説明

容器

【課題】キャップ部材を容器本体の口部に対して回転して締結する際に、キャップ部材を容器本体の口部に完全に締結した状態であるか否かを、使用者が容易に判別することができ、容器本体の内部の液体が漏洩するおそれのない容器を提供する。
【解決手段】 内側キャップ部材と外側キャップ部材のうちいずれかの一方に形成された案内面と、内側キャップ部材と外側キャップ部材のうち他方に形成され、案内面に沿って案内される案内部材と、案内面に閉蓋位置方向に形成された係合突設部とを備え、キャップ部材を、容器本体の口部に閉蓋する際に、キャップ部材を容器本体の口部に対して締結方向に回転することにより、案内部材が、案内面に沿って、閉蓋位置方向に案内され、キャップ部材を、容器本体の口部に閉蓋した状態で、案内部材が係合突設部を超えて、案内面の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部内に嵌合される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を収容する容器本体の口部に装着され、プッシュ式で吐出孔を開閉可能な弁体を有する中栓部材を備えた容器に関し、例えば、薬剤用液体、美容用液体、工業用液体などの液体を収容し被塗布部分に塗布する塗布容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液体を収容する容器本体の口部に装着され、プッシュ式で吐出孔を開閉可能な弁体を有する中栓部材を備えた塗布容器が用いられている。
例えば、図17に示したように、この種のプッシュ式の塗布容器100は、薬剤用液体、美容用液体、工業用液体などの液体を収容する容器本体102の口部104に中栓部材106が装着されている。
【0003】
そして、この中栓部材106に、中栓部材106の先端に形成された吐出孔108を開閉するように、吐出孔108内に出没自在で、付勢部材110によって、吐出孔108より突出する方向に付勢された弁体112を備えている。さらに、容器本体102の口部104には、キャップ部材114が脱着自在に装着されている。
【0004】
このプッシュ式の塗布容器100では、未使用時には、図17に示したように、キャップ部材114を容器本体102の口部104に装着した状態である。
この状態では、弁体112が、付勢部材110によって付勢されて、中栓部材106の吐出孔108を閉止して、容器本体102内に収容した液体が、吐出孔108を介して漏洩するのが防止されるようになっている。
【0005】
そして、使用時には、図18に示したように、容器本体102の口部104に装着したキャップ部材114を取り外して、天地逆さまにして、塗布部分Aに、中栓部材106の吐出孔108から突出する弁体112の先端を押し付けるようになっている。
【0006】
これによって、付勢部材110の付勢力に抗して、弁体112を吐出孔108から離反させて、吐出孔108を開放し、これにより、容器本体102に収容した液体を、塗布部分に塗布することができるように構成されている。
【0007】
しかしながら、このプッシュ式の塗布容器100では、容器本体102内に、例えば、エタノール系などの揮発性の高い液体を収容した際には、周囲の温度環境によっては、容器本体102内に収容した液体がガス化することがある。
【0008】
このため、図18に示したように、塗布部分Aに、中栓部材106の吐出孔108から突出する弁体112の先端を押し付けて、吐出孔108を開放した際に、この容器本体102内のガスの内圧によって、容器本体102内に収容した液体が、所定量よりも多量に吐出されて、正確な塗布を行うことができず、また、ガスの影響で、吐出された液体が周囲に飛散して、塗布部分を汚染してしまうことがあった。
【0009】
このため、特許文献1(特開平9−66959号公報)では、図19に示したような、塗布容器200が提案されている。
すなわち、この特許文献1の塗布容器200では、キャップ部材214の頂壁の内側の中央部分に、押圧部216が形成されており、キャップ部材214を、容器本体202の口部204に装着した状態で、弁体212を付勢部材210に抗して押し下げるように構成されている。
【0010】
さらに、この押圧部216の周囲に、コンタクトリング218が形成されており、これによって、キャップ部材214を、容器本体202の口部204に装着した状態で、コンタクトリング218が中栓部材206の先端周縁部に当接して、中栓部材206の外部への液漏れが防止されるようになっている。
【0011】
このように構成することによって、キャップ部材214を、容器本体202の口部204に装着した状態では、キャップ部材214の押圧部216が、弁体212を付勢部材210に抗して押し下げて、中栓部材206の吐出孔208が開放された状態となっている。
【0012】
また、この状態では、コンタクトリング218が中栓部材206の先端周縁部に当接して、万一転倒させた場合にも、中栓部材206の外部への液漏れが防止されるようになっている。
【0013】
そして、容器本体202の液体がガス化して、内圧が高くなった場合にも、キャップ部材214を、容器本体202の口部204から取り外す際に、コンタクトリング218と中栓部材206の先端周縁部との当接による気密状態が解除されて、瞬時にガス抜きが行われるように構成されている。
【0014】
また、特許文献2(特開2004−306999号公報)では、図20に示したような、塗布容器300が提案されている。
すなわち、この特許文献2の塗布容器300では、キャップ部材314を、容器本体302の口部304に装着した状態では、キャップ部材314の当接面316が、弁体312を付勢部材310に抗して押し下げるとともに、キャップ部材314の当接面316が、中栓部材306の先端側に接触することによって、中栓部材306の吐出孔308が閉止された状態となっている。
【0015】
このように構成することによって、容器本体302の液体がガス化して、内圧が高くなった場合にも、キャップ部材314を、容器本体302の口部304から取り外す際に、キャップ部材314の当接面316と中栓部材306の先端側との当接による気密状態が解除されて、瞬時にガス抜きが行われるように構成されている。
【0016】
さらに、特許文献3(特開2003−160159公報)では、図21に示したような、塗布容器400が提案されている。
すなわち、この特許文献3の塗布容器400では、キャップ部材414を、容器本体402の口部404に装着した状態では、キャップ部材414の頂壁の内側に形成した押圧筒416が、弁体412を付勢部材410に抗して押し下げて、中栓部材406の吐出孔408が開放された状態となっている。
【0017】
また、この状態では、押圧筒416が中栓部材406の吐出孔408に嵌合して、万一転倒させた場合にも、中栓部材406の外部への液漏れが防止されるようになっている。
そして、容器本体402の液体がガス化して、内圧が高くなった場合にも、キャップ部材414を、容器本体402の口部404から取り外す際に、押圧筒416と中栓部材406の吐出孔408との嵌合による気密状態が解除されて、弁体412の側部に形成された溝部412aを介して、瞬時にガス抜きが行われるように構成されている。
【特許文献1】特開平9−66959号公報
【特許文献2】特開2004−306999号公報
【特許文献3】特開2003−160159号公報
【特許文献4】特開2007−269394号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかしながら、このような従来の塗布容器では、それぞれ下記のような問題がある。
すなわち、特許文献1の塗布容器200では、キャップ部材214を、容器本体202の口部204に装着した状態では、コンタクトリング218が中栓部材206の先端周縁部に当接して、中栓部材206の外部への液漏れが防止される構造になっている。
【0019】
しかしながら、この状態では、中栓部材206の吐出孔208が開放された状態となっているので、転倒時の振動やショックなどによって、コンタクトリング218と中栓部材206の先端周縁部との当接による気密状態が解除されて、容器本体202の内部の液体が漏洩するおそれがある。
【0020】
また、使用頻度によっては、コンタクトリング218が磨耗損傷して、コンタクトリング218と中栓部材206の先端周縁部との当接による気密状態が解除されて、容器本体202の内部の液体が漏洩するおそれもある。
【0021】
さらに、キャップ部材214の頂壁の内側に、押圧部216、押圧部216の周囲にコンタクトリング218を形成しなければならず、複雑な構造であり、成形金型も複雑な構造となり、コストが高くつくことにもなる。
【0022】
また、特許文献2の塗布容器300では、キャップ部材314を、容器本体302の口部304に装着した状態では、キャップ部材314の当接面316が、中栓部材306の先端側に接触することによって、中栓部材306の吐出孔308が閉止され、中栓部材306の外部への液漏れが防止される構造になっている。
【0023】
しかしながら、この状態では、中栓部材306の吐出孔308と弁体312との間は、開放された状態となっているので、転倒時の振動やショックなどによって、キャップ部材314の当接面316と中栓部材306の先端側との接触による気密状態が解除されて、容器本体302の内部の液体が漏洩するおそれがある。
【0024】
さらに、特許文献3の塗布容器400では、押圧筒416が中栓部材406の吐出孔408に嵌合して、中栓部材406の外部への液漏れが防止される構造になっている。
