説明

学習用データベースの構築方法およびこれを用いた学習機能を有する映像機器並びにその学習機能制御方法

【課題】データ更新が容易であると同時に、体系的なデータ構造を達成できるようにした学習用データベースの構築方法と、学習用データベースを用いて体系的であり簡便で効率的な学習が実行できる学習機能を有する映像機器及びその学習機能制御方法を提供する。
【解決手段】学習用データベースの構築方法は、使用頻度順に語彙データを整列し、主題別にグルーピングする段階と、主題別にグルーピングされた語彙データの順次読出のためのインデックスを生成する段階とを含み、使用者が学習モード設定命令または学習モード実行命令を入力するかの可否を判断する段階と、その結果、学習モード設定命令が入力されると学習モード設定画面を表示し、使用者が学習モードを設定する段階と、その結果、学習モード実行命令が入力されると、既設定された学習モードに相応する学習データを該当メモリから読み込んで、映像信号処理して設定された表示形式に画面上に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習用語彙データの入/出力が容易になるように、分類別インデックスを付与して学習用データベースを構築し、このように構築された学習用データベースを用いて、映像機器に学習機能を具現する学習用データベースの構築方法と、これを用いた学習機能を有する映像機器及びその学習機能制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近になって、パーソナルコンピュータや電子手帳等を用いた語彙学習用システムが多数販売されているが、これは主に英語や日本語等の外国語の学習ができるようにするもので、使用者が要望する単語を調べようと該当単語を入力すると、その解釈と共に該当単語を表示するかまたは、簡単な主題別の英語会話文章を表示する機能を有しているもので、これに適用されるデータベースも、アルファベット順の単語記憶または主題別会話文章の記憶能力を備えたものであって基礎的なレベルに過ぎない。
【0003】
また、マルチメディア環境の発達に伴って、各種のマルチメディア媒体を介した使用者の学習意欲が増大しており、それによってマルチメディア媒体を介した体系化した学習システムの開発が切実に要求されている実状である。
【0004】
マルチメディア媒体の中の1つであるテレビジョン装置は、放送プログラムが載せられた放送信号を一連の信号処理により視聴者が視聴できるようにする映像機器であって、現在ほとんどの一般家庭に広く普及されているし、生活情報、娯楽、ニュース、スポーツ等の各種プログラム等を放映するので、幼児から老年層、学生、職業人、主婦に至るまで年齢または階層に関係なく視聴することによって、各種情報を接することができるもっとも大衆的なマルチメディア媒体として、テレビジョン装置を視聴する構成員全体を1つの媒体に集中させ得るという効果は卓越している。
【0005】
従って、テレビジョン装置のマルチメディア的な機能に対する使用者の意欲も、現代社会のマルチメディア化に従って増大されているので、基本的なテレビジョン装置視聴以外に各種の付加的な機能が追加される多機能形テレビジョン装置例えば、学習機能が記憶されたテレビジョン装置等の発展可能性に対する要求も大きい。
【0006】
従来技術による学習システムは基礎的なレベルにとどまり、すぐれた学習効率は望むべくもない。また、急速であり広範囲に発展して行くマルチメディア媒体を介して学習機能を実行するためのデータベースもまた体系化され得なかったので、より体系的であり簡便でありながら効率的な学習効果を期待する使用者の要求を満足させ得なかったという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前述したような従来の問題点を解決するためになされたもので、最適のメモリサイズでデータの更新が容易になると同時に、体系的なデータ構造を達成することができるようにした、学習用データベースの構築方法を提供することをその目的とする。
【0008】
また本発明は、上述した学習用データベースを用いて、体系的であり簡便で効率的に学習できるようにした、学習機能を有する映像機器及びその学習機能制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するための本発明による学習機能を有する映像機器の第1の形態は、学習レベルに応じて分類された複数の語彙学習データと、語彙学習データの読出しのためのインデックスと、前記語彙学習データのそれぞれと対応するスタートインデックスと、が記憶された学習用データベースと、映像データを画面上にキャプション形態に表示することができるように処理するキャプション処理部と、使用者が学習モード設定命令または学習モード実行命令を