家庭用薄葉紙収納容器
【課題】家庭用薄葉紙の詰め替え作業を容易に行う。
【解決手段】開口部11を有し、内側に家庭用薄葉紙を収納する容器本体1と、開口部を開閉するように容器本体に回動自在に取付けられ、容器本体に収納された家庭用薄葉紙を取り出すための取出口21が形成された内蓋体2と、取出口を開閉するように容器本体に回動自在に取り付けられた外蓋体3とを備え、複数枚の家庭用薄葉紙からなる詰め替え用薄葉紙Qを、内蓋体を所定方向に回動させて開状態とされた開口部を介して容器本体に収納可能に構成されている。
【解決手段】開口部11を有し、内側に家庭用薄葉紙を収納する容器本体1と、開口部を開閉するように容器本体に回動自在に取付けられ、容器本体に収納された家庭用薄葉紙を取り出すための取出口21が形成された内蓋体2と、取出口を開閉するように容器本体に回動自在に取り付けられた外蓋体3とを備え、複数枚の家庭用薄葉紙からなる詰め替え用薄葉紙Qを、内蓋体を所定方向に回動させて開状態とされた開口部を介して容器本体に収納可能に構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェットティシューやウェットシート等の家庭用薄葉紙を収納する家庭用薄用紙収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家屋の床やトイレ、或いは人体などを拭くための家庭用薄葉紙を収納する家庭用薄葉紙収納容器が知られている。
家庭用薄葉紙収納容器として、家庭用薄葉紙を収容する容器本体と、容器本体に収納された家庭用薄葉紙の取出口を有し、容器本体に着脱自在に取り付けられた蓋体とを備えたものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
【特許文献1】特開平7−206055号公報
【特許文献2】特開2000−355340号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1、2等の場合、家庭用薄葉紙の詰め替えの際には、容器本体から蓋体を取り外し、家庭用薄葉紙の収納後に蓋体を取り付ける必要があり、その作業が煩わしいといった問題がある。
【0004】
そこで、本発明の課題は、家庭用薄葉紙の詰め替え作業を容易に行うことができる家庭用薄葉紙収納容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の家庭用薄葉紙収納容器は、
開口部を有し、内側に家庭用薄葉紙を収納する容器本体と、
前記開口部を開閉するように前記容器本体に回動自在に設けられ、前記容器本体に収納された家庭用薄葉紙を取り出すための取出口が形成された内蓋部と、
前記取出口を開閉するように前記容器本体に設けられた外蓋部と、を備え、
複数枚の家庭用薄葉紙からなる詰め替え用薄葉紙を、前記内蓋部を所定方向に回動させて開状態とされた前記開口部を介して前記容器本体に収納可能とされていることを特徴としている。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の家庭用薄葉紙収納容器において、
前記内蓋部は、前記容器本体内から引き出される家庭用薄葉紙を摘むための指が挿通される挿通部を備えることを特徴としている。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の家庭用薄葉紙収納容器において、
前記取出口は、前記挿通部に連続して形成されるとともに、前記挿通部を介して引き出された前記家庭用薄葉紙を係止可能に構成されていることを特徴としている。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の家庭用薄葉紙収納容器において、
前記容器本体と前記外蓋部の隙間を封止する外蓋気密手段、及び/又は、前記容器本体と前記内蓋部の隙間を封止する内蓋気密手段が設けられていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、複数枚の家庭用薄葉紙からなる詰め替え用薄葉紙を、容器本体に回動自在に設けられた内蓋部を所定方向に回動させて開状態とされた開口部を介して容器本体に収納可能とされているので、内蓋部を容器本体から取り外すことなく所定方向に回動させるだけで、容器本体の開口部を開状態として、当該開口部を介して詰め替え用薄葉紙を容器本体に収納することができる。
従って、詰め替え用薄葉紙の収納作業を簡便なものとすることができ、家庭用薄葉紙の詰め替え作業を容易に行うことができる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、内蓋部に、容器本体内から引き出される家庭用薄葉紙を摘むための指が挿通される挿通部が備えられているので、容器本体の内側に家庭用薄葉紙が落ち込んでしまった場合であっても、使用者は、内蓋部を容器本体から取り外すことなく挿通部を介して容器本体の内側に指を挿入して家庭用薄葉紙の一部を掴んで引き出すことができる。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、家庭用薄葉紙を係止可能に構成された取出口が、挿通部に連続して形成されているので、挿通部を介して引き出された家庭用薄葉紙を取出口に容易に係止させることができ、家庭用薄葉紙の詰め替え作業を容易に行うことができる。
また、引き出された家庭用薄葉紙を取出口に係止させることで、当該家庭用薄葉紙が容器本体の内側に落ち込んでしまうことを適正に防止することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、容器本体と外蓋部の隙間を封止する外蓋気密手段、及び/又は、容器本体と内蓋部の隙間を封止する内蓋気密手段が設けられているので、外蓋気密手段及び/又は内蓋気密手段によって、容器本体の気密性を確保して、容器本体内に収納されたウェットタイプの家庭用薄葉紙の乾燥を防止することができるとともに、その家庭用薄葉紙に異物が付着することを適正に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0014】
[実施形態1]
図1は、本発明を適用した実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100を示す斜視図であり、図2は、図1のII−II線における家庭用薄葉紙収納容器100の断面図である。また、図3は、家庭用薄葉紙収納容器100の外蓋体3を開いた状態を示す斜視図であり、図4は、図3のIV−IV線における家庭用薄葉紙収納容器100の断面図である。また、図5は、家庭用薄葉紙収納容器100の外蓋体3及び内蓋体2を開いた状態を示す断面図である。
なお、以下の説明では、家庭用薄葉紙収納容器100の外蓋体3の外蓋回動軸31が設けられている側を後側とし、反対側を手前側とする。さらに、正面視にて、前後方向に直交する一方向を左右方向(幅方向)とし、前後方向及び左右方向の双方に直交する方向を上下方向とする。
【0015】
実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100は、例えば、内側にウェットシートやウェットティッシュ等の家庭用薄葉紙Pを収納するものである。具体的には、図1〜図5に示すように、家庭用薄葉紙収納容器100は、内側に上下方向の軸心に沿ってロール状に巻かれた複数枚の家庭用薄葉紙P、…を収納する容器本体1と、容器本体1に設けられた開口部11を閉塞するように当該容器本体1に回動自在に取り付けられた内蓋体2と、内蓋体2に設けられた取出口21を閉塞するように容器本体1に回動自在に取り付けられた外蓋体3とを備え、内蓋体2及び外蓋体3を閉じた状態にて外形が略円柱状に形成されている(図1参照)。
【0016】
容器本体1は、下底部を有するとともに上端部に開口部11が設けられた有底円筒状をなしている。
また、容器本体1は、例えば、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)、或いは、ABS樹脂等から形成されているが、容器本体1の材料はこれに限られるものではない。
【0017】
容器本体1の上端部には、上面部から所定の深さ座刳られた座刳り部12が形成され、この座刳り部12に開口部11が形成されるとともに、閉じた状態の外蓋体3及び内蓋体2が配置されるようになっている。
【0018】
座刳り部12の奥側上端縁部には、外蓋体3の外蓋回動軸31を軸支する外蓋軸受部13が設けられている。
外蓋軸受部13は、外蓋体3が左右方向の軸心回りに回動自在となるように外蓋回動軸31を軸支するものである。
【0019】
ここで、外蓋体3について説明する。
外蓋体3は、平面視にて略円形状をなし、全体に亘って略等しい厚さを具備する円板状に形成されている。
