容器体及び容器並びに袋体の開封方法
【課題】 内容物を指で持つことなく、容器の内部に内容物を設置できる容器体、その容器、及び袋体の開封方法を提供する。
【解決手段】 容器体は、内容物1と、内容物1を封入する袋体2と、内容物1及び袋体2を収容する容器3とを備える。そして、容器3は、内容物1が通過するのを防止すべく内容物1を係止可能な形状に形成される開口部321,331を、一方側及び他方側にそれぞれ備え、袋体2は、各開口部321,331を介して容器3から露出する露出部24,25を一対備えると共に、他方側の開口部331から引き出される際に内容物1が袋体2から出られるように、一方側の露出部24で開封可能に構成され、さらに、容器3は、袋体2が他方側の開口部331から引き出し可能な状態で内容物1を保持する保持手段34をさらに備えることを特徴とする。
【解決手段】 容器体は、内容物1と、内容物1を封入する袋体2と、内容物1及び袋体2を収容する容器3とを備える。そして、容器3は、内容物1が通過するのを防止すべく内容物1を係止可能な形状に形成される開口部321,331を、一方側及び他方側にそれぞれ備え、袋体2は、各開口部321,331を介して容器3から露出する露出部24,25を一対備えると共に、他方側の開口部331から引き出される際に内容物1が袋体2から出られるように、一方側の露出部24で開封可能に構成され、さらに、容器3は、袋体2が他方側の開口部331から引き出し可能な状態で内容物1を保持する保持手段34をさらに備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容物と、内容物を封入する袋体と、内容物及び袋体を収容する容器とを備える容器体に関する。また、本発明は、内容物を封入する袋体を収容する容器に関する。さらに、本発明は、斯かる容器体における袋体の開封方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、容器体として、例えば芳香剤、防虫剤といった固形状やジェル状の内容物と、内容物を収容する容器とを備える容器体が知られている(例えば、特許文献1)。斯かる容器体によれば、内容物を指で持って容器の内部に設置することで、容器の内部に内容物を収容できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−224382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に係る容器体によれば、内容物を指で持つ必要があるため、衛生上や安全上で好ましくない場合もある。例えば、吸収材に揮発性液体を吸収させたものが内容物である場合、内容物を容器の内部に設置する際に、指に揮発性液体が付着するため、安全上好ましくないこともある。
【0005】
よって、本発明は、斯かる事情に鑑み、内容物を指で持つことなく、容器の内部に内容物を設置できる容器体、その容器及び袋体の開封方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る容器体は、固形状である内容物と、内容物を封入する袋体と、内容物及び袋体を収容する容器とを備え、容器は、内容物が通過するのを防止すべく内容物を係止可能な形状に形成される開口部を、一方側及び他方側にそれぞれ備え、袋体は、各開口部を介して容器から露出する露出部を一対備えると共に、他方側の開口部から引き出される際に内容物が袋体から出られるように、一方側の露出部で開封可能に構成される容器体であって、容器は、袋体が他方側の開口部から引き出し可能な状態で内容物を保持する保持手段をさらに備えることを特徴とする。
【0007】
斯かる構成の容器体によれば、容器の一方側に設けられる開口部を介して、一方側の露出部が容器から露出していると共に、容器の他方側に設けられる開口部を介して、他方側の露出部が容器から露出している。そして、保持手段で保持されている内容物が袋体から出られるように、まず、袋体が一方側の露出部で開封される。
【0008】
その後、他方側の露出部が操作されることで、袋体が他方側の開口部から引き出されると、開口部が内容物を係止可能な形状に形成されているため、内容物が開口部を通過するのを防止でき、その結果、内容物が容器の内部で袋体から押し出される。しかも、袋体が他方側の開口部から引き出し可能な状態で、保持手段が内容物を保持しているため、袋体が容器から引き抜かれると、内容物が保持手段に保持された状態で容器の内部に収容された容器体を得ることができる。
【0009】
また、本発明に係る容器体においては、保持手段は、内容物が挿入されるべく筒状に形成されてもよい。
【0010】
斯かる構成の容器体によれば、内容物が筒状に形成される保持手段に挿入されている。これにより、袋体が他方側の開口部から引き出される際に、袋体が保持手段の軸心方向に沿って移動できる一方、保持手段が軸心方向と交差する方向で内容物を係止できる。したがって、内容物が袋体に封入されている際に、保持手段が内容物を保持できると共に、内容物が袋体から出された際も、保持手段が内容物を保持できる。
【0011】
また、本発明に係る容器は、内容物を封入する袋体を収容する容器において、袋体の一部を一方側及び他方側からそれぞれ露出させるべく、一方側及び他方側にそれぞれ開口部を備えると共に、内容物を保持する保持手段を備え、各開口部は、内容物が通過するのを防止すべく、内容物を係止可能な形状に形成されることを特徴とする。
【0012】
斯かる構成の容器によれば、一方側に設けられる開口部を介して、袋体の一部が容器から露出していると共に、他方側に設けられる開口部を介して、袋体の一部が容器から露出している。そして、保持手段で保持されている内容物が袋体から出られるように、まず、袋体が何れか一方の露出している部位で開封される。
【0013】
その後、袋体の反対側の露出している部位が操作されることで、袋体が開口部から引き出されると、各開口部が内容物を係止可能な形状に形成されているため、内容物が開口部を通過するのを防止でき、その結果、内容物が容器の内部で袋体から押し出される。しかも、保持手段が内容物を保持しているため、袋体が容器から引き抜かれると、内容物が保持手段に保持された状態で容器の内部に収容される。
【0014】
また、本発明に係る袋体の開封方法は、前記容器体における、袋体の開封方法であって、内容物が袋体から出られるように、一方側の露出部で袋体を開封する工程と、他方側の露出部を操作することで、内容物が容器の内部で袋体から押し出されるように、袋体を他方側の開口部から引き出す工程とを備えることを特徴とする。
【0015】
斯かる袋体の開封方法によれば、内容物が袋体から出られるように、一方側の露出部で袋体を開封する。そして、他方側の露出部を操作することで、他方側の開口部から袋体を引き出すことにより、内容物が容器の内部で袋体から押し出される。これにより、内容物が保持手段に保持された状態で容器の内部に収容された容器体を得ることができる。
【発明の効果】
【0016】
以上の如く、本発明に係る容器体及び袋体の開封方法によれば、内容物を指で持つことなく、容器の内部に内容物を設置できるという優れた効果を奏する。また、本発明に係る容器によれば、内容物を指で持つことなく、内部に内容物を設置できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る容器体の全体図であって、(a)及び(b)はそれぞれ斜視図を示す。
【図2】同実施形態に係る容器体の全体図であって、分解斜視図を示す。
【図3】同実施形態に係る内容物及び袋体の全体図であって、(a)は平面図、(b)はA−A線における断面図を示す。
【図4】同実施形態に係る容器の全体図であって、(a)及び(b)はそれぞれ斜視図を示す。
【図5】同実施形態に係る容器の全体図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)はB−B線における断面図を示す。
【図6】同実施形態に係る容器の部品図であって、(a)は第1部材の一部内視斜視図、(b)は第2部材の斜視図を示す。
【図7】同実施形態に係る容器体における袋体の開封方法を説明する図であって、(a)は平面図、(b)はC−C線における断面図を示す。
【図8】同実施形態に係る容器体における袋体の開封方法を説明する図であって、(a)は平面図、(b)はD−D線における断面図を示す。
【図9】同実施形態に係る容器体における袋体の開封方法を説明する図であって、(a)は平面図、(b)はE−E線における断面図を示す。
【図10】同実施形態に係る容器体における袋体の開封方法を説明する図であって、(a)は平面図、(b)はF−F線における断面図を示す。
