説明

宅内エネルギー消費量予測システム、宅内エネルギー消費量予測サーバ、宅内エネルギー消費量予測方法およびプログラム

【課題】各需要者ごとの電力需要量を的確に予測し、その値を提示する。
【解決手段】エネルギー消費量予測サーバが、エネルギー消費量計測装置と環境情報収集装置とから受信した過去のエネルギー消費量情報を関連付けて格納するデータベースを備え、環境情報収集装置から受信する情報とデータベース内の情報とから宅内のエネルギー消費量を予測し、エネルギー消費量予測サーバの予測結果を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギー消費量予測に関し、特に、宅内のエネルギー消費量予測を行う宅内エネルギー消費量予測システム、宅内エネルギー消費量予測サーバ、宅内エネルギー消費量予測方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今の震災の影響もあり、各社にて省エネ、節電をテーマとした商品や技術開発が盛り上がりをみせている。また、電力会社からの電力需給量が原発運用等の問題により、夏場及び冬場において、電力の需要量が供給量より上回ることで突然の無計画停電が生じることが懸念されている。そのため、電力会社管内での大口顧客となる企業だけではなく、義務的な位置づけではないにしろ、各家庭においても7〜9月の平日9時〜20時において昨年度比15%(ピーク時需要と比較)の削減努力目標が課せられている。
【0003】
従来、電力需要の予測に関する技術としては、電力会社管内の電力需要予測を過去の気温データ、電力需要データから電力需要を予測し、さらに過去の気象変化パターンをもとに予測値を補正する技術等が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−38051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の従来技術に代表されるように、従来は、電力会社管内の予測に関連するシステムあるいは、仕組みに関する技術がその大半を占め、宅内の予測に関しては活発な検討がなされていないのが現状である。以前のように、電力会社の電力供給量が十分な場合には、電力会社管内での予測で十分であるが、現在のように、電力会社の電力供給量が大幅に減少している状態では、各家庭ごとの電力需要を予測し、これを表示して、需要者が認知することにより、さらなる節電行動を促す必要がある。
【0006】
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、各需要者ごとの電力需要量を的確に予測し、その値を提示する宅内エネルギー消費量予測システム、宅内エネルギー消費量予測サーバ、宅内エネルギー消費量予測方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するために、以下の事項を提案している。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0008】
(1)本発明は、ユーザの宅内のエネルギー消費量を予測するエネルギー消費量予測サーバ(例えば、図1のエネルギー消費量予測サーバ200に相当)と、該エネルギー消費量予測サーバとネットワークを介して接続されるエネルギー消費量計測装置(例えば、図1のエネルギー消費量計測装置110に相当)、宅外の環境情報を取得する環境情報取得装置(例えば、図1の環境情報取得装置120に相当)、少なくとも前記エネルギー消費量予測サーバの予測結果を表示する表示装置(例えば、図1の表示装置310に相当)とからなり、前記エネルギー消費量予測サーバが、前記エネルギー消費量計測装置と環境情報収集装置とから受信した過去のエネルギー消費量情報を関連付けて格納するデータベース(例えば、図2のデータベース212に相当)と、前記環境情報収集装置から受信する情報と前記データベース内の情報とから宅内のエネルギー消費量を予測するエネルギー消費量予測手段(例えば、図2の予測値算出部214に相当)と、を備え、前記表示装置が、前記エネルギー消費量予測サーバの予測結果を表示することを特徴とする宅内エネルギー消費量予測システムを提案している。
【0009】
この発明によれば、エネルギー消費量予測サーバが、エネルギー消費量計測装置と環境情報収集装置とから受信した過去のエネルギー消費量情報を関連付けて格納するデータベースを備え、エネルギー消費量予測手段が、環境情報収集装置から受信する情報とデータベース内の情報とから宅内のエネルギー消費量を予測し、表示装置が、エネルギー消費量予測サーバの予測結果を表示する。したがって、例えば、取得した過去数年のデータから現在あるいは翌日以降のエネルギー消費量を予測し、その予測結果を表示するため、使用者に現在あるいは翌日以降のエネルギー消費量を告知でき、これにより、使用者に節電行動を促すことができる。
【0010】
(2)本発明は、(1)の宅内エネルギー消費量予測システムについて、前記データベースが、少なくとも、平日のデータを蓄積した平日型データベースと休日のデータを蓄積した休日型データベースとを備え、前記エネルギー消費量予測サーバが、カレンダー機能を備えるとともに、該カレンダー情報に基づいて、エネルギー消費量予測に用いる前記データベースの種別を選択する選択手段(例えば、図2のDB種別選択部213に相当)を備えたことを特徴とする宅内エネルギー消費量予測システムを提案している。
【0011】
この発明によれば、データベースが、少なくとも、平日のデータを蓄積した平日型データベースと休日のデータを蓄積した休日型データベースとを備え、エネルギー消費量予測サーバは、カレンダー機能を備えるとともに、選択手段は、カレンダー情報に基づいて、エネルギー消費量予測に用いるデータベースの種別を選択する。つまり、平日、休日(祝日、週末)では生活スタイルが大きく異なることが想定されるため、データベースを「平日型」、「休日型」の2タイプで区分けし、カレンダーによって、どちらのデータベースを選択することにより、さらに精度よく現在あるいは翌日以降のエネルギー消費量を予測することができる。
【0012】
