説明

定着装置、画像形成装置、及び、フレーム

【課題】フレームと軸受との接触による異常音が生じることのない、定着装置、画像形成装置、及び、フレームを提供する。
【解決手段】2つのローラ部材の両端軸部21a、31aにそれぞれ設置される軸受43、44と、軸受43、44が保持される穴部41a、42aを有するとともに2つのローラ部材を軸受43、44を介して回転自在に支持するフレーム41、42と、を備える。フレーム41、42の穴部41a、42aは、2つのローラ部材が対向する側で軸受43、44が穴部41a、42aに当接しないように形成された非当接部41a2、42a2と、2つのローラ部材が対向する側の反対側で軸受43、44が穴部41a、42aに当接するように形成された当接部41a1、42a1と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置と、そこに設置される定着装置と、定着装置のフレームと、に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置に設置される定着装置おいて、2つのローラ部材を圧接させて記録媒体が搬送されるニップ部を形成する技術が知られている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
【0003】
このような定着装置は、2つのローラ部材(定着ローラと加圧ローラとである。)、2つのローラ部材を圧接させる加圧手段、定着ローラ(加熱ローラ)を加熱するヒータ、励磁コイル等の加熱手段、2つのローラ部材をボールベアリング等の軸受を介して回転自在に支持するフレーム、等で構成される。そして、加熱手段によって定着ローラが加熱されて、ニップ部に向けて搬送された記録媒体上のトナー像が熱と圧力とを受けて記録媒体上に定着される。
【0004】
【特許文献1】特開2006−337901号公報
【特許文献2】特開2006−343463号公報
【特許文献3】特開2005−292644号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来の定着装置は、フレームの穴部に対して周方向のほぼ全域に軸受が当接するように構成されていて、フレームと軸受と接触によって異常音が生じてしまう場合があった。
【0006】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、フレームと軸受との接触による異常音が生じることのない、定着装置、画像形成装置、及び、フレームを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の請求項1記載の発明にかかる定着装置は、トナー像を加熱・溶融して記録媒体上に定着する定着装置であって、加圧手段によって圧接して記録媒体が搬送されるニップ部を形成する2つのローラ部材と、前記2つのローラ部材の両端軸部にそれぞれ設置される軸受と、前記軸受が保持される穴部を有するとともに、前記2つのローラ部材を前記軸受を介して回転自在に支持するフレームと、を備え、前記フレームの前記穴部は、前記2つのローラ部材が対向する側で前記軸受が当該穴部に当接しないように形成された非当接部と、前記2つのローラ部材が対向する側の反対側で前記軸受が当該穴部に当接するように形成された当接部と、を具備したものである。
【0008】
また、請求項2記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1に記載の発明において、前記穴部の前記非当接部は、前記2つのローラ部材の回転中心を結ぶ仮想線分に対して±90度以上の範囲にわたって形成されたものである。
【0009】
また、請求項3記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項2に記載の発明において、前記穴部の前記非当接部は、前記仮想線分に対して±140度以下の範囲にわたって形成されたものである。
【0010】
また、請求項4記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記穴部の前記当接部は、周方向に複数に分割されたものである。
【0011】
また、請求項5記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項4のいずれかに記載の発明において、前記穴部の前記当接部は、グリスが塗布されたものである。
【0012】
また、請求項6記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項5に記載の発明において、前記グリスを、フッ素グリスとしたものである。
【0013】
また、請求項7記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項6のいずれかに記載の発明において、前記軸受は、前記フレームに干渉して前記ローラ部材に対する回転軸方向の移動を規制するツバ部を具備したものである。
【0014】
また、請求項8記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項7のいずれかに記載の発明において、前記ローラ部材の前記軸部は、前記軸受の前記ローラ部材に対する回転軸方向の移動を規制する止め輪が設置されたものである。
【0015】
また、請求項9記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項8のいずれかに記載の発明において、前記ローラ部材の前記軸部は、前記軸受の前記ローラ部材に対する回転軸方向の移動を規制する段差部が形成されたものである。
【0016】
また、請求項10記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項9のいずれかに記載の発明において、前記軸受は、前記ローラ部材の前記軸部に圧入されたものである。
【0017】
