Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
家庭用貯水タンク
説明

家庭用貯水タンク

【課題】水洗トイレ用等の雑用水を涸らすことなく貯水し、安価に製造可能な家庭用貯水タンクを提供すること。
【解決手段】貯水タンク100は、風呂水を供給する供給口123と、水道水を補水する補水口131と、供給口123より下の筐体上部に設け、剰余の水を排水して水位の上限を規定する排水口132と、底面最下部に開口し雑用水を出水する出水口111と、を具備し、更に、ボール151と、開閉弁152と、これらを連結するアーム体153と、を有するボールタップ機構150、および、水道水を下限水位より下に導水する導水管104、を備え、開閉弁152は補水口131に取付け、ボール151は補水口131に対向する筐体側面側に位置させ、アーム体153はボール浮力に基づくトルクにより開閉弁152を作動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭用貯水タンクに関し、特に、風呂水や雨水を雑用水として用いる簡便な構成の家庭用貯水タンクに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から風呂の残り湯(以下適宜風呂水と称する)は、その量が多いため、例えば電動ポンプなどを用いて洗濯機に供給するなどの再利用がおこなわれている。しかしながら、風呂水は、入浴剤を入れることもあり、必ずしも洗濯用水としては好適でない場合があり、また、近年の全自動洗濯機では初めから利用することができない場合もある。
【0003】
また、仮に、利用できる場合であっても、すすぎには事実上水道水が用いられ、風呂水を全部使い切ることは希である。すなわち、風呂水は、再利用されても利用率は必ずしも高くないという問題点もあった。
【0004】
また、実際、家庭で用いられる水道水の使用量の最も多いのは、水洗トイレである。従って、近年の環境意識の高まりを考慮すれば、水洗トイレに用いる水を少なくすることが重要である。
【0005】
また、従来から、雨水を貯めるなどの家庭用の貯水タンクは存在しているが、単に貯めるだけであり、仮にトイレ用の水として利用するにしても、しばらく雨が降らなかった日が続くと、トイレに水を流せなくなるという潜在的な問題点もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−270500号
【特許文献2】特開2006−077531号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、水洗トイレ用等の雑用水を涸らすことなく貯水し、安価に製造可能な家庭用貯水タンクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の家庭用貯水タンクは、風呂水または雨水(以下利用水と称する。)を貯めてトイレ用水、園芸散水用水、その他の雑用水として利用するための家庭用貯水タンクであって、筐体上部から利用水を供給する利用水供給口と、筐体上部から水道水を補水する水道水補水口と、水道水供給口より下の筐体上部に設け、剰余の水を排水して水位の上限を規定する剰余水排水口と、筐体底最下部に開口し雑用水を出水する雑用水出水口と、を具備し、更に、ボールと、開閉弁と、ボールと開閉弁とを連結するアーム体と、を有するボールタップ機構、および、開閉弁から補水される水道水を下限水位より下へ導水する導水管、を備え、開閉弁は水道水補水口に取付け、ボールは水道水補水口に対向する筐体側面側に位置させ、アーム体はボール浮力に基づくトルクにより開閉弁を作動させることを特徴とする。
【0009】
すなわち、請求項1にかかる発明は、適宜補水するボールタップ機構を備え、長いアーム体によりトルクを稼ぐので、小さな浮力のボール(浮子)、すなわち、汎用品ないし市販の浮力体を利用したボールを構築でき、また、小さなボールであっても、導水管により補水の際の水面揺れによる開閉弁の誤作動を防止できるので、簡便な構成であって家庭用途の普及の目安となる製品値段を低廉化することが可能となる。
【0010】
なお、筐体は、直方体であっても円筒体であってもよく、筐体上部とは、上面に限らず側面上部も含まれるものとする。なお、ボールタップ機構は、利用水が少なくなった場合に補助的に水道水を補水するものであるので、開閉弁の作動水位は、例えば側面最下部から10cm上で開弁し、側面最下部から20cm上で止弁させ、満水に近いところまで補水させないように適宜設定する。開閉弁の弁機構は、ボール位置ないし浮力に応じて開閉されるものであれば特に限定されない。
【0011】
請求項2に記載の家庭用貯水タンクは、請求項1に記載の家庭用貯水タンクにおいて、筐体底面は、雑用水出水口へ向けて角度を付けて形成したことを特徴とする。
【0012】
すなわち、請求項2にかかる発明は、水の停留部分をなくし、沈降付着しやすい水垢の原因物質を先に排水することが可能となり、メンテナンス回数を減らすことができる。なお、四角錐形状等であれば、角の部分で乱流が発生し、洗浄効率を高めることができる。
【0013】
請求項3に記載の家庭用貯水タンクは、請求項1または2に記載の家庭用貯水タンクにおいて、アーム体は、その接続角度を変えられる二本の棒体であって、一方はボールから略鉛直上に延伸し、筐体側面に、ボールから延伸する棒体を挿通して棒体の鉛直姿勢を保持する環体を取り付けたことを特徴とする。
【0014】
