説明

定規

【課題】 従来品は構成部品点数が増え、その構成が複雑で製造工程が多く、そのため価格も高騰し、バネ性を有するアーチ部材を使用して、定規本体に形成された開口内に押し入れる構成とした際、そのアーチ部材と開口との間に多少の寸法違いがあるとカタ付きが生じたり、アーチ部材に対し、片寄った加力があると、捻れとそれに起因する横ずれが生じてしまう虞もあるという点である。
【解決手段】 定規は一枚の素材プレートに平行な一対の切り込みを入れ、その平行な切り込みの両端を幅狭にすぼめてあるいはフォーク状として支点部を形成し、その支点部を囲むようにあるいは沿って屈折したもしくは素材プレートの端部に至る直状の切り込みを入れ、平行な切り込みに挟まれたパートを加熱あるいは押擦、射出成形、化学処理等の加工手段で、上方に膨出したアーチ部を素材プレートと一体に形成してあることとし、アーチ部の裏面には全体的もしくは部分的に滑り止めが施されていることとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は線を書いたり、カッターでカッティングするために使用する定規に関し、特に紙や布等の対象物の表面に密着させることができ、筆記具やカッターの使用に際して、位置ずれ等の不測の事態を生じてしまうことがないように図った定規の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、定規には直線を描くための一般的なもののほか、2枚を組み合わせて使う三角定規、円定規、楕円定規、雲形定規、そしてT定規、製図台に付いた平行定規、さらには文字や図柄を描くためのテンプレート等多様のものが存在している。
【0003】
この従来の定規は通常プラスチックをはじめ、木材、竹材、金属等の平坦なプレートで形成されており、線を引き描こうとする対象物の表面に平面接触されるものとされている。そして、この定規を用いて線を引く場合、片手の指先で定規を上から押え他方の手で筆記具を持ち、その筆記具の先端を定規の縁に沿わせて行なうこととなる。
【0004】
ここで、定規を押える指先は定規全体に亘らせることは困難であり、ポイント的となるため、この押え部分が支点となり、この支点から離れた部分での筆記具による加圧は作用点となり、定規を回動させてしまう事態も生じ、これを防ぐため押え力を強めることは作業に疲労感を強いるものとなっている。
【0005】
そこで、発明者は、定規の表面にバネ性を有するアーチ部材を配し、そのアーチ部材の押圧に連動して、滑り止め部材を下方へ突出させ、定規の位置決め及び定規の位置移動をスムーズに行なえることができる定規を提案した。
【特許文献1】特開2000−79794号公報
【特許文献2】特開2001−162988号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする問題点は、先に発明者が開発した定規は確かに作業時の定規の回動を抑制し、位置移動もスムーズに行なえることができるが、構成部品点数が増え、その構成が複雑となってしまい、製造工程が多く、そのため価格も高騰してしまうという点である。
【0007】
さらには、バネ性を有するアーチ部材を使用して、定規本体に形成された開口内に押し入れる構成とした際、そのアーチ部材と開口との間に多少の寸法違いがあるとカタ付きが生じたり、アーチ部材に対し、片寄った加力があると、捻れとそれに起因する横ずれが生じてしまう虞もあるという点である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この問題点を解決するために、本発明に係る定規は一枚の素材プレートに平行な一対の切り込みを入れ、その平行な切り込みの両端を幅狭にすぼめてあるいはフォーク状として支点部を形成し、その支点部を囲むようにあるいは沿って屈折したもしくは素材プレートの端部に至る直状の切り込みを入れ、かつ、前記した平行な切り込みに挟まれたパートを加熱あるいは押擦、射出成形、化学処理等の加工手段で、上方に膨出したアーチ部を素材プレートと一体に形成してあることを特徴とし、前記したアーチ部の裏面には全体的もしくは部分的に滑り止めが施されていることを特徴とし、前記した滑り止めは塗料とし、文字や図柄をその塗料で表出してあることあるいは滑り止めをゴムシートとし、文字や図柄を刻設して表出してあることを特徴とし、前記したアーチ部及び支点部を囲む切り込みは長手方向に複数個の組み合わせを連続して形成し、全体を長尺物としたことを特徴とし、前記したアーチ部の裏面もしくは本体の表裏面のいずれかを切削しあるいは肉盛して、アーチ部の肉厚を本体よりも薄くあるいは厚く構成してあることとする。
【0009】
また、本発明に係る定規は前記したアーチ部の表面に略コ字状とした取っ手を取り付け、その取っ手の一方の取り付け部には歪みを逃すための長穴を形成し、全体を長尺物としたことを特徴とし、一枚の素材プレートに平行な一対のスリットを形成し、そのスリットに連続して種々の形状をした透孔を形成し、前記平行な一対のスリットに挟まれたパートを加熱あるいは押擦等の加工手段で上方に膨出したアーチ部を素材プレートと一体に形成し、前記した透孔で、アーチ部に加えられる押圧力の反力を吸収し、アーチ部の端部を上方に上げ、歪みを逃すことを特徴とし、前記した透孔でテンプレートを形成していることを特徴とし、前記した透孔に代え、前記したアーチ部の端部にスポンジやゴムシート等の伸縮材を連接し、その伸縮材で歪みを逃すことを特徴とし、前記したアーチ部の端部が前記した伸縮材間に挟持され、かつ、前記伸縮材に定規本体の端部が被包されていることを特徴としている。
【0010】
さらに、本発明に係る定規は一枚の素材プレートに平行な一対のスリットを入れ、そのスリットに挟まれたパートを加熱あるいは押擦等の加工手段で上方に膨出したアーチ部を素材プレートと一体に形成し、そのアーチ部の四隅に前記スリットと連続して略45度の角度でスリットを入れ、かつ、素材プレートの四隅にも略30度〜60度の角度で切り込みを入れてあることを特徴とし、一枚の素材プレートに平行な一対のスリットを入れ、そのスリットに挟まれたパートを加熱あるいは押擦等の加工手段で上方に膨出したアーチ部を素材プレートと一体に形成し、そのアーチ部の少なくとも一方端部寄りに山形とした屈曲突部を形成してあることを特徴とし、一枚の長尺な素材プレートの長さの略半分を内寄りとした略半幅とし、その半幅部分を幅広部分の上面方向へ折り返してアーチ部を形成し、そのアーチ部と幅広部の各遊端間を上下方向で固定するとともに、アーチ部の前記固定部寄りに略山形とした屈曲突部を形成してあることを特徴とし、一枚の素材プレートに平行な一対のスリットを入れ、そのスリットの両端を各々内方へ屈曲させてすぼめ、そのスリットに挟まれたパートを加熱あるいは押擦等の加工手段で上方へ膨出したアーチ部を素材プレートと一体に形成し、前記素材プレートの四隅はアール状に切り欠くとともに、前記スリットの内方へ屈曲させてすぼめた部分は前記切り欠き間に臨ませてあることを特徴とし、一枚の長尺な素材プレートの長さの略半分を内寄りとした略半幅とし、その半幅部分を幅広部分の上面方向へ折り返してアーチ部を形成し、そのアーチ部と幅広部の各遊端間を上下方向で固定するとともに、前記幅広部の四隅をアール状に切り欠いてあることを特徴としている。
【0011】
また、本発明に係る定規は一枚の素材プレートに平行な一対の切り込みを入れ、その切り込みの端部に歪み逃がし用の切り込みを入れ、前記平行な一対の切り込みに挟まれたパートを加熱あるいは押擦等の加工手段で上方に膨出したアーチ部を素材プレートと一体に形成し、そのアーチ部にさらに、別異のアーチ部を一体に重合形成してあることを特徴とし、一枚の素材プレートに平行な一対の切り込みを入れ、その切り込みの端部に歪み逃がし用の切り込みを入れ、前記平行な一対の切り込みに挟まれたパートを加熱あるいは押擦等の加工手段で上方に膨出したアーチ部を素材と一対に形成し、かつ、前記平行な一対の切り込みは横方向、縦方向、斜方向に適宜連続させ、形成されるアーチ部の方向性を任意に選択し組み合わせることを特徴とし、一枚の長尺の素材プレートの長さの略半分を内寄りとした略半幅とし、その半幅部分を幅広部分の上方へ折り返し、その折り返された半幅部分をアーチ部とし、そのアーチ部の遊端を幅広部の端部に形成されたゲート部内で摺動可能としてあることを特徴とし、一枚の長尺の素材プレートの長さの略半分を内寄りとした略半幅とし、その半幅部分を幅広部分の上方へ折り返し、その折り返された半幅部分をアーチ部とし、そのアーチ部の遊端を固定し、そのアーチ部の固定部分近くに山形の屈曲突部を形成、または幅広部の固定部及び折り曲げ部に切り欠きを形成、またはアーチ部の固定部近くにその長手方向と交差する切り欠きを形成、あるいはアーチ部の先端に伸縮材を設けてあることを特徴としている。
【0012】
さらに、本発明に係る定規は一枚の長尺の素材プレートの長さの略半分を内寄りとした略半幅とし、その半幅部分を幅広部分の上方へ折り返し、その折り返された半幅部分をアーチ部とし、幅広部の前記折り返し部及び遊端に平行なスリットを入れ、アーチ部の遊端を幅広部の遊端の平行なスリットに挟まれた個所と固定し、アーチ部全体を略ラグビーボール状としてあることを特徴とし、ベースプレート上に、そのベースプレートを折り返して、その折り返し部分の長さをベースプレートより長く構成あるいはベースプレート上に可動リンクを介して屈曲された押圧部材を重合させて、ベースプレートを含めた全体を初期状態でアーチ状に形成させることを特徴とし、前記した押圧部材はベースプレートに設けられたゲート部で抑制され、その押圧部材の両端はベースプレートに固定されるとともに、ベースプレートの押圧部材と沿う両縁は下方に向け鈍角に屈曲されていることを特徴とし、一枚の素材プレートを折り返し、その折り返し部分をアーチ部とし、そのアーチ部の遊端は素材プレートの遊端部までの途中までとし、もしくは折り返し部に切り欠きを形成してあることを特徴とし、ベースプレートに対し、そのベースプレートを折り返し、あるいは別形成されたアーチ部を重ね、そのアーチ部の長手方向と沿ったベースプレートの側縁を下方に向け直角もしくは鈍角に屈曲させあるいは脚部を設けるとともに、アーチ部に沿って少なくともベースプレートに間欠連続する切り込みもしくはパンチング孔を設けてあることあるいは前記した間欠連続する平行な切り込みに挟まれた部分もしくは中央部の肉厚をベースプレートと異ならしめてアーチ部に代わる押圧部としてあることを特徴とし、前記したベースプレートの側縁の屈曲あるいは脚部は一方が他方よりも大きな角度で構成されていることを特徴とし、前記したアーチ部に代え、リブを有する押圧板をベースプレートに設けてあることを特徴としている。
【0013】
また、本発明に係る定規は一対の素材プレートの長手方向に沿って、一方に片寄せたラインで下方に向けて両縁を屈曲させ、その屈曲された幅広部分は他方よりも大きな鈍角での屈曲とするとともに、その先縁には摺滑を補助する手段が形成されていることを特徴とし、前記した摺滑を補助する手段は反り上げた曲成部あるいはローラであることを特徴とし、前記した幅広部分は他方よりも肉薄とし、あるいは他方に重量のある材料を付加してあることを特徴とし、前記した幅広部分と他方の間で素材プレートを長手方向で折り返してあることを特徴とし、前記した幅広部分と他方の間に平板を重合し、その平板の上に、その平板もしくは素材プレートを折り返したアーチ部を重合してあることを特徴としている。
【0014】
さらに、本発明に係る定規は剛性の素材で成形され、筆記具やカッターが摺接される縁部を、素材の長手方向に交差する方向に形成された弧面の一縁としてあることを特徴とし、前記した弧面は長手方向に沿った両縁部に各々形成してあることを特徴とし、前記した両縁部の弧面間上にアーチ部を備えていることを特徴とし、素材プレートを長手方向に沿って折り返すとともに、素材プレートの遊端縁には長手方向と交差する方向に形成された弧面を形成してあることを特徴とし、素材プレートに略コ字状のスリットもしくはそのスリットに略直角で連続したスリットを入れ、そのスリットで囲まれたパートをアーチ部あるいは板バネ部としてあることを特徴とし、長尺な素材プレートの両端を折り返し、その折り返しの少なくとも一方にはアーチ部の受け部を形成し、その受け部に先端を上方に屈曲した係合部を係合させたアーチ部を備えていることを特徴とし、前記した受け部は素材プレートと別部材で形成してあることを特徴としている。
【0015】
また、本発明に係る定規は素材プレートに平行な蛇行する切り込みを入れ、その切り込みに挟まれたパートを加熱あるいは押擦等の加工手段で上方に膨出したアーチ部としてあることを特徴とし、前記したアーチ部の長手方向に沿った縁上及び素材プレートのアーチ部と沿う開口上縁に滑り止めを施してあることを特徴とし、長尺な素材プレートの略半分の長さ部分で内寄りの略半幅とし、その略半幅部分を幅広部上に折り返してアーチ部とし、かつ、そのアーチ部が対応する幅広部の開口はそのアーチ部よりも幅狭とし、その開口縁上部あるいはアーチ部の下面両縁に滑り止めを設けてあることを特徴とし、複数枚の素材プレートを各々の一隅で回動可能に連結してあることを特徴とし、素材プレートの長手方向に沿った一縁をL字形として立壁を一体に形成し、その立壁の外面に金属製のガイドプレートを備えていることを特徴とし、アーチ部に切り込み屈曲させた爪部もしくは透孔を形成し、そのアーチ部の押し込みにより、前記した爪部もしくは透孔を貫通する突起が突出する構成としてあることを特徴としている。
【0016】
