説明

家庭用薄葉紙収納箱

【課題】鏡を安定的に載置することができる家庭用薄葉紙収納箱を提供する。
【解決手段】内部に収納された複数のティシューペーパー100の各々が上面に形成された取出口11aから引き出されるティシューペーパー収納箱1において、略直方体形状の収納箱本体部11と、収納箱本体部11の上面に設けられた蓋部12と、を備え、収納箱本体部11と蓋部12との境界には、収納箱本体部11の上面の長手方向に延在する第1破断用切目線L11と、第1破断用切目線L11の両端から各々収納箱本体部11の上面の幅方向に延在する2本の第2破断用切目線L12と、が設けられ、第1破断用切目線L11及び第2破断用切目線L12を破断して、蓋部12を開けることによって、取出口11aが形成され、蓋部12を上側に突出するよう山型に折ることによって、所定の大きさの鏡200を立てておくことができる鏡置き部Pが形成されるように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭用薄葉紙収納箱に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、家庭用薄葉紙の1つであるティシューペーパーを収納するティシューペーパー収納箱として、上面にティシューペーパーを取り出すための取出口が設けられているものが知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【0003】
ところで、ティシューペーパーは、化粧や化粧落とし、眉等の毛抜きなどの作業の際に使用されることがある。この場合、ティシューペーパーだけでなく、鏡も必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−162623号公報
【特許文献2】特開2008−162624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、鏡が手鏡等の自立できないものである場合、鏡を手で持つ必要があるため、手が塞がって、作業がやり難い。
また、鏡が手鏡等の自立できないものであっても、壁等に立て掛けて使用すれば両手を使うことができるが、この場合、鏡が倒れ易いという問題がある。
また、鏡を壁等に立て掛けて使用する場合、鏡の角度が調整し難く、鏡に映った顔等が見え難いという問題がある。
更に、上記課題に対してティシューペーパー収納箱の上面の一部を折り曲げて鏡置き部を形成することが考えられるが、そのような場合には、折り曲げの状態によって鏡がずれてしまうことが考えられる。
【0006】
本発明の課題は、鏡を安定的に載置することができる家庭用薄葉紙収納箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
内部に収納された複数の家庭用薄葉紙の各々が上面に形成された取出口から引き出される家庭用薄葉紙収納箱において、
略直方体形状の収納箱本体部と、
前記収納箱本体部の上面に設けられた蓋部と、を備え、
前記収納箱本体部と前記蓋部との境界には、前記上面の長手方向に延在する第1破断用切目線と、前記第1破断用切目線の両端から各々前記上面の幅方向に延在する2本の第2破断用切目線と、が設けられ、
前記第1破断用切目線及び前記第2破断用切目線を破断して、前記蓋部を開けることによって、前記取出口が形成され、
前記蓋部を上側に突出するよう山型に折ることによって、所定の大きさの鏡を立てておくことができる鏡置き部が形成されるように構成されていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の家庭用薄葉紙収納箱において、
前記蓋部には、前記上面の長手方向に沿って形成された山折用の山折目線が設けられ、前記山折目線に沿って前記蓋部を上側に突出するよう山型に折ることによって、前記鏡置き部が形成されるように構成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、
請求項2に記載の家庭用薄葉紙収納箱において、
前記蓋部は、前記上面の長手方向の長さが、固定端よりも、前記第1破断用切目線により形成される自由端の方が長くなるように構成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、
請求項3に記載の家庭用薄葉紙収納箱において、
前記蓋部には、前記山折目線よりも前記自由端側に、前記上面の長手方向に沿って形成された谷折用の谷折目線が設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、
請求項1に記載の家庭用薄葉紙収納箱において、
前記蓋部には、前記上面の長手方向に沿って形成された谷折用の谷折目線が設けられ、前記谷折目線に沿って前記蓋部を上側に突出するよう山型に折ることによって、前記鏡置き部が形成されるように構成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、
請求項5に記載の家庭用薄葉紙収納箱において、
