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家禽における孵化率向上のためのカンタキサンチン及び/又は25−OHD3の使用
説明

家禽における孵化率向上のためのカンタキサンチン及び/又は25−OHD3の使用

本発明は、家禽において、種鶏の孵化率及び受精率を向上させるため及び胚死亡率を低下させるための、カンタキサンチン及び/又は25−ヒドロキシビタミンD3(25−OH D3)の使用に関する。とりわけ、本発明は、家禽における孵化率を向上させるための、飼料又は動物用組成物の製造における、カンタキサンチン及び/又は25−ヒドロキシカンタキサンチンの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[技術分野]
本発明は、種鶏孵化率を向上させるための、カンタキサンチン及び/又は少なくとも1つのビタミンD代謝物、好ましくは25−ヒドロキシビタミンD3(25−OH D3)の使用に関する。とりわけ、本発明は、家禽において孵化率を向上させるための飼料又は動物用組成物の製造における、カンタキサンチン及び/又は25−ヒドロキシビタミンD3の使用に関する。
【0002】
[背景技術]
繁殖期の間、卵の受精率及び胚の孵化率を最大限にするため、胚への効果的な栄養の移行には、種鶏の最適な栄養状態が必須である。
【0003】
本発明によると、カンタキサンチン又は25−OH−D3、場合によっては両栄養素の組み合わせの有効量をニワトリに投与することによって、ニワトリの繁殖における問題を排除するか又は実質的に改善し得ることが分かった。
【0004】
今回、出願者らは、驚くべきことに、母体内補給を介して供給されるカンタキサンチン又は25−OH−D3などの必須栄養素が胚中で比較的高濃度であることが、孵化率、受精率向上及び胚発生の第一段階(first phase)での胚死亡率低下に関連することを見出した。
【0005】
トリシュ(Tritsch)ら(米国特許出願公開第2003/0170324号明細書)は、少なくとも、5%〜50%(wt/wt)の量の油中溶解25−OH D3及び抗酸化剤の飼料プレミックス組成物、25−OH D3及び油の小滴を封入した薬剤ならびに栄養添加物(例えばビタミンD3)を開示する。このプレミックスは、家禽、ブタ、イヌ又はネコの飼料に添加することができる。この組成物は、25−OH D3を酸化に対して安定化させる。
【0006】
シモーズ−ヌーンズ(Simoes−Nunes)ら(米国特許出願公開第2005/0064018号明細書)は、動物飼料に対して25−OHビタミンD3及びビタミンD3の組み合わせを添加することを開示する。特に、約10μg/kg〜約100μg/kgの25−OHビタミンD3及び約200IU/kg〜約4,000IU/kgのビタミンD3をブタ飼料に添加する。この添加によって、ブタの骨強化が促進される。
【0007】
スターク(Stark)ら(米国特許第5,695,794号明細書)は、脛骨の軟骨形成不全への効果を改善するために25−OHビタミンD3とビタミンD3との組み合わせを家禽飼料に添加することを開示する。
【0008】
ボレンステイン(Borenstein)ら、米国特許第5,043,170号明細書は、卵の強度ならびに産卵鶏及び老鶏(older hens)の肢の強度を向上させるための、ビタミンD3と、1−α−ヒドロキシコレカルシフェロール又は1α,25−ジヒドロキシコレカルシフェロールのいずれかとの組み合わせを開示する。
【0009】
フレシュナー−バラク(Fleshner−Barak)(国際公開第03/007916号パンフレット)は、ビスホスホネート化合物と、1,25−ジヒドロキシビタミンD3又は24,25−ジヒドロキシビタミンD3又は25−OHビタミンD3などの天然ビタミンD誘導体との投与を開示する。
【0010】
ダイフォティス(Daifotis)ら(国際公開第03/086415号パンフレット)は、少なくとも1つのビスホスホネート化合物と、約100IU〜約60,000IUのビタミンD2及び/又はビタミンD3の非活性化代謝物との組み合わせにより、骨吸収を抑制することを開示する。
【0011】
上述の文書において、カンタキサンチン及び25−OH D3又はそれらの組み合わせの使用が、驚くべきことに、孵化率を向上させるのに有効であることは、教示又は示唆されなかった。
【0012】
[発明の詳細な説明]
本明細書及び特許請求の範囲を通じて使用される場合、次の定義が適用される。
【0013】
「ビタミンD代謝物」は、例えば25−ヒドロキシビタミンD3、1,25−ジヒドロキシビタミンD3又は24,25−ジヒドロキシビタミンD3のような、あらゆるビタミンDの代謝物を意味する。
【0014】
「25−OH D3」は、具体的に25−ヒドロキシビタミンD3を指す。
【0015】
