定着装置及び画像形成装置

【課題】記録媒体の分離性を向上させることができ、かつ、良好な画像品質が得られる定着装置を提供する。
【解決手段】定着部材61及び加圧部材62は、それぞれ、芯材とその芯材の表面に配設された弾性層を有し、各弾性層の厚さを軸方向又は長手方向に渡って変化させて表面がクラウン状に形成されたクラウン部C1,D1と、表面が逆クラウン状に形成された逆クラウン部C2,D2を、それぞれ少なくとも1つずつ有する。そして、定着部材61と加圧部材62のクラウン部C1,D1と逆クラウン部C2,D2とを対応させて定着ニップNを形成している。温度検知手段によって検知される定着部材61のクラウン部C1と逆クラウン部C2における表面温度差に基づいて、定着部材61に対する加圧部材62の加圧力を変更するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体を加熱及び加圧して画像を記録媒体に定着させる定着装置、及び定着装置を備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の画像形成装置には、記録媒体としての用紙に転写されたトナー画像を、熱と圧力によって定着する定着装置が多く用いられている。この種の定着装置としては、例えば、内部にヒータ等の加熱源を有する定着ローラと、この定着ローラを加圧する加圧ローラとを有するタイプや、定着ローラに対し無端状のベルト部材を加圧パッドによって加圧するタイプなどがある。これらの定着装置では、定着ローラと加圧ローラの圧接部、又は定着ローラとベルト部材との圧接部に形成された定着ニップに、トナー画像が転写された用紙を通過させることによって、その用紙を加熱及び加圧し、トナー画像が用紙に定着される。
【0003】
図21は、定着ローラ100と加圧ローラ200を有する定着装置の概略図である。
図21に示すように、通常、トナー画像Tが転写された用紙Pは、定着ローラ100と加圧ローラ200との間の定着ニップNに侵入後、図の一点鎖線aの方向に排出される。しかし、上記のような熱定着タイプの定着装置は、定着時に用紙P上のトナーTを熱で溶融させるため、定着ローラ100に対しその溶融したトナーTの付着力が作用することにより、用紙Pの排出方向が一点鎖線aの方向から定着ローラ100側へ変化することがある。その結果、用紙Pの排出方向が一点鎖線bで示す一定の境界線を越えて定着ローラ100側に変化した場合は、定着ローラ100への用紙Pの巻き付きが発生する。
【0004】
ここで、溶融したトナーの定着ローラへの付着力をF1、用紙を巻き付かせるのに必要な曲げ力(用紙を一点鎖線aから一点鎖線bへ角度θだけ曲げるのに要する力)をF2とすると、F1<F2となった場合は、巻き付きが発生するほど用紙は曲げられないため、用紙を定着ローラから分離して排出することができる。
【0005】
また、従来では、用紙の巻き付き防止対策の1つとして、トナーにワックス等の離型剤を含有させて、定着ローラへのトナーの付着力を低下させることが行われている(下記特許文献1参照)。また、その他の対策として、図21の二点鎖線に示すように、定着ローラの径を小さくし、巻き付きが発生する境界線を一点鎖線bから一点鎖線b´の位置に変更することにより、用紙を巻き付きにくくする方法もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のような巻き付き防止対策を講じても、特に、薄紙などの曲げ剛性(コシ)の小さい用紙を使用する場合は、溶融トナーの付着力によって用紙が定着ローラに巻き付いてしまうことがあった。
【0007】
そこで、本発明は、斯かる事情に鑑み、記録媒体の分離性を向上させることができ、かつ、良好な画像品質が得られる定着装置、及びその定着装置を備えた画像形成装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、請求項1に係る本発明は、加熱源によって加熱される定着部材と、当該定着部材を加圧する加圧部材を備え、前記定着部材と前記加圧部材との間に形成された定着ニップに記録媒体を通過させることにより、当該記録媒体上の未定着画像を記録媒体に定着させる定着装置において、前記定着部材及び前記加圧部材は、それぞれ、芯材とその芯材の表面に配設された弾性層を有すると共に、各弾性層の厚さを軸方向又は長手方向に渡って変化させて表面がクラウン状に形成されたクラウン部と、表面が逆クラウン状に形成された逆クラウン部を、それぞれ少なくとも1つずつ有し、前記定着部材と前記加圧部材の前記クラウン部と前記逆クラウン部とを対応させて前記定着ニップを形成した定着装置であって、前記定着部材の前記クラウン部と前記逆クラウン部のそれぞれの表面温度を検知する温度検知手段と、前記定着部材のクラウン部と逆クラウン部における表面温度差に基づいて前記定着部材に対する前記加圧部材の加圧力を変更する加圧力変更手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、クラウン部と逆クラウン部を対応させて定着ニップを形成しているため、定着ニップから記録媒体を排出する際に、当該記録媒体を湾曲させ、記録媒体の見かけ上の剛性を向上させることができる。これにより、定着部材への記録媒体の巻き付きを抑制することができ、定着ニップからの記録媒体の排出を安定的にかつ良好に行うことができるようになる。
【0010】
また、クラウン部と逆クラウン部を対応させることで、定着ニップにおける接触圧のばらつきを低減することができる。このため、接触圧のばらつきに起因する画像の光沢度ムラを抑制することができ、画像品質を向上させることができる。
【0011】
さらに、本発明は、定着部材と加圧部材のそれぞれの弾性層の厚さを変化させてクラウン部と逆クラウン部を形成しているので、互いに対応するクラウン部と逆クラウン部との間で軸方向又は長手方向にずれが生じたとしても、定着ニップにおける接触圧のばらつきを低減することができる。
【0012】
また、本発明によれば、定着部材のクラウン部と逆クラウン部における表面温度差に基づいて加圧部材の加圧力を変化させることで、定着部材の表面温度のばらつきに起因する定着不良を補填することができ、良好な画像を提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る画像形成装置の実施の一形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係る定着装置の実施の一形態を示す概略構成図である。
【図3】定着ローラの断面図である。
【図4】加圧ローラの断面図である。
【図5】定着ローラと加圧ローラとを互いに圧接した状態の各ローラの断面図である。
【図6】定着ローラ又は加圧ローラのクラウン部及び逆クラウン部の表面形状の拡大図である。
【図7】本発明に係る定着装置の他の実施形態を示す概略構成図である。
【図8】他の実施形態の定着装置が備える定着ローラ、加圧ベルト及び加圧パッドの断面図である
【図9】用紙の見かけ上の剛性の測定方法を説明するための図である。
【図10】定着ニップの湾曲数と各種用紙の見かけ上の剛性との関係を示す図である。
【図11】用紙の分離性を調べる比較試験の結果を示す図である。
【図12】対応するクラウン部と逆クラウン部とを軸方向にずらした場合の定着ニップにおける圧力分布を示す図である。