また、外蓋体3は、例えば、PEやPPやPET(ポリエチレンテレフタレート)等から形成されているが、外蓋体3の材料はこれに限られるものではない。
【0020】
外蓋体3の奥側端部には、左右方向に延在する外蓋回動軸31が形成されている。
そして、外蓋体3は、外蓋回動軸31を軸心として回動自在となっている(図1〜図4等参照)。具体的には、外蓋体3は、取出口21を閉塞するように前後方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで手前側に回動自在となっている。このとき、外蓋体3の上面は容器本体1の上面部と略面一となるとともに、当該外蓋体3の下面の所定位置は、回動規制部15(後述)の上端に接触した状態となる。
また、外蓋体3は、上下方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで奥側に回動自在となっている。なお、外蓋体3の奥側に対する回動角度は、これに限られるものではないが、家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業の簡便化を図る上では、開口部11を介して詰め替え用薄葉紙Q(図5参照)を挿入する際に邪魔にならない程度まで奥側に回動自在とされるのが好ましい。
【0021】
また、座刳り部12の手前側には、外蓋体3及び内蓋体2の縁部に指や爪等を引っかけるための回動用凹部14が形成されている。
回動用凹部14は、外蓋体3及び内蓋体2の下面よりも深くなるように凹んでおり、回動用凹部14の奥側縁部が内蓋体2の手前側の端部よりも奥側に配置されている。
これにより、外蓋体3や内蓋体2が閉じられた状態にて、回動用凹部14に指や爪を入れて外蓋体3や内蓋体2の縁部に引っかけて当該外蓋体3や内蓋体2を左右方向の軸心回りに上方向に回動させることができるようになっている。
【0022】
また、座刳り部12には、回動用凹部14を挟むように内蓋体2の回動を規制する回動規制部15、15が形成されている。
回動規制部15は、開口部11よりも高い位置にて座刳り部12の内面から内向きに突出するように形成されている。そして、回動規制部15は、内蓋体2を前後方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで回動させて閉じた状態にて、内蓋体2の縁部に係止する。
これにより、容器本体1内から家庭用薄葉紙Pを引き出す際に、家庭用薄葉紙Pとともに内蓋体2が引っ張られて開状態となるように回動することを規制するようになっている。
【0023】
また、回動用凹部14の奥側縁部の起立壁に連続して、開口部11を構成する開口構成壁部16が形成されている。
開口構成壁部16は、その内周面にて開口部11を構成しており、その上端部の高さが略等しくなるように前後方向及び左右方向に対して略平行に形成されている。
【0024】
開口部11は、平面視にて略円形状に形成されている。
開口部11の内径は、複数枚の家庭用薄葉紙P、…がロール状に巻かれた詰め替え用薄葉紙Qの外径と略等しいか、或いはそれよりも大径に形成されているのが好ましい。なお、開口部11の内径が詰め替え用薄葉紙Qの外径よりも小さい場合であっても、詰め替え用薄葉紙Qを径方向に圧縮しながら収納することで開口部11よりも大径の詰め替え用薄葉紙Qも収納することができる。
【0025】
また、開口構成壁部16の奥側下端部には、内蓋体2の内蓋回動軸23を軸支する内蓋軸受部17が設けられている。
内蓋軸受部17は、内蓋体2が左右方向の軸心回りに回動自在となるように内蓋回動軸23を軸支するものである。
【0026】
ここで、内蓋体2について説明する。
また、内蓋体2は、平面視にて開口部11よりも大径の略円形状に形成され、全体に亘って略等しい厚さを具備する円板状に形成された内蓋本体部22を具備している。
内蓋本体部22の略中央部には、家庭用薄葉紙Pの取出口21が形成されている。
【0027】
取出口21は、当該内蓋本体部22を上下方向に貫通して、平面視略十字状に形成されている。そして、取出口21は、容器本体1内から引き出された家庭用薄葉紙Pを係止可能となっている。
【0028】
内蓋本体部22の奥側端部は下向きに湾曲されてなり、その下端部に内蓋回動軸23が形成されている。
内蓋回動軸23は、左右方向に延在して形成されている。そして、内蓋体2は、内蓋回動軸23を軸心として回動自在となっている(図3〜図5等参照)。具体的には、内蓋体2は、開口部11を閉塞するように前後方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで手前側に回動自在となっている。このとき、内蓋体2の下面縁部は開口部11を構成する開口構成壁部16の上端部に接触した状態となるとともに、内蓋体2の上面縁部の所定位置は回動規制部15に係止された状態となる。
また、内蓋体2は、上下方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで奥側に回動自在となっている。なお、内蓋体2の奥側に対する回動角度は、これに限られるものではないが、家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業の簡便化を図る上では、開口部11を介して詰め替え用薄葉紙Qを挿入する際に邪魔にならない程度まで奥側に回動自在とされるのが好ましい。
【0029】
また、内蓋体2は、例えば、PEやPPやPET等から形成されているが、内蓋体2の材料はこれに限られるものではない。
【0030】
次に、家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業について説明する。
この詰め替え作業においては、複数枚の家庭用薄葉紙P、…が上下方向の軸心に沿ってロール状に巻かれた詰め替え用薄葉紙Qを用いるものとする。
【0031】
先ず、外蓋体3を詰め替え用薄葉紙Qの挿入作業の邪魔にならない位置、例えば、上下方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで外蓋回動軸31を軸心として奥側に回動させる(図3及び図4参照)。
続けて、回動規制部15による内蓋体2の係止を解除して、当該内蓋体2を詰め替え用薄葉紙Qの挿入作業の邪魔にならない位置、例えば、上下方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで内蓋回動軸23を軸心として奥側に回動させる(図5参照)。
これにより、開口部11を介して容器本体1の内側が露出された状態となる。
【0032】
次に、詰め替え用薄葉紙Qを開口部11を介して容器本体1の内側に挿入することで、詰め替え用薄葉紙Qが容器本体1の内側に収容された状態となる。
【0033】
そして、詰め替え用薄葉紙Qの最初に引き出される家庭用薄葉紙Pの端部を内蓋体2の取出口21に下側(裏面側)から挿通して、上面より所定の長さ突出させる。
その後、内蓋体2を内蓋回動軸23を軸心として手前側に回動させ、内蓋体2の上面縁部を回動規制部15に係止させることで、内蓋体2が前後方向及び左右方向に対して略平行に配置される(図3及び図4参照)。
【0034】
なお、詰め替え用薄葉紙Qを収納後、家庭用薄葉紙Pをすぐに使用しない場合には、外蓋体3を外蓋回動軸31を軸心として前後方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで手前側に回動させることで、内蓋体2の取出口21を閉塞させる(図1及び図2参照)。
【0035】
以上のように、実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100によれば、複数枚の家庭用薄葉紙P、…からなる詰め替え用薄葉紙Qを、容器本体1に回動自在に設けられた内蓋体2を上向きに回動させて開状態とされた開口部11を介して容器本体1に収納可能とされているので、内蓋体2を容器本体1から取り外すことなく上向きに回動させるだけで、容器本体1の開口部11を開状態として、当該開口部11を介して詰め替え用薄葉紙Qを容器本体1に収納することができる。
従って、詰め替え用薄葉紙Qの収納作業を簡便なものとすることができ、家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業を容易に行うことができる。
【0036】
[実施形態2]
以下に、実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200について、図6及び図7を参照して説明する。
図6は、実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200の外蓋体3を開いた状態を示す断面図である。また、図7は、家庭用薄葉紙収納容器200の外蓋体3及び内蓋体202を開いた状態を示す断面図である。
