説明

安全弁の性能試験装置及び試験方法

【課題】原子炉設備に設置されている加圧器安全弁と同一の運転条件で性能試験を行うことによって、正確な性能試験を行うことができる加圧器安全弁の性能試験装置及び試験方法を提供する。
【解決手段】本発明は、安全弁に対する設定圧力試験、漏洩試験、流量試験、ブロウダウン(Blow Down)試験、そしてループシール(Loop Seal)の水放出試験、安全弁の放出荷重試験を行うことができる安全弁の性能試験装置において、内部に満たされた一定量の水を加熱するための1つ以上の電熱器22を具備し、前記電熱器22によって発生した蒸気を所定の圧力で貯蔵する蓄圧器21と、前記蓄圧器21から流量と圧力が制御された後、供給された蒸気を貯蔵し、試験対象安全弁48に試験圧力を提供する試験容器41と、前記蓄圧器21に供給する脱塩水を貯蔵すると共に、前記試験対象安全弁48の放出蒸気を凝縮して収集する圧力放出タンク81と、前記圧力放出タンク81に貯蔵されている水を前記蓄圧器21に供給するための給水ポンプ111とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力発電所の原子炉冷却系(Reactor Coolant System)に設置されている加圧器安全弁(Pressurizer Safety Valve)の性能試験装置及び試験方法に関し、より詳細には、加圧器安全弁に対する設定圧力試験、漏洩試験、流量試験、ブロウダウン(Blow Down)試験、ループシール(Loop Seal)の水放出試験、安全弁の放出荷重試験などを行うことができる安全弁の性能試験装置及び試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、安全弁(Safety Valve)は、入口側の定圧により自動で作動する圧力放出装置であり、瞬間的に開放される特徴を有している。安全弁は、一般的に、弁の内側にスプリングが装着されていて、このスプリングに作用する力によって弁が開閉される。このような安全弁は、流体を取り扱う装置での過圧(Overpressure)を防止するか、一定の圧力を維持するために使用している。
【0003】
特に、原子力発電所の原子炉冷却系の加圧器安全弁は、原子炉設備の過圧を防止する非常に重要な設備である。したがって、この加圧器安全弁は、許容された設定圧力の誤差範囲(例えば、±1%)で正確に作動することを確認するために、周期的に試験を実施している。
【0004】
加圧器安全弁の試験方法は、稼動中試験(In-service Inspection)技術基準である米国機械学会技術基準(ASMEOM−App.I、ASME PTC 25)、大韓民国電力産業技術基準(KEPIC MOD、MBK)などに詳細に記述されている。
【0005】
このような技術基準によって加圧器安全弁は、5年に1回設定圧力試験を行い、全体安全弁のうち最小限20%の弁は、2年以内に設定圧力試験を行う。この安全弁の一部分を交替した場合には、取り外した安全弁の設定圧力試験を電力生産を再開する前に行う。
【0006】
このような技術基準による試験方法には、安全弁が設備に設置されたまま、補助駆動装置(Auxiliary Lift Device)を利用した試験(In Situ Testing)、ベンチセット(Bench Set)に安全弁を装着し試験を行うベンチ試験(Bench Testing)、そしてオフサイト試験設備(Off-site Test Facility)を利用した試験(Test Facility Testing)がある。
【0007】
補助駆動装置を利用した試験は、安全弁が設備に設置されている状態で設定圧力を測定する方法である。特に安全弁が設備に溶接のような方法で設置されている場合には、この試験方法が唯一の試験方法でもある。
【0008】
補助駆動装置は、安全弁の開放のために系圧力に補助引揚力を加える装置である。設定圧力試験のためには、安全弁に補助駆動装置を装着し、30分以上熱平衡を成した後、補助駆動装置の空気モーター圧力を安全弁設定圧力まで徐々に増加させて、安全弁を瞬間開放(Pop Open)するようにする。
【0009】
補助駆動装置を利用した加圧器安全弁の設定圧力試験は、試験中に発電所の運転に及ぶ影響を最小化し、発電所の計画予防整備(Overhaul)の間に、加圧器安全弁の整備必要有無を確認するために、一般的に原子炉の停止後、冷却運転の前に、補助駆動装置を利用して試験を行うこともある。このような試験を行うとき、運転されている原子炉冷却系の圧力が減少する過渡現象(Transient)が発生することができ、放射性物質を含んでいる流体が安全弁を通じて放出されることによって、汚染が拡散されるか、他の系の運転に影響を与える問題点が発生するようになる。
【0010】
このような設定圧力試験を行うとき、安全弁にループシールが備えられている場合、ループシール内の水を排水した状態で試験を行うと、ループシールの水放出と組み合わせられた安全弁の作動影響を測定することができず、ループシール内の水を排水することなく試験を行う場合には、安全弁の動作時に、ループシールの瞬間的な水放出に起因して安全弁の部品損傷または振動による部品の弛緩可能性も発生するようになる。
【0011】
ベンチセットを利用したベンチ試験は、フランジが備えられたベンチセットに安全弁を付着し、常温で試験を行う方法である。このベンチセットには、窒素、空気または水のような流体の圧力供給装置、圧力調整装置、試験対象安全弁を連結するフランジ、このフランジに連結された圧力計などを具備しており、場合によっては、様々な機能と自動試験の実行、設定値記録のためのチャートレコーダーなどが連結された複数のフランジを有する複雑な装置もある。
【0012】
このようなベンチセットの類型は、試験対象である安全弁の数量と種類、コード要件、そして使用可能な空間によって決定する。ベンチセットの例は、特許文献1の大韓民国特許登録10−0540308号(加圧器安全弁の漏洩及び圧力設定試験装置、登録日:2005.12.26.)、特許文献2の大韓民国特許登録第10−0311775号(安全弁試験装置、登録日:2001.9.28)及び特許文献3の米国特許登録第4,893,494号(Method and System for Testing Safety Relief Valves,登録日:1990.1.16)に詳しく開示されている。
【0013】
特許文献1は、加圧器安全弁を常温で漏洩試験及び圧力設定試験を直接実施することができるようにした加圧器安全弁の漏洩及び圧力設定試験装置に関し、この発明は、漏洩確認用フランジが備えられた加圧器安全弁の漏洩及び圧力設定試験装置において、窒素ガスを貯蔵している窒素ガス貯蔵部と;前記窒素ガス貯蔵部と連結され、窒素ガスを加圧器安全弁の漏洩及び圧力設定試験値まで昇圧してポンピングし、そのポンピングされた窒素ガスを圧力貯蔵タンクに吐出するポンプと;前記ポンプから吐出される窒素ガスを貯蔵する圧力貯蔵タンクと;前記圧力貯蔵タンクと連結され、前記圧力貯蔵タンクから吐出される窒素ガスの圧力を調節し、その調節された窒素ガスを高圧ホースを通じて漏洩及び圧力設定試験用ベンチの側面に設置された注入管に吐出させる圧力調節弁と;前記圧力調節弁から注入された漏洩及び圧力設定窒素ガスをその上面に安着された加圧器安全弁の下部に注入し、前記加圧器安全弁の漏洩窒素量と圧力設定窒素量をテストすることができるようにする漏洩及び圧力設定試験用ベンチと;で構成されている。
【0014】
特許文献2は、圧力を強制提供して安全弁の異常を試験する装置において、圧力水を供給する高圧洗浄器と;高圧洗浄器の圧力水を下部から印加されれば、上部空間が高圧を成して圧力変化に緩衝役目をする垂直に立設された圧力タンクと、圧力タンクに設定圧力が維持されるまで圧力水が試験すべき安全弁を連結する試験コネクタと、試験圧力状態を記録する記録部に同時に移動することを遮断するメイン弁と、試験コネクタを通じて試験すべき弁を連結させるフランジとを含むテスタ部と;前記テスタ部のメイン弁の出力圧力の変化を電気的信号に変換して記録する記録部と;を備えて構成し、高圧洗浄器を通じて圧力を提供される圧力タンクの前段には、過圧時に圧力を出力する蓄積器が付加され、フランジは、支持板上に設置され、支持板は、試験すべき弁の大きさによって選択使用可能な大きさで構成することを特徴とする安全弁試験装置である。
