説明

実験室の内部および外部の品質管理プログラムを統合するシステムおよび方法

実験室が内部および外部の品質管理プログラムを統合して実験室試験サービスの品質を管理するシステムおよび方法。システムは、記憶装置(28)と、複数の実験室試験(34a、36a、38a、40a)及び対応する内部実験室統計データ(36b)、グループ統計的概要データ(38b)、および管理規則(40b)を識別するデータベース(32)を記憶装置(28)内で維持するよう動作する処理装置(26)とを含む。処理装置は、グループ統計的概要データ(及び、場合により、内部実験室統計データ)を指定の実験室試験に対応する管理規則に適用して、指定の実験室試験についての管理範囲を計算する。好適には、処理装置は、実験室用計器(20)から試験結果を受け取り、その試験結果が指定の実験室試験について計算された管理範囲内に入るかどうかを判定するように動作する。システムおよび関連方法の様々な例示的実施形態が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、実験室試験サービスに関し、より詳細には、実験室がその内部および外部の品質管理プログラムを統合し、それによってその実験室試験サービスの品質を管理できるようにするシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
実験室試験サービスの品質を管理する目的で実験室用計器の機能を試験するために使用される多くの技術がある。一般的な実施方式の1つは、所定の特性を有する安定した標本(品質管理標本としても知られる)を試験し、その試験結果が指定の実験室試験の許容値の予測範囲(管理範囲としても知られる)内に入ることを確認することである。通常、管理範囲は、品質管理材料の製造業者から得られるか、もしくは、内部実験室試験によって(即ち、内部実験室統計データを管理規則に適用することによって)もたらされるか、または、それらの組合せによって得られる。試験結果が管理範囲内に入る場合、実験室用計器は、正しく機能していると見なされ、故に、実際の患者の標本を試験するのに適している。他方、試験結果が管理範囲内に入らない場合、実験室用計器は、正常に機能していないと見なされる。この慣例的な方式は、実験室の内部品質管理プログラムと呼ばれる。
【0003】
内部品質管理プログラムの実施に加えて、多くの実験室は、外部品質管理プログラム(ピア・グループ(peer−group)品質管理プログラムとしても知られる)に参加する。通常のピア・グループ品質管理プログラムは、参加する実験室の集合体で構成され、それらの実験室は、同じソースからの品質管理標本を試験してその試験結果を中央機関に提出する。次いで、中央機関は、提出された試験結果のグループ統計的概要を算出し、報告書を、参加している実験室(参加実験室)へ返送する。このようにして、それぞれの参加実験室が、参加実験室の中で得られた試験結果のばらつきを定量化する報告書を再検討することができる。
【0004】
これまで、参加実験室は、1ヶ月分の試験結果を記録し、それらの結果を月末に中央機関へ郵送していた。このステップには約35日かかった。次いで、中央機関は、参加実験室から受け取った試験結果をまとめ、試験結果のグループ統計的概要を算出し、報告書を参加実験室へ郵便で返送していた。このステップには約15〜25日かかった。この慣例的な方式の欠点は、固有の時間遅延(合計約50〜60日)により、報告書の使用法が、参加実験室によって提供された試験サービスの品質を遡及的に調べることに制限されることであった。結果として、報告書が特定の実験室用計器の機能異常を示唆したとしても、既にその器具によって数百または数千もの実際の患者標本が試験されてしまっていることがある。
【0005】
今日では、インターネットおよび他の通信ネットワークの出現により、多くのピア・グループ品質管理プログラムは試験結果を実時間ベースで動的に処理することができる。実際には、参加実験室は、インターネットを通じて定期的に試験結果を中央機関に送信する。次いで、中央機関は、試験結果を受け取り、新たに送信された試験結果を組み込むようにグループ統計的概要を更新し、直ちにインターネットを通じて報告書を参加実験室へ返信する。この方式の利点は、参加実験室が、従来の郵送方法よりも遥かに時宜にかなった形で報告書を受け取ることである。
【0006】
従来、実験室の内部品質管理プログラムは、外部品質管理プログラムとは独立して機能してきた。中央機関から受け取った報告書(郵便によるハード・コピー形態にせよ、インターネットによる電子的形態にせよ)は、通常、グループ統計的概要内のデータと、内部実験室試験に使用される内部実験室統計データとの間での極度な相違を識別する目的で、実験室内で管理的な役割を担う者によって再調査される。小さな相違のみが検出された場合、実験室試験システムに対して何も行われず、内部品質管理プログラムは変化させない。しかし、極度の相違が検出された場合、それが相違の原因の調査を行わせる誘因となり、それによって1または複数の実験室用計器の再較正を行わせることになる。故に、外部品質管理プログラムは、実験室試験システムの大きなエラーを修正するために使用されるにすぎず、小さくて許容可能なエラーは無視している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、研究室(実験室)がその内部および外部品質管理プログラムを統合し、それによって、その実験室試験サービスの品質を管理できるようにする、システムおよび方法を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のシステムは、記憶装置と、この記憶装置内で、関係データの様々なセットを識別するデータベースを維持するように働く処理装置とを含む。関係データの1つのセットは、複数の実験室試験と、それぞれの実験室試験に対応する内部実験室統計データとを含む。他の関係データのセットは、複数の実験室試験と、それぞれの実験室試験に対応するグループ統計的概要データとを含む。更に別の関係データのセットは、複数の実験室試験と、それぞれの実験室試験に対応する管理規則とを含む。処理装置は、また、グループ統計的概要データ(および、場合によっては、内部実験室統計データ)を、指定の実験室試験に対応する管理規則に適用することによって、指定の実験室試験について管理範囲を計算するように動作する。好適には、処理装置が、更に、実験室用計器から試験結果を受け取り、その試験結果が指定の実験室試験について計算された管理範囲内に入るかどうかを判定するように動作する。
【0009】
同様に、本発明のコンピュータ化された方法は、複数の実験室試験、ならびに、対応する内部実験室統計データ、グループ統計的概要データ、および管理規則を識別するデータベースを維持するステップを含む。この方法は、また、グループ統計的概要データ(および、場合によっては、内部実験室統計的データ)を、指定の実験室試験に対応する管理規則に適用することによって、指定の実験室試験について管理範囲を計算するステップを含む。好適には、この方法は、更に、実験室用計器から試験結果を受け取るステップと、その試験結果が指定の実験室試験について計算された管理範囲内に入るかどうかを判定するステップとを含む。
【0010】
本発明は、以下の発明を実施するための最良の形態を図面と併せて読めば、より良く理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、実験室が、その内部および外部品質管理プログラムを統合し、それによってその実験室試験サービスの品質を管理できるようにする、システムおよび方法を目的とする。本発明について、「処理装置」、「記憶装置」、および「データベース」を含めての様々な専門用語に関して、以下で説明する。本明細書(特許請求の範囲を含む)で使用する用語「処理装置」は、説明した処理を実施する単一の処理装置または説明した処理を集合体で実施する複数の処理装置を意味し、用語「記憶装置」は、説明したデータベース(1または複数)を格納する単一の記憶装置または説明したデータベース(1または複数)を集合体で格納する複数の記憶装置を意味し、用語「データベース」は、説明したデータ・セットを識別する単一のデータベースまたは説明したデータ・セットを集合体で識別する複数のデータベースを意味することを、理解すべきである。故に、本システムおよび方法を、本発明の範囲から逸脱することなく、任意の数の処理装置、記憶装置、およびデータベースで実現することができる。
