説明

学習方略生成システム及び方法

【課題】個々の学習者にとって適切な学習方略を提示する。
【解決手段】多数の人に対する学習方略に関するアンケート回答と、それらの人の試験結果とを記憶するアンケート回答及び試験結果データベース12と、アンケート回答パターンが共通する人の集合を複数選出する回帰2進木処理部14と、選出される前記複数の集合のそれぞれについて該集合に属する人の試験結果に関する統計量を算出し、算出される統計量に基づいて前記複数の集合のうち複数を選出する優秀者集合選出・記憶部16と、学習者に対する前記アンケートの回答と、優秀者集合選出・記憶部16により選出される集合に属する人に共通する前記回答パターンとの相違量を算出し、該相違量に基づいて前記優秀者集合選出・記憶部16により選出される集合のうち1つを選出する案内対象集合選出部18と、選出される集合に係る回答パターンに基づいて学習方略を生成する学習方略生成部20と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は学習方略生成システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
学習方略(Learning Strategy)とは、「学習の効果を高めることをめざして意図的に行う心的操作あるいは活動」と定義される(非特許文献1参照)。しかしながら、どのような学習方略が適切なのかという情報は、学習者に十分に伝えられているとはいえない。出願人(ベネッセ教育研究開発センター)の調査によると、「上手な勉強の仕方がわからない」ということがあてはまるかという問いに、「とてもそう」又は「まあそう」と回答した人の割合は、中学生で72.1%、高校生で75.7%にものぼる。
【非特許文献1】辰野千寿,「学習方略の心理学」,図書文化社,1997年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来は、指導者の経験に基づいてマンツーマンで学習者に学習方略を提示したり、或いは各種の学習指導機関から、個々の学習者の実際の学習方略とは無関係に、一般的な学習方略を提示したり、ということが行われてきた。しかしながら前者によると、指導者の経験に依存して、適切な学習方略を提示できたり、できなかったり、ということが生じる。また、後者によると、個々の学習者にとって必ずしも適切な学習方略を提示することはできないという問題がある。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、指導者の経験によらず個々の学習者にとって適切な学習方略を提示できる学習方略生成システム及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係る学習方略生成システムは、複数の人のそれぞれに対する学習方略に関するアンケートの回答と、それらの人の試験結果と、を記憶するアンケート回答及び試験結果記憶手段と、前記複数の人のうち、前記アンケートに対する回答パターンが共通する人の集合を複数選出する第1集合選出手段と、前記第1集合選出手段により選出される前記複数の集合のそれぞれについて、該集合に属する人の試験結果に関する統計量を算出する統計量算出手段と、前記統計量算出手段で算出される統計量に基づいて、前記第1集合選出手段により選出される前記複数の集合のうち複数を選出する第2集合選出手段と、学習者に対する前記アンケートの回答を取得する学習者回答取得手段と、前記学習者回答取得手段により取得される回答と、前記第2集合選出手段により選出される前記複数の集合に属する人に共通する前記アンケートに対する回答パターンと、の相違量を算出する相違量算出手段と、前記相違量算出手段により算出される相違量に基づいて、前記第2集合選出手段により選出される前記複数の集合のうち少なくとも1つを選出する第3集合選出手段と、前記第3集合選出手段により選出される集合に属する人に共通する前記アンケートに対する回答パターンに基づいて、前記学習者に提示される学習方略を生成する学習方略生成手段と、を含むことを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係る学習方略生成システムは、学習者に対するアンケートの回答を取得する手段と、複数の人の集合のそれぞれに属する人に共通する前記アンケートに対する回答パターンを記憶する手段と、前記学習者に対するアンケートの回答と、前記記憶される各回答パターンと、の相違量を算出する手段と、前記算出される相違量に基づいて、前記記憶される各回答パターンのうち少なくとも1つを選出する手段と、前記選出される回答パターンに基づいて、前記学習者に提示される学習方略を生成する手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る学習方略生成方法は、複数の人のそれぞれに対する学習方略に関するアンケートの回答と、それらの人の試験結果と、を取得するアンケート回答及び試験結果取得ステップと、記複数の人のうち、前記アンケートに対する回答パターンが共通する人の集合を複数選出する第1集合選出ステップと、前記第1集合選出ステップで選出される前記複数の集合のそれぞれについて、該集合に属する人の試験結果に関する統計量を算出する統計量算出ステップと、前記統計量算出ステップで統計量に基づいて、前記第1集合選出ステップで選出される前記複数の集合のうち複数を選出する第2集合選出ステップと、学習者に対する前記アンケートの回答を取得する学習者回答取得ステップと、前記学習者回答取得ステップで取得される回答と、前記第2集合選出ステップで選出される前記複数の集合に属する人に共通する前記アンケートに対する回答パターンと、の相違量を算出する相違量算出ステップと、前記相違量算出ステップで算出される相違量に基づいて、前記第2集合選出ステップで選出される前記複数の集合のうち少なくとも1つを選出する第3集合選出ステップと、前記第3集合選出ステップで選出される集合に属する人に共通する前記アンケートに対する回答パターンに基づいて、前記学習者に提示される学習方略を生成する学習方略生成ステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
本発明によると、複数(望ましくは多数)の人に対して学習方略に関するアンケートがなされ、その回答及びそれぞれの人の試験結果が取得される。そして、アンケートに対する回答パターンが共通する人の集合が複数選出され、各集合に属する人の試験結果に関する統計量(例えば平均値)が算出される。各集合は、その集合に属する人の試験結果のばらつきが所定基準を満足するように選出されることが望ましい。そして、例えば平均値が最も高い集合及びその次に平均値が高い集合、或いは所定基準値以上の平均値を有する集合など、統計量に基づいて複数の集合が選出される。
【0009】
次に、学習者に対するアンケートの回答が取得され、この回答と、選出された集合に係る回答パターンと、の相違量(相違の程度を示す値)が算出され、この相違量に基づいて、例えば学習者の回答と回答パターンとの相違量が最も小さい集合など、少なくとも1つの集合が選出される。そして、この選出された集合に対応する回答パターンに基づいて、学習者に提示される学習方略が生成される。
【0010】
本発明によると、統計的手法により、複数の人に対して行われたアンケートの回答及び試験結果を分析することができ、その分析結果とそれぞれの学習者のアンケートの回答とに従って、客観的に適切な学習方略を提示できるようになる。
【0011】
なお、前記第1集合選出手段は、前記複数の人のうち、前記アンケートに対する回答パターンが共通する人の集合を、各集合に属する人の試験結果のばらつきを小さくするよう選出してもよい。こうすれば、各集合に属する人同士で、アンケートの回答パターンが共通するのみならず、試験結果もある程度近くなる。
【0012】
また、前記第1集合選出手段は、回帰2進木法により、前記アンケートに対する回答パターンが共通する人の集合を複数選出してもよい。回帰2進木法においては、目標変数として試験結果(点数等)が採用され、説明変数としてアンケートの回答が採用される。このとき、前記学習方略生成手段は、回帰2進木の複数のノードの一部又は全部に対応づけて部分学習方略を予め記憶するとともに、前記第3集合選出手段により選出される集合に属する人に共通する前記アンケートに対する回答パターンに対応する1又は複数のノードに対応づけられた部分学習方略を読み出すとともに、それら読み出される部分学習方略に基づいて、前記学習者に提示される学習方略を生成してよい。また、前記学習方略生成手段は、前記読み出される部分学習方略を、前記回帰2進木のルートノードに近いノードに対応づけられた部分学習方略から順に前記学習者に提示するよう、前記学習者に提示される学習方略を生成してもよい。回帰2進木法によると、試験結果の優れた人とそうでない人とのアンケートの回答の違いを、より根本的な違いから順に探すことができ、学習者に対して、根本的な学習方略の違いから順に提示することができる。
【0013】