【図13】本発明の構成の定着ローラの断面図である。
【図14】比較例の構成の定着ローラの断面図である。
【図15】本発明と比較例の各構成において、軸方向のずれ量に対する定着ニップの圧力差を測定した場合の測定結果を示す図である。
【図16】定着ニップにおける圧力差と画像の光沢度差との関係を示す図である。
【図17】本発明と比較例において、クラウン部と逆クラウン部との軸方向のずれ量と光沢度差との関係を調べた結果を示す図である。
【図18】本発明の構成の定着ローラの断面図である。
【図19】定着ローラのクラウン部における弾性層の最大厚さ部分と、逆クラウン部における弾性層の最小厚さ部分の、それぞれの表面温度の推移を示す図である。
【図20】定着ローラのクラウン部と逆クラウン部に温度センサを設けた構成を示す図である。
【図21】用紙の巻き付きが発生するメカニズムを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付の図面に基づき、本発明について説明する。なお、本発明を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
【0015】
まず、図1を参照して、本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の全体構成及び動作について説明する。
図1に示す画像形成装置1は、カラーレーザープリンタであり、その装置本体の中央には、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kが設けられている。各作像部4Y,4M,4C,4Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。なお、現像剤としては、トナーから成る一成分現像剤を用いてもよいし、トナーとキャリアから成る二成分現像剤を用いても構わない。
【0016】
具体的に、各作像部4Y,4M,4C,4Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体5と、感光体5の表面を帯電させる帯電装置6と、感光体5の表面にトナーを供給する現像装置7と、感光体5の表面をクリーニングするクリーニング装置8などを備える。なお、感光体5は、ドラム状のものの他に、ベルト状のものを採用することも可能である。また、図1では、ブラックの作像部5Kが備える感光体5、帯電装置6、現像装置7、クリーニング装置8のみに符号を付しており、その他の作像部4Y,4M,4Cにおいては符号を省略している。
【0017】
各作像部4Y,4M,4C,4Kの下方には、感光体5の表面を露光する露光装置9が配設されている。露光装置9は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を有し、画像データに基づいて各感光体5の表面へレーザー光を照射するようになっている。
【0018】
各作像部4Y,4M,4C,4Kの上方には、転写装置3が配設されている。転写装置3は、転写体としての無端状のベルトから構成される中間転写ベルト30を有する。中間転写ベルト30は、二次転写バックアップローラ32とクリーニングバックアップローラ33とテンションローラ34によって張架されている。これらのローラ32〜34のうち、二次転写バックアップローラ32が回転することによって、中間転写ベルト30は図の矢印で示す方向に周回走行(回転)するように構成されている。
【0019】
4つの感光体5に対向した位置に、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ31が配設されている。各一次転写ローラ31はそれぞれの位置で中間転写ベルト30の内周面を押圧しており、中間転写ベルト30の押圧された部分と各感光体5とが接触する箇所に一次転写ニップが形成されている。また、各一次転写ローラ31は、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が各一次転写ローラ31に印加されるようになっている。
【0020】
また、中間転写ベルト30を介して二次転写バックアップローラ32に対向した位置に、二次転写ローラ36が配設されている。この二次転写ローラ36は中間転写ベルト30の外周面を押圧しており、二次転写ローラ36と中間転写ベルト30とが接触する箇所に二次転写ニップが形成されている。また、二次転写ローラ36は、一次転写ローラ31と同様に、図示しない電源に接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が二次転写ローラ36に印加されるようになっている。
【0021】
また、中間転写ベルト30を介してクリーニングバックアップローラ33に対向した位置には、ベルトクリーニング装置35が配設されている。
【0022】
画像形成装置本体の上部には、補給用のトナーを収容する4つのトナーボトル2Y,2M,2C,2Kを着脱可能なボトル収容部2が設けられている。各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kと上記各現像装置7との間には、図示しない補給路が設けてあり、この補給路を介して各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kから各現像装置7へトナーが補給されるようになっている。
【0023】
画像形成装置本体の下部には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ10や、給紙トレイ10から用紙Pを搬出する給紙ローラ11等が設けてある。なお、上記用紙Pは、厚紙、はがき、封筒、普通紙、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ等を含む。さらに、記録媒体には、用紙P以外に、OHPシートもしくはOHPフィルム等のシート材も含まれる。また、図示しないが、手差し給紙機構を設けてもよい。
【0024】
また、画像形成装置本体内には、用紙Pを給紙トレイ10から二次転写ニップを通過させて装置外へ排出するための搬送路Rが配設されている。搬送路Rにおいて、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向上流側には、二次転写ニップへ用紙Pを搬送する搬送手段としての一対のレジストローラ12が配設されている。
【0025】
一方、二次転写ローラ12の位置よりも用紙搬送方向下流側には、用紙Pに転写された未定着画像を定着するための定着装置27が配設されている。この定着装置27は、用紙上の未定着画像を当該用紙に定着させるための定着部材(又は定着回転体)としての定着ローラ61、定着ローラ61を加圧して用紙を通過させる定着ニップを形成する加圧部材(又は加圧回転体)としての加圧ローラ62等を備える。
【0026】
また、搬送路Rの用紙搬送方向下流端には、用紙を装置外へ排出するための一対の排紙ローラ13が設けられている。また、装置本体の上面部には、装置外に排出された用紙をストックするための排紙トレイ14が設けてある。
【0027】
上記画像形成装置は以下のように動作する。