【0015】
特許文献3は、試験対象安全弁が付着されて疎通する圧力容器と、この圧力容器に流体を供給する高圧流体貯蔵槽を使用して安全弁を試験する方法及びシステムに関し、試験対象安全弁を水と空気で試験するシステムである。この発明は、1つの1次圧力容器(First Pressure Vessel)と、1つの2次圧力容器(Second Pressure Vessel)と、2次圧力容器と流体が疎通し、安全弁を付着する手段と、1次圧力容器に入る高圧流体の流動を制御する1次手段と、1次圧力容器と2次圧力容器の間を連結する1次流体通路と、2次圧力容器と付着手段との間を連結する2次流体通路と、1次圧力容器と2次圧力容器の間の流体流動を制御する2次手段などで構成されている。
【0016】
このようなベンチセットを利用したベンチ試験は、安全弁に対して常温で設定圧力試験及びシート(Seat)漏洩試験などに使用しているが、実際安全弁が設備に設置されて運転されている高温熱平衡条件と異なっている。したがって、設備または系(例えば、原子炉冷却系)の過圧条件で安全弁の実際開放圧力がベンチ試験を用いた安全弁の設定圧力と一致しないという問題点がある。
【0017】
オフサイト試験設備を利用した試験は、試験対象安全弁を試験設備に装着し、安全弁が使用される設備と同一の流体、温度、圧力及び熱平衡条件で試験を行う試験である。したがって、このようなオフサイト試験設備を利用した安全弁の試験は、前述の試験方法のうち最も正確な試験方法である。本発明の加圧器安全弁の性能試験設備は、このオフサイト試験設備に属するものであって、加圧器安全弁が設置されて運転される同一の条件で試験を行うことができる設備である。
【0018】
図1は、従来の安全弁の性能試験装置を示す概略図である。
この試験装置は、試験容器1が圧力供給源であるボイラー2から蒸気圧力を供給される。ボイラー2には、付属装置として給水設備3と燃料注入設備など付属設備を備えなければならない。試験対象安全弁4が試験中に破損され、エネルギーが放出されることができるので、試験対象安全弁4と圧力供給源であるボイラー2との間に試験容器1を具備し、ボイラー圧力まで試験対象安全弁4に圧力を付加するか、または、試験対象安全弁4が試験中に破損されたとき、ボイラー2のエネルギー放出を遮断することができるように、圧力供給弁7と圧力供給弁バイパス弁8を具備している。試験対象安全弁4と試験容器1との間に設置されている試験対象安全弁遮断弁5は、安全弁の破損または漏洩時に蒸気の遮断のための弁であり、この弁は、試験容器から試験対象安全弁4に注入される試験流体の流動が制限されないように十分な大きさを有する。2つの弁5、6を連結した配管は、試験対象安全弁4と試験容器1との間で不要な圧力降下が発生しないように十分な大きさを有する。安全弁の全体流動試験を行う試験設備は、すべての弁、アダプダ、フランジ、試験ノズルが試験対象安全弁の放出力に耐え、試験容器に伝達される放出力にも耐えるように設計されている。すべての圧力感知管は、試験中に発生する流体速度に惹起される圧力測定エラーを避けるために、試験容器1の入口ノズル12と出口ノズル13から離れて連結されている。蒸気を利用した試験の場合、試験設備は、保温材で保温され、少なくとも98%の飽和蒸気となるように、蒸気トラップ(Steam Trap)10と排水弁11が設置されている。
【0019】
図1のような従来のオフサイト試験設備においては、試験対象安全弁4を通過する流量率とこれに付加することができる過圧は、圧力供給源であるボイラー2の流量発生容量と関係がある。したがって、設定圧力が高く、高流量率を有する安全弁を試験するためには、大容量ボイラーとこれに適当な付属設備が必要となるので、安全弁試験設備の構築には、相対的に高価の費用と多くの空間が必要となる。また、試験対象安全弁の放出口が大気に露出されれば、過度な騷音(例えば、130dB以上)が発生するようになり、このような試験設備は、住居地域の近くに設置することが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】大韓民国特許登録10−0540308号公報(加圧器安全弁の漏洩及び圧力設定試験装置、登録日:2005.12.26.)
【特許文献2】大韓民国特許登録第10−0311775号公報(安全弁試験装置、登録日:2001.9.28)
【特許文献3】米国特許登録第4,893,494号明細書(Method and System for Testing Safety Relief Valves,登録日:1990.1.16)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明は、前述のような諸問題点を解決するためになされたもので、その目的は、原子炉設備に設置されている加圧器安全弁と同一の運転条件で性能試験を行うことによって、正確な性能試験を行うことができる加圧器安全弁の性能試験装置及び試験方法を提供することにある。
【0022】
また、本発明の他の目的は、複雑なボイラー設備を必要としないので、安全弁の性能試験に必要な高温高圧の蒸気を比較的容易に生産して使用することができる加圧器安全弁の性能試験装置及び試験方法を提供することにある。
【0023】
また、本発明のさらに他の目的は、性能試験装置を構成する構成部品を各四分面上に閉流路に最適化してコンパクトに構成し、施設空間と製作に所要される材料を効果的に低減することができる加圧器安全弁の性能試験装置及び試験方法を提供することにある。
【0024】
また、本発明のさらに他の目的は、安全弁の放出エネルギーを適切に吸収することによって、騷音を低減させると同時に、高価の清浄流体を効果的に凝縮回収することができる加圧器安全弁の性能試験装置及び試験方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0025】
上記目的を達成するために、本発明は、安全弁に対する設定圧力試験、漏洩試験、流量試験、ブロウダウン(Blow Down)試験、ループシール(Loop Seal)の水放出試験、安全弁の放出荷重試験などを行うことができる安全弁の性能試験装置において、内部に満たされた一定量の水を加熱するための1つ以上の電熱器22を具備し、前記電熱器22により発生した蒸気を高圧の状態で貯蔵する蓄圧器21と、前記蓄圧器21から流量と圧力が制御された後、供給された蒸気を高圧の状態で貯蔵し、試験対象安全弁48に試験圧力を提供する試験容器41と、前記蓄圧器21に供給する脱塩水を貯蔵すると共に、前記試験対象安全弁48の放出蒸気を凝縮して収集する圧力放出タンク81と、前記圧力放出タンク81に貯蔵されている水を前記蓄圧器21に供給するための給水ポンプ111とを含むことを特徴とする。
【0026】
本発明の安全弁の性能試験方法は、安全弁に対する設定圧力試験、漏洩試験、流量試験、ブロウダウン試験、ループシールの水放出試験、安全弁の放出荷重試験などを行うことができる安全弁の性能試験装置において、(1)蓄圧器21に供給する脱塩水を貯蔵すると共に、試験対象安全弁48の放出蒸気を凝縮して収集する圧力放出タンク81に所定量の水を充水する段階と;(2)前記圧力放出タンク81の水を給水ポンプ111で前記蓄圧器21に所定量の水位まで充水する段階と;(3)前記蓄圧器21に充水された水を電熱器22で加熱し、蒸気が発生する段階と;(4)前記蓄圧器21で発生した蒸気の流量と圧力が制御されながら試験容器41に供給され、前記蓄圧器21と試験容器41があらかじめ設定された所定の圧力で蓄圧される段階と;(5)前記蓄圧器21の電熱器22を続いて運転し、前記試験対象安全弁48の動作圧力まで圧力を増加させて試験対象安全弁48を試験する段階と;で構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本発明の性能試験設備は、原子炉設備に設置されている加圧器安全弁と同一の運転条件(流体、圧力及び温度)で性能試験を行うことができるので、安全弁の運転条件と異なる運転条件で試験する補助駆動装置を利用した試験と、ベンチセットに安全弁を装着し試験するベンチ試験より正確な性能試験を行うことができる。
