説明

容器の殺菌のための装置、飲料充てん設備、飲料容器製造設備、ならびに内壁によって規定された容積部分を有する容器の殺菌方法

【課題】飲料充填設備や飲料容器製造設備への組み込みが可能な、構造的に単純で小型の殺菌装置を提供する。
【解決手段】電荷担体を生成するための生成装置と、電荷担体を容器2の内壁に向かって導入する案内装置5とを備え、容器の開口10を、容器保持のためのキャリア装置9によって前記案内装置に対して位置決めすることが可能な、容器の殺菌装置1であって、前記案内装置から出射される電荷担体を容器の開口領域8へと偏向させるための偏向装置7を備えている、容器の殺菌装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電荷担体を生成するための生成装置と、電荷担体を容器の内壁へと案内するために容器へと導入することができる案内装置とを備えており、容器の開口を容器を保持するためのキャリア装置によって案内装置に対して位置づけさせることができる容器の殺菌のための装置に関する。
【0002】
また、本発明は、飲料充てん設備および/またはプラスチック製の予備成形物をプラスチック材料製の容器へと成形するための装置を備える飲料容器製造設備に関する。
【0003】
さらに、本発明は、内壁によって規定された容積部分を有する容器を殺菌する方法であって、少なくとも部分的には電荷担体の助けによって容器を殺菌するために、容器の殺菌のために電荷担体が生成され、生成された電荷担体が電荷担体を案内するための案内装置の出口穴から容器の方向に加速され、この場合において、容器が相対の平行移動によって案内装置へと送られ、特に容器の供給動作によって案内装置へと送られる方法に関する。本発明が、以下では、容器そのものが平行移動の態様で移動するという理解のもとで説明される。しかしながら、容器ではなくて案内装置を平行移動の態様で移動させることも可能であると考えられる。
【背景技術】
【0004】
詳細には、容器の殺菌のための一般的な装置が、特に食品業界からすでに周知であり、相応の容器をさらなる手順における例えば傷みやすい飲料などの食品の充てんに先立って殺菌するために、食品業界において成功裏に使用されている。これに関連して、容器の内壁を蒸気または過酸化水素で殺菌することが知られている。しかしながら、これは、特にプラスチック材料製の容器を過酸化水素で処理する際に、プラスチック材料の軟化が生じる可能性があるため、不都合でもある。したがって、この種の容器を電荷担体の助けによって殺菌することも、先行技術において長く知られている。
【0005】
例として、容器を内側についても好都合に殺菌することができる電荷担体を生成するための電荷担体源を備える容器の殺菌のための一般的な装置が、特許文献1から知られている。この場合、電荷担体が、細長い処理ヘッドの加速経路に沿って加速させられ、処理ヘッドを出た後でそれぞれの容器の内壁へと案内され、この場合において、処理ヘッドを、容器の開口領域を通って好都合なやり方で案内し、電荷担体をきわめて効果的な態様で内壁へと案内できるように容器の中へと沈めることができる。また、容器を外側において広い面積にわたって殺菌できるよう、さらなる殺菌装置が設けられ、個々の容器がそれぞれ自身の垂直軸を中心にして回転しながらさらなる殺菌装置を通って次々と案内される。
【0006】
PET容器のための他の殺菌システムが、特許文献2から知られている。この殺菌システムの場合には、殺菌対象のPET容器が、内部の殺菌のための殺菌ランスの下方に一時的に配置され、殺菌ランスが、PET容器の内部においてPET容器を殺菌するために開口領域を通ってPET容器の中へと沈められる。この場合に、PET容器が、首部においてクランプ装置によって把持され、殺菌ランスの前方に位置し、あるいは殺菌ランスに対向しつつ、PET容器の垂直軸を中心にして回転できるような様相で所定の位置にすぐに保持される。この目的のため、クランプ装置は適切なローラ機構を有している。このようにしてクランプ装置に取り付けられたPET容器が、殺菌ランスが平行移動の態様で移動することができるように配置される回転可能な中空ロッドによって駆動される。さらに、中空ロッドおよび殺菌ランスの両方を、互いに別個独立にPET容器へともたらすことができる。さらに、PET容器の開口の領域の上方において、異形の反射板がクランプ装置に設けられており、そのような反射板が、とりわけ、そのままであれば容器の首部において失われかねない電子ビームの反射をもたらすことができる。第2に、反射板は、電子ビームのエネルギーをX線へと変換することができる。内部の殺菌が、特には殺菌ランスによって達成される一方で、PET容器の外部の殺菌は、PET容器の片側に配置され、傍らをPET容器が通り過ぎることができるさらなる殺菌装置によって実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1982921号明細書
【特許文献2】国際公開第2008/129397号
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、一般的な殺菌装置を、特には空間を節約するやり方で飲料充てん設備および/または飲料容器製造設備に組み込むことができるよう、構造的により単純なやり方で設計することにある。
【0009】
本発明の目的は、電荷担体を生成するための生成装置と、電荷担体を容器の内壁へと案内するために容器へと導入することができる案内装置とを備えており、容器の開口を容器を保持するためのキャリア装置によって案内装置に対して位置させることができる容器の殺菌のための装置であって、案内装置から出る電荷担体を外側に位置する容器の開口の領域へと偏向させるために案内装置に対して変位させることができる偏向装置を備えている装置によって達成される。偏向装置が、キャリア装置に対しても例えば容器の長手方向に変位可能であることが好ましい。
【0010】
