容器包装体
【課題】
材料コストが高くならず、包装作業が簡単であり、容器が簡単に取り出せ、しかも店頭等での陳列効果に優れた容器包装体を提供する。
【解決手段】
一枚の長尺状の合成樹脂製シート1の一方側の略前半部Fにおいて、長尺方向に設けた偶数個の孔Hに、容器Bの胴部5を表裏から交互に通過させ、前記合成樹脂製シート1の略中央部を、容器Bの一端部でこの容器B側に折り返し、前記合成樹脂製シート1の他方側の略後半部Lを、容器Bの胴部5の後面側に沿わせ、この他方側の略後半部L側の折片Laを、容器Bの他端部でこの容器Bの他端部に沿うように折り返し、さらに前記合成樹脂製シート1の一方側の略前半部F側の折片Faを、容器Bの他端部でこの容器Bの他端部側に折り返し、これら折片La、Faどうしを重ね合わせた状態にしている
材料コストが高くならず、包装作業が簡単であり、容器が簡単に取り出せ、しかも店頭等での陳列効果に優れた容器包装体を提供する。
【解決手段】
一枚の長尺状の合成樹脂製シート1の一方側の略前半部Fにおいて、長尺方向に設けた偶数個の孔Hに、容器Bの胴部5を表裏から交互に通過させ、前記合成樹脂製シート1の略中央部を、容器Bの一端部でこの容器B側に折り返し、前記合成樹脂製シート1の他方側の略後半部Lを、容器Bの胴部5の後面側に沿わせ、この他方側の略後半部L側の折片Laを、容器Bの他端部でこの容器Bの他端部に沿うように折り返し、さらに前記合成樹脂製シート1の一方側の略前半部F側の折片Faを、容器Bの他端部でこの容器Bの他端部側に折り返し、これら折片La、Faどうしを重ね合わせた状態にしている
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、化粧品等を収容するチューブやスプレー缶などの容器を包装するための容器包装体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の容器包装体としては、例えば、図13、14に示したようなパッケージ(特許文献1)や図15、16に示した収納箱体(特許文献2)が存在した。
【0003】
図13、14に示したパッケージは、パッケージ本体11を、収容部12が形成されたケース13と、ケース13の裏面に設けられた台紙14で構成している。この台紙14は、上縁部に陳列フックが挿入される吊り下げ穴15が設けられ、下部に谷折り部16を設けて前方へ折曲できるようにしている。さらに、台紙14の第1山折り部17、第2山折り部18を山折りして台紙14の下部を裏面側に折り返し、第3山折り部19より端部側を台紙14の裏面に接着して折り返し部20を形成している。
【0004】
そして、前記折り返し部20で脚部21を構成し、脚部21を前方に折曲した折曲状態において、脚部21の係止穴22が係合する係止部23を、前記ケース13の収容部12の下部に設けている。
【0005】
図15、16に示した収納箱体は、四角柱形状を有する角柱部31と、この角柱部31に連続し、前面2aと背面2bとを潰して上端を線状に接合した扁平部32とから構成されている。角柱部31は、前面1aと背面1b、左右側面1c、1dとによってその周側面が形成されている。また、扁平部32は、前面1aと背面2bと三角形の左右側面2c、2dとによってその周面が形成されている。そして、角柱部31の前面1aは、扁平部32の前面2aに連続し、角柱部31の背面1bは、扁平部32の背面2bに連続している。
【0006】
さらに、角柱部31と扁平部32との間には、ミシン目の切断線3aが打たれており、環状の切り取り帯33が形成されている。扁平部32の接合線LAには、この部分から突出する、商品陳列用フックに引っ掛けるための穴4aを開口したタブ34が形成され、タブ34の両側には前面2aから背面2bに折り曲げられて、両面を線状に接合する固定片35、35が形成されている。
【0007】
このように構成された容器包装体は、その展開図において、角柱部31の前面1a、左側面1c、背面1b、右側面1dのそれぞれの境界を稜線L11、L12、L13、L14としている。扁平部32では、その上端は前面2aと背面2bが接合されて、接合線LAが形成されており、角柱部31の稜線L11、L12、L13、L14が表面に連続して形成されている。
【0008】
扁平部32の側面2c、2dでは、角柱部31との境界線あって、かつ切り取り帯33の上辺と一致する第一折曲げ線L1が形成され、さらに第一折曲げ線L1と稜線L11、L12、L13、L14とのそれぞれ2つの交点から、接合線LA方向に斜めに伸びる第二折曲げ線L2、第三折曲げ線L3が形成され、これら第二折曲げ線L2と第三折曲げ線L3の交点から接合線LAまで伸びる第四折曲げ線L4が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005−178831
【特許文献1】特開2007−145346
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1に示されたパッケージでは、収容部12が形成されたケース13と、ケース13の裏面に設けられた台紙14で構成しているため、構成部材がこれらケース13と台紙14の二部材となり、一部材からなるものより、材料コストが高くなるという課題を有していた。
【0011】
また、特許文献1に示されたパッケージでは、ケース13がヒートシールなどによって、台紙14に接着されているため、この接着するための特別の加工工程や作業が必要であり、作業コストが高くなるという課題を有していた。
【0012】