入力したかの可否を判断し、前記学習モード設定命令が入力された場合、学習モード設定画面を表示し、前記学習モードを設定するための前記学習モード設定画面に基づいて使用のリモコン操作によって、使用者別及び時間別に学習モードを設定し、前記学習モード実行命令が入力されると、前記語彙学習データの読出しのためのインデックス及び前記スタートインデックスを用いて既設定された学習モードに相応する前記語彙学習データを前記学習用データベースから読み込み、前記キャプション処理部を制御して前記語彙学習データが前記画面上に前記キャプション形態に表示されるようにする制御部と、前記制御部からのOSD信号及び前記キャプション処理部の出力信号を受信し、前記制御部から出力される切換信号によって前記受信した信号を選択的に出力させるスイッチング部と、前記映像機器に入力される放送用映像信号及び前記スイッチング部の出力信号を映像処理し、前記映像処理された信号を出力して前記画面上に表示する映像信号処理部と、備え、前記学習モードは、前記語彙学習データをキャプション形態で前記画面に表示するディスプレイモードであり、使用者別の前記学習モードは対応する使用者に対して適切な前記学習レベルを選択することにより設定されることを特徴とする学習機能を有する映像機器が提供される。
【0010】
また、本発明による学習機能を有する映像機器より実行される学習機能制御方法は、使用者が学習モード設定命令または学習モード実行命令を入力したかの可否を判断する段階と、前記学習モード設定命令が入力された場合、学習モード設定画面を表示し、前記学習モードを設定するための前記学習モード設定画面に基づいて使用者のリモコン操作によって、使用者別及び時間別に学習モードを設定する段階と、前記学習モード実行命令が入力されると、既設定された学習モードに相応する語彙の学習のための学習データを学習データ記憶手段から読み込み、前記読み込んだデータを映像処理し、前記映像処理された信号を、設定された表示形式に画面上に表示する段階と、を備え、前記学習モードは、前記映像機器に設定されるとともに、前記画面上に前記学習データを表示するディスプレイモードであり、かつ、学習レベルを含み、既設定された学習モードに相応する前記学習データは、前記学習レベルに基づいて決定される。
【発明の効果】
【0011】
第1に、語彙学習用データベースの構築方法は、各学習レベル別のスタート点と語彙数を表すスタートインデックスを備えるので、データベースの交替または更新時にシステムのセッティングが非常に容易である。
【0012】
第2に、語彙学習用データベースの構築方法は、使用頻度別、主題別、学習レベル別とにデータを分類するので、メモリを効率的に使用することができ、これを適用したシステムを介した体系的で効率的な学習効果を期待することができる。
【0013】
第3に、学習機能制御方法は、多数の使用者が自分が願う学習レベル、反復数、周期または時間等を選択的に設定することができ、さらに、語彙学習データの出力項目もまた使用者が選択できるので、使用者の学習集中度及び学習欲求を増大させ得る。
【0014】
第4に、学習機能制御方法は、復習モード及び診断モードを備えて、希望する何時でも簡単なキー入力だけで最近自分が学習した語彙の復習ができると共に自分の学習レベルを把握することができるので、学習効果を向上させ得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明による学習用データベースの構造を示した図面。
【図2】本発明による学習用データベースのデータ配列構造の一実施例を示した図面。
【図3】本発明による学習機能を有する映像機器の第1の実施の形態を示したブロック図。
【図4】本発明による学習機能を有する映像機器の第2の実施の形態を示したブロック図。
【図5】本発明による学習機能を有する映像機器の第3の実施の形態を示したブロック図。
【図6】本発明による使用者別学習モード設定画面の一例を示した図面。
【図7】本発明による時間別学習モード設定画面の一例を示した図面。
【図8】本発明による学習機能を有する映像機器の学習モード実行方法を示したフローチャート。
【図9】本発明による学習モード実行画面の一例を示した図面。
【図10】本発明による学習機能を有する映像機器の学習診断モード及び復習モードの実行方法を示したフローチャート。
【図11】図10の学習診断モード実行画面の一例を示した図面。
【図12】図10の復習モード実行画面の一例を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して本発明による学習用データベースの構築方法を詳細に説明する。
【0017】
本発明による学習用データベースの構造は、図1の図示のとおり、英語会話/語源語彙/高級/高等/中等/初等語彙データ、インデックステーブル(Index Table) 、各データのスタートインデックス(Start Index) とから構成される。