【0012】
図1を参照すると、本発明によるシステムが、全体を参照番号10で表されている。システム10には、複数の通信リンク16a〜16hを通じて中央機関14と通信する複数の参加実験室12a〜12hが含まれる。図1では、8つの実験室(病院および参照実験室に関わる用途で慣習的)が示されているが、システム10に数百や数千の実験室を含めることができることを理解すべきである。以下でより詳細に説明するように、実験室12a〜12hのそれぞれは、中央機関14によって生成されるグループ統計的概要データを、その内部実験室試験についての管理範囲の算出と併せて利用することによって、その内部質管理プログラムと外部品質管理プログラムを統合することが可能である。
【0013】
通信リンク16a〜16hは、インターネットなどのような、実験室12a〜12hと中央機関14との間でデータを輸送可能な任意のタイプの通信ネットワークを含むことができる。言うまでもなく、ローカル・エリア・ネットワーク、ワイド・エリア・ネットワーク、X.25、およびATMの何れかのタイプおよび/またはそれらの組み合わせなどのような、他のタイプの通信ネットワークも使用することができる。別例として、通信リンク16a〜16hは、実験室12a〜12hと中央機関14との間の任意のタイプの専用回線を含むこともできる。
【0014】
これから図2、図3、および図4に関して説明するように、参加実験室12a〜12hは、同一のシステム構成、または異なるシステム構成、またはそれらの組み合わせ(即ち、幾つかの実験室が同じシステム構成を有し、他の実験室が異なるシステム構成を有する)とすることができる。実験室12a〜12hを実現できる様々な方法を示すために、以下で、実験室12a〜12hに関するシステム構成の例示的な3つの実施形態について、実験室12a、12b、および12cに関して説明する。しかしながら、本発明に従って他のシステム構成も実現できることが当業者には理解されよう。
【0015】
ここで図2を参照する。参加実験室12a〜12hに関するシステム構成の例示的な第1の実施形態が、実験室12aに関して示されている。実験室12aには、実験室情報システム(LIS)22に接続された1または複数の実験室用計器20が含まれており、このLIS22は、実験室作業者によって使用される1または複数のワークステーション24に接続される。実験室用計器20、LIS22、およびワークステーション24は、同一の実験室内で共に同じ場所に配置されたものとして示されているが、これらのシステム・エレメントの1または複数を遠隔地に配置できる(他のシステム・エレメントへの適切な接続を用いる)ことを理解すべきである。
【0016】
当該技術分野で公知のように、実験室用計器20を使用して、実際の患者標本の試験の前に、品質管理標本に多種多様な実験室試験を実施することができる。実験室用計器20には、同じ製造業者からの同一の器具、同じ製造業者からの異なる器具、または様々な製造業者からの異なる器具を含めることができる。そのような実験室用計器の例には、Olympus AU2700、Abbott CELL−DYN 1700、Vitros 950、DPC Immulite 2000、Bayer Rapidpoint 400、およびDade Behring PFA 100が含まれる。言うまでもなく、他のタイプの実験室用計器も使用することができる。図2では、説明を容易にするために3つの実験室用計器20が示されているが、実験室12aに、実験室試験サービスの提供に必要な任意の数の実験室用計器を含めることができることを理解すべきである。通常、それぞれの実験室用計器20は、RS−232シリアル接続を介してLIS22に接続されるが、他のタイプの接続も使用することができる。
【0017】
LIS22は、処理装置26と記憶装置28とを含んだ計算システムを含む。本発明と共に使用するのに適した周知の計算システムの例には、サーバ・コンピュータ、マルチプロセッサ・コンピュータ、およびメインフレーム・コンピュータが含まれるが、他の計算システムも使用することができる。処理装置26は、コンピュータ読取可能媒体上に格納されたコンピュータ読取可能命令を実行し、それによって本発明の様々な処理を実施する働きが可能であり、これについては以下で更に詳細に説明する。コンピュータ読取可能命令は、Delphiプログラミング言語を使用してコード化できるが、C、C++、Visual Basic、Java(登録商標)、Smalltalk、Eiffle、PERL、FORTRANなどのような他のプログラミング言語も使用することができる。コンピュータ読取可能媒体はは、フロッピー(登録商標)・ディスク、従来型ハード・ディスク、CD−ROM、フラッシュROM、不揮発性ROMおよびRAMなどのような任意のタイプのコンピュータ・メモリを含むことができる。
【0018】
各ワークステーション24は、本発明の特定の処理(例えば、実験室用計器20に対する実験室試験の実施、および/または実験室12aと中央機関14との間のデータの同期化)を開始するために実験室作業者に使用される、パーソナル・コンピュータや文字端末などのような、計算システムを含む。図2では、説明を容易にするために2台のワークステーション24が示されているが、実験室12aに、実験室試験サービスの提供に必要な任意の数のワークステーションを含めることができることを理解すべきである。
【0019】
ワークステーション24およびLIS22は、各ワークステーション24が「クライアント」として機能してLIS22が「サーバ」として機能するクライアント・サーバ環境で動作することが好ましい。ワークステーション24は、イーサネット(登録商標)・ネットワーク、トークン・リング・ネットワーク、他の何れかのタイプのローカル・エリア・ネットワークもしくはワイド・エリア・ネットワークなどのような通信ネットワーク30を介して、LIS22と通信する。言うまでもなく、他のタイプの通信ネットワークも使用することができる。
【0020】
更に図2を参照すると、LIS22の処理装置26は、記憶装置28内で、実験室試験/試験結果、実験室試験/内部実験室統計データ、実験室試験/グループ統計的概要データ、および実験室試験/管理規則を含めての関係データの様々なセットを識別するデータベース32を維持するように動作する。関係データの各セットがデータベース32内の別個のテーブルで維持されることが好ましいが、他のデータベース構成も使用することができる。言うまでもなく、LIS22に、記憶装置28内で関係データの様々なセットを維持するのに適した任意の関係データベース・ソフトウェアを含めることができることを、理解すべきである。
【0021】
データベース32内で維持される関係データの第1のセット34は、複数の実験室試験34aと、それぞれの実験室試験34aに対応する試験結果34bとを含む。それぞれの実験室試験34aについての試験結果34bは、実験室12a内で品質管理標本の内部試験中に実験室用計器20から得られた試験結果の集合から成る。以下、関係データの第1のセットを「試験結果テーブル34」と呼ぶ。
【0022】
データベース32内で維持される関係データの第2のセット36は、複数の実験室試験36aと、それぞれの実験室試験36aに対応する内部実験室統計データ36bとを含む。内部実験室統計データ36bは、試験結果テーブル34内に格納された試験結果34bから導出される統計データ(例えば、平均値、中央値、標準偏差、変動係数、標準偏差指数、変動係数指数)から成る。従って、内部実験室統計データ36aは、実験室12aから得られる試験結果だけに基づく。以下、関係データの第2のセットを「内部統計値テーブル36」と呼ぶ。
【0023】