さらに、特許文献1に示されたパッケージでは、ケース13がヒートシールなどによって、台紙14に接着されているため、このケース13を台紙14から取り外すのが困難であり、パッケージから容器が簡単に取り出せないという課題を有していた。
【0013】
また、特許文献1に示されたパッケージでは、包装する容器はケース13を透明体からなるものとすれば、ケース13の内部に収納された容器は外観から見えるが、直接手に触れることができないため、店頭等での陳列効果に劣るという課題を有していた。
【0014】
さらに、特許文献1に示されたパッケージでは、ケース13がヒートシールなどによって、台紙14に接着されているため、この台紙14が包装する容器よりも広いスペースを占めるので、大型化してしまい、店頭等での陳列スペースの確保が困難であるという課題を有していた。
【0015】
そして、特許文献2に示された収納箱体では、箱体が一部材で構成されているものの、角柱部31は前面1aと背面1b、左右側面1c、1dとによってその周側面が形成され、扁平部32は前面1aと背面2bと三角形の左右側面2c、2dとによってその周面が形成されているため、広い面積の箱体材料が必要であり、材料コストが高くなるという課題を有していた。
【0016】
また、特許文献2に示された収納箱体では、角柱部31や扁平部32に、折り目線となる稜線が数多く形成されているため、これら稜線を折り曲げて、箱体に組み立てるのが困難であり、作業コストが高くなるという課題を有していた。
【0017】
さらに、特許文献2に示された収納箱体では、角柱部31と扁平部32との間には、ミシン目の切断線3aが打たれ、環状の切り取り帯33が形成されているので、容器を収納箱体から取り出すには、この切り取り帯33を引っ張って外し、角柱部31と扁平部32とを分離させなければならないため、箱体から容器が簡単に取り出せないという課題を有していた。
【0018】
また、特許文献2に示された収納箱体では、包装する容器は不透明の箱体の内部に収納されているので、外観からは見えず、直接手に触れることもできないので、店頭等での陳列効果に劣るという課題を有していた。
【0019】
そこで、この発明は、材料コストが高くならず、包装作業が簡単であり、容器が簡単に取り出せ、しかも店頭等での陳列効果に優れた容器包装体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0020】
この発明の容器包装体は、一枚の長尺状の合成樹脂製シート1の一方側の略前半部Fにおいて、長尺方向に設けた偶数個の孔Hに、容器Bの胴部5を表裏から交互に通過させ、前記合成樹脂製シート1の略中央部を、容器Bの一端部でこの容器B側に折り返し、前記合成樹脂製シート1の他方側の略後半部Lを、容器Bの胴部5の後面側に沿わせ、この他方側の略後半部L側の折片Laを、容器Bの他端部でこの容器Bの他端部に沿うように折り返し、さらに前記合成樹脂製シート1の一方側の略前半部F側の折片Faを、容器Bの他端部でこの容器Bの他端部側に折り返し、これら折片La、Faどうしを重ね合わせた状態にしている
そして、この発明の容器包装体は、前記孔Hが二個または四個、設けられたものとしている。
【0021】
さらに、この発明の容器包装体は、前記孔Hに容器Bの支持片Haを形成したものとしている。
【0022】
また、この発明の容器包装体では、前記容器Bを、略円筒状とした胴部5の一端の抽出口側に広口の被蓋6を設け、他端を窄めてシール部7を設けた丸チューブとしている。
【0023】
さらに、この発明の容器包装体では、前記容器Bを、略円筒状とした胴部5の一端の噴射口側に広口の被蓋6を設け、他端を丸底8としたスプレー缶としている。
【発明の効果】
【0024】
この発明の容器包装体は、材料コスト高くならず、折り曲げて包装する作業も簡単なものとなり、製品単価も非常に安いものとなる。
【0025】
さらに、この発明の容器包装体は、合成樹脂製シートを容器から簡単に取り外すことができ、消費者にとって使い勝手のよいものとなり、しかも包装した容器が外観から見えると共に、直接手に触れることができるので、店頭等での陳列効果に優れたものとなる。
【0026】
また、この発明の容器包装体は、従来の台紙を使用しているものに比べて、大型化することもなく、店頭等での陳列スペースの確保も簡単なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】この発明の容器包装体の一実施形態を示す展開図である。
【図2】この発明の容器包装体の一実施形態で容器を包装した状態を示す斜視図である。
【図3】この発明の容器包装体の一実施形態で容器を包装した状態(容器は仮想線で示している)を示す斜視図である。
【図4】この発明の容器包装体の一実施形態で容器を包装した状態(容器は仮想線で示している)を示す側面図である。
【図5】この発明の容器包装体の一実施形態による容器の包装順序を示す説明図である。
【図6】この発明の容器包装体の一実施形態による容器の包装順序を示す説明図である。
【図7】この発明の容器包装体の一実施形態による容器の包装順序を示す説明図である。
【図8】この発明の容器包装体の一実施形態による容器の包装順序を示す説明図である。
【図9】この発明の容器包装体の他の実施形態を示す展開図である。
【図10】この発明の容器包装体の他の実施形態で容器を包装した状態を示す斜視図である。
【図11】この発明の容器包装体の他の実施形態で容器を包装した状態(容器は仮想線で示している)を示す斜視図である。
【図12】この発明の容器包装体の他の実施形態で容器を包装した状態(容器は仮想線で示している)を示す側面図である。