しかしながら、この状態では、中栓部材406の吐出孔408と弁体412との間は、開放された状態となっているので、転倒時の振動やショックなどによって、キャップ部材414の押圧筒416と中栓部材406の吐出孔408との嵌合による気密状態が解除されて、容器本体402の内部の液体が漏洩するおそれがある。
【0025】
このため、本出願人は、既に、特許文献4(特開2007−269394号公報)において、図22〜図23に示したように、上記のような問題を解決したプッシュ式の塗布容器を提案している。なお、図22〜図23においては、図1〜図10に示した実施例と同様な構成部材については、同じ参照番号を付してその詳細な説明を省略する。
すなわち、この特許文献4の塗布容器10は、図22〜図23に示したように、キャップ部材44が、容器本体12の口部14に脱着自在に装着される内側キャップ部材46と、内側キャップ部材46の外側に装着された外側キャップ部材48と、外側キャップ部材48を、内側キャップ部材46に対して、軸方向に移動可能に案内する案内手段70とを備えている。
そして、この案内手段70は、内側キャップ部材46の下方側周壁50の外壁50aに、軸方向下方側に向って螺旋状に形成された案内溝72と、外側キャップ部材48の側周壁64の基端部の内壁64bに内側方向に突設するように形成された略楕円円柱形状の案
内部材74を備えており、この案内部材74は、内側キャップ部材46の案内溝72内を案内されるように構成されている。
そして、外側キャップ部材48を、容器本体12の口部14に対して、閉蓋する方向に回転することによって、キャップ部材44を、容器本体12の口部14に装着した状態では、外側キャップ部材48が、内側キャップ部材46に対して、軸方向に離間する方向に位置して、外側キャップ部材48の頂壁56の内面の当接部68が、弁体30と離間して、弁体30が中栓部材18の吐出孔34より突出する方向に付勢されて、吐出孔34が閉止された状態である。
【0026】
また、キャップ部材44を、容器本体12の口部14から取り外す際には、外側キャップ部材48が、内側キャップ部材46に対して、軸方向に接近する方向に移動して、外側キャップ部材48の頂壁56の内面の当接部68が、弁体30と当接して、付勢部材を構成するコイルスプリング形状のスプリング部28の付勢力に抗して、弁体30が中栓部材18の吐出孔34から離反する方向に付勢されて、吐出孔34が開放された状態となっている。
さらに、キャップ部材44を、容器本体12の口部14から取り外した状態では、付勢部材であるスプリング部28の付勢力によって、弁体30が中栓部材18の吐出孔34より突出する方向に付勢されて、吐出孔34が閉止された状態となるように構成されている。
【0027】
そして、外側キャップ部材48を、容器本体12の口部14に対して、取り外し方向(開蓋方向)に回転することによって、案内手段70によって、外側キャップ部材48が、内側キャップ部材46に対して、軸方向に接近する方向に移動するように案内され、外側キャップ部材48が、案内手段70によって、軸方向に内側キャップ部材46に対して、接近する方向に所定距離移動した後、外側キャップ部材48が、内側キャップ部材46に係止した状態となる。
そして、外側キャップ部材48を、容器本体12の口部14に対して、さらに取り外し方向に回転することによって、外側キャップ部材48と内側キャップ部材46とが一体となって、容器本体12の口部14から取り外せるように構成されている。
【0028】
ところで、特許文献4の塗布容器10において、外側キャップ部材48を、容器本体12の口部14に対して、閉蓋する方向に回転して、キャップ部材44を、容器本体12の口部14に閉蓋しようとする場合に、外側キャップ部材48の案内部材74が、案内溝72の端部72bに係止された状態となる。
そして、外側キャップ部材48を締結方向にさらに回転することによって、内側キャップ部材46のネジ部52と、容器本体12の口部14の外周に形成されたネジ部54とが螺合され、外側キャップ部材48と内側キャップ部材46とが一体となって、キャップ部材44を、容器本体12の口部14に締結することができるようになっている。
【0029】
しかしながら、外側キャップ部材48を締結方向にどの程度回転すれば、キャップ部材44を、容器本体12の口部14に完全に締結した状態になるのかを、塗布容器10の使用者は判別することがなかなかできない。
このため、締結状態が不十分な場合には、転倒時の振動やショックなどによって、キャップ部材44と容器本体12の口部14との締結状態が緩んでしまい、その結果、外側キャップ部材48が、内側キャップ部材46に対して、軸方向に接近する方向に移動して、外側キャップ部材48の頂壁56の内面の当接部68が、弁体30と当接して、付勢部材を構成するスプリング部28の付勢力に抗して、弁体30が中栓部材18の吐出孔34から離反する方向に付勢されて、吐出孔34が開放された状態となって、容器本体12の内部の液体が漏洩するおそれがある。
【0030】
本発明は、このような現状に鑑み、キャップ部材を容器本体の口部に対して回転して締結する際に、キャップ部材を容器本体の口部に完全に締結した状態であるか否かを、使用者が容易に判別することができ、しかも、キャップ部材を容器本体の口部に対して回転して締結した状態において、転倒時の振動やショックなどによって、キャップ部材と容器本体の口部との締結状態が緩んでしまうことがなく、容器本体の内部の液体が漏洩するおそれのない容器を提供することを目的とする。
【0031】
また、本発明は、プッシュ式の容器において、容器本体内に、例えば、エタノール系などの揮発性の高い液体を収容した際に、周囲の温度環境によって、容器本体内に収容した液体がガス化しても、キャップ部材を容器本体の口部から取り外して使用する際に、ガス抜きを行うことができ、塗布部分に中栓部材の吐出孔から突出する弁体の先端を押し付けて、吐出孔を開放した際に、容器本体内のガスの内圧によって、容器本体内に収容した液体が、所定量よりも多量に吐出されることがなく、正確な塗布を行うことができ、しかも、ガスの影響で、吐出された液体が周囲に飛散して、塗布部分を汚染してしまうことがなく、構造も簡単で製造コストも低減できる容器を提供することを目的とする。
【0032】
また、本発明は、容器を使用しない、キャップ部材を容器本体の口部に装着した状態では、弁体が中栓部材の吐出孔を完全に閉止した状態であって、転倒などの衝撃、振動によっても、容器本体の液体が漏れ出ることのない容器を提供することを目的とする。
また、本発明は、キャップ部材を取り外して使用する際に、キャップ部材を、容器本体の口部に対して、取り外し方向に回転するだけで、上記のような使用直前のガス抜きを自動的に行うことができ、しかも、そのままキャップ部材を取り外し方向に回転させることによって、キャップ部材を容器本体の口部から簡単な操作で取り外すことができる容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0033】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の容器は、
容器本体の口部に、口部に対して回転することによって、脱着自在に装着されるキャップ部材を備え、
前記キャップ部材が、
前記容器本体の口部に脱着自在に装着される内側キャップ部材と、
前記内側キャップ部材の外側に、内側キャップ部材に対して回転可能に装着された外側キャップ部材とを備えた容器であって、
前記内側キャップ部材と外側キャップ部材のうちいずれかの一方に形成された案内面と、
前記内側キャップ部材と外側キャップ部材のうち他方に形成され、前記案内面に沿って案内される案内部材と、
前記案内面に閉蓋位置方向に形成された係合突設部とを備え、
前記キャップ部材を、容器本体の口部に閉蓋する際に、キャップ部材を容器本体の口部に対して締結方向に回転することにより、案内部材が、案内面に沿って、閉蓋位置方向に案内され、
前記キャップ部材を、容器本体の口部に閉蓋した状態で、案内部材が係合突設部を超えて、案内面の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部内に嵌合されるように構成されていることを特徴とする。
【0034】
このように構成することによって、キャップ部材を、容器本体の口部に閉蓋する際に、キャップ部材を容器本体の口部に対して締結方向に回転した際に、すなわち、外側キャップ部材を締結方向に回転した際に、案内部材が、案内面に沿って、閉蓋位置方向に案内され、案内部材が案内面の係合突設部に当接する位置に移動する。
そして、さらに外側キャップ部材を締結方向に回転することによって、案内部材が案内面の係合突設部に当接した状態で、外側キャップ部材と内側キャップ部材とが一体となって締結方向に回転して、内側キャップ部材が容器本体の口部に締結される。
さらに外側キャップ部材を締結方向に回転することによって、増し締めが行われ、完全に内側キャップ部材が容器本体の口部に締結される。
【0035】
この状態で、さらに外側キャップ部材を締結方向に回転することによって、案内部材が係合突設部を超えて、案内面の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部内に嵌合され、キャップ部材が、容器本体の口部に完全に閉蓋した状態となる。
すなわち、案内部材が係合突設部を乗り越える直前まで、増し締めが行われている状態であり、乗り越える直前に、内側キャップ部材が完全に締結状態となる。
