説明

安定化されたプロスタグランジン組成物

【課題】 製剤化されていないミソプロストールと比べて安定性の増加を示すPGE1製剤、特に室温での貯蔵安定性を増加した固体状態のミソプロストール製剤を提供する。
【解決手段】 固形ポリウレタンヒドロゲル中の合成プロスタグランジンPGE1類似物(例えば、ミソプロストール)からなる坐薬あるいはペッサリーのような医薬デリバリーデバイス。ポリウレタンは直鎖状かまたは架橋のいずれかである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はミソプロストールまたはそれらの類似物または誘導体のような合成プロスタグランジンPGE1類似物およびポリウレタンヒドロゲルからなる薬物デリバリーデバイス;およびそのようなデバイスの使用および製造法をも提供する。
【背景技術】
【0002】
プロスタグランジンは5員環に結合した、様々な治療利用に適切な生物学的活性/医薬活性を有する修飾脂肪酸である脂質グループの1つである。そのような使用は生殖健康障害および炎症反応に関連した障害を含む。しかしながら、プロスタグランジンはしばしば環境条件下不安定で、医薬使用/治療使用に適切な形で貯蔵し、製造することが時折難しいことが判明している。
【0003】
治療使用のために活性化合物を一定の時間に放出させるプロスタグランジン製剤は特許明細書GB2047093およびGB2047094に説明されている。そのような製剤は徐放性デリバリー賦形剤として知られるヒドロゲル、および特に、それらの物理的完全性を保持する一方膨張する能力およびそれら自身の重量の数倍の水を吸収する能力を有する“固体”架橋ポリウレタン素材を使用する。製剤は出産誘発前に成熟させるために子宮頸にジノプロストン(PGE2プロスタグランジンの一つ)を送達させるペッサリーとして供給され、プロペスおよびサービジルの登録商標下入手できる。ペッサリーはネットポーチに封入され、通常24時間まで子宮頸内のしかるべき所に留まる。しかしながら、このプロスタグランジンは、そのようなヒドロゲルに充填した時でさえ、室温でやや不安定でそれ故ペッサリーは一般に約−20℃の温度で貯蔵される。
【0004】
一般にプロスタグランジンの安定化された製剤を供給するために様々な試みがなされてきた。PGE2プロスタグランジンはPGE1プロスタグランジンより不安定な傾向がある。
【0005】
ミソプロストールは合成プロスタグランジン類似物で;特に、細胞保護作用のあるプロスタグランジンPGE1類似物である。ミソプロストールは以下の立体異性の構造式により表される化合物である:
【化1】

