説明

学習システム及び動画管理再生装置並びに動画管理再生プログラム

【課題】 視聴者にとって、動画を再生する上でより使い勝手の良い技術であって、かつ、動画配信者にとって、視聴者の視聴動向を正確に把握できる技術を提供すること。
【解決手段】 動画データを管理し再生する動画管理再生装置と、動画管理再生装置に動画データを提供する動画配信装置とを含む学習システム。動画管理再生装置は、動画配信装置から通信ネットワークを介して第1の教育用動画データを保存する。保存した第1
の教育用動画データを通信ネットワークに接続されていないオフライン状態で再生する。オフライン状態での第1の教育用動画データの再生状況を視聴履歴情報として蓄積する。視聴履歴情報を通信ネットワークを介して動画配信装置に送信する。第1の教育用動画データに関するオフライン状態での視聴履歴情報の動画配信装置への送信を条件として、第1の教育用動画データに続く第2の教育用動画データの動画管理再生装置での再生を許可する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画データを管理し再生する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、インターネットなどのネットワーク上に用意された動画を閲覧する技術が知られている。一般的には、ウェブブラウザのプラグインとして動作し、ウェブサイトにて公開された動画をストリーミング再生する動画プレーヤーが広く利用されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−093212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来は、配信された動画を見るためにはオンラインでなければならず、インターネットブラウザを用いなければならなかった。このため、通信環境によっては、動画を快適に視聴できない場合があった。
【0005】
一方、ウェブサイト上で公開されている動画をダウンロードできるツールも開発され、公開されている。しかし、そのようなツールは単なるデータのダウンロードツールであって、動画をダウンロードした時点で、動画とダウンロード元のウェブサイトとの関係は全く消滅していた。つまり、動画配信元は、ダウンロードされた動画がどのように閲覧されているのかを知ることが全くできなかった。
【0006】
特に、例えば、いわゆるeラーニングと呼ばれる教育用の動画コンテンツ配信において、視聴者は、必ずオンライン環境でeラーニングコンテンツを視聴する必要がある。このため、移動中などの時間を有効利用したい視聴者にとって、eラーニングは、決して便利な仕組みとは言えなかった。
【0007】
本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたもので、ダウンロードした動画を再生する上でより使い勝手の良い技術であって、かつ、動画配信元が、視聴者の視聴動向を正確に把握できる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係るシステムにあっては、
動画データを管理し再生する動画管理再生装置と、前記動画管理再生装置に動画データを提供する動画配信装置とを含む学習システムであって、
前記動画管理再生装置は、
前記動画配信装置から通信ネットワークを介して、第1の教育用動画データをダウンロードし、保存する保存手段と、
保存した前記第1の教育用動画データを、前記通信ネットワークに接続されていないオフライン状態で再生する再生手段と、
前記通信ネットワークに接続されていないオフライン状態での前記第1の教育用動画データの再生状況を、視聴履歴情報として蓄積し管理する視聴履歴管理手段と、
前記視聴履歴情報を前記通信ネットワークを介して前記動画配信装置に送信する履歴情報送信手段と、
を備え、
前記動画配信装置は、
前記第1の教育用動画データに関する前記オフライン状態での前記視聴履歴情報の前記動画配信装置への送信を条件として、前記第1の教育用動画データよりも後に見るべき第2の教育用動画データの前記動画管理再生装置での再生を許可することを特徴とする。
【0009】
前記動画配信装置は、前記第1の教育用動画データに関する前記視聴履歴情報の前記動画配信装置への送信を条件として、前記第2の教育用動画データの前記動画管理再生装置によるダウンロードを許可することを特徴とする。
【0010】
前記動画配信装置は、前記第2の教育用動画データを、前記動画配信装置へ送信された前記視聴履歴情報の内容に応じて、複数の教育用動画データから選択して、前記動画管理再生装置による再生を許可することを特徴とする。
【0011】
前記視聴履歴情報には、前記第1の教育用動画データの視聴時の一時停止回数が含まれ、前記動画配信装置は、該一時停止回数が所定回数以下の場合に、時系列に順序が付された複数の教育用動画データから、順序が後の教育用動画データを選択して、前記動画管理再生装置による再生を許可する。
【0012】
前記視聴履歴情報には、前記第1の教育用動画データの視聴に要した視聴時間が含まれ、前記動画配信装置は、該視聴時間が基準範囲内であれば、時系列に順序が付された複数の教育用動画データから、順序が後の教育用動画データを選択して、前記動画管理再生装置による再生を許可する。
【0013】
上記目的を達成するため、本発明にかかる装置にあっては、動画データを管理し再生する動画管理再生装置であって、動画配信装置から通信ネットワークを介して、第1の教育用動画データをダウンロードし、保存する保存手段と、ダウンロードした前記第1の教育用動画データを、前記通信ネットワークに接続されていない状態で再生する再生手段と、前記通信ネットワークに接続されていない状態での前記第1の教育用動画データの再生状況を、視聴履歴情報として蓄積し管理する視聴履歴管理手段と、前記視聴履歴情報を前記通信ネットワークを介して前記動画配信装置に送信する履歴情報送信手段と、を備え、