【図11】本発明の他の実施形態に係る容器体の全体図であって、(a)及び(b)はそれぞれ斜視図を示す。
【図12】本発明のさらに他の実施形態に係る容器体の全体図であって、分解斜視図を示す。
【図13】本発明のさらに他の実施形態に係る容器の全体図であって、分解斜視図を示す。
【図14】本発明のさらに他の実施形態に係る容器の要部図であって、(a)〜(c)はそれぞれ縦断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る容器体及び容器における一実施形態について、図1〜図10を参酌して説明する。
【0019】
本実施形態に係る容器体は、図1〜図6に示すように、内容物1と、内容物1を封入する袋体2と、内容物1及び袋体2を収容する容器3とを備える。なお、詳細は後述するが、容器体は、袋体2に封入されている内容物1が袋体2から取り出され、内容物1が容器3の内部に収容された状態で使用される。
【0020】
内容物1は、固形状に形成されていると共に、長尺な円柱状に形成されている。本実施形態において、内容物1は、芳香剤や忌避剤といった揮発性の液体が吸収された円柱状の吸収材としている。
【0021】
袋体2は、長尺な筒状に形成されていると共に、紙、ナイロン、ビニール、プラスチック等のフィルムから形成されることにより、可撓性を有するように形成されている。そして、袋体2は、内容物1を封入する袋状の封入部21と、封入部21を封止すべく、封入部21の長手方向の外縁をシールする第1シール部22,22と、封入部21の幅方向の外縁をシールする第2シール部23,23とを備える。また、袋体2は、容器3から露出する露出部24,25を一対備える。
【0022】
第1の露出部(以下、単に「第1露出部」ともいう)24は、長手方向の一方側に配置され、容器3の一方側から露出するように配置されると共に、第2の露出部(以下、単に「第2露出部」ともいう)25は、長手方向の他方側に配置され、容器3の他方側から露出するように配置される。また、第1露出部24は、切断の開始となる切欠の切断開始部241を備える。これにより、袋体2は、第1露出部24が切断開始部241から切断されることで、内容物1が袋体2から出られるように開封される。
【0023】
容器3は、長尺な筒状に形成される容器本体31と、容器本体31の長手方向における各端部に配置される第1及び第2端壁部32,33とを備える。また、容器3は、内容物1を保持する保持手段34を備える。なお、容器3は、硬質樹脂や金属等で形成されている。
【0024】
容器本体31は、互いに対面するように配置される第1及び第2端壁部32,33を連結する第1〜第4周壁部311〜314を備え、角筒状に形成されている。そして、容器本体31は、容器3の内部と外部とを連通させるべく、少なくとも一つ(本実施形態においては、三つ)の周壁部311〜313に、内容物1が通過するのを防止可能な開口である連通部315,…を複数備える。
【0025】
第1周壁部311は、長手方向の一端部に、先端部が第1端壁部32に連結される連結片311aを備えると共に、連結片311aの外面側に、指で操作されるための球面状の窪み部311bを備える。そして、連結片311aは、第1周壁部311と対面して配置される第4周壁部314に対して先端部が接離するように、弾性変形可能に構成されている。
【0026】
第1端壁部32は、袋体2の第1露出部24が容器3から露出するための第1の開口部(以下、単に「第1開口部」ともいう)321を備える。また、第1端壁部32は、袋体2を挟持する第1及び第2挟持片322,323を備える。
【0027】
第1開口部321は、挟持片322,323同士が離間した状態で生じる挟持片322,323間の隙間で構成されている。そして、第1開口部321は、内容物1が通過するのを防止すべく、各挟持片322,323で内容物1を係止可能な形状に形成されている。具体的には、第1開口部321は、内容物1よりも小さく形成されている。より具体的には、挟持片322,323間の隙間の幅寸法が内容物1の径寸法より小さく設定されている。
【0028】
第1挟持片322は、第1周壁部311の連結片311aに連結されると共に、第2挟持片323は、第2〜第4周壁部312〜314に連結される。そして、第1挟持片322は、連結片311aが弾性変形することにより、第2挟持片323と接離可能に構成されている。
【0029】
第2側壁部33は、袋体2の第2露出部25が容器3から露出するための第2の開口部(以下、単に「第2開口部」ともいう)331を備える。そして、第2開口部331は、内容物1が通過するのを防止できる形状、即ち、内容物1を係止可能な形状に形成されている。具体的には、第2開口部331は、内容物1よりも小さく形成されている。より具体的には、第2開口部331は、スリット状に形成され、幅寸法が内容物1の径寸法よりも小さくなるように設定されている。
【0030】
保持手段34は、内容物1の長手方向の各端部を保持する第1及び第2保持部341,342を備える。そして、第1保持部341は、第1端壁部32に連結されていると共に、第2保持部342は、第2端壁部33に連結されている。
【0031】
各保持部341(342)は、内容物1が挿入されるべく筒状、具体的には、円筒状に形成されている。そして、各保持部341(342)は、開口部321,331同士が対面する方向に対して、軸心方向が平行となるように配置されている。換言すると、各保持部341(342)は、軸心方向が容器3の長手方向と平行となるように配置されている。
【0032】
また、各保持部341(342)は、開口部321(331)と連通し且つ軸心方向に沿って延設される溝部341a,341a(342a,342a)を備える。そして、各溝部341a(342a)は、容器3が袋体2に封入された内容物1を収容する際に、袋体2の第1シール部22が配置され、容器3から袋体2を引き出す際に、袋体2の第1シール部22を案内する。
【0033】
ところで、容器3は、凹部30a,…を有する第1部材3aと、第1部材3aと着脱自在とすべく、凹部30aに嵌合する凸部30b,…を有する第2部材3bとを備えることで、長手方向と直交する方向で分割可能に構成される。そして、第1部材3aは、容器本体31(第1〜第4周壁部311〜314)、第1端壁部32、及び第1保持部341を備えると共に、第2部材3bは、第2端壁部33及び第2保持部342を備える。
【0034】
本実施形態に係る容器体及び容器3の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る容器体における袋体2の開封方法について、図7〜図10を参酌して説明する。
【0035】
図7に示すように、容器3の第1開口部321を介して、袋体2の第1露出部24が容器3の外部に露出していると共に、容器3の第2開口部331を介して、袋体2の第2露出部25が容器3の外部に露出している。斯かる状態においては、各開口部321,331が内容物1よりも小さく設定されているため、各開口部321,331から、内容物1を引き出したり、袋体2を完全に引き抜いたりすることはできない。即ち、内容物1は、各開口部321,331により、長手方向の移動が規制されている。
【0036】
そして、内容物1は、一端部が第1保持部341に挿入され且つ他端部が第2保持部342に挿入されることで、長手方向と直交する方向の移動が規制され、保持手段34に保持されている。また、各保持部341,342の溝部341a,342a(図7において図示していない)には、袋体2の第1シール部22(図7において図示していない)が挿通され、袋体2の第1シール部22の先端側が各保持部341,342から露出している。
【0037】
まず、図8に示すように、第1周壁部311から第4周壁部314に向かう方向(図8(b)のP矢印方向)に、窪み部311bを押す(操作する)。すると、連結片311aが弾性変形して、第1挟持片322が第2挟持片323に接近するため、第1及び第2挟持片322,323で袋体2(具体的には、第1露出部24における切断開始部241よりも基端側)を挟持できる。
【0038】
そして、第1露出部24に設けられる切断開始部241から袋体2(第1露出部24)の切断を開始する。このとき、切断される部位の近傍を第1及び第2挟持片322,323が挟持しているため、袋体2を切断するのに伴って、袋体2が移動するのを防止できる。そして、袋体2が第1露出部24で開封されるため、当該開封された部位を介して、内容物1が袋体2の外部に出られるようになる。
【0039】