さらに、本発明に係る定規は定規本体に透孔を形成し、その透孔にフレキシブルな素材で成形された滑り止めを設けてあることを特徴とし、前記した透孔上方にアーチ部材や折り返された前記滑り止めをはじめとする押圧部材を設け、その押圧部材のサイズ径は前記透孔よりも小さく形成してあることを特徴とし、前記した滑り止めは断面形状で平滑なほか、上下あるいは上下の一方に突部を形成したものであることを特徴とし、素材プレートに形成された開口縁にリブを形成し、そのリブに適宜ピッチで切り込みを入れてあることを特徴としている。
【0017】
そして、本発明に係る定規は定規本体に透孔を形成し、その透孔内にスプリングやスポンジ等の伸縮部材もしくはテンションが得られる紐材を介在させて滑り止めを支持してあることを特徴とし、前記した素材プレート上に別途のアーチバネ部材を架設し、そのアーチバネ部材の裏面には切り込みで形成した歪み逃がし部分を受けるボックス部を形成してあることを特徴とし、前記したアーチバネ部材の端部は素材プレートに立設されたブラケットの上下方向の長孔にシャフトで係合され、そのシャフトは最端部に形成されたアーチ部と対応する構成としてあることを特徴とし、定規本体に透孔を形成し、その透孔に断面が略凸字状部分を有し、伸縮する滑り止めシートを貼装し、その滑り止め上に素材プレートに平行な一対の切り込みを入れ、その切り込みの両端を幅狭として支点部を形成し、その支点部を囲むように切り込みを入れて歪み逃がし形成し、前記切り込みに挟まれたパートを加熱あるいは押擦等の加工手段を施して上方に膨出したアーチ部を形成した部材を固定してあることを特徴とし、前記したアーチ部を形成した部材の上方にアーチバネ部材を配し、そのアーチバネ部材の裏面には歪み逃がし部を受けるボックス部を形成するとともにその端部は金属で形成した歪み逃がしを備え、下面に滑り止めを備えたアーチ部の上面と当接させてあることを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る定規は上記のように構成されているので、作業時の位置決め安定性に優れ、カタ付きや横ずれが生じる虞もないばかりか、部品点数を大幅に抑えることも可能となり、製造工程が簡易なものとなって、需要者に対して安価にて製品を供給することができることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図面として示す実施例のように構成することで実現した。
【実施例1】
【0020】
次に、本発明の好ましい実施の例を図面を参照して説明する。図1は本発明を実施した定規を示す平面図、図2は同じく正面図、図3は同じく底面図、図4は同じく使用時の状態を示す正面図、図5は同じく他の底面図、図6は同じく他の例を示す部分平面図、図7は同じく図6中のA−B断面図、図8は同じくC−D断面図、図9は同じく他の例を示す平面図、図10は同じく正面図、図11は同じく底面図、図12は同じく変形例を示す平面図、図13は同じく正面図である。
【0021】
図14は歪み逃がしの切り込みを示す図、図15は同じく歪み逃がしの切り込みを示す図、図16は同じく歪み逃がしの切り込みを示す図、図17は各歪み逃がしの切り込みを入れた定規の例を示す平面図、図18は他の歪み逃がしの切り込みを示す図、図19は他の歪み逃がしの構成を有する定規の平面図、図20は同じく正面図、図21は同じく他の例を示す正面図、図22は同じく平面図である。
【0022】
図23は同じく切り込みを設けないで歪みが発生しないようにした定規の平面図、図24は同じく折り返して二枚タイプとした定規を示す平面図、図25はアーチ部を重合させ、一方に歪み逃がしを設けた例を示す図、図26は同じく他の例を示す図、図27は同じく他の例を示す図、図28は同じく他の例を示す図、図29は同じく他の例を示す図、図30は同じくアーチ部の方向性を変えた例を示す図、図31は同じくアーチ部の方向性を組み合わせた例を示す図である。
【0023】
図32は同じく折り返し二重とし歪み逃がし機能を備えた定規を示す図、図33は同じく他の例を示す図、図34は同じく他の例を示す図、図35は同じく他の例を示す図、図36は同じく歪みを透孔で逃がす機構を示す図、図37は同じく他の例を示す図、図38は滑り止めに歪み逃がしを含めたアーチ部材の機能を持たせた定規を示す図、図39は同じく折り返して二枚タイプとした図、図40は同じく他の重複タイプを示す図である。
【0024】
図41は同じく折り返し二重とした応用を利用するタイプとした例を示す図、図42は同じく折り返しを用いない場合の可動リンクを示す図、図43は同じく応力の逃げを防止するタイプを示す図、図44は折り返しアーチ部を形成した例を示す図、図45は同じく他の例を示す図、図46は同じく他の例を示す図、図47は同じく他の例を示す図、図48は同じく他の例を示す図、図49は同じく他の例を示す図、図50は同じく二枚のアーチ部を組み合わせた例を示す図、図51は同じく他の例を示す図である。
【0025】
図52は定規本体を屈成させてバネ機能を持たせたタイプを示す図、図53は同じく他の例を示す図、図54は同じく他の例を示す図、図55は同じく他の例を示す図、図56は同じく複数のアーチを組み合わせた例を示す図、図57は定規本体の二箇所の屈成角度を変えた例を示す図、図58は同じく他の例を示す図、図59は同じく他の例を示す図、図60は同じく他の例を示す図、図61は同じく他の例を示す図、図62は同じくエッジに力を受けるタイプを示す図、図63は同じくアーチ部を有する他の例を示す図、図64は同じく折り返し構造とした他の例を示す図である。
【0026】
図65は同じく切り込みを連続的に方向を変えたタイプを示す図、図66は同じく他の例を示す図、図67は同じく他の例を示す図、図68は同じく他の例を示す図、図69は同じく他の例を示す図、図70はアーチ部に対して梃子の原理で定規を下方に押す力を発生させるタイプを示す図、図71は同じく他の例を示す図、図72は同じく他の例を示す図、図73は他の歪み逃がし構造を持つタイプを示す図、図74は同じく使用例を示す図、図75は同じく歪みの逃げ状態を示す図である。
【0027】
図76は同じくカタ付き防止タイプを示す図、図77は同じく他の例を示す図、図78は同じく他の例を示す図、図79は他の例としてアーチ部を有する三角定規を示す図、図80は同じく曲尺タイプを示す図、図81は同じく折り畳み可能や断面L字状としたタイプを示す図、図82は指先を刺激する部材を有するタイプを示す図、図83は同じく三枚重ねタイプとした図、図84は同じく滑り止めを定規の肉厚中間に有するタイプを示す図、図85は従来品の改良型を示す図、図86は同じく他の例を示す図である。
【0028】
図87は長尺タイプとした例を示す図、図88は同じく他の例を示す図、図89は同じく滑り止めシートをバネとして利用するタイプを示す図、図90は同じく他の例を示す図、図91は同じく滑り止めを曲成した例を示す図、図92は実施不可の例を示す図、図93はアーチバネ部材が重合されその端部が昇降するタイプを示す図、図94は同じくバネ部材を介在させた例を示す図、図95は同じく他の例を示す図、図96は同じく他の例を示す図、図97は同じくテンションを得られる紐を介在させた例を示す図、図98は同じくスポンジを介在させた例を示す図、図99は同じくコイルスプリングを介在させた例を示す図、図100はアーチバネの裏面にボックス部を有する構成とした例を示す図、図101は同じくアーチバネ部材に歪み逃がしを備えた例を示す図、図102は同じく他の例を示す図である。
【0029】
これらの図にあって1は定規本体を示している。この定規本体1は主としてプラスチックによる直方形をした素材プレートから形成されるが、この材質はプラスチックのほか、金属、竹材、木材、紙材等によっても形成することが可能なものである。また、この定規本体1は長手方向に沿った側縁に目盛りを入れることにより、物差しとしても使用できるようになることは勿論である。
【0030】
この定規本体1には長手方向に沿った略中央内部に中央部分が上方に膨出されたアーチ部2が一体に形成されている。このアーチ部2は素材プレートの長手方向に沿って平行な一対の切り込み3、3を入れ、その平行な切り込み3、3に挟まれたパートを加熱や押擦、その他射出成形、化学処理等の加工手段で変形加工されることによって形成される。
【0031】
また、前記した切り込み3、3はその両端で幅狭にすぼめられて支点部4、4を形成し、その支点部4、4の先方を小片部3a、3aとしている。即ち、本実施例にあって図1中鎖線で挟まれた部分が実際にアーチを形成した部分となる。さらに、前記支点部4、4及びそれに続く小片部3a、3aを囲むように略コ字状の切り込み5が入れられ、この切り込み5によって歪み逃がし片6、6が形成されている。
【0032】
さらに、前記したアーチ部2の裏面には滑り止め7が設けられている。この滑り止め7はゴムシート等の摩擦係数の大きなシートを接着剤や両面テープ等で貼着するほか、柔らかい滑り止めとなる塗料を印刷する手段でも実行できる。この場合、この塗料で文字や図柄等を描きノベルティとすること等も可能で、この文字や図柄の表出はゴムシートに刻設することでも可能となる。
【0033】
本実施例に係る定規本体1は上記のように構成され、使用に際しては対象となる紙面上等に、この定規本体1を載置し、アーチ部2を押圧すると、そのアーチ部2は切り込み3、3によって形成された開口部に侵入し、滑り止め7が紙面等に接触して位置決めされる。この際、アーチ部2が開口部へ侵入することで余剰となる体積は歪み逃がし片6、6に応力として伝達され、図4として示すように、その歪み逃がし片6、6が上方へ持ち上げられ、定規本体1の作業部には何ら影響を与えることがないようになっている。
【0034】
素材プレートをプラスチックで成形し、それが長尺の場合、肉厚が薄いとしなってしまうため、厚みを略5mm程度の厚さとし、アーチ部2及び支点部4から歪み逃がし片6にかけての裏面を切削8して3mm程度の肉厚として、アーチ部2のバネ性をアジャストすることができる。尚、この長尺物の場合、アーチ部2を長手方向に間欠的に連続させて形成することもでき、定規本体1の最端の歪み逃がし片6aはコ字形でなく、平行な切り込み5aとして、その切り込みを定規本体1の端部にまで形成する構成とすることもできる。尚、肉厚の素材プレートで長尺のものでも幅が広くアーチ部が長ければ格別に切削加工を加える必要はない。
【0035】
また、図9乃至図13は取っ手9を備えた実施例であり、図9乃至図13の場合は前記したように形成したアーチ部2にさらに平行な切り込み3c、3c‥を間欠的に直線状に入れ、別途のアーチ部2a、2aを形成してあり、そのアーチ部2a、2aの裏面には各々前記したような滑り止め7a、7aを備えている。そして、前記したアーチ部2a、2aの頂面間に跨ってコ字状をした取っ手9が架設されており、この取っ手9の架設に際し、一方のアーチ部2aには歪み逃がし用の長孔10が形成されたものとなっている。
【0036】
図12、図13の場合は前記したアーチ部2、2を長手方向に沿って二つ形成した例で、図中の符号も要点のみに付して説明する。この図12、図13の場合は前記した二つのアーチ部2、2の頂面間に取っ手9から弓状に延設された作業桿11、11の端部が固定されているもので、歪み逃がしとしてはアーチ部2、2に連続して持ち上げられる歪み逃がし片6、6が作用することとなる。
【0037】
そして、図14乃至図16は前記した歪み逃がしのための切り込みの例であり、図14Aは前記のとおりである。図14Bの場合は切り込み3、3を延長してその先端を内方に180度方向転換したものであり、そこで形成された幅狭な小片部3aを囲むようにAとは逆向きとしたコ字状の切り込み5bを入れ、歪み逃がし片6を平行な小片に挟んで形成してあり、アーチ部2に加わる力が横方向に作用する場合のものとなる。
【0038】
図15の場合は後述するアーチ部の形状やその組み合わせによって加わる力が横縦となる歪み逃がしの例である。Aは切り込み3、3を狭めて小片部3aを形成するが、その切り込み3、3の先端を各々外方へ向けて屈曲させ、小片部3aの周囲を囲むように一部を開放した略直方形の切り込み5cを入れ歪み逃がし片6を形成している。Bは図14のBに対応する構成で図15Aの切り込み5cを逆方向に入れ、アーチ部2の内側に歪み逃がし片6を形成してある。Cの場合は切り込み3、3の両端を内側に略直角に曲げ、その間に切り込み5dでアーチ部2の端部内で裾を外方へ広げたT字状部を形成し、そこを歪み逃がし片6としている。
【0039】
また、図16の場合は加わる力が横縦横となる歪み逃がしの例である。Aの場合は切り込み3、3の先端をすぼめて幅狭の小片部3aを形成し、さらにその先を外方へ回り込むように屈曲させてある。そして、その屈曲部分の周囲を略コ字状とし、その先端を内側へ回り込むように屈曲させた切り込み5eを入れ歪み逃がし片6を形成している。Bの場合はアーチ部2の端部に前記した切り込み5eを逆向きに入れ、その内部に向って先端を外方に向け回り込むようにした切り込み5f、5fを対称的に入れて歪み逃がし片6を形成している。Cの場合は、切り込み3、3の先端を狭めて小片部3aを形成し、その先端をさらに外方へ向け略直角に屈曲させている。そして、その周囲を略逆C字状となる切り込み5gを一筆書き状で二重に入れ、その内側の中央部は該切り込み5gは未連続とすることで歪み逃がし片6を形成している。
【0040】