すなわち、請求項3に記載の発明は、アーム体を簡便な構成として市販のボールタップ開閉弁を利用したボールタップ機構を構築できると共に、ボールの停留位置を安定化させることが可能となる。
【0015】
なお、接続角度を自由に変えられるとは、例えば、二本の棒体の片端を環として互いを連結する構造を挙げることができる。
【0016】
請求項4に記載の家庭用貯水タンクは、請求項1,2または3に記載の家庭用貯水タンクにおいて、筐体上面面積の30%以上を開口し、当該開口部分を蓋する上蓋を設けたことを特徴とする。
【0017】
すなわち、請求項4にかかる発明は、内面の点検、清掃を簡便におこなうことが可能となる。また、災害時等では、上面から雑用水を簡便に掬い出すことができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、水洗トイレ用等の雑用水を涸らすことなく貯水し、安価に製造可能な家庭用貯水タンクを提供することが可能となる(請求項1)。また、水の停留部分をなくし、沈降付着しやすい水垢の原因物質を先に排水することが可能となり、メンテナンス回数を減らすことができる(請求項2)。また、アーム体を簡便な構成として市販のボールタップ開閉弁を利用したボールタップ機構を構築できると共に、ボールの停留位置を安定化させることが可能となる(請求項3)。また、内面の点検、清掃を簡便におこなうことが可能となる(請求項4)。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の家庭用貯水タンクの側断面図である。
【図2】図1と90度異なる方向から見た本発明の家庭用貯水タンクの側面図である。
【図3】本発明の家庭用貯水タンクの上蓋を外した平面図である。
【図4】貯水タンクを用いたシステム構成例である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。ここでは、風呂の残り湯を再利用する態様について説明する。
図1は、本発明の家庭用貯水タンクの側断面図である。図2は、図1と90度異なる方向から見た本発明の家庭用貯水タンクの側面図である。図3は、本発明の家庭用貯水タンクの上蓋を外した平面図である。なお、大きさも例示した。また、図では適宜説明の便宜上、構成を省略している。
【0021】
貯水タンク100は、ステンレス製の箱形状であり、底面101が出水口111へ向け錐形(切頭四角錐)に形成され、上面102は、中央部分が大きく開口し、フチの形成された上蓋121を嵌めるべく開口部の周囲に立ち上がり122を設けたものである。
【0022】
底面101に傾きを付けたのは、湯垢や汚れなどの不純物は、次第に沈降していくため、より早く排出させ、また、水流による勢いおよび四角錐の角部にできる乱流により、自浄効果をもたせ、極力底面101に汚れが付着しないようにするためである。傾きにより、タンクの清掃回数を低減することが可能となる。
【0023】
上蓋121にフチが設けてあるので、例えば屋外に置かれる場合であっても、埃や虫の進入を防ぐことができる。この上蓋121は、上面102の面積の30%以上の面積を有するようにする。図示した例では、上蓋121一辺の長さが、上面102一辺の6割程度の長さである。このように広口とすることで、タンクの清掃作業を楽におこなうことができる。
【0024】
上面102には、また、風呂水を導入する供給口123が設けられている。風呂の排水管を延伸させて供給口123に接続するようにする。なお、図示は省略するが、供給口123にはストレーナを設け、髪などの流入を防止する。
【0025】
貯水タンク100の4つの側面103のうちの一つの側面103aの上部には、水道水を補水する補水口131が設けられ、ここに水道管が接続される。内側には、ボールタップ機構150を設け、貯め込んだ風呂水が使用されて水位が低くなったときだけ、水道水が供給されるようにしている。ボールタップ機構150については後述する。
【0026】
側面103aには、また、排水口132が設けられ、外側に配水管が接続される。排水口132は、側面103aの上部に位置しつつ、補水口131より下の位置としている。これは、タンク容量以上の水が供給される場合に、オーバーフローを生じさせないためであり、排水口132によってタンク内水位の上限が規定される。なお、排水口132を補水口131より下に位置させるのは、水道水側への水の逆流を防止するためである。
【0027】
次に、ボールタップ機構150について説明する。ボールタップ機構150は、ボール151と、開閉弁152と、これらを連結するアーム体153と、を有する。
【0028】
開閉弁152は、補水口131に取り付けられる。なお、開閉弁152は、ボール高さ(水位)に連動して水道水を供給し、一定水量が補水されまたは所定水位まで水面が上昇したときに供給を止めるものであれば特に限定されない。
【0029】
アーム体153は、開閉弁152に接続する第1棒161と、ボール151に取り付ける第2棒162とにより構成される。第1棒161は、側面103aに対向する側面103b側へ向けて延伸し、第2棒162は、側面103bと略平行に鉛直に垂れた状態となっている。
【0030】
棒同士の接合は、第1棒161の先端が穴を上下に向けた環構造であって、第2棒162の先端をこの環に挿入し、環を挟んで若干間隙をもたせて上下をボルト留めする。これにより簡便な構成であってその接合角度を変えることが可能となる。すなわち、水位の変化に追従して第2棒162が下降(上昇)すると、第1棒161が開閉弁152を開ける(閉じる)こととなる。
