安眠補助具
【課題】就寝者の多様な睡眠形態に対して、胸や肩や首などの圧迫感を除去して最適な安眠を支援することができるような安眠補助具を実現する。
【解決手段】安眠補助具1は、左右対称構造の右補助部2Rと左補助部2Lとによって構成されている。右補助部2Rは、底面部3R1と立ち上がり部3R2とによってL字状に形成されたL字体3Rと、立ち上がり部3R2の頂部において長手方向に固着された腕掛け部4Rとによって構成されている。また、右補助具2Rは、L字体3Rの一部においてへこみ部5Rが形成されている。左補助部2Lも同様の構成である。就寝者は、自分の身体を右補助具2Rと左補助具2Lとで挟み、右補助具2Rの腕掛け部4Rと左補助具2Lの腕掛け部4Lに左右それぞれの手を掛けて就床する。このような寝姿勢によって、手や腕が就寝者の胸を圧迫するおそれがなくなるので安眠をサポートすることができる。
【解決手段】安眠補助具1は、左右対称構造の右補助部2Rと左補助部2Lとによって構成されている。右補助部2Rは、底面部3R1と立ち上がり部3R2とによってL字状に形成されたL字体3Rと、立ち上がり部3R2の頂部において長手方向に固着された腕掛け部4Rとによって構成されている。また、右補助具2Rは、L字体3Rの一部においてへこみ部5Rが形成されている。左補助部2Lも同様の構成である。就寝者は、自分の身体を右補助具2Rと左補助具2Lとで挟み、右補助具2Rの腕掛け部4Rと左補助具2Lの腕掛け部4Lに左右それぞれの手を掛けて就床する。このような寝姿勢によって、手や腕が就寝者の胸を圧迫するおそれがなくなるので安眠をサポートすることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は安眠補助具に関するものであり、特に、不眠症の人に安眠を支援するための安眠補助具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、安眠を支援するために供される安眠補助具が種々開発されている。例えば、枕の下部に枕ずれ防止装置を設けて枕ずれを防止することにより、充分な睡眠と髪の乱れ防止とを実現させる安眠具の技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、プラスチック製のL字型補助リブの一端面を敷布団上端の裏側に挟み込み、該L字型補助リブの他端側の面領域で枕の位置を支えることにより、睡眠中に頭部を移動させても枕ずれを防止することができるので、就寝者の安眠を支援できると共に髪の寝ぐせを防止することができる。
【0003】
また、就寝者の頭部付近を温かく保つための安眠補助具の技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。この技術によれば、該安眠補助具は、枕の周辺を半包囲する包囲体と、就寝者の頭部を搭載した枕の重みによって該包囲体の移動を防止する脚部とによって構成されている。従って、このような安眠補助具を枕の周辺に配置することにより、すきま風などの寒気から頭部を守ることができるので、就寝者の安眠を適切に支援することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−216095号公報
【特許文献1】特開2005−278799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献1に開示された技術は、L字型補助リブによって枕ずれを防止することができるが、就寝者の多様な寝かたに対して安眠をサポートすることはできない。例えば、就寝者が手で胸を圧迫した状態で寝る癖がある場合、手の重さを取り去るようなサポートを行って安眠を支援することはできない。また、前記特許文献2に開示された技術は、安眠補助具によって就寝者の頭部周辺を囲むことによって頭部周辺を寒気から保護することはできるが、就寝者の肩や首などに加わる掛け布団の重さを取り去ることはできないので、最適な状態で就寝者の安眠を支援することはできない。
【0006】
すなわち、前記特許文献1、2を含めた従来の安眠補助具は、肩や首などに加わる掛け布団の重さを取り去ることができなかったり、肩や首などに加わる重さを取り除いたとしても就寝者の手の重さによる胸の圧迫を取り除くことができないなど、多様な睡眠形態に対して就寝者の安眠を適切に支援することができない。
【0007】
そこで、就寝者の多様な睡眠形態に対して、胸や肩や首などの圧迫感を除去して最適な安眠を支援することができるような安眠補助具を実現するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、安定的に据置きができる幅を有する底面部と該底面部の端面からから直角に立ち上がる立ち上がり部とによってL字状に形成されたL字体と、高さ方向に勾配を有する前記立ち上がり部の頂部において長手方向に固着された腕掛け部とによって構成された補助具を備えてなることを特徴とする安眠補助具を提供する。
【0009】
この構成によれば、安眠補助具は、底面部と立ち上がり部とによってL字状に形成されたL字体と、高さ方向に勾配を有する前記立ち上がり部の頂部において長手方向に固着された腕掛け部とによって形成されているので、シンプルな構造で据置が安定な安眠補助具を構成することができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、前記補助具は2個一対として左右対称の構成となっていることを特徴とする請求項1記載の安眠補助具を提供する。
【0011】
この構成によれば、安眠補助具は、就寝者の寝姿勢に対して左右対称の構造となっている2個一対の補助具によって構成されているので、就寝者の多様な寝姿勢に対して安眠を支援することができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、前記補助具は、プラスチック、合板、ウレタン、金属のうち少なくとも1つの素材によって構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の安眠補助具を提供する。
【0013】
この構成によれば、安眠補助具を構成する補助具は、プラスチック、合板、ウレタン、又は金属などの素材によって構成されているので、比較的安価な材料で安眠補助具を製作することができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、前記補助具はL字体の一部においてへこみ部が形成されていることを特徴とする請求項1、2、又は3記載の安眠補助具を提供する。
【0015】
この構成によれば、補助具のL字体にへこみ部が形成されているので、安眠補助具の腕掛け部に手または腕を置いたときにひじや腕がL字体に当たらないので、多様な寝姿勢に対して安眠補助具の使い勝手が極めてよくなる。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の発明は、多様な寝姿勢に対応して就寝者の手や腕を安眠補助具に置くことができるので、手や腕によって就寝者の胸を圧迫するおそれがなくなる。従って、就寝者の安眠を効果的にサポートすることができる。
【0017】
