aとは、リンクB68a,68bによって連結されている。すなわち排版剥離ローラ50a,50b対及び排版搬送ローラ52a,52b対は、それぞれの軸間距離を保ちながらフレーム支持軸58を中心に揺動可能となっている。一方、排版剥離ローラ50aと排版搬送ローラ52aとはフレーム54a,54bに対して、それぞれ図2の紙面に向かって左右方向に移動可能となっている。
【0028】リンクA67a,67bはクランク形に形成されていて、下端部をリンク戻しばね70a,70bによって引かれている。一方のフレーム54aの上部には、リンクA67aのリンク戻しばね70aによって付勢されている下端部側の上部側端に、リンクA67aが動いたときに衝止するための突設したストッパ71aが設けられている。他方のフレーム54bの上部には、一方のフレーム54aと同じ位置にストッパ71bが設けられている。以上の機構により、排版剥離ローラ50a、排版搬送ローラ52aは図2の右方向に付勢されてはいるが、リンクA67a,67bの下端部側の上部側端がフレーム54a,54bのストッパ71a,71bにそれぞれ当ることにより衝止する。ここで、言うまでもなく、これらのリンク構成は図1の左右で対称になっていて同様の構成になっている。
【0029】機体部1の図示しない駆動制御部から所定のタイミングで図2に示すソレノイド73に通電されるとコイルスプリング74を介して連結板55が引かれる。すると前述したようにフレーム支持軸58を中心にフレーム54a,54bが右方向に回転する。すなわち、排版剥離ローラ50a,50b対は、印刷ドラム7の外周面上に装着されている原紙11Aに接触可能となる。
【0030】次に図4に示すように、停止した印刷ドラム7では、前述したとおり原紙クランパ20は原紙クランパ支持軸21を回転軸として回転して開いているので、原紙11Aの先端が開放されている。そこへ排版剥離ローラ50a,50b対が図示のように回転しながら接触するので、同図のように原紙11Aの先端部を原紙クランパベース22からすくい上げ、かつ排版剥離ローラ50aと50bとのニップ部へ導き込むことになる。このとき排版剥離ローラ50bの印刷ドラム7上へ接する圧力はコイルスプリング74の付勢力で発生する。
【0031】排版剥離ローラ50aの原紙クランパベース22上へ接する圧力はリンク戻しばね70a,70bで発生することになる。これは、図2で示されているように排版剥離ローラ50aが原紙クランパベース22に当接すると排版剥離ローラ50bの回転軸を中心に図示の左方向へ回転移動する。するとリンクA67aがストッパ71aから離れ、リンク戻しばね70aが伸ばされ、その反作用として排版剥離ローラ50aの原紙クランパベース22上へ接する圧力が発生するからである。
【0032】図2及び図4の二点鎖線で示した排版剥離ローラ50a,50b対及び排版搬送ローラ52a,52bの状態は、ソレノイド73が動作する前の状態である。反対側のリンク構成部でも同様の動作になっている。
【0033】排版剥離ローラ50a,50b対が原紙11Aの先端部をくわえ込むと、これが排版剥離ローラ50a,50b対の後方にある図示しないセンサによって検知され、直ぐにソレノイド73への通電が停止され、フレーム54a,54bは、連結板55がフレーム戻しばね72に引かれることにより左方向、すなわち印刷ドラム7から離れる方向へ移動し、図3に示す初期の位置へ戻ることになる。同時に図5に示すように印刷ドラム7は、原紙クランパ20を閉じながら右方向(時計回り方向)への回転を開始し、原紙11Aは排版剥離ローラ50a,50b対、排版搬送ベルト51a,51b、及び排版搬送ローラ52a,52bに挾まれて排版ボックス18の方へ搬送される。