【0006】
ミソプロストールはその自然な状態において油状であり、調剤することが難しく室温で不安定である。ミソプロストールは粘膜保護作用を有し、胃酸分泌の抑制剤である。ミソプロストールは以前から胃潰瘍、特にNSAID誘発潰瘍の治療および予防に用いられている。
【0007】
ミソプロストールは購入でき、または例えば、米国特許第3965143号明細書(特許文献1)において説明された方法によるような既知の反応図式によって製造できる。
【0008】
米国特許第4301146号明細書(特許文献2)はミソプロストールおよびポリビニルピロリドン(PVP)あるいはヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)の固体状態の分散について述べている。これらの製剤は錠剤あるいはカプセルの形である。
【0009】
米国特許第5935939号明細書(特許文献3)はミソプロストールの安定化された固体状態の分散、および特にアモルファスあるいは半晶質の賦形剤を用いる安定化されたミソプロストールの製造について述べている。
【0010】
米国特許第6642274号明細書(特許文献4)はミソプロストールを含む多数のプロスタグランジンの使用を開示している。しかしながら、ミソプロストールの製剤化の問題に焦点を当ててはいない。ヒドロゲルについて述べているがこれらは坐薬に適切な半流動性組成物または低融点組成物である。
【0011】
米国特許出願公開第2003/0050620号明細書(特許文献5)はPGE1類似物ではなく一般にプロスタグランジンについて開示している。ヒドロゲルに言及しているがPGE1類似物の製剤化の問題は扱われていない。
【0012】
プロスタグランジンおよび/あるいはヒドロゲル担体を扱っているその他の特許公開物は米国特許第6287588号明細書(特許文献6)、米国特許第6589549号明細書(特許文献7)、米国特許出願公開第2002/0076441号明細書(特許文献8)、米国特許第6685962号明細書(特許文献9)、米国特許出願公開第2003/0021845号明細書(特許文献10)、米国特許出願公開第2003/0049320号明細書(特許文献11)および米国特許出願公開第2003/0064088号明細書(特許文献12)を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第3965143号明細書
【特許文献2】米国特許第4301146号明細書
【特許文献3】米国特許第5935939号明細書
【特許文献4】米国特許第6642274号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2003/0050620号明細書
【特許文献6】米国特許第6287588号明細書
【特許文献7】米国特許第6589549号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2002/0076441号明細書
【特許文献9】米国特許第6685962号明細書
【特許文献10】米国特許出願公開第2003/0021845号明細書
【特許文献11】米国特許出願公開第2003/0049320号明細書
【特許文献12】米国特許出願公開第2003/0064088号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
製剤化されていないミソプロストールと比べて安定性の増加を示すPGE1製剤を提供し;特に室温での貯蔵安定性を増加した固体状態のミソプロストール製剤を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は合成プロスタグランジンPGE1類似物、ミソプロストール、の室温での安定性がポリウレタンヒドロゲル中で製剤化したとき増加するという予期しない観察に基づいている。この安定性の増加は驚きであり、このことはこのように製剤化した時、ジノプロストンのような他のプロスタグランジンによっては示されない。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】25℃で100μgのミソプロストール(乾燥バッチおよび非乾燥バッチ)を含むポリウレタンヒドロゲルの安定性を高めた結果を表示するグラフ。
【図2】ジノプロストン(PGE2プロスタグランジンの一つ)のバルク薬の結晶および25℃でポリウレタンヒドロゲルに充填したジノプロストンの安定性のグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の第一の態様においてポリウレタンヒドロゲル中合成プロスタグランジンPGE1類似物あるいはそれらの誘導体からなる医薬デリバリーデバイスが提供される。
【0018】
医薬デリバリーデバイスは固体状態のヒドロゲルから医薬品、ミソプロストールのような、合成プロスタグランジンPGE1類似物の有効な徐放性送達を可能にする。典型的には、その医薬品は患者(ヒトあるいは動物)に送達されることを意味する。
【0019】
一般に、合成プロスタグランジンPGE1類似物はポリウレタンヒドロゲルマトリックスを介して分散される。
【0020】
本発明の医薬デリバリーデバイスのポリウレタンヒドロゲルは当該技術分野の人に良く知られたポリウレタンヒドロゲルに及ぶ。理論によって拘束されることを望むものではないが、水和された時上記ポリウレタンヒドロゲルはゲルを形成するが溶解しない。膨張可能な一方、液体または半液体ゲルとなることなくそれらの物理的完全性を保持しているという意味でそれらは固体である。ポリウレタンヒドロゲルはミソプロストールのような合成プロスタグランジンPGE1類似物を充填させることができる。ポリウレタンヒドロゲルは架橋ポリマーまたは直鎖状ポリマーである。さらに、ポリウレタンヒドロゲルは本発明デバイスにおいて“湿潤状態”で膨張しまたは“乾燥状態”あるいは“乾燥した”状態では膨張しない。これらの状態についてさらに以下に述べる。
【0021】
本発明のデリバリーデバイスにおいて用いられるポリウレタンヒドロゲルはGB2047093およびGB2047094で開示されたタイプである。これらの特許明細書は架橋ポリウレタンヒドロゲルを開示している。
【0022】