さらに、図17は前記した歪み逃がしの構造を応用実施した定規本体1、1‥を示すもので、特に図14AのタイプをA乃至Cに示してある。Aの場合は既述した図1乃至図5に示すものと同タイプであるが、Bの場合はアーチ部2を定規本体1の短手方向に沿って、つまり縦方向に形成したタイプであり、Cの場合はAとBに示すものを組み合わせ、アーチ部2をクロス状に形成したタイプである。また、Dに示す場合は既述した図6に示すものをアーチ部2を一つとして構成したタイプのものである。Eの場合は素材プレートの長手方向に沿った中央部分を切り込んで一体的な帯材を形成し、その帯材を定規本体1側へ折り返してアーチ部2を形成している。この折り返し部は基端が段状部2bとされ、その先端はやはり段状部2bとし、その内方寄りを上下方向に溶着してある。即ち、この構成でアーチ部2を押圧すると、前記した段状部2bが上方へ逃げる歪み逃がし部として作用する。尚、このアーチ部2を形成するため定規本体1との幅差はなくともかまわない。
【0041】
また、図18として示す定規本体1は切り込み3、3よりもやや隙間を有するスリット12、12を一対平行に設け、そのスリット12、12間のパートを前述したような方法でアーチ部2に形成してある。前記したスリット12、12はその先端部分で各々外方へ略45度連続的に屈折され、さらに、定規本体1の四隅にも略45度の角度で一端が開放されたスリット12a、12aが設けられている。この構成の定規本体1にあってアーチ部2を押圧すると、その押圧力はアーチ部2の両端に加わり、前記したスリット12、12aで逃がされ、定規本体1の両端部をBに示すように膨出させる。この力作用は線を引くための作業部に張力として直線的に作用し、その作業部をより直線的とすることができる。尚、前記したスリット12、12、12a、12aの形成角度は略30度〜60度の範囲で任意に設計できる。
【0042】
図19乃至図20で示す定規本体1は中央部分に切り込み3、3により形成されたアーチ部2の両端寄りに上方へ向けて山形の突出部13、13が一体に形成されている。この構成でアーチ部2を押圧すると、その加圧力は突出部13、13で吸収されて歪みを逃がすこととなる。
【0043】
さらに、図21乃至図22で示す定規本体1は、長尺とした素材プレートを略中程から折り返し、重合させ、その上面部分をアーチ部2としたものである。この場合、アーチ部2の先端部分は段部2bを形成し、最先端を下面(定規本体1)にビスや接着剤を使って固定し、前記した段部2b近くに上方へ向けて山形の突出部13を一体に形成してあり、アーチ部2を押すと、その加圧力を突出部13で吸収し、歪みを逃がす構成としてある。
【0044】
図23に示す定規本体1は切り込み3、3によって形成されたアーチ部2を有しており、その定規本体1の四隅に対称的となるアール状の切り欠き14、14‥を形成している。この構成でアーチ部2を押圧すると、切り欠き14、14に挟まれた部分が歪み逃がし片6、6として作用し、持ち上がることで歪みを逃がしてやることができる。また、図24で示す場合は定規本体1の四隅に切り欠き14、14‥を形成した構成は図23で示すと、同様であるがアーチ部2は素材プレートを略中程で折り返して構成し、その先端を固定手段で下面部分に固定してあるもので、アーチ部2を含めた定規本体1の両端が歪み逃がし片6、6の作用をし、上方へ持ち上がるものとなっている。
【0045】
また、図25乃至図29ではアーチ部が重なり合って形成された幾つかの例を示す。かかる形態にあって歪み逃がし構造は前述した構造の各種のものが応用されて付加されることとなる。図25に示す定規本体1に切り込み3、3で形成されたアーチ部2を形成し、そのアーチ部2の中央部分に、さらに切り込み3c、3cを平行に入れ別途にアーチ部2aを形成してある(前述の図9乃至図13を参照)。ちなみに、前記した切り込み3c、3cを長く入れ、アーチ部2aを長く形成した例を図27に示す。この図27の場合、アーチ部2の中央を略平坦か、逆に下方へ膨出させるような構成とすることも可能である。
【0046】
図26に示す定規本体1は切り込み3、3で形成されるアーチ部2の両端に外方を拡開した切り込み3d、3dを対称的に一対づつ設け、アーチ部2の端部に続けて別途のアーチ部2a、2aを形成してある。また、図28に示す場合は、定規本体1の左右に片寄せて、一対のアーチ部2、2を切り込み3、3によって形成してあり、その各アーチ部2、2の内寄りの略半分程度から定規本体1の中央部分にかけて中央が拡開された一対の切り込み3e、3eを入れ、前記したアーチ部2、2に跨るように別途のアーチ部2aを形成してあるもので、このアーチ部2aを押圧することで、この加圧力がアーチ部2、2に伝えられる構成となっている。
【0047】
また、図29として示す定規本体1も定規本体1の左右に片寄せて一対のアーチ部2、2を切り込み3、3によって形成してあり、前記したと同様に切り込み3e、3eを入れて、アーチ部2、2に跨るように別途のアーチ部2aを形成してあるが、本例の場合は前記した切り込み3e、3eの各々の端部を外方に向けて略コ字状に屈折させており、さらに、アーチ部2、2の外方端部にも各々外方に向けて開く略コ字状の切り込み3f、3fを入れてあり、アーチ部2、2が受ける加圧の反力を吸収し、少ない力でもアーチ部2、2が下降できるものとしてある。前記したアーチ部の重合は、アーチの方向性が横方向のみでなく、縦や斜めあるいはその組み合わせとしたものも含んで応用できることは勿論である。
【0048】
図30、図31はアーチ部2の方向性を変えた例を示し、図30の場合は定規本体1の中央部分に斜方向に平行な一対の切り込み3、3を入れ、その切り込み3、3に挟まれたパートをアーチ部2としている。つまり、アーチ部2が定規本体1に対し、斜方向に形成された構成となっている。また、図31として示す定規本体1には切り込み3、3で形成されたアーチ部2が形成されているが、前記切り込み3、3の両端を各々外方へ屈折させ、その屈折部分に沿う略V字状の切り込み3g、3gを入れた構成と、アーチの向きを横及び斜方向に組み合わせたものとしてある。このほか、アーチ方向を横、縦、そして斜方向で自在に組み合わせることが可能である。尚、前記した図25乃至図31には一点鎖線で中心線を設けてあり、この中心線を境として切り込み5、5a等を設けていない側は定規本体の端部が持ち上がってしまうこととなる。
【0049】
また、図32として示す定規本体1の場合は長尺とした素材プレートの略半分程を内寄りとして半幅とし、それを折り返してアーチ部2を形成している。この幅広部分には、前記アーチ部2の裏面に所定ピッチで設けられた滑り止め7、7‥が出入可能な窓孔が穿設されている(本実施例では3個)。アーチ部2の遊端側には幅狭としたスライド部2cが形成されており、このスライド部2cが幅広部(定規本体1)に一体的に切り上げられて設けられたゲート部15に挿通されている。即ち、アーチ部2を押圧すると、その加圧力はアーチ部2の遊端方向へ作用し、スライド部2cがゲート部15内をスライドすることで歪みが逃がされることとなる。
【0050】
図33として示すのは前述した図21乃至図22に示した例と類似する構成であるが、この図33の場合には幅広部(定規本体1)にアーチ部2の裏面に所定ピッチで設けられた滑り止め7、7が出入可能な窓孔16、16が形成されている。アーチ部2の遊端側には歪み逃がしのための山形の突出部13及び段状部2bが形成されているが、この図33に示す実施例の場合には、その段状部2bと定規本体1とを重合させ、上部を突出させ、内部を中空とした略裁頭四角錐状の固定部17を超音波溶着等の手段によって形成してある。
【0051】
図34として示す定規本体1の場合は長尺の素材プレートの内寄りの半分程を略半幅程度として折り返し、アーチ部2を形成してあるが、この場合には折り返し部及び遊端側の定規本体1に切り込みを入れることで反り上がり18、18を設け、アーチ部2の先端は更に内側に折り返し、前記反り上がり18に固定してあり、かつ、その反り上がり18、18の裏面にも滑り止め7、7を備えた構成としている。即ち、本実施例にあってはアーチ部2全体形状がラグビーボール状となり、定規本体1とアーチ部2が同じ伸縮となり歪みの発生はない形態となっている。
【0052】
また、図35に示す定規本体1は前述した図17Eと類似する構成で、略半分程を略半幅程度として折り返し、図33に示す例と同様にアーチ部2を形成し、そのアーチ部2の先端の段状部2bを固定部17で固定した構成としてあるが、この例の場合は定規本体1に折り返し部分及び段状部2bに沿って櫛歯状のスリット12、12を入れてある。このスリット12、12は固定部分や折り返し部分よりも内側に長く切り込まれ、係る構成によって定規本体1には歪みは生じることがなく、スリット12、12に挟まれた部分が持ち上がってアーチ部2における歪みを逃がす。なお、折り返しの形状は図示したもののほか、逆方向としたり、溶着した固定部17も他の構成とすることも可能である。
【0053】
続いて、図36乃至図37には透孔部をアーチ部2の加圧力で収縮させ、歪みを逃がす構成とした定規本体1を示す。図36に示す定規本体1はスリット12、12によってアーチ部2が形成されているもので、このスリット12、12がさらに連続して延設され、例えば図Aに示すように、先端を細くした山形状の透孔部12a、12a‥を互い違いに形成して構成してあり、その透孔部12a、12a‥はアーチ部2の端部に形成されたものとされている。この構成からアーチ部2に押圧力が加えられると、その加圧力が透孔12a、12a‥を収縮させ、アーチ部2の端部2dを上方に持ち上げることで歪みを逃がすこととなる。図37は前記した例の変形例でスリット12に連続する透孔12aのほか、アーチ部2の端部2dの中央部位にダイヤ型の透孔12aを別異に穿設したもので、前記したと同様に透孔12a、12a‥で囲まれたアーチ部2の先端2d部分が上方へ上がることで歪みを逃がすこととなる。なお、前記した透孔12aの形状は無数に考えられるもので、文字や図形を形取ることもでき、その透孔12aを利用してテンプレートとしての作業も行なうことが可能となる。
【0054】
また、図38乃至図40には前記した、特にゴムシートを用いた滑り止め7それ自体にアーチとしてのバネ作用を持たせた形態の定規本体1を示す。図38に示す場合定規本体1には直方形とした窓孔16が穿設されており、この窓孔16の開口上縁に形成された段部にシート状の滑り止め7が貼設されている。この滑り止め7には平行な一対の切り込み3、3が入れられ、図1に示す定規本体1におけるアーチ部2を形成するのと同様に滑り止め7によって一体なアーチ部7bを形成したものとなっている。なお、窓孔16に対する滑り止め7の位置は実施例のみに限らず、開口下縁でもあるいは開口中程に位置させてもよく、これは後述の図39、図40の例でも同様である。
【0055】
図39として示す場合は図32乃至図35として示す、折り返してアーチ部2を形成したように、シート状とした滑り止め7を折り返し、アーチ部7bを形成してあるもので、これの場合は、アーチ部7bを押圧すると、窓孔16からシート状の滑り止め7が対象面に対して膨出する構成となる。図40として示す定規本体1は図1乃至図5として示す定規本体1のアーチ部2の裏面に設けられたシート状の滑り止め7を窓孔16より幅広として、その窓孔16の開口縁に設け、図38で説明したようにその滑り止め7にアーチ部7bを形成した例である。即ち、アーチ部2の下方に滑り止め7に形成されたアーチ部7bが重合される形態となる。
【0056】
また、図41乃至図43には二枚重ねタイプの定規本体1であって歪みを特に逃がすことなく、歪みとなる応用を利用して、対象面に密接させる構造のものを示す。図41に示す定規本体1は前記したように素材プレートを折り返し、アーチ部2を形成し、そのアーチ部2の裏面に滑り止め7を備えたもので、アーチ部2の先端は幅広部(定規本体1)の上面と固定されている。この場合、定規本体1(下方部)の総表面長さよりもアーチ部2の総表面長さを長くすると、初期状態ではBに示すように全体が弓なりに反ったアーチ状となり、ここで机D上等にアーチ部2を押圧させると、長さの差による応力が定規本体1としての両端に作用して、その定規本体1を机D上等に強く密接させることができ、この場合、アーチ部2の上面形状はAに示すように平坦なものでも可能となる。
【0057】
これは、前述した幾つかの折り返し構造とした定規本体1、例えば突起部13を有するもの等全てに応用実施が可能であり、アーチ部2として別部材のアーチ部材2を使用する場合、定規本体1との間で可動リンク19等を使用することもできる。
【0058】
さらに、図43に示す定規本体1は定規本体1の長手方向に沿った両縁を鈍角に下方へ曲折させてあり、定規本体1に下降可能なバネ性を保有させてある。この定規本体1の上面に、中央部位に加圧部を屈曲膨出させたアーチ部2が重合され、その両端部が定規本体1に固定されている。定規本体1の上面にはコ字状をしたゲート部15、15‥が所定ピッチで複数個一体的に形成されアーチ部2はそのゲート部15、15‥に挿通されており、定規本体1の裏面に滑り止め7が設けられている。この構成でアーチ部2の加圧部を押圧すると、その加圧力はアーチ部2全体に伝わって定規本体1を押し、下降させ、滑り止め7が対象面に密接することとなる。
【0059】
図44乃至図49には折り返してアーチ部を形成する幾つかの例を示す。前述の折り返しタイプは長手方向に沿った方向で折り返しをしているが、これは折り返しの先端を定規本体1の略中央部位近くまで両方向から対称的に行なうことも可能であり、図44には素材プレートを短手方向で折り返し、アーチ部2を形成した例であり、この場合、折り返しの折り線個所が長く、バネ性が強くなるので、切り欠き20、20‥を入れることでその強さの調整を図っている。
【0060】
