説明

安全帯取付治具及び安全帯取付方法

【課題】吊りボルトへの固定状態の誤認識が生じず、しかも操作性に優れた、安全帯取付治具2の提供。
【解決手段】安全帯取付治具2は、主プレート4、上支持プレート6、下支持プレート8、第一軸ピン10、係止部12、蓋プレート14、挟持体16、第二軸ピン18及びロック機構20を備えている。主プレート4は、第一凹部22を有している。蓋プレート14は、第二凹部34を有している。第一凹部22及び第二凹部34により、吊りボルトが包持される。蓋プレート14は、第一軸ピン10により、主プレート4に回動自在に取り付けられている。挟持体16は、第二軸ピン18により、主プレート4に回動自在に取り付けられている。挟持体16により、主プレート4及び蓋プレート14が挟持される。ロック機構20は、挟持体16の回動を阻止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吊りボルトに安全帯が取り付けられるための治具及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
建築現場で屋外の高所作業を行う作業者は、安全帯を使用する。この安全帯は、胴ベルト、フック及びロープを備えている。ロープは、胴ベルトとフックとを連結する。作業者は胴ベルトを自らの胴体に巻き、フックを作業現場の所定箇所に掛止させる。作業者が足を踏み外した場合でも、胴ベルト、ロープ及びフックを介して作業者が吊り下げられ、墜落が防止される。胴ベルトに代えてハーネスが用いられた安全帯も、存在する。ロープに代えて織りベルトが用いられた安全帯も存在する。
【0003】
ビルの建築では、天井から垂下する吊りボルトに、ケーブルダクト、空調ダクト等が固定される。さらに、この吊りボルトに吊り天井(「軽天」と称されている)の仕上げ材が固定される。これらの固定の作業のとき、作業者は脚立に上る。2つの脚立の間に架け渡された足場板に載って、作業者が作業を行うこともある。ビルの建築では、屋外のみならず屋内でも、高所作業が行われる。屋内作業においても、作業者の墜落が防止される手段が望まれている。
【0004】
特開平7−19290号公報には、吊りボルトに固定される金具が開示されている。この金具を介して、安全帯が吊りボルトに取り付けられる。作業者が足を踏み外した場合でも、この金具と安全帯とにより作業者が吊りボルトに吊り下げられるので、作業者の墜落が防止される。
【0005】
特開2005−351399公報には、吊りボルトに固定される掛止器具が開示されている。この掛止器具の穴に、安全帯のフックが通される。作業者が足を踏み外した場合でも、この掛止器具と安全帯とにより作業者が吊りボルトに吊り下げられるので、作業者の墜落が防止される。
【特許文献1】特開平7−19290号公報
【特許文献2】特開2005−351399公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特開平7−19290号公報に開示された金具では、締付けボルトの締め付け力により金具が吊りボルトに固定される。金具の固定のとき、作業者は締付けボルトを回さなければならない。金具が吊りボルトからはずされるとき、作業者は締付けボルトを逆方向に回さなければならない。屋内作業では、作業位置に近い吊りボルトに安全帯が取り付けられる。作業位置が変更されるたびに、作業者は締付けボルトを逆方向に回して吊りボルトから金具をはずし、さらに締付けボルトを回して他の吊りボルトに金具を固定しなければならない。この操作は、煩わしい。煩わしさゆえに、作業者が吊りボルトへの安全帯の取付を怠ることもある。
【0007】
作業者は、不安定な足場の上で、両手を使ってこの金具を吊りボルトに固定する。このとき作業者は、手で体を支えることができない。この固定作業は、作業者にとって苦痛である。固定作業の途中で、作業者が足を踏み外すおそれもある。
【0008】
さらにこの金具では、締付けボルトの締め付けが不十分であって、吊りボルトへの固定が不完全であるにもかかわらず、作業者がこれを完全であると誤認識するおそれがある。固定が不完全である場合において、作業者が足を踏み外すと、金具が吊りボルトからはずれて作業者が墜落してしまう。
【0009】
特開2005−351399公報に開示された掛止器具が吊りボルトからはずされるには、安全帯のフックが穴から抜かれる必要がある。作業位置が変更されるたびに、作業者はフックを穴から抜き、吊りボルトから掛止器具をはずし、他の吊りボルトに掛止器具を固定し、穴にフックを通さなければならない。この操作は、煩わしい。煩わしさゆえに、作業者が吊りボルトへの安全帯の取付を怠ることもある。