また、請求項11記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項10に記載の発明において、前記ローラ部材の前記軸部は、その硬度が70HV以上になるように形成されたものである。
【0018】
また、請求項12記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項11のいずれかに記載の発明において、前記穴部の前記非当接部は、その内径が前記軸受の外径よりも大きくなるように形成され、前記穴部の前記当接部は、その内径が前記軸受の外径と同じになるように形成されたものである。
【0019】
また、請求項13記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項12のいずれかに記載の発明において、前記フレームは、前記2つのローラ部材ごとに分割されたものである。
【0020】
また、請求項14記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項13のいずれかに記載の発明において、前記フレームは、前記2つのローラ部材の両端部に独立して設置されたものである。
【0021】
また、請求項15記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項14のいずれかに記載の発明において、前記2つのローラ部材を、定着ローラと、加圧ローラと、したものである。
【0022】
また、請求項16記載の発明にかかる定着装置は、前記請求項1〜請求項14のいずれかに記載の発明において、前記2つのローラ部材は、無端状のベルト部材を介して圧接して前記ニップ部を形成するものである。
【0023】
また、この発明の請求項17記載の発明にかかる画像形成装置は、請求項1〜請求項16のいずれかに記載の定着装置を備えたものである。
【0024】
また、この発明の請求項18記載の発明にかかるフレームは、トナー像を加熱・溶融して記録媒体上に定着する定着装置に設置されるフレームであって、加圧手段によって圧接して記録媒体が搬送されるニップ部を形成する2つのローラ部材の両端軸部にそれぞれ設置される軸受を保持する穴部を備え、前記2つのローラ部材を前記軸受を介して回転自在に支持し、前記穴部は、前記2つのローラ部材が対向する側で前記軸受が当該穴部に当接しないように形成された非当接部と、前記2つのローラ部材が対向する側の反対側で前記軸受が当該穴部に当接するように形成された当接部と、を具備したものである。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、フレームの穴部に、2つのローラ部材が対向する側で軸受が穴部に当接しないように非当接部を設けているために、フレームと軸受との接触面積が小さくなって軸受がスラスト方向に移動しやすくなるとともに、軸受が偏心方向に振動してもフレームに干渉しにくくなる。これにより、フレームと軸受との接触による異常音が生じることのない、定着装置、画像形成装置、及び、フレームを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0027】
実施の形態1.
図1〜図5にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1に示すように、本実施の形態1における画像形成装置1は、タンデム型カラープリンタである。画像形成装置本体1の上方にあるボトル収容部101には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナーボトル102Y、102M、102C、102Kが着脱自在(交換自在)に設置されている。
ボトル収容部101の下方には中間転写ユニット85が配設されている。その中間転写ユニット85の中間転写ベルト78に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部4Y、4M、4C、4Kが並設されている。
【0028】
各作像部4Y、4M、4C、4Kには、それぞれ、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kが配設されている。また、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの周囲には、それぞれ、帯電部75、現像部76、クリーニング部77、除電部(不図示である。)等が配設されている。そして、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)がおこなわれて、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上に各色の画像が形成されることになる。
【0029】
感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kは、不図示の駆動モータによって図1中の時計方向に回転駆動される。そして、帯電部75の位置で、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、露光部3から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって各色に対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
【0030】
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、現像装置76との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、各色のトナー像が形成される(現像工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、中間転写ベルト78及び第1転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上のトナー像が中間転写ベルト78上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上には、僅かながら未転写トナーが残存する。