【0018】
そして、各データの配列形式は図2の図示のとおり、順位/学習レベル/語彙/発音記号/解釈/同意語番号/語源番号/データ終了(END) からなり、これらのそれぞれは第1区分子(、)により区分される。
【0019】
例えば、順位が205番である高等レベルの単語‘Cheer’の場合、同意語及び語源が存在しないので、同意語番号及び語源番号欄に前記の第1区分子を2つ追加し、他の例として順位が213番である‘Stream’の場合、同意語が3つ存在するので、第2区分子(/)を用いてデータの認識混乱を防止する。
【0020】
また、データ配列の優先順位を調べてみると、まず使用頻度によってソーティング(Sorting) した後、学習レベルによって、前記の高級/高等/中等/初等のように多数の学習レベルから区分し、各学習レベル内で主題別(例えば、季節/国家/時間等)にグルーピング(Grouping)する。
【0021】
また前記のようにデータが配列される場合、各語彙別データの長さが異なるので、それぞれの語彙を容易に調べることのできない点を解決し、メモリを柔軟性をもって利用することができるようにインデックステーブルが備えられる。
【0022】
その例として、連続するデータの長さがそれぞれ‘15’と‘20’であれば、インデックステーブルを2000、2015、2035順に記載し、そのインデックステーブルからインデックスを読んで、該当語彙のスタート点を探すことができるようにする。
【0023】
次にスタートインデックスは、データベースの交替またはデータの更新時にシステムセッティングを容易にするためのものであって、各学習レベル別データのスタート点及び総個数情報を示すので、別途のセッティング動作のなくスタートインデックスを読み込むだけで、データベースの交替及びシステムセッティングを簡単に実行することができる。
【0024】
またデータが主題別に分類される場合、読み込もうとする主題別データを容易に調べ得るようにするために、各主題別データのアドレスを決定する主題別インデックスを生成する。
【0025】
以下、上述した学習用データベースを用いる学習機能を有する映像機器として、学習機能を有するテレビジョン装置の第1乃至第3の形態を、添付図面を参照して詳細に説明すると下記のとおりである。
【0026】
第1の実施の形態
本発明による学習機能を有するテレビジョン装置の第1実施例は、図3の図示のとおり、アンテナを介して受信される放送信号を選局するためのチューナ1、このチューナ1を介して選局された放送信号をY、U、V信号に分離するY/C分離部2、チューナ1を介して選局された放送信号から同期信号を分離する同期信号分離部3、同期信号分離部3で分離された同期信号を入力して、OSD(On Screen Display) またはキャプション(Caption) データが前記の同期信号と同期され出力されるようにするマイクロコンピュータ4、EEPROM5、マイクロコンピュータ4の制御信号に従ってOSDまたはキャプションデータを選択出力させるスイッチング部6、映像及び偏向処理を実行する映像/偏向処理部7、CPT(Color Picture Tube)8、学習レベル別の語彙データ/インデックステーブル/スタートインデックスを備えている学習用データベース9、学習進度をチェックするための各学習レベル別のテスト問題を記憶している学習診断メモリ10、チューナ1を介して選局された放送信号に含まれたキャプションデータと、前記の学習用データベース9及び学習診断メモリ10から読まれたデータをキャプション処理するキャプション処理部11、キャプション処理部11と学習用データベース11間のデータ交換のためのインタフェース部16とを含んで構成される。
【0027】
この時、キャプション処理部11は、同期信号分離部3から出力された同期信号に従って、チューナ1を介して選局された放送信号からキャプションデータを抽出するデータスライサ12、キャプションデータを復号化するキャプションデコーダ13、キャプションデータ処理を制御するキャプション制御部14、英文及び韓国語に対するフォントとフォント処理プログラム等を記憶しているフォントROM/プログラムROM/データRAM15から構成される。
【0028】
このように構成された本発明の第1の実施の形態における動作を説明すると下記のとおりである。
【0029】
まず、電源を‘オン’すると、学習用データベース11のスタートインデックスがマイクロコンピュータ4にアップローディングされシステムセッティングが実行される。
【0030】
次いで使用者が学習モード実行命令を入力すると、マイクロコンピュータ4は学習用のデータベース9のインデックステーブル及びスタートインデックスを用いて、使用者の学習モード設定内容に相応するデータのアドレスを把握し、キャプション制御部14に制御信号を印加し、該当データを学習用データベース9から読み込むようにする。
