説明

室内照明灯

【課題】低コスト化及び小型化を図りつつあらゆる箇所をスポット的に照らすことが可能な室内照明灯を提供すること。
【解決手段】車両の室内にスポット光SLを照射する室内照明灯100であって、指向性を有する光を発光する光源31と、光源31からの光を反射させてスポット光SLとして室内へ導く反射鏡48と、反射鏡48を互いに直交する回動軸線X,Yの二軸を中心として揺動させてスポット光SLの照射方向を所定方向へ向ける、ミラーホルダーアッシー22、左右駆動用モータアッシー23及び上下駆動用モータアッシー24からなる揺動機構とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車等の車両の室内を照明する室内照明灯に関する。
【背景技術】
【0002】
車両に用いられる表示装置として、透過形液晶ディスプレイの背後に設けられ、光源から放射される光を反射するミラーを回動させ、その反射光を透過形液晶ディスプレイの背面に所定の周期で移動させるミラー駆動部を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、モータの回転を減速機構及びカムによって緩やかな往復直線運動に変換して反射鏡に連結された操作棒に伝達し、ヘッドランプの反射光の傾きを調整可能とした光軸調整装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−106071号公報
【特許文献2】実開昭59−43233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、車両の室内の天井等に設けられる室内照明灯としては、暗所を照らすだけでなく、車室内の複数箇所にスポット光として照射可能なものが要求されている。
【0006】
上記特許文献1,2のように、ミラーを回動させたり反射鏡の傾きを調整すれば、光の照射方向を変更させることができるが、単に往復移動させただけでは、照射できる箇所が往復移動上に限られてしまう。したがって、さらに複数箇所へ照射するために、複数の照明装置を設けたり、光源自体を移動機構によって移動させなければならず、コストアップ及び大型化を招いてしまう。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、低コスト化及び小型化を図りつつあらゆる箇所をスポット的に照らすことが可能な室内照明灯を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するために、本発明に係る室内照明灯は、下記(1)から(3)を特徴としている。
(1) 車両の室内にスポット光を照射する室内照明灯であって、
指向性を有する光を発光する光源と、
該光源からの光を反射させてスポット光として前記室内へ導く反射鏡と、
該反射鏡を互いに直交する二軸を中心として揺動させて前記スポット光の照射方向を所定方向へ向ける揺動機構とを備えたこと。
(2) 上記(1)の構成の室内照明灯において、
前記光源からの光を集光させて前記反射鏡へ導く集光レンズを備えたこと。
(3) 上記(1)または(2)の構成の室内照明灯において、
前記反射鏡で反射された前記光源からの光が、車両の搭乗者に注意を喚起させるための複数の要照射箇所へスポット光として照射されること。
【0009】
上記(1)の構成の室内照明灯では、光源からの光を反射させてスポット光として室内へ導く反射鏡を、揺動機構によって直交する二軸を中心として揺動させることで、スポット光を室内のあらゆる箇所へ導くことができる。これにより、複数の光源を備えたものや光源自体を移動させるものと比較して、低コスト化及び小型化を図りつつあらゆる箇所を照らすことができ、また、設置箇所における省スペース化を図ることができる。
上記(2)の構成の室内照明灯では、集光レンズによって光源からの光を絞り込むことで、反射鏡に照射させる照射範囲を小さくすることができる。これにより、反射鏡及びこの反射鏡を揺動可能に支持する揺動機構等の小型化を図ることができ、よって、全体の小型化を図ることができる。これにより、さらなる低コスト化及び設置箇所における省スペース化を図ることができる。
上記(3)の構成の室内照明灯では、車両の搭乗者に注意を喚起させて所望の動作を促すためにスポット光を照射させる複数の要照射箇所を一つの室内照明灯で照らすことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、低コスト化及び小型化を図りつつあらゆる箇所をスポット的に照らすことが可能な室内照明灯を提供できる。
