説明

学習支援装置、学習支援方法及び学習支援プログラム

【課題】学習による効果の評価を学習者に合わせて行って学習者に応じた学習を支援できる学習支援装置、学習支援方法及び学習支援プログラムを提供することを課題とする。
【解決手段】問題に対応する選択肢カードを選択させる訓練をユーザに行わせる学習支援装置4であって、個人情報格納手段からユーザの学習レベルを取得して、カード情報格納手段から取得したユーザの学習レベルに応じた選択肢カードを用いて、ユーザに訓練を行わせる訓練処理手段と、個人情報格納手段から訓練を行ったユーザの学習レベル判定方法を取得し、ユーザの訓練の結果及び学習レベル判定方式に基づいて、訓練実施後のユーザの学習レベルを判定する学習レベル判定処理手段と、個人情報格納手段に格納されているユーザの学習レベルを、訓練実施後のユーザの学習レベルで更新する情報更新処理手段とを有することにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習支援装置、学習支援方法及び学習支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば正解からなる問題データの音声を提示し、その問題音声に対応する絵データを表示絵データの中からポインティングにより選択させ、正しく理解できるかを判定する失語症練習支援装置は従来から知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
例えば従来の失語症練習支援装置は、言語聴覚士により患者の言語能力に適した訓練条件データを設定しておき、画面に複数枚の絵カードを提示した後に1枚の絵カードの問題音声を提示する。訓練を行う患者は画面に提示された絵カードから問題音声に対応する絵カードを1枚、マウスやタッチパネルにより選択する。従来の失語症練習支援装置は患者が選択した絵カードが問題音声と一致すると、例えば絵カード上に○印を表示して患者に正答であることを示していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4067561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の失語症練習支援装置は、言語聴覚士が失語症の言語訓練の実行前に、失語症の患者の言語能力に適した訓練条件データを患者毎に設定する必要があった。また、従来の失語症練習支援装置は失語症の言語訓練による効果を言語聴覚士が評価し、頻繁に新しい訓練条件データを設定できなければ、失語症の言語訓練による効果が大幅に減少する。しかしながら、失語症の種類や程度は千差万別である。失語症の言語訓練による効果の評価は失語症の種類や程度を考慮しなければならず、非常に困難であった。
【0006】
また、従来の失語症練習支援装置は、例えば幼児言語学習支援装置として使用することも考えられる。しかしながら、幼児の言語学習による効果は、失語症の患者の言語訓練による効果と異なる。幼児の言語学習による効果の評価は、失語症の患者の言語訓練による効果の評価と異なり、そのまま失語症の患者の言語訓練による効果の評価を利用することが非常に困難であった。結果として、従来の失語症練習支援装置は、例えば幼児言語学習支援装置として使用することが難しかった。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、学習による効果の評価を学習者に合わせて行って学習者に応じた学習を支援できる学習支援装置、学習支援方法及び学習支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した課題を解決するために、学習支援装置は、複数の選択肢カードから問題に対応する選択肢カードを選択させる訓練をユーザに行わせる学習支援装置であって、少なくともユーザの学習レベル、及び、ユーザの学習レベル判定方式を含む個人情報を格納した個人情報格納手段から訓練を行うユーザの学習レベルを取得して、複数の選択肢カードと学習レベルとを対応付けるカード情報格納手段から取得した前記ユーザの学習レベルに応じた選択肢カードを用いて、前記ユーザに訓練を行わせる訓練処理手段と、前記個人情報格納手段から訓練を行った前記ユーザの学習レベル判定方法を取得し、前記ユーザの訓練の結果及び前記ユーザの学習レベル判定方式に基づいて、訓練実施後の前記ユーザの学習レベルを判定する学習レベル判定処理手段と、前記個人情報格納手段に格納されている前記ユーザの学習レベルを、訓練実施後の前記ユーザの学習レベルで更新する情報更新処理手段とを有することを特徴とする。
【0009】
なお、本発明の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、データ構造などに適用したものも本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、学習による効果の評価を学習者に合わせて行って学習者に応じた学習を支援できる学習支援装置、学習支援方法及び学習支援プログラムを提供可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本実施の形態の言語訓練支援装置を含むシステムの一例の構成図である。
【図2】PCの一例のハードウェア構成図である。
【図3】言語訓練支援装置の一例の機能構成図である。
【図4】各マスタや各DBの関連を示した一例の説明図である。
【図5】言語訓練支援装置の訓練開始受付手順を表した一例のフローチャートである。
【図6】言語訓練支援装置の訓練手順を表した一例のフローチャート(1/2)である。
【図7】訓練画面の一例のイメージ図である。
【図8】言語訓練支援装置の訓練手順を表した一例のフローチャート(2/2)である。
【図9】カード方式別のカードレベル判定処理の手順を表した一例のフローチャート(1/2)である。
