宣伝配信システム及び店舗側端末装置並びにプログラム
【課題】店舗の状況に応じた適切なタイミングで集客効果の高い宣伝を実現できるようにする。
【解決手段】宣伝配信サービスにおいて店舗側端末装置3は、宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データの配信指示を宣伝配信管理装置1に対して発信し、宣伝配信管理装置1は、店舗側端末装置3から発信された配信指示の受信に応じてその指示店舗の宣伝データを携帯端末装置5に対してプッシュ配信し、携帯端末装置5は、宣伝配信管理装置1からプッシュ配信された指示店舗の宣伝データを受信した場合に、その指示店舗の位置から当該携帯端末装置5の現在位置までの距離が所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力する。
【解決手段】宣伝配信サービスにおいて店舗側端末装置3は、宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データの配信指示を宣伝配信管理装置1に対して発信し、宣伝配信管理装置1は、店舗側端末装置3から発信された配信指示の受信に応じてその指示店舗の宣伝データを携帯端末装置5に対してプッシュ配信し、携帯端末装置5は、宣伝配信管理装置1からプッシュ配信された指示店舗の宣伝データを受信した場合に、その指示店舗の位置から当該携帯端末装置5の現在位置までの距離が所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗用の宣伝データを通信ネットワーク経由で送受信する宣伝配信システム及び店舗側端末装置並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、レストランや居酒屋といった飲食店などの店舗で宣伝を行う場合には、チラシを店頭付近で配布したり、新聞の折り込みとして配布したりするほか、ポスターやのぼりなどを利用するようにしているが、これらの宣伝の仕方では、人手や事前準備などが必要となるほか、今後の予定イベントを宣伝するだけで、現時点の店舗状況を反映した宣伝とはならず、宣伝実施にリアルタイム性を有さないという問題があった。また、デジタル化したデータを使用して宣伝を行う場合には、インターネット上の店舗ホームページを利用したり、会員に向けのメールサービスを利用したりするようにしているが、これらの宣伝の仕方では、リアルタイム性を有するものの、宣伝が閲覧されたかどうか、来店可能性のある人達を対象に宣伝が行われたかどうかなどまでも知ることはできず、宣伝効果の点で疑問が残る。また、メールによる宣伝では、個人に届くものの会員にしか送付することができず、また、会員にとっては頻繁にメールが送られてくると、わずらわしさを感じることさえある。
【0003】
ところで、従来では、宣伝効果を高めるために来店可能性のある人達を対象に宣伝を行う技術としては、例えば、検索サーバが移動端末の位置情報を取得し、この移動端末が位置するセル内又は付近のセル内の周辺地域情報を移動端末に送信するようにした技術(特許文献1参照)、又はサーバが通信端末(移動端末)の使用者が居る場所に近い場所の店舗の宣伝情報を近い順などで提供するようにした技術(特許文献2参照)などが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−285053号公報
【特許文献2】特許4134229号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した各特許文献にあっては、移動端末の使用者(宣伝受領者)側からの要求に応じて付近店舗の宣伝情報などを提供するようにした技術であるため、店舗側にとっては、移動端末の使用者から要求がなければ、その店舗の宣伝を行うことができず、店舗にとっては受け身的な宣伝となり、集客効果の点で問題が残る。
【0006】
本発明の課題は、店舗の状況に応じた適切なタイミングで集客効果の高い宣伝を実現できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために本発明の一つの態様は、
店舗用の宣伝データを通信ネットワーク経由で送受信する宣伝配信システムであって、
店舗側の端末装置と、
前記店舗側端末装置に通信ネットワークを介して接続されている宣伝配信サービス事業者側の宣伝配信管理装置と、
前記宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して接続されている宣伝受領者側の携帯端末装置と、
を具備し、
前記店舗側端末装置は、宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する発信手段を備え、
前記宣伝配信管理装置は、前記店舗側端末装置から発信された配信指示を受信した場合に、その配信指示に応じてその指示店舗の宣伝データを前記携帯端末装置に対してプッシュ配信する配信手段を備え、
前記携帯端末装置は、前記宣伝配信管理装置からプッシュ配信された指示店舗の宣伝データを受信した場合に、その指示店舗の位置から当該携帯端末装置の現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別する判別手段と、前記判別手段により所定範囲内であることが判別されたことを条件にその宣伝データを出力する出力手段を備える、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システムである。
【0008】
また、上述した課題を解決するために本発明の他の態様は、
店舗側に存在している店舗端末装置であって、
店舗用の宣伝データをその宣伝受領者側の携帯端末装置に対して配信するサービス事業者側の宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して通信接続する接続手段と、
店舗用の宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データを前記携帯端末装置にプッシュ配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する第1の発信手段と、
前記第1の発信手段により発信された店舗用宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置を介して受信した場合に、その店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別し、所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力する前記携帯端末装置に対して、その判別に必要な情報を配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する第2の発信手段と、
を具備したことを特徴とする店舗側端末装置である。
【0009】
更に、上述した課題を解決するために本発明の他の態様は、
コンピュータに対して、
店舗用の宣伝データをその宣伝受領者側の携帯端末装置に対して配信するサービス事業者側の宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して通信接続する機能と、
店舗用の宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データを前記携帯端末装置にプッシュ配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する機能と、
前記発信された店舗用宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置を介して受信した場合に、その店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別し、所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力する前記携帯端末装置に対して、その判別に必要な情報を配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する機能と、
を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、店舗の状況に応じた適切なタイミングで集客効果の高い宣伝を実現することができ、実用性の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】店舗用の宣伝データを通信ネットワーク経由で送受信する宣伝配信システムの概要構成を示したブロック図。
【図2】サービス事業者側の宣伝配信管理装置1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】店舗側端末装置3の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図4】宣伝受領者側の携帯端末装置5の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図5】(1)は、宣伝配信管理装置1側に備えられている加盟店データベース1Aを説明するための図、(2)は、宣伝配信管理装置1側に備えられている会員データベース1Bを説明するための図。
【図6】(1)は、宣伝配信管理装置1側に備えられている宣伝データベース1Cを説明するための図、(2)は、携帯端末装置5側に備えられている宣伝表示待機メモリ5Aを説明するための図。
【図7】店舗側端末装置3において処理メニューの中から「宣伝処理」の項目が選択された際に実行開始される店舗側端末装置3の動作を示したフローチャート。
【図8】図7の動作に続く動作を示したフローチャート。
【図9】店舗側端末装置3からの要求や指示に応じて実行開始される宣伝配信管理装置1の動作を示したフローチャート。
【図10】宣伝配信管理装置1側での配信対象会員の絞り込み処理(図9のステップB7)を詳述するためのフローチャート。
【図11】携帯端末装置5側において一定時間(例えば、1秒毎)に実行開始される宣伝処理を示したフローチャート。
【図12】宣伝受領者側の携帯端末画面において、(1)は、宣伝通知が表示されていない待受画面を示し、(2)は、待受画面内に宣伝通知が表示された状態を示した図。
【図13】(1)、(2)は、宣伝受領者側の携帯端末画面において、宣伝通知を詳細に表示する場合の個々の具体例を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図1〜図13を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、店舗用の宣伝データを通信ネットワーク経由で送受信する宣伝配信システムの概要構成を示したブロック図である。
宣伝配信システムは、全国規模の広域通信システムで、店舗用の宣伝データを通信ネットワーク経由で送受信する宣伝配信サービスを提供するサービス事業者(運営者)側の宣伝配信管理装置(サーバ装置)1を中核とするシステムである。なお、サービス事業者は、宣伝配信サービスのほかに、例えば、地域別のニュース・天気予報、イベント案内など、各種のサービスをその会員に提供するサービス運営者である。
【0013】
宣伝配信管理装置(サーバ装置)1は、宣伝配信サービスに加盟している店舗(加盟店)側からその店舗の宣伝データを配信すべきことが指示された場合に、その配信指示に応じてその店舗の宣伝データを各エンドユーザ(宣伝受領者)側に対してPush(プッシュ)通信方式にしたがって一斉に配信するようにしている。なお、エンドユーザ(宣伝受領者)とは、上述のサービス事業者が運営している各種サービスのいずれかに加入している会員ユーザを意味している。なお、本実施形態では、会員ユーザとした場合を例示するが、例えば、会員ユーザのほかに、後述する宣伝用アプリケーションをダウンロードしたユーザを含めたサービス加入者としてもよい。
【0014】
宣伝配信管理装置1は、サービス事業者側と契約を交わした各店舗(加盟店)を登録したり、各エンドユーザ(会員ユーザ)を登録したりする登録処理を行うほか、各加盟店側で任意に作成された宣伝データを受信して登録管理したり、宣伝データを会員ユーザに対してプッシュ配信したりするコンピュータシステムである。この宣伝配信管理装置1にはインターネット2を介して各店舗側端末装置3が接続されているほか、インターネット2及び無線通信網(移動体通信網)4を介して各会員ユーザ側の携帯端末装置5に接続されている。
【0015】
また、宣伝配信管理装置1は、店舗用の宣伝データを各会員側の携帯端末装置5に対してプッシュ配信する宣伝通知を行う際に、その店舗の位置(経緯度情報)を示す情報や、後述する宣伝距離や宣伝終了時刻を示す情報を含めて通知するようにしている。なお、サービス事業者側には、各店舗(加盟店)に関する情報を登録管理する加盟店データベース1A、各エンドユーザ(会員ユーザ)に関する情報を登録管理する会員データベース1Bのほか、後述する宣伝データベース1Cなどが備えられている。
【0016】
店舗側端末装置3は、取引毎にその売上データを登録するECR(Electronic Cash Register)やPOS(Point of sale)端末などの売上データ処理装置で、自店舗用として任意の宣伝データを作成する宣伝作成機能と、作成した宣伝データを各会員ユーザ側にプッシュ配信すべきことを宣伝配信管理装置1に対して指示する宣伝配信指示機能などを備えた宣伝用アプリケーションソフト(図示省略)がインストールされている。ここで、宣伝配信指示機能は、店舗用の宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データの配信指示をインターネット2経由で宣伝配信管理装置3に対して発信(送信)する発信(送信)機能である。
【0017】
なお、店舗側端末装置3は、ECR、POS端末に限らず、店舗内に設置されているPC(パーソナルコンピュータ)、店舗内あるいは店舗外に居る責任者などが所持している携帯端末装置(スマートフォンと呼ばれている多機能型携帯電話機など)であってもよく、更に、店舗毎に異なっていてもよい。例えば、図中の例では、店舗側端末装置3として、店舗AではECRを使用し、店舗BではPCを使用する場合を例示している。ここで、店舗側端末装置3としてPCや携帯端末装置を使用する場合には、上述の売上データ処理装置と同様に、宣伝作成機能及び宣伝配信指示機能などを備えた宣伝用アプリケーションソフトがサービス事業者側などから取り寄せてインストールされているものとする。なお、本実施形態においては、インストールされている場合とするが、インストールされていなくても、例えば、クラウドコンピューティングのようにWebアプリケーションを利用するようにしてもよい。
【0018】
携帯端末装置5は、会員ユーザ所持の携帯電話機などの携帯端末装置で、本実施形態においては、スマートフォンと呼ばれている多機能型携帯電話機であり、最寄りの基地局や交換機(図示省略))から無線通信網(移動体通信網)4に接続されると、この無線通信網4を介して他の携帯電話機(図示省略)との間で高速大容量の通信が可能な状態となる。また、携帯端末装置5は、無線通信網4を介してインターネット2に接続されると、Webサイトをアクセスして閲覧可能となる。この携帯端末装置5には、GPS(Global Positioning System)衛星6からの受信電波を利用して携帯端末装置の現在位置を取得するGPS機能を有している。
【0019】
携帯端末装置5は、宣伝配信管理装置1からインターネット2及び無線通信網4を介して宣伝通知(宣伝内容、店舗位置、宣伝終了時刻、宣伝距離など)を受信すると、GPS衛星6を利用して自端末の現在位置を取得し、その店舗の位置から宣伝距離内に自端末が位置しているか、つまり、携帯端末装置5を所持している会員ユーザがその店舗の付近に居るか否かを判別するようにしている。そして、その判別の結果、宣伝距離内(店舗の付近)に居るときには、宣伝データを受信したことを明示する宣伝有りの情報として、例えば、メッセージデータとして、“宣伝サービス、新着情報1件”をその端末画面に通知表示させるようにしている。
【0020】
携帯端末装置5は、店舗側端末装置3により発信された店舗用宣伝データの配信指示を宣伝配信管理装置1を介して受信した場合に、その店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別し、所定範囲内であることを条件にその宣伝データを表示するようにしているが、この携帯端末装置5での判別に必要な情報(店舗位置、宣伝距離)は、店舗側端末装置3から発信して宣伝配信管理装置1に配信される。なお、宣伝有りの情報としては、“宣伝アイコン”などであってもよい。このように携帯端末装置5は、宣伝データを表示する広告媒体として機能するもので、受信した宣伝通知の内容を表示する場合に、その表示するタイミングとしては宣伝距離内(店舗の付近内)であることを条件としている。
【0021】
図2は、宣伝配信管理装置1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