【0037】
実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200は、図6及び図7に示すように、内蓋体202が容器本体201に対して内向きに回動自在に構成されている。
なお、実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200は、容器本体201の開口構成壁部216の形状及び内蓋体202の構成以外の点で上記実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100と略同様の構成をなし、その説明は省略する。
【0038】
容器本体201の開口構成壁部216の上端部には、その下面が内蓋体202の上面縁部に接触する縁接触部218が形成されている。
縁接触部218は、開口構成壁部216の上端部から内側に所定の長さ突出して環状に形成され、前後方向及び左右方向に対して略平行となっている。
【0039】
開口構成壁部216の奥側下端部には、内蓋体202が容器本体201の内側にて回動自在となるように内蓋回動軸223を軸支する内蓋軸受部17が設けられている。
【0040】
内蓋体202は、平面視にて略円形状をなし、全体に亘って略等しい厚さを具備する円板状に形成されている。また、内蓋体202の奥側端部には、内蓋回動軸223が形成されている。
そして、内蓋体202は、容器本体201の内側にて、内蓋回動軸223を軸心として回動自在となっている。具体的には、内蓋体202は、開口部211を閉塞するように前後方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで手前側に回動自在となっている。このとき、内蓋体202の上面縁部は開口構成壁部216の縁接触部218の下面に接触した状態となり、これにより、内蓋体202の上方向への回動が規制された状態となる。
また、内蓋体202は、上下方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで奥側に回動自在となっている。
【0041】
次に、家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業について説明する。
先ず、外蓋体3を、容器本体201の外側にて、詰め替え用薄葉紙Qの挿入作業の邪魔にならない位置、例えば、上下方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで外蓋回動軸31を軸心として上向きに回動させる(図6参照)。
続けて、内蓋体202を、容器本体201の内側にて、詰め替え用薄葉紙Qの挿入作業の邪魔にならない位置、例えば、上下方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで内蓋回動軸223を軸心として下向きに回動させる(図7参照)。
これにより、開口部211を介して容器本体201の内側が露出された状態となる。
【0042】
次に、詰め替え用薄葉紙Qを開口部211を介して容器本体201の内側に挿入することで、詰め替え用薄葉紙Qが容器本体201の内側に収容された状態となる。
【0043】
そして、詰め替え用薄葉紙Qの最初に引き出される家庭用薄葉紙Pの端部を内蓋体202の取出口21に下側(裏面側)から挿通して、上面より所定の長さ突出させる。
その後、内蓋体202を内蓋回動軸223を軸心として上向きに手前側に回動させ、内蓋体202の上面縁部を開口構成壁部216の縁接触部218の下面に接触させることで、内蓋体202が前後方向及び左右方向に対して略平行に配置される(図6参照)。
【0044】
なお、詰め替え用薄葉紙Qを収納後、家庭用薄葉紙Pをすぐに使用しない場合には、外蓋体3を外蓋回動軸31を軸心として下向きに前後方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで手前側に回動させることで、内蓋体202の取出口21を閉塞させる。
【0045】
以上のように、実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200によれば、容器本体201に回動自在に設けられた内蓋体202を下向きに回動させて開状態とされた開口部211を介して容器本体201に詰め替え用薄葉紙Qを収納可能とされているので、内蓋体202を容器本体201から取り外すことなく下向きに回動させるだけで、容器本体201の開口部211を開状態として、当該開口部211を介して詰め替え用薄葉紙Qを容器本体201に収納することができる。
従って、詰め替え用薄葉紙Qの収納作業を簡便なものとすることができ、家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業を容易に行うことができる。
【0046】
なお、上記実施形態2にあっては、内蓋体202が容器本体201の内側にて回動自在に構成されたものを例示したが、これに限られるものではなく、さらに実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100のように容器本体201の外側でも回動自在に構成されても良い。即ち、内蓋体を略180°回動自在に構成しても良く、これにより、内蓋体を容器本体に対して外側に回動させても内側に回動させても家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業を適正に行うことができることとなり、詰め替え作業の自由度を向上させることができる。
【0047】
また、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
以下に、家庭用薄葉紙収納容器の変形例について図8〜図10を参照して説明する。
【0048】
<変形例1>
図8は、変形例1の家庭用薄葉紙収納容器300の外蓋体303を閉じた状態を示す断面図である。
変形例1の家庭用薄葉紙収納容器300は、図8に示すように、外蓋体303の下面には、容器本体201と外蓋体303の隙間を封止する外気密部(外蓋気密手段)32が設けられている。
なお、変形例1の家庭用薄葉紙収納容器300は、外蓋体303の構成以外の点で上記実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200と略同様の構成をなし、その説明は省略する。
【0049】
外気密部32は、外蓋体303を閉じた状態にて、開口構成壁部216の外周壁に全周に亘って接触するように環状に形成されている。これにより、容器本体201と外蓋体303の隙間を封止するようになっている。
【0050】
また、外気密部32の突出長は、外蓋体303を閉じた状態にて、座刳り部12の底面に接触する程度に設定されている。これにより、容器本体201と外蓋体303の隙間の封止をより適正に行うことができる。
【0051】
外気密部32の材料としては、例えば、ゴムや熱可塑性エラストマー等が好ましい。
なお、外気密部32は、外蓋体303の底面に別部材として取り付けられても良いし、外蓋体303に一体となって設けられても良い。
【0052】
従って、変形例1の家庭用薄葉紙収納容器300によれば、容器本体201と外蓋体303の隙間を封止する外気密部32が設けられているので、外気密部32によって、容器本体201の気密性を確保して、容器本体201内に収納されたウェットタイプの家庭用薄葉紙Pの乾燥を防止することができるとともに、その家庭用薄葉紙Pに異物が付着することを適正に防止することができる。
【0053】
なお、上記変形例1にあっては、容器本体201と外蓋体303の隙間を封止する外気密部32を設けるようにしたが、これに代えて、或いはこれに加えて、容器本体と内蓋体の隙間を封止する内蓋気密手段を設けるようにしても良い。
【0054】
<変形例2>
図9は、変形例2の家庭用薄葉紙収納容器400の外蓋体3を開いた状態を示す斜視図である。
変形例2の家庭用薄葉紙収納容器400は、図9に示すように、内蓋体402に平面視略円形状の取出口421が形成されている。
取出口421の内径は、容器本体1内から引き出された家庭用薄葉紙Pを係止可能な程度となっている。
なお、変形例2の家庭用薄葉紙収納容器400は、内蓋体402の取出口421の形状以外の点で上記実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100と略同様の構成をなし、その説明は省略する。
【0055】