前記蓋部には、前記谷折目線を分断する開口を形成するための第3破断用切目線が設けられ、前記第3破断用切目線を破断して前記蓋部に前記開口を形成することによって、第2の鏡置き部が形成されるように構成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、
請求項5又は6に記載の家庭用薄葉紙収納箱において、
前記蓋部は、前記第1破断用切目線により形成される自由端に突出部を備えており、
前記収納箱本体部には、前記蓋部を上側に突出するよう山型に折った状態で前記突出部に対応する位置に、第4破断用切目線が設けられ、
前記第4破断用切目線を破断することによって形成されるスリットに、前記突出部を差し込むことができるよう構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、蓋部を上側に突出するよう山型に折ることによって、所定の大きさの鏡を立てておくことができる鏡置き部が形成されるように構成されている。したがって、山型に折られた蓋部に鏡を立て掛けることができるため、鏡を安定的に載置することができる。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、山折目線に沿って蓋部を上側に突出するよう山型に折ることによって、鏡置き部が形成されるように構成されているため、鏡を安定的に載置することができる。
また、山型に折られた蓋部により形成される傾斜面の傾斜角度を調節して、蓋部に立て掛けた鏡の角度を調節することができるため、鏡に映った顔等が見易くなって好適である。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、蓋部は、固定端よりも、第1破断用切目線により形成される自由端の方が長くなるように構成されている。したがって、蓋部を山型に折った際に、自由端が取出口内に落ちてしまうことがないため、収納箱本体部内部のティシューペーパーをスムーズに引き出すことができる。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、請求項3に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、蓋部には、山折目線よりも自由端側に、谷折用の谷折目線が設けられている。したがって、谷折目線に沿って、蓋部における山折目線よりも自由端側の領域を折ることができるため、蓋部を山型に折った状態をより安定的に維持することができる。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、谷折目線に沿って蓋部を上側に突出するよう山型に折ることによって、鏡置き部が形成されるように構成されているため、鏡を安定的に載置することができる。
【0019】
請求項6に記載の発明によれば、請求項5に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、第3破断用切目線を破断して蓋部に開口を形成することによって、第2の鏡置き部が形成されるように構成されている。したがって、山型に折られた蓋部の頂上に形成された開口内に鏡を挿し入れることができるため、鏡を安定的に載置することができる。
【0020】
請求項7に記載の発明によれば、請求項5又は6に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、第4破断用切目線を破断することによって形成されるスリットに、蓋部の自由端に備えられた突出部を差し込むことができるよう構成されている。したがって、収納箱本体部に形成されたスリットに、蓋部が備える突出部を差し込むことで、蓋部の自由端を収納箱本体部に係止できるため、蓋部を山型に折った状態をより安定的に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1の実施の形態のティシューペーパー収納箱の一例を示す平面斜視図である。
【図2】第1の実施の形態のティシューペーパー収納箱において、鏡置き部が形成された状態の一例を示す平面斜視図である。
【図3】第1の実施の形態のティシューペーパー収納箱に形成された鏡置き部に鏡を立て掛けた状態の一例を示す平面斜視図である。
【図4】第2の実施の形態のティシューペーパー収納箱の一例を示す平面斜視図である。
【図5】第2の実施の形態のティシューペーパー収納箱において、鏡置き部が形成された状態の一例を示す平面斜視図である。
【図6】第2の実施の形態のティシューペーパー収納箱に形成された鏡置き部に鏡を立て掛けた状態の一例を示す平面斜視図である。
【図7】第2の実施の形態のティシューペーパー収納箱に形成された鏡置き部に鏡を挿し入れた状態の一例を示す平面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
本実施形態では、家庭用薄葉紙としてティシューペーパーを例示して、家庭用薄葉紙収納箱としてティシューペーパー収納箱を例示して、説明することとする。
なお、以下の説明では、ティシューペーパー収納箱の長手方向を左右方向とし、幅方向を前後方向とし、左右方向及び前後方向の双方に直交する方向を上下方向とする。
【0023】
[第1の実施の形態]
まず、第1の実施の形態におけるティシューペーパー収納箱1(以下、「収納箱1」という)について説明する。
【0024】
収納箱1は、略直方体状に形成されており、収納箱1の内部には、積層された複数のティシューペーパー100が収納されている。収納箱1の上面には取出口11aが形成されるようになっており、取出口11aを通して内部のティシューペーパー100を引き出すことができるようになっている。
【0025】
具体的には、収納箱1は、例えば、図1に示すように、略直方体形状の収納箱本体部11と、収納箱本体部11の上面に設けられた蓋部12と、を備えて構成される。
そして、収納箱1は、例えば、図2及び図3に示すように、蓋部12を上側に突出するよう山型に折ることによって、所定の大きさの鏡200を立てておくことができる鏡置き部Pが形成されるように構成されている。
【0026】
より具体的には、例えば、図1に示すように、収納箱本体部11と蓋部12との境界には、収納箱本体部11の上面の長手方向(左右方向)に延在する第1破断用切目線L11と、第1破断用切目線L11の両端から、各々前方向に向かって収納箱本体部11の上面の幅方向(前後方向)に延在する2本の第2破断用切目線L12と、一方の第2破断用切目線L12の先端(前端)と他方の第2破断用切目線L12の先端(前端)とを結ぶように左右方向に延在する谷折用の谷折目線V11と、が設けられている。
そして、例えば、図2に示すように、第1破断用切目線L11及び第2破断用切目線L12を破断して、蓋部12を開けることによって、取出口11aが形成されるようになっている。
また、谷折目線V11に沿って、蓋部12を収納箱本体部11に対して折ることによって、蓋部12を開けた状態を維持できるようになっている。
【0027】
蓋部12には、例えば、図1に示すように、当該蓋部12の前後方向略中央の位置に、左右方向に沿って形成された山折用の山折目線M11が設けられており、例えば、図2に示すように、山折目線M11に沿って蓋部12を上側に突出するよう山型に折ることができるようになっている。
この山型に折られた蓋部12により形成される傾斜面(当該蓋部12における、山折目線M11よりも自由端12b側の領域)が鏡置き部Pになり、当該傾斜面に鏡200を立て掛けることができるようになっている。
【0028】
ここで、蓋部12は、左右方向の長さが、固定端12aよりも、第1破断用切目線L11により形成される自由端12bの方が長くなるように構成されている。
具体的には、例えば、蓋部12における、山折目線M11よりも固定端12a側の領域は、左右方向の長さが、山折目線M11からの距離に関わらず一体であるのに対し、蓋部12における、山折目線M11よりも自由端12b側の領域は、左右方向の長さが、山折目線M11から遠ざかるにつれて長くなるように設定されている。
これにより、蓋部12を山型に折った際に、自由端12bが、収納箱本体部11に支持されて、取出口11a内に落ちてしまうことがないため、収納箱本体部11内部のティシューペーパー100をスムーズに引き出すことができる。
【0029】
また、蓋部12には、山折目線M11よりも自由端12b側(後端側)に、左右方向に沿って形成された谷折用の谷折目線V12が設けられている。
これにより、谷折目線V12に沿って、蓋部12における山折目線M11よりも自由端12b側の領域を折ることができるため、蓋部12を山型に折った状態をより安定的に維持することができる。
【0030】
次に、収納箱1における鏡置き部Pの形成方法について説明する。
まず、第1破断用切目線L11及び第2破断用切目線L12を破断する。
次いで、例えば、図2に示すように、蓋部12を、谷折目線V11,V12に沿って谷折りに折るとともに、山折目線M11に沿って山折りに折って、蓋部12を上側に突出する山型に形成する。
これにより、ティシューペーパー100を引き出すための取出口11aが形成されるとともに、図3に示すように、山型に折られた蓋部12により形成される傾斜面によって鏡置き部Pが形成され、この鏡置き部Pに鏡200を安定的に立て掛けることができる。
【0031】
以上説明した第1の実施の形態における収納箱1によれば、内部に収納された複数のティシューペーパー100の各々を上面に形成された取出口11aから引き出すことができ、略直方体形状の収納箱本体部11と、収納箱本体部11の上面に設けられた蓋部12と、を備えている。そして、収納箱本体部11と蓋部12との境界には、収納箱本体部11の上面の長手方向(左右方向)に延在する第1破断用切目線L11と、第1破断用切目線L12の両端から各々収納箱本体部11の上面の幅方向(前後方向)に延在する2本の第2破断用切目線L12と、が設けられ、第1破断用切目線L11及び第2破断用切目線L12を破断して、蓋部12を開けることによって、取出口11aが形成され、蓋部12を上側に突出するよう山型に折ることによって、所定の大きさの鏡200を立てておくことができる鏡置き部Pが形成されるように構成されている。