本発明の偏向装置は、好都合なことに、案内装置およびキャリア装置の両方に対して変位可能に構成されているため、一方では容器の内側の殺菌を達成し、他方では容器の外側の殺菌を少なくとも外側に位置する開口の領域について達成するために、特には案内装置、偏向装置、および容器を、構造的にきわめて簡潔なやり方でお互いに対して好都合に位置させることが可能である。
【0011】
しかしながら、例えば保持装置および偏向装置の両方をクランプの態様に設計することによって、偏向装置を保持装置に結合させることも可能であると考えられる。
【0012】
本発明の意味において、「生成装置」という概念は、殺菌に適した電荷担体を生じさせることができ、案内装置において利用できるようにすることができるあらゆる装置を指す。詳細には、例えばX線管などから公知の開放型および閉鎖型の両方の電子ビームユニットが、この種の生成装置として適している。生成装置を、案内装置のケーシングを直接取り付けることができる点状または平たい電荷担体源(詳細には、電子源)の形態に設計することができる。
【0013】
生成された電荷担体を殺菌対象の容器へと加速させることができるあらゆる装置が、本発明の意味における「生成装置」として可能である。この目的のために、案内装置は、電荷担体を案内装置から出すことができる少なくとも1つの出口開口を有する。出口開口が、電荷担体にさらなる作用を及ぼすことができる要素をさらに設けることができることを、理解すべきである。電荷担体の出射の方向を操るために、出口開口にも偏向装置を任意に設けることが可能である。必要であれば、案内装置にこの種の出口開口を2つ以上設けてもよい。案内装置が、先行技術からすでに公知のように、それぞれの容器に容器の開口を通って困難なく沈めることができるように選択された直径を有する棒状のケーシングを特徴とすることが好ましい。
【0014】
用語「電荷担体」は、詳細には電子ビーム粒子を意味し、この場合において、例えばイオンなどの他の電荷担体を使用することも可能である。
【0015】
外側に位置する開口の領域は、原則として、存在する容器のアクセス穴または開口の上方に位置し、容器は、主として好ましくはブロー成型またはストレッチブロー成型プロセスによって製造される飲料瓶であり、あるいはその予備成形物である。さらに、外側に位置する開口の領域は、ねじ込みキャップのためのねじ山を備えることができる。外側に位置する非殺菌の開口の領域は、細菌などが不意に容器の空間へと侵入して容器の中身を汚染する恐れを生じさせるため、少なくとも外側に位置するこの開口の領域について、殺菌を実行することがきわめて重要である。
【0016】
容器のキャリア装置が、この場合には、容器吊り下げ手段および/または開口などの把持具を有する保持アーム要素を備えることができ、容器を搬送するための供給装置の一部であってよい。この種のキャリア装置は、先行技術から周知であり、やはり構造的に単純なやり方で本発明における使用に合わせて構成することが可能である。
【0017】
本発明の電荷担体の偏向装置を、さまざまな設計の構成要素または構成要素群によって実現できることを、理解すべきである。案内装置から出る電荷担体を可能なかぎり効果的に外側に位置する開口の領域へと偏向させることができるように、偏向装置が、少なくとも局所的に、装置の他の構成要素の材料の密度よりも大きい密度を有する材料で構成されることが好ましい。したがって、この場合には、選択される材料の密度が大きいほど、偏向装置において達成できる電荷担体の反射も大きくなり、したがって殺菌において達成できる線量も大きくなるため、可能な限り高い密度の材料を使用することが好ましい。この場合に、重量を節約するために、偏向装置の表面だけをコーティングすることも可能である。偏向装置の材料または表面コーティングが、9g/cmよりも大きい密度を有するときわめて好都合である。理想的には、使用される材料は、クリーンルームにも適さなければならない。
【0018】
偏向装置を容器に対して好ましい態様で位置させることができるよう、偏向装置を、折り畳みまたは枢動の運動を結果として達成するために曲線に沿って移動させることが好都合かもしれない。
【0019】
実施形態の好ましい変形例においては、偏向装置が、円すいの様相で収束する偏向スクリーン要素を備える。円すいの様相で収束する偏向スクリーン要素のおかげで、案内装置から出る電荷担体を、外側に位置する開口の領域へと好都合に偏向させることができる。
【0020】
偏向装置が、容器の開口またはねじ山の領域を囲むことができ、あるいは周方向において受け入れることができる開口を、少なくとも一時的に有することが好ましい。この場合、偏向装置が、開口の領域を挿入することができるこの種の開口を恒久的に有することができるが、偏向装置をクランプの態様で開口の領域の周囲へと閉じることも可能であると考えられる。
【0021】
好ましい態様においては、偏向スクリーン要素を、特に容器の開口の領域が少なくとも部分的に偏向装置の内側に配置される場合に、案内装置の周囲に同心に配置することができる。結果として、案内装置から出る電荷担体を、外側に位置する開口の領域の全周へときわめて確実な様相で偏向させることができる。
【0022】
さらに、偏向装置が、2つに分割された偏向スクリーン要素を備えることが好ましい。偏向スクリーン要素をこのようにして複数の部分にて形成することで、好都合なことに、偏向装置を特に容器の開口へともたらすことができる多様な供給経路が存在する。
【0023】
容器の開口の領域の壁が、案内装置が容器へと挿入されるときに偏向装置と案内装置との間に少なくとも部分的に配置される場合に、本発明の意味における殺菌手順を、きわめて構造的に単純なやり方で実現することができる。
【0024】
さらに、実施形態のきわめて好ましい変形例によれば、装置が、偏向装置のための保持装置を備えており、偏向装置が、容器の相対移動、詳細には送りの移動(または取り出しの移動)によって案内装置に対して平行移動の様相で変位できるように保持装置上に配置され、さらには/あるいはキャリア装置が、容器の相対移動および/または送りの移動によって保持装置に対して平行移動の様相で変位できるように配置される。
【0025】
この種の変形例によれば、本発明の殺菌のための装置を、構造的な設計に関してさらに簡潔にすることができる。