作像動作が開始されると、各作像部4Y,4M,4C,4Kの感光体5が図示しない駆動装置によって図の時計回りに回転駆動され、各感光体5の表面が帯電装置6によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された各感光体5の表面には、露光装置9からレーザー光がそれぞれ照射されて、それぞれの感光体5の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体5に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように感光体5上に形成された静電潜像に、各現像装置7によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
【0028】
続いて、中間転写ベルト30を張架する二次転写バックアップローラ32が図の反時計回りに回転駆動することにより、中間転写ベルト30が図の矢印で示す方向に走行駆動される。また、各一次転写ローラ31に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。これにより、各一次転写ローラ31と各感光体5との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。そして、各作像部4Y,4M,4C,4Kの感光体5に形成された各色のトナー画像が、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト30上に順次重ね合わせて転写される。かくして中間転写ベルト30はその表面にフルカラーのトナー画像を担持する。
【0029】
また、中間転写ベルト30に転写しきれなかった各感光体5上のトナーは、それぞれ、クリーニング装置8によって除去される。次いで、各感光体5の表面が図示しない除電装置によって除電作用を受け、その表面電位が初期化されて次の画像形成に備えられる。
【0030】
一方、画像形成装置の下部では、給紙ローラ11が回転駆動することによって、給紙トレイ10に収容された用紙Pが搬送路Rに送り出される。搬送路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ12によってタイミングを計られて、二次転写ローラ36と二次転写バックアップローラ32との間の二次転写ニップに送られる。このとき二次転写ローラ36には、中間転写ベルト30上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。そして、二次転写ニップに形成された転写電界によって、中間転写ベルト30上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。あるいは、二次転写バックアップローラ32に対しトナーの帯電極性と同極性の転写電圧を印加することにより、中間転写ベルト30上のトナー画像を用紙Pに転写するようにしてもよい。また、用紙Pに転写しきれなかった中間転写ベルト30上の残留トナーは、ベルトクリーニング装置35によって除去される。
【0031】
トナー画像が転写された用紙Pは、定着装置27へと搬送され、当該用紙Pが定着ローラ61と加圧ローラ62との間の定着ニップを通過することにより、トナー画像が定着される。その後、用紙Pは、排紙ローラ13によって装置外へ排出され、排紙トレイ14上にストックされる。
【0032】
以上の説明は、用紙上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つの作像部を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
【0033】
次に、図2に基づき、上記定着装置27について説明する。
上述のように、本実施形態の定着装置27は、定着部材としての定着ローラ61と、加圧部材としての加圧ローラ62とを備えている。
図2に示すように、定着ローラ61は、円筒状に形成された金属製の芯材61aと、その芯材61aの外周面を被覆する弾性層61bと、その弾性層61bの外周面を被覆する離型層61cを有する。同様に、加圧ローラ62も、円筒状に形成された金属製の芯材62aと、その芯材62aの外周面を被覆する弾性層62bと、その弾性層62bの外周面を被覆する離型層62cを有する。定着ローラ61と加圧ローラ62の各芯材61a,62aは鉄やアルミニウム等の金属体で構成されている。また、各ローラ61,62の弾性層61b,62bは厚さ0.3〜2.5mm程度のシリコンゴム等で構成され、離型層61c,62cは厚さ50μm以下のPFAチューブ等で構成される。また、各芯材61a,62aと各弾性層61b、62bの間には、互いを接着する図示しない接着剤(接着剤層)が配設されている。この接着剤は、例えば、耐熱が250℃程度で厚みが50μmに設定されている。
【0034】
加圧ローラ62は、図示しない加圧手段としてのバネ等によって定着ローラ61を加圧している。これにより、定着ローラ61と加圧ローラ62とが互いに圧接された箇所には、用紙を通過させる定着ニップNが形成されている。なお、定着ニップNにおける記録媒体通過方向のニップ幅(図2の矢印A方向の幅)は、6mm程度である。
【0035】
定着ローラ61の内部には、加熱源としてのヒータランプ63が軸方向に渡って配設されている。このヒータランプ63が発熱することにより、定着ローラ61はその内部から加熱されるようになっている。
【0036】
また、定着ローラ61の周囲には、定着ローラ61の表面温度を検知する温度検知手段としての温度センサ64が設けられている。温度センサ64としては、定着ローラ61に接触して温度を検知する接触式のものでも、接触しないで温度を検知する非接触式のものでもどちらでも構わない。具体的には、温度センサ64として、サーミスタやサーモパイル等が用いられる。この温度センサ64によって検知した定着ローラ61の表面温度に基づいて、図示しない制御装置がヒータランプ63の発熱量を調整することにより、定着ローラ61の表面温度が所定の定着温度となるように制御される。
【0037】
上述のように構成された定着装置27は、以下のように動作する。
まず、ヒータランプ63を発熱させて、定着ローラ61を加熱する。このとき、図示しない制御装置が温度センサ64の検知温度に基づいてヒータランプ63の発熱量を制御し、定着ローラ61の表面温度が所定の目標温度(定着温度)となるようにする。その後、未定着画像Tを担持した用紙Pが、回転駆動する定着ローラ61と、それに伴い従動回転する加圧ローラ62との間(定着ニップN)に侵入することにより、用紙Pが加熱及び加圧され、トナー画像が用紙P上に定着される。
【0038】
以下、定着ローラ61と加圧ローラ62の構成についてさらに詳しく説明する。
図3は、定着ローラを軸方向に切断した断面図である。
図3に示すように、定着ローラ61の芯材61aは、軸方向に渡って均一な厚さに形成されている。なお、図では分かりにくいが離型層61cの厚さも、軸方向に渡って均一に形成されている。一方、弾性層61bは、軸方向に渡って厚くなったり薄くなったりを繰り返すように形成されている。
【0039】
