説明

安全確認装置

【課題】車両運転中、左右前柱によって生じる死角による、周りの安全確認の見落しに伴って発生する、歩行者を巻き込む事故を未然に防ぐ安全確認装置を提供する。
【解決手段】左右前柱12の外側で運転者の目線の通る位置に、死角範囲内を撮影するデジタルカメラの対物レンズで撮影する手段と、車内ディスプレイ液晶画面16で影像を表示する手段と、起動用電源であるヒューズボックス38と起動制御手元スイッチ18を備え、対物レンズと、ディスプレイ画面16と、起動用制御スイッチ18をリード線20でつなぎ、左右の死角範囲内を影像表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両運転中の安全確認装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、国産車や外国車を問わず車両運転中の安全確認装置として、後方確認用のミラー類と、バツクモニター装置、自車両の周囲を中央モニターに影像を映し出す装置がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−23805公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両運転者は、停止中、後退時と発進の際の安全確認は、周囲の直視とミラー類と中央モニターでの安全確認と、周囲の気配りを行う必要がありその判断は運転者に依存されているが、運転席に座った位置から見て左右前柱で発生する死角範囲は見落しがちであり、右折、左折時と車両を左右に寄せる際においては、歩行者、自転車、子供、車イス、ペツト類などの巻込み事故を未然に防ぐことを急務と考える。
【0005】
近年御婦人方が運転する機会も多く若い方の量販店への買物、お子さんとご主人の送り迎へと、近所への買物又、行楽地へと運転する機会も増え、停止中から後退、発進の際に歩行者、子供など弱者を見落すことが多々ある。
【0006】
近年前記の他に高齢者による、うっかり事故が多くなったように思える、これは、高齢による視野が狭くなってくるのと、視力が落ちて実際以上に暗く感じ特に黄昏れ時からの運転は特に慎重さを求められるが、そんな折に無燈火の自転車でも近づいて車両の右右の死角範囲内に進入してきたなら巻込み事故が発生しやすく危険である、しかしながら特許文献1の装置では自車両の周囲は探知できるが少し離れると探知できない問題があった。
【0007】
近年、社会現象なのか又、会社の方針か、車両に限らず重機を含む船舶、航空機にいたるまで作業を操縦者に任せられているので、操作中に左右前柱が発生源で発生する死角範内での事故を未然に防ぐことが急務と考える。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の課題を解決するために本発明は以下の手段とした。
既存車両を運転中、左右前柱が死角発生源で発生する死角範囲を、左右前柱の外側に、死角範囲内を撮影するデジタルカメラの対物レンズでの撮影する撮影手段と、
前記デジタルカメラの対物レンズが撮影した画像の電気信号を、左右前柱の車内側ディスプレー画面へ、リード線で画像電気信号を導く通電手段と簡単な制御スイツチボタンで、左右前柱の車内側デイスプレー画面に表示することで、死角発生源で発生した死角範囲内を左右前柱がまるで透明化したように表示する表示手段。
【0009】
本発明は既存車両に簡単に設置する手段として、自動車部品を貼りつける際に使用されている、自動車部品用の両面ブチルテープを活用して、デジタルカメラの対物レンズの設置、車内側デイスプレー画面の設置と、設置の簡単化することができる。
【0010】
本発明を既存車に設置し起動制御する手段として、撮影と車内側デイスプレー画面の電源は、一般にシガライターを利用して電気を引き出すが、本発明の安全確認装置は時速0kmから10kmまでの低速状態に電気を必要とするので電源が固定される自車両のヒューズボツクスのサービス端子より電気の安定供給することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
以上のように本発明は簡単な構成により停止状態で制御スイツチをONにして停車時からの発進、後退また人々の移動の多い駐車場において、死角発生源である左右前柱の死角範囲を画像表示することで左右前柱の一部がまるで透明化したようになり、一時停止中又は、低速度運転時に左右斜め前方からの人々の流れが確認しやすい。
【0012】
本発明は簡単な構成により車両発進の際に死角発生源である左右前柱を、撮影と影像でまるで透明化することで死角範囲内を見通せる事ができて、運転者の安全確認と気配りを支援する装置であるが、歩行者の方々の安全確認が容易にできたとしても歩行者側から見れば、我物顔で走行する車両等が障害物であるので、慎重な運転はもとより運転中に死角範囲内を見通せることで事故を未然に防ぐことができる。