(3)本発明は、(1)の宅内エネルギー消費量予測システムについて、少なくとも前記ユーザの位置情報を取得する位置情報取得装置を備えるとともに、前記データベースが、ユーザが宅内にいる場合のデータを蓄積した宅内型データベースと該ユーザが宅外にいる場合のデータを蓄積した宅外型データベースとを備え、前記エネルギー消費量予測サーバが、該位置情報取得装置が取得した位置情報に基づいて、前記ユーザが前記宅内にいるのか、または、宅外にいるのかに応じて、前記データベースの種別を選択する選択手段(例えば、図9のDB種別選択部223に相当)を備えたことを特徴とする宅内エネルギー消費量予測システムを提案している。
【0013】
この発明によれば、データベースが、ユーザが宅内にいる場合のデータを蓄積した宅内型データベースと該ユーザが宅外にいる場合のデータを蓄積した宅外型データベースとを備えるとともに、前記エネルギー消費量予測サーバの位置情報取得装置は、少なくともユーザの位置情報を取得し、前記エネルギー消費量予測サーバの選択手段は、位置情報取得装置が取得した位置情報に基づいて、ユーザが宅内にいるのか、または、宅外にいるのかに応じて、データベースの種別を選択する。つまり、位置情報との連携により、ユーザの在宅状況を把握することで、在宅時及び外出時の2タイプの予測値を準備して、これを用いて、現在あるいは翌日以降のエネルギー消費量を予測することにより、さらに、エネルギー消費量の予測精度を向上させることができる。
【0014】
(4)本発明は、(3)の宅内エネルギー消費量予測システムについて、前記位置情報取得装置が、携帯端末内のGPSであることを特徴とする宅内エネルギー消費量予測システムを提案している。
【0015】
この発明によれば、位置情報取得装置が、携帯端末内のGPSである。つまり、多くの携帯端末に搭載されているGPSを利用することにより、簡便に利用者の位置情報を取得することができる。
【0016】
(5)本発明は、(1)の宅内エネルギー消費量予測システムについて、少なくとも前記ユーザのスケジュール情報を管理し、該スケジュール情報を前記エネルギー消費量予測サーバに送信するスケジュール情報配信管理装置(例えば、図11のスケジュール情報管理部231に相当)を備え、前記データベースが、ユーザが宅内にいる場合のデータを蓄積した宅内型データベースと該ユーザが宅外にいる場合のデータを蓄積した宅外型データベースとを備え、前記エネルギー消費量予測サーバが、前記スケジュール情報を受信すると、該受信したスケジュール情報に応じて、前記データベースの種別を選択する選択手段(例えば、図11のDB種別選択部233に相当)を備えることを特徴とする宅内エネルギー消費量予測システムを提案している。
【0017】
この発明によれば、スケジュール情報配信管理装置は、少なくともユーザのスケジュール情報を管理し、スケジュール情報をエネルギー消費量予測サーバに送信する。データベースは、ユーザが宅内にいる場合のデータを蓄積した宅内型データベースとユーザが宅外にいる場合のデータを蓄積した宅外型データベースとを備え、エネルギー消費量予測サーバが、スケジュール情報を受信すると、選択手段は、受信したスケジュール情報に応じて、データベースの種別を選択する。つまり、スケジュール情報と連携することにより、利用者の宅内にいるのか、宅外にいるのかを区別した予測計算を行うことができ、さらに、エネルギー消費量の予測精度を向上させることができる。
【0018】
(6)本発明は、(1)から(5)の宅内エネルギー消費量予測システムについて、前記宅内データベースが、前記ユーザ宅の同居者のうち、宅内にいる該同居者の組み合わせに対応して、データを蓄積したデータベースに細分化されていることを特徴とする宅内エネルギー消費量予測システムを提案している。
【0019】
この発明によれば、宅内データベースが、ユーザ宅の同居者のうち、宅内にいる同居者の組み合わせに対応して、データを蓄積したデータベースに細分化されている。つまり、宅内データベースが、宅内の家族構成に対応して細分化されているため、さらに、エネルギー消費量の予測精度を向上させることができる。
【0020】
(7)本発明は、(1)から(6)の宅内エネルギー消費量予測システムについて、前記エネルギー消費量予測サーバが、不快指数を取得することを特徴とする宅内エネルギー消費量予測システムを提案している。
【0021】
この発明によれば、エネルギー消費量予測サーバが、不快指数を取得する。つまり、電力消費量の大半を担うエアコン等の冷暖房機は、気温だけでなく、湿度に大きく左右されることが想定される。そのため、これらの要素を考慮するため、不快指数を指標にエネルギー消費量を予測するとともに、その予測値の精度を向上させることができる。
【0022】
(8)本発明は、宅内のエネルギー消費量を計測するエネルギー消費量計測装置と、宅外の環境情報を取得する環境情報取得装置と、表示装置とにネットワークを介して接続され、少なくとも宅内エネルギー消費量予測結果を表示する宅内エネルギー消費量予測サーバであって、前記エネルギー消費量計測装置と環境情報収集装置とから受信した過去のエネルギー消費量情報を関連付けて格納するデータベースと、前記環境情報収集装置から受信する情報と前記データベース内の情報とから宅内のエネルギー消費量を予測するエネルギー消費量予測手段と、を備えることを特徴とする宅内エネルギー消費量予測サーバを提案している。
【0023】
この発明によれば、エネルギー消費量計測装置と環境情報収集装置とから受信した過去のエネルギー消費量情報を関連付けて格納するデータベースを備え、エネルギー消費量予測手段が、環境情報収集装置から受信する情報とデータベース内の情報とから宅内のエネルギー消費量を予測する。したがって、例えば、取得した過去数年のデータから現在あるいは翌日以降のエネルギー消費量を予測するため、使用者に現在あるいは翌日以降のエネルギー消費量を告知でき、これにより、使用者に節電行動を促すことができる。
【0024】
(9)本発明は、(8)の宅内エネルギー消費量予測サーバについて、前記データベースが、少なくとも、平日のデータを蓄積した平日型データベースと休日のデータを蓄積した休日型データベースとを備え、カレンダー機能を備えるとともに、該カレンダー情報に基づいて、エネルギー消費量予測に用いる前記データベースの種別を選択する選択手段を備えたことを特徴とする宅内エネルギー消費量予測サーバを提案している。
