説明

安定性液体アロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネート三量体、そのプレポリマー、およびそれらの製造方法

本発明は、安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネート、これらの安定性液体アロファネート変性部分三量体化MDIのプレポリマー、およびこれらの組成物の製造方法に関する。これらのアロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートは、ジフェニルメタンジイソシアネートと有機化合物の、触媒量の一以上の三量体触媒、一以上のアロファネート触媒、一以上のアロファネート-三量体触媒およびそれらの混合物の存在下での反応生成物を含んでなる。プレポリマーは、安定性液体アロファネート変性部分三量体化MDIと、適当なイソシアネート反応性基含有化合物との反応生成物である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安定性液体アロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネート三量体、それらの製造方法、これらの安定性液体アロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネートのプレポリマー、およびプレポリマーの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリイソシアヌレートを形成するための芳香族イソシアネートの三量体化は、当該分野においてよく知られている。米国特許4,743,627および4,382,125の両方は、>2.2の平均官能価を有するポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(p-MDI)を部分三量体化して、25℃にて比較的高粘度(すなわち、2000〜100,000mPa・s)を有する安定性液体生成物を得ることを記載する。
【0003】
米国特許4,284,730は、カルボジイミド/ウレトンイミンに部分的に変換されたモノマーMDIを三量体化して、安定性液体ポリイソシアヌレート組成物を得ることに関する。
【0004】
米国特許5,124,370は、イソシアヌレート基を含有し、15〜30重量%のNCO含量を有する液体ポリイソシアネート混合物を記載する。これらの混合物は、80〜100重量%のジイソシアネートジフェニルメタン異性体と0〜20重量%のジイソシアネートジフェニルメタン系の高級環化合物を含有するジフェニルメタン系ポリイソシアネート混合物のイソシアネート基の部分三量体化によって得られる。ここでモノマーは、20〜60重量%の2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、0〜8重量%の2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート、および40〜80重量%の4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートからなる。
【0005】
溶媒中でトルエンジイソシアネートを三量体化して保存安定性液体を製造することは、米国特許4,379,905および独国特許DE 19,523,657の両方に記載されている。これらの生成物は、二成分ポリウレタンラッカー中のイソシアネート成分として適当であることが開示されている。
【0006】
米国特許4,456,709は、36.5〜45%のNCO基含量を有する保存安定性液体ポリイソシアネートを記載する。これらは、25〜70部の部分三量体化2,4-TDIを、75〜30部の非変性2,4-および/または2,6-TDIと混合することによって製造される。
【0007】
米国特許5,905,151は、脂肪族および芳香族イソシアネートのための三量体触媒系に関する。この先願の三量体触媒系は、(A)(i)脂肪族または芳香族モノカルボン酸またはジカルボン酸のリチウム塩、(ii)化合物当たり1〜3個のヒドロキシル基を有するヒドロキシル基含有化合物のリチウム塩(ここでヒドロキシル基は、芳香環に直接結合している)、および(iii)水酸化リチウムからなる群から選択されるリチウム化合物;および(B)少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物を含んでなる。これらの三量体触媒系は、かなりの量のウレタン基をさらに含有し得る部分三量体化イソシアネートを生じさせる。
【0008】
米国特許4,379,905および独国特許DE 19,523,657の開示によれば、液体生成物を形成するために、その溶媒が存在する必要がある。存在する大量の溶媒に起因して、これらの生成物は、用途が制限されている。特に、これらの生成物は、明らかに、被覆用途でのみ使用するように設計されている。
【0009】
米国特許4,456,709は、第一工程において純粋な2,4-トルエンジイソシアネートを必要とする。この参考文献における方法は、三量体化が方法の第一工程において完了していなければならないという事実に起因して、比較的狭いNCO含量およびオリゴマーの限定分布を有する最終生成物を生じさせる。
【0010】
別の三量体触媒系は、米国特許5,955,608および6,127,308に開示されている。また、この三量体触媒系は、脂肪族および芳香族イソシアネートの両方に適当である。この系は、(A)(i)脂肪族または芳香族カルボン酸のリチウム塩、(ii)ヒドロキシル基含有化合物のリチウム塩(ここでヒドロキシル基は、芳香環に結合している)および(iii)水酸化リチウムからなる群から選択される一以上の化合物;(B)アロファネート触媒;および(C)少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物を含んでなる。また、部分三量体化イソシアネートは、アロファネート基および/またはウレタン基を含有することができる。
【0011】
米国特許6,028,158および6,063,891は、約15〜約42%のNCO基含量を有する凍結安定性アロファネート変性トルエンジイソシアヌレートを開示する。これらの凍結安定性組成物は、A)トルエンジイソシアネートを、B)少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物と、触媒量のC)少なくとも一つのアロファネート-三量体触媒、またはアロファネート-三量体触媒系の存在下、反応させることによって製造される。これらの組成物は、イソシアヌレート基およびアロファネート基の両方を含有する。また、この特許は、アロファネート変性トルエンジイソシアヌレートを、ポリメチレンポリ(フェニルイソシアネート)(すなわちPMDI)とブレンドすること(ここでブレンドは、約16.8〜41.6%のNCO含量を有する);および、これらのアロファネート変性トルエンジイソシアヌレートのウレタンプレポリマー、ならびに、これらのPMDIとのブレンド(これは約14〜約40%のNCO基含量を有する)を開示する。
【0012】
米国特許4,518,761は、(三量体化に関して)異なる反応性を有する二つのイソシアネート成分のイソシアネート基を、三量体化触媒の存在下、少なくとも部分的に三量体化したすることによる混合三量体の製造方法、および、この方法によって製造した混合三量体を開示する。この方法は、(a)より低い反応性のイソシアネート成分を容器に添加し、(b)より低い反応性のイソシアネート成分の少なくとも約0.1%のイソシアネート基を、三量体化触媒の存在下、三量体化し、(c)より反応性のイソシアネート成分を反応容器に計量供給し、および必要に応じて、(d)三量体触媒の熱分解および/または触媒停止剤/毒を添加することによって、所望の程度の三量体化にて、三量体化反応を停止することを含む。この方法は、異なる反応性を有する二つのイソシアネート成分を必要とする。したがって、一方のイソシアネートは、脂肪族的および/または脂環族的に結合したイソシアネート基を有することができ、他方のイソシアネートは、芳香族的に結合したイソシアネート基を有することができる;あるいは、一方のイソシアネートは、脂肪族的または脂環族的に結合したイソシアネート基を有することができ、他方のイソシアネートは、ヘテロ芳香族的に結合したイソシアネート基を有することができる;など。このアプローチは、芳香族イソシアネートを、液体であり得る三量体生成物に組み込むことを可能にする。米国特許4,518,761は、芳香族イソシアネート成分から液体三量体生成物をどのように製造するかを開示も示唆もしていない。
【0013】
米国特許4,772,639は、成形ポリウレタンの製造方法に関するものであり、三量体基を含有するポリイソシアネート混合物も開示する。これらのイソシアネートは、(1)(i)イソホロンジイソシアネートと(ii)1,6-ジイソシアナトヘキサンをベースとするイソシアヌレート基含有ポリイソシアネートとの混合物;または(2)(i)イソホロンジイソシアネートと(ii)1,6-ジイソシアナトヘキサンおよびイソホロンジイソシアネートをベースとするイソシアヌレート基含有ポリイソシアネートとの混合物のいずれかである。
【0014】
米国特許5,798,431は、a)脂肪族的に結合したイソシアネート基、128〜800の平均分子量および1.7〜2.2の平均NCO官能価を有する低分子量イソシアネート成分と、b)芳香族的に結合したイソシアネート基、148〜800の平均分子量および1.7〜2.2の平均NCO官能価を有する低分子量イソシアネート成分の混合物を、c)アミノシリル化合物の存在下、触媒的に三量体化することによる、イソシアヌレート基を含有するポリイソシアネートの製造方法を記載する。その後、任意の過剰の蒸留可能なイソシアネートを除去して、ポリイソシアネート固体の重量に基づいて0.7%未満のモノマー含量を有するポリイソシアネートを形成する。実施例は、トルエンジイソシアネートおよびヘキサメチレンジイソシアネートを対象とする。
【0015】
ポリ尿素樹脂の製造方法は、米国特許5,319,058により開示されている。該方法は、(A)(a)特定の式に対応する少なくとも二つの芳香族ポリアミン化合物の組合せを含んでなる芳香族ポリアミン成分と、(b)脂肪族ポリイソシアネートを混合して混合物を形成し、そして(B)該混合物を加熱してアミノ基とイソシアナト基の間の反応を行うことを含む。成分(b)に適当なポリイソシアネートは、(b1)脂肪族ジイソシアネート、および(b2)脂肪族ポリイソシアネートの環式三量体を含んでなる。
【0016】
米国特許5,102,918は、イソシアヌレート環を有する変性有機ポリイソシアネートの製造方法を記載する。この方法は、三量体化触媒、有機亜リン酸エステルおよび界面活性剤(および必要に応じてフェロセン化合物)を、有機ポリイソシアネートおよび/または部分ウレタン化有機ポリイソシアネートに添加して、イソシアネート基の合計の20%以下のイソシアヌレート基を形成する。必要に応じて、停止剤が添加される。適当な有機ポリイソシアネートは、TDIおよびMDIの両方を含む。実施例18は、MDIおよびTDIを使用しているようにみえる。
【0017】
米国特許4,255,659は、異なる反応性のイソシアネートがそこに記載された方法に適当であることを開示する(第2欄第16〜23行参照のこと)。これらは、TDIとIPDIの混合物を含み、および上記で議論した'761特許と同様であるようにみえる。
【0018】