【図13】従来の容器包装体の一例を示す斜視図である。
【図14】図14に示す従来の容器包装体の側面図である。
【図15】従来の容器包装体の他の例を示す斜視図である。
【図16】図15に示す従来の容器包装体の展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、この発明の容器包装体を実施するための一形態を、図1〜4に基づいて詳細に説明する。
【0029】
図1に示すように、この発明の容器包装体は、一枚の長尺状の合成樹脂製シート1の幅方向の略中央部に一本の折目線1aを設け、一方側を略前半部Fとし、他方側を略後半部Lとしている。なお、折目線1aには、中間部から略前半部F側または略後半部L側にかけて、略U字状に切り目を入れるなどして、摘み片2を設けたものとしている。また、この摘み片2は、図示していないが、孔を形成するなどして吊下げ片とすることもできる。
【0030】
前記略前半部Fの外端部側には、折目線1bを介して当部Faを設け、さらに折目線1cを介して折片Fbを設けている。
【0031】
さらに、前記略前半部Fには、折目線1aと折目線1bの間に、長尺方向に二個の孔Hを設けている。前記二個の孔Hには、それぞれ対向した位置に、容器Bを支持するための突片Ha、Haを設けたものとしている。また、前記孔Hの少なくとも一個には、対向させた突片Ha、Haの間にもう一つの突片Hbを設けたものとしている。
【0032】
前記折片Fbには、略U字状に切り目を入れるなどして、係止ベロ3を設けている。
【0033】
前記略後半部Lの外端部側には、折目線1dを介して当部Laを設けている。
【0034】
さらに、前記略後半部Lには、折目線1dの近辺に、前記折片Fbに設けた係止ベロ3を係止しておくための係止スリット4を設けている。
【0035】
前記容器Bは、略円筒状とした胴部5の一端の抽出口側に広口の被蓋6を設け、他端を窄めてシール部7を設けた丸チューブとしている。なお、前記折目線1dおよび折目線1bのそれぞれの中間部には、図示していないが、前記容器Bを包装したしたときに、被蓋6の周端が入り込んで、この容器Bの位置決めし易くするためのスリットを設けることができる。
【0036】
そこで、この発明の容器包装体は、図5〜8に示したようにして、容器Bを包装するようにしている。
【0037】
先ず、前記長尺方向に設けた二個の孔Hに、これらの孔Hの周囲の一部が容器Bの胴部5に接触するようにして、この容器Bの胴部5を表裏から交互に通過させる。
【0038】
この場合、二個の孔Hの大きさが容器Bの胴部5の太さと略同一であれば、二個の孔Hに通過させた容器3の胴部3aが、それぞれの孔Hの周囲の大部分に接触して、これらの孔Hにしっかりと支持される。
【0039】
また、二個の孔Hの大きさが容器Bの胴部5の太さより、大きければ大きいほど、二個の孔Hに通過させた容器Bの胴部5が、それぞれの孔Hの周囲に接触する部分が少なくなり、これらの孔Hにしっかりと支持されなくなるが、この場合は、前記容器Bの胴部5が、支持片Ha、Hbに接触して、これらの孔Hにしっかりと支持されることになる。
【0040】
次に、前記合成樹脂製シート1の略中央部の折目線1aを、容器Bの一端部であるシール部7でこの容器Bのシール部7側に折り返し、折目線1aをシール部7に当接させ、このシール部7を支持する。
【0041】
そして、前記合成樹脂製シート1の他方側の略後半部Lを、容器Bの胴部5の後面側に沿わせるようにする。
【0042】
次に、前記合成樹脂製シート1の他方側の略後半部L側の折片Laの折目線1dを、容器Bの他端部である被蓋6でこの容器Bの被蓋6に沿うように折り返し、この被蓋6に当接させる。
【0043】
さらに、前記合成樹脂製シート1の一方側の略前半部F側の折片Faの折目線1bを、容器Bの他端部である被蓋6でこの容器Bの被蓋6に、前記合成樹脂製シート1の他方側の略後半部L側の折片Laの上から沿うように折り返し、この折片Laに当接させる。
【0044】
そして、これら折片La、Faどうしを互いに係合させるなどして、重ね合わせた状態にしている。図示したものでは、前記折片Fbの折目線1cを、前記合成樹脂製シート1の略後半部L側に折り返し、折片Fbの係止ベロ3を、前記略後半部Lの係止スリット4に係止させて、前記折片La、Faを互いに重ね合わせた状態にしている。
【0045】
次に、この発明の容器包装体を実施するための他の形態を、図9〜12に基づいて詳細に説明する。
【0046】
図9に示すように、この発明の容器包装体は、一枚の長尺状の合成樹脂製シート1の幅方向の略中央部に二本の折目線1aを設け、これら折目線1aの間を押当部Pとし、一方側を略前半部Fとし、他方側を略後半部Lとする。
【0047】
前記略前半部Fの外端部側には、折目線1bを介して当部Faを設け、さらに折目線1cを介して折片Fbを設けている。
【0048】
さらに、前記略前半部Fには、折目線1aと折目線1bの間に、長尺方向に四個の孔Hを設けている。これらの孔Hは、先に述べたものでは二個としたが、偶数個であればよく、このように四個とすることもできる。前記四個の孔Hには、図示していないが、それぞれ対向した位置に、容器Bを支持するための突片Ha、Haを設けたものとすることができる。また、前記孔Hの少なくとも一個には、対向させた突片Ha、Haの間にもう一つの突片Hbを設けたものとすることもできる。
【0049】
前記折片Fbには、略U字状に切り目を入れるなどして、係止ベロ3を設けている。
【0050】
前記略後半部Lの外端部側には、折目線1dを介して当部Laを設けている。