【0025】
この発明によれば、データベースが、少なくとも、平日のデータを蓄積した平日型データベースと休日のデータを蓄積した休日型データベースとを備え、エネルギー消費量予測サーバは、カレンダー機能を備えるとともに、選択手段は、カレンダー情報に基づいて、エネルギー消費量予測に用いるデータベースの種別を選択する。つまり、平日、休日(祝日、週末)では生活スタイルが大きく異なることが想定されるため、データベースを「平日型」、「休日型」の2タイプで区分けし、カレンダーによって、どちらのデータベースを選択することにより、さらに精度よく現在あるいは翌日以降のエネルギー消費量を予測することができる。
【0026】
(10)本発明は、(8)の宅内エネルギー消費量予測サーバについて、前記データベースが、ユーザが宅内にいる場合のデータを蓄積した宅内型データベースと該ユーザが宅外にいる場合のデータを蓄積した宅外型データベースとを備えるとともに、少なくとも前記ユーザの位置情報を取得する位置情報取得装置が取得した位置情報に基づいて、前記ユーザが前記宅内にいるのか、または、宅外にいるのかに応じて、前記データベースの種別を選択する選択手段を備えたことを特徴とする宅内エネルギー消費量予測サーバを提案している。
【0027】
この発明によれば、データベースが、ユーザが宅内にいる場合のデータを蓄積した宅内型データベースと該ユーザが宅外にいる場合のデータを蓄積した宅外型データベースとを備えるとともに、前記エネルギー消費量予測サーバの位置情報取得装置は、少なくともユーザの位置情報を取得し、前記エネルギー消費量予測サーバの選択手段は、位置情報取得装置が取得した位置情報に基づいて、ユーザが宅内にいるのか、または、宅外にいるのかに応じて、データベースの種別を選択する。つまり、位置情報との連携により、ユーザの在宅状況を把握することで、在宅時及び外出時の2タイプの予測値を準備して、これを用いて、現在あるいは翌日以降のエネルギー消費量を予測することにより、さらに、エネルギー消費量の予測精度を向上させることができる。
【0028】
(11)本発明は、(10)の宅内エネルギー消費量予測サーバについて、前記位置情報取得装置が、携帯端末内のGPSであることを特徴とする宅内エネルギー消費量予測サーバを提案している。
【0029】
この発明によれば、位置情報取得装置が、携帯端末内のGPSである。つまり、多くの携帯端末に搭載されているGPSを利用することにより、簡便に利用者の位置情報を取得することができる。
【0030】
(12)本発明は、(8)の宅内エネルギー消費量予測サーバについて、少なくとも前記ユーザのスケジュール情報を管理し、該スケジュール情報を前記エネルギー消費量予測サーバに送信するスケジュール情報配信管理装置を備え、前記データベースが、ユーザが宅内にいる場合のデータを蓄積した宅内型データベースと該ユーザが宅外にいる場合のデータを蓄積した宅外型データベースとを備え、前記スケジュール情報を受信すると、該受信したスケジュール情報に応じて、前記データベースの種別を選択する選択手段を備えたことを特徴とする宅内エネルギー消費量予測サーバを提案している。
【0031】
この発明によれば、スケジュール情報配信管理装置は、少なくともユーザのスケジュール情報を管理し、スケジュール情報をエネルギー消費量予測サーバに送信する。データベースは、ユーザが宅内にいる場合のデータを蓄積した宅内型データベースとユーザが宅外にいる場合のデータを蓄積した宅外型データベースとを備え、エネルギー消費量予測サーバが、スケジュール情報を受信すると、選択手段は、受信したスケジュール情報に応じて、データベースの種別を選択する。つまり、スケジュール情報と連携することにより、利用者の宅内にいるのか、宅外にいるのかを区別した予測計算を行うことができ、さらに、エネルギー消費量の予測精度を向上させることができる。
【0032】
(13)本発明は、(8)から(12)の宅内エネルギー消費量予測サーバについて、前記宅内データベースが、前記ユーザ宅の同居者のうち、宅内にいる該同居者の組み合わせに対応して、データを蓄積したデータベースに細分化されていることを特徴とする宅内エネルギー消費量予測サーバを提案している。
【0033】
この発明によれば、宅内データベースが、ユーザ宅の同居者のうち、宅内にいる同居者の組み合わせに対応して、データを蓄積したデータベースに細分化されている。つまり、宅内データベースが、宅内の家族構成に対応して細分化されているため、さらに、エネルギー消費量の予測精度を向上させることができる。
【0034】
(14)本発明は、(8)から(13)の宅内エネルギー消費量予測サーバについて、不快指数を取得することを特徴とする宅内エネルギー消費量予測システムを提案している。
【0035】
この発明によれば、宅内エネルギー消費量予測サーバが、不快指数を取得する。つまり、電力消費量の大半を担うエアコン等の冷暖房機は、気温だけでなく、湿度に大きく左右されることが想定される。そのため、これらの要素を考慮するため、不快指数を指標にエネルギー消費量を予測するとともに、その予測値の精度を向上させることができる。
【0036】
(15)本発明は、ユーザの宅内のエネルギー消費量を予測するエネルギー消費量予測サーバと、該エネルギー消費量予測サーバとネットワークを介して接続されるエネルギー消費量計測装置、宅外の環境情報を取得する環境情報取得装置、少なくとも前記エネルギー消費量予測サーバの予測結果を表示する表示装置とからなる宅内エネルギー消費量予測システムにおける宅内エネルギー消費量予測方法であって、前記エネルギー消費量予測サーバが、前記エネルギー消費量計測装置と環境情報収集装置とから受信した過去のエネルギー消費量情報を関連付けて格納するデータベースを有し、前記エネルギー消費量予測サーバが、前記環境情報収集装置から受信する情報と前記データベース内の情報とから宅内のエネルギー消費量を予測する宅内エネルギー消費量予測方法を提案している。
【0037】