前記再生手段は、前記第1の教育用動画データに関する前記視聴履歴情報の前記動画配信装置への送信を条件として、前記第1の教育用動画データよりも後に見るべき第2の教育用動画データの再生を許可することを特徴とする。
【0014】
上記目的を達成するため、本発明にかかる方法は、動画データを管理し再生する動画管理再生方法であって、
動画配信装置から通信ネットワークを介して、第1の教育用動画データをダウンロードし、保存する保存ステップと、
保存した前記第1の教育用動画データを、前記通信ネットワークに接続されていない状態で再生する再生ステップと、
前記通信ネットワークに接続されていない状態での前記第1の教育用動画データの再生状況を、視聴履歴情報として蓄積し管理する視聴履歴管理ステップと、
前記視聴履歴情報を前記通信ネットワークを介して前記動画配信装置に送信する履歴情報送信ステップと、
を備え、
前記再生ステップは、
前記第1の教育用動画データに関する前記視聴履歴情報の前記動画配信装置への送信を条件として、前記第1の教育用動画データよりも後に見るべき第2の教育用動画データの再生を許可することを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明にかかるプログラムにあっては、上記方法の各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ダウンロードした動画を再生する上でより使い勝手の良い技術であって、かつ、動画配信元が、視聴者の視聴動向を正確に把握できる技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態としての動画管理再生システムの構成を示す図である。
【図2】ユーザPCのハードウェア構成及びソフトウェア構成を示す図である。
【図3】動画データに紐付けされる情報の一覧を示す図である。
【図4】本発明に係る動画管理再生アプリケーションのユーザインタフェースの遷移を示す図である。
【図5】本発明に係る動画管理再生アプリケーションのオープニング画面の一例を示す図である。
【図6】本発明に係る動画管理再生アプリケーションの各種設定画面の一例を示す図である。
【図7】本発明に係る動画管理再生アプリケーションの動画再生画面の一例を示す図である。
【図8】本発明に係る動画管理再生アプリケーションの動画詳細情報表示画面の一例を示す図である。
【図9】本発明に係る動画データ一覧表示画面の一例を示す図である。
【図10】本発明に係る動画視聴履歴表示画面の一例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係る動画管理方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、図面を参照して、本発明の実施形態について例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0018】
(概要)
本発明の実施形態としてのシステムは、コンピュータにインストールして実行する動画管理再生アプリケーションを含む。この動画管理再生アプリケーションは、通信ネットワークとしてのインターネット上からダウンロードして利用されるタイプのアプリケーションであっても良いし、またDVDロムやUSBメモリなどの外部記憶媒体を介してコンピュータにインストールするタイプのアプリケーションでも良い。この動画管理再生アプリケーションをインストールされたコンピュータは動画管理再生装置として機能する。
【0019】
この動画管理再生アプリケーションは、インターネット上の複数の動画サイトから動画データをダウンロードし、まとめてコンテンツデータベースに登録する。動画管理再生アプリケーションは、コンテンツデータベースの動画データをリスト表示し、様々な情報を付加してユーザに提供する。ユーザは、インターネットに接続されていないオフライン状態において、リスト表示された動画データから動画データを選択し、視聴することができる。オフライン状態におけるユーザの視聴に関する情報(視聴回数など)は、ローカルの視聴履歴データベースに登録され、インターネットに接続された後に、視聴履歴管理サーバにアップロードされる。視聴履歴管理サーバでは、複数の動画管理再生アプリケーションのユーザから視聴履歴情報を受信し、集計し、統計データなどを作成して、動画配信サイトなどに提供する。このように、ユーザは、インターネットに接続しなくても、インターネットに接続している場合と同じ感覚で動画サイトの動画データを視聴することができる。特に、eラーニングなどの教育用の動画データの視聴を、インターネットを接続しなくとも行なうことができ、インターネットに接続した後にオフラインでの視聴履歴をアップロードできるので、ユーザにとって非常に便利である。
【0020】
(システム構成)
図1は、本願発明に係る動画管理再生装置の実施形態としてのコンピュータ(ユーザPC)を含む学習システムの構成を示す図である。図1において、本システムは、ユーザPC101〜103がインターネットに接続して、インターネット上の動画配信サイト201〜203にアクセスし、動画データの提供を受けることができる構成となっている。
【0021】