【0028】
本発明の性能試験設備は、安全弁の性能試験に必要な適正容量の電熱器が備えられた適正体積容量の蓄圧器及び適正体積容量の試験容器を具備することによって、複雑なボイラー設備を必要としないので、安全弁の性能試験に必要な高温高圧の蒸気を比較的容易に生産して使用することができる。
【0029】
本発明の性能試験設備を構成する主要装置である水処理装置、給水ポンプ、蓄圧器、試験容器及び圧力放出タンクを各四分面上で閉流路に最適化してコンパクトに構成することができるので、施設空間と製作に所要される材料を効果的に低減することができ、本発明の性能試験設備の運転時に複数の装置が隣接距離に位置するので、各種装置の状態を観察するか、計測器を監視することに非常に容易なので、性能試験設備をさらに安全に運転し、適切な性能を維持することができる。
【0030】
本発明の性能試験設備は、試験対象安全弁が開放されたとき、放出する大量の蒸気を圧力放出タンク内の水面中に浸された噴射装置を通じて噴射するようにして、安全弁の放出エネルギーを適切に吸収することによって、騷音を効果的に低減させると同時に、高価の清浄流体を効果的に凝縮回収することができる。
【0031】
本発明の性能試験設備のうち蓄圧器は、蓄圧器で高温高圧水と蒸気を比較的容易に生産することができるので、蓄圧器の下部側には、高温高圧水を利用することができるブラインドフランジと、蓄圧器の上部側には、高温高圧蒸気を利用することができるブラインドフランジを具備し、前述したような高温高圧水または高温高圧蒸気が必要な様々な試験を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】従来の安全弁の性能試験装置を示す概略図である。
【図2】本発明による加圧器安全弁の性能試験装置の配管及び計装図である。
【図3】試験対象安全弁放出蒸気の圧力放出タンク内の噴射装置を示す斜視図である。
【図4】本発明の加圧器安全弁の性能試験装置の立体図である。
【図5】熱水力流体解析用電算コードを利用して試験対象安全弁の試験中に蓄圧器と試験容器の圧力変化を模写したグラフである。
【図6】本発明による安全弁の性能試験方法を示す流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付の図面を参照して本発明の好ましい実施例に対する構成及び作用を詳しく説明する。
図2は、本発明による加圧器安全弁の性能試験装置の配管及び計装図(Piping and Instrumentation Drawing)である。
【0034】
本性能試験装置20は、蓄圧器21、試験容器41、圧力放出タンク81、給水処理装置101、給水ポンプ111、配管及び弁類、計測器類、空気圧縮設備、制御及び監視装置(Control and Supervisory System)(図示せず)、電源設備(図示せず)などで構成されている。
【0035】
蓄圧器21は、所定の水を満たし、電熱器で水を加熱して蒸気を生産した後、高圧の蒸気を貯蔵する装置であって、蒸気の生産及び加圧に必要な適正発熱容量(例えば、300kW)を有する多数の電熱器22が設置されている。
【0036】
密閉された蓄圧器21内の水を電熱器22で加熱すれば、水が沸いて蒸気が発生するようになり、さらに熱を加えて蒸気が続いて発生するようにすれば、上層部に蒸気が蓄積されながら圧力が増加するようになる。このような蓄圧器21の体積容量は、試験対象安全弁48の設定圧力と放出流量率によって所要される蒸気蓄圧量を算出して決定し、蓄圧器21及び電熱器22の容量は、利用可能な受電設備の容量及び蒸気使用量によって算出して決める。
【0037】
蓄圧器21には、安全弁23を付着し、蓄圧器内部の圧力があらかじめ設定した圧力(例えば、220kg/cm2)になれば、過圧を放出して蓄圧器21を保護する。
蓄圧器21の適切な運転のために様々な種類の計測器を設置し、その例として、液体部温度計24、蒸気部温度計25、圧力計26、低温用水位計27、高温用水位計28などがある。温度計24、25は、蓄圧器21の外筒(Shell)に温度感知器を挿入することができる適切な深さの溝を形成し、温度感知器を溶接して付着する。圧力計26と水位計27、28が連結された感知管は、蓄圧器21の外筒に貫通孔を穿設し、外筒とノズルを溶接した後、このノズルと連結する。圧力計26の較正または流体漏洩時に感知管の隔離のために遮断弁26−1が設置されている。低温用水位計27及び高温用水位計28にも、較正または流体漏洩時に感知管の隔離のために遮断弁27−1、27−2、28−1、28−2が設置されている。
【0038】
このような計測器で測定された監視変数値は、制御及び監視装置に送られ、本性能試験装置を安全で且つ効率的に運転するのに使用する。本発明の性能試験装置の運転中に蓄圧器21の圧力は、大気圧から設計圧力範囲まで維持することができ、適切な圧力を維持するために、設定された圧力より低いか、高ければ、警報を発生するように警報装置を具備する。また、蓄圧器21の水位は、電熱器22より高く維持し、適切な水位を維持するために、設定された水位より低いか、高ければ、警報を発生するように警報装置を具備する。蓄圧器21の温度も、適切に維持するために、設定された温度より高ければ、警報を発生するように警報装置を具備する。
【0039】
蓄圧器21には、蓄圧器21内部の状態を点検することができる点検口(Inspection Hole)29が設置され、この点検口29は、一方の端部30をブラインドフランジ(Blind Flange)を閉塞するか、栓体またはキャップを溶接して孔を閉塞したパイプであり、蓄圧器21の外筒に孔を穿設し、外筒とノズルを溶接した後に連結したものである。この点検口29を利用して蓄圧器21の内部を点検しようとする場合は、点検口の端部30のブラインドフランジを開放するか、栓体またはキャップを切断した後、内視鏡のような検査装置を点検口29の内部に取り込み、蓄圧器21内部のノズル及び電熱器22などの健全性を点検する。蓄圧器21の内部点検が終わった後には、点検口の端部30を元どおりブラインドフランジで閉塞するか、栓体またはキャップを溶接して点検口29を蜜閉する。
【0040】
蓄圧器21の下部には、水を注入するか、排水することができる配管31が連結されており、この配管31には、他の装置や設備で蓄圧器21の高温高圧水を利用しようとする場合、これを連結するのに使用するブラインドフランジ32が設置されている。この試験装置の高温高圧水を利用して様々な有用な試験を行うことができ、その例として、水用圧力放出弁(Pressure Relief Valve)に対する気密試験及び設定圧力試験、水用弁の作動試験とグランドパッキング(Gland Packing)気密試験などを行うことができる。
【0041】
蓄圧器21の下部配管31は、蓄圧器21に給水をするか、排水をする時に使用する。蓄圧器21内の水の排水のためには、排水弁33とオリフィス34が設置されている。この排水用弁33は、蓄圧器21内部の水を排水する時に主に使用し、オリフィス34は、流量と圧力を適切な水準に減少させることによって、運転を容易にすると同時に、オリフィス34の後段に作用する圧力を充分に低めることができるので、オリフィスの後段から圧力放出タンクまで連結される配管に対する許容される圧力等級を適切な水準に低めることができると共に、設備費用も効果的に減少させることができる。排水弁33とオリフィス34の故障時に、これを隔離することができるように、排水弁33の前段には、遮断弁40を設置する。
【0042】