具体的には、蓋部12には、左右方向に沿って形成された山折用の山折目線M11が設けられ、山折目線M11に沿って蓋部12を上側に突出するよう山型に折ることによって、鏡置き部Pが形成されるように構成されている。
したがって、山型に折られた蓋部12に鏡200を立て掛けることができるため、鏡200を安定的に載置することができる。
また、山型に折られた蓋部12により形成される傾斜面の傾斜角度を調節して、蓋部12に立て掛けた鏡200の角度を調節することができるため、鏡200に映った顔等が見易くなって好適である。
【0032】
また、以上説明した第1の実施の形態における収納箱1によれば、蓋部12は、左右方向の長さが、固定端12aよりも、第1破断用切目線L11により形成される自由端12bの方が長くなるように構成されている。
したがって、蓋部12を山型に折った際に、自由端12bが、収納箱本体部11に支持されて、取出口11a内に落ちてしまうことがないため、収納箱本体部11内部のティシューペーパー100をスムーズに引き出すことができる。
【0033】
また、以上説明した第1の実施の形態における収納箱1によれば、蓋部12には、山折目線M11よりも自由端12b側に、左右方向に沿って形成された谷折用の谷折目線V12が設けられている。
したがって、谷折目線V12に沿って、蓋部12における山折目線M11よりも自由端12b側の領域を折ることができるため、蓋部12を山型に折った状態をより安定的に維持することができる。
【0034】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態におけるティシューペーパー収納箱2(以下、「収納箱2」という)について説明する。
【0035】
収納箱2は、略直方体状に形成されており、収納箱2の内部には、積層された複数のティシューペーパー(図示省略)が収納されている。収納箱2の内側の面には、収納箱2の上面に形成される取出口21aを被覆するように、スリット23aを有するフィルム23が貼着されており、スリット23aを通して内部のティシューペーパーを引き出すことができるようになっている。
【0036】
具体的には、収納箱2は、例えば、図4に示すように、略直方体形状の収納箱本体部21と、収納箱本体部21の上面に設けられた蓋部22と、を備えて構成される。
そして、収納箱2は、例えば、図5〜図7に示すように、蓋部22を上側に突出するよう山型に折ることによって、所定の大きさの鏡200を立てておくことができる鏡置き部Pが形成されるように構成されている。
【0037】
より具体的には、例えば、図4に示すように、収納箱本体部21と蓋部22との境界には、収納箱本体部21の上面の長手方向(左右方向)に延在する第1破断用切目線L21と、第1破断用切目線L21の両端から、各々前方向に向かって収納箱本体部21の上面の幅方向(前後方向)に延在する2本の第2破断用切目線L22と、一方の第2破断用切目線L22の先端(前端)と他方の第2破断用切目線L22の先端(前端)とを結ぶように左右方向に延在する谷折用の谷折目線V21と、が設けられている。
そして、例えば、図5に示すように、第1破断用切目線L21及び第2破断用切目線L22を破断して、蓋部22を開けることによって、取出口21aが形成されるようになっている。
また、谷折目線V21に沿って、蓋部22を収納箱本体部21に対して折ることによって、蓋部22を開けた状態を維持できるようになっている。
【0038】
蓋部22には、例えば、図4に示すように、当該蓋部22の前後方向略中央の位置に、左右方向に沿って形成された谷折用の谷折目線V22が3本設けられており、例えば、図5に示すように、各谷折目線V22に沿って蓋部22を上側に突出するよう山型に折ることができるようになっている。
この山型に折られた蓋部22により形成される傾斜面(当該蓋部22における、谷折目線V22よりも固定端22a側の領域)が鏡置き部Pになり、当該傾斜面に鏡200を立て掛けることができるようになっている。
【0039】
さらに、蓋部22には、例えば、図4に示すように、当該蓋部22の前後方向略中央の位置に、各谷折目線V22を分断する開口を形成するための第3破断用切目線L23が設けられており、例えば、図5に示すように、第3破断用切目線L23を破断することによって、蓋部22に開口が形成されるようになっている。
この形成された開口も鏡置き部(第2の鏡置き部Q)になり、当該開口内に鏡200を挿し入れることができるようになっている。
【0040】
ここで、蓋部22は、第1破断用切目線L12により形成される自由端22bに、後方向に突出する3つの突出部22cを備えており、収納箱本体部21には、蓋部22を上側に突出するよう山型に折った状態で各突出部22cに対応する位置に、3本の第4破断用切目線L24が設けられている。すなわち、各第4破断用切目線L23を破断することによって収納箱本体部21に形成される3本のスリット21bに、各突出部22cをそれぞれ差し込むことができるよう構成されている。