【0026】
この点で、本発明の目的が、内壁によって規定された容積部分を有する容器を殺菌すべく、少なくとも部分的に電荷担体の助けによって容器を殺菌するために、容器の殺菌のために電荷担体を生成し、生成した電荷担体を電荷担体を案内するための案内装置の出口開口から容器の方向に加速させ、容器が案内装置に対する容器の平行移動の相対移動あるいは送りの移動および/または取り出しの移動によって案内装置へと送られる(または案内装置から離れる)方法であって、平行移動の相対移動の経路の所定の、例えば、第1の行程において、容器の開口が少なくとも部分的に案内装置から出る電荷担体を偏向させるための偏向装置の中へと変位させられることで、外側に位置する容器の開口の領域が偏向させられた電荷担体のビームの経路へと変位させられ、結果として電荷担体の助けによって殺菌されることを特徴とする方法によっても達成されることに、触れておかなければならない。
【0027】
平行移動の相対移動の経路のさらなる行程において、容器の内壁が電荷担体の助けによって殺菌されるよう、案内装置が偏向装置を通って容器の空間へと変位(あるいは、この空間から変位)するようなやり方で、偏向装置が容器と一緒に案内装置の方向に変位させられると好ましい。
【0028】
この好ましい方法の場合においては、開口の領域の殺菌が、特に容器の送りの移動の最中または容器への案内装置(放射フィンガとも称される)の導入の前に実行されると考えられる。しかしながら、開口の領域の殺菌を、内壁の殺菌の後でのみ、特に案内装置を容器から引き出す際または案内装置を容器から引き出した後で実行することも可能であると考えられる。容器の殺菌または容器の壁へのストレスの印加を、上述の相対移動の最中に行なうことが好ましい。
【0029】
好ましい態様においては、殺菌プロセスの最中に、偏向装置が特には本発明の案内装置に対して平行移動の送りの移動によって変位させられ、結果として容器の殺菌のパターンを大幅に単純化することができる。
【0030】
平行移動の送りの移動が、送りの目的において好都合であると考えられるのであれば、回転部分をさらに有することも可能である。
【0031】
容器を、この殺菌の手順の際に所定の搬送経路に沿って移動させることが好ましい。この場合、この搬送経路は、好都合には上述の送りの移動または相対移動の方向に対して直角である。
【0032】
平行移動の送りの移動を、容器をそれ自身は公知のリフト機構によって持ち上げ、この場合には下面において案内装置へと案内するリフト移動によって変換することが望ましい。
【0033】
さらに、装置が偏向装置のための直線案内ユニットを有し、この直線案内ユニットが、偏向装置を変位させるべくこの直線案内ユニット上を平行移動の様相で案内されるスライド部材を備えることが好ましい。結果として、偏向装置の保持装置を、構造的に単純なやり方でもたらすことができ、特には容器の送り装置のリフト移動を、構造的にきわめて単純なやり方で偏向装置へと伝えることができる。
【0034】
この点に関し、直線案内ユニットは、容器の送り装置を含む駆動部を特徴とする。
【0035】
この場合に、直線案内ユニットが好都合にも案内装置に対して実質的に平行かつ半径方向において隣接して容器のキャリア装置から離して配置される場合、容器を殺菌するための既存の装置への後付けも、わずかな経費にて可能である。
【0036】
あるいは、直線案内ユニットが、容器のキャリアユニットを含むことができる。結果として、殺菌のための装置を、さらによりコンパクトな態様に設計することができる。
【0037】
この直線案内ユニットを、構造的にきわめて異なるやり方に設計することも可能である。きわめて単純な場合には、送りの移動に整列した偏向装置を案内するための案内ロッドまたは案内管を備えることができる。より良好なねじれの防止の態様を、2連の案内ロッドまたは2連の案内管が設けられる場合にもたらすことができる。
【0038】
直線案内ユニットは、好都合であると考えられるのであれば、任意でスライド部材を変位させる曲線を特徴とすることもできる。
【0039】
スライド部材を、好ましくはスライドキャリッジの形態に設計することができる。
【0040】
加えて、装置が偏向装置のための直線案内ユニットを有し、この直線案内ユニットが、偏向装置を変位させるべく直線案内ユニット上を平行移動の態様で案内されるスライド部材を備え、この直線案内ユニット上に、偏向装置またはスライド部材が、容器を送るための送り装置によって駆動することができるやり方で取り付けられることが好ましい。結果として、偏向装置の変位を、本発明の意味において出発位置から構造的にきわめて単純なやり方で実現することができる。
【0041】
さらには、装置が偏向装置のための直線案内ユニットを有し、この直線案内ユニットが、偏向装置を変位させるべく直線案内ユニット上を平行移動の態様で案内されるスライド部材を有し、この直線案内ユニットが、出発位置から変位した偏向装置を戻すように重力によって機能する復帰装置を有することが、きわめて好ましい。重力によって機能する復帰装置のおかげで、例えば偏向装置とキャリア装置との間にいかなる特別な結合要素も不要であることが好ましい。原則として、キャリア装置を構造的に単純なやり方で偏向装置へと適用し、次いでキャリア装置によって単純なやり方で偏向装置を前方または上方へと変位させれば充分である。
【0042】
この点に関し、偏向装置または偏向装置の保持装置が、容器を運ぶためのキャリア装置を一時的に配置するための適用領域を有することが好ましい。
【0043】
また、偏向装置そのものがクランプの態様で設計される場合には、偏向装置を同時に容器を保持するための保持または把持装置としても使用することが、可能であると考えられる。
【0044】
偏向装置をわずかな費用で確実な態様にて新たな殺菌手順のための出発位置に位置させることができるよう、保持装置が、偏向装置を保持するための保持アーム要素を配置することができる支持要素を有することが好ましい。この場合、支持部材が、好ましくは直線案内ユニットの下側のストッパを形成する。
