説明

害虫駆除用のアゾリン−2−イルアミノ化合物

本発明は、式(I)のアゾリン-2-イルアミノ化合物に関し、ここで、Aは式(A.1)または(A.2)の基であり、* は結合部位を示し、指数および記号は本明細書中で定義したとおりである。本発明はまたその前駆化合物にも関する。両化合物とも昆虫、クモ形類および線虫類から選択される害虫の駆除に有用である。本発明はさらに、これらの化合物を用いることによる前記害虫の防除および/または駆除方法、作物および植物繁殖材料の保護方法、また、前記化合物を含む種子ならびに農業用および獣医用組成物に関する。
【化1】


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)のアゾリン-2-イルアミノ化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマー、農業上もしくは獣医学上許容される塩:
【化1】

[式中、
nは0、1、2または3である;
Arはフェニルであり、該フェニルは無置換であるか、または1、2、3、4もしくは5個の置換基RArを有し、ここで、
RArはハロゲン、CN、N3、NO2、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニルおよびC2-C6-アルキニルから選択され、ここで、前記基の各炭素原子はハロゲン、CN、NO2、NH2、OH、SH、COOH、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニルオキシ、C2-C6-アルキニルオキシ、C1-C6-ハロアルコキシおよびC1-C6-アルキルチオからそれぞれ独立して選択される1、2または3個の置換基の任意の組合せを有してもよく、また、
RArはさらに、-C(=O)Ra、-C(=S)Ra、-C(=NRf)Ra、-C(=NRf)ORb、-C(=NRf)NRcRd、-C(=NRf)SRe、-C(=O)ORb、-C(=O)NRcRd、-C(=O)SRe、-C(=S)ORb、-C(=S)NRcRd、-C(=S)SRe、-ORb、-O-C(=O)Ra、-O-C(=O)ORb、-O-C(=O)-NRcRd、-O-C(=O)SRe、-SRe、-S(=O)Re、-S(=O)2Re、-S(=O)2ORb、-S(=O)2NRcRd、-NRcRd、-NRf-C(=O)Ra、-NRf-C(=O)ORb、-NRf-C(=O)NRcRd、-N=CRaRa'、-NRf-NRcRd、-NRf-C(=O)SReおよび-NRf-C(=S)NRcRdから選択することができ、ここでRa、Ra'、Rb、Rc、Rd、ReおよびRfは、それぞれ独立して、下記の意味の1つを有し、また、
RArはさらに、環式基-Y-Cyまたは-Y-Ar1から選択することができ、ここで
Ar1は下記の意味の1つを有し、
Yは単結合、C1-C6-アルカンジイル、C1-C6-アルカンジイルオキシ、-C(=O)-、-C(=S)-、-C(=NRf)-、-C(=NRf)O-、-C(=NRf)S-、-C(=NRf)NRc、-C(=O)O-、-C(=O)NRc-、-C(=O)S-、-C(=S)O-、-C(=S)NRc-、-C(=S)S-、-O-、-O-C(=O)-、-O-C(=O)O-、-O-C(=O)-NRc-、-O-C(=O)S-、-S-、-S(=O)-、-S(=O)2-、-S(=O)2O-、-S(=O)2NRc-、-NRc-、-NRf-C(=O)-、-NRf-C(=O)O-、-NRf-C(=O)NRc-、-N=CRa-、-NRf-NRc-、-NRf-C(=O)S-、または-NRf-C(=S)NRc-であり、ここでRa、Rb、RcおよびRfは、それぞれ独立して、下記の意味の1つを有し、
CyはC3-C12-シクロアルキル、あるいは飽和または部分不飽和の5-、6-または7-員複素環(環員としてS、OおよびNからそれぞれ独立して選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含む)であり、ここでC3-C12-シクロアルキルおよび前記複素環はそれぞれ無置換であるか、またはハロゲン、CN、NO2、OH、SH、NH2、COOH、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニルオキシ、C2-C6-アルキニルオキシ、C1-C6-ハロアルコキシおよびC1-C6-アルキルチオからそれぞれ独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基の任意の組合せを有する、および/または
フェニル環の隣接炭素原子に結合された2個の基RArは、前記炭素原子と一緒になって、縮合ベンゼン、縮合飽和または部分不飽和5-、6-または7-員炭素環、あるいは縮合5-、6-または7-員複素環(環員としてO、SおよびNから選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含む)を形成し、ここで、各縮合ベンゼン、炭素環または複素環は無置換であるか、または1、2、3もしくは4個の先に定義した置換基RArを有するが、ただし、縮合ベンゼン、炭素環または複素環の隣接炭素原子に結合された場合のそのような2個の基RArが別の縮合環系を形成することはない;
Aは、式A.1またはA.2の基であり、
【化2】