【0010】
この掛止器具が用いられた作業が終了した後、まずフックが穴から抜かれ、その後に掛止器具が吊りボルトからはずされる。この段階で、掛止器具は安全帯から分離している。従って、作業者が安全帯のみを携帯し、掛止器具を携帯し忘れることがある。作業者が、掛止器具を紛失することもある。
【0011】
本発明の目的は、吊りボルトへの固定状態の誤認識が生じず、しかも操作性に優れた安全帯取付治具の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る安全帯取付治具は、
(1)吊りボルトの雄ネジに対応する溝が刻まれた第一凹部を有する主プレート、
(2)吊りボルトの雄ネジに対応する溝が刻まれた第二凹部を有しており、主プレートに軸着された蓋プレート、
(3)主プレートに軸着されており、第一ポジションと第二ポジションとの間を回動自在であり、第一ポジションにあるときに主プレートとこの主プレートに合わされた蓋プレートとを挟持して蓋プレートの主プレートからの離間を阻止し、第二ポジションにあるときに主プレートからの蓋プレートの離間を許容する挟持体、
(4)第二ポジションから第一ポジションへの挟持体の回動を許容し、第一ポジションから第二ポジションへの挟持体の移動を阻止するロック機構
及び
(5)主プレート及び蓋プレートのいずれか一方に設けられており、安全帯のフックが係止される係止部
を備える。この治具は、主プレートと蓋プレートとが合わされたときに、第一凹部及び第二凹部によって吊りボルトが包持されるように構成されている。
【0013】
好ましくは、ロック機構は、可動ピン及びこの可動ピンを付勢するバネからなる。この治具では、第二ポジションから第一ポジションへの挟持体の回動のときに、主プレート又は蓋プレートに形成された爪を、バネの付勢に抗して可動ピンが乗り越えることでロックが有効となる。
【発明の効果】
【0014】
この安全帯取付治具は、挟持体が主プレートと蓋プレートとを挟持することで、吊りボルトに固定される。挟持体が主プレートと蓋プレートとを挟持していない状態では、治具は吊りボルトから脱落する。従って、治具の吊りボルトへの固定が不完全であるにもかかわらず、作業者がこれを完全であると誤認識することがない。
【0015】
この治具では、安全帯のフックが係止部に係止されたままで、治具の吊りボルトへ着脱が達成される。この治具の、吊りボルトへの着脱の操作は、簡便である。作業者は、この操作を敬遠しない。この治具により、安全帯の高い着用率が達成されうる。治具には常にフックが係止しているので、作業者が安全帯を携帯すれば、必ず治具も携帯される。治具の紛失も生じにくい。しかも作業者はこの着脱を片手で行えるので、着脱作業中も他方の手で体を支えることができる。従って、着脱作業中に作業者が足を踏み外すことがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0017】
図1は本発明の一実施形態に係る安全帯取付治具2が示された斜視図であり、図2はその平面図であり、図3はその一部切り欠き正面図である。この治具2は、主プレート4、上支持プレート6、下支持プレート8、第一軸ピン10、係止部12、蓋プレート14、挟持体16、第二軸ピン18及びロック機構20を備えている。この治具2は、金属材料からなる。典型的な金属材料は、合金鋼である。
【0018】
主プレート4は、図2における左右方向に延在しており、かつ図3における上下方向(鉛直方向)に延在している。主プレート4は、第一凹部22を有している。第一凹部22は、鉛直方向に延在している。第一凹部22の水平断面形状は、略半円である。第一凹部22の内周面には、多数の溝24が刻まれている。この溝24は、後述される吊りボルトの雄ネジに対応する。図3に示されるように、主プレート4は、爪26及び切り欠き28を備えている。爪26の上縁は、図3において右上がりに傾斜している。爪26と切り欠き28との間には、段差が生じている。
【0019】
上支持プレート6及び下支持プレート8は、水平方向に延在している。上支持プレート6及び下支持プレート8は、主プレート4と一体的に形成されている。1枚のプレートが折り曲げられることで、主プレート4、上支持プレート6及び下支持プレート8が形成されている。これら支持プレートの間に、第一軸ピン10が架け渡されている。上支持プレート6は、ストッパー30を備えている。
【0020】
係止部12は、主プレート4の下方に位置している。係止部12は、主プレート4に連続している。係止部12は、主プレート4と一体的に形成されている。係止部12は、開口32を備えている。
