説明

家庭用薄葉紙収納容器

【課題】家庭用薄葉紙を容易に取出孔に挿通することができる家庭用薄葉紙収納容器を実現する。
【解決手段】家庭用薄葉紙収納容器100の蓋体12における、蓋体本体13と取出部14と連結部15とを一体に形成し、取出部14を連結部15によって蓋体本体13に連結することで、その取出部14の紛失を防止するとともに、取出部14において家庭用薄葉紙Pを挿通させるための取出孔141に向けたスリット144を形成することによって、そのスリット144を通じて取出孔141に家庭用薄葉紙Pを容易に挿通することを可能にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェットシートやウェットティッシュ等の家庭用薄葉紙を収納する家庭用薄葉紙収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家屋の床やトイレ、或いは人体などを拭くための家庭用薄葉紙を収納する家庭用薄葉紙収納容器が知られている。
そして、長さ方向に一定間隔をおいてミシン目が施されている家庭用薄葉紙を家庭用薄葉紙収納容器から取り出すための引出口として、ミシン目を切断分離せずに家庭用薄葉紙を容器から引き出すことができ、更に容器から引き出した家庭用薄葉紙のミシン目を切断分離せしめるのに必要な抵抗を与え得る取出孔が形成されているゴム製の山高帽子状部材が蓋体に備えられている容器が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】実公平7−12310号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1の場合、家庭用薄葉紙収納容器に、新たな家庭用薄葉紙を装填した際などに、その家庭用薄葉紙の1枚目に当たる端部を山高帽子状部材の小さな取出孔に通し難いために、家庭用薄葉紙の詰め替え作業が煩わしいものとなることがあるという問題があった。
また、より容易に家庭用薄葉紙を取出孔に通すために、山高帽子状部材を蓋体から取り外して、その山高帽子状部材の取出孔に家庭用薄葉紙の端部を通した後、再度山高帽子状部材を蓋体に取り付けるという手法もあるが、その際に蓋体から外された山高帽子状部材を紛失してしまうことがあるという問題があった。
【0004】
本発明の目的は、家庭用薄葉紙を容易に取出孔に挿通することができる家庭用薄葉紙収納容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
開口部を有し、内側に家庭用薄葉紙を収納する容器本体と、前記開口部を閉塞するように前記容器本体に着脱自在に取り付けられる蓋体と、を備える家庭用薄葉紙収納容器であって、
前記蓋体は、
前記容器本体に取り付けられた状態で、その容器本体の内部に連通する貫通口が形成された蓋体本体と、
前記貫通口に着脱可能に取り付けられる取出部と、
前記取出部を前記蓋体本体に連結する連結部と、
を備え、
前記取出部は、前記貫通口に取り付けられた状態で前記家庭用薄葉紙の取り出し方向に貫通する取出孔を備えることを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の家庭用薄葉紙収納容器において、
前記取出部には、その取出部の外周端から前記取出孔に向かうスリットが形成されており、前記スリットを通じて前記取出孔に前記家庭用薄葉紙を挿通可能に構成されていることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の家庭用薄葉紙収納容器において、
前記取出部は、前記貫通口に取り付けられた状態で前記家庭用薄葉紙の取り出し方向へ移動しないように、前記貫通口に係着する係着部を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、家庭用薄葉紙収納容器において、蓋部における蓋体本体の貫通口に着脱可能となっている取出部は、連結部によって容器本体に一体に連結されているので、家庭用薄葉紙の詰め替え中などに、その取出部を紛失してしまうようなことはない。
また、その取出部を取り外した貫通口は、比較的大きな開口であるので、容器本体内の家庭用薄葉紙を摘んで、その貫通口を通じて容器の外側につまみ出しやすい。
そして、貫通口からつまみ出した家庭用薄葉紙の一端を、取出部のスリットを通じて取出孔部分に引き込むことができるので、家庭用薄葉紙を取出部の取出孔に容易に挿通することができる。