蓄圧器21の上部には、蓄圧器21の蒸気が排出され、試験容器を加圧することができる加圧配管35が連結されており、他の装置や設備で蓄圧器21の高温高圧蒸気を利用しようとする場合、これを連結するのに使用するブラインドフランジ36が設置されている。この試験装置の高温高圧蒸気を利用して様々な有用な試験を行うことができ、その例として、蒸気用安全弁に対する気密試験及び設定圧力試験、蒸気用弁の作動試験とグランドパッキング(Gland Packing)気密試験などを行うことができる。
【0043】
蓄圧器21の下部配管31が連結された蓄圧器21のノズル部分37と蓄圧器21の蒸気排出配管35が連結された蓄圧器21のノズル部分38のような接続部は、蓄圧器運転条件での熱応力に対する構造解析を行い、安全度を確認し、必要に応じてノズル及び隣接外筒に対する厚さ及び形状などを補強する。
【0044】
試験容器41は、試験対象安全弁48に試験圧力を提供する装置である。蓄圧器21は、上部の蒸気排出配管35と後段の圧力制御弁42、43、そして蒸気供給配管44を通じて試験容器41と連結されている。
【0045】
蓄圧器21の蒸気を試験容器41に適正流量で供給する第1圧力制御弁42は、試験容器41を高加圧率(例えば、375psi/sec)で加圧し、試験対象安全弁48を試験を行う時に使用する。このような試験は、原子炉設備の設計基準事故(Design Basis Accident)時に発生する過圧条件で加圧器安全弁の前段に設置されているループシールに対する水放出試験と加圧器安全弁の設定圧力試験を行うためのものである。
【0046】
前記第1圧力制御弁42より小さい容量であり、この弁に並列で設置された第2圧力制御弁43は、試験容器41を予熱する時、または試験容器の圧力を自動で一定に維持する時、または試験容器を低加圧率(例えば、2psi/sec)で加圧して試験対象安全弁48を試験を行う時に使用する。このような試験方法と手続については後述する。試験容器41の圧力を自動で一定に維持する方法は、第1圧力制御弁42の圧力調節機43−1を試験容器41の圧力計49から提供された圧力値と設定された圧力値とを互いに比較し、第2圧力制御弁43の開度を自動調節することによって、試験容器41の圧力を一定に維持することができる。
【0047】
第1圧力制御弁42を使用しないか、この弁で漏洩が発生して遮断する必要がある時は、このために前段に遮断弁51が設置される。同様に、並列で設置された第2圧力制御弁43も使用しないか、この弁で漏洩が発生して遮断する必要がある時は、このために前段に遮断弁52が設置される。
【0048】
試験容器41の適切な運転のために圧力計49、温度計50が設置される。圧力計49が連結された感知管は、試験容器の外筒に貫通孔を穿設し、外筒とノズルを溶接した後、連結したものである。温度計50は、試験容器41の外筒に温度感知器を挿入することができる適切な深さの溝を形成し、温度感知器を溶接して付着する。圧力計49の較正または流体漏洩時に、感知管の隔離のために遮断弁49−1が設置されている。この計測器で測定された監視変数値は、制御及び監視装置に送られ、本性能試験装置を安全で且つ効率的に運転するのに使用する。
【0049】
試験容器41には、安全弁53を付着し、試験容器41内部の圧力があらかじめ設定した圧力(例えば、220kg/cm2)になれば、過圧を放出して試験容器41を保護する。
【0050】
試験容器41の上部側蒸気排出配管45には、流量測定用ベンチュリチューブ(Venturi Tube)46と、水を満たすループシール47、そして試験対象安全弁48が順に設置される。試験対象安全弁48は、本発明の性能試験装置の主要試験対象である加圧器安全弁である。
【0051】
ベンチュリチューブ46には、試験対象安全弁48が動作する時の流量を測定する流量計46−1が設置される。この流量計46−1には、較正と故障時に感知管を隔離するための遮断弁46−2、46−3が設置される。
【0052】
ベンチュリチューブ46とループシール47との間の配管には、安全弁放出流量の密度計算のための温度計54と、試験対象安全弁48が動作する時の圧力を測定するための圧力計55が設置される。この圧力計55にも、較正及び故障時に感知管を遮断することができる遮断弁55−1が設置される。
【0053】
ループシール47は、高温高圧の蒸気が安全弁に直接接触してはならない場合、水を満たしておいた装置であって、一般的にU字状を有する。ループシール47に水を満たす必要がない場合には、連続排水になるようにして、ループシール47は、蒸気が満たされた状態で維持することもできる。このループシール47に水を満たすための排気弁56と排水弁57が設置される。このループシール47には、本発明の性能試験装置の加圧以前に水を満たす。
【0054】
試験対象安全弁48の動作を通じてループシール47の水が放出される挙動を原子力発電所の加圧器安全弁及びループシールのように正確に模写して測定するために、安全弁48と前段配管、ここでは、ループシール47には、保温電熱器(Electrical Heat Tracing)58と温度計70を設置する。このような構成によって、実際発電所の温度状態を具現することが可能である。
【0055】
試験容器41の予熱のために、試験容器41から蒸気を排出することができる予熱配管59−1と予熱弁59が設置される。この予熱弁59の故障や漏洩時に、これを遮断するために前段に予熱弁遮断弁60が設置される。予熱弁59の後段には、オリフィス61を設置し、このオリフィス61も蓄圧器21の排水弁33の後段オリフィス34と同様の役目をする。
【0056】
試験容器41の予熱方法は、まず、蓄圧器21の蒸気を試験容器41に圧力制御弁42、43を介して供給して加圧し、次に、予熱弁59を開弁し、試験容器41の蒸気を排出すれば、蓄圧器21の高温蒸気が試験容器41の下部に供給され、上部に排出されるようになるので、試験容器41が予熱される。この際、試験容器41及び関連機器に対する熱応力を最小化するために、所定の予熱率で予熱しなければならない。
【0057】
このような試験容器41の加圧及び予熱段階で関連配管と試験容器41には、凝縮水が生成され、この凝縮水は、蒸気トラップ62を通じて持続的に排出されるようにする。したがって、第1圧力制御弁42前段配管に生成される凝縮水は、蒸気トラップ62を通じて排出する。蒸気トラップ62の正確な作動を保障するために、前段には、異物を濾過するストレーナー63を設置し、このストレーナー63と蒸気トラップ62の故障時に、これを隔離することができる遮断弁64を設置する。
【0058】
また、試験容器41、そして第1圧力制御弁42から試験容器41の間の配管44で生成される凝縮水は、蒸気トラップ65を通じて排出する。この蒸気トラップ65の正確な作動を保障するために、前段には、異物を濾過するストレーナー66を設置し、このストレーナー66と蒸気トラップ65の故障時に、これを隔離することができる遮断弁67を設置する。
【0059】
試験対象安全弁48の動作試験時には、試験容器41及び主要配管35、44には、凝縮水が持続的に排出されていなければならない。しかし、試験容器41下部の凝縮水を排出する蒸気トラップ65が故障の場合、凝縮水の排出可否を正確に診断しにくいので、試験対象安全弁48の動作試験直前に試験容器41下部の凝縮水を蒸気トラップ65とは別に排出する凝縮水排出弁68を設置する。凝縮水排出弁の後段には、オリフィス69を設置し、このオリフィス69も、蓄圧器21の排水弁後段のオリフィス34と同一の役目をする。
【0060】
試験対象安全弁48のディスク開度を連続的に測定するために、スピンドルには、位置変位計(LVDT)48−1を設置する。安全弁48の動作時に、動特性及び放出荷重を測定するために、安全弁48の前段ループシールに振動計71、安全弁48の後段配管に振動計72、安全弁48の後段配管には圧力計73を設置する。この圧力計感知管にも、較正及び故障時に感知管を遮断することができる遮断弁73−1が設置される。
【0061】
試験容器41の下部ノズル部分74と試験容器41の上部ノズル部分75の接続部は、運転条件での熱応力に対する構造解析を行い、安全度を確認し、必要に応じてノズル及び隣接外筒に対する厚さ及び形状などを補強する。
