説明

安定なヒアルロナン/ステロイド配合物

ヒアルロン酸関連成分(HARC)および薬学的に有効な量のトリアムシノロンヘキサアセトニド(TAH)を混合状態で含む医薬組成物。この組成物は、組成物を80℃で24時間加熱する加速貯蔵寿命試験において安定である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒアルロン酸(HA)またはHA関連成分(集合的に「HARC」)を含む組成物および方法、例えば医薬組成物、装置、および様々な医学的状態の治療方法の全般的な分野に存する。
【背景技術】
【0002】
ヒアルロン酸は多くの医療用途を有し、様々なHARCが開発されてきた。用語HARCには、ヒアルロン酸自体(トリまたは細菌源などの生体源由来のHAを含む)と、ヒアルロン酸塩ならびに重合ゲル、架橋ゲル、および誘導体化ヒアルロン酸を含めた前述のものの誘導体とが含まれる。
【0003】
HARCは単独で投与して、例えば関節炎の軽減をもたらすことができる。それらはまた、抗炎症性ステロイドと混合することもできる。Lyonsの特許文献1は、トリアムシノロンアセトニドおよびヒアルロン酸塩を含有する医薬組成物を開示している。Yuらによる非特許文献1は、コルチコステロイド(トリアムシノロンアセトニド)懸濁液で希釈したハイランG−F 20のin vitro評価について開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願公開第2006/0141049号明細書
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Yuら、Osteoarthritis and Cartilage、第12巻、S144頁の補遺B、P350(2004)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
医療品に使用する場合、HARCは一般に、加熱、高圧蒸気殺菌、化学処理、または濾過によって滅菌される。多くの場合、HARCの粘弾性特性を維持することが重要である。滅菌技術は、粘弾性特性を変え、あるいはそれらの特性の安定性の制御または維持を困難にする恐れがある。滅菌は、製品の貯蔵寿命を減少させることがある。
【0007】
幾つかの事例ではHARCは、ステロイド/HARC混合物を形成する前に加熱滅菌される。最終混合物の無菌は、ステロイド溶液を濾過してからHARCと混合することによって達成することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、HARCと混合した場合に、ある特定のステロイド塩、すなわちトリアムシノロンヘキサアセトニド(TAH)が、元のHARC(TAHを含まない)と比較して、その化学的完全性を保持し、かつ適切な貯蔵寿命および安定性(具体的には滅菌後の粘弾性的安定性)を有する安定した医薬組成物をもたらすことを発見した。これらの、また他の特性は、より有効かつ好都合な配合物をもたらす。この組合せ組成物は、対照と比較して加熱滅菌中およびその後のすぐれた安定性を示す。
【0009】
したがって本発明の一態様は、ヒアルロン酸関連成分(HARC)および薬学的に有効な量のトリアムシノロンヘキサアセトニド(TAH)を混合状態で含む医薬組成物として概括的に述べることができる。この組成物は、組成物を80℃で24時間加熱する加速貯
蔵寿命試験において安定である。好ましくはこの貯蔵寿命試験後、a)1種類または複数種類の粘弾性特性の変化%(弾性率ΔG’、粘度Δη、および/または位相角Δδ)が、対照HARC(TAHを含まない)の類似の変化と比較して±10%以内であるべきであり、b)組成物のpHの変化が、0.5pH単位以内であるべきであり、c)浸透圧モル濃度の変化が、対照HARCの浸透圧モル濃度の変化と10%未満(より好ましくは5%未満)の差異であるべきであり、d)そのステロイドが、回収データによって判定されるその化学的完全性の少なくとも90%(より好ましくは少なくとも95%)を保持する―すなわち10%未満(より好ましくは5%未満)の化学的分解が存在する―べきである。貯蔵寿命および他の試験の適切なプロトコルの例は下記に示す。