従って、この家庭用薄葉紙収納容器であれば、取出部の取出孔が小さな穴であっても、その取出孔に容易に家庭用薄葉紙を挿通することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図を参照して、本発明に係る家庭用薄葉紙収納容器の具体的な態様を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0010】
図1は、本発明を適用した好適な実施形態として例示する家庭用薄葉紙収納容器100を正面上方から見た斜視図であり、図2は、図1におけるII−II断面を含む蓋体12の横断面図である。図3は、図1の家庭用薄葉紙収納容器100において蓋体本体13の貫通口13aから取出部14が取り外された状態を示す斜視図であり、図4は、図3におけるIV−IV断面を含む蓋体12の横断面図である。
【0011】
本実施形態に係る家庭用薄葉紙収納容器100は、図1〜図4に示すように、例えば、内側にロール状の家庭用薄葉紙P(例えば、ロール状に巻かれたウェットシートやウェットティッシュ等のロールペーパー)を収納する容器本体11と、この容器本体11に設けられた開口部11aを閉塞するように容器本体11に着脱自在に取り付けられる蓋体12と、蓋体12における蓋体本体13に配設された取出部14を開閉するように蓋体本体13に回動可能に取り付けられたトグルキャップ16等を備えて構成されている。
この家庭用薄葉紙収納容器100に収納するロール状に巻かれた家庭用薄葉紙Pには、長さ方向に一定間隔をおいてミシン目P1が施されており、そのミシン目に沿って切り離したサイズの家庭用薄葉紙Pを、ユーザが使用するようになっている。
なお、以下の説明では、家庭用薄葉紙収納容器100の前後方向をX軸方向として、トグルキャップ16の回動軸が設けられている側を後側とし、その反対側を手前側とする。さらに、正面視にて左右方向(幅方向)をY軸方向とし、上下方向をZ軸方向とする。
【0012】
容器本体11は、図示しない下底部を有するとともに上端部に開口部11aが設けられた有底円筒形状をなし、その上端部の外周面には周方向に沿って雄ネジ部11bが設けられている(図6参照)。なお、図1、図3では、容器本体11の下部の図示を省略して記載している。
本実施形態における容器本体11は、例えば、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)、或いはABS樹脂等から形成されている。
【0013】
蓋体12は、貫通口13aを有する蓋体本体13と、蓋体本体13の貫通口13aに着脱可能に取り付けられる取出部14と、取出部14を蓋体本体13に連結する連結部15等を備えている。
【0014】
蓋体本体13は、天面部131を有するとともに下端部が開放された円筒形状をなし、開放された下端部の内周面には容器本体11の雄ネジ部11bと螺合する雌ネジ部132が設けられている。
そして、容器本体11と蓋体本体13とは、雄ネジ部11bと雌ネジ部132を介して着脱自在に螺着される(図6参照)。これにより、容器本体11の開口部11aが開閉自在となり、容器本体11から蓋体12を取り外した状態で、容器本体11の内部に家庭用薄葉紙Pを収納したり取り出したりすることができるようになっている。なお、本実施形態では、家庭用薄葉紙Pが、上下方向(Z軸方向)を中心としてロール状に巻かれた状態で容器本体11に収納されるようになっている。
【0015】
この蓋体本体13の天面部131には、その略中央部に、蓋体12(蓋体本体13)が容器本体11に取り付けられた状態で、その容器本体11の内部に連通する平面視円形状を呈する貫通口13aが形成されており(図3、図4参照)、その貫通口13aの周囲には、平面視略C字形状を呈してZ軸方向上側(上方向)に突出する突起部133が設けられている。
なお、本実施形態における蓋体本体13は、例えば、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)等、可撓性を有する樹脂材料から形成されている。
【0016】
取出部14は、蓋体本体13の貫通口13aの内径よりも、やや大きい外径を有する略円盤形状に形成されており、この取出部14の略中央に取出孔141が設けられている。
本実施形態における取出部14は、例えば、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)等、可撓性を有する樹脂材料から形成されている。
また、取出部14の外周の一部には連結部15の一端が連結している。
【0017】
取出部14の一方の面(取出部14が貫通口13aに取り付けられた状態での下面)には、貫通口13aの内径とほぼ同じ径を有し略円環形状に突出する係着部142が設けられている。また、この係着部142の先端には、水平方向外側に延在する係着縁部142aが形成されている。
