説明

宇宙機搭載ソフトウェアの設計情報管理システム及びその設計情報管理方法

【課題】 紙で保管していた各種の設計文書を電子化する宇宙機搭載ソフトウェアの設計情報管理システム及びその設計情報管理方法を提供する。
【解決手段】 設計情報分類手段21は、入力装置1から与えられたファイル名で入力文書記憶部31から該当する仕様書を読み出し、同様に入力装置1から与えられた入力文書形式指定データからテンプレート記憶部32に記憶されている入力文書形式を読み出す。この入力文書形式に基づき、仕様書に記述された文字列を機能項目、機能内容、入力データ等の設計情報に分類し、設計情報一時記憶部33に記憶する。設計情報検査手段22は設計情報一時記憶部33のデータを調べ、相互に矛盾がないかどうか検査し、結果を出力装置4へ出力する。設計情報登録手段23は設計情報を設計情報一時記憶部33から設計情報登録部34に転送し、版登録を行う。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高品質が要求される宇宙機(人工衛星、宇宙ステーション、スペースシャトル等)に搭載する宇宙機搭載ソフトウェアの設計情報管理システム及びその設計情報管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】宇宙機搭載ソフトウェアは高信頼性、高安全性、高保守性を期待されるソフトウェアであるため、その設計仕様及びプログラムの構成について、非常に厳密な管理が要求される分野である。
【0003】従来は設計仕様を複数の文書(紙)として管理していた。
【0004】また、類似記述として、統合CASEツール等で提供されてきた設計支援システムは、特定の手法(構造化分析またはオブジェクト指向分析)に基づいて、仕様書の自動生成や、管理に応用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来は設計仕様を複数の文書(紙)として管理しており、1つの設計情報が別の表現で、同一文書または複数文書に記述されることも多いため、同一文書内または複数文書間の不整合が発生しやすく、それを防止するための管理にコストがかかっていた。
【0006】また、類似記述として、統合CASEツール等で提供されてきた設計支援システムは、特定の手法(構造化分析またはオブジェクト指向分析)に基づいて、仕様書の自動生成や、管理に応用しているが、設計手法に依存した管理方式であるため、設計手法の制約を受けるという問題点があった。
【0007】本発明の目的は、紙で保管していた各種の設計文書を電子化する宇宙機搭載ソフトウェアの設計情報管理システム及びその設計情報管理方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の宇宙機搭載ソフトウェアの設計情報管理システムは、入力装置と情報を記憶する記憶装置とプログラム制御により動作するデータ処理装置と出力装置とから構成され、記憶装置は、入力文書記憶部とテンプレート記憶部と設計情報一時記憶部と設計情報登録部とから構成され、入力文書記憶部は、登録する仕様書をテキスト形式で記憶する手段を有し、テンプレート記憶部は、仕様書の構造化された入力文書形式を情報として記憶する手段を有し、設計情報一時記憶部は、作業用の領域であり、設計情報の修正、削除の作業が可能であり、設計情報登録部は、上書き禁止の領域であり、書き込まれる情報には版が付与され、保存され、設計情報一時記憶部及び設計情報登録部には、設計情報管理データベースが構築され、データ処理装置は、設計情報分類手段と設計情報検査手段と設計情報登録手段とから構成され、設計情報分類手段は、入力装置から与えられたファイル名で入力文書記憶部から該当する仕様書を読み出し、かつ、入力装置から与えられた入力文書形式指定データからテンプレート記憶部に記憶されている入力文書形式を読み出し、入力文書形式に基づき、仕様書に記述された文字列を設計情報に分類し、設計情報一時記憶部に記憶する手段を有し、設計情報検査手段は、設計情報一時記憶部のデータを調べ、相互に矛盾がないかどうか検査し、結果を出力装置へ出力する手段を有し、設計情報登録手段は、設計情報を設計情報一時記憶部から設計情報登録部に転送し、版登録を行う手段を有する。