この発明によれば、エネルギー消費量予測サーバが、エネルギー消費量計測装置と環境情報収集装置とから受信した過去のエネルギー消費量情報を関連付けて格納するデータベースを備え、環境情報収集装置から受信する情報とデータベース内の情報とから宅内のエネルギー消費量を予測し、エネルギー消費量予測サーバの予測結果を表示する。したがって、過去のデータから現在あるいは翌日以降のエネルギー消費量を予測し、その予測結果を表示するため、使用者に現在あるいは翌日以降のエネルギー消費量を告知でき、これにより、使用者に節電行動を促すことができる。
【0038】
(16)本発明は、ユーザの宅内のエネルギー消費量を予測するエネルギー消費量予測サーバと、該エネルギー消費量予測サーバとネットワークを介して接続されるエネルギー消費量計測装置、宅外の環境情報を取得する環境情報取得装置、少なくとも前記エネルギー消費量予測サーバの予測結果を表示する表示装置とからなる宅内エネルギー消費量予測システムにおける宅内エネルギー消費量予測方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記エネルギー消費量予測サーバが、前記エネルギー消費量計測装置と環境情報収集装置とから受信した過去のエネルギー消費量情報を関連付けて格納するデータベースを有し、前記エネルギー消費量予測サーバが、前記環境情報収集装置から受信する情報と前記データベース内の情報とから宅内のエネルギー消費量を予測するプログラムを提案している。
【0039】
この発明によれば、エネルギー消費量予測サーバが、エネルギー消費量計測装置と環境情報収集装置とから受信した過去のエネルギー消費量情報を関連付けて格納するデータベースを備え、環境情報収集装置から受信する情報とデータベース内の情報とから宅内のエネルギー消費量を予測し、エネルギー消費量予測サーバの予測結果を表示する。したがって、過去のデータから現在あるいは翌日以降のエネルギー消費量を予測し、その予測結果を表示するため、使用者に現在あるいは翌日以降のエネルギー消費量を告知でき、これにより、使用者に節電行動を促すことができる。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、例えば、利用者が翌日の消費電力傾向を把握できるため、消費電力が大きくなる時間帯に使用する電気機器の使用を自粛したり、外出したりするなど、節電行動が行えるようになる。これにより、特に、電力会社管内の電力需要のピーク時間帯である、例えば、平日9時〜20時の間での節電効果が大きくなり、大規模停電の発生を未然に防止できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る宅内エネルギー消費量予測システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るエネルギー消費量予測サーバの構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るエネルギー消費量予測サーバ内のデータベースを例示する図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るエネルギー消費量予測サーバ内のデータベースを例示する図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係るエネルギー消費量予測サーバ内のデータベースを例示する図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係るエネルギー消費量予測サーバ内のデータベースを例示する図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係る不快指数と体感の関係を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係るエネルギー消費量予測サーバの処理を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係るエネルギー消費量予測サーバの構成を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係るエネルギー消費量予測サーバの処理を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係るエネルギー消費量予測サーバの構成を示す図である。
【図12】本発明の第3の実施形態に係るエネルギー消費量予測サーバの処理を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて、詳細に説明する。
なお、本実施形態における構成要素は適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組合せを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、本実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
【0043】
<宅内エネルギー消費量予測システムの構成>
図1を用いて、本発明に係る宅内エネルギー消費量予測システムの構成について説明する。本発明に係る宅内エネルギー消費量予測システムは、図1に示すように、宅内装置群100と、エネルギー消費量予測サーバ200と、タブレット端末、スマートフォンに代表されるような携帯端末300とから構成され、これらがネットワーク400を介して相互に接続されている。
【0044】
ここで、宅内装置群100は、エアコンや冷蔵庫等のエネルギー消費量を計測する分電盤等のエネルギー消費量計測装置110と、宅内の温度や湿度を計測する温湿センサ等の環境情報取得装置120とから構成されている。
【0045】
また、携帯端末300は、後述するエネルギー消費量予測サーバ200から受信した情報を表示する液晶表示部等を有する表示装置310と、GPS等の利用者の位置情報を取得する位置情報取得装置320と、利用者が入力するスケジュール機能を有し、入力されたスケジュール情報を管理するスケジュール管理装置330等を備えている。なお、エネルギー消費量予測サーバ200の構成については、以下の実施形態ごとに、詳述する。