【0062】
圧力放出タンク81は、本発明の性能試験装置で使用する脱塩水(Demineralized Water)の貯蔵、給水ポンプに対する適正水頭維持、試験容器の加圧及び予熱時に発生する凝縮水の収集、試験対象安全弁の放出蒸気を凝縮して収集し、騷音を吸収する役目をする。
【0063】
試験対象安全弁放出口から放出配管82は、圧力放出タンク81の外筒を貫通し、圧力放出タンク81内部の噴射装置(Sparger)83に延設されている。
【0064】
図3は、試験対象安全弁放出蒸気の圧力放出タンク内の噴射装置を示す斜視図である。
噴射装置83は、試験対象安全弁48で放出された蒸気が噴射されることができる多数の孔121が一定の大きさと間隔で分布して形成されている。圧力放出タンク81には、脱塩水をあらかじめ設定した水位に満たせば、この噴射装置83は、水面の下に浸されるようになる。
【0065】
本発明の性能試験装置を利用して試験を行う時、試験対象安全弁48が動作すれば、一度に多量の蒸気が放出配管82に放出されるので、この放出蒸気が噴射装置83に形成された多数の孔121を通じて圧力放出タンク81内に円滑に噴出される。この際、噴出された蒸気は、圧力放出タンク81内の放出蒸気より冷たい水と接触しながら凝縮される。噴射装置83に形成された孔は、蒸気の円滑な噴出と凝縮のために、この孔121の噴射方向は、噴射装置の上部側の水面方向ではなく、水平面と下部面に形成することが好ましい。
【0066】
試験対象安全弁48の放出口側配管は、吸音材で取り囲み、試験対象安全弁48が動作する時の放出エネルギーを圧力放出タンク81内部の水中に噴射させれば、騷音を効果的に低減することができ、これにより、試験対象安全弁48が大気に露出された従来の試験設備で発生する過度な騷音を防止するようになる。
【0067】
圧力放出タンク81には、本発明の性能試験装置の運転中に発生する凝縮水を収集する配管84が連結されており、圧力放出タンク81の温度と圧力条件によって凝縮水収集配管84を遮断することができる隔離弁85と、この隔離弁85の遮断時に凝縮水を外部に排水することができる排水弁86が設置される。
【0068】
本発明の性能試験装置を利用して試験対象安全弁48を試験を行う時、圧力放出タンク81には、脱塩水を設定した水位分だけ維持し、試験容器41の予熱及び加圧運転中に発生する蒸気と凝縮水を回収して凝縮させる。この際、圧力放出タンク81の温度を温度計93を用いて監視し、あらかじめ設定した温度(例えば、95℃以上)になれば、圧力放出タンク81内の凝縮効果が低下するので、凝縮水の収集を中止するために凝縮水収集配管の隔離弁85を遮断し、排水弁86を開弁する。
【0069】
圧力放出タンク81の温度を一定に維持しようとする場合、タンク内の脱塩水を冷却することができる冷却器(Cooler)または放熱器(Radiator)を別に設置して運転することも好ましい(図示せず)。
【0070】
圧力放出タンク81は、試験対象安全弁48の動作時に、高温高圧の多量の蒸気が流入されるタンクなので、過圧を防止し、大量の流体を放出することができる破裂板(Rupture Disk)87、88を設置する。この破裂板87、88は、一定の圧力以上になれば破裂されることによって、タンク内部の圧力が設計圧力以上にならないように保護する。特に、破裂板87、88の動作信頼度を高めるために、2つの破裂板87、88を設置することによって、1つの破裂板が故障しても、残りの1つが正常な機能を発揮するようにする。この破裂板87、88は、直径が15インチ以上の規格を有するようにして、タンク内部点検口(Man Hole)の役目も兼ねるようにする。
【0071】
圧力放出タンク81の内部圧力を減少させるか、内部気体を排気することができる排気管89及び排気弁90が設置される。また、圧力放出タンク81の充水及び排水を行うことができる配水管91及び排水弁92が設置される。
【0072】
圧力放出タンク81の適切な運転のために、圧力計94、温度計93、水位計95が設置される。圧力計94と水位計95が連結された感知管は、圧力放出タンク81の外筒に貫通孔を穿設し、溶接して連結したものである。温度計93は、圧力放出タンク81の外筒に温度感知器を挿入することができる孔を穿設し、温度感知器を溶接して付着したものである。圧力計94の較正または流体漏洩時に、感知管の隔離のために遮断弁94−1が設置されている。水位計95も、較正または流体漏洩時に、感知管の隔離のために上部遮断弁95−1と下部遮断弁95−2が設置されている。この計測器で測定された監視変数値は、制御及び監視装置に送られ、本性能試験装置を安全で且つ効率的に運転するのに使用する。
【0073】
水処理装置101は、一般用水を多段階の浄化装置を通じて脱塩水に浄化した後、圧力放出タンク81に脱塩水を供給する給水装置である。ここで、一般用水とは、浄化されない未浄化水を言う。水処理装置101は、圧力放出タンク81下部の排水配管91に連結され、水処理装置101で生産した脱塩水は、給水供給弁102と逆止め弁103及び排水配管91を通じて圧力放出タンク81に供給される。この際、圧力放出タンク81の排気弁90が開放されている場合にのみ、給水の供給が円滑である。逆止め弁103は、圧力放出タンク81に給水を供給しない時、圧力放出タンク81の水が水処理装置101に逆流しないようにする。圧力放出タンク81の排水配管91は、水処理装置101から脱塩水を供給する配管の機能と、圧力放出タンク81から給水ポンプに脱塩水が移送される配管機能を共に担当する。本発明の性能試験装置を利用した安全弁試験時に必要な流体の清浄度によって、水処理装置101は、一般的な給水装置へ代替可能である。
【0074】
給水ポンプ111は、圧力放出タンク81の脱塩水を蓄圧器21に供給する役目をする。脱塩水は、蓄圧器21の水位によって必要な量を供給する。給水ポンプ111の吸入口は、圧力放出タンク81の排水配管91と連結されており、その中間に給水ポンプ入口弁112が設置される。給水ポンプ111の出口は、出口配管が蓄圧器21の下部配管31と連結されており、その中間に給水ポンプ出口弁115が設置される。この給水ポンプ入口弁112と出口弁115は、給水ポンプ111の整備のように隔離が必要な時に使用する。給水ポンプ111の出口には、出口圧力計113が設置され、圧力感知管には、遮断弁113−1が設置され、出口圧力計113の漏洩または較正時に使用する。給水ポンプ出口弁115の後段には、逆止め弁116が設置され、給水ポンプ停止状態で蓄圧器21の水が逆流しないようにする。給水ポンプ111の出口から蓄圧器21に至る配管には、本発明の蓄圧器または本発明の性能試験装置に必要な流体の清浄度によって微細フィルタを具備することができ、給水を高温に予熱する予熱器(Pre-heater)を具備すれば、高温の蓄圧器21に高温水を供給することができ、熱衝撃を最小化することができる(図示せず)。
【0075】
図4は、本発明の加圧器安全弁の性能試験装置の立体図を示す。
本発明の性能試験装置を構成する各種装置を最適化配置し、所要される空間をさらに小さくしたものである。このために、本発明性能試験装置の主要装置である蓄圧器21、試験容器41、圧力放出タンク81、給水ポンプ111を各四分面上で閉流路(Closed Loop)を構成するように配管で連結配置し、この4つの主要装置の内側に水処理装置101を配置する。また、蓄圧器21の排水配管33−1、試験容器の予熱配管59−1、凝縮水排水配管64−1、68−1は、主要装置の内側に配置する。
【0076】
蓄圧器21の体積は、試験容器41の体積より大きく、これは、蓄圧器21が蒸気の生産に必要な液体部と電熱器を具備し、試験対象安全弁48の試験に必要な高圧力の蒸気を貯蔵する機能を有するからである。
【0077】