【0034】ここで、排版剥離ローラ50a,50b対が回転する周速度は、印刷ドラム7の周速度よりも若干速く設定されている。したがって、原紙11Aは排版剥離ローラ50a,50b対に引かれながら搬送される。すなわち原紙11Aが印刷ドラム7から剥ぎ取られている間は、原紙11Aにたるみが生じないのでスムーズに搬送される。排版搬送ベルト51a,51bが掛けられている溝径は、排版搬送ローラ52a,52bの方が排版剥離ローラ50a,50bよりも小さく設定されている。したがって、排版搬送ローラ52a,52b対が回転する周速度は、排版剥離ローラ50a,50b対の周速度よりも若干速くなり、前述と同様に排版剥離ローラ50a,50b対と排版搬送ローラ52a,52bとの間でも原紙11Aにたるみが生じない。
【0035】そして、原紙11Aは連続的に後方に搬送され、排版搬送ガイド板53a,53bによって排版搬送ローラ52a,52b対から分離された後に、排版ボックス18に収納される。1版分の原紙11Aを取り込み終えると、排版モータ57の回転が停止され、排版剥離ローラ50a,50b対の回転は停止する。一方、印刷ドラム7は給版の工程のための所定の位置まで回転し、原紙クランパ20を開いて停止する。
【0036】排版部6では、図6に示すように排版ボックス18に収納された原紙11Aを圧縮するために図7に示す圧縮板昇降モータ25に通電され、同図の圧縮板昇降ピニオン24が時計回りに回転することで、圧縮板昇降ピニオン24と噛み合っている圧縮板昇降ラック23が下方に動き圧縮板60が降下してくる。図6において、圧縮板60が原紙11A及び排版済みの原紙11Bを圧縮する力は、圧縮板昇降モータ25が発生させている。圧縮された原紙11A及び排版済みの原紙11Bの反発力が高くなると、圧縮板60を降下させている圧縮板昇降モータ25の負荷が大きくなり、圧縮板昇降モータ25に流れる電流も比例して大となる。この電流を機体部1の図示しない圧縮板の駆動制御部の制御回路が監視し、その負荷がある大きさになると圧縮板昇降モータ25への通電が停止される。すなわち圧縮された原紙11A及び排版済みの原紙11Bをある一定の圧力で圧縮することが可能となっている(この排版圧縮機構の制御方法については同一出願人から出願されている実開平3−29370号公報参照)。
【0037】圧縮が終了すると圧縮板昇降モータ25へ逆向きの通電が行われ、圧縮板昇降ピニオン24が反時計回りに回転し圧縮板60を上昇させる。圧縮板60が排版ボックス18の外へ出ると、圧縮板昇降モータ25への通電が停止し、圧縮板60は初期の位置で停止する。そして次の排版工程まで待機する。よって排版ボックス18の機体部1からの取り出しも可能となる。
【0038】これで、一連の排版工程、すなわち印刷ドラム7から原紙11Aを剥離し搬送する工程は終了する。
【0039】前述の排版工程と並行して原稿読取部2では、原稿受台19上の原稿3が読み取られて原稿排出トレイ4へ排出される。製版部5では、原稿読取部2で読み込まれた画像がデジタル処理されて送出され、サーマルヘッド27に直線上に並んだ複数の発熱素子を選択的に発熱させて、プラテンローラ26によりサーマルヘッド27に押圧される原紙11を選択的に溶融穿孔する。このようにして製版された原紙11の先端部が、給版ローラ対28a,28bによって、すでに排版工程が終了し所定の位置で停止している印刷ドラム7上の開いている原紙クランパ20に向かって送出される。次に所定のタイミングで原紙クランパ20は閉じて原紙11の先端部をクランプし、印刷ドラム7は図7の矢印方向に回転しながら版胴12の外周面に原紙11を巻き付けていく。製版完了後には、原紙11Aはカッタ29によって所定の長さに切断され、この切断された原紙11Aは版胴12の外周面に巻装される。原紙11Aが版胴12の外周面に巻装された後、印刷工程が開始される。