ここで、
*は化合物の残部への結合部位を示し、
XはS、OまたはN(R8)であり、
R7a、R7b、R7cおよびR7dは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-アルキルアミノおよびC3-C6-シクロアルキルから選択され、ここで、
前記基の各炭素原子は無置換であるか、ハロゲン、CN、NO2、-ORb、-SRe、-NRcRd、C(=O)-Ra、C(=O)ORbおよびAr2からそれぞれ独立して選択される1、2または3個の置換基の任意の組合せを有し、ここでAr2、Ra、Rb、Rc、RdおよびReは下記の意味の1つを有し、また、C3-C6-シクロアルキルはさらにC1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニルおよびC1-C6-ハロアルキルからそれぞれ独立して選択される1、2または3個の置換基の任意の組合せを有してもよく、
R5、R6およびR8は、それぞれ独立して、水素、CN、NO2、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C8-シクロアルキルおよびAr3から選択され、ここで、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニルおよびC3-C8-シクロアルキルは無置換であるか、またはハロゲン、CN、NO2、-ORb、-NRcRd、-SRe、-C(=O)Ra、-C(=O)ORb、飽和または部分不飽和の5-、6-または7-員複素環(環員としてS、OおよびNからそれぞれ独立して選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含む)、-Ar4、-O-Ar4、-S-Ar4または-CH2-Ar4からそれぞれ独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基の任意の組合せを有し、ここで、Ar3、Ar4、Ra、Rb、Rc、Rd、ReおよびRfは下記の意味の1つを有し、また、C3-C8-シクロアルキルおよび前記複素環はさらに、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C2-C6-アルケニルおよびC2-C6-アルキニルからそれぞれ独立して選択される1、2または3個の置換基の任意の組合せを有してもよく、また、
R5、R6およびR8はさらに、-E-C(=O)Ra、-E-C(=S)Ra、-E-C(=NRf)Ra、-E-C(=NRf)ORb、-E-C(=NRf)NRcRd、-E-C(=NRf)SRe、-E-C(=O)ORb、-E-C(=O)NRcRd、-E-C(=O)SRe、-E-C(=S)ORb、-E-C(=S)NRcRd、-E-C(=S)SRe、-E-ORb、-E-O-C(=O)Ra、-E-O-C(=O)ORb、-E-O-C(=O)-NRcRd、-E-O-C(=O)SRe、-E-SRe、-E-NRcRd、-E-NRf-C(=O)Ra、-E-NRf-C(=O)ORb、-E-NRf-C(=O)NRcRd、-E-N=CRaRa'、-E-NRf-NRcRd、-E-NRf-C(=O)SRe、-E-NRf-C(=S)NRcRd、-E-S(=O)Re、-E-S(=O)2Re、-S(=O)2ORb、-S(=O)2NRcRd、-P(=O)RgRhおよびP(=S)RgRhから選択することができ、ここで、
Eは、単結合または直鎖もしくは分岐鎖C1-C4-アルカンジイルであり、そして
Ra、Ra'、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、RgおよびRhは、それぞれ独立して、下記の意味の1つを有する;
R1は、水素、ハロゲン、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C6-シクロアルキル、フェニルおよびベンジルから選択され、ここで、前記基の各炭素原子は無置換であるか、またはハロゲン、CN、NO2、-ORb、NRcRd、-SRe、-C(=O)Raおよび-C(=O)ORbからそれぞれ独立して選択される1、2または3個の置換基の任意の組合せを有し、ここで、Ra、Rb、Rc、RdおよびReは下記の意味の1つを有し、また、C3-C6-シクロアルキル、フェニルおよびベンジルはさらに、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニルおよびC1-C6-ハロアルキルからそれぞれ独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基を有してもよい;