その後、窪み部311bを押す(操作する)のを解除すると、図9に示すように、連結片311aが弾性力により復元し、第1挟持片322が第2挟持片323から離反するように移動する。そして、第2露出部25(図9において図示していない)を把持して引く(操作する)ことで、袋体2が第2開口部331から長手方向(図9のQ矢印方向)に向けて引き出される。
【0040】
すると、内容物1が通過するのを防止できる形状に、第2開口部331が形成されているため、第2開口部331が袋体2を介して内容物1を係止し、その結果、内容物1が容器3の内部で袋体2から押し出される。このとき、袋体2の第1シール部22(図9において図示していない)が各保持部341,342の各溝部341a,342a(図9において図示していない)を通過すると共に、保持部341,342の各溝部341a,342aが袋体2の第1シール部22を案内している。
【0041】
そして、図10に示すように、袋体2が第2開口部331を介して容器3から完全に引き抜かれると、内容物1が保持手段34で保持された状態で容器3の内部に収容された容器体を得ることができる。そして、内容物1は、各開口部321,331により、長手方向の移動が規制されていると共に、各保持部341,342により、長手方向と直交する方向(径方向、幅方向)の移動が規制されている。
【0042】
以上より、本実施形態に係る容器体及び容器3によれば、容器3の一方側に設けられる第1開口部321を介して、一方側の第1露出部24が容器3から露出していると共に、容器3の他方側に設けられる第2開口部331を介して、他方側の第2露出部25が容器3から露出している。
【0043】
そして、保持手段34で保持されている内容物1が袋体2から出られるように、まず、袋体2が第1露出部24で開封される。その後、第2露出部25が操作されることで、袋体2が第2開口部331から引き出されると、各開口部321,331が内容物1を係止可能な形状に形成されているため、内容物1が開口部321,331を通過するのを防止でき、その結果、内容物1が容器3の内部で袋体2から押し出される。
【0044】
しかも、袋体2が第2開口部331から引き出し可能な状態で、保持手段34が内容物1を保持しているため、袋体2が容器3から引き抜かれると、内容物1が保持手段34に保持された状態で容器3の内部に収容された容器体を得ることができる。そして、各開口部321,331により、内容物1の長手方向の移動を規制できると共に、各保持部341,342により、内容物1の長手方向と直交する方向の移動を規制できる。
【0045】
また、本実施形態に係る容器体及び容器3によれば、内容物1が筒状に形成される保持手段34の各保持部341,342に挿入されている。これにより、袋体2が第2開口部331から引き出される際に、袋体2が各保持部341,342の軸心方向に沿って移動する一方、各保持部341,342が径方向で内容物1を係止することができる。したがって、内容物1が袋体2に封入されている際に、保持手段34が内容物1を保持できると共に、内容物1が袋体2から出された際も、保持手段34が内容物1を保持できる。
【0046】
また、本実施形態に係る容器体及び容器3によれば、互いに接離可能な一対の挟持片322,323が離間することで、第1開口部321が構成されている。これにより、第1挟持片322が第2挟持片323に接近することで袋体2を挟持できるため、第1露出部24で袋体2を開封する際に、袋体2が移動する(位置ずれする)のを防止でき、その結果、第1露出部24で袋体2を開封する作業を容易にすることができる。
【0047】
また、本実施形態に係る容器体によれば、第1露出部24に、切断の開始となるための切断開始部241が設けられている。これにより、切断開始部241から切断を開始することで、切断工具等を用いることなく、第1露出部24を切断できるため、第1露出部24で袋体2を開封する作業を容易にすることができる。
【0048】
なお、本発明に係る容器体及び容器並びに袋体の開封方法は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。また、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0049】
例えば、本発明に係る容器体及び容器3は、床の上等に設置する場合、即ち、床置きタイプである場合でもよく、例えば、フック等に掛けられて吊られる場合、即ち、吊下げタイプである場合でもよい。そして、吊下げタイプの場合には、容器3に、フック等に引っ掛けられる引掛部が設けられる構成でもよく、また、図11に示すように、容器3に着脱自在な引掛部材4を備える構成でもよい。
【0050】
斯かる引掛部材4は、フック等に引っ掛けられる引掛部41と、第1開口部321に嵌め込められる嵌込部42,42とを備える。そして、各嵌込部42が先鋭なテーパ状に形成されているため、各嵌込部42を第1開口部321に向けて(図11におけるR矢印方向に)押圧すると、各嵌込部42が第1挟持片322を第2挟持片323から離反させる。これにより、第1開口部321に各嵌込部42を容易に嵌め込むことができるため、引掛部材4を容易に容器3に取り付けることができる。
【0051】
また、本発明に係る容器体及び容器3は、容器3の開口部321,331に、外周部で袋体2に接する回転体が設けられてなる構成でもよい。具体的には、容器3の開口部321,331に、袋体2を挟むように一対の回転体(回転ローラ)が配設され、円柱状の各回転体は、袋体2を挟む方向と直交する方向を中心に回転可能に構成されてもよい。
【0052】
斯かる構成によれば、袋体2が開口部321,331から引き出されるのに伴って、外周部で袋体2に接する回転体が回転する。これにより、回転体が無い場合と比較して、例えば、袋体2を開口部321,331から引き出す力(袋体2と容器3との摩擦力)を小さくすることもできるため、袋体2を開口部321,331から円滑に引き出すことができる。
【0053】
また、上記実施形態に係る容器体においては、内容物1が揮発性液体を吸収させた吸収材である構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、内容物は、ドライアイスといった気化する固形状である構成でもよい。要するに、内容物1は、保持手段34で保持できる程度に固形状である構成であればよい。
【0054】
また、上記実施形態に係る容器体においては、袋体2の封入部21が長手方向に亘って略同一の幅寸法で形成されている構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、袋体2は、封入部21が長手方向の他方側から一方側に向けて幅広となるように形成される構成でもよい。斯かる構成によれば、一方側の第1露出部24で袋体2を開封することにより、袋体2の開放する部位を大きくすることができるため、袋体2から内容物1を出し易くできる。
【0055】
また、上記実施形態に係る容器体においては、袋体2に設けられる切断開始部241が切欠である構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、切断開始部241は、ハーフカット、切込、又は複数の穴(貫通、非貫通微細孔)等から構成されてもよく、要するに、切断工具を用いることなく、切断できる構成であればよい。
【0056】
また、上記実施形態に係る容器体においては、切断開始部241が第1露出部24に設けられる構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、切断開始部241は、第2露出部25にも設けられる構成でもよい。
【0057】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、容器本体31及び第1端壁部32を有する第1部材3aと、第2端壁部33を有する第2部材3bとを備える構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、図12に示すように、容器本体31及び第2端壁部33を有する第1部材3aと、第1端壁部32を有する第2部材3bとを備える構成でもよい。
【0058】
斯かる構成によれば、まず、第1開口部321から露出する第1露出部24を第1及び第2挟持片322,323で挟持した状態で、第1露出部24を開封する。そして、一方の手で第2露出部25を把持すると共に、他方の手で容器本体31を把持することで、袋体2を第2開口部331から引き出す。
【0059】