他の場合として、本発明のデリバリーデバイスは特許明細書WO2004/029125に述べられているように、ポリウレタンヒドロゲルを含む。この特許明細書は直鎖状ポリウレタンヒドロゲルを開示している。このような直鎖状ポリウレタンヒドロゲルはポリエチレングリコールおよびジオールまたはその他の二官能性化合物と二官能性イソシアナートとの反応によって得られる。
【0023】
理論によって拘束されることを望むことなくかつもしここに別なふうに述べていなければ、GB2047093、G2047094およびWO2004/029125で述べられているようなヒドロゲルの性質と変数は本発明にあてはまることが理解されるべきである。
【0024】
典型的には、架橋ポリウレタンヒドロゲル(GB2047093とGB2047094で述べられているように)は長鎖状ポリエチレングリコール(例えば、完璧に乾燥されたPEG2000、PEG4000、PEG6000およびPEG8000)、架橋剤としてトリオール(例えば、ヘキサントリオール)およびジイソシアナート(ジシクロヘキシルメタンジイソシアナートのような)から製造される。その混合物を鋳型において上昇した温度で硬化させる。
【0025】
典型的には、直鎖状ポリウレタンヒドロゲルはa)ポリエチレンオキシド、b)二官能性化合物およびc)二官能性イシシアナート(WO2004/029125に述べられているように)から製造される。都合よく、直鎖状ポリウレタンヒドロゲルは水中で膨張でき、本発明のデリバリーデバイスにおける合成プロスタグランジンPGE1類似物に対する担体として適切である。さらに、本発明のデリバリーデバイスの直鎖状ポリウレタンヒドロゲルは、例えばミソプロストールを含む、合成プロスタグランジンPGE1類似物のような、水に溶けにくい医薬品をポリマーを用いて普通の溶媒に溶解する時、このような医薬品を充填することができる。溶媒の例はエタノールである。その結果得られた溶液をそれから望む固体形状に型どることができる。
【0026】
本発明の使用のためにポリウレタンヒドロゲルは、例えば500%まで、800%まであるいは約1,000%までもの膨張可能性を有する水−膨張可能なポリウレタンポリマーを提供する。パーセント(%)膨張は、乾燥ポリマーの重量で割った膨張ポリマーの重量増加を意味すると理解される。通常、200%〜2000%の範囲、例えば250%〜1700%の範囲で膨張できる。直鎖状ポリウレタンヒドロゲルは、ヒドロゲルを溶解しフィルムまたは被覆剤に型どることの可能なジクロロメタンのような、有機溶媒にも溶解する。それ故、上で述べたように、それは有機溶媒に溶けるが水溶解度の低い、ミソプロストールのような活性剤をポリマーに充填することができる。
【0027】
ポリエチレンオキシドは反復単位(CH2CH2O)を含み、反応性に富む水素原子を含む化合物にエチレンオキシドを段階的に付加することによって都合よく製造される。ポリエチレングリコールは二官能性ポリエチレングリコール構造HO(CH2CH2O)nH(nはポリエチレンオキシドの分子量に依存するサイズを変える整数)を製造するためにエチレングリコールにエチレンオキシドを付加することによって製造される。例えば、本発明の直鎖状ポリウレタンヒドロゲルにおいて用いられるポリエチレンオキシドは一般に直鎖状ポリエチレングリコール、すなわち1500〜20,000当量、特に3000〜10,000当量および特に4000〜8000当量を有するジオールである。分子量は通常4000〜35,000の範囲である。
【0028】
この記載において“当量”という用語は化合物の官能性で割った平均分子量を意味するものとして用いられる。
【0029】
二官能性化合物は二官能性イソシアナートと反応性があり、典型的には二官能性アミンあるいはジオールである。C5〜C20、好ましくはC8〜C15の範囲のジオールが好ましい。このように、デカンジオールが特に良好な結果をもたらすことが判明した。ジオールは飽和ジオールまたは不飽和ジオールである。枝分かれ鎖ジオールが用いられるが直鎖状ジオールが好ましい。2個の水酸基グループは一般に末端炭素原子上にある。このように、好ましいジオールは1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールおよび1,16−ヘキサデカンジオールを含む。
【0030】
二官能性イソシアナートはジシクロヘキシルメタン−4,4−ジイソシアナート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアナート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアナート等のような一般にありきたりのジイソシアナートの一つである。
【0031】
上記直鎖状ポリマーの成分(a)対(b)対(c)の割合(当量に関して)は一般に0.1〜1.5対1対1.1〜2.5、特に0.2〜0.9対1対1.5〜1.9の範囲である。好ましい範囲は0.5〜0.9対1対1.5〜1.9である。もちろん、熟練者は妥当な実験により望ましい性質を与えるように成分の最良の割合を決める。成分(c)の量は一般に(a)と(b)の混合量に等しく正しい化学量論を与える。
【0032】
最端の範囲で産生された直鎖状ポリウレタンヒドロゲルは必ずしも最適な性質を示さない。例えば、大量の(a)ポリエチレンオキシドは望ましくない水溶性ポリマーに導く。少量はパーセンテージ膨張を低下させる。一般に、(a)ポリエチレンオキシド対(b)二官能性化合物の割合は望ましくは0.1〜1.5対1、好ましくは0.2〜0.9対1である。
【0033】
直鎖状ポリウレタンヒドロゲルはあらかじめ乾燥したポリエチレングリコールを二官能性化合物(例えば、ジオール)と共に約85℃の温度で融解することによって一般に産生される。塩化第II鉄のような触媒が混合される。融解した混合物を過剰の水分を除くために真空下乾燥し、それにジイソシアナートを加える。それから反応混合物をビレット鋳型に注ぎ、仕様時間の間型どる。このように、直鎖状ポリウレタンヒドロゲルは最初は型どられた固体として形成される。しかしながら、本発明のデリバリーデバイスの直鎖状ポリウレタンヒドロゲルは一定の有機溶剤に溶解する。このことはポリマーの溶解を可能にし、その結果得られる溶液はフィルムを形成するために型どられる。その溶液はそれらの放出性を修飾するために顆粒,錠剤等を被覆するためにも用いられる。他の場合としては、その溶液をポリマー/活性微粒子を沈澱させるように非溶剤に注ぐことができる。
