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安定で効率的なエレクトロルミネッセンス材料
説明

安定で効率的なエレクトロルミネッセンス材料

【課題】有機発光デバイスの提供。
【解決手段】このデバイスは、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間に配置された発光層を有する。前記発光層は、R'5の位置のアルキル置換基によって有機発光デバイスの効率および使用安定性が高められた下式の分子を含み得る。追加でまたは代わりに、発光層は、配位子がアリールまたはアルキル置換フェニルピリジン配位子である金属-配位子錯体を含み得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は有機発光デバイス(OLED)、より詳細には、このようなデバイスに使用される燐光有機材料に関する。より詳細には、本発明は、OLEDに組み込まれた場合に、向上したエレクトロルミネセンス効率を有する燐光発光材料に関する。
【背景技術】
【0002】
有機材料を利用するオプトエレクトロニクスデバイスが多くの理由で益々望まれるようになっている。このようなデバイスを製造するのに使用される材料の多くはかなり安価であるので、有機オプトエレクトロニクスデバイスは、無機デバイスを凌ぐ価格優位性を有する可能性がある。さらに、有機材料の固有の性質、例えば柔軟性により、これらは柔軟な基材上への作製などの特定の用途に十分に適したものであり得る。有機オプトエレクトロニクスデバイスの例には、有機発光デバイス(OLED)、有機フォトトランジスター、有機光起電力セル、および有機フォトディテクターが含まれる。OLEDについては、有機材料は従来の材料を凌ぐ性能優位性を有し得る。例えば、有機発光層が発する波長は、通常、適切なドーパントによって容易に調整され得る。
【0003】
本明細書では、「有機」という用語には、有機オプトエレクトロニクスデバイスを製造するのに使用され得るポリマー材料ならびに小分子(small molecule)有機材料が含まれる。「小分子」はポリマーではない任意の有機材料をいい、「小分子」は実際にはかなり大きいこともあり得る。小分子はいくつかの場合には繰返し単位を含み得る。例えば、置換基として長鎖アルキル基を用いても、分子は「小分子」類から除外されない。小分子はまた、例えば、ポリマー骨格のペンダント基としてまたは骨格の一部として、ポリマーに組み込まれてもよい。小分子はまた、コア部分に構築される一連の化学的殻からなるデンドリマーのコア部分としての役目を果たし得る。デンドリマーのコア部分は、小分子の蛍光または燐光発光体であり得る。デンドリマーは「小分子」であり得るし、OLEDの分野で現在使用されている全てのデンドリマーは小分子であると考えられている。一般に、小分子は、単一分子量を有する明確に定まった化学式を有するが、他方、ポリマーは分子毎に変わり得る化学式および分子量を有する。
【0004】
OLEDはデバイスに電圧が印加されたときに発光する有機薄膜を利用する。OLEDはフラットパネルディスプレイ、照明、およびバックライトなどの用途において用いるための益々興味ある技術になりつつある。いくつかのOLED材料および構成が米国特許第5844363号、米国特許第6303238号、および米国特許第5707745号(これらは参照により、全体として本明細書に援用する)に記載されている。
【0005】
OLEDデバイスは一般に(常にではないが)電極の少なくとも1つを通して発光するように意図されており、1つまたは複数の透明電極は有機オプトエレクトロニクスデバイスにおいて有用であり得る。例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)などの透明電極材料が、下部電極として使用され得る。米国特許第5703436号および米国特許第5707745号(これらは参照により全体として援用する)に開示されているような透明上部電極もまた使用され得る。下部電極を通してだけ発光するように意図されたデバイスでは、上部電極は透明である必要はなく、大きな電気伝導度を有する厚い反射性金属層からなっていてよい。同様に、上部電極を通してだけ発光するように意図されたデバイスでは、下部電極は不透明および/または反射性であってよい。電極が透明である必要がない場合は、より厚い層を用いると、より良い導電性が得られ、反射性電極を用いると、透明電極に向かって光を反射して戻すことにより、他方の電極を通しての発光量を増大し得る。完全に透明なデバイスもまた作製でき、この場合は両方の電極とも透明である。側面発光OLEDもまた作製でき、このようなデバイスにおいては、一方または両方の電極が不透明または反射性であってよい。
【0006】
本明細書で用いるように、「上部」は、基材から最も遠いことを意味し、「下部」は基材に最も近いことを意味する。例えば、2つの電極を有するデバイスでは、下部電極は基材に最も近い電極であり、通常、製造される最初の電極である。下部電極は2つの表面、すなわち、基材に最も近い下部表面、および基材からより離れた上部表面を有する。第1層が第2層の「上方に配置される」と記載される場合、この第1層は基材からより離れて配置される。第1層が第2層と物理的に接触していると明記されなければ、第1と第2の層との間に別の層が存在し得る。例えば、カソードは、様々な有機層が間に存在しているとしても、アノードの「上方に配置される」と記載され得る。
【0007】
本明細書では、「溶液処理可能」は、溶液としてまたは懸濁した状態として、液体媒体に溶解、分散、もしくは輸送され、および/または、液体媒体から堆積させることができることを意味する。
【0008】
本明細書で用いるように、第1の「最高被占分子軌道」(HOMO)または「最低空分子軌道」(LUMO)エネルギー準位は、その第1のエネルギー準位が真空エネルギー準位により近い場合、第2のHOMOまたはLUMOエネルギー準位「よりも高い」。イオン化ポテンシャル(IP)は、真空準位に対する負(マイナス)のエネルギーとして測定されるので、より高いHOMOは、絶対値がより小さいIP(より小さな負であるIP)に対応する。同様に、より高いLUMOは、絶対値がより小さい電子親和力(EA)(より小さな負であるEA)に対応する。真空準位が一番上にある通常のエネルギー準位図で、ある材料のLUMOは同じ材料のHOMOよりも上にある。「より高い」HOMOまたはLUMOは、「より低い」HOMOまたはLUMOよりもこのような図の最上部近くに現れる。
【0009】
燐光発光分子の1つの用途はフルカラーディスプレイである。このようなディスプレイに対する工業規格では、特定色(「飽和」色とよばれる)を発するように適合されたピクセルが必要とされる。特に、これらの規格では、飽和赤色、飽和緑色、および飽和青色のピクセルが必要とされる。色は、当技術分野において周知であるCIE座標を用いて測定されうる。
【0010】
緑色発光分子の一例は、Ir(ppy)3と表されるトリス(2-フェニルピリジン)イリジウムであり、以下の構造を有する。
【0011】
【化1】

【0012】
この図、および本明細書における以後の図において、窒素から金属(ここでは、Ir)への供与結合が直線として金属錯体中に描かれている。Ir(ppy)3は、CIE 0.3, 0.63でスペクトルを発し、500cd/m2の初期輝度で約10,000時間の半減期、および約6%の量子効率を有する。Kwong et al, Appl. Phys. Lett., 81, 162 (2002)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第5844363号明細書
【特許文献2】米国特許第6303238号明細書
【特許文献3】米国特許第5707745号明細書
【特許文献4】米国特許第5703436号明細書
【特許文献5】米国特許第4769292号明細書
【特許文献6】米国特許第6310360号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第2002-0034656号公報
【特許文献8】米国特許出願公開第2002-0182441号公報
【特許文献9】米国特許出願公開第2003-0072964号公報
【特許文献10】国際公開WO02/074015号
【特許文献11】米国特許第6602540号B2明細書
【特許文献12】米国特許出願公開第2002-0071963号公報
【特許文献13】米国特許第6548956号B2明細書
【特許文献14】米国特許第6576134号B2明細書
【特許文献15】米国特許第6097147号明細書
【特許文献16】米国特許出願第09/931948号公報
【特許文献17】米国特許第5247190号明細書
【特許文献18】米国特許第6091195号明細書
【特許文献19】米国特許第5834893号明細書
【特許文献20】米国特許第6013982号明細書
【特許文献21】米国特許第6087196号明細書
【特許文献22】米国特許第6337102号明細書
【特許文献23】米国特許出願第10/233470号公報
【特許文献24】米国特許第6294398号明細書
【特許文献25】米国特許第6468819号明細書
【特許文献26】米国特許出願第10/771423号明細書
【特許文献27】米国特許出願第10/859796号明細書
【特許文献28】国際公開WO02/15645 A1、89-90頁
【特許文献29】米国特許出願第10/765295号明細書
【特許文献30】米国特許出願第10/289915号明細書
【特許文献31】米国特許出願第10/785287号明細書
【特許文献32】米国特許出願公開第2004/0086743号公報
【特許文献33】米国特許出願第10/829/011号明細書
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】Kwong et al, Appl. Phys. Lett., 81, 162 (2002)
【非特許文献2】Baldo et al., "Highly Efficient Phosphorescent Emission from Organic Electroluminescent Devices," Nature, vol. 395, 151-154, 1998
【非特許文献3】Baldo et al., "Very high-efficiency green organic light-emitting devices based on electrophosphorescence," Appl. Phys. Lett., vol. 75, No. 3, 4-6 (1999)
【非特許文献4】Adachi et al., "Nearly 100% Internal Phosphorescent Efficiency In An Organic Light Emitting Device," J. Appl. Phys., 90, 5048 (2001)
【非特許文献5】“Inorganic Chemistry”(2nd Edition), Gary L. Miessler and Donald A. Tan, Pentice-Hall (1998)
【非特許文献6】Beeston et al., Inorg. Chem. 1998, 37, 4368-4379
【非特許文献7】Ikai et al, Appl. Phys. Lett. 79 (2001) 156
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
工業規格は、フルカラーディスプレイの寿命が少なくとも約5000時間であることを要求している。さらに、高い安定性および効率は、高品質ディスプレイの重要な特性である。これらの要求に促されて、先行技術において達成されたものよりも、赤色、緑色および青色波長域において、より長い寿命、より高い安定性、より高い効率を示す燐光発光材料が求められるようになっている。本明細書において、向上したデバイス効率および安定性を有する燐光材料が開示される。
【0016】
有機発光デバイスが提供される。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記デバイスは、アノード、カソード、およびアノードとカソードとの間に配置された発光層を有する。発光層はさらに以下の構造を有する発光材料を含む。
【0018】
【化2】

【0019】
上記式中、
Mは、Ir、Pt、Rh、またはPdから選択される金属であり;
mは、1から、前記金属に結合し得る配位子の最大数までの値であり;
m+nは、前記金属に結合し得る配位子の最大数であり;
(X-Y)は、補助配位子であり;
環Aは、R'5の位置にアルキル置換基を有し、かつ前記金属Mに配位している少なくとも1個の窒素原子(N)を有する芳香族複素環または芳香族複素環式縮合環であり、前記環AはR'3、R'4、およびR'6の位置で1つまたは複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
加えて又は代わりに、環AのR'3およびR'4置換位置は、一緒に独立して、縮合環(任意選択で置換されていてもよい)を形成していてもよく;
環Bは、金属Mに配位している炭素原子を少なくとも1個有する芳香族環であり、環BはR3、R4、R5、およびR6の位置で1個または複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
R'3、R'4およびR'6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルであり;R'3、R'4およびR'6は1つまたは複数の置換基Zによって任意選択で置換されていてもよく;
R3、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、CN、CO2R、C(O)R、NR2、NO2、OR、ハロ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリール、または複素環式基からなる群から選択されるが、
R'3、R'4、およびR'6が全てHである場合は、R3、R4、R5、およびR6もまた全てHであるか、
あるいは、R4、R5、およびR6の少なくとも1つが、前記金属に結合し得る最大数の配位子の2つ以上を共有結合で連結する連結基、非置換フェニル環、フルオロ置換フェニル環、
または、環Bに対して非置換フェニル環と同等もしくはそれより小さい程度でそのフェニル環を同一面上(coplanar)にする置換基で置換されているフェニル環であり;
あるいは、R'3およびR6は、-CR2-CR2-、-CR=CR-、-CR2-、-O-、-NR-、-O-CR2-、-NR-CR2-、および-N=CR-から選択される基によって架橋されていてもよく;
各Rは、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはアラルキルであり;Rは1つまたは複数の置換基Zによって任意選択で置換されていてもよく;
各Zは、独立に、ハロゲン、R'、OR'、N(R')2、SR'、C(O)R'、C(O)OR'、C(O)N(R')2、CN、SO2、SOR'、SO2R'、またはSO3R'であり;
各R'は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである。
【0020】
発光材料自体もまた提供される。この発光材料は、発光デバイスに組み込まれたときに、向上した効率および安定性を有し得る。特に、本発明のデバイスは、公知のデバイスを凌ぐ、格段に向上した効率を示す。
【0021】
別の態様において、発光層は以下の構造を有する発光材料を含む。
【0022】
【化3】