【0046】
<第1の実施形態>
図2から図8を用いて、本発明の第1の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、カレンダーを用いて、データベース内に格納されている休日型データベースと平日型データベースとを切り替えて、エネルギー消費量予測サーバ200が、宅内装置群100から受信した情報によりエネルギー消費量の予測を行うものである。
【0047】
<エネルギー消費量予測サーバの構成>
本実施形態に係るエネルギー消費量予測サーバ200は、図2に示すように、カレンダー管理部211と、データベース212と、DB(データベース)種別選択部213と、予測値算出部214と、不快指数算出部215とから構成されている。なお、不快指数算出部215は、必須の構成要素ではなく、予測値の精度をさらに高めたい場合に用いられる。
【0048】
カレンダー管理部211は、計時機能を有し、当該日が休日であるのか、平日であるのかを管理する。データベース212は、過去のデータに基づいて、温度や湿度等の環境情報とエネルギー消費量とを関連付けた、休日型データベースと平日型データベースとを格納管理する。なお、家族構成を登録することにより、上記、データベースをさらに細分化することもできる。
【0049】
DB(データベース)種別選択部213は、カレンダー管理部211からの情報に基づいて、休日型データベースあるいは平日型データベースのいずれかのデータベースを選択し、予測値算出部214に出力する。なお、図2は、平日型データベースを例示したものであり、図中、「Tei」は、室内の温度、「Huj」は、室内の湿度を示している。また、データベースには、過去のある日における時間帯(T1、T2、T3、・・・、Tn)ごとの消費電力量(X11w、X12w、X13w、・・・、X1nw)が格納されている。これについては、図4に示す休日型データベースでも同様である。また、図5および図6は、不快指数Dliをパラメータとしたデータベースを示している。ここで、図6に示すデータベースには、気温、温度、消費電力量および日時との相関を考慮した不快指数DIiごとの情報が格納されている。
【0050】
予測値算出部214は、宅内装置群100から受信した環境情報およびエネルギー消費量計測情報とDB(データベース)種別選択部213から出力されるデータベースとに基づいて、当該日のエネルギー消費予測値を算出する。なお、本実施形態においては、算出値を後述する不快指数算出部215が算出した不快指数を利用して、さらに、予測値の精度を高めることもできる。
【0051】
具体的に、予測値算出部214における予測値の算出は、例えば、ある日時(t、d)での実際の電力消費量をX(t、d)としたとき、以下の数式を演算することにより、算出する。なお、ここで、tは、各時間帯を示すインデックスであり、1日をnの時間帯に分割する場合には、t、・・・、t、・・・tで定義される。また、dは、日を表すインデックスである。なお、どのくらいの日数のデータを用いるかは、任意に決定することができる。
【0052】
上記の定義のもと、以下の演算式を演算して、予測値の算出を行う。
S(t、d)=k*X(t、dj-1)+(1−k)*S(t、dj-1
つまり、上記の演算式により、データベース内のデータを用いて、統計処理(例えば、指数平滑平均(ESMA))を行い、当該日の消費電力量を予測する。なお、kは、指数平滑化係数(0<k<1)であり、任意に調整することができる。
【0053】
不快指数算出部215は、以下の数式において、不快指数(DI)を算出する。
(DI)=0.81Td+0.01H(0.99Td−14.3)+46.3
ここで、Tdは、乾球温度を示し、Hは、湿度を示している。なお、実際には、上記の値をそのまま用いるのではなく、任意の不快指数値を基準とした不快指数の差分値を指標とする。
【0054】
ここで、不快指数を用いるのは、図7に示すように、不快指数と体感温度との間には、密接な関係があるためである。例えば、気温:30℃、湿度:60%では不快指数(DI)は、80(暑くて汗が出る)となる。一般に、不快指数が75を越えると人口の一割が不快になり、80を越えると全員が不快になると言われている。また、日本人の場合、不快指数が77になると不快に感じる人が出はじめ、85になると93%の人が暑さによる不快を感じると言われているためである。そこで、本実施形態では、不快指数を算出し、予測値算出部214が上述のように算出した予測値に対して、不快指数を利用することにより、予測値を精度よく、算出することもできる。ここで、その具体的な手法を挙げておくと、図6に示すデータベースから予測する時間帯における過去の消費電力量の実績値を取り出す際に、単純に過去の同じ時間帯から実績データを取り出すのではなく、不快指数算出部215が算出した不快指数に近い不快指数の差分値を有する消費電力量を抜き出して、それらの値を用いて、予測値算出部214の演算を行うことができる。なお、上記の記載は、あくまで、一例であり、これ以外にも、当業者が予測しえる不快指数を用いた補正方法も含まれる。
【0055】
<エネルギー消費量予測サーバの処理>
図8を用いて、本実施形態に係るエネルギー消費量予測サーバの処理について説明する。
【0056】
まず、エネルギー消費量計測装置110がエネルギー消費量を計測し、その消費量をエネルギー消費量予測サーバ200に送信するとともに(ステップS101)、環境情報取得装置120が取得した環境情報をエネルギー消費量予測サーバ200に送信する(ステップS102)。
【0057】
次に、エネルギー消費量予測サーバ200がカレンダー情報に基づいてデータベース212を選択し(ステップS103)、エネルギー消費量予測サーバ200が受信した情報および選択したデータベース212内の情報と、例えば、気象庁からの天気予報データ等に基づいて消費量を予測する(ステップS104)。また、必要に応じて、最終的な予測値の算出に不快指数を利用することもできる(ステップS105)。
【0058】
そして、算出した予測値あるいは不快指数を利用した予測値を表示装置310に送信し(ステップS106)、表示装置310が、受信した予測値を表示する(ステップS107)。