【0051】
さらに、前記略後半部Lには、折目線1dの近辺に、前記折片Fbに設けた係止ベロ3を係止しておくための係止スリット4を設けている。
【0052】
前記容器Bは、略円筒状とした胴部5の一端の噴射口側に、広口の被蓋6を設け、他端を丸底8としたスプレー缶としている。なお、前記折目線1bおよび折目線1dのそれぞれの中間部には、図示していないが、前記容器Bを包装したしたときに、丸底8の周端が入り込んで、この容器Bの位置決めし易くするためのスリットを設けることができる。
【0053】
そこで、この発明の容器包装体は、以下に示したようにして、容器Bを包装するようにしている。
【0054】
先ず、前記長尺方向に設けた四個の孔Hに、これらの孔Hの周囲の一部が容器Bの胴部5に接触するようにして、この容器Bの胴部5を表裏から交互に通過させる。
【0055】
この場合、四個の孔Hの大きさが容器Bの胴部5の太さと略同一であれば、四個の孔Hに通過させた容器3の胴部3aが、それぞれの孔Hの周囲の大部分に接触して、これらの孔Hにしっかりと支持される。
【0056】
また、四個の孔Hの大きさが容器Bの胴部5の太さより、大きければ大きいほど、四個の孔Hに通過させた容器Bの胴部5が、それぞれの孔Hの周囲に接触する部分が少なくなり、これらの孔Hにしっかりと支持されなくなるが、この場合は、四個の孔Hに支持片Ha、Hbを設けたものとしておけば、前記容器Bの胴部5が、支持片Ha、Hbに接触して、これらの孔Hにしっかりと支持されることになる。
【0057】
次に、前記合成樹脂製シート1の略中央部の押当部Pを、容器Bの一端部である被蓋6でこの容器Bの被蓋6側に折り返し、押当部Pを被蓋6に当接させ、この被蓋6を支持する。
【0058】
そして、前記合成樹脂製シート1の他方側の略後半部Lを、容器Bの胴部5の後面側に沿わせるようにする。
【0059】
次に、前記合成樹脂製シート1の他方側の略後半部L側の折片Laの折目線1dを、容器Bの他端部である丸底8でこの容器Bの丸底8に沿うように折り返し、この丸底8に当接させる。
【0060】
さらに、前記合成樹脂製シート1の一方側の略前半部F側の折片Faの折目線1bを、容器Bの他端部である丸底8でこの容器Bの丸底8に、前記合成樹脂製シート1の他方側の略後半部L側の折片Laの上から沿うように折り返し、この折片Laに当接させる。
【0061】
そして、これら折片La、Faどうしを互いに係合させるなどして、重ね合わせた状態にしている。図示したものでは、前記折片Fbの折目線1cを、前記合成樹脂製シート1の略後半部L側に折り返し、折片Fbの係止ベロ3を、前記略後半部Lの係止スリット4に係止させて、前記折片La、Faを互いに重ね合わせた状態にしている。
【0062】
以上のように構成されたこの発明の容器包装体は、いずれの実施形態おいても、一枚の長尺状の合成樹脂製シート1からなるので、材料コスト高くならず、しかも折目線1a〜1dも幅方向に設けた短いものとし、その本数も少ないので、折り曲げて包装する作業が簡単なものとなり、製品単価も非常に安いものとなる。
【0063】
さらに、この発明の容器包装体は、一枚の長尺状の合成樹脂製シート1に設けた複数の孔Hに容器Bの胴部5を表裏から交互に通過させたものとしているので、合成樹脂製シート1の略後半部Lの係止スリット4から、折片Fbの係ベロ3を外せば、合成樹脂製シート1を容器Bから簡単に取り外すことができ、消費者にとって使い勝手のよいものとなり、しかも包装した容器Bは、外観から見えると共に、直接手に触れることができるので、店頭等での陳列効果に優れたものとなる。
【0064】
また、この発明の容器包装体は、一枚の長尺状の合成樹脂製シート1からなるので、従来の台紙を使用しているものに比べて、大型化することもなく、店頭等での陳列スペースの確保も簡単なものとなる。
【0065】
しかも、この発明の容器包装体は、折片La、Faを互いに重ね合わせた状態にすると、包装体の底面が平らものとなり、包装した容器Bを安定した状態で起立させておくことができ、この起立状態で簡単に店頭等に陳列しておくことができるものとなる。
【符号の説明】
【0066】
1 合成樹脂シート
F 略前半部
Fa 折片
H 孔
Ha 支持片
L 略後半部
La 折片
B 容器
5 胴部
6 被蓋
7 シ−ル部
8 丸底
【技術分野】
【0001】
この発明は、化粧品等を収容するチューブやスプレー缶などの容器を包装するための容器包装体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の容器包装体としては、例えば、図13、14に示したようなパッケージ(特許文献1)や図15、16に示した収納箱体(特許文献2)が存在した。
【0003】
図13、14に示したパッケージは、パッケージ本体11を、収容部12が形成されたケース13と、ケース13の裏面に設けられた台紙14で構成している。この台紙14は、上縁部に陳列フックが挿入される吊り下げ穴15が設けられ、下部に谷折り部16を設けて前方へ折曲できるようにしている。さらに、台紙14の第1山折り部17、第2山折り部18を山折りして台紙14の下部を裏面側に折り返し、第3山折り部19より端部側を台紙14の裏面に接着して折り返し部20を形成している。
【0004】
そして、前記折り返し部20で脚部21を構成し、脚部21を前方に折曲した折曲状態において、脚部21の係止穴22が係合する係止部23を、前記ケース13の収容部12の下部に設けている。
【0005】