【0045】
特には飲料業界において、確実に殺菌された容器が常に強く求められているため、本発明の目的は、飲料充てん設備および/またはプラスチック材料製の予備成形物をプラスチック材料製の容器へと成形するための装置を有する飲料容器製造設備であって、容器の殺菌のための本発明による装置を特徴とする飲料充てん設備および/または飲料容器製造設備によっても達成される。
【0046】
容器を無菌の条件下で処理するクリーンルームまたは複数のクリーンルームが、きわめて敏感な様相で細菌と反応する飲料の取り扱いにおいてのみならず、多くの場合に設けられる。この点に関し、容器の殺菌のための本発明による装置も、この種のクリーンルーム内に配置することが好ましい。
【0047】
さらに、本発明は、生成装置によって生成された電荷担体を偏向させる偏向装置を容器の殺菌のための装置の電荷担体を案内するための案内装置に対して平行移動にて変位させるための容器の送り装置および/またはキャリア装置を、飲料充てん設備および/またはプラスチック材料製の予備成形物をプラスチック材料製の容器へと成形するための装置を有する飲料容器製造設備に使用することに関する。この結果として、特には、飲料などを受け入れるための容器の殺菌のための従来からの装置を、好都合なやり方で実質的によりコンパクトになるように設計することができる。
【0048】
本発明のさらなる利点、目的、および特徴が、添付の図面および以下の説明を参照して説明される。添付の図面および以下の説明には、案内装置から出る電荷担体を外側に位置する容器の開口の領域へと偏向させるための偏向装置であって、電荷担体の案内装置に対して変位可能であり、好都合には容器のキャリア装置に対しても変位可能である偏向装置を有する容器の殺菌のための装置が、例として図示および説明されている。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】直線案内ユニットを備える容器の殺菌のための装置の第1の実施形態の一部分の概略の斜視図であり、直線案内ユニットが、電荷担体を偏向させる偏向装置を変位させるべく直線案内ユニット上を平行移動の態様で案内されるスライドキャリッジを備えており、直線案内ユニットが、電荷担体の案内装置に対して実質的に平行かつ半径方向において隣接して、容器のキャリア装置から離して配置されている。
【図2】図1からの装置の部分断面の概略の側面図であり、容器の開口の領域が、外部の殺菌の段階において偏向装置の中へと変位させられている。
【図3】図1および2からの装置の一部分のさらなる概略の斜視図であり、案内装置が容器の中へと変位させられている。
【図4】内部の殺菌段階における図1〜3からの装置の部分断面のさらなる概略の側面図である。
【図5】直線案内ユニットを備える容器の殺菌のための装置のさらなる実施形態の一部分の概略の斜視図であり、直線案内ユニットが、電荷担体を偏向させる偏向装置を変位させるべく直線案内ユニット上を平行移動の態様で案内されるスライドキャリッジを備えており、直線案内ユニットが、容器を保持するためのキャリア装置を含んでいる。
【図6】図5からの装置の一部分のさらなる概略の斜視図である。
【図7】図1〜4からの装置のための別の偏向装置の偏向スクリーン要素(2つに分割されている)の概略図である。
【図8】飲料容器製造設備の一部分(図1〜4からの装置1の領域)の概略の斜視図である。
【図9】プラスチック材料製の予備成形物をプラスチック材料製の容器へと成形するための装置と図1〜4からの装置とをクリーンルームに配置して備えているプラスチック材料製の容器を製造するための図8の飲料容器製造設備の概略の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
容器2の殺菌のための装置1の第1の実施形態(図1〜4に示されている)は、基本的には、電荷担体4(図2を参照)を生成するための生成装置3(ここでは図示されていないが、図8を参照)と、電荷担体4を加速させて内壁6(図3および4を参照)へと案内するために容器2へと導入することができる案内装置(放射フィンガ)5と、外側に位置する容器2の開口領域8へと案内装置5から出る電荷担体4を偏向させるための偏向装置7とを備えている。
【0051】
偏向装置7は、この場合には、容器2の長手方向の単純な容器2の送りの移動11によって、案内装置5および容器2を開口10において保持するためのキャリア装置9の両方に対して変位可能である。
【0052】
この目的のため、装置1は、偏向装置7のための保持装置12を備えており、保持装置12に偏向装置7が容器2の送りの移動11によって案内装置5に対して平行移動の態様で変位することができるように配置されている。さらに、キャリア装置9が、やはり容器2の送りの移動11によって偏向装置7に対して平行移動の態様で変位することができるように配置されている。これにより、特には、容器2を少なくとも外側13および内側14の両方の重要な領域において構造的にきわめて単純なやり方で殺菌できるよう、上述の構成要素のきわめて単純な相互作用がもたらされる(図3を参照)。
【0053】
この第1の実施形態においては、保持装置12が、2本のロッドからなるクロスメンバ16と、ここではスライドキャリッジ18の形態に設計され、クロスメンバ16上を平行移動の態様で案内されるスライド部材17とを備える直線案内ユニット15を備えている。偏向装置7を保持するための保持アーム19が、偏向装置7を2本のロッドからなるクロスメンバ16から適切に離して案内することができるよう、スライドキャリッジ18から(垂直に)突き出している。
【0054】
直線案内ユニット15は、偏向装置7を困難なく案内装置5へと変位させることができるよう、案内装置5に実質的に平行かつ半径方向20に少し離れて、案内装置5に隣接して位置している。
【0055】
この点に関し、偏向装置7または変位部材17を、容器2を送るための従来からの送り装置21によって構造的に単純なやり方で駆動することも可能である。送り装置21は、この場合には、公知の構成部品によって安価なやり方で入手可能にできるよう、公知の容器リフト要素22によって実現されている。例として、この場合には、電子式、空気式、または油圧式の駆動部が可能であるが、案内カムの使用も可能であると考えられる。