このように、弾性層61bの厚さを軸方向に渡って変化させることによって、定着ローラ61の外周面は、軸方向に渡って円弧状やsin曲線状などの曲線状に波打って形成されている。すなわち、定着ローラ61は、外周面(表面)がクラウン状に形成されたクラウン部C1(表面凸部)と、反対に、外周面(表面)が逆クラウン状に形成された逆クラウン部C2(表面凹部)とを、軸方向に渡って交互に有している。
【0040】
また、図4は、加圧ローラを軸方向に切断した断面図である。
図4に示すように、加圧ローラ62も、上記定着ローラ61と同様に、芯材62aと離型層62cは、軸方向に渡って均一な厚さに形成されているが、弾性層62bは軸方向に渡って厚くなったり薄くなったりを繰り返すように形成されている。このように、弾性層62bの厚さを軸方向に渡って変化させることによって、加圧ローラ62の外周面は、軸方向に渡って円弧状やsin曲線状などの曲線状に波打って形成されている。すなわち、加圧ローラ62も、上記定着ローラ61と同様に、外周面(表面)がクラウン状に形成されたクラウン部D1(表面凸部)と、外周面(表面)が逆クラウン状に形成された逆クラウン部D2(表面凹部)とを、軸方向に渡って交互に有している。
【0041】
また、図3と図4において符号Wで示す範囲は、各ローラ61,62における用紙の最大通過幅である。本実施形態では、少なくともこの最大通過幅Wの全体に対応する部分に渡って、クラウン部C1,D1及び逆クラウン部C2,D2を配設している。
【0042】
図5に、定着ローラと加圧ローラとを互いに圧接した状態の各ローラの断面図を示す。
なお、図5において、加圧ローラ62を定着ローラ61に対して加圧する手段は図示省略している。
図5に示すように、両ローラ61,62を互いに圧接した状態では、定着ローラ61のクラウン部C1と加圧ローラ62の逆クラウン部D2とが対応するように配設され、定着ローラ61の逆クラウン部C2と加圧ローラ62のクラウン部D1とが対応するように配設されている。また、両ローラ61,62におけるクラウン部C1,D1及び逆クラウン部C2,D2の個数は、必ず一方のローラのクラウン部が他方のローラの逆クラウン部に対応するように合わせている。
【0043】
また、図5に示すように、定着ローラ61と加圧ローラ62の各両端部は、画像形成装置内に所定間隔をあけて配設された2つの側板71,72に取り付けられ支持されている。本実施形態では、両ローラ61,62の図の左側の端部が軸方向に位置決めされ、それぞれの図の右側の端部が軸方向に変位可能に構成されている。
【0044】
詳しくは、定着ローラ61と加圧ローラ62の各両端部は、2つの側板71,72に固定されたボールベアリング等の軸受73a〜73dによって回転可能に支持されている。定着ローラ61の図の左端部に配設された軸受73aは、定着ローラ61の外周に形成された段部74と抜け止め輪75によって挟まれている。これにより、定着ローラ61の図の左端部は、軸受73aに対して軸方向に移動しないように位置決めされている。一方、定着ローラ61の図の右端部は、軸受73bに対して位置決めされておらず、軸方向に変位可能となっている。また、同様に、加圧ローラ62の図の左端部に配設された軸受73cは、加圧ローラ62の外周に形成された段部76と抜け止め輪77によって挟まれており、加圧ローラ62の図の左端部は、軸受73cに対して軸方向に移動しないように位置決めされている。一方、加圧ローラ62の図の右端部は、軸受73dに対して軸方向に変位可能となっている。
【0045】
このように、定着ローラ61と加圧ローラ62は、それぞれの軸方向の同じ側の端部を、軸方向に位置決めし、その位置決めした端部と反対側の端部を、軸方向に変位可能となるように構成されている。これにより、定着ローラ61が熱膨張によって軸方向に伸長した際、加圧ローラ62は定着ローラ61と同方向に伸長するようになっている。また、位置決めする端部又は変位可能な端部は、定着ローラ61と加圧ローラ62の同じ側の端部であれば、どちらの端部であってもよい。
【0046】
図6は、定着ローラ又は加圧ローラのクラウン部及び逆クラウン部の表面形状の拡大図である。
図6において、符号S1はクラウン部C1,D1の頂部Qにおける高さ(振幅)を示し、符号S2は逆クラウン部C2,D2の底部Uにおける高さ(振幅)を示す。また、同図における符号Hは、クラウン部C1,D1の頂部Qと逆クラウン部C2,D2の底部Uとの高低差を示している。
【0047】
両ローラ61,62を互いに圧接させた負荷状態では、定着ニップNにおけるクラウン部と逆クラウン部の上記高低差Hが、0.16mm以上であって0.8mm以下となることが望ましい。なお、高低差Hをこのように設定した方が望ましい理由については、下記の本実施形態の作用・効果の説明において詳しく述べる。
【0048】
上記負荷状態においては、両ローラ61,62の弾性層が圧縮されるため、両ローラ61,62を圧接させない無負荷状態に比べて、上記高低差は小さくなる。一般に、定着ローラ61と加圧ローラ62において、弾性層の圧縮率が20%を越えると弾性層に塑性変形が生じ、これが画像ノイズや異音の発生原因となるため、弾性層の圧縮率は通常20%以下となるように設定されている。本実施形態では、弾性層の圧縮率を20%と設定しているため、両ローラ61,62を圧接した状態での上記高低差Hは、無負荷状態での高低差Hの80%となる。従って、無負荷状態における高低差Hは、負荷状態における高低差Hよりも大きく設定されている。具体的に、弾性層の圧縮率が20%である場合、無負荷状態での高低差Hは、負荷状態の高低差(0.16mm〜0.8mm)の1.25倍の0.2mm以上であって1mm以下の範囲内で設定される。
【0049】
また、本実施形態では、定着ローラ61と加圧ローラ62における、クラウン部C1,D1の高さ(振幅)S1と、逆クラウン部C1,D2の高さ(振幅)S2は、同じ値に設定されている。このため、無負荷状態におけるそれぞれの高さS1,S2は、上記無負荷状態における高低差H(0.2mm〜1mm)の2分の1となる。従って、無負荷状態におけるそれぞれの高さS1,S2は、0.1mm以上であって0.5mm以下の範囲内に設定することが望ましい。
【0050】
また、本実施形態では、定着ローラ61及び加圧ローラ62の製品硬度は、80度以下に設定されている。ここで、「製品硬度」とは、両ローラ61,62が製品として構成された状態で、その表面硬度を測定したときの値である。
【0051】
また、画像の定着処理を行わない待機状態では、両ローラ61,62の弾性層の塑性変形を防止するため、所定時間ごとに(例えば1時間ごとに)両ローラ61,62を回転(例えば120度)させて互いの加圧箇所を変更することが望ましい。
【0052】
図7に、本発明の他の実施形態に係る定着装置の構成を示す。
まず、図7に基づいて、この定着装置の基本構成及び基本動作について説明する。
この定着装置27は、上記実施形態における加圧ローラ62の代わりに、加圧部材としての加圧ベルト65及び加圧パッド66を備える。それ以外の構成は、基本的に上記実施形態に係る定着装置と同様の構成である。
【0053】
加圧ベルト65は、ポリイミドフィルム等から成る無端状のベルト部材である。加圧パッド66は、加圧ベルト65側に配設される弾性層66bと、その弾性層66bを保持する芯材66aを有する。また、弾性層66bはシリコンゴム等で構成されている。
【0054】
加圧パッド66は図示しない加圧手段によって加圧ベルト65の内周面を押圧しており、これにより、加圧ベルト65が定着ローラ61に加圧されている。その加圧ベルト65と定着ローラ61とが互いに圧接する箇所には、定着ニップNが形成されている。
【0055】
また、図7に示す定着装置27において画像を定着する場合は、上記実施形態と同様に、ヒータランプ63を発熱させて、定着ローラ61を加熱する。このとき、図示しない制御装置が温度センサ64の検知温度に基づいてヒータランプ63の発熱量を制御し、定着ローラ61の表面温度が所定の目標温度(定着温度)となるようにする。そして、未定着画像Tを担持した用紙Pを、回転駆動する定着ローラ61と、それに伴い従動回転する加圧ベルト65との間(定着ニップN)に侵入させる。これにより、用紙Pが加熱及び加圧され、トナー画像が用紙P上に定着される。
【0056】
図8は、図7に示す定着装置が備える定着ローラ、加圧ベルト及び加圧パッドを、軸方向又は長手方向に切断した断面図である。
図8に示すように、定着ローラ61は、上記実施形態の定着ローラ61(図3参照)と同様に構成されている。従って、図8に示す定着ローラ61は、弾性層61bの厚さを変化させて形成したクラウン部C1(表面凸部)と逆クラウン部C2(表面凹部)とを軸方向に渡って交互に有している。
【0057】
また、同様に、加圧ベルト65を介して定着ローラ61に対向する加圧パッド66の押圧面660にも、クラウン状に形成されたクラウン部E1(表面凸部)と、逆クラウン状に形成された逆クラウン部E2(表面凹部)とが、長手方向に渡って交互に設けられている。この加圧パッド66のクラウン部E1と逆クラウン部E2は、加圧パッド66の弾性層66bの厚さを長手方向に渡って変化させることで形成されている。
【0058】
また、図8において符号Wで示す範囲は、上記と同様に、用紙の最大通過幅を示している。本実施形態においても、加圧パッド66のクラウン部E1及び逆クラウン部E2は、少なくとも最大通過幅Wの全体に対応する部分に渡って配設されている。
【0059】
また、図8に示すように、加圧パッド66を定着ローラ61と対向させて配設した状態では、加圧パッド66のクラウン部E1が定着ローラ61の逆クラウン部C2に対応し、加圧パッド66の逆クラウン部E2が定着ローラ61のクラウン部C1と対応するように配設されている。なお、この場合も、必ず一方のクラウン部が他方の逆クラウン部に対応するように、両者のクラウン部と逆クラウン部の個数を合わせている。また、加圧パッド66と定着ローラ61との間に挟まれる加圧ベルト65は、対応するクラウン部と逆クラウン部の形状に倣って波打つように変形している。
【0060】
また、本実施形態においても、定着ローラ61と加圧パッド66を互いに圧接させた負荷状態では、定着ニップNにおけるクラウン部と逆クラウン部の高低差を、上記と同様に、0.16mm以上であって0.8mm以下とすることが望ましい。
【0061】
なお、図8において、定着ローラ61と加圧パッド66の画像形成装置に対する取付構造は図示省略しているが、定着ローラ61と加圧パッド66は、上記実施形態と同様に、それぞれの同じ側の端部で軸方向又は長手方向に位置決めされ、それとは反対側の端部で軸方向又は長手方向に変位可能に構成されることが望ましい。
【0062】
以下、本発明の各実施形態における作用・効果について説明する。
上述のように、本発明の各実施形態に係る定着装置では、互いに対向する定着ローラと加圧ローラ、又は、定着ローラと加圧パッドの、クラウン部と逆クラウン部を対応させて配設することで、定着ニップが波打つように湾曲して形成されている。このため、定着ニップに用紙が侵入すると、用紙は定着ニップに沿って波打つように湾曲し、湾曲した状態で定着ニップから排出される。このように、本発明の各実施形態では、用紙を湾曲させて排出することで、用紙がその紙面に交差する方向に撓みにくくなり、見かけ上の剛性が向上する。その結果、用紙が定着ローラに巻き付くのを抑制できるようになる。
【0063】
また、上記各実施形態では、クラウン部C1,D1及び逆クラウン部C2,D2を、両ローラ61,62の少なくとも最大通過幅Wの全体に対応する部分に渡って配設しているので、使用する全てのサイズの用紙に対し、その幅方向全体に渡って上記定着ニップにおける湾曲作用を与えることができる。このため、クラウン部と逆クラウン部は、最大通過幅Wの全体に対応する部分に渡って配設されていることが好ましいが、それらを最大通過幅Wの一部に対応する部分にのみ配設した場合でも、用紙を湾曲させて見かけ上の剛性を向上させることは可能である。
【0064】
ここで、クラウン部と逆クラウン部との高低差と、用紙の見かけ上の剛性又は用紙に発生するシワとの関係について説明する。
上述のように、定着ニップNにおけるクラウン部と逆クラウン部の高低差Hは、圧接時の負荷状態において、0.16mm以上であって0.8mm以下となることが望ましい。まず、高低差を0.16mm以上とするのが望ましいのは、高低差が0.16mm未満となると、定着ニップにおいて用紙の湾曲量が少なくなり、用紙を良好に分離させるために必要な用紙の見かけ上の剛性が得られなくなるからである。一方、高低差を0.8mm以下とするのが望ましいのは、高低差が0.8mmを越えると、クラウン部と逆クラウン部における回転速度差が大きくなり用紙にシワが発生する虞があるからである。従って、高低差を上記範囲内に設定することによって、用紙の見かけ上の剛性を十分に確保して定着ローラに対する用紙の巻き付きを抑制することができると共に、用紙にシワが発生するのを抑制して良好な画像形成を行うことが可能となる。
【0065】
また、本発明者は、定着ニップの湾曲数と用紙の見かけ上の剛性との関係を調べる試験を行った。以下、この試験について説明する。
【0066】
本試験では、3つのタイプの定着装置を用いた。1つは、上記のようなクラウン部と逆クラウン部を有しない定着ローラと加圧ローラを備えたタイプの定着装置とした。他の2つは、図5に示す本発明の実施形態と同様の構成であって、定着ローラと加圧ローラのクラウン部と逆クラウン部をそれぞれ3個ずつのタイプと、それぞれ7個ずつのタイプとした。また、本発明の実施形態の各タイプにおいて、クラウン部及び逆クラウン部の無負荷状態での振幅(高さ)を0.2mmに設定した。
【0067】
そして、上記の如く構成した各タイプの定着装置において、坪量(単位面積当たりの重量)が64g/m2、69g/m2、90g/m2の各種用紙を定着ニップに通過させたときの各種用紙の見かけ上の剛性を測定した。
【0068】
次に、用紙の見かけ上の剛性の測定方法について簡単に説明する。
図9に示すように、両ローラ61,62間に用紙Pを侵入させ、定着ニップNを通過した当該用紙Pの前端に、変位測定装置70からのレーザー光Lが照射された時点で、用紙Pの搬送を一旦停止する。その後、用紙Pの前端における振動が無くなるのを待って、レーザー光Lが照射された前端における変位(撓み量)を変位測定装置70によって測定する。そして、再び、用紙Pを所定距離だけ進行させて静止し、そのときにレーザー光Lが照射される位置における変位(撓み量)を測定する。そして、得られた用紙Pの変位から用紙Pの見かけ上の剛性を算出する。
【0069】
図10に、定着ニップの湾曲数と各種用紙の見かけ上の剛性との関係を示す。
図10において、縦軸は用紙の見かけ上の剛性を表し、横軸は定着ニップの湾曲数を表している。ここでは、定着ニップの湾曲数を、クラウン部と逆クラウン部の個数で表している。つまり、クラウン部及び逆クラウン部が無い場合は定着ニップの湾曲数は0、クラウン部と逆クラウン部を3個ずつ有する場合は定着ニップの湾曲数は3、それぞれ7個ずつ有する場合は定着ニップの湾曲数は7と表している。また、同図において、▲でプロットしたのは坪量が90g/m2の用紙を用いた場合の測定値、■でプロットしたのは坪量が69g/m2の用紙を用いた場合の測定値、●でプロットしたのは坪量が64g/m2の用紙を用いた場合の測定値である。
【0070】
図10のグラフを見れば、定着ニップの湾曲が0である定着装置を使用した場合に比べて、定着ニップの湾曲数が3又は7である定着装置を使用した場合は、各種用紙の見かけ上の剛性が大きくなっていることが分かる。さらに、定着ニップの湾曲数が3の場合より7の場合の方が用紙の見かけ上の剛性が大きいことから、定着ニップの湾曲数が多いほど各種用紙の見かけ上の剛性を大きくする効果があると推察される。なお、図10に示す試験結果は、図5に示す本発明の実施形態の構成を用いた場合の効果を示すものであるが、図8等に示すその他の本発明の構成においても、同様に、定着ニップの湾曲数が多いほど用紙の見かけ上の剛性が大きくなる効果が得られると考えられる。
【0071】
また、本発明者は、定着ローラ及び加圧ローラが、クラウン部と逆クラウン部をいずれか1つのみ有する場合と、クラウン部と逆クラウン部をそれぞれ1つずつ有する場合において、用紙の分離性を比較する試験を行った。その結果を図11に示す。
【0072】
図11において、(A)はクラウン部と逆クラウン部をいずれか1つのみ有する場合の試験結果を示し、(B)はクラウン部と逆クラウン部をそれぞれ1つずつ有する場合の試験結果を示す。また、図11(A)(B)において、縦軸は用紙の見かけ上の剛性を表し、横軸は定着ローラと加圧ローラとを圧接した状態(負荷状態)の定着ニップにおけるクラウン部及び逆クラウン部の高低差を表している。また、同図の(A)(B)において、一点鎖線αは、用紙を定着ローラに対して良好に分離することができる場合とできない場合を分ける用紙の見かけ上の剛性の境界線を示し、一点鎖線βは、用紙にシワが発生する虞がある場合とその虞がない場合を分けるクラウン部と逆クラウン部の高低差の境界線を示す。すなわち、用紙の見かけ上の剛性が境界線αより大きい場合、用紙は良好に分離することができ、反対に見かけ上の剛性が境界線αより小さい場合は、用紙を良好に分離することができない。また、クラウン部及び逆クラウン部の高低差が境界線βより大きい場合は、用紙にシワが発生し、反対に高低差が境界線βより小さい場合は、用紙にシワが発生しない。
【0073】
図11(A)に示すように、クラウン部と逆クラウン部をいずれか1つのみ有する場合は、用紙の見かけ上の剛性を境界線αより大きくして用紙を良好に分離するためには、上記高低差を約1.6mmより大きく設定しなければならず、用紙にシワが発生することが危惧される。これに対し、図11(B)に示すクラウン部と逆クラウン部をそれぞれ1つずつ有する場合は、図11(A)と同じ高低差の値であっても、用紙の見かけ上の剛性が大幅に向上していることが分かる。このため、クラウン部と逆クラウン部をそれぞれ1つずつ有する場合は、図11(B)に示すように、用紙の見かけ上の剛性を境界線αより大きく設定しつつ、かつ、クラウン部と逆クラウン部の高低差を用紙にシワの発生しない約0.72mm〜約0.8mmの範囲内で設定することが可能となる。従って、クラウン部と逆クラウン部をそれぞれ1つずつ有する場合は、用紙の良好な分離性と、用紙にシワを発生させない良好な画像形成の両方を実現することができる。
【0074】
以上のように、クラウン部と逆クラウン部をそれぞれ1つずつ有する場合は、クラウン部と逆クラウン部をいずれか1つのみ有する場合に比べて、用紙の見かけ上の剛性を向上させる効果が著しく大きくなる。このため、クラウン部と逆クラウン部は、定着ローラと加圧ローラにそれぞれ少なくとも1つずつ設けることが必要である。
【0075】
ところで、既に開示されている特開2005−352297号公報、特公平7−104636号公報、特許3119405号公報、特許3267416号公報等に記載された定着ローラと加圧ローラは、一方がクラウン部又は逆クラウン部を有するローラで構成され、他方はストレート状のローラで構成されている。この場合、定着ローラと加圧ローラを圧接させると、ストレート状の面に、クラウン形状又は逆クラウン形状の曲面が圧接されるため、定着ニップにおいて接触圧の高い部分と低い部分が生じ、軸方向に渡って接触圧のばらつきが大きくなる。このように、定着ニップにおいて接触圧のばらつきが大きいと、画像を定着する際、接触圧が大きい箇所を通過した画像部分は光沢度が高くなり、接触圧が小さい箇所を通過した画像部分は光沢度が低くなる傾向にあるため、画像の光沢度ムラが生じ良好な画像形成ができなくなる不具合が生じる。
【0076】
これに対し、上記本発明の実施形態に係る定着装置は、クラウン部と逆クラウン部とを対応させて定着ニップを形成しているため、定着ニップにおける接触圧のばらつきを抑制することが可能である。
【0077】
しかしながら、クラウン部と逆クラウン部を対応させた構成においても、クラウン部と逆クラウン部との相対的位置が軸方向又は長手方向にずれすると、定着ニップにおいて接触圧のばらつきが発生することがある。この相対的位置ずれの要因としては、例えば、定着ローラの熱膨張による軸方向への伸長などがある。
【0078】
図12は、対応するクラウン部と逆クラウン部とを軸方向にずらした場合の定着ニップにおける圧力分布を示す図である。
図12に示すように、クラウン部と逆クラウン部との相対的位置をずらした状態で各ローラを圧接した場合、軸方向の一端側から他端側に渡って、圧力の高い部分と低い部分とが交互に発生する。
【0079】
定着ローラや加圧ローラの表面にクラウン部と逆クラウン部を形成するには、上記各実施形態のように、各ローラの弾性層の厚さを軸方向に渡って変化させる場合以外に、各ローラの芯材の厚さを軸方向に渡って変化させる場合もある。いずれの構成の場合においても、対応するクラウン部と逆クラウン部と間に相対的位置ずれが発生すると、軸方向に渡って接触圧のばらつきが生じるが、本発明者は、同じずれ量であっても、弾性層の厚さを変化させて構成した方が、芯材の厚さを変化させて構成した場合よりも、接触圧のばらつきが低減されることを見出した。以下、これについて詳しく説明する。
【0080】
図13は、弾性層の厚さを軸方向に渡って変化させて構成した定着ローラ及び加圧ローラの断面図、図14は、芯材の厚さを軸方向に渡って変化させて構成した定着ローラ及び加圧ローラの断面図である。すなわち、図13に示す構成は、本発明の構成を示し、図14に示す構成は、本発明とは異なる比較例の構成を示している。なお、このような比較例と同様の構成は、例えば特開平7−129014号公報に記載されている。
【0081】