そして、この係着部142を貫通口13aに嵌め合わせて、係着縁部142aを蓋体本体13の内面に係着させることによって、取出部14を蓋体本体13の貫通口13aに着脱可能に取り付けることができる。
【0018】
取出部14の他方の面(取出部14が貫通口13aに取り付けられた状態での上面)における、連結部15の一端が連結している部分には、平面視略円弧形状を呈して突出する突起部143が設けられている。
そして、取出部14が貫通口13aに取り付けられた状態において、取出部14の突起部143と、蓋体本体13の突起部133とは一体的に連続する略円環形状を呈する突起となる。
【0019】
取出部14の取出孔141は、取出部14が貫通口13aに取り付けられた状態で家庭用薄葉紙Pの取り出し方向に貫通しており、その取出孔141の周囲には前後左右方向の4箇所に切欠部141aが形成されている。
また、取出部14において連結部15の一端が連結している外周部分の反対側であって、取出孔141を挟んだ連結部15の反対側には、取出部14の外周端から取出孔141に向かう切り込みであるスリット144が形成されている。
この取出部14は可撓性を有しているので、図5(b)に示すように、スリット144の隙間を広げるように変形することができ、また、図5(a)に示すように、スリット144の隙間を閉じるように、その形状は復元するようになっている。
【0020】
また、取出部14において、取出孔141の周囲の厚さは、取出部14の外周端側の厚さよりも薄く形成されており、取出孔141の周囲が、家庭用薄葉紙Pの取り出し方向に撓むようになっている。そして、この取出孔141から家庭用薄葉紙Pを引き出す際に、取出孔141の周囲が家庭用薄葉紙Pに追随するように撓むこととなって、その撓みが復元する際の反発力が、家庭用薄葉紙Pに摩擦抵抗として作用するようになっている。
【0021】
連結部15は、取出部14を貫通口13aから取り外した際に、取出部14が蓋体本体13から分離してしまわないように一体的に連結するためのものであり、その一端が取出部14に連結されており、他端が容器本体13の天面部131の端に連結されている。
本実施形態における連結部15は、例えば、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)等、可撓性を有する樹脂材料から形成されている。
特に、本実施形態の蓋体12における、蓋体本体13と取出部14と連結部15とは、一体成型により同一の樹脂材料によって形成されている。
そして、連結部15の他端は、蓋体本体13の天面部131に対して、その厚さをY軸方向に沿って一部薄くなる折り目状に形成されており、その折り目を軸心として回動可能になっている。
【0022】
また、連結部15の下面には、嵌合凹部15bが形成されており、取出部14を貫通口13aに取り付けた際に、天面部131に形成されている嵌合凸部13bが嵌合凹部15bに嵌入することで、連結部15が蓋体本体13に固定されるようになっている。
【0023】
トグルキャップ16は、例えば、蓋体本体13の天面部131にY軸方向に沿って配された図示しない回動軸によって軸支され、その天面部131に対して回動可能に配設されており、閉蓋状態と開蓋状態とに切り替えられるようになっている。
このトグルキャップ16は、閉蓋状態と開蓋状態のそれぞれの配置において、それぞれ安定した状態に配されるようになっており、例えば、可動範囲内における所定の中間位置に対応する回動角度(例えば、図2参照)よりも取出部14に接近された際には閉蓋状態となるように付勢され、また、上記所定の回動角度よりも取出部14から離間された際には開蓋状態(図6参照)となるように付勢されている。また、トグルキャップ16は、閉塞状態と開放状態の中間位置において安定な状態を維持するようになっており、突起(突起部133、突起部143)と係合部16との間の係合が解除されると、その中間位置に維持されるようになっている。
【0024】
トグルキャップ16の下面には、取出部14を閉塞状態とした際に、突起部143と突起部133とからなる円環状の突起と係合する係合部17が設けられている。この係合部17は、取出部14を閉塞する際に、突起部143と突起部133とからなる円環状の突起の外周が、係合部17の内周と接するようにして内挿されるように、トグルキャップ16の下面から円筒状ないし環状に突設されている。
なお、トグルキャップ16は、天面部131に回動軸を介して軸支されていることに限らず、例えば、蓋体本体13と一体に成形されたものであってもよく、その蓋体本体13の天面部131に対して、その厚さをY軸方向に沿って一部薄くなる折り目を形成することにより、Y軸方向に沿った折り目を軸線として折曲されるキャップとすることで、その折り目を軸心として回動可能にし、取出部14を開閉する構成としてもよい。
【0025】
次に、家庭用薄葉紙収納容器100における家庭用薄葉紙Pの詰め替え動作について説明する。
【0026】
家庭用薄葉紙収納容器100に家庭用薄葉紙Pを詰め替える場合、まず、容器本体11から蓋体12を取り外して、家庭用薄葉紙Pを容器本体11の開口部11aからその内部に装填する。
そして、容器本体11に蓋体12を取り付けて、家庭用薄葉紙収納容器100内に家庭用薄葉紙Pを収納する。
【0027】
次いで、蓋体12の蓋体本体13から取出部14を取り外して、蓋体本体13の貫通口13aを通じて家庭用薄葉紙Pの一端をつまみ出す。
この貫通口13aは、取出部14の外径に応じた比較的大きな開口なので、容器本体11内の家庭用薄葉紙Pを摘んで、蓋体本体13の天面部131側につまみ出しやすくなっている。
また、貫通口13aから取り外された取出部14は、連結部15によって容器本体13に一体に連結されているので、取出部14を紛失してしまうことはない。
【0028】
次いで、取出部14のスリット144を開き(図5(b)参照)、貫通口13aからつまみ出した家庭用薄葉紙Pの一端を、そのスリット144を通じて取出孔141部分に引き込む。
そして、スリット144の隙間が閉じて(図5(a)参照)、取出部14の形状が復元されると、家庭用薄葉紙Pの一端が取出部14の取出孔141に挿通された状態となる。
【0029】
次いで、家庭用薄葉紙Pの一端が取出孔141に挿通された状態の取出部14における係着部142を、容器本体13の貫通口13aに嵌め入れて、取出部14を蓋体本体13に取り付ける。
この際、取出部14の係着部142は、貫通口13aの内周面に接し、その係着部142の係着縁部142aが、天面部131の内面(下面)に係着するようになっている。
【0030】
これにより、容器本体11の内部に収納された家庭用薄葉紙Pが、図6に示すように、蓋体12に配設された取出部14の取出孔141から上方に突出した状態となり、家庭用薄葉紙収納容器100からの家庭用薄葉紙Pの取り出しが可能となる。
そして、トグルキャップ16を閉じて、取出部14を閉蓋状態とすれば、トグルキャップ16の係合部17が、突起部143と突起部133とからなる円環状の突起と係合するので、取出孔141を有する取出部14部分が密封されることとなり、ウェットタイプの家庭用薄葉紙Pの乾燥を防ぐことが可能になる。
【0031】
次に、家庭用薄葉紙収納容器100から家庭用薄葉紙Pを引き出して取り出す動作について説明する。
【0032】
家庭用薄葉紙収納容器100から家庭用薄葉紙Pを引き出す場合、まず、蓋体12におけるトグルキャップ16を開いて、家庭用薄葉紙収納容器100の取出部14を開蓋状態とする。
そして、開蓋状態にされた家庭用薄葉紙収納容器100では、図6に示すように、蓋体12における取出部14の取出孔141から、家庭用薄葉紙Pの端部が上方に僅かに突出した状態で保持されている。
【0033】
そして、取出孔141から突出している家庭用薄葉紙Pの一端を摘み、図7に示すように、上方に引き上げる。
【0034】
このとき、取出孔141には、家庭用薄葉紙Pが下方から上方、つまり、内側から外側に向けて擦れながら引き出されることによる摩擦力が作用し、取出孔141の周囲が上方に撓むこととによって、取出孔141の切欠部141aが広がるようになって、取出孔141が通常時よりも大きく開口されるようになる。従って、家庭用薄葉紙Pの引き出し抵抗が緩和され、家庭用薄葉紙Pを取り出しやすくなる。
なお、この取出部14は、係着部142の係着縁部142aによって貫通口13aに係着しており、取出部14は貫通口13aに取り付けられた状態で家庭用薄葉紙Pの取り出し方向へ移動しないようになっているので、家庭用薄葉紙Pが取り出される際に、取出部14が貫通口13aから外れてしまうことはない。
【0035】
また、これと同時に、取出孔141の周囲が、下方向に向けて戻ろうとする力(復元力)が生じるため、家庭用薄葉紙Pを上方から下方側に向けて押さえ付ける力が作用することとなる。これにより、取り出し中の家庭用薄葉紙Pと次の家庭用薄葉紙Pとの継ぎ目であるミシン目P1の部分まで引き出された際に、ミシン目P1に沿って家庭用薄葉紙Pが切り離される。そして、次の家庭用薄葉紙Pの上端部が取出孔141に保持されることとなる。
【0036】
以上のように、家庭用薄葉紙収納容器100において、蓋部12における蓋体本体13の貫通口13aに着脱可能となっている取出部14は、連結部15によって容器本体13に一体に連結されているので、家庭用薄葉紙Pの詰め替え中などに、その取出部14を紛失してしまうようなことはない。