【0059】
以上、説明したように、本実施形態によれば、平日、休日(祝日、週末)では生活スタイルが大きく異なることが想定されるため、データベースを「平日型」、「休日型」の2タイプで区分けし、カレンダーによって、どちらのデータベースを選択することにより、さらに精度よく現在あるいは翌日以降のエネルギー消費量を予測することができる。また、電力消費量の大半を担うエアコン等の冷暖房機は、気温だけでなく、湿度に大きく左右されることが想定される。そのため、これらの要素を考慮するため、不快指数を指標にエネルギー消費量を予測するとともに、その予測値の精度を向上させることができる。
【0060】
<第2の実施形態>
図9および図10を用いて、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、位置情報を用いて、データベース内に格納されている宅内型データベースと宅外型データベースとを切り替えて、エネルギー消費量予測サーバ200が、宅内装置群100から受信した情報によりエネルギー消費量の予測を行うものである。
【0061】
<エネルギー消費量予測サーバの構成>
本実施形態に係るエネルギー消費量予測サーバ200は、図9に示すように、位置情報受信部221と、データベース222と、DB(データベース)種別選択部223と、予測値算出部224と、不快指数算出部215とから構成されている。なお、不快指数算出部215は、必須の構成要素ではなく、予測値の精度をさらに高めたい場合に用いられる。また、第1の実施形態と同一の符号を付す構成要素については、同様の機能を有することからその詳細な説明は、省略する。
【0062】
位置情報受信部221は、携帯端末300のGPS等の位置情報取得装置320から利用者の位置情報を受信し、DB(データベース)種別選択部223に受信した情報を出力する。データベース222は、過去のデータに基づいて、温度や湿度等の環境情報とエネルギー消費量とを関連付けた、宅内型データベースと宅外型データベースとを格納管理する。なお、家族構成を登録することにより、上記、データベースをさらに細分化することもできる。
【0063】
DB(データベース)種別選択部223は、位置情報受信部221からの情報により、利用者が宅内にいるのか、宅外にいるのかを判断し、宅内型データベースあるいは宅外型データベースのいずれかのデータベースを選択し、予測値算出部224に出力する。
【0064】
予測値算出部224は、宅内装置群100から受信した環境情報およびエネルギー消費量計測情報とDB(データベース)種別選択部223から出力されるデータベースとに基づいて、当該日のエネルギー消費予測値を算出する。なお、本実施形態においては、算出値を後述する不快指数算出部215が算出した不快指数を利用して、さらに、予測値の精度を高めることもできる。
【0065】
<エネルギー消費量予測サーバの処理>
図10を用いて、本実施形態に係るエネルギー消費量予測サーバの処理について説明する。
【0066】
まず、エネルギー消費量計測装置110がエネルギー消費量を計測し、その消費量をエネルギー消費量予測サーバ200に送信するとともに(ステップS201)、環境情報取得装置120が取得した環境情報をエネルギー消費量予測サーバ200に送信する(ステップS202)。
【0067】
次に、エネルギー消費量予測サーバ200が宅内あるいは宅外情報に基づいてデータベース222を選択し(ステップS203)、エネルギー消費量予測サーバ200が受信した情報および選択したデータベース222内の情報に基づいて消費量を予測する(ステップS204)。また、必要に応じて、最終的な予測値の算出に不快指数を利用することもできる(ステップS205)。
【0068】
そして、算出した予測値あるいは不快指数を利用した予測値を表示装置310に送信し(ステップS206)、表示装置310が、受信した予測値を表示する(ステップS207)。
【0069】
以上、説明したように、本実施形態によれば、位置情報との連携により、ユーザの在宅状況を把握することで、在宅時及び外出時の2タイプの予測値を準備して、これを用いて、現在あるいは翌日以降のエネルギー消費量を予測することにより、さらに、エネルギー消費量の予測精度を向上させることができる。また、電力消費量の大半を担うエアコン等の冷暖房機は、気温だけでなく、湿度に大きく左右されることが想定される。そのため、これらの要素を考慮するため、不快指数を指標にエネルギー消費量を予測するとともに、その予測値の精度を向上させることができる。
【0070】
<第3の実施形態>
図11および図12を用いて、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、スケジュール情報を用いて、データベース内に格納されている宅内型データベースと宅外型データベースとを切り替えて、エネルギー消費量予測サーバ200が、宅内装置群100から受信した情報によりエネルギー消費量の予測を行うものである。
【0071】
<エネルギー消費量予測サーバの構成>
本実施形態に係るエネルギー消費量予測サーバ200は、図11に示すように、スケジュール情報管理部231と、データベース222と、DB(データベース)種別選択部233と、予測値算出部234と、不快指数算出部215とから構成されている。なお、不快指数算出部215は、必須の構成要素ではなく、予測値の精度をさらに高めたい場合に用いられる。また、第1の実施形態または第2の実施形態と同一の符号を付す構成要素については、同様の機能を有することからその詳細な説明は、省略する。
【0072】
スケジュール情報管理部231は、利用者が入力するスケジュール情報を格納管理し、DB(データベース)種別選択部233にそのスケジュール情報を出力する。
【0073】
DB(データベース)種別選択部223は、スケジュール情報により、利用者が宅内にいるのか、宅外にいるのかを判断し、宅内型データベースあるいは宅外型データベースのいずれかのデータベースを選択し、予測値算出部234に出力する。
【0074】