ユーザPC101〜103は、それぞれローカルプレーヤとしての動画管理再生アプリケーション101a〜103aを備えており、ダウンロードした動画データをオフラインで、つまりインターネットに接続しなくても視聴できるようになっている。従って、例えば、ユーザPC101がノートパソコンやPDAである場合には、移動中などであってもダウンロードされた動画を視聴できる。動画管理再生アプリケーション101a〜101cは、インターネット上の専用サイトにダウンロード可能に保存されており、インターネットを介して各ユーザPCにインストールできる構成となっている。動画管理再生アプリケーションを例えば、Adobe AIR(登録商標)で開発すれば、ユーザPCのOSの種類に拠らず、軽快に動作させることができる。
【0022】
ユーザPC101〜103は、動画管理再生アプリケーション101a〜103aに付随するデータベースとして、コンテンツDB101b〜103b、コメントDB101c〜103c、及び視聴履歴DB101d〜103dを備えている。これらのDBは、動画管理再生アプリケーションのインストール時に生成される。
【0023】
ここでは説明の便宜上、ユーザPCを3つのみ図示しているが、もちろんこれに限定されるものではない。例えば、容量などの制約がない限り、如何なるPCに対しても動画管理再生アプリケーションをインストール可能であり、インターネットに接続可能であれば、この動画管理再生アプリケーションの機能を発揮できる。ユーザPCの基本的構成はどれも同じであると考えられるため、以下、代表としてユーザPC101について説明する。
【0024】
動画管理再生アプリケーション101aは、動画配信サイト201〜203にアクセスして動画データをダウンロードし、コンテンツDB101bに保存する機能を備える。また、ダウンロードした動画データを、ダウンロード元情報などと共に管理し、選択可能にリスト表示する。更に、選択された動画データを再生する機能や、再生した動画データに対し、所望のタイミング及び位置にコメントを付加する機能を備える。付加されたコメントの内容を、その付加のタイミング情報及び位置情報と共にコメントDB101cに保存する。また、更に、ユーザがオフラインで動画データを視聴した時間や回数等の視聴履歴情報を、ユーザPC101a内の視聴履歴DB101dに保存する。視聴履歴DB101dでは、各視聴履歴情報が、視聴履歴DB201c〜203c又は視聴履歴管理サーバ105に送信済か、或いは未送信なのか、区別して管理している。ユーザPC101a内の視聴履歴DB101dは、インターネット上の視聴履歴を、視聴履歴DB201c〜203c又は視聴履歴管理サーバ105から受信して保存しても良い。その場合、ユーザは、その受信タイミングでの動画データの全視聴状況を、オフラインでも確認できるようになる。
【0025】
なお、視聴履歴情報としては、例えば、以下のものが含まれる。
(1)再生開始日時(年:日:時:分:秒)
(2)再生終了日時(年:日:時:分:秒)
(3)再生時間(時間:分:秒)((1)と(2)から取得)
(4)累積再生時間(時間:分:秒) #複数の動画でひとつの教材(コース)になっている場合
(5)一時停止回数(回)
(6)再生回数(回)
(7)累積再生回数(回) #複数の動画でひとつの教材(コース)になっている場合
(8)前回の再生終了日時(年:日:時:分)
【0026】
動画配信サイト201〜203は、動画の配信に付随するデータベースとして、コンテンツDB201a〜203a、コメント共有DB201b〜203b、及び視聴履歴DB201c〜203cを備えている。コンテンツDB201a〜203aは公開する動画データを保存するデータベースであり、コメント共有DB201b〜203bは、動画データに付加されたコメントを保存し複数のユーザで共有するためのデータベースである。視聴履歴DB201c〜203cは、配信した動画データの視聴履歴情報を保存するデータベースである。ただし、コメント共有DBや、視聴履歴DBは動画配信サイトに必須の構成ではなく、これらのデータベースを持たない動画配信サイトに対しても、動画管理再生アプリケーション101a〜103aはその機能を発揮できる。また、動画配信サイト201〜203は、配信する動画データに対して、パスワードロックや視聴回数制限や視聴期間制限などの再生制限情報を付加、設定することができる。
【0027】
動画配信サイト201〜203で設定された視聴有効期限については、ローカルプレーヤとしての動画管理再生アプリケーションでは変更不可能であり、その期限を過ぎた動画データは再生不能となる。そして、動画管理再生アプリケーションが、動画データを視聴有効期限内に視聴した旨を示す視聴履歴を、インターネット上の視聴履歴管理サーバ105などにアップロードしたことを条件として、動画データの視聴有効期限を変更し、ユーザに、その動画データの続きを提供する、或いは続きの部分の視聴を許可する。
【0028】
つまり、動画配信サイトは、配信する動画データに含まれる、複数の動画セクションのそれぞれに対して、異なる有効期限を設定することができ、動画管理再生アプリケーションでは、その設定に応じて再生を許可する。更に、動画配信サイトは、配信する動画データの、時系列で2番目以上のセクションについては、前のセクションの視聴履歴のアップロードを条件として再生を許可する設定を付加することもできる。同様に、動画配信サイトは、動画データの視聴履歴のアップロードを条件として他の動画データをダウンロード可能となるように配信設定することも可能である。例えば、動画配信サイトは、ログインしているユーザを特定し、そのログインユーザがどのような視聴履歴を、その動画配信サイトに対して過去にアップロードしているかを確認する。そして、そのアップロードされた視聴履歴に応じて、ダウンロードを許可する動画データを選択し、ユーザに提示する。このようにすることで、動画配信サイトは、配信側が希望する順序で動画をユーザに視聴させることが可能となる。これは、教育的な動画配信の場合、特に重要な特徴となる。