図15、16に示した収納箱体は、四角柱形状を有する角柱部31と、この角柱部31に連続し、前面2aと背面2bとを潰して上端を線状に接合した扁平部32とから構成されている。角柱部31は、前面1aと背面1b、左右側面1c、1dとによってその周側面が形成されている。また、扁平部32は、前面1aと背面2bと三角形の左右側面2c、2dとによってその周面が形成されている。そして、角柱部31の前面1aは、扁平部32の前面2aに連続し、角柱部31の背面1bは、扁平部32の背面2bに連続している。
【0006】
さらに、角柱部31と扁平部32との間には、ミシン目の切断線3aが打たれており、環状の切り取り帯33が形成されている。扁平部32の接合線LAには、この部分から突出する、商品陳列用フックに引っ掛けるための穴4aを開口したタブ34が形成され、タブ34の両側には前面2aから背面2bに折り曲げられて、両面を線状に接合する固定片35、35が形成されている。
【0007】
このように構成された容器包装体は、その展開図において、角柱部31の前面1a、左側面1c、背面1b、右側面1dのそれぞれの境界を稜線L11、L12、L13、L14としている。扁平部32では、その上端は前面2aと背面2bが接合されて、接合線LAが形成されており、角柱部31の稜線L11、L12、L13、L14が表面に連続して形成されている。
【0008】
扁平部32の側面2c、2dでは、角柱部31との境界線あって、かつ切り取り帯33の上辺と一致する第一折曲げ線L1が形成され、さらに第一折曲げ線L1と稜線L11、L12、L13、L14とのそれぞれ2つの交点から、接合線LA方向に斜めに伸びる第二折曲げ線L2、第三折曲げ線L3が形成され、これら第二折曲げ線L2と第三折曲げ線L3の交点から接合線LAまで伸びる第四折曲げ線L4が形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005−178831
【特許文献1】特開2007−145346
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1に示されたパッケージでは、収容部12が形成されたケース13と、ケース13の裏面に設けられた台紙14で構成しているため、構成部材がこれらケース13と台紙14の二部材となり、一部材からなるものより、材料コストが高くなるという課題を有していた。
【0011】
また、特許文献1に示されたパッケージでは、ケース13がヒートシールなどによって、台紙14に接着されているため、この接着するための特別の加工工程や作業が必要であり、作業コストが高くなるという課題を有していた。
【0012】
さらに、特許文献1に示されたパッケージでは、ケース13がヒートシールなどによって、台紙14に接着されているため、このケース13を台紙14から取り外すのが困難であり、パッケージから容器が簡単に取り出せないという課題を有していた。
【0013】
また、特許文献1に示されたパッケージでは、包装する容器はケース13を透明体からなるものとすれば、ケース13の内部に収納された容器は外観から見えるが、直接手に触れることができないため、店頭等での陳列効果に劣るという課題を有していた。
【0014】
さらに、特許文献1に示されたパッケージでは、ケース13がヒートシールなどによって、台紙14に接着されているため、この台紙14が包装する容器よりも広いスペースを占めるので、大型化してしまい、店頭等での陳列スペースの確保が困難であるという課題を有していた。
【0015】
そして、特許文献2に示された収納箱体では、箱体が一部材で構成されているものの、角柱部31は前面1aと背面1b、左右側面1c、1dとによってその周側面が形成され、扁平部32は前面1aと背面2bと三角形の左右側面2c、2dとによってその周面が形成されているため、広い面積の箱体材料が必要であり、材料コストが高くなるという課題を有していた。
【0016】
また、特許文献2に示された収納箱体では、角柱部31や扁平部32に、折り目線となる稜線が数多く形成されているため、これら稜線を折り曲げて、箱体に組み立てるのが困難であり、作業コストが高くなるという課題を有していた。
【0017】
さらに、特許文献2に示された収納箱体では、角柱部31と扁平部32との間には、ミシン目の切断線3aが打たれ、環状の切り取り帯33が形成されているので、容器を収納箱体から取り出すには、この切り取り帯33を引っ張って外し、角柱部31と扁平部32とを分離させなければならないため、箱体から容器が簡単に取り出せないという課題を有していた。
【0018】
また、特許文献2に示された収納箱体では、包装する容器は不透明の箱体の内部に収納されているので、外観からは見えず、直接手に触れることもできないので、店頭等での陳列効果に劣るという課題を有していた。
【0019】
そこで、この発明は、材料コストが高くならず、包装作業が簡単であり、容器が簡単に取り出せ、しかも店頭等での陳列効果に優れた容器包装体を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0020】
この発明の容器包装体は、一枚の長尺状の合成樹脂製シート1の一方側の略前半部Fにおいて、長尺方向に設けた偶数個の孔Hに、容器Bの胴部5を表裏から交互に通過させ、前記合成樹脂製シート1の略中央部を、容器Bの一端部でこの容器B側に折り返し、前記合成樹脂製シート1の他方側の略後半部Lを、容器Bの胴部5の後面側に沿わせ、この他方側の略後半部L側の折片Laを、容器Bの他端部でこの容器Bの他端部に沿うように折り返し、さらに前記合成樹脂製シート1の一方側の略前半部F側の折片Faを、容器Bの他端部でこの容器Bの他端部側に折り返し、これら折片La、Faどうしを重ね合わせた状態にしている