また、前記学習者の試験結果を取得する学習者試験結果取得手段をさらに含んでよい。この場合、前記学習方略生成手段は、前記学習者試験結果取得手段により取得される試験結果にさらに基づいて、前記学習者に提示される学習方略を生成すれば、個々の学習者の試験結果に従って、適切な学習方略を提示できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0015】
本実施形態では、多数の人に対して学習方略に関するアンケートを実施するとともに、それらの人に対して試験を実施し、アンケートの回答及び試験結果を踏まえて、優秀者によるアンケートの回答パターンを判断するとともに、学習者に対して同じアンケートを実施して、その回答から近い優秀者の回答パターンに従って、同学習者に学習方略を提供するものである。
【0016】
図1は、本実施形態に係る学習方略生成システムの構成図である。同図に示す学習方略生成システム10は、アンケート回答及び試験結果データベース12、回帰2進木処理部14、優秀者集合選出・記憶部16、案内対象集合選出部18、学習方略生成部20及び通信部22を含んで構成されており、インターネット等の通信ネットワーク24を介して、学習者が使用する学習者端末26と通信接続されている。学習方略システム及び学習者端末26は、例えばコンピュータ及びソフトウェアにより構成される。
【0017】
本実施形態では、事前に多数の人に対して図2に示されるような、例えばn件法(ここではn=5)の学習方略に関するアンケートが実施される。このアンケートは、所定数(ここでは5)の学習態度のそれぞれについて、アンケート回答者があてはまる程度をn段階で回答するものである。アンケート回答及び試験結果データベース12は、それぞれの人のアンケートの回答及びその人の試験結果を記憶するものである。すなわち、アンケート回答及び試験結果データベース12には、各学習態度(アンケート項目(質問))について、あてはまる程度を示す1〜5の数値が記憶されるとともに、試験の点数が記憶される。
【0018】
回帰2進木処理部14は、アンケート回答及び試験結果データベース12の記憶内容に基づいて、アンケート回答者のうち、アンケートに対する回答パターンが共通する人の集合を複数選出するものである。具体的には、アンケート回答者のうち、アンケートに対する回答パターンが共通する人の集合を、各集合に属する人の試験結果のばらつきを小さくするようにして選出する。ここでは、こうした集合を選出するために、回帰2進木法を用いている。すなわち、目標変数として試験結果(点数)を採用するとともに、説明変数として各アンケート項目の回答(1〜5の数値)を採用して、元々のアンケート回答者の集合をアンケートの回答の仕方により二分して、両集合に属する人の試験結果の各ばらつき(分散)が最小となるアンケートの回答の仕方を特定する(分岐処理)。そして、この分岐処理を最終的な集合に属する人の試験結果のばらつきが所定基準値以下となるまで繰り返すことにより、アンケートの回答パターンが共通する人の集合であって、試験結果のばらつきが所定基準値以下となるものを選定する。
【0019】
図3は、アンケート回答及び試験結果データベース12の記憶内容に従って生成される回帰2進木の一例を示している。同図において、Znは、質問nに関する標準化された分岐ポイントであり、次式により算出される(n=1〜5)。ここで、分岐ポイントは、標準化する前における、質問nの回答によりアンケート回答者を二分する場合の境界値(1〜5の自然数)であり、優秀者のノードに至る方にイコール(=)がつけられるようになっている。
【0020】
Zn=(質問nの分岐ポイント−質問nの平均点)/質問nの標準偏差
【0021】
優秀者集合選出・記憶部16は、回帰2進木処理部14により選出される複数の集合のそれぞれについて、該集合に属する人の試験結果の平均値(統計量)を算出するとともに、それら平均値に基づいて、複数の集合(ここでは平均値が所定値以上の集合)を選出する。そして、それら集合に属する人の回答パターンを記憶する。回答パターンは、例えばそれら集合に対応するルートノードからの経路上の各分岐における、質問(アンケート項目)及び分岐ポイントの形式で記憶すればよい。
【0022】
案内対象集合選出部18は、学習者端末26との間でデータ通信することにより、上述したアンケートと同内容のアンケートに対する回答を学習者から取得して、その回答と、優秀者集合選出・記憶部16に記憶される各回答パターンと、の相違量を算出する。そして、学習者の回答との相違量が最も小さな回答パターンに対応する集合を選出するものである。また、学習方略生成部20は、案内対象集合選出部18により選出される集合に対応する回答パターンに基づいて、学習者端末26を使用する学習者向けの学習方略の表示データを生成して、これを通信部22により通信ネットワーク24を介して学習者端末26に送信する。学習者端末26では、この表示データを受信して、モニタに学習方略を表示するようになっている。