【0031】
また、使用者が学習診断モード実行を要求すると、キャプション制御部14に制御信号を印加し、学習診断メモリ10から学習進度チェック用のテスト問題データを読み込むようにする。
【0032】
従って、キャプション制御部ROM14は、インタフェース部16を介してデータを読み込み、フォントROM/プログラムROM/データラム15からデータに相応するフォントをマッチングさせてスイッチング部6に入力させる。
【0033】
次いで、マイクロコンピュータ4は、スイッチング部6に制御信号を印加し、該当データが映像/偏向処理部7に出力されるようにし、映像/偏向処理部7を経由したデータは、CPT8上にキャプション形態に表示される。
【0034】
第2の実施の形態
本発明による学習機能を有するテレビジョン装置の第2の実施の形態は、図4に図示するとおり、アンテナを介して受信される放送信号を選局するためのチューナ21、チューナ21を介して選局された放送信号をY、U、V信号に分離するY/C分離部22、チューナ21を介して選局された放送信号から同期信号を分離する同期信号分離部23、使用者の学習モード実行命令に従って学習データをOSD処理し、前記の同期信号分離部23から入力された同期信号と同期させて出力するマイクロコンピュータ24、EEPROM25、マイクロコンピュータ24の制御信号に従って制御用OSDデータまたは学習用OSDデータを選択的に出力させるスイッチング部26、映像及び偏向処理を実行する映像/偏向処理部27、CPT28、英文及び韓国語OSDのためのフォントを記憶しているフォントROM29、学習レベル別の語彙データ/インデックステーブル/スタートインデックスを備えている学習用データベース30及び、学習進度をチェックするための各学習レベル別のテスト問題を記憶している学習診断メモリ31を含んでなる。
【0035】
このように構成された本発明の第2の実施の形態における動作を説明すると下記のとおりである。
【0036】
まず、電源を‘オン’すると、学習用データベース30のスタートインデックスがマイクロコンピュータ24にアップローディングされ、システムセッティング動作が実行される。
【0037】
次いで、使用者が学習モードの実行命令を入力すると、マイクロコンピュータ24は学習用データベース30のインデックステーブル及びスタートインデックスを用いて、使用者の学習モード設定内容に相応するデータのアドレスを把握し、該当データを学習用データベース30から読み込む。
【0038】
また、使用者が学習診断モード実行を要求すると、学習診断メモリ31から学習進度チェック用のテスト問題データを読み込むようにする。
【0039】
そして、フォントROM29から前記の学習用データベース30または学習診断メモリ31から読まれたデータに相応するフォントをマッチングさせて、スイッチング部26を介して映像/偏向処理部27に出力されるようにし、映像/偏向処理部27を経由した語彙学習用データは、CPT28上にOSD形態に表示される。
【0040】
第3の実施の形態
本発明による学習機能を有するテレビジョン装置の第3の実施の形態は、図5の図示のとおり、アンテナを介して受信される音声及び映像放送信号を選局するためのチューナ41、チューナ41を介して選局された放送信号をスピーカーを介して出力できるように信号処理する音声信号処理部42、チューナ41を介して選局された映像信号をY、U、V信号に分離するY/C分離部44、映像及び偏向処理を実行する映像/偏向処理部45、CPT46、チューナ41を介して選局された放送信号から同期信号を分離する同期信号分離部47、EEPROM48、学習レベル別のテスト問題を記憶している学習診断メモリ49、学習データの中映像学習データを記憶している映像学習メモリ50、前記の映像学習メモリ50に記憶された映像学習データに相応する音声学習データを記憶している音声学習メモリ51、前記の学習診断メモリ49及び映像学習メモリ50から読み込むデータをOSD処理し、前記の同期信号分離部47から入力された同期信号と同期させて出力し、前記の音声学習メモリ51から読み込む音声学習データを音声信号処理されるように出力するマイクロコンピュータ52、前記の学習診断メモリ49と映像学習メモリ50及び音声学習メモリ51とマイクロコンピュータ52のデータの入/出力のためのインタフェース部53、マイクロコンピュータ52の制御信号に従って、マイクロコンピュータ52により音声学習メモリ51から読み込む音声学習データと放送用の音声信号を選択出力させる音声信号スイッチング部54、マイクロコンピュータ52の制御信号に従ってOSD処理された学習データまたは、放送用の映像信号を選択出力させる映像信号スイッチング部55とを含んで構成される。