【0021】
蓋プレート14は、図2における左右方向に延在しており、かつ図3における上下方向(鉛直方向)に延在している。蓋プレート14は、第二凹部34を有している。第二凹部34は、鉛直方向に延在している。第二凹部34の水平断面形状は、略半円である。第二凹部34の内周面には、多数の溝36が刻まれている。この溝36は、後述される吊りボルトの雄ネジに対応する。
【0022】
蓋プレート14は、図3における右端に、筒部38を備えている。筒部38は、プレートが折り曲げられ、かつ溶接されることで形成されている。筒部38は、鉛直方向に延在している。筒部38には、第一軸ピン10が通されている。筒部38の内径は、第一軸ピン10の外形よりも若干大きい。この第一軸ピン10により、蓋プレート14は主プレート4に軸着されている。蓋プレート14は、第一軸ピン10を中心として、主プレート4に対して回動自在である。回動の方向は、図2における矢印A及びBの方向である。図2には、蓋プレート14が矢印Aの方向に最も回動した状態が示されている。この図2では、蓋プレート14は主プレート4に合わされている。この状態では、第一凹部22と第二凹部34とにより、ループが形成されている。図2に示された状態から、蓋プレート14が矢印Bの方向に回動した状態が、図4に示されている。図4では、蓋プレート14は主プレート4から離間している。蓋プレート14の、矢印Bの方向への過剰の回動は、ストッパー30により阻止される。
【0023】
蓋プレート14は、矢印Aの方向にも、矢印Bの方向にも付勢されていない。換言すれば、蓋プレート14の主プレート4に対する回動は、フリーである。バネ等の付勢手段により、蓋プレート14が矢印Bの方向に付勢されてもよい。蓋プレート14は、矢印Aの方向には、付勢されないことが好ましい。
【0024】
図2に示されるように、挟持体16は、背面壁40、側壁42及び正面壁44を備えている。側壁42を介して、背面壁40と正面壁44とが連結されている。背面壁40と正面壁44とは、所定の間隔を隔てて離間している。平面視における挟持体16の断面形状は、略「U」字状である。図3に示されるように、背面壁40には長穴46aが形成されている。図1に示されるように、正面壁44にも長穴46bが形成されている。長穴46aの形状は、長穴46bの形状と同一である。長穴46a、46bは、図3における上下方向に延在している。正面視において、長穴46aの位置は長穴46bの位置と一致している。挟持体16はさらに、リベット48を備えている。リベット48は、背面壁40と正面壁44との間に架け渡されている。
【0025】
挟持体16は、第二軸ピン18により、主プレート4に軸着されている。挟持体16は、第二軸ピン18を中心として、主プレート4に対して回動自在である。回動の方向は、図3における矢印C及びDの方向である。図1から3には、挟持体16が矢印Cの方向に最も回動した状態が示されている。図1から3では、背面壁40と正面壁44との間に、主プレート4及び蓋プレート14が挟持されている。図3に示された状態から、挟持体16が矢印Dの方向に回動した状態が、図5に示されている。図5では、蓋プレート14は挟持体16に挟持されていない。
【0026】
図3に示されるように、ロック機構20は、可動ピン50とバネ52とからなる。可動ピン50は、長穴46a、46bに通されている。可動ピン50は、長穴46a、46bbの内部において移動可能である。可動ピン50の移動方向は、図3における上下方向である。
【0027】
バネ52は、コイル54、第一当接部56及び第二当接部58からなる。コイル54、第一当接部56及び第二当接部58は、1本の線材に曲げ加工が施されることで形成されている。コイル54には、リベット48が通されている。リベット48により、バネ52が挟持体16に取り付けられている。第一当接部56は、挟持体16の側壁42に当接している。第二当接部58は、可動ピン50に当接している。バネ52により、可動ピン50は、図3における下向きに付勢されている。
【0028】
図6には、図3に示された状態から挟持体16が矢印Dの方向に回動した状態が示されている。本発明では、図3に示された挟持体16の位置は第一ポジションと称され、図6に示された挟持体16の位置は第二ポジションと称される。図6に示されるように、第二ポジションでは、可動ピン50は爪26に当接している。挟持体16の重力は、この挟持体16を矢印Cの方向に回動させる方向に働いている。一方、バネ52によって可動ピン50の移動は阻止されている。バネ52の付勢力は挟持体16に働く重力よりも大きいので、挟持体16は第二ポジションに静止している。正面視において、蓋プレート14と正面壁44とは重なっていない。換言すれば、挟持体16は、蓋プレート14を挟持していない。