したがって、袋体2と第2開口部331との間で大きな摩擦力が発生した場合でも、袋体2を介して、一方の手の力が作用する第2開口部331(第2端壁部33)と、他方の手の力が作用する容器本体31とが一体的に形成されているため、第1部材3aと第2部材3bとが不用意に外れるのを防止できる。なお、図12に示す容器本体31には、袋体2を第2開口部331から引き出す際に、把持されるための凹状部316,316(図12においては、一つのみ図示している)が第2及び第3周壁部312,313の第2端壁部33側にそれぞれ設けられている。
【0060】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、着脱自在な第1部材3aと第2部材3bとにより、長手方向と直交する方向で分割できる構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、図13に示すように、容器3は、着脱自在な第1部材3aと第2部材3bとにより、長手方向で分割できる構成でもよい。
【0061】
そして、図13に示す第1部材3aは、第1〜第3周壁部311〜313と、第1及び第2端壁部32,33とを備えると共に、第2部材3bは、第4周壁部314を備える。また、第1部材3aは、凹部30a,…を備えると共に、第2部材3bは、第1部材3aと着脱自在とすべく、凹部30aに嵌合する凸部30b,…を備える。
【0062】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、保持手段34(保持部341,342)が内容物1の長手方向の各端部を保持する構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、保持手段34は、内容物1の長手方向の中途部を保持する場合でもよい。
【0063】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、保持手段34が二つの保持部341,342を備える構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、保持手段34は、一つの保持部341を備える構成でもよく、また、三つ以上の保持部341,342,…を備える構成でもよい。
【0064】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、保持手段34(各保持部341,342)が、円筒状に形成されると共に、溝部341a,342aを有ることで断続的な環形状に形成される構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、保持手段34は、角筒状に形成される構成でもよく、図14(a)に示すように、袋体2全体を挿入するように、連続的な環形状に形成される構成でもよい。
【0065】
また、図14(b)に示すように、保持手段34は、複数の突出部343,…を備えることで筒状に形成され、各突出部343,…間に内容物1を配置(挿入)する構成でもよい。さらに、図14(c)に示すように、保持手段34は、複数の突出部344,344を備え、各突出部344の先端部が内容物1に設けられる凹状の被係止部11に挿入されることで、内容物1を係止して保持する構成でもよい。
【0066】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、容器3が長尺な直方体状に形成され、容器3の長手方向の一方側と他方側とにそれぞれ第1及び第2開口部321,331が配設される構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、容器3は、円柱状や三角柱状に形成される構成でもよく、また、容器3の幅方向(長手方向と直交する方向)の一方側と他方側とにそれぞれ開口部321,331が配設される構成でもよい。
【0067】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、各開口部321,331が直線状のスリットで形成される構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、各開口部321,331は、曲線状の(湾曲した)スリットで形成される構成でもよく、また、円形状や多角形状に形成される開口である構成でもよい。
【0068】
要するに、開口部321,331は、袋体2が開封される前(未開封の状態)においては、袋体2を完全に引き抜くことができないような大きさに設定されていると共に、一方側の開口部321から露出する露出部24で袋体2が開封され、袋体2が他方側の開口部331から引き出される際には、内容物1が容器3の内部で袋体2から押し出されるような大きさに設定されていればよい。
【0069】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、第1挟持片322が連結片311aに連結されることで可動する構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、第1及び第2挟持片322,323がそれぞれ可動する構成でもよく、第2挟持片のみが可動する構成でもよい。
【0070】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、連結片311aが弾性変形することにより、第1及び第2挟持片322,323が接離する構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、開口部321(第1端壁部32)は、ゴム等の弾性体で形成され、対向する内縁同士が接近するように弾性変形することで、袋体2を挟持する構成でもよい。
【0071】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、連結片311aへの操作を解除すると、連結片311aが復元することにより、第1挟持片322が第2挟持片323から離反する構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、第1及び第2挟持片322,323は、袋体2を挟持する状態で掛止し合うことにより、連結片311aへの操作を解除しても、袋体2を挟持する状態を維持できる構成でもよい。
【0072】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、第1開口部321が変形可能な構成(袋体2を挟持可能な構成)であって、第2開口部331が所定の形状のまま変形しない構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、第1開口部321は、第2開口部331と略同じ構成、即ち、所定の形状のまま変形しない構成としてもよく、また、第2開口部331は、第1開口部321と略同じ構成、即ち、変形可能な構成(袋体2を挟持可能な構成)としてもよい。
【0073】
また、上記実施形態に係る容器体においては、第1露出部24を開封した後、第2露出部25を把持し、第2開口部331を介して袋体2を容器3から引き出す方法を説明したが、斯かる方法に限られない。例えば、切断工具を使用して、第2露出部25を開封した後、第1露出部24を把持し、第1開口部321を介して袋体2を容器3から引き出す方法でもよい。
【符号の説明】
【0074】
1…内容物、2…袋体、3…容器、24…(第1の)露出部、25…(第2の)露出部、34…保持手段、321…(第1の)開口部、331…(第2の)開口部
【技術分野】
【0001】
本発明は、内容物と、内容物を封入する袋体と、内容物及び袋体を収容する容器とを備える容器体に関する。また、本発明は、内容物を封入する袋体を収容する容器に関する。さらに、本発明は、斯かる容器体における袋体の開封方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、容器体として、例えば芳香剤、防虫剤といった固形状やジェル状の内容物と、内容物を収容する容器とを備える容器体が知られている(例えば、特許文献1)。斯かる容器体によれば、内容物を指で持って容器の内部に設置することで、容器の内部に内容物を収容できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−224382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に係る容器体によれば、内容物を指で持つ必要があるため、衛生上や安全上で好ましくない場合もある。例えば、吸収材に揮発性液体を吸収させたものが内容物である場合、内容物を容器の内部に設置する際に、指に揮発性液体が付着するため、安全上好ましくないこともある。