カルボジイミドおよび/またはウレトンイミン-イソシアヌレート含有ポリイソシアネートは、米国特許4,284,730に記載されている。これらは、(a)ポリイソシアネートとポリイソシアネート-ウレトンイミンの混合物の、三量体触媒を用いる所望の遊離イソシアネートレベルへの部分三量体化、(b)ウレトンイミンへの連続部分カルボジイミド化に続くポリイソシアネートの部分三量体化、(c)ポリイソシアネートの連続三量体化に続く部分カルボジイミド化、(d)カルボジイミド触媒とイソシアヌレート触媒の混合触媒系を使用する同時変換、(e)液体ポリイソシアネートと、ポリイソシアネート-ウレトンイミン混合物およびポリイソシアネート-イソシアヌレート混合物とのブレンディングによって製造することができる(第2欄、第37〜50行を参照のこと)。
【0019】
米国特許4,326,043、4,359,541および4,359,550は、それぞれ分散可能なポリイソシアヌレートポリマーを記載する。適当なイソシアネートは、TDI、MDIおよびPMDIの混合物を含め、広く開示されている。また、この参考文献は、イソシアネートが溶媒中で固体である三量体に変換され、次いで、ポリオール中に分散し得ることを開示する。'043特許の実施例48〜84は、触媒、界面活性剤などを含有する分散した三量体固体を開示し、これは、TDI/MDI(80:20)のイソシアネートブレンドと反応して発泡体を形成する。
【0020】
モノマーポリイソシアネート中の三量体化イソシアネートプレポリマーの安定性溶液は、4,552,902特許に記載される。まず、イソシアネート末端化プレポリマーが製造され、次いで、共三量体が、NCO末端化プレポリマーをMDIまたはPMDIで三量体化することによって形成される。共三量体は、過剰の低当量ポリオールと反応して、別のイソシアネート末端化プレポリマーを形成する。TDIは、第一のNCO末端化プレポリマーを形成するのに適当である。全ての実施例は、TDIおよびMDI、および種々のポリオールを使用して、プレポリマーを形成している。ジオールは、液体となる生成物のために存在しなければならないことが、第5欄、第50〜55行に明示されている。また、プレポリマーを製造するための最初の工程に続いて、第二のイソシアネートを添加し、次いで、混合物を三量体化することで、アロファネート形成が生じる。
【0021】
英国特許GB 1,337,659は、イソシアヌレート基を含有しないモノマーポリイソシアネート中に溶解した少なくとも一つのイソシアヌル酸環を含有する少なくとも一つのポリイソシアネートの溶液を含んでなるポリイソシアネート溶液を記載する。これらは、混合三量体ではなく、むしろTDIプレポリマーと混合したTDI三量体である。実施例5のみが、MDIおよびTDIと1,2-プロピレングリコールからの混合三量体生成物の製造を記載する。しかしながら、この生成物は、3重量%未満の三量体を含有し、そして、それが安定性液体生成物であるという証拠はない。これらの実施例における最終イソシアネート生成物は、純粋な混合三量体ではない。むしろ、これらの生成物の各々は、幾つかのウレタンおよび/またはアロファネート基を含有し、そして比較的少量の三量体基を含有する。アロファネート変性は、液体生成物を形成する傾向がある。したがって、これらの生成物は、液体であると予想されるだろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
現在特許請求した保存安定性アロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネート三量体の利点は、これらの安定性三量体を用いて製造されたポリウレタン生成物の反応性、硬化および物性を改善する、低減された量のジフェニルメタンジイソシアネートの2,4'-異性体の存在を含む。
【課題を解決するための手段】
【0023】
本発明は、約15〜30重量%、好適には20〜28重量%のNCO基含量を有する安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートに関する。これらは、
a)(1)(i)2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート10〜40重量%、好適には20〜35重量%、
(ii)2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜6重量%、好適には0〜2重量%、および
(iii)4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート54〜90重量%、好適には63〜80重量%
〔a)(1)(i)、a)(1)(ii)およびa)(1)(iii)の重量%は、合計でa)(1)の100重量%である〕
を有するジフェニルメタンジイソシアネート成分と、
b)少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物との、
触媒量の
c)(1)一以上の三量体触媒、
(2)一以上のアロファネート触媒、
(3)アロファネート-三量体触媒系、および
(4)それらの混合物
からなる群から選択される少なくとも一つの触媒の存在下での
反応生成物である。
【0024】
存在するMDIのイソシアネート1当量当たり、存在する成分b)由来の約0.01〜約0.25当量のヒドロキシル基が存在し、および少なくとも約50%のウレタン基は、c)触媒によってアロファネート基に変換される。好適には、イソシアネート1当量当たり約0.01〜約0.20当量のヒドロキシル基が存在し、および少なくとも約70%、より好適には少なくとも約80%、最も好適には少なくとも約90%、および最も特に好適には少なくとも約95%のウレタン基がアロファネート基に変換される。所望のNCO基含量に到達した際に触媒停止剤が添加される。
【0025】
また、本発明は、これらの安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートの製造方法に関する。この方法において、該生成物は、
(I)a)(1)(i)2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート10〜40重量%、好適には20〜35重量%、
(ii)2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜6重量%、好適には0〜2重量%、
および
(iii)4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート54〜90重量%、好適には63〜80重量%
〔a)(1)(i)、a)(1)(ii)およびa)(1)(iii)の重量%は、合計でa)(1)の100重量%である〕
を含有するジフェニルメタンジイソシアネートと、
b)少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物を、
触媒量の
c)(1)一以上の三量体触媒、
(2)一以上のアロファネート触媒、
(3)アロファネート-三量体触媒系、および
(4)それらの混合物
からなる群から選択される少なくとも一つの触媒の存在下、
約70〜約120℃、好適には85〜95℃の温度に約1〜約6時間加熱することによって製造される。
【0026】
b)の量は、a)中のイソシアネート1当量当たり約0.01〜0.25当量のヒドロキシル基が存在するような量であり、および少なくとも約50%のウレタン基が、該触媒によってアロファネート基に変換される。好適にはイソシアネート1当量当たり約0.01〜約0.20当量のヒドロキシル基が存在し、および少なくとも約70%、より好適には少なくとも約80%、最も好適には少なくとも約90%、および最も特に好適には少なくとも約95%のウレタン基がアロファネート基に変換される。加熱に続いて、(2)所望のNCO基含量が達成された際に、触媒停止剤を添加して反応混合物中の触媒を中和する。
【0027】
また、15〜30重量%、好適には20〜28重量%のNCO基含量を有する安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートは、
(A)a)(2)(i)2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜60重量%、
(ii)2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜6重量%、および
(iii)4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート34〜100重量%
〔a)(2)(i)、a)(2)(ii)およびa)(2)(iii)の重量%は、合計でa)(2)の100重量%である〕
を有するジフェニルメタンジイソシアネートと、
b)少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物との、
c)少なくとも一つのアロファネート触媒の存在下での、
反応生成物であって、
ここで成分b)は、存在するMDIのイソシアネート1当量当たり約0.05〜約0.25当量のヒドロキシル基が存在するような量で存在し、少なくとも約50%のウレタン基をc)によってアロファネート基に変換し、およびアロファネート変性MDIの所望のNCO基含量が達成された際に、触媒停止剤を添加した、反応生成物
である、約16〜約29%のNCO基含量を有するアロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネート20〜65重量%((A)および(B)の100重量%に基づく)と、
(B)a)(3)(i)2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート10〜60重量%、
(ii)2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜6重量%、および
(iii)4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート34〜90重量%
〔a)(3)(i)、a)(3)(ii)およびa)(3)(iii)の重量%は、合計でa)(3)の100重量%である〕
を有するジフェニルメタンジイソシアネートの、
b)(1)少なくとも一つの三量体触媒、
(3)アロファネート-三量体触媒系、および
(4)それらの混合物
からなる群から選択される少なくとも一つの触媒の存在下での
三量体化生成物であって、
ここで三量体含量は、成分(B)の100重量%に基づいて、少なくとも約10〜約80重量%である、三量体化生成物
である、約20〜約31のNCO基含量を有する少なくとも部分的に三量体化したジフェニルメタンジイソシアネート35重量%〜80重量%((A)および(B)の100重量%に基づく)と
のブレンドであってもよい。
【0028】
これらの15〜30%のNCO基含量を有する安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートの製造方法は、
(1)(A)a)(2)MDIと、
b)少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物との、
c)(2)一以上のアロファネート触媒の存在下での
反応生成物であって、
ここで触媒停止剤がアロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネートの所望のNCO基含量が達成された際に添加された、
反応生成物である、約16〜約29%のNCO基含量を有するアロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネートと、
(B)a)(3)MDIの、