データベース32内で維持される関係データの第3のセット38は、複数の実験室試験38aと、それぞれの実験室試験38aに対応するグループ統計的概要データ38bとを含む。以下で更に詳細に説明するように、グループ統計的概要データ38bは、それぞれの実験室試験について中央機関14によって生成される統計データ(例えば、平均値、中央値、標準偏差、変動係数、標準偏差指数、変動係数指数)から成る。従って、グループ統計的概要データ38bは、システム10のすべての参加実験室から収集される試験結果に基づく。以下、関係データの第3のセットを「グループ統計値テーブル38」と呼ぶ。
【0024】
データベース32内で維持される関係データの第4のセット40は、複数の実験室試験40aと、それぞれの実験室試験40aに対応する管理規則40bとを含む。それぞれの管理規則40bは、それぞれの実験室試験の許容される値の範囲(管理範囲としても知られる)を画定する下限値および上限値を与える式から成る。品質管理標本に指定の試験を実施するとき、試験システムは、試験結果が管理範囲内に入るときには管理された状態にあると見なされ、管理範囲を超えるときには管理された状態にないと見なされる。以下、関係データの第4のセットを「管理規則テーブル40」と呼ぶ。
【0025】
本発明によれば、管理規則テーブル40内に格納された管理規則40bを多種多様な方式で表すことができる。一部の管理規則は、単に、中央機関14によって生成されるグループ統計的概要データ(例えば、グループ平均値、グループ中央値、グループ標準偏差、グループ変動係数、グループ標準偏差指数、グループ変動係数指数)の関数として表すことができる。例えば、一部の実験室試験では、管理規則を、目標値プラス/マイナス絶対濃度(例えば、グループ平均値±1mg/dL)として表すことができる。他の実験室試験では、管理規則を、目標値プラス/マイナス割合(例えば、グループ中央値±10%)として表すことができる。更に他の実験室試験では、管理規則を、目標値プラス/マイナス調査グループ分布(例えば、グループ平均値±3のグループ標準偏差)として表すことができる。故に、管理規則のタイプに関わらず、計算される管理範囲がグループ統計的概要データのみに基づくことがわかる。
【0026】
他の管理規則は、中央機関14によって生成されるグループ統計的概要データ(例えば、グループ平均値、グループ中央値、グループ標準偏差、グループ変動係数、グループ標準偏差指数、グループ変動係数指数)と、実験室12aについての内部実験室統計データ(例えば、内部平均値、内部中央値、内部標準偏差、内部変動係数、内部標準偏差指数、内部変動係数指数)との関数として表すことができる。例えば、一部の実験室試験では、管理規則を、目標値プラス/マイナス調査グループ分布(例えば、グループ平均値±2の内部標準偏差)として表すことができる。他の実験室試験では、管理規則を、試験システムが管理された状態にあると見なされるために満たされなければならない2つの異なる管理規則(例えば、内部平均値±3の内部標準偏差、およびグループ平均値±1.5のグループ標準偏差)の組合せとして、表すことができる。更に他の実験室試験では、管理規則を、標準偏差指数に対して表すことができ(例えば、((内部平均値−グループ平均値)/グループ標準偏差)>2)、または変動係数指数に対して表すことができる(例えば、(内部変動係数/グループ変動係数)>1.5)。故に、何れの場合にも、計算される管理範囲が、一部はグループ統計的概要データに基づき、一部は内部実験室統計データに基づく、ということがわかる。
【0027】
以上で様々なタイプの管理規則について説明したが、中央機関14によって生成されるグループ統計的概要データおよび/または実験室12aについての内部実験室統計データの関数として表すことのできる他のタイプの管理規則も使用できることが、当業者には理解されるはずである。
【0028】
更に図2を参照すると、LIS22の処理装置26は、また、実験室用計器20への様々な実験室試験の実施を開始するように動作することも可能であり、これは、実験室作業者によってワークステーション24を介して入力されたコマンドに応答して開始することが好ましい。実際の患者標本に指定の実験室試験を実施する前に、少なくとも1つの品質管理標本を試験して、その試験結果が指定の実験室試験についての管理範囲内に入ることを確認することが一般的である。そうするために、品質管理標本が、実験室用計器20の1つ(即ち、実際の患者標本の試験に使用される実験室用計器)で試験され、その品質管理標本について生成された試験結果が、その実験室用計器から処理装置26へ送信される。この処理が、実験室用計器20で試験される様々な品質管理標本のそれぞれに繰り返されることを理解すべきである。
【0029】
実験室用計器20から新しい試験結果を受け取ると、処理装置26は、その新しい試験結果を、適切な実験室試験に関連して格納するために、試験結果テーブル34へ転送するように動作する。処理装置26は、また、試験結果テーブル34内に格納された試験結果の集合(この時点では新しい試験結果を含む)から、実験室試験についての内部実験室統計データを再計算するように動作可能である。次いで、処理装置26は、更新された内部実験室統計データを、適切な実験室試験に関連して格納するために内部統計値テーブル36に転送するように動作する。
【0030】
処理装置26は、更に、実験室用計器20から受け取った新しい試験結果を評価して、実験室用計器20が「管理された状態にある」か「管理された状態にない」かを判定する働きをする。そうするために、処理装置26は、実験室用計器20で実施される実験室試験についての管理範囲を計算する働きをする。例えば、グループ統計的概要データの関数としてのみ表される管理規則を有する実験室試験の場合、処理装置26は、グループ統計値テーブル38内に格納されたグループ統計的概要データを、管理規則テーブル40内に格納された管理規則に適用することによって、管理範囲を計算する働きをする。あるいは、グループ統計的概要データと内部実験室統計データとの関数として表される管理規則を有する実験室試験の場合、処理装置26は、グループ統計値テーブル38内に格納されたグループ統計的概要データと、内部統計値テーブル36内に格納された内部実験室統計データとを、管理規則テーブル40内に格納された管理規則に適用することによって、管理範囲を計算する働きをする。次いで、処理装置26は、新しい試験結果を、計算された管理範囲と比較して、新しい試験結果が計算された管理範囲内に入るかを判定する(それによって、実験室用計器20が「管理された状態にある」と見なされる)か、または、新しい試験結果の1または複数のものが管理範囲を超えるかを判定する(それによって、1または複数の実験室用計器20が「管理された状態にない」と見なされる)働きをする。好適には、実験室作業者がデータを手動で再調査して1または複数の実験室用計器20の再較正が必要かどうかを判定できるように、処理装置26が、新しい試験結果、計算された管理範囲、および管理状況をワークステーション24上に表示する働きをする。
【0031】
更に図2を参照すると、LIS22の処理装置26は、また、実験室用計器20から受け取った新しい試験結果を、通信リンク16aを通じて中央機関14へ送信する働きをする。好適には、新しい試験結果が、実験室作業者によってワークステーション24の1つを介して入力された同期コマンドに応答して中央機関14へ送信される。別例として、新しい試験結果を、指定の日時(例えば、操作の8時間ごと)に中央機関14に送信することもでき、また、新しい試験結果を、それが利用可能になり次第に自動的に中央機関14へ送信することもできる。次いで、図5に関して更に詳細に説明するように、中央機関14は、実験室12aから受け取った新しい試験結果でグループ統計的概要データを更新し、更新されたグループ統計的概要データを、自動的に、通信リンク16aを通じて処理装置26へ返信する。
【0032】
中央機関14から更新された統計的概要データを受け取ると、処理装置26は、グループ統計値テーブル38に格納された現時のグループ統計的概要データとの一致について、その更新されたグループ統計的概要データを評価する働きをする。好適には、更新されたグループ統計的概要データの値が、現時のグループ統計的概要データの値と比較されて、規定の割合(例えば、10%)よりも大きな差があるかどうかが判定される。そのような差がある場合、処理装置26は、ワークステーション24上に表示するために、更新されたグループ統計的概要データにフラグを立てる働きをして、そうすることにより、実験室作業者が可能な調節のためにデータを手動で再調査できるようにする。そのような差がない場合、処理装置26は、更新されたグループ統計データを、適切な実験室試験に関連して格納するために、グループ統計値テーブル38へ転送する働きをする。
【0033】
ここで図3を参照すると、参加実験室12a〜12hに関するシステム構成の例示的な第2の実施形態が、実験室12bに関して示されている。実験室12bには、第1の実験室情報システム(第1LIS)44に接続された1または複数の実験室用計器42が含まれており、この第1LIS44が第2の実験室情報システム(第2LIS)46に接続される。第1LIS44および第2LIS46が共に、クライアント・サーバ環境で動作するように、通信ネットワーク49を介して1または複数のワークステーション48に接続されることが好ましい。実験室用計器42、第1LIS44、第2LIS46、およびワークステーション48は、同一の実験室内で共に同じ場所に配置されたものとして示されているが、これらのシステム・エレメントの1または複数を(他のシステム・エレメントへの適切な接続を用いて)遠隔地に配置できることを理解すべきである。
【0034】
実験室12bのシステム・エレメントのほとんどが実験室12aのシステム・エレメントと同一であることがわかる。例えば、実験室用計器42は、実験室用計器20と同一であり、ワークステーション48は、ワークステーション24と同一である。ただし、これから説明するように、LIS22(前述のように、本発明の様々な処理のすべてを実施するように特に構成される)の代わりに、第1LIS44および第2LIS46が使用される。
【0035】
第1LIS44は、実験室用計器42への様々な実験室試験の実施を開始するため、およびその実験室用計器42から試験結果を受け取るために使用される、従来型の計算システムを含む。第1LIS44が従来型のシステムであるので、中央機関14によって生成されるグループ統計的概要データを品質管理標本の内部試験と併せて利用することができないことを理解すべきである。
【0036】
第2LIS46は、処理装置50と記憶装置52とを含んだ計算システムを含む。第2LIS46に使用できる周知の計算システムの例には、サーバ・コンピュータ、マルチプロセッサ・コンピュータ、およびメインフレーム・コンピュータが含まれるが、他の計算システムも使用することもできる。処理装置50は、コンピュータ読取可能媒体に格納されたコンピュータ読取可能命令を実行し、それにより、第1LIS44によって実施されない本発明のさらなる処理を実施する働きをする。コンピュータ読取可能命令は、Delphiプログラミング言語を使用してコード化できるが、C、C++、Visual Basic、Java(登録商標)、Smalltalk、Eiffle、PERL、FORTRANなどのような他のプログラミング言語も使用することができる。コンピュータ読取可能媒体は、フロッピー(登録商標)・ディスク、従来型ハード・ディスク、CD−ROM、フラッシュROM、不揮発性ROMおよびRAMなどのような、任意のタイプのコンピュータ・メモリを含むことができる。
【0037】
本発明によれば、第2LIS46の処理装置50は、記憶装置52内で、試験結果テーブル56、内部統計値テーブル58、グループ統計値テーブル60、および管理規則テーブル62(これらは、実験室12aに関して前述したテーブルと同じである)を含むデータベース54を維持する働きをする。処理装置50は、また、試験結果を第1LIS44から第2LIS46にインポートするように、および、インポートされた試験結果を、適切な実験室試験に関連して格納するために、試験結果テーブル56に転送するように、働く。別例として、試験結果を、実験室用計器42から第2LIS46へ直接的にインポートすることもでき、また、第2LIS46に手動で入力することもできる。
【0038】
処理装置50は、また、この時点ではインポートされた試験結果を含んでいる試験結果テーブル56内に格納された試験結果の集合から、実験室試験についての内部実験室統計データを再計算する働きをする。次いで、処理装置50は、更新された内部実験室統計データを、適切な実験室試験に関連して格納するために、内部統計値テーブル58に転送する働きをする。
【0039】
処理装置50は、更に、インポートされた試験結果を評価して、実験室用計器42が「管理された状態にある」か「管理された状態にない」かを判定する働きをする。そうするために、処理装置50は、インポートされた試験結果に対応する実験室試験について管理範囲を計算する働きをする。次いで、処理装置26は、インポートされた試験結果を、計算された管理範囲と比較して、インポートされた試験結果が計算された管理範囲内に入るかを判定する(それによって、実験室用計器42が「管理された状態にある」と見なされる)か、または、インポートされた試験結果の1もしくは複数のものが管理範囲を超えるかを判定する(それによって、1または複数の実験室用計器42が「管理された状態にない」と見なされる)働きをする。好適には、処理装置50は、インポートされた試験結果、計算された管理範囲、および管理状況をワークステーション48上に表示する働きをして、実験室作業者がデータを手動で再調査して1または複数の実験室用計器42の再較正が必要か否かを判定できるようにする。
【0040】
更に図3を参照すると、第2LIS46の処理装置50は、また、インポートされた試験結果を、通信リンク16bを通じて中央機関14へ送信する働きをする。好適には、インポートされた試験結果が、実験室作業者によってワークステーション48の1つを介して入力された同期コマンドに応答して、中央機関14へ送信される。別例として、インポートされた試験結果を、指定の日時に中央機関14へ送信することもでき、また、インポートされた試験結果を、それが利用可能になり次第に自動的に中央機関14へ送信することもできる。次いで、図5に関して更に詳細に説明するように、中央機関14は、実験室12bから受け取ったインポートされた試験結果で、グループ統計的概要データを更新し、更新されたグループ統計的概要データを、自動的に、通信リンク16bを通じて処理装置50へ返信する。
【0041】
中央機関14から更新された統計的概要データを受け取ると、処理装置50は、その更新されたグループ統計的概要データを、グループ統計値テーブル60に格納された現時のグループ統計的概要データとの一致について、評価する働きをする。好適には、更新されたグループ統計的概要データの値が、現時のグループ統計的概要データの値と比較されて、規定の割合よりも大きな差があるかどうかが判定される。そのような差がある場合、処理装置50は、ワークステーション48上に表示するために、更新されたグループ統計的概要データにフラグを立てる働きをして、そうすることにより、実験室作業者が可能な調節のためにデータを手動で再調査できるようにする。そのような差がない場合、処理装置50は、更新されたグループ統計データを、適切な実験室試験に関連して格納するためにグループ統計値テーブル60へ転送する働きをする。
【0042】
ここで図4を参照すると、参加実験室12a〜12hに関するシステム構成の例示的な第3の実施形態が、実験室12cに関して示されている。実験室12cには、実験室情報システム(LIS)66に接続された1または複数の実験室用計器64が含まれており、このLIS66が、クライアント−サーバ環境で動作するように、通信ネットワーク67を介して1または複数のワークステーション68に接続される。実験室用計器64、LIS66、およびワークステーション68は、同一の実験室内で共に同じ場所に配置されたものとして示されているが、これらのシステム・エレメントの1または複数を(他のシステム・エレメントへの適切な接続を用いて)遠隔地に配置できることを理解すべきである。