図13に示すように、本発明の構成において、対応するクラウン部と逆クラウン部との間で相対的な位置ずれが生じた場合、符号Jで示す位置での各弾性層61b,62bの厚さの和(t1+t2)は、符号Kで示す位置での各弾性層61b,62bの厚さの和(t3+t4)よりも大きくなる。従って、この状態で両ローラ61,62を圧接すると、符号Jの位置における弾性層の圧縮量が符号Kの位置における弾性層の圧縮量に比べて大きくなり圧力が高くなる。
【0082】
また、図14に示すように、比較例の構成において、対応するクラウン部と逆クラウン部との間で相対的な位置ずれが生じた場合、符号Qで示す位置での各芯材81a,82a同士の間隔(d1)は、符号Uで示す位置での各芯材81a,82a同士の間隔(d2)よりも小さくなっている。従って、この状態で両ローラ81,82を圧接すると、符号Qの位置における弾性層の圧縮量が符号Uの位置における弾性層の圧縮量に比べて大きくなり圧力が高くなる。
【0083】
このように、本発明と比較例のいずれにおいても、クラウン部と逆クラウン部を軸方向にずらした状態で両ローラを圧接した場合は、定着ニップにおける圧力が軸方向に渡って異なる。しかし、本発明と比較例の各構成において、軸方向のずれ量に対する定着ニップの圧力差を実際に測定すると、図15に示すような結果となった。
【0084】
図15では、横軸に対応するクラウン部を逆クラウン部との軸方向のずれ量を示し、縦軸に定着ニップにおける圧力差を示している。なお、この「圧力差」は、ローラの軸方向に渡って最も圧力が大きい部分と最も圧力が小さい部分との差のことである。また、圧力差が生じた部分の芯材の曲がり量は無視できる程度であるためここでは考慮していない。
【0085】
図15を見れば、実線で示す本発明と、破線で示す比較例とでは、同じずれ量であっても本発明の方が比較例よりも生じる圧力差が小さくなっていることが分かる。このように、本発明は比較例に比べ各ローラの軸方向のずれ量に対する圧力差が低減される傾向にある。
【0086】
さらに、図16に、上記定着ニップにおける圧力差と画像の光沢度差との関係を示す。
図16に示すように、圧力差が大きくなると、それに伴って光沢度差も大きくなる。ただし、光沢度差が生じていてもそれが5以下であれば、高光沢画像と低光沢画像のどちらであっても画像ノイズとしてほとんど認識されない。すなわち、5以下の光沢度差は、画像品質として許容できる範囲内にあると言える。なお、ここでの「光沢度差」とは、1つの画像中において最も光沢度の高い部分と最も光沢度の低い部分との光沢度の差である。また、この場合、光沢度の測定は、日本電色工業社製の光沢計PG−1Mを用いて、測定角(入射角)60°として行った。
【0087】
また、図17に、上記本発明と上記比較例において、クラウン部と逆クラウン部との軸方向のずれ量と光沢度差との関係を調べた結果を示す。
図17に示すように、同じずれ量であっても、本発明は比較例よりも光沢度差が低くなっている。これは、図15に示すように、本発明は比較例に比べて、ずれ量に対する圧力差が小さくなるため、これに伴い、図16に示す圧力差と光沢度差の関係から、光沢度差も小さくなったものと考えられる。
【0088】
以上のように、弾性層の厚さを変化させた本発明では、芯材の厚さを変化させた比較例に比べて、各ローラ間の軸方向のずれに起因する圧力差を低減することができ、画像の光沢度ムラの発生を抑制することが可能である。また、同様に、加圧ローラ62の代わりに加圧パッド66と加圧ベルト65を用いた本発明の実施形態においても、定着ローラ61と加圧パッド66の両方とも、弾性層の厚さを軸方向に渡って変化させているので(図8参照)、定着ローラ61及び加圧パッド66の各芯材の厚さを変化させた場合に比べて、軸方向のずれ量に対する定着ニップの圧力差を小さくすることができる。従って、この場合も、光沢度ムラの発生を抑制することが可能である。
【0089】
また、図17に示すように、本発明の構成では、軸方向のずれ量が±0.5mm程度までであれば、光沢度差を5以下に抑えることができ、画像ノイズとして認識されない。そのため、定着ローラが熱膨張などにより軸方向に伸長しても、両ローラの軸方向の位置ずれを低減できるような構成にすることが好ましい。
【0090】
具体的に、上記実施形態では、定着ローラと加圧ローラのそれぞれの同じ側の端部を軸方向に位置決めし、反対側の端部を軸方向に変位可能としている。これにより、定着ローラに熱膨張による伸長が生じても、定着ローラと加圧ローラを軸方向の同じ端部側に伸長(変位)させて、クラウン部と逆クラウン部との間の位置ずれを抑制することが可能である。
【0091】
例えば、上記本発明の実施形態における定着ローラが、長さ240mmのアルミ製の芯材を有し、線膨張係数が2.42×10-6/℃である場合、その定着ローラを20℃から180℃まで加熱すると、軸方向に0.933mm伸長する。このとき、加圧ローラも、定着ローラとほぼ同じ温度まで加熱されるので、1mm弱伸長する。この条件で、上記両ローラの同じ側の端部を位置決めし、かつ、反対側の端部を変位可能とする構成を採用した結果、両ローラ間の軸方向のずれ量を0.5mm以下にすることができた。
【0092】
このように、両ローラの同じ側の端部を位置決めし、それと反対側の端部を変位可能に構成することによって、熱膨張による両ローラ間の軸方向のずれを低減することができ、光沢度ムラの発生をより高度に抑制することが可能となる。また、同様に、加圧ベルト65と加圧パッド66を用いた上記実施形態においても、同じ側端端部を位置決めし、反対側の端部を変位可能とすることで、定着ローラ61と加圧パッド66との間の位置ずれを低減することができ、光沢度ムラの発生をより高度に抑制することが可能である。
【0093】
以上のように、上記本発明の各実施形態では、定着ニップにおける接触圧のばらつきを低減するための種々の構成が設けられていることで、光沢度ムラの発生を抑制することが可能である。
【0094】
しかしながら、図18に示すように、本発明の実施形態における定着ローラ61は、クラウン部C1と逆クラウン部C2において、弾性層61bの厚さが異なっているため、表面温度が軸方向に渡って均一になりにくい傾向にある。
【0095】
図19に、定着ローラのクラウン部における弾性層の最大厚さ部分(図18の厚さG1で示す部分)と、逆クラウン部における弾性層の最小厚さ部分(図18の厚さG2で示す部分)の、それぞれの表面温度の推移を示す。
図19に示すように、定着ローラの内周面では、クラウン部と逆クラウン部のそれぞれの温度T1,T2は、ほぼ同じ温度となる。しかしながら、クラウン部は逆クラウン部に比べて、弾性層が厚く形成されているため(G1>G2)、熱が表面に伝達されるまでに要する時間が長くなる上、その間の温度低下量も大きい。このため、クラウン部の表面における温度T10は、逆クラウン部の表面における温度T20よりも低くなる。このように、定着ローラの表面温度にばらつきが生じた状態で画像の定着を行うと、画像に光沢度ムラなどの定着不良が生じ品質が低下する虞がある。
【0096】
また、上記のような定着ローラの表面温度のばらつきは、特に、画像形成装置の電源投入後、あるいは、省エネモードから復帰時に、定着部材を加熱して定着可能な状態にする立ち上げ動作の完了直後に大きくなりやすい。そこで、上記本発明の各実施形態では、定着ローラのクラウン部と逆クラウン部のそれぞれの表面温度を検知し、立ち上げ動作直後に、それらの表面温度差が定着不良の虞のある所定の値より大きい場合、定着ローラに対する加圧ローラ(又は加圧パッド)の加圧力を通常の加圧力よりも大きくするようにしている。これにより、定着ローラの表面温度の低い部分における定着性を加圧力によって補填し、良好な定着性を確保することができるようになる。