蓄圧器21及び試験容器41の体積容量は、試験対象安全弁48の性能試験に必要な蒸気量を生産、収容、利用することができる適正体積に設計する。このためには、熱水力流体解析用電算コード(例えば、RELAP5)を利用して蓄圧器21及び試験容器41の圧力挙動と流体移動を模写し、蓄圧器21及び試験容器41の体積容量、圧力制御弁の大きさなどを試験対象安全弁48の試験に必要な適切な規模に設計することができる。
【0078】
図5は、熱水力流体解析用電算コードを利用して試験対象安全弁の試験中に蓄圧器(Accumulator)と試験容器(Test Vessel)の圧力変化を模写したグラフである。
図5は、蓄圧器21及び試験容器41の初期圧力をそれぞれ191kg/cm2及び130kg/cm2にして試験を開始し、試験容器41の圧力を制御するために、試験開始後に第1圧力制御弁42の開度を4秒までは2%だけ開放し、4秒以後には30%を開放した時に予想される蓄圧器21及び試験容器41の圧力変化を示すものである。試験対象安全弁48が開放圧力に到逹するのに試験開始後に4.26秒がかかり、試験開始後に8.3秒経過後には、試験対象安全弁48が閉弁されることによって、試験対象安全弁48は、4.04秒間開放状態を維持し、試験対象安全弁48が閉弁される時のブロウダウン圧力を測定することができることが分かる。安全弁の開放挙動を測定するためには、開放設定圧力に到逹する時間が十分でなければならないので、初期には第1圧力制御弁42の開度を最小限小さくすることが好ましい。試験対象安全弁48が設定圧力に到逹した後には、弁の開放により放出される蒸気によって試験容器の圧力は、ブロウダウンされる時間が可能な限り長く維持される場合のみに、試験容器41の圧力変化によって放出される蒸気流量を測定することができる。試験容器41のブロウダウン時間を長く維持するためには、蓄圧器41で供給される蒸気量が十分でなければならないので、試験容器41の圧力が設定圧力に到逹した後には、可能な限り試験容器の第1圧力制御弁42の開度を最大に変更して維持することが好ましい。したがって、試験目的によって所望の条件で第1圧力制御弁42の開度を調節し、試験容器41の圧力を制御すれば、試験対象安全弁48の開閉及び放出流量測定のための試験を行うことが容易である。
【0079】
蓄圧器21は、水平型よりは垂直型で設置することが好ましい。これは、第一に、水位の測定長さ(水位測定用下部タップから上部タップまでの長さ)に対する十分な余裕を提供することができ、第二に、電熱器が水に露出しないように最小限の充水高さを維持しながら蒸気体積部を最大限確保することができ、第三に、蓄圧器21内の充水面と蓄圧器21上部の出口配管との十分な離隔距離を維持し、蓄圧器21の蒸気が試験容器41に移送される時、水分の気水共発(Carry Over)を抑制することができる。
【0080】
蓄圧器21は、底にスカート131で堅固に固定する。スカート131は、蓄圧器21の静的荷重と蓄圧器21の蒸気が排出配管35を通じて最大流量率で試験容器41に移送される時の動的荷重を支える。このような静的荷重と動的荷重は、構造解析を通じて安全度を確認し、適切な形状と厚さを有するようにする。試験容器41も、底にスカート132で堅固に固定し、試験容器41の静的荷重と試験対象安全弁48が動作する時の動的荷重を支える。
【0081】
蓄圧器21の蒸気排出配管35と試験対象安全弁48の放出配管82は、試験対象安全弁48の動作時に瞬間的な動荷重と熱応力が作用するので、配管の規格と配置形状に対する構造解析を通じて安全度を確認し、配管の適合な位置に支持台を設計して設置する。
【0082】
試験容器41の予熱及び蒸気加圧時に生成する凝縮水をさらに効果的に除去し、試験対象安全弁48の動作時に蒸気の円滑な供給のために試験容器41を垂直型で設置し、上部に試験対象安全弁48を設置することが好ましい。
【0083】
試験対象安全弁48の設置位置は、原子力発電所の原子炉冷却系の加圧器または実際安全弁が設置されて使用される設備と同一の大きさの配管を具備し、同一の位置に設置することが好ましい。これは、試験対象安全弁48が使用される設備の過圧発生時に作用する圧力または圧力上昇率(例えば、375psi/sec)を試験対象安全弁48に正確に付加して試験を行うことができるからである。
試験容器41の上部に試験対象安全弁48が付着されるフランジ48−2と試験対象安全弁放出で配管のフランジ48−3は、多様な規格の試験対象安全弁48の脱着が容易なスプールピース(Spool Piece)形態で製作設置することが好ましい(図示せず)。
【0084】
圧力放出タンク81は、底にバンド型支持台133で堅固に固定し、試験対象安全弁48が動作する時の動的荷重を支えるようにする。
【0085】
本発明の性能試験装置は、図4のように、一定の空間内に複数の装置を効率的に配置し、性能試験装置をコンパクトに構成することができる。このように装置をコンパクトに構成すれば、性能試験装置の設置場所と空間がさらに小さく所要され、性能試験装置の製作に使用される材料もさらに小さく所要される。また、性能試験装置の運転時に様々な装置が隣接距離に位置するので、各種装置の状態を観察するか、または計測器を監視することが非常に容易なので、性能試験装置の安全な運転と適切な性能維持にも非常に効果的である。
【0086】
以上のような装置が組み合わされた本発明の性能試験装置を利用した試験対象安全弁の性能試験方法を図6を参照して説明する。
【0087】
試験対象安全弁48の性能試験のために、性能試験装置は、清潔に浄化(Flushing)が完了した状態で試験対象安全弁48を設置する。性能試験装置の圧縮空気設備、電気設備、計測設備、制御及び監視設備などを運転可能な状態に作る。
【0088】
水処理装置101を利用して脱塩水(以下、水という)を圧力放出タンク81に所定量充水するために、圧力放出タンク81の排気弁90を開弁した後、水処理装置101の出口弁102を開弁し、圧力放出タンク81の所定の水位まで水を充水する(S210)。圧力放出タンク81に水の充水が完了すれば、圧力放出タンク排気弁90と水処理設備出口弁102を閉弁する。
【0089】
圧力放出タンク81の水を蓄圧器21に所定量充水するために、圧力放出弁81の排気弁90を開弁し、給水ポンプ入口弁112と給水ポンプ出口弁115を開弁する。蓄圧器21の充水時に空気の円滑な排出のために、試験容器圧力制御弁42、43と前段遮断弁51、52、試験容器排水弁68と前段遮断弁67、配水管遮断弁85をすべて開弁する。給水ポンプ111を運転し、圧力放出タンク81の水を蓄圧器21に所定の水位まで充水し、蓄圧器21の充水が完了すれば、試験容器排水弁68と前段遮断弁67を閉弁する(S220)。圧力放出タンク81の水は、所定の水位なのか否かを確認し、不足すれば、前述の方法で水処理装置101を利用して水を補充する。
【0090】
安全弁ループシールの水放出試験が必要で、試験対象安全弁48前段のループシール47に充水を実施しなければならない場合には、水処理装置101とループシール排水弁57との間に臨時ホースを連結する。ループシールの連続排水弁57−1を閉弁し、試験容器排水弁44−1を開弁した後、ループシールの排水弁57を開弁し、水処理装置101から水をループシール47に充水し、試験容器排水弁44−1に水が排水されれば、ループシール47に充水が完了したので、ループシールの排水弁57と試験容器の排水弁44−1を閉弁する。
【0091】
ループシールの水放出試験をする場合には、ループシール47に水が充填された状態で蓄圧器21と試験容器41に蒸気を蓄圧して加圧するようになるので、試験対象安全弁48は、水の加圧力によって試験が行われる。すなわち、ループシール47の水は、試験対象安全弁48を通じて放出配管82に放出された後のみに、試験対象安全弁48が蒸気の圧力によって開放される。
【0092】
蓄圧器21の水を電熱器22で加熱し、蒸気が発生すれば、蓄圧器21の上部に連結された試験容器加圧配管35と試験容器41で蒸気が凝縮されるので、この凝縮水を円滑に排水するために、加圧配管35の凝縮水排水弁64と試験容器の排水弁67、配水管遮断弁85を開弁する。
【0093】