「家禽」には、シチメンチョウ、アヒル及びニワトリ(以下に限定されないが、ブロイラー雛、産卵鶏、種鶏を含む)が含まれるものとする。
【0016】
カンタキサンチン及び25−OH D3は、任意のソースから得ることができ、その組成物は、従来技術を用いて調製され得る。
【0017】
第一の態様において、孵化率、受精率を向上させ、胚発生の第一段階(first phase)での胚死亡率を低下させるための栄養素としてカンタキサンチン又は25−OH D3及びそれらの組み合わせを投与するための、家禽での使用に適切な1つ以上の飼料組成物を提供する。
【0018】
第二の態様において、約10μg/kg〜約100μg/kgの25−OH D3及び/又は約2〜100ppm、好ましくは2〜10ppmのカンタキサンチンを含む家禽飼料を提供する。
【0019】
別の態様において、孵化率、受精率を向上させ、胚発生の第一段階(the first phase)での胚死亡率を低下させるために、カンタキサンチン及び/又は25−OH D3を家禽種鶏に投与する方法を提供する。
【0020】
家禽における孵化率を向上させるための方法には、このような処置を必要とする動物に、約2ppm〜100ppm、好ましくは2〜10ppmの量のカンタキサンチン及び/又は約10μg/kg〜約100μg/kgの量の25−OH D3を投与することが含まれる。
【0021】
別の態様において、25−ヒドロキシビタミンD3及びカンタキサンチンを含む、家禽飼料用のプレミックス組成物を提供する。
【0022】
カンタキサンチン及び25−ヒドロキシビタミンD3は、飼料と一緒に適切に投与される。飼料という用語は、本明細書中で使用される場合、固形及び液体飼料の両方ならびに飲料水などの液状飲料を含む。特に、本発明の成分は、その他のミネラル、ビタミン、アミノ酸及び微量元素を含有するプレミックスに調製粉末として添加することができ、これを標準的な動物飼料に添加し、その中で均一に行きわたるように完全に混合する。
【0023】
本発明による家禽飼料の製造において、約2ppm〜100ppm、好ましくは2〜10ppmのカンタキサンチン及び、必要に応じて、約10μ/kg〜約100μg/kgの25−ヒドロキシビタミンD3を、標準的な家禽飼料に添加する。あるいは、これらの活性成分をより高濃度で標準的な飼料成分に添加することによって、このような標準的な飼料成分に基づいて飼料プレミックスを調製し得る。
【0024】
本発明によると、カンタキサンチン化合物は、商標ロビミックス(ROVIMIX)(登録商標)Hy−D(登録商標)1.25%として入手可能であり、カンタキサンチンは商標カロフィル(CAROPHYLL)(登録商標)レッド(Red)として入手可能である。
【0025】
本発明によると、本組成物が、次の成分:ビタミンA、ビタミンE、ビオチン、銅(例えばCuSOとして)、亜鉛(例えばZnSOとして)、コバルト(例えばCoSOとして)、セレン(例えばNaSeOとして)、ヨウ素(例えばKIとして)、マンガン(例えばMnSOとして)及び/又はカルシウム(例えばCaSOとして)の1つ以上を含有する場合、さらに有利である。
【0026】
本発明をより詳細に説明するために次の非限定的な実施例を提供する。
【0027】
[実施例1]
ブロイラー鶏の生産的及び繁殖的発展におけるカロフィルレッド(カンタキサンチン)の効果
[材料及び方法]
この実験において、360羽の雌及び36羽の雄ブロイラー鶏を使用した(全て45週齢、Cobb500系統)。これらのニワトリを、それらの個々の処置群(体重及び各回の均一性に従う。)でまとめて飼育した。
【0028】
[予備実験期−第37週〜第45週]
予備実験期の間、これらのニワトリに対して、飼育者手引書(breeders’guide)における、推奨される取り扱い及び給餌手順を実施した。各飼育箱中のニワトリの受精率を評価するために、孵卵セッションを1週間実施し、孵化しなかった卵において胚診断を使用して、各飼育箱における受精率%を調べた。各飼育箱に処置を割り振る際、受精率のレベルを考慮し、試験開始時に全ての処置群が同レベルの受精率となるようにした。
【0029】
[実験期間−第46週〜第66週]
この実験期間の開始時に、全てのニワトリの体重測定を行い、これらのニワトリが処置(表1)を受けている期間中、これを28日ごとに繰り返した。この実験中、毎日の産卵について情報を収集した。これらのニワトリの試料を週1回の頻度で体重測定した。
【0030】
[給餌]
これらのニワトリに与えた餌は、試験対象製品を添加した、ブロイラー鶏用の標準的な飼料であった。この飼料は、これらのニワトリの発達段階に関連する全ての栄養要件及び飼育者手引書(breeders’guide)の推奨に合致していた。この飼料は、トウモロコシ及びダイズフスマを用いた、完全な植物由来物であった(付録1、2及び3)。
【0031】
【表1】