図45の定規本体1は図44のように構成したアーチ部2の略中央部位に切り込み3、3を入れ、別途のアーチ部2aを形成した例であり、図46の場合は折り返して形成したアーチ部2を両端を斜めに切削し、切り込み3、3‥をそのアーチ部2の側縁と平行に入れ、斜状に複数のアーチ部2、2‥を並設した構成とし、このアーチ部2、2‥は利き手と逆の手の人指し指から小指までを独立して押圧作業が行なえるため脳の活性化製品としての効を奏するものとなる。この場合、アーチ部2、2‥を指先の連続するアールラインに沿って配置することもできる。尚、この構成は図45として示す例を応用することも可能である。
【0061】
また、図47として示す定規本体1は素材プレートの長手方向もしくは短手方向のいずれか一方を折り返し、アーチ部2を形成しているが、そのアーチ部2の側縁に前記した切り欠き20、20を対称的に所定間隔で形成し、アーチ部2の略中央部位に縦方向となるアーチ部2aを形成したものとなっている。アーチ部2の両端はアーチ部2aとすることも可能であるが、格別にアーチ部2aとしなくともよい。
【0062】
図48として示す定規本体1は長手方向で折り返してアーチ部2を形成し、そのアーチ部2の側縁に切り欠き20、20‥を入れることで略アーチ部2の中央部位に縦方向のアーチ部2aを形成する構成は図47と類似するものである。本実施例は、アーチ部2の両端に略二等辺三角形をした切り欠き20、20を各々対称的に入れることで、アーチ部2のバネ性の強さを調整したものであり、その三角形の切り欠き20、20を活用して、そこに斜方向のアーチ部2a、2a‥を形成することもできるもので、この基本となるアーチ部2に対し、方向性を種々とした別途のアーチ部2a、2a‥を自在に設計して組み合わせることが可能である。
【0063】
さらに、図49として示すのは素材プレートの短手方向で折り返しアーチ部2を形成したもので、そのアーチ部2の両端はアール状に形成するとともに、アーチ部2の先端縁に切り込み5h、5h‥を適宜ピッチで入れ、アーチ部2のバネ力を調整するとともに、押圧をし易い構成としてある。
【0064】
図50乃至図51として示す定規本体1は二つのアーチ部2、2を合わせて有する形態を示すもので、図50の場合は切り込み3、3により形成されるアーチ部2の上に、折り返しにより形成されるアーチ部2を重ねた形態となっている。図51に示す場合は切り込み3、3により形成されるアーチ部2の両側に、左右から折り返されて形成されたアーチ部2、2の先端を当接もしくは固着させた構成となっている。
【0065】
また、図52乃至図56として示す定規本体1はエッジが応力を受け踏ん張るタイプを示している。図52に示す定規本体1は全体が略コ字状になるよう両縁を下方へ屈折したものとなっており、その両縁と平行に一対の間欠して連続する直線状の切り込み21、21‥を形成し、その平行な切り込み21、21‥に挟まれた部分をバネ状部22とし、定規本体1の前記したバネ状部22が下降する構成としてある。
【0066】
図53として示す定規本体1は図52として示した切り込み21、21‥で挟まれた部分の内側にさらに直線状の切り込みを入れ、その切り込みによって縦方向となるアーチ部2を形成したもので、形成された開口の下面に滑り止め7を配してある。また、両縁の屈折部分は、内側に補強材を付加することも可能であり、さらに、切り込み21、21‥と併せ、あるいは代えてパンチング孔23を定規面、アーチ部2に形成することもできる。アーチ部2の方向性を横方向に変更することも勿論可能である。
【0067】
図54として示す定規本体1は素材プレートの両端を鈍角に拡開させ、そこに沿って前記したような切り込み21、21を入れ中央部位にバネ性を保有させ、そのバネ性を有する中央部位の下面に滑り止め7を備えた構成としている。また、中央部位の表面にはその中央部位を押圧するための押圧板24が重合して備えられており、この押圧板24の上面にはカッターを使用する際に指先を保護するリブ24aが一体に設けられている。
【0068】
図55として示す定規本体1は両縁を略直角に屈曲させ、その中央部位に前記したように切り込み3、3で形成したアーチ部2を一体に形成し、歪み逃がし片6を切り込み5によって形成しているもので、アーチ部2の裏面には滑り止め7が備えられている。また、この定規本体1には前記した切り込み3、3の延長線上に前記した切り込み21、21‥を形成し、定規本体1にアーチ部2に加えたバネ性を持たせたものとしている。
【0069】
図56に示す定規本体1は複数のアーチを重合組み合わせた形態となっている。この場合は素材プレートの中央部位1aを下方に凹ませてあり、その中央部位1aの裏面に滑り止め7を備えている。また、この定規本体1の両縁は内方に屈曲され、別異とした一対の縦方向のアーチ部材2、2の頂面に跨るように重合された一体物とされている。この各アーチ部材2、2の裏面にも滑り止め7を備えている。また、このアーチ部材2、2の外方寄り及び定規本体1の中央部位1aの近傍には前記したような切り込み21、21‥を入れ全体として十分なバネ性を保有させたものとしている。
【0070】
また、図57乃至図61には定規本体1の一方側縁が加圧によりスライドし、他方は応力を受け踏ん張るようになるタイプを示している。この場合、素材プレートの中央より一方縁に片寄せて両縁を鈍角に下方へ向けて屈曲してある。即ち、屈曲角度に差異を持たせてあるが、この形状は全体を半径距離に差異を持たせたアールで形成することも可能である。図57で示す実施例の定規本体1では平坦部分の裏面に滑り止め7を備えるとともに幅広となる側の端縁は上方へ向けて折り曲げ、机Dとの当接面1bをアールとして滑り易くしてある。平坦部を挟む部分には前記したような切り込み21a、21bが形成されているが、アールとした当接面1bを有する側の切り込み21aは21bよりも広く構成し、より一層の押圧に対する抵抗を小さくし、当接面1bのスライドを補助している。一方側は屈曲角度と切り込み21bの幅狭のため、抵抗が大きくなり押圧力に対して踏ん張る形態となる。なお、切り込み21a、21bはパンチング孔23等によっても代替可能である。
【0071】
前記した構成は当接面1bを有する側の肉厚をその端縁に向かって徐々に薄くする構成とすることでより一層の効果が図られ、図58に示すように当接面1bを有する側を軽い材質のもので成形し、他側を重量材25で形成し、連結することも可能でこの連結は他側の端縁をBに示すように挟み込む構成とすることもできる。さらには、前記した当接面1bは連続するものではなく、爪片状として所定ピッチで間欠的に形成することもでき、この当接面1bに代えて図59に示すようにローラ26を取り付けること等もできる。
【0072】
図60に示す定規本体1は上記したような一方を幅広として、平坦部に切り込み3、3でアーチ部2を形成し、切り込み5で歪み逃がし片6を形成してあり、アーチ部2の裏面には滑り止めを備えている。この実施例ではアーチ部2の位置は一縁側に片寄っているが図55で示したように、切り込み3、3の延長線上に間欠的に切り込み21、21‥を入れ、その平坦部自体にバネ性を持たせてある。尚、この場合の切り込み21、21は端部寄りを長く、中央側を短くしてあり、前記したように、その幅を21a、21bとして差異を持たせることもできる。
【0073】
図61として示す定規本体1は図60に示す構成でアーチ部2を折り返しによって形成したものであり、この場合、アーチ部2は平坦部上に重合するがその両側の切り込み21、21‥は対称的ではなく、千鳥状に相互に位置をずらせて形成したものとしている。
【0074】
また、図62には定規本体1を強度のある素材で形成し、定規本体1自体は下降することなく、両縁に力が入り踏ん張るタイプを示す。Aとして示す定規本体1は強度のある硬質材で縦方向のアーチを連続してあるもので、略ハーフパイプ形状となっている。B、Cとして示す実施例の定規本体1は両側縁に前記したようなハーフパイプ状のアーチ部2、2を有するベースプレート上に長手方向に沿うアーチ部27を重合させたもので、そのアーチ部27の両側にはハーフパイプ状のアーチ部2、2に重合するアーチ27a、27aが一体に形成され、そのアーチ27a、27aは中央に向かい徐々に幅広となるように形成されている。
【0075】
図63として示す定規本体1はAが平面図、Bが底面図となっている。この定規本体1は長手方向に沿った両側部に断面が略山形とした凸面となっており、その裏面は逆に凹面とされている。この凸面間に挟まれた部位の略中央に切り込み3、3によって形成したアーチ部2を形成し、切り込み5によって歪み逃がし片6、6を形成しているもので、アーチ部2の裏面には滑り止め7が備えられている。また、この場合、アーチ部2により弾性が出るようにパンチング孔23を穿設することもできる。尚、図中28は壁等に掛け吊すためのフック孔を示している。この定規本体1は一方の凸面とアーチ部2の一側縁を指先で押えることになる。すると、アーチ部2の下面と一方の凸面が同時に対象面と密接し、アーチ部2と共に押えられない一側縁には上方へ向う逃げが生じることとなる。この形態はアーチ部2を折り返す構成としても可能である。
【0076】
図64として示す定規本体1は素材プレートの長手方向に沿った一縁に断面を略山形とした凸面とし、その裏面は凹面としている。この凸面の頂面に端縁が至るように素材プレートを短手方向で折り返し、その折り返し部に曲状としたアーチ部2を一体に形成し、アーチ部2の裏面に滑り止め7を備えている。この定規本体1のアーチ部2を押圧すると、凸面(凹面)の外側エッジが踏ん張り、定規本体1の底面が対象面と密接するものとなっている。
【0077】
また、図65乃至図69に素材プレートに種々の直線的スリット12を組み合わせて入れ、アーチ部もしくはバネ性保有部を形成するタイプの定規本体1を示す。図65に示す定規本体1は平坦な素材プレートの長手方向に沿った略中央部に平行なスリット12を入れ、そのスリット12の端部を直角方向で連続させるとともに、スリット12の一方を延長し、直角に屈折させて素材プレートの長手方向の端縁で開放している。そして、スリット12で挟まれた部分の鎖線で挟まれた部分を中央部位が膨出したアーチ部2としている。このアーチ部2を押圧するとスリット12の形態から図中矢印方向へ逃げ応力が生じ、定規本体1の底面が対象面と密接する。アーチ部2の裏面には滑り止めが備えられている。この例では、スリット12で形成される各辺縁に単位の異なる長さ目盛りを入れ、手首や指先を利用して曲成して保持し、各単位での物差しとして利用することも可能となる。
【0078】
図66として示す定規本体1は図65の定規本体1の場合よりも、スリット12をさらに延長し、短手方向の端縁で開放した構成としている。即ち、スリット12が三重となっているもので、その中央のスリット12を挟んで平行に一対のアーチ部2、2を構成している。この場合、アーチ部2、2の各々の裏面に滑り止めが備えられている。また、図67、図68に示す定規本体1は各々図65、図66の変形させたもので、図67の場合はスリット12で挟まれた部分を一端が持ち上がった状態のバネ片29としており、図68の場合は、このバネ片29、29を平行に構成したものとなっている。この場合、各バネ片29の裏面には滑り止めが備えられている。
【0079】
図69として示す定規本体1は素材プレートの長手方向に沿ったスリット12の端部を直角に屈曲させ、そのスリット12を略コ字状としたもので、そのスリット12に囲まれた部分を長手方向が持ち上がるバネ片29としているもので、Aに示す例ではスリット12をさらに延長し、素材プレートの長手方向に沿った端縁で開放している。また、Bで示す場合はその開放はなく、バネ片29の持ち上がり縁と逆方向の素材プレート端縁がバネ片29の押圧で浮き上がり、その浮き上がりで他の端縁(エッジ)に力を伝達している。これをより効果的とするためにはスリット12の直角に屈曲された端部近くの外側にその浮き上がりを防止した凸部を形成することで、浮き上がりに要される力を全て他の端縁に伝えることができる。
【0080】
図70乃至図72に示す定規本体1はアーチ部2の押圧力で梃子の原理を応用し、定規本体1の底面を対象面に密接させるタイプを示している。この図70に示す定規本体1は一方を折り返してアーチ部2とし、その裏面に滑り止め7を備え、その滑り止め7が出入する窓孔16を穿設している。また、アーチ部2の先端を上方へ屈曲させて係合部2eとしてあり、この係合部2eは他方を折り返して溶着し、先端の弧状とした受部30の内面と係合している。この定規本体1のアーチ部2を押圧すると、滑り止め7は窓孔16内に入り、その時係合部2eは受部30を斜上方へ押し上げる力を加え、その力で定規本体1の端部には下方へ押し付けられる力が発生することとなる。
【0081】
図71に示す場合はアーチ部2を別部材を用いて設けたもので、その両端に係合部2e、2eを一体形成したものとなっている。受部30、30は素材プレートの両側を折り返して形成してあり、アーチ部2の押圧による梃子の原理の力は定規本体1の両端に伝えられる。さらに、図72で示す定規本体1はアーチ部2のほか、受部30、30の部材も各々別部材により形成し、全体で4パーツとしてあるもので、その作用は図71の定規本体1と同様となる。
【0082】
図73乃至図75では一枚の素材プレートからなる定規本体1で歪み逃がしの機能でアーチ部2と定規面とのカタ付きを防止するタイプである。ここに示す定規本体1は素材プレートに一対のデジタル波形をしたスリット12、12を入れ、そのスリット12、12間の部分を裏面に滑り止めを備えたアーチ部2としている。即ち、このアーチ部2は平面で見ると複数の曲がりを有する形態とされている。この定規本体1でアーチ部2を押圧すると図73中の矢印方向へ逃げが発生し、アーチ部2が収縮する(図75参照)。ここで、アーチ部2と同時に定規面を指先で押えると、スリット12、12間でアーチ部2がカタ付いてしまうことを防止できる(図74参照)。
【0083】
