説明

容器搬送装置

【課題】容器を挟持して搬送する一対の搬送ベルトにタイミングベルトを使用し、搬送ベルトの容器挟持面の反対側の面をローラで支えるようにした構造の容器搬送装置であって、搬送ベルトの振動を抑制することができる容器搬送装置を提供する。
【解決手段】容器1の胴部を対向する無端状の搬送ベルト11,11で挟持して容器1を搬送する容器搬送装置10において、対向する無端状の搬送ベルト11,11をタイミングベルトで構成し、対向する搬送ベルト11,11における容器1を挟持する面11aの反対側に、ベルト支え15を搬送ベルト11に沿って配列し、搬送ベルト11とベルト支え15との間に、搬送ベルト11の歯面11gと噛み合わせる状態で無端状のタイミングベルト16を配置した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス壜等の容器の胴部を一対の搬送ベルトにより挟持して容器を搬送する容器搬送装置に関するものである。また、本発明は上記容器搬送装置を備えた容器検査装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、ガラス壜等の容器に飲料等の液体を充填した後に容器の底部又は底部付近に異物が沈殿しているか否かの検査を行っている。一般に、容器底部の異物検査装置においては、容器の上方から容器内を照明し、容器の下方からCCDカメラにより容器の底部を透過した透過光を撮影し、得られた画像を画像処理装置により処理して容器の底部又は底部付近に存在する異物を検出している。この場合、容器をロータリ式搬送機構によって円形軌道に沿って搬送している間に容器の下方からCCDカメラにより撮影する場合と、容器を直線搬送機構によって直線搬送しながら容器の下方からCCDカメラにより撮影する場合とがある。ロータリ式搬送機構を用いて容器を円形軌道に沿って搬送した場合には、容器に遠心力が加わり容器の底部に沈殿していた異物が浮遊して異物を見逃すおそれがあるため、容器底部の異物検査においては直線搬送機構を用いることが好ましい。
【0003】
直線搬送機構を用いた検査装置は、容器の底部を支持して搬送する上流側コンベヤと下流側コンベヤの間に容器の胴部を挟持して搬送する一対の搬送ベルトを設け、一対の搬送ベルトによって搬送される容器の上方に照明を配置し、容器の下方にCCDカメラを配置している。これにより、上流側コンベヤから供給された容器は、走行する一対の搬送ベルトにより挟持されて上流側から下流側に直線搬送され、この搬送中に照明とCCDカメラにより容器の底部が撮影される。撮影後に、容器は一対の搬送ベルトから下流側コンベヤに受け渡され、下流側コンベヤにより次工程に搬送される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2000−508420号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した検査装置において、容器の胴部を一対の搬送ベルトで挟持して搬送するためには、容器と接するベルトの反対面(背面)を樹脂や金属などからなる支持板等のベルト支えで支える必要がある。しかしながら、搬送ベルトはベルト支えと摺接して所定の速度で走行し、かつ搬送ベルトが容器を挟持している部分では搬送ベルト側からベルト支え側に比較的大きな力が加わることになる。そのため、搬送ベルトとベルト支えとの間に大きな摩擦抵抗が生じ発熱するという問題がある。摩擦抵抗を低減するために、ローラをベルト支えとして用い、搬送ベルトの背面に沿って多数のローラを配置することも行われている。
また、一対の搬送ベルトの張力を高め、ベルト支えを使用せずにベルトの張力だけで容器を挟持して搬送することも行われているが、容器が軽量の場合に限られ、またベルトの長さも短い場合に限られ、汎用性が無いという問題がある。
【0006】
ところで、飲料等の液体が充填された容器を一対の搬送ベルトで挟持して搬送する場合には、搬送する容器の重量が重いことから、確実な駆動力が得られるタイミングベルトを使用することが好ましい。しかしながら、タイミングベルトを使用すると、凹凸のある歯面をベルト支えで支えることになるため、ベルト支えにローラを用いた場合には、タイミングベルトの走行中にタイミングベルトの凹凸の歯面がローラと摺接することになり、タイミングベルトが振動するという問題がある。そのため、一対のタイミングベルトによって挟持された容器および容器内の液体も振動し、検査に影響を及ぼすという問題がある。
【0007】