c)(1)三量体触媒、c)(3)アロファネート-三量体触媒系、またはそれらの混合物の存在下で形成された
三量体化生成物であって、
ここで触媒停止剤が三量体生成物の所望のNCO基含量が達成された際に添加された、三量体化生成物
である、約20〜約31%のNCO基含量を有する少なくとも部分的に三量体化したジフェニルメタンジイソシアネートを
ブレンドし、そして、
(2)該ブレンドを周囲温度に冷却すること
によって製造する方法である。アロファネート変性MDIの製造に使用されるMDIa)(2)についての異性体分布は、上記のMDIa)(1)についての異性体分布とわずかに異なる。三量体化MDIの製造に使用されるMDIa)(3)についての異性体分布は、上記のMDIa)(1)についての異性体分布およびMDIa)(2)についての異性体分布とわずかに異なる。
【0029】
本発明の別の局面は、アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートのプレポリマーに関する。また、これらのプレポリマーは、本明細書に規定されるように保存安定性液体である。これらのプレポリマーは、約8〜約28%のNCO基含量を有し、15〜30重量%のNCO基含量を有するアロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートと、約1.5〜約6個のヒドロキシル基および約76〜約10,000の分子量を含有するイソシアネート反応性成分との反応生成物を含んでなる。アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートは、同時に製造されても、最初にアロファネートを製造し、次いで三量体を製造してもよく、あるいは、アロファネートおよび三量体は、別々に製造し、一緒にブレンドしてもよい。
【0030】
アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートのウレタンプレポリマーの製造方法は、上記のように、保存安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンを、適当なイソシアネート反応性成分と反応させることを含む。上記のように、本明細書において使用されるアロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートは、適当な方法によって製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
本発明によれば、用語「液体」は、部分三量体化アロファネート変性生成物が、25℃で3ヶ月間保存した場合、固体を沈澱させないことを意味する;および用語「保存安定性」は、部分三量体化アロファネート変性生成物が、25℃で3ヶ月間保存した場合、1%までの%NCO基含量の絶対的変化および10%までの粘度変化を有することを意味する。
【0032】
本発明の安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートおよびそれらの製造方法において、以下の成分は、一般的に、適当である。
【0033】
本発明のアロファネート変性部分三量体化ジイソシアネートにおける成分a)として使用される適当なジフェニルメタンジイソシアネートとしては、約33.0%〜約33.6%、好適には約33.4%〜約33.6%、および最も好適には約33.6%のNCO基含量を有するジフェニルメタンジイソシアネートが挙げられる。
【0034】
適当なジフェニルメタンジイソシアネートa)(1)は、(i)2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート10〜40重量%、(ii)2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜6重量%、および(iii)4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート54〜90重量%〔a)(1)(i)、a)(1)(ii)およびa)(1)(iii)の重量%は、合計でa)(1)の100重量%である〕を含んでなる。a)(1)(i)ジフェニルメタンジイソシアネートの2,4'-異性体の重量%は、典型的に、少なくとも約10%、および好適には少なくとも約20%である。(i)2,4'-異性体の重量%は、一般的に、約40%以下、および好適には約35%以下である。ジフェニルメタンジイソシアネート成分a)(1)は、これらの上限値および下限値(上限値および下限値を含む)の任意の間の範囲、例えば、10〜40%、および好適には20〜35%の(i)2,4'-異性体含量を有することができる。(ii)ジフェニルメタンジイソシアネートの2,2'-異性体の重量%は、典型的に、約0%以上である。(ii)2,2'-異性体の重量%は、一般的に、約6%以下であり、および好適には約2%以下である。ジフェニルメタンジイソシアネート成分a)(1)は、これらの上限値および下限値(上限値および下限値を含む)の任意の間の範囲、例えば、約0〜約6%、および好適には約0〜約2%の(ii)2,2'-異性体含量を有することができる。(iii)ジフェニルメタンジイソシアネートの4,4'-異性体の重量%は、典型的に、少なくとも約54%、および好適には少なくとも約63%である。(iii)4,4'-異性体の重量%は、一般的に、約90%以下、および好適には約80%以下である。ジフェニルメタンジイソシアネート成分a)(1)は、これらの上限値および下限値(上限値および下限値を含む)の任意の間の範囲、例えば、54〜90%、および好適には63〜80%の(iii)4,4'-異性体含量を有することができる。(i)、(ii)および(iii)の量は、通常、合計でa)(1)ジフェニルメタンジイソシアネートの100重量%である。
【0035】
好適なイソシアネートの幾つかの例としては、2,4'-異性体約20〜35%、2,2'-異性体約0〜約2%および4,4'-異性体約63〜約80%(異性体の重量%は、合計で100%である)を含有するジフェニルメタンジイソシアネートa)(1)の異性体混合物が挙げられる。
【0036】
少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物b)は、現在特許請求した発明にしたがって必要である。適当な化合物としては、典型的に、少なくとも約32、好適には少なくとも約60、および最も好適には少なくとも約74の(数平均)分子量を有する化合物が挙げられる。また、これらの少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物は、典型的に、約6,000以下、好適には約4,800以下、より好適には約3,000以下、および最も好適には約1,000以下の(数平均)分子量を有する。該有機化合物は、これらの上限値および下限値(上限値および下限値を含む)の任意の組合せの間の範囲、例えば、約32〜約6,000、好適には約60〜約4,800、より好適には約74〜約3,000、および最も好適には約74〜約1,000の(数平均)分子量を有することができる。
【0037】
また、本発明の成分b)に適当な化合物としては、典型的に、少なくとも約1個のヒドロキシル基を含有する化合物が挙げられる。また、これらの有機化合物は、典型的に、約4個以下のヒドロキシル基、好適には約3個以下のヒドロキシル基、および最も好適には約2個以下のヒドロキシル基を含有する。該有機化合物は、これらの上限値および下限値(上限値および下限値を含む)の任意の組合せの間の範囲の任意の数のヒドロキシル基、例えば、約1〜約4個、好適には約1〜約3個、および最も好適には約1〜約2個のヒドロキシル基を含有することができる。
【0038】
これらの少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物は、1〜4個、より好適には1〜3個のヒドロキシル基、および最も好適には1〜2個のヒドロキシル基を含有し、32〜約400の範囲の分子量を有する低分子量有機化合物であることが好適である。適当な有機化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、1,2-エタンジオール、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、イソブチルアルコール、2-ブタノール、n-アミルアルコール、sec-アミルアルコール、tert-アミルアルコール、1-エチル-1-プロパノール、n-ヘキサノールおよびその異性体、n-オクチルアルコール、2-オクチルアルコール、2-エチル-1-ヘキサノール、n-デシルアルコール、n-ドデシルアルコール、ネオペンチルグリコール、n-テトラデシルアルコール、n-ヘキサデシルアルコール、n-オクタデシルアルコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、3-メチル-2-ブタノール、3,3-ジメチル-1-ブタノール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,4-ブタントリオール、ペンタエリスリトール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどが挙げられる。これらの有機化合物は、1〜2個のヒドロキシル基を含有すること、例えば、モノアルコールまたはジオールであること、および60〜約200の分子量を有することがより好適である。具体例としては、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブタノール、2-ブタノール、n-アミルアルコール、1-メチルブチルアルコール、1-エチル-1-プロパノール、n-オクチルアルコール、2-オクチルアルコール、2-エチル-1-ヘキサノール、ネオペンチル-グリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコールなどが挙げられる。好適な化合物は、2個と16個の間の炭素原子を有する異性体アルコール、例えば、異性体ブタノール、および異性体プロパノールなどである。最も好適なものは、2-プロパノールおよびイソブチルアルコールである。
【0039】
また、上記に規定した少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する低分子量有機化合物に加えて、これらの低分子量化合物の高分子量付加生成物も、本発明の成分b)としての使用に適当である。これらの比較的高分子量ポリエーテルポリオールとしては、ポリウレタン化学において従来使用されているものが挙げられ、および、これらは適当な触媒の存在下、低分子量有機化合物のエポキシド化によって高分子量付加生成物を得ることにより製造することができる。適当なポリエーテルポリオールは、典型的に、400より大きく約6,000まで、好適には約500〜約3,000、より好適には約500〜約2,000の範囲の分子量を有する。これらのポリエーテルポリオールは、1〜3の官能価を有することが好適である。
【0040】