その後、さらに力を加えることで、これ以上内側キャップ部材は締まる方向に移動しないため、案内部材が係合突設部を乗り越えて、外側キャップ部材のみが移動して、キャップ部材が完全に閉蓋した状態になる。
この際、キャップ部材を容器本体の口部に対して回転して締結する際に、案内部材が係合突設部を超える際に、使用者の手指に振動が伝わるので、キャップ部材を容器本体の口部に完全に締結した状態であるか否かを、使用者が容易に判別することができる。従って、使用者はこれ以上締結方向に回転させることがないので、締め過ぎることはなく、開栓トルクが安定する。
すなわち、一定の力がかかると案内部材が係合突設部を乗り越え、使用者にクリック感が伝わることになる。これにより、使用者はこれ以上締め込むことはないので、キャップの締まりすぎを防ぐことができ、毎回一定の力で開栓することができることになる。
しかも、キャップ部材を容器本体の口部に対して回転して締結した状態において、案内部材が、案内面の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部内に嵌合された状態となっているので、転倒時の振動やショックなどによっても、係合突設部によって、案内部材が閉蓋溝部内から外れることがないので、キャップ部材と容器本体の口部との締結状態が緩んでしまうことがなく、容器本体の内部の液体が漏洩するおそれがない。
【0036】
また、本発明の容器は、
前記案内部材の閉蓋位置方向の端面が、閉蓋位置方向に傾斜するテーパー面であり、
前記係合突設部の開蓋位置方向の端面が、前記案内部材のテーパー面と相補的な、開蓋位置方向に傾斜するテーパー面であることを特徴とする。
【0037】
このように構成することによって、容器本体の口部に閉蓋する際に、外側キャップ部材を締結方向に回転することによって、案内部材が案内面の係合突設部に当接した状態で、閉蓋位置方向に傾斜するテーパー面である案内部材の閉蓋位置方向の端面と、案内部材のテーパー面と相補的な、開蓋位置方向に傾斜するテーパー面である係合突設部の開蓋位置方向の端面とが当接されることになる。
これにより、外側キャップ部材を締結方向に回転することによって、外側キャップ部材と内側キャップ部材とが一体となって締結方向に回転して、内側キャップ部材が容器本体の口部に締結されるが、この状態で、さらに外側キャップ部材を締結方向に回転することによって、増し締めが行われ、内側キャップ部材が容器本体の口部に完全に締結された状態で力がこれらのテーパー面の間にかかることになる。
【0038】
従って、このテーパー面の間に付与された力が一定の大きさに達した後に、案内部材の閉蓋位置方向の端面のテーパー面が、係合突設部の開蓋位置方向の端面のテーパー面に沿って移動して、案内部材が係合突設部を超えて、案内面の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部内に嵌合され、キャップ部材を、容器本体の口部に完全に閉蓋した状態とすることができる。
【0039】
また、本発明の容器は、
前記案内部材の開蓋位置方向の端面が、開蓋位置方向に傾斜するテーパー面であり、
前記係合突設部の閉蓋位置方向の端面が、前記案内部材のテーパー面と相補的な、閉蓋位置方向に傾斜するテーパー面であることを特徴とする。
【0040】
このように構成することによって、案内部材が、案内面の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部内に嵌合された状態であるキャップ部材を容器本体の口部に完全に閉蓋した状態において、転倒時の振動やショックなどによっても、開蓋位置方向に傾斜するテーパー面である案内部材の開蓋位置方向の端面と、案内部材のテーパー面と相補的な、閉蓋位置方向に傾斜するテーパー面である係合突設部の閉蓋位置方向の端面との当接によって、案内部材が閉蓋溝部内から外れることがないので、キャップ部材と容器本体の口部との締結状態が緩んでしまうことがなく、容器本体の内部の液体が漏洩するおそれがない。
【0041】
しかも、キャップ部材を、容器本体の口部から取り外す際には、外側キャップ部材を開蓋方向に回転することによって、これらのテーパー面の間に所定の力がかかることによって、案内部材の開蓋位置方向の端面のテーパー面が、係合突設部の係合突設部の閉蓋位置方向の端面のテーパー面に沿って移動して、案内部材が係合突設部を超えて、案内面の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部から外れて、キャップ部材の容器本体の口部からの取り外しを容易に行うことができる。
【0042】
また、本発明の容器は、前記案内面が、内側キャップ部材側に形成され、前記案内部材が、外側キャップ部材側に形成されていることを特徴とする。
また、本発明の容器は、前記案内面が、外側キャップ部材側に形成され、前記案内部材が、内側キャップ部材側に形成されていることを特徴とする。
さらに、本発明の容器は、前記案内面と案内部材が、キャップ部材の上部に形成されていることを特徴とする。
また、本発明の容器は、前記案内面と案内部材が、キャップ部材の中間部に形成されていることを特徴とする。
【0043】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の容器は、
容器本体の口部に装着された中栓部材と、
前記中栓部材に配設され、中栓部材の先端の吐出孔を開閉するように、吐出孔内に出没自在で、付勢部材によって、吐出孔より突出する方向に付勢された弁体と備え、
前記キャップ部材が、前記外側キャップ部材を、内側キャップ部材に対して、軸方向に移動可能に案内する案内手段を備え、
前記キャップ部材を、容器本体の口部に装着した状態では、外側キャップ部材が、内側キャップ部材に対して、軸方向に離間する方向に位置して、
前記外側キャップ部材の頂壁の内面が、弁体と離間して、弁体が中栓部材の吐出孔より突出する方向に付勢されて、吐出孔が閉止された状態であり、
前記キャップ部材を、容器本体の口部から取り外す際には、外側キャップ部材が、内側キャップ部材に対して、軸方向に接近する方向に移動して、
前記外側キャップ部材の頂壁の内面が、弁体と当接して、付勢部材の付勢力に抗して、弁体が中栓部材の吐出孔から離反する方向に付勢されて、吐出孔が開放された状態となり、
前記キャップ部材を、容器本体の口部から取り外した状態では、付勢部材の付勢力によって、弁体が中栓部材の吐出孔より突出する方向に付勢されて、吐出孔が閉止された状態となるように構成されていることを特徴とする。
【0044】
このように構成することによって、キャップ部材を、容器本体の口部から取り外す際に
は、案内手段によって、外側キャップ部材が、内側キャップ部材に対して、軸方向に接近する方向に移動して、外側キャップ部材の頂壁の内面が、弁体と当接して、付勢部材の付勢力に抗して、弁体が中栓部材の吐出孔から離反する方向に付勢されて、吐出孔が開放された状態となる。
【0045】
従って、容器本体内に、例えば、エタノール系などの揮発性の高い液体を収容した際に、周囲の温度環境によって、容器本体内に収容した液体がガス化しても、キャップ部材を容器本体の口部から取り外して使用する際に、ガス抜きを行うことができる。
【0046】
そして、キャップ部材を、容器本体の口部から取り外した状態では、付勢部材の付勢力によって、弁体が中栓部材の吐出孔より突出する方向に付勢されて、吐出孔が閉止された状態となる。
【0047】
この状態で、塗布部分に中栓部材の吐出孔から突出する弁体の先端を押し付けて、吐出孔を開放した際には、ガス抜きが既に行われているので、容器本体内のガスの内圧によって、容器本体内に収容した液体が、所定量よりも多量に吐出されることがなく、正確な塗布を行うことができ、しかも、ガスの影響で、吐出された液体が周囲に飛散して、塗布部分を汚染してしまうことがない。
【0048】
しかも、容器を使用しない、キャップ部材を容器本体の口部に装着した状態では、外側キャップ部材が、内側キャップ部材に対して、軸方向に離間する方向に位置して、外側キャップ部材の頂壁の内面が、弁体と離間して、弁体が中栓部材の吐出孔より突出する方向に付勢されて、吐出孔が完全に閉止された状態である。
【0049】
従って、キャップ部材を容器を使用しない、キャップ部材を容器本体の口部に装着した状態では、弁体が中栓部材の吐出孔を完全に閉止した状態であって、転倒などの衝撃、振動によっても、容器本体の液体が漏れ出ることがない。
【0050】
さらに、キャップ部材を、容器本体の口部から取り外した状態では、付勢部材の付勢力によって、弁体が中栓部材の吐出孔より突出する方向に付勢されて、吐出孔が閉止された状態となるので、転倒などの衝撃、振動によっても、容器本体の液体が漏れ出ることがない。
【0051】
また、本発明の容器は、
前記外側キャップ部材を、容器本体の口部に対して、取り外し方向に回転することによって、
前記案内手段によって、外側キャップ部材が、内側キャップ部材に対して、軸方向に接近する方向に移動するように案内され、
前記外側キャップ部材が、案内手段によって、軸方向に内側キャップ部材に対して、接近する方向に所定距離移動した後、外側キャップ部材が、内側キャップ部材に係止した状態となって、
前記外側キャップ部材を、容器本体の口部に対して、さらに取り外し方向に回転することによって、外側キャップ部材と内側キャップ部材とが一体となって、容器本体の口部から取り外せるように構成されていることを特徴とする。
【0052】