【0023】
上記式中、
Mは、Ir、Pt、Rh、またはPdから選択される金属であり;
(X-Y)は、補助配位子であり;
mは、1から、前記金属に結合し得る配位子の最大数までの値であり;
m+nは、前記金属に結合し得る配位子の最大数であり;
環Aは、前記金属Mに配位している少なくとも1個の窒素原子(N)を有する芳香族複素環または芳香族複素環式縮合環であり、前記環AはR'3、R'4、R'5、およびR'6の位置で1つまたは複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
加えて又は代わりに、環AのR'3およびR'4置換位置は、一緒に独立して、縮合環(任意選択で置換されていてもよい)を形成していてもよく;
環Bは、金属Mに配位している炭素原子を少なくとも1個有する芳香族環であり、環Bは、R3、R4、R5、およびR6の位置で1個または複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
R'3、R'4、R'5およびR'6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルであり;R'3、R'4、およびR'6は1つまたは複数の置換基Zによって任意選択で置換されていてもよく;
R3、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、CN、CO2R、C(O)R、NR2、NO2、OR、ハロ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリール、または複素環式基からなる群から選択され、
あるいは、R'3およびR6は、-CR2-CR2-、-CR=CR-、-CR2-、-O-、-NR-、-O-CR2-、-NR-CR2-、および-N=CR-から選択される基によって架橋されていてもよく;
各Rは、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはアラルキルであり;Rは1つまたは複数の置換基Zによって任意選択で置換されていてもよく;
各Zは、独立に、ハロゲン、R'、OR'、N(R')2、SR'、C(O)R'、C(O)OR'、C(O)N(R')2、CN、SO2、SOR'、SO2R'、またはSO3R'であり;
各R'は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、
R3、R4、R5、R6、R'3、R'4、R'5、およびR'6の少なくとも1つは、アルキルもしくはアリール置換基である。
【0024】
この態様における発光材料もまた提供される。この発光材料は発光デバイスに組み込まれたときに、向上した効率および安定性を有し得る。
【0025】
好ましい態様において、発光材料はトリス化合物(この場合、m=3)である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、独立した電子輸送層、正孔輸送層、および発光層、ならびにその他の層を有する有機発光デバイスを示す図である。
【図2】図2は、独立した電子輸送層をもたない反転型有機発光デバイスを示す図である。
【図3】図3は、Ir(5'-Meppy)3を6%(全てのドーパント濃度は特に断らない限り重量%(wt%)で表されている)でドープして発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス1)、またはETL2として100ÅのHPT(試験デバイス2)の何れかを有するデバイスにおける電流密度(mA/cm2) 対 電圧(V)を比較したプロットを示す図である。
【図4】図4は、Ir(5'-Meppy)3を6%でドープして発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス1)、またはETL2として100ÅのHPT(試験デバイス2)の何れかを有するデバイスを比較して、発光効率(cd/A) 対 明るさ(cd/m2)を比べたプロットを示す図である。
【図5】図5は、Ir(5'-Meppy)3を6%でドープして発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス1)、またはETL2として100ÅのHPT(試験デバイス2)の何れかを有するデバイスを比較して、電流密度(mA/cm2)の関数として外部量子効率(ηext)を示す図である。
【図6】図6は、Ir(5'-Meppy)3を6%でドープして発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス1)、またはETL2として100ÅのHPT(試験デバイス2)の何れかを有するデバイスを比較して、10mA/cm2の電流密度での規格化エレクトロルミネセンススペクトル(規格化されたEL強度 対 波長)を示す図である。
【図7】図7は、Ir(5'-Meppy)3を6%でドープして発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス1)、またはETL2として100ÅのHPT(試験デバイス2)の何れかを有するデバイスを比較して、室温で、40mA/cm2の一定電流駆動の下での規格化輝度の減衰を示す図である。
【図8】図8は、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)を用い、Ir(5'-Me-5-Phppy)3を6%(試験デバイス3)、8%(試験デバイス5)、10%(試験デバイス7)、および12%(試験デバイス9)でドープして発光材料として用いたデバイスを比較して、電流密度(mA/cm2) 対 電圧(V)のプロットを示す図である。
【図9】図9は、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)を用い、Ir(5'-Me-5-Phppy)3を6%(試験デバイス3)、8%(試験デバイス5)、10%(試験デバイス7)、および12%(試験デバイス9)でドープして発光材料として用いたデバイスについて、発光効率(cd/A) 対 明るさ(cd/m2)のプロットを示す図である。
【図10】図10は、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)を用い、Ir(5'-Me-5-Phppy)3を6%(試験デバイス3)、8%(試験デバイス5)、10%(試験デバイス7)、および12%(試験デバイス9)でドープして発光材料として用いるデバイスについて、電流密度(mA/cm2)の関数として外部量子効率(ηext)を示す図である。
【図11】図11は、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)を用い、Ir(5'-Me-5-Phppy)3を6%(試験デバイス3)、8%(試験デバイス5)、10%(試験デバイス7)、および12%(試験デバイス9)でドープして発光材料として用いるデバイスについて、10mA/cm2の電流密度での規格化エレクトロルミネセンススペクトル(規格化されたEL強度 対 波長)を示す図である。
【図12】図12は、ETL2として50ÅのHPTを用い、Ir(5'-Me-5-Phppy)3を6%(試験デバイス4)、8%(試験デバイス6)、10%(試験デバイス8)、および12%(試験デバイス10)でドープして発光材料として用いるデバイスを比較して、電流密度(mA/cm2) 対 電圧(V)のプロットを示す図である。
【図13】図13は、ETL2として50ÅのHPTを用い、Ir(5'-Me-5-Phppy)3を6%(試験デバイス4)、8%(試験デバイス6)、10%(試験デバイス8)、および12%(試験デバイス10)でドープして発光材料として用いるデバイスを比較して、発光効率(cd/A) 対 明るさ(cd/m2)のプロットを示す図である。
【図14】図14は、ETL2として50ÅのHPTを用い、Ir(5'-Me-5-Phppy)3を6%(試験デバイス4)、8%(試験デバイス6)、10%(試験デバイス8)および12%(試験デバイス10)でドープして発光材料として用いるデバイスを比較して、電流密度(mA/cm2)の関数として外部量子効率(ηext)を示す図である。
【図15】図15は、ETL2として50ÅのHPTを用い、Ir(5'-Me-5-Phppy)3を6%(試験デバイス4)、8%(試験デバイス6)、10%(試験デバイス8)、および12%(試験デバイス10)でドープして発光材料として用いるデバイスを比較して、10mA/cm2の電流密度での規格化エレクトロルミネセンススペクトル(規格化されたEL強度 対 波長)を示す図である。
【図16】図16は、Ir(5'-Me-5-Phppy)3を8%でドープして発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス5)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス6)の何れかを有するデバイスを比較して、室温で、40mA/cm2の一定電流駆動の下での規格化された輝度の減衰を示す図である。
【図17】図17は、fac-トリス[3-メチル-5,6-ジヒドロベンゾ[h]キノリナト-N,C2']イリジウム(III)(化合物V)を6〜10%でCBP中にドープして発光材料として用いる試験デバイス11〜16について、10mA/cm2の電流密度での規格化されたエレクトロルミネセンススペクトル(規格化されたEL強度 vs 波長)を示す図である。
【図18】図18は、fac-トリス[3-メチル-5,6ジヒドロベンゾ[h]キノリナト-N,C2']イリジウム(III)(化合物V)を6〜10%でCBP中にドープして発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス11、13、および15)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス12、14、および16)の何れかを有するデバイスを比較して、発光効率(cd/A) 対 明るさ(cd/m2)のプロットを示す図である。
【図19】図19は、fac-トリス[3-メチル-5,6ジヒドロベンゾ[h]キノリナト-N,C2']イリジウム(III)(化合物V)を6〜10%でCBP中にドープして発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス11、13、および15)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス12、14、および16)の何れかを有するデバイスを比較して、電流密度(mA/cm2) 対 電圧(V)のプロットを示す図である。
【図20】図20は、試験デバイス13および14について規格化された輝度の減衰を示す図である。
【図21】図21は、fac-トリス[2-(2'-メチルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジナト-N,C2']イリジウム(III)(化合物例VI)を6〜12%でCBP中にドープして発光層として用いる試験デバイス17〜22について、10mA/cm2の電流密度での規格化されたエレクトロルミネセンススペクトル(規格化されたEL強度 対 波長)を示す図である。
【図22】図22は、fac-トリス[2-(2'-メチルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジナト-N,C2']イリジウム(III)(化合物例VI)を6〜12%でCBP中にドープして発光層として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス17、19、および21)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス18、20、および22)の何れかを有するデバイスを比較して、試験デバイス18〜22のデバイスについて、発光効率(cd/A) 対 明るさ(cd/m2)のプロットを示す図である。
【図23】図23は、fac-トリス[2-(2'-メチルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジナト-N,C2']イリジウム(III)(化合物例VI)を6〜12%でCBP中にドープして発光層として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス17、19、および21)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス18、20、および22)の何れかを有するデバイスを比較して、電流密度(mA/cm2) 対 電圧(V)のプロットを示す図である。
【図24】図24は、アニールした試験デバイス19、21、および22について、40mA/cm2の電流密度で、時間の関数として、規格化された輝度を示す図である。
【図25】図25は、試験デバイス17、19、20、および22について、1000cd/m2の初期輝度で、時間の関数として、規格化された輝度を示す図である。
【図26】図26は、6座配位子錯体(化合物例VII)を6〜10%でCBP中にドープして発光層における発光材料として用いる試験デバイス23〜26について、10mA/cm2の電流密度での規格化されたエレクトロルミネセンススペクトル(規格化されたEL強度 対 波長)を示す図である。
【図27】図27は、6座配位子錯体(化合物例VII)を6〜10%でCBP中にドープして発光層における発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス23および25)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス24および26)の何れかを有するデバイスを比較して、発光効率(cd/A) 対 明るさ(cd/m2)のプロットを示す図である。
【図28】図28は、6座配位子錯体(化合物例VII)を6〜10%でCBPにドープして発光層における発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス23および25)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス24および26)の何れかを有するデバイスを比較して、電流密度(mA/cm2) 対 電圧(V)のプロットを示す図である。
【図29】図29は、試験デバイス23および26について、40mA/cm2の電流密度で、時間の関数として、規格化された輝度を示す図である。
【図30】図30は、fac-トリス[2-(2'-メチルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジナト-N,C2']イリジウム(III)(化合物例VI)だけの層を発光層として有する試験デバイス27および28と、Ir(3'-Meppy)3だけの層を発光層として有する比較例デバイス3および4において、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス27および比較例デバイス3)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス28および比較例デバイス4)の何れかを有するデバイスを比較して、10mA/cm2の電流密度での規格化エレクトロルミネセンススペクトル(規格化されたEL強度 対 波長)を示す図である。
【図31】図31は、ドーピングのない発光層を有し、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス27および比較例デバイス3)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス28および比較例デバイス4)の何れかを有するデバイスを比較して、発光効率(cd/A) 対 明るさ(cd/m2)のプロットを示す図である。
【図32】図32は、ドーピングなしの発光層を有し、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス27および比較例デバイス3)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス28および比較例デバイス4)の何れかを有するデバイスを比較して、電流密度(mA/cm2) 対 電圧(V)のプロットを示す図である。
【図33】図33は、Ir[5'-Me-5-(4-FPh)ppy]3(化合物例VIII)を6%、8%、および10%でCBP中にドープして発光層における発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス29、31および33)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス30、32および34)の何れかを有するデバイスを比較して、電流密度(mA/cm2) 対 電圧(V)のプロットを示す図である。
【図34】図34は、Ir[5'-Me-5-(4-FPh)ppy]3(化合物例VIII)を6%、8%、および10%でCBPにドープして発光層における発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス29、31および33)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス30、32および34)の何れかを有するデバイスを比較して、発光効率(cd/A) 対 明るさ(cd/m2)のプロットを示す図である。
【図35】図35は、Ir[5'-Me-5-(4-FPh)ppy]3(化合物例VIII)を6%、8%、および10%でCBP中にドープして発光層における発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス29、31および33)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス30、32および34)の何れかを有するデバイスを比較して、外部量子効率(%) 対 電流密度(mA/cm2)のプロットを示す図である。
【図36】図36は、Ir[5'-Me-5-(4-FPh)ppy]3(化合物例VIII)を6%、8%、および10%でCBP中にドープして発光層における発光材料として用いる試験デバイス29〜34について、10mA/cm2の電流密度での規格化エレクトロルミネセンススペクトル(規格化されたEL強度 対 波長)を示す図である。
【図37】図37は、Ir[5'-Me-5-(3-FPh)ppy]3(化合物例IX)を6%、8%、および10%でCBP中にドープして発光層における発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス35、37および39)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス36、38および40)の何れかを有するデバイスを比較して、電流密度(mA/cm2) 対 電圧(V)のプロットを示す図である。
【図38】図38は、Ir[5'-Me-5-(3-FPh)ppy]3(化合物例IX)を6%、8%、および10%でCBP中にドープして発光層における発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス35、37および39)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス36、38および40)の何れかを有するデバイスを比較して、発光効率(cd/A) 対 明るさ(cd/m2)のプロットを示す図である。
【図39】図39は、Ir[5'-Me-5-(3-FPh)ppy]3(化合物例IX)を6%、8%および10%でCBPにドープして発光層における発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス35、37および39)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス36、38および40)の何れかを有するデバイスを比較して、外部量子効率(%) 対 電流密度(mA/cm2)のプロットを示す図である。
【図40】図40は、Ir[5'-Me-5-(3-FPh)ppy]3(化合物例IX)を6%、8%、および10%でCBP中にドープして発光層における発光材料として用いる試験デバイス35〜40について、10mA/cm2の電流密度での規格化されたエレクトロルミネセンススペクトル(規格化されたEL強度 対 波長)を示す図である。
【図41】図41は、fac-トリス[2-(2'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]イリジウム(III)(化合物例X)を6〜10%でCBP中にドープして発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス61、63および65)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス62、64および66)の何れかを有するデバイスを比較して、電流密度(mA/cm2) 対 電圧(V)のプロットを示す図である。
【図42】図42は、fac-トリス[2-(2'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]イリジウム(III)(化合物例X)を6〜10%でCBPにドープして発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス61、63および65)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス62、64および66)の何れかを有するデバイスを比較して、発光効率(cd/A) 対 明るさ(cd/m2)のプロットを示す図である。
【図43】図43は、fac-トリス[2-(2'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]イリジウム(III)(化合物例X)を6%、8%、および10%でCBPにドープして発光層における発光材料として用い、ETL2として100Åのアルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート(BAlq)(試験デバイス61、63および65)、またはETL2として50ÅのHPT(試験デバイス62、64および66)の何れかを有するデバイスを比較して、外部量子効率(%) 対 電流密度(mA/cm2)のプロットを示す図である。
【図44】図44は、fac-トリス[2-(2'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]イリジウム(III)(化合物例X)を6〜10%でCBPにドープして発光材料として用いる試験デバイス61〜66について、10mA/cm2の電流密度での規格化されたエレクトロルミネセンススペクトル(規格化されたEL強度 対 波長)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
〔詳細な説明〕
一般に、OLEDはアノードとカソードの間に配置され、これらに電気的に接続された少なくとも1つの有機層を備える。電流を流すと、(1つ又は複数の)有機層に、アノードは正孔を注入し、カソードは電子を注入する。注入された正孔と電子はそれぞれ、反対に帯電電した電極に向かって移動する。電子と正孔が同じ分子に局在する時、「励起子」(励起エネルギー状態を有する局在化した電子-正孔対である)が生成される。励起子が光放出機構により緩和するときに光が放出される。いくつかの場合には、励起子はエキシマーまたはエキシプレックスに局在化されることがある。非放射機構、例えば熱緩和もまた起こり得るが、通常、望ましくないと考えられている。
【0028】
初期のOLEDでは、例えば、米国特許第4769292号(参照により全体を援用する)に開示されているように、一重項状態から発光する(「蛍光」)発光分子を用いた。蛍光発光は一般に、10ナノ秒未満の時間範囲に起こる。
【0029】
より最近、三重項状態から発光する(「燐光」)発光材料を有するOLEDが実際に示された。Baldo et al., "Highly Efficient Phosphorescent Emission from Organic Electroluminescent Devices", Nature, vol. 395, 151-154, 1998(「Baldo-I」)、および、Baldo et al., "Very high-efficiency green organic light-emitting devices based on electrophosphorescence", Appl. Phys. Lett., vol. 75, No. 3, 4-6 (1999)(「Baldo-II」)(これらは参照により全体を援用する)。燐光は、遷移がスピン状態の変化を必要とするので「禁制」遷移といわれることがあり、量子力学はこのような遷移は好ましくないことを示している。結果として、燐光は、一般に、少なくとも10ナノ秒を超える時間範囲で起こり、典型的には100ナノ秒を超える。燐光の自然な放射寿命が余りに長いと、三重項が非放射機構により減衰して全く光が放出されないということがあり得る。有機燐光は、しばしば、非共有電子対を有するヘテロ原子を含む分子においてもまた、非常に低温で観察される。2,2'-ビピリジンはこのような分子である。非放射減衰機構は通常、温度に依存するので、液体窒素の温度で燐光を示す材料でも、室温では燐光を示さないであろう。しかし、Baldoにより実証されたように、室温で実際に燐光を発する燐光化合物を選択することによって、この問題に取り組むことができる。代表的な発光層には、ドープまたは無ドープ燐光有機-金属材料が含まれ、以下に開示されている:米国特許第6303238号、米国特許第6310360号;米国特許出願公開第2002-0034656号、米国特許出願公開第2002-0182441号;および米国特許出願公開第2003-0072964号;ならびに国際公開WO-02/074015。
【0030】
一般に、OLED中の励起子は、約3:1の比で、すなわち、約75%の三重項と約25%の一重項として、生成されると考えられている。Adachi et al., "Nearly 100% Internal Phosphorescent Efficiency In An Organic Light Emitting Device", J. Appl. Phys., 90, 5048 (2001)(参照により全体を援用する)を参照されたい。多くの場合、一重項励起子は「項間交差」を通じて三重項励起状態に容易にエネルギーを移動できるが、三重項励起子はエネルギーを一重項励起状態に容易には移動できない。結果として、燐光OLEDにより、理論的に100%の内部量子効率が可能である。蛍光デバイスにおいて、三重項励起子のエネルギーは通常、デバイスを昇温させる無放射減衰過程に費やされるので、結果的に内部量子効率はずっと小さくなる。三重項励起状態から発光する燐光材料を用いるOLEDが、例えば、米国特許第6303238号(参照により全体を援用する)に開示されている。
【0031】
燐光発光に先立って、三重項励起状態から、発光減衰が起こる中間の非三重項状態への遷移が起こる。例えば、ランタニド元素に配位した有機分子は、しばしば、ランタニド金属に局在化した励起状態から燐光を発する。しかし、このような材料は三重項状態から直接、燐光を発するのでなく、代わりに、ランタニド金属イオンに集中した原子励起状態から発光する。ユウロピウムジケトナート錯体はこれらのタイプの化学種の1群を例示する。
【0032】
三重項からの燐光は、有機分子を大きな原子番号の原子のごく近くに、好ましくは結合を通じて留めることによって蛍光を超えて増大させることができる。この現象は、重原子効果と呼ばれ、スピン-軌道カップリングとして知られている機構によって生じる。このような燐光遷移は、トリス(2-フェニルピリジン)イリジウム(III)のような有機金属分子の励起金属から配位子への電荷移動(metal-to-ligand charge transfer、MLCT)状態により観察される。
【0033】
本明細書では、「三重項エネルギー」という用語は、与えられた材料の燐光スペクトル中に認められる最も高いエネルギーピークに対応するエネルギーを表す。最も高いエネルギーピークは、必ずしも、燐光スペクトルにおける最大強度を有するピークではなく、例えば、このようなピークの高エネルギー側の明瞭な肩の局所的最大値であり得る。
【0034】
本明細書では、「有機金属」という用語は当業者に一般に理解されている通りであり、例えば、"Inorganic Chemistry" (2nd Edition), Gary L. Miessler and Donald A. Tan, Pentice-Hall (1998)、に記載されている通りである。したがって、有機金属という用語は、炭素-金属の結合を通じて金属に結合した有機基を有する化合物を表す。有機金属それ自体には配位化合物は含まれておらず、配位化合物はヘテロ原子からの供与結合(donor bond)だけを有する物質(例えば、アミン、ハライド、擬ハライド(CNなど)の金属錯体)である。実際に、有機金属化合物は、有機化学種への炭素-金属結合の1つまたは複数以外に、ヘテロ原子からの供与結合の1つまたは複数を通常含む。有機化学種への炭素-金属結合は、金属と有機基(例えば、フェニル、アルキル、アルキニルなど)の炭素原子との間の直接結合をいうが、CNの炭素のような「無機炭素」への金属結合をいわない。
【0035】
図1は有機発光デバイス100を示している。この図は、必ずしも一定の縮尺で描かれていない。デバイス100は、基材110、アノード115、正孔注入層120、正孔輸送層125、電子阻止層130、発光層135、正孔阻止層140、電子輸送層(ETL)145、電子注入層150、保護層155、およびカソード160を含み得る。カソード160は、第1導電層162および第2導電層164を有する複合カソードである。デバイス100は、記載した層を順次、堆積させることによって製造できる。
【0036】
基材110は望みの構造特性をもたせる任意の適切な基材であってもよい。基材110は柔軟であっても堅くてもよい。基材110は透明、半透明または不透明であり得る。プラスチックおよびガラスは好ましい堅い基材材料の例である。プラスチックおよび金属箔は好ましい柔軟基材材料の例である。基材110は回路の作製を容易にするために、半導体材料であってもよい。例えば、基材110は、続いて基材上に堆積されるOLEDを制御できる回路がその上に作製されているシリコンウェハであってもよい。他の基材を使用してもよい。基材110の材料および厚さは、望みの構造および光学特性が得られるように選択され得る。
【0037】
アノード115は、有機層に正孔を輸送するのに十分導電性である任意の適切なアノードであってもよい。アノード115の材料は、約4eVより大きい仕事関数を有する(「高仕事関数材料」)。好ましいアノード材料には、導電性金属酸化物、例えば、インジウムスズ酸化物(ITO)およびインジウム亜鉛酸化物(IZO)、アルミニウム亜鉛酸化物(AlZnO)、および金属が含まれる。アノード115(および基材110)は、下部発光デバイスを作り出すのに十分なだけ透明であり得る。好ましい透明基材とアノードの組合せは、ガラスまたはプラスチック(基材)上に堆積された市販のITO(アノード)である。柔軟で透明な基材-アノードの組合せは、米国特許第5844363号および米国特許第6602540号B2(これらは参照により全体を援用する)に開示されている。アノード115は不透明および/または反射性であり得る。反射性アノード115は、デバイスの上部からの発光量を増加させるために、いくつかの上部発光デバイスのとって好ましいものであり得る。アノード115の材料および厚さは、望みの導電性および光学特性が得られるように選択され得る。アノード115が透明である場合は、特定の材料に対して、望みの導電性をもたせるのに十分なだけ厚いが、それでも望みの透明度をもたせるのに十分なだけ薄い、厚さの範囲があり得る。他のアノード材料および構造を用いてもよい。
【0038】
正孔輸送層125には、正孔を輸送できる材料が含まれ得る。正孔輸送層130は真性(ドープされていない)であってもドープされていてもよい。ドーピングは導電性を増すために使用され得る。α-NPDおよびTPDは真性正孔輸送層の例である。p型ドープ正孔輸送層の例は、Forrestらの米国特許出願公開第2002-0071963号(参照により全体を援用する)に開示されているように、50:1のモル比でF4-TCNQによりドープされたm-MTDATAである。他の正孔輸送層を用いてもよい。
【0039】
発光層135は、電流がアノード115とカソード160との間に流れたときに発光できる有機材料を含み得る。好ましくは、発光層135は燐光発光材料を含むが、蛍光発光材料もまた使用され得る。燐光材料が、このような材料に付随する高いルミネセンス効率のために好ましい。発光層135はまた、電子および/または正孔を輸送できるホスト材料(電子、正孔、および/または励起子を捕捉し得る発光材料によりドープされている)を含んでいてもよく、励起子は光放出機構により発光材料から緩和する。発光層135は、輸送および発光特性を併せもつ単一材料を含んでいてもよい。発光材料がドーパントであるか主成分であるかに関わらず、発光層135は、発光材料の発光波長を調整するドーパントのような他の材料を含み得る。発光層135は、組み合わされて、望みの光スペクトルを発光できる複数の発光材料を含んでいてもよい。燐光発光材料の例には、Ir(ppy)3が含まれる。蛍光発光材料の例には、DCMおよびDMQAが含まれる。ホスト材料の例には、Alq3、CBP、およびmCPが含まれる。発光性でホストである材料の例は、Thompsonらの米国特許第6303238号(参照により全体を援用する)に開示されている。発光材料は発光層135に多くのやり方で含まれ得る。例えば、発光性の小分子がポリマーに組み込まれていてもよい。これは、いくつかのやり方によって、例えば、小分子を、別個の独立した分子種としてポリマーにドープすることによって;あるいは、コポリマーを生成するように小分子をポリマー骨格に組み入れることによって;あるいは、小分子をポリマーにペンダント基として結合させることによって実施できる。他の発光層材料および構造を用いてもよい。例えば、小分子の発光材料はデンドリマーのコアとして存在してもよい。
【0040】
多くの有用な発光材料は、金属中心に結合した1種または複数の配位子を含む。配位子は、それが有機金属発光材料の光活性に直接寄与する場合、「光活性」とよぶことができる。「光活性」配位子は、金属と共同で、光子が放出されるときに、電子がそこから、またそこへ移動する複数のエネルギー準位を提供する。他の配位子は「補助」とよぶことができる。補助配位子は、例えば、光活性配位子のエネルギー準位をシフトさせることによって、分子の光活性を変化させ得るが、補助配位子は光の放出に関与するエネルギー準位を直接提供しない。1つの分子において光活性である配位子は別の分子においては補助である得る。光活性および補助のこれらの定義は非限定的な理論を意図したものである。
【0041】
電子輸送層(ETL)140は、電子を輸送できる材料を含み得る。電子輸送層140は、真性(ドープされていない)であることも、またはドープされていることもある。ドーピングは導電性を増すために使用され得る。Alq3は真性電子輸送層の例である。n型ドープ電子輸送層の例は、Forrestらの米国特許出願公開第2002-0071963号(参照により全体を援用する)に開示されているように、1:1のモル比でLiによりドープされたBPhenである。他の電子輸送層を用いてもよい。
【0042】
電子輸送層の電荷担体成分は、電子がカソードから電子輸送層のLUMO(最低空分子軌道)へ効率的に注入され得るように選択され得る。「電荷担体成分」は、実際に電子を輸送するLUMOを担う材料である。この成分は基礎(ベース)材料であるか、あるいはそれはドーパントであってもよい。有機材料のLUMO準位は一般にその材料の電子親和力により特徴付けることができ、カソードの相対的電子注入効率は一般にカソード材料の仕事関数によって特徴付けることができる。これは、電子輸送層と近くのカソードの好ましい性質は、ETLの電荷担体成分の電子親和力とカソード材料の仕事関数とによって特定できることを意味する。特に、高い電子注入効率を実現するために、カソード材料の仕事関数は、電子輸送層の電荷担体成分の電子親和力より、好ましくは約0.75eV以下であり、より好ましくは約0.5eV以下である。同様の考慮は電子が注入される如何なる層にも適用される。
【0043】
カソード160は、当技術分野で公知の、カソード160が電子を伝導しデバイス100の有機層に注入できるような、任意の適切な材料または材料の組合せであってもよい。カソード160は透明または不透明であり、また反射性であり得る。金属および金属酸化物は適切なカソード材料の例である。カソード160は単層であるか、あるいは複合構造を有していてもよい。図1は、薄い金属層162とより厚い導電性金属酸化物層164とを有する複合カソード160を示している。複合カソードにおいて、より厚い層164の好ましい材料には、ITO、IZO、および当技術分野で公知のその他の材料が含まれる。米国特許第5703436号、米国特許第5707745号、米国特許第6548956号B2、および米国特許第6576134号B2(これらは参照により全体を援用する)は、スパッタリングにより堆積させた透明で導電性のITO層が上に重なったMg:Agのような薄い金属層を有する複合カソードを含めて、カソードの例を開示している。下にある有機層と接触しているカソード160の部分は、それが単層カソード160、複合カソードの薄い金属層162、または何らかの他の部分であるかどうかに関わらず、好ましくは、約4eVより小さい仕事関数を有する材料(「低仕事関数材料」)からなる。他のカソード材料および構造を用いてもよい。
【0044】
阻止層(ブロッキング層)は、発光層から出て行く電荷担体(電子または正孔)および/または励起子の数を減らすために使用され得る。電子阻止層130は、電子が発光層135を出て正孔輸送層125に向かうことを防ぐために、発光層135と正孔輸送層125との間に配置され得る。同様に、正孔阻止層140は、正孔が発光層135を出て電子輸送層140に向かうことを防ぐために、発光層135と電子輸送層145との間に配置され得る。ブロック層はまた、励起子が発光層から拡散して出て行くのを防ぐためにも使用され得る。ブロック層の理論と使用は、より詳細に、米国特許第6097147号およびForrestらの米国特許出願公開第2002-0071963号(これらは参照により全体を援用する)に記載されている。
【0045】
本明細書では、「阻止層」という用語は、この層がデバイスを通しての電荷担体および/または励起子の輸送を著しく抑制するバリアを提供することを意味するが、この層が電荷担体および/または励起子を必ずしも完全にブロックすることは含んでいない。デバイスにこのような阻止層が存在することにより、阻止層のない類似のデバイスに比べて効率は相当に高くなり得る。また、阻止層は、OLEDの望ましい部分に発光を限定するためにも使用され得る。
【0046】
一般に、注入層は、1つの層、例えば電極または有機層から、近くの有機層への電荷担体の注入を促進し得る材料からなる。注入層はまた電荷輸送機能もまた果たし得る。デバイス100において、正孔注入層120は、アノード115から正孔輸送層125への正孔の注入を促進する如何なる層であってもよい。CuPcはITOアノード115、およびその他のアノードからの正孔注入層として使用され得る材料の例である。デバイス100において、電子注入層150は、電子輸送層145への電子の注入を促進する如何なる層であってもよい。LiF/Alは隣の層から電子輸送層への電子注入層として使用され得る材料の例である。他の材料または材料の組合せを注入層に用いてもよい。特定のデバイス構成に応じて、注入層はデバイス100において示されているものとは異なる位置に配置されてもよい。注入層のさらなる例は、Luらの米国特許出願第09/931948号(参照により全体を援用する)に記載されている。正孔注入層は、スピンコートされたポリマー(例えばPEDOT:PSS)のように、溶液から堆積された材料を含んでいるか、あるいは、それは気相堆積された小分子材料(例えば、CuPcまたはMTDATA)でもあり得る。
【0047】
正孔注入層(HIL)は、アノードから正孔注入材料への正孔の注入を効率的にするために、アノード表面を平坦化するか、または濡らしてもよい。正孔注入層はまた、HILの一方の側に隣接するアノード層とHILの反対側の正孔輸送層とに、都合よく適合するHOMO(最高被占分子軌道)エネルギー準位(本明細書に記載されている相対イオン化ポテンシャル(IP)エネルギーにより定まる)を有する電荷担体成分も含み得る。「電荷担体成分」は、実際に正孔を輸送するHOMOを担う材料である。この成分はHILのベース材料あるか、あるいは、それはドーパントであってもよい。ドープされたHILを用いることにより、ドーパントをその電気的性質で選択でき、ホストをモルホロジー的性質(例えば、濡れ性、柔軟性、靱性など)で選択できる。HIL材料の好ましい性質は、正孔をアノードからHIL材料に効率的に注入できるということである。特に、HILの電荷担体成分は、好ましくは、アノード材料のIPより約0.7eVを超えて大きくはないIPを有する。より好ましくは、電荷担体成分は、アノード材料より約0.5eVを超えて大きくはないIPを有する。同様の考慮は正孔が注入される如何なる層にも適用される。このようなHIL材料が一般的な正孔輸送材料の正孔伝導度より相当に小さい正孔伝導度を有し得るという点において、HIL材料はOLEDの正孔輸送層に通常使用される一般的な正孔輸送材料からさらに区別される。本発明でのHILの厚さは、アノード層の表面を平坦化するか、または濡らすのに十分なだけの厚さであり得る。例えば、10nmのように小さいHILの厚さでも、非常に滑らかなアノード表面では許容され得る。しかし、アノード表面は非常に粗い傾向があるので、いくつかの場合には50nmまでのHILの厚さが望まれる。
【0048】
保護層は次の製造工程の間、下にある層を保護するために使用され得る。例えば、金属または金属酸化物の上部電極を作製するために用いられる工程は有機層を損傷し得るので、保護層はこのような損傷を減らすかまたは無くすために使用され得る。デバイス100において、保護層155は、カソード160の作製中、下にある有機層への損傷を減らすことができる。好ましくは、保護層は、それがデバイス100の駆動電圧を著しく増加させないように、それが輸送する担体のタイプ(デバイス100では電子)に対する大きな担体移動度を有する。CuPc、BCP、および様々な金属フタロシアニンは、保護層に使用され得る材料の例である。他の材料または材料の組合せを用いてもよい。好ましくは、保護層155の厚さは、有機保護層160が堆積された後に実施される製造工程によって下にある層への損傷がほとんどまたは全くないのに十分なだけ厚いが、デバイス100の駆動電圧を著しく増加させる程には厚くない。保護層155はその導電性を増すためにドープされてもよい。例えば、CuPCまたはBCPの保護層160はLiによりドープされ得る。保護層のより詳細な説明は、Luらの米国特許出願第09/931948号(参照により全体を援用する)に見出すことができる。
【0049】
図2は上下逆(反転型)のOLED200を示している。このデバイスは、基材210、カソード215、発光層220、正孔輸送層225、およびアノード230を含む。デバイス200は記載した層を順次、堆積させることによって製造できる。最も普通のOLEDの構成はアノードの上方に配置されたカソードを有し、デバイス200はアノード230の下方に配置されたカソード215を有するので、デバイス200を「上下逆の」OLEDということができる。デバイス100に関して記載したものに類似の材料を、デバイス200の対応する層に使用できる。図2は、デバイス100の構造から如何にいくつかの層を省けるかの1つの例を提供している。
【0050】
図1および2に図示されている簡単な層状構造は非限定的な例として提供しており、本発明の実施形態は多様なその他の構造に関連して使用され得ることが分かる。記載されている具体的な材料および構造は事実上例示であり、他の材料および構造も使用できる。設計、性能、およびコスト要因に基づいて、様々なやり方で、記載された様々な層を結び付けて一体化することによって、作動し得るOLEDを実現しても、あるいは、いくつかの層を完全に省いてもよい。具体的に記載されていない他の層もまた含まれ得る。具体的に記載されているもの以外の材料を用いてもよい。本明細書に記載されている例の多くは単一の材料を含むものとして様々な層を記載しているが、材料の組合せ(例えばホストおよびドーパントの混合物、またはより一般的に混合物)を用いてもよい。また、層は様々な付属層(sublayer)を有し得る。本明細書において様々な層に与えられている名称は、厳格に限定しようとするものではない。例えば、デバイス200において、正孔輸送層225は正孔を輸送し、発光層220に正孔を注入するので、正孔輸送層として、あるいは正孔注入層としても記載され得る。一実施形態において、OLEDは、カソードとアノードとの間に配置された「有機層」を有するとして記載され得る。この有機層は単一の層を含むか、あるいは、例えば図1および2に関連して記載された様々な有機材料の複数の層をさらに含んでいてもよい。
【0051】
Friendらの米国特許第5247190号(参照により全体を援用する)に開示されているようなポリマー材料で構成されるOLED(PLED)のように、具体的に記載されていない構造および材料もまた使用してよい。さらなる例として、単一の有機層を有するOLEDが使用され得る。OLEDは、例えば、Forrestらの米国特許第5707745号(参照により全体を援用する)に記載されているようにして積層できる。OLEDの構造は、図1および2に示されている簡単な層状構造から逸脱していてもよい。例えば、基材は、光取出し(out-coupling)を向上させるために、Forrestらの米国特許第6091195号(参照により全体を援用する)に記載されているメサ構造、および/または、Bulovicらの米国特許第5834893号(参照により全体を援用する)に記載されているピット構造のような、角度の付いた反射表面を含み得る。
【0052】
特に断らなければ、様々な実施形態の層のいずれも、何らかの適切な方法によって堆積され得る。有機層では、好ましい方法には、熱蒸着(thermal evaporation)、インクジェット(例えば、米国特許第6013982号および米国特許第6087196号(これらは参照により全体を援用する)記載されている)、有機気相成長(organic vapor phase deposition、OVPD)(例えば、Forrestらの米国特許第6337102号(参照により全体を援用する)に記載されている)、ならびに、有機気相ジェットプリンティング(organic vapor jet printing、OVJP)(例えば、米国特許出願第10/233470号(参照により全体を援用する)に記載されている)が含まれる。他の適切な堆積方法には、スピンコーティングおよび他の溶液に基づく方法が含まれる。溶液に基づく方法は、好ましくは、窒素または不活性雰囲気内で実施される。他の層では、好ましい方法には熱蒸着が含まれる。好ましいパターニング方法には、マスクを通しての堆積、低温溶接(cold welding)(例えば、米国特許第6294398号および米国特許第6468819号(これらは参照により全体を援用する)に記載されている)、ならびに、インクジェットおよびOVJPのような堆積方法のいくつかに関連するパターニングが含まれる。他の方法もまた用いてよい。堆積される材料は、それらを特定の堆積方法に適合させるために修飾されてもよい。例えば、分岐したまたは分岐のない、好ましくは少なくとも3個の炭素を含むアルキルおよびアリール基のような置換基が、溶液による処理を受ける性能を向上させるために、小分子に使用され得る。20個以上の炭素を有する置換基を用いてもよいが、3〜20個の炭素が好ましい範囲である。非対称材料は再結晶する傾向がより小さいことが多いので、非対称構造を有する材料は、対称構造を有する材料より溶液処理性が良好であり得る。デンドリマー置換基を、溶液処理を受ける小分子の性能を向上させるために用いてもよい。
【0053】
本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書において開示されている分子を多くの異なるやり方で置換することができる。置換基を付加した後、連結基を通して2座配位子の2つ以上を連結して、例えば、第1配位子を第2配位子に共有結合で連結する連結基を有する4座配位子または6座配位子を生成させるようにして、3つの2座配位子を有する化合物にこれらの置換基を付け加えることができる。他の連結も生成され得る。適切な連結基および連結は、例えば、米国特許出願第10/771423号および米国特許出願第10/859796号(これらは参照により全体を援用する)に記載されている。このタイプの連結は、連結のない類似の化合物に対して安定性が増大し得ると考えられている。好ましい実施形態において、多座配位子系は、配位子への連結基の金属触媒によるカップリングによって調製される。例えば、Beeston et al., Inorg. Chem. 1998, 37, 4368-4379、を参照されたい。好ましい実施形態において、連結基Xは、連結した配位子間にπ共役を全くもたらさない。連結された配位子の間にπ共役があると、配位子および生じる金属錯体の電子特性が変わり得る(例えば、ルミネセンスのレッドシフト)。配位子および得られる金属錯体の電子特性を著しく変えることなく、配位子を互いに連結することが望ましい。非共役連結基は、π電子を全く含まない原子(例えば、sp3混成炭素またはケイ素)の少なくとも1個を連結に含む。本発明の好ましい実施形態において、連結基Xは、-(CR2)d-、-[O(CR2)]e-、または次式を有する基からなる群から選択される。
【0054】
【化4】