【0031】
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、クリーニング部77との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上に残存した未転写トナーがクリーニング部77のクリーニングブレードによって機械的に回収される(クリーニング工程である。)。
最後に、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、不図示の除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
【0032】
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト78上に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト78上にカラー画像が形成される。
ここで、中間転写ユニット85は、中間転写ベルト78、4つの1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79K、2次転写バックアップローラ82、クリーニングバックアップローラ83、テンションローラ84、中間転写クリーニング部80、等で構成される。中間転写ベルト78は、3つのローラ82〜84によって張架・支持されるとともに、1つのローラ82の回転駆動によって図1中の矢印方向に無端移動される。
【0033】
4つの1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kは、それぞれ、中間転写ベルト78を感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kに、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。
そして、中間転写ベルト78は、矢印方向に走行して、各1次転写バイアスローラ79Y、79M、79C、79Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト78上に重ねて1次転写される。
【0034】
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト78は、2次転写ローラ89との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラ82が、2次転写ローラ89との間に中間転写ベルト78を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト78上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体P上に転写される。このとき、中間転写ベルト78には、記録媒体Pに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト78は、中間転写クリーニング部80の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト78上の未転写トナーが回収される。
こうして、中間転写ベルト78上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
【0035】
ここで、2次転写ニップの位置に搬送された記録媒体Pは、装置本体1の下方に配設された給紙部12から、給紙ローラ97やレジストローラ対98等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、給紙部12には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ97が図1中の反時計方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対98のローラ間に向けて給送される。
【0036】
レジストローラ対98に搬送された記録媒体Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対98のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト78上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対98が回転駆動されて、記録媒体Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、記録媒体P上に、所望のカラー画像が転写される。
【0037】
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着部20のニップ部(定着ローラ21と加圧ローラ31とが圧接する位置である。)に搬送される。そして、ニップ部(定着ニップ部)で、定着ローラ21及び加圧ローラ31による熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が記録媒体P上に定着される。
その後、記録媒体Pは、排紙ローラ対99のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対99によって装置外に排出された被転写Pは、出力画像として、スタック部100上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
【0038】
次に、図2及び図3にて、画像形成装置本体1に設置される定着装置20の構成・動作について詳述する。