【0009】また、入力装置と情報を記憶する記憶装置とプログラム制御により動作するデータ処理装置と出力装置とから構成され、記憶装置は、入力文書記憶部とテンプレート記憶部と設計情報一時記憶部と設計情報登録部と出力文書記憶部とから構成され、入力文書記憶部は、登録する仕様書をテキスト形式で記憶する手段を有し、 前記テンプレート記憶部は、仕様書の構造化された入力文書形式と出力文書形式とを情報として記憶する手段を有し、前記設計情報一時記憶部は、作業用の領域であり、設計情報の修正、削除の作業が可能であり、前記設計情報登録部は、上書き禁止の領域であり、書き込まれる情報には版が付与され、保存され、前記設計情報一時記憶部及び前記設計情報登録部には、設計情報管理データベースが構築され、前記出力文書記憶部は、作成された仕様書を記憶する手段を有し、前記データ処理装置は、設計情報分類手段と設計情報検査手段と設計情報登録手段と仕様書作成手段とから構成され、設計情報分類手段は、入力装置から与えられたファイル名で入力文書記憶部から該当する仕様書を読み出し、かつ、入力装置から与えられた入力文書形式指定データからテンプレート記憶部に記憶されている入力文書形式を読み出し、入力文書形式に基づき、仕様書に記述された文字列を設計情報に分類し、設計情報一時記憶部に記憶する手段を有し、設計情報検査手段は、設計情報一時記憶部のデータを調べ、相互に矛盾がないかどうか検査し、結果を出力装置へ出力する手段を有し、設計情報登録手段は、設計情報を設計情報一時記憶部から設計情報登録部に転送し、版登録を行う手段を有し、仕様書作成手段は、入力装置から与えられた出力文書形式指定データにより指示されるテンプレート記憶部に記憶されている仕様書出力形式に基づき、設計情報登録部から仕様書の各項番に対応する情報を読み出し、テンプレートにはめ込んでいく手段を有してもよい。
【0010】本発明の宇宙機搭載ソフトウェアの設計情報管理システムの設計情報管理方法は、設計情報分類手段により、入力装置から与えられたファイル名で入力文書記憶部から該当する仕様書を読み出し、かつ、入力装置から与えられた入力文書形式指定データからテンプレート記憶部に記憶されている入力文書形式を読み出し、入力文書形式に基づき、仕様書に記述された文字列を設計情報に分類し、設計情報一時記憶部に記憶する段階と、設計情報検査手段により、設計情報一時記憶部のデータを調べ、相互に矛盾がないかどうか検査し、結果を出力装置へ出力する段階と、設計情報登録手段により、設計情報を設計情報一時記憶部から設計情報登録部に転送し、版登録を行う段階とを有する。
【0011】また、設計情報分類手段により、入力装置から与えられたファイル名で入力文書記憶部から該当する仕様書を読み出し、かつ、入力装置から与えられた入力文書形式指定データからテンプレート記憶部に記憶されている入力文書形式を読み出し、入力文書形式に基づき、仕様書に記述された文字列を設計情報に分類し、設計情報一時記憶部に記憶する段階と、設計情報検査手段により、設計情報一時記憶部のデータを調べ、相互に矛盾がないかどうか検査し、結果を出力装置へ出力する段階と、設計情報登録手段により、設計情報を設計情報一時記憶部から設計情報登録部に転送し、版登録を行う段階と、仕様書作成手段により、入力装置から与えられた出力文書形式指定データにより指示されるテンプレート記憶部に記憶されている仕様書出力形式に基づき、設計情報登録部から仕様書の各項番に対応する情報を読み出し、テンプレートにはめ込んでいく段階とを有してもよい。