【0041】
このように構成された本発明の第3の実施の形態における動作を説明すると下記のとおりである。
【0042】
使用者が学習モードの実行命令を入力すると、マイクロコンピュータ52は映像学習メモリ50のインデックステーブル及びスタートインデックスを用いて、使用者の学習モード設定内容に相応するデータのアドレスを把握し、インタフェース部53を介して該当データを映像学習メモリ50から読み込むと共に、映像学習データに相応する音声学習データを音声学習メモリ51から読み込む。
【0043】
また、使用者が学習診断モード実行を要求すると、学習診断メモリ49から学習進度チェック用のテスト問題データを読み込むようにする。
【0044】
そして、前記の学習診断メモリ49または映像学習メモリ50から読み込むデータをOSD処理して映像信号スイッチング部55に出力させ、映像信号スイッチング部55を制御してOSDデータが映像/偏向処理部27で映像/偏向処理されるようにする。
【0045】
これと同時に音声学習メモリ51から読み込む音声学習データを音声信号スイッチング部54に出力させ、音声信号スイッチング部54を制御して音声信号処理部42を介して音声信号処理されるようにする。
【0046】
次いで、映像/偏向処理部27を経由した映像学習データは、CPT28上にOSD形態に表示され、音声信号処理部42を経由した音声信号は、前記の映像学習データと同期されたスピーカ43を介して出力される。
【0047】
以下、本発明による学習機能を有する映像機器の学習機能制御方法の好ましい一実施例を、添付図面を参照して説明すると下記のとおりである。
【0048】
本発明による学習機能を有する映像機器の学習機能制御方法は、使用者が設定した学習モードによって実行されるが、学習モードの設定をまず調べる。すなわち、使用者がリモコンまたは映像機器本体に備えられた学習モード設定キーを押すたびに、図6のような使用者別の学習モード設定画面と、図7のような時間別学習モード設定画面が交替に表示される。
【0049】
まず、使用者別学習モード設定画面は、多数の使用者が学習機能を使用するための使用者項目、自分に適合した学習レベルを選択するための学習レベル項目、自分が設定した学習レベルで細部レベルを設定するためのスタート番号項目(例えば、‘A’レベルの語彙番号が1−500の場合、500の細部学習レベルが高いことを意味する。)、反復表示されることを願う語彙の数を選択するための反復数項目、一語彙を表示する時間を選択するための周期項目及び、スタート/取消を設定するためのスタート項目を備える。
【数1】

【0050】
また、前記の項目以外に使用者の学習モード設定による語彙学習データの表示位置即ち、画面の上段または下段をリモコンまたは本体に備えられたホットキーを用いて選択することができるようにすると同時に、図2で上述したデータの配列項目(単語/発音記号/解釈/同意語/語源)の中、使用者が画面上に表示しようとする項目もまたリモコンまたは本体に備えられたホットキーを用いて選択できるようにする。
【0051】
次に、時間別学習モードはその細部項目として時間、使用者及びスタート/取消の可否を備えるが、使用者が願う時間帯別に使用者を設定すると、前記の使用者別学習モードで設定された該当使用者に対する細部項目を該当時間に適用させる学習モードである。
【0052】
即ち、テレビジョン装置の時間別放送プログラムに従って視聴階層が異なる点を用いて、該当時間帯の視聴階層に適合したレベルの学習データを、使用者のスタート/取消の可否によって使用者別学習モードに設定された細部項目の内容のとおり表示できるようにしたもので、その細部項目の設定項目は使用者別学習モードと同一である。
【0053】
そして、前記の使用者別学習モードと時間別各週モードの中で願う学習モード
を使用者が選択するようにする。
【0054】
このように、学習モード設定が実行された状態で、設定された学習モードの実行を制御する方法を学習機能を有するテレビジョン装置の第1実施例に適用して説明すると下記のとおりである。
【0055】
まず、テレビジョン装置の電源を‘オン’すると、マイクロコンピュータ4は学習用データベース9からスタートインデックスをアップローディングし、EEPROM5に記憶してシステムセッティングを実行する。
【0056】
次いで、学習モード設定命令が入力されるかを判断して(S11)、学習モード実行命令が入力されると、現在の時間別学習モードと使用者別学習モードの中どの学習モードが選択されたかを判断する(S12)。
【0057】
そして、使用者が学習モード設定機能を通して設定した内容即ち、該当使用者の学習レベル、周期、反復数、表示位置、スタート番号及び学習用データベース9からアップローディングされたスタートインデックスを読み込む(S13)。