【0005】
よって、本発明は、斯かる事情に鑑み、内容物を指で持つことなく、容器の内部に内容物を設置できる容器体、その容器及び袋体の開封方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る容器体は、固形状である内容物と、内容物を封入する袋体と、内容物及び袋体を収容する容器とを備え、容器は、内容物が通過するのを防止すべく内容物を係止可能な形状に形成される開口部を、一方側及び他方側にそれぞれ備え、袋体は、各開口部を介して容器から露出する露出部を一対備えると共に、他方側の開口部から引き出される際に内容物が袋体から出られるように、一方側の露出部で開封可能に構成される容器体であって、容器は、袋体が他方側の開口部から引き出し可能な状態で内容物を保持する保持手段をさらに備えることを特徴とする。
【0007】
斯かる構成の容器体によれば、容器の一方側に設けられる開口部を介して、一方側の露出部が容器から露出していると共に、容器の他方側に設けられる開口部を介して、他方側の露出部が容器から露出している。そして、保持手段で保持されている内容物が袋体から出られるように、まず、袋体が一方側の露出部で開封される。
【0008】
その後、他方側の露出部が操作されることで、袋体が他方側の開口部から引き出されると、開口部が内容物を係止可能な形状に形成されているため、内容物が開口部を通過するのを防止でき、その結果、内容物が容器の内部で袋体から押し出される。しかも、袋体が他方側の開口部から引き出し可能な状態で、保持手段が内容物を保持しているため、袋体が容器から引き抜かれると、内容物が保持手段に保持された状態で容器の内部に収容された容器体を得ることができる。
【0009】
また、本発明に係る容器体においては、保持手段は、内容物が挿入されるべく筒状に形成されてもよい。
【0010】
斯かる構成の容器体によれば、内容物が筒状に形成される保持手段に挿入されている。これにより、袋体が他方側の開口部から引き出される際に、袋体が保持手段の軸心方向に沿って移動できる一方、保持手段が軸心方向と交差する方向で内容物を係止できる。したがって、内容物が袋体に封入されている際に、保持手段が内容物を保持できると共に、内容物が袋体から出された際も、保持手段が内容物を保持できる。
【0011】
また、本発明に係る容器は、内容物を封入する袋体を収容する容器において、袋体の一部を一方側及び他方側からそれぞれ露出させるべく、一方側及び他方側にそれぞれ開口部を備えると共に、内容物を保持する保持手段を備え、各開口部は、内容物が通過するのを防止すべく、内容物を係止可能な形状に形成されることを特徴とする。
【0012】
斯かる構成の容器によれば、一方側に設けられる開口部を介して、袋体の一部が容器から露出していると共に、他方側に設けられる開口部を介して、袋体の一部が容器から露出している。そして、保持手段で保持されている内容物が袋体から出られるように、まず、袋体が何れか一方の露出している部位で開封される。
【0013】
その後、袋体の反対側の露出している部位が操作されることで、袋体が開口部から引き出されると、各開口部が内容物を係止可能な形状に形成されているため、内容物が開口部を通過するのを防止でき、その結果、内容物が容器の内部で袋体から押し出される。しかも、保持手段が内容物を保持しているため、袋体が容器から引き抜かれると、内容物が保持手段に保持された状態で容器の内部に収容される。
【0014】
また、本発明に係る袋体の開封方法は、前記容器体における、袋体の開封方法であって、内容物が袋体から出られるように、一方側の露出部で袋体を開封する工程と、他方側の露出部を操作することで、内容物が容器の内部で袋体から押し出されるように、袋体を他方側の開口部から引き出す工程とを備えることを特徴とする。
【0015】
斯かる袋体の開封方法によれば、内容物が袋体から出られるように、一方側の露出部で袋体を開封する。そして、他方側の露出部を操作することで、他方側の開口部から袋体を引き出すことにより、内容物が容器の内部で袋体から押し出される。これにより、内容物が保持手段に保持された状態で容器の内部に収容された容器体を得ることができる。
【発明の効果】
【0016】
以上の如く、本発明に係る容器体及び袋体の開封方法によれば、内容物を指で持つことなく、容器の内部に内容物を設置できるという優れた効果を奏する。また、本発明に係る容器によれば、内容物を指で持つことなく、内部に内容物を設置できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る容器体の全体図であって、(a)及び(b)はそれぞれ斜視図を示す。
【図2】同実施形態に係る容器体の全体図であって、分解斜視図を示す。
【図3】同実施形態に係る内容物及び袋体の全体図であって、(a)は平面図、(b)はA−A線における断面図を示す。
【図4】同実施形態に係る容器の全体図であって、(a)及び(b)はそれぞれ斜視図を示す。
【図5】同実施形態に係る容器の全体図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)はB−B線における断面図を示す。
【図6】同実施形態に係る容器の部品図であって、(a)は第1部材の一部内視斜視図、(b)は第2部材の斜視図を示す。
【図7】同実施形態に係る容器体における袋体の開封方法を説明する図であって、(a)は平面図、(b)はC−C線における断面図を示す。
【図8】同実施形態に係る容器体における袋体の開封方法を説明する図であって、(a)は平面図、(b)はD−D線における断面図を示す。
【図9】同実施形態に係る容器体における袋体の開封方法を説明する図であって、(a)は平面図、(b)はE−E線における断面図を示す。
【図10】同実施形態に係る容器体における袋体の開封方法を説明する図であって、(a)は平面図、(b)はF−F線における断面図を示す。
【図11】本発明の他の実施形態に係る容器体の全体図であって、(a)及び(b)はそれぞれ斜視図を示す。
【図12】本発明のさらに他の実施形態に係る容器体の全体図であって、分解斜視図を示す。
【図13】本発明のさらに他の実施形態に係る容器の全体図であって、分解斜視図を示す。
【図14】本発明のさらに他の実施形態に係る容器の要部図であって、(a)〜(c)はそれぞれ縦断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る容器体及び容器における一実施形態について、図1〜図10を参酌して説明する。
【0019】
本実施形態に係る容器体は、図1〜図6に示すように、内容物1と、内容物1を封入する袋体2と、内容物1及び袋体2を収容する容器3とを備える。なお、詳細は後述するが、容器体は、袋体2に封入されている内容物1が袋体2から取り出され、内容物1が容器3の内部に収容された状態で使用される。
【0020】
内容物1は、固形状に形成されていると共に、長尺な円柱状に形成されている。本実施形態において、内容物1は、芳香剤や忌避剤といった揮発性の液体が吸収された円柱状の吸収材としている。
【0021】
袋体2は、長尺な筒状に形成されていると共に、紙、ナイロン、ビニール、プラスチック等のフィルムから形成されることにより、可撓性を有するように形成されている。そして、袋体2は、内容物1を封入する袋状の封入部21と、封入部21を封止すべく、封入部21の長手方向の外縁をシールする第1シール部22,22と、封入部21の幅方向の外縁をシールする第2シール部23,23とを備える。また、袋体2は、容器3から露出する露出部24,25を一対備える。
【0022】
第1の露出部(以下、単に「第1露出部」ともいう)24は、長手方向の一方側に配置され、容器3の一方側から露出するように配置されると共に、第2の露出部(以下、単に「第2露出部」ともいう)25は、長手方向の他方側に配置され、容器3の他方側から露出するように配置される。また、第1露出部24は、切断の開始となる切欠の切断開始部241を備える。これにより、袋体2は、第1露出部24が切断開始部241から切断されることで、内容物1が袋体2から出られるように開封される。
【0023】
容器3は、長尺な筒状に形成される容器本体31と、容器本体31の長手方向における各端部に配置される第1及び第2端壁部32,33とを備える。また、容器3は、内容物1を保持する保持手段34を備える。なお、容器3は、硬質樹脂や金属等で形成されている。
【0024】