【0034】
一般に、ポリウレタンヒドロゲルは水中で洗浄し、合成プロスタグランジンPGE1類似物を取り込ませるのに十分な時間の間必要濃度の合成プロスタグランジンPGE1類似物の水溶液にヒドロゲルを浸漬することによって合成プロスタグランジンPGE1類似物を充填する前にエタノール:水の混合物中で引き続き洗浄し、引き続き必要な水分含有量にヒドロゲルを乾燥する。典型的に、合成プロスタグタンジンPGE1類似物はポリウレタンヒドロゲルに充填する前に、エタノール:水溶剤のような有機溶剤に溶解する。
【0035】
ここで用いられている“合成プロスタグランジンPGE1類似物”という語はミソプロストールおよびそれらの類似物あるいは誘導体として一般に知られる化合物をカバーするものとして理解される。それらの類似物あるいは誘導体はミソプロストロール;例えば、異なる鎖長のプロスタグランジン、あるいは薬理活性を維持する異なる塩あるいはエステルを含む合成プロスタグランジンPGE1類似物の構造類似物あるいは誘導体を含むことを意味する。これらはミソプロストールのような合成プロスタグランジンPGE1類似物の立体異性体をも含む。合成プロスタグランジンPGE1類似物(あるいはミソプロストール)の語は自然に見出されるPGE1を含むことを意味しない。合成PGE1類似物あるいは誘導体はメチルエステルのようなエステルの形で存在する;一方上記自然に見出されるPGE1は普通は酸の形で存在する。1個以上のC1-6のアルキルグループ(特にメチル)がプロスタン酸の炭素鎖、特に15位に結合している。典型的には、ミソプロストールPGE1類似物あるいは誘導体の物理的状態は油状である、一方天然に見出されるPGE1は結晶の形で存在する。
【0036】
ミソプロストールはここで述べたように、(11α,13E)−(±)−11,16−ジヒドロキシ−16−メチル−9−オキソプロスト−13−エン−1−オイック酸メチルエステルあるいはそれらの類似物あるいは誘導体を意味すると理解されるべきである。好ましくは、ミソプロストールは分子式C22335またはここで前に述べたような一般構造を有する。
【0037】
典型的に、ミソプロストールは約380の分子量を有する。
【0038】
本発明のデリバリーデバイスは坐薬、膣用ペッサリー、経口投与用口内挿入物、インプラント等の形である。好ましくは、そのデバイスは体腔:例えば、粘膜と直接接触する口腔内に適応するのに十分柔軟で(特に飲み込んだ時)である快適な単体の形である。好ましい形状は薄板、円盤、卵形、腎臓形、ストリップおよび円柱を含む。一般に、最小寸法は5〜15mmの範囲であり、最長寸法は10〜25mmの範囲である。好ましい厚さは0.5〜5mmの範囲であり、特に0.5〜2.5mm,特に1〜2.5mmおよびより特別に0.8〜1.5mmの範囲である。しかしながら、上記デリバリーデバイスの長さと厚さは個々の患者毎に好ましいサイズに変更かつ設計できる。
【0039】
本発明のデリバリーデバイスは精神分裂病の治療、胃潰瘍の予防、口腔粘膜炎および歯科矯正への適用を含む多くの適用がある。典型的に、デバイスはヒトおよびヒトを除く動物両方のメスの生殖システムに対するその作用に用いられる。好ましくは、本発明のデバイスは出産の誘発に用いられる。デバイスは妊娠初期および妊娠中期の中絶および分娩後出血(PPH)の予防にも用いられる。
【0040】
本発明の医薬デリバリーデバイスは患者に合成プロスタグランジンPGE1類似物を投与することを意味し、合成プロスタグランジンPGE1類似物が部分的にまたは完全に送達されるまでしかるべき所に残存する。消費されたデリバリーデバイスはその後患者から取り除かれる。都合よく、デリバリーデバイスは患者からデバイスを取り除く手段をさらに含む。例えば、膣用の普通のタンポンに用いられる除去手段のような当該技術分野の人に良く知られた手段が用いられる。
【0041】
本発明の目的は本発明のデリバリーデバイスにおける合成プロスタグランジンPGE1類似物の特に+4℃以上の温度、特に約+20℃の室温での安定化である。本発明のデリバリーデバイスを含む合成プロスタグランジンPGE1類似物は患者に合成プロスタグランジンPGE1類似物を一定の時間に放出させることを可能にする。低水分含有量で、デリバリーデバイスは患者の粘膜に付着する。合成プロスタグランジンPGE1類似物は全身性に吸収されるかまたは隣接組織構造に対して局所作用を発揮する。患者に対する上記合成プロスタグランジンPGE1類似物の改善された送達手段のための典型的な自己付着性はWO00/32171に述べられている。
【0042】
典型的には、合成プロスタグランジンPGE1類似物の安定化は安定性の増大、あるいは逆に言えば、本発明のデリバリーデバイス内で4℃以上でのこのプロスタグランジンの分解の低下を意味すると理解される。例えば、4℃以上で(好ましくは約20℃の室温)貯蔵後本発明のデリバリーデバイス内に存在する合成プロスタグランジンPGE1類似物のパーセント投与量は本発明のデリバリーデバイスに加えられた合成プロスタグランジンPGE1類似物の最初の投与量の90〜100%の範囲内にある。安定性はヒドロゲルの水分含有量にも依存する。
【0043】
もし必要なら、当該技術分野において知られているように、浸透促進剤が合成プロスタグランジンPGE1類似物の性質、例えば、その脂溶性あるいは水溶性の特性、サイズおよび分子量に依存して経粘膜送達の速度を支援するために用いられる。一般に、化合物は脂溶性が高ければ高いほど、吸収はよい。合成プロスタグランジンPGE1類似物の非イオン化型が最もよく吸収されることは明らかである。粘膜組織を介する迅速かつ有効な送達の故に、浸透促進剤は必要とされない。そのような浸透促進剤は吸収に対してより重要な障壁を構成する皮膚組織への局所投与から知られている。浸透促進剤として弱酸および界面活性剤が用いられる。
【0044】
本発明のデリバリーデバイスのポリウレタンヒドロゲルの放出性はそれらに被覆剤を適用することによって修飾される。合成プロスタグランジンPGE1類似物は望ましい送達プロフィールを与えるためにヒドロゲルマトリックスにおけると同様に被覆剤に含まれる。
【0045】
使用時本発明のデリバリーデバイスのポリウレタンヒドロゲルはここで前に述べたように膨張状態または“湿潤”状態または“乾燥”状態または“乾燥した”状態で非膨張状態にある。例えば、膨張状態で水分含有量は重量単位で30%〜40%である。好ましくは、重量単位で25%以下。より好ましくは、重量単位で5%〜10%。他の場合としては、非膨張状態あるいは乾燥状態においてポリウレタンヒドロゲルは通常水をほとんど含まないかまたは含まない。例えば、約1重量%〜2重量%。好ましくは、ヒドロゲルの水分含有量は約1%かまたはそれ以下である。より好ましくは、水分含有量は約0.5%〜約0.8%である。より一層好ましくは、ポリウレタンヒドロゲルの水分含有量は約0.1%かまたはそれ以下である。
【0046】
都合よく、本発明のデリバリーデバイスはその“乾燥”状態において使用前に、20℃の室温のような4℃以上で、合成プロスタグランジンPGE1類似物の活性の消失または低下なしにより容易に貯蔵の役に立つ。実際、ここで前に述べたように、合成プロスタグランジンPGE1類似物は本発明のポリウレタンヒドロゲルデリバリーデバイスにおいて製剤化した時安定性の増大を示す。典型的に、上記乾燥状態は約0.5%〜約0.8%の水分含有量を含み、デリバリーデバイスの水分含有量をさらに減少させるために乾燥剤を用いて貯蔵する。
【0047】
典型的には、上記ヒドロゲルを乾燥するかまたは“乾燥”状態である時ヒドロゲルの水分含有量は約0.1%かまたはそれ以下である。一般に、乾燥されたヒドロゲルは投与後周囲から水分を吸収する。典型的には、本発明のデリバリーデバイスは約25μg〜400μgの投与量において約0.4mm〜1.5mmの厚みを持ち;約120mg〜500mgの重量を持つ合成プロスタグランジンPGE1類似物からなる。典型的には、合成プロスタグランジンPGE1類似物の約100μgの投与量は約241mgの重量で約0.8mmの厚さのポリウレタンヒドロゲル内に含まれる。
【0048】
本発明のさらなる態様においてa)ヒドロゲルを膨張させるように合成プロスタグランジンPGE1類似物の水溶液とポリウレタンヒドロゲルを接触させる;b)その溶液から膨張したヒドロゲルを除去し;およびc)望む水分含有量にヒドロゲルを乾燥することからなる本発明の医薬デリバリーデバイスの製造方法を提供する。
【0049】
本発明のなおさらなる態様において合成プロスタグランジンPGE1類似物のヒトまたは動物へのコントロールされた投与における本発明の医薬デリバリーデバイスの使用を提供する。
【実施例】
【0050】
本発明の具体化を以下に図面と実施例によって説明する:
【0051】
図1は25℃で100μgのミソプロストール(乾燥バッチおよび非乾燥バッチ)を含むポリウレタンヒドロゲルの安定性を高めた結果を表示するグラフを示す。その結果を25℃で時間と共に分解するミソプロストールオイルスタンダードの安定性(ポリウレタンヒドロゲルの非存在下)に対して比較する。
【0052】
図2(比較)はジノプロストン(PGE2プロスタグランジンの一つ)のバルク薬の結晶および25℃でポリウレタンヒドロゲルに充填したジノプロストンの安定性のグラフを示す。ジノプロストンはヒドロゲルに含まれた時不安定で;ヒドロゲルと非ヒドロゲルの両サンプルは時間と共にかなりの分解を示す。
【0053】
方法
ここに示した方法と結果はミソプロストールの量を変えて充填したポリウレタンヒドロゲル(以前にGB2047093、GB2047094およびWO2004/029125に述べたように)であるペッサリーに一般に関連する。
【0054】
1.1 ミソプロストール挿入物に対する充填プロトコール精製
0.8mmのポリマー薄片を最初に過剰の水中に浸すことによって次に長時間洗浄することによって精製する。それぞれの洗浄後水をデカントしそれから最後にさらに数時間エタノール(25%):水混合液中で洗浄する。この溶液を再度捨てる。
【0055】
充填
望む最終力価を達成するためにミソプロストールの正確な量を測定しポリマーを安定化するのに用いられるブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)と共にエタノール(25%):水に溶解する。十分量のこの溶液にあらかじめ洗浄した単体および4℃でしばらくの間密閉容器中で回転させておいた単体を浸す。過剰の充填溶液は捨て単体をゆすって乾燥させる。
【0056】
乾燥
充填した挿入物は錠剤コーティングパンに入れ、周囲の温度および空気中および最後に湿気を除いた空気中で回転する。それから単体を回収テープに挿入し、適切に包装する。単体に残存する溶剤(水)はこの段階で典型的には1%以下(約0.5%〜0.8%)である。包装内部の乾燥ラベルの追加はこれを0.1%〜0.2%に下げる。
【0057】
1.2 ミソプロストロール力価 分解産生物/不純物およびBHAの含有量の測定
乾燥ラベルを含むあらかじめ作成されたホイル匂い袋に乾燥したバッチを包装する。サンプルはバッチから無作為に取り出した。最小20個の挿入物を全試験のために用いた。
投与量100μg〜400μg
10ペッサリー
HPLC装置(6mmの光路長を有する280nmの紫外吸収検出器)
ステンレススチール製のミニカップ(110ml)とキャップを有するワーリングブレンダー
移動相
ポストカラム誘導体化剤
機械的フラスコ撹拌器
【0058】
BHAミソプロストール標準溶液の調製
ミソプロストール標準液の調製に必要な一連の濃度を以下に述べる。しかしながら、ミソプロストール標準液の印しまでの希釈に先立って、フラスコの総容積の10%を表す、すなわち、それぞれの抽出容積シナリオに対して200ml中20mlおよび500ml中50mlの移動相において調製したBHA貯蔵溶液の約40μg/mlおよび70μg/mlをピペットで取る。
【0059】
ミソプロストール標準溶液の調製
ミソプロストール参照標準品の濃度1の約8mgの標準品および濃度2の約12mgの標準品を正確に秤量しそれぞれを約50mlの70%メタノール移動相を含む別々の100mlのメスフラスコに加えた。フラスコを超音波洗浄器に5分間入れ、1時間ぐらい底の平らなシェーカーの上でかきまぜた。標準品のフラスコを70%のメタノール移動相で希釈した。特定のバッチの標的力価に依存して、以下の表1に概略を示したガイドラインを用いて2標準溶液を70%の移動相で希釈した。
【0060】
【表1】

【0061】
サンプル調製−投与量100μg〜400μgに対する
ペッサリー10単位を40mlの移動相で膨張させた。その後それをワーリングブレンダーに移し、浸軟しそして移動相で洗浄して適切なメスフラスコに定量的に移した。それを膨張させるために用いたビーカーはメスフラスコの移動相を用いて洗浄した(表2を参照)。それからフラスコとその中身を平らな底のシェーカー上で2時間振とうし、1時間後フラスコの首を移動相で洗い流した。それからフラスコを移動相を用いて印まで希釈し、中身を放置しHPLCバイアルへのサンプリングに先立ち20分間平衡にした。
【0062】
【表2】

関連不純物の8−イソミソプロストール、A型デヒドロキシミソプロストールおよび未同定不純物のピークと共に、ミソプロストールの力価を以下の式を用いて合成ミソプロストール標準溶液由来の面積応答因子に関して定量した。
【0063】
キャリブレーションのための標準濃度はミソプロストロールμg/mlによって表されることに注意されたい。
【0064】
【数1】

【0065】
【数2】

【0066】
ミソプロストールの力価と分解産物の含有量は%ラベル(バッチ投与量に対して)および%初期値として表される。%初期値はどんな試験時点でも測定した初期の力価に対するミソプロストールの力価に関する。
【0067】
実施例1−ミソプロストール油の25℃での安定性試験
ミソプロストールの安定性を6か月に渡って試験した。試験したミソプロストールは油状の形で商業的に入手可能なミソプロストールであった。ミソプロストールを25℃で貯蔵し、その含有量を0週、2週、4週、8週および3か月および6か月にHPLCを用いて測定した。
【0068】
結果を以下の表3に示した:
【表3】