動画配信サイトは、ユーザPCから動画配信サイトへ「第1の教育用動画データの視聴履歴情報」が送信されたことに応じて、第1の教育用動画データよりも後に見るべき第2の教育用動画データの、ユーザPCによる再生を許可する。すなわち、第2の教育用動画データのプロテクトを外すことにより再生を許可するか、或いは第2の教育用動画データのダウンロードを許可することで結果的に再生を許可する。ここで視聴履歴情報には、第1の教育用動画データの視聴時の一時停止回数やリピート回数が含まれる。動画配信サイトは、この一時停止回数やリピート回数が所定回数(例えば1回)以下という条件において、時系列に順序が付された複数の教育用動画データから、順序が後の(先に進んだ)教育用動画データを選択して、ユーザPCによる再生を許可する。動画配信サイトから配信された動画データにおいて、前のセクションを視聴した際の一時停止回数やリピート回数が少なければ、ユーザの理解が十分と判断して、次のセクションよりも順番が後のセクションの再生やダウンロードを許可する。或いは、次の教育用動画データの早送りを許可してもよい。ユーザがただ熱心に視聴せず、漫然と視聴していることで一時停止回数やリピート回数が少ないことも考えられるので、第1の教育用動画データの視聴後にユーザPCで自動的にテスト問題が起動されるように構成してもよい。そして、そのテストの結果が良いことを、順序が先の教育用動画データの再生やダウンロードを許可したり、早送りを許可したりするための条件に加えても良い。逆に、テスト結果が悪いと次の教育用動画データに進めない(再生できない、ダウンロードできない、再度の視聴履歴送信(リピート)を要求する)ように制御しても良い。また、視聴履歴情報には、第1の教育用動画データの視聴に要した視聴時間が含まれ、動画配信サイトは、視聴時間が基準範囲内であれば、時系列に順序が付された複数の教育用動画データから、順序が後の教育用動画データを選択して、ユーザPCによる再生を許可する。
【0029】
また、本実施形態に係る動画管理再生アプリケーションは、特有のフィルタを備えていてもよい。動画配信サイトが配信する動画データに、そのフィルタに対応するフィルタリングとは逆のフィルタリング処理を予め施しておけば、この動画管理再生アプリケーションでダウンロードして初めて動画の視聴ができる仕組みが実現できる。つまり、他の動画再生アプリケーションでは動画をまともに再生できないようにし、動画配信サイトとの一体性を強化することが可能である。
【0030】
例えば、ユーザがダウンロードする全ての動画管理再生アプリケーションには、それぞれ固有のフィルタを設ける。動画配信サイトは、動画データをダウンロードさせる際に、ユーザのログインIDから、そのユーザが利用している動画管理再生アプリケーションに固有のフィルタがどういったものなのかを判断する。そして、動画配信サイトは、その固有のフィルタに対応する逆フィルタを予め動画データに付加してダウンロードさせる。このようにすれば、ダウンロードした動画データを、そのユーザ固有の動画管理再生アプリケーションでしか視聴することができなくなるよう制限することができる。つまり、動画データを複製しても、他の動画管理再生アプリケーションでは視聴不可能となるため、著作権上の問題などをクリアすることができる。
【0031】
なお、ここでは説明の便宜上、動画配信サイトを3つのみ図示しているが、もちろんこれに限定されるものではなく、インターネット500上の全ての動画配信サイトが、本システムを構成しうる。つまり、動画管理再生アプリケーション101a〜103aは、ユーザ登録などの制約をクリアする限り、如何なる動画配信サイトに対しても接続可能であり、そこからダウンロードできる動画データを管理し再生することができる。
【0032】
本システムでは、インターネット500において、視聴履歴管理サーバ105を設けている。視聴履歴管理サーバ105は、動画管理再生アプリケーション101a〜103aに付随する視聴履歴DB101d〜103dから、視聴履歴情報を受信し、視聴履歴の集計を行なう。例えば、動画データごとの総視聴回数を計算したり、視聴回数の多い動画データを抽出したりすることもできる。動画管理再生アプリケーション101a〜103aから、ユーザの属性(年齢、性別、職業など)と共に視聴履歴情報を獲得することにより、それらの属性毎の視聴傾向などを統計データとして算出することも可能である。一方で、視聴履歴管理サーバ105にアップロードされる視聴履歴情報に、ユーザ個人を特定する情報を含まないようにすれば、ユーザは、個人情報の漏洩リスクを気にしなくてもサービスを受けることができる。もちろん、視聴履歴管理サーバ側も、情報の取り扱いが楽になる。
【0033】
(ユーザPCのハードウェア構成)
図2に、本発明に係る動画管理再生方法を実現するユーザPC101の内部構成の一般的な例を示す。上述したとおり、ユーザPC102、103も同様の構成であるため、ここでは、その説明を省略する。
【0034】
CPU1101は画像処理システム全体を制御する演算手段としての中央処理ユニットである。ROM1102は、CPU1101によってブートされる基本プログラムを格納したリードオンリーメモリである。RAM1103は、HD1104に格納されたプログラムやデータを展開し、CPU1101に実行させるための作業領域を有するランダムアクセスメモリである。HD1104は、記憶手段としてのハードディスクであり、OS(オペレーションシステム)1105や、各種データベース101b、101c、101dの他に、動画管理再生アプリケーション101aを備えている。I/O1108は、ディスプレイ1111に画像データを出力したり、マウスやキーボードなどの入力装置1112から情報を入力したりするための入出力部である。ユーザPC101は、さらに通信手段としての通信部1109を備え、それぞれインターネット500に対して接続可能に構成されている。