R2およびR3は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C6-シクロアルキル、フェニルおよびベンジルから選択され、ここで、前記基の各炭素原子は無置換であるか、またはハロゲン、CN、NO2、-ORb、NRcRd、-SRe、-C(=O)Raおよび-C(=O)ORbからなる群よりそれぞれ独立して選択される1、2または3個の基の任意の組合せを有し、ここで、Ra、Rb、Rc、RdおよびReは下記の意味の1つを有し、また、C3-C6-シクロアルキル、フェニルおよびベンジルはさらに、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニルおよびC1-C6-ハロアルキルからそれぞれ独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基を有してもよく、
ここで、nが2または3のとき、式Iのアゾリン-2-イルアミノ化合物のそれぞれ2または3個の置換基R2と2または3個の置換基R3はそれぞれ独立して選択される;
R4は、水素、ハロゲン、CN、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C8-シクロアルキル、飽和または部分不飽和の5-、6-または7-員複素環(環員としてO、SおよびNからそれぞれ独立して選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含む)およびAr5から選択され、ここで、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C8-シクロアルキルおよび前記複素環は無置換であるか、またはハロゲン、CN、NO2、-ORb、-NRcRd、-SRe、-C(=O)Ra、-C(=O)ORb、Ar6、-CH2-Ar6、-O-Ar6および-S-Ar6からそれぞれ独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基の任意の組合せを有し、ここで、Rb、Rc、Rd、Re、Ar5およびAr6は下記の意味の1つを有し、また、C3-C8-シクロアルキルおよび前記複素環はさらに、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニルおよびC1-C6-ハロアルキルからそれぞれ独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基を有してもよく、また、
R4はさらに、-SiRaRbRc、-Si(ORa)RbRc、-Si(ORa)(ORb)Rc、-Si(ORa)(ORb)(ORc)、-Si(-NRaRb)RcRd、-C(=O)Ra、-C(=S)Ra、-C(=NRf)Ra、-C(=NRf)ORb、-C(=NRf)NRcRd、-C(=NRf)SRe、-C(=O)ORb、-C(=O)NRcRd、-C(=O)SRe、-C(=S)ORb、-C(=S)NRcRd、-ORb、-O-C(=O)Ra、-O-C(=O)ORb、-O-C(=O)-NRcRd、-SRe、-S(=O)Re、-S(=O)2Re、-S(=O)2NRcRd、-S(=N-Ra)Rb、-S(=O)(=N-Ra)Rb、-NRcRd、-NRf-C(=O)Ra、-NRf-C(=O)ORb、-NRf-C(=O)NRcRd、-N=CRaRa'、-NRf-NRcRd、-NRf-C(=O)SReおよび-NRf-C(=S)NRcRdから選択することができる;
ここで、Ra、Ra'、Rb、Rc、Rd、Re、Rf、RgおよびRhは、それぞれ独立して、水素、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C8-シクロアルキル、飽和または部分不飽和の5-、6-または7-員複素環(環員としてO、SおよびNからそれぞれ独立して選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含む)およびAr7から選択され、
ここで、前記基の各炭素原子はハロゲン、CN、NO2、OH、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-ハロアルキルチオ、C1-C6-アルキルカルボニル、C1-C6-ハロアルキルカルボニル、C1-C6-アルコキシカルボニル、C1-C6-ハロアルコキシカルボニル、C1-C6-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-ハロシクロアルキル、Ar8、-CH2-Ar8、-O-Ar8および-S-Ar8からそれぞれ独立して選択される1、2または3個の置換基の任意の組合せを有してもよく、ここで、Ar7およびAr8は下記の意味の1つを有し、また、C3-C8-シクロアルキルおよび前記複素環はさらに、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニルおよびC1-C6-ハロアルキルからそれぞれ独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基を有してもよい;そして