【図10】カード方式別のカードレベル判定処理の手順を表した一例のフローチャート(2/2)である。
【図11】正答率マスタの一例の構成図である。
【図12】解答率マスタの一例の構成図である。
【図13】解答時間マスタの一例の構成図である。
【図14】基礎指標マスタの一例の構成図である。
【図15】習熟レベルマスタの一例の構成図である。
【図16】カードレベルマスタの一例の構成図である。
【図17】カードマスタの一例の構成図である。
【図18】障害マスタの一例の構成図である。
【図19】条件マスタの一例の構成図である。
【図20】個人情報DBの一例の構成図である。
【図21】履歴情報DBの一例の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、本実施の形態における言語訓練支援装置は学習支援装置の一例である。
【0013】
(システム構成)
図1は本実施の形態の言語訓練支援装置を含むシステムの一例の構成図である。本実施の形態の言語訓練支援装置を含むシステムは例えば図1(A)に示すネットワークを利用した構成と図1(B)に示すスタンドアローンの構成とによって実現される。
【0014】
図1(A)に示すネットワークを利用した構成は端末1と言語訓練支援装置2とがインターネットなどのネットワーク3を介してデータ通信可能に接続されている。端末1は言語訓練を行う被訓練者(患者)が操作する機器である。端末1は例えばPC(パーソナルコンピュータ)である。言語訓練支援装置2は言語訓練支援処理を行う例えばサーバ装置である。言語訓練支援装置2はWebを利用して端末1から要求を受け付け、その要求に基づいた画面を端末1に表示させる。具体的に、言語訓練支援装置2は被訓練者が操作する端末1に言語訓練支援の為の画面を表示させる。なお、言語訓練支援装置2は例えばWebサーバ、データベースサーバ及びアプリケーションサーバで実現してもよい。
【0015】
図1(B)に示すスタンドアローンの構成は言語訓練支援装置4を含む。言語訓練支援装置4は被訓練者によって操作される。言語訓練支援装置4は例えばPCである。言語訓練支援装置4はキーボードやマウス等から被訓練者の要求を受け付け、その要求に基づいた言語訓練支援の為の画面を表示する。なお、以下では図1(B)に示した構成を一例として説明していくが、図1(A)に示した構成も同様に考えることができる。
【0016】
(ハードウェア構成)
言語訓練支援装置4は例えば図2に示すようなPCで実現される。図2はPCの一例のハードウェア構成図である。PCはバス18で相互に接続された入力装置11、出力装置12、記録媒体読取装置13、補助記憶装置14、主記憶装置15、演算処理装置16及びインタフェース装置17を有する構成である。
【0017】
入力装置11はキーボードやマウス等である。入力装置11は各種信号を入力するために用いられる。出力装置12はディスプレイ装置等である。出力装置12は各種ウインドウやデータ等を表示するために用いられる。インタフェース装置17は、モデム、LANカード等である。インタフェース装置17はLANやインターネット等のネットワークに接続するために用いられる。
【0018】
言語訓練支援装置4を実現する言語訓練支援プログラムは、例えば記録媒体19の配布やネットワーク等からのダウンロードなどによって提供される。言語訓練支援プログラムは学習支援プログラムの一例である。言語訓練支援プログラムはPCで実行されるプログラムの少なくとも一部である。
【0019】
記録媒体19はCD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的、電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。
【0020】
言語訓練支援プログラムを記録した記録媒体19が記録媒体読取装置13にセットされると、言語訓練支援プログラムは記録媒体19から記録媒体読取装置13を介して補助記憶装置14にインストールされる。また、ネットワーク等からダウンロードされた言語訓練支援プログラムはインタフェース装置17を介して補助記憶装置14にインストールされる。
【0021】
補助記憶装置14は例えば言語訓練支援プログラム、必要なファイル、データ等を格納する。主記憶装置15は言語訓練支援プログラムの起動時に補助記憶装置14から言語訓練支援プログラムを読み出して格納する。演算処理装置16は主記憶装置15に格納された言語訓練支援プログラムに従って各種機能を実現する。
【0022】
(機能構成図)
図3は言語訓練支援装置の一例の機能構成図である。図3の言語訓練支援装置4は訓練開始受付部21と、訓練処理部22と、カードレベル判定処理部23と、情報更新処理部24と、設定変更処理部25と、正答率マスタ31と、解答率マスタ32と、基礎指標マスタ33と、解答時間マスタ34と、習熟レベルマスタ35と、カードレベルマスタ36と、カードマスタ37と、障害マスタ38と、条件マスタ39と、個人情報DB41と、履歴情報DB42とを有する。
【0023】
訓練開始受付部21は被訓練者から言語訓練開始の指示を受け付ける。訓練処理部22は言語訓練に関する処理を行う。カードレベル判定処理部23は言語訓練の結果に基づいて被訓練者のカードレベルを判定する。情報更新処理部24は言語訓練の結果に基づいて個人情報DB41及び履歴情報DB42の内容を更新する。また、設定変更処理部25は例えば言語聴覚士等の訓練者からの指示に応じて各マスタや各DBの内容(設定)を変更する。訓練開始受付部21、訓練処理部22、カードレベル判定処理部23、情報更新処理部24及び設定変更処理部25が行う処理の詳細は後述する。
【0024】