適当なポリエーテルは、既知のものであり、例えば、必要に応じて触媒(例えばBF)の存在下、エポキシドを重合することによって、または、このようなエポキシドを、必要に応じて、混合物として、または継続的に、反応性水素原子を含有する出発成分に化学的に付加することによって、製造することができる。適当なエポキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、スチレンオキシド、またはエピクロロヒドリンが挙げられる。適当な出発成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2-または1,3-プロパンジオール、1,2-、1,3-、または1,4-ブタンジオール、トリメチロールプロパン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルプロパン、アニリン、グリセリン、アンモニアおよびエタノールアミンを含む、水、アルコール、またはアミンが挙げられる。また、主に第一級ヒドロキシル基(ポリエーテル中の全てのヒドロキシル基に基づいて約90重量%まで)を含有するポリエーテルは、しばしば好適である。また、適当なものは、ヒドロキシル基を含有するポリブタジエン、およびポリアルキレンポリエーテル、例えば、ポリオキシエチレンジオール、ポリオキシプロピレンジオール、ポリオキシブチレンジオール、およびポリテトラメチレンジオールである。
【0041】
もちろん、一以上の比較的高分子量の少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物と、一以上の比較的低分子量の少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物との混合物も使用することができる。
【0042】
本発明によれば、b)少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物は、典型的に、存在するジフェニルメタンジイソシアネートa)(1)1当量当たり約0.01〜約0.25当量のヒドロキシル基が存在するような量で存在する。存在するジフェニルメタンジイソシアネートa)(1)1当量当たり約0.01〜約0.2、より好適には約0.03〜約0.18、最も好適には約0.05〜約0.15、および最も特に好適には約0.07〜約0.12当量のヒドロキシル基が存在することが好適である。また、ウレタン基から最終生成物中のアロファネート基に変換される、b)ヒドロキシル基を含有する有機化合物中に存在する少なくとも約50%、好適には少なくとも約70%、より好適には少なくとも約80%の当量のヒドロキシル基が存在するべきである。最も好適には、b)ヒドロキシル基を含有する有機化合物中に存在する少なくとも約90%(および最も特に好適には95%)の当量のヒドロキシル基が、ウレタン基からアロファネート基に変換される。
【0043】
本発明によれば、触媒は、安定性液体の、アロファネート変性した、少なくとも部分的に三量体化したジフェニルメタンジイソシアネートを形成するのに必要とされる。本発明によれば、成分c)として使用される適当な触媒は、(1)一以上の三量体触媒、(2)一以上のアロファネート触媒、(3)アロファネート-三量体触媒系および(4)それらの混合物からなる群から選択される。典型的には、使用される特定の触媒に依存して、本発明は、一以上の三量体触媒と一以上のアロファネート触媒の組合せ;少なくとも一つの三量体触媒が三量体形成およびアロファネート形成の両方を促進する作用または機能を与える場合には、一以上の三量体触媒(すなわち、一以上のアロファネート-三量体触媒;またはアロファネート-三量体触媒系)を必要とする。これらを便宜のため以下に詳細に記載する。この詳細は限定を意図するものではない。一般的には、使用される触媒の量は、約100〜約500ppmの三量体触媒および/または三量体-アロファネート触媒が存在し、および、約24〜約200ppmのアロファネート触媒が存在するような量である。この存在する触媒の重量は、成分a)(1)およびb)の合計の総合重量に基づく。
【0044】
本発明の触媒中の成分(1)として使用される適当な三量体触媒としては、例えば、少なくとも約50%、好適には少なくとも約70%、より好適には少なくとも約80%、最も好適には少なくとも約90%、および最も特に好適には少なくとも約95%の当量のウレタン基を変換してアロファネート基を形成する任意の既知の三量体化触媒が挙げられる。三量体触媒の幾つかの例としては、米国特許4,604,418(その開示は、参照によって本明細書中に組み込まれる)に記載されるようなカルボン酸アルカリ;米国特許4,379,905(その開示は、参照によって本明細書中に組み込まれる)に記載されるような非環式有機化合物と錯体化した塩基性アルカリ金属塩;米国特許4,487,928(その開示は、参照によって本明細書中に組み込まれる)に記載されるようなクラウンエーテルと錯体化した塩基性アルカリ金属塩;米国特許3,954,684(その開示は、参照によって本明細書中に組み込まれる)に記載されるような第三級アミンと特定の第四級アンモニウム塩の組合せ;および米国特許4,632,785および4,540,781(それらの開示は、参照によって本明細書中に組み込まれる)に記載されるような幾つかの異なる構造の一つに対応するカルボン酸のアルカリ金属塩または第四級アンモニウム塩;例えば、米国特許5,905,151に記載されるような少なくとも一つのヒドロキシル基を有する有機化合物と組み合わせた、モノカルボン酸の種々のリチウム塩、ヒドロキシル基含有化合物のリチウム塩および水酸化リチウム;などが挙げられる。他の既知の三量体触媒としては、例えば、三量体基およびアロファネート基の両方を本質的に形成する触媒が挙げられる。これらの三量体触媒のなかでは、マンニッヒ塩基、例えば、2,4,6-ビス(ジメチルアミノ-メチル)フェノールなど;カルボン酸の金属塩、例えば、鉛オクタノエートおよび酢酸カリウムなどが挙げられる。
【0045】
一般的には、最も既知の三量体触媒もアロファネート形成をもたらす。したがって、本発明の実施態様に応じて、三量体触媒を選択することは、三量体およびアロファネート基の両方の形成を促進するのに十分となり得る。アロファネートおよび三量体を別々に製造し、一緒にブレンドする場合を除いて、三量体触媒単独で、本発明の全ての局面に十分となり得る。この本発明の特定の局面において、アロファネート触媒は、アロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネートの形成を促進することが必要とされる。
【0046】
本発明の該触媒における成分(2)として使用される適当なアロファネート触媒の幾つかの例としては、例えば、金属カルボキシレートおよび金属アセチルアセトネートが挙げられる。本発明に適当なアロファネート触媒の幾つかの例としては、亜鉛オクトエート、スズ-2-エチルヘキサノエート、亜鉛アセチル-アセトネート、亜鉛-2-エチルヘキサノエート、コバルトリノレジネート、鉛ナフテネート、鉛2-エチルヘキサノエート、鉛リノレジネート、コバルト2-エチルヘキサノエート、コバルトナフテネートなどが挙げられる。好適なアロファネート触媒は、亜鉛オクトエート、スズオクトエート、亜鉛-2-エチルヘキサノエート、スズ-2-エチルヘキサノエート、および亜鉛アセチルアセトネートである。
【0047】
本発明においてc)(3)として使用されるアロファネート-三量体触媒系の適当な例としては、(a)三量体基を形成可能な少なくとも一つの触媒、および(b)アロファネート基を形成可能な少なくとも一つの触媒を含んでなる系が挙げられる。このような三量体触媒およびアロファネート触媒は、当業者に既知である。本発明によれば、適当な触媒系は、少なくとも50%、好適には少なくとも約70%、より好適には少なくとも約80%、最も好適には少なくとも約90%、および最も特に好適には少なくとも約95%の当量のウレタン基をアロファネート基に変換するものである。
【0048】
本発明に好適なアロファネート-三量体触媒系c)(3)は、
(i)以下の(a)〜(d)からなる群から選択される少なくとも一つの三量体触媒:
(a)脂肪族または芳香族モノカルボン酸またはジカルボン酸のリチウム塩、
(b)化合物当たり1〜3個のヒドロキシル基を含有するヒドロキシル基含有化合物のリチウム塩(ここでヒドロキシル基は、芳香環に直接結合されている)、
(c)水酸化リチウム、および
(d)それらの混合物;
および
(ii)少なくとも一つのアロファネート触媒
を含んでなる。
【0049】
本発明の成分c)(3)に適当なアロファネート-三量体触媒系としては、例えば、米国特許5,955,609および6,127,308(それらの開示は、参照によって本明細書中に組み込まれる)に記載されるようなものが挙げられる。
【0050】
本発明において、好適なアロファネート-三量体触媒系を使用する場合、アロファネート触媒c)(3)(ii)とリチウム化合物c)(3)(i)とのモル比は、20:1〜1:20である。これに基づいて、1×10−6モルと4×10−5モルの間のアロファネート触媒c)(3)(ii)を、三量体化される、存在するa)ジフェニルメタンジイソシアネートのイソシアネート1当量当たり、少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物(すなわち成分b))からの0.015〜0.2当量のヒドロキシル基とともに使用することが好適である。上記のような適量のリチウム化合物c)(3)(i)、および、三量体化されるMDIのイソシアネート1当量当たり約0.01〜約0.20、好適には約0.03〜約0.18当量の、少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物b)のヒドロキシル基とともに、約5×10−6〜3.2×10−5モルのアロファネート触媒c)(3)(ii)を使用することが最も好適である。
【0051】
本発明による使用に適当な触媒停止剤としては、例えば、酸性触媒停止剤、例えば、無水塩酸、硫酸、リン酸水素ビス(2-エチルヘキシル)、塩化ベンゾイル、ルイス酸などが挙げられる。好適な触媒停止剤は、塩化ベンゾイルおよびリン酸水素ビス(2-エチルヘキシル)である。使用される停止剤の量は、該触媒を不活性化するのに必要な量である。これは、使用される該触媒および停止剤に応じて変動する。しかしながら、一般に、該触媒の重量に対して50重量%と100重量%の間の停止剤が、典型的に、必要とされる。
【0052】
本発明の安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートの製造は、幾つかの異なる方法またはプロセスによって行うことができる。一つの方法は、安定性液体であるアロファネート変性部分三量体化MDI生成物を同時に形成し、および別の方法は、最初にアロファネート変性MDIを形成し、次いで残留するNCO基の幾らかを部分三量体化する。別の方法において、アロファネート変性MDIおよび三量体化MDIを、別々に個々の生成物として形成し、次いで、これらの二つの生成物を、一緒にブレンドしてアロファネート変性MDI三量体を形成する。これらの方法に関するより詳細な情報を以下に記載する。
【0053】
アロファネートおよび三量体を同時に製造する場合、ヒドロキシル化合物をMDIに40℃と80℃の間の温度で添加する。ヒドロキシル化合物の添加の前、間または後に、アロファネート/三量体触媒、またはアロファネート触媒および三量体触媒のいずれかを添加することができる。所望のNCO基含量に70〜120℃で到達した後、酸性停止剤を添加し、そして生成物を保存のため約25℃に冷却する。
【0054】
アロファネートを最初に製造する場合、ヒドロキシル化合物をMDIに添加する前、間または後に、アロファネート触媒を添加することができる。次いで、三量体触媒を添加する前に、70℃と120℃の間の温度にて、ウレタンをアロファネート変性MDIに変換する。次いで、三量体触媒を添加し、そして所望のNCO基含量に到達するまで、反応混合物を70℃と120℃の間の温度に保持する。所望のNCO基含量に到達した際、酸性停止剤を添加する。次いで、該生成物を保存のため約25℃に冷却する。
【0055】