このように構成することによって、容器本体の口部に対して、取り外し方向に回転することによって、案内手段によって、外側キャップ部材が、内側キャップ部材に対して、軸方向に接近する方向に移動するように案内される。
【0053】
従って、キャップ部材を取り外して使用する際に、キャップ部材を、容器本体の口部に
対して、取り外し方向に回転するだけで、上記のような使用直前のガス抜きを自動的に行うことができる。
【0054】
そして、外側キャップ部材が、案内手段によって、軸方向に内側キャップ部材に対して、接近する方向に所定距離移動した後、外側キャップ部材が、内側キャップ部材に係止した状態となるので、外側キャップ部材を、容器本体の口部に対して、さらに取り外し方向に回転することによって、外側キャップ部材と内側キャップ部材とが一体となって、容器本体の口部から簡単に取り外すことができ、極めて便利である。
【0055】
また、本発明の容器は、前記容器本体の内部に液体を収用し、被塗布部分に液体を塗布する塗布容器であることを特徴とする。
このように構成することによって、例えば、薬剤用液体、美容用液体、工業用液体などの液体を容器本体に収容して、容器本体の内部の液体が漏洩するおそれがなく、被塗布部分に液体を塗布することができる。
【発明の効果】
【0056】
本発明によれば、キャップ部材を、容器本体の口部に閉蓋する際に、キャップ部材を容器本体の口部に対して締結方向に回転した際に、すなわち、外側キャップ部材を締結方向に回転した際に、案内部材が、案内面に沿って、閉蓋位置方向に案内され、案内部材が案内面の係合突設部に当接する位置に移動する。
そして、さらに外側キャップ部材を締結方向に回転することによって、案内部材が案内面の係合突設部に当接した状態で、外側キャップ部材と内側キャップ部材とが一体となって締結方向に回転して、内側キャップ部材が容器本体の口部に締結される。
さらに外側キャップ部材を締結方向に回転することによって、増し締めが行われ、完全に内側キャップ部材が容器本体の口部に締結される。
【0057】
この状態で、さらに外側キャップ部材を締結方向に回転することによって、案内部材が係合突設部を超えて、案内面の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部内に嵌合され、キャップ部材が、容器本体の口部に完全に閉蓋した状態となる。
すなわち、案内部材が係合突設部を乗り越える直前まで、増し締めが行われている状態であり、乗り越える直前に、内側キャップ部材が完全に締結状態となる。
その後、さらに力を加えることで、これ以上内側キャップ部材は締まる方向に移動しないため、案内部材が係合突設部を乗り越えて、外側キャップ部材のみが移動して、キャップ部材が完全に閉蓋した状態になる。
この際、キャップ部材を容器本体の口部に対して回転して締結する際に、案内部材が係合突設部を超える際に、使用者の手指に振動が伝わるので、キャップ部材を容器本体の口部に完全に締結した状態であるか否かを、使用者が容易に判別することができる。従って、使用者はこれ以上締結方向に回転させることがないので、締め過ぎることはなく、開栓トルクが安定する。
すなわち、一定の力がかかると案内部材が係合突設部を乗り越え、使用者にクリック感が伝わることになる。これにより、使用者はこれ以上締め込むことはないので、キャップの締まりすぎを防ぐことができ、毎回一定の力で開栓することができることになる。
しかも、キャップ部材を容器本体の口部に対して回転して締結した状態において、案内部材が、案内面の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部内に嵌合された状態となっているので、転倒時の振動やショックなどによっても、係合突設部によって、案内部材が閉蓋溝部内から外れることがないので、キャップ部材と容器本体の口部との締結状態が緩んでしまうことがなく、容器本体の内部の液体が漏洩するおそれがない。
【0058】
また、本発明によれば、容器本体の口部に閉蓋する際に、外側キャップ部材を締結方向に回転することによって、案内部材が案内面の係合突設部に当接した状態で、閉蓋位置方
向に傾斜するテーパー面である案内部材の閉蓋位置方向の端面と、案内部材のテーパー面と相補的な、開蓋位置方向に傾斜するテーパー面である係合突設部の開蓋位置方向の端面とが当接されることになる。
これにより、外側キャップ部材を締結方向に回転することによって、外側キャップ部材と内側キャップ部材とが一体となって締結方向に回転して、内側キャップ部材が容器本体の口部に締結されるが、この状態で、さらに外側キャップ部材を締結方向に回転することによって、増し締めが行われ、内側キャップ部材が容器本体の口部に完全に締結された状態で力がこれらのテーパー面の間にかかることになる。
【0059】
従って、このテーパー面の間に付与された力が一定の大きさに達した後に、案内部材の閉蓋位置方向の端面のテーパー面が、係合突設部の開蓋位置方向の端面のテーパー面に沿って移動して、案内部材が係合突設部を超えて、案内面の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部内に嵌合され、キャップ部材を、容器本体の口部に完全に閉蓋した状態とすることができる。
【0060】
また、本発明によれば、案内部材が、案内面の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部内に嵌合された状態であるキャップ部材を容器本体の口部に完全に閉蓋した状態において、転倒時の振動やショックなどによっても、開蓋位置方向に傾斜するテーパー面である案内部材の開蓋位置方向の端面と、案内部材のテーパー面と相補的な、閉蓋位置方向に傾斜するテーパー面である係合突設部の閉蓋位置方向の端面との当接によって、案内部材が閉蓋溝部内から外れることがないので、キャップ部材と容器本体の口部との締結状態が緩んでしまうことがなく、容器本体の内部の液体が漏洩するおそれがない。
【0061】
しかも、キャップ部材を、容器本体の口部から取り外す際には、外側キャップ部材を開蓋方向に回転することによって、これらのテーパー面の間に所定の力がかかることによって、案内部材の開蓋位置方向の端面のテーパー面が、係合突設部の係合突設部の閉蓋位置方向の端面のテーパー面に沿って移動して、案内部材が係合突設部を超えて、案内面の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部から外れて、キャップ部材の容器本体の口部からの取り外しを容易に行うことができる。
【0062】
さらに、本発明によれば、キャップ部材を、容器本体の口部から取り外す際には、案内手段によって、外側キャップ部材が、内側キャップ部材に対して、軸方向に接近する方向に移動して、外側キャップ部材の頂壁の内面が、弁体と当接して、付勢部材の付勢力に抗して、弁体が中栓部材の吐出孔から離反する方向に付勢されて、吐出孔が開放された状態となる。
【0063】
従って、容器本体内に、例えば、エタノール系などの揮発性の高い液体を収容した際に、周囲の温度環境によって、容器本体内に収容した液体がガス化しても、キャップ部材を容器本体の口部から取り外して使用する際に、ガス抜きを行うことができる。
【0064】
そして、キャップ部材を、容器本体の口部から取り外した状態では、付勢部材の付勢力によって、弁体が中栓部材の吐出孔より突出する方向に付勢されて、吐出孔が閉止された状態となる。
【0065】
この状態で、塗布部分に中栓部材の吐出孔から突出する弁体の先端を押し付けて、吐出孔を開放した際には、ガス抜きが既に行われているので、容器本体内のガスの内圧によって、容器本体内に収容した液体が、所定量よりも多量に吐出されることがなく、正確な塗布を行うことができ、しかも、ガスの影響で、吐出された液体が周囲に飛散して、塗布部分を汚染してしまうことがない。
【0066】
しかも、容器を使用しない、キャップ部材を容器本体の口部に装着した状態では、外側キャップ部材が、内側キャップ部材に対して、軸方向に離間する方向に位置して、外側キャップ部材の頂壁の内面が、弁体と離間して、弁体が中栓部材の吐出孔より突出する方向に付勢されて、吐出孔が完全に閉止された状態である。
【0067】
従って、キャップ部材を容器を使用しない、キャップ部材を容器本体の口部に装着した状態では、弁体が中栓部材の吐出孔を完全に閉止した状態であって、転倒などの衝撃、振動によっても、容器本体の液体が漏れ出ることがない。
【0068】
さらに、キャップ部材を、容器本体の口部から取り外した状態では、付勢部材の付勢力によって、弁体が中栓部材の吐出孔より突出する方向に付勢されて、吐出孔が閉止された状態となるので、転倒などの衝撃、振動によっても、容器本体の液体が漏れ出ることがない。
【0069】
また、本発明によれば、容器本体の口部に対して、取り外し方向に回転することによって、案内手段によって、外側キャップ部材が、内側キャップ部材に対して、軸方向に接近する方向に移動するように案内される。
【0070】
従って、キャップ部材を取り外して使用する際に、キャップ部材を、容器本体の口部に対して、取り外し方向に回転するだけで、上記のような使用直前のガス抜きを自動的に行うことができる。
【0071】
そして、外側キャップ部材が、案内手段によって、軸方向に内側キャップ部材に対して、接近する方向に所定距離移動した後、外側キャップ部材が、内側キャップ部材に係止した状態となるので、外側キャップ部材を、容器本体の口部に対して、さらに取り外し方向に回転することによって、外側キャップ部材と内側キャップ部材とが一体となって、容器本体の口部から簡単に取り外すことができ、極めて便利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0072】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