【0069】
実施例2−ミソプロストール(投与量100μg、200μgおよび400μgのミソプロストロールバッチ)を充填した乾燥および非乾燥ポリウレタンポリマーの安定性試験
投与量100μg、200μgおよび400μgのミソプロストールのバッチについて安定性試験を行なった。乾燥および非乾燥包装ペッサリーを−20℃、4℃、25℃および40℃/75%相対湿度で貯蔵し、12か月に渡り製剤化に関するこれらの条件の影響を調べた。
【0070】
試験の主な焦点はミソプロストールの力価と分解産物/不純物の濃度であった。BHA濃度、放出速度試験、乾燥試験および膨張試験での損失についても行なった。25℃で貯蔵したヒドロゲルを含む乾燥および非乾燥ミソプロストールに対する結果を以下に示した。
【0071】
2.1−非乾燥バッチに対する25℃でのデータ
2.1.1 投与量100μgのミソプロストールバッチ
25℃で12か月に渡り100μgの非乾燥バッチに認められたミソプロストールの力価と分解産物/不純物の濃度を表4に示す。結果は図1にも示している。
【0072】
【表4】

【0073】
本バッチのミソプロストール力価は25℃で試験の12か月に渡り低下する。力価は初期値の94.2%に低下した。8−イソミソプロストールの濃度は25℃での試験期間に渡り最大1.0%ラベルに達する。ミソプロストールAの濃度は12か月に渡り増加し、最大2.5%ラベルに達した。
【0074】
2.1.2 投与量200μgのバッチ
25℃で12か月に渡り、200μgの非乾燥バッチに対して認められたミソプロストール力価と分解産物/不純物の濃度を表5に示す。
【0075】
【表5】

【0076】
25℃で試験の12か月に渡り本バッチのミソプロストール力価は低下した。力価は初期値の93.5%に低下した。8−イソミソプロストールの濃度は1.1%ラベルに達した。ミソプロストールAの濃度は12か月に渡り増加し、最大1.5%ラベルに達した。
【0077】
2.1.3 投与量400μgのバッチ
25℃で12か月に渡る400μgの非乾燥バッチに対して認められたミソプロストール力価と分解産物/不純物の濃度を表6に示す。
【0078】
【表6】

【0079】
25℃で試験の12か月に渡り本バッチのミソプロストール力価は低下した。力価は初期値の90.1%に低下した。8−イソミソプロストールの濃度は1.3%ラベルに達した。ミソプロストールAの濃度は12か月に渡り増加し、最大2.6%ラベルに達した。
【0080】
2.1.4 投与量100μg−400μg−非乾燥投与量に対する研究成果の要約−25℃での貯蔵
25℃で試験の12か月に渡り非乾燥3投与量のいずれにおいてもミソプロストール力価は低下した。力価は初期値の90.1%と94.2%の間に低下した。400μgのバッチが初期の90.1%に最も大きな低下を示した。8−イソミソプロストールの濃度は25℃で試験期間に渡り認められたのは最大1.3%ラベルで何ら顕著な変化を示さなかった。ミソプロストールAの濃度は12か月に渡り増加し、25℃で400μgのバッチにおいて2.6%ラベルの最高濃度に達した。
【0081】
2.2−乾燥バッチに対する25℃のデータ
2.2.1 投与量100μgのバッチ
25℃で12か月に渡り100μgの乾燥バッチに認められたミソプロストールの力価と分解産物/不純物の濃度を表7に示す。結果は図1にも示している。
【0082】
【表7】

【0083】
一般にこの投与量のミソプロストールに対する力価は25℃で12か月の試験期間に渡り初期の97%から100%内に低下する。例外は4週間の時点である。この時点でミソプロストールの力価は初期値の86.7%であった。これはこのバッチに対するこの温度での他の時点および同じ貯蔵条件でこの時点で試験した他のバッチの特性からはずれている。8−イソミソプロストールの濃度は25℃で試験期間にわたり最大0.7%ラベルで何ら変化は認められなかった。ミソプロストールAの濃度は12か月に渡りわずかに増加し、1.9%ラベルの最高濃度に達した。
【0084】
2.2.2 投与量200μgのバッチ
25℃で12か月に渡り200μgの乾燥バッチに認められたミソプロストールの力価と分解産物/不純物の濃度を表8に示す。
【0085】
【表8】

【0086】
この投与量でのミソプロストールの力価は25℃で12か月の試験期間に渡り初期の96.6%に非常にわずかに低下する。8−イソミソプロストールの濃度は25℃で試験期間に渡り最大1.1%ラベルで変化は認められない。ミソプロストールAの濃度は12か月に渡りわずかに増加し、2.6%ラベルの最高濃度に達した。
【0087】
2.2.3 投与量400μgのバッチ
25℃で12か月に渡り400μgの乾燥バッチに認められたミソプロストールの力価と分解産物/不純物の濃度を表9に示す。
【0088】
【表9】