【0058】
そして前記のスタート番号を記憶し(S14)、スタートインデックスとスタート番号とを用いて、使用者が学習を始めようと願う学習データが存在するアドレスを計算する(S15)。
【0059】
この時、スタートインデックスを介して該当学習レベルのスタート点が分かるので、使用者が設定したスタート番号を足すと、その値が学習データが存在するアドレスとなる。
【0060】
次いでマイクロコンピュータ4は、キャプション制御部14にアドレス制御信号を印加して、学習用データベース9から該当学習データを読み込むようにする(S16)。
【0061】
そしてキャプション制御部14は、フォントROM/プログラムROM/データラム15から、該当学習データとフォントをマッチングさせてスイッチング部6に入力させる。
【0062】
次いで、語彙学習データは、マイクロコンピュータ4の制御信号に従って、スイッチング部6から映像/偏向処理部7に出力されるし、映像/偏向処理されたCPT8上に図9のように表示される(S17)。
【0063】
この時、上述のとおり使用者の選択によって語彙、発音記号、解釈、同意語または同意熟語の中の選択的な表示が可能である。
【0064】
また使用者の選択によって、語彙学習データの表示位置が、画面上段または下段に変更可能であるが、この時、画面上に使用者のキー入力によるボリューム調整、チャネル調整等のOSDまたはキャプションタイトルが表示される場合、OSDまたはキャプションタイトルは、語彙学習データより優先的に表示されなければいけない。
【0065】
例えば、画面上段用OSDが‘オン’状態であれば、使用者が語彙学習データの表示位置を画面の上段に設定したとしても画面の下段に表示し、その反対の場合も同様にする。
【0066】
そして、マイクロコンピュータ(4)は表示周期が、使用者が設定した周期と同一であるかを判断して(S18)、同一画面のスタート番号を‘1’増加させ(S19)、反復数が使用者が設定した反復数と同一であるかを判断する(S20)。
【0067】
次いで、前記の判断結果(S20)、同一でない場合は前記の記憶されたスタート番号を更新させて(S14)、前記の更新されたスタート番号に前記のスタートインデックスを加算して、次の語彙学習データが存在するアドレスを計算し、反復数が使用者が設定した反復数と同一になるまで前記の段階(S15−S20)を反復して、次の語彙学習データ表示動作を実行する。
【0068】
そして、前記の判断結果(S20)、反復数が使用者が設定した反復数と同一な場合は、使用者が設定したスタート番号に復帰し(S21)、前記の表示動作を反復実行する。
【0069】
この時、使用者が反復数を‘連続’に設定した場合、継続してスタート番号を増加させて該当学習レベルの最後の語彙まで順次的に表示し、最後の語彙まで表示されると最初に復帰する。
【0070】
一方、学習モード停止命令が入力されると(S22)、現在の学習レベル/周期/反復数/表示位置/スタート番号/スタートインデックスを記憶し(S23)、語彙学習データの表示を中止させる(S24)。
【0071】
また本発明は、これまで説明したとおり、学習モードによって学習データの表示だけでなく、使用者の学習進度を把握し、それによる適切な措置を取って学習意欲を鼓吹させるための学習診断モードと復習モードとを備えて、これを実行するための学習診断キー及び復習キーを備える。
【0072】
上述した学習診断モード及び復習モードの実行方法は、図10の図示のとおり、先ず、マイクロコンピュータ4は学習診断キー信号が入力されたかの可否を判断する(S40)。
【0073】
次いで、前記の判断の結果(S40)、学習診断キーが入力され現在信号中であるかまたは、学習モードに設定された学習レベルが初等の場合マイクロコンピュータ4は図11のとおり、それに相応する英語問題を学習診断メモリ10から読み込んで表示する(S41)。
【0074】
従って、使用者は左/右キーを押して該当ブランク(Blank) を選択し、上/下キーを押して該当英語単語を入力する。
【0075】
そしてマイクロコンピュータ4は、前記の使用者が入力した答えを読み込んで(S42)、正答と一致するかの可否を判断する(S43)。
【0076】
次いで、前記の判断結果(S43)、正答と一致しない場合、“もっとがんばって下さい”等の激励メッセージを出力する(S44)。
【0077】
一方、前記の判断結果(S43)、正答と一致する場合“よくできました”等の称賛メッセージを出力する(S45)。
【0078】
この時、テレビジョン装置を共に視聴する構成員例えば、家族らが前記の称賛メッセージを見て一緒に称賛することができるので、学習意欲を鼓吹させ得る。
【0079】