【0056】
送りの移動11とは反対向きの偏向装置7の復帰の移動を、この場合には、偏向装置7、スライドキャリッジ18、および保持アーム19に作用する重力によって、きわめて単純なやり方で達成することができる。この点に関し、この保持装置12は、重力によって動作する仮想の復帰装置23も特徴とする。
【0057】
偏向装置7は、詳細には、この実施形態においては、円すいの態様で収束しており、中央に配置された材料の切り欠きまたは穴25を有している偏向スクリーン要素24を特徴とする。この場合、中央に配置された材料の切り欠き25は、容器2が送りの移動11によって下方から偏向装置7へともたらされる場合に容器2の開口10を内側に位置させることができるような直径を有している。
【0058】
キャリア装置9は、基本的に先行技術から公知である。キャリア装置9は、キャリアアームの第1の端部31によって送り装置21のシリンダユニット33のピストン上端32へと取り付けられたキャリアアーム30を備えている。容器2を受け入れて容器2の開口10によって吊り下げることができる収容手段35が、キャリアアームの他端34に設けられている。
【0059】
容器2を殺菌するために、容器2が、図1に従って、キャリア装置9の収容手段35に配置される。この場合に、偏向装置7は、保持装置12のストッパ37(2本のロッドからなるクロスメンバ16の下端38に位置する)に当接した出発位置36に依然として位置している。電荷担体4を生成するための生成装置3は、この場合には好ましくは依然として非作動であるが、作動したままであってもよい。
【0060】
図2から明らかであるとおり、容器2は、容器2の開口10が材料の切り欠き25を通って偏向装置7の内側へと変位させられるまで、送り装置21によって送りの移動11の方向に経路の第1の行程39だけ上昇させられている。そのうちに、生成装置3が作動させられ、電荷担体4が案内装置5を通って加速され、下側に位置する出口開口40において案内装置5から半径方向外側へと投じられ、したがって偏向装置7へと案内される。偏向スクリーン要素24に衝突する電荷担体4が、偏向スクリーン要素24によって半径方向内側へと偏向させられ、この際に、容器2の開口10がそれぞれの電荷担体4のビームの経路41(あくまでも例として番号が付されているにすぎない)に位置するがゆえに、外側に位置する容器2の開口の領域8に衝突する。このようにして、外側に位置する開口の領域8が、電荷担体4の助けによって殺菌される。
【0061】
図3および4に示されるとおり、偏向装置7は、案内装置5の方向の平行移動の送りの移動11の経路のさらなる行程42によって容器2と一緒に変位させられている。この場合、案内装置5が、今や内壁6が出口開口40から出る電荷担体4の助けによって殺菌されるように、偏向装置7を通って容器2の空間43へと沈められている。この点に関し、容器2の開口の領域8の壁も、案内装置5が容器2の中へと導入されるときに、偏向装置7と案内装置5との間に少なくとも部分的に配置される。この場合、スライドキャリッジ18は、ストッパ37から上昇させられ、2本のロッドからなるクロスメンバ16に沿って送りの移動11の方向に上方へと変位させられる。
【0062】
容器102を殺菌するためのさらなる装置101のさらなる実施形態(図5および6に示されている)は、やはり基本的には、電荷担体4(図2を参照)を生成するための生成装置3(図8を参照)と、電荷担体4を加速させて内壁6(図3および4を参照)へと案内するために容器102へと導入することができる案内装置105と、外側に位置する容器102の開口110の領域108へと案内装置105から出る電荷担体4を偏向させる偏向装置107とを特徴とする。この点に関し、繰り返しを避けるために、第1の実施形態からの本質的な相違だけを説明する。
【0063】
しかしながら、図5および6に示されている装置101は、偏向装置107のためのわずかに異なる設計の保持装置112を備えており、この保持装置112においては、直線案内ユニット115が好ましいやり方で容器102のキャリア装置109をじかに囲んでいる。この場合には、直線案内ユニット115が、偏向装置107を保持するためのL字形に曲げられた保持アーム150を備えており、この保持アーム150が、キャリア装置109に組み込まれた二連軸受アイ151に変位可能なやり方で取り付けられ、偏向装置107の出発位置において下側に位置するストッパ137上に取り付けられる。二連軸受アイ151を実現するために、送り装置121と案内装置105との間のキャリア装置109の中間領域152が、フォーク部材153の形態に設計されている。
【0064】
ここでキャリア装置109が送りの移動111の方向に移動する場合、キャリア装置109が偏向装置107の保持装置112に対して変位できるように取り付けられているため、キャリア装置109に吊り下げられた容器102の開口110を、すでに第1の実施形態に関して上述したように、まずは偏向装置107の中へと変位させることができる。この場合に、外側に位置する容器102の開口の領域108を、電荷担体の助けによって殺菌することができる。キャリア装置109が送りの移動111に従ってさらに変位させられる場合、キャリア装置109が偏向装置107を上方へと運び、結果として案内装置105が容器102の中へと移動する。この場合に、容器102を内側についても殺菌することができる。
【0065】
図7に示されている別の偏向装置207は、2つに分割された偏向スクリーン要素224を備えており、そのような偏向スクリーン要素224が、キャリア装置209に位置した容器202の送りの移動211に対して半径方向外側へと枢動可能な第1のスクリーン半分260および第2のスクリーン半分261を特徴とする。結果として、偏向装置207の供給経路の選択肢を、必要に応じて利用できるようにすることができる。例として、2つに分割された偏向スクリーン要素224が、容器202をより好ましいやり方で移動させることができるように、容器の移動の際に折り畳まれる。その後に、偏向装置207が、可能な限り一様な殺菌結果を達成するために閉じられる。
【0066】
図8に切断図の様相で示されている飲料容器製造設備70が、例えば図1〜4に示した装置1に関して上述したような容器2の殺菌のための装置1を複数有する殺菌ホイール71を備えている。結果として、内壁および開口の領域の殺菌を、好都合に実行することができる。
【0067】
個々の容器2を、搬送スターホイール72A〜72Cによって殺菌ホイール71へと好都合に供給することができ、同様に殺菌ホイール71から好都合に再び取り除くことができる。さらに、より大きな面積である容器2の外面73について、左方に示されている外部殺菌装置74を用意することができ、その場合には、容器2を、好ましくは例えばこの領域における容器の長手軸に対して180°回転させることができる。その後に、容器2が、すでに上述したように内壁および開口の領域の殺菌を実行するために、個別に持ち上げられる。その後に、容器2が再び下降させられ、残りの外周が右側の外部殺菌装置75によって再び殺菌され、この目的のために、容器2は好ましくはさらに180°回転させられる。
【0068】
加えて、容器2を、内壁および開口の領域の殺菌の際にも回転させることが可能であると考えられる。したがって、適切な回転装置(ここでは番号による明示は行なわれていない)を、2つの殺菌装置74および75が大きな面積にわたって容器2の外部の殺菌を実行できるようなやり方で、互いに協調させることが好ましい。このようにして、ただ1つの殺菌ホイール71を使用して、外側および内側の完全な殺菌が好都合なやり方で行なわれる。詳細には、2つの外部殺菌装置74および75を設けたおかげで、外部の殺菌に必要な容器2の回転速度を、下げることが可能である。このようにして、図8に示した構成は、空間をより大きく節約することを可能にする。本発明によれば、2つの追加の外部殺菌装置74および75を好都合なやり方で省略することも、容易に可能であると考えられる。
【0069】
図9および10の図から明らかであるとおり、飲料容器製造設備70は、プラスチック材料製の予備成形物81を加熱する加熱装置80をさらに備えている。この場合、プラスチック材料製の予備成形物81が、ここでは循環チェーンなどの搬送装置82によって加熱装置80を通って運ばれ、この場合には複数の加熱素子83によって加熱される。加熱装置80には、プラスチック材料製の予備成形物81を上流に配置された殺菌装置85へと受け渡す受け渡しユニット84が取り付けられている。上流に配置されたこの殺菌装置85は、搬送ホイール86を備えており、特別な殺菌要素(ここでは図示されていない)をこの搬送ホイール86上に配置でき、あるいは不動の態様にて配置することができる。例えば、この領域において、過酸化水素ガスによる殺菌あるいは電磁放射線または紫外線による殺菌が可能である。詳細には、プラスチック材料製の予備成形物81の内部の殺菌が、この領域において実行される。
【0070】
参照番号90は、クリーンルームの全体を指しており、クリーンルームの外側境界が、ここでは点線Lによって示されている。好ましい実施形態においては、クリーンルーム90は、プラスチック材料製の予備成形物81を容器2へと成形するための装置91および容器2の殺菌のための本発明による装置1の領域に配置されるだけでなく、可能であれば、加熱装置80、上流に配置された殺菌装置85、プラスチック材料製の予備成形物の供給部、および/またはプラスチック材料製の予備成形物の製造部の領域においてすでに始まっており、装置1に隣接する容器2の充てん装置(ここでは図示されていない)へと広がっている。このクリーンルーム90が、上流に配置された殺菌ユニット85の領域において始まっていることを、見て取ることができる。絶縁装置を、プラスチック材料製の予備成形物81をクリーンルーム90へと導入する際に過度に多くのガスがクリーンルーム90から流出して失われることがないように、この領域に設けることができる。
【0071】
破線Lによって示されているとおり、クリーンルーム90は、設備の個々の構成要素の外形に合わせられている。このようにして、クリーンルーム90の空間を小さくすることができる。参照番号91は、複数のブロー成型ステーション88(ここでは、それらのブロー成型ステーション88のうちの1つだけが図示されている)がさらなる搬送ホイール87上に配置されている成形装置の全体を指している。プラスチック材料製の予備成形物81が、これらのブロー成型ステーション88によって膨張させられ、容器2が形成される。ここでは詳しくは示されていないが、搬送装置87の全領域がクリーンルーム90内に位置しているのではなく、クリーンルーム90またはアイソレータが、いわば全体としての装置の内側のミニアイソレータの形態に設計されている。このようにして、クリーンルーム90を、少なくとも成形装置91の領域におけるダクトの形態に設計できると考えられる。
【0072】
参照番号92は、プラスチック材料製の予備成形物81を成形装置91へと受け渡す供給装置を指しており、参照番号93は、製造されたプラスチック材料製の容器2を成形装置1から取り出す取り出し装置を指している。供給装置92および取り出し装置93の領域において、クリーンルーム90が、これらの装置92、93をそれぞれ受け入れる凹所を有していることを見て取ることができる。このようにして、プラスチック材料製の予備成形物81の成形装置91への受け渡し、またはプラスチック材料製の容器2の成形装置91からの受け渡しを、きわめて好ましい態様で行なうことができる。
【0073】
膨張後の容器2が、受け渡しユニット94によって殺菌のための装置1へと受け渡され、後にさらなる受け渡しユニット95によってこの装置1から取り出される。この場合には、装置1も上述のクリーンルーム90の内側に位置する。受け渡しユニット94および95は、この場合には、上述の搬送スターホイール72A、72B、72C、および72Dを備えている。充てん装置が付属する場合には、例えば飲料のリザーバを有する充てん装置の全体を完全にクリーンルーム90の内側に配置するのではなく、この場合において容器が実際に案内される領域だけをクリーンルーム90の内側に配置することも、可能であると考えられる。この点に関し、充てん装置をプラスチック材料製の予備成形物81を成形するための装置91と同様のやり方で設計することも、可能であると考えられる。クリーンルーム90を、装置91の領域においても、可能な限り小さな領域へと縮小でき、すなわち基本的にブロー成型ステーション88そのものにまで縮小することができる。クリーンルーム90のこのコンパクトな設計の結果として、一般にクリーンルーム90をより容易かつより迅速な態様で生成できることに加え、稼働段階においてシステムを無菌に保つために必要な経費も少なくて済む。必要となる無菌の空気も少なく、したがってフィルタユニットがより小さくて済み、制御されない渦の形成の恐れも軽減される。
【0074】
さらなる実施形態においては、容器の殺菌のための装置が、予備成形物を瓶へと成形する容器成形装置の上流に取り付けられる。設計は、上述の実施形態に基本的に相当し、その場合には些細な構造の変更を実行することができる。この場合には、予備成形物が、内側について殺菌され、加えて開口の領域が、外側について殺菌される。
【0075】
この場合に、予備成形物の外壁全体を殺菌するための追加の装置を、省略することが可能であると考えられる。
【0076】
上述した実施形態が、殺菌のための本発明による装置の出発点の設計にすぎないことを、理解すべきである。この点に関し、本発明の設計は、これらの実施形態に限られない。
【0077】
本出願の出願人は、本出願の出願書類に開示されたすべての特徴を、それらが単独または組み合わせのいずれかにおいて先行技術と比べて新規である限りにおいて、本発明に不可欠であるとして請求する権利を留保する。
【符号の説明】
【0078】
1 殺菌のための装置
2 容器
3 生成装置
4 電荷担体
5 案内装置
6 内壁
7 偏向装置
8 開口の領域
9 キャリア装置
10 開口
11 送りの移動
12 保持装置
13 外側
14 内側
15 直線案内ユニット
16 2本のロッドからなるクロスメンバ
17 スライド部材
18 スライドキャリッジ
19 保持アーム
20 半径方向
21 送り装置
22 容器リフト要素
23 復帰装置
24 偏向スクリーン要素
25 材料の切り欠き
30 キャリアアーム
31 キャリアアームの第1の端部
32 ピストンの端部
33 シリンダユニット
34 キャリアアームの他端
35 収容手段
36 出発位置
37 ストッパ
38 下端
39 経路の第1の行程
40 出口開口
41 ビームの経路
42 経路のさらなる行程
43 空間
70 飲料容器製造設備
71 殺菌ホイール
72A 搬送スターホイール
72B 搬送スターホイール
72C 搬送スターホイール
72D 搬送スターホイール
73 外面
74 第1の外部殺菌装置
75 第2の外部殺菌装置
80 加熱装置
81 プラスチック材料製の予備成形物
82 搬送装置
83 加熱素子
84 受け渡しユニット
85 上流に配置された殺菌装置
86 搬送ホイール
87 さらなる搬送ホイール
88 ブロー成型ステーション
89 ベース
90 クリーンルーム
91 成形のための装置
92 供給装置
93 取り出し装置
94 受け渡しユニット
95 さらなる受け渡しユニット
96 キャリア
101 殺菌のための装置
102 容器
105 案内装置
107 偏向装置
108 開口の領域
109 キャリア装置
110 開口
111 送りの移動
112 保持装置
115 直線案内ユニット
121 送り装置
124 偏向スクリーン要素
150 L字形に曲げられた保持アーム
151 二連軸受アイ
152 中間領域
153 フォーク部材
202 容器
207 偏向装置
209 キャリア装置
211 送りの移動
224 2つに分割された偏向スクリーン要素
260 第1のスクリーン半分
261 第2のスクリーン半分


【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器(2;102;202)の殺菌のための装置(1;101)であって、
電荷担体(4)を生成するための生成装置(3)と、
前記電荷担体(4)を前記容器(2;102;202)の内壁(6)へと案内するために前記容器(2;102;202)へと導入することができる案内装置(5;105)と、を備えており、
前記容器(2;102;202)の開口(10;110)を前記容器(2;102;202)を保持するためのキャリア装置(9;109;209)によって前記案内装置(5;105)に対して位置づけさせることができ、
前記案内装置(5;105)から出る前記電荷担体(4)を、外側に位置する前記容器(2;102;202)の開口の領域(8;108)へと偏向させるために前記案内装置(5;105)に対して変位させることができる偏向装置(7;107;207)を備えることを特徴とする装置。
【請求項2】
前記偏向装置が、前記容器の前記開口の領域を囲むことができる開口を少なくとも一時的に有することを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記偏向装置(7;107;207)のための保持装置(12)を備え、
前記偏向装置(7;107;207)は、前記容器(2;102;202)の相対移動(11;111)によって前記案内装置(5;105)に対して平行移動の態様で変位できるように前記保持装置(12)に配置され、及び/又は前記キャリア装置(9;109;209)は、前記容器(2;102;202)の相対移動(11;111;211)によって前記保持装置(12)に対して平行移動の態様で変位できるように配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の装置(1;101)。
【請求項4】
前記偏向装置(7)のための直線案内ユニット(15;115)を備え、