請求項2記載の発明は、就寝者の身体の両側に配置された安眠補助具が左右対称の構造となっているので、請求項1記載の発明の効果に加えて、就寝者の多様な寝姿勢に対して安眠をさらに効果的にサポートすることができる。
【0018】
請求項3記載の発明は、安眠補助具は、プラスチック、合板、ウレタン、又は金属などの汎用の素材によって構成されているので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、比較的安価な材料で安眠補助具を製作することができる。
【0019】
請求項4記載の発明は、安眠補助具のL字体にへこみ部が形成されているので、請求項1、2、又は3記載の発明の効果に加えて、安眠補助具の腕掛け部に手または腕を置いたときにひじや上腕がL字体に当たらないので、多様な寝姿勢に対して安眠補助具の使い勝手が極めてよくなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に適用される安眠補助具の斜視図。
【図2】実施例1において、安眠補助具を上向楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図3】実施例2において、安眠補助具を左横向楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図4】実施例3において、安眠補助具を右横向楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図5】実施例4において、安眠補助具をダッコ楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図6】実施例5において、安眠補助具をブリッジ楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図7】実施例6において、安眠補助具を宇宙楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図8】実施例7において、安眠補助具を頭枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図9】実施例8において、安眠補助具を頸部枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図10】実施例9において、安眠補助具を肩枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図11】実施例10において、安眠補助具を背枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図12】実施例11において、安眠補助具を腰枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図13】実施例12において、安眠補助具を臀部枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図14】実施例13において、安眠補助具を脹脛枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図15】実施例14において、安眠補助具を腱枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図16】実施例15において、安眠補助具を足底枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図17】実施例16において、安眠補助具を上腕枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図18】実施例17において、安眠補助具を下腕枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図19】実施例18において、安眠補助具を掌枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、就寝者の多様な睡眠形態に対して、胸や肩や首などの圧迫感を除去して最適な安眠を支援することができるような安眠補助具を実現するという目的を達成するために、安定的に据置きができる幅を有する底面部と該底面部の端面からから直角に立ち上がる立ち上がり部とによってL字状に形成されたL字体と、高さ方向に勾配を有する前記立ち上がり部の頂部において長手方向に固着された腕掛け部とによって形成された補助具を備えてなる安眠補助具を構成することによって実現した。
【0022】
《最良の実施形態》
以下、本発明に係る安眠補助具の好適な実施例を図1乃至図19に従って詳細に説明する。図1は、本発明に適用される安眠補助具の斜視図である。同図に示すように、安眠補助具1は、右補助具2Rと左補助具2Lの一対の補助具によって構成されていて、両者は左右対称形の構造となっている。
【0023】
右補助具2Rは、L字型に形成されたL字体3Rと、該L字体3Rの一端の頂部に固定的に搭載された腕掛け部4Rとによって構成されている。また、L字体3Rは、腕掛け部4Rに手または腕を置いたときにひじが当たらないようにへこみ部5Rが形成されている。なお、L字体3Rの底面部3R1の幅は、腕掛け部4Rに手または腕を置いたときに該L字体3Rが倒れないように安定的に載置できる幅寸法となっている。さらに、L字体3Rの立ち上がり部3R2の高さは、人が寝たときに腕掛け部4Rに手や腕を自然に掛けられる程度の高さとなっていると共に、腕掛け部4Rに腕を掛けたときに楽な腕姿勢となるように立ち上がり部3R2の高さ方向に勾配が設けてある。
【0024】
また、左補助具2Lも同様に、L字型に形成されたL字体3Lと、該L字体3Lの一端の頂部に固定的に搭載された腕掛け部4Lとによって構成されている。また、L字体3Lは、腕掛け部4Lに手または腕を置いたときにひじが当たらないようにへこみ部5Lが形成されている。なお、L字体3Lの底面部3L1の幅は、腕掛け部4Lに手または腕を置いたときに該L字体3Lが倒れないように安定的に載置できる幅寸法となっている。さらに、L字体3Lの立ち上がり部3L2の高さは、人が寝たときに腕掛け部4Lに手や腕を自然に掛けられる程度の高さとなっていると共に、腕掛け部4Rに腕を掛けたときに楽な腕姿勢となるように立ち上がり部3L2の高さに勾配が設けてある。
【0025】
このような右補助具2R及び左補助具2Lは、例えば、プラスチック製の板材で構成することができるが、木製の合板などで構成してもよい。すなわち、安眠補助具1を構成する右補助具2R及び左補助具2Lの素材は、プラスチック、合板、ウレタン、金属などの板材によって製作することができる。尚、右補助具2R及び左補助具2Lは、それぞれ布などの柔らかい素材で覆うことによって安眠補助具1の使い心地をさらに向上させることができる。
【0026】
以下、図1に示す安眠補助具1を用いた多様な寝姿勢を『安眠補助具楽枕百態』として、具体的な多数の実施例について説明する。
【実施例1】
【0027】