【0010】
好ましくはこの組成物は加熱滅菌することができる。例えばこの組成物は、ほぼ30Fでの模擬高圧蒸気殺菌条件(この条件は油浴中において121℃で30分間加熱する)において安定である。好ましくはこの加熱滅菌後、G’、粘度(η)、または位相角(δ)の変化%が、対照(TAHを含まないHARC)と20%以内の差異(より好ましくは15%以内の差異)であるべきである。
【0011】
本発明は、本発明のこの態様の好ましい実施形態では100%ゲルまたは流体であるHARCを含むが、そのHARC成分は、架橋HARCゲルおよびHARC流体成分の両方を含む。その組合せは、80%と20%の間の、より好ましくは65%と35%の間のゲル:流体比を有する。Orthovisc(登録商標)、Monovisc(商標)、Cingal(商標)、およびElevess(商標)皮膚充填剤(すべてAnika Therapeuticsから入手できる)、Adant、Arthrease、Arthrum、Durolane、Fermathron、Go−on、Hya−ject、Hyalgan/Hyalart、Hyalubrix、Hy−GAG、Ostenil、Sinvial、Supartz−Artz、Suplasyn、Synochrom、Viscorneal、Enflexxa、およびGel−eoを含む、他のHARCを使用することもできる。
【0012】
好ましくはこの組成物の1mLは、酸分解と、それに続くHA遊離酸の測定などの標準的な手順によって測定した場合、少なくとも5mgのHAを含む。
この組成物は、シリンジでのその使用を可能にする粘度および押出力を有する。例えばそれは、20G−1.5”の注射針サイズを有する5ccシリンジから30ニュートン未満の押出力で送り出される。その粘度は、20Pasから100Pasの間である。
【0013】
そのゲル成分は、ジビニルスルホン(DVS)架橋ヒアルロン酸であることができる。
この組成物は、患者に送達するためのシリンジに容器詰めすることができ、それはヒトに投与するのに適した無菌性保証レベル(SAL)を有する。
【0014】
幾つかの実施形態では組成物は、界面活性剤、例えばPolysorbate 80、Polysorbate 20、Pluronic F−127、Pluronic F−68、または他の生理学的に適切な界面活性剤を含む。
【0015】
混合物が加熱滅菌後に貯蔵されてもよいように、本発明によりもたらされる安定性は、室温での貯蔵寿命を延ばすことができる。この滅菌混合物は、後で使用するために容器詰めし貯蔵する(例えばシリンジに)ことができる。したがって本発明の別の態様は、この滅菌化した医薬組成物を充填したシリンジを包含するパッケージを特徴とする。
【0016】
本発明はまた、より効率的な製造方法を提供する。本発明の別の態様は、HARCをTAHと混合し、その混合物を加熱滅菌にかけることによって上記滅菌した医薬組成物を製造する方法として概括的に述べることができる。次いでこの滅菌混合物は滅菌条件下で貯
蔵される。
【0017】
本発明は、シリンジを使用してこの医薬組成物を関節疾患の患者の関節内に投与することによって、その患者の治療方法に使用することができる。投与は、標準的な注射により、関節鏡視下手術または開膝手術中にその場で投入することができる。
【0018】
本発明の1つまたは複数の実施形態の詳細を、添付図面および下記の記述において述べる。本発明の他の特徴、目的、および利点は、その説明および図面から、また特許請求の範囲から明らかになるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】TAHの構造を示す図。
【図2a】様々なHA/ステロイド配合物の加速貯蔵寿命試験後の弾性率の変化を示すグラフ。
【図2b】様々なHA/ステロイド配合物の滅菌後の弾性率の変化を示すグラフ。
【図3a】様々な配合物の熱処理後のステロイド回収の相対的割合(%)を示すグラフ。
【図3b】様々な配合物の熱処理後のステロイド回収の相対的割合(%)を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の一実施形態は、a)架橋HAゲル、b)変性または非変性HA流体、およびc)不溶性ステロイドであるトリアムシノロンヘキサアセトニド(TAH)を組み合わせる。
【0021】
HA架橋のための様々な手順、例えば、米国特許出願公開第2005 0142152号明細書、米国特許第5,143,724号明細書、および米国特許第4,582,865号明細書に記載されているジビニルスルホン架橋HAが知られている。これらはそれぞれ本明細書によって参照により援用される。他の適切な架橋剤、例えば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、グリオキサール(米国特許第4,713,448号明細書)、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(BDDE)、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(BDDE)、1,2−エタンジオールジグリシジルエーテル(EDDE)、1−(2,3−エポキシプロピル)−2,3,エポキシシクロヘキサン、N,N−ジグリシジルアニリン、エポキシ置換ペンタエリトリトール(米国特許第4,772,419号明細書)、p−フェニレン−ビス(エチルカルボジイミド)などのビスカルボジイミド(米国特許第6,548,081号明細書)、エピクロロヒドリン(国際公開第8600079号パンフレット)、またはペンタエリトリトール トリス(3−アジリジノプロピオナート)(XAMA−7)(米国特許第5,827,937号および米国特許出願公開第2005−0222081号各明細書)をDVSの代わりに使用することもできる。上記参考文献のそれぞれは、本明細書によって参照により援用される。
【0022】
本発明による配合物は、高圧蒸気殺菌工程に対して安定である。さらに、これら配合物は、模擬2年間室温貯蔵条件などの加速安定性試験にかけた場合に安定である。トリアムシノロンヘキサアセトニド/関節内補充薬の組合せ配合物の安定性(レオロジーによって判定される)は、そのトリアムシノロンヘキサアセトニドを、きわめてよく似たステロイドであるトリアムシノロンアセトニド(TAA)で置き換えた配合物と比べて遜色がない。これらの2種類のステロイドは化学的にきわめて似ており、安定性の著しい違いは予想されない。
【0023】
本発明者らは、可溶性および不溶性の両方の複数種類のステロイドをHA系関節内補充
薬と混合する様々な実験を行い、HA/ステロイド配合物の熱安定性を121℃、30分間(模擬高圧蒸気殺菌条件)で評価して、ほぼ30F(ただしFは、望ましい起こり得る不活性化比を達成するためにそのサイクル間に加えられた総熱量である)のバイオバーデン不活性化を得た。これら配合物はまた、80℃、24時間の加熱(模擬2年間室温貯蔵寿命)後にも評価された。
【0024】
トリアムシノロンヘキサアセトニド(TAH)を含有する関節内補充薬は、上記範囲内では一般に対照の関節内補充薬(ステロイドを含まない同一配合)に匹敵する安定性を示した。本発明者らは、他のステロイド/関節内補充薬の組合せを試験し、レオロジーによって判定されるHA安定性の低下を実証した。
レオロジー特性
具体的には本発明者らは、TAHと、Genzyme Corporation,Framingham MAの製品であるSYNVISC(登録商標)およびハイラスタンとの混合物を試験した。この熱処理SYNVISC(登録商標)/ステロイド配合物およびハイラスタンSGL−80/ステロイド配合物のレオロジー特性を、それらの対照を加えて、それぞれ下記の表1aおよび表1bに列記する。
【0025】
Synviscは、ハイランA流体、ハイランBゲル、および塩水から作られるゲル状混合物である。ハイランAおよびハイランBは、ニワトリのとさかから得られるヒアルロナンと呼ばれる物質(また、ヒアルロン酸ナトリウムとしても知られる)から作られる。

表1a:熱処理によるSynvisc/ステロイド配合物のレオロジー結果
【0026】
【表1】

【0027】
heat%=100%×X(加熱後)/X(加熱前)、
ΔX=Xheat%(HARC/ステロイド)−Xheat%(HARC/対照)、
ただし、X=G’またはη

表1b:熱処理によるハイラスタンSGL−80/ステロイド配合物のレオロジー結果
【0028】
【表2】

【0029】
heat%=100%×X(加熱後)/X(加熱前)、
ΔX=Xheat%(HARC/ステロイド)−Xheat%(HARC/対照)、
ただし、X=G’またはδまたはη

様々なステロイドを用いて作られた配合物の中で、TAH配合物は、ステロイドを含まない対照配合物に匹敵する挙動を示した。本発明者らは、他のステロイド配合物についてa)(トリアムシノロンアセトニド、酢酸メチルプレドニゾロン、およびリン酸ベタメタゾンの事例において)熱処理後のHARC特性の激しい低下、またはb)(酢酸ベタメタゾンの事例において)HARCとの相互作用のいずれかを試験した。異なるHA関節内補充薬/ステロイド配合物の弾性率の変化を、図2aおよび2bにグラフで示す。これらの実験に基づいて本発明者らは、TAH/HARC組成物が、非ステロイド対照と比較して一般に適切な安定性レベルを維持するという結論を下す。
pHおよび浸透圧モル濃度
pHおよび浸透圧モル濃度を測定し、表2aおよび2bに列記する。これら結果もまた、そのTAHをHA系関節内補充薬中に混合した後にpHおよび浸透圧モル濃度の顕著な変化を示さなかった。これら組成物は、適切なpHおよび浸透圧モル濃度を保持した。

表2a:Synvisc/ステロイド配合物の浸透圧モル濃度およびpH
【0030】
【表3】

【0031】
heat%=100%×X(加熱後)/X(加熱前)、
ΔX=Xheat%(HARC/ステロイド)−Xheat%(HARC/対照)、
ただし、X=pHまたは浸透圧モル濃度

表2b:ハイラスタン/ステロイド配合物の浸透圧モル濃度およびpH
【0032】
【表4】

【0033】
heat%=100%×X(加熱後)/X(加熱前)、
ΔX=Xheat%(HARC/ステロイド)−Xheat%(HARC/対照)、
ただし、X=pHまたは浸透圧モル濃度

HPLC定量法を使用して、取り込まれたステロイドの安定性を評価した。熱処理なしのすべてのステロイド/関節内補充薬配合物が対照となった。80℃/24時間熱処理(2年間の室温貯蔵をシミュレートする)の後、本発明による組成物は、この熱処理後に適切な化学的完全性を示した。

表3a:Synvisc/ステロイド配合物のステロイドの安定性(熱処理後)の検討
【0034】
【表5】

【0035】
表3b:ハイラスタンSGL−80/ステロイド配合物のステロイドの安定性(熱処理後)の検討
【0036】
【表6】

【0037】
すべてのステロイド/関節内補充薬配合物からのステロイド回収の相対的割合(%)を図3aおよび3bに示す。レオロジー評価に基づいてトリアムシノロンヘキサアセトニド/関節内補充薬の組合せ配合物が安定である一方、トリアムシノロンアセトニド/関節内補充薬配合物が安定でないというのは予想外である。これらの2種類のステロイドは化学的にきわめて似ており、安定性の大きな違いは予想されないはずである。
【0038】
下記の実施例は本発明を例示するものであり、当業者は本発明の精神および範囲から逸脱することなく他の実施形態を行うことができることを容易に理解するであろう。
【実施例】
【0039】
実施例1
組成物は、HA系関節内補充薬と組み合わせたトリアムシノロンヘキサアセトニド(米国特許)の均質なコロイド懸濁液である。この物理的外観は、乳状の白色粘性流体になるはずである。製品は、滅菌してプレフィルドシリンジ(例えば5mLの生成物充填量に対して5mL)に供給される。
プレフィルドシリンジ中の生成物の配合
【0040】
【表7】