図1は、本発明の容器の閉栓状態を示す部分拡大縦断面図、図2は、本発明の容器の開栓状態を示す部分拡大縦断面図、図3は、本発明の容器の分解斜視図、図4は、本発明の容器の開栓状態を示す外側キャップ部材を切り欠いた側面図、図5は、本発明の容器の閉栓途中の状態を示す外側キャップ部材を切り欠いた側面図、図6は、図5のI部分の拡大図、図7は、本発明の容器の閉栓状態を示す外側キャップ部材を切り欠いた側面図、図8は、本発明の容器において、外側キャップ部材を、内側キャップ部材に対して、軸方向に移動可能に案内する案内手段を説明する図1のB部分の概略図、図9は、本発明の容器において、外側キャップ部材を、内側キャップ部材に対して、軸方向に移動可能に案内する案内手段を説明する図2のB部分の概略図、図10(A)は、内側キャップ部材の図1のC方向を模式的に表した矢視図、図10(B)は、図10(A)のZ−Z線での断面図である。
【0073】
図1〜図2において、符号10は、全体で本発明の容器を示している。なお、この実施例では、説明の便宜上、塗布容器について図示して説明する。
図1および図2に示したように、本発明の塗布容器10は、プッシュ式の塗布容器であって、例えば、薬剤用液体、美容用液体、工業用液体などの液体を収容するボトル形状の容器本体12を備えている。そして、容器本体12の口部14の内壁16に、略ノズル形状の中栓部材18の基端部20が嵌合状態で装着されている。
【0074】
なお、中栓部材18の基端部20の上方の中栓部材18の側壁の略中央部分には、外周
側に突設するフランジ部20aが形成されており、このフランジ部20aが、容器本体12の口部14の上端14aに当接することによって、中栓部材18が、容器本体12内部に落ち込まないように支持されている。
【0075】
この中栓部材18の基端部20の内部には、弁部材22が収容されている。すなわち、中栓部材18の基端部20の内壁には、中栓部材係止用の係止リブ24a、24bが形成されており、これらの係止リブ24a、24bの間に、弁部材22の略円筒形状の基端部26が嵌合されている。
【0076】
そして、弁部材22の基端部26の外壁に形成された段部26a、26bが、中栓部材18の基端部20の中栓部材係止用の係止リブ24a、24bによって係止されることによって、中栓部材18の基端部20の内部に、弁部材22の基端部26が固定されるようになっている。
【0077】
この弁部材22の基端部26の上方には、付勢部材を構成するコイルスプリング形状のスプリング部28が延設されており、このスプリング部28の上端には、尖頭形状の弁体30が形成されている。
【0078】
また、この弁体30の先端部32は、中栓部材18の先端18aに形成された吐出孔34を開閉するように、吐出孔34内に出没自在で、付勢部材であるスプリング部28によって、吐出孔34より突出する方向に付勢されている。
【0079】
すなわち、図1に示したように、閉栓状態では、スプリング部28によって、弁体30の先端部32が、吐出孔34から突出するように付勢されており、弁体30の基端部36の段部38が、中栓部材18の先端18aの内壁に形成された、弁座を構成する段部40に当接することによって、吐出孔34を閉止(閉栓)するように構成されている。
【0080】
また、弁体30の先端部32には、複数の軸方向に延びる吐出用溝42が形成されており、後述するように、図2に示したように、開栓状態で、この吐出用溝42を介して、ガス抜きを確実に行うことができるようになっている。
【0081】
なお、この吐出用溝42の数、寸法としては、特に限定されるものではなく、例えば、弁体30の先端部32の周方向に、2個、3個、4個など設定塗布量、液体の種類に応じて、適宜選択することができる。
【0082】
また、スプリング部28は、コイルスプリング形状であるので、図1および図2に示したように、その内部空間28aと連通する複数の開口部28bが形成されている。
また、後述するように、図13に示したように、塗布部分に中栓部材18の吐出孔34から突出する弁体30の先端を押し付けて、吐出孔34を開放して塗布操作を行う際に、この吐出用溝42を介して、容器本体12の内部に収容した一定量の液体を塗布部分に正確に塗布することができるように構成されている。
【0083】
さらに、容器本体12の口部14には、キャップ部材44が、脱着自在に装着されている。このキャップ部材44は、容器本体12の口部14に脱着自在に装着された内側キャップ部材46と、この内側キャップ部材46の外側に装着された外側キャップ部材48とを備えている。
【0084】
内側キャップ部材46は、略円筒形状の下方側周壁50を備え、この下方側周壁50の内周に、ネジ部52が形成されている。そして、この内側キャップ部材46のネジ部52を、容器本体12の口部14の外周に形成されたネジ部54と螺合することによって、内
側キャップ部材46を、すなわち、内側キャップ部材46と外側キャップ部材48とで構成されるキャップ部材44を、容器本体12の口部14に脱着自在に装着するように構成されている。
【0085】
また、内側キャップ部材46の下方側周壁50の上方には、この下方側周壁50よりも小径に構成された上方側周壁55が形成され、この上方側周壁55の上端に、頂壁56が形成されている。
【0086】
この頂壁56には、外周側に突設するフランジ部58が形成され、その中央部分に開口部60が形成されている。また、この頂壁56の内面には、開口部60の外周に垂下するリング状部材62が形成されている。
【0087】
このリング状部材62には、内側キャップ部材46を、容器本体12の口部14に装着した状態で、中栓部材18の先端18aに当接する内周側の当接リブ部62aと、この当接リブ部62aの外周側に形成され、中栓部材18の先端18a近傍の側周壁に沿った形状の外周リブ部62bとを備えている。
【0088】
一方、外側キャップ部材48は、略有底筒状であって、略円筒形状の側周壁64と、側周壁64の上端に形成された頂壁66とを備えている。そして、この頂壁66の内面に、後述するように、ガス抜きの際に、弁体30の先端部32と当接する略円柱形状の当接部68が下方に突設するように形成されている。
【0089】
すなわち、図1および図2に示したように、この外側キャップ部材48の当接部68は、内側キャップ部材46の頂壁56の開口部60内に挿着されるようになっている。
この外側キャップ部材48の側周壁64の上方の内壁64aに、内側キャップ部材46の頂壁56のフランジ部58が接触して、外側キャップ部材48が支持されるようになっている。
【0090】
また、外側キャップ部材48の下方の側周壁64の基端部の内壁64bに、内側キャップ部材46の下方側周壁50の外壁50aが接触して、外側キャップ部材48が支持されるようになっている。
【0091】
そして、この支持部位に、外側キャップ部材48を、内側キャップ部材46に対して、軸方向に移動可能に案内する案内手段70が備えられている。
すなわち、この案内手段70は、図1〜図10に示したように、内側キャップ部材46の下方側周壁50の外壁50aに、軸方向下方側に向って螺旋状に形成された案内溝72を備えている。また、外側キャップ部材48の側周壁64の基端部の内壁64bに内側方向に突設するように形成された略楕円円柱形状の案内部材74を備えており、この案内部材74は、内側キャップ部材46の案内溝72内を案内されるように構成されている。
なお、図10(A)では、内側キャップ部材46の上部の案内外周壁13を、説明の便宜上省略して図示している。
【0092】
なお、この実施例では、案内部材74を、略楕円円柱形状としたが、例えば、円柱形状とするなど、特に、その形状は限定されるものではない、
この場合、外側キャップ部材48を、内側キャップ部材46の外側に装着する際には、外側キャップ部材48を、例えば、合成樹脂などの可撓性のある部材で作製することによって、外側キャップ部材48の側周壁64の下端側が拡径することによって、いわゆる「スナップフィット方式」によって、内側キャップ部材46の案内溝72内に、外側キャップ部材48の案内部材74を嵌合するようにすればよい。
【0093】
なお、この実施例では、案内溝72を溝形状にしたが、案内開口とすることももちろん可能である。
また、図10(B)に示したように、案内溝72の上部に、上部案内溝71と案内斜面73を設けて、外側キャップ部材48を、内側キャップ部材46に装着する際に、案内部材74を案内溝72に挿入しやすくしてもよい。
【0094】
なお、この案内手段70は、図1〜図10の実施例では、図11(A)に示したように、対角線状に2個設けたが、図11(B)に示したように、中心角度90°離間するように4個配置するなど、その数は特に限定されるものではない。
【0095】
また、図1〜図6に示したように、内側キャップ部材46の頂壁56の上面11には、その側周部分に、中心部分を中心に2つの点対象の形状になった案内外周壁13が立設されている。この案内外周壁13には、開栓位置15から閉栓位置17に向かって、上方に傾斜した傾斜面を構成する案内面19を備えており、案内面19の閉蓋位置方向に、上方に突設する係合突設部21が形成されている。
なお、この実施例では、係合突設部21の形状としては、図1〜図6に示したように、略矩形状の突設部としたが、この係合突設部21の形状としては、特に限定されるものではなく、図示しないが、後述するような作用を有する限り、例えば、隅角部にRを形成した形状、半円形状、三角形状など適宜変更することが可能である。