図76に示す定規本体1は図1乃至図5として示す定規本体1の変形例で、アーチ部2の裏面の滑り止めのほかに、アーチ部2の長手方向に沿った両縁上面及び開口縁に沿った上面に各々直状の滑り止め7b、7b、7c、7cを備えた構成となっている。ここで、アーチ部2を押圧するとき、指先で滑り止め7b、7cを同時に押え、アーチ部2の固定を行なう。これは特にアーチ部2が長く構成されたときに有効となる
【0084】
図77乃至図78には一方を折り返してアーチ部とした定規本体1にあってそのアーチ部と定規面との間のカタ付きを防止するタイプを示す。この実施例では折り返して形成されたアーチ部2の側縁に前述した切り込み21、21‥を形成しているが、この切り込み21、21‥は特になくともよい。窓孔16の側縁上部には前記したような直状の滑り止め7c、7cが設けられている。この滑り止め7c、7cはアーチ部2の裏面に形成してもよい。ここでアーチ部2を押圧すると、滑り止め7c、7cによってカタ付きを防止されて滑り止め7は窓孔16内に入って対象面と密接するが、切り込み21、21‥を形成しておくと図78Bに示すようにアーチ部2の両縁を外方に曲げて、より一層強く滑り止め7の密接を得ることができる。
【0085】
前記してきた例は直状定規のみならず、前記したように種々の定規に応用できるもので、その一例として図79に二等辺三角定規本体1に応用した例を示す。この場合の切り込み3、3は平行な放射状として三方状のアーチ部2を形成し、その各端部には切り込み5、5によって歪み逃がし片6、6を形成している。また、図80として示す定規本体1は直角とした曲尺タイプのもので、この場合には、長尺部と短尺部の各々に図1乃至図5で示したようなアーチ部2、2を切り込み3、3で形成し、切り込み5、5によって歪み逃がし片6、6を形成している。
【0086】
図81には折り畳めるタイプとカッティング用の断面L型タイプを各々A、BそしてC乃至Fとして示す。A、Bの折り畳める定規本体1は中央部で分割され、その一隅に枢支部31を備えている。この定規本体1は通常、分割部の一方を押えても他方が回動してしまうが、本実施例ではその分割部近くに各々アーチ部2、2を切り込み3、3で形成して、切り込み5及び5aにより歪み逃がし片6、6aを形成している。また、直状に延ばした状態で切り込み5a、5aは相互に連続されるものとなる。この構造では指先で同時に二つのアーチ部2、2を押えることができ、前記した一方の回動を防止することができる。
【0087】
また、図81C乃至Fには主にカッティング用として使用される定規本体1を示す。この定規本体1には切り込み3、3で形成したアーチ部2及び切り込み5、5で形成された歪み逃がし片6、6が形成されているもので、定規本体1の長手方向に沿って一縁にはL型に形成された立ち上がり壁32が一体に形成され、その立ち上がり壁32の外表面の金属製のカッターガイド33を両面テープ、ネジ等で備えている。このL型とすることで特に長尺で肉薄の場合のしなりを防止できる。尚、図中28は前記したと同様に掛け吊の透孔を示している。
【0088】
図82には、前記した段落0060で図46を説明したものの変形例の一つとして利き手と逆の指先を刺激することで脳の活性化も図れるタイプの定規本体1を示している。この実施例におけるアーチ部2は指の添え方に即して斜方向としてあるが、特にこの方向性はこだわるものではない。切り込み3、3で形成され、端部に切り込み5、5で歪み逃がし片6、6を形成し、裏面に滑り止め7を備えたアーチ部2の中央部位に切り込み片34を形成し、その切り込み片34は先端を上方に向けて曲成されたものとなっており、通常、その先端はアーチ部2内に沈んだ状態となっている。ここで、アーチ部2を押圧すると、切り込み片34が突出して指先を刺激することとなる。なお、この切り込み片34はボッチ等の突起物に代替して当初より指先に刺激を与えるものでもよく、その際、突起物の数は複数でもよい。さらには、アーチ部2は折り返して形成されるものでもよい。
【0089】
図83に示す定規本体1はベースとなる素材プレート上の長手方向に沿った中央部位に別部材で折り返して成形したアーチ部2を重合しており、その折り返し間にさらに別部材の平板35を設けた構成としてある。定規本体1の素材プレートの両側縁下方にはエッジ1d、1dが一体的に設けられており、アーチ部2の両側縁に沿って間欠的に切り込み21、21‥が設けられ定規本体1にもバネ性を持たせており、その切り込み21、21‥に挟まれた部分の裏面には滑り止め7が備えられている。
【0090】
この定規本体1の両側縁には物差しとして長さの測定も可能とする目盛り36、36‥が所定ピッチで設けられ、アーチ部2の表面には一定の長さの目安となるマーク36a、36aが付されている。また、アーチ部2は折り返し部からその先端にかけて徐々に縦方向のアールを加えた構成とし、先端付近では略ハーフパイプ状とされている。この先端には透孔2fが形成され、その透孔2fに平板35に設けられたフック35aが掛け止めされているもので、より安定した状態で作業が行なえるものとなっている。また、前記した目盛り36はアーチ部2に付すこともでき、その場合の単位はメートル法のみならずヤードポンド法、尺貫法等の他の単位でも可能である。
【0091】
また、図84として示すのは図38乃至図40として示した例の変形例で、滑り止め7を定規本体1の下面よりも浮かせた状態で保持している。Aの場合は窓孔16の全面に滑り止め7が亘るように定規本体1の窓孔16の内壁面に滑り止め7を保持させた形態であり、Bの場合は定規本体1を二枚重ねのものとして、その間に滑り止め7を挟持させたもので、アーチ部2を押し下げた時、定規本体1に強力な固定力とカタ付きの防止が得られる。さらに、図84のC乃至Jに滑り止め7の窓孔16への設置構造の例を幾つか示す。Cにあっては窓孔16の上面にフレキシブルな素材のシート状滑り止め7を設け、それをアーチ部2で押下げる構造としている。この場合、アーチ部2を使用しなくとも、シンプルに指で直接この滑り止め7を押圧、下降させることもできる。また、指で押圧するタイプとしてJに滑り止め7の表面に凸部を一体に形成したものを示すが、この凸部は直方体でも、表面がアーチを形成する曲面としてもよい。また、Dに示すのは滑り止め7を二枚重ねとしたもの、Eには上下に凸部を形成した例を示す。そして、Fはアーチ部2の下面に押圧用凸部を格別に形成したもの、Gにはこの押圧用凸部に代え、別途の滑り止め7を設けたものを示している。さらに、HとIでは定規本体1の窓孔16の下面側に滑り止め7を配したものを示している。このタイプで二枚タイプの定規とした場合、滑り止めシート7と窓孔16との間には隙間を形成しても、しなくとも実施することができる。
【0092】
図85として示す定規本体1は特許文献に記した技術に改良を加えたもので、定規本体1のベースプレート上にアーチバネ部材2を、その端部のアール状稼動部2gを押え金具37で被せ、下方からネジで固着してあり、アーチバネ部材2の裏面には押圧用の凸部2hが一定の間隔をおいて一体形成されている。ベースプレートには窓孔16が設けられ、その窓孔16には上下に凸段部を有する滑り止め7が形成されるとともに、窓孔16の開口縁上面にはアーチバネ部材2の凸部2hをガイドするリブ1iがネジ等で固定されているもので、このリブ1i及び滑り止め7は一体物ではなく、途中に切れ目が形成されている。また、滑り止め7はその定規本体1の部位により下面にのみ凸部を形成したものとすることもでき、本実施例における滑り止め7は滑り止め機能に加えアーチバネ部材の両端を下面より浮かせる機能、カタ付きの防止機能をも兼用している。また、定規本体1が長尺でアーチバネ部材2が重量があり、両端の滑り止めテンションのみではこのアーチバネ部材2を支えることが困難となる場合には図に示すように補強板バネ52を滑り止め7の上面位置に挟み込む構成とすることもできる。この場合、補強板バネ52には例えば連続クランク状とした切れ目を入れる等して、撓りや下降動作を保持させることとなる。
【0093】
また図86に示すように、二枚のアーチ部2、2あるいは一枚のアーチ部2の間に横擦れ防止用のゲート部38を介在させると滑り止め7にアーチ部2の側縁を押し下げて生じる回動によるブレがなくなり、カタ付きと同時にその横擦れの発生も防止することができる。
【0094】
図87乃至図88は定規本体1を長尺のものとした場合、アーチ部や取っ手等で持ち上げた場合、全体がしなってしまうことがあり、これを防止するため補強リブを付けることとなるが、この場合温度変化等に起因して全体が反ってしまうことがあり、これを防止するタイプを示す。図87として示す定規本体1はアーチ部2の両側縁に沿って補強リブ1i、1iを設け、そのリブ1i、1iに所定ピッチで切れ目を入れた構成としてある。ここで補強リブ1i、1iは素材プレートとは別材の角材等を固定したものでよい。リブ1i、1iがない場合、Cに示すようにアーチ部2を持ち上げると定規本体1がしなってしまうが、リブ1i、1iによりDに示すようにしなりが生じることもなく、切れ目の存在によって温度変化等による反りが生じてしまうこともなくなる。
【0095】
図88で示す定規本体1は一枚の素材プレートに図1乃至図5に示すように切り込み3、3でアーチ部2を一体に形成した場合で、この場合の補強リブ1i、1iはBで図示するように窓孔16の開口縁を山形に屈曲突設させて形成し、その補強リブ1i、1iに所定ピッチで切れ目を入れたものであり、作用効果としては図87のものと同様となる。
【0096】
図89乃至図92で示すのは滑り止め7をシート状として、その滑り止め7自体にもバネ性を保有させるタイプである。尚、図89Aの他はアーチ部2の図示を省略してある。この図89で示す定規本体1には窓孔16が形成され、その窓孔16の開口上縁には段部が形成され、その段部にシート状とし、下面に凸部を有する滑り止め7が設けられている。この滑り止め7をアーチ部2で押圧すると、Bに示すように、滑り止め7は伸び曲がり、対象面と密接する。この場合、滑り止め7の凸部はシート材に貼装することでも可能である。
【0097】
図90として示すのは上記したシート状の滑り止め7を伸ばし曲げして対象面に密着させるタイプの種々の変形例である。Aの場合はより伸び曲がり、下降し易いように滑り止め7のシート状部の下面に凸部に沿って切り込みを入れた例で、Bの場合にはその切り込みを上下面に対称的に入れた例である。また、Cとして示すのは図89として示したと同様に凸部をシート状とした滑り止め7の下面に設けたもので、Dは同じく中程に、Eは同じく上面に設けたものである。さらにFとして示すのは、定規本体1の窓孔16を円形に形成し、滑り止め7をその窓孔16に合わせてドーム状に形成したものである。ここに格別に図示しないが、シート状とした滑り止め7に間欠的な透孔や網目状の透孔を入れたり、シート状とした滑り止め7の両縁に複数の翼片を所定ピッチで形成し、その翼片で支持する構成とすること等も可能である。
【0098】
図91として示す定規本体1は窓孔16の開口縁段部にシート状とした滑り止め7の両縁を折り曲げ、通常はその折り曲げ部分を浮かした状態として保持している構成のもので、アーチ部2でこれを押圧すると、Bに示すように、その折り曲げ部分が縮んで接触部とされる凸部が下降することとなる。また、図92として示す場合は実用として不可の例であり、シート状とした滑り止め7を当初よりたるませたり、途中段状に屈折させた場合はこれを押し伸ばしてもテンションがなく結局はカタ付きが発生してしまうこととなってしまう。
【0099】
また、図93として示す定規本体1は特許文献に記載された先行技術を改良した例で、素材プレートに切り込み3、3により形成したアーチ部2、2を最端部に至るまで複数個を連続して形成し、その各々に歪み逃がし片6、6aを形成するとともに裏面には滑り止め7、7‥を備えたものとしている。この例では係る構成とした定規本体1上、特に最端となるアーチ部2の中央部分を挟んで上下方向の長孔を有するブラケット39、39を備え、そこに定規本体1上に亘る長尺の別途のアーチ部材2の端部に通したシャフト40を前記ブラケット39、39の長孔に挿通した形態となっている。この構成ではアーチ部材2を押圧すると、定規本体1に形成されたアーチ部2、2‥を押し、滑り止め7、7‥を対象面に密接させ、歪み逃がし片6、6aも作用する。加えて、最端部分となるアーチ部2はシャフト40で強く押圧され、より全体として強固な密接ができるものとなる。なお、最端部分のアーチ部2は図では横方向に形成してあるが、縦方向に形成できることは勿論である。
【0100】
図94として示すのは滑り止め7の昇降をバネ材、特に板バネの弾性を利用して行なう構成のものである。Aとして示すのは第一例の初期状態、Bは押圧時の状態を示し、定規本体1の窓孔16の開口上縁の段部にクランク状に曲折した板バネ41、41を固定し、その板バネ41、41に滑り止め7を保有させたものとしてあり、この滑り止め7をアーチ部2によって押圧すると板バネ41、41の弾性が下方外方へ作用し、滑り止め7を下降させるとともに、その滑り止め7を横方向に伸ばした状態で対象面に密接することとなる。
【0101】
また、図94Cとして示すのは板バネ41、41に少なくとも一以上のS字状の屈曲部を備えたもので、滑り止め7をアーチ部2によって押圧すると、板バネ41、41が前記屈曲部で伸び、滑り止め7を下降させることとなる。この場合の板バネ41、41はコイルバネで代替することもできる。加えて、少なくとも一方の板バネ41の先端を滑り止め7の側面に形成された溝内でスライド可能とすることもできる。係る構成では滑り止め7をアーチ部2で押圧すると一方の板バネ41の先端が溝内でスライドするがこの状態で滑り止め7をアーチ部2と対象面間で挟圧し、板バネ41の先端を位置決め固定してカタ付きを防止することとなる。