本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、容器を挟持して搬送する一対の搬送ベルトにタイミングベルトを使用し、搬送ベルトの容器挟持面の反対側の面をベルト支え、例えば、複数のローラで支えるようにした構造の容器搬送装置であって、搬送ベルトの振動を抑制することができる容器搬送装置を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、上記容器搬送装置を備えることにより、搬送時の容器および容器内の液体の振動を抑制し、容器の検査を精密に行うことができる容器検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するため、本発明の容器搬送装置は、容器の胴部を対向する無端状の搬送ベルトで挟持して容器を搬送する容器搬送装置において、前記対向する無端状の搬送ベルトをタイミングベルトで構成し、前記対向する搬送ベルトにおける容器を挟持する面の反対側に、ベルト支えを前記搬送ベルトに沿って配列し、前記搬送ベルトと前記ベルト支えとの間に、前記搬送ベルトの歯面と噛み合わせる状態で無端状のタイミングベルトを配置したことを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、供給された容器は、駆動手段によって駆動される一対の搬送ベルトによって挟持されて上流側から下流側に搬送される。一対の搬送ベルトの駆動に伴い、一対の搬送ベルトの内側にあって一対の搬送ベルトの歯面に噛み合っているタイミングベルトが同期して走行する。そして、タイミングベルトの走行は、各タイミングベルトの歯面の背面側にあるベルト支えにより案内される。タイミングベルトの歯面の背面側は平らな面になっているため、タイミングベルトはベルト支えにより振動することなく滑らかに案内され、これにより、搬送ベルトは振動することなく安定して走行する。そして、一対の搬送ベルトにより容器を挟持することにより搬送ベルトに加わる力は、タイミングベルトを介してベルト支えにより支持される。したがって、容器内に液体が充填され且つ容器サイズが大きい場合のように、容器が重量物であっても、容器を高速で安定して搬送することができる。
【0011】
本発明の好ましい態様は、前記ベルト支えは、回転可能な複数のローラからなることを特徴とする。
本発明によれば、タイミングベルトの走行は回転可能な複数のローラにより案内される。
【0012】
本発明の好ましい態様は、前記搬送ベルトと、該搬送ベルトの歯面と噛み合わせる前記タイミングベルトとは、歯形が同一であり、前記タイミングベルトの歯のピッチが前記搬送ベルトの歯のピッチと同一であるかまたは複数倍であることを特徴とする。
本発明によれば、搬送ベルトと、搬送ベルトの歯面と噛み合わせるタイミングベルトとは、同一歯形で同一ピッチまたはタイミングベルトのピッチが搬送ベルトの複数倍の歯付ベルトを用いているため、搬送ベルトの歯面とタイミングベルトの歯面は、互いに緊密に噛み合い、搬送ベルトの駆動に伴い、タイミングベルトが搬送ベルトに同期して駆動され、搬送ベルトとタイミングベルトとの間にはタイミングずれやスリップなどが生ずることはない。
【0013】
本発明の好ましい態様は、前記搬送ベルトの歯面と噛み合わせる前記タイミングベルトは、前記ベルト支えと平らな面で接することを特徴とする。
本発明によれば、搬送ベルトの歯面と噛み合わせるタイミングベルトは、歯面の背面が平らな面になっており、この平らな面にベルト支えが接する。したがって、タイミングベルトはベルト支えにより振動することなく滑らかに案内され、これにより、搬送ベルトは振動することなく安定して走行する。
本発明の好ましい態様は、前記複数のローラから離間した位置に、前記搬送ベルトの歯面と噛み合わせる前記タイミングベルトにテンションを加えるテンションローラを配置したことを特徴とする。
【0014】
本発明の好ましい態様は、前記搬送ベルトの歯面と噛み合わせる無端状の前記タイミングベルトは、外周側に歯面を有することを特徴とする。
本発明によれば、市販品又は汎用品の無端状のタイミングベルトは、内周側に歯面を有しているが、この市販品又は汎用品の無端状のタイミングベルトを内周側と外周側とを反転するだけで外周側に歯面を有したタイミングベルトを構成することができる。
【0015】
本発明の容器検査装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の容器搬送装置と、前記容器搬送装置により搬送される容器に投光する照明と、容器からの光を撮像する撮像手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、上記容器搬送装置を備えることにより、搬送時の容器の振動および容器内の液体の振動を抑制することができるため、容器の検査、特に容器内の液体中に存在する異物の検査を精密に行うことができる。なお、容器検査装置は容器自体の欠陥を検査する検査装置であってもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、以下に列挙する効果を奏する。