図2は、実施例1において、安眠補助具を上向楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図2に示すように、就寝者11は、右補助具2Rと左補助具2Lをそれぞれ身体の左右に配置し、該右補助具2Rの頂部の腕掛け部4Rと該左補助具2Lの頂部の腕掛け部4Lに左右それぞれの手を掛けて就床する。言い換えると、就寝者11は、自分の身体を右補助具2Rと左補助具2Lとで挟み、該右補助具2Rの腕掛け部4Rと該左補助具2Lの腕掛け部4Lに左右それぞれの手を掛けて就床する。
【0028】
このとき、右補助具2RのL字体3Rには、図1に示すようにへこみ部5Rが形成されているので、右補助具2Rの腕掛け部4Rに右手を置いたときに右上腕が右補助具2Rに当たるおそれはない。また、左補助具2LのL字体3Lにも、図1に示すようにへこみ部5Lが形成されているので、左補助具2Lの腕掛け部4Lに左手を置いたときに左上腕が左補助具2Lに当たるおそれはない。
【0029】
就寝者11は、右補助具2Rと左補助具2Lとを用いて図2に示すような寝姿勢をとることによって手で胸を圧迫する状態を回避することができるので、より快適な寝姿勢で安眠することが可能となる。すなわち、右補助具2Rと左補助具2Lとからなる安眠補助具1は、就寝者11が手で胸を圧迫する寝姿勢を回避するようにサポートして、該就寝者11を安眠へと導くことができる。
【実施例2】
【0030】
図3は、実施例2において、安眠補助具を左横向楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図3に示すように、就寝者11は、右腕を上にした状態で左横向きで就床し、左補助具2Lの頂部の腕掛け部4Lに右腕及び手を掛ける。この寝姿勢では右補助具2Rは何の支援も行っていないので、右補助具2Rは就寝者11の右側に配置されていてもよいが、配置されていなくても構わない。このような寝姿勢をとることによって手で胸を圧迫する状態を回避することができるので、就寝者11はより快適な寝姿勢で安眠することができる。
【実施例3】
【0031】
図4は、実施例3において、安眠補助具を右横向楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図4に示すように、就寝者11は、左腕を上にした状態で右横向きに就床し、右補助具2Rの頂部の腕掛け部4Rに左腕及び手を掛ける。この寝姿勢では左補助具2Lは何の支援も行っていないので、左補助具2Lは就寝者11の左側に配置されていてもよいが、配置されていなくても構わない。このような寝姿勢をとることによって手で胸を圧迫する状態を回避することができるので、就寝者11はより快適な寝姿勢で安眠することができる。
【実施例4】
【0032】
図5は、実施例4において、安眠補助具をダッコ楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図5に示すように、就寝者11は、左横向きで就床して右腕と左腕とで左補助具2Lを抱きかかえるようにする。このような寝姿勢をとることによって手で胸を圧迫する状態を回避することができるので、就寝者11はより快適な寝姿勢で安眠することができる。尚、就寝者11は、図5とは反対向きの右横向きで就床して右腕と左腕とで右補助具2Rを抱きかかえるようにしてもよい。
【実施例5】
【0033】
図6は、実施例5において、安眠補助具をブリッジ楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図6に示すように、就寝者11は、左横向きで就床して左補助具2Lの腕掛け部4Lと右補助具2Rの腕掛け部4Rとによって右腕の手とひじとをブリッジ状に架ける。このような寝姿勢をとることによって手で胸を圧迫する状態を回避することができるので、就寝者11はより快適な寝姿勢で安眠することができる。尚、就寝者11は、図6とは反対向きの右横向きで就床して、右補助具2Rの腕掛け部4Rと左補助具2Lの腕掛け部4Lとによって左腕の手とひじとをブリッジ状に架けてもよい。
【実施例6】
【0034】
図7は、実施例6において、安眠補助具を宇宙楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図7に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4Rと左補助具2Lの腕掛け部4Lとの間に掛け布団12を掛けることにより就寝者11には掛け布団12の重みが加わらないので、就寝者11の安眠を支援することができる。
【実施例7】
【0035】
図8は、実施例7において、安眠補助具を頭枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図8に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の頭をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の頭をマッサージする。これによって就寝者11の頭を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図8のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例8】
【0036】
図9は、実施例8において、安眠補助具を頸部枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図9に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の頸部(首)をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の頸部(首)をマッサージする。これによって就寝者11の頸部を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図9のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例9】
【0037】
図10は、実施例9において、安眠補助具を肩枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図10に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の肩をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の肩をマッサージする。これによって就寝者11の肩を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図10のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例10】
【0038】
図11は、実施例10において、安眠補助具を背枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図11に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の背中をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の背中をマッサージする。これによって就寝者11の背中を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図11のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例11】