【0043】
実験室12cのシステム・エレメントの多くが実験室12bのシステム・エレメントと同じであることがわかる。例えば、実験室用計器64は、実験室用計器42と同じであり、ワークステーション68は、ワークステーション48と同じであり、LIS66は、第1LIS44(即ち、実験室用計器64への様々な実験室試験の実施を開始するため、およびその実験室用計器64から試験結果を受け取るために使用される従来型の計算システム)と同じである。しかしながら、実験室12cには、第2LIS46に相当するシステム・エレメントは含まれない。代わりに、第2LIS46によって実施される処理が中央機関14によって実施される(これについては以下で図5に関して更に詳細に説明する)。
【0044】
中央機関14がそのような処理を実施するためには、中央機関14が実験室12cから試験結果を受け取らなければならない。従って、一実施形態ではウェブ・サーバ69が設けられ、このウェブ・サーバ69により、実験室作業者が通信リンク16cを通じて試験結果を電子メールによって中央機関14へ転送できるようにする。言うまでもなく、HTTPやFTPなどのような他のファイル交換プロトコルも使用することができる。代替的に、他の実施形態では、ウェブ・サーバ69を設けて、実験室作業者が、中央機関14のインターネット・ウェブ・サイト上で提供される手動入力画面を介して、試験結果を手動で入力できるようにする。しかしながら、この代替方法は、大量の試験結果を処理する実験室には実用的ではない。
【0045】
最後に、上記では、実験室12a〜12hに可能な様々なシステム構成を示すために、実験室12a、12b、および12cが説明され示されたことを理解すべきである。本発明に従って実験室12a〜12hに関する他のシステム構成も実現できることが、当業者には理解されよう。
【0046】
ここで図5に関して説明すると、中央機関14に関するシステム構成の例示的な一実施形態が示されている。中央機関14は、中央処理装置72と中央記憶装置74とを含んだ中央計算システム70を含む。本発明と共に使用するのに適した周知の計算システムの例には、サーバ・コンピュータ、マルチプロセッサ・コンピュータ、およびメインフレーム・コンピュータが含まれるが、他の計算システムも使用することができる。
【0047】
中央処理装置72は、コンピュータ読取可能媒体に格納されたコンピュータ読取可能命令を実行し、それによって、本発明の様々な処理を実施するように動作するものであり、これについては以下で更に詳細に説明する。コンピュータ読取可能命令は、Delphiプログラミング言語を使用してコード化できるが、C、C++、Visual Basic、Java(登録商標)、Smalltalk、Eiffle、PERL、FORTRANなどのような他のプログラミング言語も使用することができる。コンピュータ読取可能媒体は、フロッピー(登録商標)・ディスク、従来型ハード・ディスク、CD−ROM、フラッシュROM、不揮発性ROMおよびRAMなどのような任意のタイプのコンピュータ・メモリを含むことができる。
【0048】
更に図5を参照すると、中央処理装置72は、中央記憶装置74内で、後述する、関係データの様々なグループおよびセットを識別する中央データベース76を維持する働きをする。関係データの各セットが、中央データベース76内の別個のテーブルで維持されることが好ましいが、他のデータベース構成も使用することができる。言うまでもなく、中央計算システム70に、中央記憶装置74内で関係データの様々なセットを維持するのに適した任意の関係データベース・ソフトウェアを含めることができることを理解すべきである。
【0049】
中央データベース76内で維持される関係データの第1のグループ78は、関係データの個々のセットを複数(システム10のそれぞれの参加実験室に1つずつ)含む。関係データの各セットは、その特定の実験室についての、複数の実験室試験と、それぞれの実験室試験に対応する試験結果の集合とを含む。以下、関係データのこのグループを「試験結果テーブル・グループ78」と呼ぶ。
【0050】
中央データベース76内で維持される関係データの他のセット80は、複数の実験室試験と、それぞれの実験室試験に対応するグループ統計的概要データ(システム10の参加実験室内の指定の実験室用計器グループによって実施される試験から導出される)とを含む。以下、関係データのこのセットを「グループ統計値テーブル80」と呼ぶ。
【0051】
中央データベース76内で維持される関係データの他のグループ82は、関係データの個々のセットを複数(実験室12cのシステム構成を有するシステム10のそれぞれの参加実験室に1つずつ)含む。関係データの各セットは、その特定の実験室についての、複数の実験室試験と、それぞれの実験室試験に対応する内部実験室統計データとを含む。以下、関係データのこのグループを「内部統計値テーブル・グループ82」と呼ぶ。
【0052】
中央データベース76内で維持される関係データの更に他のグループ84は、関係データの個々のセットを複数(実験室12cのシステム構成を有するシステム10のそれぞれの参加実験室に1つずつ)含む。関係データの各セットは、その特定の実験室についての、複数の実験室試験と、それぞれの実験室試験に対応する管理規則とを含む。以下、関係データのこのグループを「管理規則テーブル・グループ84」と呼ぶ。
【0053】
更に図5を参照すると、中央処理装置72は、また、システム10の様々な参加実験室から定期的に試験結果を受け取る働きをする。実験室12a(図2参照)または実験室12b(図3参照)のシステム構成を有する参加実験室の場合、試験結果は、参加実験室から通信リンクを通じて送信され、中央処理装置72によって受け取られる。試験結果を受け取ると、中央処理装置72は、その試験結果を、適切な実験室試験に関連して格納するために、試験結果テーブルグループ78内の適切なテーブル(即ち、その特定の実験室に割り当てられたテーブル)に転送する働きをする。中央処理装置26は、また、この時点では新しい試験結果を含んでいる試験結果テーブル・グループ78内に格納された試験結果の集合から、実験室試験についてのグループ統計的概要データを再計算する働きをする。次いで、中央処理装置72は、更新されたグループ統計的概要データを、適切な実験室試験に関連して格納するために、グループ統計値テーブル80に転送する働きをする。加えて、中央処理装置72は、更新されたグループ統計的概要データを、通信リンクを通じて参加実験室へ返信する働きをする。
【0054】
実験室12c(図4参照)のシステム構成を有する参加実験室の場合、試験結果は、通信リンクを通じて電子メールによって送られて中央処理装置72に受け取られるか、または、中央機関14のインターネット・ウェブ・サイトで提供される手動入力画面を介して手動で入力されて中央処理装置72に受け取られる。試験結果が受け取られる方式に関わらず、中央処理装置72は、その試験結果を、適切な実験室試験に関連して格納するために、試験結果テーブル・グループ78内の適切なテーブル(即ち、その特定の実験室に割り当てられたテーブル)へ転送する働きをする。
【0055】
中央処理装置72は、また、この時点では新しい試験結果を含んでいる試験結果テーブル・グループ78の適切なテーブル(即ち、その特定の実験室に割り当てられたテーブル)に格納された試験結果の集合から、実験室試験についての内部実験室統計データを再計算する働きをする。次いで、中央処理装置72は、更新された内部実験室統計データを、適切な実験室試験に関連して格納するために、内部統計値テーブル・グループ82の適切なテーブル(即ち、その特定の実験室に割り当てられたテーブル)へ転送する働きをする。
【0056】
加えて、中央処理装置72は、この時点では新しい試験結果を含んでいる試験結果テーブル・グループ78に格納された試験結果の集合から、実験室試験についてのグループ統計的概要データを再計算する働きをする。次いで、中央処理装置72は、更新されたグループ統計的概要データを、適切な実験室試験に関連して格納するために、グループ統計値テーブル80へ転送する働きをする。
【0057】