【0035】
動画管理再生アプリケーション101aは、動画データをダウンロードする動画データダウンロードモジュール1011と、動画データを再生する動画再生モジュール1012と、視聴履歴を蓄積し管理する視聴履歴管理モジュール1013と、視聴履歴情報を送信する履歴情報送信モジュール1014とを含む。動画データダウンロードモジュール1011は、ユーザによる設定に応じて、動画データと同時に、例えば、eラーニングに付随するスライドデータや文書データなどをダウンロードすることも可能である。また、動画再生モジュール1012は、動画データのどの部分を再生したかを記録し、視聴履歴として視聴履歴管理モジュール1013に渡すことができる。例えばeラーニングの場合には、始めから通して動画データを再生して初めて視聴が完了したことを視聴履歴管理モジュール1013に渡す設定としてもよい。また、ある動画データの視聴が終了した場合に、所定の質問をユーザに提示し、例えば所定回数以内にその質問に正しく答えなければ次の動画が開始されない設定としてもよい。また、動画データがミュートされていたり、最小化されていたり、他のウィンドウの背面に表示されていれば、その動画データの視聴が行なわれたと見なさない設定にすることもできる。これによれば、動画データの視聴履歴情報の信頼性をより高めることができる。特に、eラーニングの不正を防止し、その効果を十分に確かめることができる。更に動画再生モジュール1012は、視聴回数制限や視聴期間制限などの再生制限情報が動画データに付加されている場合に、それらの制限に応じて動画の再生の許可・不許可を制御する。
【0036】
図3は、ダウンロードした動画データにひも付けされるメタデータを示す図である。例えば、動画内容の説明、再生時間、ビデオ提供元の名前、ビデオ提供元アドレス、ビデオ提供元サイトログイン先アドレス、履歴アップロード先アドレス、コメントアップデート先アドレス、ビデオ保存先フォルダ名、ビデオファイルサイズ、ビデオファイル再生可能有効期限などが動画データに付加される。なお、ここに挙げられたメタデータは例に過ぎず、これらに限定されるものではない。
【0037】
上述のように、動画管理再生アプリケーション101aは、動画データを管理し再生する動画管理再生プログラムであって、演算手段としてのCPU1101、記憶手段としてのHD1104、及び通信手段としての通信部1109を含むコンピュータによって実行される。そして、動画データダウンロードモジュール1011は、通信部1109を用いて、インターネット上の動画配信サイトから動画データをダウンロードする機能と、ダウンロードした動画データを、ダウンロード元を特定する特定情報と関連づけてHD1104に保存する機能とをユーザPC101に実現させる。
【0038】
また、動画再生モジュール1012は、CPU1101を用いることにより、ダウンロードした動画データをインターネットに接続されていない状態で再生する機能を実現させる。また、視聴履歴管理モジュール1013は、CPU1101及びHD1104を用いることにより、インターネットに接続されていない状態での動画データの再生状況を、特定情報に関連づけた視聴履歴情報として蓄積し管理する機能を実現させる。更に、通信部1109を用いることにより、視聴履歴情報をインターネットを介して履歴集計装置としての視聴履歴管理サーバに送信する機能を実現させる。
【0039】
(ユーザインターフェース)
CPU1101がOS1105及び本実施形態に係る動画管理再生アプリケーション101aを実行した場合に、ディスプレイ1111に表示されるユーザインタフェース群の一例を図4に示す。これらのユーザインタフェース群は単に一例であり、ユーザの希望に応じて様々な表示形態とすることが可能である。例えば複数の表示形態(所謂スキン)を予め用意しておき、ユーザが自由に設定できる構成でも良い。また、動画表示領域の大きさを様々に変更できる構成であることが望ましい。
【0040】
図4は、オープニング画面501を中心として、設定画面601、動画再生画面701、動画詳細情報表示画面801、及び動画サイト画面401への遷移が可能であることを示している。つまり、動画配信サイトへのアクセス、動画データのダウンロード、ダウンロードされた動画データの選択、再生、詳細情報表示、履歴収集を、完全に1つのアプリケーションで行なうことができる。このため、複数のアプリケーションを起動する必要はなく、セントラルコントロールにより、非常に効率的に動画収集、管理、閲覧作業を行なうことができる。また、複数の動画配信サイトから横断的にコンテンツを入手でき、統一的に管理できる。オープニング画面501と動画サイト画面401とは、動画配信サイトの指定を受け付ける機能と、インターネットに接続して、指定された動画配信サイトに用意された画面を表示する機能と、表示された動画配信サイトにおいてダウンロードすべき動画データの選択を受け付ける機能とをコンピュータに実行させる。表示された動画配信サイトにおいてダウンロードすべき動画データの選択を受け付ける場合には、動画データのインターネット上のアドレスを特定し、必要に応じて、ダウンロードした動画データを、本動画管理再生アプリケーションにて視聴できるデータ形式に変換する。
【0041】
オープニング画面501の拡大図を図5に示す。オープニング画面501は、各種設定メニュー502、配信サイトボタン503、コンテンツリスト504、動画再生エリア505の他、動画再生実行ボタン506、動画データ詳細表示ボタン507を備えている。これにより、この動画管理再生アプリケーション101aを起動することによって、一画面で、動画の管理及び再生をトータルコントロールすることができる。更にコンテンツ検索窓508を備え、コンテンツリストから所望のコンテンツ(動画データ)を検索することが可能となっている。例えば、動画タイトル、撮影者、出演者などで検索可能である。