【0011】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態に係る室内照明灯が設置された車室内の一例を説明する図であり、図1(a)は車室内の全体図であり、図1(b)は室内照明灯が設けられた車両の天井を示す図である。
【図2】実施形態に係る室内照明灯が照射するスポット光及びそのスポット光によって照らされた領域の一例を説明する図であり、図2(a)はスポット光が照射されたシートベルトの固定用バックル近傍の領域を示す図であり、図2(b)はスポット光が照射されたシフトレバー近傍の領域を示す図である。
【図3】室内照明灯の外観を示す斜視図である。
【図4】室内照明灯の構造を示す図であって、図4(a)は回動軸線Xに沿う断面図、図4(b)は回動軸線Yに沿う断面図である。
【図5】室内照明灯の各アッシー毎の分解斜視図である。
【図6】室内照明灯の分解斜視図である。
【図7】室内照明灯の動きを説明する図であって、図7(a)は反射鏡を左方向へ向けた状態での回動軸線Xに沿う断面図、図7(b)は反射鏡を右方向へ向けた状態での回動軸線Xに沿う断面図である。
【図8】室内照明灯の動きを説明する図であって、図8(a)は反射鏡を上方向へ向けた状態での回動軸線Yに沿う断面図、図8(b)は反射鏡を下方向へ向けた状態での回動軸線Yに沿う断面図である。
【図9】変形例に係る室内照明灯の構造を示す図であって、図9(a)は回動軸線Xに沿う断面図、図9(b)は回動軸線Yに沿う断面図である。
【図10】変形例に係る室内照明灯の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る実施の形態の例を、図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、実施形態に係る室内照明灯が設置された車室内の一例を説明する図であり、図1(a)は車室内の全体図であり、図1(b)は室内照明灯が設けられた車両の天井を示す図、図2は、実施形態に係る室内照明灯が照射するスポット光及びそのスポット光によって照らされた領域の一例を説明する図であり、図2(a)はスポット光が照射されたシートベルトの固定用バックル近傍の領域を示す図であり、図2(b)はスポット光が照射されたシフトレバー近傍の領域を示す図である。
【0015】
図1(a),(b)に示すように、実施形態に係る室内照明灯100は、車両の天井等に設けられ、車内における所定箇所を含む領域に、指向性を持ったスポット光SLを照射する。
【0016】
この室内照明灯100は、例えば、図2(a)に示すように、車室内のシートベルトの固定用バックル1を所定箇所として含む領域A1にスポット光SLを照射することによって、搭乗者Dに固定用バックル1に対する注意を喚起する。また、室内照明灯100は、例えば、図2(b)に示すように、車室内のシフトレバー2を所定箇所として含む領域A2にスポット光SLを照射することによって、搭乗者Dにシフトレバー2に対する注意を喚起する。
【0017】
このように、室内照明灯100は、スポット光SLを領域A1,A2等の複数の要照射箇所へ照射することによって、搭乗者Dに、所定箇所に対する注意を喚起させることができる。固定用バックル1を照射することは、シートベルトを装着することを運転手に促す場合に有用である。また、シフトレバー2を照射することは、駐車時にシフトレバーをパーキングに入れ忘れている場合に、その旨を運転手に知らせる場合に有用である。尚、本発明の実施形態の室内照明灯100がスポット光SLを照射する領域は、上述した固定用バックル1やシフトレバー2を含む領域A1,A2に限られない。
【0018】
次に、本実施形態に係る室内照明灯100の構造について説明する。
【0019】
図3は、室内照明灯の外観を示す斜視図、図4は、室内照明灯の構造を示す図であって、図4(a)は回動軸線Xに沿う断面図、図4(b)は回動軸線Yに沿う断面図、図5は、室内照明灯の各アッシー毎の分解斜視図、図6は、室内照明灯の分解斜視図、図7は、室内照明灯の動きを説明する図であって、図7(a)は反射鏡を左方向へ向けた状態での回動軸線Xに沿う断面図、図7(b)は反射鏡を右方向へ向けた状態での回動軸線Xに沿う断面図、図8は、室内照明灯の動きを説明する図であって、図8(a)は反射鏡を上方向へ向けた状態での回動軸線Yに沿う断面図、図8(b)は反射鏡を下方向へ向けた状態での回動軸線Yに沿う断面図である。
【0020】