宣伝配信管理装置1の中核をなすCPU11は、無停電電源装置(図示省略)を含む電源部12からの電力供給によって動作し、記憶部12内の各種のプログラムに応じてこの宣伝配信管理装置1の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶部13は、各種のプログラムや情報を記憶するもので、図7及び図8に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、それに必要とする情報などが記憶され、更に、宣伝配信管理装置1が動作するために必要な各種の情報(例えば、計時機能により計時された現在日時、フラグ、タイマなど)を一時的に記憶するワーク領域を有している。なお、記憶部13は、所定の外部サーバ側の記憶領域を含むものであってもよい。
【0022】
通信部14は、多数同時アクセスが可能なもので、ブロードバンドのインターネットに接続(例えば、光通信接続)され、店舗側端末装置3との間で宣伝データなどの送受信を行ったり、電子決済システム(図示省略)との間でデータの送受信を行ったり、会員ユーザ所持の各携帯端末装置5に対して宣伝データをプッシュ配信したりする通信インターフェイスである。表示部15は、例えば、オペレータ用の確認画面や作業画面などを表示する。操作部16は、フルキーボードなどを有し、CPU11は、操作部16からの入力信号に応じた処理を実行する。
【0023】
図3は、店舗側端末装置3の基本的な構成要素を示したブロック図である。
店舗側端末装置3は、図示の例ではECRを構成するもので、ECRの基本的機能(売上データの登録機能など)のほか、上述した宣伝作成機能、宣伝配信指示機能を有している。店舗側端末装置3の中核をなすCPU31は、電源部32からの電力供給によって動作し、記憶部33内の各種のプログラムに応じてこの店舗側端末装置3の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶部33は、各種のプログラムや情報を記憶するもので、図9及び図10に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、それに必要とする情報などが記憶され、更に、店舗側端末装置3が動作するために必要な各種の情報(例えば、計時機能により計時された現在日時、フラグ、タイマなど)を一時的に記憶するワーク領域を有している。CPU31には、その入出力周辺デバイスとしてタッチ入力表示部34、キー操作部35のほか、客用表示部36、印字部37、通信部38などがバスラインを介して接続されており、入出力プログラムにしたがってCPU31はそれらの動作を制御する。
【0024】
タッチ入力表示部34は、表示パネルとタッチパネル(図示省略)とを有する構成で、高精細な表示パネルの前面にタッチパネルを配信することによりソフトウェアキー(タッチキー)を割り当て配置してその機能名を表示したり、任意に作成された宣伝データを表示したりするもので、指などによるタッチ操作を感知してそのタッチ操作に応じたデータを入力するデバイスである。なお、タッチパネルは、静電容量方式、抵抗皮膜方式、電磁誘導方式、圧電方式などの各種方式のうち、軽量化、光透過性、耐久性などに優れた静電容量方式を採用するようにしているが、その他の方式を採用するようにしてもよい。キー操作部35は、押しボタン式の各種キー(例えば、電源キーなど)を有している。客用表示部36は、売上登録された商品単価や小計などを表示する。印字部37は、レシートを印字する。通信部38は、インターネット2を介して宣伝配信管理装置1との間で宣伝データなどの送受信を行う通信インターフェイスである。
【0025】
図4は、携帯端末装置5の基本的な構成要素を示したブロック図である。
携帯端末装置5は、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能、GPS機能などを有する構成で、携帯端末装置5の中核をなすCPU51は、二次電池を備えた電池部52からの電力供給によって動作し、記憶部53内の各種のプログラムに応じてこの携帯端末装置5の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶部53は、各種のプログラムや情報を記憶するもので、図11に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、それに必要とする情報などが記憶され、更に、携帯端末装置5が動作するために必要な各種の情報(例えば、計時機能により計時された現在日時、フラグ、タイマなど)を一時的に記憶するワーク領域を有している。この記憶部53内の宣伝表示待機メモリ5Aは、宣伝配信管理装置1からプッシュ配信された宣伝通知を受信して順次記憶するもので、CPU51は、上述した表示タイミングに達したことを条件に、宣伝表示待機メモリ5A内の通知内容を表示させるようにしている。
【0026】
CPU51には、その入出力周辺デバイスとして無線通信部54、タッチ入力表示部55、キー操作部56、位置取得部57などが接続されている。無線通信部54は、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能などの動作時に、最寄りの基地局との間でデータの送受信を行う。タッチ入力表示部55は、表示パネルとタッチパネルを有する構成で、高精細な表示パネルの前面にタッチパネルが配信された構成となっている。キー操作部56は、押しボタン式の各種キー(例えば、電源キーなど)を有している。位置取得部57は、GPS機能を構成するもので、現在位置を受信取得する。
【0027】
図5(1)は、宣伝配信管理装置1側に備えられている加盟店データベース1Aを説明するための図である。
加盟店データベース1Aは、各加盟店に関する情報を登録管理するもので、「店舗ID」、「店舗名」、「店舗住所(位置)」、「業種」、「顧客層」、「送信先アドレス」などの各項目を有している。なお、図示の例では、「店舗ID」が“1234567”の店舗において、その「店舗住所(位置)」が“新宿区”、「業種」が“衣服販売業”、「顧客層」が“20歳代〜40歳代”の場合を示している。また、「店舗ID」が“1234568”の店舗において、その「店舗住所(位置)」が“品川区”、「業種」が“飲食業”、「顧客層」が“40代〜60歳代”の場合を示している。
【0028】
図5(2)は、宣伝配信管理装置1側に備えられている会員データベース1Bを説明するための図である。
会員データベース1Bは、会員ユーザに関する情報を登録管理するもので、「会員ID」、「会員名」、「居住地域」、「勤務先地域」、「性別」、「年代」、「趣味嗜好」、「送信先アドレス」などの各項目を有している。なお、図示の例では、「会員ID」が“7654321”の会員において、その「居住地域」が“渋谷区”、「勤務先地域」が“新宿区”、「性別」が“女性”、「年代」が“20歳代”、「趣味嗜好」が“ファッション、甘い物”の場合を示している。また、「会員ID」が“765432”の会員において、その「居住地域」が“品川区”、「勤務先地域」が“中央区”、「性別」が“男性”、「年代」が“50歳代”、「趣味嗜好」が“酒、スポーツ”の場合を示している。
【0029】
図6(1)は、宣伝配信管理装置1側に備えられている宣伝データベース1Cを説明するための図である。
宣伝データベース1Cは、店舗側端末装置3から配信指示された宣伝データを登録管理するもので、「店舗ID」、「店舗名」、「店舗位置」、「宣伝ID」、「宣伝内容」、「宣伝距離」、「宣伝終了時刻」などの各項目を有している。「店舗ID」、「店舗名」の項目は、加盟店を識別するための情報である。「店舗位置」の項目は、加盟店の位置を示す経緯度情報である。「宣伝ID」の項目は、同じ店舗から配信依頼を受けた複数の宣伝データを識別するための情報である。
【0030】
「宣伝内容」は、店舗側端末装置3側で作成された宣伝データで、テキストに図形や画像などを含めたり、手書きイメージで作成したりしたものであってもよい。「宣伝距離」は、店舗側端末装置3側で任意に指示された宣伝対象エリア(宣伝範囲)を示し、「店舗位置」を中心として半径何m以内を宣伝範囲にするかを示す情報である。なお、「宣伝距離」として本実施形態では、例えば、500m〜2000mの範囲内で任意に指定可能とし、図示の例では、“1500m”を示している。「宣伝終了時刻」は、店舗側端末装置3側で指示された宣伝終了時刻で、図示の例では、“本日の21時00分”を登録した場合である。なお、「宣伝終了時刻」としては、時刻に限らす、日付や曜日を含めた宣伝終了日時であってもよい。
【0031】
図6(2)は、携帯端末装置5側に備えられている宣伝表示待機メモリ5Aを説明するための図である。
宣伝表示待機メモリ5Aは、宣伝配信管理装置1からプッシュ配信された各店舗の宣伝通知を順次記憶するもので、「メモリNo.」、「店舗名」、「店舗位置」、「宣伝内容」、「宣伝距離」、「宣伝終了時刻」、「通知中フラグ」の各項目を記憶する構成となっている。「メモリNo.」は、“001”から始まる一連No.であり、その値は、宣伝表示待機メモリ5A内に記憶保持されている宣伝通知の件数となる。「通知中フラグ」は、宣伝通知が端末画面であるタッチ入力表示部55に表示されている状態であることを示すフラグで、その値が“1”のときには、通知中(表示中)であることを示している。なお、店舗側端末装置3から宣伝中止の指示があった際や「宣伝終了時刻」が超過した際に、該当する宣伝表示待機メモリ5A内の宣伝通知を消去するようにしている。「店舗位置」は、店舗が所在位置を示す情報(経緯度情報)を示している
【0032】
次に、実施形態における宣伝配信システムの動作概念を図7〜図11に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、ネットワークなどの伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。なお、図7及び図8は、店舗側端末装置3の全体動作のうち、本実施形態の特徴部分の動作概要を示したフローチャートであり、この図7及び図8のフローから抜けた際には、全体動作のメインフロー(図示省略)に戻る。
【0033】
図7及び図8は、店舗側端末装置3において処理メニューの中から「宣伝処理」の項目が選択された際に実行開始される店舗側端末装置3の動作を示したフローチャートである。
先ず、店舗側端末装置3のCPU31は、宣伝サービスメニューをそのタッチ入力表示部34に表示させる(図7のステップA1)。この宣伝サービスメニューは、宣伝データの作成を指定する“宣伝の作成”の項目と、宣伝データの発信(送信)を指定したり、宣伝中にその宣伝の停止を指定したりする“発信/停止”の項目を含むメニュー画面で、そのメニュー画面の中から“宣伝の作成”の項目がユーザ操作により選択されると(ステップA2でYES)、作成メニューを切り替え表示させる(ステップA3)。この作成メニューは、宣伝データの新規作成を指示する“新規作成”の項目と、過去に作成した宣伝データの利用を指定する“過去の宣伝を利用”の項目を含むメニュー画面である。
【0034】
この作成メニュー画面の中から“新規作成”の項目がユーザ操作により選択されると(ステップA4でYES)、宣伝データの新規作成処理に移る(ステップA5)。この新規作成処理では、予め用意されている宣伝素材(図形、テキスト、画像など)の中から任意に選択した素材を使用したり、タッチ入力表示部34に割り当て表示されている各種のソフトウェアキー(タッチキー)を使用して文字、記号、図形などを入力したり、タッチ入力表示部34上で宣伝データを手書きイメージとして手書き入力したりすることにより宣伝データの作成が行われる。更には、作成した宣伝データを着色したり、変形したりすることが可能なほか、業種別のテンプレートを使用したり、ウイザート形式で作成したりすることにより宣伝データの作成が行われる。
【0035】
また、作成メニュー画面の中から“過去の宣伝を利用”の項目がユーザ操作により選択されると(ステップA4でNO)、自店舗の登録宣伝データの送信を要求する処理を行う(ステップA6)。この要求に応答して宣伝配信管理装置1から送信される登録宣伝データを受信すると、その宣伝データを一覧表示させる(ステップA7)。この宣伝一覧画面は、自店舗用として宣伝配信管理装置1側に予め登録しておいた各種の宣伝データが一覧表示(例えば、サムネイル表示)されるもので、その一覧画面の中から所望する宣伝データがユーザ操作により選択されると(ステップA8)、その宣伝データに対してデータの修正が指示されたかを調べる(ステップA9)。いま、選択された宣伝データが、例えば、“本日タイムセール17:00〜18:00までビール半額!”のように、毎日同じ内容で修正する必要がなければ、修正指示を行わないが、サービス内容や時間などを変更するためにその修正が指示されたときには(ステップA9でYES)、そのデータを修正編集しながら所望する宣伝データを作成する編集処理に移る(ステップA10)。
【0036】
上述のようにして宣伝データが新規作成されたり(ステップA5)、修正作成されたり(ステップA10)、そのまま再利用されることが指定されたりした場合には、次のステップA11に移り、作成メニュー内の保存ボタン(図示省略)が操作されたかを調べる。いま、保存ボタンが操作されなければ(ステップA11でNO)、今回の作成データや選択データを無効とするために図7及び図8のフローから抜けるが、保存ボタンが操作されたときには(ステップA11でYES)、店舗IDと共にその宣伝データを宣伝配信管理装置1に対して送信して登録要求する処理(ステップA12)を行った後、図7及び図8のフローから抜ける。
【0037】
一方、上述の宣伝サービスメニューにおいて“宣伝作成”の項目が選択されなければ(ステップA2でNO)、図8のフローに移り、“発信/停止”の項目が選択されたかを調べる。いま、宣伝サービスメニュー内の戻りボタン(図示省略)が操作されたときには、図7及び図8のフローから抜けるが、“発信/停止”の項目が選択されたときには(ステップA13でYES)、自店舗の登録宣伝データの送信を要求する処理(ステップA14)を行った後、それに応答して宣伝配信管理装置1からの登録宣伝データを受信すると、発信/停止メニューを表示させる(ステップA15)。この発信/停止メニューは、宣伝データの配信を指示する発信ボタン、宣伝データの停止を指示する停止ボタンを含むメニュー画面で、受信した自店舗の登録宣伝データを発信/停止メニュー内に一覧表示させる(ステップA16)。
【0038】
この発信/停止メニューの宣伝一覧画面の中からユーザの所望する宣伝データが選択されると(ステップA17)、発信ボタンが操作されたのか(ステップA18)、停止ボタンが操作されたのかを調べる(ステップA21)。いま、発信ボタンが操作されたときには(ステップA18でYES)、“宣伝距離”の指定と“宣伝終了時刻”の指定を受け付ける(ステップA19)。この場合、店舗側においては、店舗の中心からどのような距離を宣伝範囲とするかを店舗の状況や宣伝する内容などに応じて決めたり、いつまで宣伝を行うかを決めたりして“宣伝距離”及び“宣伝終了時刻”をタッチ入力表示部34から入力指定する。これによって、任意に選択された宣伝データを宣伝内容とすると共に、任意に指定された宣伝距離、宣伝終了時刻を含む通知を作成し、携帯端末装置5に配信すべきことを指示する配信指示として、宣伝配信管理装置1に対して発信してその配信指示を行う(ステップA20)。また、停止ボタンが操作されたときには(ステップA21でYES)、携帯端末装置5に配信すべきことを指示する停止指示を、宣伝配信管理装置1に対して発信してその停止指示を行う(ステップA22)。
【0039】
図9は、店舗側端末装置3からの要求や指示に応じて実行開始される宣伝配信管理装置1の動作を示したフローチャートであり、この図9のフローから抜けた際には、全体動作のメインフロー(図示省略)に戻る。
先ず、宣伝配信管理装置1のCPU11は、店舗側端末装置3から要求や指示を受信すると、要求元店舗の宣伝データの送信が要求されたのかを調べ(ステップB1)、宣伝データの送信要求であれば(ステップB1でYES)、要求元店舗(店舗ID)に基づいて宣伝データベース1Cを検索し(ステップB2)、その店舗に対応して登録されている全ての宣伝データを読み出して要求元の店舗側端末装置3に対して送信する(ステップB3)。なお、例えば、同一系列店などのように複数の店舗を経営しているオーナーの場合、その複数の店舗に対応して登録されている宣伝データを読み出して送信するようにしてもよい。
【0040】
また、店舗側端末装置3で作成された宣伝データの登録が要求された場合には(ステップB4でYES)、その要求元店舗に基づいてその「店舗ID」、「店舗名」、「店舗位置」を登録したり、その作成データを「宣伝内容」として登録したり、自店舗の「宣伝ID」の値を更新して新たな「宣伝ID」を登録する(ステップB5)。また、店舗側端末装置3から宣伝データの配信指示を受信したときには(ステップB6でYES)、後述する配信対象会員の絞り込み処理(ステップB7)を実行した後、その各配信対象会員の携帯端末装置5に対して、宣伝内容、店舗位置、宣伝距離、宣伝終了時刻を含む通知をプッシュ配信する(ステップB8)。また、店舗側端末装置3から宣伝停止指示を受信したときには(ステップB9でYES)、上述の配信対象会員の各携帯端末装置5に対して、宣伝停止を指示する通知をプッシュ配信する(ステップB10)。そして、宣伝停止の通知に対する宣伝データベース1C内の「宣伝距離」、「宣伝終了時刻」を削除する(ステップB11)。その後、図9のフローの終了となる。
【0041】
図10は、宣伝配信管理装置1側での配信対象会員の絞り込み処理(図9のステップB7)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、宣伝配信管理装置1は、店舗の位置、会員居住地域/勤務先地域から配信対象会員を絞り込む(ステップB21)。すなわち、配信指示店舗に基づいて加盟店データベース1Aを検索してその「店舗位置」を取得すると共に、その「店舗位置」に基づいて配信対象の地域を特定し、その特定地域が「居住地域」あるいは「勤務先地域」に該当する会員を配信対象とする。例えば、「店舗位置」の区市町村を中心として、それに隣接する地域を含めた地域を特定し、その特定地域に基づいて会員データベース1Bを検索し、特定地域が「居住地域」あるいは「勤務先地域」に該当する会員を配信対象とする。
【0042】
例えば、「店舗位置」が“新宿区”の場合には、新宿区、渋谷区、中野区、文京区、豊島区、港区、千代田区が特定地域となるが、特定地域の決め方は、これに限らず、例えば、「店舗位置」を中心として10km以内としてもよい。また、宣伝を行う曜日、休日などに応じて「居住地域」あるいは「勤務先地域」のいずれかを使用したり、その両方を使用したりするようにしてもよい。このようにして「店舗位置」を基準とした地域から配信対象を絞り込むほか、本実施形態においては、更に加盟店データベース1A及び会員データベース1Bを参照し、その店舗属性と会員属性から配信対象の絞り込みを行うようにしている。
【0043】
すなわち、店舗の「顧客層」と会員の「性別」及び「年代」から店舗の「顧客層」に合った会員を配信対象として絞り込む(ステップB22)。例えば、店舗の「顧客層」が“20歳〜40歳代の女性”の場合には、それに該当する女性会員に絞り込む。次に、店舗の「業種」と会員の「趣味嗜好」から店舗の「業種」に合った会員を配信対象として絞り込む(ステップB23)。例えば、店舗の「業種」が“女性用の衣料販売業”であれば、ファッションに興味のある女性会員に絞り込む。これによって絞り込んだ会員の「送信先アドレス」を配信対象として会員データベース1Bから読み出し取得する(ステップB24)。これによって絞り込んだ各配信対象会員の携帯端末装置5に対しては、図9のステップB8で示したように宣伝内容、店舗位置、宣伝距離、宣伝終了時刻を含む通知がプッシュ配信される。
【0044】
図11は、携帯端末装置5側において一定時間(例えば、1秒毎)に実行開始される宣伝処理を示したフローチャートであり、この図11のフローから抜けた際には、全体動作のメインフロー(図示省略)に戻る。
先ず、携帯端末装置5のCPU51は、宣伝配信管理装置1からプッシュ配信された宣伝通知を受信したかを調べ(ステップC1)、宣伝通知を受信したときには(ステップC1でYES)、宣伝表示待機メモリ5Aに宣伝通知を記憶保持させる処理(ステップC2)を行った後、図11のフローから抜ける。また、宣伝配信管理装置1から宣伝中止の指示を受信したときには(ステップC3でYES)、中止指示された宣伝通知を宣伝表示待機メモリ5Aから検索し(ステップC4)、その通知を宣伝表示待機メモリ5Aから消去する処理(ステップC5)を行った後、図11のフローから抜ける。
【0045】
一方、宣伝通知や宣伝中止指示を受信しなければ(ステップC3でNO)、宣伝表示待機メモリ5Aに宣伝通知が記憶保持されているかを調べ(ステップC6)、宣伝通知が保持されていなければ(ステップC6でNO)、図11のフローから抜ける。いま、宣伝通知が一つでも記憶保持されていれば(ステップC6でYES)、GPS機能を構成する位置取得部57から現在位置を受信取得し(ステップC7)、宣伝通知内の「店舗位置」、「宣伝距離」に基づいて店舗から宣伝距離内か、つまり、店舗の付近に居るかを調べる(ステップC8)。
【0046】
その結果、店舗から宣伝距離外で遠ければ(ステップC8でNO)、後述のステップC12に移るが、店舗から宣伝距離内であれば(ステップC8でYES)、その宣伝通知を受信した旨の情報(宣伝通知の新着有りを示す情報とその件数)をタッチ入力表示部55に表示させる(ステップC9)。図12(1)は、宣伝受領者側(会員ユーザ側)の携帯端末画面において、宣伝通知が表示されていない待受画面を示し、図12(2)は、宣伝受領者側の携帯端末画面において、待受画面内に宣伝通知が表示された状態を示した図である。この場合、待受画面の中央部分には、“宣伝配信サービス”の表示に続いて、宣伝通知の新着有りを示す情報とその件数(図示の例では1件)が表示される。
【0047】
そして、宣伝表示待機メモリ5A内の当該通知に対応する「通知中フラグ」に、宣伝通知を表示中であることを示すために当該フラグをオンさせた後(ステップC10)、現在時刻から「宣伝終了時刻」までの時間を算出し、この算出時間を宣伝時間タイマ(図示省略)に設定してその計測動作を開始させる(ステップC11)。例えば、「宣伝終了時刻」が“21:00”で、現在時刻が“17:30”であれば、宣伝時間タイマには17:30〜21:00の“3時間30分”が設定される。このようにして宣伝通知毎にタイマの計測動作を開始させた後、図11のフローから抜ける。なお、宣伝時間タイマは、時間の経過に応じてその設定値を減算するカウンタである。
【0048】
そして、通知中フラグかオンされている通知が有るかを調べたり(ステップC12)、タイムアウトとなった宣伝時間タイマがあるかを調べたりする(ステップC15)。いま、通知中フラグかオンされている通知がある場合には(ステップC12でYES)、その通知内容を詳細に表示すべきことを指示する指示操作が行われたかを調べる(ステップC13)。ここで、通知内容の詳細表示を指示する操作として、待受画面内の宣伝通知の表示部分をタッチする操作が行われると(ステップC13でYES)、その通知の「店舗名」、「宣伝内容」を読み出してそれをタッチ入力表示部55に詳細表示させる(ステップC14)。
【0049】
図13(1)、(2)は、宣伝受領者側の携帯端末画面において、宣伝通知の詳細表示の具体例を示した図である。
図13(1)は、「宣伝内容」が手書きイメージの場合を例示したもので、その店舗のホームページをアクセスするURL(Uniform Resource Locator)や有効期間なども含まれている。図13(2)は、「宣伝内容」が画像付きのテキストの場合を例示したもので、その店舗のホームページをアクセスするURLや有効期間なども含まれている。なお、図中、“一覧”は、宣伝通知の一覧画面に移行させる一覧ボタンを示し、また、“1/2”、“2/2”は、全ページに対する現在の表示ページを示し、また、その表示ページの“1/2”、“2/2”の両側に付された三角マークは、順方向、逆方向のページ送りボタンを示している。
【0050】
また、通知中フラグかオンされている通知が記憶されていない場合(ステップC12でNO)、そのフラグがオンされていても詳細表示が指示されない場合(ステップC13でNO)、詳細表示が終了した場合には(ステップC14)、宣伝時間タイマがタイムアウトとなったかを調べる(ステップC15)。ここで、タイムアウトになった通知が有れば(ステップC15でYES)、その通知を宣伝表示待機メモリ5Aから削除する(ステップC16)。その後、図11のフローから抜ける。
【0051】
以上のように、本実施形態において宣伝配信サービスを構成する店舗側端末装置3は、宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データの配信指示を宣伝配信管理装置2に対して発信し、宣伝配信管理装置2は、店舗側端末装置3から発信された配信指示の受信に応じてその指示店舗の宣伝データを携帯端末装置5に対してプッシュ配信し、携帯端末装置5は、宣伝配信管理装置1からプッシュ配信された指示店舗の宣伝データを受信した場合に、その指示店舗の位置から当該携帯端末装置5の現在位置までの距離が所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力するようにしたので、店舗の状況に応じた適切なタイミングで集客効果の高い宣伝を実現することができる。
【0052】
すなわち、店舗のその場の状況、例えば、顧客が少ない、商品が大量に入荷した、売上が不振だ、近所のイベント開催を知った、競合店か込み合っている、人通りが急に多くなった、雨が降り出した、などの状況に応じていつでも自由にタイムリーな宣伝が可能となると共に、店舗の付近、つまり、すぐに集客できる見込み客に対して宣伝することができ、集客効果の高いものとなる。この場合、店頭での宣伝データの作成・選択・発信、また、サービス事業者側でのデータベース処理・プッシュ配信、更にエンドユーザ側での受信と表示の判断のすべてがデジタルデータで作成、配信、表示されるので、従来のチラシやポスターなどの紙媒体の宣伝媒体と違い、店舗での宣伝サービスの申し込みからエンドユーザーへの宣伝がよりリアルタイムに近い短時間で伝達されることが可能となる。
【0053】
一方、店舗の付近の会員ユーザにのみに宣伝配信が行われるので、店舗の付近以外の場所に居る会員ユーザに対する無駄な通知や迷惑な通知を避けることができる。また、会員ユーザにとっても、店舗会員でなく、宣伝配信サービスへの加盟店からの配信なので、より多くの店舗のお得情報を入手することができるというメリットがある。なお、会員ユーザ以外に、宣伝用アプリケーションをダウンロードしたユーザを含めたサービス加入者とすれば、加盟店側にとっては、店舗会員でなくても、宣伝配信サービスへの加入会員への発信なので、より多くのエンドユーザーに告知できるというメリットがある。
【0054】
店舗側端末装置3は、宣伝データ作成機能を備え、この作成機能により作成された宣伝データをその配信指示と共に宣伝配信管理装置1に対して発信するようにしたので、店舗の状況に応じてその場で適切な内容の宣伝データを作成することができる。例えば、近所でイベントが開催されていることを知った場合にそのイベント内容に合った宣伝データの作成が可能となるなど、集客効果の高いものとなる。
【0055】
宣伝配信管理装置1は、店舗側端末装置3により作成された宣伝データを受信して登録しておき、店舗側端末装置3からの要求に応じてその店舗の宣伝データを要求元に送信するようにしたので、店舗側においては、作成済み宣伝データをそのまま再利用したり、一部を修正編集して利用したりすることができ、作成の容易性及び迅速性にとつて効果的なものとなる。
【0056】
携帯端末装置5は、店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であることを条件にその宣伝データを表示する場合に、宣伝配信管理装置1から配信された店舗の位置情報と現在位置に基づいて所定範囲内であるか否かを判別するようにしたので、店舗の付近に居るか否かの判別を携帯端末装置5側で行うことができる。
【0057】
店舗側端末装置3は、宣伝終了時刻を宣伝データの配信指示と共に宣伝配信管理装置1に対して発信し、携帯端末装置5は、この宣伝終了時刻と現在日時に基づいて宣伝終了であるか否かを判別し、宣伝終了ではないことを条件にその宣伝データを表示するようにしたので、現在有効な宣伝のみを表示することができ、例えば、タイムセールの宣伝などに有効なものとなる。なお、宣伝終了時刻には宣伝データの表示は消去される。
【0058】
店舗側端末装置3は、宣伝停止を指示する停止指示を発信し、携帯端末装置5は、店舗側端末装置3からの停止指示に応じてその指示店舗の宣伝データの出力を停止するようにしたので、店舗のその場の状況、例えば、顧客が多くなった、商品が少なくなった、近所のイベントが終わった、などに応じて、いつでも自由に宣伝を停止させることができ、数量限定の宣伝などの場合にも有効なものとなる。
【0059】
宣伝配信管理装置1は、店舗の宣伝データを携帯端末装置5に配信する場合に、その店舗の位置情報と会員ユーザの居住地域あるいは勤務先地域に基づいて配信対象を特定して、その配信対象の携帯端末装置5に対して宣伝データを配信するようにしたので、店舗の位置を中心とした地域を配信範囲として特定することができ、集客見込みのない会員ユーザへの通知を避けることができる。
【0060】
宣伝配信管理装置1は、店舗の宣伝データを携帯端末装置5に配信する場合に、その店舗の属性と会員ユーザの属性に基づいて配信対象を特定して、その配信対象の携帯端末装置5に対して宣伝データを配信するようにしたので、例えば、店舗の業種、顧客層などに合った会員ユーザを集客することができ、売上を期待できる集客が可能となる。
【0061】
店舗側端末装置3は、宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データを携帯端末装置5にプッシュ配信すべきことを指示する配信指示を宣伝配信管理装置1に対して発信したり、店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力する携帯端末装置に対して、その判別に必要な情報(店舗位置、宣伝距離)を配信すべきことを指示する配信指示を宣伝配信管理装置1に対して発信したりすることができるので、例えば、近所でのイベント開催を知った場合などのように店舗近辺の状況に応じて宣伝範囲を決定してその範囲での宣伝を指示することが可能となる。
【0062】
店舗側端末装置3は、店舗用の宣伝データを作成してその宣伝配信の指示を行うようにしたから、店舗の状況に合った内容の宣伝を作成してその配信を指示することが、店舗の現状に合った宣伝が可能となる。
【0063】
店舗側端末装置3は、宣伝停止を指示することができるので、宣伝効果により顧客が多くなった、商品が少なくなった、近所のイベントが終わった、などのように店舗の状況に応じて宣伝をいつでも自由に停止させることができ、店舗側の意向に合った宣伝が可能となる。
【0064】
なお、上述した実施形態においては、店舗側端末装置3が宣伝距離を指定するようにしたが、宣伝配信管理装置1側で宣伝距離を固定に決定するようにしてもよい。また、宣伝距離は、店舗位置を中心とする範囲としたが、店舗に近い最寄りの繁華街、電車やバスなどの最寄りの駅、大学、イベント会場などを含む地域を宣伝範囲としてもよく、店舗位置からユーザの位置までの距離が所定範囲内(最寄りの範囲内)としてもよい。
【0065】
また、上述した実施形態において宣伝配信管理装置1は、店舗位置からユーザの居住地域あるいは勤務先地域に基づいて配信対象を固定的に特定するようにしたが、その特定の仕方は任意である。例えば、店舗の規模に応じて配信対象の特定の仕方を変更するようにしてよい。また、店舗側端末装置3からの指示に応じて配信対象の特定の仕方を変更するようにしてよい。
【0066】
また、上述した実施形態においては、宣伝距離内に入ったことを検出すると、その後、宣伝距離外となっても宣伝通知の表示を継続することになるが、宣伝距離外となる毎に、その通知表示を消去するようにすれば、宣伝距離内に入ったり、出たりしている場合でもそれに対応して通知表示を行ったり、消去したりすることができる。
【0067】
また、上述した実施形態においては、宣伝距離内に入ったことを条件に宣伝通知を表示するようにしたが、宣伝距離内に入り、かつ宣伝開始時刻の間近(例えば、開始30分前など)になった際に、宣伝通知を表示するようにしてもよい。この場合、店舗側において宣伝データ毎にその宣伝開始時刻及び宣伝終了時刻を指定して宣伝配信管理装置1に送信するようにしてもよい。
【0068】
また、上述した実施形態においては、店舗側で宣伝データを作成するようにしたが、店舗側での宣伝作成のほかに、サービス事業者側に宣伝データの作成を依頼できるようにしてもよい。
【0069】
また、上述したように店舗側端末装置5としては、ECR、POS端末に限らず、PC、携帯端末装置などであってもよく、また、会員ユーザ側の携帯端末装置としては、スマートフォンに限らず、デジタルカメラ(コンパクトカメラ)、PDA(個人向け携帯型情報通信機器)、携帯型音楽プレイヤー、携帯型ゲーム機など、であってもよい。
【0070】
また、上述した実施形態において示した“装置”や“部”とは、機能別に複数の筐体に分離されていてもよく、単一の筐体に限らない。また、上述したフローチャートに記述した各ステップは、時系列的な処理に限らず、複数のステップを並列的に処理したり、別個独立して処理したりするようにしてもよい。
【0071】
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は、これに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、
店舗用の宣伝データを通信ネットワーク経由で送受信する宣伝配信システムであって、
店舗側の端末装置と、
前記店舗側端末装置に通信ネットワークを介して接続されている宣伝配信サービス事業者側の宣伝配信管理装置と、
前記宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して接続されている宣伝受領者側の携帯端末装置と、
を具備し、
前記店舗側端末装置は、宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する発信手段を備え、
前記宣伝配信管理装置は、前記店舗側端末装置から発信された配信指示を受信した場合に、その配信指示に応じてその指示店舗の宣伝データを前記携帯端末装置に対してプッシュ配信する配信手段を備え、