本発明の実施態様において、15〜30%、好適には20〜28%、および最も好適には22〜26%のNCO基含量を有する、安定性液体の、アロファネート変性した、少なくとも部分的に三量体化したジフェニルメタンジイソシアネートは、(A)16〜29%のNCO基含量を有するアロファネート変性MDIと、(B)20〜31%のNCO基含量を有する部分三量体化MDIとのブレンドである。
【0056】
これらのブレンドは、
(A)約16〜約29%、好適には約20〜約28%、および最も好適には約21〜約26%のNCO基含量を有するアロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネート20〜65重量%(好適には30〜60重量%、最も好適には35〜55重量%;(A)および(B)の100重量%に基づく)と、
(B)約20〜約31%、好適には約22〜約29%、および最も好適には約24〜約27%のNCO基含量を有する少なくとも部分的に三量体化したジフェニルメタンジイソシアネート35〜80重量%(好適には40〜70重量%、最も好適には45〜65重量%;(A)および(B)の100重量%に基づく)を
含んでなる。
【0057】
これらのブレンドにおいて、成分(A)アロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネートは、
a)(2)(i)2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜60重量%(好適には10〜50重量%、最も好適には20〜40重量%)、
(ii)2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜6%重量(好適には0〜4重量%、最も好適には0〜2重量%)、および
(iii)4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート34〜100重量%(好適には50〜90重量%、最も好適には60〜80重量%)
〔a)(2)(i)、a)(2)(ii)およびa)(2)(iii)の重量%は、合計で100重量%のa)(2)である〕
を含んでなるジフェニルメタンジイソシアネートと、
b)少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物との、
c)(2)少なくとも一つのアロファネート触媒の存在下での
反応生成物を含んでなる。
【0058】
上記ブレンドにおける成分(A)として使用されるアロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネートにおいて、成分b)として使用される適当な少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物および成分c)(2)として使用される適当なアロファネート触媒は、上記したようなものである。存在する成分b)の量は、存在するMDIのイソシアネート1当量当たり約0.05〜0.25当量のヒドロキシル基、および好適には存在するMDIのイソシアネート1当量当たり約0.1〜0.2当量のヒドロキシル基が存在するような量である。さらに、少なくとも約50%のウレタン基は、該触媒によってアロファネート基に変換される。好適には約70%、より好適には約80%、最も好適には約90%、および最も特に好適には約95%のウレタン基がアロファネート基に変換される。
【0059】
上記アロファネート変性MDIを形成するために使用される適当なジフェニルメタンジイソシアネートは、約33.0%〜約33.6%、好適には約33.4 %〜約33.6%、および最も好適には約33.6%のNCO基含量を有し、および成分a)(2)について上記した異性体分布を有する。
【0060】
上記ブレンドにおける成分(B)として使用される部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートにおいて、これらは、三量体触媒の存在下でのMDIの三量体化生成物である。より詳細には、これらは、
a)(3)(i)2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート10〜60重量%(好適には15〜50重量%、最も好適には20〜40重量%)、
(ii)2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜6重量%(好適には0〜4重量%、最も好適には0〜2重量%)、および
(iii)4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート34〜90重量%(好適には50〜85重量%、最も好適には60〜80重量%)
〔a)(3)(i)、a)(3)(ii)およびa)(3)(iii)の重量%は、合計でa)(3)の100重量%である〕
を含んでなるジフェニルメタンジイソシアネートの、
c)(1)少なくとも一つの三量体触媒の存在下での、
三量体化生成物であって、
ここで三量体含量は、成分(B)の100重量%に基づいて、少なくとも約10〜約80重量%、好適には約25〜約60重量%、および最も好適には約30〜約40重量%である、
三量体化生成物である。
【0061】
三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートを製造するのに適当なジフェニルメタンジイソシアネートとしては、約33.0%〜約33.6%、好適には約33.4%〜約33.6%、および最も好適には約33.6%のNCO基含量を有し、および成分a)(3)について上記したような異性体分布を有するものである。本発明のこの局面に適当な三量体触媒としては、アロファネート基および三量体基を同時形成するか、または、最初にアロファネート基を形成し、次いで、三量体基を形成するかのいずれかを用いて製造された生成物について、上記したような三量体触媒c)(1)が挙げられる。
【0062】
本発明の安定性液体の、アロファネート変性した、少なくとも部分的に三量体化したジフェニルメタンジイソシアネート由来のウレタンプレポリマー、およびこれらの対応する製造方法において、本出願に適当なイソシアネート反応性化合物。ここで安定液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートのウレタンプレポリマーは、アロファネート変性部分三量体化MDIを、例えば、(II)NCO基と反応可能な約1.5〜約6個のヒドロキシル基を含有し、約76から約10,000までの分子量を有するイソシアネート反応性成分と反応させることによって製造される。このような化合物としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、およびジオールが挙げられる。
【0063】
これらのイソシアネート反応性成分としては、典型的に、NCO基と反応可能な少なくとも1.5個のヒドロキシル基、および好適には少なくとも1.8個のヒドロキシル基およびより好適には少なくとも2個のヒドロキシル基を有する化合物が挙げられる。また、これらのイソシアネート反応性成分は、典型的に、6個以下のヒドロキシル基、好適には5個以下のヒドロキシル基、より好適には4個以下のヒドロキシル基、および最も好適には3個以下のヒドロキシル基を有する。また、イソシアネート反応性成分は、これらの上限値および下限値(上限値および下限値を含む)の任意の組合せの間の範囲の数のヒドロキシル基、例えば、1.5〜6個のヒドロキシル基、好適には1.8〜6個のヒドロキシル基、より好適には2〜4個のヒドロキシル基、および最も好適には2〜3個のヒドロキシル基を有することができる。
【0064】
さらに、これらのイソシアネート反応性成分は、典型的に、少なくとも約76、好適には少なくとも約90、より好適には少なくとも約192、および最も好適には少なくとも約400の分子量を有する。また、典型的に、イソシアネート反応性成分は、約10,000以下、好適には6,000以下、より好適には約4,800以下、および最も好適には約4,000以下の分子量を有する。また、イソシアネート反応性成分は、これらの上限値および下限値(上限値および下限値を含む)の任意の組合せの間の範囲、例えば、76〜10,000、好適には90〜6,000、より好適には192〜4,800、および最も好適には400〜4,000の分子量を有することもできる。
【0065】
約8〜約28%、好適には約12〜約26%のNCO含量を有するウレタンプレポリマーを得るために、イソシアネート反応性化合物(II)として本発明のこの局面に適当なポリエーテルポリオールとしては、約1.5〜約6、好適には約2〜約3のヒドロキシル官能価、および約192〜約10,000、好適には約400〜約6,000の分子量を有するものが挙げられる。約8〜約28%、好適には約20〜約26%のNCO含量を有するウレタンプレポリマーを得るために、イソシアネート反応性化合物(II)として本発明のこの局面に適当なポリエステルポリオールとしては、約1.8〜約2、好適には約2のヒドロキシル官能価、および約200〜約3,000、好適には約500〜約2,000の分子量を有するものが挙げられる。アロファネート変性部分三量体化MDIのウレタンプレポリマーを形成するための、イソシアネート反応性化合物(II)としての使用に適当なジオールとしては、例えば、1,3-ブタンジオール、プロピレングリコール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ジエチレングリコールおよびトリエチレングリコールが挙げられる。好適なジオールは、1,3-ブタンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールおよびトリプロピレングリコールである。
【0066】
安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートのプレポリマーの製造方法において、安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートは、上記のように、アロファネートおよび三量体を同時に形成することによって直接的に;または最初にアロファネートを形成し、次いで、三量体を形成することによって製造することができる。あるいは、これらは、別個に製造したアロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネートと、別個に製造した部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートのブレンドから製造することができる。
【0067】
本発明の安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートのウレタン-プレポリマーの製造方法は、典型的には、適当なイソシアネート反応性化合物を、乾燥窒素パッド下、攪拌しながら、アロファネート変性部分三量体化MDIに添加することによって行う。反応混合物を、40℃と80℃の間、好適には55〜65℃の温度に約1〜4時間保持する。理論NCO基含量に到達したとき、反応混合物を保存のため約25℃に冷却する。
【0068】
以下の実施例は、本発明の組成物の製造および使用の詳細をさらに例示する。上記で開示した本発明は、これらの実施例によって精神または範囲のいずれも限定されない。当業者は、以下の製造手順の条件および方法の既知の変形が、これらの組成物を製造するために使用することができることを容易に理解するだろう。他に示さない限り、全ての温度は、摂氏であり、全ての部およびパーセンテージは、それぞれ重量部および重量パーセンテージである。
【実施例】
【0069】