【0039】
図12は、実施例11において、安眠補助具を腰枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図12に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の腰をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の腰をマッサージする。これによって就寝者11の腰を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図12のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例12】
【0040】
図13は、実施例12において、安眠補助具を臀部枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図13に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の臀部をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の臀部をマッサージする。これによって就寝者11の臀部を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図13のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例13】
【0041】
図14は、実施例13において、安眠補助具を脹脛枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図14に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11のふくらはぎをL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11のふくらはぎをマッサージする。これによって就寝者11のふくらはぎを右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図14のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例14】
【0042】
図15は、実施例14において、安眠補助具を腱枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図15に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11のアキレス腱をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11のアキレス腱をマッサージする。これによって就寝者11のアキレス腱を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図15のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例15】
【0043】
図16は、実施例15において、安眠補助具を足底枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図16に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の足の裏をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の足の裏をマッサージする。これによって就寝者11の足の裏を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図16のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例16】
【0044】
図17は、実施例16において、安眠補助具を上腕枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図17に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の上腕をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の上腕をマッサージする。これによって就寝者11の上腕を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図17のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例17】
【0045】
図18は、実施例17において、安眠補助具を下腕枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図18に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の下腕をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の下腕をマッサージする。これによって就寝者11の下腕を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図18のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例18】
【0046】
図19は、実施例18において、安眠補助具を掌枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図19に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の掌をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の掌をマッサージする。これによって就寝者11の掌を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図19のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【0047】
以上、本発明の安眠補助具における具体的な実施例の幾つかについて述べたが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の安眠補助具は、一般大衆向けの安眠支援装置として寝具業界等において有効に利用することができる。
【符号の説明】
【0049】
1 安眠補助具
2R 右補助具
2L 左補助具
3R、3L L字体
3R1、3L1 底面部
3R2、3L2 立ち上がり部
4R、4L 腕掛け部
5R、5L へこみ部
11 就寝者
12 掛け布団
【技術分野】
【0001】
本発明は安眠補助具に関するものであり、特に、不眠症の人に安眠を支援するための安眠補助具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、安眠を支援するために供される安眠補助具が種々開発されている。例えば、枕の下部に枕ずれ防止装置を設けて枕ずれを防止することにより、充分な睡眠と髪の乱れ防止とを実現させる安眠具の技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、プラスチック製のL字型補助リブの一端面を敷布団上端の裏側に挟み込み、該L字型補助リブの他端側の面領域で枕の位置を支えることにより、睡眠中に頭部を移動させても枕ずれを防止することができるので、就寝者の安眠を支援できると共に髪の寝ぐせを防止することができる。
【0003】
また、就寝者の頭部付近を温かく保つための安眠補助具の技術も開示されている(例えば、特許文献2参照)。この技術によれば、該安眠補助具は、枕の周辺を半包囲する包囲体と、就寝者の頭部を搭載した枕の重みによって該包囲体の移動を防止する脚部とによって構成されている。従って、このような安眠補助具を枕の周辺に配置することにより、すきま風などの寒気から頭部を守ることができるので、就寝者の安眠を適切に支援することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−216095号公報
【特許文献1】特開2005−278799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記特許文献1に開示された技術は、L字型補助リブによって枕ずれを防止することができるが、就寝者の多様な寝かたに対して安眠をサポートすることはできない。例えば、就寝者が手で胸を圧迫した状態で寝る癖がある場合、手の重さを取り去るようなサポートを行って安眠を支援することはできない。また、前記特許文献2に開示された技術は、安眠補助具によって就寝者の頭部周辺を囲むことによって頭部周辺を寒気から保護することはできるが、就寝者の肩や首などに加わる掛け布団の重さを取り去ることはできないので、最適な状態で就寝者の安眠を支援することはできない。
【0006】
すなわち、前記特許文献1、2を含めた従来の安眠補助具は、肩や首などに加わる掛け布団の重さを取り去ることができなかったり、肩や首などに加わる重さを取り除いたとしても就寝者の手の重さによる胸の圧迫を取り除くことができないなど、多様な睡眠形態に対して就寝者の安眠を適切に支援することができない。
【0007】
そこで、就寝者の多様な睡眠形態に対して、胸や肩や首などの圧迫感を除去して最適な安眠を支援することができるような安眠補助具を実現するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、安定的に据置きができる幅を有する底面部と該底面部の端面からから直角に立ち上がる立ち上がり部とによってL字状に形成されたL字体と、高さ方向に勾配を有する前記立ち上がり部の頂部において長手方向に固着された腕掛け部とによって構成された補助具を備えてなることを特徴とする安眠補助具を提供する。
【0009】
この構成によれば、安眠補助具は、底面部と立ち上がり部とによってL字状に形成されたL字体と、高さ方向に勾配を有する前記立ち上がり部の頂部において長手方向に固着された腕掛け部とによって形成されているので、シンプルな構造で据置が安定な安眠補助具を構成することができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、前記補助具は2個一対として左右対称の構成となっていることを特徴とする請求項1記載の安眠補助具を提供する。
【0011】
この構成によれば、安眠補助具は、就寝者の寝姿勢に対して左右対称の構造となっている2個一対の補助具によって構成されているので、就寝者の多様な寝姿勢に対して安眠を支援することができる。
【0012】
請求項3記載の発明は、前記補助具は、プラスチック、合板、ウレタン、金属のうち少なくとも1つの素材によって構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の安眠補助具を提供する。
【0013】
この構成によれば、安眠補助具を構成する補助具は、プラスチック、合板、ウレタン、又は金属などの素材によって構成されているので、比較的安価な材料で安眠補助具を製作することができる。
【0014】
請求項4記載の発明は、前記補助具はL字体の一部においてへこみ部が形成されていることを特徴とする請求項1、2、又は3記載の安眠補助具を提供する。
【0015】
この構成によれば、補助具のL字体にへこみ部が形成されているので、安眠補助具の腕掛け部に手または腕を置いたときにひじや腕がL字体に当たらないので、多様な寝姿勢に対して安眠補助具の使い勝手が極めてよくなる。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の発明は、多様な寝姿勢に対応して就寝者の手や腕を安眠補助具に置くことができるので、手や腕によって就寝者の胸を圧迫するおそれがなくなる。従って、就寝者の安眠を効果的にサポートすることができる。
【0017】
請求項2記載の発明は、就寝者の身体の両側に配置された安眠補助具が左右対称の構造となっているので、請求項1記載の発明の効果に加えて、就寝者の多様な寝姿勢に対して安眠をさらに効果的にサポートすることができる。
【0018】
請求項3記載の発明は、安眠補助具は、プラスチック、合板、ウレタン、又は金属などの汎用の素材によって構成されているので、請求項1又は2記載の発明の効果に加えて、比較的安価な材料で安眠補助具を製作することができる。
【0019】
請求項4記載の発明は、安眠補助具のL字体にへこみ部が形成されているので、請求項1、2、又は3記載の発明の効果に加えて、安眠補助具の腕掛け部に手または腕を置いたときにひじや上腕がL字体に当たらないので、多様な寝姿勢に対して安眠補助具の使い勝手が極めてよくなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に適用される安眠補助具の斜視図。
【図2】実施例1において、安眠補助具を上向楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図3】実施例2において、安眠補助具を左横向楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図4】実施例3において、安眠補助具を右横向楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図5】実施例4において、安眠補助具をダッコ楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図6】実施例5において、安眠補助具をブリッジ楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図7】実施例6において、安眠補助具を宇宙楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図8】実施例7において、安眠補助具を頭枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図9】実施例8において、安眠補助具を頸部枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図10】実施例9において、安眠補助具を肩枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図11】実施例10において、安眠補助具を背枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図12】実施例11において、安眠補助具を腰枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図13】実施例12において、安眠補助具を臀部枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図14】実施例13において、安眠補助具を脹脛枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図15】実施例14において、安眠補助具を腱枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図16】実施例15において、安眠補助具を足底枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図17】実施例16において、安眠補助具を上腕枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図18】実施例17において、安眠補助具を下腕枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【図19】実施例18において、安眠補助具を掌枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、就寝者の多様な睡眠形態に対して、胸や肩や首などの圧迫感を除去して最適な安眠を支援することができるような安眠補助具を実現するという目的を達成するために、安定的に据置きができる幅を有する底面部と該底面部の端面からから直角に立ち上がる立ち上がり部とによってL字状に形成されたL字体と、高さ方向に勾配を有する前記立ち上がり部の頂部において長手方向に固着された腕掛け部とによって形成された補助具を備えてなる安眠補助具を構成することによって実現した。
【0022】
《最良の実施形態》
以下、本発明に係る安眠補助具の好適な実施例を図1乃至図19に従って詳細に説明する。図1は、本発明に適用される安眠補助具の斜視図である。同図に示すように、安眠補助具1は、右補助具2Rと左補助具2Lの一対の補助具によって構成されていて、両者は左右対称形の構造となっている。
【0023】
右補助具2Rは、L字型に形成されたL字体3Rと、該L字体3Rの一端の頂部に固定的に搭載された腕掛け部4Rとによって構成されている。また、L字体3Rは、腕掛け部4Rに手または腕を置いたときにひじが当たらないようにへこみ部5Rが形成されている。なお、L字体3Rの底面部3R1の幅は、腕掛け部4Rに手または腕を置いたときに該L字体3Rが倒れないように安定的に載置できる幅寸法となっている。さらに、L字体3Rの立ち上がり部3R2の高さは、人が寝たときに腕掛け部4Rに手や腕を自然に掛けられる程度の高さとなっていると共に、腕掛け部4Rに腕を掛けたときに楽な腕姿勢となるように立ち上がり部3R2の高さ方向に勾配が設けてある。
【0024】
また、左補助具2Lも同様に、L字型に形成されたL字体3Lと、該L字体3Lの一端の頂部に固定的に搭載された腕掛け部4Lとによって構成されている。また、L字体3Lは、腕掛け部4Lに手または腕を置いたときにひじが当たらないようにへこみ部5Lが形成されている。なお、L字体3Lの底面部3L1の幅は、腕掛け部4Lに手または腕を置いたときに該L字体3Lが倒れないように安定的に載置できる幅寸法となっている。さらに、L字体3Lの立ち上がり部3L2の高さは、人が寝たときに腕掛け部4Lに手や腕を自然に掛けられる程度の高さとなっていると共に、腕掛け部4Rに腕を掛けたときに楽な腕姿勢となるように立ち上がり部3L2の高さに勾配が設けてある。
【0025】
このような右補助具2R及び左補助具2Lは、例えば、プラスチック製の板材で構成することができるが、木製の合板などで構成してもよい。すなわち、安眠補助具1を構成する右補助具2R及び左補助具2Lの素材は、プラスチック、合板、ウレタン、金属などの板材によって製作することができる。尚、右補助具2R及び左補助具2Lは、それぞれ布などの柔らかい素材で覆うことによって安眠補助具1の使い心地をさらに向上させることができる。
【0026】
以下、図1に示す安眠補助具1を用いた多様な寝姿勢を『安眠補助具楽枕百態』として、具体的な多数の実施例について説明する。
【実施例1】
【0027】
図2は、実施例1において、安眠補助具を上向楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図2に示すように、就寝者11は、右補助具2Rと左補助具2Lをそれぞれ身体の左右に配置し、該右補助具2Rの頂部の腕掛け部4Rと該左補助具2Lの頂部の腕掛け部4Lに左右それぞれの手を掛けて就床する。言い換えると、就寝者11は、自分の身体を右補助具2Rと左補助具2Lとで挟み、該右補助具2Rの腕掛け部4Rと該左補助具2Lの腕掛け部4Lに左右それぞれの手を掛けて就床する。
【0028】
このとき、右補助具2RのL字体3Rには、図1に示すようにへこみ部5Rが形成されているので、右補助具2Rの腕掛け部4Rに右手を置いたときに右上腕が右補助具2Rに当たるおそれはない。また、左補助具2LのL字体3Lにも、図1に示すようにへこみ部5Lが形成されているので、左補助具2Lの腕掛け部4Lに左手を置いたときに左上腕が左補助具2Lに当たるおそれはない。
【0029】
就寝者11は、右補助具2Rと左補助具2Lとを用いて図2に示すような寝姿勢をとることによって手で胸を圧迫する状態を回避することができるので、より快適な寝姿勢で安眠することが可能となる。すなわち、右補助具2Rと左補助具2Lとからなる安眠補助具1は、就寝者11が手で胸を圧迫する寝姿勢を回避するようにサポートして、該就寝者11を安眠へと導くことができる。
【実施例2】
【0030】
図3は、実施例2において、安眠補助具を左横向楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図3に示すように、就寝者11は、右腕を上にした状態で左横向きで就床し、左補助具2Lの頂部の腕掛け部4Lに右腕及び手を掛ける。この寝姿勢では右補助具2Rは何の支援も行っていないので、右補助具2Rは就寝者11の右側に配置されていてもよいが、配置されていなくても構わない。このような寝姿勢をとることによって手で胸を圧迫する状態を回避することができるので、就寝者11はより快適な寝姿勢で安眠することができる。
【実施例3】
【0031】
図4は、実施例3において、安眠補助具を右横向楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図4に示すように、就寝者11は、左腕を上にした状態で右横向きに就床し、右補助具2Rの頂部の腕掛け部4Rに左腕及び手を掛ける。この寝姿勢では左補助具2Lは何の支援も行っていないので、左補助具2Lは就寝者11の左側に配置されていてもよいが、配置されていなくても構わない。このような寝姿勢をとることによって手で胸を圧迫する状態を回避することができるので、就寝者11はより快適な寝姿勢で安眠することができる。
【実施例4】
【0032】
図5は、実施例4において、安眠補助具をダッコ楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図5に示すように、就寝者11は、左横向きで就床して右腕と左腕とで左補助具2Lを抱きかかえるようにする。このような寝姿勢をとることによって手で胸を圧迫する状態を回避することができるので、就寝者11はより快適な寝姿勢で安眠することができる。尚、就寝者11は、図5とは反対向きの右横向きで就床して右腕と左腕とで右補助具2Rを抱きかかえるようにしてもよい。
【実施例5】
【0033】
図6は、実施例5において、安眠補助具をブリッジ楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図6に示すように、就寝者11は、左横向きで就床して左補助具2Lの腕掛け部4Lと右補助具2Rの腕掛け部4Rとによって右腕の手とひじとをブリッジ状に架ける。このような寝姿勢をとることによって手で胸を圧迫する状態を回避することができるので、就寝者11はより快適な寝姿勢で安眠することができる。尚、就寝者11は、図6とは反対向きの右横向きで就床して、右補助具2Rの腕掛け部4Rと左補助具2Lの腕掛け部4Lとによって左腕の手とひじとをブリッジ状に架けてもよい。
【実施例6】
【0034】
図7は、実施例6において、安眠補助具を宇宙楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図7に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4Rと左補助具2Lの腕掛け部4Lとの間に掛け布団12を掛けることにより就寝者11には掛け布団12の重みが加わらないので、就寝者11の安眠を支援することができる。
【実施例7】
【0035】
図8は、実施例7において、安眠補助具を頭枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図8に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の頭をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の頭をマッサージする。これによって就寝者11の頭を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図8のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例8】
【0036】
図9は、実施例8において、安眠補助具を頸部枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図9に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の頸部(首)をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の頸部(首)をマッサージする。これによって就寝者11の頸部を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図9のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例9】
【0037】
図10は、実施例9において、安眠補助具を肩枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図10に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の肩をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の肩をマッサージする。これによって就寝者11の肩を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図10のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例10】
【0038】
図11は、実施例10において、安眠補助具を背枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図11に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の背中をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の背中をマッサージする。これによって就寝者11の背中を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図11のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例11】
【0039】
図12は、実施例11において、安眠補助具を腰枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図12に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の腰をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の腰をマッサージする。これによって就寝者11の腰を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図12のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例12】
【0040】
図13は、実施例12において、安眠補助具を臀部枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図13に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の臀部をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の臀部をマッサージする。これによって就寝者11の臀部を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図13のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例13】
【0041】
図14は、実施例13において、安眠補助具を脹脛枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図14に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11のふくらはぎをL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11のふくらはぎをマッサージする。これによって就寝者11のふくらはぎを右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図14のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例14】