【0055】
a. 上記式中、
Aは、-(CR2)f、または-Z-(CR2)g-であり;
Zは、-O-、-NR-、または-SiR2-であり;
B1は、-O-、-NR-、-CR=CR-、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、または複素環式基であり;
B2は、
【0056】
【化5】

【0057】
、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、または複素環式基であり;
a. 各Rは、独立に、H、アルキル、アラルキル、アリール、およびヘテロアリールから選択され、
i. dはlから6であり、
ii. eは1から6であり、
iii. fは1から4であり、
iv. gは1から4である。
【0058】
本発明の実施形態により製造されたデバイスは多様な消費者製品に組み込むことができ、これらの製品には、フラットパネルディスプレイ、コンピュータのモニタ、テレビ、広告板、室内および屋外の照明灯および/または信号灯、ヘッドアップディスプレイ、完全透明(fully transparent)ディスプレイ、フレキシブルディスプレイ、レーザープリンタ、電話機、携帯電話、携帯情報端末(personal digital assistant、PDA)、ラップトップコンピュータ、デジタルカメラ、カムコーダ、ビューファインダー、マイクロディスプレイ、乗り物、大面積壁面(large area wall)、映画館およびスタジアムのスクリーン、または標識が含まれる。パッシブマトリクスおよびアクティブマトリクスを含めて、様々な制御機構を用いて、本発明により製造されたデバイスを制御できる。デバイスの多くは、18℃から30℃、より好ましくは室温(20〜25℃)のような、人にとって快適な温度範囲において使用されることが意図されている。
【0059】
本明細書に記載されている材料および構造は、OLED以外のデバイスにも用途があり得る。例えば、有機太陽電池および有機光検出器のような他のオプトエレクトロニクスデバイスはこれらの材料および構造を用い得る。より広く、有機デバイス(例えば有機トランジスタ)に、これらの材料および構造を用いることができる。
【0060】
本明細書では、「ハロ」または「ハロゲン」という用語には、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素が含まれる。
【0061】
本明細書では、「アルキル」という用語で、直鎖および分岐鎖アルキル基の両方を考えている。好ましいアルキル基は1から15個の炭素原子を含むものであり、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチルなどが含まれる。さらに、アルキル基は、ハロ、CN、CO2R、C(O)R、NR2、環状アミノ、NO2、およびORから選択される1つまたは複数の置換基により任意選択で置換されていてもよい。
【0062】
本明細書では、「シクロアルキル」という用語で、環状アルキル基を考えている。好ましいシクロアルキル基は、3から7個の炭素原子を含むものであり、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロへキシルなどが含まれる。さらに、シクロアルキル基は、ハロ、CN、CO2R、C(O)R、NR2、環状アミノ、NO2、およびORから選択される1つまたは複数の置換基により任意選択で置換されていてもよい。
【0063】
本明細書では、「アルケニル」とい用語で、直鎖および分岐鎖の両方のアルケン基を考えている。好ましいアルケニル基は、2から15個の炭素原子を含むものである。さらに、アルケニル基は、ハロ、CN、CO2R、C(O)R、NR2、環状アミノ、NO2、およびORから選択される1つまたは複数の置換基により任意選択で置換されていてもよい。
【0064】
本明細書では、「アルキニル」とい用語で、直鎖および分岐鎖アルキン基の両方を考えている。好ましいアルキニル基は、2から15個の炭素原子を含むものである。さらに、アルケニル基は、ハロ、CN、CO2R、C(O)R、NR2、環状アミノ、NO2、およびORから選択される1つまたは複数の置換基により任意選択で置換されていてもよい。
【0065】
本明細書では、「アルキルアリール」という用語で、置換基として芳香族基を有するアルキル基を考えている。さらに、アルキルアリール基は、ハロ、CN、CO2R、C(O)R、NR2、環状アミノ、NO2、およびORから選択される1つまたは複数の置換基により任意選択で置換されていてもよい。本明細書では、「複素環式基」とい用語で、非芳香族環状基を考えている。好ましい複素環式基は、少なくとも1個のヘテロ原子を含む3から7個の環原子を含むものであり、複素環式基には、環状アミン(例えば、モルホリノ、ピペルジノ(piperdino)、ピロリジノなど)、および環状エーテル(例えば、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピランなど)が含まれる。
【0066】
本明細書では、「アリール」または「芳香族基」という用語で、単環基および多環系を考えている。多環式の環は、2個の炭素が2つの隣接する環により共有されている(環が「縮合」している)2つ以上の環を有し、少なくとも1つの環が芳香族である(例えば、別の環はシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、複素環であってもよい)。
【0067】
本明細書では、「ヘテロアリール」という用語で、1から3個のヘテロ原子を含む単環の複素芳香族基、例えば、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、トリアゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、およびピリミジンなどを考えている。ヘテロアリールという用語には、2個の原子が2つの隣接する環に共有されている(環が「縮合」している)2つ以上の環を有し、これらの環の少なくとも1つはヘテロアリールである多環式複素芳香族系もまた含まれる(例えば、別の環はシクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、複素環および/またはヘテロアリールであってもよい)。
【0068】
整数の値の範囲は全範囲にわたる両端を含んでいる。したがって、例えば、0〜4の間の範囲は、0、1、2、3および4の値を含む。
【0069】
予想外で例外的に高いデバイス効率を有する燐光OLEDが本明細書において開示されている。いくつかの実施形態において、使用される燐光ドーパントはIr(5'-アルキル-2-フェニルピリジン)型の金属錯体である。多くのアルキル置換Ir(2-フェニルピリジン)錯体が知られている。しかし、本発明者は、5'-アルキル置換類似体(アナログ)は、これらが有機発光デバイスに組み込まれた場合に予想外の結果が得られるという、予想外の特性を有することを発見した。いくつかの実施形態において、使用される燐光ドーパントは、Ir(5'-アルキル置換フェニル-イソキノリン)型の金属錯体である。本発明の燐光材料を有機発光デバイス(OLED)に組み込むことによって、予想外で例外的に高いデバイス効率が実際に示されている。
【0070】
本発明の一実施形態において、有機発光デバイスに組み込まれた場合に効率が向上する燐光発光材料が提供され、この発光材料は下記式Iを有する。
【0071】
【化6】

【0072】
上記式I中、
Mは、Ir、Pt、Rh、またはPdから選択される金属であり;
環Aは、R'5の位置にアルキル置換基を有し、かつ前記金属Mに配位している少なくとも1個の窒素原子(N)を有する芳香族複素環または芳香族複素環式縮合環であり、
前記環Aは、R'3、R'4およびR'6の位置で1つまたは複数の置換基により任意選択で置換されていてもよく;加えてまたは代わりに、環AのR'3およびR'4置換位置は、一緒に独立して、縮合環(任意選択で置換されていてもよい)を形成していてもよく;
環Bは、金属Mに配位する炭素原子を少なくとも1個有する芳香族環であり、環Bは、R3、R4、R5、およびR6の位置で1個または複数の置換基により任意選択で置換されていてもよく;
R'3、R'4、およびR'6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルであり;R'3、R'4、およびR'6は1つまたは複数の置換基Zにより任意選択で置換されていてもよく;
R3、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、CN、CO2R、C(O)R、NR2、NO2、OR、ハロ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリール、または複素環式基からなる群から選択されるが、R3、R'4、およびR'6が全てHである場合は、R3、R4、R5、およびR6もまた全てHであるか、あるいは、R4、R5、およびR6の少なくとも1つが、前記金属に結合し得る最大数の配位子の2つ以上を共有結合で連結する連結基、非置換フェニル環、フルオロ置換フェニル環、または、環Bに対して非置換フェニル環と同等かまたはそれより小さい程度でそのフェニル環を同一面上にする置換基で置換されているフェニル環であり;
あるいは、R'3およびR6は、-CR2-CR2-、-CR=CR-、-CR2-、-O-、-NR-、-O-CR2-、-NR-CR2-、および-N=CR-から選択される基により架橋されていていてもよく;
各Rは、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはアラルキルであり;Rは1つまたは複数の置換基Zにより任意選択で置換されていてもよく;
各Zは、独立に、ハロゲン、R'、OR'、N(R')2、SR'、C(O)R'、C(O)OR'、C(O)N(R')2、CN、SO2、SOR'、SO2R'、またはSO3R'であり;
各R'は、独立にH、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
(X-Y)は補助配位子である。
【0073】
mは、1から、前記金属に結合し得る配位子の最大数までの値であり; m+nは、前記金属に結合し得る配位子の最大数である。
【0074】
この実施形態は次の構造を有する光活性配位子を含む。
【0075】
【化7】

【0076】
この配位子は、それが発光材料の光活性特性に寄与すると考えられるために、「光活性」とよばれる。発光材料は、少なくとも1つの光活性配位子および重金属イオンを含み、結果として得られる材料は、(i)環Bと金属との間の炭素-金属結合を有し、また(ii)環Aの窒素は金属に配位している。こうして、式Iの発光材料は、次式を有する部分構造を含む。
【0077】
【化8】

【0078】
MはIr、Pt、Rh、またはPdであり得る。好ましくは、この金属はIrまたはPtである。最も好ましくは、金属はIrである。
【0079】
このように、下記式Iの発光材料において、
【0080】
【化9】

【0081】
m(特定のタイプの光活性配位子の数)は、1から、金属に結合し得る配位子の最大数までの任意の整数であり得る。例えば、Irでは、mは1、2または3であり得る。n(特定のタイプの「補助配位子」の数)は、ゼロから、金属に結合し得る配位子の最大数より1つ少ない数までであり得る。(X-Y)は補助配位子を表す。これらの配位子は、光活性特性に直接寄与するのとは対照的に、それらが分子の光活性特性を変化させ得ると考えられるので、「補助」とよばれる。光活性および補助の定義は非限定的な説として意図されたものである。例えば、Irでは、nは2座配位子に対して、0、1または2であり得る。発光材料に使用される補助配位子は、当技術分野において公知のものから選択され得る。補助配位子の非限定的な例は、LamanskyらのPCT出願国際公開WO 02/15645 A1(参照により本明細書に援用する)の89から90頁に見出すことができる。好ましい補助配位子には、アセチルアセトナート(acac)およびピコリナート(pic)、ならびにこれらの誘導体が含まれる。好ましい補助配位子は次の構造を有する。
【0082】
【化10】

【0083】
式Iの発光材料には、nがゼロであり、mが金属に結合し得る配位子の最大数である式を有する、次の構造で表される発光材料が含まれる。
【0084】
【化11】

【0085】
例えば、Irでは、この好ましい実施形態においてmは3であり、この構造を「トリス」構造とよぶことができる。トリス構造は特に安定であると考えられるので好ましい。R3、R4、R5、R6、R'3、R'4、R'5およびR'6は、式Iの定義に従って定められる。
【0086】
一実施形態において、m+nはその金属に結合し得る2座配位子の総数(例えばIrでは3)に等しい。別の実施形態において、m+nは金属に結合し得る2座配位子の最大数より小さくてもよく、この場合には、他の(補助、光活性、または別の)配位子もまた金属に結合し得る。
【0087】
本発明の別の実施形態において、MはIrであり、mは3であって、次式の発光材料を与える。
【0088】
【化12】

【0089】
上記式中、R3、R4、R5、R6、R'3、R'4、R'5およびR'6は、式Iの定義に従って定められる。いくつかの好ましい実施形態において、特に、緑色の発光が望まれる実施形態において、環Aはピリジルである。別の好ましい実施形態において、特に赤色の発光が望まれる実施形態において、R'3およびR'4の置換基は縮合環を形成している。本発明の赤色発光の実施形態の例には、次の構造を有する式Iの発光材料が含まれ、
【0090】
【化13】

【0091】
これは、次の構造を有する配位子、
【0092】
【化14】

【0093】
および、次の発光材料の部分構造を含む。
【0094】
【化15】

【0095】
Mは、Ir、Pt、Rh、またはPdであり得る。好ましくは、金属はIrまたはPtである。最も好ましくは、金属はIrである、この実施形態には、Mがイリジウムであり、R'5がメチルである次の構造式を有する発光材料が含まれる。
【0096】
【化16】

【0097】
Mがインジウムであり、R'5がメチルである別の好ましい実施形態には、次の構造式を有する発光材料が含まれる。
【0098】
【化17】

【0099】
式Iによる本発明の一実施形態において、R3、R4、R5、R6、R'3、R'4、およびR'6の少なくとも1つはフェニル置換基である。この実施形態には、nがゼロであり、mが金属に結合し得る配位子の最大数である式Iの発光材料が含まれ、次の構造式で表される。
【0100】
【化18】

【0101】
例えば、Irでは、mはこの好ましい実施形態では3であり、この構造を「トリス」構造とよぶことができる。トリス構造は特に安定であると考えられるので好ましい。R3、R4、R5、R6、R'3、R'4、R'5、およびR'6は、式Iの定義に従って定められる。
【0102】
一実施形態において、m+nはその金属に結合し得る2座配位子の総数(例えばIrでは3)に等しい。別の実施形態において、m+nは金属に結合し得る2座配位子の最大数より小さくてもよく、この場合には、他の(補助、光活性、または別の)配位子もまた金属に結合し得る。
【0103】
式Iの発光材料の一実施形態において、環Aは縮合していないピリジル環であり、R3、R4、R5、R6、R'3、R'4、およびR'6の少なくとも1つはフェニル部分を含む。好ましい実施形態において、R4、R5、R6の少なくとも1つは非置換フェニル環、フッ素置換フェニル環、あるいは、環Bに対して非置換フェニル環と同等もしくはそれより小さい程度でそのフェニル環を同一面にする置換基で置換されているフェニル環である。特定の実施形態において、環Bに対して非置換フェニル環と同等もしくはそれより少ない程度でそのフェニル環を同一面にする前記置換基は、アルキル置換基である。この実施形態には、次式を有する発光材料が含まれる。
【0104】
【化19】

【0105】
上記式中、R7はH、F、または、環Bに対して環Bのフェニル置換基を非置換フェニル環と同等に同一面に、もしくはより少ない程度で同一面にする置換基である。好ましくは、R7はH、F、およびアルキルからなる群から選択される。これらの発光材料は、次式の配位子構造を含む。
【0106】
【化20】

【0107】
一実施形態において、R'5はメチルであり、mは3であって、次式の発光材料を与える。
【0108】
【化21】

【0109】
特に好ましい実施形態においては、R5が非置換フェニルであって、次式の発光材料を与え、
【0110】
【化22】

【0111】
これは、次式を有する配位子構造、
【0112】
【化23】

【0113】
および、次式の発光材料部分構造を有し、R3、R4、R6、R'3、R'4、R'5およびR'6は式Iの定義に従って定められる。
【0114】
【化24】

【0115】
別の実施形態において、R5は非置換フェニルであり、MはIrであり、mは3であって、次式の発光材料を与える。
【0116】
【化25】

【0117】
上記式中、R3、R4、R6、R'3、R'4、R'5、およびR'6は式Iの定義に従って定められる。好ましくは、R'5はメチルであり、R5は非置換フェニルであり、R3=R4=R6=R'3=R'4=R'6=Hである。この実施形態の発光材料は次の構造を有する。
【0118】
【化26】

【0119】
別の実施形態において、R'5はメチルであり、mは3であり、MはIrであり、R5はアルキル置換フェニル、好ましくはメチル置換フェニルであって、次式の発光材料を与える。
【0120】
【化27】

【0121】
別の実施形態において、R'5はメチルであり、mは3であり、MはIrであり、R5はフルオロ置換フェニルあって、次式の発光材料を与える。
【0122】
【化28】

【化29】

【0123】
式Iの発光材料の別の実施形態においては、R3=R4=R5=R6=R'3=R'4=R'6=Hであって、次式を与え、
【0124】
【化30】

【0125】
これは、次式の配位子構造、
【0126】
【化31】

【0127】
および、次式の、発光材料の部分構造を有する。
【0128】
【化32】

【0129】
好ましい実施形態において、nはゼロであり、mは金属に結合し得る配位子の最大数である。
【0130】
【化33】

【0131】
例えば、Irでは、この好ましい実施形態ではmは3であり、この構造を「トリス」構造とよぶことができる。トリス構造は、特に安定であると考えられているので好ましい。R'5は式Iにおいて定義されているアルキルである。
【0132】
一実施形態において、m+nはその金属に結合し得る2座配位子の総数(例えばIrでは3)に等しい。別の実施形態において、m+nは金属に結合し得る2座配位子の最大数より小さくてもよく、この場合には、他の(補助、光活性、または別の)配位子もまた金属に結合し得る。好ましくは、金属に結合している異なる光活性配位子がある場合、各々が式Iに示されている構造を有する。
【0133】
好ましい実施形態において、MはIrであり、mは3であって、次式の発光材料を与える。
【0134】
【化34】

【0135】
上記式中、R'5は式Iにおいて定義されているアルキルである。特に好ましい実施形態において、R'5はメチルである。この実施形態の発光材料は次の構造を有し、
【0136】
【化35】

【0137】
次の構造を有する配位子、
【0138】
【化36】

【0139】
および、次式の発光材料部分構造を含む。
【0140】
【化37】

【0141】
式Iの別の実施形態においては、R'5がアルキルである以外に、R'3、R'4およびR'6の少なくとも1つがアルキルである。このような実施形態では、残りの位置は式Iの定義に従って任意選択で置換されていてもよい。この実施形態には、R'3、R'4およびR'6の少なくとも1つがメチルである発光材料が含まれ、次の構造式で表され、
【0142】
【化38】