以下の方法は、本発明のアロファネート変性MDI三量体の製造に適当である。少なくとも3つの異なる方法が存在し、これによって本発明の生成物を製造することができる。これらの方法の3つを以下に記載する。しかしながら、以下の方法2および方法3として標識した方法のみを、本出願の実施例に使用した。
【0070】
方法1:(三量体およびアロファネートを同時に製造する方法)
MDIおよび少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物を反応器に添加した。最初のウレタン反応が完了したとき、三量体触媒、および必要に応じて、アロファネート触媒を添加した。所望のNCO含量に到達するまで、反応混合物を約70〜120℃で加熱した。次いで、酸性停止剤を添加して該触媒を中和し、次いで、反応混合物を保存するため25℃に冷却した。あるいは、少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物を添加する前に、触媒を反応器中のMDIに添加することができる。
【0071】
方法2:(最初にアロファネート、次いで三量体を製造する方法)
MDIおよび少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物を反応器に添加した。最初のウレタン反応が完了したとき、アロファネート触媒を添加した。アロファネート反応が完了するまで、または約60分間、反応混合物を約70〜120℃に加熱した。次いで、三量体触媒を添加し、そして、所望のNCO含量に到達するまで、反応混合物を約70〜120℃に保持した。次いで、酸性停止剤を添加して該触媒を中和し、次いで、反応混合物を保存するため25℃に冷却した。あるいは、少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物を添加する前に、アロファネート触媒をMDIに添加することができる。
【0072】
方法3:(アロファネートおよび三量体を別々に製造し、次いで一緒にブレンドする方法)
A)MDIおよび少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物を反応器に添加した。最初のウレタン反応が完了したとき、アロファネート触媒を添加した。アロファネート反応が完了するまで、または約60分間、反応混合物を約70〜120℃に加熱した。次いで、酸性停止剤を添加して該触媒を中和し、次いで、反応混合物を25℃と60℃の間に保存した。あるいは、少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物を添加する前に、触媒をMDIに添加することができる。
B)MDIを反応器に約40℃で添加した。MDIに、三量体触媒を添加し、続いて、所望のNCO含量に到達するまで約70〜120°に加熱した。次いで、酸性停止剤を添加して該触媒を中和した。60℃と100℃の間の温度を保持しながら、停止した反応混合物を、上記A)の生成物と、所望の比率でブレンドし、次いで、保存のため25°に冷却した。
【0073】
以下の材料を、安定性液体部分三量体化およびアロファネート化MDIを例示するための実施例に使用した。
MDI-1:約33.6%のNCO含量を有し、98.4重量%の4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートおよび1.6重量%の2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートを含んでなる異性体混合物。
MDI-2:約33.6%のNCO含量を有し、45.8重量%の4,4'-MDI、52.8重量%の2,4'-MDIおよび1.4重量%の2,2'-MDIを含んでなる異性体混合物。
アルコールA:イソブチルアルコール
触媒A:メチレン-ビス(3,3',5,5',-テトラ-ジメチルアミノメチル-2,2'-フェノール)
触媒B:亜鉛アセチルアセトネート
酸性停止剤:塩化ベンゾイル
【0074】
実施例1:
120部のMDI-1および80部のMDI-2を、攪拌反応器に充填し、50℃に保持した。これに8部のアルコールAおよび0.02部の触媒Bを添加した。混合物を90℃で約30分保持し、続いて0.042部の触媒Aを添加した。さらに約1.5時間90℃にした後、0.015部の塩化ベンゾイルを添加し、そして反応混合物を25℃に冷却した。透明な液体生成物は、26.1%のNCO含量および190mPa・sの粘度(25℃)を有した。
【0075】
表1に列挙した実施例を、実施例1にしたがって製造した。実施例2〜17は、透明な液体生成物の結果となった。
【0076】
【表1】

【0077】
【表2】

【0078】
以下の比較例は、38重量%より多くの2,4'-MDIが保存安定性液体三量体変性MDIを得るのに必要とされることを示す。
【0079】
実施例18:
攪拌反応器に、100部のMDI-1および100部のMDI-2を添加した。混合物を90℃に加熱し、そして250ppmの触媒Aを添加した。反応混合物を、90℃で約3時間保持し、続いて100ppmの塩化ベンゾイルを添加した。反応混合物を25℃に冷却した。部分三量体化MDIは、30.6%のNCO含量を有した。25℃での保存に際して、該生成物は、約15%の固体を有する混濁物となった。実験を繰り返したところ、29.6%のNCOとなり、同じ結果となった。
【0080】
実施例19:
60部のMDI-1および140部のMDI-2を用いて実施例18を繰り返したところ、30.6%のNCO含量となった。生成物は、10%の固体を有する混濁物であった。実験を繰り返したところ、29.7%のNCOとなり、同じ結果となった。
【0081】
方法3にしたがって以下の実施例を製造して、安定性液体部分三量体化アロファネート変性MDIを得た。
【0082】
実施例20:
A)攪拌反応器に、100部のMDI-1および9.4部のアルコールAを添加した。約15分後、最初のウレタン反応が完了した。次いで、反応混合物を、窒素ブランケット下90℃に加熱し、そして100ppmの触媒Bを添加した。反応混合物を90℃で90分間保持し、続いて150ppmの塩化ベンゾイルを添加した。次いで、反応混合物を25℃に冷却した。該透明な液体のアロファネート変性MDI生成物は、21.0%のNCO含量を有した。
B)攪拌反応器に、30部のMDI-1および70部のMDI-2を添加した。この混合物に、90℃にて窒素ブランケット下、300ppmの触媒Aを添加した。約3時間90℃とした後、100ppmの塩化ベンゾイルを添加し、そして反応混合物を約60℃に冷却した。透明な液体の部分三量体化MDI生成物は、25.9%のNCO含量を有した。
方法3によるブレンドは、38重量%のA)の生成物を、62重量%のB)の生成物とブレンドすることにより製造し、約24.0%のNCO含量および約2526mPa・sの粘度(25℃)を有する最終ブレンド生成物を得た。
上記B)で製造した生成物、部分三量体化MDIは、25℃に冷却した場合、固体を有する混濁物となった。
【0083】
以下の材料を、アロファネート変性部分三量体化MDIのプレポリマーの製造に使用した。
イソA:約25.2%のNCO含量および約760mPa・sの粘度(25℃)を特徴とする、実施例15のアロファネート変性部分三量体化MDI。
イソB:約25.9%のNCO含量および約380mPa・sの粘度(25℃)を特徴とする、実施例17のアロファネート変性部分三量体化MDI。
XB:1,3-ブタンジオール
ポリエーテルポリオールA:約1,000の分子量および約2の官能価を有するプロピレングリコール/プロピレンオキシド付加生成物。
ポリエーテルポリオールB:約2,000の分子量および約2の官能価を有するプロピレングリコール/プロピレンオキシド付加生成物。
【0084】
実施例21:
100部のイソAを、攪拌機および窒素ブランケットを備えた反応器に充填した。反応器の内容物を、攪拌しながら60℃に加熱した。次いで、2.8部のXBを添加し、反応混合物を60℃に2時間保持し、次いで、25℃に冷却した。透明な液体プレポリマーは、約22.0%のNCO含量および約86,000mPa・sの粘度(25°)を有した。
【0085】
実施例22:
上記実施例21に記載の手順を使用して、100部のイソAおよび17.2部のポリエーテルポリオールAを反応させて、約20.3%のNCO含量および約11,200mPa・sの粘度(25℃)を有する透明な液体プレポリマーを得た。
【0086】
実施例23:
上記実施例21に記載の手順を使用して、100部のイソAおよび20.1部のポリエーテルポリオールBを反応させて、約20.2%のNCO含量および約8200mPa・sの粘度(25℃)を有する透明な液体プレポリマーを得た。
【0087】
実施例24:
上記実施例21に記載の手順を使用して、100部のイソBおよび16.7部のポリエーテルポリオールAを反応させて、約21.0%のNCO含量および約2080mPa・sの粘度(25℃)を有する透明な液体プレポリマーを得た。
【0088】
実施例25:
上記実施例21に記載の手順を使用して、100部のイソBおよび2.85部のXBを反応させて、約22.6%のNCO含量および約22,500mPa・sの粘度(25℃)を有する透明な液体プレポリマーを得た。
【0089】
本発明を上記で例示の目的をもって詳細に説明したが、このような詳説が単にその目的のためであって、本発明は、特許請求の範囲によって限定され得る場合を除いて、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、当業者によって変形がなされ得ると理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)(1)(i)2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート10〜40重量%、
(ii)2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜6重量%、および
(iii)4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート54〜90重量%
〔a)(1)(i)、a)(1)(ii)およびa)(1)(iii)の重量%は、合計でa)(1)の100重量%である〕
を含んでなるジフェニルメタンジイソシアネートと、
b)少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物との、
触媒量の
c)(1)一以上の三量体触媒、(2)一以上のアロファネート触媒、(3)アロファネート-三量体触媒系および(4)それらの混合物からなる群から選択される少なくとも一つの触媒の存在下での
反応生成物であって、
ここで成分b)は、存在するMDIのイソシアネート1当量当たり約0.01〜約0.25当量のヒドロキシル基が存在するような量で存在し、少なくとも約50%のウレタン基をc)上記触媒または触媒系によってアロファネート基に変換し、および所望のNCO基含量が達成された際に、触媒停止剤を添加した、反応生成物
を含んでなる、15〜30%のNCO基含量を有する安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネート。
【請求項2】
NCO基含量は20〜28%である、請求項1に記載の安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネート。
【請求項3】
a)(1)上記ジフェニル-メタンジイソシアネートは、(i)2,4'-異性体20〜35重量%、(ii)2,2'-異性体0〜2重量%、および(iii)4,4'-異性体63〜80重量%