そして、前記の使用者が入力した答えが正答と一致したということは、現在使用者の学習レベルが向上されたものと判断できるので、学習レベルを一段階引上げて即ち、学習レベルを初等から中等に上向設定して記憶する(S46)。
【0080】
次いでマイクロコンピュータ4は、復習キーが入力されたかどうかを判断して(S47)、復習キーが入力されると、前記の学習モード実行段階で記憶されたスタート番号/スタートインデックスを用いて、最近表示された語彙学習データの中、使用者が設定した反復数に該当する語彙学習データ等のアドレスを把握し、学習用データベース9から該当アドレスの語彙学習データを読み込んで、図12のとおり一画面上に同時に表示する(S48)。
【0081】
この時、多数の語彙学習データを図9のとおり、語彙/発音記号/解釈/同意語または同意熟語の表示項目の全てを備えて表示する場合、使用者が設定した反復数ほどの語彙学習データを表示することができないので、復習モードで表示される語彙学習データの表示項目は、語彙と該当語彙の位置に縮小される。
【0082】
上述のとおり、本発明による学習機能制御方法は、学習機能を有するテレビジョン装置の第1の実施の形態に適用して説明したが、学習機能を有するテレビジョン装置の第2の実施の形態及び第3の実施の形態の場合も、表示形式の差異が存在するだけで、核心的な学習機能制御方法即ち、学習モードの設定、実行、学習診断及び復習モード等の実行を制御する方法は同一であるので、第2の実施の形態及び第3の実施の形態を適用した学習機能制御方法は省略する。
【0083】
本発明の学習機能を有する映像機器の第1乃至第3の実施の形態は、本発明が適用される映像機器の中の一部例であり、その以外の全ての映像機器に本発明による学習用データベースと学習診断メモリ及び学習機能制御アルゴリズムを適用すると、該当映像機器の特性差異によって即ち、信号処理及び表示特性によって信号処理過程及び表示形式の差異が発生するが、これらは本発明の具現には影響を及ぼさない要素であるので、本発明が映像機器分野に、多様であり広範囲に適用され得ることは明らかなことである。
【符号の説明】
【0084】
1,21,41 チューナ
2,22,44 Y/C分離部
3,23,47 同期信号分離部
4,24,52 マイクロコンピュータ
5,25,48 EEPROM
7,26 スイッチング部
9,30 データベース
10,31,49,50,51 メモリ
11 キャプション処理部
13 キャプションデコーダー
14 キャプション制御部
15 データラム
16,53 インタフェース部
42 音声信号処理部
45 映像信号処理部
54 音声信号スイッチング部
55 映像信号スイッチング部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
学習機能を有する映像機器において、
学習レベルに応じて分類された複数の語彙学習データと、語彙学習データの読出しのためのインデックスと、前記語彙学習データのそれぞれと対応するスタートインデックスと、が記憶された学習用データベースと、
映像データを画面上にキャプション形態に表示することができるように処理するキャプション処理部と、
使用者が学習モード設定命令または学習モード実行命令を入力したかの可否を判断し、前記学習モード設定命令が入力された場合、学習モード設定画面を表示し、前記学習モードを設定するための前記学習モード設定画面に基づいて使用のリモコン操作によって、使用者別及び時間別に学習モードを設定し、前記学習モード実行命令が入力されると、前記語彙学習データの読出しのためのインデックス及び前記スタートインデックスを用いて既設定された学習モードに相応する前記語彙学習データを前記学習用データベースから読み込み、前記キャプション処理部を制御して前記語彙学習データが前記画面上に前記キャプション形態に表示されるようにする制御部と、
前記制御部からのOSD信号及び前記キャプション処理部の出力信号を受信し、前記制御部から出力される切換信号によって前記受信した信号を選択的に出力させるスイッチング部と、
前記映像機器に入力される放送用映像信号及び前記スイッチング部の出力信号を映像処理し、前記映像処理された信号を出力して前記画面上に表示する映像信号処理部と、
を備え、
前記学習モードは、前記語彙学習データをキャプション形態で前記画面に表示するディスプレイモードであり、使用者別の前記学習モードは対応する使用者に対して適切な前記学習レベルを選択することにより設定されることを特徴とする学習機能を有する映像機器。
【請求項2】
前記学習用データベースと前記キャプション処理部のデータ交換のためのインタフェース部を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の学習機能を有する映像機器。
【請求項3】
使用者の学習進行進度を把握するための各学習レベル別のテスト問題を記憶する学習診断メモリと、