容器本体31は、互いに対面するように配置される第1及び第2端壁部32,33を連結する第1〜第4周壁部311〜314を備え、角筒状に形成されている。そして、容器本体31は、容器3の内部と外部とを連通させるべく、少なくとも一つ(本実施形態においては、三つ)の周壁部311〜313に、内容物1が通過するのを防止可能な開口である連通部315,…を複数備える。
【0025】
第1周壁部311は、長手方向の一端部に、先端部が第1端壁部32に連結される連結片311aを備えると共に、連結片311aの外面側に、指で操作されるための球面状の窪み部311bを備える。そして、連結片311aは、第1周壁部311と対面して配置される第4周壁部314に対して先端部が接離するように、弾性変形可能に構成されている。
【0026】
第1端壁部32は、袋体2の第1露出部24が容器3から露出するための第1の開口部(以下、単に「第1開口部」ともいう)321を備える。また、第1端壁部32は、袋体2を挟持する第1及び第2挟持片322,323を備える。
【0027】
第1開口部321は、挟持片322,323同士が離間した状態で生じる挟持片322,323間の隙間で構成されている。そして、第1開口部321は、内容物1が通過するのを防止すべく、各挟持片322,323で内容物1を係止可能な形状に形成されている。具体的には、第1開口部321は、内容物1よりも小さく形成されている。より具体的には、挟持片322,323間の隙間の幅寸法が内容物1の径寸法より小さく設定されている。
【0028】
第1挟持片322は、第1周壁部311の連結片311aに連結されると共に、第2挟持片323は、第2〜第4周壁部312〜314に連結される。そして、第1挟持片322は、連結片311aが弾性変形することにより、第2挟持片323と接離可能に構成されている。
【0029】
第2側壁部33は、袋体2の第2露出部25が容器3から露出するための第2の開口部(以下、単に「第2開口部」ともいう)331を備える。そして、第2開口部331は、内容物1が通過するのを防止できる形状、即ち、内容物1を係止可能な形状に形成されている。具体的には、第2開口部331は、内容物1よりも小さく形成されている。より具体的には、第2開口部331は、スリット状に形成され、幅寸法が内容物1の径寸法よりも小さくなるように設定されている。
【0030】
保持手段34は、内容物1の長手方向の各端部を保持する第1及び第2保持部341,342を備える。そして、第1保持部341は、第1端壁部32に連結されていると共に、第2保持部342は、第2端壁部33に連結されている。
【0031】
各保持部341(342)は、内容物1が挿入されるべく筒状、具体的には、円筒状に形成されている。そして、各保持部341(342)は、開口部321,331同士が対面する方向に対して、軸心方向が平行となるように配置されている。換言すると、各保持部341(342)は、軸心方向が容器3の長手方向と平行となるように配置されている。
【0032】
また、各保持部341(342)は、開口部321(331)と連通し且つ軸心方向に沿って延設される溝部341a,341a(342a,342a)を備える。そして、各溝部341a(342a)は、容器3が袋体2に封入された内容物1を収容する際に、袋体2の第1シール部22が配置され、容器3から袋体2を引き出す際に、袋体2の第1シール部22を案内する。
【0033】
ところで、容器3は、凹部30a,…を有する第1部材3aと、第1部材3aと着脱自在とすべく、凹部30aに嵌合する凸部30b,…を有する第2部材3bとを備えることで、長手方向と直交する方向で分割可能に構成される。そして、第1部材3aは、容器本体31(第1〜第4周壁部311〜314)、第1端壁部32、及び第1保持部341を備えると共に、第2部材3bは、第2端壁部33及び第2保持部342を備える。
【0034】
本実施形態に係る容器体及び容器3の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る容器体における袋体2の開封方法について、図7〜図10を参酌して説明する。
【0035】
図7に示すように、容器3の第1開口部321を介して、袋体2の第1露出部24が容器3の外部に露出していると共に、容器3の第2開口部331を介して、袋体2の第2露出部25が容器3の外部に露出している。斯かる状態においては、各開口部321,331が内容物1よりも小さく設定されているため、各開口部321,331から、内容物1を引き出したり、袋体2を完全に引き抜いたりすることはできない。即ち、内容物1は、各開口部321,331により、長手方向の移動が規制されている。
【0036】
そして、内容物1は、一端部が第1保持部341に挿入され且つ他端部が第2保持部342に挿入されることで、長手方向と直交する方向の移動が規制され、保持手段34に保持されている。また、各保持部341,342の溝部341a,342a(図7において図示していない)には、袋体2の第1シール部22(図7において図示していない)が挿通され、袋体2の第1シール部22の先端側が各保持部341,342から露出している。
【0037】
まず、図8に示すように、第1周壁部311から第4周壁部314に向かう方向(図8(b)のP矢印方向)に、窪み部311bを押す(操作する)。すると、連結片311aが弾性変形して、第1挟持片322が第2挟持片323に接近するため、第1及び第2挟持片322,323で袋体2(具体的には、第1露出部24における切断開始部241よりも基端側)を挟持できる。
【0038】
そして、第1露出部24に設けられる切断開始部241から袋体2(第1露出部24)の切断を開始する。このとき、切断される部位の近傍を第1及び第2挟持片322,323が挟持しているため、袋体2を切断するのに伴って、袋体2が移動するのを防止できる。そして、袋体2が第1露出部24で開封されるため、当該開封された部位を介して、内容物1が袋体2の外部に出られるようになる。
【0039】
その後、窪み部311bを押す(操作する)のを解除すると、図9に示すように、連結片311aが弾性力により復元し、第1挟持片322が第2挟持片323から離反するように移動する。そして、第2露出部25(図9において図示していない)を把持して引く(操作する)ことで、袋体2が第2開口部331から長手方向(図9のQ矢印方向)に向けて引き出される。
【0040】
すると、内容物1が通過するのを防止できる形状に、第2開口部331が形成されているため、第2開口部331が袋体2を介して内容物1を係止し、その結果、内容物1が容器3の内部で袋体2から押し出される。このとき、袋体2の第1シール部22(図9において図示していない)が各保持部341,342の各溝部341a,342a(図9において図示していない)を通過すると共に、保持部341,342の各溝部341a,342aが袋体2の第1シール部22を案内している。
【0041】
そして、図10に示すように、袋体2が第2開口部331を介して容器3から完全に引き抜かれると、内容物1が保持手段34で保持された状態で容器3の内部に収容された容器体を得ることができる。そして、内容物1は、各開口部321,331により、長手方向の移動が規制されていると共に、各保持部341,342により、長手方向と直交する方向(径方向、幅方向)の移動が規制されている。
【0042】
以上より、本実施形態に係る容器体及び容器3によれば、容器3の一方側に設けられる第1開口部321を介して、一方側の第1露出部24が容器3から露出していると共に、容器3の他方側に設けられる第2開口部331を介して、他方側の第2露出部25が容器3から露出している。
【0043】
そして、保持手段34で保持されている内容物1が袋体2から出られるように、まず、袋体2が第1露出部24で開封される。その後、第2露出部25が操作されることで、袋体2が第2開口部331から引き出されると、各開口部321,331が内容物1を係止可能な形状に形成されているため、内容物1が開口部321,331を通過するのを防止でき、その結果、内容物1が容器3の内部で袋体2から押し出される。
【0044】
しかも、袋体2が第2開口部331から引き出し可能な状態で、保持手段34が内容物1を保持しているため、袋体2が容器3から引き抜かれると、内容物1が保持手段34に保持された状態で容器3の内部に収容された容器体を得ることができる。そして、各開口部321,331により、内容物1の長手方向の移動を規制できると共に、各保持部341,342により、内容物1の長手方向と直交する方向の移動を規制できる。
【0045】