【0013】
本発明は車両運転中において、車内中央部に設置されているモニター画面を見ながらの運転操作と異りごく自然な運転姿勢で安全確認をすべき方向に顔がむいたとき左右前柱の目線の通る部分が、まるで透明化したように死角範囲内が影像表示されているので意識してモニター画面を見ることなく車両の斜め前、左右方向の安全確認が容易にできる。
【0014】
さらに本発明は、左右前柱の車内側デスプレー画面が、液晶画面で実際より多少明るく画面表示されることで、黄昏時、夕方からのうす暗い時間帯と、昼間でもうす暗い屋内、駐車場で威力を発揮して高齢者には実にありがたい結果が得られた。
尚 本発明の安全確認装置は、一般自動車以外に、運転操縦者が操縦する電車車両、航空機、船舶、さらにクレーンをも含む重機類まで左右前柱又は、周囲の柱が発生源で発生する死角範囲とその死角範囲で発生する事故を未然に防ぐことを急務と考える。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の安全確認装置を一般的フアミリーカーに設置した斜視略図である。
【図2】本発明の安全確認装置の設置位置と、死角範囲内を表す車両正面図である。
【図3】図2の運転者(5)の目の高さでの水平断面図である。
【図4】図2、図3の点線で囲んだ左側前柱の主要部(6)の水平断面図である。
【図5】左側前柱(12)のデジタルカメラの対物レンズ(14)の組つけ順の立体斜図である。
【図6】左側前柱(12)の車内デイスプレー画面(16)の設置の立体斜図である。
【発明を実施するための形能】
【0016】
以下、本発明の実施形態を一般的フアミリーカーを参考に図1〜図6を参照しながら、既存車両への設置方法を説明する。
尚、図2の左側デジタルカメラ対物レンズ(14)と、右側デジタルカメラ対物レンズ(15)と左側車内デイスプレー液晶画面(16)と、右側車内デイスプレー液晶画面(17)の設置方法がにている点と、左折時の歩行者巻込み事故が多いことから主に左側を中心に説明する。
【0017】
図1は、本発明の実施の形態をあらわす一般的な形態のフアミリーカーでの設置状態の様子を斜視略図で示す。
[実施例1]運転席に座りエンジンキーがONの状態で、本発明の装置に通電されるので起動用手元ワンタツチON、OFFスイツチ(18)のONで起動させると、左右の車内デイスプレー液晶画面(16)、(17)に、左右のデジタルカメラ対物レンズ(14)、(15)、が撮影した死角範囲内(1)の歩行者影像(3)が映し出されることで死角発生源である左右の前柱(12)、(13)がまるで透明化したようになり見通せるので、発進時の安全確認が容易にできる。
【0018】
図2、本発明の安全確認装置の設置位置と、死角範囲内を表す正面図で車両運転者(5)が死角発生源である左側前柱(12)を通して運転者(5)と死角範囲内(1)の関係を示した。
歩行者側(3)と(4)から見れば車両の方が障害物であることが一目りょう然であることがわかる。
【0019】
図3、運転者(5)の目の高さでの水平断面図で示すが、運転者からの死角範囲が図2と同様に、歩行者方の危険度がよく解る。
安全確認で左方向に視線を向けると、車体構造上重要な左前柱(12)が原因で発生する死角範囲(1)を排除すべき対策手段として、左右前柱(12)、(13)で運転者の目線(11)が通る位置に、撮影用デジタルカメラの対物レンズ(14)、(15)を設置し撮影、影像電気信号を、リード線(19)で送電し左右車内デイスプレー液晶画面(16)、(17)に死角範囲内の影像を表示する。
【0020】
図4、図2と、図3の点線で囲んだ左前柱(12)の主要部(6)の水平断面図である。
[実施例2]として死角発生源である左前柱(12)を透明化すべき解決策として、左前柱(12)に左側デジタルカメラの対物レンズ(14)を、自動車部品用の両面ブチルテープ(21)で運転者目線(11)の通る位置に設置(多少の位置のづれは設定範囲内である)して、デジタルカメラの対物レンズ(14)から出ているリード線(19)を左車内のデイスプレー液晶画面(16)に結線する(携帯電話器では16本であった)。
リード線が極めて細いので、防水、防御用シールテープ(28)と、車体(7)と接触して電気系統のトラブルを防ぐ、リード線の接触防止シールテープ(27)は有効である。
【0021】
図5は、左側前柱(12)にデジタルカメラの対物レンズ(14)の設置と組つけ順の立体斜図である。
既存車両の車種、年式、型式により車体を構成している左前柱(12)の傾きが異なるので設置しようとする車種、型式に応じて左側デジタルカメラの対物レンズ(14)の傾きの徴調整できるよう後記の手段とした。
【0022】