前記携帯端末装置は、前記宣伝配信管理装置からプッシュ配信された指示店舗の宣伝データを受信した場合に、その指示店舗の位置から当該携帯端末装置の現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別する判別手段と、前記判別手段により所定範囲内であることが判別されたことを条件にその宣伝データを出力する出力手段を備える、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システムである。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の宣伝配信システムにおいて、
前記店舗側端末装置は、前記宣伝データを作成する宣伝作成手段を更に備え、
前記発信手段は、前記宣伝作成手段により作成された宣伝データを前記宣伝配信管理装置に対して発信する、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システムである。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の宣伝配信システムにおいて、
前記宣伝配信管理装置は、前記店舗側端末装置の宣伝作成手段により作成された宣伝データを受信して登録する登録手段と、
前記登録手段により登録されている宣伝データの送信が前記店舗側端末装置から要求された場合に、その店舗に対応付けて登録されている宣伝データを当該要求元の店舗側端末装置に対して送信する送信手段と、
を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の宣伝配信システムである。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の宣伝配信システムにおいて、
前記宣伝配信管理装置の配信手段は、前記指示店舗の宣伝データをその指示店舗の位置情報と共に前記携帯端末装置に対して配信し、
前記携帯端末装置は、現在の当該携帯端末装置の位置情報を取得する位置取得手段を更に備え、前記判別手段は、前記位置取得手段により取得した当該携帯端末装置の位置情報と前記宣伝配信管理装置から配信された前記指示店舗の位置情報に基づいて前記指示店舗の位置から当該携帯端末装置の現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別する、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システムである。
(請求項5)
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の宣伝配信システムにおいて、
前記店舗側端末装置は、前記宣伝終了時刻を指定する終了指定手段を更に備え、前記発信手段は、前記終了指定手段により指定された宣伝終了時刻を前記宣伝配信管理装置に対して発信し、
前記宣伝配信管理装置は、前記店舗側端末装置から受信した宣伝終了時刻を前記携帯端末装置に対して配信し、
前記携帯端末装置は、現在日時を計時する計時手段を更に備え、前記判別手段は、前記宣伝配信管理装置から受信した宣伝終了時刻と前記計時手段により計時された現在日時に基づいて宣伝終了であるか否かを更に判別し、前記出力手段は、前記判別手段により所定範囲内であることが判別され、かつ宣伝終了ではないことが判別されたことを条件にその宣伝データを出力する、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システムである。
(請求項6)
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の宣伝配信システムにおいて、
前記店舗側端末装置の発信手段は、宣伝停止を指示する指示操作に応じて宣伝停止を配信すべきことを指示する停止指示を前記宣伝配信管理装置に対して更に発信し、
前記携帯端末装置の出力手段は、前記店舗側端末装置からの停止指示を受信した場合に、その指示店舗の宣伝データの出力を停止する、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システムである。
(請求項7)
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の宣伝配信システムにおいて、
前記宣伝配信管理装置は、前記指示店舗の宣伝データを前記携帯端末装置に配信する場合に、その指示店舗の位置情報と前記携帯端末装置のユーザの居住地域あるいは勤務先地域に基づいて配信対象を特定すると共に、特定した配信対象の携帯端末装置に対して宣伝データを配信する、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システムである。
(請求項8)
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の宣伝配信システムにおいて、
前記宣伝配信管理装置は、前記指示店舗の宣伝データを前記携帯端末装置に配信する場合に、その指示店舗の属性と前記携帯端末装置のユーザの属性に基づいて配信対象を特定すると共に、特定した配信対象の携帯端末装置に対して宣伝データを配信する、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システムである。
(請求項9)
請求項9に記載の発明は、
店舗側に存在している店舗端末装置であって、
店舗用の宣伝データをその宣伝受領者側の携帯端末装置に対して配信するサービス事業者側の宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して通信接続する接続手段と、
店舗用の宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データを前記携帯端末装置にプッシュ配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する第1の発信手段と、
前記第1の発信手段により発信された店舗用宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置を介して受信した場合に、その店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別し、所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力する前記携帯端末装置に対して、その判別に必要な情報を配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する第2の発信手段と、
を具備したことを特徴とする店舗側端末装置である。
(請求項10)
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の店舗側端末装置において、
店舗用の宣伝データを作成する宣伝作成手段を更に備え、
前記第1の発信手段は、前記宣伝作成手段により作成された店舗用の宣伝データと共にその宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する、
ようにしたことを特徴とする請求項9に記載の店舗側端末装置である。
(請求項11)
請求項11に記載の発明は、請求項9あるいは請求項10に記載の店舗側端末装置において、
前記第1の発信手段により宣伝データの配信指示を発信した後、その宣伝の停止を指示する指示操作に応じて宣伝停止を配信すべきことを指示する停止指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する第3の発信手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする店舗側端末装置である。
(請求項12)
請求項12に記載の発明は、
コンピュータに対して、
店舗用の宣伝データをその宣伝受領者側の携帯端末装置に対して配信するサービス事業者側の宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して通信接続する機能と、
店舗用の宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データを前記携帯端末装置にプッシュ配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する機能と、
前記発信された店舗用宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置を介して受信した場合に、その店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別し、所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力する前記携帯端末装置に対して、その判別に必要な情報を配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する機能と、
を実現させるためのプログラムである。
【符号の説明】
【0072】
1 宣伝配信管理装置
1A 加盟店データベース
1B 会員データベース
1C 宣伝データベース
2 インターネット
3 店舗側端末装置
4 無線通信網
5 携帯端末装置
11 CPU
13 記憶部
14 通信部
31 CPU
33 記憶部
34 タッチ入力表示部
38 通信部
51 CPU
53 記憶部
54 無線通信部
57 位置取得部
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗用の宣伝データを通信ネットワーク経由で送受信する宣伝配信システム及び店舗側端末装置並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、レストランや居酒屋といった飲食店などの店舗で宣伝を行う場合には、チラシを店頭付近で配布したり、新聞の折り込みとして配布したりするほか、ポスターやのぼりなどを利用するようにしているが、これらの宣伝の仕方では、人手や事前準備などが必要となるほか、今後の予定イベントを宣伝するだけで、現時点の店舗状況を反映した宣伝とはならず、宣伝実施にリアルタイム性を有さないという問題があった。また、デジタル化したデータを使用して宣伝を行う場合には、インターネット上の店舗ホームページを利用したり、会員に向けのメールサービスを利用したりするようにしているが、これらの宣伝の仕方では、リアルタイム性を有するものの、宣伝が閲覧されたかどうか、来店可能性のある人達を対象に宣伝が行われたかどうかなどまでも知ることはできず、宣伝効果の点で疑問が残る。また、メールによる宣伝では、個人に届くものの会員にしか送付することができず、また、会員にとっては頻繁にメールが送られてくると、わずらわしさを感じることさえある。
【0003】
ところで、従来では、宣伝効果を高めるために来店可能性のある人達を対象に宣伝を行う技術としては、例えば、検索サーバが移動端末の位置情報を取得し、この移動端末が位置するセル内又は付近のセル内の周辺地域情報を移動端末に送信するようにした技術(特許文献1参照)、又はサーバが通信端末(移動端末)の使用者が居る場所に近い場所の店舗の宣伝情報を近い順などで提供するようにした技術(特許文献2参照)などが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−285053号公報
【特許文献2】特許4134229号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した各特許文献にあっては、移動端末の使用者(宣伝受領者)側からの要求に応じて付近店舗の宣伝情報などを提供するようにした技術であるため、店舗側にとっては、移動端末の使用者から要求がなければ、その店舗の宣伝を行うことができず、店舗にとっては受け身的な宣伝となり、集客効果の点で問題が残る。
【0006】
本発明の課題は、店舗の状況に応じた適切なタイミングで集客効果の高い宣伝を実現できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために本発明の一つの態様は、
店舗用の宣伝データを通信ネットワーク経由で送受信する宣伝配信システムであって、
店舗側の端末装置と、
前記店舗側端末装置に通信ネットワークを介して接続されている宣伝配信サービス事業者側の宣伝配信管理装置と、
前記宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して接続されている宣伝受領者側の携帯端末装置と、
を具備し、
前記店舗側端末装置は、宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する発信手段を備え、
前記宣伝配信管理装置は、前記店舗側端末装置から発信された配信指示を受信した場合に、その配信指示に応じてその指示店舗の宣伝データを前記携帯端末装置に対してプッシュ配信する配信手段を備え、
前記携帯端末装置は、前記宣伝配信管理装置からプッシュ配信された指示店舗の宣伝データを受信した場合に、その指示店舗の位置から当該携帯端末装置の現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別する判別手段と、前記判別手段により所定範囲内であることが判別されたことを条件にその宣伝データを出力する出力手段を備える、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システムである。
【0008】
また、上述した課題を解決するために本発明の他の態様は、
店舗側に存在している店舗端末装置であって、
店舗用の宣伝データをその宣伝受領者側の携帯端末装置に対して配信するサービス事業者側の宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して通信接続する接続手段と、
店舗用の宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データを前記携帯端末装置にプッシュ配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する第1の発信手段と、
前記第1の発信手段により発信された店舗用宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置を介して受信した場合に、その店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別し、所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力する前記携帯端末装置に対して、その判別に必要な情報を配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する第2の発信手段と、
を具備したことを特徴とする店舗側端末装置である。
【0009】
更に、上述した課題を解決するために本発明の他の態様は、
コンピュータに対して、
店舗用の宣伝データをその宣伝受領者側の携帯端末装置に対して配信するサービス事業者側の宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して通信接続する機能と、
店舗用の宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データを前記携帯端末装置にプッシュ配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する機能と、
前記発信された店舗用宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置を介して受信した場合に、その店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別し、所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力する前記携帯端末装置に対して、その判別に必要な情報を配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する機能と、
を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、店舗の状況に応じた適切なタイミングで集客効果の高い宣伝を実現することができ、実用性の高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】店舗用の宣伝データを通信ネットワーク経由で送受信する宣伝配信システムの概要構成を示したブロック図。
【図2】サービス事業者側の宣伝配信管理装置1の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】店舗側端末装置3の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図4】宣伝受領者側の携帯端末装置5の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図5】(1)は、宣伝配信管理装置1側に備えられている加盟店データベース1Aを説明するための図、(2)は、宣伝配信管理装置1側に備えられている会員データベース1Bを説明するための図。
【図6】(1)は、宣伝配信管理装置1側に備えられている宣伝データベース1Cを説明するための図、(2)は、携帯端末装置5側に備えられている宣伝表示待機メモリ5Aを説明するための図。
【図7】店舗側端末装置3において処理メニューの中から「宣伝処理」の項目が選択された際に実行開始される店舗側端末装置3の動作を示したフローチャート。
【図8】図7の動作に続く動作を示したフローチャート。
【図9】店舗側端末装置3からの要求や指示に応じて実行開始される宣伝配信管理装置1の動作を示したフローチャート。
【図10】宣伝配信管理装置1側での配信対象会員の絞り込み処理(図9のステップB7)を詳述するためのフローチャート。
【図11】携帯端末装置5側において一定時間(例えば、1秒毎)に実行開始される宣伝処理を示したフローチャート。
【図12】宣伝受領者側の携帯端末画面において、(1)は、宣伝通知が表示されていない待受画面を示し、(2)は、待受画面内に宣伝通知が表示された状態を示した図。
【図13】(1)、(2)は、宣伝受領者側の携帯端末画面において、宣伝通知を詳細に表示する場合の個々の具体例を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図1〜図13を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、店舗用の宣伝データを通信ネットワーク経由で送受信する宣伝配信システムの概要構成を示したブロック図である。
宣伝配信システムは、全国規模の広域通信システムで、店舗用の宣伝データを通信ネットワーク経由で送受信する宣伝配信サービスを提供するサービス事業者(運営者)側の宣伝配信管理装置(サーバ装置)1を中核とするシステムである。なお、サービス事業者は、宣伝配信サービスのほかに、例えば、地域別のニュース・天気予報、イベント案内など、各種のサービスをその会員に提供するサービス運営者である。
【0013】
宣伝配信管理装置(サーバ装置)1は、宣伝配信サービスに加盟している店舗(加盟店)側からその店舗の宣伝データを配信すべきことが指示された場合に、その配信指示に応じてその店舗の宣伝データを各エンドユーザ(宣伝受領者)側に対してPush(プッシュ)通信方式にしたがって一斉に配信するようにしている。なお、エンドユーザ(宣伝受領者)とは、上述のサービス事業者が運営している各種サービスのいずれかに加入している会員ユーザを意味している。なお、本実施形態では、会員ユーザとした場合を例示するが、例えば、会員ユーザのほかに、後述する宣伝用アプリケーションをダウンロードしたユーザを含めたサービス加入者としてもよい。
【0014】
宣伝配信管理装置1は、サービス事業者側と契約を交わした各店舗(加盟店)を登録したり、各エンドユーザ(会員ユーザ)を登録したりする登録処理を行うほか、各加盟店側で任意に作成された宣伝データを受信して登録管理したり、宣伝データを会員ユーザに対してプッシュ配信したりするコンピュータシステムである。この宣伝配信管理装置1にはインターネット2を介して各店舗側端末装置3が接続されているほか、インターネット2及び無線通信網(移動体通信網)4を介して各会員ユーザ側の携帯端末装置5に接続されている。
【0015】
また、宣伝配信管理装置1は、店舗用の宣伝データを各会員側の携帯端末装置5に対してプッシュ配信する宣伝通知を行う際に、その店舗の位置(経緯度情報)を示す情報や、後述する宣伝距離や宣伝終了時刻を示す情報を含めて通知するようにしている。なお、サービス事業者側には、各店舗(加盟店)に関する情報を登録管理する加盟店データベース1A、各エンドユーザ(会員ユーザ)に関する情報を登録管理する会員データベース1Bのほか、後述する宣伝データベース1Cなどが備えられている。
【0016】
店舗側端末装置3は、取引毎にその売上データを登録するECR(Electronic Cash Register)やPOS(Point of sale)端末などの売上データ処理装置で、自店舗用として任意の宣伝データを作成する宣伝作成機能と、作成した宣伝データを各会員ユーザ側にプッシュ配信すべきことを宣伝配信管理装置1に対して指示する宣伝配信指示機能などを備えた宣伝用アプリケーションソフト(図示省略)がインストールされている。ここで、宣伝配信指示機能は、店舗用の宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データの配信指示をインターネット2経由で宣伝配信管理装置3に対して発信(送信)する発信(送信)機能である。
【0017】
なお、店舗側端末装置3は、ECR、POS端末に限らず、店舗内に設置されているPC(パーソナルコンピュータ)、店舗内あるいは店舗外に居る責任者などが所持している携帯端末装置(スマートフォンと呼ばれている多機能型携帯電話機など)であってもよく、更に、店舗毎に異なっていてもよい。例えば、図中の例では、店舗側端末装置3として、店舗AではECRを使用し、店舗BではPCを使用する場合を例示している。ここで、店舗側端末装置3としてPCや携帯端末装置を使用する場合には、上述の売上データ処理装置と同様に、宣伝作成機能及び宣伝配信指示機能などを備えた宣伝用アプリケーションソフトがサービス事業者側などから取り寄せてインストールされているものとする。なお、本実施形態においては、インストールされている場合とするが、インストールされていなくても、例えば、クラウドコンピューティングのようにWebアプリケーションを利用するようにしてもよい。
【0018】
携帯端末装置5は、会員ユーザ所持の携帯電話機などの携帯端末装置で、本実施形態においては、スマートフォンと呼ばれている多機能型携帯電話機であり、最寄りの基地局や交換機(図示省略))から無線通信網(移動体通信網)4に接続されると、この無線通信網4を介して他の携帯電話機(図示省略)との間で高速大容量の通信が可能な状態となる。また、携帯端末装置5は、無線通信網4を介してインターネット2に接続されると、Webサイトをアクセスして閲覧可能となる。この携帯端末装置5には、GPS(Global Positioning System)衛星6からの受信電波を利用して携帯端末装置の現在位置を取得するGPS機能を有している。
【0019】
携帯端末装置5は、宣伝配信管理装置1からインターネット2及び無線通信網4を介して宣伝通知(宣伝内容、店舗位置、宣伝終了時刻、宣伝距離など)を受信すると、GPS衛星6を利用して自端末の現在位置を取得し、その店舗の位置から宣伝距離内に自端末が位置しているか、つまり、携帯端末装置5を所持している会員ユーザがその店舗の付近に居るか否かを判別するようにしている。そして、その判別の結果、宣伝距離内(店舗の付近)に居るときには、宣伝データを受信したことを明示する宣伝有りの情報として、例えば、メッセージデータとして、“宣伝サービス、新着情報1件”をその端末画面に通知表示させるようにしている。
【0020】
携帯端末装置5は、店舗側端末装置3により発信された店舗用宣伝データの配信指示を宣伝配信管理装置1を介して受信した場合に、その店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別し、所定範囲内であることを条件にその宣伝データを表示するようにしているが、この携帯端末装置5での判別に必要な情報(店舗位置、宣伝距離)は、店舗側端末装置3から発信して宣伝配信管理装置1に配信される。なお、宣伝有りの情報としては、“宣伝アイコン”などであってもよい。このように携帯端末装置5は、宣伝データを表示する広告媒体として機能するもので、受信した宣伝通知の内容を表示する場合に、その表示するタイミングとしては宣伝距離内(店舗の付近内)であることを条件としている。
【0021】
図2は、宣伝配信管理装置1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
宣伝配信管理装置1の中核をなすCPU11は、無停電電源装置(図示省略)を含む電源部12からの電力供給によって動作し、記憶部12内の各種のプログラムに応じてこの宣伝配信管理装置1の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶部13は、各種のプログラムや情報を記憶するもので、図7及び図8に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、それに必要とする情報などが記憶され、更に、宣伝配信管理装置1が動作するために必要な各種の情報(例えば、計時機能により計時された現在日時、フラグ、タイマなど)を一時的に記憶するワーク領域を有している。なお、記憶部13は、所定の外部サーバ側の記憶領域を含むものであってもよい。
【0022】
通信部14は、多数同時アクセスが可能なもので、ブロードバンドのインターネットに接続(例えば、光通信接続)され、店舗側端末装置3との間で宣伝データなどの送受信を行ったり、電子決済システム(図示省略)との間でデータの送受信を行ったり、会員ユーザ所持の各携帯端末装置5に対して宣伝データをプッシュ配信したりする通信インターフェイスである。表示部15は、例えば、オペレータ用の確認画面や作業画面などを表示する。操作部16は、フルキーボードなどを有し、CPU11は、操作部16からの入力信号に応じた処理を実行する。
【0023】
図3は、店舗側端末装置3の基本的な構成要素を示したブロック図である。
店舗側端末装置3は、図示の例ではECRを構成するもので、ECRの基本的機能(売上データの登録機能など)のほか、上述した宣伝作成機能、宣伝配信指示機能を有している。店舗側端末装置3の中核をなすCPU31は、電源部32からの電力供給によって動作し、記憶部33内の各種のプログラムに応じてこの店舗側端末装置3の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶部33は、各種のプログラムや情報を記憶するもので、図9及び図10に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、それに必要とする情報などが記憶され、更に、店舗側端末装置3が動作するために必要な各種の情報(例えば、計時機能により計時された現在日時、フラグ、タイマなど)を一時的に記憶するワーク領域を有している。CPU31には、その入出力周辺デバイスとしてタッチ入力表示部34、キー操作部35のほか、客用表示部36、印字部37、通信部38などがバスラインを介して接続されており、入出力プログラムにしたがってCPU31はそれらの動作を制御する。
【0024】
タッチ入力表示部34は、表示パネルとタッチパネル(図示省略)とを有する構成で、高精細な表示パネルの前面にタッチパネルを配信することによりソフトウェアキー(タッチキー)を割り当て配置してその機能名を表示したり、任意に作成された宣伝データを表示したりするもので、指などによるタッチ操作を感知してそのタッチ操作に応じたデータを入力するデバイスである。なお、タッチパネルは、静電容量方式、抵抗皮膜方式、電磁誘導方式、圧電方式などの各種方式のうち、軽量化、光透過性、耐久性などに優れた静電容量方式を採用するようにしているが、その他の方式を採用するようにしてもよい。キー操作部35は、押しボタン式の各種キー(例えば、電源キーなど)を有している。客用表示部36は、売上登録された商品単価や小計などを表示する。印字部37は、レシートを印字する。通信部38は、インターネット2を介して宣伝配信管理装置1との間で宣伝データなどの送受信を行う通信インターフェイスである。
【0025】
図4は、携帯端末装置5の基本的な構成要素を示したブロック図である。
携帯端末装置5は、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能、GPS機能などを有する構成で、携帯端末装置5の中核をなすCPU51は、二次電池を備えた電池部52からの電力供給によって動作し、記憶部53内の各種のプログラムに応じてこの携帯端末装置5の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶部53は、各種のプログラムや情報を記憶するもので、図11に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、それに必要とする情報などが記憶され、更に、携帯端末装置5が動作するために必要な各種の情報(例えば、計時機能により計時された現在日時、フラグ、タイマなど)を一時的に記憶するワーク領域を有している。この記憶部53内の宣伝表示待機メモリ5Aは、宣伝配信管理装置1からプッシュ配信された宣伝通知を受信して順次記憶するもので、CPU51は、上述した表示タイミングに達したことを条件に、宣伝表示待機メモリ5A内の通知内容を表示させるようにしている。
【0026】
CPU51には、その入出力周辺デバイスとして無線通信部54、タッチ入力表示部55、キー操作部56、位置取得部57などが接続されている。無線通信部54は、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能などの動作時に、最寄りの基地局との間でデータの送受信を行う。タッチ入力表示部55は、表示パネルとタッチパネルを有する構成で、高精細な表示パネルの前面にタッチパネルが配信された構成となっている。キー操作部56は、押しボタン式の各種キー(例えば、電源キーなど)を有している。位置取得部57は、GPS機能を構成するもので、現在位置を受信取得する。
【0027】
図5(1)は、宣伝配信管理装置1側に備えられている加盟店データベース1Aを説明するための図である。
加盟店データベース1Aは、各加盟店に関する情報を登録管理するもので、「店舗ID」、「店舗名」、「店舗住所(位置)」、「業種」、「顧客層」、「送信先アドレス」などの各項目を有している。なお、図示の例では、「店舗ID」が“1234567”の店舗において、その「店舗住所(位置)」が“新宿区”、「業種」が“衣服販売業”、「顧客層」が“20歳代〜40歳代”の場合を示している。また、「店舗ID」が“1234568”の店舗において、その「店舗住所(位置)」が“品川区”、「業種」が“飲食業”、「顧客層」が“40代〜60歳代”の場合を示している。
【0028】
図5(2)は、宣伝配信管理装置1側に備えられている会員データベース1Bを説明するための図である。
会員データベース1Bは、会員ユーザに関する情報を登録管理するもので、「会員ID」、「会員名」、「居住地域」、「勤務先地域」、「性別」、「年代」、「趣味嗜好」、「送信先アドレス」などの各項目を有している。なお、図示の例では、「会員ID」が“7654321”の会員において、その「居住地域」が“渋谷区”、「勤務先地域」が“新宿区”、「性別」が“女性”、「年代」が“20歳代”、「趣味嗜好」が“ファッション、甘い物”の場合を示している。また、「会員ID」が“765432”の会員において、その「居住地域」が“品川区”、「勤務先地域」が“中央区”、「性別」が“男性”、「年代」が“50歳代”、「趣味嗜好」が“酒、スポーツ”の場合を示している。
【0029】
図6(1)は、宣伝配信管理装置1側に備えられている宣伝データベース1Cを説明するための図である。
宣伝データベース1Cは、店舗側端末装置3から配信指示された宣伝データを登録管理するもので、「店舗ID」、「店舗名」、「店舗位置」、「宣伝ID」、「宣伝内容」、「宣伝距離」、「宣伝終了時刻」などの各項目を有している。「店舗ID」、「店舗名」の項目は、加盟店を識別するための情報である。「店舗位置」の項目は、加盟店の位置を示す経緯度情報である。「宣伝ID」の項目は、同じ店舗から配信依頼を受けた複数の宣伝データを識別するための情報である。
【0030】
「宣伝内容」は、店舗側端末装置3側で作成された宣伝データで、テキストに図形や画像などを含めたり、手書きイメージで作成したりしたものであってもよい。「宣伝距離」は、店舗側端末装置3側で任意に指示された宣伝対象エリア(宣伝範囲)を示し、「店舗位置」を中心として半径何m以内を宣伝範囲にするかを示す情報である。なお、「宣伝距離」として本実施形態では、例えば、500m〜2000mの範囲内で任意に指定可能とし、図示の例では、“1500m”を示している。「宣伝終了時刻」は、店舗側端末装置3側で指示された宣伝終了時刻で、図示の例では、“本日の21時00分”を登録した場合である。なお、「宣伝終了時刻」としては、時刻に限らす、日付や曜日を含めた宣伝終了日時であってもよい。
【0031】
図6(2)は、携帯端末装置5側に備えられている宣伝表示待機メモリ5Aを説明するための図である。
宣伝表示待機メモリ5Aは、宣伝配信管理装置1からプッシュ配信された各店舗の宣伝通知を順次記憶するもので、「メモリNo.」、「店舗名」、「店舗位置」、「宣伝内容」、「宣伝距離」、「宣伝終了時刻」、「通知中フラグ」の各項目を記憶する構成となっている。「メモリNo.」は、“001”から始まる一連No.であり、その値は、宣伝表示待機メモリ5A内に記憶保持されている宣伝通知の件数となる。「通知中フラグ」は、宣伝通知が端末画面であるタッチ入力表示部55に表示されている状態であることを示すフラグで、その値が“1”のときには、通知中(表示中)であることを示している。なお、店舗側端末装置3から宣伝中止の指示があった際や「宣伝終了時刻」が超過した際に、該当する宣伝表示待機メモリ5A内の宣伝通知を消去するようにしている。「店舗位置」は、店舗が所在位置を示す情報(経緯度情報)を示している