そして、この発明の容器包装体は、前記孔Hが二個または四個、設けられたものとしている。
【0021】
さらに、この発明の容器包装体は、前記孔Hに容器Bの支持片Haを形成したものとしている。
【0022】
また、この発明の容器包装体では、前記容器Bを、略円筒状とした胴部5の一端の抽出口側に広口の被蓋6を設け、他端を窄めてシール部7を設けた丸チューブとしている。
【0023】
さらに、この発明の容器包装体では、前記容器Bを、略円筒状とした胴部5の一端の噴射口側に広口の被蓋6を設け、他端を丸底8としたスプレー缶としている。
【発明の効果】
【0024】
この発明の容器包装体は、材料コスト高くならず、折り曲げて包装する作業も簡単なものとなり、製品単価も非常に安いものとなる。
【0025】
さらに、この発明の容器包装体は、合成樹脂製シートを容器から簡単に取り外すことができ、消費者にとって使い勝手のよいものとなり、しかも包装した容器が外観から見えると共に、直接手に触れることができるので、店頭等での陳列効果に優れたものとなる。
【0026】
また、この発明の容器包装体は、従来の台紙を使用しているものに比べて、大型化することもなく、店頭等での陳列スペースの確保も簡単なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】この発明の容器包装体の一実施形態を示す展開図である。
【図2】この発明の容器包装体の一実施形態で容器を包装した状態を示す斜視図である。
【図3】この発明の容器包装体の一実施形態で容器を包装した状態(容器は仮想線で示している)を示す斜視図である。
【図4】この発明の容器包装体の一実施形態で容器を包装した状態(容器は仮想線で示している)を示す側面図である。
【図5】この発明の容器包装体の一実施形態による容器の包装順序を示す説明図である。
【図6】この発明の容器包装体の一実施形態による容器の包装順序を示す説明図である。
【図7】この発明の容器包装体の一実施形態による容器の包装順序を示す説明図である。
【図8】この発明の容器包装体の一実施形態による容器の包装順序を示す説明図である。
【図9】この発明の容器包装体の他の実施形態を示す展開図である。
【図10】この発明の容器包装体の他の実施形態で容器を包装した状態を示す斜視図である。
【図11】この発明の容器包装体の他の実施形態で容器を包装した状態(容器は仮想線で示している)を示す斜視図である。
【図12】この発明の容器包装体の他の実施形態で容器を包装した状態(容器は仮想線で示している)を示す側面図である。
【図13】従来の容器包装体の一例を示す斜視図である。
【図14】図14に示す従来の容器包装体の側面図である。
【図15】従来の容器包装体の他の例を示す斜視図である。
【図16】図15に示す従来の容器包装体の展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、この発明の容器包装体を実施するための一形態を、図1〜4に基づいて詳細に説明する。
【0029】
図1に示すように、この発明の容器包装体は、一枚の長尺状の合成樹脂製シート1の幅方向の略中央部に一本の折目線1aを設け、一方側を略前半部Fとし、他方側を略後半部Lとしている。なお、折目線1aには、中間部から略前半部F側または略後半部L側にかけて、略U字状に切り目を入れるなどして、摘み片2を設けたものとしている。また、この摘み片2は、図示していないが、孔を形成するなどして吊下げ片とすることもできる。
【0030】
前記略前半部Fの外端部側には、折目線1bを介して当部Faを設け、さらに折目線1cを介して折片Fbを設けている。
【0031】
さらに、前記略前半部Fには、折目線1aと折目線1bの間に、長尺方向に二個の孔Hを設けている。前記二個の孔Hには、それぞれ対向した位置に、容器Bを支持するための突片Ha、Haを設けたものとしている。また、前記孔Hの少なくとも一個には、対向させた突片Ha、Haの間にもう一つの突片Hbを設けたものとしている。
【0032】
前記折片Fbには、略U字状に切り目を入れるなどして、係止ベロ3を設けている。
【0033】
前記略後半部Lの外端部側には、折目線1dを介して当部Laを設けている。
【0034】
さらに、前記略後半部Lには、折目線1dの近辺に、前記折片Fbに設けた係止ベロ3を係止しておくための係止スリット4を設けている。
【0035】
前記容器Bは、略円筒状とした胴部5の一端の抽出口側に広口の被蓋6を設け、他端を窄めてシール部7を設けた丸チューブとしている。なお、前記折目線1dおよび折目線1bのそれぞれの中間部には、図示していないが、前記容器Bを包装したしたときに、被蓋6の周端が入り込んで、この容器Bの位置決めし易くするためのスリットを設けることができる。
【0036】
そこで、この発明の容器包装体は、図5〜8に示したようにして、容器Bを包装するようにしている。
【0037】
先ず、前記長尺方向に設けた二個の孔Hに、これらの孔Hの周囲の一部が容器Bの胴部5に接触するようにして、この容器Bの胴部5を表裏から交互に通過させる。
【0038】
この場合、二個の孔Hの大きさが容器Bの胴部5の太さと略同一であれば、二個の孔Hに通過させた容器3の胴部3aが、それぞれの孔Hの周囲の大部分に接触して、これらの孔Hにしっかりと支持される。
【0039】