デジタルカメラの対物レンズ(14)の組つけ順を図5を参照に説明すると
車両の左前柱(12)で運転者の目線(11)が通る位置に、デジタルカメラの対物レンズの台枠(29)を両面ブチルテープ(21)で貼りつけて、復元用スポンジゴム(30)を挿入し、次に対物レンズ(14)を台枠(29)に挿入し傾き調整カバー(31)で対物レンズを挟み、白枠(29)に押込んで対物レンズの仮の設置とする。
【0023】
対物レンズ(14)からのリード線(19)を、左前柱の車内側へ通すさいに、左前柱との接触を防ぐためのリード線の車体接触防しテープ(27)とリード線の防水、防御テープ(28)で表面を保護する。
対物レンズの調整は、三本の小ネジ(32)で行う、対物レンズカバー(33)と、防水、防塵カバー(34)の組つけは車内デイスプレー液晶画面(16)の設置後に画面を実際に目視しながらの徴調整の後に行う。
【0024】
図6は、左側前柱(12)の車内デイスプレー液晶画面(16)の設置立体図である。
本発明は死角発生源である左前柱(12)をまるで透明化するために左前柱の内側に車内デイスプレー液晶画面(16)の設置手順を立体略図で示す。
設置手順を説明すると、左前柱(12)の左側車内の内張り(22)に、運転者の目線(11)の通る位置に装着用帯状バンド(35)を、内張り(22)の中段と下段に挿込み、フロントガラス(10)に帯バンドの端が接触してガラスが割れることを防ぐために、クツシヨンテープ(36)を貼りつけて接触防止対策とした。
帯状バンドと、デイスプレー液晶画面との装着は、両面用ブチルテープ(26)で貼りつける、普段は外れないが、ある衝撃では外れることが好のましい。
【0025】
本発明の安全確認装置の電源選出について説明する。
作今自動車用のグツズが数多く出回っているが、電源を得る方法が簡単なシガライター(37)からの電気を選出する事が多いが、本発明は常時電気を必要とするので設置が簡単なシガライガーより、選出が多少困難ではあるが自車両のヒユーズボツクス(38)のサービス端子からの選出が電気関係のトラブル防止につながる。ヒユーズボツクスの位置は、車種、年式、型式にて異なるので注意が必要で、電気量は3V前後とする。
尚、説明が前後するが、車両メーカーの新車製造時においては本発明の安全確認装置の起動と制御は図1の、速度計(42)の速度電気信号を選出しての起動制御と図3の左右デスプレー液晶画面(16)、(17)は、左右前柱の車内側内張り(22)に組みつけることが好ましい。
【符号の説明】
【0026】
1 左側死角範囲内
2 右側死角範囲内
3 左側死角内の歩行者
4 右側死角内の自転車、車椅子利用者
5 車両運転者
6 左側前柱の主要部
7 車体
8 車体の外左側方向
9 車体の外右側方向
10 フロントガラス
11 運転者の目線方向
12 左前柱
13 右前柱
14 左側デジタルカメラの対物レンズ
15 右側デジタルカメラの対物レンズ
16 左側車内デイスプレー液晶画面(デイスプレー画面)
17 右側車内デイスプレー液晶画面(デイスプレー画面)
18 起動用手元ワンタツチON、OFFスイツチ
19 対物カメラレンズから車内デイスプレー液晶画面へのリード線

21 左側対物カメラレンズ設置用両面ブチルテープ(自動車部品用)
22 左前柱の内張り
23 左側ドアミラー
24 左側ドアーパネル
25 風雨防御用ウエザーストリップゴム
26 車内デイスプレー画面装着用両面ブチルテープ(自動車部品用)
27 リード線の車体柱の接触防止テープ
28 リード線の防水、防御テープ
29 左側対物レンズの設置台枠
30 左側対物レンズの復元用スポンジラバー
31 左側対物レンズの傾き調整カバー
32 左側対物レンズの傾き調整小ねじ
33 左側対物レンズ外カバー
34 防水、防塵カバー(透明)
35 左車内デイスプレー液晶画面接着用帯状バンド(上、下)
36 フロントガラス接触防止テープ
37 シガーライター
38 ヒユーズボックス
39 デイスプレー中央モニター
40 速度計

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両運転中において、左右前柱が死角発生源になり発生した死角範囲内を、左右前柱の外側に死角範囲内を撮影する撮影手段と、
前記、撮影手段が撮景した画像の電気信号出力を、左右前柱の車内デイスプレー画面に通電し、車内デイスプレー画面に表示する表示手段と
前記撮影手段と、前記表示手段と撮影の起動制御手段を備え、死角発生源である左右の前柱をまるで透明化し、死角範囲内の安全確認を容易にする安全確認装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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