さらに、この案内面19の閉蓋位置に対応する位置には、閉蓋溝部23が形成されており、閉蓋溝部23の閉蓋位置方向の端部に、ストッパ端部壁25が形成されている。
【0096】
一方、外側キャップ部材48の側周壁64の上方の内壁64aに、案内外周壁13と対応するように、中心部分を中心に2つの点対象の位置に、内側に突設する2つの案内部材27が形成されている。この案内部材27は、その底部29が、案内面19上面に沿って、開蓋位置と閉蓋位置との間で案内されて移動するように構成されている。
また、案内部材27は、図6に示したように、案内部材27の閉蓋位置方向の端面が、閉蓋位置方向に傾斜するテーパー面31を構成するとともに、案内部材27の開蓋位置方向の端面が、開蓋位置方向に傾斜するテーパー面33を構成している。
【0097】
一方、係合突設部21は、図6に示したように、係合突設部21の開蓋位置方向の端面が、案内部材27のテーパー面31と相補的な、開蓋位置方向に傾斜するテーパー面35を構成するとともに、係合突設部21の閉蓋位置方向の端面が、案内部材27のテーパー面33と相補的な、閉蓋位置方向に傾斜するテーパー面37を構成している。
この場合、後述するように、キャップ部材44を、容器本体12の口部14に閉蓋した状態で、案内部材27が係合突設部21を超えて、案内面19の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部23内に嵌合される。
【0098】
すなわち、外側キャップ部材48を締結方向に回転することによって、案内部材27が案内面19の係合突設部21に当接した状態で、外側キャップ部材48と内側キャップ部材46とが一体となって締結方向に回転して、内側キャップ部材46が容器本体12の口部14に締結され、この状態で、さらに外側キャップ部材48を締結方向に回転することによって、増し締めが行われ、内側キャップ部材46が容器本体12の口部14に完全に締結された状態で力が、案内部材27の閉蓋位置方向の端面のテーパー面31と、係合突設部21の開蓋位置方向の端面のテーパー面35との間にかかることになる。
【0099】
従って、このテーパー面31、35の間に付与された力が一定の大きさに達した後に、案内部材27の閉蓋位置方向の端面のテーパー面31が、係合突設部21の開蓋位置方向の端面のテーパー面35に沿って移動して、案内部材27が係合突設部21を超えて、案内面の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部23内に嵌合され、キャップ部材44が、容器本体
12の口部14に完全に閉蓋した状態となる。
【0100】
従って、このような増し締め操作を行うようにするには、図6に示したように、案内部材27の閉蓋位置方向の端面のテーパー面31と鉛直方向との間の角度αが、好ましくは、0°〜30°、さらに好ましくは、0°〜15°、好適には、10°程度にするのが望ましい。
また、このような増し締め操作を行うようにするには、係合突設部21の上面と、係合突設部21の開蓋位置方向の端面のテーパー面35の下端部との間の距離S1を、好ましくは、0.5mm〜5.0mm、さらに好ましくは、0.5mm〜1.0mm、好適には、0.6mm程度にするのが望ましい。
【0101】
また、後述するように、案内部材27が、案内面19の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部23内に嵌合された状態であるキャップ部材44を容器本体12の口部14に完全に閉蓋した状態において、転倒時の振動やショックなどによっても、開蓋位置方向に傾斜するテーパー面33である案内部材27の開蓋位置方向の端面と、この案内部材27のテーパー面33と相補的な、閉蓋位置方向に傾斜するテーパー面37である係合突設部21の閉蓋位置方向の端面との当接によって、案内部材27が閉蓋溝部23内から外れることがないので、キャップ部材44と容器本体12の口部14との締結状態が緩んでしまうことがなく、容器本体12の内部の液体が漏洩するおそれがないようになっている。
【0102】
しかも、キャップ部材44を、容器本体12の口部14から取り外す際には、外側キャップ部材48を開蓋方向に回転することによって、これらのテーパー面33、37の間に所定の力がかかることによって、案内部材27の開蓋位置方向の端面のテーパー面33が、係合突設部21の係合突設部21の閉蓋位置方向の端面のテーパー面37に沿って移動して、案内部材27が係合突設部21を超えて、案内面19の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部23から外れて、キャップ部材44の容器本体12の口部14からの取り外しを容易に行うことができるようになっている。
【0103】
従って、このように不用意に案内部材27が閉蓋溝部23内から外れることがなく、しかも、案内部材27が係合突設部21を超えて、案内面19の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部23から外れて、キャップ部材44の容器本体12の口部14からの取り外しを容易に行うようにするためには、図6に示したように、案内部材27の開蓋位置方向の端面のテーパー面33と鉛直方向との間の角度βが、好ましくは、45°〜80°、さらに好ましくは、55°〜70°、好適には、60°程度にするのが望ましい。
また、このような増し締め操作を行うようにするには、係合突設部21の上面と、係合突設部21の閉蓋位置方向の端面のテーパー面37の下端部との間の距離S2を、好ましくは、0.2mm〜5.0mm、さらに好ましくは、0.2mm〜1.0mm、好適には、0.4mm程度にするのが望ましい。
【0104】
この場合、この実施例では、中心部分を中心に2つの点対象の位置に、案内外周壁13、案内部材27の数、配置位置は、特に限定されるものではなく、それぞれ、内側キャップ部材46、外側キャップ部材48の周方向に、2個、3個、4個など、適宜選択することができる。
【0105】
このように構成される本発明の容器の使用方法について、以下に説明する。
図1に示したように、外側キャップ部材48を締結方向(すなわち、図11の矢印D方向)に回転することによって、内側キャップ部材46のネジ部52を、容器本体12の口部14の外周に形成されたネジ部54と締結する方向に螺合することによって、内側キャップ部材46と外側キャップ部材48とで構成されるキャップ部材44を、容器本体12の口部14に装着する。
【0106】
この状態では、図8に示したように、外側キャップ部材48の案内部材74は、外側キャップ部材48を締結方向、すなわち、図8の矢印D方向に移動するので、内側キャップ部材46の案内溝72内を、上端位置まで案内されて移動することになる。
【0107】
この状態では、外側キャップ部材48は、内側キャップ部材46に対して、軸方向に離間する方向に位置することになる。すなわち、図1に示したように、外側キャップ部材48は、内側キャップ部材46に対して、上方向に位置することになる。
【0108】
また、この状態では、図1に示したように、この外側キャップ部材48の当接部68は、内側キャップ部材46の頂壁56の開口部60近傍まで上昇して、弁体30の先端部32とは離間した位置に位置するようになっている。
【0109】
従って、この状態では、付勢部材であるスプリング部28によって、吐出孔34より突出する方向に付勢されている。
すなわち、図1に示したように、閉栓状態であって、スプリング部28によって、弁体30の先端部32が、吐出孔34から突出するように付勢されており、弁体30の基端部36の段部38が、中栓部材18の先端18aの内壁に形成された、弁座を構成する段部40に当接することによって、吐出孔34を閉止(閉栓)している。
【0110】
従って、塗布容器10を使用しない、キャップ部材44を容器本体12の口部14に装着した状態では、弁体30が中栓部材18の吐出孔34を完全に閉止した状態であって、転倒などの衝撃、振動によっても、容器本体12の液体が漏れ出ることがない。
【0111】
なお、この状態では、頂壁56の内面に形成されたリング状部材62の当接リブ部62aが、中栓部材18の先端18aに当接することによって、万一、塗布容器10が転倒しても、液体が外部に漏洩しないようにシールするようになっている。
【0112】
ところで、この実施例の塗布容器10では、閉栓操作の際には、下記のように作動するようになっている。
すなわち、図4に示したような開栓状態から、キャップ部材44を、容器本体12の口部14に閉蓋する際に、キャップ部材44を容器本体12の口部14に対して締結方向に回転した際に、すなわち、外側キャップ部材48を締結方向に回転した際に、案内部材27が、案内面19に沿って、閉蓋位置方向に案内され、案内部材27が案内面19の係合突設部21に当接する位置に移動し、これにより、外側キャップ部材48が閉蓋位置に移動する(図5〜図6参照)。
【0113】
そして、さらに外側キャップ部材48を締結方向に回転することによって、外側キャップ部材48を締結方向に回転することによって、案内部材27が案内面19の係合突設部21に当接した状態で、外側キャップ部材48と内側キャップ部材46とが一体となって締結方向に回転して、内側キャップ部材46が容器本体12の口部14に締結され、この状態で、さらに外側キャップ部材48を締結方向に回転することによって、増し締めが行われ、内側キャップ部材46が容器本体12の口部14に完全に締結された状態で力が、案内部材27の閉蓋位置方向の端面のテーパー面31と、係合突設部21の開蓋位置方向の端面のテーパー面35との間にかかることになる。