また、二個の孔Hの大きさが容器Bの胴部5の太さより、大きければ大きいほど、二個の孔Hに通過させた容器Bの胴部5が、それぞれの孔Hの周囲に接触する部分が少なくなり、これらの孔Hにしっかりと支持されなくなるが、この場合は、前記容器Bの胴部5が、支持片Ha、Hbに接触して、これらの孔Hにしっかりと支持されることになる。
【0040】
次に、前記合成樹脂製シート1の略中央部の折目線1aを、容器Bの一端部であるシール部7でこの容器Bのシール部7側に折り返し、折目線1aをシール部7に当接させ、このシール部7を支持する。
【0041】
そして、前記合成樹脂製シート1の他方側の略後半部Lを、容器Bの胴部5の後面側に沿わせるようにする。
【0042】
次に、前記合成樹脂製シート1の他方側の略後半部L側の折片Laの折目線1dを、容器Bの他端部である被蓋6でこの容器Bの被蓋6に沿うように折り返し、この被蓋6に当接させる。
【0043】
さらに、前記合成樹脂製シート1の一方側の略前半部F側の折片Faの折目線1bを、容器Bの他端部である被蓋6でこの容器Bの被蓋6に、前記合成樹脂製シート1の他方側の略後半部L側の折片Laの上から沿うように折り返し、この折片Laに当接させる。
【0044】
そして、これら折片La、Faどうしを互いに係合させるなどして、重ね合わせた状態にしている。図示したものでは、前記折片Fbの折目線1cを、前記合成樹脂製シート1の略後半部L側に折り返し、折片Fbの係止ベロ3を、前記略後半部Lの係止スリット4に係止させて、前記折片La、Faを互いに重ね合わせた状態にしている。
【0045】
次に、この発明の容器包装体を実施するための他の形態を、図9〜12に基づいて詳細に説明する。
【0046】
図9に示すように、この発明の容器包装体は、一枚の長尺状の合成樹脂製シート1の幅方向の略中央部に二本の折目線1aを設け、これら折目線1aの間を押当部Pとし、一方側を略前半部Fとし、他方側を略後半部Lとする。
【0047】
前記略前半部Fの外端部側には、折目線1bを介して当部Faを設け、さらに折目線1cを介して折片Fbを設けている。
【0048】
さらに、前記略前半部Fには、折目線1aと折目線1bの間に、長尺方向に四個の孔Hを設けている。これらの孔Hは、先に述べたものでは二個としたが、偶数個であればよく、このように四個とすることもできる。前記四個の孔Hには、図示していないが、それぞれ対向した位置に、容器Bを支持するための突片Ha、Haを設けたものとすることができる。また、前記孔Hの少なくとも一個には、対向させた突片Ha、Haの間にもう一つの突片Hbを設けたものとすることもできる。
【0049】
前記折片Fbには、略U字状に切り目を入れるなどして、係止ベロ3を設けている。
【0050】
前記略後半部Lの外端部側には、折目線1dを介して当部Laを設けている。
【0051】
さらに、前記略後半部Lには、折目線1dの近辺に、前記折片Fbに設けた係止ベロ3を係止しておくための係止スリット4を設けている。
【0052】
前記容器Bは、略円筒状とした胴部5の一端の噴射口側に、広口の被蓋6を設け、他端を丸底8としたスプレー缶としている。なお、前記折目線1bおよび折目線1dのそれぞれの中間部には、図示していないが、前記容器Bを包装したしたときに、丸底8の周端が入り込んで、この容器Bの位置決めし易くするためのスリットを設けることができる。
【0053】
そこで、この発明の容器包装体は、以下に示したようにして、容器Bを包装するようにしている。
【0054】
先ず、前記長尺方向に設けた四個の孔Hに、これらの孔Hの周囲の一部が容器Bの胴部5に接触するようにして、この容器Bの胴部5を表裏から交互に通過させる。
【0055】
この場合、四個の孔Hの大きさが容器Bの胴部5の太さと略同一であれば、四個の孔Hに通過させた容器3の胴部3aが、それぞれの孔Hの周囲の大部分に接触して、これらの孔Hにしっかりと支持される。
【0056】
また、四個の孔Hの大きさが容器Bの胴部5の太さより、大きければ大きいほど、四個の孔Hに通過させた容器Bの胴部5が、それぞれの孔Hの周囲に接触する部分が少なくなり、これらの孔Hにしっかりと支持されなくなるが、この場合は、四個の孔Hに支持片Ha、Hbを設けたものとしておけば、前記容器Bの胴部5が、支持片Ha、Hbに接触して、これらの孔Hにしっかりと支持されることになる。
【0057】
次に、前記合成樹脂製シート1の略中央部の押当部Pを、容器Bの一端部である被蓋6でこの容器Bの被蓋6側に折り返し、押当部Pを被蓋6に当接させ、この被蓋6を支持する。
【0058】
そして、前記合成樹脂製シート1の他方側の略後半部Lを、容器Bの胴部5の後面側に沿わせるようにする。
【0059】
次に、前記合成樹脂製シート1の他方側の略後半部L側の折片Laの折目線1dを、容器Bの他端部である丸底8でこの容器Bの丸底8に沿うように折り返し、この丸底8に当接させる。
【0060】
さらに、前記合成樹脂製シート1の一方側の略前半部F側の折片Faの折目線1bを、容器Bの他端部である丸底8でこの容器Bの丸底8に、前記合成樹脂製シート1の他方側の略後半部L側の折片Laの上から沿うように折り返し、この折片Laに当接させる。
【0061】
そして、これら折片La、Faどうしを互いに係合させるなどして、重ね合わせた状態にしている。図示したものでは、前記折片Fbの折目線1cを、前記合成樹脂製シート1の略後半部L側に折り返し、折片Fbの係止ベロ3を、前記略後半部Lの係止スリット4に係止させて、前記折片La、Faを互いに重ね合わせた状態にしている。
【0062】
以上のように構成されたこの発明の容器包装体は、いずれの実施形態おいても、一枚の長尺状の合成樹脂製シート1からなるので、材料コスト高くならず、しかも折目線1a〜1dも幅方向に設けた短いものとし、その本数も少ないので、折り曲げて包装する作業が簡単なものとなり、製品単価も非常に安いものとなる。