図2及び図3に示すように、定着装置20は、定着ローラ21(ローラ部材)、加圧ローラ31(ローラ部材)、フレーム41、42、軸受43、44、スプリング50、温度センサ40、ガイド板35、分離板38、等で構成される。
【0039】
ここで、ローラ部材としての定着ローラ21は、図2中の矢印方向に回転する薄肉の円筒体であって、その円筒体の内部には加熱手段としてのヒータ25(熱源)が固設されている。定着ローラ21は、芯金22上に、弾性層23、離型層24が順次積層された多層構造体であって、もう1つのローラ部材としての加圧ローラ31に圧接してニップ部を形成する。
【0040】
定着ローラ21の芯金22は、SUS304等の鉄系材料で形成されている。
また、定着ローラ21の弾性層23としては、フッ素ゴム、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム等の弾性材料が用いられる。
また、定着ローラ21の離型層24としては、PFA(4フッ化エチレンバーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)、等を用いることができる。定着ローラ21の表層に離型層24を設けることにより、トナーT(トナー像)に対する離型性(剥離性)が担保されることになる。
【0041】
定着ローラ21のヒータ25(加熱手段)は、ハロゲンヒータであって、その両端部が定着装置20のフレームに固定されている。そして、装置本体1の電源部(交流電源)により出力制御されたヒータ25によって定着ローラ21が加熱されて、その表面から記録媒体P上のトナー像Tに熱が加えられる。ヒータ25の出力制御は、定着ローラ21表面に当接する温度センサ40(サーミスタ)によるローラ表面温度の検知結果に基いておこなわれる。詳しくは、温度センサ40の検知結果に基づいて定められる通電時間だけ、ヒータ25に交流電圧が印加される。このようなヒータ25の出力制御によって、定着ローラ21の温度(定着温度)を所望の温度(目標制御温度)に調整制御することができる。なお、温度センサ40は、接触型のサーミスタの他に、非接触型のサーモパイル等を用いることもできる。
【0042】
また、ローラ部材としての加圧ローラ31は、主として、芯金32と、芯金32の外周面に接着層を介して形成された弾性層33と、からなる。加圧ローラ31の弾性層33は、フッ素ゴム、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム等の材料で形成されている。なお、弾性層33の表層にPFA等からなる薄肉の離型層を設けることもできる。
そして、加圧ローラ31は、加圧手段としてのスプリング50の付勢力によって定着ローラ21に圧接する。こうして、2つのローラ部材(加圧ローラ31と定着ローラ21とである。)の間に、所望のニップ部が形成される。
【0043】
定着ローラ21と加圧ローラ31との当接部(ニップ部である。)の入口側と出口側には、それぞれ、記録媒体Pの搬送を案内するガイド板35が配設されている。ガイド板35は、定着装置20の筐体に固設されている。
また、定着ローラ21の外周面に対向する位置であって、ニップ部の出口側近傍には、分離板38が配設されている。分離板38は、定着工程後の記録媒体Pが定着ローラ21の回転に沿って定着ローラ21に巻き付いてしまう不具合を抑止する。
【0044】
上述のように構成された定着装置20は、次のように動作する。
装置本体1の電源スイッチが投入されると、交流電源からヒータ25に交流電圧が印加(給電)されるとともに、定着ローラ21及び加圧ローラ31の図2中の矢印方向の回転駆動が開始される。
その後、給紙部12から記録媒体Pが給送されて、2次転写ニップの位置で記録媒体P上に未定着画像が担持される。未定着画像T(トナー像)が担持された記録媒体Pは、図2の矢印Y10方向に搬送されて、圧接状態にある定着ローラ21及び加圧ローラ31のニップ部(定着ニップ部)に送入される。そして、定着ローラ21による加熱と、定着ローラ21及び加圧ローラ31の押圧力とによって、記録媒体Pの表面にトナー像Tが定着される。その後、回転する定着ローラ21及び加圧ローラ31によってそのニップ部から送出された記録媒体Pは、矢印Y11方向に搬送される。
【0045】
以下、図3〜図5を用いて、本実施の形態1において特徴的な、定着装置20の構成・動作について説明する。
図3及び図4を参照して、定着装置10のフレーム41、42は、2つのローラ部材21、31ごとに分割されている。そして、それぞれのフレーム41、42には、軸受43、44を保持するための穴部41a、42a(貫通穴)が設けられている。一方、2つのローラ部材21、31の両端軸部21a、31aには、それぞれ、ボールベアリング等の軸受43、44が設置されている。そして、それぞれのフレーム41、42にて、2つのローラ部材21、31が軸受43、44を介して回転自在に支持される。
【0046】
具体的に、定着ローラ21用のフレーム41(第1フレーム)は、定着ローラ21の両端部に独立して設置されていて、定着ローラ21を軸受43(穴部41aに保持されている。)を介して回転自在に支持している。同様に、加圧ローラ31用のフレーム42(第2フレーム)は、加圧ローラ31の両端部に独立して設置されていて、加圧ローラ31を軸受44(穴部42aに保持されている。)を介して回転自在に支持している。なお、両端部に独立して設置された第1フレーム41は、それぞれ、定着装置20のステー(不図示である。)にネジにより締結される。
【0047】
そして、図4を参照して、ローラ部材21、31が設置された双方のフレーム41、42は、第2フレーム42に固設されたピンAを第1フレーム41の切欠部に係合させるとともに、第2フレーム42に設置されたネジ棒(スプリング50が巻装されている。)を第1フレーム41に形成された雌ネジ部に螺合させることで、組み立てられる。このようにして組み立てられた定着装置20は、ピンAの位置を中心にして、2つのローラ部材21、31がスプリング50(加圧手段)の付勢力により圧接した状態になりニップ部を形成する。