【0032】
次に、実施形態における宣伝配信システムの動作概念を図7〜図11に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、ネットワークなどの伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。なお、図7及び図8は、店舗側端末装置3の全体動作のうち、本実施形態の特徴部分の動作概要を示したフローチャートであり、この図7及び図8のフローから抜けた際には、全体動作のメインフロー(図示省略)に戻る。
【0033】
図7及び図8は、店舗側端末装置3において処理メニューの中から「宣伝処理」の項目が選択された際に実行開始される店舗側端末装置3の動作を示したフローチャートである。
先ず、店舗側端末装置3のCPU31は、宣伝サービスメニューをそのタッチ入力表示部34に表示させる(図7のステップA1)。この宣伝サービスメニューは、宣伝データの作成を指定する“宣伝の作成”の項目と、宣伝データの発信(送信)を指定したり、宣伝中にその宣伝の停止を指定したりする“発信/停止”の項目を含むメニュー画面で、そのメニュー画面の中から“宣伝の作成”の項目がユーザ操作により選択されると(ステップA2でYES)、作成メニューを切り替え表示させる(ステップA3)。この作成メニューは、宣伝データの新規作成を指示する“新規作成”の項目と、過去に作成した宣伝データの利用を指定する“過去の宣伝を利用”の項目を含むメニュー画面である。
【0034】
この作成メニュー画面の中から“新規作成”の項目がユーザ操作により選択されると(ステップA4でYES)、宣伝データの新規作成処理に移る(ステップA5)。この新規作成処理では、予め用意されている宣伝素材(図形、テキスト、画像など)の中から任意に選択した素材を使用したり、タッチ入力表示部34に割り当て表示されている各種のソフトウェアキー(タッチキー)を使用して文字、記号、図形などを入力したり、タッチ入力表示部34上で宣伝データを手書きイメージとして手書き入力したりすることにより宣伝データの作成が行われる。更には、作成した宣伝データを着色したり、変形したりすることが可能なほか、業種別のテンプレートを使用したり、ウイザート形式で作成したりすることにより宣伝データの作成が行われる。
【0035】
また、作成メニュー画面の中から“過去の宣伝を利用”の項目がユーザ操作により選択されると(ステップA4でNO)、自店舗の登録宣伝データの送信を要求する処理を行う(ステップA6)。この要求に応答して宣伝配信管理装置1から送信される登録宣伝データを受信すると、その宣伝データを一覧表示させる(ステップA7)。この宣伝一覧画面は、自店舗用として宣伝配信管理装置1側に予め登録しておいた各種の宣伝データが一覧表示(例えば、サムネイル表示)されるもので、その一覧画面の中から所望する宣伝データがユーザ操作により選択されると(ステップA8)、その宣伝データに対してデータの修正が指示されたかを調べる(ステップA9)。いま、選択された宣伝データが、例えば、“本日タイムセール17:00〜18:00までビール半額!”のように、毎日同じ内容で修正する必要がなければ、修正指示を行わないが、サービス内容や時間などを変更するためにその修正が指示されたときには(ステップA9でYES)、そのデータを修正編集しながら所望する宣伝データを作成する編集処理に移る(ステップA10)。
【0036】
上述のようにして宣伝データが新規作成されたり(ステップA5)、修正作成されたり(ステップA10)、そのまま再利用されることが指定されたりした場合には、次のステップA11に移り、作成メニュー内の保存ボタン(図示省略)が操作されたかを調べる。いま、保存ボタンが操作されなければ(ステップA11でNO)、今回の作成データや選択データを無効とするために図7及び図8のフローから抜けるが、保存ボタンが操作されたときには(ステップA11でYES)、店舗IDと共にその宣伝データを宣伝配信管理装置1に対して送信して登録要求する処理(ステップA12)を行った後、図7及び図8のフローから抜ける。
【0037】
一方、上述の宣伝サービスメニューにおいて“宣伝作成”の項目が選択されなければ(ステップA2でNO)、図8のフローに移り、“発信/停止”の項目が選択されたかを調べる。いま、宣伝サービスメニュー内の戻りボタン(図示省略)が操作されたときには、図7及び図8のフローから抜けるが、“発信/停止”の項目が選択されたときには(ステップA13でYES)、自店舗の登録宣伝データの送信を要求する処理(ステップA14)を行った後、それに応答して宣伝配信管理装置1からの登録宣伝データを受信すると、発信/停止メニューを表示させる(ステップA15)。この発信/停止メニューは、宣伝データの配信を指示する発信ボタン、宣伝データの停止を指示する停止ボタンを含むメニュー画面で、受信した自店舗の登録宣伝データを発信/停止メニュー内に一覧表示させる(ステップA16)。
【0038】
この発信/停止メニューの宣伝一覧画面の中からユーザの所望する宣伝データが選択されると(ステップA17)、発信ボタンが操作されたのか(ステップA18)、停止ボタンが操作されたのかを調べる(ステップA21)。いま、発信ボタンが操作されたときには(ステップA18でYES)、“宣伝距離”の指定と“宣伝終了時刻”の指定を受け付ける(ステップA19)。この場合、店舗側においては、店舗の中心からどのような距離を宣伝範囲とするかを店舗の状況や宣伝する内容などに応じて決めたり、いつまで宣伝を行うかを決めたりして“宣伝距離”及び“宣伝終了時刻”をタッチ入力表示部34から入力指定する。これによって、任意に選択された宣伝データを宣伝内容とすると共に、任意に指定された宣伝距離、宣伝終了時刻を含む通知を作成し、携帯端末装置5に配信すべきことを指示する配信指示として、宣伝配信管理装置1に対して発信してその配信指示を行う(ステップA20)。また、停止ボタンが操作されたときには(ステップA21でYES)、携帯端末装置5に配信すべきことを指示する停止指示を、宣伝配信管理装置1に対して発信してその停止指示を行う(ステップA22)。
【0039】
図9は、店舗側端末装置3からの要求や指示に応じて実行開始される宣伝配信管理装置1の動作を示したフローチャートであり、この図9のフローから抜けた際には、全体動作のメインフロー(図示省略)に戻る。
先ず、宣伝配信管理装置1のCPU11は、店舗側端末装置3から要求や指示を受信すると、要求元店舗の宣伝データの送信が要求されたのかを調べ(ステップB1)、宣伝データの送信要求であれば(ステップB1でYES)、要求元店舗(店舗ID)に基づいて宣伝データベース1Cを検索し(ステップB2)、その店舗に対応して登録されている全ての宣伝データを読み出して要求元の店舗側端末装置3に対して送信する(ステップB3)。なお、例えば、同一系列店などのように複数の店舗を経営しているオーナーの場合、その複数の店舗に対応して登録されている宣伝データを読み出して送信するようにしてもよい。
【0040】
また、店舗側端末装置3で作成された宣伝データの登録が要求された場合には(ステップB4でYES)、その要求元店舗に基づいてその「店舗ID」、「店舗名」、「店舗位置」を登録したり、その作成データを「宣伝内容」として登録したり、自店舗の「宣伝ID」の値を更新して新たな「宣伝ID」を登録する(ステップB5)。また、店舗側端末装置3から宣伝データの配信指示を受信したときには(ステップB6でYES)、後述する配信対象会員の絞り込み処理(ステップB7)を実行した後、その各配信対象会員の携帯端末装置5に対して、宣伝内容、店舗位置、宣伝距離、宣伝終了時刻を含む通知をプッシュ配信する(ステップB8)。また、店舗側端末装置3から宣伝停止指示を受信したときには(ステップB9でYES)、上述の配信対象会員の各携帯端末装置5に対して、宣伝停止を指示する通知をプッシュ配信する(ステップB10)。そして、宣伝停止の通知に対する宣伝データベース1C内の「宣伝距離」、「宣伝終了時刻」を削除する(ステップB11)。その後、図9のフローの終了となる。
【0041】
図10は、宣伝配信管理装置1側での配信対象会員の絞り込み処理(図9のステップB7)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、宣伝配信管理装置1は、店舗の位置、会員居住地域/勤務先地域から配信対象会員を絞り込む(ステップB21)。すなわち、配信指示店舗に基づいて加盟店データベース1Aを検索してその「店舗位置」を取得すると共に、その「店舗位置」に基づいて配信対象の地域を特定し、その特定地域が「居住地域」あるいは「勤務先地域」に該当する会員を配信対象とする。例えば、「店舗位置」の区市町村を中心として、それに隣接する地域を含めた地域を特定し、その特定地域に基づいて会員データベース1Bを検索し、特定地域が「居住地域」あるいは「勤務先地域」に該当する会員を配信対象とする。
【0042】
例えば、「店舗位置」が“新宿区”の場合には、新宿区、渋谷区、中野区、文京区、豊島区、港区、千代田区が特定地域となるが、特定地域の決め方は、これに限らず、例えば、「店舗位置」を中心として10km以内としてもよい。また、宣伝を行う曜日、休日などに応じて「居住地域」あるいは「勤務先地域」のいずれかを使用したり、その両方を使用したりするようにしてもよい。このようにして「店舗位置」を基準とした地域から配信対象を絞り込むほか、本実施形態においては、更に加盟店データベース1A及び会員データベース1Bを参照し、その店舗属性と会員属性から配信対象の絞り込みを行うようにしている。
【0043】
すなわち、店舗の「顧客層」と会員の「性別」及び「年代」から店舗の「顧客層」に合った会員を配信対象として絞り込む(ステップB22)。例えば、店舗の「顧客層」が“20歳〜40歳代の女性”の場合には、それに該当する女性会員に絞り込む。次に、店舗の「業種」と会員の「趣味嗜好」から店舗の「業種」に合った会員を配信対象として絞り込む(ステップB23)。例えば、店舗の「業種」が“女性用の衣料販売業”であれば、ファッションに興味のある女性会員に絞り込む。これによって絞り込んだ会員の「送信先アドレス」を配信対象として会員データベース1Bから読み出し取得する(ステップB24)。これによって絞り込んだ各配信対象会員の携帯端末装置5に対しては、図9のステップB8で示したように宣伝内容、店舗位置、宣伝距離、宣伝終了時刻を含む通知がプッシュ配信される。
【0044】
図11は、携帯端末装置5側において一定時間(例えば、1秒毎)に実行開始される宣伝処理を示したフローチャートであり、この図11のフローから抜けた際には、全体動作のメインフロー(図示省略)に戻る。
先ず、携帯端末装置5のCPU51は、宣伝配信管理装置1からプッシュ配信された宣伝通知を受信したかを調べ(ステップC1)、宣伝通知を受信したときには(ステップC1でYES)、宣伝表示待機メモリ5Aに宣伝通知を記憶保持させる処理(ステップC2)を行った後、図11のフローから抜ける。また、宣伝配信管理装置1から宣伝中止の指示を受信したときには(ステップC3でYES)、中止指示された宣伝通知を宣伝表示待機メモリ5Aから検索し(ステップC4)、その通知を宣伝表示待機メモリ5Aから消去する処理(ステップC5)を行った後、図11のフローから抜ける。
【0045】
一方、宣伝通知や宣伝中止指示を受信しなければ(ステップC3でNO)、宣伝表示待機メモリ5Aに宣伝通知が記憶保持されているかを調べ(ステップC6)、宣伝通知が保持されていなければ(ステップC6でNO)、図11のフローから抜ける。いま、宣伝通知が一つでも記憶保持されていれば(ステップC6でYES)、GPS機能を構成する位置取得部57から現在位置を受信取得し(ステップC7)、宣伝通知内の「店舗位置」、「宣伝距離」に基づいて店舗から宣伝距離内か、つまり、店舗の付近に居るかを調べる(ステップC8)。
【0046】
その結果、店舗から宣伝距離外で遠ければ(ステップC8でNO)、後述のステップC12に移るが、店舗から宣伝距離内であれば(ステップC8でYES)、その宣伝通知を受信した旨の情報(宣伝通知の新着有りを示す情報とその件数)をタッチ入力表示部55に表示させる(ステップC9)。図12(1)は、宣伝受領者側(会員ユーザ側)の携帯端末画面において、宣伝通知が表示されていない待受画面を示し、図12(2)は、宣伝受領者側の携帯端末画面において、待受画面内に宣伝通知が表示された状態を示した図である。この場合、待受画面の中央部分には、“宣伝配信サービス”の表示に続いて、宣伝通知の新着有りを示す情報とその件数(図示の例では1件)が表示される。
【0047】
そして、宣伝表示待機メモリ5A内の当該通知に対応する「通知中フラグ」に、宣伝通知を表示中であることを示すために当該フラグをオンさせた後(ステップC10)、現在時刻から「宣伝終了時刻」までの時間を算出し、この算出時間を宣伝時間タイマ(図示省略)に設定してその計測動作を開始させる(ステップC11)。例えば、「宣伝終了時刻」が“21:00”で、現在時刻が“17:30”であれば、宣伝時間タイマには17:30〜21:00の“3時間30分”が設定される。このようにして宣伝通知毎にタイマの計測動作を開始させた後、図11のフローから抜ける。なお、宣伝時間タイマは、時間の経過に応じてその設定値を減算するカウンタである。
【0048】
そして、通知中フラグかオンされている通知が有るかを調べたり(ステップC12)、タイムアウトとなった宣伝時間タイマがあるかを調べたりする(ステップC15)。いま、通知中フラグかオンされている通知がある場合には(ステップC12でYES)、その通知内容を詳細に表示すべきことを指示する指示操作が行われたかを調べる(ステップC13)。ここで、通知内容の詳細表示を指示する操作として、待受画面内の宣伝通知の表示部分をタッチする操作が行われると(ステップC13でYES)、その通知の「店舗名」、「宣伝内容」を読み出してそれをタッチ入力表示部55に詳細表示させる(ステップC14)。
【0049】
図13(1)、(2)は、宣伝受領者側の携帯端末画面において、宣伝通知の詳細表示の具体例を示した図である。
図13(1)は、「宣伝内容」が手書きイメージの場合を例示したもので、その店舗のホームページをアクセスするURL(Uniform Resource Locator)や有効期間なども含まれている。図13(2)は、「宣伝内容」が画像付きのテキストの場合を例示したもので、その店舗のホームページをアクセスするURLや有効期間なども含まれている。なお、図中、“一覧”は、宣伝通知の一覧画面に移行させる一覧ボタンを示し、また、“1/2”、“2/2”は、全ページに対する現在の表示ページを示し、また、その表示ページの“1/2”、“2/2”の両側に付された三角マークは、順方向、逆方向のページ送りボタンを示している。
【0050】
また、通知中フラグかオンされている通知が記憶されていない場合(ステップC12でNO)、そのフラグがオンされていても詳細表示が指示されない場合(ステップC13でNO)、詳細表示が終了した場合には(ステップC14)、宣伝時間タイマがタイムアウトとなったかを調べる(ステップC15)。ここで、タイムアウトになった通知が有れば(ステップC15でYES)、その通知を宣伝表示待機メモリ5Aから削除する(ステップC16)。その後、図11のフローから抜ける。
【0051】
以上のように、本実施形態において宣伝配信サービスを構成する店舗側端末装置3は、宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データの配信指示を宣伝配信管理装置2に対して発信し、宣伝配信管理装置2は、店舗側端末装置3から発信された配信指示の受信に応じてその指示店舗の宣伝データを携帯端末装置5に対してプッシュ配信し、携帯端末装置5は、宣伝配信管理装置1からプッシュ配信された指示店舗の宣伝データを受信した場合に、その指示店舗の位置から当該携帯端末装置5の現在位置までの距離が所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力するようにしたので、店舗の状況に応じた適切なタイミングで集客効果の高い宣伝を実現することができる。
【0052】
すなわち、店舗のその場の状況、例えば、顧客が少ない、商品が大量に入荷した、売上が不振だ、近所のイベント開催を知った、競合店か込み合っている、人通りが急に多くなった、雨が降り出した、などの状況に応じていつでも自由にタイムリーな宣伝が可能となると共に、店舗の付近、つまり、すぐに集客できる見込み客に対して宣伝することができ、集客効果の高いものとなる。この場合、店頭での宣伝データの作成・選択・発信、また、サービス事業者側でのデータベース処理・プッシュ配信、更にエンドユーザ側での受信と表示の判断のすべてがデジタルデータで作成、配信、表示されるので、従来のチラシやポスターなどの紙媒体の宣伝媒体と違い、店舗での宣伝サービスの申し込みからエンドユーザーへの宣伝がよりリアルタイムに近い短時間で伝達されることが可能となる。
【0053】
一方、店舗の付近の会員ユーザにのみに宣伝配信が行われるので、店舗の付近以外の場所に居る会員ユーザに対する無駄な通知や迷惑な通知を避けることができる。また、会員ユーザにとっても、店舗会員でなく、宣伝配信サービスへの加盟店からの配信なので、より多くの店舗のお得情報を入手することができるというメリットがある。なお、会員ユーザ以外に、宣伝用アプリケーションをダウンロードしたユーザを含めたサービス加入者とすれば、加盟店側にとっては、店舗会員でなくても、宣伝配信サービスへの加入会員への発信なので、より多くのエンドユーザーに告知できるというメリットがある。
【0054】
店舗側端末装置3は、宣伝データ作成機能を備え、この作成機能により作成された宣伝データをその配信指示と共に宣伝配信管理装置1に対して発信するようにしたので、店舗の状況に応じてその場で適切な内容の宣伝データを作成することができる。例えば、近所でイベントが開催されていることを知った場合にそのイベント内容に合った宣伝データの作成が可能となるなど、集客効果の高いものとなる。
【0055】
宣伝配信管理装置1は、店舗側端末装置3により作成された宣伝データを受信して登録しておき、店舗側端末装置3からの要求に応じてその店舗の宣伝データを要求元に送信するようにしたので、店舗側においては、作成済み宣伝データをそのまま再利用したり、一部を修正編集して利用したりすることができ、作成の容易性及び迅速性にとつて効果的なものとなる。
【0056】
携帯端末装置5は、店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であることを条件にその宣伝データを表示する場合に、宣伝配信管理装置1から配信された店舗の位置情報と現在位置に基づいて所定範囲内であるか否かを判別するようにしたので、店舗の付近に居るか否かの判別を携帯端末装置5側で行うことができる。
【0057】
店舗側端末装置3は、宣伝終了時刻を宣伝データの配信指示と共に宣伝配信管理装置1に対して発信し、携帯端末装置5は、この宣伝終了時刻と現在日時に基づいて宣伝終了であるか否かを判別し、宣伝終了ではないことを条件にその宣伝データを表示するようにしたので、現在有効な宣伝のみを表示することができ、例えば、タイムセールの宣伝などに有効なものとなる。なお、宣伝終了時刻には宣伝データの表示は消去される。
【0058】
店舗側端末装置3は、宣伝停止を指示する停止指示を発信し、携帯端末装置5は、店舗側端末装置3からの停止指示に応じてその指示店舗の宣伝データの出力を停止するようにしたので、店舗のその場の状況、例えば、顧客が多くなった、商品が少なくなった、近所のイベントが終わった、などに応じて、いつでも自由に宣伝を停止させることができ、数量限定の宣伝などの場合にも有効なものとなる。
【0059】
宣伝配信管理装置1は、店舗の宣伝データを携帯端末装置5に配信する場合に、その店舗の位置情報と会員ユーザの居住地域あるいは勤務先地域に基づいて配信対象を特定して、その配信対象の携帯端末装置5に対して宣伝データを配信するようにしたので、店舗の位置を中心とした地域を配信範囲として特定することができ、集客見込みのない会員ユーザへの通知を避けることができる。
【0060】
宣伝配信管理装置1は、店舗の宣伝データを携帯端末装置5に配信する場合に、その店舗の属性と会員ユーザの属性に基づいて配信対象を特定して、その配信対象の携帯端末装置5に対して宣伝データを配信するようにしたので、例えば、店舗の業種、顧客層などに合った会員ユーザを集客することができ、売上を期待できる集客が可能となる。
【0061】
店舗側端末装置3は、宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データを携帯端末装置5にプッシュ配信すべきことを指示する配信指示を宣伝配信管理装置1に対して発信したり、店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力する携帯端末装置に対して、その判別に必要な情報(店舗位置、宣伝距離)を配信すべきことを指示する配信指示を宣伝配信管理装置1に対して発信したりすることができるので、例えば、近所でのイベント開催を知った場合などのように店舗近辺の状況に応じて宣伝範囲を決定してその範囲での宣伝を指示することが可能となる。
【0062】
店舗側端末装置3は、店舗用の宣伝データを作成してその宣伝配信の指示を行うようにしたから、店舗の状況に合った内容の宣伝を作成してその配信を指示することが、店舗の現状に合った宣伝が可能となる。
【0063】
店舗側端末装置3は、宣伝停止を指示することができるので、宣伝効果により顧客が多くなった、商品が少なくなった、近所のイベントが終わった、などのように店舗の状況に応じて宣伝をいつでも自由に停止させることができ、店舗側の意向に合った宣伝が可能となる。
【0064】
なお、上述した実施形態においては、店舗側端末装置3が宣伝距離を指定するようにしたが、宣伝配信管理装置1側で宣伝距離を固定に決定するようにしてもよい。また、宣伝距離は、店舗位置を中心とする範囲としたが、店舗に近い最寄りの繁華街、電車やバスなどの最寄りの駅、大学、イベント会場などを含む地域を宣伝範囲としてもよく、店舗位置からユーザの位置までの距離が所定範囲内(最寄りの範囲内)としてもよい。
【0065】
また、上述した実施形態において宣伝配信管理装置1は、店舗位置からユーザの居住地域あるいは勤務先地域に基づいて配信対象を固定的に特定するようにしたが、その特定の仕方は任意である。例えば、店舗の規模に応じて配信対象の特定の仕方を変更するようにしてよい。また、店舗側端末装置3からの指示に応じて配信対象の特定の仕方を変更するようにしてよい。
【0066】
また、上述した実施形態においては、宣伝距離内に入ったことを検出すると、その後、宣伝距離外となっても宣伝通知の表示を継続することになるが、宣伝距離外となる毎に、その通知表示を消去するようにすれば、宣伝距離内に入ったり、出たりしている場合でもそれに対応して通知表示を行ったり、消去したりすることができる。
【0067】
また、上述した実施形態においては、宣伝距離内に入ったことを条件に宣伝通知を表示するようにしたが、宣伝距離内に入り、かつ宣伝開始時刻の間近(例えば、開始30分前など)になった際に、宣伝通知を表示するようにしてもよい。この場合、店舗側において宣伝データ毎にその宣伝開始時刻及び宣伝終了時刻を指定して宣伝配信管理装置1に送信するようにしてもよい。
【0068】
また、上述した実施形態においては、店舗側で宣伝データを作成するようにしたが、店舗側での宣伝作成のほかに、サービス事業者側に宣伝データの作成を依頼できるようにしてもよい。
【0069】
また、上述したように店舗側端末装置5としては、ECR、POS端末に限らず、PC、携帯端末装置などであってもよく、また、会員ユーザ側の携帯端末装置としては、スマートフォンに限らず、デジタルカメラ(コンパクトカメラ)、PDA(個人向け携帯型情報通信機器)、携帯型音楽プレイヤー、携帯型ゲーム機など、であってもよい。
【0070】
また、上述した実施形態において示した“装置”や“部”とは、機能別に複数の筐体に分離されていてもよく、単一の筐体に限らない。また、上述したフローチャートに記述した各ステップは、時系列的な処理に限らず、複数のステップを並列的に処理したり、別個独立して処理したりするようにしてもよい。
【0071】
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は、これに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、
店舗用の宣伝データを通信ネットワーク経由で送受信する宣伝配信システムであって、
店舗側の端末装置と、
前記店舗側端末装置に通信ネットワークを介して接続されている宣伝配信サービス事業者側の宣伝配信管理装置と、
前記宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して接続されている宣伝受領者側の携帯端末装置と、
を具備し、
前記店舗側端末装置は、宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する発信手段を備え、
前記宣伝配信管理装置は、前記店舗側端末装置から発信された配信指示を受信した場合に、その配信指示に応じてその指示店舗の宣伝データを前記携帯端末装置に対してプッシュ配信する配信手段を備え、
前記携帯端末装置は、前記宣伝配信管理装置からプッシュ配信された指示店舗の宣伝データを受信した場合に、その指示店舗の位置から当該携帯端末装置の現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別する判別手段と、前記判別手段により所定範囲内であることが判別されたことを条件にその宣伝データを出力する出力手段を備える、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システムである。
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の宣伝配信システムにおいて、
前記店舗側端末装置は、前記宣伝データを作成する宣伝作成手段を更に備え、
前記発信手段は、前記宣伝作成手段により作成された宣伝データを前記宣伝配信管理装置に対して発信する、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システムである。
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の宣伝配信システムにおいて、
前記宣伝配信管理装置は、前記店舗側端末装置の宣伝作成手段により作成された宣伝データを受信して登録する登録手段と、
前記登録手段により登録されている宣伝データの送信が前記店舗側端末装置から要求された場合に、その店舗に対応付けて登録されている宣伝データを当該要求元の店舗側端末装置に対して送信する送信手段と、
を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の宣伝配信システムである。
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の宣伝配信システムにおいて、
前記宣伝配信管理装置の配信手段は、前記指示店舗の宣伝データをその指示店舗の位置情報と共に前記携帯端末装置に対して配信し、
前記携帯端末装置は、現在の当該携帯端末装置の位置情報を取得する位置取得手段を更に備え、前記判別手段は、前記位置取得手段により取得した当該携帯端末装置の位置情報と前記宣伝配信管理装置から配信された前記指示店舗の位置情報に基づいて前記指示店舗の位置から当該携帯端末装置の現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別する、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システムである。
(請求項5)
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の宣伝配信システムにおいて、
前記店舗側端末装置は、前記宣伝終了時刻を指定する終了指定手段を更に備え、前記発信手段は、前記終了指定手段により指定された宣伝終了時刻を前記宣伝配信管理装置に対して発信し、
前記宣伝配信管理装置は、前記店舗側端末装置から受信した宣伝終了時刻を前記携帯端末装置に対して配信し、
前記携帯端末装置は、現在日時を計時する計時手段を更に備え、前記判別手段は、前記宣伝配信管理装置から受信した宣伝終了時刻と前記計時手段により計時された現在日時に基づいて宣伝終了であるか否かを更に判別し、前記出力手段は、前記判別手段により所定範囲内であることが判別され、かつ宣伝終了ではないことが判別されたことを条件にその宣伝データを出力する、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システムである。
(請求項6)
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の宣伝配信システムにおいて、
前記店舗側端末装置の発信手段は、宣伝停止を指示する指示操作に応じて宣伝停止を配信すべきことを指示する停止指示を前記宣伝配信管理装置に対して更に発信し、
前記携帯端末装置の出力手段は、前記店舗側端末装置からの停止指示を受信した場合に、その指示店舗の宣伝データの出力を停止する、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システムである。
(請求項7)
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の宣伝配信システムにおいて、
前記宣伝配信管理装置は、前記指示店舗の宣伝データを前記携帯端末装置に配信する場合に、その指示店舗の位置情報と前記携帯端末装置のユーザの居住地域あるいは勤務先地域に基づいて配信対象を特定すると共に、特定した配信対象の携帯端末装置に対して宣伝データを配信する、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システムである。
(請求項8)
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれかに記載の宣伝配信システムにおいて、
前記宣伝配信管理装置は、前記指示店舗の宣伝データを前記携帯端末装置に配信する場合に、その指示店舗の属性と前記携帯端末装置のユーザの属性に基づいて配信対象を特定すると共に、特定した配信対象の携帯端末装置に対して宣伝データを配信する、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システムである。
(請求項9)
請求項9に記載の発明は、
店舗側に存在している店舗端末装置であって、
店舗用の宣伝データをその宣伝受領者側の携帯端末装置に対して配信するサービス事業者側の宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して通信接続する接続手段と、
店舗用の宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データを前記携帯端末装置にプッシュ配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する第1の発信手段と、
前記第1の発信手段により発信された店舗用宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置を介して受信した場合に、その店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別し、所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力する前記携帯端末装置に対して、その判別に必要な情報を配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する第2の発信手段と、
を具備したことを特徴とする店舗側端末装置である。
(請求項10)
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の店舗側端末装置において、
店舗用の宣伝データを作成する宣伝作成手段を更に備え、
前記第1の発信手段は、前記宣伝作成手段により作成された店舗用の宣伝データと共にその宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する、
ようにしたことを特徴とする請求項9に記載の店舗側端末装置である。
(請求項11)
請求項11に記載の発明は、請求項9あるいは請求項10に記載の店舗側端末装置において、
前記第1の発信手段により宣伝データの配信指示を発信した後、その宣伝の停止を指示する指示操作に応じて宣伝停止を配信すべきことを指示する停止指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する第3の発信手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする店舗側端末装置である。
(請求項12)
請求項12に記載の発明は、
コンピュータに対して、
店舗用の宣伝データをその宣伝受領者側の携帯端末装置に対して配信するサービス事業者側の宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して通信接続する機能と、
店舗用の宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データを前記携帯端末装置にプッシュ配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する機能と、
前記発信された店舗用宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置を介して受信した場合に、その店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別し、所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力する前記携帯端末装置に対して、その判別に必要な情報を配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する機能と、
を実現させるためのプログラムである。
【符号の説明】
【0072】
1 宣伝配信管理装置
1A 加盟店データベース
1B 会員データベース
1C 宣伝データベース
2 インターネット