【0143】
これらはそれぞれ、下式で表される対応する配位子構造を有し、
【0144】
【化39】

【0145】
それぞれ、下式で表される配位子構造を含む発光材料部分構造を有する。
【0146】
【化40】

【0147】
好ましい実施形態において、nはゼロであり、mは金属に結合し得る配位子の最大数であり、次の構造で表される。
【0148】
【化41】

【0149】
本発明のこの実施形態には、例えば、MがIrであり、mが3であり、R'5がメチルである、次の構造を有する分子が含まれる。
【0150】
【化42】

【0151】
本発明の別の実施形態には、R'3、R'4、およびR'6の少なくとも1つがアルキルであり、R3、R4、R5、およびR6の少なくとも1つがアリール、好ましくはフェニルまたは置換フェニルである式を有する発光材料が含まれる。これには、R5がフェニル置換基であり、R'3、R'4およびR'6の少なくとも1つがメチル置換基である実施形態が含まれる。一実施形態において、R5はフェニルであり、R'4がメチルである。別の実施形態においては、R5はフェニルであり、R'3がメチルである。別の実施形態においては、R5はフェニルであり、R'6がメチルである。これらの実施形態はそれぞれ、次式の1つを有する分子を含む発光材料を与え、
【0152】
【化43】

【0153】
各々は、それぞれ下に示される対応する配位子構造、
【0154】
【化44】

【0155】
および、それぞれ下に示される発光材料部分構造を有する。
【0156】
【化45】

【0157】
別の好ましい実施形態において、nはゼロであり、mは金属に結ぶ付き得る配位子の最大数である。これらの実施形態には、次の構造を有する分子を含む発光材料が含まれる。
【0158】
【化46】

【0159】
一実施形態において、発光材料は、MがIrであり、mが3である、下に示される分子を含む。
【0160】
【化47】

【0161】
上記式中、R'5は式Iの定義に従って定められる。特に好ましい実施形態において、R'5はメチルであって、次式の発光材料を与える。
【0162】
【化48】

【0163】
本発明により製造される特定のデバイスは23%の最大外部効率を示したが(図14)、この値はOLEDについてこれまでに報告されたどの値よりも大きいと本発明者は考えている。本発明がどのようにして成立しているかについての如何なる理論にも限定されることなく、式Iにおいて開示されているR'5の位置のアルキル置換基によって、OLEDデバイスに組み込まれたときに、効率および使用安定性が高い発光材料が得られると考えられる。例外的に高い効率以外に、本発明の発光デバイスは、約10,700cd/m2、または好ましくは12,000cd/m2、またはより一層好ましくは16,000cd/m2、または最も好ましくは17,000cd/m2の初期輝度で、約50時間、または好ましくは100時間、またはより一層好ましくは200時間を超える使用半減期を示し得る。Kwongらの米国特許出願第10/765295号(参照により本明細書に援用する)に開示されているように、本発明者らはすでに、R'3の位置での置換がデバイスの寿命を延ばすことを示した。Brownらの米国特許出願第10/289915号(やはり参照により全体を援用する)に開示されているように、R5の位置での置換もまたデバイス寿命を延ばすことが示されている。
【0164】
本発明において、R'5の位置でのアルキル置換は特定のデバイスにおいて例外的な効率を示す。R'5の位置でのアルキル置換に加えてR5での置換は、R5の位置だけでのアルキル置換を凌ぐ効率のさらなる向上を示し得る。例えば、式Iにおいて示されている特定の置換基は、R5がフェニルであって、R'5がメチルである場合に(フェニルもメチルも非置換)、特に効率的な分子を与えると考えられる。さらに、R5およびR'5の位置のフェニルおよび/またはメチルがそれぞれ置換されている場合に、効率の向上がまだその上に存在すると考えられる。
【0165】
本明細書では、「外部量子効率」という用語は、デバイスに注入された電荷担体の中で、デバイスから前方に光子を放出したもののパーセンテージを表す。「内部量子効率」(デバイスに注入された電荷担体の中で、光子を生成したもののパーセンテージである)、および、「光取出し効率」(生成した光子の中で、デバイスから見る人に向かって放出されたもののパーセンテージである)を含めて、多くの要因が外部量子効率に影響を及ぼし得る。本発明のいくつかの実施形態において、5'アルキル置換ドーパントを含む有機層(発光層と直接接触している芳香族炭化水素層(HPT)を伴うか、または伴わない)は、デバイスの内部量子効率を、従ってまた外部量子効率を向上させ得る。外部量子効率は内部量子効率より、より容易に、より直接的に測定されるので、本発明の特定の態様を外部量子効率に関連させて記述することは望ましいことであり得る。しかし、外部量子効率の向上が5'の位置のアルキル置換基の使用によるかどうかを決定するために、外部量子効率に影響を及ぼす他の要因を明らかにすることが好ましい。本明細書では、「基礎(unmodified)外部量子効率」という用語は、あるデバイスの光取出し効率と、本明細書において試験として記載されているデバイスの光取出し効率との間における相違を考慮した因子を掛けた後の、あるデバイスの外部量子効率を表す。例えば、5%の外部量子効率を有するが、本明細書に記載されているデバイスの3倍良好な光取出し効率を有するデバイスは、1.33%(5%の3分の1)の「基礎外部量子効率」を有するであろう。本明細書に記載されているタイプのデバイスでは、典型的な光取出し効率は約20〜30%である。本明細書に記載されているデバイスより良好な光取出し効率を有するデバイス構造があり、光取出し効率の向上は時間と共になされるであろうと予想される。このような向上は、外部量子効率を増大させるであろうが、「基礎」外部量子効率に影響を及ぼさないはずであり、このような向上がなされたデバイスは本発明の範囲内に含まれ得る。
【0166】
「安定性」は多くのやり方で評価できる。安定化評価の1つは、エレクトロルミネセンスデバイスの使用安定性(使用半減期により評価できる)である。使用半減期は、デバイスの輝度が、特に断らない限り室温で一定電流の下で、初期輝度(L0)からこの初期輝度の50%(L0.5)にまで減衰するのに要する時間である。特定のデバイスにおいて、より高い輝度は通常より速い減衰に対応するので、使用半減期は、デバイスが使用される輝度に左右される。輝度はcd/m2として測定できる。有利なことには、本発明の実施形態によるデバイスは、約10,700cd/m2、好ましくは12,000cd/m2、より好ましくは16,000cd/m2、または最も好ましくは17,000cd/m2、またはこれ以上の初期輝度で、約50時間、好ましくは約100時間、より好ましくは約200時間を超える使用半減期を有し得る。
【0167】
本発明の発光材料は、デバイスが、約0.1から約1000mA/cm2の間の電流密度で少なくとも約10%の基礎外部量子効率と、少なくとも約10700cd/m2の初期輝度で少なくとも約50時間の寿命を有するように、式Iの化合物を含み得る。別の実施形態において、本発明の発光材料は、デバイスが、約0.1から約1000mA/cm2の間の電流密度で少なくとも約15%、好ましくは少なくとも約20%の基礎外部量子効率と、少なくとも約10700cd/m2の初期輝度で少なくとも約50時間の寿命を有するように、式Iの化合物を含み得る。さらに別の実施形態において、本発明の発光層は、デバイスが、約0.1から約1000mA/cm2の間の電流密度で少なくとも約10%の外部量子効率を有するように、約2.0デバイ未満の分子双極子モーメントを有する材料を含む電子輸送層と直接接触していてもよい。
【0168】
一実施形態において、ゼロまたは小さい分子双極子モーメントを有する芳香族炭化水素(TPD)を含む第2電子輸送層(ETL2)を発光層近くに使用することは、米国特許出願第10/785287号(参照により本明細書に全体を援用する)に開示されているように、デバイス性能をさらに向上させ得る。本発明がどのようにして成立しているかについての特定の理論により全ての実施形態を限定しようとするものではないが、この対称的エネルギー構造は、ETL2から発光層への電子の注入を増大させ得ると考えられる。この(ETL2)はカソードに直接接触していてもよく、あるいは、この増進させる有機層とカソードとの間に別個の有機層が存在してもよい。他の芳香族炭化水素材料を用いてもよい。
【0169】
本発明のいくつかの実施形態において、様々なアルキルおよびアリール置換基により、蒸着温度、溶解性、エネルギー準位、デバイス効率の点で広範囲の調整可能性が提供され、これらの置換基は化学的に、またデバイスの使用において安定な官能基である。例えば、いくつかの実施形態において、フェニルピリジン配位子のピリジンまたはフェニル環のいずれかで(または組み合わせて)1つまたは複数のアルキル基(すなわち、メチル、エチル、t-ブチル)に適切に置換し、次いで、金属中心にシクロメタル化してOLEDデバイス用ドーパント発光体を得ることによって、観察される特性には、昇華性(より低い堆積温度、および、ボートに残るより少ない残留物)、溶解性、調色性、デバイスの安定性、およびデバイス効率を含めて、材料およびデバイス特性における予想外の改善があった。発光の色は微調整できて、より大きな彩度とより望ましいCIEカラー要件を与えることができる。例えば、4',5'-ジメチル置換PPYトリスイリジウム発光体は、非置換Ir(ppy)3と比べた場合、発光において15nmのブルーシフトを示し、3',4'-ジメチル置換PPYトリスイリジウム発光体はデバイスの安定性の向上を示した。本発明のアルキルおよびアリール置換発光材料のいくつかの例は以下の化学構造を有する。
【0170】
【化49】

【化50】

【0171】
本明細書に記載されている様々な実施形態は単なる例であって、本発明の範囲を限定しようとするものではないことが理解されよう。例えば、本明細書に記載されている材料および構造の多くは、本発明の範囲から逸脱することなく他の材料および構造により置き換えることができる。本発明が何故うまくいくかについての様々な理論は限定しようとするものではないことが理解されよう。例えば、電荷移動に関する理論は限定しようとするものではない。
【0172】
[材料の定義]
本明細書では、略語は次の材料を表す。
CBP: 4,4'-N,N-ジカルバゾール-ビフェニル
m-MTDATA: 4,4',4"-トリス(3-メチルフェニルフェニルアミノ)トリフェニルアミン
Alq3: 8-トリス-ヒドロキシキノリンアルミニウム
Bphen: 4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン
n-BPhen: n型ドープBPhen(リチウムによりドープ)
F4-TCNQ: テトラフルオロ-テトラシアノ-キノジメタン
p-MTDATA: p型ドープm-MTDATA(F4-TCNQによりドープ)
Ir(ppy)3: トリス(2-フェニルピリジン)-イリジウム
Ir(ppz)3: トリス(1-フェニルピラゾロト,N,C(2')イリジウム(III)
BCP: 2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン
TAZ: 3-フェニル-4-(1'-ナフチル)-5-フェニル-1,2,4-トリアゾール
CuPc: 銅フタロシアニン
ITO: インジウムスズ酸化物
NPD: N,N'-ジフェニル-N-N'-ジ(l-ナフチル)-ベンジジン
TPD: N,N'-ジフェニル-N-N'-ジ(3-トリル)-ベンジジン
BAlq: アルミニウム(III)ビス(2-メチル-8-ヒドロキシキノリナト)-4-フェニルフェノラート
mCP: I,3-N,N-ジカルバゾール-ベンゼン
DCM: 4-(ジシアノメチレン)-6-(4-ジメチルアミノスチリル-2-メチル)-4H-ピラン
DMQA: N,N'-ジメチルキナクリドン
PEDOT: PSS ポリスチレンスルホン酸(PSS)によるポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)の水性分散体
HPT: 2,3,6,7,10,11-ヘキサフェニルトリフェニレン(下記の化学構造)
【0173】
【化51】

【実施例】
【0174】
[実施例]
〔試験〕
本発明の具体的で代表的な実施形態を、このような実施形態がどのようになされ得るかを含めて、これから記載する。特定の方法、材料、条件、プロセスパラメータ、装置などは本発明の範囲を必ずしも限定しないと理解される。
【0175】
化合物I: トリス[5-メチル-2-フェニルピリジン-N,C2']イリジウム(III) [Ir(5'-Meppy)3]の合成
ステップ1: 3-メチル-6-フェニルピリジンの合成
【0176】
【化52】

【0177】
2Lのフラスコで、45.0g(262mmol)の6-ブロモ-3-メチルピリジン、38.3g(314mmol)のフェニルボロン酸、1.47g(6.54mmol)のパラジウムアセテート、6.86g(26.2mmol)のトリフェニルホスフィンおよび353mLの2MのK2CO3を405mLのジメトキシエタンに加えた。混合物を20時間加熱還流し、室温まで冷却した。200mLの酢酸エチルを用いて水性相を2回抽出した。次いで、合わせた有機抽出物を食塩水で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥した。濾液を減圧で蒸発させ、得られた油状物を、クーゲルロール蒸留(190℃、500ミクロン)により精製して、37.2g(収率84.1%)の3-メチル-6-フェニルピリジンを白色固体として得た。
【0178】
ステップ2: トリス[5-メチル-2-フェニルピリジン-NC2']イリジウム(III)
【0179】
【化53】

【0180】
180℃で脱気し次いで室温まで冷却した40mLのエチレングリコールを入れた100mLの丸底フラスコに、3.0g(17.7mmol)の3-メチル-6-フェニルピリジンおよび2.18g(4.43mmol)のIr(acac)3を加えた。反応混合物をN2下で、175℃で20時間撹拌した。次に、この冷却した材料をEtOHに注ぎ、固体を濾過により捕集し、EtOHで洗った。これらの固体をCH2Cl2に溶かし、溶離液としてCH2Cl2/ヘキサンを用いるシリカゲルカラムで精製した。高純度画分の溶媒を蒸発させ、固体をCH2Cl2/MeOHから再結晶し、濾過、MeOHによる洗浄および乾燥後に約1gの生成物を得た。最後にこの固体を真空乾燥して0.50gの[Ir(5'-Meppy)3](分析で98.9%)を得て、NMRによりfac型異性体と確認した。
【0181】
化合物II: トリス[2-(ビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]イリジウム(III) [Ir(5'-Me-5-Phppy)3]の合成
ステップ1 - 2-(3-ブロモフェニル)-5-メチルピリジンの合成
【0182】
【化54】

【0183】
2-ブロモ-5-メチルピリジン(46.1g、267mmol)、3-ブロモフェニルボロン酸(35.8g、178mmol)、パラジウム(II)アセテート(1.00g、4.4mmol)、トリフェニルホスフィン(4.67g、17.8mmol)、および炭酸カリウム(67.8g、491mmol)を、370mLのエチレングリコールジメチルエーテルおよび245mLの水と、温度プローブ、還流冷却器、および磁気撹拌棒を備えた1000mLの丸底フラスコ中で混合した。溶液を窒素下で16時間加熱還流した。次いで、冷却した反応混合物を分液漏斗に入れ、100mLの酢酸エチルを加えた。水性層を棄てた。有機層を塩化ナトリウムの飽和溶液により2回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固した。過剰の2-ブロモ-5-メチルピリジン11O℃で減圧留去した後、2-(3-ブロモフェニル)-5-メチルピリジンを200℃で蒸留分離して、30.1g(収率68.1%)の僅かにオレンジ色の液体を得て、さらに精製することなく、これを次のステップで用いた。
【0184】
ステップ2 2-ビフェニル-3-イル-5-メチルピリジンの合成
【0185】
【化55】

【0186】
2-(3-ブロモフェニル)-5-メチルピリジン(14.0g、61mmol)、フェニルボロン酸(8.8g、72mmol)、パラジウム(III)アセテート(0.34g、1.5mmol)、トリフェニルホスフィン(1.6g、6.1mmol)、および炭酸カリウム(22.3g、162mmol)を、120mLのエチレングリコールジメチルエーテルおよび80mLの水と、温度プローブ、還流冷却器、および磁気撹拌棒を備えた500mLの丸底フラスコ中で混合した。次いで、溶液を窒素下で16時間加熱還流した。冷却した反応混合物を分液漏斗に入れ、100mLの酢酸エチルを加えた。水性層を棄てた。有機層を塩化ナトリウムの飽和溶液により2回抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固した。115℃での減圧蒸留によっていくつかの不純物を除いた後、190℃での蒸留分離により、13.7gの2-ビフェニル-3-イル-5-メチルピリジンを薄い黄色の粘稠液体として得て、これを酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルカラムでさらに精製して、12.8g(収率87.1%)の2-ビフェニル-3-イル-5-メチルピリジンを白色固体として得た。
【0187】
ステップ3 - トリス[2-(ビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン-N,C2']イリジウム(III)
【0188】
【化56】

【0189】
温度プローブ、還流冷却器、窒素入口、および機械撹拌機を備えた100mLの三口フラスコに、30mLのエチレングリコールを入れた。次いで、還流しながら1時間、溶剤を通して窒素をバブリングし、その後、2-ビフェニル-3-イル-5-メチルピリジン(7.75g、31.6mmol)を加えた。溶液が均一になった後、Ir(acac)3(3.87g、7.9mmol)を加えた。反応混合物を窒素下で24時間加熱還流すると、黄色の析出物が生じた。冷却した反応混合物にメタノール(60mL)を加え、析出物を減圧濾過により捕集し、メタノールで洗って、5.7g(収率78.3%)のトリス[2-(ビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン-N,C2']イリジウム(III)を得た。
【0190】
化合物III: 比較例化合物、トリス(2-[3-ビフェニル]ピリジン)イリジウム(III): [Ir(5-Phppy)3]の合成
[Ir(5-Phppy)3]を、米国特許出願公開第2004/0086743号の実施例1に記載されている方法によって合成して、トリス(2-[3-ビフェニル]ピリジン)イリジウム(III)を得た。
【0191】
【化57】

【0192】
化合物IV: facトリス[1-フェニル-4-メチルイソキノリナト-N,C2']イリジウム(III) [Ir(4-Me-1-piq)3]の合成
ステップ1 - N-(2-フェニルプロピル)ベンズアミドの合成
【0193】
【化58】

【0194】
1-アミノ-2-フェニルプロパン(25.0g、0.185mol)およびトリエチルアミン(18.2g、0.185mol)のクロロホルム(150mL)溶液に、塩化ベンゾイル(26.0g、0.185mol)のクロロホルム(150mL)溶液を、窒素下で滴下して加えた。添加終了後、反応混合物を1時間加熱還流した。次いで、溶液を水で洗い、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を除去して、42.0g(95%)のN-(2-フェニルプロピル)ベンズアミドを白色粉末として得た。
【0195】
ステップ2 - 1-フェニル-4-メチル-3,4-ジヒドロイソキノリンの合成
【0196】
【化59】

【0197】
410mLの乾燥キシレン中、オキシ塩化リン(224g、136mL、1.46mol)および五酸化リン(136g、0.480mol)の懸濁液に、N-(2-フェニルプロピル)ベンズアミド(40g、0.167mol)を加えた。この懸濁液を窒素下で撹拌しながら、4時間加熱還流した。室温まで冷却した後、溶媒をデカンテーションして棄てた。次いで、反応容器を氷浴に入れ、残留物を氷水に溶かした。50%水酸化カリウム水溶液により塩基性にすると白色析出物を生じ、次に、これをジクロロメタンと共に撹拌し、濾過した。固体は棄てた。硫酸マグネシウムで乾燥した後、ジクロロメタンをロータリーエバポレーターで除去し、29.0g(78%)の1-フェニル-4-メチル-3,4-ジヒドロイソキノリンを黄色の油状物として得て、さらに精製することなく、これを次の反応に用いた。
【0198】
ステップ3 - 1-フェニル-4-メチルイソキノリンの合成
【0199】
【化60】

【0200】
550mLのベンゼン中の活性二酸化マンガン(270g、0.132mol)の懸濁液に、1-フェニル-4-メチル-3,4-ジヒドロイソキノリン(29g、0.131mol)を撹拌しながら加えた。反応混合物を16時間加熱還流した。二酸化マンガンを減圧濾過により除去し、塩化メチレンで洗った。溶媒を除去して、12.2g(42%)の1-フェニル-4-メチルイソキノリンの高純度黄色結晶を得た。
【0201】
ステップ4 - ビス[1-フェニル-4-メチルイソキノリナト-N,C2']イリジウム(III)μ-ジクロロ-架橋ダイマーの合成
【0202】
【化61】

【0203】
75mLの2-エトキシエタノールおよび20mLの水中の、1-フェニル-4-メチルイソキノリン(6.0g、27.4mmol)および塩化イリジウム(5.0g、13.7mmol)の懸濁液を、窒素下で36時間加熱還流して、赤い析出物を得て、冷却後、これを減圧濾過により捕集し、メタノール、次にヘキサンで洗って、6.5g(67%)のビス[1-フェニル-4-メチルイソキノリナト-N,C2']イリジウム(III)μ-ジクロロ-架橋ダイマーを得た。
【0204】
ステップ5 - ビス[1-フェニル-4-メチルイソキノリナト-N,C2']イリジウム(III)アセチルアセトナート
【0205】
【化62】

【0206】
160mLの2-エトキシエタノール中、ビス[1-フェニル-4-メチルイソキノリナト-N,C2']イリジウム(III)μ-ジクロロ-架橋ダイマー(6.5g、4.9mmol)、アセチルアセトン(4.9g、49mmol)、および炭酸ナトリウム(10.3g、98mmol)の懸濁液を、窒素下で14時間還流加熱した。冷却後、生成物を減圧濾過により捕集し、水、次にメタノールで洗って、2.6g(37%)のビス[1-フェニル-4-メチルイソキノリナト-N,C2']イリジウムアセチルアセトナートを得た。
【0207】
ステップ6 - トリス[1-フェニル-4-メチルイソキノリナト-N,C2']イリジウム(III)
【0208】
【化63】

【0209】
50mLのグリセロール中、ビス[1-フェニル-4-メチルイソキノリナト-N,C2']イリジウム(アセチルアセトナート)(2.3g、3.1mmol)および1-フェニル-4-メチルイソキノリン(2.7g、12.3mmol)の懸濁液を、窒素下で24時間加熱撹拌して、1.9g(73%)の粗トリス[1-フェニル-4-メチルイソキノリナト-N,C2']イリジウム(III)を得た。70/30のジクロロメタン/ヘキサンを移動相として用いるシリカゲルカラムで精製して、0.9g(収率33%)を得た。次いで、生成物(375mg)を真空蒸発(Z1=180℃、Z2=220℃、Z3=280℃、1×10-5torr)により精製して、100mgの所望の生成物を得た。
【0210】
化合物V: fac-トリス[3-メチル-5,6-ジヒドロベンゾ[h]キノリナト-N,C2']イリジウム(III) [Ir(3-Me-dhbq)3]の合成
ステップ1: 2-メチレン-3,4-ジヒドロナフタレン-1-オン
【0211】
【化64】