これにより、収納箱本体部21に形成されたスリット21bに、蓋部22が備える突出部22cを差し込むことで、蓋部22の自由端22bを収納箱本体部21に係止できるため、蓋部22を山型に折った状態をより安定的に維持することができる。
【0041】
次に、収納箱2における鏡置き部P及び第2の鏡置き部Qの形成方法について説明する。
まず、第1破断用切目線L21、第2破断用切目線L22、第3破断用切目線L23及び第4破断用切目線L24を破断する。
次いで、例えば、図5に示すように、蓋部22を、谷折目線V21,V22に沿って谷折りに折って、蓋部22を上側に突出する山型に形成する。
次いで、例えば、図5に示すように、第1破断用切目線L21を破断することにより形成された突出部22cを、第4破断用切目線L24を破断することにより形成されたスリット21bに差し込む。
これにより、ティシューペーパーを引き出すための取出口21aが形成されるとともに、図6に示すように、山型に折られた蓋部22により形成される傾斜面によって鏡置き部Pが形成され、この鏡置き部Pに鏡200を安定的に立て掛けることができる。また、図7に示すように、第3破断用切目線L23を破断することにより蓋部22に形成された開口によって第2の鏡置き部Qが形成され、この第2の鏡置き部Qに鏡200を安定的に挿し入れることができる。
【0042】
以上説明した第2の実施の形態における収納箱2によれば、内部に収納された複数のティシューペーパーの各々を上面に形成された取出口21aから引き出すことができ、略直方体形状の収納箱本体部21と、収納箱本体部21の上面に設けられた蓋部22と、を備えている。そして、収納箱本体部21と蓋部22との境界には、収納箱本体部21の上面の長手方向(左右方向)に延在する第1破断用切目線L21と、第1破断用切目線L21の両端から各々収納箱本体部21の上面の幅方向(前後方向)に延在する2本の第2破断用切目線L22と、が設けられ、第1破断用切目線L21及び第2破断用切目線L22を破断して、蓋部22を開けることによって、取出口21aが形成され、蓋部22を上側に突出するよう山型に折ることによって、所定の大きさの鏡200を立てておくことができる鏡置き部Pが形成されるように構成されている。
具体的には、蓋部22には、左右方向に沿って形成された谷折用の谷折目線V22が設けられ、谷折目線V22に沿って蓋部22を上側に突出するよう山型に折ることによって、鏡置き部Pが形成されるように構成されている。
したがって、山型に折られた蓋部22に鏡200を立て掛けることができるため、鏡200を安定的に載置することができる。
【0043】
また、以上説明した第2の実施の形態における収納箱2によれば、蓋部22には、谷折目線V22を分断する開口を形成するための第3破断用切目線L23が設けられ、第3破断用切目線L23を破断して蓋部22に開口を形成することによって、第2の鏡置き部Qが形成されるように構成されている。
したがって、山型に折られた蓋部22の頂上に形成された開口内に鏡200を挿し入れることができるため、鏡200を安定的に載置することができる。
【0044】
また、以上説明した第2の実施の形態における収納箱2によれば、谷折目線V22が複数本備えられているため、蓋部22の頂上をなだらかに形成することができる。
したがって、第3破断用切目線L23を破断することにより蓋部22に形成された開口の幅が大きくなるため、当該開口内に鏡200を挿し入れ易く、好適である。
また、谷折目線V22が複数本備えられており、各谷折目線V22それぞれでの谷折り角度によって、山型に折られた蓋部22により形成される傾斜面の傾斜角度を調整して、蓋部22に立て掛けた鏡200の角度を調節することができるため、鏡200に映った顔等が見易くなって好適である。
【0045】
また、以上説明した第2の実施の形態における収納箱2によれば、蓋部22は、第1破断用切目線L21により形成される自由端22bに突出部22cを備えており、収納箱本体部21には、蓋部22を上側に突出するよう山型に折った状態で突出部22cに対応する位置に、第4破断用切目線L24が設けられ、第4破断用切目線L24を破断することによって収納箱本体部21に形成されるスリット21bに、突出部22cを差し込むことができるよう構成されている。
したがって、収納箱本体部21に形成されたスリット21bに、蓋部22が備える突出部22cを差し込むことで、蓋部22の自由端22bを収納箱本体部21に係止できるため、蓋部22を山型に折った状態をより安定的に維持することができる。
【0046】
なお、本発明は、上記した実施の形態のものに限るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0047】
第1の実施の形態において、収納箱1には、例えば、第2の実施の形態の収納箱2のように、スリットを有するフィルムが、取出口11aを被覆するように貼着されていても良い。
また、第1の実施の形態において、山折目線M11は、例えば、第2の実施の形態の谷折目線V22のように、複数本備えられていても良い。
【0048】
第2の実施の形態において、谷折目線V22の本数は、3本に限ることはなく、1本であっても良いし、複数本であっても良い。
