説明

定規クリーナー

【課題】定規拭き部材をしっかり把持した形態にして、しかも机等の上に安定して置けるようにすることで、机等に置いたまま定規をあてがい、定規を動かすことにより、定規に付着した汚れやインクを拭き取ることができる定規クリーナーを提供する。
【解決手段】定規拭き部材2をまとめた形状に合わせて形成されている定規クリーナー本体1において、定規拭き部材2は定規クリーナー本体1に保持されるような形態で、定規クリーナー本体1から定規拭き部材2が露出させる窓部は、定規拭き部材2が定規クリーナー本体1に保持できる範囲で広く設け、定規4をあてがう方向に広く深く開いた形態とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線を引く際などに使用する定規の汚れを取る器具に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
従来、定規の汚れや付着したインクを取るには、ティッシュペーパーをティッシュボックスなどから取り出したり、スポンジ等を利用したりして拭き取っていた。
【0003】
トイレットペーパー等のロールペーパーを使用する際には、使用する分だけ切り取って使用していた。
【先行技術文献】
【0004】
【特許文献】
【特許文献】 特開2003−144346
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
定規を使用してマーカーペンで線を引く際、たとえば赤色のマーカーペンを使用後、そのまま黄色のマーカーペンで線を引くと定規側の黄色の線がオレンジ色になってしまうことがあった。これは先に使用した赤色のマーカーペンのインクが定規に付着したまま、黄色のマーカーペンを使用したことにより、定規に付着した赤色のマーカーペンのインクと混ざり、オレンジ色になってしまうのである。
また、黒のフエルトペンを使用した定規も似たような現象が起き、描きたい色の線を引いても、黒色が混ざりにじんでしまい、きれいな色の線が引けなくなることがあった。
【0006】
また、定規にインクや汚れが付着していると、定規を手で持っただけでも手が汚れてしまうことがあった。
【0007】
従来、定規の汚れを取る際、ティッシュペーパー、ロールペーパーを使用する場合は使用する分だけ取り出し、または切り取って定規に当てて拭き取っていた。
使用した定規拭き部材のティッシュペーパー、ロールペーパー等は何度かまだ使えるが、そのまま取っておくのは汚らしく、しかも軽いので散らかり易く、ゴミと見分けがつきにくくなり、結局拭き取るたびに、使用する分だけ取り出し、またはその都度切り取って使う傾向になりやすく不経済で、効率が悪かった。
【0008】
また、定規の汚れを取る際には、片手で定規を持ち、もう片方でティッシュペーパー、ロールペーパー等を持つので、両手が塞がってしまった。
また、毎回ティッシュペーパー、スポンジ等を着実に把持しないと、ティッシュペーパー、スポンジ等から定規がはみ出し、手指が汚れてしまうことがあった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
インクや汚れが定規に付着したままにしないようにするために、定規が汚れた際、定規を使って線を引き終わった時、あるいは色を変える際などに、定規に付いた汚れやインクを簡単で着実に拭き取れるように、定規拭き部材においては、定規との接触面をなるべく広くし、それでいて定規拭き部材をしっかりと把持できる形態、機能を持つ定規クリーナーとした。
【0010】
定規拭き部材は、ひと固まりにして使用するので、ティッシュペーパーや、ロールペーパーなどを使用した際、細かく切ったり取り出したりしなくて済み、しかも使用した面はそのままにしておいても何度か繰り返して使用できる。
汚れてがひどくなってきたら、その部分だけ切り取るか、取り出せばよい。
【0011】
本発明による定規クリーナーは、定規拭き部材をしっかり把持した形態にして、しかも机等の上に安定して置けるようにすることで、机等に置いたまま定規をあてがい、定規を動かすことにより、定規に付着した汚れやインクを拭き取ることができる。
より安定させるために、定規クリーナーの背面に磁石、吸盤等を備え付けても良い。
【発明の効果】
【0012】
本発明の定規クリーナーは、使用する毎に定規拭き部材を切ったり取り出したりしなくて済み、使用した面もそのまま何度か繰り返して使用できるので、その分経済的である。
【0013】
また、定規拭き部材を把持できるので、定規の汚れやインクの拭き取りが容易である。
【0014】