中央処理装置72は、更に、新しい試験結果を評価して、参加実験室の実験室用計器が「管理された状態にある」か「管理された状態にない」かを判定する働きをする。そうするために、中央処理装置72は、新しい試験結果に対応する実験室試験についての管理範囲を計算する働きをする。次いで、中央処理装置72は、新しい試験結果と、計算された管理範囲とを比較して、新しい試験結果が計算された管理範囲内に入るかを判定する(それによって、実験室用計器が「管理された状態にある」と見なされる)か、または、新しい試験結果の1もしくは複数のものが管理範囲を超えるかを判定する(それによって、実験室用計器の1または複数のものが「管理された状態にない」と見なされる)働きをする。
【0058】
最後に、試験結果を電子メールによって中央機関14へ送る参加実験室の場合、中央処理装置72は、好適には、新しい試験結果、計算された管理範囲、および管理状況を要約する実験室へ電子メールを送り返す働きをし、そうすることにより、実験室作業者がデータを再調査して1または複数の実験室用計器の再較正が必要かどうかを判定できるようにする。あるいは、中央機関14のインターネット・ウェブ・サイトに試験結果を手動で入力する参加実験室の場合、中央処理装置72は、好適には、新しい試験結果、計算された管理範囲、および管理状況をそのインターネット・ウェブ・サイトにポストする働きをし、そうすることにより、実験室作業者が当該インターネット・ウェブ・サイトにアクセスして(ユーザIDやパスワードなどのような適切な認証手順を経ることが好ましい)データを再調査して、1または複数の実験室用計器の再較正が必要かどうかを判定できるようにする。
【0059】
ここで図6Aおよび図6Bを見ると、本発明によるコンピュータ化された方法の流れ図が、ブロック100〜124に関して与えられている。ブロック100では、実験室試験/試験結果、実験室試験/内部実験室統計データ、実験室試験/グループ統計的概要データ、および実験室試験/管理規則を含めての、関係データの様々なセットを識別するデータベースが維持される。次いで、ブロック102で、実験室試験/グループ統計的概要データを含んだ関係データのセットが、中央機関から受け取る更新されたグループ統計データを含むように初期設定される。
【0060】
ブロック104では、1または複数の実験室用計器を使用して、様々な品質管理標本に様々な実験室試験が実施される。次いで、ブロック106で、実験室用計器によって生成された新しい試験結果が、適切な実験室試験に関連して格納するために、実験室試験/試験結果を含んだ関係データのセットへ転送される。
【0061】
次に、ブロック108で、実験室試験/試験結果を含んだ関係データのセット(この時点では新しい試験結果を含む)に格納された試験結果を使用して、それぞれの実験室試験について内部実験室統計データが再計算される。次いで、ブロック110で、更新された内部実験室統計データが、適切な実験室試験に関連して格納するために、実験室試験/内部実験室統計データを含んだ関係データのセットへ転送される。
【0062】
ブロック112では、実験室用計器が「管理された状態にある」か「管理された状態にない」かを判定するために、新しい試験結果が評価される。そうするために、実験室試験についての管理範囲が計算され、新しい試験結果と比較される。新しい試験結果が、計算された管理範囲内に入る場合、実験室用計器は「管理された状態にある」と見なされ、この方法は直接にブロック114へ進む。しかし、新しい試験結果の1または複数のものが、計算された管理範囲を超える場合、実験室用計器の1または複数が「管理された状態にない」と見なされる。そのような場合、実験室作業者による手動での再調査が行えるように、新しい試験結果、計算された管理範囲、および管理状況に対してフラグが立てられて、1または複数の実験室用計器の再較正が必要かどうかを判定するようにする。
【0063】
ブロック114では、新しい試験結果が中央機関へ送信される。新しい試験結果は、実験室作業者によって入力された同期化コマンドに応答して、指定の日時に、新しい試験結果が利用可能になり次第に自動的に、電子メールによって、または手動入力によって、中央機関へ送信することができる。次いで、中央機関14は、新しい試験結果で、グループ統計的概要データを更新する。次いで、ブロック116で、中央機関から、更新されたグループ統計的概要データが受け取られる。
【0064】
ブロック118では、更新されたグループ統計的概要データが、実験室試験/グループ統計的概要データを含んだ関係データのセットに格納された現時のグループ統計的概要データとの一致について、評価される。具体的には、更新されたグループ統計的概要データの値が、現時のグループ統計的概要データの値と比較されて、それらの間の差が決定される。ブロック120では、その差が許容可能であるかどうかが判定される。差が許容可能でない場合、ブロック122で、実験室作業者による可能な調節のために手動での再調査を行うために、更新されたグループ統計的概要データにフラグが立てられる。他方、差が許容可能な場合、ブロック124で、更新されたグループ統計的概要データが、適切な実験室試験に関連して格納するために、実験室試験/グループ統計的概要データを含んだ関係データのセットへ転送される。
【0065】
最後に、この方法は、ステップ104に戻り、1または複数の実験室用計器を使用して様々な品質管理標本に実施される様々な実験室試験の他のグループについて、ブロック106〜124の処理を繰り返す。
【0066】
以上に記載して示した本発明のシステムおよび方法が、実験室の内部と外部との品質管理プログラムを統合しない従来の方式に勝る幾つかの利点をもたらすことが、当業者には明らかなはずである。例えば、時間が経つと、中央機関によって生成されるグループ統計的概要データに対する小さな調節の「微調整(tweaking)」は、外部品質管理プログラムの参加実験室間で経験される試験結果のばらつきを低減する。
【0067】
また、参加実験室が、内部実験室試験についての管理範囲を計算するために使用されるグループ統計的概要データを継続的に更新するので、従来の分析(グループ統計的概要データを用いない分析)において誤りと見なされたであろう特定の試験結果を、許容することもある。反対に、従来の分析であれば許容されたであろう特定の試験結果が、誤りと見なされることもある。
【0068】
加えて、連邦政府によって定められた実験室性能基準(例えば、CLIA規制(CLIA Regulations)493および909〜959に概説されているもの)の大部分が、グループ統計的概要データの関数として規定されるので、内部実験室試験についての管理範囲を計算するためにグループ統計的概要データを使用すると、実験室は、その内部品質管理の方式の基礎を、連邦規制機関が実験室の品質の評価のために使用する原理と同じ原理に、おくことができるようになる。
【0069】
以上で、本発明を幾つかの例示的な実施形態に関連して記載して示したが、本発明の範囲から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更を実施できることを理解すべきである。従って、本発明は、特許請求の範囲に含まれる場合を除き、上記の記載され示された特定のシステムおよび方法だけに制限されない。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】図1は、本発明による、実験室の内部および外部品質管理プログラムを統合するシステムのブロック図である。
【図2】図2は、図1の実験室の1つの、例示的な第1の実施形態のブロック図である。
【図3】図3は、図1の実験室の1つの、例示的な第2の実施形態のブロック図である。
【図4】図4は、図1の実験室の1つの、例示的な第3の実施形態のブロック図である。
【図5】図5は、図1の中央機関の例示的な実施形態のブロック図である。
【図6A】図6Aは、本発明による、実験室の内部および外部品質管理プログラムを統合する方法の流れ図である。
【図6B】図6Bは、本発明による、実験室の内部および外部品質管理プログラムを統合する方法の流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