【0212】
340mLの乾燥THF中、パラホルムアルデヒド(46.2g、1.54mol)およびN-メチルアニリニウムトリフルオロアセテート(TAMA、46.2g、1.54mol)の懸濁液に、α-テトラロン(50g、0.342mol)を加えた。この溶液を窒素下で撹拌しながら4時間加熱還流した(この間にパラホルムアルデヒドは溶けた)。冷却後、ジエチルエーテル(700mL)を反応混合物に加えた。溶媒を反応混合物から分離し、500mLの飽和炭酸水素ナトリウムで洗った。さらなるジエチルエーテルを反応混合物に加え、分離し、炭酸水素ナトリウム水溶液層を逆抽出するために用いた。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥し、次に、この溶液を約300mLの体積まで濃縮し、セライトを通して濾過した。エーテルを完全に蒸発させて、50g(90%)の粗2-メチレン-3,4-ジヒドロナフタレン-1-オンを得て、生成物の重合を避けるために、これを次の反応に直ちに用いた。
【0213】
ステップ2: 2-エトキシ-3-メチル-3,4,5,6-テトラヒドロベンゾ[h]クロメン
【0214】
【化65】

【0215】
2-メチレン-3,4-ジヒドロナフタレン-1-オン(44.9g、282mmol)、トリス(6,6,7,7,8,8,8-ヘプタフルオロ-2,2-ジメチル-3,5-オクタンジオナト)イッテルビウム[Yb(fod)3、15.0g、14.2mmol]、およびエチルプロペニルエーテル(300g、390mL、3.5mol)のジクロロメタン(830mL)溶液を、窒素下で撹拌しながら20時間加熱還流した。溶媒を蒸発させると、200gの茶色の液体が残り、これを、15/85の酢酸エチル/ヘキサンを溶離液とするシリカゲルカラムで精製して、140gの生成物を得て、さらに精製することなく、これを用いた。
【0216】
ステップ3: 3-メチル-5,6-ジヒドロベンゾ[h]キノリン
【0217】
【化66】

【0218】
1070mLのアセトニトリル中、ヒドロキシルアミン塩酸塩(46.1g、0.663mol)の懸濁液に、ステップ2による2-エトキシ-3-メチル-3,4,5,6-テトラヒドロベンゾ[h]クロメン(140g、0.265mol)を加えた。反応混合物を窒素下で、撹拌しながら16時間加熱還流した。アセトニトリルを蒸発させ、その後、生成物を減圧蒸留して、34.5gの粗生成物を得て、これを、5/95の酢酸エチル/ヘキサンを溶離液としてシリカゲルクロマトグラフィーによりさらに精製して、23.2g(45%)の3-メチル-5,6-ジヒドロベンゾ[h]キノリンを黄色の液体として得た。
【0219】
ステップ4: fac-トリス[3-メチル-5,6-ジヒドロベンゾ[h]キノリナト-N,C2']イリジウム(III)
【0220】
【化67】

【0221】
窒素雰囲気下に還流している50mLのエチレングリコールに、10.2g(52.2mmol)の3-メチル-5,6-ジヒドロベンゾ[h]キノリンを加えた。次いで、この溶液に、6.4g(13.1mmol)のIr(acac)3を加え、反応混合物を3時間還流させて、黄色の析出物を生成させた。次に、この混合物を冷却し、メタノールで希釈し、生成物を減圧濾過により捕集し、メタノールで洗って、6.0g(59%)の黄色の粉末を得て、これを、70/30のジクロロメタン/ヘキサンを溶離液として用いるシラカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、3.8g(37%)の生成物を得て、次いで、これを140mLの1,2-ジクロロベンゼンから再結晶して3.3g(32%)の黄色針状物を得た。真空蒸発(Z1=190℃、Z2=220℃、Z3=275℃、Ix10-5torr)により2.4g(24%)の高純度生成物を得た。
【0222】
化合物VI: fac-トリス[2-(2'-メチルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジナト-N,C2']イリジウム(III)(Ir[5'-Me-5-(2-MePh)ppy]3)の合成
ステップ1: 2-(3-ブロモフェニル)-5-メチルピリジン
【0223】
【化68】

【0224】
2-ブロモ-5-メチルピリジン(46.1、267mmol)、3-ブロモフェニルボロン酸(35.8g、178mmol)、パラジウム(II)アセテート(1.0g、4.4mmol)、およびトリフェニルホスフィン(4.8g、18.3mmol)のジメトキシエタン(370mL)溶液に、炭酸カリウム(67.8g、491mmol)の水(245mL)溶液を加えた。反応混合物を窒素雰囲気下に、16時間加熱還流し、冷却した。酢酸エチルを加え、水性相を棄てた。硫酸マグネシウムで乾燥した後、有機相を蒸発させると茶色の液体が得られ、これから過剰の2-ブロモ-5-メチルピリジンを110℃で、減圧留去した。さらに200℃で、減圧で蒸留分離して30.1g(68%)の2-(3-ブロモフェニル)-5-メチルピリジンを薄い茶色の液体として得た。
【0225】
ステップ2: 2-(2'-メチルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン
【0226】
【化69】

【0227】
2-(3-ブロモフェニル)-5-メチルピリジン(26.4g、106mmol)、o-トリルボロン酸(17.4g、128mmol)、パラジウム(II)アセテート(0.60g、2.7mmol)、およびトリフェニルホスフィン(2.8g、10.7mmol)のジメトキシエタン(215mL)溶液に、炭酸カリウム(39.7g、287mmol)の水(145mL)溶液を加えた。反応混合物を窒素雰囲気下に、16時間加熱還流し、冷却した。酢酸エチルを加え、水性相を棄てた。硫酸マグネシウムで乾燥した後、有機相を蒸発させると黄色の液体が得られ、次いで、これを、160℃で減圧蒸留して、ほとんどの不純物を除去した。さらに220℃で蒸留分離して、29.9gの無色の液体を得て、これを、10/90の酢酸エチル/ヘキサンを溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、22.5g(81%)の高純度の2-(2'-メチルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジンを無色の粘稠液体として得た。
【0228】
ステップ3 ダイマー
【0229】
【化70】

【0230】
2-エトキシエタノール(95mL)および水(25mL)の混合物に、11.0g(42.4mmol)の2-(2'-メチルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジンおよび7.9g(21.1mmol)のIrCl3を加えた。反応混合物を窒素雰囲気下に50時間加熱還流し、冷却した。生成した黄色の析出物を減圧濾過により捕集し、メタノールおよび酢酸エチルで洗って、11.0g(70%)のクロロ-架橋ダイマーを得た。
【0231】
ステップ4: facトリス[2-(2'-メチルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジナト-N,C2']イリジウム(III)
【0232】
【化71】

【0233】
160mLの2-エトキシエタノール中、ダイマー(11.0g、7.4mmol)、銀トリフラート(14.7mmol)、および2-(2'-メチルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン(7.6g、29.3mmol)の懸濁液を、窒素雰囲気下に、95℃で60時間加熱し、次いで冷却した。析出物を減圧濾過により捕集し、メタノールで洗って、13.2gの粗生成物を得て、これを、50/50のジクロロメタン/ヘキサンを溶離液とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて、4.5gの高純度生成物と、4.1gのより純度の劣る追加の画分を得た。高純度画分を60mLのトルエン/ヘキサン(90/10)混合物により再結晶して、3.4g(24%)の生成物を得て、次いで、これを減圧で蒸発させて、0.9g(6%)の高純度facトリス[2-(2'-メチルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]イリジウム(III)を得た。
【0234】
化合物VII: 6座配位子錯体の合成
ステップ1: 2-(4-ブロモフェニル)-5-メチルピリジン
【0235】
【化72】

【0236】
500mLの丸底フラスコに、4-ブロモフェニルボロン酸(25.0g、0.125mol)、2-ブロモ-5-メチルピリジン(20.0g、0.114mol)、パラジウム(0)テトラキストリフェニルホスフィン(4.0g、0.0035mol)、炭酸カリウム(47.0g、0.34mol)、1,2-ジメトキシエタン(120mL)および水(120mL)を加えた。この混合物を窒素雰囲気下に18時間加熱還流した。反応物を冷却した後、100mLの水および150mLの酢酸エチルを加えた。混合物を分液漏斗で分離させた。有機相を取り、合わせ、蒸発させた。この混合物を、クーゲルロールを用いて蒸留し、ヘキサンで再結晶してさらに精製して、2-(4-ブロモフェニル)-5-メチルピリジン(26.0g)を白色固体として得た。
【0237】
ステップ2
【0238】
【化73】

【0239】
2-(4-ブロモフェニル)-5-メチルピリジン(9.3g、0.038mol)を、乾燥三口反応フラスコ中の無水トルエン(70mL)、無水ジイソプロピルアミン(70mL)の混合物に加え、1,3,5-トリエチニルベンゼン(2.0g、0.0133mol)、パラジウム(0)テトラキストリフェニルホスフィン(1.4g、0.0012mol)、CuI(0.15g)を加えた。混合物を窒素下で、室温で3時間撹拌し、次いで、2日間60℃に加熱した。反応混合物を冷却し、ジクロロメタン/酢酸エチルを溶離液として用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製した。高純度画分を捕集し、濃縮して、化合物B(8.0g)を白色固体として得た。
【0240】
ステップ3
【0241】
【化74】

【0242】
コンピュータ制御された水素化装置中で、化合物B(10.0g、0.015mol)、5%Pd/C触媒(5.0g、0.0024mol)および300mLのTHFを反応器に入れた。反応物を45psiの水素圧の下に置き、室温で一夜撹拌した。反応が完了した後、粗生成物を濾過し、溶媒の濃縮をした。粗生成物を、ヘキサン中30%の酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、化合物C(9.0g)を白色固体として得た。
【0243】
ステップ4: 6座配位子錯体
【0244】
【化75】

【0245】
約70mLのエチレングリコール、Ir(acac)3(0.76mg、0.00154mol)および化合物C(1.0g、0.00151mol)を100mLの丸底フラスコに入れた。反応物を窒素雰囲気下で、160℃に24時間加熱し、次いで冷却した。メタノールを加え、黄色の固体を減圧濾過によって捕集した。黄色の粗生成物を、ヘキサン中40%のジクロロメタンを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の化合物(900mg)を黄色の固体として得た。
【0246】
化合物VIII facトリス[2-(4'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]イリジウム(III) (「Ir[5'-Me-5-(4-FPh)ppy]3」)の合成
ステップ1: 2-(3-ブロモフェニル)-5-メチルピリジン
【0247】
【化76】

【0248】
500mLの反応フラスコに、2-ブロモ-5-メチルピリジン(46.1g、267mmol)、3-ブロモフェニルボロン酸(35.8g、178mmol)、パラジウム(II)アセテート(1.0g、4.4mmol)、トリフェニルホスフィン(4.8g、18.3mmol)、ジメトキシエタン(370mL)および炭酸カリウム(67.8g、491mmol)の水(245mL)溶液を入れた。反応混合物を窒素雰囲気下に16時間加熱還流し、冷却した。酢酸エチルを加え、水性相を棄てた。硫酸マグネシウムで乾燥した後、有機相を蒸発させると茶色の液体が得られ、これから過剰の2-ブロモ-5-メチルピリジンを110℃で減圧留去した。200℃でさらに減圧で蒸留分離して、30.1g(68%)の2-(3-ブロモフェニル)-5-メチルピリジンを薄い茶色の液体として得た。
【0249】
ステップ2: 2-(4'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン
【0250】
【化77】

【0251】
500mLの反応フラスコに、200mLのジメトキシエタン中の2-(3-ブロモフェニル)-5-メチルピリジン(10g、40mmol)、4-フルオロフェニルボロン酸(6.7g、48mmol)、パラジウム(II)アセテート(0.22g、1.0mmol)、およびトリフェニルホスフィン(1g、4.0mmol)、ならびに炭酸カリウム(12.7g、120mmol)の水(100mL)溶液を一緒に加えた。反応混合物を窒素雰囲気下に16時間加熱還流し、冷却した。酢酸エチルを加え、水性相を棄てた。溶媒を減圧下に除去し、酢酸エチル/ヘキサン(50/50)を溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、9.0g(91%)の2-(4'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジンを無色の粘稠液体として得た。
【0252】
ステップ3: facトリス[2-(4'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]イリジウム(III)
【0253】
【化78】

【0254】
エチレングリコール(100mL)に、2.8g(10.6mmol)の2-(4'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジンおよび1.7g(3.6mmol)のIr(acac)3を加えた。反応混合物を窒素雰囲気下に24時間加熱還流し、室温まで冷却した。生成した黄色の析出物を減圧濾過によって捕集し、メタノール、次いでヘキサンで洗って、1.4g(40%)の所望の生成物を得た。この粗生成物を、塩化メチレンを溶離液として用いるシリカゲルカラムと、その後の2-メトキシエトキシエタノールを溶媒として用いる再結晶によって精製した。
【0255】
化合物IX: facトリス[2-(3'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]イリジウム(III)(「Ir[5'-Me-5-(3-FPh)ppy]3」)の合成
ステップ1: 2-(3'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン
【0256】
【化79】

【0257】
撹拌棒、温度プローブ、および窒素入口を備えた500mLの三口丸底フラスコに、ジメトキシエタン(120mL)および水(80mL)を入れ、2-(3-ブロモフェニル)-5-メチルピリジン(14.7g、60mmol)、3-フルオロフェニルボロン酸(10.0g、72mmol)、パラジウム(II)アセテート(0.335g、1.5mmol)、トリフェニルホスフィン(1.56g、6.0mmol)、炭酸ナトリウム(17.0g、160mmol)を加えた。この溶液を20時間加熱還流し、冷却し、酢酸エチルで希釈した。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固して茶色の液体を得て、これを、5/95から10/90の酢酸エチル/ヘキサン勾配を用いるフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、無色の粘稠液体(12.5g、80%)を得た。
【0258】
ステップ2: ジクロロ架橋ダイマーの合成
【0259】
【化80】

【0260】
撹拌棒、温度プローブ、および窒素入口を備えた250mLの丸底フラスコに、2-(3'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン、塩化イリジウム(4.4g、12mmol)、2-エトキシエタノール(55mL)、および15mLの水を一緒に入れた。混合物を2日間加熱還流した。得られたダイマー(8.5g、48%)を減圧濾過によって捕集し、メタノールで洗った。
【0261】
ステップ3: facトリス[2-(3'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]イリジウム(III)
【0262】
【化81】

【0263】
撹拌棒、温度プローブ、および窒素入口を備えた500mLの丸底フラスコに、ダイマー(8.5g、5.7mmol)、銀トリフラート(2.9g、11.3mmol)、2-(3'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン(5.9g、22.5mmol)、および2-エトキシエタノール(150mL)を加えた。この混合物を95℃で6日間加熱し、減圧濾過し、メタノールにより洗浄して黄緑色の固体(12g)を得た。70/30の塩化メチレン/ヘキサンを溶離液とするシリカゲルカラムで精製して、facトリス[2-(3'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]イリジウム(III)を白色固体として2.7g(25%)得た。
【0264】
化合物X: facトリス[2-(2'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]イリジウム(III)
ステップ1: 2-(2'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン
【0265】
【化82】

【0266】
撹拌棒および窒素入口を備えた500mLの丸底三口フラスコに、2-(3-ブロモフェニル)-5-メチルピリジン(12.0g、49mmol)、2-フルオロフェニルボロン酸(8.2g、58.3mmol)、パラジウム(II)アセテート(0.27g、1.2mmol)、トリフェニルホスフィン(1.3g、4.8mmol)、炭酸ナトリウム(13.0g、131mmol)、水(70mL)およびジメトキシエタン(100mL)を入れた。この反応混合物を20時間加熱還流し、冷却し、酢酸エチルで稀釈した。有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固して12.0gの濃い茶色の液体を得て、これを、5〜10/95〜90の酢酸エチル/ヘキサン勾配を用いるフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、9.6gの2-(2'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジンをワックス状の白色固体(75%)として得た。
【0267】
ステップ2: facトリス[2-(2'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]イリジウム(III)
【0268】
【化83】

【0269】
撹拌棒および窒素入口を備えた100mLの丸底フラスコに、30mLのエチレングリコールおよび2-(2'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン(6.6g、25mmol)を入れた。この溶液を加熱還流し、この時点で、Ir(acac)3(3.1g、6mmol)を加えた。反応混合物を2日間還流させ、その後、それを冷却し、メタノールで希釈した。得られた黄色の固体(5.4g)を減圧濾過によって捕集し、酢酸エチルおよびメタノールで洗い、70/30のジクロロメタン/ヘキサンを溶離液として用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、3.4gの物質を得た。30mLのベンゾニトリルから再結晶して、1.8gの高純度物質を得て、これを減圧で蒸発させて1.3gのfacトリス[2-(2'-フルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]イリジウム(III)を黄色の結晶として得た。当業者であれば理解できるように、他の市販のフルオロフェニルボロン酸またはジフルオロフェニルボロン酸をステップ1において用い、例えば以下のような、さらなるフルオロ置換位置異性体を製造することができる。
【0270】
化合物XI: facトリス[2-(2',3'-ジフルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]イリジウム(III)
【0271】
【化84】

【0272】
化合物XII: facトリス[2-(2',4'-ジフルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]イリジウム(III)
【0273】
【化85】

【0274】
化合物XI:facトリス[2-(2',5'-ジフルオロビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]イリジウム(III)
【0275】
【化86】

【0276】
デバイスの製造および測定
全てのデバイスは高真空(<10-7Torr)熱蒸着によって製造された。アノード電極は約1200Åのインジウムスズ酸化物(ITO)である。カソードは10ÅのLiF、次いで1,000ÅのAlからなる。全てのデバイスを、製造直後に、窒素グローブボックス(<1ppmの水およびO2)内においてエポキシ樹脂を用いて密封したガラス蓋(glass lid)により包み、吸湿剤をパッケージ内に組みこんだ。使用寿命試験を室温で一定の直流で実施した。
【0277】
試験デバイス1〜10および比較デバイス1〜2では、有機積層体を、順次、ITO表面、正孔注入層(HIL)として100Åの厚さのCuPc、正孔輸送層(HTL)として300Åの厚さのNPD、発光層として6〜12重量%のドーパント発光体(本発明の化合物および比較化合物)でドープした300Åの厚さのCBPからなるように作製した。この発光層に隣接するのは、50または100ÅのHPT(デバイス2、4、6、8、10および比較例デバイス2)、または100ÅのBAlq(デバイス1、3、5、7、9および比較デバイス1)からなる電子輸送層(ETL2)であった。ETL2層に隣接するのは、400または450Åの厚さのAlq3からなる別の電子輸送層(ETL1)であった。
【0278】
デバイス1〜10および比較例デバイス1および2の発光効率および外部量子効率を測定した。表1にまとめる。
【0279】
【表1】

【0280】
非常に高い効率が得られている。薄膜発光デバイスでは、光学的制約のために、デバイス内で生成した光の約20〜30%だけが、デバイスの透明な(両)側を通して観察されると一般には考えられる。OLEDで得られた最高の外部量子効率は、燐光タイプのものであり、それは約19%であると報告されている[Adachi et al, J. Apply. Phys. 90 (2001) 5048、および、Ikai et al, Appl. Phys. Lett. 79 (2001) 156]。実施例6、8および10は20〜23%の最大外部量子効率を有することが分かる。これらは、これまでに報告された最高の効率のOLEDを示している。1000cd/m2で、Ir(5-Phppy)3をドープしたデバイス(比較デバイス1および2)の効率はそれぞれ6.9%および9.9%であるが、Ir(5'-Me-5-Phppy)3をドープした試験デバイス4および5の効率はそれぞれ12.8%および12%である。これらは同じデバイス構造と類似の発光ドーパント濃度とに基づいているので、これらの結果は、5'-メチル基の追加が効率の向上に役割を果たしていることを示している。本発明がどのようにして成立しているかについての特定の理論に限定されることなく、この効率の向上は、電荷トラッピングの改善、特に本発明の化合物の正孔トラッピング挙動によるものであり得ると考えられる。さらに、メチル基以外のアルキル基は効率の向上に同じ効果を有するであろうと考えられる。より高い効率は、それぞれIr(5'-Me-5-Phppy)3をドープしETL2としてBAlqを用いているデバイス5および7に比べて、Ir(5'-Me-5-Phppy)3をドープしETL2としてHPTを用いているデバイス6および8によって示されている。やはり、特定の理論に限定されることなく、ETL2としてのHPTの電子注入性および/または正孔阻止性の向上により、ETL2としてBAlqを用いるデバイスに比べて効率が向上すると考えられる。
【0281】
表2は、本発明の5'-アルキル置換化合物を用いたデバイスの使用安定性を、5'-アルキル基をもたないIr(5-Phppy)3を用いたデバイス(比較デバイス1)と比べて示している。デバイスの安定性は、室温で、40mA/cm2の一定電流駆動の下で、デバイスの発光を時間の関数として測定することによって評価した。比較例デバイス1が最長の半減期[T(0.5)=300時間]を示したが、それは本発明の実施例より小さい初期輝度(L0)で作動したものである(比較例デバイス1での約9000cd/m2に対して、試験デバイス1では約12,700cd/m2;試験デバイス2では10,700cd/m2;試験デバイス5では17,000cd/m2;および試験デバイス6では16000cd/m2のL0)。
【0282】
ディスプレイを使用する明るさ(赤色発光デバイスで約300cd/m2および緑色発光デバイスで約600cd/m2のLo)の基準に当てはめると、比較例デバイス1(緑色発光デバイス)の使用半減期は少なくとも10,000時間である(米国特許出願公開第2004/0086743号(参照により本明細書に全体を援用する)に開示されている)。実施例5(約17000cd/m2の初期輝度で190時間のT(0.5)を有する)は、比較例デバイス1より寿命が短いように思われる。しかし、それは、ずっと大きな輝度(L0=17000 vs 9000cd/m2)で作動している。これらの結果として、T(0.5-L0の積は、比較例デバイス1および実施例5で、それぞれ、300×9000=2.7×106ニト・時、および200×17000=3.22×106ニト・時である。実施例6(3.2×106ニト・時)もまた比較例デバイス1より大きいT(0.5-L0の積を有することが分かる。ディスプレイを使用する明るさ(赤色およびび緑色発光デバイスでそれぞれ約300cd/m2および約600cd/m2のLo)の基準に当てはめると、本発明の実施形態によるデバイスは、有利なことには、約10,000時間を超える使用半減期を有し得る。したがって、本発明の化合物は有利なことには、非常に大きなデバイス効率および長い使用寿命を有する。このような性質により、これらはディスプレイおよび照明の用途に極めてよく適合したものとなっている。
【0283】
【表2】

【0284】
例証されたように、本発明の化合物を含むデバイスは公知のデバイスに比べて優れた特性を有する。本明細書において試験デバイス1〜10として例示されたこれらのデバイスは、フェニルピリジン型配位子を含む緑色発光デバイスであるが、本発明のデバイスは任意の色で発光できる。例えば、米国特許出願公開第2003/0072964号および米国特許出願第10/829/011号(これらは参照により本明細書に全体を援用する)に開示されているように、赤色発光デバイスに使用するには、フェニルイソキノリン配位子を金属原子に配位させればよい。本明細書において教示されている置換基がこれらのデバイスの発光材料に組み込まれたときには、それらは同様に、高い外部量子および発光効率と長い寿命とを示すと予想される。したがって、本発明の化合物を含むデバイスで測定され得るようにして、同様の構造を有するが本明細書において開示されている(1つ又は複数の)置換位置に置換基をもたない比較化合物を含むデバイスの効率に対して、デバイス効率を高める方法を本発明は包含する。
【0285】
さらなる試験において、試験デバイス11〜26、および29〜40が、試験デバイス1〜10と同様に作製した。試験デバイス27および28および比較例デバイス3および4もまた、発光層が、試験デバイス27および28では発光材料のIr[5'-Me-5-(2-MePh)ppy]3、また比較例デバイス3および4ではIr(3'-Meppy)3だけの層からなること以外は、同様にして作製した。試験デバイス11〜40および比較例デバイス3および4の発光効率および外部量子効率を測定し、表3にまとめた。
【0286】
【表3】