また、第2の実施の形態において、突出部22cの個数は、3つに限ることはなく、1つであっても良いし、複数であっても良い。なお、第4破断用切目線L24の個数及び配置位置は、突出部22cの個数及び配置位置に合わせて適宜任意に変更可能である。
また、第2の実施の形態において、第3破断用切目線L23の形状は、矩形状に限ることはなく、例えば、円形状(楕円形状等も含む)であっても良い。
【0049】
本形態において、基材としては、例えば、一般的な紙、板紙や樹脂シート等を、特に限定なく用いることができる。基材としては、コート紙で形成する場合、その坪量は、通常50〜600g/m、好ましくは300〜600g/mである。なお、坪量が50g/m未満の場合、収納材としての外力による強度が維持できないという問題があり、600g/mを越えた場合、箱体にする時に折れにくいという問題がある。また、基材としては、JISP8116−2000に規定する引裂強度が、縦方向2500〜2900mN、横方向3000〜3400mNの範囲であることが好ましい。
【符号の説明】
【0050】
1,2 収納箱(ティシューペーパー収納箱(家庭用薄葉紙収納箱))
11,21 収納箱本体部
11a,21a 取出口
21b スリット
12,22 蓋部
12a,22a 固定端
12b,22b 自由端
22c 突出部
100 ティシューペーパー(家庭用薄葉紙)
200 鏡
L11,L21 第1破断用切目線
L12,L22 第2破断用切目線
L23 第3破断用切目線
L24 第4破断用切目線
M11 山折目線
P 鏡置き部
Q 第2の鏡置き部
V12,V22 谷折目線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に収納された複数の家庭用薄葉紙の各々が上面に形成された取出口から引き出される家庭用薄葉紙収納箱において、
略直方体形状の収納箱本体部と、
前記収納箱本体部の上面に設けられた蓋部と、を備え、
前記収納箱本体部と前記蓋部との境界には、前記上面の長手方向に延在する第1破断用切目線と、前記第1破断用切目線の両端から各々前記上面の幅方向に延在する2本の第2破断用切目線と、が設けられ、
前記第1破断用切目線及び前記第2破断用切目線を破断して、前記蓋部を開けることによって、前記取出口が形成され、
前記蓋部を上側に突出するよう山型に折ることによって、所定の大きさの鏡を立てておくことができる鏡置き部が形成されるように構成されていることを特徴とする家庭用薄葉紙収納箱。
【請求項2】
請求項1に記載の家庭用薄葉紙収納箱において、
前記蓋部には、前記上面の長手方向に沿って形成された山折用の山折目線が設けられ、前記山折目線に沿って前記蓋部を上側に突出するよう山型に折ることによって、前記鏡置き部が形成されるように構成されていることを特徴とする家庭用薄葉紙収納箱。
【請求項3】
請求項2に記載の家庭用薄葉紙収納箱において、
前記蓋部は、前記上面の長手方向の長さが、固定端よりも、前記第1破断用切目線により形成される自由端の方が長くなるように構成されていることを特徴とする家庭用薄葉紙収納箱。
【請求項4】
請求項3に記載の家庭用薄葉紙収納箱において、
前記蓋部には、前記山折目線よりも前記自由端側に、前記上面の長手方向に沿って形成された谷折用の谷折目線が設けられていることを特徴とする家庭用薄葉紙収納箱。
【請求項5】
請求項1に記載の家庭用薄葉紙収納箱において、
前記蓋部には、前記上面の長手方向に沿って形成された谷折用の谷折目線が設けられ、前記谷折目線に沿って前記蓋部を上側に突出するよう山型に折ることによって、前記鏡置き部が形成されるように構成されていることを特徴とする家庭用薄葉紙収納箱。
【請求項6】
請求項5に記載の家庭用薄葉紙収納箱において、
前記蓋部には、前記谷折目線を分断する開口を形成するための第3破断用切目線が設けられ、前記第3破断用切目線を破断して前記蓋部に前記開口を形成することによって、第2の鏡置き部が形成されるように構成されていることを特徴とする家庭用薄葉紙収納箱。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の家庭用薄葉紙収納箱おいて、
前記蓋部は、前記第1破断用切目線により形成される自由端に突出部を備えており、
前記収納箱本体部には、前記蓋部を上側に突出するよう山型に折った状態で前記突出部に対応する位置に、第4破断用切目線が設けられ、
前記第4破断用切目線を破断することによって形成されるスリットに、前記突出部を差し込むことができるよう構成されていることを特徴とする家庭用薄葉紙収納箱。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2011−73739(P2011−73739A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−227558(P2009−227558)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(390029148)大王製紙株式会社 (2,041)
【Fターム(参考)】