【0012】また、設計情報管理データベースは、設計実体テーブルとインタフェーステーブルと処理テーブルとから構成され、それぞれ、設計の要素の名前のある特性や性質を示すフィールドを有し、設計情報分類手段において、入力された入力文書ファイル名により指定された文書ファイルのデータを入力文書記憶部から行単位で読みとる第1の段階と、テンプレート記憶部に記憶されている構造と合致しているかどうかを検出する第2の段階と、合致した行に該当する指示に従って設計情報一時記憶部の前記設計情報管理データベースに記憶する第3の段階と、第1の段階から第3の段階までの操作を仕様書の最後まで繰り返し行い、全ての設計情報を設計情報一時記憶部の設計情報管理データベースに記憶する段階と、設計情報検査手段により、設計実体テーブルに記憶された入出力データと、インタフェーステーブルに記憶されたデータを比較し、過不足なく、一致しているかどうかを検査し、結果を出力する段階と、処理テーブルと、設計実体テーブルのフィールドを元にして構成ツリー図を作成して、出力する段階と、設計情報登録手段により、ユーザからの指示を受けて、設計情報一時記憶部の設計情報管理データベースを設計情報登録部に記憶する段階とを有してもよい。
【0013】また、設計情報管理データベースの構成において、処理テーブルに入力データと出力データのフィールドを追加し、インタフェーステーブルのデータ名のフィールドを参照するように定義し、設計情報管理データベースをより複層的な構造にしてもよい。
【0014】本発明は、高品質が要求される宇宙機(人工衛星、宇宙ステーション、スペースシャトル等)に搭載するソフトウェアについて、設計段階から試験に至るまでのライフサイクル全般にわたり設計情報を文書(紙)として管理するのではなく、情報として一括管理すること、及び、新規開発のソフトウェアに対して既開発品の成果を十分に利用できる環境を提供することを目的とし、これにより、高品質のソフトウェア開発を行うことを支援するものである。
【0015】入力文書記憶部に予め記憶されている文書とテンプレート記憶部に予め記憶されている入力文書形式に基づき、文書の内容を解析し、個々の設計情報に分割して設計情報登録部のデータベース上に格納する。
【0016】このようにして、既存の文書ファイル(紙またはワープロ文書)を設計情報管理データベースに自動的に登録することができる。これにより、ソフトウェアの設計成果を情報として開発者間で共有でき、最新版の共有、情報の検索、評価が容易になる。
【0017】さらに、設計情報の間に不整合がないかどうかのチェックを行い、構成図ツリーの自動作成も行うため、設計の品質向上に貢献できる。
【0018】
【発明の実施の形態】(発明の第1の実施の形態)図1を参照すると、本発明の第1の実施の形態はキーボード等の入力装置1とプログラム制御により動作するデータ処理装置2と、情報を記憶する記憶装置3とディスプレイ装置や印刷装置等の出力装置4とを含む。
【0019】記憶装置3は入力文書記憶部31、テンプレート記憶部32及び、設計情報一時記憶部33と設計情報登録部34とを備えている。入力文書記憶部31には予め、図2に示すように、これから登録する仕様書をテキスト形式で記憶している。テンプレート記憶部32には、図3に示すように、予め本システムで管理する仕様書の構造化された入力文書形式を情報として記憶している。設計情報一時記憶部33及び、設計情報登録部34には図4に示すような構成で設計情報管理データベースが構築されている。設計情報一時記憶部33は作業用の領域であり、ここでは、設計情報の修正、削除等の作業が可能である。設計情報登録部34は上書き禁止の領域で、ここに書き込まれる情報には版が付与され、保存される。また、データ処理装置2は設計情報分類手段21、設計情報検査手段22及び設計情報登録手段23を含む。
【0020】これらの手段はそれぞれ概略つぎのように動作する。
【0021】設計情報分類手段21は、入力装置1から与えられたファイル名で入力文書記憶部31から該当する仕様書を読み出し、同様に入力装置1から与えられた入力文書形式指定データからテンプレート記憶部32に記憶されている入力文書形式を読み出す。この入力文書形式に基づき、仕様書に記述された文字列を機能項目、機能内容、入力データ等の設計情報に分類し、設計情報一時記憶部33に記憶する。設計情報検査手段22は設計情報一時記憶部33のデータを調べ、相互に矛盾がないかどうか検査し、結果を出力装置4へ出力する。設計情報登録手段23は設計情報を設計情報一時記憶部33から設計情報登録部34に転送し、版登録を行う。
【0022】次に、図1及び図5のフローチャートを参照して本発明の第1の実施の形態の全体の動作について詳細に説明する。