【0287】
やはり、本発明により作製された燐光発光デバイスは非常に高い外部量子効率を示した。
【0288】
HPTのETL2を有するデバイスでは、電圧もまた低い(典型的には、10mA/cm2で、<9V)。5'-アルキル基をもたないIr(5-Phppy)3のデバイスでは、同じデバイス構造(比較例デバイス2)で電圧は約9.5〜10Vである。本発明の化合物を有するデバイスの駆動電圧は、5'の位置にアルキル置換基をもたないすでに公知の類似体を有するデバイスより約1から1.5V低い。これらの低い駆動電圧により、デバイスの電力効率がさらに向上する。
【0289】
高効率に加えて、本発明の化合物はまた、温和な温度で蒸着する。より低い蒸着温度は、熱蒸着または材料の気相輸送を必要とする他の堆積法によってOLEDを製造する間の長時間の加熱の下での熱分解による損傷を減らすことができる。OLEDに用いられる有機材料の蒸着温度は、OLED製造における重要な側面である。蒸着温度は、材料供給源と基材の距離が約50cmの場合に、<10-7torrの真空下に、基材での堆積速度が約0.2Å/sとなる堆積温度である。これらの条件の下で、Ir(3-Me-dhbq)3(化合物例V)、Ir[5'-Me-5-(2-MePh)ppy]3(化合物例VI)、および6座配位子錯体(化合物例VII)はそれぞれ、約235℃、約265℃および約270℃で蒸発する。これらの温度は、同じ条件の下で約300℃で蒸発するIr(5-Phppy)3(比較例化合物III)より低い。
【0290】
本発明の5'アルキル置換配位子への修飾(特定の置換基によるさらなる置換が含まれる)は、錯体の蒸着温度をさらに低下させ得る。例えば、表4(5位のフェニル置換基が環「C」で表されている)に示されているように、本発明の化合物、Ir(5'-Me-5-Phppy)3(化合物例No.II)、Ir[5'-Me-5-(2-MePh)ppy]3(化合物例No.VII)、Ir[5'-Me-5-(4-FPh)ppy]3(化合物No.VIII)、およびIr[5'-Me-5-(3-FPh)ppy]3(化合物例No.IX)は、それぞれ、315℃、270℃、280℃、および280℃の蒸着温度(Tevp)を有する。また、表4に示されているように、化合物No.II、VII、VIII、およびIXは、それぞれ、48°、87°、48°および48°の環BとCとの間の2面角を有する。
【0291】
【表4】

【0292】
化合物例No.VIIによって示される低い蒸着温度は、環Cの2の位置の嵩高いメチル置換基の存在による立体障害によって及ぼされる、環BおよびCの間のねじれによると考えられる。このような置換基によって及ぼされる非同一面性の増大は固体状態における分子相互のパッキングを緩くする。有機材料における高度の分子相互パッキングは、蒸着温度を上げ、溶解性を低下させることは周知である。したがって、好ましい実施形態において、環Cが非置換である場合と同等か、またはより少ない程度でしかフェニル環Cを環Bに対して同一面にしない置換基を環Cは有し得る。環BおよびCをより「同一面」にする環C上の置換基(特に2面角を20°未満にする置換基)は望ましさが劣る可能性がある。環Cが次のような架橋置換基(これらは、約0°の環BとCの間の2面角を有する)を有する化合物:
【0293】
【化87】

【0294】
は、フェニル環が同一面である場合の分子パッキングの増大のために、環Cが非置換である化合物よりも蒸着温度は低くならないであろう。こうして、好ましい置換基は、環BとCの間の2面角を、少なくとも20°、より好ましくは少なくとも45°、最も好ましくは45°より大きくするものである。やはり表4に示されているように、実施例VIIIおよびIXは、実施例IIより35℃低い蒸着温度を示す。環BおよびCの間の2面角は実施例II、VIIIおよびIXで同様(48°)であるが、実施例VIIIおよびIXのもののようなフッ素含有置換基は、フッ素基と普通の有機基とのファンデルワールス相互作用が弱いために、固体状態における分子パッキングの度合いを小さくし、したがって、有機材料の蒸着温度を低くできると考えられる。したがって、フッ素含有置換基は蒸着温度を低くするのに望ましい基である。
【0295】
本発明の化合物が緑色に燐光発光するように設計される場合、環C上の共役置換基は望ましくない可能性がある。共役置換基(例えば、縮合ベンゼンまたは他の縮合芳香族環)は、配位子の電子を非局在化して、有機金属錯体の三重項エネルギーを低くする(燐光のレッドシフトを生じる)。環C上の縮合ベンゼンまたは他の芳香族環の置換基はまた、縮合環が固体状態における化合物のさらなる分子パッキングを引き起こし得るので、蒸着温度を上昇させると考えられる。したがって、環C上の特に好ましい置換基は、電子の非局在化を引き起こさない非共役置換基、および、環BとCとの間の非同一面性を、環C(例えば、フェニル)が非置換である場合の同一面性の度合いに対して増大させる置換基である。
【0296】
様々なアルキルおよびアリール置換パターンを調べて、Ir(ppy)3型の燐光材料およびそれらのPHOLEDの材料加工性およびデバイス特性における構造-特性の関係を確立するために、多くのアルキルおよびアリール置換Ir(ppy)3燐光材料を合成し、それらをドーパント発光体としてOLEDに組み入れたOLEDを真空熱蒸着によって作製した。アルキルおよびアリール置換は、これらにより蒸着温度、溶解性、エネルギー準位、デバイス効率に関する広範な調整可能性が提供されること、ならびに、これらが化学的に、またデバイス使用において安定な官能基であることのために、特に重要である。
【0297】
化合物XIV: fac-トリス[2-(2'-メチルビフェニル-3-イル)ピリジン]Ir(III)
ステップ1: 2-(3-ブロモフェニル)ピリジン
3-ブロモフェニルボロン酸(35.0g、0.174mol)を、標準的なSuzukiカップリング条件下に2-ブロモピリジン(55.1g、0.348mol)と反応させた。過剰の2-ブロモピリジンを125℃で減圧蒸留により除去した。生成物を薄い黄色の液体(29g、71%)として180℃で捕集し、さらなる精製なしに次の反応に用いた。
【0298】
ステップ2: 2-(2'-メチルビフェニル-3-イル)ピリジン
2-(3-ブロモフェニル)ピリジン(25g、0.107mol)を、標準的なSuzukiカップリング条件下に2-メチルフェニルボロン酸(17.4g、0.128mol)と反応させた。生成物(25g)を220℃でのクーゲルロール蒸留により、白色固体として捕集した。
【0299】
ステップ3: fac-トリス[2-(2'-メチルビフェニル-3-イル)ピリジン]Ir(III)
エチレングリコール(40mL)および2-(2'-メチルビフェニル-3-イル)ピリジン(7.7g、31.4mmol)を、撹拌棒、還流冷却器、および窒素入口を備えた100mLの三口フラスコ内で一緒にし、加熱還流した。次いで、Ir(acac)3(3.8g、7.8mmol)を加え、反応混合物を24時間還流させ、室温に冷却した。メタノール(50mL)を加え、黄色の生成物(4.1g)を減圧濾過により集め、塩化メチレンを溶離液としてシリカゲルプラグを通して4.0gの物質を得、次に、これをジクロロベンゼン/メタノールから再結晶して2.6gの生成物を得て、これをさらに真空昇華させて550mgの高純度物質を得た。
【0300】
化合物XV: fac-トリス[2-(4'-tert-ブチルビフェニル-3-イル)ピリジン]イリジウム(III)
ステップ1: 2-(3-ブロモフェニル)ピリジン
14.2g(0.088mol)の2-ブロモピリジンを、19.6g(0.098mol)の3-ブロモフェニルボロン酸(0.0044mol)、5.2g(0.0044mol)のPd(Ph3)4、31.0g(0.23mol)のK2CO3、50mLのDMEおよび50mLの水に加えた。反応混合物を20時間還流し、シリカゲルカラムで分離した。MSにより、所望の生成物であることを確認した。
【0301】
ステップ2: 2-(4'-tert-ブチルビフェニル-3-イル)ピリジン
13.7g(0.058mol)の2-(3-ブロモフェニル)ピリジンを、12.5g(0.070mol)の4-tert-ブチルフェニルボロン酸、3.4g(0.003mol)のPd(Ph3)4、22.0g(0.16mol)のK2CO3、50mLのDMEおよび50mLの水に加えた。反応混合物を20時間還流し、シリカゲルカラムで分離した。MSにより、所望の生成物であることを確認した。
【0302】
ステップ3: fac-トリス[2-(4'-tert-ブチルビフェニル-3-イル)ピリジン]Ir(III)
9.0g(0.03mol)の2-(5-(4-tert-ブチルフェニル)フェニル)ピリジンおよび3.8g(0.0077mol)のIr(acac)3を15mLのエチレングリコールと混合し、窒素下で24時間加熱還流した。反応混合物を冷却した。生成物をシリカゲルカラムで分離し、ゾーン昇華によりさらに精製した。MSおよびNMRの両方により、所望の生成物であることを確認した。
【0303】
化合物XVI: fac-トリス[2-(3'-メチルビフェニル-3-イル)ピリジン]イリジウム(III)
上の名称の錯体の合成を化合物XVと同様に実施した。違いは、ステップ2において、Suzukiカップリングのために、4-tert-ブチルフェニルボロン酸を用いる代わりに、3-メチルフェニルボロン酸を用いたことである。
【0304】
化合物XVII: fac-トリス[2-(ビフェニル-3-イル)-4-メチルピリジン]Ir(III)
ステップ1: 2-(ビフェニル-3-イル)-4-メチルピリジン
9.0g(0.05mol)の2-ブロモ-4-メチルピリジン、12.0g(0.06mol)の3-ビフェニルボロン酸、1.7g(0.0015mol)のPd(Ph3)4、19.0g(0.135mol)のK2CO3、50mLのDMEおよび50mLの水。この反応混合物を20時間還流し、シリカゲルカラムで分離した。MSにより、所望の生成物であることを確認した。
【0305】
ステップ2: fac-トリス[2-(ビフェニル-3-イル)-4-メチルピリジン]Ir(III)
3.6g(0.014mol)の2-(ビフェニル-3-イル)-4-メチルピリジンを、2.1g(0.004mol)のIr(acac)3および12mLのエチレングリコールと混合した。混合物を24時間加熱還流した。生成物をシリカゲルカラムで分離し、ゾーン昇華法によりさらに精製した。MSおよびNMの両方により、所望の生成物であることを確認した。
【0306】
化合物XVIII: fac-トリス(2-フェニル-3,5-ジメチルピリジン)Ir(III)
上の名称の化合物の合成を下記の化合物XXと同様に実施した。3,4-ルチジンを用いる代わりに、3,5-ルチジンを出発物質として用いて、配位子の2-フェニル-3,5-ジメチルピリジンおよびfac-トリス(2-フェニル-3,5-ジメチルピリジン)Ir(III)を製造した。
【0307】
化合物XIX: fac-トリス[2-(4-メチルフェニル)ピリジン]イリジウム(III)
ステップ1: ダイマー
2-エトキシエタノール(200mL)および水(50mL)の混合物に、2-(4-メチルフェニル)ピリジン(15.0g、89mmol)およびIrCl3(16.4g、44mmol)を加えた。反応混合物を窒素下で60時間加熱還流し、冷却した。生成した黄色の析出物を減圧濾過により捕集し、メタノールで洗って、20.6g(82%)のクロロ架橋ダイマーを得た。
【0308】
ステップ2: fac-トリス[2-(4-メチルフェニル)ピリジン]イリジウム(III)
150mLの2-エトキシエタノール中、ダイマー(8.0g、7.1mmol)、銀トリフラート(3.6g、14.2mmol)、および2-(4-メチルフェニル)ピリジン(4.8g、28.4mmol)の混合物を、窒素下で、100℃で60時間加熱し、次いで、冷却した。析出物を減圧濾過により捕集し、メタノールで洗って、9.0gの粗生成物を得て、次に、この5.6gを7.8Lのジクロロメタン/ヘキサン(70/30)に溶かし、同じ溶媒系でシリカゲルカラムクロマトグラフィーにかけて、3.4gの生成物を得て、次いで、これをジクロロエタン、次にTHFから再結晶して、1.2gの高純度生成物を得た。再結晶生成物の真空昇華により900mgの高純度生成物を得た。
【0309】
化合物XXおよび化合物XXI: fac-トリス(2-フェニル-4,5-ジメチルピリジン)Ir(III)およびfac-トリス(2-フェニル-3,4-ジメチルピリジン)Ir(III)
ステップ1: 2-アミノ-4,5-ジメチルピリジンおよび2-アミノ-3,4-ジメチルピリジン
100.0g(0.94mol)の3,4-ルチジン(3,4-ジメチルピリジン)および40g(1.0mol)のナトリウムアミドに、237mL(1.86mol)のN,N-ジメチルアニリンを加えた。反応混合物を窒素下で、150℃で7時間撹拌しながら加熱した。冷却後、反応混合物を400mLの氷に添加し、約250mLの酢酸エチルをこの混合物に加えて、有機相を抽出分離した。有機相を蒸発させ、分別蒸留した。2-アミノ-3,4-ジメチルピリジン(約78%)と2-アミノ-4,5-ジメチルピリジン(約22%)からなる白色固体混合物約40g(収率35%)を、さらなる精製なしに次の反応のために得た。MSの結果により、所望の生成物であることを確認した。
【0310】
ステップ2: 2-ブロモ-4,5-ジメチルピリジンおよび2-ブロモ-3,4-ジメチルピリジン
8.0g(0.065mol)のステップの1混合物を、約25mLの60%HBrに加え、次いで、-10℃から-17℃で撹拌した。31.0g(0.2mol)の予め冷却したBr2(約0℃)を滴下して加え、混合物を20分間撹拌した。18〜20mLの水に溶かした11.4g(0.16mol)のNaNO2からなる予め冷却した(0℃)NaNO2溶液を、約-15℃で反応混合物に滴下して加えた。添加後、反応物を1時間撹拌した。氷冷した25%のNaOH溶液を、溶液が塩基性になるまでゆっくりと加えた。200mLの酢酸エチルを混合物に加えて有機相を抽出分離した。有機相の溶媒を蒸発させ、減圧蒸留した。2-ブロモ-3,4-ジメチルピリジン(約78%)および2-ブロモ-4,5-ジメチルピリジン(約22%)からなる約10.7g(収率88%)の固体混合物(MSにより確認した)を得た。さらに精製することなく、この混合物を次のステップのSuzukiカップリング反応に用いた。
【0311】
ステップ3: 2-フェニル-4,5-ジメチルピリジンおよび2-フェニル-3,4-ジメチルピリジン
12.0g(0.0645mol)のステップ2の混合物を、9.1g(0.071mol)のフェニルボロン酸、2.2g(0.002mol)のPd(Ph3)4、24g(0.174mol)のK2CO3、100mLのDMEおよび100mLの水に加えた。反応混合物を20時間還流し、ヘキサン中10%の酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムで分離した。約7.5gの2-フェニル-3,4-ジメチルピリジンおよび2.5gの2-フェニル-4,5-ジメチルピリジン(NMRおよびMSによりこれらを確認した)を得た。
【0312】
ステップ4: fac-トリス(2-フェニル-4,5-ジメチルピリジン)Ir(III)およびfac-トリス(2-フェニル-3,4-ジメチルピリジン)Ir(III)
2.0g(0.01mol)の2-フェニル-4,5-ジメチルピリジンを、1.6g(0.003mol)のIr(acac)3および10mLのエチレングリコールに加え、窒素下で20時間加熱還流した。反応混合物をシリカゲルカラムで分離して、デバイス実施例47におけるトリス(2-フェニル-4,5-ジメチルピリジン)Ir(III)を得た。この錯体をゾーン昇華法によりさらに精製し、MSおよびNMRによって確認した。
5.0g(0.027mol)の2-フェニル-3,4-ジメチルピリジンを、2.2g(0.0045mol)のIr(acac)3に加え、窒素下で、高温で24時間加熱した。反応混合物をシリカゲルカラムで分離して、トリス(2-フェニル-3,4-ジメチルピリジン)Ir(III)錯体(化合物XXI)を得た。この錯体をゾーン昇華法によりさらに精製し、MSおよびNMRによって確認した。
【0313】
化合物XXII: fac-トリス[2-(ビフェニル-3-イル)-4-tert-ブチルピリジン]Ir(III)
ステップ1: 2-アミノ-4-tert-ブチルピリジン
100g(0.73mol)の4-tert-ブチル-ピリジンおよび31.0g(0.79mol)のナトリウムアミドに、181mL(1.5mol)のN,N-ジメチルアミンを加えた。反応混合物を窒素下で、150℃で7時間加熱撹拌した。冷却後、反応混合物を400mLの氷に加えた。約250mLの酢酸エチルをこの混合物に加えて有機相を抽出分離した。有機相を蒸発させ、分別蒸留した。約50g(収率45%)の2-アミノ-4-tert-ブチルピリジンを得た。MSの結果により、所望の生成物であることを確認した。
【0314】
ステップ2: 2-ブロモ-4-tert-ブチルピリジン
39.0g(0.26mol)の2-アミノ-4-tert-ブチルピリジンを、約100mLの60%HBrに加え、次いで、-10℃から-17℃で撹拌した。124.0g(0.78mol)の予め冷却したBr2(約0℃)を滴下して加え、混合物を20分間撹拌した。約80mLの水に溶かした46.0g(0.67mol)のNaNO2からなる予め冷却した(0℃)NaNO2溶液を、-10℃から-17℃で反応混合物に滴下して加えた。添加後、反応物を1時間撹拌した。氷冷した約25%のNaOH溶液を、溶液が塩基性になるまでゆっくりと加えた。200mLの酢酸エチルを混合物に加えて有機相を抽出分離した。有機相の溶媒を蒸発させ、減圧蒸留した。約47g(収率85%)の2-ブロモ-4-tert-ブチルピリジンを得た。生成物をMSにより確認した。
【0315】
ステップ3: 2-(ビフェニル-3-イル)-4-tert-ブチルピリジン
15.0g(0.7mol)の2-ブロモ-4-tert-ブチルピリジンを、13.8g(0.7mol)の3-ビフェニルボロン酸、2.4g(0.002mol)のPd(Ph3)4、26g(0.188mol)のK2CO3、100mLのDMEおよび100mLの水に加えた。反応混合物を20時間還流し、ヘキサン中10%の酢酸エチルを用いるシリカゲルカラムで分離した。約18.0g(収率約90%)の2-(ビフェニル-3-イル)-4-tert-ブチルピリジンを得た。MSにより望みの生成物であることを確認した。
【0316】
ステップ4: fac-トリス[2-(ビフェニル-3-イル)-4-tert-ブチルピリジン]Ir(III)
7.1g(0.024mol)の2-(ビフェニル-3-イル)-4-tert-ブチルピリジンを、3.40g(0.007mol)のIr(acac)3および約10mLのエチレングリコールに加えた。反応混合物を24時間加熱還流し、冷却した。シリカゲルカラムで分離して、約5.6g(収率約80%)の錯体を得た。これをゾーン昇華法によりさらに精製した。MSおよびNMRによって所望の生成物であることを確認した。
【0317】
化合物XXIII: fac-トリス[2-フェニル-6-メチルピリジン]Ir(III)
ステップ1: 2-フェニル-6-メチルピリジン
フェニルボロン酸(42.6g、0.349mol)を、2-ブロモ-6-メチルピリジン(50.0g、0.290mol)と、標準的なSuzukiカップリング条件の下で反応させた。生成物の減圧蒸留(10mmHg、135〜150℃)により、32.0g(76%)の2-フェニル-6-メチルピリジンを無色の液体として得た。
【0318】
ステップ2: fac-トリス[2-フェニル-6-メチルピリジン]Ir(III)
2-フェニル-6-メチルピリジン(32g、0.189mol)を、撹拌棒、窒素入口、およびディーンスタークトラップを備えた100mLの三口フラスコ内で260℃に加熱した。次いで、Ir(acac)3(7.7g、0.016mol)を加え、反応混合物を260℃に48時間保ち、その間、生じたアセチルアセトンを留去した。次に、メタノール(200mL)を加え、茶色の析出物(5.0g)を減圧濾過により捕集した。70/30のCH2Cl2/ヘキサンによりシリカゲルプラグを通して精製して、2.2gの黄色の固体を得、これを、40〜50/60〜50の塩化メチレン/ヘキサンを溶離液として用いる塩基性アルミナカラムでさらに精製して、950mgの高純度物質を得た。真空昇華により、600mgの高純度生成物を得た。
【0319】
化合物XXIV: fac-トリス[2-(ビフェニル-3-イル)-5-tert-ブチルピリジン]Ir(lII)
ステップ1: 2-(ビフェニル-3-イル)-5-ブロモピリジン
撹拌棒、窒素入口、および還流冷却器を備えた1000mLの三口フラスコに2,5-ジブロモピリジン(39.9g、84.2mmol)、3-ビフェニルボロン酸(20.0g、101mmol)、パラジウム(II)アセテート(0.47g、2.1mmol)、トリフェニルホスフィン(2.2g、8.4mmol)、炭酸ナトリウム(24.1g、277mmol)、ジメトキシエタン(170mL)、および水(114mL)を入れた。反応混合物を16時間加熱還流し、その後、酢酸エチル(200mL)を加えた。次に、有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固した。得られた固体を、酢酸エチル/ヘキサンを溶離液とするシリカゲルカラムで精製して、19.0g(73%)の2-(ビフェニル-3-イル)-5-ブロモピリジンを白色固体として得た。
【0320】
ステップ2: 2-(ビフェニル-3-イル)-5-tert-ブチルピリジン
機械的撹拌機および窒素入口を備え、オーブンで乾燥した5リットルの三口フラスコ内の1730mLの無水THF中のシアン化銅(I)(17.3g、194mmol)の懸濁液に、滴下漏斗により塩化tert-ブチルマグネシウム(200mL、2.0M、400mmol)を加え、混合物を-78℃で30分間撹拌した。次いで、2-(ビフェニル-3-イル)-5-ブロモピリジン(15.0g、48mmol)の無水THF(100mL)溶液を滴下して加え、混合物を-78℃で3時間、次に、室温で一夜撹拌した。次いで、飽和水酸化アンニウム水溶液を加えて反応混合物を失活させ、水酸化ナトリウム水溶液によりpHを10に調節し、混合物を塩化メチレンで抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固して、9.0gの薄い黄色の液体を得て、これを、2.5/97.5から7.5/92.5までの酢酸エチル/ヘキサン勾配を溶離液として用いるフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、2.6g(19%)の2-(ビフェニル-3-イル)-5-tert-ブチルピリジンを無色の液体として得た。
【0321】
ステップ3: fac-トリス[2-(ビフェニル-3-イル)-5-tert-ブチルピリジン]Ir(lII)
エチレングリコール(20mL)および2-(ビフェニル-3-イル)-5-tert-ブチルピリジン(2.6g、9.1mmol)を、撹拌棒、還流冷却器、および窒素入口を備えた100mLの三口フラスコ内で一緒にし、加熱還流した。次いで、Ir(acac)3(1.1g、2.3mmol)を加え、反応混合物を24時間還流させ、室温に冷却した。メタノール(50mL)を加え、黄色の生成物(2.1g)を減圧濾過により捕集し、70/30のジクロロメタン/ヘキサンを溶離液としてシリカゲルカラムを通して、1.8gの高純度物質を得た。真空昇華により、1.0gの生成物を得た。
【0322】
化合物XXV: fac-トリス[2-(3'-エチルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]Ir(lII)
ステップ1: 3-エチルフェニルボロン酸
3-エチルブロモベンゼン(50g、270mmol)の無水THF溶液(225mL)を、撹拌棒、窒素入口、および滴下漏斗を備えた2リットルの三口フラスコ内で、-78℃に冷却し、次いで、n-ブチルリチウム(190mL、ヘキサン中1.6M)を滴下した。溶液を30分間撹拌し、次に、トリメチルボレート(33.7g、324mmol)を滴下した。次いで、反応混合物を放置して室温まで昇温させ、4時間撹拌し、水で失活させた。有機相を分離し、蒸発乾固した。次に、残留物を濃HClでpH1まで酸性にした。溶液を水で稀釈し、生成物を減圧濾過により捕集して、24.7gの3-エチルフェニルボロン酸を得た。
【0323】
ステップ2: 2-(3'-エチルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン
2-(3-ブロモフェニル)-5-メチルピリジン(16.7g、67.3mmol)を3-エチルフェニルボロン酸(22.7g、151mmol)と、標準的なSuzukiカップリング条件の下で反応させた。230℃でのクーゲルロール蒸留によって32.0gの黄色の液体を得て、次いで、これを、10/90の酢酸エチル/ヘキサンを溶離液としてシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、17.4gの2-(3'-エチルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジンを透明粘稠液体として得た。
【0324】
ステップ3: fac-トリス[2-(3'-エチルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]Ir(lII)
エチレングリコール(20mL)および2-(3'-エチルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン(5.0g、18.3mmol)を、撹拌棒、還流冷却器、および窒素入口を備えた100mLの三口フラスコ内で一緒にし、加熱還流した。次いで、Ir(acac)3(2.2g、4.6mmol)を加え、反応混合物を24時間還流させ、室温に冷却した。メタノール(50mL)を加え、黄色の析出物(3.1g)を減圧濾過により捕集し、40/60のジクロロメタン/ヘキサンを溶離液としてシリカゲルカラムを通して、2.0gの生成物を得た。
【0325】
化合物XXVI: fac-トリス[2-(4'-n-プロピルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]Ir(III)
ステップ1: 2-(4'-n-プロピルビフェニル-3-イル)ピリジン
2-(3-ブロモフェニル)-5-メチルピリジン(20.0g、81.1mmol)を4-n-プロピルフェニルボロン酸(15.9g、96.7mmol)と、標準的なSuzukiカップリング条件の下で反応させた。230℃でのクーゲルロール蒸留によって28.5gの黄色の粘稠液体を得て、次いで、これを、15/85の酢酸エチル/ヘキサンを溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、14.0gの高純度物質と、純度の劣る追加の画分を得た。
【0326】
ステップ2: fac-トリス[2-(4'-n-プロピルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン]Ir(III)
エチレングリコール(60mL)および2-(4'-n-プロピルビフェニル-3-イル)-5-メチルピリジン(13.6g、47.3mmol)を、撹拌棒、還流冷却器、および窒素入口を備えた100mLの三口フラスコ内で一緒にし、加熱還流した。次いで、Ir(acac)3(5.8g、11.8mmol)を加え、反応混合物を24時間還流させ、室温に冷却した。メタノール(50mL)を加え、茶色の析出物(7.0g)を減圧濾過により捕集し、50/50のジクロロメタン/ヘキサンを溶離液としてシリカゲルカラムを通して、5.9gの生成物を得た。
【0327】
化合物XXVIIおよびXXVIII: fac-トリス(2-(ビフェニル-3-イル)-3,4-ジメチルピリジン)Ir(III)およびfac-トリス(2-(ビフェニル-3-イル)-4,5-ジメチルピリジン)Ir(III)
これらの合成を、化合物XXIおよびXXと同様にして実施した。違いは、フェニルボロン酸の代わりに、3-ビフェニルボロン酸をステップ3で用いたことである。生成物のfac-トリス(2-(ビフェニル-3-イル)-3,4-ジメチルピリジン)Ir(III)を化合物XXVIIとして分離し、fac-トリス(2-(ビフェニル-3-イル)-4,5-ジメチルピリジン)Ir(III)を化合物XXVIIIとして分離した。
【0328】
化合物XXIX: fac-トリス(2-フェニル-3,4-5-トリメチルピリジン)Ir(III)
ステップ1: 2-アミノ-3,4,5-トリメチルピリジン
23.0g(0.11mol)の2-アミノ-5-ブロモ-3,4-ジメチルピリジンを14.1g(0.11mol)のトリメチルボロキシン(TMB)、12.9g(0.11mol)のPd(Ph3)4、46g(0.33mol)のK2CO3および220mLのDMFと混合した。反応混合物を窒素下で、115℃で18時間加熱した。反応混合物をシリカゲルカラムで精製した。MSによって所望の生成物であることを確認した。
【0329】
ステップ2: 2-ブロモ-3,4,5-トリメチルピリジン
10.3g(0.075mol)の2-アミノ-3,4,5-トリメチルピリジンを30mLの60%HBrに加えた。混合物を、-10℃から-17℃に冷却し、36.0g(0.23mol)の予め冷却した臭素を滴下して加え、混合物を20分間撹拌した。20mLの水に溶かした13.5g(0.19mol)のNaNO2からなる予め冷却した(0℃)NaNO2溶液を、-10℃から-17℃で反応混合物に滴下して加えた。添加後、反応物を1時間撹拌した。氷冷した25%のNaOH溶液を、溶液が塩基性になるまでゆっくりと加えた。200mLの酢酸エチルを混合物に加えて有機相を抽出分離した。有機相の溶媒を蒸発させ、減圧蒸留した。約13.1g(収率87%)の所望の生成物を得た(GC/MSにより確認した)。
【0330】
ステップ3: 2-フェニル-3,4,5-トリメチルピリジン
10.2g(0.051mol)の2-ブロモ-3,4,5-トリメチルピリジンを、7.86g(0.061mol)のフェニルボロン酸、1.8g(0.0016mol)のPd(Ph3)4、19.1g(0.13mol)のK2CO3、50mLのDMEおよび50mLの水と混合した。反応混合物を20時間還流し、シリカゲルカラムで分離した。MSにより、所望の生成物であることを確認した。
【0331】
ステップ4: fac-トリス(2-フェニル-3,4-5-トリメチルピリジン)Ir(III)
この錯体を化合物XXのステップ4と同様にして合成した。
【0332】
化合物XXX:fac-トリス[2-(4-メチルフェニル)-3-メチルピリジン]Ir(III)
ステップ1: 2-(4-メチルフェニル)-3-メチルピリジン
4-メチルフェニルボロン酸(20.0g、0.147mol)を、標準的なSuzukiカップリング条件下で2-ブロモ-3-メチルピリジン(21.1g、0.123mol)と反応させた。少量の未反応の2-ブロモ-3-メチルピリジンを減圧蒸留により除去した。1/99から7.5/92.5のEtOAc/ヘキサンの溶媒勾配によるフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーによって精製して、17.0gの2-(4-メチルフェニル)-3-メチルピリジンを無色の液体として得た。
【0333】
ステップ2: fac-トリス[2-(4-メチルフェニル)-3-メチルピリジン]Ir(III)
2-(4-メチルフェニル)-3-メチルピリジン(16.6g、91mmol)を、撹拌棒、窒素入口、およびディーンスタークトラップを備えた100mLの三口フラスコ内で260℃に加熱した。次いで、Ir(acac)3(7.4g、15mmol)を加え、反応混合物を260℃に48時間保ち、その間、生じたアセチルアセトンを留去した。次に、メタノール(200mL)を加え、茶色の析出物(8.4g)を減圧濾過により集めた。70/30の塩化メチレン/ヘキサンを用いるシリカゲルカラムで精製して、3.5gの黄色の固体を得、次いで、これを、50mLのクロロベンゼンから再結晶して3.1g(28%)の高純度物質を得て、真空昇華によりさらに精製した。
【0334】
化合物XXXI: fac-トリス[2-(ビフェニル-3-イル)-4-エチルピリジン)Ir(III)
上記標題化合物を、ステップ1において、2-ブロモ-4-メチル-ピリジンの代わりに2-ブロモ-4-エチル-ピリジンを用いたこと以外は、化合物XVIIと同様にして製造した。
【0335】
比較的大きな置換基(例えば、n-プロピル、n-ブチルおよびt-ブチル基)でフェニルピリジン配位子を置換することによって、Ir錯体の溶解度が大きく増大することに注意することは重要である。例えば、化合物XXIIおよび化合物XXIVは、普通の有機溶媒にかなりよく溶ける。8mg以上の化合物XXIIを10mLのトルエンに溶かすことができる。比較として、Ir(ppy)3、Ir(5-Phppy)3、およびIr(3'-Meppy)3はかなり溶け難く、4mg以下しか10mLのトルエンに溶かすことができない。これらの可溶性物質は溶液加工によるデバイスに適している。例えば、0.008gの化合物XXIIおよび0.1gのmCPを10mLのトルエンに溶かして溶液とし、これをデバイス製造でスピンコートすることができる。
【0336】
[デバイス製造と測定]
全てのデバイスは高真空(<10-7Torr)熱蒸着によって製造された。アノード電極は約1200Åのインジウムスズ酸化物(ITO)である。カソードは10ÅのLiF、次いで1,000ÅのAlからなる。全てのデバイスを、製造直後に、窒素グローブボックス(<1ppmのH2OおよびO2)内においてエポキシ樹脂を用いて密封したガラス蓋(glass lid)により包み、吸湿剤をパッケージ内に組み込んだ。
【0337】
デバイス実施例41〜51および比較例5〜6
有機積層体は、順番に、ITO表面、正孔注入層(HIL)として100Åの厚さの銅フタロシアニン(CuPc)、正孔輸送層(HTL)として300Åの4,4'-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(α-NPD)、発光層(EML)として6〜12重量%のドーパント発光体(本発明の化合物および比較化合物)でドープされた300Åの4,4'-ビス(N-カルバゾリル)ビフェニル(CBP)、ETL2として50ÅのHPT、およびETL1として400Åのトリス(8-ヒドロキシキノリナト)アルミニウム(Alq3)からなっていた。電流-電圧-輝度(IVL)特性および使用寿命を測定し、表5にまとめた。緑色発光デバイスに対する1000cd/m2の典型的なディスプレイの明るさのレベルを、様々なデバイス間の比較のために選択している。
【0338】
【表5A】