指定された実験室試験についての管理規則を利用する実験室の内部および外部の品質管理プログラムを統合するシステムであって、
少なくとも1つの記憶装置と、
少なくとも1つの処理装置とを含み、
前記処理装置が、複数の実験室試験および対応するグループ統計的概要データを識別し且つ複数の実験室試験データおよび対応する管理規則を識別する少なくとも1つのデータベースを前記記憶装置内に維持するように動作し、
前記処理装置が、前記実験室試験のうちの指定された実験室試験についての前記グループ統計的概要データを、前記指定された実験室試験についての前記管理規則に適用することによって、前記指定された実験室試験についての管理範囲を計算するように動作する、
システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムであって、前記記憶装置および前記処理装置が実験室に位置する、システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムであって、前記記憶装置および前記処理装置が、それぞれ、中央機関に位置する中央記憶装置および中央処理装置を含む、システム。
【請求項4】
請求項1に記載のシステムであって、前記グループ統計的概要データが、次のグループ、即ち、平均値、中央値、標準偏差、変動係数、標準偏差指数、変動係数指数、およびこれらの組合せを含むグループから選択される、システム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムであって、前記データベースが、また、複数の実験室試験および対応する内部実験室統計データを識別し、前記処理装置が、前記指定された実験室試験についてのグループ統計的概要データと、前記指定された実験室試験についての内部実験室統計データとを、前記指定された実験室試験についての管理規則に適用することによって、前記指定された実験室試験についての管理範囲を計算するように動作する、システム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムであって、前記処理装置が、更に、更新されたグループ統計的概要データを中央機関から受け取り、前記更新されたグループ統計的概要データを前記データベースへ転送するように動作し、それによって前記更新されたグループ統計的概要データが前記グループ統計的概要データとなる、システム。
【請求項7】
請求項6に記載のシステムであって、前記中央機関から受け取られる前記更新されたグループ統計的概要データが、指定された実験室用計器グループによって実施される試験から導出される、システム。
【請求項8】
請求項6に記載のシステムであって、前記処理装置が、インターネットを通じて前記中央機関から、前記更新されたグループ統計的概要データを受け取る、システム。
【請求項9】
請求項6に記載のシステムであって、前記処理装置が、前記指定された実験室試験についての管理範囲を計算する前に、前記中央機関から受け取られた前記更新されたグループ統計的概要データを前記データベースへ転送するように動作する、システム。
【請求項10】
請求項6に記載のシステムであって、前記処理装置が、同期化コマンドに応答して、前記中央機関から前記更新されたグループ統計的概要データを受け取る、システム。
【請求項11】
請求項6に記載のシステムであって、前記処理装置が、指定された日時に、前記中央機関から前記更新されたグループ統計的概要データを受け取る、システム。
【請求項12】
請求項1に記載のシステムであって、前記処理装置が、更に、
前記指定された実験室試験について実験室用計器から試験結果を受け取り、
前記試験結果が、前記指定された実験室試験について計算された管理範囲内に入るかどうかを判定する
ように動作する、
システム。
【請求項13】
請求項12に記載のシステムであって、前記処理装置が、更に、前記試験結果を中央機関へ送信するように動作する、システム。
【請求項14】
請求項1に記載のシステムであって、
少なくとも1つの中央記憶装置と、
少なくとも1つの中央処理装置とを更に含み、
前記中央処理装置が、
複数の実験室試験および対応する更新されたグループ統計的概要データを識別する少なくとも1つの中央データベースを前記中央記憶装置内で維持し、
前記更新されたグループ統計的概要データを前記処理装置へ送信する
ように動作する、
システム。
【請求項15】
請求項14に記載のシステムであって、前記中央記憶装置および前記中央処理装置が中央機関に位置する、システム。
【請求項16】
請求項14に記載のシステムであって、前記中央処理装置が、更に、前記更新されたグループ統計的概要データに組み込むために、複数の実験室用計器から複数の試験結果を受け取るように動作する、システム。
【請求項17】
指定された実験室試験についての管理規則を利用する実験室の内部および外部の品質管理プログラムを統合するコンピュータ化された方法であって、
複数の実験室試験および対応するグループ統計的概要データを識別し且つ複数の実験室試験および対応する管理規則を識別する少なくとも1つのデータベースを維持するステップと、
前記実験室試験のうちの指定された実験室試験についてのグループ統計的概要データを、前記指定された実験室試験についての管理規則に適用することによって、前記指定された実験室試験について管理範囲を計算するステップと
を備える方法。
【請求項18】
請求項17に記載のコンピュータ化された方法であって、前記グループ統計的概要データが、次のグループ、即ち、平均値、中央値、標準偏差、変動係数、標準偏差指数、変動係数指数、およびこれらの組合せを含むグループから選択される、方法。
【請求項19】
請求項17に記載のコンピュータ化された方法であって、前記データベースが、また、複数の実験室試験および対応する内部実験室統計データを識別し、前記指定された実験室試験についての管理範囲が、前記指定された実験室試験についてのグループ統計的概要データと、前記指定された実験室試験についての内部実験室統計データとを、前記指定された実験室試験についての管理規則に適用することによって、計算される、方法。
【請求項20】
請求項17に記載のコンピュータ化された方法であって、更新されたグループ統計的概要データを中央機関から受け取るステップと、前記更新されたグループ統計的概要データを前記データベースへ転送して、それによって、前記更新されたグループ統計的概要データを前記グループ統計的概要データにするステップとを更に含む、方法。
【請求項21】
請求項20に記載のコンピュータ化された方法であって、前記中央機関から受け取られる前記更新されたグループ統計的概要データが、指定された実験室用計器グループによって実施される試験から導出される、方法。
【請求項22】
請求項20に記載のコンピュータ化された方法であって、前記指定された実験室試験について管理範囲を計算する前に、前記中央機関から受け取られた前記更新されたグループ統計的概要データが前記データベースへ転送される、方法。
【請求項23】
請求項20に記載のコンピュータ化された方法であって、前記更新されたグループ統計的概要データが、同期化コマンドに応答して前記中央機関から受け取られる、方法。
【請求項24】
請求項20に記載のコンピュータ化された方法であって、前記更新されたグループ統計的概要データが、指定された日時に前記中央機関から受け取られる、方法。
【請求項25】
請求項17に記載のコンピュータ化された方法であって、
前記指定された実験室試験について実験室用計器から試験結果を受け取るステップと、
前記試験結果が、前記指定された実験室試験についての計算された管理範囲内に入るか否かを判定するステップと
を更に備える方法。
【請求項26】
請求項25に記載のコンピュータ化された方法であって、前記試験結果を中央機関へ送信するステップを更に含む、方法。
【請求項27】
指定された実験室試験についての管理規則を利用する実験室の内部および外部の品質管理プログラムを統合する方法を実施するためのコンピュータで実行可能な命令を有するコンピュータ読取可能媒体であって、前記方法が、