【0023】ここで、行とは改行キーと改行キーで挟まれた文字列のことをいう。設計実体とは、設計の要素(部品)であり、構造的及び機能的にその他の要素と区別されるものである。また、実体属性とは、設計実体の名前のある特性や性質である。設計情報管理データベースの構造は図4に示す通り、設計実体テーブル(テーブルT1)、インタフェーステーブル(テーブルT2)、処理テーブル(テーブルT3)から構成され、それぞれ、識別名称、タイプ等の実体属性を示すフィールドを持つ。
【0024】まず、設計情報分類手段21において、入力された入力文書ファイル名により指定された文書ファイルのデータを入力文書記憶部31から行単位で読みとる(図5のステップA1)。次に、テンプレート記憶部32に記憶されている構造(例”4.数字.数字[空白文字]文字列[改行]”)と合致しているかどうかを検出し(ステップA2)、合致した行に該当する指示に従って作業領域にある設計情報管理データベースに記憶する(ステップA3)。この操作を仕様書の最後まで繰り返し行い(ステップA4)、全ての設計情報を設計情報一時記憶部33の設計情報管理データベースに記憶する。
【0025】設計情報検査手段22は、設計実体テーブル(図4のテーブルT1)に記憶された入出力データと、インタフェーステーブル(テーブルT2)に記憶されたデータを比較し、過不足なく、一致しているかどうかを検査し、結果を出力する(ステップA5,A7)。また、処理テーブル(テーブルT3)、設計実体テーブルの「上位の設計実体のフィールド」を元にして図6に示すような構成ツリー図を作成して、出力する(ステップA6,A7)。
【0026】設計情報登録手段23は、ユーザからの指示を受けて(ステップA8)、設計情報一時記憶部33の設計情報管理データベースを設計情報登録部34に記憶する(ステップA9)。
【0027】次に、具体例を用いて説明する。
【0028】図2に示すように例えば、「宇宙線監視装置搭載ソフトウェア」の機能を記述した要求仕様書には、“4.n.m ○○機能”という構成で分割されたソフトウェアの機能仕様が記述されている。図3に示すように、テンプレート記憶部32には各仕様書毎に文書構造と設計情報一時記憶部33のテーブルの各フィールドとの対応関係が記憶されている。
【0029】設計情報分類手段21は、入力装置1からファイル名を指定して与えられた“宇宙線監視装置搭載ソフトウェア要求仕様書”の設計情報が記述されている4章、5章を対象にして、入力行を解釈し、テンプレート記憶部32に記憶されている対応に従って分類する。
【0030】例えば、図2の“4. 宇宙線監視装置搭載ソフトウェアの機能要求”に対しては、“宇宙線監視装置搭載ソフトウェア”を設計実体テーブル(図4のテーブルT1)の識別名のフィールドに書き込む。また、“4. 宇宙線監視装置搭載ソフトウェアの機能要求”に続く、1番目の段落の内容は設計実体テーブル(テーブルT1)の目的のフィールドに、2番目の段落は同テーブルの構成のフィールドに書き込む。次に、“4.1.1 リアルタイムOSインタフェース機能”に対しても、 同様な処理を行い、さらに、上位の設計実体として、項番の上位の桁である“4.1 ”の設計実体の識別名である“基本ソフトウェア”を記録する。このようにして、4章、5章全ての記述内容を設計情報一時記憶部33に取り込む。
【0031】このようにして取り込んだ設計情報には、文書をそのまま取り込んだだけなので、情報の重複がもともと存在している。例えば、4章の入出力データと5章のデータは重複した情報である。設計情報検査手段22はこのようなデータの矛盾を検査するが、例えば以下のような事象の検出が可能である。図4において設計実体テーブルのリアルタイムOSインタフェース機能は入力データとして、“コンフィギュレーションテーブルデータ”を持つが、インタフェーステーブルではそのデータに該当するインタフェースであるコンフィギュレーション設定インタフェースのデータ名が“コンフィギュレーションデータ”となっているために、不整合を起こしている。設計情報検索手段22では、これらの情報をレポート出力し、ユーザに修正を促す。また、処理テーブル、設計実体テーブルの「上位の設計実体のフィールド」を元にして図6に示すような構成ツリー図を作成して、出力する。これによりユーザは設計実体テーブルの構成フィールドに記録されている記述との間に不整合がないかどうか確認できる。