【0042】
ユーザから図5の各種設定メニュー502の操作を受け付けると、例えば図6に示すような設定画面601を表示する。設定画面601においては、配信サイト設定ボタン602から、配信サイトの設定を行なうことができる。ここでは、オープニング画面501の配信サイトボタン503をクリックした場合にリスト表示される配信サイトのURLを設定することができる。ここでは、複数のサイトのURLを設定できる。また、例えば、所定期間ごとに所定の配信サイトを巡回し、登録された配信サイトに更新された動画データがあれば、自動的に動画データをダウンロードする設定を行なうことも可能である。また、所定のキーワードをタイトルに持つ動画データを定期的に検索して、見つかればダウンロードするという設定にすることも可能である。さらに、動画データをダウンロードする時間帯を設定することにより、動画配信サイトに対するアクセスの集中を避けることもできる。また、動画配信サイトごとのログイン用情報を設定しておくことができ、動画配信サイトに接続する度にユーザにログイン用情報の入力を求める必要を回避することもできる。
【0043】
一方、閲覧履歴送信設定ボタン603からは、動画データの閲覧履歴の送信に関する情報を設定できる。すなわち、閲覧履歴をどのようなタイミングでどのアドレスに送信するのかを設定できる。例えば、オンラインになったことを検知すれば自動的に履歴情報を履歴管理サーバに送信するのか、それとも、所定期間ごとに送信するのか等を設定できる。これらの設定は、閲覧履歴の対象となった動画データ毎に設定できることが望ましい。或いは、元々ダウンロードした動画データに、閲覧履歴送信のタイミングや送信期限が付加情報として設定されており、その設定通りに閲覧履歴送信を制御する構成でも良い。
【0044】
更に、ここでは、送信する閲覧履歴情報にどのような情報を含めるのかを選択することもできる。例えば、性別、年齢、職業、血液型、星座などの情報を閲覧履歴に付加して送信することが可能であり、それらを設定することができる。これらの情報は、動画データ毎、動画データの属性ごと(eラーニングか否かなど)、動画データの配信元サイトごとに設定可能である。例えばeラーニングの場合には、動画データを閲覧した個人を特定する情報(例えばユーザID)を、eラーニング管理サーバに送信することが必須となる。また、図6のコンテンツ保存先ボタン604からは、コンテンツとしての動画データやスライドデータを保存する場所を設定することができる。
【0045】
図5のオープニング画面501のコンテンツリスト504から、視聴したいコンテンツを選択し、動画再生実行ボタン506が選択されると、図7に示すような動画再生画面701を表示する。動画再生画面701には、再生した動画を表示する動画再生領域702の他、一時停止、再生、停止(先頭へのスキップ)を行なう再生操作ボタン703と、再生箇所の選択を行なう再生箇所選択バー704とが設けられている。また、動画の表示形態を例えば全画面表示や、小画面表示など、様々に変更する表示形態変更ボタン705も設けられている。更に、連続したコンテンツがある場合に、次のコンテンツを選択したり、前のコンテンツに戻ったりするためのボタン706も用意されている。
【0046】
更に、動画再生画面701には、動画再生画面701の下に、コメント入力タブ707、コメント履歴タブ708、お気に入り/評価/関連タブ709が設けられている。これらのうち、コメント入力タブ707を選択した場合の図を、図7(b)に示す。このようにコメント入力欄は、タブを選択することによってせり上がる構成となっている。そのため、コメントを入力せずに動画を再生している間は、大きな画面で動画を視聴できる。コメントを動画配信サイトにアップロードする場合については、公開、非公開を選択することができる。公開とすれば、動画配信サイトに公開されている動画データにコメントが表示され、そのサイトのユーザ全てが閲覧可能となる。非公開とすれば、動画配信サイトの管理者又は動画作成者や動画出演者などにのみコメントが送付され、一般には公開されない設定となる。その他、コメントを送信したり公開したりせず、ローカルの動画データにのみ自分用のメモとして表示する手段としての付箋ボタン711も用意されている。
【0047】
その他、コメント履歴タブ708を選択すれば過去に送信した、或いは付箋として貼り付けたコメントの履歴を見ることができる。更に、インターネット上で付加され公開されたコメントを受信して表示しても良い。
【0048】
また、お気に入り/評価/関連タブ709を選択すれば、ユーザはその動画をお気に入り登録でき、評価も登録できる。評価は、例えば五段階である。お気に入りと評価は、ローカルの動画データにのみ自分用の情報として保存される。なお、この動画再生画面中に図5の動画データ詳細表示ボタン507を表示して再生中に別ウィンドウなどに動画の詳細な情報を表示するようにしてもよい。
【0049】
図5のオープニング画面501のコンテンツリスト504から、視聴したいコンテンツが選択され、動画データ詳細表示ボタン507がクリックされると、図8に示すような動画詳細情報表示画面801を表示する。この画面では、動画データの詳細な情報を表示する。動画詳細情報表示画面801では例としてeラーニングコンテンツの詳細情報を示している。eラーニングコンテンツの場合、例えば、講師の写真、コース名、コンテンツ名、概要説明、概算の学習時間、及び履修条件が表示される。また、複数コンテンツを含むコース全体の学習進捗状況や、コンテンツごとの学習進捗状況がグラフ表示される。また、実行ボタン804を選択することにより、図7に示した動画再生画面701に、その動画データが再生表示される。