Ar1、Ar2、Ar3、Ar4、Ar5、Ar6、Ar7およびAr8は、それぞれ独立して、フェニル、ナフチルおよび単環式または二環式5〜10員ヘテロアリール(環員としてO、SおよびNから選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含む)から選択され、ここで、フェニル、ナフチルおよびヘテロアリールは無置換であるか、またはハロゲン、CN、NO2、OH、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C1-C6-ハロアルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-ハロアルキルチオ、C1-C6-アルキルカルボニル、C1-C6-ハロアルキルカルボニル、C1-C6-アルコキシカルボニル、C1-C6-ハロアルコキシカルボニル、C1-C6-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-ハロシクロアルキル、無置換フェニルおよび置換フェニル(ハロゲン、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C1-C6-アルコキシおよびC1-C6-ハロアルコキシから選択される1、2、3、4または5個の置換基を有する)からそれぞれ独立して選択される1〜5個の置換基の任意の組合せを有する]。
【請求項2】
nが1で、R2およびR3が両方とも水素である、請求項1に記載のアゾリン-2-イルアミノ化合物。
【請求項3】
Xが硫黄である、請求項1または2に記載のアゾリン-2-イルアミノ化合物。
【請求項4】
Aが式A.2の基であり、
R6が水素であり、そして
R7a、R7b、R7cおよびR7dが水素である、
請求項1、2または3に記載のアゾリン-2-イルアミノ化合物。
【請求項5】
Arがフェニルであり、該フェニルは無置換であるか、または1、2もしくは3個の基RArを有し、ここで、
RArはハロゲン、CN、C1-C6-アルキル、C3-C8-シクロアルキル、ホルミル、C1-C6-アルキルカルボニル、-C(=O)OH、C1-C6-アルコキシカルボニル、-C(=O)NH2、C1-C6-アルキルアミノカルボニル、ジ(C1-C6-アルキル)アミノカルボニル、-OH、C1-C6-アルコキシ、-SH、C1-C6-アルキルチオ、-NH2、C1-C6-アルキルアミノおよびジ(C1-C6-アルキル)アミノから選択され、ここで、前記基の各炭素原子はハロゲン、CN、NO2、OH、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルキルチオからそれぞれ独立して選択される1、2または3個の置換基の任意の組合せを有してもよい、および/または
フェニル環の隣接炭素原子に結合された2個の基RArは、前記炭素原子と一緒になって、縮合ベンゼン、縮合飽和または部分不飽和5または6-員炭素環、あるいは縮合5または6-員複素環(環員としてO、SおよびNから選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含む)を形成し、ここで、各縮合ベンゼン、炭素環または複素環は無置換であるか、またはハロゲン、CN、NO2、OH、SH、NH2、COOH、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルコキシ、C2-C6-アルケニルオキシ、C2-C6-アルキニルオキシ、C1-C6-ハロアルコキシおよびC1-C6-アルキルチオからそれぞれ独立して選択される1、2、3または4個の置換基を有する、
請求項1〜4のいずれか1項に記載のアゾリン-2-イルアミノ化合物。
【請求項6】
R4が水素、ハロゲン、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C8-シクロアルキル、Ar5、-C(=O)Ra、-C(=S)Ra、-C(=O)ORbまたは-C(=O)NRcRdであり、ここで、
C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニルおよびC3-C8-シクロアルキルは無置換であるか、またはハロゲン、CN、NO2、OH、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、C2-C6-アルケニルオキシ、C2-C6-アルキニルオキシ、NH2、C1-C6-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、-SH、C1-C6-アルキルチオ、Ar6、-CH2-Ar6、-O-Ar6および-S-Ar6からそれぞれ独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基の任意の組合せを有し、ここで、
Ar5およびAr6は請求項1で定義したとおりであり、また、
C3-C8-シクロアルキルはさらに、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニルおよびC1-C6-ハロアルキルからそれぞれ独立して選択される1、2または3個の置換基を有してもよい、
請求項1〜5のいずれか1項に記載のアゾリン-2-イルアミノ化合物。
【請求項7】
一般式(II)の化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマー、農業上もしくは獣医学上許容される塩:
【化3】