(1)本発明の容器搬送装置によれば、容器の胴部を挟持する一対の搬送ベルトにタイミングベルトを用い、搬送ベルトの歯面と噛み合わせる状態で搬送ベルトの内側にタイミングベルトを配設し、このタイミングベルトの背面をベルト支え、例えば、複数のローラで支えるようにしているため、搬送ベルトの振動を抑制することが可能である。したがって、容器の振動がない容器搬送が可能となる。
(2)本発明の容器搬送装置によれば、一対の搬送ベルトにより容器を挟持することにより搬送ベルトに加わる力を搬送ベルトの内側に配置されたタイミングベルトを介してベルト支え、例えば、複数のローラにより支えることができるため、容器内に液体が充填され且つ容器サイズが大きい場合のように、容器が重量物であっても、容器を高速で安定して搬送することができる。
(3)本発明の容器検査装置によれば、容器搬送装置を備えることにより、搬送時の容器の振動および容器内の液体の振動を抑制することができるため、容器の検査、特に容器内の液体中に存在する異物の検査を精密に行うことができる。なお、容器検査装置は容器自体の欠陥を検査する検査装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明に係る容器搬送装置を示す模式的平面図である。
【図2】図2は、本発明に係る容器搬送装置を示す模式的斜視図である。
【図3】図3は、搬送ベルトに噛み合うタイミングベルトおよびタイミングベルトの背面を支持するローラの詳細を示す平面図である。
【図4】図4は、図3のIV部を拡大した拡大図である。
【図5】図5は、図1乃至4に示す容器搬送装置の変形例を示す模式的平面図である。
【図6】図6は、上記容器搬送装置を備えた容器検査装置を示す模式的斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る容器搬送装置の実施形態について図1乃至図6を参照して説明する。図1乃至図6において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1および図2は、本発明の容器搬送装置の基本構成を示す図である。図1は容器搬送装置を示す模式的平面図であり、図2は容器搬送装置を示す模式的斜視図である。図1および図2に示すように、ガラス壜やペットボトル等の容器1の底部を支持して搬送する上流側コンベヤ2と下流側コンベヤ3とが設置されている。容器1には飲料等の液体が充填されている。上流側コンベヤ2と下流側コンベヤ3とは、所定距離だけ離間して設置されている。
【0019】
本発明の容器搬送装置は、上流側コンベヤ2と下流側コンベヤ3間で容器1を上流側から下流側に搬送するために設置されている。図1および図2に示すように、本発明の容器搬送装置10は、直立状態の容器1の胴部を挟持して容器1を搬送する一対の無端状の搬送ベルト11,11と、一対の搬送ベルト11,11の前方端に配置され搬送ベルト11,11を駆動する駆動プーリ12,12と、一対の搬送ベルト11,11の後方端に配置された従動プーリ13,13とを備えている。2つの駆動プーリ12,12は、モータ等の駆動手段に連結されており、同一速度で回転駆動されるようになっている。
【0020】
前記各搬送ベルト11は、歯付ベルトであるタイミングベルトから構成されており、プーリ12,13と凹凸のある歯面で噛み合うようになっている。タイミングベルトからなる搬送ベルト11は、搬送する容器1の重量が重い場合でもプーリ12,13との間でスリップがなく、プーリの駆動力を確実にベルトに伝達できる。
【0021】
図1に示すように、各搬送ベルト11の容器1を挟持する面(容器挟持面)11aの背面側には、ベルト支え用の多数のローラ15が搬送ベルト11と並列して配置されている。各ローラ15は、フリーローラであって垂直方向の軸心の回りに回転可能な回転体である。そして、搬送ベルト11とベルト支え用の一列のローラ15との間には、搬送ベルト11の歯面と噛み合わせる状態で、無端状のタイミングベルト16が配設されている。タイミングベルト16は、搬送ベルト11と同型のタイミングベルトである。すなわち、外側の搬送ベルト11と内側のタイミングベルト16とは、同一歯形で同一ピッチの歯付ベルトを用いている。また、一列のローラ15と間隔を置いてフリーローラ17が配置されており、一列のローラ15とフリーローラ17との間にタイミングベルト16が巻回されている。フリーローラ17はタイミングベルト16にテンションをかけるためのテンションローラとして機能する。