【0023】
ここで、案内対象集合選出部18及び学習方略生成部20の処理について、さらに詳細に説明すると、図4に示すように、まず通信部22により通信ネットワーク24を介してアンケートのデータを学習者端末26に送信し、質問nについての回答An(n=1〜5;An=1〜5)を受信する。そして、これらの回答を次式により標準化する(S101)。
【0024】
ZAn=(An−質問nの平均点)/質問nの標準偏差
【0025】
次に、優秀者集合選出・記憶部16に記憶される優秀者の集合に係る各回答パターンと学習者の回答との相違量を算出する(S102)。具体的には、優秀者の回答パターンと、ユーザの回答と、の質問nにおける距離lnの累積Lを次式に従って算出し、これを相違量とする。ここで、距離lnは、学習者の回答ZAnが、優秀者の集合に係る回答パターンに合致する場合には0をとり、合致しない場合には|ZAn−Zn|をとる。また、Σはnについての総和である。
【0026】
L=Σln
【0027】
その後、最も相違量(累積L)の小さい回答パターンを選出して(S103)、学習方略生成部20が、この回答パターンに基づいて、学習者端末26を使用する学習者に向けの学習方略の表示データを生成する(S104)。学習方略生成部20は、例えば回帰2進木のノードのうち一部又は全部に対応づけて学習方略を案内するためのデータ(部分学習方略)を事前に記憶しておいて、案内対象集合選出部18により選出される集合に対応する回答パターンに対応するノードに対応づけられたデータを読み出すとともに、それらのデータを組み合わせて、学習者向けの学習方略のデータを作成してもよい。このとき、各ノードについて、学習者の試験結果の条件に対応づけて、複数のデータを対応づけておいてもよい。こうすれば、学習者端末26から学習者の試験結果を受信して、該試験結果が満足する条件に対応づけられたデータを読み出して、学習方略のデータ作成に用いることにより、学習者の成績が良い場合や悪い場合に、それに応じた学習方略のメッセージを学習者端末26に送信できるようになる。また、回帰2進木のルートノードに近いノードに対応づけられたデータほど、先に学習者の目にとまるように、ルートノードまでの距離に応じた順序で、各ノードのデータを組み合わせて学習方略のデータを作成してもよい。こうすれば、優秀者とそうでない者とを分ける重要な事項から順に、学習者に提示することができる。
【0028】
以上説明した実施形態によると、統計的手法により、多数の人に対して行われたアンケートの回答及び試験結果を分析することができ、その分析結果とそれぞれの学習者のアンケートの回答とに従って、客観的に適切な学習方略を提示できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態に係る学習方略生成システムの構成図である。
【図2】アンケートの一例を示す図である。
【図3】回帰2進木の一例を示す図である。
【図4】案内対象集合選出部及び学習方略生成部の処理フローである。
【符号の説明】
【0030】
10 学習方略生成システム、12 アンケート回答及び試験結果データベース、14 回帰2進木処理部、16 優秀者集合選出・記憶部、18 案内対象集合選出部、20 学習方略生成部、22 通信部、24 通信ネットワーク、26 学習者端末。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の人のそれぞれに対する学習方略に関するアンケートの回答と、それらの人の試験結果と、を記憶するアンケート回答及び試験結果記憶手段と、
前記複数の人のうち、前記アンケートに対する回答パターンが共通する人の集合を複数選出する第1集合選出手段と、
前記第1集合選出手段により選出される前記複数の集合のそれぞれについて、該集合に属する人の試験結果に関する統計量を算出する統計量算出手段と、
前記統計量算出手段で算出される統計量に基づいて、前記第1集合選出手段により選出される前記複数の集合のうち複数を選出する第2集合選出手段と、
学習者に対する前記アンケートの回答を取得する学習者回答取得手段と、
前記学習者回答取得手段により取得される回答と、前記第2集合選出手段により選出される前記複数の集合に属する人に共通する前記アンケートに対する回答パターンと、の相違量を算出する相違量算出手段と、