[式中、
n、Ar、R1、R2、R3およびR4は、式Iの化合物について請求項1で定義した意味を有し、
Bは以下の基であり、
【化4】

ここで、
*は、化合物の残部への結合部位を示し、
R5、R6、R7a、R7b、R7c、R7dおよびXは、式Iの化合物について請求項1で定義した意味を有し、そして
Wはハロゲンまたは-OR9であり、ここで、
R9は水素または-C(=O)-Riであり、ここで、
Riは水素、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C8-シクロアルキル、飽和または部分不飽和の5-、6-または7-員複素環(環員としてO、SおよびNからそれぞれ独立して選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含む)およびAr9から選択され、ここで、
C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C8-シクロアルキルおよび前記複素環は無置換であるか、またはハロゲン、CN、NO2、OH、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-ハロアルキルチオ、C1-C6-アルキルカルボニル、C1-C6-ハロアルキルカルボニル、C1-C6-アルコキシカルボニル、C1-C6-ハロアルコキシカルボニル、C1-C6-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-ハロシクロアルキル、Ar10、-CH2-Ar10、-O-Ar10および-S-Ar10からそれぞれ独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基の任意の組合せを有し、またここで、
C3-C8-シクロアルキルおよび前記複素環はさらに、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニルおよびC1-C6-ハロアルキルからそれぞれ独立して選択される1、2、3、4または5個の置換基を有してもよく、またここで、
Ar9およびAr10は、それぞれ独立して、フェニル、ナフチルおよび単環式または二環式5〜10員ヘテロアリール(環員としてO、SおよびNから選択される1、2、3または4個のヘテロ原子を含む)から選択され、ここで、フェニル、ナフチルおよびヘテロアリールは無置換であるか、またはハロゲン、CN、NO2、OH、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C1-C6-ハロアルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルキルチオ、C1-C6-ハロアルキルチオ、C1-C6-アルキルカルボニル、C1-C6-ハロアルキルカルボニル、C1-C6-アルコキシカルボニル、C1-C6-ハロアルコキシカルボニル、C1-C6-アルキルアミノ、ジ(C1-C6-アルキル)アミノ、C3-C6-シクロアルキル、C3-C6-ハロシクロアルキル、無置換フェニルおよびフェニル(ハロゲン、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロアルキル、C1-C6-アルコキシおよびC1-C6-ハロアルコキシから選択される1、2、3、4または5個の置換基を有する)からそれぞれ独立して選択される1〜5個の置換基の任意の組合せを有する]。
【請求項8】
請求項1で定義した式(I)のアゾリン-2-イルアミノ化合物の製造方法であって、
【化5】

[式中、
n、Ar、R1、R2、R3およびR4は請求項1で定義したとおりであり、
Aは式A.1またはA.2の基であり、
【化6】

ここで、
Xは酸素または硫黄であり、
R5、R6は水素であり、そして
他の記号および指数は請求項1で定義したとおりである]
式II.Aのアミノチオカルボニルアミノエタノール化合物または式II.Bのアミノカルボニルアミノエタノール化合物を、
【化7】

[式中、n、R1、R2、R3、R4、R7a、R7b、R7c、R7dおよびArは式IIの化合物について請求項7で定義したとおりである]
それぞれ、酸性触媒の存在下または脱水条件下で環化することを含んでなる上記方法。
【請求項9】
式II.Aのアミノチオカルボニルアミノエタノール化合物または式II.Bのアミノカルボニルアミノエタノール化合物の製造方法であって、
【化8】

[式中、R1、R2、R3、R4、R7a、R7b、R7c、R7dおよびArは式IIの化合物について請求項7で定義したとおりである]
第1工程で、式IIIの化合物またはその塩を、
【化9】

[式中、記号および指数は式II.AおよびII.Bの化合物についてそれぞれ定義したとおりである]
(チオ)ホスゲンを用いて、場合により塩基の存在下で、対応するイソ(チオ)シアナートIVに変換し、
【化10】

[式中、記号および指数は式II.AおよびII.Bの化合物についてそれぞれ定義したとおりである]
そして、第2工程で、イソ(チオ)シアナートIVをアミノエタノールVと反応させて、
【化11】

[式中、記号および指数は式II.AおよびII.Bの化合物についてそれぞれ定義したとおりである]
化合物II.AおよびII.Bを形成することを含んでなる上記方法。
【請求項10】
請求項8で定義した式II.Aの化合物の製造方法であって、
アミノ化合物IIIまたはその塩を、
【化12】