【0040】印刷工程は、給紙コロ30、分離コロ対31a,31bが回転回転することにより給紙台8上に積載された印刷用紙14を一枚ずつ分離して、フィードローラ対32a,32bによって版胴12の回転と同期した所定のタイミングで版胴12とプレスローラ15との間に印刷用紙14が送出される。そして版胴12の外周面から離間していたプレスローラ15が上方に移動し、図7の矢印方向に回転する版胴12の外周面に巻装された製版済みの原紙11Aに印刷用紙14を押圧することにより、原紙11Aの穿孔部分からインキが印刷ドラム7内部から滲出し、印刷用紙14の上面に転移され所定の印刷がなされる。この時、インキ供給ローラ35も版胴12の回転方向と同一方向に回転し、インキがインキ溜り36から版胴12の内周面に供給される。そして印刷された印刷用紙14Aは、分離爪34によって版胴12の外周面から剥離され、吸引ファン33によって吸引されながら、図示矢印方向に回転している排紙搬送ベルト10によって搬送される。印刷用紙14は順次一枚ずつ上記のように印刷され、排紙台9上に順次積載される。
【0041】ここで、本実施例では、排版剥離ローラ50a,50b対を印刷ドラム7上の原紙11Aの先端部に当てるか、又は原紙11Aの後端部に当てるかは、孔版印刷機の構成によってどちらを採っても良い。本実施例では、排版工程の次の工程への移行が短時間で済むようにという理由と、排版工程が始まる直前までは原紙クランパ20で押えられていたことによって原紙11Aの安定性が良いという理由から、原紙11Aの先端部に排版剥離ローラ50a,50b対を当てて先端側から剥離している。
【0042】図3に示したように排版剥離ローラ50a,50b対は回転しながら印刷ドラム7へ接近するが、これは排版剥離の工程を短時間に終了するために採った順序であって、排版剥離ローラ50a,50b対が印刷ドラム7上の原紙11Aに接触してから回転を開始し、原紙11Aをすくい上げても本発明の効果を得ることができる。
【0043】また、排版剥離ローラ50a,50b対は、原紙11Aをそのローラ同士のニップ部に挾み込む方向に互いに逆方向に回転している。この排版剥離ローラ50a,50b対を原紙11Aに当てることにより原紙11Aの一端部に近い方の一方のローラ(本実施例では排版剥離ローラ50a)は、その原紙11Aの一端を手繰り寄せることになり、他方のローラ(本実施例では排版剥離ローラ50b)は、原紙11Aを手繰り寄せようとするが、この他方のローラにより手繰り寄せ引かれる側の原紙11Aはインキの粘着力によって版胴12に貼り付いているので動かない。この部位の原紙11Aが動いても排版剥離ローラ50a,50b対のニップ部へ巻き込む方向であるので、動いた原紙11Aの部分の弛みを取ることになる。
【0044】従来の技術でも述べたように、印刷ドラム7上の原紙11Aは、放置された後のインキの粘着力が落ちている状態でその端部から剥がそうとすると、大きく全体が剥がれて逃げてしまってローラのニップ部にうまく取り入れることができなかったが、本発明では、その原紙11Aの逃げや弛み、或いは浮き等を他方のローラ(本実施例では排版剥離ローラ50b)が抑えるので一方のローラ(本実施例では排版剥離ローラ50a)がうまく原紙11Aの一端部をニップ部へ取り入れることができる。その時、原紙11Aに弛みが無い場合は、他方のローラは原紙11Aの表面を滑っていることになる。よって排版剥離ローラ50bの原紙11Aへの圧力よりは排版剥離ローラ50aの原紙11Aへの圧力の方が強くなっていることが望ましい。そのように、それぞれの圧力はフレーム戻しばね72、コイルスプリング74及びリンク戻しばね70a,70bのそれぞれの付勢力によって予め調整されていても良い。この作用の実現のために、原紙11Aを抑える側のローラの直径を変えても良い。
【0045】排版剥離ローラ50aは原紙クランパベース22上の原紙11A先端の余白部分に接触するようになっているが、原紙クランパベース22の構造上平坦でない場合、或いは排版剥離ローラ50aの接触による原紙クランパベース22の汚損を避けたい場合には、図3の印刷ドラム7の原紙クランパベース22より下の位置に当るようになっていても良い。
【0046】排版剥離ローラ50a,50b対は、実施例のように分割された団子状のものでもストレート形状のものでも良い。言うまでもなく、搬送される原紙11Aは薄くインキが付いているのでローラ表面は、原紙11Aに対して摩擦係数の高いゴムやスポンジ等の弾性体が良く、そのローラ表面形状はローレット状になっていても有効である。