【0032】設計情報登録手段23では、上記のようにして得られた設計情報を、設計情報登録部34にコピーし、版を付与する。初めての登録の場合は1.1版である。草稿レベルでの版登録も可能で、その場合は0.1版という版が付与される。
【0033】(発明の第2の実施の形態)次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0034】本発明の第1の実施の形態の構成に仕様書作成手段24及び出力文書記憶部35を付加することにより、さらに高いサービスを提供する装置とする事ができる。図7を参照すると、仕様書作成手段24は、入力装置1から与えられた出力文書形式指定データにより指示されるテンプレート記憶部32に記憶されている仕様書出力形式に基づき、設計情報登録部34から仕様書の各項番に対応する情報を読み出し、テンプレートにはめ込んでいく。全ての情報を読み出し終わったら仕様書を出力文書記憶部35に記憶する。仕様書出力形式はHTML形式等のハイパーテキスト形式であることが望ましい。その理由は、ハイパーテキスト形式は文書の構造化及び文書間の関連づけの機能を持っているため、必要な仕様を迅速に表示でき、電子化された文書の閲覧に適しているためである。
【0035】また、図8に示すように、設計情報一時記憶部33の前記設計情報管理データベースの構成において処理テーブルに入力データと出力データのフィールドを追加し、インタフェーステーブルのデータ名のフィールドを参照するように定義する等、データベースをより複層的な構造にすることも可能である。このように同一文書内部の構造を強化することは、設計の品質向上に役立つ。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明には以下の効果がある。
【0037】第1の効果は、従来、紙で保管していた各種の設計文書を電子化することで、ペーパーレスが実現できることにある。
【0038】その理由は、予め定められている仕様書のスタイルを記憶し、その情報に則って、テキスト入力されている文書を読みとり、記憶するためである。
【0039】第2の効果は、各種の設計文書間の不整合を防止できることにある。
【0040】その理由は、1つの設計情報は1ヶ所で管理しているので矛盾する情報を登録時にチェックできるためである。
【0041】第3の効果は、部門間で設計情報を共有することで、宇宙機搭載ソフトウェアとしての基本的なソフトウェア構成の典型例やアーキテクチャのパターンを、改良を加えながら繰り返し利用することができ、コストダウン及び品質の維持に貢献することができることにある。
【0042】その理由は、設計仕様が構造化されたデータベース上で情報として管理されるため、データベースの機能により必要な設計情報を選択して検索することができるためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の全体の構成を示す図である。
【図2】登録する仕様書をテキスト形式で記憶している入力文書記憶部の内容を示す図である。
【図3】本システムで管理する仕様書の構造化された入力文書形式を情報として記憶しているテンプレート記憶部の内容を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の設計情報管理データベースの構造を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の全体の動作のフローチャートを示す図である。
【図6】処理テーブル、設計実体テーブルの「上位の設計実体のフィールド」を元にして作成した構成ツリー図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態の全体の構成を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態の設計情報管理データベースの構造を示す図である。
【符号の説明】
1 入力装置
2 データ処理装置
3 記憶装置
4 出力装置
21 設計情報分類手段
22 設計情報検査手段
23 設計情報登録手段
24 仕様書作成手段
31 入力文書記憶部
32 テンプレート記憶部
33 設計情報一時記憶部
34 設計情報登録部
35 出力文書記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】 入力装置と情報を記憶する記憶装置とプログラム制御により動作するデータ処理装置と出力装置とから構成され、前記記憶装置は、入力文書記憶部とテンプレート記憶部と設計情報一時記憶部と設計情報登録部とから構成され、前記入力文書記憶部は、登録する仕様書をテキスト形式で記憶する手段を有し、前記テンプレート記憶部は、仕様書の構造化された入力文書形式を情報として記憶する手段を有し、前記設計情報一時記憶部は、作業用の領域であり、設計情報の修正、削除の作業が可能であり、前記設計情報登録部は、上書き禁止の領域であり、書き込まれる情報には版が付与され、保存され、前記設計情報一時記憶部及び前記設計情報登録部には、設計情報管理データベースが構築され、前記データ処理装置は、設計情報分類手段と設計情報検査手段と設計情報登録手段とから構成され、前記設計情報分類手段は、前記入力装置から与えられたファイル名で前記入力文書記憶部から該当する仕様書を読み出し、かつ、前記入力装置から与えられた入力文書形式指定データから前記テンプレート記憶部に記憶されている入力文書形式を読み出し、該入力文書形式に基づき、前記仕様書に記述された文字列を設計情報に分類し、前記設計情報一時記憶部に記憶する手段を有し、前記設計情報検査手段は、前記設計情報一時記憶部のデータを調べ、相互に矛盾がないかどうか検査し、結果を前記出力装置へ出力する手段を有し、前記設計情報登録手段は、前記設計情報を前記設計情報一時記憶部から前記設計情報登録部に転送し、版登録を行う手段を有する宇宙機搭載ソフトウェアの設計情報管理システム。
【請求項2】 入力装置と情報を記憶する記憶装置とプログラム制御により動作するデータ処理装置と出力装置とから構成され、前記記憶装置は、入力文書記憶部とテンプレート記憶部と設計情報一時記憶部と設計情報登録部と出力文書記憶部とから構成され、前記入力文書記憶部は、登録する仕様書をテキスト形式で記憶する手段を有し、前記テンプレート記憶部は、仕様書の構造化された入力文書形式と出力文書形式とを情報として記憶する手段を有し、前記設計情報一時記憶部は、作業用の領域であり、設計情報の修正、削除の作業が可能であり、前記設計情報登録部は、上書き禁止の領域であり、書き込まれる情報には版が付与され、保存され、前記設計情報一時記憶部及び前記設計情報登録部には、設計情報管理データベースが構築され、前記出力文書記憶部は、作成された仕様書を記憶する手段を有し、前記データ処理装置は、設計情報分類手段と設計情報検査手段と設計情報登録手段と仕様書作成手段とから構成され、前記設計情報分類手段は、前記入力装置から与えられたファイル名で前記入力文書記憶部から該当する仕様書を読み出し、かつ、前記入力装置から与えられた入力文書形式指定データから前記テンプレート記憶部に記憶されている入力文書形式を読み出し、該入力文書形式に基づき、前記仕様書に記述された文字列を設計情報に分類し、前記設計情報一時記憶部に記憶する手段を有し、前記設計情報検査手段は、前記設計情報一時記憶部のデータを調べ、相互に矛盾がないかどうか検査し、結果を前記出力装置へ出力する手段を有し、前記設計情報登録手段は、前記設計情報を前記設計情報一時記憶部から前記設計情報登録部に転送し、版登録を行う手段を有し、前記仕様書作成手段は、前記入力装置から与えられた出力文書形式指定データにより指示される前記テンプレート記憶部に記憶されている仕様書出力形式に基づき、前記設計情報登録部から仕様書の各項番に対応する情報を読み出し、テンプレートにはめ込んでいく手段を有する宇宙機搭載ソフトウェアの設計情報管理システム。
【請求項3】 前記設計情報分類手段により、前記入力装置から与えられたファイル名で前記入力文書記憶部から該当する仕様書を読み出し、かつ、前記入力装置から与えられた入力文書形式指定データから前記テンプレート記憶部に記憶されている入力文書形式を読み出し、該入力文書形式に基づき、前記仕様書に記述された文字列を設計情報に分類し、前記設計情報一時記憶部に記憶する段階と、前記設計情報検査手段により、前記設計情報一時記憶部のデータを調べ、相互に矛盾がないかどうか検査し、結果を前記出力装置へ出力する段階と、前記設計情報登録手段により、前記設計情報を前記設計情報一時記憶部から前記設計情報登録部に転送し、版登録を行う段階とを有する請求項1に記載の宇宙機搭載ソフトウェアの設計情報管理システムの設計情報管理方法。
【請求項4】 前記設計情報分類手段により、前記入力装置から与えられたファイル名で前記入力文書記憶部から該当する仕様書を読み出し、かつ、前記入力装置から与えられた入力文書形式指定データから前記テンプレート記憶部に記憶されている入力文書形式を読み出し、該入力文書形式に基づき、前記仕様書に記述された文字列を設計情報に分類し、前記設計情報一時記憶部に記憶する段階と、前記設計情報検査手段により、前記設計情報一時記憶部のデータを調べ、相互に矛盾がないかどうか検査し、結果を前記出力装置へ出力する段階と、前記設計情報登録手段により、前記設計情報を前記設計情報一時記憶部から前記設計情報登録部に転送し、版登録を行う段階と、前記仕様書作成手段により、前記入力装置から与えられた出力文書形式指定データにより指示される前記テンプレート記憶部に記憶されている仕様書出力形式に基づき、前記設計情報登録部から仕様書の各項番に対応する情報を読み出し、テンプレートにはめ込んでいく段階とを有する請求項2に記載の宇宙機搭載ソフトウェアの設計情報管理システムの設計情報管理方法。
【請求項5】 前記設計情報管理データベースは、設計実体テーブルとインタフェーステーブルと処理テーブルとから構成され、それぞれ、設計の要素の名前のある特性や性質を示すフィールドを有し、前記設計情報分類手段において、入力された入力文書ファイル名により指定された文書ファイルのデータを前記入力文書記憶部から行単位で読みとる第1の段階と、前記テンプレート記憶部に記憶されている構造と合致しているかどうかを検出する第2の段階と、合致した行に該当する指示に従って前記設計情報一時記憶部の前記設計情報管理データベースに記憶する第3の段階と、前記第1の段階から第3の段階までの操作を仕様書の最後まで繰り返し行い、全ての設計情報を前記設計情報一時記憶部の前記設計情報管理データベースに記憶する段階と、前記設計情報検査手段により、前記設計実体テーブルに記憶された入出力データと、前記インタフェーステーブルに記憶されたデータを比較し、過不足なく、一致しているかどうかを検査し、結果を出力する段階と、前記処理テーブルと、前記設計実体テーブルのフィールドを元にして構成ツリー図を作成して、出力する段階と、前記設計情報登録手段により、ユーザからの指示を受けて、前記設計情報一時記憶部の前記設計情報管理データベースを前記設計情報登録部に記憶する段階とを有する請求項1又は請求項2に記載の宇宙機搭載ソフトウェアの設計情報管理システムの設計情報管理方法。
【請求項6】 前記設計情報管理データベースの構成において、前記処理テーブルに入力データと出力データのフィールドを追加し、前記インタフェーステーブルのデータ名のフィールドを参照するように定義し、前記設計情報管理データベースをより複層的な構造にする請求項5に記載の宇宙機搭載ソフトウェアの設計情報管理システムの設計情報管理方法。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【図5】
image rotate


【図4】
image rotate


【図6】
image rotate


【図7】
image rotate


【図8】
image rotate


【公開番号】特開2000−207187(P2000−207187A)
【公開日】平成12年7月28日(2000.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−7894
【出願日】平成11年1月14日(1999.1.14)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】