【表5B】

【0339】
表5から、いくつかの本発明の化合物が、比較例のIr(5-Phppy)3およびIr(3'-Meppy)3に対して、類似のまたは高い効率および寿命を示すことが分かる。デバイス例48は、1000cd/m2で36.4cd/Aの効率と、室温で、40mA/cm2の一定電流駆動の下で、6.43×107cd-hr/m2[T1/2(hr)×L0(cd/m2)として定義され、T1/2は初期輝度L0が50%に低下するまでの時間である]のデバイス安定性を示す。同じ条件の下で、Ir(5-Phppy)3(比較例5)は、38.3cd/Aおよび5.34×107cd-hr/m2であり、Ir(3'-Meppy)3(比較例6)は、35.1cd/Aおよび5.45×107cd-hr/m2である。
【0340】
本発明が特定の実施例および好ましい実施形態に関連させて説明されたが、本発明はこれらの例および実施形態に限定されないことが理解される。例えば、燐光材料は、立体および/または構造異性体を含み得る。燐光材料はまた、ヘテロレプティック性のもの、すなわち、2種以上の配位子に配位する金属錯体であってもよい。したがって、特許請求される本発明は、当業者には明らかであるように、本明細書および請求範囲に記載されている特定の実施例と好ましい実施形態からの変形形態を含む。
【符号の説明】
【0341】
100 有機発光デバイス
110 基材
115 アノード
120 正孔注入層
125 正孔輸送層
130 電子阻止層
135 発光層
140 正孔阻止層
145 電子輸送層(ETL)
150 電子注入層
155 保護層
160 カソード
162 第1導電層
164 第2導電層
200 上下逆のLED
210 基材
215 カソード
220 発光層
225 正孔輸送層
230 アノード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次式を有する化合物。
【化1】

[前記式中、
Mは、Ir、Pt、Rh、またはPdから選択される金属であり;
環Aは、R'5の位置にアルキル置換基を有し、かつ前記金属Mに配位している少なくとも1個の窒素原子(N)を有する芳香族複素環または芳香族複素環式縮合環であり、
前記環AはR'3、R'4、およびR'6の位置で1つまたは複数の置換基により任意選択で置換されていてもよく;
R'3、R'4、およびR'6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルであり;R'3、R'4、およびR'6は、1つまたは複数の置換基Zにより任意選択で置換されていてもよく;
加えて又は代わりに、環Aの前記R'3およびR'4置換位置は、一緒に独立して縮合環(任意選択で置換されていてもよい)を形成していてもよく;
環Bは、金属Mに配位している炭素原子を少なくとも1個有する芳香族環であり、環Bは、R3、R4、R5、およびR6の位置で1個または複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
R3、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、CN、CO2R、C(O)R、NR2、OR、ハロ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリール、または複素環式基からなる群から選択されるが、R'3、R'4、およびR'6が全てHである場合は、R3、R4、R5、およびR6もまた全てHであるか、あるいは、R4、R5、およびR6の少なくとも1つがフェニル置換基であり;
あるいは、R'3およびR6は、-CR2-CR2-、-CR=CR-、-CR2-、-O-、-NR-、-O-CR2-、-NR-CR2-、および-N=CR-から選択される基によって架橋されていてもよく;
各Rは、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはアラルキルであり;Rは1つまたは複数の置換基Zにより任意選択で置換されていてもよく;
各Zは、独立に、ハロゲン、R'、OR'、N(R')2、SR'、C(O)R'、C(O)OR'、C(O)N(R')2、CN、SO2、SOR'、SO2R'、またはSO3R'であり;
各R'は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
(X-Y)は、補助配位子であり;
mは、1から、前記金属に結合し得る配位子の最大数までの値であり;
m+nは、前記金属に結合し得る配位子の最大数である。]
【請求項2】
次式を有する化合物。
【化2】

[前記式中、
Mは、Ir、Pt、Rh、またはPdから選択される金属であり;
環Aは、R'5の位置にアルキル置換基を有し、かつ前記金属Mに配位している少なくとも1個の窒素原子(N)を有する芳香族複素環または芳香族複素環式縮合環であり、
前記環Aは、R'3、R'4、およびR'6の位置で1つまたは複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
R'3、R'4、およびR'6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルであり;R'3、R'4、およびR'6は、1つまたは複数の置換基Zによって任意選択で置換されていてもよく;
加えて又はそれに代わり、環Aの前記R'3およびR'4置換位置は、一緒に独立して、縮合環(任意選択で置換されていてもよい)を形成していてもよく;
環Bは、金属Mに配位している炭素原子を少なくとも1個有する芳香族環であり、環Bは、R3、R4、R5、およびR6の位置で1個または複数の置換基により任意選択で置換されていてもよく;
R3、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、CN、CO2R、C(O)R、NR2、OR、ハロ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリール、または複素環式基からなる群から選択され;
R3、R4、R5、およびR6の少なくとも1つはフェニル置換基であり;
あるいは、R'3およびR6は、-CR2-CR2-、-CR=CR-、-CR2-、-O-、-NR-、-O-CR2-、-NR-CR2-、および-N=CR-から選択される基により架橋されていてもよく;
各Rは、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはアラルキルであり;Rは1つまたは複数の置換基Zによって任意選択で置換されていてもよく;
各Zは、独立に、ハロゲン、R'、OR'、N(R')2、SR'、C(O)R'、C(O)OR'、C(O)N(R')2、CN、SO2、SOR'、SO2R'、またはSO3R'であり;
各R'は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
(X-Y)は、補助配位子であり;
mは、1から、前記金属に結合し得る配位子の最大数までの値であり;
m+nは、前記金属に結合し得る配位子の最大数である。]
【請求項3】
次式:
【化3】

を有する、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
MがIrおよびPtから選択される、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
MがIrである、請求項3に記載の化合物。
【請求項6】
mが2であり、nが1である、請求項3に記載の化合物。
【請求項7】
mが3であり、nが0である、請求項3に記載の化合物。
【請求項8】
次の構造:
【化4】

を有する、請求項3に記載の化合物。
【請求項9】
次式:
【化5】

を有する化合物。
【請求項10】
次式を有する化合物。
【化6】

[前記式中、
Mは、Ir、Pt、Rh、またはPdから選択される金属であり;
環Aは、R'5の位置にアルキル置換基を有し、かつ前記金属Mに配位している少なくとも1個の窒素原子(N)を有する芳香族複素環または芳香族複素環式縮合環であり、
前記環Aは、R'3、R'4およびR'6の位置で1つまたは複数の置換基により任意選択で置換されていてもよく;加えて又はそれに代わり、環Aの前記R'3およびR'4置換位置は、一緒に独立して、縮合環(任意選択で置換されていてもよい)を形成していてもよく;
R'3、R'4、およびR'6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルであり;R'3、R'4、およびR'6は、1つまたは複数の置換基Zにより任意選択で置換されていてもよく;
R'3、R'4、およびR'6の少なくとも1つはHでなく;
環Bは、金属Mに配位している炭素原子を少なくとも1個有する芳香族環であり、環Bは、R3、R4、R5、およびR6の位置で1個または複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
R3、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、CN、CO2R、C(O)R、NR2、NO2、OR、ハロ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリールまたは複素環式基からなる群から選択され;
あるいは、R'3およびR6は、-CR2-CR2-、-CR=CR-、-CR2-、-O-、-NR-、-O-CR2-、-NR-CR2-、および-N=CR-から選択される基によって架橋されていてもよく;
各Rは、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはアラルキルであり;Rは1つまたは複数の置換基Zにより任意選択で置換されていてもよく;
各Zは、独立に、ハロゲン、R'、OR'、N(R')2、SR'、C(O)R'、C(O)OR'、C(O)N(R')2、CN、SO2、SOR'、SO2R'、またはSO3R'であり;
各R'は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
(X-Y)は、補助配位子であり;
mは、1から、前記金属に結合し得る配位子の最大数までの値であり;
m+nは、前記金属に結合し得る配位子の最大数である。]
【請求項11】
R'3、R'4、およびR'6の少なくとも1つがアルキルまたはフェニルである、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
MがIrおよびPtからなる群から選択される、請求項11に記載の化合物。
【請求項13】
MがIrである、請求項11に記載の化合物。
【請求項14】
mが2であり、nが1である、請求項11に記載の化合物。
【請求項15】
mが3であり、nが0である、請求項11に記載の化合物。
【請求項16】
R'3、R'4、およびR'6の少なくとも1つがアルキルである、請求項11に記載の化合物。
【請求項17】
次の構造:
【化7】

を有する、請求項16に記載の化合物。
【請求項18】
次式:
【化8】

を有する、請求項16に記載の化合物。
【請求項19】
MがIrおよびPtからなる群から選択される、請求項16に記載の化合物。
【請求項20】
MがIrである、請求項16に記載の化合物。
【請求項21】
次式:
【化9】

を有する、請求項16に記載の化合物。
【請求項22】
次式を有する化合物。
【化10】

[前記式中、
Mは、Ir、Pt、Rh、またはPdであり;
R'5はアルキルであり;
(X-Y)は補助配位子であり;
mは、1から、前記金属に結合し得る配位子の最大数までの値であり;
m+nは、前記金属に結合し得る配位子の最大数である。]
【請求項23】
MがIrおよびPtからなる群から選択される、請求項22に記載の化合物。
【請求項24】
MがIrである、請求項22に記載の化合物。
【請求項25】
mが2であり、nが1である、請求項22に記載の化合物。
【請求項26】
mが3であり、nが0である、請求項22に記載の化合物。
【請求項27】
次の構造:
【化11】

を有する化合物。
【請求項28】
アノード;
カソード;
前記アノードと前記カソードとの間に配置された有機層
を備え、前記有機層が、前記アノードと前記カソードとの間に電圧が印加された場合に燐光発光を生じる発光材料を含み、前記発光材料が請求項1に記載の化合物を含み、約0.1から約1000mA/cm2の間の電流密度で少なくとも約10%の基礎外部量子効率を有するデバイス。
【請求項29】
約0.1から約1000mA/cm2の間の電流密度で少なくとも約15%の基礎外部量子効率を有する、請求項28に記載のデバイス。
【請求項30】
前記第1の有機層と前記カソードとの間に配置された第2の有機層をさらに備え、前記第2の有機層が前記第1の有機層と直接接触しており、前記第2の有機層が非複素環式芳香族炭化水素材料を含み、約0.1から約1000mA/cm2の間の電流密度で少なくとも約10%の基礎外部量子効率を有する、請求項28に記載のデバイス。
【請求項31】
約0.1から約1000mA/cm2の間の電流密度で少なくとも約15%の基礎外部量子効率を有する、請求項30に記載のデバイス。
【請求項32】
約0.1から約1000mA/cm2の間の電流密度で少なくとも約20%の基礎外部量子効率を有する、請求項30に記載のデバイス。
【請求項33】
前記芳香族炭化水素材料が約2.0デバイ未満の分子双極子モーメントを有する、請求項30に記載のデバイス。
【請求項34】
前記芳香族炭化水素材料がゼロの分子双極子モーメントを有する、請求項30に記載のデバイス。
【請求項35】
T(0.5)-L0の積が少なくとも3×106ニト・時である、請求項28に記載のデバイス。
【請求項36】
T(0.5)-L0の積が少なくとも3×106ニト・時である、請求項29に記載のデバイス。
【請求項37】
T(0.5)-L0の積が少なくとも3×106ニト・時である、請求項30に記載のデバイス。
【請求項38】
T(0.5)-L0の積が少なくとも3×106ニト・時である、請求項31に記載のデバイス。
【請求項39】
前記発光材料が次の構造:
【化12】

を有する、請求項28に記載のデバイス。
【請求項40】
前記発光材料が次の構造:
【化13】

を有する、請求項30に記載のデバイス。
【請求項41】
アノード;
カソード;および
前記アノードと前記カソードとの間に配置された発光層
を備え、前記発光層が発光材料を含み、前記発光層が下記式を有する発光材料を含む有機発光デバイス。
【化14】