従って、このような構成の家庭用薄葉紙収納容器400であっても、上記実施形態1、2と同様に、詰め替え用薄葉紙Qの収納作業を簡便なものとすることができ、家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業を容易に行うことができる。
【0056】
<変形例3>
図10は、変形例3の家庭用薄葉紙収納容器500の外蓋体3を開いた状態を示す斜視図である。
変形例3の家庭用薄葉紙収納容器500は、図10に示すように、内蓋体502に容器本体1の内側に存する家庭用薄葉紙Pを摘むための指が挿通される挿通部524が形成されている。
なお、変形例3の家庭用薄葉紙収納容器500は、内蓋体502の構成以外の点で上記実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100と略同様の構成をなし、その説明は省略する。
【0057】
挿通部524は、内蓋体502の内蓋本体部522の内蓋回動軸23よりも右手前側であって回動規制部15よりも右奥側の部分に設けられ、外周縁部から中心側に平面視にて略扇形状に切り欠かれて形成されている。
また、挿通部524の大きさは、家庭用薄葉紙Pを摘むための指が挿通される程度に形成されている。
なお、挿通部524の位置及び大きさは、上記したものに限られるものではなく、適宜任意に変更することができる。
【0058】
また、挿通部524の扇形の頂点に連続して前後方向に略沿って延在するスリット525が形成されている。このスリット525は、内蓋本体部522を上下方向に貫通するように形成されている。
そして、スリット525の先端部、即ち、挿通部524と反対側の端部には、取出口521が連設されている。
このように、取出口521は、挿通部524に連続して形成されており、挿通部524を介して使用者の指等により摘まれて引き出された家庭用薄葉紙Pを係止可能となっている。
【0059】
従って、変形例3の家庭用薄葉紙収納容器500によれば、内蓋体502に、容器本体1内から引き出される家庭用薄葉紙Pを摘むための指が挿通される挿通部524が備えられているので、容器本体1の内側に家庭用薄葉紙Pが落ち込んでしまった場合であっても、使用者は、内蓋体502を容器本体1から取り外すことなく挿通部524を介して容器本体1の内側に指を挿入して家庭用薄葉紙Pの一部を掴んで引き出すことができる。
また、家庭用薄葉紙Pを係止可能に構成された取出口521がスリット525を介して挿通部524に連続して形成されているので、挿通部524を介して引き出された家庭用薄葉紙Pを取出口521に容易に係止させることができ、これにより、家庭用薄葉紙Pが容器本体1の内側に再度落ち込んでしまうことを適正に防止することができる。
【0060】
また、家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業においても、挿通部524を介して引き出された家庭用薄葉紙Pを取出口521に容易に係止させることができるので、当該詰め替え作業を簡便なものとすることができる。
【0061】
なお、上記変形例3にあっては、内蓋体502に挿通部524に連続して家庭用薄葉紙Pを係止可能な取出口521を設けるようにしたが、これに限られるものではなく、取出口521を設けるか否かは適宜任意に変更することができる。即ち、例えば、取出口521を設けない場合には、挿通部524を取出口として家庭用薄葉紙Pを容器本体1から引き出すようにしても良い。
【0062】
また、上記実施形態1、2にあっては、内蓋体2、202として、容器本体1、201と別部材で設けられたものを例示したが、これに限られるものではなく、例えば、容器本体と一体となって形成されて、弾性変形により回動自在に構成されても良い。
【0063】
さらに、上記実施形態1、2にあっては、外蓋体3として、容器本体1、201と別部材で設けられたものを例示したが、これに限られるものではなく、例えば、容器本体と一体となって形成されて、弾性変形するように構成されても良い。
また、外蓋体3を容器本体1、201に対して回動自在となるように配設したが、これに限られるものではなく、内蓋体2、202の取出口21を開閉自在な構造であれば如何なる構成であっても良い。
【0064】
さらに、上記実施形態1、2にあっては、内蓋体2、202の内蓋回動軸23が容器本体1、201の奥側に取り付けられたものを例示したが、これに限られるものではなく、図11に示すように、内蓋体602の内蓋回動軸623が容器本体201の手前側に取り付けられたものであっても良い。
また、図11にあっては、容器本体201の開口構成壁部216の手前側下端部に、内蓋回動軸623を軸支する内蓋軸受部617が設けられている。
なお、家庭用薄葉紙収納容器600として、実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200のように、内蓋体602が容器本体201の内側にて回動自在に構成されたものを例示したが、これに限られるものではなく、実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100のように、内蓋体2が容器本体1の外側にて回動自在に構成されたものであっても良い。
さらに、内蓋回動軸23の容器本体1に対する取付位置は、手前側端部や奥側端部に限られるものではなく、適宜任意に変更することができる。
【0065】
また、上記実施形態1並びに変形例2、3にあっては、容器本体1に回動規制部15を設けるようにしたが、回動規制部15を設けるか否かは適宜任意に変更することができる。
【0066】
加えて、上記実施形態1、2にあっては、詰め替え用薄葉紙Qとして、上下方向の軸心に沿って複数枚の家庭用薄葉紙P、…がロール状に巻かれたものを例示したが、これに限られるものではなく、複数枚の家庭用薄葉紙P、…からなるものであれば如何なるものであっても良い。具体的には、例えば、複数枚の家庭用薄葉紙P、…が積層されたものであっても良い。
【0067】
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明を適用した実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器を示す斜視図である。
【図2】図1のII−II線における家庭用薄葉紙収納容器の断面図である。
【図3】図1の家庭用薄葉紙収納容器の外蓋体を開いた状態を示す斜視図である。
【図4】図3のIV−IV線における家庭用薄葉紙収納容器の断面図である。
【図5】図1の家庭用薄葉紙収納容器の外蓋体及び内蓋体を開いた状態を示す断面図である。
【図6】本発明を適用した実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器の外蓋体を開いた状態を示す断面図である。
【図7】図6の家庭用薄葉紙収納容器の外蓋体及び内蓋体を開いた状態を示す断面図である。
【図8】変形例1の家庭用薄葉紙収納容器の外蓋体を閉じた状態を示す断面図である。
【図9】変形例2の家庭用薄葉紙収納容器の外蓋体を開いた状態を示す斜視図である。
【図10】変形例3の家庭用薄葉紙収納容器の外蓋体を開いた状態を示す斜視図である。
【図11】変形例4の家庭用薄葉紙収納容器の外蓋体及び内蓋体を開いた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0069】
100、200、300、400、500、600 家庭用薄葉紙収納容器
1、201 容器本体
11、211 開口部
2、202、302、502、602 内蓋体
21、421、521 取出口
23、223、623 内蓋回動軸
524 挿通部
3、303 外蓋体
31 外蓋回動軸
32 外気密部(外蓋気密手段)
P 家庭用薄葉紙
Q 詰め替え用薄葉紙
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェットティシューやウェットシート等の家庭用薄葉紙を収納する家庭用薄用紙収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家屋の床やトイレ、或いは人体などを拭くための家庭用薄葉紙を収納する家庭用薄葉紙収納容器が知られている。
家庭用薄葉紙収納容器として、家庭用薄葉紙を収容する容器本体と、容器本体に収納された家庭用薄葉紙の取出口を有し、容器本体に着脱自在に取り付けられた蓋体とを備えたものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
【特許文献1】特開平7−206055号公報
【特許文献2】特開2000−355340号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1、2等の場合、家庭用薄葉紙の詰め替えの際には、容器本体から蓋体を取り外し、家庭用薄葉紙の収納後に蓋体を取り付ける必要があり、その作業が煩わしいといった問題がある。