【0029】
作業者が、図6における矢印Cの方向に挟持体16を押すと、可動ピン50は右方向へと移動する。爪26は右上がりなので、右方向への移動に伴い、バネ52の付勢力に抗して可動ピン50は上方向へも移動する。挟持体16がさらに押されることで、可動ピン50は爪26を乗り越えて切り欠き28に嵌り込む。こうして、挟持体16の第二ポジションから第一ポジションへの移行が完了する。第一ポジションでは、可動ピン50がバネ52によって下向きに付勢されているので、この可動ピン50は切り欠き28から容易には抜けない。
【0030】
作業者が、図3における上方向に可動ピン50を押すと、バネ52の付勢力に抗して可動ピン50が上方へと移動し、切り欠き28から抜ける。作業者がさらに、矢印Dの方向に挟持体16を押すことで、挟持体16が第一ポジションから第二ポジションへと移行する。
【0031】
図7は、図1の治具2の使用の様子が示された正面図である。図7には、天井60からつり下げられた吊りボルト62も示されている。図7には、安全帯のフック64も示されている。フック64は、係止部12の開口32に通されている。
【0032】
作業者がこの治具2を吊りボルト62に固定するときは、挟持体16が第二ポジション(図6参照)にあり、かつ蓋プレート14が主プレート4から離れた状態で、主プレート4の第一凹部22(図2参照)に吊りボルト62を当てる。作業者は、蓋プレート14を矢印Aの方向へ回動させ、蓋プレート14を主プレート4に合わせる。回動により、蓋プレート14の第二凹部34が吊りボルト62に当接する。吊りボルト62は、第一凹部22及び第二凹部34に囲まれる。作業者はさらに、挟持体16を矢印C(図6参照)の方向へ回動させる。回動により、挟持体16は第一ポジション(図3参照)に至る。第一ポジションでは、挟持体16によって主プレート4及び蓋プレート14が挟持される。挟持により、蓋プレート14の回動が阻止される。第一ポジションでは、第一凹部22及び第二凹部34により、吊りボルト62が包持される。第一凹部22の溝24及び第二凹部34の溝36は、吊りボルト62の雄ネジと噛み合う。この噛み合いにより、治具2が吊りボルト62に固定される。作業者が足を踏み外したとき、安全帯及び治具2を介して、作業者が吊りボルト62につり下げられる。この治具2により、墜落事故が防止される。
【0033】
作業者がこの治具2を吊りボルト62から取り外すときは、挟持体16が第一ポジションにある状態で可動ピン50を押し上げ、挟持体16を矢印D(図3参照)の方向に回動させる。回動により、挟持体16が第二ポジションに至る。作業者はさらに、蓋プレート14を矢印B(図2参照)の方向に回動させる。回動により、第二凹部34が吊りボルト62から離れる。
【0034】
この治具2では、吊りボルト62に固定されたときの蓋プレート14の回動を、挟持体16が阻止する。さらに、この挟持体16の回動を、ロック機構20が阻止する。この治具62では、二重の安全機構が機能する。
【0035】
この治具2の、吊りボルト62に対する着脱の操作は、極めて簡便である。作業者は、片手でも、治具2の着脱を行うことができる。作業者は、この操作に煩わしさを感じない。簡便な操作は、安全帯の着用率に寄与する。
【0036】
この治具2では、開口32にフック64が通されたままで、吊りボルト62への着脱がなされうる。この点でも、作業者は、着脱の操作に煩わしさを感じない。しかも、この治具2は安全帯に取り付けられたままで携帯されるので、作業者が治具2を紛失したり置き忘れたりすることがない。
【0037】
この治具2では、挟持体16が第二ポジションにあるとき、蓋プレート14は主プレート4に対してフリーである。蓋プレート14が主プレート4に合わされ、かつ挟持体16が第二ポジションにある状態で、作業者が治具2から手を離すと、治具2は自重により吊りボルト62からはずれて落下する。従って、治具2の吊りボルト62への固定が不完全であるにもかかわらず、作業者がこれを完全であると誤認識することがない。この治具2は、作業者の安全に寄与する。蓋プレート14が、主プレート4に対して付勢されてもよい。付勢の手段としては、例えばキックバネが挙げられる。このキックバネは、第一軸ピン10に取り付けられうる。
【0038】