また、本実施形態に係る容器体及び容器3によれば、内容物1が筒状に形成される保持手段34の各保持部341,342に挿入されている。これにより、袋体2が第2開口部331から引き出される際に、袋体2が各保持部341,342の軸心方向に沿って移動する一方、各保持部341,342が径方向で内容物1を係止することができる。したがって、内容物1が袋体2に封入されている際に、保持手段34が内容物1を保持できると共に、内容物1が袋体2から出された際も、保持手段34が内容物1を保持できる。
【0046】
また、本実施形態に係る容器体及び容器3によれば、互いに接離可能な一対の挟持片322,323が離間することで、第1開口部321が構成されている。これにより、第1挟持片322が第2挟持片323に接近することで袋体2を挟持できるため、第1露出部24で袋体2を開封する際に、袋体2が移動する(位置ずれする)のを防止でき、その結果、第1露出部24で袋体2を開封する作業を容易にすることができる。
【0047】
また、本実施形態に係る容器体によれば、第1露出部24に、切断の開始となるための切断開始部241が設けられている。これにより、切断開始部241から切断を開始することで、切断工具等を用いることなく、第1露出部24を切断できるため、第1露出部24で袋体2を開封する作業を容易にすることができる。
【0048】
なお、本発明に係る容器体及び容器並びに袋体の開封方法は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。また、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0049】
例えば、本発明に係る容器体及び容器3は、床の上等に設置する場合、即ち、床置きタイプである場合でもよく、例えば、フック等に掛けられて吊られる場合、即ち、吊下げタイプである場合でもよい。そして、吊下げタイプの場合には、容器3に、フック等に引っ掛けられる引掛部が設けられる構成でもよく、また、図11に示すように、容器3に着脱自在な引掛部材4を備える構成でもよい。
【0050】
斯かる引掛部材4は、フック等に引っ掛けられる引掛部41と、第1開口部321に嵌め込められる嵌込部42,42とを備える。そして、各嵌込部42が先鋭なテーパ状に形成されているため、各嵌込部42を第1開口部321に向けて(図11におけるR矢印方向に)押圧すると、各嵌込部42が第1挟持片322を第2挟持片323から離反させる。これにより、第1開口部321に各嵌込部42を容易に嵌め込むことができるため、引掛部材4を容易に容器3に取り付けることができる。
【0051】
また、本発明に係る容器体及び容器3は、容器3の開口部321,331に、外周部で袋体2に接する回転体が設けられてなる構成でもよい。具体的には、容器3の開口部321,331に、袋体2を挟むように一対の回転体(回転ローラ)が配設され、円柱状の各回転体は、袋体2を挟む方向と直交する方向を中心に回転可能に構成されてもよい。
【0052】
斯かる構成によれば、袋体2が開口部321,331から引き出されるのに伴って、外周部で袋体2に接する回転体が回転する。これにより、回転体が無い場合と比較して、例えば、袋体2を開口部321,331から引き出す力(袋体2と容器3との摩擦力)を小さくすることもできるため、袋体2を開口部321,331から円滑に引き出すことができる。
【0053】
また、上記実施形態に係る容器体においては、内容物1が揮発性液体を吸収させた吸収材である構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、内容物は、ドライアイスといった気化する固形状である構成でもよい。要するに、内容物1は、保持手段34で保持できる程度に固形状である構成であればよい。
【0054】
また、上記実施形態に係る容器体においては、袋体2の封入部21が長手方向に亘って略同一の幅寸法で形成されている構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、袋体2は、封入部21が長手方向の他方側から一方側に向けて幅広となるように形成される構成でもよい。斯かる構成によれば、一方側の第1露出部24で袋体2を開封することにより、袋体2の開放する部位を大きくすることができるため、袋体2から内容物1を出し易くできる。
【0055】
また、上記実施形態に係る容器体においては、袋体2に設けられる切断開始部241が切欠である構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、切断開始部241は、ハーフカット、切込、又は複数の穴(貫通、非貫通微細孔)等から構成されてもよく、要するに、切断工具を用いることなく、切断できる構成であればよい。
【0056】
また、上記実施形態に係る容器体においては、切断開始部241が第1露出部24に設けられる構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、切断開始部241は、第2露出部25にも設けられる構成でもよい。
【0057】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、容器本体31及び第1端壁部32を有する第1部材3aと、第2端壁部33を有する第2部材3bとを備える構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、図12に示すように、容器本体31及び第2端壁部33を有する第1部材3aと、第1端壁部32を有する第2部材3bとを備える構成でもよい。
【0058】
斯かる構成によれば、まず、第1開口部321から露出する第1露出部24を第1及び第2挟持片322,323で挟持した状態で、第1露出部24を開封する。そして、一方の手で第2露出部25を把持すると共に、他方の手で容器本体31を把持することで、袋体2を第2開口部331から引き出す。
【0059】
したがって、袋体2と第2開口部331との間で大きな摩擦力が発生した場合でも、袋体2を介して、一方の手の力が作用する第2開口部331(第2端壁部33)と、他方の手の力が作用する容器本体31とが一体的に形成されているため、第1部材3aと第2部材3bとが不用意に外れるのを防止できる。なお、図12に示す容器本体31には、袋体2を第2開口部331から引き出す際に、把持されるための凹状部316,316(図12においては、一つのみ図示している)が第2及び第3周壁部312,313の第2端壁部33側にそれぞれ設けられている。
【0060】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、着脱自在な第1部材3aと第2部材3bとにより、長手方向と直交する方向で分割できる構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、図13に示すように、容器3は、着脱自在な第1部材3aと第2部材3bとにより、長手方向で分割できる構成でもよい。
【0061】
そして、図13に示す第1部材3aは、第1〜第3周壁部311〜313と、第1及び第2端壁部32,33とを備えると共に、第2部材3bは、第4周壁部314を備える。また、第1部材3aは、凹部30a,…を備えると共に、第2部材3bは、第1部材3aと着脱自在とすべく、凹部30aに嵌合する凸部30b,…を備える。
【0062】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、保持手段34(保持部341,342)が内容物1の長手方向の各端部を保持する構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、保持手段34は、内容物1の長手方向の中途部を保持する場合でもよい。
【0063】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、保持手段34が二つの保持部341,342を備える構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、保持手段34は、一つの保持部341を備える構成でもよく、また、三つ以上の保持部341,342,…を備える構成でもよい。
【0064】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、保持手段34(各保持部341,342)が、円筒状に形成されると共に、溝部341a,342aを有ることで断続的な環形状に形成される構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、保持手段34は、角筒状に形成される構成でもよく、図14(a)に示すように、袋体2全体を挿入するように、連続的な環形状に形成される構成でもよい。