正答率マスタ31は正答率の上限及び下限を正答率範囲として正答率IDごとに設定するマスタである。正答率とは一回の出題の出題枚数に対する正解の枚数を比率で表したものである。解答率マスタ32は解答率の上限及び下限を解答率範囲として解答率IDごとに設定するマスタである。解答率とは一回の出題の出題枚数に対する解答した枚数を比率で表したものである。なお、解答しないまま次の出題に移った場合は解答した枚数に含まれない。基礎指標マスタ33は解答率ID及び正答率IDからカード基礎指標を確定するマスタである。
【0025】
解答時間マスタ34は、解答時間の上限及び下限を解答時間範囲として解答時間IDごとに設定するマスタである。習熟レベルマスタ35はカード基礎指標と解答時間IDとをキーとして習熟度レベル係数を決定するマスタである。カードレベルマスタ36は被訓練者の言語訓練の結果に基づいて、被訓練者のカードレベル及びカード枚数を決定するマスタである。
【0026】
カードとは具体的に言語訓練で使用される個々のカードである。被訓練者は読み上げに対して例えば発声しながら内容に合致したカードを選択する。被訓練者とは言語訓練を行う訓練対象者である。例えばカードには被訓練者が言語訓練を行う訓練対象者用のカードがある。また、カードは被訓練者の習熟レベルや内容に応じて、様々な難易度、漢字と平仮名、言語のカードが存在する。
【0027】
カードマスタ37はカードIDごとにカードレベルを設定するマスタである。カードマスタ37は例えばカードレベル、カード区分方式及びログオンIDの組み合わせにカードIDが対応付けられている。障害マスタ38は障害ID及び実年齢をキーにカード年齢を決定するマスタである。条件マスタ39はカードレベル判定に使用する項目が示されたマスタである。個人情報DB41は個人情報が登録されたデータベースである。履歴情報DB42は言語訓練の結果を履歴情報として蓄積しておくデータベースである。
【0028】
図4は各マスタや各DBの関連を示した一例の説明図である。図4に示すように個人情報DB41は項目としてログオンID、氏名、生年月日、性別、カード表示区分、カード方式区分、障害度ID、次回カードレベル及び最新利用年月日時刻を有する。個人情報DB41のログオンIDはキーとして利用される。
【0029】
履歴情報DB42は項目としてログオンID、利用年月日時刻、解答率ID、正答率ID、障害度ID、カード年齢、今回カードレベル、次回カードレベル、カード方式区分及び解答時間IDを有する。履歴情報DB42のログオンID及び利用年月日時刻はキーとして利用される。
【0030】
解答率マスタ32は項目として解答率ID及び解答率範囲を有する。解答率マスタ32の解答率IDはキーとして利用される。正答率マスタ31は項目として正答率ID及び正答率範囲を有する。正答率マスタ31の正答率IDはキーとして利用される。基礎指標マスタ33は項目として解答率ID、正答率ID及びカード基礎指標を有する。基礎指標マスタ33の解答率ID及び正答率IDはキーとして利用される。
【0031】
また、解答時間マスタ34は項目として解答時間ID及び解答時間範囲を有する。解答時間マスタ34の解答時間IDはキーとして利用される。習熟レベルマスタ35は項目としてカード基礎指標、解答時間ID及び習熟レベル係数を有する。習熟レベルマスタ35のカード基礎指標及び解答時間IDはキーとして利用される。障害マスタ38は項目として障害度ID、年齢及びカード年齢を有する。障害マスタ38の障害度ID及び年齢はキーとして利用される。なお、カード年齢は被訓練者の障害度に応じて補正された年齢に相当する。
【0032】
カードレベルマスタ36は項目としてカードレベル、カード方式区分、カード年齢、ログオンID、習熟度レベル係数の範囲、カード枚数及び標準解答時間を有する。カードレベルマスタ36のカードレベル、カード方式区分、カード年齢、習熟度レベル係数の範囲はキーとして利用される。
【0033】
また、カードマスタ37は項目としてカードレベル、カード方式区分、ログオンID及びカードIDを有する。カードマスタ37のカードレベル及びカード方式区分はキーとして利用される。さらに、条件マスタ39は項目としてカード方式区分、ログオンID及び1つ以上のフラグ(FLG)を有する。条件マスタ39のカード方式区分はキーとして利用される。
【0034】
まず、被訓練者はログオンIDで識別される。被訓練者のログオンIDで個人情報DB41を検索することで被訓練者の個人情報(レコード)は特定される。個人情報には氏名や生年月日といった被訓練者を特定する情報と、被訓練者のレベルに合ったカードを表示する為の情報とが含まれる。
【0035】
また、個人情報に含まれるログオンID及び最新利用年月日時刻で履歴情報DB42を検索することで被訓練者の最新の履歴情報は特定される。履歴情報には被訓練者の実施した言語訓練の結果を特定する情報が含まれる。
【0036】
履歴情報に含まれる解答率IDで解答率マスタ32を検索することで被訓練者の解答率範囲は特定される。履歴情報に含まれる正答率IDで正答率マスタ31を検索することで被訓練者の正答率範囲は特定される。履歴情報に含まれる解答時間IDで解答時間マスタ34を検索することで被訓練者の解答時間範囲は特定される。履歴情報に含まれる解答率ID及び正答率IDで基礎指標マスタ33を検索することで被訓練者のカード基礎指標は特定される。特定されたカード基礎指標及び解答時間範囲で習熟レベルマスタ35を検索することで被訓練者の習熟レベル係数は特定される。
【0037】
また、履歴情報に含まれる障害度ID及び個人情報に含まれる年齢(生年月日から算出可能)で障害マスタ38を検索することで被訓練者のカード年齢は特定される。個人情報に含まれるカード方式区分及びカードレベル(次回カードレベル)と、特定された習熟レベル係数及びカード年齢とでカードレベルマスタ36を検索することで被訓練者のカード枚数及び標準解答時間は特定される。
【0038】
個人情報に含まれるカード方式区分及びカードレベルでカードマスタ37を検索することでカードIDは特定される。個人情報に含まれるカード方式区分で条件マスタ39を検索することで各フラグは特定される。
【0039】
(処理手順)