予測値算出部234は、宅内装置群100から受信した環境情報およびエネルギー消費量計測情報とDB(データベース)種別選択部223から出力されるデータベースとに基づいて、当該日のエネルギー消費予測値を算出する。なお、本実施形態においては、算出値を後述する不快指数算出部215が算出した不快指数を利用して、さらに、予測値の精度を高めることもできる。
【0075】
<エネルギー消費量予測サーバの処理>
図12を用いて、本実施形態に係るエネルギー消費量予測サーバの処理について説明する。
【0076】
まず、エネルギー消費量計測装置110がエネルギー消費量を計測し、その消費量をエネルギー消費量予測サーバ200に送信するとともに(ステップS301)、環境情報取得装置120が取得した環境情報をエネルギー消費量予測サーバ200に送信する(ステップS302)。
【0077】
次に、エネルギー消費量予測サーバ200が宅内あるいは宅外情報に基づいてデータベース232を選択し(ステップS303)、エネルギー消費量予測サーバ200が受信した情報および選択したデータベース232内の情報に基づいて消費量を予測する(ステップS304)。また、必要に応じて、最終的な予測値の算出に不快指数を利用することもできる(ステップS305)。
【0078】
そして、算出した予測値あるいは不快指数を利用した予測値を表示装置310に送信し(ステップS306)、表示装置310が、受信した予測値を表示する(ステップS307)。
【0079】
以上、説明したように、本実施形態によれば、スケジュール情報と連携することにより、利用者の宅内にいるのか、宅外にいるのかを区別した予測計算を行うことができ、さらに、エネルギー消費量の予測精度を向上させることができる。また、電力消費量の大半を担うエアコン等の冷暖房機は、気温だけでなく、湿度に大きく左右されることが想定される。そのため、これらの要素を考慮するため、不快指数を指標にエネルギー消費量を予測するとともに、その予測値の精度を向上させることができる。
【0080】
<変形例1>
上記の実施形態では、当日のエネルギー消費予測を行う例について説明したが、例えば、気象庁等の天気予報データを利用することにより、翌日以降のエネルギー消費量を予測することができる。また、気象庁等が管理する過去の気象データを利用することにより、例えば、月単位でのエネルギー消費量を予測することもできる。なお、この場合、エネルギー消費量を予測するためには、例えば、気象庁の天気予報データ等が必要となる。
【0081】
<変形例2>
また、上記の第1の実施形態から第3の実施形態を組み合わせて適用することもできる。例えば、平日/休日、宅内/宅外、不快指数に応じてデータを分けて、当該日のカレンダー情報やユーザのスケジュールあるいは不快指数に応じて、エネルギー消費量を予測することも可能である。
【0082】
なお、宅内エネルギー消費量予測システムあるいは宅内エネルギー消費量予測サーバの処理をコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを宅内エネルギー消費量予測システムあるいは宅内エネルギー消費量予測サーバに読み込ませ、実行することによって本発明の宅内エネルギー消費量予測システムあるいは宅内エネルギー消費量予測サーバを実現することができる。ここでいうコンピュータシステムとは、OSや周辺装置等のハードウェアを含む。
【0083】
また、「コンピュータシステム」は、WWW(World Wide Web)システムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
【0084】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0085】
以上、この発明の実施形態につき、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0086】
100;宅内装置群
110;エネルギー消費量計測装置
120;環境情報取得装置
200;エネルギー消費量予測サーバ
211;カレンダー管理部
212;データベース
213;DB(データベース)種別選択部
214;予測値算出部
215;不快指数算出部
221;位置情報受信部
222;データベース
223;DB(データベース)種別選択部
224;予測値算出部
231;スケジュール位置情報管理部
233;DB(データベース)種別選択部
234;予測値算出部
300;携帯端末
310;表示装置
320;位置情報取得装置
330;スケジュール管理装置
400;ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの宅内のエネルギー消費量を予測するエネルギー消費量予測サーバと、該エネルギー消費量予測サーバとネットワークを介して接続されるエネルギー消費量計測装置、宅外の環境情報を取得する環境情報取得装置、少なくとも前記エネルギー消費量予測サーバの予測結果を表示する表示装置とからなり、
前記エネルギー消費量予測サーバが、
前記エネルギー消費量計測装置と環境情報収集装置とから受信した過去のエネルギー消費量情報を関連付けて格納するデータベースと、
前記環境情報収集装置から受信する情報と前記データベース内の情報とから宅内のエネルギー消費量を予測するエネルギー消費量予測手段と、
を備え、
前記表示装置が、前記エネルギー消費量予測サーバの予測結果を表示することを特徴とする宅内エネルギー消費量予測システム。
【請求項2】
前記データベースが、少なくとも、平日のデータを蓄積した平日型データベースと休日のデータを蓄積した休日型データベースとを備え、
前記エネルギー消費量予測サーバが、
カレンダー機能を備えるとともに、該カレンダー情報に基づいて、エネルギー消費量予測に用いる前記データベースの種別を選択する選択手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の宅内エネルギー消費量予測システム。
【請求項3】
少なくとも前記ユーザの位置情報を取得する位置情報取得装置を備えるとともに、
前記データベースが、ユーザが宅内にいる場合のデータを蓄積した宅内型データベースと該ユーザが宅外にいる場合のデータを蓄積した宅外型データベースとを備え、
前記エネルギー消費量予測サーバが、