蓄圧器21の電熱器22を運転して水を加熱し、蒸気を発生させる(S230)。蓄圧器21で蒸気が発生し始めれば、蒸気が蓄圧器の上部、そして蓄圧器と連結されている試験容器41を満たしながら蓄圧される。蒸気が蓄圧されながら蓄圧器21と試験容器41の温度と圧力が増加し、蓄圧器21に設置されている温度計24、25と圧力計26、試験容器41に設置されている温度計50と圧力計49で各部分の温度と圧力を確認することができる。
【0094】
蓄圧器21の水を電熱器を利用して続いて加熱し、蓄圧器21と試験容器41の圧力を所定の圧力(例えば、試験対象安全弁の開放圧力が175kg/cm2なら蓄圧器と試験容器の圧力を160kg/cm2)まで増加させる(S240)。この過程で蓄圧器21と試験容器41が同時に加熱されるように、試験容器41の予熱弁59を間歇的に開弁し、蓄圧器21内の高温の蒸気が試験容器41を通じて排出されるようにする。この際、蓄圧器21、試験容器41及び配管の熱応力を最小化するために、所定の温度増加率(他の用語で加熱率)の範囲内で加熱する。また、蓄圧器21の電熱器を利用した加熱加圧中に蓄圧器21内の水があらかじめ設定した水位以下に減少すれば、電熱器の運転をしばらく中断し、前述のような方法で蓄圧器21の所定の水位まで圧力放出タンク81の水で充水する。
【0095】
試験対象安全弁48が動作するまで試験容器41の圧力を徐々に増加させる方法の1つは、試験容器41とは別に蓄圧器21を試験対象安全弁48の動作圧力よりさらに高い圧力で加熱加圧した後、試験対象安全弁48が動作することができるように試験容器41に圧力を付加する方法があり、他の方法としては、蓄圧器21と試験容器41が連通するようにし、試験対象安全弁48が動作するまで蓄圧器21の電熱器を運転し、蓄圧器21と試験容器41の圧力を同時に所定の加圧率で増加させる方法がある。ここでは、前者の方法のみを詳しく説明する。
【0096】
蓄圧器21と試験容器41の圧力が所定の圧力(例えば、160kg/cm2)に到逹すれば、加圧配管の第1圧力制御弁42と前段遮断弁51を閉弁し、第2圧力制御弁43が試験容器41の圧力を一定に制御するように運転する。その後、蓄圧器21の電熱器を続いて運転し、蓄圧器21には、試験対象安全弁48の試験に必要な蒸気量が蓄積される所定の圧力(例えば、試験対象安全弁の開放圧力が175kg/cm2なら蓄圧器の圧力を185kg/cm2)まで蒸気を蓄圧する。
【0097】
試験対象安全弁48の設定圧力試験を行う場合、ループシール47の連続排水弁57−1を開弁し、ループシール47には蒸気が満たされるようにし、第2圧力制御弁43を利用して試験容器41の圧力を試験対象安全弁48が動作するまで徐々に増加(例えば、加圧率を2psi/sec以内)させ、試験対象安全弁48が動作する時の圧力と関連データを測定する(S250)。試験対象安全弁48が動作した後に閉弁されれば、第2圧力制御弁43で試験容器41の圧力を所定の圧力に維持しながら、試験対象安全弁48の漏洩試験を行う。試験対象安全弁48の漏洩可否は、安全弁及び放出口の温度を測定するか、放出口を目視で確認する。
【0098】
試験対象安全弁48の設定圧力試験とは異なって、ループシールの水放出試験、流量試験、ブロウダウン試験などを行うためには、試験対象安全弁48に所定の加圧率で圧力を付加するか、所定の時間開放状態を維持するように蒸気を供給することが重要である。このためには、試験容器41の圧力を所定の圧力に維持(例えば、試験対象安全弁の開放圧力が175kg/cm2なら、蓄圧器と試験容器の圧力を160kg/cm2に維持)し、蓄圧器21は、試験対象安全弁の試験に必要な蒸気量が蓄積される所定の圧力(例えば200kg/cm2)まで蒸気を蓄圧する。その後、第1圧力制御弁42を急速開放または所定の開放率で開放し、試験対象安全弁48に必要な加圧率または蒸気流量を提供し、試験対象安全弁48が動作する時の関連データを測定する。
【0099】
試験対象安全弁48に対する試験が完了すれば、蓄圧器21の電熱器の運転を中止し、性能試験装置を冷却する。この際、冷却方法は、自然冷却が好ましく、熱応力を最小化するために所定の冷却率範囲内で冷却する。
【0100】
前述のような本発明の性能試験装置を利用した試験対象安全弁に対する試験中に配管及び弁の損傷または漏洩が発生すれば、人命及び機器を保護するためにエネルギー供給源が蓄圧器の電熱器の運転を中止し、蓄圧器及び試験容器を解圧する。
【0101】
前述した実施例は、本発明の好ましい実施例を説明したものに過ぎず、本発明の適用範囲は、これに限定されるものではなく、同一思想の範疇内で適切に変更可能である。例えば、本発明の実施例に具体的に示された各構成要素の形状及び構造は変形して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0102】
本発明で提供される安全弁の性能試験装置及び試験方法は、原子炉設備に設置されている加圧器安全弁と同一の運転条件で性能試験を行うことによって、正確な性能試験を行うことができる加圧器安全弁の性能試験装置及び試験方法を提供するためのものであって、産業上の利用可能性の利点を有するようになる。
【符号の説明】
【0103】
20 性能試験装置
21 蓄圧器
41 試験容器
81 圧力放出タンク
101 給水処理装置
111 給水ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
安全弁に対する設定圧力試験、漏洩試験、流量試験、ブロウダウン(Blow Down)試験、ループシール(Loop Seal)の水放出試験、安全弁の放出荷重試験を行うことができる安全弁の性能試験装置において、
内部に満たされた一定量の水を加熱するための1つ以上の電熱器22を具備し、前記電熱器22によって発生した蒸気を所定の圧力で貯蔵する蓄圧器21と;
前記蓄圧器21から流量と圧力が制御された後、供給された蒸気を貯蔵し、試験対象安全弁48に試験圧力を提供する試験容器41と;
前記蓄圧器21に供給する脱塩水を貯蔵すると共に、前記試験対象安全弁48の放出蒸気を凝縮して収集する圧力放出タンク81と;
前記圧力放出タンク81に貯蔵されている水を前記蓄圧器21に供給するための給水ポンプ111と;を含むことを特徴とする安全弁の性能試験装置。
【請求項2】
前記圧力放出タンク81の内部には、試験対象安全弁48の放出蒸気が水面の下に噴射されるようにする噴射装置83が備えられることを特徴とする請求項1に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項3】
前記噴射装置83には、試験対象安全弁48で放出された蒸気が噴射されることができる多数の孔121が一定の大きさと間隔で分布して形成されることを特徴とする請求項2に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項4】
前記蓄圧器21の下部には、前記給水ポンプ111により供給された水を注入するか、排水することができる配管31が連結されており、前記配管31には、他の装置や設備で蓄圧器の水を利用しようとする場合、 前記配管31に前記他の装置や設備を連結するためのブラインドフランジ32が備えられることを特徴とする請求項1に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項5】
前記蓄圧器21内部の水を排水するために、蓄圧器21と圧力放出タンク81は、配管31で連結され、前記配管31の上には、排水弁33が設置されることを特徴とする請求項1に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項6】
前記排出弁33の後段には、流量と圧力を減少させることができるオリフィス34が備えられることを特徴とする請求項5に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項7】