[式中、記号および指数は請求項8で化合物式II.Aについて定義した意味を有する]
イソチオシアナートVIと反応させて、
【化13】

[式中、記号および指数は請求項8で化合物式II.Aについて定義した意味を有し、Riは請求項1で定義したとおりである]
式II.A'の化合物を生成し、
【化14】

[式中、記号および指数は請求項8で定義したとおりの化合物式II.Aについて定義した意味を有する]
その後、鹸化することを含んでなる上記方法。
【請求項11】
少なくとも1種の請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iのアゾリン-2-イルアミノ化合物および/またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは農業上許容される塩と、少なくとも1種の液体または固体の担体とを含有する農業用または獣医用組成物。
【請求項12】
害虫を防除するための方法であって、害虫、それらの食糧、それらの生息地もしくは繁殖地、または害虫が生息しているかまたはその可能性がある植物、種子、土壌、区域、材料もしくは環境、または害虫の攻撃もしくは侵入から保護すべき材料、植物、種子、土壌、表面もしくは空間を、殺虫有効量の請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iのアゾリン-2-イルアミノ化合物またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは塩で、あるいは殺虫有効量の請求項11に記載の農業用組成物で処理することを含んでなる、上記方法。
【請求項13】
植物繁殖材料またはその繁殖材料から生育する植物を保護するための方法であって、植物繁殖材料を、殺虫有効量の請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iのアゾリン-2-イルアミノ化合物またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは農業上許容される塩で、あるいは殺虫有効量の請求項11に記載の農業用組成物で処理することを含んでなる、上記方法。
【請求項14】
植物繁殖材料が種子である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも1種の請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iのアゾリン-2-イルアミノ化合物および/またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは農業上許容される塩を含む種子。
【請求項16】
寄生虫による侵入または感染に対して動物を治療し、管理し、予防し、または保護するための方法であって、動物を、殺寄生虫有効量の請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iのアゾリン-2-イルアミノ化合物またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは獣医学上許容される塩で、あるいは殺寄生虫有効量の請求項11に記載の組成物で処理することを含んでなる、上記方法。
【請求項17】
害虫を防除するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iのアゾリン-2-イルアミノ化合物またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは塩の使用。
【請求項18】
寄生虫による侵入または感染に対して動物を治療し、管理し、予防し、または保護するための医薬の製造における、請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iのアゾリン-2-イルアミノ化合物またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは塩の使用。
【請求項19】
少なくとも1種の請求項7に記載の式IIの化合物および/またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは農業上許容される塩と、少なくとも1種の液体または固体の担体とを含有する農業用または獣医用組成物。
【請求項20】
害虫を防除するための方法であって、害虫、それらの食糧、それらの生息地もしくは繁殖地、または害虫が生息しているかまたはその可能性がある植物、種子、土壌、区域、材料もしくは環境、または害虫の攻撃もしくは侵入から保護すべき材料、植物、種子、土壌、表面もしくは空間を、殺虫有効量の請求項7に記載の式IIの化合物またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは塩で、あるいは殺虫有効量の請求項19に記載の農業用組成物で処理することを含んでなる、上記方法。
【請求項21】
植物繁殖材料および/またはその繁殖材料から生育する植物を保護するための方法であって、植物繁殖材料を、殺虫有効量の請求項7に記載の式IIの化合物またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは農業上許容される塩で、あるいは殺虫有効量の請求項19に記載の農業用組成物で処理することを含んでなる、上記方法。
【請求項22】
植物繁殖材料が種子である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
少なくとも1種の請求項7に記載の式IIの化合物および/またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは農業上許容される塩を含む種子。
【請求項24】
寄生虫による侵入または感染に対して動物を治療し、管理し、予防し、または保護するための方法であって、動物を、殺寄生虫有効量の請求項7に記載の式IIの化合物またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは獣医学上許容される塩で、あるいは殺寄生虫有効量の請求項19に記載の獣医用組成物で処理することを含んでなる、上記方法。
【請求項25】
害虫を防除するための、請求項7に記載の式IIの化合物またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは塩の使用。
【請求項26】
寄生虫による侵入または感染に対して動物を治療し、管理し、予防し、または保護するための医薬の製造における、請求項7に記載の式IIの化合物またはそのエナンチオマー、ジアステレオマーもしくは塩の使用。

【公表番号】特表2011−528018(P2011−528018A)
【公表日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517905(P2011−517905)
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【国際出願番号】PCT/EP2009/058981
【国際公開番号】WO2010/007060
【国際公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】