【0022】
図3は、搬送ベルト11に噛み合わせるタイミングベルト16およびタイミングベルト16の背面を支持するローラ15の詳細を示す平面図である。図3においては、搬送ベルト11の歯面とタイミングベルト16の歯面とが図示されている。図3に示すように、搬送ベルト11の歯面11gとタイミングベルト16の歯面16gとは、互いに噛み合っている。搬送ベルト11の歯面11gの背面は、容器1を挟持する容器挟持面11aになっている。タイミングベルト16の歯面16gの背面の平らな面には、間隔を置いて一列に配置されたローラ15が接触している。
【0023】
図4は、図3のIV部を拡大した拡大図である。図4に示すように、搬送ベルト11と、搬送ベルト11に噛み合わせるタイミングベルト16とは、同一歯形で同一ピッチの歯付ベルトを用いている。すなわち、搬送ベルト11の略台形状の歯11tとタイミングベルト16の略台形状の歯16tは、同一歯形になっており、搬送ベルト11の歯間のピッチとタイミングベルト16の歯間のピッチは、同一ピッチに設定されている。したがって、搬送ベルト11の歯面11gとタイミングベルト16の歯面16gは、互いに緊密に噛み合うようになっている。そして、タイミングベルト16の歯面16gの背面は平らな面16fになっており、この平らな面16fにローラ15が接触している。なお、タイミングベルト16の歯のピッチは、搬送ベルト11の歯のピッチの複数倍、例えば2倍であってもよい。
【0024】
図3および図4に示すように構成することにより、駆動手段により搬送ベルト11をA方向に駆動すると、搬送ベルト11に噛み合っているタイミングベルト16が搬送ベルト11に同期して駆動され、搬送ベルト11とタイミングベルト16との間にはタイミングずれやスリップなどが生ずることはない。そして、タイミングベルト16の歯面16gの背面の平らな面16fには、列状に配置された多数のローラ15が接するようになっている。したがって、タイミングベルト16はローラ15により振動することなく滑らかに案内され、これにより、搬送ベルト11は振動することなく安定して走行する。また、搬送ベルト11が容器1を保持する際に搬送ベルト11に加わる力は、タイミングベルト16を介してローラ15により受けることができる。
【0025】
次に、図1乃至図4に示すように構成された容器搬送装置の作用を説明する。
図1に示すように、駆動手段を駆動して駆動プーリ12,12を回転駆動すると、一対の搬送ベルト11,11は矢印A方向に同一速度で走行する。上流側コンベヤ2から供給された容器1は、走行する一対の搬送ベルト11,11によって挟持されて上流側から下流側に搬送される。一対の搬送ベルト11,11の矢印A方向への走行に伴い、一対の搬送ベルト11,11の歯面11g,11gに噛み合っているタイミングベルト16,16が同期して走行する(図1および図3参照)。タイミングベルト16の歯面16gの背面側は平らな面16fになっているため(図4参照)、タイミングベルト16はローラ15により振動することなく滑らかに案内され、これにより、搬送ベルト11は振動することなく安定して走行する。そして、一対の搬送ベルト11,11により容器1を挟持することにより搬送ベルト11に加わる力は、タイミングベルト16を介してローラ15により支持される。したがって、容器1内に液体が充填され且つ容器サイズが大きい場合のように、容器1が重量物であっても、容器1を高速で安定して搬送することができる。
なお、搬送ベルト11の上下方向の幅が広い場合には、搬送ベルト11に噛み合わせるタイミングベルト16を上下に2本配置してもよい。
【0026】
図5は、図1乃至4に示す容器搬送装置の変形例を示す模式的平面図である。図5に示す容器搬送装置においては、一列のローラ15の前後に、ローラ15より小径の補助ローラ18を配置している。このように、補助ローラ18を適所に配置することにより、搬送ベルト11とプーリ12,13により囲まれた空間を有効に利用して無端状のタイミングベルト16を自由に張設することができる。補助ローラ18は、回転可能なフリーローラであってもよいし、回転しないタイプのものであってもよい。
【0027】
次に、図1乃至図5に示す容器搬送装置10を備え、容器の底部又は底部付近に異物が沈殿しているか否かを光学的に検査する容器検査装置について図6を参照して説明する。
図6に示すように、容器搬送装置10により搬送される容器1の上方には、容器1の上方から容器1内を照明する照明21が配置されている。照明21は多数のLEDを配列することにより構成されている。容器1の下方には、容器1の底部を透過した透過光を撮影するCCDカメラからなる撮像手段22が配置されている。