該位置情報取得装置が取得した位置情報に基づいて、前記ユーザが前記宅内にいるのか、または、宅外にいるのかに応じて、前記データベースの種別を選択する選択手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の宅内エネルギー消費量予測システム。
【請求項4】
前記位置情報取得装置が、携帯端末内のGPSであることを特徴とする請求項3に記載の宅内エネルギー消費量予測システム。
【請求項5】
少なくとも前記ユーザのスケジュール情報を管理し、該スケジュール情報を前記エネルギー消費量予測サーバに送信するスケジュール情報配信管理装置を備え、
前記データベースが、ユーザが宅内にいる場合のデータを蓄積した宅内型データベースと該ユーザが宅外にいる場合のデータを蓄積した宅外型データベースとを備え、
前記エネルギー消費量予測サーバが、前記スケジュール情報を受信すると、該受信したスケジュール情報に応じて、前記データベースの種別を選択する選択手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の宅内エネルギー消費量予測システム。
【請求項6】
前記宅内データベースが、前記ユーザ宅の同居者のうち、宅内にいる該同居者の組み合わせに対応して、データを蓄積したデータベースに細分化されていることを特徴とする請求項1から請求項5に記載の宅内エネルギー消費量予測システム。
【請求項7】
前記エネルギー消費量予測サーバが、不快指数を取得することを特徴とする請求項1から請求項6に記載の宅内エネルギー消費量予測システム。
【請求項8】
宅内のエネルギー消費量を計測するエネルギー消費量計測装置と、宅外の環境情報を取得する環境情報取得装置と、表示装置とにネットワークを介して接続され、少なくとも宅内エネルギー消費量予測結果を表示する宅内エネルギー消費量予測サーバであって、
前記エネルギー消費量計測装置と環境情報収集装置とから受信した過去のエネルギー消費量情報を関連付けて格納するデータベースと、
前記環境情報収集装置から受信する情報と前記データベース内の情報とから宅内のエネルギー消費量を予測するエネルギー消費量予測手段と、
を備えることを特徴とする宅内エネルギー消費量予測サーバ。
【請求項9】
前記データベースが、少なくとも、平日のデータを蓄積した平日型データベースと休日のデータを蓄積した休日型データベースとを備え、
カレンダー機能を備えるとともに、該カレンダー情報に基づいて、エネルギー消費量予測に用いる前記データベースの種別を選択する選択手段を備えたことを特徴とする請求項8に記載の宅内エネルギー消費量予測サーバ。
【請求項10】
前記データベースが、ユーザが宅内にいる場合のデータを蓄積した宅内型データベースと該ユーザが宅外にいる場合のデータを蓄積した宅外型データベースとを備えるとともに、
少なくとも前記ユーザの位置情報を取得する位置情報取得装置が取得した位置情報に基づいて、前記ユーザが前記宅内にいるのか、または、宅外にいるのかに応じて、前記データベースの種別を選択する選択手段を備えたことを特徴とする請求項8に記載の宅内エネルギー消費量予測サーバ。
【請求項11】
前記位置情報取得装置が、携帯端末内のGPSであることを特徴とする請求項10に記載の宅内エネルギー消費量予測サーバ。
【請求項12】
少なくとも前記ユーザのスケジュール情報を管理し、該スケジュール情報を前記エネルギー消費量予測サーバに送信するスケジュール情報配信管理装置を備え、
前記データベースが、ユーザが宅内にいる場合のデータを蓄積した宅内型データベースと該ユーザが宅外にいる場合のデータを蓄積した宅外型データベースとを備え、
前記スケジュール情報を受信すると、該受信したスケジュール情報に応じて、前記データベースの種別を選択する選択手段を備えたことを特徴とする請求項8に記載の宅内エネルギー消費量予測サーバ。
【請求項13】
前記宅内データベースが、前記ユーザ宅の同居者のうち、宅内にいる該同居者の組み合わせに対応して、データを蓄積したデータベースに細分化されていることを特徴とする請求項8から請求項12に記載の宅内エネルギー消費量予測サーバ。
【請求項14】
不快指数を取得することを特徴とする請求項8から請求項13に記載の宅内エネルギー消費量予測システム。
【請求項15】
ユーザの宅内のエネルギー消費量を予測するエネルギー消費量予測サーバと、該エネルギー消費量予測サーバとネットワークを介して接続されるエネルギー消費量計測装置、宅外の環境情報を取得する環境情報取得装置、少なくとも前記エネルギー消費量予測サーバの予測結果を表示する表示装置とからなる宅内エネルギー消費量予測システムにおける宅内エネルギー消費量予測方法であって、
前記エネルギー消費量予測サーバが、前記エネルギー消費量計測装置と環境情報収集装置とから受信した過去のエネルギー消費量情報を関連付けて格納するデータベースを有し、
前記エネルギー消費量予測サーバが、前記環境情報収集装置から受信する情報と前記データベース内の情報とから宅内のエネルギー消費量を予測する宅内エネルギー消費量予測方法。
【請求項16】
ユーザの宅内のエネルギー消費量を予測するエネルギー消費量予測サーバと、該エネルギー消費量予測サーバとネットワークを介して接続されるエネルギー消費量計測装置、宅外の環境情報を取得する環境情報取得装置、少なくとも前記エネルギー消費量予測サーバの予測結果を表示する表示装置とからなる宅内エネルギー消費量予測システムにおける宅内エネルギー消費量予測方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記エネルギー消費量予測サーバが、前記エネルギー消費量計測装置と環境情報収集装置とから受信した過去のエネルギー消費量情報を関連付けて格納するデータベースを有し、
前記エネルギー消費量予測サーバが、前記環境情報収集装置から受信する情報と前記データベース内の情報とから宅内のエネルギー消費量を予測するプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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