複数の実験室試験および対応するグループ統計的概要データを識別し且つ前記実験室試験についての対応する管理規則を識別する、少なくとも1つのデータベースを維持するステップと、
前記実験室試験のうちの指定された実験室試験についてのグループ統計的概要データを、対応する管理規則に適用することによって、前記指定された実験室試験について管理範囲を計算するステップと
を含む、
コンピュータ読取可能媒体。
【請求項28】
請求項27に記載のコンピュータ読取可能媒体であって、前記グループ統計的概要データが、次のグループ、即ち、平均値、中央値、標準偏差、変動係数、標準偏差指数、偏差係数指数、およびこれらの組合せを含むグループから選択される、コンピュータ読取可能媒体。
【請求項29】
請求項27に記載のコンピュータ読取可能媒体であって、前記データベースが、また、複数の実験室試験および対応する内部実験室統計データを識別し、前記指定された実験室試験についての管理範囲が、対応するグループ統計的概要データと、対応する内部実験室統計データとを、対応する管理規則に適用することによって、計算される、コンピュータ読取可能媒体。
【請求項30】
請求項27に記載のコンピュータ読取可能媒体であって、前記方法が、更新されたグループ統計的概要データを中央機関から受け取り、前記更新されたグループ統計的概要データを前記データベースへ転送するステップであって、それによって前記更新されたグループ統計的概要データが前記グループ統計的概要データになる、ステップを更に含む、コンピュータ読取可能媒体。
【請求項31】
請求項30に記載のコンピュータ読取可能媒体であって、前記中央機関から受け取られた前記更新されたグループ統計的概要データが、指定された実験室用計器グループによって実施される試験から導出される、コンピュータ読取可能媒体。
【請求項32】
請求項30に記載のコンピュータ読取可能媒体であって、前記指定された実験室試験について管理範囲を計算する前に、前記中央機関から受け取られた前記更新されたグループ統計的概要データが前記データベースへ転送される、コンピュータ読取可能媒体。
【請求項33】
請求項30に記載のコンピュータ読取可能媒体であって、前記更新されたグループ統計的概要データが、同期化コマンドに応答して前記中央機関から受け取られる、コンピュータ読取可能媒体。
【請求項34】
請求項30に記載のコンピュータ読取可能媒体であって、前記更新されたグループ統計的概要データが、指定された日時に前記中央機関から受け取られる、コンピュータ読取可能媒体。
【請求項35】
請求項27に記載のコンピュータ読取可能媒体であって、前記方法が、
前記指定された実験室試験について実験室用計器から試験結果を受け取るステップと、
前記試験結果が前記指定された実験室試験について計算された管理範囲内に入るかどうかを判定するステップと
を更に含む、
コンピュータ読取可能媒体。
【請求項36】
請求項35に記載のコンピュータ読取可能媒体であって、前記方法が、前記試験結果を中央機関へ送信するステップを更に含む、コンピュータ読取可能媒体。
【請求項37】
指定された実験室試験についての管理規則を利用する実験室の内部および外部の品質管理プログラムを統合するシステムであって、
複数の実験室試験および対応するグループ統計的概要データを識別する少なくとも1つのデータベースを維持するため、および前記複数の実験室試験および対応する管理規則を識別するための手段と、
前記実験室試験のうちの指定された実験室試験に対応するグループ統計的概要データを、対応する管理規則に適用することによって、前記指定された実験室試験について管理範囲を計算する手段と
を備えるシステム。
【請求項38】
請求項37に記載のシステムであって、前記データベース手段が、また、前記複数の実験室試験および前記対応する内部実験室統計データを識別し、前記計算手段が、前記対応するグループ統計的概要データと前記対応する内部実験室統計データとを、前記対応する管理規則に適用することによって、前記指定された実験室試験について管理範囲を計算する、システム。
【請求項39】
請求項37に記載のシステムであって、
更新されたグループ統計的概要データを中央機関から受け取る手段と、
前記更新されたグループ統計的概要データを前記データベース手段へ転送する手段であって、それによって前記更新されたグループ統計的概要データが前記グループ統計的概要データになる、手段と
を更に含むシステム。
【請求項40】
請求項37に記載のシステムであって、
前記指定された実験室試験について実験室用計器から試験結果を受け取る手段と、
前記試験結果が前記指定された実験室試験について計算された管理範囲内に入るか否かを判定する手段と
を更に備えるシステム。
【請求項41】
請求項40に記載のシステムであって、前記試験結果を中央機関へ送信する手段を更に備えるシステム。
【請求項42】
指定された実験室試験についての管理規則を利用する実験室の内部および外部の品質管理プログラムを統合する方法を実施するコンピュータで実行可能な命令を有するコンピュータ読取可能媒体であって、前記方法が、
複数の実験室試験および対応するグループ統計的概要データを識別する少なくとも1つのデータベースを維持するステップであって、前記データベースが、また、対応する管理規則を識別するものである、ステップと、
更新されたグループ統計的概要データを中央機関から受け取るステップと、
前記更新されたグループ統計的概要データを前記データベースへ転送するステップであって、それによって前記更新されたグループ統計的概要データが前記グループ統計的概要データになる、ステップと、
前記実験室試験のうちの指定された実験室試験について実験室用計器から試験結果を受け取るステップと、
前記対応するグループ統計的概要データを、前記対応する管理規則に適用することによって、前記指定された実験室試験について管理範囲を計算するステップと、
前記試験結果が前記計算された管理範囲内に入るか否かを判定するステップと
を備える、
コンピュータ読取可能媒体。
【請求項43】
請求項42に記載のコンピュータ読取可能媒体であって、前記データベースが、また、前記複数の実験室試験および前記対応する内部実験室統計データを識別するものであり、前記指定された実験室試験についての管理範囲が、前記試験についてのグループ統計的概要データと前記試験についての内部実験室統計データとを、対応する管理規則に適用することによって、計算される、コンピュータ読取可能媒体。
【請求項44】
請求項42に記載のコンピュータ読取可能媒体であって、前記指定された実験室試験について管理範囲を計算する前に、前記中央機関から受け取られた前記更新されたグループ統計的概要データが前記データベースへ転送される、コンピュータ読取可能媒体。
【請求項45】
請求項42に記載のコンピュータ読取可能媒体であって、前記更新されたグループ統計的概要データが、同期化コマンドに応答して前記中央機関から受け取られる、コンピュータ読取可能媒体。
【請求項46】
請求項42に記載のコンピュータ読取可能媒体であって、前記更新されたグループ統計的概要データが、指定された日時に前記中央機関から受け取られる、コンピュータ読取可能媒体。
【請求項47】
請求項42に記載のコンピュータ読取可能媒体であって、前記方法が、前記試験結果を前記中央機関へ送信するステップを更に備える、コンピュータ読取可能媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【公表番号】特表2006−525605(P2006−525605A)
【公表日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−513436(P2006−513436)
【出願日】平成16年4月29日(2004.4.29)
【国際出願番号】PCT/US2004/013235
【国際公開番号】WO2004/099789
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(504121623)バイオ−ラッド・ラボラトリーズ・インコーポレーテッド (5)
【Fターム(参考)】