【0050】
図9は、コンテンツ一覧画面901を示す図である。コンテンツ一覧画面901には、動画データとその属性情報が一覧表示される。例えば、eラーニングコンテンツの場合には、図のように、カテゴリーとして、大まかな講義名が表示され、教材名称として、詳しい講義内容が示される。その他、講義後のテストのスコアや、学習回数、ステータス(終了か未了か)、累計動画再生時間及び最終日時が表示される。また、各講義の単位を表示するようにしても良い。
【0051】
また、図9は、eラーニングコンテンツについて示しているが、他のコンテンツ、例えば、ミュージックビデオなどでは、歌手名や題名やアルバム名を、視聴回数、累積時間、最終日時等と共に表示しても良い。また、アニメーションであれば、アニメーションのタイトル、放送回数、インターネット上での視聴回数などを表示しても良い。
【0052】
図10は、コンテンツの視聴履歴を表示する画面1001を示す図である。この図は、コンテンツの詳細情報と共に、インターネット上での全視聴履歴を表示した図である。例えばこの図では、横軸に公開後の日数が示され、縦軸に、全受講生の閲覧割合が示される。eラーニングコンテンツの場合、他の受講生がどの程度の進度で講義を消化しているのかを確かめることができ、全視聴履歴を見つつ自分の受講ペースを調整することができる。しかしながら、コンテンツの視聴履歴表示としてはこれに限定されるものではなく、他の態様でも良い。例えば、ユーザ自身の講義受講進捗状況を表示しても良い。
【0053】
図11は、本実施形態に係る動画管理方法を示すフローチャートである。まず、ユーザPCの通信部を用いて、インターネット上の動画配信サイトから動画データをダウンロードし、ダウンロード元を特定する特定情報と関連づけてHDに保存する(S1101)。
【0054】
次に、ユーザPCのCPU及びディスプレイを用いて、ダウンロードした動画データをインターネットに接続されていない状態で再生する(S1102)。更に、CPU及びHDを用いて、インターネットに接続されていない状態での動画データの再生状況を、特定情報に関連づけた視聴履歴情報として蓄積し管理する(S1103)。インターネットに接続されたか否か(オンラインか否か)を判断し(S1104)、通信部を用いて、視聴履歴情報をインターネットを介して履歴集計装置に送信する(S1105)。
【0055】
(本実施形態の効果)
以上のように本実施形態に係る動画管理再生アプリケーションによれば、ローカルプレーヤとしてオフラインでも動画データを再生できるので、通信環境に因らず、快適に動画を視聴することが可能となる。また、オフライン時の動画再生に関しても視聴履歴情報を取得して管理し、オンラインに戻った時点で、オフラインでの視聴履歴をアップロードするので、動画配信サイトは、オフラインでの動画再生状況を把握してその後のユーザに対する配信動画を制御することができる。
【0056】
更に、ローカルプレーヤで入力したコメントをアップロードすることもできる。また、ユーザーフォルダ内のコンテンツを検索し、過去の視聴履歴を分析して、ユーザに対して視聴すべき動画を指摘するパーソナルレコメンド機能を発揮させることができる。
【0057】
また、保有コンテンツ間の関連づけを行なうことで、どの動画データがどの動画データと関連しているのか分かりやすく表示することもできる。インターフェースをユーザの好みなどに合わせて変更することもでき、ウェブブラウザ経由では難しかった閲覧方法が可能になる。更に、教育コースに利用すれば、ユーザの講義の受講が非常に容易になる。
【0058】
(本実施形態の上位概念)
本実施形態の上記動画管理再生アプリケーションを上位概念として表現すると、動画データを管理し再生する動画管理再生プログラムであって、コンピュータに、以下の5つの機能を実現させるプログラムであると表現できる。(1)インターネット上の動画配信サイトから動画データをダウンロードする機能。(2)ダウンロードした動画データを保存する機能。(3)ダウンロードした動画データをインターネットに接続されていない状態で再生する機能。(4)インターネットに接続されていない状態での動画データの再生状況を、視聴履歴情報として蓄積し管理する機能。(5)インターネットに接続した時点で視聴履歴情報をアップロードする機能。
【0059】
また、他の表現によれば、本実施形態の動画管理再生アプリケーションは、演算手段、記憶手段、及び通信手段を含むコンピュータによって実行されることにより、コンピュータに、通信手段を用いて、インターネット上の動画配信サイトから動画データをダウンロードする機能と、ダウンロードした動画データを、ダウンロード元を特定する特定情報と関連づけて記憶手段に保存する機能と、演算手段を用いて、ダウンロードした動画データをインターネットに接続されていない状態で再生する機能と、演算手段及び記憶手段を用いて、インターネットに接続されていない状態での動画データの再生状況を、特定情報に関連づけた視聴履歴情報として蓄積し管理する機能と、通信手段を用いて、視聴履歴情報をインターネットを介して履歴集計装置に送信する履歴情報送信機能と、を実現させる。
【0060】
ここで、動画管理再生アプリケーションは、更に、動画配信サイトの指定を受け付ける機能と、インターネットに接続して、指定された動画配信サイトを表示する機能と、表示された動画配信サイトにおいてダウンロードすべき動画データの選択を受け付ける機能と、を更に実現させてもよい。或いは、動画配信サイトをリスト表示する機能と、ダウンロードした動画データをリスト表示する機能と、視聴履歴情報に基づいて動画データの視聴履歴を表示する機能と、を更に実現させてもよい。
【0061】