【0065】
また、図14(b)に示すように、保持手段34は、複数の突出部343,…を備えることで筒状に形成され、各突出部343,…間に内容物1を配置(挿入)する構成でもよい。さらに、図14(c)に示すように、保持手段34は、複数の突出部344,344を備え、各突出部344の先端部が内容物1に設けられる凹状の被係止部11に挿入されることで、内容物1を係止して保持する構成でもよい。
【0066】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、容器3が長尺な直方体状に形成され、容器3の長手方向の一方側と他方側とにそれぞれ第1及び第2開口部321,331が配設される構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、容器3は、円柱状や三角柱状に形成される構成でもよく、また、容器3の幅方向(長手方向と直交する方向)の一方側と他方側とにそれぞれ開口部321,331が配設される構成でもよい。
【0067】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、各開口部321,331が直線状のスリットで形成される構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、各開口部321,331は、曲線状の(湾曲した)スリットで形成される構成でもよく、また、円形状や多角形状に形成される開口である構成でもよい。
【0068】
要するに、開口部321,331は、袋体2が開封される前(未開封の状態)においては、袋体2を完全に引き抜くことができないような大きさに設定されていると共に、一方側の開口部321から露出する露出部24で袋体2が開封され、袋体2が他方側の開口部331から引き出される際には、内容物1が容器3の内部で袋体2から押し出されるような大きさに設定されていればよい。
【0069】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、第1挟持片322が連結片311aに連結されることで可動する構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、第1及び第2挟持片322,323がそれぞれ可動する構成でもよく、第2挟持片のみが可動する構成でもよい。
【0070】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、連結片311aが弾性変形することにより、第1及び第2挟持片322,323が接離する構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、開口部321(第1端壁部32)は、ゴム等の弾性体で形成され、対向する内縁同士が接近するように弾性変形することで、袋体2を挟持する構成でもよい。
【0071】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、連結片311aへの操作を解除すると、連結片311aが復元することにより、第1挟持片322が第2挟持片323から離反する構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、第1及び第2挟持片322,323は、袋体2を挟持する状態で掛止し合うことにより、連結片311aへの操作を解除しても、袋体2を挟持する状態を維持できる構成でもよい。
【0072】
また、上記実施形態に係る容器体及び容器3においては、第1開口部321が変形可能な構成(袋体2を挟持可能な構成)であって、第2開口部331が所定の形状のまま変形しない構成を説明したが、斯かる構成に限られない。例えば、第1開口部321は、第2開口部331と略同じ構成、即ち、所定の形状のまま変形しない構成としてもよく、また、第2開口部331は、第1開口部321と略同じ構成、即ち、変形可能な構成(袋体2を挟持可能な構成)としてもよい。
【0073】
また、上記実施形態に係る容器体においては、第1露出部24を開封した後、第2露出部25を把持し、第2開口部331を介して袋体2を容器3から引き出す方法を説明したが、斯かる方法に限られない。例えば、切断工具を使用して、第2露出部25を開封した後、第1露出部24を把持し、第1開口部321を介して袋体2を容器3から引き出す方法でもよい。
【符号の説明】
【0074】
1…内容物、2…袋体、3…容器、24…(第1の)露出部、25…(第2の)露出部、34…保持手段、321…(第1の)開口部、331…(第2の)開口部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固形状である内容物と、内容物を封入する袋体と、内容物及び袋体を収容する容器とを備え、
容器は、内容物が通過するのを防止すべく内容物を係止可能な形状に形成される開口部を、一方側及び他方側にそれぞれ備え、
袋体は、各開口部を介して容器から露出する露出部を一対備えると共に、他方側の開口部から引き出される際に内容物が袋体から出られるように、一方側の露出部で開封可能に構成される容器体であって、
容器は、袋体が他方側の開口部から引き出し可能な状態で内容物を保持する保持手段をさらに備えることを特徴とする容器体。
【請求項2】
保持手段は、内容物が挿入されるべく筒状に形成される請求項1に記載の容器体。
【請求項3】
内容物を封入する袋体を収容する容器において、
袋体の一部を一方側及び他方側からそれぞれ露出させるべく、一方側及び他方側にそれぞれ開口部を備えると共に、内容物を保持する保持手段を備え、
各開口部は、内容物が通過するのを防止すべく、内容物を係止可能な形状に形成されることを特徴とする容器。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の容器体における、袋体の開封方法であって、
内容物が袋体から出られるように、一方側の露出部で袋体を開封する工程と、
他方側の露出部を操作することで、内容物が容器の内部で袋体から押し出されるように、袋体を他方側の開口部から引き出す工程とを備えることを特徴とする袋体の開封方法。
【請求項1】
固形状である内容物と、内容物を封入する袋体と、内容物及び袋体を収容する容器とを備え、
容器は、内容物が通過するのを防止すべく内容物を係止可能な形状に形成される開口部を、一方側及び他方側にそれぞれ備え、
袋体は、各開口部を介して容器から露出する露出部を一対備えると共に、他方側の開口部から引き出される際に内容物が袋体から出られるように、一方側の露出部で開封可能に構成される容器体であって、
容器は、袋体が他方側の開口部から引き出し可能な状態で内容物を保持する保持手段をさらに備えることを特徴とする容器体。
【請求項2】
保持手段は、内容物が挿入されるべく筒状に形成される請求項1に記載の容器体。
【請求項3】
内容物を封入する袋体を収容する容器において、
袋体の一部を一方側及び他方側からそれぞれ露出させるべく、一方側及び他方側にそれぞれ開口部を備えると共に、内容物を保持する保持手段を備え、
各開口部は、内容物が通過するのを防止すべく、内容物を係止可能な形状に形成されることを特徴とする容器。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の容器体における、袋体の開封方法であって、
内容物が袋体から出られるように、一方側の露出部で袋体を開封する工程と、
他方側の露出部を操作することで、内容物が容器の内部で袋体から押し出されるように、袋体を他方側の開口部から引き出す工程とを備えることを特徴とする袋体の開封方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−140134(P2012−140134A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−291954(P2010−291954)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(591206142)京都リフレ新薬株式会社 (18)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(591206142)京都リフレ新薬株式会社 (18)
【Fターム(参考)】
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