【0031】
ここで、第1棒161の長さが長いため、ボール151の浮力が小さなものであってもトルクを稼ぐことができる。すなわち、ボール151の採用自由度を高めることができ、ひいては、開閉弁152の採用自由度を高めることができる。アーム体153の構成も簡便なものであるので、結局のところ、ボールタップ機構150の設計自由度が増し、貯水タンク100を安価に提供できることとなる。
【0032】
また、貯水タンク100には、ボールタップ機構150をより安定的かつ正常に動作させるため、開閉弁152からの水道水を下限水位より下に導水する導水管104が備わっている。これにより、例えばボール151が小さく、水面の波を拾って上下に大きく振れるようなものであっても、波立ちがほとんど生じないので、採用が可能となる。なお、この下限水位とは、ボールタップ機構150の開弁作動水位と言い換えることができる。
【0033】
また、第2棒162の鉛直姿勢ないしボール151の位置を安定させるべく、側面103bには、アイボルト105を設け、ここに第2棒162を挿通させている。図ではアイボルト105は一箇所であるが、使用の態様によっては2箇所取り付けるようにしても良い。
【0034】
風呂の残り湯を約200リットルとし、これを再利用するとすれば一月に約6トンの節水が実現できる(図示した大きさ例では、200リットル以上の貯水が可能である)。これにより各家庭においては、水道使用量(上下水道)の低減が図れ、また、水道局においては、下水が減少するので、処理管理費の低減が図れるため、水道料金を下げることも可能となる。
【0035】
貯水タンク100は、以上の構成であるが、これに限定されない。例えば、タンクを円筒形状としても良いし、第2棒162をより長くしてトルクを稼ぐべく対角上に亘らせるようにしても良い。供給口123から取り込む水は、風呂水ではなく、雨水としても良いし、雨水と風呂水とを両方利用できるようにしても良い。また、供給口123から筒体を延伸させ、下限水位以下から風呂水を供給するようにしても良い。
【0036】
図3は、貯水タンク100を用いたシステム構成例である。図では、一般家屋2階に浴槽が設けられている場合を例示している。図示したように、貯水タンク100を一階に設置し、自然落水によって風呂の残り湯をため込む。出水口111から延伸するチューブは、トイレタンクに連結し、風呂の残り湯をトイレ用水として再利用することができる。なお、使用の態様により、ポンプによりトイレタンクへ送水するようにしても良い。また、風呂が一階にある場合は、貯水タンク100を地下に設けるようにしても良いし、適宜ポンプを介在させ、一階(屋外)に設置するようにしても良い。
【0037】
以上説明したように本発明によれば、単なる貯水タンクと異なり、ボールタップ機構を設けて、補水を必要時に適量おこない、雑用水を涸らすことなく貯水できる。また、複雑な構成を採用せず、市販のボールタップ機構(例えばトイレタンク用)を利用できるなど、製品設計自由度が高いので、安価に提供することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
貯水タンク100に貯める水は、トイレ用水の他、園芸散水用水、その他の雑用水として利用することができる。
【0039】
貯水タンク100は、上蓋121を大きくとってあるので、例えば、停電し、かつ、断水したときであっても、上蓋121を開け、貯水されている水を簡便に利用できる。
【符号の説明】
【0040】
100 貯水タンク
101 底面
102 上面
103 側面
104 導水管
105 アイボルト
111 出水口
121 上蓋
122 立ち上がり
123 供給口
131 補水口
132 排水口
150 ボールタップ機構
151 ボール
152 開閉弁
153 アーム体
161 第1棒
162 第2棒




【特許請求の範囲】
【請求項1】
風呂水または雨水(以下利用水と称する。)を貯めてトイレ用水、園芸散水用水、その他の雑用水として利用するための家庭用貯水タンクであって、
筐体上部から利用水を供給する利用水供給口と、
筐体上部から水道水を補水する水道水補水口と、
水道水供給口より下の筐体上部に設け、剰余の水を排水して水位の上限を規定する剰余水排水口と、
筐体底最下部に開口し雑用水を出水する雑用水出水口と、
を具備し、
更に、
ボールと、開閉弁と、ボールと開閉弁とを連結するアーム体と、を有するボールタップ機構、および、
開閉弁から補水される水道水を下限水位より下へ導水する導水管、
を備え、
開閉弁は水道水補水口に取付け、ボールは水道水補水口に対向する筐体側面側に位置させ、アーム体はボール浮力に基づくトルクにより開閉弁を作動させることを特徴とする家庭用貯水タンク。
【請求項2】
筐体底面は、雑用水出水口へ向けて角度を付けて形成したことを特徴とする請求項1に記載の家庭用貯水タンク。
【請求項3】
アーム体は、その接続角度を変えられる二本の棒体であって、一方はボールから略鉛直上に延伸し、
筐体側面に、ボールから延伸する棒体を挿通して棒体の鉛直姿勢を保持する環体を取り付けたことを特徴とする請求項1または2に記載の家庭用貯水タンク。
【請求項4】
筐体上面面積の30%以上を開口し、当該開口部分を蓋する上蓋を設けたことを特徴とする請求項1,2または3に記載の家庭用貯水タンク。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate