説明

容器のラベル検査装置

【課題】容器が搬送中に回転し、容器の正面がカメラ方向に向いていない場合であっても、ラベルが正常に取り付けられているか否かを判定できる容器のラベル検査装置を提供する。
【解決手段】前面に偏光フィルタを有し、容器1および容器に取り付けられたラベル2を偏光フィルタを介して照明する第1照明3A,3Bと、容器の1つの面を照明する第2照明4と、第1照明および第2照明により照明されて容器1およびラベル2で反射した反射光を撮像するCCDカメラ5と、CCDカメラで得られた画像を処理する画像処理装置6とを備え、CCDカメラは前面に偏光フィルタを有し、第1照明とCCDカメラとによって、ラベルの直接反射光を消してラベルの拡散反射光による画像を形成するとともに、第2照明とCCDカメラとによって、容器1の1つの面からの直接反射光による画像を形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器のラベル検査装置に係り、特に角型のペットボトル等の容器に各種の色や文字が印刷されたラベルが正常に取り付けられているか否かを検査する容器のラベル検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、飲料が充填されたペットボトル等の容器に、各種の色や文字が印刷されたラベル(シュリンクラベル等)を取り付けることが行われている。この場合、角型のペットボトルでは、ラベルを取り付けるときに、ラベルが横にずれる横ずれと呼ばれるラベルの取付不良が生ずることがある。そのため、ペットボトルの正面をカメラにより撮像し、ラベルの横ずれの有無を検査し、ラベルの横ずれがひどい場合には、当該ペットボトルをラベルの取付不良として排除している。
【0003】
ラベルの横ずれ検査は、角型のペットボトルがカメラに対して正面を向いて搬送されていると想定し、想定されたボトルの正面を撮像し、得られた画像からボトルのエッジを検出してボトルの中心を見出し、ラベルの特徴的な部分がボトルの中心から右側もしくは左側にずれていることを検出するための検査エリアを設定することにより行っている。
【0004】
図6は、カメラにより撮影された画像に検査エリアを設定してラベルの横ずれを検査する従来の検査方法を示す模式図である。図6(a)および図6(b)に示すように、角型のペットボトルのエッジeもしくはキャップのエッジeを検出してボトル中心(検査エリア中心)であるセンターラインCLをみつけ、これから小さな長方形のエリアである検査エリアIA1,IA2を設定する。図6(a)および図6(b)に示す画像においては、角型のペットボトルの特徴的な部分Kが検査エリアIA1,IA2にかかるか否かを判定し、かかった時は、ラベルの横ずれがあると判定してラベル取付不良の扱いにする。図6(a)に示す画像においては、特徴的な部分Kがいずれの検査エリアにもかかっていないため、良品と判定される。図6(b)に示す画像においては、特徴的な部分Kが検査エリアIA2にかかっているので、ラベルの横ずれがあると判定される。ところがラベルの横ずれがない正常品でもボトルが回転してしまうと、上記検査エリアは、ボトルの正面の中心を基準としたものではなく、回転後のボトルの中心を基準として設定されてしまう。そうすると、正常なラベル貼り付けであっても、特徴的な部分Kが検査エリアIA1又はIA2にかかってしまい、ラベルの横ずれがあると判定されてラベル取付不良の扱いになってしまう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
角型のペットボトルが回転していないで、ボトルの正面がカメラの方向に向いている場合には、図6(a)に示すように、従来の方法でも問題が生じない。ところが、ラベルの取付位置が正常であっても、図6(b)に示すように、ボトル自体が回転してしまうと、従来の方法による検査エリアの設定では、ボトルの正面でなく側面をエッジeとしてとらえてしまうので、ボトルの正面の中心から側面部の範囲だけ中心がずれてしまう。そうすると、正常なラベル貼付であっても、特徴的な部分Kが検査エリアIA1又はIA2にかかってしまい、ラベルの横ずれがあると判定されてしまう。
【0006】
本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、容器が搬送中に回転してしまい、容器の正面がカメラの方向に向いていない場合であっても、ラベルが正常に取り付けられているか否かを判定できる容器のラベル検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の目的を達成するため、本発明の容器のラベル検査装置は、四角形断面又は略四角形断面を有する角型の容器を搬送している間に、容器にラベルが正常に取り付けられているか否かを検査する容器のラベル検査装置であって、前面に偏光フィルタを有し、容器および容器に取り付けられたラベルを偏光フィルタを介して照明する第1照明と、容器の1つの面を照明する第2照明と、前記第1照明および第2照明により照明されて容器およびラベルで反射した反射光を撮像するCCDカメラと、前記CCDカメラで得られた画像を処理する画像処理装置とを備え、前記CCDカメラは前面に偏光フィルタを有し、前記第1照明と該CCDカメラとによって、ラベルの直接反射光を消してラベルの拡散反射光による画像を形成するとともに、前記第2照明と前記CCDカメラとによって、容器の1つの面からの直接反射光による画像を形成したことを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、2系統の照明、すなわち、第1照明と第2照明を配置することにより、偏光フィルタを入れた第1照明でラベルを照らし出す。そして、第2照明で、容器およびラベルの下部を照らす。第1照明は偏光フィルタを介して容器を照明するとともに偏光フィルタを有したCCDカメラで受光することによって、ラベルからの直接反射光がなく、ラベルからの拡散反射光がCCDカメラの受光部に入射するようにして、ラベル全体を浮き出させる。一方、第2照明は容器およびラベルの下部に直接入射して、容器およびラベルの下部からの直接反射光がCCDカメラに入射するようになる。容器およびラベルの下部の直接反射光の画像は、第2照明の位置と大きさを適宜設定して容器のカメラ側の面だけが映るようにしているので、この画像の中心を画像処理で割り出して中心線(センターライン)を求めることができる。
【0009】
本発明の1態様によれば、前記画像処理装置は、前記容器の1つの面からの直接反射光による画像に基づいて容器の1つの面のエッジ(端部)を求め、この求めたエッジ(端部)から容器の1つの面の中心線(センターライン)を求め、この求めた中心線(センターライン)から前記画像中に検査エリアを設定することを特徴とする。
【0010】
本発明の1態様によれば、前記容器の1つの面は、前記ラベルが他の部分とは識別可能な特徴的な部分を有しているラベルの面に一致していることを特徴とする。
【0011】
本発明の1態様によれば、前記画像処理装置は、前記ラベルの特徴的な部分が前記検査エリアにかかるか否かを判定し、ラベルの横ずれを判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、容器が搬送中に回転してしまい、容器の正面がカメラの方向に向いていない場合であっても、ラベルが正常に取り付けられているか否かを判定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に係る容器のラベル検査装置の実施の形態を図1乃至図5を参照して説明する。
図1は本発明に係る容器のラベル検査装置の基本構成を示す斜視図である。図1に示すように、ペットボトルからなる容器1の胴部にはラベル2が巻き付けられている。ペットボトルからなる容器1は、概略四角形の断面を有している。また、ラベル2には各種の色(白、黒、茶色等)や文字が印刷されている。
容器のラベル検査装置は、コンベヤ10によって搬送される容器1の斜め前方および斜め後方に配置された照明3A,3Bと、容器1の直前方に配置された照明4と、容器1の前方に配置されたCCDカメラ5と、CCDカメラ5で得られた画像を処理する画像処理装置6とを備えている。
【0014】
図1に示すように、本発明の容器のラベル検査装置は、2系統の照明、すなわち、照明3A,3Bと照明4と、1台のCCDカメラ5とを備えている。本検査装置においては、カメラは共通の1台のカメラからなるが、2系統の照明はそれぞれ機能が異なるため、図2においては照明3A,3BとCCDカメラ5を1つのセットとして図示し、照明4とCCDカメラ5をもう1つのセットとして図示する。
【0015】
図2(a)は搬送される容器1に対する照明3A,3BとCCDカメラ5の配置関係を示す平面図であり、図2(b)は搬送される容器1に対する照明3A,3BとCCDカメラ5の配置関係を示す立面図である。図2(a)に示すように、コンベヤ10によって搬送される容器1の正面1Fを基準として、斜め前方に照明3Aが配置され、斜め後方に照明3Bが配置され、前方にCCDカメラ5が配置されている。図2(b)に示すように、照明3A,3Bは、容器1の全体が照明できるように、容器のキャップ部近傍から容器の底部まで延びている。そして、照明3A,3Bには、偏光フィルタ7を設けている。
【0016】
図2(c)は搬送される容器1に対する照明4とCCDカメラ5の配置関係を示す平面図であり、図2(d)は搬送される容器1に対する照明4とCCDカメラ5の配置関係を示す立面図である。図2(c)に示すように、コンベヤ1によって搬送される容器1の正面1Fを基準として、直前方に照明4が配置され、照明4より後方にCCDカメラ5が配置されている。図2(d)に示すように、照明4は、容器1の下部を主として照明できるように、容器1の斜め下方に配置されている。
【0017】
本発明においては、図2(a)〜図2(d)に示すように2系統の照明、すなわち、照明3A,3Bと照明4を配置することにより、偏光フィルタ7を入れた照明3A,3Bでラベル2を照らし出す。CCDカメラ5のレンズの手前にも偏光フィルタ8を設け、偏光フィルタ7付きの照明3A,3Bと偏光フィルタ8付きのCCDカメラ5とにより、ラベル上での照明の直接反射光を消してラベル全体を浮きたたせる画像を形成するようにしている。
そして、もう一つの照明4で、容器1およびラベル2の下部を照らし、容器1およびラベル2からの直接反射光をCCDカメラ5で撮像する。すなわち、照明4は、長方形の拡散板を通した面照明であり、角型の容器1の正面下部を照明し、容器1の正面下部からの直接反射光をCCDカメラ5により撮影するようにしている。この場合、照明4が横に長すぎると、角型の容器1の側面(斜めの部分)に照明が当たり、この容器側面からの直接反射光がCCDカメラ5に入射する場合があるので好ましくない。照明4が短すぎると、少し容器1が回転しただけでも容器1の正面下部からの直接反射光が途切れる場合があるので、照明4の位置と大きさが重要な要素となる。
【0018】
コンベヤ10によって搬送される容器1が図2(a)および図2(c)に示す位置に到達したときに、照明3A,3B,4により容器1に投光し、容器1およびラベル2からの反射光をCCDカメラ5で撮像する。照明3A,3Bは偏光フィルタ7を介して容器1を照明するとともにCCDカメラ5は偏光フィルタ8を介して受光することによって、ラベル2からの直接反射光がなく、ラベル2からの拡散反射光がCCDカメラ5の受光部に入射するようにして、ラベル全体を浮き出させる画像が形成される。
次に、ラベル全体を浮き出させる画像について説明する。CCDカメラ側から照明を当ててラベル2を撮像すると手前のラベル面からは、側面もしくは斜めの面に較べると多量の光がCCDカメラ側に返ってくるため、手前のラベル面の画像を映すことができる。しかし、そのままではラベル面に直接映った照明像すなわち直接反射光が最も強く返ってくるため、均一なラベルの画像は得られない。そこで、照明3A,3Bに偏光フィルタ7を入れて、光の振動方向をある方向に絞ると、直接反射光は偏光面がちょうど90度ずれてレンズ側に入ってくる。同様にCCDカメラ5のレンズの前面に偏光フィルタ8を入れて、この振動方向の光だけを遮ると、ラベル面に直接映る照明像を消すことができる。
これとは別に、偏光された光がラベル面に当たって光が拡散すると偏光面が乱されるため、いろいろな方向に振動する光がレンズ側に入ってくるので、その一部がCCDカメラ5のレンズの前面の偏光フィルタ8を通過することができる。これはラベル面のどこでも同じ条件であるため、ラベル面全体を均一に撮像することができる。
【0019】
一方、照明4は容器1およびラベル2の下部に直接入射して、容器1およびラベル2の下部からの直接反射光がCCDカメラ5に入射するようになる。第2照明である照明4の直接反射光は、照明4に偏光フィルタを入れていないので、容器1およびラベル2の下部からの直接反射光はいろいろな振動方向を持った光であるため、CCDカメラ5のレンズの前面においた偏光フィルタ8を通過し、その直接反射光の画像が撮れる。
容器1およびラベル2の下部の直接反射光の画像は、照明4の位置と大きさを適宜設定して容器1のカメラ側の面すなわち正面だけが映るようにしているので、この画像の中心を画像処理で割り出してセンターラインを求める。この場合、多少容器が回転しても、センターラインは、容器のカメラ側の面の中心に位置しているので、このセンターラインを基準にラベルの横ずれを検査する検査エリアを設定する。
【0020】
ラベルの横ずれを検査する検査エリアは、ラベルが正常に位置していると暗くなっているところに明るいところがあったり、その逆であったりした場合に検出するようにしている。本実施形態では、本来暗いところに検査エリアを設定し、この検査エリアに明るいところがあるとラベルの横ずれがあるとしてラベルの横ずれを検出するようにしている。
【0021】
図3は、角型の容器1の四隅が面取されたコーナー部1Cを有する場合に、照明4から長方形の拡散板を通して容器1に面照明を行って容器1からの直接反射光がCCDカメラ5に入射する状態を示す模式的な平面図である。
角型の容器1の四隅が面取りされたコーナー部1Cを有する場合、容器1の回転がない場合には、図3(a)に示すように、コーナー部1Cを除いた容器正面1Fのみからの直接反射光がCCDカメラ5に入射する。コーナー部1Cは略45度に面取りされているので、直接反射光は横方向に反射してしまうためである。これにより、容器正面1Fの両端を見つけて、その中心を割り出す方法と、容器正面1Fの一端から所定の距離を加算して中心を割り出す方法とが可能となる。
容器正面1Fの幅を検知するために使用している照明4は、容器自体が多少回転しても検査でラベル取付不良と判定しないように、容器正面1Fの幅よりも若干広い幅となるように、その位置、大きさ等が調整されている。
【0022】
図3(b)に示すように、容器自体が若干回転したとすると、CCDカメラ5には回転後の容器正面1Fの直接反射光が入射するので、回転していない場合の容器の正面1Fの幅と比較して、その幅は若干短くなる。図3(b)に示すように、容器正面1Fの幅をL、回転角度をθとすると、回転後のボトルの容器正面1Fの幅はLcosθとなる。θ=0°(回転なし)であれば、CCDカメラ5で認識される容器正面1Fの幅は、正規の容器正面1Fと同じ幅(L)であるが、θ=10°であれば、Lcos10°=0.985Lとなり、その分中心がずれることになる。
【0023】
図3(c)に示すように、容器1が回転しすぎた場合(例えば45度)、CCDカメラ5には面取りされたコーナー部1Cからの直接反射光が入射するので、CCDカメラ5で認識される容器の幅は、容器正面1Fの幅と比較して極端に小さいので、容器の回転しすぎが検知できる。したがって、図3(c)に示す場合には、容器の回転しすぎとしてラベルの横ずれが検知できない対象物として排除することもできる。
実験の結果、容器の回転角度が10度以内であれば、容器正面1Fの中心のずれは1.5%以内の誤差であり、検査に関して全く問題はない。また角型のペットボトル等の角型容器をストレート型のトップチェーンコンベヤで搬送する際に、容器の回転角度が10度を超えることは殆どないので、搬送される容器のほぼ全品について、ラベルの横ずれの有無を検査できる。
【0024】
図4(a)乃至図4(c)は、図1および図2に示すように構成された容器のラベル検査装置によりペットボトルからなる容器1を撮像した画像に基づいて模式化した図である。図4(a)乃至図4(c)において、下側の図は、撮像の際の容器1の回転状態を示すために、容器1を底部から見た図である。
図4(a)乃至図4(c)に示すように、容器の画像中には、下部に帯状に白く光った部分がある。この部分の画像は、照明4により容器下部を照明して容器下部からの直接反射光をCCDカメラ5に撮影することにより得られたものである。画像処理装置6では、この部分の画像に基づいて容器正面1Fの両端を見つけて、その中心を割り出してセンターラインCLを求めることができる。図4(a)に示す例においては、容器1は回転していないため、センターラインCLは容器正面1Fの幅の中心と一致する。図4(b)に示す例においては、容器1が若干回転しているため、センターラインCLは容器正面1Fの幅の中心から少しずれることになる。図4(c)に示す例においては、画像において認識される容器の幅が極端に小さいので、容器の回転しすぎと判定され、ラベルの横ずれを判定するためのセンターラインCLは設定しない。
【0025】
画像処理装置6では、上述のようにして求めたセンターラインCLを基準にラベルの横ずれを検査する検査エリアIA1,IA2を設定する。本実施形態においては、検査エリアIA1,IA2は、本来、暗い画像の部分であるところに設定されている。したがって、画像処理装置6により、検査エリアIA1,IA2に明るいところがあると、ラベルの横ずれがあると判定する。図4(a)乃至図4(c)においては、「黒烏龍茶」として図示されている部分の周囲が明るい画像の部分BIになっている。この明るい画像の部分BIが検査エリアIA1又はIA2にかかるか否かを判定し、かかった場合に、ラベルの横ずれがあると判定する。
【0026】
図5(a)乃至図5(d)は、図1および図2に示すように構成された容器のラベル検査装置により角型のペットボトルからなる容器1を実際に撮像した画像である。図5(a)乃至図5(d)に示すように、容器の画像中には、下部に帯状に白く光った部分がある。この部分の画像は、照明4により容器下部を照明して容器下部からの直接反射光をCCDカメラ5に撮影することにより得られたものである。図5(a)乃至図5(d)においては、「黒烏龍茶」として図示されている部分の周囲が明るい画像の部分になっている。この明るい画像の部分が四角い検査エリア1又は2にかかるか否かを判定し、かかった場合に、ラベルの横ずれがあると判定する。図5(a)に示す例においては、容器は回転しておらず、ラベルは正常で良品と判定された。図5(b)に示す例においては、「黒烏龍茶」として図示されている部分の周囲が四角い検査エリア1にかかっているため、ラベルの横ずれがあり不良品と判定された。図5(c)に示す例においては、容器が右側に約10°回転しているが、センターラインの設定がうまくできて、ラベルは正常で良品と判定された。図5(d)に示す例においては、容器が左側に約10°回転しているが、センターラインの設定がうまくできて、ラベルは正常で良品と判定された。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は本発明に係る容器のラベル検査装置の基本構成を示す斜視図である。
【図2】図2は搬送される容器に対する照明とCCDカメラの配置関係を示す図である。
【図3】図3は、角型の容器の四隅が面取されたコーナー部を有する場合に、照明から長方形の拡散板を通して容器に面照明を行って容器からの直接反射光がCCDカメラに入射する状態を示す模式的な平面図である。
【図4】図4(a)乃至図4(c)は、図1および図2に示すように構成された容器のラベル検査装置によりペットボトルからなる容器を撮像した画像に基づいて模式化した図である。
【図5】図5(a)乃至図5(d)は、図1および図2に示すように構成された容器のラベル検査装置により角型のペットボトルからなる容器を実際に撮像した画像である。
【図6】図6は、カメラにより撮影された画像に検査エリアを設定してラベルの横ずれを検査する従来の検査方法を示す模式図である。
【符号の説明】
【0028】
1 容器
1C コーナー部
1F 容器正面
2 ラベル
3A,3B 照明
4 照明
5 CCDカメラ
6 画像処理装置
7,8 偏光フィルタ
10 コンベヤ
e エッジ
CL センターライン
IA1,IA2 検査エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
四角形断面又は略四角形断面を有する角型の容器を搬送している間に、容器にラベルが正常に取り付けられているか否かを検査する容器のラベル検査装置であって、
前面に偏光フィルタを有し、容器および容器に取り付けられたラベルを偏光フィルタを介して照明する第1照明と、
容器の1つの面を照明する第2照明と、
前記第1照明および第2照明により照明されて容器およびラベルで反射した反射光を撮像するCCDカメラと、
前記CCDカメラで得られた画像を処理する画像処理装置とを備え、
前記CCDカメラは前面に偏光フィルタを有し、前記第1照明と該CCDカメラとによって、ラベルの直接反射光を消してラベルの拡散反射光による画像を形成するとともに、前記第2照明と前記CCDカメラとによって、容器の1つの面からの直接反射光による画像を形成したことを特徴とする容器のラベル検査装置。
【請求項2】
前記画像処理装置は、前記容器の1つの面からの直接反射光による画像に基づいて容器の1つの面のエッジを求め、この求めたエッジから容器の1つの面の中心線を求め、この求めた中心線から前記画像中に検査エリアを設定することを特徴とする請求項1記載の容器のラベル検査装置。
【請求項3】
前記容器の1つの面は、前記ラベルが他の部分とは識別可能な特徴的な部分を有しているラベルの面に一致していることを特徴とする請求項2記載の容器のラベル検査装置。
【請求項4】
前記画像処理装置は、前記ラベルの特徴的な部分が前記検査エリアにかかるか否かを判定し、ラベルの横ずれを判定することを特徴とする請求項3記載の容器のラベル検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−151457(P2010−151457A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−327055(P2008−327055)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(390014661)キリンテクノシステム株式会社 (126)
【Fターム(参考)】