定規クリーナーを机の上に置くことにより、定規の方から定規クリーナーの定規拭き部材に当てがい動かすだけで定規に付着した汚れやインクを落とすことができ、しかも定規拭き部材には直接手が触れないので手を汚さずに済む。
【0015】
定規クリーナーを机上、壁面などにマグネットや吸盤等により固定、安定させることで、定規を片手で持った拭き取りも可能になり、操作性がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の定規クリーナーの形態を示す斜視図
【図2】同定規クリーナーによる実施例で定規を当てた時の斜視図
【図3】同定規クリーナーの定規拭き部材にポケットティッシュを使用した場合の斜投影図
【図4】同定規クリーナーに吸盤を取り付けた場合の側面図
【図5】同定規クリーナーで、ロールペーペー、トイレットペーパーを使用した場合の斜投影図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。
【0018】
図においては、1は本発明の定規クリーナー本体、2は定規拭き部材、そのうち図1、図2、図4はティッシュペーパー、図3はポケッットティッシュ、図5はロールペーパー、トイレットペーパーを使用した場合の例であり、そのほかにスポンジ等を使用する場合もある。
本発明を実施するための形態として、それぞれの定規拭き部材の形態に合わせて定規クリーナー本体の形態が形成されており、定規拭き部材が定規クリーナー本体に保持されるような形態を取っている。
また、定規拭き部材を補充するために、定規クリーナー本体の底部、または側面に蓋を設ける場合がある。
【0019】
3は定規クリーナー本体から定規拭き部を露出させるための窓部である。
定規拭き部材が定規クリーナー本体に保持される範囲でなるべく窓部を広く設け、かつ定規を拭いてきれいにする際に、定規クリーナー本体には触れないように、定規の縦方向に広く深く開いた形態となっている。
【実施例】
【0020】
図2は、2定規拭き部材にティッシュペーパーを使用した実施例で、4定規を2定規拭き部材にあてがっている。ここから定規を手前に引いたり、奥に押したりして、定規に付着した汚れやインクを拭き取る。
図3は、2定規拭き部材にポケットティッシュを使用した実施例である。尚、ポケットティッシュの表層ビニールは外して使う。
2定規拭き部は、スポンジ等を利用しても良い。
【0021】
図4は、1定規クリーナー本体に吸盤を取り付け、定規側を動かして定規の汚れ、インクを拭く場合に、1定規クリーナー本体が動かないように安定させるために取り付けた場合の実施例です。
このほか、磁石を取り付けても良い。
【0022】
図5は、2定規拭き部材にロールペーパー、またはトイレットペーパーを使用した実施例で、横に置いた場合の実施例である。
また、定規拭き部材を補充するために、定規クリーナー本体の底部、または側面に蓋を設けても良い。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明の産業上の利用としては、定規を使って行う事務作業、本に線を引く作業や勉強など、定規を使用するあらゆる場面において文具として利用される可能性だけでなく、そのほか、卓上でティッシュペーパー等の替わりに、また卓上でトイレットペーペーを使用する際にも利用できるので、家庭用雑貨など広く使われる可能性がある。
【符号の説明】
【0024】
1 定規クリーナー本体
2 定規拭き部材、ここではティッシュペーパー
3 窓部
4 定規
5 定規拭き部材、ここではポケットティッシュ
6 吸盤
7 定規拭き部材、ここではロールペーパーまたはトイレットペーパー
8 安定板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
定規拭き部材をまとめた形状に合わせて形成されている定規クリーナー本体において、定規拭き部は定規クリーナー本体に保持されるような形態で、定規クリーナー本体から定規拭き部材が露出させる窓部は、定規拭き部材が定規クリーナー本体に保持できる範囲で広く設け、また定規を拭いてきれいにする際に定規が定規クリーナー本体に触れないように、定規をあてがう方向に広く深く開いた形態となっていることを特徴とした定規クリーナー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−41085(P2012−41085A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−198277(P2010−198277)
【出願日】平成22年8月18日(2010.8.18)
【出願人】(399072222)株式会社アトリー (4)
【Fターム(参考)】