言語訓練支援装置4は以下のフローチャートに示す手順で処理を行う。図5は言語訓練支援装置の訓練開始受付手順を表した一例のフローチャートである。なお、以下では被訓練者が直接入力を行うように説明しているが、被訓練者が行う入力を他の人が補助する形態であってもよい。
【0040】
ステップS1において、言語訓練支援装置4の訓練開始受付部21は被訓練者から入力されたログオンIDにより被訓練者のログオンを行う。なお、ステップS1のログオンではパスワードを入力させるようにしてもよい。
【0041】
ステップS2において、訓練開始受付部21はログオン時間を保存する。ステップS3において、訓練開始受付部21は被訓練者から入力されたログオンIDをキーとして個人情報DB41を検索することで被訓練者の個人情報を取得する。また、ステップS4において、訓練開始受付部21は取得した個人情報に含まれるログオンID及び最新利用年月日時刻をキーとして履歴情報DB42を検索することで被訓練者の履歴情報を取得して訓練管理情報とする。
【0042】
ステップS5において、訓練開始受付部21は訓練開始可能画面を例えば出力装置12に表示する。訓練開始可能画面には例えば訓練開始、訓練履歴・成績問合せ、訓練終了を被訓練者に選択させるメニューが含まれる。ステップS6において、訓練開始受付部21は被訓練者からメニューの選択を受け付ける。
【0043】
訓練開始可能画面から訓練開始が選択されると、訓練開始受付部21は後述のような訓練処理を開始する。訓練開始可能画面から訓練履歴・成績問合せが選択されると、訓練開始受付部21は訓練履歴・成績問合せ処理を行う。また、訓練開始可能画面から訓練終了が選択されると、訓練開始受付部21は処理を終了する。なお、訓練履歴・成績問合せ処理については説明を省略する。
【0044】
以下では被訓練者に訓練開始を選択されたものとして説明を続ける。図6、図8は言語訓練支援装置の訓練手順を表した一例のフローチャートである。
【0045】
ステップS11において、訓練処理部22は訓練開始画面を表示する。最初、訓練開始画面には例えば言語訓練の開始指示を被訓練者から受け付けるボタンと、挨拶などのメッセージが含まれる。本実施の形態の言語訓練支援装置4が扱うメッセージは、例えば言語訓練の開始、終了、挨拶、正解賞賛、誤答激励、エラーなどの種類ごとに、被訓練者の年齢や障害度などに応じた表現を用意しておく。
【0046】
ステップS12において、訓練処理部22は被訓練者から言語訓練の開始指示を受け付けたものとする。ステップS13において、訓練処理部22はステップS3で取得した被訓練者の個人情報及び訓練管理情報から図4に示した各マスタ及び各DBの関連を利用して問題とするカードIDを取得する。なお、カードIDには画像データのファイル名と問題文のテキストとが対応付けられている。
【0047】
ステップS14に進み、訓練処理部22は例えばステップS13で取得した問題文のテキストを用いて訓練画面に問題を表示する。ステップS15に進み、訓練処理部22は被訓練者の個人情報及び訓練管理情報から図4に示した各マスタ及び各DBの関連を利用して選択肢カードとするカードIDを取得する。訓練処理部22は選択肢カードとして取得されたカードIDの画像データを用いて訓練画面に選択肢カードを表示する。なお、訓練画面に表示される選択肢カードの枚数は、被訓練者のログオンIDによって特定されたカードレベルマスタ36に含まれるカード枚数である。
【0048】
ステップS15の処理が終了した時点で、言語訓練支援装置4は例えば図7に示すような訓練画面100を表示する。図7は訓練画面の一例のイメージ図である。図7の訓練画面100は問題を表示する問題欄101と選択肢カードを表示する選択肢カード欄102とが含まれる。図7の訓練画面100は被訓練者のログオンIDにより特定されたカードレベルマスタ36に含まれるカード枚数が4枚である例を示している。なお、言語訓練支援装置4は読取オンが設定されているとき、問題を音声でも提示する。
【0049】
訓練処理部22は、被訓練者が選択肢カード欄102から選択肢カードをポインティング等により選択するまで待機する。被訓練者が選択肢カード欄102から選択肢カードを選択すると、訓練処理部22はステップS16に進み、正解判定を行う。
【0050】
問題欄101に表示された問題に対応しない選択肢カードを被訓練者が選択肢カード欄102から選択すると、訓練処理部22は不正解と判定する。訓練処理部22はステップS17及びS18に進み、訓練画面100に不正解のメッセージと激励のメッセージを表示する。
【0051】
問題欄101に表示された問題に対応する選択肢カードを被訓練者が選択肢カード欄102から選択すると、訓練処理部22は正解と判定する。訓練処理部22はステップS19に進み、訓練画面100に正解のメッセージを表示する。
【0052】
ステップS18又はS19の処理後、訓練処理部22はステップS20において、予め設定されている出題数に到達したかを判定する。予め設定されている出題数に到達していないと判定すれば、訓練処理部22はステップS21において訓練画面100に次の問題に進む指示を受け付けるメッセージを表示する。そして、ステップS22において、次の問題に進む指示を被訓練者から受け付けると、訓練処理部22はステップS13に戻り処理を続ける。
【0053】
また、予め設定されている出題数に到達していると判定すれば、訓練処理部22は図8のステップS23において、成績結果を訓練画面100に表示する。ステップS24において、訓練処理部22は成績結果が好成績評価であったか否かを判定する。好成績評価でなければ、訓練処理部22はステップS25において不成績のメッセージを訓練画面100に表示する。また、好成績評価であれば、訓練処理部22はステップS26において好成績のメッセージを訓練画面100に表示する。
【0054】