このように、定着装置10のフレーム41、42を2つのローラ部材21、31ごとに分割することで、2つのローラ部材21、31ごとに独立したユニット(定着ローラ・ユニットと加圧ローラ・ユニットとである。)を構成できるために、定着ローラ21や加圧ローラ31の独立したメンテナンスの作業性が容易になる。
【0048】
ここで、図4を参照して、フレーム41、42の穴部41a、42a(軸受43、44を保持するためのものである。)には、2つのローラ部材21、31が対向する側(圧接する側である。)で軸受43、44が穴部41a、42aに当接しないように形成された非当接部41a2、42a2(二点鎖線S2の範囲である。)と、2つのローラ部材21、31が対向する側の反対側で軸受43、44が穴部41a、42aに当接するように形成された当接部41a1、42a1(一点鎖線S1の範囲である。)と、が形成されている。詳しくは、穴部41a、42aの非当接部41a2、42a2は、2つのローラ部材21、31の回転中心を結ぶ仮想線分L1に対して±90度以上の範囲にわたって形成されている。すなわち、上述した仮想線分L1に対して回転中心の位置で直交する線分L2、L3(±90度の範囲)を超えるように非当接部41a2、42a2が形成されている。さらに詳しくは、非当接部41a2、42a2は、その内径が軸受43、44の外径よりも大きくなるように形成されている。また、当接部41a1、42a1は、その内径が軸受43、44の外径とほぼ同じになるように形成されている。
【0049】
このような構成により、フレーム41、42(穴部41a、42a)と軸受43、44との接触面積が小さくなるため(一点鎖線S1の範囲でのみ当接するため)、双方の部材の摩擦抵抗(接触抵抗)が小さくなって、軸受43、44(ローラ部材21、31)がスラスト方向(回転軸方向)に移動しやすくなる。したがって、軸受43、44のスラスト方向の移動が制限された際に、フレーム41、42と軸受43、44との間で生じる異常音を抑止することができる。
また、フレーム41、42(穴部41a、42a)と軸受43、44との接触面積が小さくなるため(一点鎖線S1の範囲でのみ当接するため)、ローラ部材21、31のベンディング等により軸受43、44が偏心方向(軸ズレ方向)に振動してもフレーム41、42に干渉しにくくなり、フレーム41、42と軸受43、44との接触による異常音の発生を軽減することができる。
さらに、本実施の形態1では、穴部41a、42aは切欠ではなく、穴部41a、42aに非当接部41a2、42a2を設けてもフレーム41、42の総面積に対する穴部41a、42aの面積の比率は比較的小さいために、フレーム41、42の強度を充分に確保することができる。
【0050】
なお、上述した異常音に対する抑止効果をさらに高めるために、当接部41a1、42a1にグリスを塗布することが好ましい。すなわち、当接部41a1、42a1にグリスを塗布することにより、当接部41a1、42a1と軸受43、44との接触抵抗がさらに小さくなり異常音の発生がさらに低減される。特に、当接部41a1、42a1に塗布するグリスとしてフッ素グリスを用いた場合には、高温環境となる定着装置20内であっても長期間その粘度を維持することができるために、安定的に異常音の発生を低減することができる。
【0051】
ここで、本実施の形態1では、図5を参照して、定着ローラ21の軸受43(ボールベアリング)に、ツバ部43aを設けている。図示は省略するが、フレーム41に設置された状態で、ツバ部43aとフレーム41との間には所定のクリアランスが設けられている。そして、軸受43のツバ部43aがフレーム41に干渉することで、軸受43の回転軸方向(図5の左右方向である。)の移動が規制されて、フレーム41から軸受43(定着ローラ21)が脱落する不具合が抑止される。なお、図示は省略するが、加圧ローラ31側も定着ローラ21側と同様に構成されている。
ここで、本実施の形態1では、軸受43、44側にフレーム41、42に干渉するツバ部を設けたが、フレーム41、42側に軸受43、44に干渉する突起部を設けることもできる。
【0052】
また、本実施の形態1では、図5を参照して、定着ローラ21の軸部21a(芯軸)に、軸受43の回転軸方向(図5の左右方向である。)の移動を規制する止め輪51が、軸受43を挟むように設置されている。なお、図示は省略するが、加圧ローラ31側も定着ローラ21側と同様に構成されている。
このような構成により、定着ローラ21の軸部21a上における軸受43の位置が固定されて、軸部21aの磨耗が防止されるとともに、軸部21aと軸受43との間で生じるスティックスリップによる異常音を抑止することができる。
【0053】
以上説明したように、本実施の形態1においては、フレーム41、42の穴部41a、42aに、2つのローラ部材21、31が対向する側で軸受43、44が穴部41a、42aに当接しないように非当接部41a2、42a2を設けているために、フレーム41、42と軸受43、44との接触面積が小さくなって軸受43、44がスラスト方向に移動しやすくなるとともに、軸受43、44が偏心方向に振動してもフレーム41、42に干渉しにくくなる。これにより、フレーム41、42と軸受43、44との接触による異常音が生じるのを低減することができる。
【0054】
なお、本実施の形態1では、定着部材として定着ローラ21を用いて加圧部材として加圧ローラ31を用いた定着装置に対して本発明を適用したが、定着部材として定着ベルトを用いた定着装置や、加圧部材として加圧ベルトを用いた定着装置に対しても本発明を適用することができる。すなわち、2つのローラ部材が無端状のベルト部材(定着ベルトや加圧ベルトである。)を介して圧接して定着ニップ部を形成するように構成された定着装置であっても、本実施の形態1と同様に、2つのローラ部材を支持するフレームの穴部に非当接部を設けることで、本実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
【0055】
実施の形態2.