前記蓄圧器21の上部には、蓄圧器21で排出された蒸気が前記試験容器41に供給されるように連結する配管35が設置され、前記配管35には、他の装置や設備で蓄圧器の蒸気を利用しようとする場合、 前記配管31に前記他の装置や設備を連結するためのブラインドフランジ36が備えられることを特徴とする請求項1に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項8】
前記蓄圧器21の上部と試験容器41の下部との間を連結する配管44の上には、蓄圧器21の蒸気を試験容器41に所定の流量で供給し加圧することができる第1圧力制御弁42が設置されることを特徴とする請求項1に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項9】
前記第1圧力制御弁42と並列で設置された配管上には、試験容器41を予熱する時、または試験容器41の圧力を自動で一定に維持する時、または試験容器41を所定の加圧率で加圧して試験対象安全弁48を試験を行う時に使用するために、前記第1圧力制御弁42より容量が小さい第2圧力制御弁43が設置されることを特徴とする請求項8に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項10】
前記第1圧力制御弁42の前段配管に生成される凝縮水を圧力放出タンク81に排出するために、蒸気トラップ62が備えられる配管64−1が設置されることを特徴とする請求項8に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項11】
前記試験容器41、そして第1圧力制御弁42から試験容器41の間の配管44で生成される凝縮水を圧力放出タンク81に排出するために、蒸気トラップ65が備えられる配管68−1が設置されることを特徴とする請求項8に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項12】
前記蒸気トラップ65とは別に、前記試験容器41下部の凝縮水を排出するための凝縮水排出弁68が設置されることを特徴とする請求項11に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項13】
前記凝縮水排出弁68の後段には、流量と圧力を減少させることができるオリフィス69が備えられることを特徴とする請求項12に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項14】
前記試験容器41と試験対象安全弁48との間には、ループシールの水放出試験のために水が満たされることができる形状の屈曲されたループシール47が設置されることを特徴とする請求項1に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項15】
前記試験対象安全弁48とその前段配管には、保温電熱器(Electrical Heat Tracing)58が設置されることを特徴とする請求項14に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項16】
前記試験容器41の予熱のために前記試験容器41から前記圧力放出タンク81側に蒸気が排出されることができるように、予熱配管59−1の上に予熱弁59が設置されることを特徴とする請求項1に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項17】
前記予熱弁59の後段には、流量と圧力を減少させることができるオリフィス61が備えられることを特徴とする請求項16に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項18】
前記圧力放出タンク81には、タンク内部圧力が所定の圧力以上になれば破裂する1つ以上の破裂板87、88が設置されることを特徴とする請求項1に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項19】
前記圧力放出タンク81と給水ポンプ111との間には、前記圧力放出タンク81に水を供給する水処理部101が設置されることを特徴とする請求項1に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項20】
前記水処理部101は、未浄化水を多段階の浄化手段を通じて脱塩水で浄化した後、前記圧力放出タンク81に脱塩水を供給するように構成されることを特徴とする請求項19に記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項21】
前記蓄圧器21と試験容器41と圧力放出タンク81及び給水ポンプ111は、閉回路を構成することを特徴とする請求項1、2、4、5、7、8、14、16、18、19のいずれかに記載の安全弁の性能試験装置。
【請求項22】
安全弁に対する設定圧力試験、漏洩試験、流量試験、ブロウダウン(Blow Down)試験、ループシール(Loop Seal)の水放出試験、安全弁の放出荷重試験を行うことができる安全弁の性能試験装置において、
(1)蓄圧器21に供給する脱塩水を貯蔵すると共に、試験対象安全弁48の放出蒸気を凝縮して収集する圧力放出タンク81に所定量の水を充水する段階と;
(2)前記圧力放出タンク81の水を給水ポンプ111で前記蓄圧器21に所定量の水位まで充水する段階と;
(3)前記蓄圧器21に充水された水を電熱器22で加熱し、蒸気が発生する段階と;
(4)前記蓄圧器21で発生した蒸気の流量と圧力が制御されながら試験容器41に供給され、前記蓄圧器21と試験容器41があらかじめ設定された所定の圧力で蓄圧される段階と;
(5)前記蓄圧器21の電熱器22を続いて運転し、前記試験対象安全弁48の動作圧力まで圧力を増加させて試験対象安全弁48を試験する段階と;で構成されることを特徴とする安全弁の性能試験方法。
【請求項23】
前記(4)段階は、前記蓄圧器21と試験容器41の圧力が所定の圧力に到逹すれば、蓄圧器21と試験容器41との間に設置された第1圧力制御弁42と前段遮断弁51を閉弁し、前記第1圧力制御弁42と並列で設置され且つ第1圧力制御弁42より容量が小さい第2圧力制御弁43を利用して試験容器41の圧力が一定に制御されるように運転されることを特徴とする請求項22に記載の安全弁の性能試験方法。
【請求項24】
前記(5)段階は、前記蓄圧器21の電熱器22を続いて運転し、蓄圧器21には、試験対象安全弁48の試験に必要な蒸気量が蓄積される所定の圧力まで蒸気を蓄圧し、前記第2圧力制御弁43を利用して試験容器41の圧力を試験対象安全弁48が動作するまで増加させて試験対象安全弁48を試験することを特徴とする請求項22に記載の安全弁の性能試験方法。
【請求項25】
前記(5)段階は、前記蓄圧器21は、試験対象安全弁48の試験に必要な蒸気量が蓄積される所定の圧力まで蒸気を蓄圧し、その後、第1圧力制御弁42を開放し、試験対象安全弁48に必要な加圧率または蒸気流量を提供し、試験対象安全弁48を試験することを特徴とする請求項22に記載の安全弁の性能試験方法。
【請求項26】
前記(4)段階には、前記試験容器41に連結された予熱弁59を間歇的に開放させて、蓄圧器21内の蒸気が試験容器41を通じて排出される段階が含まれたことを特徴とする請求項22に記載の安全弁の性能試験方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−506997(P2011−506997A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−539315(P2010−539315)
【出願日】平成21年1月6日(2009.1.6)
【国際出願番号】PCT/KR2009/000040
【国際公開番号】WO2010/058880
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(502043352)コリア ハイドロ アンド ニュークリア パワー カンパニー リミティッド (23)
【Fターム(参考)】