図8は本発明の他の実施形態に係る安全帯取付治具66が示された正面図であり、図9は図8のIX−IX線に沿った拡大断面図である。この取付治具66は、主プレート68、蓋プレート70及びマグネット72を備えている。この取付治具66の主プレート68、蓋プレート70及びマグネット72以外の構造は、図5に示された安全帯取付治具2のそれらと同一である。マグネット72は、板状である。マグネット72は、主プレート68に接合されている。マグネット72の磁力により、蓋プレート70は主プレート68に引き寄せられている。蓋プレート70には、切り欠き74が形成されている。
【0039】
この取付治具66では、作業者が指の爪を切り欠き74に押し入れ、蓋プレート70を開く。作業者は、主プレート68と蓋プレート70との間に吊りボルトを位置させて、蓋プレート70から指を離す。蓋プレート70はマグネット72に引き寄せられ、主プレート68と蓋プレート70とによって吊りボルトが挟まれる。マグネット72が、蓋プレート70に接合されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係る安全帯取付治具が示された斜視図である。
【図2】図2は、図1の治具が示された平面図である。
【図3】図3は、図1の治具が示された一部切り欠き正面図である。
【図4】図4は、図1の治具が示された平面図である。
【図5】図5は、図1の治具が示された正面図である。
【図6】図6は、図1の治具が示された一部切り欠き正面図である。
【図7】図7は、図1の治具の使用の様子が示された正面図である。
【図8】図8は、本発明の他の実施形態に係る安全帯取付治具が示された正面図である。
【図9】図9は、図8のIX−IX線に沿った拡大断面図である。
【符号の説明】
【0041】
2、66・・・安全帯取付治具
4、68・・・主プレート
10・・・第一軸ピン
12・・・係止部
14、70・・・蓋プレート
16・・・挟持体
18・・・第二軸ピン
20・・・ロック機構
22・・・第一凹部
26・・・爪
28・・・切り欠き
34・・・第二凹部
38・・・筒部
40・・・背面壁
42・・・側壁
44・・・正面壁
46a、46b・・・長穴
50・・・可動ピン
52・・・バネ
72・・・マグネット
74・・・切り欠き

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吊りボルトの雄ネジに対応する溝が刻まれた第一凹部を有する主プレート、
吊りボルトの雄ネジに対応する溝が刻まれた第二凹部を有しており、主プレートに軸着された蓋プレート、
主プレートに軸着されており、第一ポジションと第二ポジションとの間を回動自在であり、第一ポジションにあるときに主プレートとこの主プレートに合わされた蓋プレートとを挟持して蓋プレートの主プレートからの離間を阻止し、第二ポジションにあるときに主プレートからの蓋プレートの離間を許容する挟持体、
第二ポジションから第一ポジションへの挟持体の回動を許容し、第一ポジションから第二ポジションへの挟持体の移動を阻止するロック機構
及び
主プレート及び蓋プレートのいずれか一方に設けられており、安全帯のフックが係止される係止部
を備えており、
主プレートと蓋プレートとが合わされたときに、第一凹部及び第二凹部によって吊りボルトが包持されるように構成された、吊りボルト用の安全帯取付治具。
【請求項2】
上記ロック機構が、可動ピン及びこの可動ピンを付勢するバネからなり、第二ポジションから第一ポジションへの挟持体の回動のときに、主プレート又は蓋プレートに形成された爪を、バネの付勢に抗して可動ピンが乗り越えることでロックが有効となるように構成された請求項1に記載の安全帯取付治具。
【請求項3】
マグネットをさらに備えており、上記主プレートと蓋プレートとが合わされたときにこの主プレートと蓋プレートとの間に位置するようにマグネットが配置されており、このマグネットが、蓋プレートを主プレートへ相対的に吸着するように構成された請求項1又は2に記載の安全帯取付治具。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の安全帯取付具の係止部に、安全帯のフックが係止されるステップ
及び
この安全帯取付具が吊りボルトに固定されるステップ
を含む吊りボルトへの安全帯取付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−264357(P2008−264357A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−114265(P2007−114265)
【出願日】平成19年4月24日(2007.4.24)
【出願人】(000141060)株式会社関電工 (115)
【出願人】(000223687)藤井電工株式会社 (60)
【Fターム(参考)】