3 店舗側端末装置
4 無線通信網
5 携帯端末装置
11 CPU
13 記憶部
14 通信部
31 CPU
33 記憶部
34 タッチ入力表示部
38 通信部
51 CPU
53 記憶部
54 無線通信部
57 位置取得部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗用の宣伝データを通信ネットワーク経由で送受信する宣伝配信システムであって、
店舗側の端末装置と、
前記店舗側端末装置に通信ネットワークを介して接続されている宣伝配信サービス事業者側の宣伝配信管理装置と、
前記宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して接続されている宣伝受領者側の携帯端末装置と、
を具備し、
前記店舗側端末装置は、宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する発信手段を備え、
前記宣伝配信管理装置は、前記店舗側端末装置から発信された配信指示を受信した場合に、その配信指示に応じてその指示店舗の宣伝データを前記携帯端末装置に対してプッシュ配信する配信手段を備え、
前記携帯端末装置は、前記宣伝配信管理装置からプッシュ配信された指示店舗の宣伝データを受信した場合に、その指示店舗の位置から当該携帯端末装置の現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別する判別手段と、前記判別手段により所定範囲内であることが判別されたことを条件にその宣伝データを出力する出力手段を備える、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システム。
【請求項2】
前記店舗側端末装置は、前記宣伝データを作成する宣伝作成手段を更に備え、
前記発信手段は、前記宣伝作成手段により作成された宣伝データを前記宣伝配信管理装置に対して発信する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の宣伝配信システム。
【請求項3】
前記宣伝配信管理装置は、前記店舗側端末装置の宣伝作成手段により作成された宣伝データを受信して登録する登録手段と、
前記登録手段により登録されている宣伝データの送信が前記店舗側端末装置から要求された場合に、その店舗に対応付けて登録されている宣伝データを当該要求元の店舗側端末装置に対して送信する送信手段と、
を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の宣伝配信システム。
【請求項4】
前記宣伝配信管理装置の配信手段は、前記指示店舗の宣伝データをその指示店舗の位置情報と共に前記携帯端末装置に対して配信し、
前記携帯端末装置は、現在の当該携帯端末装置の位置情報を取得する位置取得手段を更に備え、前記判別手段は、前記位置取得手段により取得した当該携帯端末装置の位置情報と前記宣伝配信管理装置から配信された前記指示店舗の位置情報に基づいて前記指示店舗の位置から当該携帯端末装置の現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の宣伝配信システム。
【請求項5】
前記店舗側端末装置は、前記宣伝終了時刻を指定する終了指定手段を更に備え、前記発信手段は、前記終了指定手段により指定された宣伝終了時刻を前記宣伝配信管理装置に対して発信し、
前記宣伝配信管理装置は、前記店舗側端末装置から受信した宣伝終了時刻を前記携帯端末装置に対して配信し、
前記携帯端末装置は、現在日時を計時する計時手段を更に備え、前記判別手段は、前記宣伝配信管理装置から受信した宣伝終了時刻と前記計時手段により計時された現在日時に基づいて宣伝終了であるか否かを更に判別し、前記出力手段は、前記判別手段により所定範囲内であることが判別され、かつ宣伝終了ではないことが判別されたことを条件にその宣伝データを出力する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の宣伝配信システム。
【請求項6】
前記店舗側端末装置の発信手段は、宣伝停止を指示する指示操作に応じて宣伝停止を配信すべきことを指示する停止指示を前記宣伝配信管理装置に対して更に発信し、
前記携帯端末装置の出力手段は、前記店舗側端末装置からの停止指示を受信した場合に、その指示店舗の宣伝データの出力を停止する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の宣伝配信システム。
【請求項7】
前記宣伝配信管理装置は、前記指示店舗の宣伝データを前記携帯端末装置に配信する場合に、その指示店舗の位置情報と前記携帯端末装置のユーザの居住地域あるいは勤務先地域に基づいて配信対象を特定すると共に、特定した配信対象の携帯端末装置に対して宣伝データを配信する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の宣伝配信システム。
【請求項8】
前記宣伝配信管理装置は、前記指示店舗の宣伝データを前記携帯端末装置に配信する場合に、その指示店舗の属性と前記携帯端末装置のユーザの属性に基づいて配信対象を特定すると共に、特定した配信対象の携帯端末装置に対して宣伝データを配信する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の宣伝配信システム。
【請求項9】
店舗側に存在している店舗端末装置であって、
店舗用の宣伝データをその宣伝受領者側の携帯端末装置に対して配信するサービス事業者側の宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して通信接続する接続手段と、
店舗用の宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データを前記携帯端末装置にプッシュ配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する第1の発信手段と、
前記第1の発信手段により発信された店舗用宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置を介して受信した場合に、その店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別し、所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力する前記携帯端末装置に対して、その判別に必要な情報を配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する第2の発信手段と、
を具備したことを特徴とする店舗側端末装置。
【請求項10】
店舗用の宣伝データを作成する宣伝作成手段を更に備え、
前記第1の発信手段は、前記宣伝作成手段により作成された店舗用の宣伝データと共にその宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する、
ようにしたことを特徴とする請求項9に記載の店舗側端末装置。
【請求項11】
前記第1の発信手段により宣伝データの配信指示を発信した後、その宣伝の停止を指示する指示操作に応じて宣伝停止を配信すべきことを指示する停止指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する第3の発信手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項9あるいは請求項10に記載の店舗側端末装置。
【請求項12】
コンピュータに対して、
店舗用の宣伝データをその宣伝受領者側の携帯端末装置に対して配信するサービス事業者側の宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して通信接続する機能と、
店舗用の宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データを前記携帯端末装置にプッシュ配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する機能と、
前記発信された店舗用宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置を介して受信した場合に、その店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別し、所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力する前記携帯端末装置に対して、その判別に必要な情報を配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項1】
店舗用の宣伝データを通信ネットワーク経由で送受信する宣伝配信システムであって、
店舗側の端末装置と、
前記店舗側端末装置に通信ネットワークを介して接続されている宣伝配信サービス事業者側の宣伝配信管理装置と、
前記宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して接続されている宣伝受領者側の携帯端末装置と、
を具備し、
前記店舗側端末装置は、宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する発信手段を備え、
前記宣伝配信管理装置は、前記店舗側端末装置から発信された配信指示を受信した場合に、その配信指示に応じてその指示店舗の宣伝データを前記携帯端末装置に対してプッシュ配信する配信手段を備え、
前記携帯端末装置は、前記宣伝配信管理装置からプッシュ配信された指示店舗の宣伝データを受信した場合に、その指示店舗の位置から当該携帯端末装置の現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別する判別手段と、前記判別手段により所定範囲内であることが判別されたことを条件にその宣伝データを出力する出力手段を備える、
ようにしたことを特徴とする宣伝配信システム。
【請求項2】
前記店舗側端末装置は、前記宣伝データを作成する宣伝作成手段を更に備え、
前記発信手段は、前記宣伝作成手段により作成された宣伝データを前記宣伝配信管理装置に対して発信する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の宣伝配信システム。
【請求項3】
前記宣伝配信管理装置は、前記店舗側端末装置の宣伝作成手段により作成された宣伝データを受信して登録する登録手段と、
前記登録手段により登録されている宣伝データの送信が前記店舗側端末装置から要求された場合に、その店舗に対応付けて登録されている宣伝データを当該要求元の店舗側端末装置に対して送信する送信手段と、
を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の宣伝配信システム。
【請求項4】
前記宣伝配信管理装置の配信手段は、前記指示店舗の宣伝データをその指示店舗の位置情報と共に前記携帯端末装置に対して配信し、
前記携帯端末装置は、現在の当該携帯端末装置の位置情報を取得する位置取得手段を更に備え、前記判別手段は、前記位置取得手段により取得した当該携帯端末装置の位置情報と前記宣伝配信管理装置から配信された前記指示店舗の位置情報に基づいて前記指示店舗の位置から当該携帯端末装置の現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の宣伝配信システム。
【請求項5】
前記店舗側端末装置は、前記宣伝終了時刻を指定する終了指定手段を更に備え、前記発信手段は、前記終了指定手段により指定された宣伝終了時刻を前記宣伝配信管理装置に対して発信し、
前記宣伝配信管理装置は、前記店舗側端末装置から受信した宣伝終了時刻を前記携帯端末装置に対して配信し、
前記携帯端末装置は、現在日時を計時する計時手段を更に備え、前記判別手段は、前記宣伝配信管理装置から受信した宣伝終了時刻と前記計時手段により計時された現在日時に基づいて宣伝終了であるか否かを更に判別し、前記出力手段は、前記判別手段により所定範囲内であることが判別され、かつ宣伝終了ではないことが判別されたことを条件にその宣伝データを出力する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の宣伝配信システム。
【請求項6】
前記店舗側端末装置の発信手段は、宣伝停止を指示する指示操作に応じて宣伝停止を配信すべきことを指示する停止指示を前記宣伝配信管理装置に対して更に発信し、
前記携帯端末装置の出力手段は、前記店舗側端末装置からの停止指示を受信した場合に、その指示店舗の宣伝データの出力を停止する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の宣伝配信システム。
【請求項7】
前記宣伝配信管理装置は、前記指示店舗の宣伝データを前記携帯端末装置に配信する場合に、その指示店舗の位置情報と前記携帯端末装置のユーザの居住地域あるいは勤務先地域に基づいて配信対象を特定すると共に、特定した配信対象の携帯端末装置に対して宣伝データを配信する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の宣伝配信システム。
【請求項8】
前記宣伝配信管理装置は、前記指示店舗の宣伝データを前記携帯端末装置に配信する場合に、その指示店舗の属性と前記携帯端末装置のユーザの属性に基づいて配信対象を特定すると共に、特定した配信対象の携帯端末装置に対して宣伝データを配信する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の宣伝配信システム。
【請求項9】
店舗側に存在している店舗端末装置であって、
店舗用の宣伝データをその宣伝受領者側の携帯端末装置に対して配信するサービス事業者側の宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して通信接続する接続手段と、
店舗用の宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データを前記携帯端末装置にプッシュ配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する第1の発信手段と、
前記第1の発信手段により発信された店舗用宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置を介して受信した場合に、その店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別し、所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力する前記携帯端末装置に対して、その判別に必要な情報を配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する第2の発信手段と、
を具備したことを特徴とする店舗側端末装置。
【請求項10】
店舗用の宣伝データを作成する宣伝作成手段を更に備え、
前記第1の発信手段は、前記宣伝作成手段により作成された店舗用の宣伝データと共にその宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する、
ようにしたことを特徴とする請求項9に記載の店舗側端末装置。
【請求項11】
前記第1の発信手段により宣伝データの配信指示を発信した後、その宣伝の停止を指示する指示操作に応じて宣伝停止を配信すべきことを指示する停止指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する第3の発信手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項9あるいは請求項10に記載の店舗側端末装置。
【請求項12】
コンピュータに対して、
店舗用の宣伝データをその宣伝受領者側の携帯端末装置に対して配信するサービス事業者側の宣伝配信管理装置に通信ネットワークを介して通信接続する機能と、
店舗用の宣伝データの配信を指示する指示操作に応じてその宣伝データを前記携帯端末装置にプッシュ配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する機能と、
前記発信された店舗用宣伝データの配信指示を前記宣伝配信管理装置を介して受信した場合に、その店舗の位置から現在位置までの距離が所定範囲内であるか否かを判別し、所定範囲内であることを条件にその宣伝データを出力する前記携帯端末装置に対して、その判別に必要な情報を配信すべきことを指示する配信指示を前記宣伝配信管理装置に対して発信する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−105265(P2013−105265A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247881(P2011−247881)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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