ステップS25又はS26に続いてステップS27に進み、カードレベル判定処理部23はカード方式別のカードレベル判定処理を行う。カード方式別のカードレベル判定処理は成績結果に基づき次回カードレベルを判定する処理である。カード方式別のカードレベル判定処理の詳細は後述する。
【0055】
また、ステップS28に進み、情報更新処理部24は履歴情報を履歴情報DB42に保存する。ステップS29に進み、情報更新処理部24は被訓練者のカードレベルの変更が降格、昇格、変更なしの何れであるかを判定する。被訓練者のカードレベルの変更が降格であると判定すると、情報更新処理部24はステップS30において降格のメッセージを訓練画面100に表示する。情報更新処理部24は被訓練者のカードレベルの変更が昇格であると判定すると、ステップS31において昇格のメッセージを訓練画面100に表示する。情報更新処理部24は被訓練者のカードレベルの変更がないと判定すると、訓練画面100にメッセージを表示しない。
【0056】
その後、情報更新処理部24はステップS32において終了確認のメッセージを訓練画面100に表示したあと、訓練処理を終了する。なお、言語聴覚士等の訓練者は必要に応じて各マスタや各DBの内容(設定)を変更する。設定変更処理部25は訓練者からの指示に応じて各マスタや各DBの内容を変更する。
【0057】
図9及び図10は、カード方式別のカードレベル判定処理の手順を表した一例のフローチャートである。カード方式別のカードレベル判定処理は、言語訓練を実施した後における被訓練者の解答率、正答率、解答時間を使い、今回の言語訓練後のカードレベル(言い換えれば次回の言語訓練におけるカードレベル:次回カードレベル)を判定するものである。
【0058】
ステップS41において、カードレベル判定処理部23は解答率マスタ32を参照して被訓練者の解答率が解答率範囲に含まれる解答率IDを取得する。カードレベル判定処理部23はステップS42において、正答率マスタ31を参照して被訓練者の正答率が正答率範囲に含まれる正答率IDを取得する。
【0059】
ステップS43において、カードレベル判定処理部23はステップS41で取得した解答率ID及びステップS42で取得した正答率IDをキーとして基礎指標マスタ33を検索することでカード基礎指標を取得する。また、ステップS44において、カードレベル判定処理部23は解答時間マスタ34を参照して被訓練者の解答時間が解答時間範囲に含まれる解答時間IDを取得する。
【0060】
ステップS45において、カードレベル判定処理部23はステップS43で取得したカード基礎指標及びステップS44で取得した解答時間IDをキーとして習熟レベルマスタ35を検索することで習熟レベル係数を取得する。
【0061】
ステップS46において、カードレベル判定処理部23はカードレベルマスタ36を参照して被訓練者の習熟レベル係数が習熟レベル係数の範囲に含まれ、且つ、カード方式区分が被訓練者と同一のレコードを読み込む。ステップS47に進み、カードレベル判定処理部23は被訓練者のカード方式区分をキーとして条件マスタ39を検索することで言語訓練の実施後にカードレベルマスタ36を検索するキーをフラグにより取得する。
【0062】
なお、条件マスタ39にログオンIDを登録しておけば、カードレベル判定処理部23はカード方式区分及びログオンIDをキーとして条件マスタ39から言語訓練の実施後にカードレベルマスタ36を検索するキーを取得できる。
【0063】
ステップS48において、カードレベル判定処理部23はステップS47で取得したフラグのうち、カード年齢フラグが使用を表す「1」であるかを判定する。カード年齢フラグが使用を表していれば、カードレベル判定処理部23はカード方式区分を個別ランク方式と判定する。
【0064】
個別ランク方式と判定すると、カードレベル判定処理部23はステップS49において個人情報の生年月日から年齢を算出する。カードレベル判定処理部23は被訓練者の障害度ID及び年齢をキーとして障害マスタ38からカード年齢を取得する。
【0065】
ステップS50において、カードレベル判定処理部23はカード方式区分(個別ランク方式)と、カード年齢と、習熟レベル係数とをキーとしてカードレベルマスタ36を検索してレコードを読み込む。
【0066】
ステップS48において、カード年齢フラグが使用を表していなければ、カードレベル判定処理部23はステップS51の処理を行う。ステップS51において、カードレベル判定処理部23はステップS47で取得したフラグのうち、ログオンIDフラグが使用を表す「1」であるかを判定する。
【0067】
ログオンIDフラグが使用を表していれば、カードレベル判定処理部23はカード方式区分を個人ランク方式と判定する。個人ランク方式と判定すると、カードレベル判定処理部23はステップS52において、カード方式区分(個人ランク方式)と、ログオンIDと、習熟レベル係数とをキーとしてカードレベルマスタ36を検索してレコードを読み込む。
【0068】
また、ステップS51において、ログオンIDが使用を表していなければ、カードレベル判定処理部23はステップS53の処理を行う。ステップS53において、カードレベル判定処理部23はステップS47で取得したフラグのうち、カード枚数フラグが使用を表す「1」であるかを判定する。
【0069】
カード枚数フラグが使用を表していれば、カードレベル判定処理部23はカード方式区分を100点満点方式と判定する。100点満点方式と判定すると、カードレベル判定処理部23はステップS54において、カード方式区分(100点満点方式)と、習熟レベル係数とをキーとしてカードレベルマスタ36を検索してレコードを読み込む。
【0070】
ステップS50、S52又はS54に続いてステップS55に進み、カードレベル判定処理部23はカードレベルマスタ36から読み込んだレコードのカードレベル、カード枚数から言語訓練後のカードレベル(次回カードレベル)及びカード枚数を決定する。
【0071】