前記直線案内ユニット(15;115)は、前記偏向装置(7;107;207)を変位させるべく前記直線案内ユニット(15;115)上を平行移動の態様で案内されるスライド部材(17)を備え、
前記直線案内ユニット(15;115)は、好ましくは前記案内装置(5;105)に対して実質的に平行かつ半径方向(20)において隣接し、前記容器(2)のキャリア装置(9;109;209)から離して配置され、あるいは前記直線案内ユニット(115)は、前記容器(2;102;202)のキャリア装置(9;109;209)を備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置(1;101)。
【請求項5】
前記偏向装置(7;107;207)のための前記直線案内ユニット(15;115)を備え、
前記直線案内ユニット(15;115)は、前記偏向装置(7;107;207)を変位させるべく前記直線案内ユニット(15;115)上を平行移動の態様で案内されるスライド部材(17)を備え、前記直線案内ユニット上に、前記偏向装置(7;107;207)または前記スライド部材(17)が、容器(2;102;202)を送るための送り装置(21;121)によって駆動することができるやり方で取り付けられていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置(1;101)。
【請求項6】
前記偏向装置(7;107;207)のための前記直線案内ユニット(15;115)を備え、
前記直線案内ユニット(15;115)は、前記偏向装置(7;107;207)を変位させるべく前記直線案内ユニット(15;115)上を平行移動の態様で案内されるスライド部材(17)を備え、前記直線案内ユニット(15;115)が、出発位置(36)から変位した前記偏向装置(7;107;207)を戻すように重力によって機能する復帰装置(23)を有していることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の装置(1;101)。
【請求項7】
前記容器(2;102;202)の前記開口の領域(8)の壁が、前記案内装置(5;105)が前記容器(2;102;202)へと挿入されるときに、前記偏向装置(7;107;207)と前記案内装置(5;105)との間に少なくとも部分的に配置されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置(1;101)。
【請求項8】
前記偏向装置(7)が、円すいの態様で収束する偏向スクリーン要素(24;124;224)を備え、
前記偏向スクリーン要素(24;124;224)を、前記容器(2;102;202)の開口(10;110)が少なくとも部分的に前記偏向装置(7;107;207)の内側に配置される場合に、前記案内装置(5;105)の周囲に同心に配置することができることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の装置(1;101)。
【請求項9】
前記偏向装置(207)は、2つに分割された偏向スクリーン要素(224)を備えることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置(1;101)。
【請求項10】
プラスチック材料製の予備成形物(81)をプラスチック材料製の容器(2;102;202)へと成形するための装置(91)を備え、
請求項1から9のいずれか一項に記載の殺菌のための装置(1;101)を備えることを特徴とする、飲料充てん設備および/または飲料容器製造設備(70)。
【請求項11】
内壁(6)によって規定された容積部分(43)を有する容器(2;102;202)を殺菌する方法であって、
少なくとも部分的に電荷担体(4)の助けによって前記容器(2;102;202)を殺菌するために、前記容器(2;102;202)の殺菌のための前記電荷担体(4)を生成する工程と、
生成した前記電荷担体(4)を、前記電荷担体(4)を案内するための案内装置(5;105)の出口開口(40)から前記容器(2;102;202)の方向に加速させ、前記容器(2;102;202)が前記案内装置(5;105)に対する前記容器(2;102;202)の平行移動の相対移動(11;111;211)によって前記案内装置(5;105)へと送られる工程と、
を含み、
前記平行移動の相対移動(11;111;211)の経路の行程(39)において、前記容器(2;102;202)の開口(10;110)が少なくとも部分的に前記案内装置(5;105)から出る前記電荷担体(4)を偏向させるための偏向装置(7;107;207)の中へと変位させられることで、外側に位置する前記容器(2;102;202)の開口の領域(8;108)が偏向させられた前記電荷担体(4)のビームの経路(41)へと変位させられ、結果として前記電荷担体(4)の助けによって殺菌されることを特徴とする方法。
【請求項12】
前記平行移動の相対移動(11;111;211)の経路のさらなる行程(42)において、前記容器(2;102;202)の内壁(6)が前記電荷担体(4)の助けによって殺菌されるよう、前記案内装置(5;105)が前記偏向装置(7;107;207)を通って前記容器(2;102;202)の容積部分(43)へと変位し、あるいは前記容積部分(43)から変位するようなやり方で、前記偏向装置(7;107;207)が前記案内装置(5;105)の方向に前記容器(2;102;202)と一緒に変位させられることを特徴とする、請求項11に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−106956(P2013−106956A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−253192(P2012−253192)
【出願日】平成24年11月19日(2012.11.19)
【出願人】(508120916)クロネス アーゲー (65)
【Fターム(参考)】