【0042】
図15は、実施例14において、安眠補助具を腱枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図15に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11のアキレス腱をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11のアキレス腱をマッサージする。これによって就寝者11のアキレス腱を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図15のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例15】
【0043】
図16は、実施例15において、安眠補助具を足底枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図16に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の足の裏をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の足の裏をマッサージする。これによって就寝者11の足の裏を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図16のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例16】
【0044】
図17は、実施例16において、安眠補助具を上腕枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図17に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の上腕をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の上腕をマッサージする。これによって就寝者11の上腕を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図17のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例17】
【0045】
図18は、実施例17において、安眠補助具を下腕枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図18に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の下腕をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の下腕をマッサージする。これによって就寝者11の下腕を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図18のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【実施例18】
【0046】
図19は、実施例18において、安眠補助具を掌枕圧楽枕として用いた場合の寝姿勢を示す図である。すなわち、図19に示すように、右補助具2Rの腕掛け部4R及びL字体3Rの底面部3R1の各長辺側端面を敷布団上に載せるように該右補助具2Rを横倒しにして、就寝者11の掌をL字体3Rの角部に載せる。そして、該L字体3Rの角部によって就寝者11の掌をマッサージする。これによって就寝者11の掌を右補助具2Rの角でマッサージしてほぐすことができる。尚、左補助具2Lを図19のように用いても同様のマッサージ効果を得ることができる。
【0047】
以上、本発明の安眠補助具における具体的な実施例の幾つかについて述べたが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明の安眠補助具は、一般大衆向けの安眠支援装置として寝具業界等において有効に利用することができる。
【符号の説明】
【0049】
1 安眠補助具
2R 右補助具
2L 左補助具
3R、3L L字体
3R1、3L1 底面部
3R2、3L2 立ち上がり部
4R、4L 腕掛け部
5R、5L へこみ部
11 就寝者
12 掛け布団
【特許請求の範囲】
【請求項1】
安定的に据置きができる幅を有する底面部と該底面部の端面からから直角に立ち上がる立ち上がり部とによってL字状に形成されたL字体と、
高さ方向に勾配を有する前記立ち上がり部の頂部において長手方向に固着された腕掛け部とによって構成された補助具を備えてなることを特徴とする安眠補助具。
【請求項2】
前記補助具は2個一対として左右対称の構成となっていることを特徴とする請求項1記載の安眠補助具。
【請求項3】
前記補助具は、プラスチック、合板、ウレタン、金属のうち少なくとも1つの素材によって構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の安眠補助具。
【請求項4】
前記補助具は、前記L字体の一部においてへこみ部が形成されていることを特徴とする請求項1、2、又は3記載の安眠補助具。
【請求項1】
安定的に据置きができる幅を有する底面部と該底面部の端面からから直角に立ち上がる立ち上がり部とによってL字状に形成されたL字体と、
高さ方向に勾配を有する前記立ち上がり部の頂部において長手方向に固着された腕掛け部とによって構成された補助具を備えてなることを特徴とする安眠補助具。
【請求項2】
前記補助具は2個一対として左右対称の構成となっていることを特徴とする請求項1記載の安眠補助具。
【請求項3】
前記補助具は、プラスチック、合板、ウレタン、金属のうち少なくとも1つの素材によって構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の安眠補助具。
【請求項4】
前記補助具は、前記L字体の一部においてへこみ部が形成されていることを特徴とする請求項1、2、又は3記載の安眠補助具。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2012−110492(P2012−110492A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−261625(P2010−261625)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【出願人】(504159442)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【出願人】(504159442)
【Fターム(参考)】
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