【0047】また、排版剥離ローラ50aと排版剥離ローラ50bとの圧接力は、本実施例のようにその軸間距離を固定してローラのゴムの弾性により発生させても良いし、他の自明の手段によって得ても良い。例えば、第4の歯車65a,65bと第5の歯車66a,66bとの噛み合いに支障の無い範囲で、一方のローラをばね等の付勢手段で他方のローラへ押し付ける構成にしても良い。
【0048】また、具体的に、排版剥離ローラ50aの摩擦力を他方の排版剥離ローラ50bよりも上げるためには、ローラの表面の摩擦係数を上げたり、原紙への押圧力を上げたり(リンク戻しばね70a,70bを強くする)、或いはローラ直径及びその幅(団子状ローラの場合)を大きくし接触面積を大にする等の対応が考えられる。他方の排版剥離ローラ50bは上記した対応方法と逆にすることで排版剥離ローラ50aと排版剥離ローラ50bとの原紙表面に対する摩擦力に差を持たせることができる。
【0049】そして一方の排版剥離ローラには原紙を手繰り寄せるために必要な摩擦力を発生させ、他方の排版剥離ローラには原紙を抑えるために必要な摩擦力を発生させ、この一対の排版剥離ローラによって原紙を挾んで搬送するための摩擦力を発生するように適正化することで排版モータの省パワー化が図られることは言うまでもない。
【0050】排版剥離ローラ50a,50b対の印刷ドラム7への接離機構も、本実施例ではフレーム支持軸58の周りに回転揺動するように構成されているが、本実施例以外の移動機構を採用することもできる。
【0051】排版工程以降の構成は、実施例以外の原紙搬送方式、排版収納方式及び排版圧縮方式を採用しても本発明の効果を発揮できる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、近年ますます薄くなる孔版原紙を容易に印刷ドラムより剥離することができ、温度や湿度の環境条件によって原紙にカールができている状態であっても安定した剥離ができる。また、原紙が印刷ドラム上に巻かれているスペース内で剥離ができるので、印刷ドラム上に無駄なスペースを必要としない。また、本発明の剥離機構で排版剥離ローラ対を略原紙の一端部に当てれば良いので印刷ドラムが回転している最中でも原紙を剥離することができ、排版剥離ローラの動作タイミングと印刷ドラムとの正確なタイミング・位置調整をすることなく原紙を剥離することができる。
【0053】請求項3記載の発明によれば、印刷ドラム上の原紙の先端から剥離するので排版工程の時間短縮ができ、さらに排版工程が開始される直前までは原紙クランパで抑えられている原紙の先端余白部分は、カールや折れ等の発生が無く安定していて、かつ、通常原紙の後端余白部分よりも長いので確実な剥離ができる。
【0054】そして、請求項4記載の発明によれば、排版剥離ローラ対は回転しながら印刷ドラム上の原紙に接近するので排版工程の時間短縮ができ、排版モータの省パワー化が図られる。
【0055】また、請求項5記載の発明によれば、原紙の一端部を導き寄せる側の排版剥離ローラと原紙との摩擦力を、原紙を抑える側の排版剥離ローラと原紙との摩擦力に対して同等以上にすることで、さらに確実に印刷ドラム上の原紙を剥離することができる。そして一方の排版剥離ローラには原紙を手繰り寄せるために必要な摩擦力を発生させ、他方の排版剥離ローラには原紙を抑えるために必要な摩擦力を発生させ、この排版剥離ローラ対によって原紙を挾んで搬送するための摩擦力を発生するように適正化することで排版モータの省パワー化が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す孔版印刷機の自動排版装置の斜視図である。
【図2】本発明の一実施例を示す孔版印刷機の自動排版装置の断面側面図である。