【0097】
その後、定着ローラに熱が蓄えられると、表面温度のばらつきは次第に小さくなる。このため、立ち上げ動作完了後、定着ローラのクラウン部と逆クラウン部における表面温度差が、上記所定の値以下となった場合は、加圧力を通常の加圧力に戻す。これにより、定着ローラに熱が蓄えられた状態においても、定着性を良好に維持することができる。また、加圧力を通常の加圧力に戻すことで、定着ローラと加圧ローラ(又は加圧パッド)が長期間に亘って高い加圧力で加圧されるのを防止でき、両者の弾性層が塑性変形することによる画像ノイズの発生を回避することができる。
【0098】
また、上記表面温度差を検知するために、定着ローラ61のクラウン部C1と逆クラウン部C2には、図20に示すように、それぞれの表面温度を検知する温度検知手段としての温度センサ64A,64Bを設けている。図20では、温度センサ64A,64Bを接触式のものとしているが、非接触式のものを用いてもよい。また、加圧ローラ(又は加圧パッド)の加圧力は、図示しない加圧力変更手段によって変更される。加圧力変更手段としては、定着ローラと加圧ローラ(又は加圧パッド)の少なくとも一方を他方に対し接近する方向と離間する方向とに変位させる接離機構と、その接離機構を図20に示す温度センサ64A,64Bの検知温度に基づき動作させる制御手段等によって構成される。
【0099】
なお、上述の実施形態では、立ち上げ動作完了直後において、表面温度差が所定の値より大きい場合に、通常の加圧力よりも大きくするように制御しているが、立ち上げ動作完了直後以外の場合においても、同様に制御してもよい。
【0100】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。また、本発明に係る定着装置は、図1に示すカラー画像形成装置に限らず、モノクロ画像形成装置や、その他の複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等にも搭載することが可能である。
【0101】
以上のように、本発明に係る定着装置では、クラウン部と逆クラウン部を対応させて定着ニップを形成しているため、定着ニップから排出される用紙の見かけ上の剛性を向上させることができる。これにより、用紙が剛性の小さい薄紙などであっても、定着部材への巻き付きを抑制することができ、定着ニップからの用紙の排出を安定的にかつ良好に行うことができるようになる。
【0102】
また、本発明によれば、クラウン部と逆クラウン部を対応させるにより、定着ニップにおける接触圧のばらつきを低減することができる。このため、接触圧のばらつきに起因する画像の光沢度ムラを抑制することができ、画像品質を向上させることができる。
【0103】
さらに、本発明は、クラウン部と逆クラウン部を形成するに当たって、芯材の厚さではなく弾性層の厚さを変化させているので、互いに対応するクラウン部と逆クラウン部との間で軸方向又は長手方向にずれが生じたとしても、定着ニップにおける接触圧のばらつきを低減することができる。
【0104】
また、本発明によれば、定着部材のクラウン部と逆クラウン部における表面温度差に基づいて加圧部材の加圧力を変化させることで、定着部材の表面温度のばらつきに起因する定着不良を補填することができ、良好な画像を提供することができるようになる。
【符号の説明】
【0105】
27 定着装置
61 定着ローラ(定着部材)
61a 芯材
61b 弾性層
61c 離型層
62 加圧ローラ(加圧部材)
62a 芯材
62b 弾性層
62c 離型層
63 ヒータランプ(加熱源)
64 温度センサ(温度検知手段)
64A 温度センサ(温度検知手段)
64B 温度センサ(温度検知手段)
65 加圧ベルト(加圧部材)
66 加圧パッド(加圧部材)
66a 芯材
66b 弾性層
C1 クラウン部
C2 逆クラウン部
D1 クラウン部
D2 逆クラウン部
E1 クラウン部
E2 逆クラウン部
H 高低差
Q 頂部
U 底部
W 記録媒体の最大通過幅
【先行技術文献】
【特許文献】
【0106】
【特許文献1】特開2004−109697号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱源によって加熱される定着部材と、当該定着部材を加圧する加圧部材を備え、前記定着部材と前記加圧部材との間に形成された定着ニップに記録媒体を通過させることにより、当該記録媒体上の未定着画像を記録媒体に定着させる定着装置において、
前記定着部材及び前記加圧部材は、それぞれ、芯材とその芯材の表面に配設された弾性層を有すると共に、各弾性層の厚さを軸方向又は長手方向に渡って変化させて表面がクラウン状に形成されたクラウン部と、表面が逆クラウン状に形成された逆クラウン部を、それぞれ少なくとも1つずつ有し、前記定着部材と前記加圧部材の前記クラウン部と前記逆クラウン部とを対応させて前記定着ニップを形成した定着装置であって、
前記定着部材の前記クラウン部と前記逆クラウン部のそれぞれの表面温度を検知する温度検知手段と、前記定着部材のクラウン部と逆クラウン部における表面温度差に基づいて前記定着部材に対する前記加圧部材の加圧力を変更する加圧力変更手段を備えたことを特徴とする定着装置。
【請求項2】
前記定着部材を加熱して定着可能な状態にする立ち上げ動作の完了直後における前記定着部材のクラウン部と逆クラウン部における表面温度差が、所定の値より大きい場合は、前記加圧部材の加圧力を通常の加圧力よりも大きくし、その後、前記定着部材のクラウン部と逆クラウン部における表面温度差が、前記所定の値以下となった場合に、前記加圧部材の加圧力を通常の加圧力に戻すように構成した請求項1に記載の定着装置。
【請求項3】
前記クラウン部及び前記逆クラウン部を、前記定着部材及び前記加圧部材の少なくとも記録媒体の最大通過幅全体に対応する部分に渡って配設した請求項1又は2に記載の定着装置。
【請求項4】
前記定着部材と前記加圧部材を互いに圧接させた負荷状態において、前記定着ニップにおける前記クラウン部の頂部と前記逆クラウン部の底部との高低差を、0.16mm以上であって0.8mm以下に設定した請求項1から3のいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項5】
前記定着部材と前記加圧部材のそれぞれの軸方向又は長手方向の同じ側の端部を、軸方向又は長手方向に位置決めすると共に、前記定着部材と前記加圧部材のそれぞれの前記位置決めされた端部と反対側の端部を軸方向又は長手方向に変位可能に構成した請求項1から4のいずれか1項に記載の定着装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−37035(P2013−37035A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−170321(P2011−170321)
【出願日】平成23年8月3日(2011.8.3)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】