【0089】
この投与量でのミソプロストールの力価は25℃で12か月の試験期間に渡り初期の96.2%に非常にわずかに低下する。8−イソミソプロストールの濃度は最大1.6%ラベルが6か月に認められたにもかかわらず25℃で試験期間に渡り変化は認められない。ミソプロストールAの濃度は12か月に渡りわずかに増加し、2.2%ラベルの最高濃度に達した。
【0090】
2.2.4 投与量100μg−400μg−乾燥投与量に対する研究成果の要約−25℃での貯蔵
25℃で試験の12か月に渡り乾燥3投与量のいずれにおいてもミソプロストール力価は非常にわずかに低下した。一般に力価は初期値の96%から100%以内に低下した。例外は4週後の100μgのバッチで、初期値の86.7%の力価であった。これはこのバッチに対するこの温度での他の時点の特性からはずれている。8−イソミソプロストールの濃度は最大1.6%ラベルが6か月に認められたにもかかわらず25℃で試験期間にわたり変化は認められない。ミソプロストールAの濃度は12か月に渡りわずかに増加し、25℃で200μgのバッチにおいて2.6%ラベルの最高濃度に達した。
【0091】
2.3 ヒドロゲルを含む乾燥および非乾燥ミソプロストールの両者に対する結果の要約
乾燥および非乾燥両者の投与量を−20℃で12か月/15か月貯蔵後のミソプロストールの力価と分解産物/不純物の濃度は未変化のままである。
【0092】
乾燥が、4℃、特に25℃と40℃で12か月に渡りミソプロストールの安定性を改善するのは明らかである。25℃で、12か月後、乾燥バッチはそれらの初期値の95%以上のミソプロストール力価を有する、一方同じ投与量の非乾燥バッチはそれらの初期値の90%から94%の範囲の力価を有する。40℃で、12か月後、乾燥バッチはそれらの初期値の典型的に90%のミソプロストール力価を有する、一方非乾燥バッチはそれらの初期値の83%から88%の範囲であった。相応して、40℃でのミソプロストールAの濃度は同じ投与量の乾燥バッチよりも非乾燥バッチで高い。
【0093】
一般にミソプロストールAが主な分解産物である。8−イソミソプロストールの安定性は相対的に未変化のままであった(結果は示していない)。
【0094】
ポリマーの安定化賦形剤、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)の濃度は25℃で12か月に渡りいずれの乾燥および非乾燥バッチにおいてもほとんど一定のままである。
【0095】
一般にミソプロストールの放出データは3投与量の乾燥バッチあるいは非乾燥バッチのいずれにおいても試験した条件で12か月に渡り変化しなかったことが判明した(結果は示していない)。
【0096】
乾燥データに関する損失は非乾燥バッチにおいて25℃で12か月に渡り変化を示さない(結果は示していない)。25℃で乾燥バッチにおける乾燥値に関して損失に減少があった(結果は示していない)。
【0097】
%膨張値は25℃で12か月の試験期間に渡りいずれの乾燥投与量に対しても仕様以内(275%〜325%)のままであった(結果は示していない)。
【0098】
乾燥の使用はミソプロストール製剤の安定性を高める。
【0099】
実施例3 ジノプロストンを充填したポリウレタンヒドロゲルに対する25℃での安定性の比較結果
以下の表10は25℃でのバルク薬剤結晶としての、およびポリウレタンヒドロゲルマトリックス内に含まれたジノプロストン(PGE2プロスタグランジンの一つ)両者の安定性を示す。測定は0か月、1か月、2か月、3か月、および6か月に行なった。以下の結果は比較目的のためだけであり、本発明の一部を形成する意図はない。
【0100】
[R.G.Stehle,1982、酵素学における方法、86巻、436〜458頁をも参照]
【0101】
【表10】

上記結果は図2にも描かれている。
【0102】
ヒドロゲルに含まれたジノプロストンの安定性はバルク薬剤それ自身のジノプロストンと比べて低下している。
【0103】
このように、本発明のミソプロストールヒドロゲル製剤に対比して、ヒドロゲル中ジノプロストンの製剤化はその貯蔵安定性を減ずる。さらに、ジノプロストンはヒドロゲルの有無にかかわらず貯蔵に際して著しい分解を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水分含有量が1重量%以下であるポリウレタンヒドロゲルおよびミソプロストールからなる医薬デリバリーデバイス。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2012−158613(P2012−158613A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−120741(P2012−120741)
【出願日】平成24年5月28日(2012.5.28)
【分割の表示】特願2007−524389(P2007−524389)の分割
【原出願日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(511039061)フェリング ビー.ブイ. (3)
【Fターム(参考)】