図6にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図6は、実施の形態2における定着装置を示す側面図であって、前記実施の形態1における図4に相当する図である。本実施の形態2における定着装置は、フレーム41、42の穴部41a、42aに形成した当接部41a1、42a1及び非当接部41a2、42a2の範囲が、前記実施の形態1のものとは相違する。
【0056】
本実施の形態2における定着装置20も、前記実施の形態1のものと同様に、定着ローラ21(ローラ部材)、加圧ローラ31(ローラ部材)、フレーム41、42、軸受43、44、スプリング50、等で構成される。そして、本実施の形態2においても、フレーム41、42の穴部41a、42aに、当接部41a1、42a1と非当接部41a2、42a2とが形成されている。
【0057】
ここで、本実施の形態2では、図6に示すように、フレーム41、42の穴部41a、42aに形成された非当接部41a2、42a2が、2つのローラ部材21、31の回転中心を結ぶ仮想線分L1に対して±90度以上であって±140度以下の範囲にわたって形成されている。すなわち、当接部41a1、42a1は、その角度θ(範囲)が80度以上になるように形成されている。
このような構成により、穴部41a、42aによる軸受43、44の保持性(当接部41a、42aとの当接面積)を維持しつつ、穴部41a、42aと軸受43、44との接触による異常音の発生を抑止することができることを、本願発明者は実験等により確認した。
【0058】
以上説明したように、本実施の形態2においても、前記実施の形態1と同様に、フレーム41、42の穴部41a、42aに、2つのローラ部材21、31が対向する側で軸受43、44が穴部41a、42aに当接しないように非当接部41a2、42a2を設けているために、フレーム41、42と軸受43、44との接触面積が小さくなって軸受43、44がスラスト方向に移動しやすくなるとともに、軸受43、44が偏心方向に振動してもフレーム41、42に干渉しにくくなる。これにより、フレーム41、42と軸受43、44との接触による異常音が生じるのを低減することができる。
【0059】
実施の形態3.
図7にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図7は、実施の形態3における定着装置を示す側面図であって、前記実施の形態1における図4に相当する図である。本実施の形態3における定着装置は、フレーム41、42の穴部41a、42aに形成した当接部41a1、42a1が周方向に複数分割されている点が、前記実施の形態1のものとは相違する。
【0060】
本実施の形態3における定着装置20も、前記実施の形態1のものと同様に、定着ローラ21(ローラ部材)、加圧ローラ31(ローラ部材)、フレーム41、42、軸受43、44、スプリング50、等で構成される。そして、本実施の形態3においても、フレーム41、42の穴部41a、42aに、当接部41a1、42a1と非当接部41a2、42a2とが形成されている。
【0061】
ここで、本実施の形態3では、図7に示すように、当接部41a1、42a1が、間隙をあけて周方向に3つに分割されている。そして、隣接する当接部41a1、42a1の間は、その内径が軸受43、44の外径よりも大きく形成されていて非当接部と同様に機能している。
このような構成により、フレーム41、42(穴部41a、42a)と軸受43、44との接触面積がさらに小さくなるため、フレーム41、42と軸受43、44との接触による異常音が生じるのをさらに低減することができる。
【0062】
以上説明したように、本実施の形態3においても、前記各実施の形態と同様に、フレーム41、42の穴部41a、42aに、2つのローラ部材21、31が対向する側で軸受43、44が穴部41a、42aに当接しないように非当接部41a2、42a2を設けているために、フレーム41、42と軸受43、44との接触面積が小さくなって軸受43、44がスラスト方向に移動しやすくなるとともに、軸受43、44が偏心方向に振動してもフレーム41、42に干渉しにくくなる。これにより、フレーム41、42と軸受43、44との接触による異常音が生じるのを低減することができる。
【0063】
実施の形態4.
図8にて、この発明の実施の形態4について詳細に説明する。
図8は、実施の形態4における定着装置を示す側面図であって、前記実施の形態1における図5に相当する図である。本実施の形態4における定着装置は、ローラ部材の軸部に段差部が設けられている点が、前記実施の形態1のものとは相違する。
【0064】
本実施の形態4における定着装置20も、前記実施の形態1のものと同様に、定着ローラ21(ローラ部材)、加圧ローラ31(ローラ部材)、フレーム41、42、軸受43、44、スプリング50、等で構成される。そして、本実施の形態4においても、フレーム41、42の穴部41a、42aに、当接部41a1、42a1と非当接部41a2、42a2とが形成されている。
【0065】
ここで、本実施の形態4では、図8に示すように、定着ローラ21の軸部21a(芯軸)に、軸受43の回転軸方向(図8の左右方向である。)の移動を規制する段差部21a1が形成されている。詳しくは、軸部21aは、段差部21a1を境にして右側の外径が左側(軸受43が挿設される領域である。)の外径よりも大きく形成されている。また、定着ローラ21の軸部21a(芯軸)には、段差部21a1とによって軸受43を挟むように止め輪51が設置されている。
このような構成により、定着ローラ21の軸部21a上における軸受43の位置が固定されて、軸部21aの磨耗が防止されるとともに、軸部21aと軸受43との間で生じるスティックスリップによる異常音を抑止することができる。特に、軸部21aに段差部21a1を設けることで、軸部21aに設置する止め輪51の数を低減することができる。なお、図示は省略するが、加圧ローラ31側も定着ローラ21側と同様に構成されている。
【0066】
なお、本実施の形態4では、段差部21a1と止め輪51とを用いて軸部21a上に軸受43を固定したが、軸部21aに軸受43を圧入することで軸部21a上に軸受43を固定することもできる。その場合には、軸部21aの硬度を70HV以上に設定することで、軸受43の圧入による軸部21aの変形を防止することができる。
【0067】
以上説明したように、本実施の形態4においても、前記各実施の形態と同様に、フレーム41、42の穴部41a、42aに、2つのローラ部材21、31が対向する側で軸受43、44が穴部41a、42aに当接しないように非当接部41a2、42a2を設けているために、フレーム41、42と軸受43、44との接触面積が小さくなって軸受43、44がスラスト方向に移動しやすくなるとともに、軸受43、44が偏心方向に振動してもフレーム41、42に干渉しにくくなる。これにより、フレーム41、42と軸受43、44との接触による異常音が生じるのを低減することができる。
【0068】
なお、前記各実施の形態では、加熱手段としてヒータ25を用いた定着装置20に対して本発明を適用したが、加熱手段として励磁コイルを用いた電磁誘導加熱方式の定着装置に対しても、当然に本発明を適用することができる。
【0069】
なお、本発明が前記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、前記各実施の形態の中で示唆した以外にも、前記各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は前記各実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】この発明の実施の形態1における画像形成装置を示す全体構成図である。
【図2】図1の画像形成装置に設置された定着装置を示す構成図である。
【図3】定着装置を示す斜視図である。
【図4】定着装置を示す側面図である。
【図5】定着ローラを示す断面図である。
【図6】この発明の実施の形態2における定着装置を示す側面図である。
【図7】この発明の実施の形態3における定着装置を示す側面図である。
【図8】この発明の実施の形態4における定着装置に設置される定着ローラを示す断面図である。
【符号の説明】
【0071】
1 画像形成装置本体(装置本体)、
20 定着装置、
21 定着ローラ(ローラ部材)、
21a、31a 軸部、
21a1 段差部、
25 ヒータ(加熱手段)、
31 加圧ローラ(ローラ部材)、
41、42 フレーム、
41a、42a 穴部、
41a1、42a1 当接部、 41a2、42a2 非当接部、
43、44 軸受、
43a ツバ部、
50 スプリング(加圧手段)、
51 止め輪、 P 記録媒体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー像を加熱・溶融して記録媒体上に定着する定着装置であって、
加圧手段によって圧接して記録媒体が搬送されるニップ部を形成する2つのローラ部材と、
前記2つのローラ部材の両端軸部にそれぞれ設置される軸受と、
前記軸受が保持される穴部を有するとともに、前記2つのローラ部材を前記軸受を介して回転自在に支持するフレームと、
を備え、
前記フレームの前記穴部は、
前記2つのローラ部材が対向する側で前記軸受が当該穴部に当接しないように形成された非当接部と、