或いは、動画配信サイトに用意された動画データに再生制限情報が付加されている場合に、該再生制限情報に応じて、動画データの再生を制限する再生制限機能を更にコンピュータに実現させる。再生制限機能は、動画配信サイトからダウンロードした動画データに再生期限が付加されている場合に、動画データに付加された再生期限内のみに、動画データの再生を制限する機能である。履歴集計装置において集計された視聴履歴情報をインターネットを介して受信する機能を更にコンピュータに実現させてもよい。視聴履歴情報は、動画データを再生した時間及び回数を含む。履歴情報送信機能は、コンピュータがインターネットに接続されたことを検知すると、自動的に履歴情報を履歴集計装置に送信することを特徴とする。履歴集計装置から、集計された履歴情報をダウンロードする機能を更にコンピュータに実現させる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画データを管理し再生する動画管理再生装置と、前記動画管理再生装置に動画データを提供する動画配信装置とを含む学習システムであって、
前記動画管理再生装置は、
前記動画配信装置から通信ネットワークを介して、第1の教育用動画データをダウンロードし、保存する保存手段と、
保存した前記第1の教育用動画データを、前記通信ネットワークに接続されていないオフライン状態で再生する再生手段と、
前記通信ネットワークに接続されていないオフライン状態での前記第1の教育用動画データの再生状況を、視聴履歴情報として蓄積し管理する視聴履歴管理手段と、
前記視聴履歴情報を前記通信ネットワークを介して前記動画配信装置に送信する履歴情報送信手段と、
を備え、
前記動画配信装置は、
前記第1の教育用動画データに関する前記オフライン状態での前記視聴履歴情報の前記動画配信装置への送信を条件として、前記第1の教育用動画データよりも後に見るべき第2の教育用動画データの前記動画管理再生装置での再生を許可することを特徴とする学習システム。
【請求項2】
前記動画配信装置は、
前記第1の教育用動画データに関する前記視聴履歴情報の前記動画配信装置への送信を条件として、前記第2の教育用動画データの前記動画管理再生装置によるダウンロードを許可することを特徴とする請求項1に記載の学習システム。
【請求項3】
前記動画配信装置は、
前記動画配信装置へ送信された前記視聴履歴情報の内容に応じた前記第2の教育用動画データを、複数の教育用動画データから選択して、前記動画管理再生装置による再生を許可することを特徴とする請求項2に記載の学習システム。
【請求項4】
前記視聴履歴情報には、前記第1の教育用動画データの視聴時の一時停止回数が含まれ、
前記動画配信装置は、
前記一時停止回数が所定回数以下の場合に、時系列に順序が付された複数の教育用動画データから、順序が後の教育用動画データを選択して、前記動画管理再生装置による再生を許可することを特徴とする請求項3に記載の学習システム。
【請求項5】
前記視聴履歴情報には、前記第1の教育用動画データの視聴に要した視聴時間が含まれ、
前記動画配信装置は、前記視聴時間が基準範囲内であれば、時系列に順序が付された複数の教育用動画データから、順序が後の教育用動画データを選択して、前記動画管理再生装置による再生を許可することを特徴とする請求項3に記載の学習システム。
【請求項6】
動画データを管理し再生する動画管理再生装置であって、
動画配信装置から通信ネットワークを介して、第1の教育用動画データをダウンロードし、保存する保存手段と、
保存した前記第1の教育用動画データを、前記通信ネットワークに接続されていない状態で再生する再生手段と、
前記通信ネットワークに接続されていない状態での前記第1の教育用動画データの再生状況を、視聴履歴情報として蓄積し管理する視聴履歴管理手段と、
前記視聴履歴情報を前記通信ネットワークを介して前記動画配信装置に送信する履歴情報送信手段と、
を備え、
前記再生手段は、
前記第1の教育用動画データに関する前記視聴履歴情報の前記動画配信装置への送信を条件として、前記第1の教育用動画データよりも後に見るべき第2の教育用動画データの再生を許可することを特徴とする動画管理再生装置。
【請求項7】
動画データを管理し再生する動画管理再生方法であって、
動画配信装置から通信ネットワークを介して、第1の教育用動画データをダウンロードし、保存する保存ステップと、
保存した前記第1の教育用動画データを、前記通信ネットワークに接続されていない状態で再生する再生ステップと、
前記通信ネットワークに接続されていない状態での前記第1の教育用動画データの再生状況を、視聴履歴情報として蓄積し管理する視聴履歴管理ステップと、
前記視聴履歴情報を前記通信ネットワークを介して前記動画配信装置に送信する履歴情報送信ステップと、
を備え、
前記再生ステップは、
前記第1の教育用動画データに関する前記視聴履歴情報の前記動画配信装置への送信を条件として、前記第1の教育用動画データよりも後に見るべき第2の教育用動画データの再生を許可することを特徴とする動画管理再生方法。
【請求項8】
コンピュータにより実行させることにより、請求項7に記載の動画管理再生方法の各ステップを前記コンピュータに実行させる動画管理再生プログラム。

【図3】
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【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−283477(P2010−283477A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−133554(P2009−133554)
【出願日】平成21年6月2日(2009.6.2)
【出願人】(503176550)株式会社アイエスエム (9)
【Fターム(参考)】