【0028】
図6に示すように構成された容器検査装置において、容器1は一対の搬送ベルト11,11により挟持されて搬送される。この搬送中に、容器1は照明21と撮像手段22の間を通過する。このとき、照明21からの光は容器1の肩部1sを透過して容器1内に入射し、容器1の内側から容器底部1aを透過する。そして、容器底部1aを透過した透過光は撮像手段22により撮影される。容器底部1aに異物が存在する場合には、容器底部1aを透過した光の一部は、異物により遮光されるので、この異物に対応した位置から撮像手段22に入射する光は存在しない。そのため、撮像手段22で得られた画像中では所定の明るさの背景の中に暗い点(または領域)となって映る。この暗い点(または領域)を画像処理によって判別することにより異物を検出することができる。
なお、図6においては、照明21を搬送される容器1の上方に配置し、撮像手段22を搬送される容器1の下方に配置したが、照明21を搬送される容器1の下方に配置し、撮像手段22を搬送される容器1の上方に配置し、容器1の検査方法および検査部位を適宜変えてもよい。
【0029】
本発明の容器検査装置によれば、容器搬送装置10を備えることにより、搬送時の容器1の振動および容器1内の液体の振動を抑制することができるため、容器1の検査、特に容器1内の液体中に存在する異物の検査を精密に行うことができる。なお、容器検査装置は容器自体の欠陥を検査する検査装置であってもよい。
【0030】
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内において、種々の異なる形態で実施されてよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0031】
1 容器
1a 容器底部
1s 肩部
2 上流側コンベヤ
3 下流側コンベヤ
10 容器搬送装置
11 搬送ベルト
11a 容器挟持面
11g 歯面
11t 歯
12 駆動プーリ
13 従動プーリ
15 ローラ
16 タイミングベルト
16f 平らな面
16g 歯面
16t 歯
17 フリーローラ
18 補助ローラ
21 照明
22 撮像手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の胴部を対向する無端状の搬送ベルトで挟持して容器を搬送する容器搬送装置において、
前記対向する無端状の搬送ベルトをタイミングベルトで構成し、
前記対向する搬送ベルトにおける容器を挟持する面の反対側に、ベルト支えを前記搬送ベルトに沿って配列し、
前記搬送ベルトと前記ベルト支えとの間に、前記搬送ベルトの歯面と噛み合わせる状態で無端状のタイミングベルトを配置したことを特徴とする容器搬送装置。
【請求項2】
前記ベルト支えは、回転可能な複数のローラからなることを特徴とする請求項1記載の容器搬送装置。
【請求項3】
前記搬送ベルトと、該搬送ベルトの歯面と噛み合わせる前記タイミングベルトとは、歯形が同一であり、前記タイミングベルトの歯のピッチが前記搬送ベルトの歯のピッチと同一であるかまたは複数倍であることを特徴とする請求項1記載の容器搬送装置。
【請求項4】
前記搬送ベルトの歯面と噛み合わせる前記タイミングベルトは、前記ベルト支えと平らな面で接することを特徴とする請求項1記載の容器搬送装置。
【請求項5】
前記複数のローラから離間した位置に、前記搬送ベルトの歯面と噛み合わせる前記タイミングベルトにテンションを加えるテンションローラを配置したことを特徴とする請求項2記載の容器搬送装置。
【請求項6】
前記搬送ベルトの歯面と噛み合わせる無端状の前記タイミングベルトは、外周側に歯面を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の容器搬送装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の容器搬送装置と、前記容器搬送装置により搬送される容器に投光する照明と、容器からの光を撮像する撮像手段とを備えたことを特徴とする容器検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−46280(P2012−46280A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−188245(P2010−188245)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(390014661)キリンテクノシステム株式会社 (126)
【Fターム(参考)】