前記2つのローラ部材が対向する側の反対側で前記軸受が当該穴部に当接するように形成された当接部と、
を具備したことを特徴とする定着装置。
【請求項2】
前記穴部の前記非当接部は、前記2つのローラ部材の回転中心を結ぶ仮想線分に対して±90度以上の範囲にわたって形成されたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
前記穴部の前記非当接部は、前記仮想線分に対して±140度以下の範囲にわたって形成されたことを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
【請求項4】
前記穴部の前記当接部は、周方向に複数に分割されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の定着装置。
【請求項5】
前記穴部の前記当接部は、グリスが塗布されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の定着装置。
【請求項6】
前記グリスは、フッ素グリスであることを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
【請求項7】
前記軸受は、前記フレームに干渉して前記ローラ部材に対する回転軸方向の移動を規制するツバ部を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の定着装置。
【請求項8】
前記ローラ部材の前記軸部は、前記軸受の前記ローラ部材に対する回転軸方向の移動を規制する止め輪が設置されたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の定着装置。
【請求項9】
前記ローラ部材の前記軸部は、前記軸受の前記ローラ部材に対する回転軸方向の移動を規制する段差部が形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の定着装置。
【請求項10】
前記軸受は、前記ローラ部材の前記軸部に圧入されたことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の定着装置。
【請求項11】
前記ローラ部材の前記軸部は、その硬度が70HV以上になるように形成されたことを特徴とする請求項10に記載の定着装置。
【請求項12】
前記穴部の前記非当接部は、その内径が前記軸受の外径よりも大きくなるように形成され、
前記穴部の前記当接部は、その内径が前記軸受の外径と同じになるように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載の定着装置。
【請求項13】
前記フレームは、前記2つのローラ部材ごとに分割されたことを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載の定着装置。
【請求項14】
前記フレームは、前記2つのローラ部材の両端部に独立して設置されたことを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれかに記載の定着装置。
【請求項15】
前記2つのローラ部材は、定着ローラと、加圧ローラと、であることを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれかに記載の定着装置。
【請求項16】
前記2つのローラ部材は、無端状のベルト部材を介して圧接して前記ニップ部を形成することを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれかに記載の定着装置。
【請求項17】
請求項1〜請求項16のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【請求項18】
トナー像を加熱・溶融して記録媒体上に定着する定着装置に設置されるフレームであって、
加圧手段によって圧接して記録媒体が搬送されるニップ部を形成する2つのローラ部材の両端軸部にそれぞれ設置される軸受を保持する穴部を備え、
前記2つのローラ部材を前記軸受を介して回転自在に支持し、
前記穴部は、
前記2つのローラ部材が対向する側で前記軸受が当該穴部に当接しないように形成された非当接部と、
前記2つのローラ部材が対向する側の反対側で前記軸受が当該穴部に当接するように形成された当接部と、
を具備したことを特徴とするフレーム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−98402(P2009−98402A)
【公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−269854(P2007−269854)
【出願日】平成19年10月17日(2007.10.17)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】