[前記式中、
Mは、Ir、Pt、Rh、またはPdから選択される金属であり;
環Aは、R'5の位置にアルキル置換基を有し、かつ前記金属Mに配位している少なくとも1個の窒素原子(N)を有する芳香族複素環または芳香族複素環式縮合環であり、
前記環AはR'3、R'4、およびR'6の位置で1つまたは複数の置換基により任意選択で置換されていてもよく;加えてまたは代わりに、環Aの前記R'3およびR'4置換位置は、一緒に独立して、縮合環(任意選択で置換されていてもよい)を形成していてもよく;
環Bは、金属Mに配位している炭素原子を少なくとも1個有する芳香族環であり、環BはR3、R4、R5、およびR6の位置で1個または複数の置換基により任意選択で置換されていてもよく;
R'3、R'4、およびR'6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルであり;R'3、R'4、およびR'6は1つまたは複数の置換基Zにより任意選択で置換されていてもよく;
R3、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、CN、CO2R、C(O)R、NR2、OR、ハロ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリール、または複素環式基からなる群から選択され;
R3、R4、R5、およびR6の少なくとも1つはフェニル置換基であり;
あるいは、R'3およびR6は、-CR2-CR2-、-CR=CR-、-CR2-、-O-、-NR-、-O-CR2-、-NR-CR2-、および-N=CR-から選択される基により架橋されていてもよく;
各Rは、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはアラルキルであり;Rは1つまたは複数の置換基Zにより任意選択で置換されていてもよく;
各Zは、独立に、ハロゲン、R'、OR'、N(R')2、SR'、C(O)R'、C(O)OR'、C(O)N(R')2、CN、SO2、SOR'、SO2R'、またはSO3R'であり;
各R'は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
(X-Y)は、補助配位子であり;
mは、1から、前記金属に結合し得る配位子の最大数までの値であり;
m+nは、前記金属に結合し得る配位子の最大数である。]
【請求項42】
前記発光層が次式:
【化15】

を有する発光材料を含有する、請求項41に記載のデバイス。
【請求項43】
MがIrおよびPtからなる群から選択される、請求項42に記載のデバイス。
【請求項44】
MがIrである、請求項42に記載のデバイス。
【請求項45】
mが2であり、nが1である、請求項42に記載のデバイス。
【請求項46】
mが3であり、nが0である、請求項42に記載のデバイス。
【請求項47】
前記発光層が次式:
【化16】

を有する発光材料を含有する、請求項42に記載のデバイス。
【請求項48】
前記発光層が次式:
【化17】

を有する発光材料を含有する、請求項47に記載のデバイス。
【請求項49】
アノード;
カソード;および
前記アノードと前記カソードとの間に配置された発光層
を備え、前記発光層が下記式を有する発光材料を含有する有機発光デバイス。
【化18】

[前記式中、
Mは、Ir、Pt、Rh、またはPdから選択される金属であり;
環Aは、R'5の位置にアルキル置換基を有し、かつ前記金属Mに配位している少なくとも1個の窒素原子(N)を有する芳香族複素環または芳香族複素環式縮合環であり、
前記環AはR'3、R'4、およびR'6の位置で1つまたは複数の置換基により任意選択で置換されていてもよく;加えて又は代わりに、環Aの前記R'3およびR'4置換位置は、一緒に独立して、縮合環(任意選択で置換されていてもよい)を形成していてもよく;
環Bは、金属Mに配位している炭素原子を少なくとも1個有する芳香族環であり、環BはR3、R4、R5、およびR6の位置で1個または複数の置換基により任意選択で置換されていてもよく;
R'3、R'4およびR'6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルであり;R'3、R'4およびR'6は1つまたは複数の置換基Zにより任意選択で置換されていてもよく;
R'3、R'4およびR'6の少なくとも1つはHでなく、
R3、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、CN、CO2R、C(O)R、NR2、NO2、OR、ハロ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリール、または複素環式基からなる群から選択され;
あるいは、R'3およびR6は、-CR2-CR2-、-CR=CR-、-CR2-、-O-、-NR-、-O-CR2-、-NR-CR2-、および-N=CR-から選択される基によって架橋されていてもよく;
各Rは、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはアラルキルであり;Rは1つまたは複数の置換基Zにより任意選択で置換されていてもよく;
各Zは、独立に、ハロゲン、R'、OR'、N(R')2、SR'、C(O)R'、C(O)OR'、C(O)N(R')2、CN、SO2、SOR'、SO2R'、またはSO3R'であり;
各R'は、独立にH、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
(X-Y)は、補助配位子であり;
mは、1から、前記金属に結合し得る配位子の最大数までの値であり;
m+nは、前記金属に結合し得る配位子の最大数である。]
【請求項50】
R'3、R'4、およびR'6の少なくとも1つがアルキルまたはフェニルである、請求項49に記載のデバイス。
【請求項51】
MがIrおよびPtからなる群から選択される、請求項50に記載のデバイス。
【請求項52】
MがIrである、請求項49に記載のデバイス。
【請求項53】
mが2であり、nが1であることを特徴とする請求項52に記載のデバイス。
【請求項54】
mが3であり、nがゼロである、請求項52に記載のデバイス。
【請求項55】
R'3、R'4、およびR'6の少なくとも1つがアルキルである、請求項50に記載のデバイス。
【請求項56】
前記発光層が次式:
【化19】

を有する発光材料を含む、請求項55に記載のデバイス。
【請求項57】
前記発光層が次式:
【化20】

を有する発光材料を含む、請求項55に記載のデバイス。
【請求項58】
MがIrおよびPtからなる群から選択される、請求項56に記載のデバイス。
【請求項59】
MがIrである、請求項58に記載のデバイス。
【請求項60】
前記発光層が次式:
【化21】

を有する発光材料を含む、請求項59に記載のデバイス。
【請求項61】
アノード;
カソード;および
前記アノードと前記カソードとの間に配置された発光層
を備え、前記発光層が次式を有する発光材料を含む、有機発光デバイス。
【化22】

[前記式中、
Mは、Ir、Pt、Rh、またはPdであり;
R'5はアルキルであり;
(X-Y)は補助配位子であり;
mは、1から、前記金属に結合し得る配位子の最大数までの値であり;
m+nは、前記金属に結合し得る配位子の最大数である。]
【請求項62】
MがIrおよびPtからなる群から選択される、請求項61に記載のデバイス。
【請求項63】
MがIrである、請求項61に記載のデバイス。
【請求項64】
mが2であり、nが1である、請求項61に記載のデバイス。
【請求項65】
mが3であり、nが0である、請求項61に記載のデバイス。
【請求項66】
前記発光層が次式:
【化23】

を有する発光材料を含む、請求項61に記載のデバイス。
【請求項67】
アノード;
カソード;および
前記アノードと前記カソードとの間に配置された発光層
を備え、前記発光層が次式を有する発光材料を含む、有機発光デバイス。
【化24】

[前記式中、
Mは、Ir、Pt、Rh、またはPdから選択される金属であり;
環Aは、R'5の位置にアルキル置換基を有し、かつ前記金属Mに配位している少なくとも1個の窒素原子(N)を有する芳香族複素環または芳香族複素環式縮合環であり、
前記環Aは、R'3、R'4およびR'6の位置で1つまたは複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;加えて又は代わりに、環Aの前記R'3およびR'4置換位置は、一緒に独立して、縮合環(任意選択で置換されていてもよい)を形成してもよく;
環Bは、金属Mに配位している炭素原子を少なくとも1個有する芳香族環であり、環BはR3、R4、R5、およびR6の位置で1個または複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
R'3、R'4およびR'6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルであり; R'3、R'4、およびR'6は1つまたは複数の置換基Zによって任意選択で置換されていてもよく;
R3、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、CN、CO2R、C(O)R、NR2、NO2、OR、ハロ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリール、または複素環式基からなる群から選択されるが、R'3、R'4、およびR'6が全てHである場合は、R3、R4、R5、およびR6もまた全てHであるか、あるいは、R4、R5、およびR6の少なくとも1つがフェニル置換基であり;
あるいは、R'3およびR6は、-CR2-CR2-、-CR=CR-、-CR2-、-O-、-NR-、-O-CR2-、-NR-CR2-、および-N=CR-から選択される基によって架橋されていてもよく;
各Rは、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはアラルキルであり;Rは1つまたは複数の置換基Zによって任意選択で置換されていてもよく;
各Zは、独立に、ハロゲン、R'、OR'、N(R')2、SR'、C(O)R'、C(O)OR'、C(O)N(R')2、CN、SO2、SOR'、SO2R'、またはSO3R'であり;
各R'は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
(X-Y)は、補助配位子であり;
mは、1から、前記金属に結合し得る配位子の最大数までの値であり;
m+nは、前記金属に結合し得る配位子の最大数である。]
【請求項68】
前記発光層が次式:
【化25】

を有する発光材料を含む、請求項67に記載のデバイス。
【請求項69】
前記発光層が次式:
【化26】

を有する発光材料を含む、請求項67に記載のデバイス。
【請求項70】
次式:
【化27】

を有する化合物。
【請求項71】
次式:
【化28】

を有する配位子。
【請求項72】
次式:
【化29】

を有する配位子。
【請求項73】
次式:
【化30】

を有する配位子。
【請求項74】
次式を有する化合物。
【化31】

[前記式中、
Mは、Ir、Pt、Rh、またはPdから選択される金属であり;
(X-Y)は、補助配位子であり;
mは、1から、前記金属に結合し得る配位子の最大数までの値であり;
m+nは、前記金属に結合し得る配位子の最大数であり;
環Aは、R'5の位置にアルキル置換基を有し、かつ前記金属Mに配位している少なくとも1個の窒素原子(N)を有する芳香族複素環または芳香族複素環式縮合環であり、
前記環AはR'3、R'4、およびR'6の位置で1つまたは複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
R'3、R'4、およびR'6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルであり;R'3、R'4、およびR'6は1つまたは複数の置換基Zによって任意選択で置換されていてもよく;
加えてまたは代わりに、環Aの前記R'3およびR'4置換位置は、一緒に独立して、縮合環(任意選択で置換されていてもよい)を形成していてもよく;
環Bは、金属Mに配位している炭素原子を少なくとも1個有する芳香族環であり、環BはR3、R4、R5、およびR6の位置で1個または複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
R3、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、CN、CO2R、C(O)R、NR2、OR、ハロ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリールまたは複素環式基からなる群から選択されるが、R'3、R'4、およびR'6が全てHである場合は、R3、R4、R5、およびR6もまた全てHであるか、あるいは、R4、R5、およびR6の少なくとも1つが、前記金属に結合し得る最大数の配位子の2つ以上を共有結合で連結する連結基、非置換フェニル環、フルオロ置換フェニル環、または、環Bに対して非置換フェニル環と同等かまたはそれより小さい程度でそのフェニル環を同一面上にする置換基で置換されているフェニル環からなる群から選択され;
あるいは、R'3およびR6は、-CR2-CR2-、-CR=CR-、-CR2-、-O-、-NR-、-O-CR2-、-NR-CR2-、および-N=CR-から選択される基によって架橋されていてもよく;
各Rは、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはアラルキルであり;Rは1つまたは複数の置換基Zにより任意選択で置換されていてもよく;
各Zは、独立に、ハロゲン、R'、OR'、N(R')2、SR'、C(O)R'、C(O)OR'、C(O)N(R')2、CN、SO2、SOR'、SO2R'、またはSO3R'であり;
各R'は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである。]
【請求項75】
m=3である、請求項74に記載の化合物。
【請求項76】
次式:
【化32】

を有し、R7が、H、フルオロ、およびアルキルからなる群から選択される、請求項74に記載の化合物。
【請求項77】
次式:
【化33】

【化34】

を有する、請求項76に記載の化合物。
【請求項78】
R'3、R'4、およびR'6の少なくとも1つがHでない、請求項74に記載の化合物。
【請求項79】
次式:
【化35】

を有する、請求項78に記載の化合物。
【請求項80】
R'3、R'4、およびR'6の少なくとも1つが、アルキルまたはフェニルである、請求項78に記載の化合物。
【請求項81】
R5が次式:
【化36】

を有し、R7が、H、フルオロ、およびアルキルからなる群から選択される、請求項78に記載の化合物。
【請求項82】
R'3、R'4、R'6、R3、R4、R5、およびR6が全てHである、請求項74に記載の化合物。
【請求項83】
次式:
【化37】

を有する、請求項82に記載の化合物。
【請求項84】
次式:
【化38】

を有する、請求項74に記載の化合物。
【請求項85】
アノード;
カソード;
前記アノードと前記カソードとの間に配置され、発光材料を含む有機層
を備え、前記発光材料が請求項74に記載の化合物を含み、前記アノードと前記カソードとの間に電圧が印加された場合に、燐光発光を生じ、約0.1から約1000mA/cm2の間の電流密度で少なくとも約10%の基礎外部量子効率を有するデバイス。
【請求項86】
約0.1から約1000mA/cm2の間の電流密度で少なくとも約15%の基礎外部量子効率を有する、請求項85に記載のデバイス。
【請求項87】
前記第1の有機層と前記カソードとの間に配置された第2の有機層をさらに備え、前記第2の有機層が前記第1の有機層と直接接触しており、前記第2の有機層が非複素環式芳香族炭化水素材料を含む、請求項85に記載のデバイス。
【請求項88】
約0.1から約1000mA/cm2の間の電流密度で少なくとも約15%の基礎外部量子効率を有する、請求項87に記載のデバイス。
【請求項89】
約0.1から約1000mA/cm2の間の電流密度で少なくとも約20%の基礎外部量子効率を有する、請求項85に記載のデバイス。
【請求項90】
前記芳香族炭化水素材料が、約2.0デバイ未満の分子双極子モーメントを有する、請求項87に記載のデバイス。
【請求項91】
T(0.5)-L0の積が少なくとも3×106ニト・時である、請求項85に記載のデバイス。
【請求項92】
前記発光材料が次式:
【化39】

【化40】

を有する、請求項85に記載のデバイス。
【請求項93】
アノード;
カソード;および
前記アノードと前記カソードとの間に配置された発光層
を備え、前記発光層が発光材料を含み、前記発光材料が次式を有する発光材料を含む、有機発光デバイス。
【化41】

[前記式中、
Mは、Ir、Pt、Rh、またはPdから選択される金属であり;
(X-Y)は、補助配位子であり;
mは、1から、前記金属に結合し得る配位子の最大数までの値であり;m+nは、前記金属に結合し得る配位子の最大数であり;
環Aは、R'5の位置にアルキル置換基を有し、かつ前記金属Mに配位している少なくとも1個の窒素原子(N)を有する芳香族複素環または芳香族複素環式縮合環であり、
前記環AはR'3、R'4、およびR'6の位置で1つまたは複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
R'3、R'4、およびR'6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルであり;R'3、R'4、およびR'6は1つまたは複数の置換基Zによって任意選択で置換されていてもよく;
加えて又は代わりに、環Aの前記R'3およびR'4置換位置は、一緒に独立して、縮合環(任意選択で置換されていてもよい)を形成していてもよく;
環Bは、金属Mに配位している炭素原子を少なくとも1個有する芳香族環であり、環BはR3、R4、R5、およびR6の位置で1個または複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
R3、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、CN、CO2R、C(O)R、NR2、OR、ハロ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリールまたは複素環式基からなる群から選択されるが、R'3、R'4、およびR'6が全てHである場合は、R3、R4、R5、およびR6もまた全てHであるか、あるいは、R4、R5、およびR6の少なくとも1つが、前記金属に結合し得る最大数の配位子の2つ以上を共有結合で連結する連結基、非置換フェニル環、フルオロ置換フェニル環、または、環Bに対して非置換フェニル環と同等かまたはそれより小さい程度でそのフェニル環を同一面上にする置換基で置換されているフェニル環からなる群から選択され;
あるいは、R'3およびR6は、-CR2-CR2-、-CR=CR-、-CR2-、-O-、-NR-、-O-CR2-、-NR-CR2-、および-N=CR-から選択される基によって架橋されていてもよく;
各Rは、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはアラルキルであり;Rは1つまたは複数の置換基Zにより任意選択で置換されていてもよく;
各Zは、独立に、ハロゲン、R'、OR'、N(R')2、SR'、C(O)R'、C(O)OR'、C(O)N(R')2、CN、SO2、SOR'、SO2R'、またはSO3R'であり;
各R'は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである。]
【請求項94】
アノード;
カソード;および
前記アノードと前記カソードとの間に配置された発光層
を備え、前記発光層が次式を有する発光材料を含む、有機発光デバイス。
【化42】

[前記式中、
Mは、Ir、Pt、Rh、またはPdから選択される金属であり;
(X-Y)は、補助配位子であり;
mは、1から、前記金属に結合し得る配位子の最大数までの値であり;m+nは、前記金属に結合し得る配位子の最大数であり;
環Aは、前記金属Mに配位している少なくとも1個の窒素原子(N)を有する芳香族複素環または芳香族複素環式縮合環であり、前記環AはR'3、R'4、R'5、およびR'6の位置で1つまたは複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
加えて又は代わりに、環AのR'3およびR'4置換位置は、一緒に独立して、縮合環(任意選択で置換されていてもよい)を形成していてもよく;
環Bは、金属Mに配位している炭素原子を少なくとも1個有する芳香族環であり、環Bは、R3、R4、R5、およびR6の位置で1個または複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
R'3、R'4、R'5、およびR'6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルであり;R'3、R'4、およびR'6は1つまたは複数の置換基Zによって任意選択で置換されていてもよく;
R3、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、CN、CO2R、C(O)R、NR2、NO2、OR、ハロ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリール、または複素環式基からなる群から選択され、
あるいは、R'3およびR6は、-CR2-CR2-、-CR=CR-、-CR2-、-O-、-NR-、-O-CR2-、-NR-CR2-、および-N=CR-から選択される基によって架橋されていてもよく;
各Rは、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはアラルキルであり;Rは1つまたは複数の置換基Zによって任意選択で置換されていてもよく;
各Zは、独立に、ハロゲン、R'、OR'、N(R')2、SR'、C(O)R'、C(O)OR'、C(O)N(R')2、CN、SO2、SOR'、SO2R'、またはSO3R'であり;
各R'は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
R3、R4、R5、R6、R'3、R'4、R'5、およびR'6の少なくとも1つは、アルキルもしくはアリール置換基である。]
【請求項95】
m=3である、請求項94に記載のデバイス。
【請求項96】
前記発光層が次式:
【化43】

【化44】

【化45】

【化46】

を有する発光材料を含む、請求項95に記載のデバイス。
【請求項97】
前記発光層における前記発光材料が置換されており、R3、R4、R5、R6、R'3、R'4、R'5、およびR'6の少なくとも1つが、前記発光材料の溶解性を、対応する非置換発光材料よりも大きくするアルキル置換基である、請求項94に記載のデバイス。
【請求項98】
R3、R4、R5、R6、R'3、R'4、R'5、およびR'6の少なくとも1つが、n-ブチル、n-プロピル、およびt-ブチルから選択されるアルキル置換基である、請求項97に記載のデバイス。
【請求項99】
次式を有する化合物。
【化47】

[前記式中、
Mは、Ir、Pt、Rh、またはPdから選択される金属であり;
環Aは、前記金属Mに配位している少なくとも1個の窒素原子(N)を有する芳香族複素環または芳香族複素環式縮合環であり、前記環AはR'3、R'4、R'5、およびR'6の位置で1つまたは複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
加えて又は代わりに、環AのR'3およびR'4置換位置は、一緒に独立して、縮合環(任意選択で置換されていてもよい)を形成していてもよく;
環Bは、金属Mに配位している炭素原子を少なくとも1個有する芳香族環であり、環Bは、R3、R4、R5、およびR6の位置で1個または複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
R'3、R'4、R'5、およびR'6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルであり;R'3、R'4、およびR'6は1つまたは複数の置換基Zによって任意選択で置換されていてもよく;
R3、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、CN、CO2R、C(O)R、NR2、NO2、OR、ハロ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリール、または複素環式基からなる群から選択され、
あるいは、R'3およびR6は、-CR2-CR2-、-CR=CR-、-CR2-、-O-、-NR-、-O-CR2-、-NR-CR2-、および-N=CR-から選択される基によって架橋されていてもよく;
各Rは、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはアラルキルであり;Rは1つまたは複数の置換基Zにより任意選択で置換されていてもよく;
各Zは、独立に、ハロゲン、R'、OR'、N(R')2、SR'、C(O)R'、C(O)OR'、C(O)N(R')2、CN、SO2、SOR'、SO2R'、またはSO3R'であり;
各R'は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
R3、R4、R5、R6、R'3、R'4、R'5、およびR'6の少なくとも1つは、アルキルもしくはアリール置換基である。]
【請求項100】
次式:
【化48】

【化49】

【化50】

【化51】

を有する、請求項99に記載の化合物。
【請求項101】
次式を有する化合物。
【化52】

[前記式中、
Mは、Ir、Pt、Rh、またはPdから選択される金属であり;
(X-Y)は、補助配位子であり;
mは、1から、前記金属に結合し得る配位子の最大数までの値であり;m+nは、前記金属に結合し得る配位子の最大数であり;
環Aは、前記金属Mに配位している少なくとも1個の窒素原子(N)を有する芳香族複素環または芳香族複素環式縮合環であり、前記環AはR'3、R'4、R'5、およびR'6の位置で1つまたは複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
加えて又は代わりに、環AのR'3およびR'4置換位置は、一緒に独立して、縮合環(任意選択で置換されていてもよい)を形成しており;
環Bは、金属Mに配位している炭素原子を少なくとも1個有する芳香族環であり、環Bは、R3、R4、R5、およびR6の位置で1個または複数の置換基によって任意選択で置換されていてもよく;
R'3、R'4、R'5、およびR'6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキルであり;R'3、R'4、およびR'6は1つまたは複数の置換基Zによって任意選択で置換されていてもよく;
R3、R4、R5、およびR6は、それぞれ独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、CN、CO2R、C(O)R、NR2、NO2、OR、ハロ、アリール、ヘテロアリール、置換アリール、置換ヘテロアリール、または複素環式基からなる群から選択され、
あるいは、R'3およびR6は、-CR2-CR2-、-CR=CR-、-CR2-、-O-、-NR-、-O-CR2-、-NR-CR2-、および-N=CR-から選択される基によって架橋されていてもよく;
各Rは、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはアラルキルであり;Rは1つまたは複数の置換基Zによって任意選択で置換されていてもよく;
各Zは、独立に、ハロゲン、R'、OR'、N(R')2、SR'、C(O)R'、C(O)OR'、C(O)N(R')2、CN、SO2、SOR'、SO2R'、またはSO3R'であり;
各R'は、独立に、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり;
R3、R4、R5、R6、R'3、R'4、R'5、およびR'6の少なくとも1つは、アルキルもしくはアリール置換基である。]
【請求項102】
R3、R4、R5、R6、R'3、R'4、R'5、およびR'6の少なくとも1つが、前記化合物の溶解性を、対応する非置換化合物よりも大きくするアルキル置換基である、請求項101に記載の化合物。
【請求項103】
R3、R4、R5、R6、R'3、R'4、R'5、およびR'6の少なくとも1つが、n-ブチル、n-プロピル、およびt-ブチルから選択されるアルキル置換基である、請求項102に記載の化合物。
【請求項104】
以下の、
【化53】

【化54】

からなる群から選択される化学構造を有する化合物。
【請求項105】
アノード;
カソード;および
前記アノードと前記カソードとの間に配置された発光層
を備え、前記発光層が次式を有する発光材料を含む、有機発光デバイス。
【化55】

【化56】

【化57】


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【公開番号】特開2012−149083(P2012−149083A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−76267(P2012−76267)
【出願日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【分割の表示】特願2007−520546(P2007−520546)の分割
【原出願日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(503055897)ユニバーサル ディスプレイ コーポレイション (61)
【Fターム(参考)】