【0041】
実施例2
Gen−S 1023−75は、TAH(トリアムシノロンヘキサアセトニド)とHA系関節内補充薬の混合物である。この関節内補充薬は、DVS変性HAゲル(AVSゲル)および非変性HA流体から、ゲル:流体の比率65:35で作製された。Gen−S 1023−75は、約8mg/mLのTAH(ロット#2196)、0.35mg/mLのトゥイーン80(ロット#E35595)、6.5mg/mLのHA/DVSゲル(ロット#EX0848)、および3.5mg/mLの非変性HAを含有した。
Gen−Sのレオロジー特性
【0042】
【表8】

【0043】
実施例3
組成物を5ccおよび10ccのシリンジから送達するのに必要な押出力を比較する実験(TAHを欠く組成物と比較した)を下記の表にまとめる。
Gen−Sの各ロットの押出データ
5ccシリンジからの押出力
【0044】
【表9】

【0045】
したがってこれらの、また他の実施形態は別添の特許請求の範囲の範囲内にある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒアルロン酸関連成分(HARC)および
薬学的に有効な量のトリアムシノロンヘキサアセトニド(TAH)
を混合状態で含む医薬組成物。
【請求項2】
前記組成物が、前記組成物1mL当たり少なくとも5mgのHARCを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記組成物が滅菌されており、かつ20Pas〜100Pasの粘度を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記組成物が、20G−1.5”の注射針サイズを有する5ccシリンジから30ニュートン未満の押出力で送達されるような粘弾性特性を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物が、前記組成物を80℃で24時間加熱する加速貯蔵寿命試験において安定であることをさらに特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物が、前記HARCを有するがTAHを欠く対照組成物と比較して、加速貯蔵寿命試験において安定であり、前記加速貯蔵寿命試験が80℃で24時間加熱することを含み、かつ前記組成物が以下の基準:
a)前記組成物の弾性率の変化(ΔG’)は、前記対照のΔG’を10%より超えない、
b)前記組成物の粘度の変化(Δη)は、前記HARCを含み前記TAHを欠く前記対照のΔηを10%より超えない、
c)前記組成物が、その化学的完全性の少なくとも90%を保持する、
d)前記組成物のpHの変化が、0.5pH単位未満である、
e)前記組成物の浸透圧モル濃度の変化が、3%未満である
の1つまたは複数を示す、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記HARCが、DVS架橋HAを含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物が、前記HARCを有するがTAHを欠く対照組成物と比較して、加速貯蔵寿命試験において安定であり、前記加速貯蔵寿命試験が80℃で24時間加熱することを含み、かつ前記組成物が以下の基準:
a)前記組成物の弾性率の変化(ΔG’)は、前記対照のΔG’を10%より超えない、
b)前記組成物の粘度の変化(Δη)は、前記HARCを含み前記TAHを欠く前記対照のΔηを10%より超えない
の両方を示す、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物が、患者に送達するためのシリンジに容器詰めされる、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物が、ヒトに投与するのに適した滅菌状態を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
界面活性剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
前記界面活性剤が、Polysorbate 80、Polysorbate 20、
Pluronic F−127、およびPluronic F−68からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
医薬組成物を含むシリンジであって、前記医薬組成物がHARC組成物とTAHの滅菌混合物を含む、シリンジ。
【請求項14】
前記HARCを前記トリアムシノロンヘキサアセトニド(TAH)と混合するステップ、および前記混合物を加熱滅菌にかけるステップを含む、請求項1に記載の医薬組成物の製造方法。
【請求項15】
関節疾患の患者の治療方法であって、請求項13に記載のシリンジを使用して前記医薬組成物を前記患者の関節に投与することを含む、方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【公表番号】特表2013−504570(P2013−504570A)
【公表日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528801(P2012−528801)
【出願日】平成22年8月10日(2010.8.10)
【国際出願番号】PCT/US2010/044975
【国際公開番号】WO2011/031402
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(500034653)ジェンザイム・コーポレーション (37)
【Fターム(参考)】