なお、ステップS53においてカード枚数フラグが使用を表していなければ、カードレベル判定処理部23はステップS56において、カード表示区分を手動と判定し、言語訓練時のカードレベル(今回カードレベル)に1を加算したカードレベルを次回カードレベルとして決定する。
【0072】
ステップS57において、カードレベル判定処理部23は言語訓練時のカードレベルよりも言語訓練後のカードレベルが大きいか否かを判定する。言語訓練時のカードレベルよりも言語訓練後のカードレベルが大きければ、カードレベル判定処理部23はステップS58においてカードレベルアップを通知するメッセージを例えば訓練画面100に表示したあと、カードレベル判定処理を終了する。一方、言語訓練時のカードレベルよりも言語訓練後のカードレベルが大きくなければ、カードレベル判定処理部23はステップS59においてカードレベルダウンを通知するメッセージを例えば訓練画面100に表示したあと、カードレベル判定処理を終了する。
【0073】
被訓練者が言語訓練を開始した当初、カードレベルは、それぞれのカード方式区分の最低レベルから始まる。言語訓練後のカードレベルマスタ36のカードレベルは次回カードレベルとなる。以下では、カード方式区分が100点満点方式、個別ランク方式及び個人ランク方式のときのカードレベル判定処理について、正答率マスタ31、解答率マスタ32、基礎指標マスタ33、解答時間マスタ34、習熟レベルマスタ35、カードレベルマスタ36、カードマスタ37、障害マスタ38、条件マスタ39、個人情報DB41及び履歴情報DB42の具体例を示しつつ実施例1〜3で説明する。
【実施例1】
【0074】
図11は正答率マスタの一例の構成図である。図12は解答率マスタの一例の構成図である。図13は解答時間マスタの一例の構成図である。図14は基礎指標マスタの一例の構成図である。図15は習熟レベルマスタの一例の構成図である。図16はカードレベルマスタの一例の構成図である。図17はカードマスタの一例の構成図である。図18は障害マスタの一例の構成図である。図19は条件マスタの一例の構成図である。図20は個人情報DBの一例の構成図である。図21は履歴情報DBの一例の構成図である。
【0075】
実施例1ではカード方式区分が100点満点方式、被訓練者の解答率が80%、正答率が80%、解答時間が60分のときのカードレベル判定処理を事例1として説明する。
【0076】
図9のステップS41において、カードレベル判定処理部23は図12の解答率マスタ32を参照して被訓練者の解答率「80%」が解答率範囲「71〜80」に含まれる解答率ID「80」を取得する。カードレベル判定処理部23はステップS42において、図11の正答率マスタ31を参照して被訓練者の正答率「80%」が正答率範囲「71〜80」に含まれる正答率ID「80」を取得する。
【0077】
ステップS43において、カードレベル判定処理部23はステップS41で取得した解答率ID「80」及びステップS42で取得した正答率ID「80」をキーとして図14の基礎指標マスタ33を検索することでカード基礎指標「6400」を取得する。
【0078】
ステップS44において、カードレベル判定処理部23は図13の解答時間マスタ34を参照して被訓練者の解答時間「60分」が解答時間範囲「46〜60」に含まれる解答時間ID「6」を取得する。
【0079】
ステップS45において、カードレベル判定処理部23はステップS43で取得したカード基礎指標「6400」及びステップS44で取得した解答時間ID「6」をキーとして図15の習熟レベルマスタ35を検索することで習熟レベル係数「38.4」を取得する。
【0080】
ステップS46において、カードレベル判定処理部23は図16のカードレベルマスタ36を参照して被訓練者の習熟レベル係数「38.4」が習熟レベル係数の範囲に含まれており、且つ、カード方式区分が100点満点方式を表す「0」であるレコード200を読み込む。ステップS47に進み、カードレベル判定処理部23は被訓練者のカード方式区分「0」をキーとして図19の条件マスタ39を検索して、カード枚数フラグ「1」とカード年齢フラグ「0」とログオンIDフラグ「0」とを取得する。
【0081】
ステップS48〜S53において、カードレベル判定処理部23はステップS47で取得したカード枚数フラグ「1」とカード年齢フラグ「0」とログオンIDフラグ「0」とに基づき、カード方式区分を100点満点方式と判定する。
【0082】
カードレベル判定処理部23はステップS54において、カード方式区分「100点満点方式」と、習熟レベル係数「38.4」とをキーとしてカードレベルマスタ36を検索してレコード200を読み込む。ステップS55に進み、カードレベル判定処理部23は読み込んだレコード200に基づき、次回カードレベル「G]及びカード枚数「10」を決定できる。
【実施例2】
【0083】
正答率マスタ31と、解答率マスタ32と、基礎指標マスタ33と、解答時間マスタ34と、習熟レベルマスタ35と、カードレベルマスタ36と、カードマスタ37と、障害マスタ38と、条件マスタ39と、個人情報DB41と、履歴情報DB42との構成は実施例1と同様であるため、説明を省略する。
【0084】
実施例2ではカード方式区分が個別ランク方式、被訓練者が50歳の障害度「3」の障害者、解答率が90%、正答率が90%、解答時間が25分のときのカードレベル判定処理を事例2として説明する。
【0085】
図9のステップS41において、カードレベル判定処理部23は図12の解答率マスタ32を参照して被訓練者の解答率「90%」が解答率範囲「81〜90」に含まれる解答率ID「90」を取得する。カードレベル判定処理部23はステップS42において、図11の正答率マスタ31を参照して被訓練者の正答率「90%」が正答率範囲「81〜90」に含まれる正答率ID「90」を取得する。
【0086】
ステップS43において、カードレベル判定処理部23はステップS41で取得した解答率ID「90」及びステップS42で取得した正答率ID「90」をキーとして図14の基礎指標マスタ33を検索することでカード基礎指標「8100」を取得する。