前記相違量算出手段により算出される相違量に基づいて、前記第2集合選出手段により選出される前記複数の集合のうち少なくとも1つを選出する第3集合選出手段と、
前記第3集合選出手段により選出される集合に属する人に共通する前記アンケートに対する回答パターンに基づいて、前記学習者に提示される学習方略を生成する学習方略生成手段と、
を含むことを特徴とする学習方略生成システム。
【請求項2】
請求項1に記載の学習方略生成システムにおいて、
前記第1集合選出手段は、前記複数の人のうち、前記アンケートに対する回答パターンが共通する人の集合を、各集合に属する人の試験結果のばらつきを小さくするよう選出する、
ことを特徴とする学習方略生成システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の学習方略生成システムにおいて、
前記第1集合選出手段は、回帰2進木法により、前記アンケートに対する回答パターンが共通する人の集合を複数選出する、
ことを特徴とする学習方略生成システム。
【請求項4】
請求項3に記載の学習方略生成システムにおいて、
前記学習方略生成手段は、回帰2進木の複数のノードの一部又は全部に対応づけて部分学習方略を予め記憶するとともに、前記第3集合選出手段により選出される集合に属する人に共通する前記アンケートに対する回答パターンに対応する1又は複数のノードに対応づけられた部分学習方略を読み出すとともに、それら読み出される部分学習方略に基づいて、前記学習者に提示される学習方略を生成する、
ことを特徴とする学習方略生成システム。
【請求項5】
請求項4に記載の学習方略生成システムにおいて、
前記学習方略生成手段は、前記読み出される部分学習方略を、前記回帰2進木のルートノードに近いノードに対応づけられた部分学習方略から順に前記学習者に提示するよう、前記学習者に提示される学習方略を生成する、
ことを特徴とする学習方略生成システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の学習方略生成システムにおいて、
前記学習者の試験結果を取得する学習者試験結果取得手段をさらに含み、
前記学習方略生成手段は、前記学習者試験結果取得手段により取得される試験結果にさらに基づいて、前記学習者に提示される学習方略を生成する、
ことを特徴とする学習方略生成システム。
【請求項7】
学習者に対するアンケートの回答を取得する手段と、
複数の人の集合のそれぞれに属する人に共通する前記アンケートに対する回答パターンを記憶する手段と、
前記学習者に対するアンケートの回答と、前記記憶される各回答パターンと、の相違量を算出する手段と、
前記算出される相違量に基づいて、前記記憶される各回答パターンのうち少なくとも1つを選出する手段と、
前記選出される回答パターンに基づいて、前記学習者に提示される学習方略を生成する手段と、
を含むことを特徴とする学習方略生成システム。
【請求項8】
複数の人のそれぞれに対する学習方略に関するアンケートの回答と、それらの人の試験結果と、を取得するアンケート回答及び試験結果取得ステップと、
前記複数の人のうち、前記アンケートに対する回答パターンが共通する人の集合を複数選出する第1集合選出ステップと、
前記第1集合選出ステップで選出される前記複数の集合のそれぞれについて、該集合に属する人の試験結果に関する統計量を算出する統計量算出ステップと、
前記統計量算出ステップで統計量に基づいて、前記第1集合選出ステップで選出される前記複数の集合のうち複数を選出する第2集合選出ステップと、
学習者に対する前記アンケートの回答を取得する学習者回答取得ステップと、
前記学習者回答取得ステップで取得される回答と、前記第2集合選出ステップで選出される前記複数の集合に属する人に共通する前記アンケートに対する回答パターンと、の相違量を算出する相違量算出ステップと、
前記相違量算出ステップで算出される相違量に基づいて、前記第2集合選出ステップで選出される前記複数の集合のうち少なくとも1つを選出する第3集合選出ステップと、
前記第3集合選出ステップで選出される集合に属する人に共通する前記アンケートに対する回答パターンに基づいて、前記学習者に提示される学習方略を生成する学習方略生成ステップと、
を含むことを特徴とする学習方略生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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