【0063】
さらに、この発明の容器包装体は、一枚の長尺状の合成樹脂製シート1に設けた複数の孔Hに容器Bの胴部5を表裏から交互に通過させたものとしているので、合成樹脂製シート1の略後半部Lの係止スリット4から、折片Fbの係ベロ3を外せば、合成樹脂製シート1を容器Bから簡単に取り外すことができ、消費者にとって使い勝手のよいものとなり、しかも包装した容器Bは、外観から見えると共に、直接手に触れることができるので、店頭等での陳列効果に優れたものとなる。
【0064】
また、この発明の容器包装体は、一枚の長尺状の合成樹脂製シート1からなるので、従来の台紙を使用しているものに比べて、大型化することもなく、店頭等での陳列スペースの確保も簡単なものとなる。
【0065】
しかも、この発明の容器包装体は、折片La、Faを互いに重ね合わせた状態にすると、包装体の底面が平らものとなり、包装した容器Bを安定した状態で起立させておくことができ、この起立状態で簡単に店頭等に陳列しておくことができるものとなる。
【符号の説明】
【0066】
1 合成樹脂シート
F 略前半部
Fa 折片
H 孔
Ha 支持片
L 略後半部
La 折片
B 容器
5 胴部
6 被蓋
7 シ−ル部
8 丸底
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一枚の長尺状の合成樹脂製シート(1)の一方側の略前半部Fにおいて、長尺方向に設けた偶数個の孔(H)に、容器(B)の胴部(11)を表裏から交互に通過させ、前記合成樹脂製シート(1)の略中央部を、容器(B)の一端部でこの容器(B)側に折り返し、前記合成樹脂製シート(1)の他方側の略後半部(L)を、容器(B)の胴部(11)の後面側に沿わせ、この他方側の略後半部(L)側の折片(La)を、容器(B)の他端部でこの容器(B)の他端部に沿うように折り返し、さらに前記合成樹脂製シート(1)の一方側の略前半部(F)側の折片(Fa)を、容器(B)の他端部でこの容器(B)の他端部側に折り返し、これら折片(La、Fa)どうしを重ね合わせた状態にしたことを特徴とする容器包装体。
【請求項2】
前記孔(H)が二個、設けられていることを特徴とする請求項1記載の容器包装体。
【請求項3】
前記孔(H)が四個、設けられていることを特徴とする請求項1記載の容器包装体。
【請求項4】
前記孔(H)に、容器(B)の支持片(Ha)を設けたことを特徴とする請求項1記載の容器包装体。
【請求項5】
前記容器(B)が、略円筒状とした胴部(5)の一端の抽出口側に広口の被蓋(6)を設け、他端を窄めてシール部(7)を設けた丸チューブであることを特徴とする請求項1記載の容器包装体。
【請求項6】
前記容器(B)が、略円筒状とした胴部(5)の一端の噴射口側に広口の被蓋(6)を設け、他端を丸底(8)としたスプレー缶であることを特徴とする請求項1記載の容器包装体。
【請求項1】
一枚の長尺状の合成樹脂製シート(1)の一方側の略前半部Fにおいて、長尺方向に設けた偶数個の孔(H)に、容器(B)の胴部(11)を表裏から交互に通過させ、前記合成樹脂製シート(1)の略中央部を、容器(B)の一端部でこの容器(B)側に折り返し、前記合成樹脂製シート(1)の他方側の略後半部(L)を、容器(B)の胴部(11)の後面側に沿わせ、この他方側の略後半部(L)側の折片(La)を、容器(B)の他端部でこの容器(B)の他端部に沿うように折り返し、さらに前記合成樹脂製シート(1)の一方側の略前半部(F)側の折片(Fa)を、容器(B)の他端部でこの容器(B)の他端部側に折り返し、これら折片(La、Fa)どうしを重ね合わせた状態にしたことを特徴とする容器包装体。
【請求項2】
前記孔(H)が二個、設けられていることを特徴とする請求項1記載の容器包装体。
【請求項3】
前記孔(H)が四個、設けられていることを特徴とする請求項1記載の容器包装体。
【請求項4】
前記孔(H)に、容器(B)の支持片(Ha)を設けたことを特徴とする請求項1記載の容器包装体。
【請求項5】
前記容器(B)が、略円筒状とした胴部(5)の一端の抽出口側に広口の被蓋(6)を設け、他端を窄めてシール部(7)を設けた丸チューブであることを特徴とする請求項1記載の容器包装体。
【請求項6】
前記容器(B)が、略円筒状とした胴部(5)の一端の噴射口側に広口の被蓋(6)を設け、他端を丸底(8)としたスプレー缶であることを特徴とする請求項1記載の容器包装体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2011−93603(P2011−93603A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−252070(P2009−252070)
【出願日】平成21年11月2日(2009.11.2)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【出願人】(000202154)相互印刷紙器株式会社 (43)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月2日(2009.11.2)
【出願人】(000145862)株式会社コーセー (734)
【出願人】(000202154)相互印刷紙器株式会社 (43)
【Fターム(参考)】
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