【図3】本発明による原紙剥ぎ取り・排版工程を説明するための孔版印刷機の自動排版装置の一部断面側面図である。
【図4】本発明による原紙剥ぎ取り・排版工程を説明するための孔版印刷機の自動排版装置の一部断面側面図である。
【図5】本発明による原紙剥ぎ取り・排版工程を説明するための孔版印刷機の自動排版装置の一部断面側面図である。
【図6】本発明による原紙剥ぎ取り・排版工程を説明するための孔版印刷機の自動排版装置の一部断面側面図である。
【図7】本発明の一実施例が適用される孔版印刷機の概略構成図である。
【図8】従来技術の第1の例による原紙剥ぎ取り・排版工程を説明するための自動排版装置の一部断面側面図である。
【図9】従来技術の第2の例による原紙剥ぎ取り・排版工程を説明するための自動排版装置の一部断面側面図である。
【符号の説明】
7 印刷ドラム
11 原紙
11A 印刷済みの原紙
18 排版ボックス
50a,50b 排版剥離ローラ対
51a,51b 排版搬送ベルト
52a,52b 排版搬送ローラ対
53a,53b 排版搬送ガイド板
54a,54b フレーム
55 連結板
56 モータ支持板
57 排版モータ
58 フレーム支持軸
59a,59b フレーム支持板
61 排版ボックス受け台
62 第1の歯車
63 第2の歯車
64 第3の歯車
65a,65b 第4の歯車
66a,66b 第5の歯車
67a,67b リンクA
68a,68b リンクB
69a,69b リンクC
70a,70b リンク戻しばね
71a,71b ストッパ
72 フレーム戻しばね
73 ソレノイド
74 コイルスプリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】印刷ドラムの回転軸に平行に、かつ、前記印刷ドラムの外周面近傍に互いに圧接して回転する一対のローラを配設し、このローラ対が前記印刷ドラムの外周面上に装着されている原紙を挾んで前記印刷ドラムから剥離搬送する孔版印刷機の自動排版装置において、前記ローラ対が互いに圧接している状態を保ちながら共に、前記印刷ドラムの外周面上に装着されている前記原紙の一端部付近に圧接できる第2の位置と、前記印刷ドラム外周面から離間された第1の位置と、の間を移動可能に構成されていて、かつ、前記第1の位置と前記第2の位置とを選択的に移動し保持されるための手段を持つことを特徴とする孔版印刷機の自動排版装置。
【請求項2】請求項1記載の孔版印刷機の自動排版装置において、前記ローラ対の少なくとも一方のローラ(第2のローラ)は、他方のローラ(第1のローラ)が前記印刷ドラムの外周面上の前記原紙の一端部に圧接された後も前記第1のローラとの圧接状態を維持しながら前記第1のローラの回転軸を中心に回転移動可能であるように構成され、かつ、前記第2の位置にあるときに前記第2のローラが前記印刷ドラムに圧接する方向に付勢されるための付勢手段を持つことを特徴とする孔版印刷機の自動排版装置。
【請求項3】前記印刷ドラムの外周面上に装着されている前記原紙の先端を挾んで剥離する請求項1又は2記載の孔版印刷機の自動排版装置。
【請求項4】前記ローラ対は、回転しながら前記印刷ドラムの外周面上に装着されている前記原紙に接近する請求項1,2又は3記載の孔版印刷機の自動排版装置。
【請求項5】前記印刷ドラムの外周面上に装着されている前記原紙の一端部に近い方のローラと前記原紙との摩擦力を、もう一方のローラと前記原紙との摩擦力に対して同等以上にした請求項1,2,3又は4記載の孔版印刷機の自動排版装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開平5−286223
【公開日】平成5年(1993)11月2日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平4−96810
【出願日】平成4年(1992)4月16日
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)