【0087】
ステップS44において、カードレベル判定処理部23は図13の解答時間マスタ34を参照して被訓練者の解答時間「25分」が解答時間範囲「0〜30」に含まれる解答時間ID「10」を取得する。
【0088】
ステップS45において、カードレベル判定処理部23はステップS43で取得したカード基礎指標「8100」及びステップS44で取得した解答時間ID「10」をキーとして図15の習熟レベルマスタ35を検索することで、習熟レベル係数「81」を取得する。
【0089】
ステップS46において、カードレベル判定処理部23は図16のカードレベルマスタ36を参照して、被訓練者の習熟レベル係数「81」が習熟レベル係数の範囲に含まれており、且つ、カード方式区分が個別ランク方式を表す「1」であるレコード210、211を読み込む。
【0090】
また、ステップS47に進み、カードレベル判定処理部23は被訓練者のカード方式区分「1」をキーとして図19の条件マスタ39を検索して、カード枚数フラグ「0」とカード年齢フラグ「1」とログオンIDフラグ「0」とを取得する。
【0091】
ステップS48〜S53において、カードレベル判定処理部23はステップS47で取得したカード枚数フラグ「0」とカード年齢フラグ「1」とログオンIDフラグ「0」とに基づき、カード方式区分を個別ランク方式と判定する。
【0092】
カードレベル判定処理部23はステップS49において被訓練者の障害度ID「3」及び年齢「50」をキーとして障害マスタ38からカード年齢「10」を取得する。カードレベル判定処理部23はステップS50において、カード方式区分「個別ランク方式」と習熟レベル係数「81」とカード年齢「10」とをキーとしてカードレベルマスタ36を検索してレコード210を読み込む。ステップS55に進み、カードレベル判定処理部23は読み込んだレコード210に基づき、次回カードレベル「B]及びカード枚数「20」を決定できる。
【実施例3】
【0093】
正答率マスタ31と、解答率マスタ32と、基礎指標マスタ33と、解答時間マスタ34と、習熟レベルマスタ35と、カードレベルマスタ36と、カードマスタ37と、障害マスタ38と、条件マスタ39と、個人情報DB41と、履歴情報DB42との構成は実施例1と同様であるため、説明を省略する。
【0094】
実施例3ではカード方式区分が個人ランク方式、被訓練者のログオンIDが「101010」であり、解答率が80%、正答率が80%、解答時間が50分のときのカードレベル判定処理を事例3として説明する。
【0095】
図9のステップS41において、カードレベル判定処理部23は図12の解答率マスタ32を参照して被訓練者の解答率「80%」が解答率範囲「71〜80」に含まれる解答率ID「80」を取得する。カードレベル判定処理部23はステップS42において、図11の正答率マスタ31を参照して被訓練者の正答率「80%」が正答率範囲「71〜80」に含まれる正答率ID「80」を取得する。
【0096】
ステップS43において、カードレベル判定処理部23はステップS41で取得した解答率ID「80」及びステップS42で取得した正答率ID「80」をキーとして図14の基礎指標マスタ33を検索することでカード基礎指標「6400」を取得する。
【0097】
ステップS44において、カードレベル判定処理部23は図13の解答時間マスタ34を参照して被訓練者の解答時間「50分」が解答時間範囲「46〜60」に含まれる解答時間ID「6」を取得する。
【0098】
ステップS45において、カードレベル判定処理部23はステップS43で取得したカード基礎指標「6400」及びステップS44で取得した解答時間ID「6」をキーとして図15の習熟レベルマスタ35を検索することで、習熟レベル係数「38.4」を取得する。
【0099】
ステップS46において、カードレベル判定処理部23は図16のカードレベルマスタ36を参照して、被訓練者の習熟レベル係数「38.4」が習熟レベル係数の範囲に含まれており、且つ、カード方式区分が個別ランク方式を表す「2」であるレコード220を読み込む。
【0100】
また、ステップS47に進み、カードレベル判定処理部23は被訓練者のカード方式区分「2」をキーとして図19の条件マスタ39を検索して、カード枚数フラグ「0」とカード年齢フラグ「0」とログオンIDフラグ「1」とを取得する。
【0101】
ステップS48〜S53において、カードレベル判定処理部23はステップS47で取得したカード枚数フラグ「0」とカード年齢フラグ「0」とログオンIDフラグ「1」とに基づき、カード方式区分を個人ランク方式と判定する。
【0102】
カードレベル判定処理部23はステップS52において、カード方式区分「個人ランク方式」と習熟レベル係数「38.4」とログオンID「101010」とをキーとして図16のカードレベルマスタ36を検索してレコード220を読み込む。ステップS55に進み、カードレベル判定処理部23は読み込んだレコード220に基づき、次回カードレベル「G]及びカード枚数「10」を決定できる。
【0103】
このように、本実施の形態における言語訓練支援装置4は言語訓練による評価を被訓練者に合わせたカード方式区分(例えば100点満点方式、個別ランク方式及び個人ランク方式)により異ならせて行うことができるので、被訓練者に応じたカードレベルを精度良く判定して、被訓練者に応じた言語訓練を支援できる。
【0104】
本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。例えばカードレベルは特許請求の範囲に記載した学習レベルの一例である。カード方式区分は特許請求の範囲に記載した学習レベル判定方式の一例である。カードマスタ37は特許請求の範囲に記載したカード情報格納手段の一例である。ログオンIDは特許請求の範囲に記載したユーザの識別情報の一例である。カードレベルマスタ36は特許請求の範囲に記載したカードレベル情報格納手段の一例である。条件マスタ39は特許請求の範囲に記載した条件情報格納手段の一例である。