また、その取出部14を取り外した貫通口13aは、比較的大きな開口であるので、容器本体11内の家庭用薄葉紙Pを摘んで、その貫通口13aを通じて容器の外側につまみ出しやすい。
そして、取出部14のスリット144を開くようにすれば、貫通口13aからつまみ出した家庭用薄葉紙Pの一端を、そのスリット144を通じて取出孔141部分に引き込むことができるので、家庭用薄葉紙Pの一端を取出部14の取出孔141に容易に挿通することができる。
特に、貫通口13aから取出部14を取り外した状態で、その取出部14の取出孔141に家庭用薄葉紙Pを挿通することによって、より容易に家庭用薄葉紙Pの挿通を行うことが可能になっている。
【0037】
このように、本発明に係る家庭用薄葉紙収納容器100であれば、取出部14の取出孔141が小さな穴であっても、その取出孔141に容易に家庭用薄葉紙Pを挿通することができる。
【0038】
なお、以上の実施の形態においては、蓋体12における、蓋体本体13と取出部14と連結部15とは一体成型により同一の樹脂材料で形成されているとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、2色成形などによって、取出部14を、蓋体本体13と連結部15とは異なる樹脂材料などで形成してもよい。
【0039】
また、以上の実施の形態において、スリット144は、取出部14において取出孔141を挟んだ連結部15の反対側に形成されているとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、取出孔141から取出部14の外周端に向かうスリットであれば、任意の位置、任意の方向、任意の長さのスリットでよい。
【0040】
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る家庭用薄葉紙収納容器を正面上方から見た斜視図である。
【図2】図1におけるII−II断面を含む蓋体の横断面図である。
【図3】本発明に係る家庭用薄葉紙収納容器を正面上方から見た斜視図である。
【図4】図3におけるIV−IV断面を含む蓋体の横断面図である。
【図5】家庭用薄葉紙収納容器の蓋体における取出部を示す斜視図であり、スリットが閉じた状態を示す説明図(a)と、スリットが開いた状態を示す説明図(b)である。
【図6】家庭用薄葉紙収納容器における取出部に家庭用薄葉紙を挿通させた状態を示す断面図である。
【図7】家庭用薄葉紙収納容器における取出部に家庭用薄葉紙を挿通させた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0042】
11 容器本体
11a 開口部
12 蓋体
13 蓋体本体
13a 貫通口
133 突起部
14 取出部
141 取出孔
142 係着部
143 突起部
144 スリット
15 連結部
16 トグルキャップ
17 係合部
100 家庭用薄葉紙収納容器
P 家庭用薄葉紙
P1 ミシン目

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有し、内側に家庭用薄葉紙を収納する容器本体と、前記開口部を閉塞するように前記容器本体に着脱自在に取り付けられる蓋体と、を備える家庭用薄葉紙収納容器であって、
前記蓋体は、
前記容器本体に取り付けられた状態で、その容器本体の内部に連通する貫通口が形成された蓋体本体と、
前記貫通口に着脱可能に取り付けられる取出部と、
前記取出部を前記蓋体本体に連結する連結部と、
を備え、
前記取出部は、前記貫通口に取り付けられた状態で前記家庭用薄葉紙の取り出し方向に貫通する取出孔を備えることを特徴とする家庭用薄葉紙収納容器。
【請求項2】
前記取出部には、その取出部の外周端から前記取出孔に向かうスリットが形成されており、前記スリットを通じて前記取出孔に前記家庭用薄葉紙を挿通可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の家庭用薄葉紙収納容器。
【請求項3】
前記取出部は、前記貫通口に取り付けられた状態で前記家庭用薄葉紙の取り出し方向へ移動しないように、前記貫通口に係着する係着部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の家庭用薄葉紙収納容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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