図3から図6に示すように、室内照明灯100は、開口部11を有するケース12を備えており、開口部11が車両の室内側に向けられて車両の天井等に取り付けられる。このケース12は、下ケース13と上ケース14とから構成されたもので、これらの下ケース13と上ケース14とは、ネジ15によって固定されている。
【0021】
このケース12には、その内部における下ケース13側に、光源アッシー21が設けられている。また、このケース12内には、ミラーホルダーアッシー(揺動機構)22が収容されている。さらに、このケース12には、その一側部に、左右駆動用モータアッシー(揺動機構)23が設けられ、他側部に、上下駆動用モータアッシー(揺動機構)24が設けられている。
【0022】
光源アッシー21は、LED等の複数の発光素子30からなる光源31を備えており、この光源31は、指向性を有する光を照射する。この光源31を構成する発光素子30は、回路基板32に実装されており、この回路基板32には、光源31を覆うように円筒状の光源カバー33が取り付けられている。この光源アッシー21は、ケース12に対して、下ケース13に形成された取付孔34に光源カバー33を挿入しながら下方側から取り付けられている。そして、この光源アッシー21は、その光源31からの光をケース12内に照射する。
【0023】
ミラーホルダーアッシー22は、円形状のミラーホルダー41を備えている。このミラーホルダー41は、支持軸42,43を有している。これらの支持軸42,43は、それぞれミラーホルダー41の互いに反対側に形成されており、それぞれミラーホルダー41の中心軸と同一軸線上に形成されている。これらの支持軸42,43は、それぞれケース12の両側面に形成された保持穴44,45に保持されており、これにより、ミラーホルダー41は、その中心軸を回動軸線Xとしてケース12に回動可能に支持されている。
【0024】
ミラーホルダー41は、下方側が凹状に形成されており、この凹状の下方側に、円板状のホルダー部材47を収容している。このホルダー部材47には、その下面側に、円板状の反射鏡48が取り付けられている。
【0025】
ホルダー部材47には、互いに対向する反対位置に、支持突起51が形成されており、これらの支持突起51は、ミラーホルダー41に形成された支持孔52に挿入されている。これらの支持孔52は、ミラーホルダー41における回動軸線Xに対する直交線上に形成されており、これにより、ホルダー部材47は、ミラーホルダー41に対して回動軸線Xと直交する回動軸線Yを中心として回動可能とされている。
【0026】
また、ホルダー部材47には、その上面側に、回動軸線Yに沿って形成された係合棒54を有しており、この係合棒54は、ミラーホルダー41に形成された窓部56に挿通され、ミラーホルダー41の上面側に突出されている。ミラーホルダー41の上面は、窓部56の両側部に、回動軸線Xに沿って形成された一対のスライドレール58を有しており、これらのスライドレール58には、スライダー61がスライド可能に支持されている。このスライダー61は、その中央に、一対の係合片63を有しており、これらの係合片63の間に、ホルダー部材47の係合棒54が配置されている。ミラーホルダー41の上面には、スライダー61を覆うスライダカバー65が設けられており、このスライダカバー65によってスライダー61がミラーホルダー41に保持されている。
【0027】
ミラーホルダー41の一方の支持軸43は、スライド孔67を有する円筒状に形成されており、このスライド孔67の側部には、回動軸線Xに沿う長孔69が形成されている。この支持軸43のスライド孔67には、側部に係合穴71が形成されたスライドナット73がスライド可能に収容されている。また、スライダー61には、その一端側に、係合突起75を有する係合部77が形成されており、このスライダー61の係合突起75は、支持軸43のスライド孔67に収容されたスライドナット73の係合穴71に係合されている。スライドナット73には、ネジ孔79が形成されており、このネジ孔79には、一端にギア81を有するスライドネジ83がねじ込まれている。
【0028】
ミラーホルダー41の他方の支持軸43には、扇状のギア部85を有するスイングギア87が設けられている。このスイングギア87には、嵌合孔89が形成されており、この嵌合孔89に支持軸43が嵌合され、よって、支持軸43にスイングギア87が固定されている。
【0029】
ケース12の一側部には、板状のモータホルダー91がネジ93によって固定されており、ケース12とモータホルダー91との間に、スライドネジ83のギア81が配置されている。このモータホルダー91には、左右駆動用モータアッシー23がネジ95によって固定されている。左右駆動用モータアッシー23は、内部に図示しない駆動モータ及び減速機が収容されており、ケース12側へ突出する駆動軸97を備えている。この駆動軸97には、駆動ギア99が固定されている。この駆動ギア99は、モータホルダー91に形成された挿通孔101に挿通されてケース12とモータホルダー91との間に配置され、スライドネジ83のギア81に噛み合わされている。
【0030】
上下駆動用モータアッシー24は、ネジ103によってケース12に固定されている。この上下駆動用モータアッシー24は、内部に図示しない駆動モータ及び減速機が収容されており、ケース12側へ突出する駆動軸105を備えている。この駆動軸105には、駆動ギア107が固定されている。この駆動ギア107は、ケース12を構成する下ケース13に形成された挿通孔109に挿通されてケース12内に配置され、スイングギア87のギア部85に噛み合わされている。
【0031】
そして、室内照明灯100では、ミラーホルダーアッシー22、左右駆動用モータアッシー23及び上下駆動用モータアッシー24から揺動機構が構成され、この揺動機構によって互いに直交する回動軸線X,Yの二軸を中心として反射鏡48が揺動可能とされている。
【0032】
上記構成の室内照明灯100では、光源アッシー21の光源31からケース12内に光が照射されると、その光がミラーホルダーアッシー22の反射鏡48で反射される。これにより、この反射鏡48で反射された光が、スポット光SLとして、ケース12の開口部11から室内の領域A1,A2等へ照射される。
【0033】
次に、この室内照明灯100からのスポット光SLの照射方向を変更する場合について説明する。
【0034】
(左右方向への変更)
左右駆動用モータアッシー23の駆動モータに給電されると、左右駆動用モータアッシー23の駆動軸97が回転する。すると、この左右駆動用モータアッシー23の駆動力が駆動ギア99及びギア81を介してスライドネジ83へ伝達され、このスライドネジ83が回転される。すると、スライドナット73に対するスライドネジ83のねじ込み量が変動し、よって、スライドナット73がスライド孔67内でスライドすることとなる。これにより、このスライドナット73に係合しているスライダー61が左右方向へスライドし、スライダー61によってミラーホルダー41の係合棒54が左右へ移動され、ミラーホルダー41は、支持突起51の軸線である回動軸線Yを中心として回動し、ミラーホルダー41の反射鏡48が左右に揺動される。
【0035】
例えば、スライドナット73に対するスライドネジ83のねじ込み量が多くなると、図7(a)に示すように、スライドナット73が右方向へ移動する。これにより、このスライドナット73に係合しているスライダー61が右方向へスライドし、スライダー61によってミラーホルダー41の係合棒54が右側へ引き寄せられる。すると、ミラーホルダー41は、支持突起51の軸線である回動軸線Yを中心として回動し、ミラーホルダー41の反射鏡48が左側に向けられる。したがって、光源アッシー21の光源31から照射された光は、左側に向けられた反射鏡48に反射することとなり、左側へ向かってスポット光SLが照射される。
【0036】
これとは逆に、スライドナット73に対するスライドネジ83のねじ込み量が少なくなると、図7(b)に示すように、スライドナット73が左方向へ移動する。これにより、このスライドナット73に係合しているスライダー61が左方向へスライドし、スライダー61によってミラーホルダー41の係合棒54が左側へ引き寄せられる。すると、ミラーホルダー41は、支持突起51の軸線である回動軸線Yを中心として回動し、ミラーホルダー41の反射鏡48が右側に向けられる。したがって、光源アッシー21の光源31から照射された光は、右側に向けられた反射鏡48に反射することとなり、右側へ向かってスポット光SLが照射される。
【0037】
(上下方向への変更)
上下駆動用モータアッシー24の駆動モータに給電されると、上下駆動用モータアッシー24の駆動軸105が回転する。すると、この上下駆動用モータアッシー24の駆動力が駆動ギア107及びスイングギア87を介して支持軸43へ伝達され、ミラーホルダー41が回動軸線Xを中心として回動し、ミラーホルダー41の反射鏡48が上下に揺動される。
【0038】