【0114】
従って、このテーパー面31、35の間に付与された力が一定の大きさに達した後に、案内部材27の閉蓋位置方向の端面のテーパー面31が、係合突設部21の開蓋位置方向の端面のテーパー面35に沿って移動して、案内部材27が係合突設部21を超えて、案内面19の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部23内に嵌合され、キャップ部材44が、容器
本体12の口部14に完全に閉蓋した状態となる(図7〜図10参照)。
すなわち、案内部材27が係合突設部21を乗り越える直前まで、増し締めが行われている状態であり、乗り越える直前に、内側キャップ部材46が完全に締結状態となる。
その後、さらに力を加えることで、これ以上内側キャップ部材46は締まる方向に移動しないため、案内部材27が係合突設部21を乗り越えて、外側キャップ部材48のみが移動して、キャップ部材44が完全に閉蓋した状態になる。
この際、キャップ部材44を容器本体12の口部14に対して回転して締結する際に、案内部材27が係合突設部21を超える際に、使用者の手指に振動が伝わるので、キャップ部材44を容器本体12の口部14に完全に締結した状態であるか否かを、使用者が容易に判別することができる。従って、使用者はこれ以上締結方向に回転させることがないので、締め過ぎることはなく、開栓トルクが安定する。
すなわち、一定の力がかかると案内部材が係合突設部を乗り越え、使用者にクリック感が伝わることになる。これにより、使用者はこれ以上締め込むことはないので、キャップの締まりすぎを防ぐことができ、毎回一定の力で開栓することができることになる。
【0115】
しかも、キャップ部材44を容器本体12の口部14に対して回転して締結した状態において、案内部材27が、案内面19の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部23内に嵌合された状態となっているので、転倒時の振動やショックなどによっても、係合突設部21によって、案内部材27が閉蓋溝部23内から外れることがないので、キャップ部材44と容器本体12の口部14との締結状態が緩んでしまうことがなく、容器本体12の内部の液体が漏洩するおそれがない。
【0116】
すなわち、案内部材27が、案内面19の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部23内に嵌合された状態であるキャップ部材44を容器本体12の口部14に完全に閉蓋した状態において、転倒時の振動やショックなどによっても、開蓋位置方向に傾斜するテーパー面33である案内部材27の開蓋位置方向の端面と、この案内部材27のテーパー面33と相補的な、閉蓋位置方向に傾斜するテーパー面37である係合突設部21の閉蓋位置方向の端面との当接によって、案内部材27が閉蓋溝部23内から外れることがないので、キャップ部材44と容器本体12の口部14との締結状態が緩んでしまうことがなく、容器本体12の内部の液体が漏洩するおそれがないようになっている。
なお、この状態では、図8に示したように、外側キャップ部材48の案内部材74は、外側キャップ部材48を締結方向の端部、すなわち、図8の矢印D方向に移動した状態となっている。
【0117】
この状態から、塗布を行う際にガス抜きを行うために、外側キャップ部材48を取り外し方向(すなわち、図11の矢印E方向)に回転することによって、内側キャップ部材46のネジ部52を、容器本体12の口部14の外周に形成されたネジ部54から螺合を解除する方向に回転させる。
【0118】
この際、この実施例では、キャップ部材44を、容器本体12の口部14から取り外す際には、外側キャップ部材48を開蓋方向に回転することによって、上記したテーパー面33、37の間に所定の力がかかることによって、案内部材27の開蓋位置方向の端面のテーパー面33が、係合突設部21の係合突設部21の閉蓋位置方向の端面のテーパー面37に沿って移動して、案内部材27が係合突設部21を超えて、案内面19の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部23から外れて、キャップ部材44の容器本体12の口部14からの取り外しを容易に行うことができるようになっている。
【0119】
従って、このように不用意に案内部材27が閉蓋溝部23内から外れることがなく、しかも、案内部材27が係合突設部21を超えて、案内面19の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部23から外れて、キャップ部材44の容器本体12の口部14からの取り外しを容易
に行うようにすることができるようになっている。
【0120】
そして、図9に示したように、外側キャップ部材48の案内部材74は、外側キャップ部材48を取り外し方向、すなわち、図9の矢印E方向に移動するので、内側キャップ部材46の案内溝72内を、下端位置まで案内されて移動することになる。
【0121】
この状態では、外側キャップ部材48は、内側キャップ部材46に対して、軸方向に接近する方向に位置することになる。すなわち、図2に示したように、外側キャップ部材48は、内側キャップ部材46に対して、下方向に位置することになる。
【0122】
また、図2に示したように、この外側キャップ部材48の当接部68は、内側キャップ部材46の頂壁56の開口部60の下方まで下降して、弁体30の先端部32と当接して、付勢部材であるスプリング部28の付勢力に抗して、弁体30が中栓部材18の吐出孔34から離反する方向に付勢されて、吐出孔34が開放された状態となる。
【0123】
これにより、容器本体12内に、例えば、エタノール系などの揮発性の高い液体を収容した際に、周囲の温度環境によって、容器本体12内に収容した液体がガス化しても、図2の矢印Fで示したように、容器本体12の内部から、スプリング部28の内部空間28a、内部空間28aと連通する複数の開口部28b、ならびに、弁体30の先端部32に形成した吐出用溝42を介して、ガス抜きを瞬時に確実に行うことができるようになっている。
【0124】
次に、外側キャップ部材48を取り外し方向(すなわち、図11の矢印E方向)にさらに回転することによって、外側キャップ部材48の案内部材74は、図9に示した状態で、案内溝72の端部72aに係止される。
【0125】
すなわち、外側キャップ部材48が、内側キャップ部材46に係止した状態となって、外側キャップ部材48を取り外し方向にさらに回転することによって、内側キャップ部材46のネジ部52と、容器本体12の口部14の外周に形成されたネジ部54との螺合が解除され、外側キャップ部材48と内側キャップ部材46とが一体となって、容器本体12の口部14から取り外すことができる。
【0126】
これにともなって、図12に示したように、外側キャップ部材48の当接部68と、弁体30の先端部32との当接が解除されることになるので、再び、付勢部材であるスプリング部28によって、弁体30の先端部32が、吐出孔34より突出する方向に付勢されることになる。
なお、図12では、内側キャップ部材46の上部の案内外周壁13、外側キャップ部材48の案内部材27を、説明の便宜上省略して図示している。
【0127】
すなわち、図12に示したように、閉栓状態であって、スプリング部28によって、弁体30の先端部32が、吐出孔34から突出するように付勢されており、弁体30の基端部36の段部38が、中栓部材18の先端18aの内壁に形成された、弁座を構成する段部40に当接することによって、吐出孔34を閉止(閉栓)している。
【0128】
従って、キャップ部材44を、容器本体12の口部14から取り外した状態では、付勢部材であるスプリング部28の付勢力によって、弁体30が中栓部材18の吐出孔34より突出する方向に付勢されて、吐出孔34が閉止された状態となるので、転倒などの衝撃、振動によっても、容器本体12の液体が漏れ出ることがない。
【0129】
そして、塗布部分Aに、容器本体12内の液体を塗布するには、図13に示したように
、塗布部分に中栓部材18の吐出孔34から突出する弁体30の先端を押し付ければよい。
これによって、付勢部材であるスプリング部28の付勢力に抗して、弁体30が中栓部材18の吐出孔34から離反する方向に付勢されて、吐出孔34が開放される。
【0130】
従って、容器本体12の内部から、スプリング部28の内部空間28a、内部空間28aと連通する複数の開口部28b、ならびに、弁体30の先端部32に形成した吐出用溝42を介して、容器本体12の内部に収容した一定量の液体を塗布部分Aに正確に塗布することができる。
【0131】
この状態では、塗布部分Aに中栓部材18の吐出孔34から突出する弁体30の先端を押し付けて、吐出孔34を開放する際には、上記のように予めガス抜きが既に行われているので、容器本体12内のガスの内圧によって、容器本体12内に収容した液体が、所定量よりも多量に吐出されることがなく、正確な塗布を行うことができ、しかも、ガスの影響で、吐出された液体が周囲に飛散して、塗布部分を汚染してしまうことがないようになっている。
【0132】
そして、使用後には、再び、図1に示したように、キャップ部材44を、容器本体12の口部14に装着すればよい。