【0032】
[実験計画]
本実験計画は、完全に無作為であり、1群あたり30羽の雌及び3羽の雄ニワトリとして、6群に2種類の処置を施した。
【0033】
[方法]
産卵率を毎週計算した。卵の重量、比重、卵の平均重量、卵黄重量、卵白重量及び卵黄の色調を評価するために、任意の所定の日に回収した、孵卵に適切とみなされなかった全ての卵を使用した。1065;1070;1075;1080;1085;1090及び1095の濃度の食塩水中での卵の浮上により、比重を調べた。精密天秤ばかり(0.001g)を用いて、卵、卵黄及び卵白の重量測定を行った。DSMニュートリショナル・プロダクツ(DSM Nutritional Products)(登録商標)からのカラーチャートを用いて、卵黄の色調を調べた。
【0034】
孵化(hatching)、孵化率(hatchability)、受精率及び胚死亡率を評価するために、卵を毎日回収した。次に、これらの卵を分類し、対応する飼育箱の番号を付した。孵卵に適切とみなされなかった卵は、温度及び湿度調節された空調室で、最長で7日間保管した。多段式孵卵器中で孵卵を行い、第18日に、卵を育雛器に移した。第21日に、雛を育雛器から取り出し、ワクチン接種及び分類を行った。次に、受精率及び胚死亡の段階を評価するために、孵化しなかった卵に対して胚診断を行った。
【0035】
[統計学的分析]
データを得た後、差異分析を行い、標準偏差を計算した。統計プログラムSASを用いて、これらの統計学的処理を行った。
【0036】
[結果]
【0037】
【表2】



【0038】
【表3】



【0039】
【表4】



【0040】
【表5】



【0041】
【表6】



【0042】
【表7】



【0043】
【表8】



【0044】
【表9】



【0045】
【表10】



【0046】
[実施例2]
ブロイラー雌種鶏におけるカンタキサンチン及び25−OH D3添加の試験
[材料及び方法]
この試験は、ロビミックス(登録商標)Hy−D(登録商標)を添加して、実施例1に従い行った。実施例2での処置は次のとおり:
T1−対照餌
T2−対照餌+カロフィルレッド60ppm
T3−対照餌+ロビミックス(登録商標)Hy−D(登録商標)69ppm
T4−対照餌+カロフィルレッド60ppm+ロビミックス(登録商標)Hy−D(登録商標)69ppbであり、1回あたり40羽のブロイラー種鶏及び4羽の若雄を用いて、1処置あたり6回繰り返した。
【0047】
産卵、受精率及び孵化率を毎週記録する。その結果を表11で示す。このデータから、ロビミックス(登録商標)Hy−D(登録商標)及びカンタキサンチンに対する良好な反応が示される。
【0048】
【表11】




【特許請求の範囲】
【請求項1】
家禽において、孵化率及び受精率を向上させるため及び胚死亡率を低下させるための、カンタキサンチン及び/又は少なくとも1つのビタミンD代謝物の使用。
【請求項2】
前記ビタミンD代謝物が25−ヒドロキシビタミンD3である、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
家禽における孵化率を向上させるための、飼料又は動物用組成物の製造における、カンタキサンチン及び又は25−ヒドロキシビタミンD3の使用。
【請求項4】
約10μg/kg〜約100μg/kgの25−ヒドロキシビタミンD3と、約2〜100ppm、好ましくは約2ppm〜10ppmのカンタキサンチンとを含む家禽飼料の製造における、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
【請求項5】
孵化率及び受精率を向上させるため及び胚死亡率を低下させるための処置を必要とする動物に、約2ppm〜100ppm、好ましくは2ppm〜10ppmの量のカンタキサンチン及び/又は約10μg/kg〜約100μg/kgの量の少なくとも1つのビタミンD代謝物を投与することを含む、家禽において、孵化率及び受精率を向上させるため及び胚死亡率を低下させるための方法。
【請求項6】
前記ビタミンD代謝物が25−ヒドロキシビタミンD3である、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
カンタキサンチン及び25−ヒドロキシビタミンD3が一緒に投与される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
孵化率を向上させるための、種鶏飼料用の、25−ヒドロキシビタミンD3及びカンタキサンチンを含む、プレミックス組成物。

【公表番号】特表2012−509253(P2012−509253A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−535997(P2011−535997)
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【国際出願番号】PCT/EP2009/064963
【国際公開番号】WO2010/057811
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(503220392)ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. (873)
【Fターム(参考)】