【0004】
そこで、本発明の課題は、家庭用薄葉紙の詰め替え作業を容易に行うことができる家庭用薄葉紙収納容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の家庭用薄葉紙収納容器は、
開口部を有し、内側に家庭用薄葉紙を収納する容器本体と、
前記開口部を開閉するように前記容器本体に回動自在に設けられ、前記容器本体に収納された家庭用薄葉紙を取り出すための取出口が形成された内蓋部と、
前記取出口を開閉するように前記容器本体に設けられた外蓋部と、を備え、
複数枚の家庭用薄葉紙からなる詰め替え用薄葉紙を、前記内蓋部を所定方向に回動させて開状態とされた前記開口部を介して前記容器本体に収納可能とされていることを特徴としている。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の家庭用薄葉紙収納容器において、
前記内蓋部は、前記容器本体内から引き出される家庭用薄葉紙を摘むための指が挿通される挿通部を備えることを特徴としている。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の家庭用薄葉紙収納容器において、
前記取出口は、前記挿通部に連続して形成されるとともに、前記挿通部を介して引き出された前記家庭用薄葉紙を係止可能に構成されていることを特徴としている。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の家庭用薄葉紙収納容器において、
前記容器本体と前記外蓋部の隙間を封止する外蓋気密手段、及び/又は、前記容器本体と前記内蓋部の隙間を封止する内蓋気密手段が設けられていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、複数枚の家庭用薄葉紙からなる詰め替え用薄葉紙を、容器本体に回動自在に設けられた内蓋部を所定方向に回動させて開状態とされた開口部を介して容器本体に収納可能とされているので、内蓋部を容器本体から取り外すことなく所定方向に回動させるだけで、容器本体の開口部を開状態として、当該開口部を介して詰め替え用薄葉紙を容器本体に収納することができる。
従って、詰め替え用薄葉紙の収納作業を簡便なものとすることができ、家庭用薄葉紙の詰め替え作業を容易に行うことができる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、内蓋部に、容器本体内から引き出される家庭用薄葉紙を摘むための指が挿通される挿通部が備えられているので、容器本体の内側に家庭用薄葉紙が落ち込んでしまった場合であっても、使用者は、内蓋部を容器本体から取り外すことなく挿通部を介して容器本体の内側に指を挿入して家庭用薄葉紙の一部を掴んで引き出すことができる。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、家庭用薄葉紙を係止可能に構成された取出口が、挿通部に連続して形成されているので、挿通部を介して引き出された家庭用薄葉紙を取出口に容易に係止させることができ、家庭用薄葉紙の詰め替え作業を容易に行うことができる。
また、引き出された家庭用薄葉紙を取出口に係止させることで、当該家庭用薄葉紙が容器本体の内側に落ち込んでしまうことを適正に防止することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明と同様の効果が得られるのは無論のこと、特に、容器本体と外蓋部の隙間を封止する外蓋気密手段、及び/又は、容器本体と内蓋部の隙間を封止する内蓋気密手段が設けられているので、外蓋気密手段及び/又は内蓋気密手段によって、容器本体の気密性を確保して、容器本体内に収納されたウェットタイプの家庭用薄葉紙の乾燥を防止することができるとともに、その家庭用薄葉紙に異物が付着することを適正に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0014】
[実施形態1]
図1は、本発明を適用した実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100を示す斜視図であり、図2は、図1のII−II線における家庭用薄葉紙収納容器100の断面図である。また、図3は、家庭用薄葉紙収納容器100の外蓋体3を開いた状態を示す斜視図であり、図4は、図3のIV−IV線における家庭用薄葉紙収納容器100の断面図である。また、図5は、家庭用薄葉紙収納容器100の外蓋体3及び内蓋体2を開いた状態を示す断面図である。
なお、以下の説明では、家庭用薄葉紙収納容器100の外蓋体3の外蓋回動軸31が設けられている側を後側とし、反対側を手前側とする。さらに、正面視にて、前後方向に直交する一方向を左右方向(幅方向)とし、前後方向及び左右方向の双方に直交する方向を上下方向とする。
【0015】
実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100は、例えば、内側にウェットシートやウェットティッシュ等の家庭用薄葉紙Pを収納するものである。具体的には、図1〜図5に示すように、家庭用薄葉紙収納容器100は、内側に上下方向の軸心に沿ってロール状に巻かれた複数枚の家庭用薄葉紙P、…を収納する容器本体1と、容器本体1に設けられた開口部11を閉塞するように当該容器本体1に回動自在に取り付けられた内蓋体2と、内蓋体2に設けられた取出口21を閉塞するように容器本体1に回動自在に取り付けられた外蓋体3とを備え、内蓋体2及び外蓋体3を閉じた状態にて外形が略円柱状に形成されている(図1参照)。
【0016】
容器本体1は、下底部を有するとともに上端部に開口部11が設けられた有底円筒状をなしている。
また、容器本体1は、例えば、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)、或いは、ABS樹脂等から形成されているが、容器本体1の材料はこれに限られるものではない。
【0017】
容器本体1の上端部には、上面部から所定の深さ座刳られた座刳り部12が形成され、この座刳り部12に開口部11が形成されるとともに、閉じた状態の外蓋体3及び内蓋体2が配置されるようになっている。
【0018】
座刳り部12の奥側上端縁部には、外蓋体3の外蓋回動軸31を軸支する外蓋軸受部13が設けられている。
外蓋軸受部13は、外蓋体3が左右方向の軸心回りに回動自在となるように外蓋回動軸31を軸支するものである。
【0019】
ここで、外蓋体3について説明する。
外蓋体3は、平面視にて略円形状をなし、全体に亘って略等しい厚さを具備する円板状に形成されている。
また、外蓋体3は、例えば、PEやPPやPET(ポリエチレンテレフタレート)等から形成されているが、外蓋体3の材料はこれに限られるものではない。
【0020】
外蓋体3の奥側端部には、左右方向に延在する外蓋回動軸31が形成されている。
そして、外蓋体3は、外蓋回動軸31を軸心として回動自在となっている(図1〜図4等参照)。具体的には、外蓋体3は、取出口21を閉塞するように前後方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで手前側に回動自在となっている。このとき、外蓋体3の上面は容器本体1の上面部と略面一となるとともに、当該外蓋体3の下面の所定位置は、回動規制部15(後述)の上端に接触した状態となる。
また、外蓋体3は、上下方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで奥側に回動自在となっている。なお、外蓋体3の奥側に対する回動角度は、これに限られるものではないが、家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業の簡便化を図る上では、開口部11を介して詰め替え用薄葉紙Q(図5参照)を挿入する際に邪魔にならない程度まで奥側に回動自在とされるのが好ましい。
【0021】
また、座刳り部12の手前側には、外蓋体3及び内蓋体2の縁部に指や爪等を引っかけるための回動用凹部14が形成されている。
回動用凹部14は、外蓋体3及び内蓋体2の下面よりも深くなるように凹んでおり、回動用凹部14の奥側縁部が内蓋体2の手前側の端部よりも奥側に配置されている。
これにより、外蓋体3や内蓋体2が閉じられた状態にて、回動用凹部14に指や爪を入れて外蓋体3や内蓋体2の縁部に引っかけて当該外蓋体3や内蓋体2を左右方向の軸心回りに上方向に回動させることができるようになっている。
【0022】
また、座刳り部12には、回動用凹部14を挟むように内蓋体2の回動を規制する回動規制部15、15が形成されている。
回動規制部15は、開口部11よりも高い位置にて座刳り部12の内面から内向きに突出するように形成されている。そして、回動規制部15は、内蓋体2を前後方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで回動させて閉じた状態にて、内蓋体2の縁部に係止する。
これにより、容器本体1内から家庭用薄葉紙Pを引き出す際に、家庭用薄葉紙Pとともに内蓋体2が引っ張られて開状態となるように回動することを規制するようになっている。
【0023】
また、回動用凹部14の奥側縁部の起立壁に連続して、開口部11を構成する開口構成壁部16が形成されている。
開口構成壁部16は、その内周面にて開口部11を構成しており、その上端部の高さが略等しくなるように前後方向及び左右方向に対して略平行に形成されている。
【0024】
開口部11は、平面視にて略円形状に形成されている。
開口部11の内径は、複数枚の家庭用薄葉紙P、…がロール状に巻かれた詰め替え用薄葉紙Qの外径と略等しいか、或いはそれよりも大径に形成されているのが好ましい。なお、開口部11の内径が詰め替え用薄葉紙Qの外径よりも小さい場合であっても、詰め替え用薄葉紙Qを径方向に圧縮しながら収納することで開口部11よりも大径の詰め替え用薄葉紙Qも収納することができる。
【0025】
また、開口構成壁部16の奥側下端部には、内蓋体2の内蓋回動軸23を軸支する内蓋軸受部17が設けられている。
内蓋軸受部17は、内蓋体2が左右方向の軸心回りに回動自在となるように内蓋回動軸23を軸支するものである。
【0026】
ここで、内蓋体2について説明する。
また、内蓋体2は、平面視にて開口部11よりも大径の略円形状に形成され、全体に亘って略等しい厚さを具備する円板状に形成された内蓋本体部22を具備している。
内蓋本体部22の略中央部には、家庭用薄葉紙Pの取出口21が形成されている。
【0027】
取出口21は、当該内蓋本体部22を上下方向に貫通して、平面視略十字状に形成されている。そして、取出口21は、容器本体1内から引き出された家庭用薄葉紙Pを係止可能となっている。
【0028】
内蓋本体部22の奥側端部は下向きに湾曲されてなり、その下端部に内蓋回動軸23が形成されている。
内蓋回動軸23は、左右方向に延在して形成されている。そして、内蓋体2は、内蓋回動軸23を軸心として回動自在となっている(図3〜図5等参照)。具体的には、内蓋体2は、開口部11を閉塞するように前後方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで手前側に回動自在となっている。このとき、内蓋体2の下面縁部は開口部11を構成する開口構成壁部16の上端部に接触した状態となるとともに、内蓋体2の上面縁部の所定位置は回動規制部15に係止された状態となる。
また、内蓋体2は、上下方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで奥側に回動自在となっている。なお、内蓋体2の奥側に対する回動角度は、これに限られるものではないが、家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業の簡便化を図る上では、開口部11を介して詰め替え用薄葉紙Qを挿入する際に邪魔にならない程度まで奥側に回動自在とされるのが好ましい。
【0029】
また、内蓋体2は、例えば、PEやPPやPET等から形成されているが、内蓋体2の材料はこれに限られるものではない。
【0030】
次に、家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業について説明する。
この詰め替え作業においては、複数枚の家庭用薄葉紙P、…が上下方向の軸心に沿ってロール状に巻かれた詰め替え用薄葉紙Qを用いるものとする。
【0031】
先ず、外蓋体3を詰め替え用薄葉紙Qの挿入作業の邪魔にならない位置、例えば、上下方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで外蓋回動軸31を軸心として奥側に回動させる(図3及び図4参照)。
続けて、回動規制部15による内蓋体2の係止を解除して、当該内蓋体2を詰め替え用薄葉紙Qの挿入作業の邪魔にならない位置、例えば、上下方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで内蓋回動軸23を軸心として奥側に回動させる(図5参照)。
これにより、開口部11を介して容器本体1の内側が露出された状態となる。
【0032】
次に、詰め替え用薄葉紙Qを開口部11を介して容器本体1の内側に挿入することで、詰め替え用薄葉紙Qが容器本体1の内側に収容された状態となる。
【0033】
そして、詰め替え用薄葉紙Qの最初に引き出される家庭用薄葉紙Pの端部を内蓋体2の取出口21に下側(裏面側)から挿通して、上面より所定の長さ突出させる。
その後、内蓋体2を内蓋回動軸23を軸心として手前側に回動させ、内蓋体2の上面縁部を回動規制部15に係止させることで、内蓋体2が前後方向及び左右方向に対して略平行に配置される(図3及び図4参照)。
【0034】
なお、詰め替え用薄葉紙Qを収納後、家庭用薄葉紙Pをすぐに使用しない場合には、外蓋体3を外蓋回動軸31を軸心として前後方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで手前側に回動させることで、内蓋体2の取出口21を閉塞させる(図1及び図2参照)。
【0035】
以上のように、実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100によれば、複数枚の家庭用薄葉紙P、…からなる詰め替え用薄葉紙Qを、容器本体1に回動自在に設けられた内蓋体2を上向きに回動させて開状態とされた開口部11を介して容器本体1に収納可能とされているので、内蓋体2を容器本体1から取り外すことなく上向きに回動させるだけで、容器本体1の開口部11を開状態として、当該開口部11を介して詰め替え用薄葉紙Qを容器本体1に収納することができる。
従って、詰め替え用薄葉紙Qの収納作業を簡便なものとすることができ、家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業を容易に行うことができる。
【0036】
[実施形態2]
以下に、実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200について、図6及び図7を参照して説明する。
図6は、実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200の外蓋体3を開いた状態を示す断面図である。また、図7は、家庭用薄葉紙収納容器200の外蓋体3及び内蓋体202を開いた状態を示す断面図である。
【0037】
実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200は、図6及び図7に示すように、内蓋体202が容器本体201に対して内向きに回動自在に構成されている。
なお、実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200は、容器本体201の開口構成壁部216の形状及び内蓋体202の構成以外の点で上記実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100と略同様の構成をなし、その説明は省略する。
【0038】
容器本体201の開口構成壁部216の上端部には、その下面が内蓋体202の上面縁部に接触する縁接触部218が形成されている。
縁接触部218は、開口構成壁部216の上端部から内側に所定の長さ突出して環状に形成され、前後方向及び左右方向に対して略平行となっている。
【0039】
開口構成壁部216の奥側下端部には、内蓋体202が容器本体201の内側にて回動自在となるように内蓋回動軸223を軸支する内蓋軸受部17が設けられている。
【0040】
内蓋体202は、平面視にて略円形状をなし、全体に亘って略等しい厚さを具備する円板状に形成されている。また、内蓋体202の奥側端部には、内蓋回動軸223が形成されている。
そして、内蓋体202は、容器本体201の内側にて、内蓋回動軸223を軸心として回動自在となっている。具体的には、内蓋体202は、開口部211を閉塞するように前後方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで手前側に回動自在となっている。このとき、内蓋体202の上面縁部は開口構成壁部216の縁接触部218の下面に接触した状態となり、これにより、内蓋体202の上方向への回動が規制された状態となる。
また、内蓋体202は、上下方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで奥側に回動自在となっている。
【0041】
次に、家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業について説明する。
先ず、外蓋体3を、容器本体201の外側にて、詰め替え用薄葉紙Qの挿入作業の邪魔にならない位置、例えば、上下方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで外蓋回動軸31を軸心として上向きに回動させる(図6参照)。
続けて、内蓋体202を、容器本体201の内側にて、詰め替え用薄葉紙Qの挿入作業の邪魔にならない位置、例えば、上下方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで内蓋回動軸223を軸心として下向きに回動させる(図7参照)。
これにより、開口部211を介して容器本体201の内側が露出された状態となる。
【0042】
次に、詰め替え用薄葉紙Qを開口部211を介して容器本体201の内側に挿入することで、詰め替え用薄葉紙Qが容器本体201の内側に収容された状態となる。
【0043】
そして、詰め替え用薄葉紙Qの最初に引き出される家庭用薄葉紙Pの端部を内蓋体202の取出口21に下側(裏面側)から挿通して、上面より所定の長さ突出させる。
その後、内蓋体202を内蓋回動軸223を軸心として上向きに手前側に回動させ、内蓋体202の上面縁部を開口構成壁部216の縁接触部218の下面に接触させることで、内蓋体202が前後方向及び左右方向に対して略平行に配置される(図6参照)。
【0044】
なお、詰め替え用薄葉紙Qを収納後、家庭用薄葉紙Pをすぐに使用しない場合には、外蓋体3を外蓋回動軸31を軸心として下向きに前後方向及び左右方向に対して略平行となる位置まで手前側に回動させることで、内蓋体202の取出口21を閉塞させる。
【0045】
以上のように、実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200によれば、容器本体201に回動自在に設けられた内蓋体202を下向きに回動させて開状態とされた開口部211を介して容器本体201に詰め替え用薄葉紙Qを収納可能とされているので、内蓋体202を容器本体201から取り外すことなく下向きに回動させるだけで、容器本体201の開口部211を開状態として、当該開口部211を介して詰め替え用薄葉紙Qを容器本体201に収納することができる。
従って、詰め替え用薄葉紙Qの収納作業を簡便なものとすることができ、家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業を容易に行うことができる。
【0046】
なお、上記実施形態2にあっては、内蓋体202が容器本体201の内側にて回動自在に構成されたものを例示したが、これに限られるものではなく、さらに実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100のように容器本体201の外側でも回動自在に構成されても良い。即ち、内蓋体を略180°回動自在に構成しても良く、これにより、内蓋体を容器本体に対して外側に回動させても内側に回動させても家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業を適正に行うことができることとなり、詰め替え作業の自由度を向上させることができる。
【0047】
また、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
以下に、家庭用薄葉紙収納容器の変形例について図8〜図10を参照して説明する。
【0048】
<変形例1>
図8は、変形例1の家庭用薄葉紙収納容器300の外蓋体303を閉じた状態を示す断面図である。
変形例1の家庭用薄葉紙収納容器300は、図8に示すように、外蓋体303の下面には、容器本体201と外蓋体303の隙間を封止する外気密部(外蓋気密手段)32が設けられている。
なお、変形例1の家庭用薄葉紙収納容器300は、外蓋体303の構成以外の点で上記実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200と略同様の構成をなし、その説明は省略する。
【0049】
外気密部32は、外蓋体303を閉じた状態にて、開口構成壁部216の外周壁に全周に亘って接触するように環状に形成されている。これにより、容器本体201と外蓋体303の隙間を封止するようになっている。
【0050】
また、外気密部32の突出長は、外蓋体303を閉じた状態にて、座刳り部12の底面に接触する程度に設定されている。これにより、容器本体201と外蓋体303の隙間の封止をより適正に行うことができる。
【0051】
外気密部32の材料としては、例えば、ゴムや熱可塑性エラストマー等が好ましい。
なお、外気密部32は、外蓋体303の底面に別部材として取り付けられても良いし、外蓋体303に一体となって設けられても良い。
【0052】
従って、変形例1の家庭用薄葉紙収納容器300によれば、容器本体201と外蓋体303の隙間を封止する外気密部32が設けられているので、外気密部32によって、容器本体201の気密性を確保して、容器本体201内に収納されたウェットタイプの家庭用薄葉紙Pの乾燥を防止することができるとともに、その家庭用薄葉紙Pに異物が付着することを適正に防止することができる。
【0053】
なお、上記変形例1にあっては、容器本体201と外蓋体303の隙間を封止する外気密部32を設けるようにしたが、これに代えて、或いはこれに加えて、容器本体と内蓋体の隙間を封止する内蓋気密手段を設けるようにしても良い。
【0054】
<変形例2>
図9は、変形例2の家庭用薄葉紙収納容器400の外蓋体3を開いた状態を示す斜視図である。
変形例2の家庭用薄葉紙収納容器400は、図9に示すように、内蓋体402に平面視略円形状の取出口421が形成されている。
取出口421の内径は、容器本体1内から引き出された家庭用薄葉紙Pを係止可能な程度となっている。
なお、変形例2の家庭用薄葉紙収納容器400は、内蓋体402の取出口421の形状以外の点で上記実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100と略同様の構成をなし、その説明は省略する。
【0055】
従って、このような構成の家庭用薄葉紙収納容器400であっても、上記実施形態1、2と同様に、詰め替え用薄葉紙Qの収納作業を簡便なものとすることができ、家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業を容易に行うことができる。
【0056】
<変形例3>
図10は、変形例3の家庭用薄葉紙収納容器500の外蓋体3を開いた状態を示す斜視図である。
変形例3の家庭用薄葉紙収納容器500は、図10に示すように、内蓋体502に容器本体1の内側に存する家庭用薄葉紙Pを摘むための指が挿通される挿通部524が形成されている。
なお、変形例3の家庭用薄葉紙収納容器500は、内蓋体502の構成以外の点で上記実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100と略同様の構成をなし、その説明は省略する。
【0057】
挿通部524は、内蓋体502の内蓋本体部522の内蓋回動軸23よりも右手前側であって回動規制部15よりも右奥側の部分に設けられ、外周縁部から中心側に平面視にて略扇形状に切り欠かれて形成されている。
また、挿通部524の大きさは、家庭用薄葉紙Pを摘むための指が挿通される程度に形成されている。
なお、挿通部524の位置及び大きさは、上記したものに限られるものではなく、適宜任意に変更することができる。
【0058】
また、挿通部524の扇形の頂点に連続して前後方向に略沿って延在するスリット525が形成されている。このスリット525は、内蓋本体部522を上下方向に貫通するように形成されている。
そして、スリット525の先端部、即ち、挿通部524と反対側の端部には、取出口521が連設されている。
このように、取出口521は、挿通部524に連続して形成されており、挿通部524を介して使用者の指等により摘まれて引き出された家庭用薄葉紙Pを係止可能となっている。
【0059】
従って、変形例3の家庭用薄葉紙収納容器500によれば、内蓋体502に、容器本体1内から引き出される家庭用薄葉紙Pを摘むための指が挿通される挿通部524が備えられているので、容器本体1の内側に家庭用薄葉紙Pが落ち込んでしまった場合であっても、使用者は、内蓋体502を容器本体1から取り外すことなく挿通部524を介して容器本体1の内側に指を挿入して家庭用薄葉紙Pの一部を掴んで引き出すことができる。
また、家庭用薄葉紙Pを係止可能に構成された取出口521がスリット525を介して挿通部524に連続して形成されているので、挿通部524を介して引き出された家庭用薄葉紙Pを取出口521に容易に係止させることができ、これにより、家庭用薄葉紙Pが容器本体1の内側に再度落ち込んでしまうことを適正に防止することができる。
【0060】
また、家庭用薄葉紙Pの詰め替え作業においても、挿通部524を介して引き出された家庭用薄葉紙Pを取出口521に容易に係止させることができるので、当該詰め替え作業を簡便なものとすることができる。
【0061】
なお、上記変形例3にあっては、内蓋体502に挿通部524に連続して家庭用薄葉紙Pを係止可能な取出口521を設けるようにしたが、これに限られるものではなく、取出口521を設けるか否かは適宜任意に変更することができる。即ち、例えば、取出口521を設けない場合には、挿通部524を取出口として家庭用薄葉紙Pを容器本体1から引き出すようにしても良い。
【0062】
また、上記実施形態1、2にあっては、内蓋体2、202として、容器本体1、201と別部材で設けられたものを例示したが、これに限られるものではなく、例えば、容器本体と一体となって形成されて、弾性変形により回動自在に構成されても良い。
【0063】
さらに、上記実施形態1、2にあっては、外蓋体3として、容器本体1、201と別部材で設けられたものを例示したが、これに限られるものではなく、例えば、容器本体と一体となって形成されて、弾性変形するように構成されても良い。
また、外蓋体3を容器本体1、201に対して回動自在となるように配設したが、これに限られるものではなく、内蓋体2、202の取出口21を開閉自在な構造であれば如何なる構成であっても良い。
【0064】
さらに、上記実施形態1、2にあっては、内蓋体2、202の内蓋回動軸23が容器本体1、201の奥側に取り付けられたものを例示したが、これに限られるものではなく、図11に示すように、内蓋体602の内蓋回動軸623が容器本体201の手前側に取り付けられたものであっても良い。
また、図11にあっては、容器本体201の開口構成壁部216の手前側下端部に、内蓋回動軸623を軸支する内蓋軸受部617が設けられている。
なお、家庭用薄葉紙収納容器600として、実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器200のように、内蓋体602が容器本体201の内側にて回動自在に構成されたものを例示したが、これに限られるものではなく、実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器100のように、内蓋体2が容器本体1の外側にて回動自在に構成されたものであっても良い。
さらに、内蓋回動軸23の容器本体1に対する取付位置は、手前側端部や奥側端部に限られるものではなく、適宜任意に変更することができる。
【0065】
また、上記実施形態1並びに変形例2、3にあっては、容器本体1に回動規制部15を設けるようにしたが、回動規制部15を設けるか否かは適宜任意に変更することができる。
【0066】
加えて、上記実施形態1、2にあっては、詰め替え用薄葉紙Qとして、上下方向の軸心に沿って複数枚の家庭用薄葉紙P、…がロール状に巻かれたものを例示したが、これに限られるものではなく、複数枚の家庭用薄葉紙P、…からなるものであれば如何なるものであっても良い。具体的には、例えば、複数枚の家庭用薄葉紙P、…が積層されたものであっても良い。
【0067】
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明を適用した実施形態1の家庭用薄葉紙収納容器を示す斜視図である。
【図2】図1のII−II線における家庭用薄葉紙収納容器の断面図である。
【図3】図1の家庭用薄葉紙収納容器の外蓋体を開いた状態を示す斜視図である。
【図4】図3のIV−IV線における家庭用薄葉紙収納容器の断面図である。
【図5】図1の家庭用薄葉紙収納容器の外蓋体及び内蓋体を開いた状態を示す断面図である。
【図6】本発明を適用した実施形態2の家庭用薄葉紙収納容器の外蓋体を開いた状態を示す断面図である。
【図7】図6の家庭用薄葉紙収納容器の外蓋体及び内蓋体を開いた状態を示す断面図である。
【図8】変形例1の家庭用薄葉紙収納容器の外蓋体を閉じた状態を示す断面図である。
【図9】変形例2の家庭用薄葉紙収納容器の外蓋体を開いた状態を示す斜視図である。
【図10】変形例3の家庭用薄葉紙収納容器の外蓋体を開いた状態を示す斜視図である。
【図11】変形例4の家庭用薄葉紙収納容器の外蓋体及び内蓋体を開いた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0069】
100、200、300、400、500、600 家庭用薄葉紙収納容器
1、201 容器本体
11、211 開口部
2、202、302、502、602 内蓋体
21、421、521 取出口
23、223、623 内蓋回動軸
524 挿通部
3、303 外蓋体
31 外蓋回動軸
32 外気密部(外蓋気密手段)
P 家庭用薄葉紙
Q 詰め替え用薄葉紙
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有し、内側に家庭用薄葉紙を収納する容器本体と、
前記開口部を開閉するように前記容器本体に回動自在に設けられ、前記容器本体に収納された家庭用薄葉紙を取り出すための取出口が形成された内蓋部と、
前記取出口を開閉するように前記容器本体に設けられた外蓋部と、を備え、
複数枚の家庭用薄葉紙からなる詰め替え用薄葉紙を、前記内蓋部を所定方向に回動させて開状態とされた前記開口部を介して前記容器本体に収納可能とされていることを特徴とする家庭用薄葉紙収納容器。
【請求項2】
前記内蓋部は、前記容器本体内から引き出される家庭用薄葉紙を摘むための指が挿通される挿通部を備えることを特徴とする請求項1に記載の家庭用薄葉紙収納容器。
【請求項3】
前記取出口は、前記挿通部に連続して形成されるとともに、前記挿通部を介して引き出された前記家庭用薄葉紙を係止可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の家庭用薄葉紙収納容器。
【請求項4】
前記容器本体と前記外蓋部の隙間を封止する外蓋気密手段、及び/又は、前記容器本体と前記内蓋部の隙間を封止する内蓋気密手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の家庭用薄葉紙収納容器。
【請求項1】
開口部を有し、内側に家庭用薄葉紙を収納する容器本体と、
前記開口部を開閉するように前記容器本体に回動自在に設けられ、前記容器本体に収納された家庭用薄葉紙を取り出すための取出口が形成された内蓋部と、
前記取出口を開閉するように前記容器本体に設けられた外蓋部と、を備え、
複数枚の家庭用薄葉紙からなる詰め替え用薄葉紙を、前記内蓋部を所定方向に回動させて開状態とされた前記開口部を介して前記容器本体に収納可能とされていることを特徴とする家庭用薄葉紙収納容器。
【請求項2】
前記内蓋部は、前記容器本体内から引き出される家庭用薄葉紙を摘むための指が挿通される挿通部を備えることを特徴とする請求項1に記載の家庭用薄葉紙収納容器。
【請求項3】
前記取出口は、前記挿通部に連続して形成されるとともに、前記挿通部を介して引き出された前記家庭用薄葉紙を係止可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の家庭用薄葉紙収納容器。
【請求項4】
前記容器本体と前記外蓋部の隙間を封止する外蓋気密手段、及び/又は、前記容器本体と前記内蓋部の隙間を封止する内蓋気密手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の家庭用薄葉紙収納容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2009−234598(P2009−234598A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−80512(P2008−80512)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(390029148)大王製紙株式会社 (2,041)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(390029148)大王製紙株式会社 (2,041)
【Fターム(参考)】
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