【符号の説明】
【0105】
1 端末
2、4 言語訓練支援装置
3 ネットワーク
11 入力装置
12 出力装置
13 記録媒体読取装置
14 補助記憶装置
15 主記憶装置
16 演算処理装置
17 インタフェース装置
18 バス
19 記録媒体
21 訓練開始受付部
22 訓練処理部
23 カードレベル判定処理部
24 情報更新処理部
25 設定変更処理部
31 正答率マスタ
32 解答率マスタ
33 基礎指標マスタ
34 解答時間マスタ
35 習熟レベルマスタ
36 カードレベルマスタ
37 カードマスタ
38 障害マスタ
39 条件マスタ
41 個人情報DB
42 履歴情報DB
100 訓練画面
101 問題欄
102 選択肢カード欄

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の選択肢カードから問題に対応する選択肢カードを選択させる訓練をユーザに行わせる学習支援装置であって、
少なくともユーザの学習レベル、及び、ユーザの学習レベル判定方式を含む個人情報を格納した個人情報格納手段から訓練を行うユーザの学習レベルを取得して、複数の選択肢カードと学習レベルとを対応付けるカード情報格納手段から取得した前記ユーザの学習レベルに応じた選択肢カードを用いて、前記ユーザに訓練を行わせる訓練処理手段と、
前記個人情報格納手段から訓練を行った前記ユーザの学習レベル判定方法を取得し、前記ユーザの訓練の結果及び前記ユーザの学習レベル判定方式に基づいて、訓練実施後の前記ユーザの学習レベルを判定する学習レベル判定処理手段と、
前記個人情報格納手段に格納されている前記ユーザの学習レベルを、訓練実施後の前記ユーザの学習レベルで更新する情報更新処理手段と
を有することを特徴とする学習支援装置。
【請求項2】
前記個人情報格納手段は、更に、ユーザの障害度情報を格納しており、
前記学習レベル判定処理手段は、前記個人情報格納手段から訓練を行った前記ユーザの学習レベル判定方法及び障害度情報を取得し、前記ユーザの訓練の結果、前記ユーザの学習レベル判定方式及び障害度情報に基づいて、訓練実施後の前記ユーザの学習レベルを判定すること
を特徴とする請求項1記載の学習支援装置。
【請求項3】
前記個人情報格納手段は、更に、ユーザの識別情報を格納しており、
前記学習レベル判定処理手段は、前記個人情報格納手段から訓練を行った前記ユーザの学習レベル判定方法及び識別情報を取得し、前記ユーザの訓練の結果、前記ユーザの学習レベル判定方式及び識別情報に基づいて、訓練実施後の前記ユーザの学習レベルを判定すること
を特徴とする請求項1記載の学習支援装置。
【請求項4】
前記学習レベル判定処理手段は、前記ユーザの訓練の結果、前記ユーザの学習レベル判定方式、前記ユーザの障害度情報及び前記ユーザの識別情報と前記ユーザの学習レベルとを対応付けるカードレベル情報格納手段を用いて、訓練実施後の前記ユーザの学習レベルを判定すること
を特徴とする請求項1乃至3何れか一項記載の学習支援装置。
【請求項5】
前記学習レベル判定処理手段は、前記カードレベル情報格納手段から訓練実施後の前記ユーザの学習レベルを取得するときに利用するキー情報を条件情報格納手段から取得すること
を特徴とする請求項4記載の学習支援装置。
【請求項6】
複数の選択肢カードから問題に対応する選択肢カードを選択させる訓練をユーザに行わせるコンピュータによって実行される学習支援方法であって、
少なくともユーザの学習レベル、及び、ユーザの学習レベル判定方式を含む個人情報を格納した個人情報格納手段から訓練を行うユーザの学習レベルを取得して、複数の選択肢カードと学習レベルとを対応付けるカード情報格納手段から取得した前記ユーザの学習レベルに応じた選択肢カードを用いて、前記ユーザに訓練を行わせる訓練処理ステップと、
前記個人情報格納手段から訓練を行った前記ユーザの学習レベル判定方法を取得し、前記ユーザの訓練の結果及び前記ユーザの学習レベル判定方式に基づいて、訓練実施後の前記ユーザの学習レベルを判定する学習レベル判定処理ステップと、
前記個人情報格納手段に格納されている前記ユーザの学習レベルを、訓練実施後の前記ユーザの学習レベルで更新する情報更新処理ステップと
を有することを特徴とする学習支援方法。
【請求項7】
複数の選択肢カードから問題に対応する選択肢カードを選択させる訓練をユーザに行わせるコンピュータを、
少なくともユーザの学習レベル、及び、ユーザの学習レベル判定方式を含む個人情報を格納した個人情報格納手段から訓練を行うユーザの学習レベルを取得して、複数の選択肢カードと学習レベルとを対応付けるカード情報格納手段から取得した前記ユーザの学習レベルに応じた選択肢カードを用いて、前記ユーザに訓練を行わせる訓練処理手段、
前記個人情報格納手段から訓練を行った前記ユーザの学習レベル判定方法を取得し、前記ユーザの訓練の結果及び前記ユーザの学習レベル判定方式に基づいて、訓練実施後の前記ユーザの学習レベルを判定する学習レベル判定処理手段、
前記個人情報格納手段に格納されている前記ユーザの学習レベルを、訓練実施後の前記ユーザの学習レベルで更新する情報更新処理手段
として機能させるための学習支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−73057(P2013−73057A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−212448(P2011−212448)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【出願人】(396017453)リコーITソリューションズ株式会社 (22)
【Fターム(参考)】