〔a)(1)(i)、a)(1)(ii)およびa)(1)(iii)の重量%は、合計でa)(1)の100重量%である〕
を含んでなる、請求項1に記載の安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネート。
【請求項4】
成分b)は、存在するジフェニルメタンジイソシアネートのイソシアネート1当量当たり約0.01〜0.20当量のヒドロキシル基が存在するような量で存在する、請求項1に記載の安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネート。
【請求項5】
少なくとも約70%のウレタン基を、c)上記触媒によってアロファネート基に変換した、請求項1に記載の安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネート。
【請求項6】
アロファネート基および三量体基が同時に形成された、請求項1に記載の安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネート。
【請求項7】
最初にアロファネート基が形成され、次いで三量体基が形成された、請求項1に記載の安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネート。
【請求項8】
b)上記有機化合物は、約32〜約6,000の分子量を有し、約1〜約4個のヒドロキシル基を含有する、請求項1に記載の安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネート。
【請求項9】
b)は、2-プロパノールまたはイソブチルアルコールを含んでなる、請求項1に記載の安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネート。
【請求項10】
15〜30%のNCO基含量を有する安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートの製造方法であって、
(1)a)(1)(i)2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート10〜40重量%、
(ii)2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜6重量%、および
(iii)4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート54〜90重量%
〔a)(1)(i)、a)(1)(ii)およびa)(1)(iii)の重量%は、合計でa)(1)の100重量%である〕
を含んでなるジフェニルメタンジイソシアネートと、
b)少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物を、
触媒量の
c)(1)一以上の三量体触媒、(2)一以上のアロファネート触媒、(3)アロファネート-三量体触媒系および(4)それらの混合物からなる群から選択される少なくとも一つの触媒の存在下、
約70〜120℃の温度に約1〜約6時間加熱し、
ここでb)の量は、存在するMDIのイソシアネート1当量当たり約0.01〜約0.25当量のヒドロキシル基が存在するような量であり、および、少なくとも約50%のウレタン基をc)上記触媒によってアロファネート基に変換し、そして
(2)(1)において反応混合物の所望のNCO基含量が達成された際に、触媒停止剤を添加して反応混合物中の触媒を中和することを含む、方法。
【請求項11】
NCO基含量は20〜28%である、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
a)(1)上記ジフェニルメタンジイソシアネートは、(i)2,4'-異性体20〜35重量%、(ii)2,2'-異性体0〜2重量%、および(iii)4,4'-異性体63〜80重量%
〔a)(1)(i)、a)(1)(ii)およびa)(1)(iii)の重量%は、合計でa)(1)の100重量%である〕
を含んでなる、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
成分b)は、存在するジフェニルメタンジイソシアネートのイソシアネート1当量当たり約0.01〜0.20当量のヒドロキシル基が存在するような量で存在する、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも約70%のウレタン基を、c)上記触媒によってアロファネート基に変換する、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
c)触媒を、アロファネート基および三量体基が同時に形成するように選択する、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
c)触媒を、アロファネート基が最初に形成されるように選択し、次いで、別の適当な触媒c)を、三量体基が形成されるように選択する、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
b)上記有機化合物は、約32〜約6,000の分子量を有し、約1〜約4個のヒドロキシル基を含有する、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
b)は、2-プロパノールまたはイソブチルアルコールを含んでなる、請求項10に記載の方法。
【請求項19】
(A)a)(2)(i)2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜60重量%、
(ii)2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜6重量%、および
(iii)4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート34〜100重量%
〔a)(2)(i)、a)(2)(ii)およびa)(2)(iii)の重量%は、合計でa)(2)の100重量%である〕
を含んでなるジフェニルメタンジイソシアネートと、
b)少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物との、
c)(2)一以上のアロファネート触媒の存在下での
反応生成物であって、
ここで成分b)は、存在するMDIのイソシアネート1当量当たり約0.05〜約0.25当量のヒドロキシル基が存在するような量で存在し、少なくとも約50%のウレタン基をc)(2)によってアロファネート基に変換し、およびアロファネート変性MDIの所望のNCO基含量が達成された際に、触媒停止剤を添加した、反応生成物
を含んでなる、約16〜約29%のNCO基含量を有するアロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネート20〜65重量%((A)および(B)の100重量%に基づく)と、
(B)a)(3)(i)2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート10〜60重量%、
(ii)2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜6重量%、および
(iii)4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート34〜90重量%
〔a)(3)(i)、a)(3)(ii)およびa)(3)(iii)の重量%は、合計でa)(3)の100重量%である〕
を含んでなるジフェニルメタンジイソシアネートの
c)(1)一以上の三量体触媒、(3)三量体-アロファネート触媒系および(4)それらの混合物からなる群から選択される少なくとも一つの触媒の存在下での
三量体化生成物であって、
ここで三量体含量は、成分(B)の100重量%に基づいて、少なくとも約10〜約80重量%であり、および三量体変性MDIの所望のNCO基含量が達成された際に、触媒停止剤を添加した、三量体化生成物
を含んでなる、約20〜約31%のNCO基含量を有する部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネート35〜80重量%((A)および(B)の100重量%に基づく)
を含んでなる、15〜30%のNCO基含量を有する安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネート。
【請求項20】
(A)約20〜約28%のNCO基含量を有するアロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネート30〜60重量%((A)および(B)の100重量%に基づく)と、
(B)約22〜約29%のNCO基含量を有する部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネート40〜70重量%((A)および(B)の100重量%に基づく)
を含んでなる、20〜28%のNCO基含量を有する請求項19に記載のブレンド。
【請求項21】
(A)上記アロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネートは、
a)(2)(i)2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート10〜50重量%、
(ii)2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜4重量%、および
(iii)4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート50〜90重量%
〔a)(2)(i)、a)(2)(ii)およびa)(2)(iii)の重量%は、合計でa)(2)の100重量%である〕
を含んでなるジフェニルメタンジイソシアネートと、
b)約32〜約6,000の分子量を有し、約1〜約4個のヒドロキシル基を含有する有機化合物との、
c)一以上のアロファネート触媒の存在下での
反応生成物を含んでなる、請求項19に記載のブレンド。
【請求項22】
(A)アロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネートにおいて、B)の量は、存在するMDIのイソシアネート1当量当たり約0.10〜0.20当量のヒドロキシル基が存在するような量であり、および、少なくとも約70%のウレタン基をアロファネート基に変換した、請求項19に記載のブレンド。
【請求項23】
(B)上記三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートは、
a)(3)(i)2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート20〜40重量%、
(ii)2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜2重量%、および
(iii)4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート60〜80重量%
〔a)(3)(i)、a)(3)(ii)およびa)(3)(iii)の重量%は、合計でa)(3)の100重量%である〕
の反応生成物を含んでなるジフェニルメタンジイソシアネートの
c)(1)一以上の三量体触媒、(3)三量体-アロファネート触媒系および(4)それらの混合物からなる群から選択される少なくとも一つの触媒の存在下での
三量体化生成物を含んでなり、