前記語彙学習データ及び前記学習レベル別テスト問題を画面に表示するためのフォントを記憶するフォントROMと、を更に備え、
前記制御部は、使用者が前記学習モード実行命令により前記学習モードを入力する時または学習診断モードを要求する時、前記学習用データベースまたは前記学習診断メモリから該当データを読み込んで、前記フォントROMのフォントをマッチングさせて、OSD信号処理して、前記マッチングされたフォントを出力させ、
前記学習モードは、前記語彙学習データをキャプション形態で前記画面に表示するディスプレイモードであり、前記学習診断モードは、記憶された前記学習レベル別のテスト問題を前記画面に表示するディスプレイモードであることを特徴とする請求項1に記載の学習機能を有する映像機器。
【請求項4】
学習機能を有する映像機器により実行される学習機能制御方法において、
使用者が学習モード設定命令または学習モード実行命令を入力したかの可否を判断する段階と、
前記学習モード設定命令が入力された場合、学習モード設定画面を表示し、前記学習モードを設定するための前記学習モード設定画面に基づいて使用者のリモコン操作によって、使用者別及び時間別に学習モードを設定する段階と、
前記学習モード実行命令が入力されると、既設定された学習モードに相応する語彙の学習のための学習データを学習データ記憶手段から読み込み、前記読み込んだデータを映像処理し、前記映像処理された信号を、設定された表示形式に画面上に表示する段階と、を備え、
前記学習モードは、前記映像機器に設定されるとともに、前記画面上に前記学習データを表示するディスプレイモードであり、かつ、学習レベルを含み、既設定された学習モードに相応する前記学習データは、前記学習レベルに基づいて決定されることを特徴とする学習機能制御方法。
【請求項5】
前記設定された表示形式は、所定語彙及び前記所定語彙の意味を有する前記学習データの表示項目を含むことを特徴とする請求項4に記載の映像機器の学習機能制御方法。
【請求項6】
前記設定された表示形式は、語彙/発音記号/解釈/同意語/語源を有する前記学習データの表示項目を含むことを特徴とする請求項4に記載の映像機器の学習機能制御方法。
【請求項7】
前記設定された表示形式は、前記学習データの複数の表示項目を含み、前記表示項目の数は使用者により決定されることを特徴とする請求項4に記載の映像機器の学習機能制御方法。
【請求項8】
前記設定された表示形式は、第1言語及び第2言語により表示される前記学習データの表示項目を含むことを特徴とする請求項4に記載の映像機器の学習機能制御方法。
【請求項9】
前記設定された表示形式は、前記使用者の選択により前記画面の上段または下段に表示される前記学習データの表示項目を含むことを特徴とする請求項4に記載の映像機器の学習機能制御方法。
【請求項10】
前記設定された表示形式は、語彙と前記語彙の意味を有する前記学習データの表示項目を含むことを特徴とする請求項4に記載の映像機器の学習機能制御方法。
【請求項11】
前記学習データベースは、学習レベル、主題、および、使用頻度の情報を含む語彙学習データを記憶することを特徴とする請求項1に記載の学習機能を有する映像機器。
【請求項12】
前記語彙学習データは、所定の反復回数かつ所定の表示期間、前記画面に表示されることを特徴とする請求項1に記載の学習機能を有する映像機器。
【請求項13】
前記学習モード設定は、前記学習レベル、反復表示する数、および、表示期間を選択することを含むことを特徴とする請求項4に記載の映像機器の学習機能制御方法。
【請求項14】
前記学習モード設定は、該当する前記学習レベルの前記学習データの中で、初めに表示される前記学習データを設定することをさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の映像機器の学習機能制御方法。
【請求項15】
前記学習データは、語彙学習データであり、
前記語彙学習データは、学習レベル、主題、および、使用頻度に応じて前記学習データに記憶されることを特徴とする請求項4に記載の映像機器の学習機能制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2011−123496(P2011−123496A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−277068(P2010−277068)
【出願日】平成22年12月13日(2010.12.13)
【分割の表示】特願平11−57619の分割
【原出願日】平成11年3月4日(1999.3.4)
【出願人】(502032105)エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド (2,269)
【Fターム(参考)】