【0102】
図95として示すのは滑り止め7の側面に所定間隔で貫通孔44、44‥を形成し、その貫通孔44、44に両側から平坦な板バネ41、41‥の先端を挿入してある例である。この場合の滑り止め7は複数枚を重合し、貫通孔44、44‥以外の部分は一体的に連結した構成でもよい。Bにおいて示す鎖線の円形、楕円形はその一体化の連結部分を示している。この板バネ41、41はその基端を定規本体1にビス42、42で固定されているが、先端は貫通孔44内で特に固定されず、スライド可能としてもよい。また、Bに示すように、前記したビス42、42‥間を別異のジョイント部材43で連結し、一体構成とすることも可能である。このジョイント43を用いると、板バネ41を貫通孔44内でスライド可能とした時、各々のブレが矯正されることとなる。
【0103】
図96として示すのは図95として示した例の変形例で、二枚の板バネ41、41を間隔を隔てて重合し、滑り止め7に装着したもので、この滑り止め7は二枚の板バネ41、41で部分挟持された構成となる。ここで、ビス42は二枚の板バネ41、41を挿通するが、板バネ41、41間にはパイプ状のスペーサ45が介在され、このスペーサ45内に前記ビス42は挿通される構成となっている。
【0104】
また、図97として示すのは二枚の滑り止め7、7を重合し、その間に一本の紐材47、例えばゴム紐、ワイヤー、テグス等をジグザグに挿通してある例である。この場合、定規本体1の窓孔16の開口縁にフック46、46‥を並設し、そのフック46、46‥に一本の紐材47を順次掛け回し、ジグザグ状としているが、その紐材47の始端及び終端はビス42等で固定されることとなる。なお、滑り止め7、7は紐材47が挿通されている部分以外は一体的に連結されており、この構成は滑り止め7を三枚重合として、紐材47を互い違いのジグザグ状に掛け回す構成とすること等もできる。
【0105】
図98乃至図99として示すのは別異の弾性材を介在させて、滑り止め7を昇降させる構成である。図98の場合は定規本体1の窓孔16の開口段部にスポンジ48、48を介在させ、そのスポンジ48、48に滑り止め7の側縁を重合させてあり、このスポンジ48、48の収縮で滑り止め7が下降してカタ付きを防止している。図99の場合は、前記したスポンジ48、48に代えて、プラスチック製の蛇腹式バネ49、49を介在してあるもので、作用は図98のものと同様となる。
【0106】
図100として示す場合は素材プレートに切り込み3、3を入れ、アーチ部2を構成した定規本体1に別部材としてのアーチ部材2を重合して設けたタイプの改良型である。定規本体1には図1乃至図5で説明したような切り込み3、3で形成されたアーチ部2、2‥を間欠的に連続して設けてあり、このアーチ部2、2の裏面には滑り止め7が備えられており、この滑り止め7は窓孔16の開口上縁にも至るカタ付き防止のタイプとされ、各アーチ部2、2‥の両縁には歪み逃がし片6、6が形成されている。さらに、定規本体1の両端部分には前記したアーチ部2と同様の構成で縦方向に裏面に滑り止め7を備えた別途のアーチ部2が形成されている。
【0107】
この定規本体1の上面には端部をアール状稼動部2gを形成した別途のアーチ部材2が備えられており、このアーチ部材2のアール状稼動部2gは定規本体1の最端部の縦方向としたアーチ部2の頂面に当接されており、この最端部は下方からビス42、42で固着されて押え金具37により被包されており、また、この押え金具37には縦方向のアーチ部2の歪み逃がし片6の持ち上がりを許容する穴37aが形成されている。また、前記した別途のアーチ部材2の裏面には横方向に形成された各アーチ部2、2‥の歪み逃がし片6、6‥の持ち上がりを受けるボックス部50、50‥が形成されている。
【0108】
図101として示す定規本体1は、定規本体1に切り込み3、3で形成したアーチ部2、2‥を横方向にサイズを変えて連続して形成したものの変形例で、前記した図93の場合と同様に定規本体1の上面に別途のアーチ部材2を有し、そのアーチ部材2の端部は、定規本体1における最端のアーチ部2の頂面にブラケット39とシャフト40を用いて位置決めされている。ここで窓孔16はアーチ部2の幅よりも広く形成され、その窓孔16の開口上面にシート状をし、裏面に凸部を有する滑り止め7が設けられた構成としている。またアーチ部2の立ち上がり位置ライン2jは図Fとして拡大して示すように、滑面の連続ではなく、やや段差を付けた構成とし、クリック感を出すように図られている。
【0109】
また、この実施例にあっては窓孔16の側部を切り起こして係止フック51、51‥を形成し、この係止フック51、51‥を滑り止め7のシート部に形成された穴7h、7hに引っ掛けて固着することでこの滑り止め7の交換も可能としてある。なお、滑り止め7の下方の凸部はEに示す底面図のようにブラケット39、39の間に収まるようになっている。また、図中51aは係止フック51の切り起こした穴である。なお、この実施例における滑り止め7の取り付け構造は既述した種々のものをすべて応用実施することができる。
【0110】
さらに、図102として示すのは、素材プレートに窓孔16を予め穿設し、その窓孔16の開口縁上に、別途のアーチ部2を形成した素材プレートと滑り止め7を重合させて止着して構成した例である。この実施例にあっては使用する滑り止め7は伸びるシート材の上下に凸部としてハードな滑り止めを対称的に重合したものとしている。この滑り止め7の上面に、滑り止め7と略同サイズとした別途素材のプレート、それも図1乃至図5で説明した構成の定規本体1、即ち、切り込み3、3でアーチ部2を形成し、そのアーチ部2の端部に切り込み5a、5aによって上方へ持ち上がる歪み逃がし片6a、6aを形成したものを重合し、素材プレートの窓孔16の開口縁上面にビス42、42‥の手段で固着してある。
【0111】
上記した構成の素材プレート上には別途のアーチ部材2が設けられ前述したように、そのアーチ部材2の端部のアール状稼動部2gを、素材プレートの最端に設けられ、裏面に滑り止め7を備えた縦方向のアーチ部2の頂面と当接させ押え金具37により被包した構成としている。また、別途のアーチ部材2の裏面には素材プレート上に配されたアーチ部2の歪み逃がし片6aの持ち上がりを受けるボックス部50が切り欠き状態として形成される。ここで別途のアーチ部材2を押圧すると素材プレート上に配されたアーチ部2を押し下げ、その素材プレート上のアーチ部2が滑り止め7の上方の凸部を押し、シート部を伸ばして下方の凸部を対象面と当接させることとなる。また、別途のアーチ部材2の端部のアール状稼動部2gが縦方向のアーチ部2を押圧し、その裏面の滑り止め7を対象面に密接させることとなる。
【産業上の利用可能性】
【0112】
本実施例に係る定規は上述のように構成されている。これは種々の形態の定規に応用できることは前述したとおりであり、また、滑り止め7としては、ゴムを使用すると時として紙面等にそのゴムの色が付着してしまう虞もあり、ゴムとプラスチックを合わせた素材を使用することが望ましく、また、対象が木材等の場合、この滑り止め7は多数の針や鋲、あるいはスパイク状のものを用い、喰い込ませるようにする事等も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【図1】本発明を実施した定規を示す平面図である。
【図2】正面図である。
【図3】底面図である。
【図4】使用時の状態を示す正面図である。
【図5】他の底面図である。
【図6】他の例を示す部分平面図である。
【図7】図6中のA−B断面図である。
【図8】C−D断面図である。
【図9】他の例を示す平面図である。
【図10】正面図である。
【図11】底面図である。
【図12】変形例を示す平面図である。
【図13】正面図である。
【図14】歪み逃がしの切り込みを示す図である。
【図15】歪み逃がしの切り込みを示す図である。
【図16】歪み逃がしの切り込みを示す図である。
【図17】各歪み逃がしの切り込みを入れた定規の例を示す平面図である。
【図18】他の歪み逃がしの切り込みを示す図である。
【図19】他の歪み逃がしの構成を有する定規の平面図である。
【図20】正面図である。
【図21】他の例を示す正面図である。
【図22】平面図である。
【図23】切り込みを設けないで歪みが発生しないようにした定規の平面図である。
【図24】折り返して二枚タイプとした定規を示す平面図である。
【図25】アーチ部を重合させ、一方に歪み逃がしを設けた例を示す図である。
【図26】他の例を示す図である。
【図27】他の例を示す図である。
【図28】他の例を示す図である。
【図29】他の例を示す図である。
【図30】アーチ部の方向性を変えた例を示す図である。
【図31】アーチ部の方向性を組み合わせた例を示す図である。
【図32】折り返し二重とし歪み逃がし機能を備えた定規を示す図である。
【図33】他の例を示す図である。
【図34】他の例を示す図である。
【図35】他の例を示す図である。
【図36】歪みを透孔で逃がす機構を示す図である。
【図37】他の例を示す図である。
【図38】滑り止めに歪み逃がしを含めたアーチ部材の機能を持たせた定規を示す図である。
【図39】折り返して二枚タイプとした図である。
【図40】他の重複タイプを示す図である。
【図41】折り返し二重とした応用を利用するタイプとした例を示す図である。
【図42】折り返しを用いない場合の可動リンクを示す図である。
【図43】応力の逃げを防止するタイプを示す図である。
【図44】折り返しアーチ部を形成した例を示す図である。
【図45】他の例を示す図である。
【図46】他の例を示す図である。
【図47】他の例を示す図である。
【図48】他の例を示す図である。
【図49】他の例を示す図である。
【図50】二枚のアーチ部を組み合わせた例を示す図である。
【図51】他の例を示す図である。
【図52】定規本体を屈成させてバネ機能を持たせたタイプを示す図である。
【図53】他の例を示す図である。
【図54】他の例を示す図である。
【図55】他の例を示す図である。
【図56】複数のアーチを組み合わせた例を示す図である。
【図57】定規本体の二箇所の屈成角度を変えた例を示す図である。
【図58】他の例を示す図である。
【図59】他の例を示す図である。
【図60】他の例を示す図である。
【図61】他の例を示す図である。
【図62】エッジに力を受けるタイプを示す図である。
【図63】アーチ部を有する他の例を示す図である。
【図64】折り返し構造とした他の例を示す図である。
【図65】切り込みを連続的に方向を変えたタイプを示す図である。
【図66】他の例を示す図である。
【図67】他の例を示す図である。
【図68】他の例を示す図である。
【図69】他の例を示す図である。
【図70】アーチ部に対して梃子の原理で定規を下方に押す力を発生させるタイプを示す図である。
【図71】他の例を示す図である。
【図72】他の例を示す図である。
【図73】他の歪み逃がし構造を持つタイプを示す図である。
【図74】使用例を示す図である。
【図75】歪みの逃げ状態を示す図である。
【図76】カタ付き防止タイプを示す図である。
【図77】他の例を示す図である。
【図78】他の例を示す図である。
【図79】他の例としてアーチ部を有する三角定規を示す図である。
【図80】曲尺タイプを示す図である。
【図81】折り畳み可能や断面L字状としたタイプを示す図である。
【図82】指先を刺激する部材を有するタイプを示す図である。
【図83】三枚重ねタイプとした図である。
【図84】滑り止めを定規の肉厚中間に有するタイプを示す図である。
【図85】従来品の改良型を示す図である。
【図86】他の例を示す図である。
【図87】長尺タイプとした例を示す図である。
【図88】他の例を示す図である。
【図89】滑り止めシートをバネとして利用するタイプを示す図である。
【図90】他の例を示す図である。
【図91】滑り止めを曲成した例を示す図である。
【図92】実施不可の例を示す図である。
【図93】アーチバネ部材が重合されその端部が昇降するタイプを示す図である。
【図94】バネ部材を介在させた例を示す図である。
【図95】他の例を示す図である。
【図96】他の例を示す図である。
【図97】テンションを得られる紐を介在させた例を示す図である。
【図98】スポンジを介在させた例を示す図である。
【図99】コイルスプリングを介在させた例を示す図である。
【図100】アーチバネの裏面にボックス部を有する構成とした例を示す図である。
【図101】アーチバネ部材に歪み逃がしを備えた例を示す図である。
【図102】他の例を示す図である。
【符号の説明】
【0114】
1 定規本体
2 アーチ部
3 切り込み
4 支点部
5 切り込み
6 歪み逃がし片
7 滑り止め
8 切削
9 取っ手
10 長孔
11 作業桿
12 スリット
13 突出部
14 切り欠き
15 ゲート部
16 窓孔
17 固定部
18 反り上がり
19 可動リンク部材
20 切り欠き
21 切り込み
22 バネ状部
23 パンチング孔
24 押圧板
25 重量材
26 ローラ
27 アーチ部
28 フック孔
29 バネ片
30 受部
31 枢支部
32 立ち上がり壁
33 カッターガイド
34 切り込み片
35 平板
36 目盛り
37 押え金具
38 ゲート部
39 ブラケット
40 シャフト
41 板バネ
42 ビス
43 ジョイント部材
44 貫通孔
45 スペーサ
46 フック
47 紐材
48 スポンジ
49 蛇腹状スプリング
50 ボックス部
51 係止フック
52 補強板バネ
D 机