ここで三量体含量は、成分(B)の100重量%に基づいて、少なくとも約25〜約60重量%である、請求項19に記載のブレンド。
【請求項24】
b)上記有機化合物は、約32〜約6,000の分子量を有し、約1〜約4個のヒドロキシル基を含有する、請求項19に記載のブレンド。
【請求項25】
b)は、2-プロパノールまたはイソブチルアルコールを含んでなる、請求項19に記載のブレンド。
【請求項26】
15〜30%のNCO基含量を有する安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートの製造方法であって、
(1)(A)a)(2)(i)2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜60重量%、
(ii)2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜6重量%、および
(iii)4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート34〜100重量%
〔a)(2)(i)、a)(2)(ii)およびa)(2)(iii)の重量%は、合計でa)(2)の100重量%である〕
を含んでなるジフェニルメタンジイソシアネートと、
b)少なくとも一つのヒドロキシル基を含有する有機化合物との、
c)(2)一以上のアロファネート触媒の存在下での、
反応生成物であって、
ここで成分b)は、存在するMDIのイソシアネート1当量当たり約0.05〜約0.25当量のヒドロキシル基が存在するような量で存在し、少なくとも約、少なくとも約50%のウレタン基をc)(2)によってアロファネート基に変換し、およびアロファネート変性MDIの所望のNCO基含量が達成された際に、触媒停止剤を添加した、反応生成物
を含んでなる、約16〜約29のNCO基含量を有するアロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネート20〜65重量%((A)および(B)の100重量%に基づく)と、
(B)a)(3)(i)2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート10〜60重量%、
(ii)2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜6重量%、および
(iii)4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート34〜90重量%
〔a)(3)(i)、a)(3)(ii)およびa)(3)(iii)の重量%は、合計でa)(3)の100重量%である〕
を含んでなるジフェニルメタンジイソシアネートの、
c)(1)一以上の三量体触媒、(3)三量体-アロファネート触媒系および(4)それらの混合物からなる群から選択される少なくとも一つの触媒の存在下で形成された、
三量体化生成物であって、
ここで三量体含量は、成分(B)の100重量%に基づいて、少なくとも約10〜約80重量%であり、および所望のNCO基含量が達成された際に、触媒停止剤を添加した、三量体化生成物
を含んでなる、約20〜約31%のNCO基含量を有する少なくとも部分的に三量体化したジフェニルメタンジイソシアネート35〜80重量%((A)および(B)の100重量%に基づく)
をブレンドし、そして
(2)該ブレンドを周囲温度に冷却すること
を含む、方法。
【請求項27】
(A)約20〜約28%のNCO基含量を有するアロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネート30〜60重量%((A)および(B)の100重量%に基づく)と、
(B)約22〜約29%のNCO基含量を有する部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネート40〜70重量%((A)および(B)の100重量%に基づく)
を含んでなる、20〜28%のNCO基含量を有する請求項26に記載の方法。
【請求項28】
(A)上記アロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネートは、
a)(2)(i)2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート10〜50重量%、
(ii)2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜4重量%、および
(iii)4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート50〜90重量%
〔a)(2)(i)、a)(2)(ii)およびa)(2)(iii)の重量%は、合計でa)(2)の100重量%である〕
を含んでなるジフェニルメタンジイソシアネートと、
b)約32〜約6,000の分子量を有し、約1〜約4個のヒドロキシル基を含有する有機化合物との、
c)一以上のアロファネート触媒の存在下での
反応生成物を含んでなる、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
(A)アロファネート変性ジフェニルメタンジイソシアネートにおいて、B)の量は、存在するMDIのイソシアネート1当量当たり約0.10〜0.20当量のヒドロキシル基が存在するような量であり、および、少なくとも約70%のウレタン基をアロファネート基に変換する、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
(B)上記三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートは、
a)(3)(i)2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート20〜40重量%、
(ii)2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート0〜2重量%、および
(iii)4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート60〜80重量%
〔a)(3)(i)、a)(3)(ii)およびa)(3)(iii)の重量%は、合計でa)(3)の100重量%である〕
の反応生成物を含んでなるジフェニルメタンジイソシアネートの
c)(1)一以上の三量体触媒、(3)三量体-アロファネート触媒系および(4)それらの混合物からなる群から選択される少なくとも一つの触媒の存在下での
三量体化生成物を含んでなり、
ここで三量体含量は、成分(B)の100重量%に基づいて、少なくとも約25〜約60重量%である、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
b)上記有機化合物は、約32〜約6,000の分子量を有し、約1〜約4個のヒドロキシル基を含有する、請求項26に記載の方法。
【請求項32】
b)は、2-プロパノールまたはイソブチルアルコールを含んでなる、請求項26に記載の方法。
【請求項33】
(I)請求項1に記載の保存安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートと、
(II)約1.5〜約6個のヒドロキシル基を含有し、約76〜約10,000の分子量を有するイソシアネート反応性成分との
反応生成物を含んでなる、8〜28%のNCO基含量を有するアロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートの保存安定性液体ウレタンプレポリマー。
【請求項34】
NCO基含量は約12〜約26%である、請求項33に記載の保存安定性液体ウレタンプレポリマー。
【請求項35】
(II)上記イソシアネート反応性成分は、2〜6個のヒドロキシル基を含有し、約90〜約6,000の分子量を有する、請求項33に記載の保存安定性液体ウレタンプレポリマー。
【請求項36】
約8〜約28のNCO基含量を有するアロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートの保存安定性液体ウレタンプレポリマーの製造方法であって、
(1)(I)請求項1に記載の保存安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートを、
(II)約1.5〜約6個のヒドロキシル基を含有し、約76〜約10,000の分子量を有するイソシアネート反応性成分と
40〜80℃の温度にて1〜6時間反応させることを含む、方法。
【請求項37】
NCO基含量は約12〜約26%である、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
(II)上記イソシアネート反応性成分は、2〜6個のヒドロキシル基を含有し、約90〜約6,000の分子量を有する、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
(III)請求項19に記載の保存安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートと、
(II)約1.5〜約6個のヒドロキシル基を含有し、約76〜約10,000の分子量を有するイソシアネート反応性成分との
反応生成物を含んでなる、8〜28%のNCO基含量を有するアロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートの保存安定性液体ウレタンプレポリマー。
【請求項40】
NCO基含量は約12〜約26%である、請求項39に記載のプレポリマー。
【請求項41】
(II)上記イソシアネート反応性成分は、2〜6個のヒドロキシル基を含有し、約90〜約6,000の分子量を有する、請求項39に記載のプレポリマー。
【請求項42】
約8〜約28%のNCO基含量を有するアロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートの保存安定性液体ウレタンプレポリマーの製造方法であって、
(1)(III)請求項19に記載の保存安定性液体アロファネート変性部分三量体化ジフェニルメタンジイソシアネートを、
(II)約1.5〜約6個のヒドロキシル基を含有し、約76〜約10,000の分子量を有するイソシアネート反応性成分と、
40〜80℃の温度にて1〜6時間反応させることを含む、方法。
【請求項43】
NCO基含量は約12〜約26%である、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
(II)上記イソシアネート反応性成分は、2〜6個のヒドロキシル基を含有し、約90〜約6,000の分子量を有する、請求項42に記載の方法。

【公表番号】特表2007−510802(P2007−510802A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−539698(P2006−539698)
【出願日】平成16年11月8日(2004.11.8)
【国際出願番号】PCT/US2004/037139
【国際公開番号】WO2005/047362
【国際公開日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【出願人】(503349707)バイエル・マテリアルサイエンス・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (178)
【氏名又は名称原語表記】Bayer MaterialScience LLC
【Fターム(参考)】