例えば、ミラーホルダー41が一方へ回動すると、図8(a)に示すように、ミラーホルダー41の反射鏡48が上側に向けられる。したがって、光源アッシー21の光源31から照射された光は、上側に傾けられた反射鏡48に反射することとなり、上側へ向かってスポット光SLが照射される。
【0039】
これとは逆に、ミラーホルダー41が他方へ回動すると、図8(b)に示すように、ミラーホルダー41の反射鏡48が下側に向けられる。したがって、光源アッシー21の光源31から照射された光は、下側に傾けられた反射鏡48に反射することとなり、下側へ向かってスポット光SLが照射される。
【0040】
このように、上記実施形態に係る室内照明灯100によれば、光源31からの光を反射させてスポット光SLとして室内へ導く反射鏡48を、ミラーホルダーアッシー22、左右駆動用モータアッシー23及び上下駆動用モータアッシー24からなる揺動機構によって、直交する回動軸線X,Yの二軸を中心として揺動させることで、スポット光SLを室内のあらゆる箇所へ導くことができる。これにより、複数の光源を備えたものや光源自体を移動させるものと比較して、低コスト化及び小型化を図りつつあらゆる箇所を照らすことができ、また、設置箇所における省スペース化を図ることができる。
【0041】
そして、本実施形態に係る室内照明灯100を用いれば、例えば、車両の搭乗者に注意を喚起させて所望の動作を促すためにスポット光SLを照射させる要照射箇所が複数あっても、一つの室内照明灯100で複数の要照射箇所にスポット光SLを照射させることができる。
【0042】
次に、室内照明灯100の変形例について説明する。
【0043】
なお、上記の室内照明灯100と同一構造部分は、同一符号を付して説明を省略する。
【0044】
図9は、変形例に係る室内照明灯の構造を示す図であって、図9(a)は回動軸線Xに沿う断面図、図9(b)は回動軸線Yに沿う断面図、図10は、変形例に係る室内照明灯の分解斜視図である。
【0045】
図9(a)、図9(b)及び図10に示すように、この変形例に係る室内照明灯100Aでは、光源カバー33に、集光レンズ111が取り付けられている。この集光レンズ111は、凸レンズからなるもので、光源31から入射した光を集光する。これにより、ミラーホルダーアッシー22では、集光レンズ111で集光された光源31からの光が反射鏡48に照射され、その反射光がスポット光SLとして室内へ照射される。
【0046】
そして、この室内照明灯100Aによれば、集光レンズ111によって光源31からの光を絞り込むことで、反射鏡48に照射させる照射範囲を小さくすることができる。これにより、反射鏡48、この反射鏡48を揺動可能に支持するミラーホルダーアッシー22、左右駆動用モータアッシー23及び上下駆動用モータアッシー24からなる揺動機構等の小型化を図ることができ、よって、全体の小型化を図ることができる。これにより、さらなる低コスト化及び設置箇所における省スペース化を図ることができる。
【0047】
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【符号の説明】
【0048】
22 ミラーホルダーアッシー(揺動機構)
23 左右駆動用モータアッシー(揺動機構)
24 上下駆動用モータアッシー(揺動機構)
31 光源
48 反射鏡
100,100A 室内照明灯
111 集光レンズ
A1,A2 領域(要照射箇所)
SL スポット光
X,Y 回動軸線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の室内にスポット光を照射する室内照明灯であって、
指向性を有する光を発光する光源と、
該光源からの光を反射させてスポット光として前記室内へ導く反射鏡と、
該反射鏡を互いに直交する二軸を中心として揺動させて前記スポット光の照射方向を所定方向へ向ける揺動機構とを備えたことを特徴とする室内照明灯。
【請求項2】
前記光源からの光を集光させて前記反射鏡へ導く集光レンズを備えたことを特徴とする請求項1に記載の室内照明灯。
【請求項3】
前記反射鏡で反射された前記光源からの光が、車両の搭乗者に注意を喚起させるための複数の要照射箇所へスポット光として照射されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の室内照明灯。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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