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一枚の素材プレートに平行な一対の切り込みを入れ、その平行な切り込みの両端を幅狭にすぼめてあるいはフォーク状として、支点部を形成し、その支点部を囲むようにあるいは沿って屈折したもしくは素材プレートの端部に至る直状の切り込みを入れ、かつ、前記した平行な切り込みに挟まれたパートを加熱あるいは押擦、射出成形、化学処理等の加工手段で、上方に膨出したアーチ部を素材プレートと一体に形成してあることを特徴とする定規。
【請求項2】
前記したアーチ部の裏面には全体的もしくは部分的に滑り止めが施されていることを特徴とする請求項1に記載の定規。
【請求項3】
前記した滑り止めは塗料とし、文字や図柄をその塗料で表出してあることあるいは滑り止めをゴムシートとし、文字や図柄を刻設して表出してあることを特徴とする請求項2に記載の定規。
【請求項4】
前記したアーチ部及び支点部を囲む切り込みは長手方向に複数個の組み合わせを連続して形成し、全体を長尺物としたことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の定規。
【請求項5】
前記したアーチ部の裏面もしくは本体の表裏面のいずれかを切削しあるいは肉盛して、アーチ部の肉厚を本体よりも薄くあるいは厚く構成してあることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の定規。
【請求項6】
前記したアーチ部の表面に略コ字状とした取っ手を取り付け、その取っ手の一方の取り付け部には歪みを逃すための長穴を形成し、全体を長尺物としたことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項5に記載の定規。
【請求項7】
一枚の素材プレートに平行な一対のスリットを形成し、そのスリットに連続して種々の形状をした透孔を形成し、前記平行な一対のスリットに挟まれたパートを加熱あるいは押擦等の加工手段で上方に膨出したアーチ部を素材プレートと一体に形成し、前記した透孔で、アーチ部に加えられる押圧力の反力を吸収し、アーチ部の端部を上方に上げ、歪みを逃すことを特徴とする定規。
【請求項8】
前記した透孔でテンプレートを形成していることを特徴とする請求項7に記載の定規。
【請求項9】
前記した透孔に代え、前記したアーチ部の端部にスポンジやゴムシート等の伸縮材を連接し、その伸縮材で歪みを逃すことを特徴とする請求項7に記載の定規。
【請求項10】
前記したアーチ部の端部が前記した伸縮材間に挟持され、かつ、前記伸縮材に定規本体の端部が被包されていることを特徴とする請求項9に記載の定規。
【請求項11】
一枚の素材プレートに平行な一対のスリットを入れ、そのスリットに挟まれたパートを加熱あるいは押擦等の加工手段で上方に膨出したアーチ部を素材プレートと一体に形成し、そのアーチ部の四隅に前記スリットと連続して略30度〜60度の角度でスリットを入れ、かつ、素材プレートの四隅にも略45度の角度で切り込みを入れてあることを特徴とする定規。
【請求項12】
一枚の素材プレートに平行な一対のスリットを入れ、そのスリットに挟まれたパートを加熱あるいは押擦等の加工手段で上方に膨出したアーチ部を素材プレートと一体に形成し、そのアーチ部の少なくとも一方端部寄りに山形とした屈曲突部を形成してあることを特徴とする定規。
【請求項13】
一枚の長尺な素材プレートの長さの略半分を内寄りとした略半幅とし、その半幅部分を幅広部分の上面方向へ折り返してアーチ部を形成し、そのアーチ部と幅広部の各遊端間を上下方向で固定するとともに、アーチ部の前記固定部寄りに略山形とした屈曲突部を形成してあることを特徴とする定規。
【請求項14】
一枚の素材プレートに平行な一対のスリットを入れ、そのスリットの両端を各々内方へ屈曲させてすぼめ、そのスリットに挟まれたパートを加熱あるいは押擦等の加工手段で上方へ膨出したアーチ部を素材プレートと一体に形成し、前記素材プレートの四隅はアール状に切り欠くとともに、前記スリットの内方へ屈曲させてすぼめた部分は前記切り欠き間に臨ませてあることを特徴とする定規。
【請求項15】
一枚の長尺な素材プレートの長さの略半分を内寄りとした略半幅とし、その半幅部分を幅広部分の上面方向へ折り返してアーチ部を形成し、そのアーチ部と幅広部の各遊端間を上下方向で固定するとともに、前記幅広部の四隅をアール状に切り欠いてあることを特徴とする定規。
【請求項16】
一枚の素材プレートに平行な一対の切り込みを入れ、その切り込みの端部に歪み逃がし用の切り込みを入れ、前記平行な一対の切り込みに挟まれたパートを加熱あるいは押擦等の加工手段で上方に膨出したアーチ部を素材プレートと一体に形成し、そのアーチ部にさらに、別異のアーチ部を一体に重合形成してあることを特徴とする定規。
【請求項17】
一枚の素材プレートに平行な一対の切り込みを入れ、その切り込みの端部に歪み逃がし用の切り込みを入れ、前記平行な一対の切り込みに挟まれたパートを加熱あるいは押擦等の加工手段で上方に膨出したアーチ部を素材と一対に形成し、かつ、前記平行な一対の切り込みは横方向、縦方向、斜方向に適宜連続させ、形成されるアーチ部の方向性を任意に選択し組み合わせることを特徴とする定規。
【請求項18】
一枚の長尺の素材プレートの長さの略半分を内寄りとした略半幅とし、その半幅部分を幅広部分の上方へ折り返し、その折り返された半幅部分をアーチ部とし、そのアーチ部の遊端を幅広部の端部に形成されたゲート部内で摺動可能としてあることを特徴とする定規。
【請求項19】
一枚の長尺の素材プレートの長さの略半分を内寄りとした略半幅とし、その半幅部分を幅広部分の上方へ折り返し、その折り返された半幅部分をアーチ部とし、そのアーチ部の遊端を固定し、そのアーチ部の固定部分近くに山形の屈曲突部を形成、または幅広部の固定部及び折り曲げ部に切り欠きを形成、またはアーチ部の固定部近くにその長手方向と交差する切り欠きを形成、あるいはアーチ部の先端に伸縮材を設けてあることを特徴とする定規。
【請求項20】
一枚の長尺の素材プレートの長さの略半分を内寄りとした略半幅とし、その半幅部分を幅広部分の上方へ折り返し、その折り返された半幅部分をアーチ部とし、幅広部の前記折り返し部及び遊端に平行なスリットを入れ、アーチ部の遊端を幅広部の遊端の平行なスリットに挟まれた個所と固定し、アーチ部全体を略ラグビーボール状としてあることを特徴とする定規。
【請求項21】
ベースプレート上に、そのベースプレートを折り返して、その折り返し部分の長さをベースプレートより長く構成あるいはベースプレート上に可動リンクを介して屈曲された押圧部材を重合させて、ベースプレートを含めた全体を初期状態でアーチ状に形成させることを特徴とする定規。
【請求項22】
前記した押圧部材はベースプレートに設けられたゲート部で抑制され、その押圧部材の両端はベースプレートに固定されるとともに、ベースプレートの押圧部材と沿う両縁は下方に向け鈍角に屈曲されていることを特徴とする請求項21に記載の定規。
【請求項23】
一枚の素材プレートを折り返し、その折り返し部分をアーチ部とし、そのアーチ部の遊端は素材プレートの遊端部までの途中までとし、もしくは折り返し部に切り欠きを形成してあることを特徴とする定規。
【請求項24】
ベースプレートに対し、そのベースプレートを折り返し、あるいは別形成されたアーチ部を重ね、そのアーチ部の長手方向と沿ったベースプレートの側縁を下方に向け直角もしくは鈍角に屈曲させあるいは脚部を設けるとともに、アーチ部に沿って少なくともベースプレートに間欠連続する切り込みもしくはパンチング孔を設けてあることあるいは前記した間欠連続する平行な切り込みに挟まれた部分もしくは中央部の肉厚をベースプレートと異ならしめてアーチ部に代わる押圧部としてあることを特徴とする定規。
【請求項25】
前記したベースプレートの側縁の屈曲あるいは脚部は一方が他方よりも大きな角度で構成されていることを特徴とする請求項24に記載の定規。
【請求項26】
前記したアーチ部に代え、リブを有する押圧板をベースプレートに設けてあることを特徴とする請求項24または請求項25に記載の定規。
【請求項27】
一対の素材プレートの長手方向に沿って、一方に片寄せたラインで下方に向けて両縁を屈曲させ、その屈曲された幅広部分は他方よりも大きな鈍角での屈曲とするとともに、その先縁には摺滑を補助する手段が形成されていることを特徴とする定規。
【請求項28】
前記した摺滑を補助する手段は反り上げた曲成部あるいはローラであることを特徴とする請求項27に記載の定規。
【請求項29】
前記した幅広部分は他方よりも肉薄とし、あるいは他方に重量のある材料を付加してあることを特徴とする請求項27または請求項28に記載の定規。
【請求項30】
前記した幅広部分と他方の間で素材プレートを長手方向で折り返してあることを特徴とする請求項27、請求項28または請求項29に記載の定規。
【請求項31】
前記した幅広部分と他方の間に平板を重合し、その平板の上に、その平板もしくは素材プレートを折り返したアーチ部を重合してあることを特徴とする請求項27、請求項28、請求項29または請求項30に記載の定規。
【請求項32】
剛性の素材で成形され、筆記具やカッターが摺接される縁部を、素材の長手方向に交差する方向に形成された弧面の一縁としてあることを特徴とする定規。
【請求項33】
前記した弧面は長手方向に沿った両縁部に各々形成してあることを特徴とする請求項32に記載の定規。
【請求項34】
前記した両縁部の弧面間上にアーチ部を備えていることを特徴とする請求項33に記載の定規。
【請求項35】
素材プレートを長手方向に沿って折り返すとともに、素材プレートの遊端縁には長手方向と交差する方向に形成された弧面を形成してあることを特徴とする定規。
【請求項36】
素材プレートに略コ字状のスリットもしくはそのスリットに略直角で連続したスリットを入れ、そのスリットで囲まれたパートをアーチ部あるいは板バネ部としてあることを特徴とする定規。
【請求項37】
長尺な素材プレートの両端を折り返し、その折り返しの少なくとも一方にはアーチ部の受け部を形成し、その受け部に先端を上方に屈曲した係合部を係合させたアーチ部を備えていることを特徴とする定規。
【請求項38】
前記した受け部は素材プレートと別部材で形成してあることを特徴とする請求項37に記載の定規。
【請求項39】
素材プレートに平行な蛇行する切り込みを入れ、その切り込みに挟まれたパートを加熱あるいは押擦等の加工手段で上方に膨出したアーチ部としてあることを特徴とする定規。
【請求項40】
前記したアーチ部の長手方向に沿った縁上及び素材プレートのアーチ部と沿う開口上縁に滑り止めを施してあることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の定規。
【請求項41】
長尺な素材プレートの略半分の長さ部分で内寄りの略半幅とし、その略半幅部分を幅広部上に折り返してアーチ部とし、かつ、そのアーチ部が対応する幅広部の開口はそのアーチ部よりも幅狭とし、その開口縁上部あるいはアーチ部の下面両縁に滑り止めを設けてあることを特徴とする定規。
【請求項42】
複数枚の素材プレートを各々の一隅で回動可能に連結してあることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の定規。
【請求項43】
素材プレートの長手方向に沿った一縁をL字形として立壁を一体に形成し、その立壁の外面に金属製のガイドプレートを備えていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項42に記載の定規。
【請求項44】
アーチ部に切り込み屈曲させた爪部もしくは透孔を形成し、そのアーチ部の押し込みにより、前記した爪部もしくは透孔を貫通する突起が突出する構成としてあることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の定規。
【請求項45】
定規本体に透孔を形成し、その透孔にフレキシブルな素材で成形された滑り止めを設けてあることを特徴とする定規。
【請求項46】
前記した透孔上方にアーチ部材や折り返された前記滑り止めをはじめとする押圧部材を設け、その押圧部材のサイズ径は前記透孔よりも小さく形成してあることを特徴とする請求項45に記載の定規。
【請求項47】
前記した滑り止めは断面形状で平滑なほか、上下あるいは上下の一方に突部を形成したものであることを特徴とする請求項45または請求項46に記載の定規。
【請求項48】
素材プレートに形成された開口縁にリブを形成し、そのリブに適宜ピッチで切り込みを入れてあることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項5または請求項6に記載の定規。
【請求項49】
定規本体に透孔を形成し、その透孔内にスプリングやスポンジ等の伸縮部材もしくはテンションが得られる紐材を介在させて滑り止めを支持してあることを特徴とする定規。
【請求項50】
前記した素材プレート上に別途のアーチバネ部材を架設し、そのアーチバネ部材の裏面には切り込みで形成した歪み逃がし部分を受けるボックス部を形成してあることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の定規。
【請求項51】
前記したアーチバネ部材の端部は素材プレートに立設されたブラケットの上下方向の長孔にシャフトで係合され、そのシャフトは最端部に形成されたアーチ部と対応する構成としてあることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項50に記載の定規。
【請求項52】
定規本体に透孔を形成し、その透孔に断面が略凸字状部分を有し、伸縮する滑り止めシートを貼装し、その滑り止め上に素材プレートに平行な一対の切り込みを入れ、その切り込みの両端を幅狭として支点部を形成し、その支点部を囲むように切り込みを入れて歪み逃がし形成し、前記切り込みに挟まれたパートを加熱あるいは押擦等の加工手段を施して上方に膨出したアーチ部を形成した部材を固定してあることを特徴とする定規。
【請求項53】
前記したアーチ部を形成した部材の上方にアーチバネ部材を配し、そのアーチバネ部材の裏面には歪み逃がし部を受けるボックス部を形成するとともにその端部は金属で形成した歪み逃がしを備え、下面に滑り止めを備えたアーチ部の上面と当接させてあることを特徴とする請求項52に記載の定規。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate

【図41】
image rotate

【図42】
image rotate

【図43】
image rotate

【図44】
image rotate

【図45】
image rotate

【図46】
image rotate

【図47】
image rotate

【図48】
image rotate

【図49】
image rotate

【図50】
image rotate

【図51】
image rotate

【図52】
image rotate

【図53】
image rotate

【図54】
image rotate

【図55】
image rotate

【図56】
image rotate

【図57】
image rotate

【図58】
image rotate

【図59】
image rotate

【図60】
image rotate

【図61】
image rotate

【図62】
image rotate

【図63】
image rotate

【図64】
image rotate

【図65】
image rotate

【図66】
image rotate

【図67】
image rotate

【図68】
image rotate

【図69】
image rotate

【図70】
image rotate

【図71】
image rotate

【図72】
image rotate

【図73】
image rotate

【図74】
image rotate

【図75】
image rotate

【図76】
image rotate

【図77】
image rotate

【図78】
image rotate

【図79】
image rotate

【図80】
image rotate

【図81】
image rotate

【図82】
image rotate

【図83】
image rotate

【図84】
image rotate

【図85】
image rotate

【図86】
image rotate

【図87】
image rotate

【図88】
image rotate

【図89】
image rotate

【図90】
image rotate

【図91】
image rotate

【図92】
image rotate

【図93】
image rotate

【図94】
image rotate

【図95】
image rotate

【図96】
image rotate

【図97】
image rotate

【図98】
image rotate

【図99】
image rotate

【図100】
image rotate

【図101】
image rotate

【図102】
image rotate


【公開番号】特開2007−301897(P2007−301897A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−133967(P2006−133967)
【出願日】平成18年5月12日(2006.5.12)
【出願人】(301007560)有限会社タピロ (1)
【Fターム(参考)】