この際、外側キャップ部材48を締結方向(すなわち、図11の矢印D方向)に回転することによって、先ず、図8に示したように、外側キャップ部材48の案内部材74は、外側キャップ部材48を締結方向、すなわち、図8の矢印D方向に移動するので、内側キャップ部材46の案内溝72内を、上端位置まで案内されて移動することになる。
【0133】
この状態では、外側キャップ部材48は、内側キャップ部材46に対して、軸方向に離間する方向に位置することになる。すなわち、図1に示したように、外側キャップ部材48は、内側キャップ部材46に対して、上方向に位置することになる。
【0134】
この状態で、外側キャップ部材48を締結方向(すなわち、図11の矢印D方向)にさらに回転することによって、外側キャップ部材48の案内部材74は、図8に示した状態で、案内溝72の端部72bに係止される。
【0135】
すなわち、外側キャップ部材48が、内側キャップ部材46に係止した状態となって、外側キャップ部材48を締結方向にさらに回転することによって、内側キャップ部材46のネジ部52と、容器本体12の口部14の外周に形成されたネジ部54とが螺合され、外側キャップ部材48と内側キャップ部材46とが一体となって、容器本体12の口部14に装着することができる。
【0136】
なお、この装着途中および装着完了の状態では、図1に示したように、この外側キャップ部材48の当接部68は、内側キャップ部材46の頂壁56の開口部60近傍まで上昇して、弁体30の先端部32とは離間した位置に位置するようになっており、上記で説明したように閉栓状態が維持されるようになっている。
【0137】
なお、この実施例では、案内面19が、内側キャップ部材46側に形成され、案内部材27が、外側キャップ部材48側に形成したが、これとは逆に、図示しないが、案内面19が、外側キャップ部材48側に形成され、案内部材27が、内側キャップ部材46側に形成しても良い。
また、この実施例では、案内面19と案内部材27を、キャップ部材44の上部に形成したが、案内面19と案内部材27を、キャップ部材44の中間部、例えば、内側キャップ部材46の下方側周壁50の上部に形成して、この位置と対応して、案内部材27を外
側キャップ部材48の内側に突設するように形成しても良い。
【0138】
図14は、本発明の容器の別の実施例の案内手段を説明する図8と同様な図1のB部分の概略図、図15は、容器の別の実施例の案内手段を説明する図9と同様な図1のB部分の概略図である。
【0139】
この実施例の塗布容器10は、図1〜図10に示した塗布容器10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の塗布容器10では、図14および図15に示したように、外側キャップ部材48を、内側キャップ部材46に対して、軸方向に移動可能に案内する際に、外側キャップ部材48を振動させる振動付与手段76を備えている。
【0140】
すなわち、振動付与手段76が、外側キャップ部材48と内側キャップ部材46との接触部分に設けられている。
具体的には、案内溝72の両側部に形成された微小な凹凸部78a、78bと、案内部材74の両側部に形成され、これらの凹凸部78a、78b上を摺動案内される微小なリブ形状の突部80a、80bとから構成されている。
【0141】
このように構成することによって、案内溝72に形成された凹凸部78a、78b上を、案内部材74に形成された突部80a、80bが摺動案内されるので、外側キャップ部材48を確実に振動させることができ、使用直前のガス抜きを行う際に、弁体30を付勢する付勢部材であるスプリング部28に振動が確実に伝達されることになり、スプリング部28に付着した液体を容器本体12内に落下させることができ、容器本体12内の液体を最後まで残らず使用することができる。
【0142】
なお、振動付与手段76を設ける箇所としては、外側キャップ部材48と内側キャップ部材46との接触部分に設けられていればよく、例えば、図1の矢印Gに示したように、外側キャップ部材48の側周壁64の上方の内壁64aと、内側キャップ部材46の頂壁56のフランジ部58との接触部位、図1の矢印Hで示したように、外側キャップ部材48の下方の側周壁64の基端部の内壁64bと、内側キャップ部材46の下方側周壁50の外壁50aとの接触部位に設けることも可能である。
【0143】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、内側キャップ部材46のネジ部52と、容器本体12の口部14の外周に形成されたネジ部54とが螺合するようにしたが、図示しないが、いわゆる「スナップフィット形式」とすることも可能である。
【0144】
また、上記実施例では、螺旋状に形成された案内溝72を用いたが、図16に示したように、軸方向に形成した案内溝72とこれと垂直な係止部72d、72eを形成するようにすることもできる。
さらには、上記実施例では、案内面19を、開栓位置15から閉栓位置17に向かって、上方に傾斜した傾斜面を構成するようにしたが、案内面19を水平にすることも可能である。
また、上記の実施例では、本発明の容器について、説明の便宜上、塗布容器について図示して説明したが、塗布容器以外にも、例えば、ゲル状物、粉体、粒体、ガスなどの容器にも適用可能であるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】図1は、本発明の容器の閉栓状態を示す部分拡大縦断面図である。
【図2】図2は、本発明の容器の開栓状態を示す部分拡大縦断面図である。
【図3】図3は、本発明の容器の分解斜視図である。
【図4】図4は、本発明の容器の開栓状態を示す外側キャップ部材を切り欠いた側面図である。
【図5】図5は、本発明の容器の閉栓途中の状態を示す外側キャップ部材を切り欠いた側面図である。
【図6】図6は、図5のI部分の拡大図である。
【図7】図7は、本発明の容器の閉栓状態を示す外側キャップ部材を切り欠いた側面図である。
【図8】図8は、本発明の容器において、外側キャップ部材を、内側キャップ部材に対して、軸方向に移動可能に案内する案内手段を説明する図1のB部分の概略図である。
【図9】図9は、本発明の容器において、外側キャップ部材を、内側キャップ部材に対して、軸方向に移動可能に案内する案内手段を説明する図2のB部分の概略図である。
【図10】図10(A)は、内側キャップ部材の図1のC方向を模式的に表した矢視図、図10(B)は、図10(A)のZ−Z線での断面図である。
【図11】図11は、外側キャップ部材を、内側キャップ部材に対して、軸方向に移動可能に案内する案内手段を説明する平面概略図である。
【図12】図12は、本発明の容器の使用状態を説明する部分拡大縦断面図である。である。
【図13】図13は、本発明の容器の使用状態を説明する部分拡大縦断面図である。である。
【図14】図14は、本発明の容器の別の実施例の案内手段を説明する図8と同様な図1のB部分の概略図である。
【図15】図15は、容器の別の実施例の案内手段を説明する図9と同様な図1のB部分の概略図である。
【図16】図16は、本発明の容器において、外側キャップ部材を、内側キャップ部材に対して、軸方向に移動可能に案内する案内手段を説明する図1のB部分の概略図である。
【図17】図17は、従来の塗布容器の部分拡大縦断面図である。
【図18】図18は、従来の塗布容器の部分拡大縦断面図である。
【図19】図19は、従来の塗布容器の部分拡大縦断面図である。
【図20】図20は、従来の塗布容器の部分拡大縦断面図である。
【図21】図21は、従来の塗布容器の部分拡大縦断面図である。
【図22】図22は、従来の塗布容器の閉栓状態を示す部分拡大縦断面図である。
【図23】図23は、本発明の塗布容器の開栓状態を示す部分拡大縦断面図である。
【符号の説明】
【0146】
10 塗布容器
11 上面
12 容器本体
13 案内外周壁
14 口部
14a 上端
15 開栓位置
16 内壁
17 閉栓位置
18 中栓部材
18a 先端
19 案内面
20 基端部
20a フランジ部
21 係合突設部
22 弁部材
23 閉蓋溝部
24a 係止リブ
25 ストッパ端部壁
26 基端部
26a 段部
27 案内部材
28 スプリング部
28a 内部空間
28b 開口部
29 底部
30 弁体
31、33、35、37 テーパー面
32 先端部
34 吐出孔
36 基端部
38 段部
40 段部
42 吐出用溝
44 キャップ部材
46 内側キャップ部材
48 外側キャップ部材
50 下方側周壁
50a 外壁
52 ネジ部
54 ネジ部
55 上方側周壁
56 頂壁
58 フランジ部
66 頂壁
68 当接部
70 案内手段
71 上部案内溝
72 案内溝
72a 端部
72b 端部
72d 係止部
73 案内斜面
74 案内部材
76 振動付与手段
78a 凹凸部
80a 突部
100 塗布容器
102 容器本体
104 口部
106 中栓部材
108 吐出孔
110 付勢部材
112 弁体
114 キャップ部材
200 塗布容器
202 容器本体
204 口部
206 中栓部材
208 吐出孔
210 付勢部材
212 弁体
214 キャップ部材
216 押圧部
218 コンタクトリング
300 塗布容器
302 容器本体
304 口部
306 中栓部材
308 吐出孔
310 付勢部材
312 弁体
314 キャップ部材
316 当接面
400 塗布容器
402 容器本体
404 口部
406 中栓部材
408 吐出孔
410 付勢部材
412 弁体
412a 溝部
414 キャップ部材
416 押圧筒
A 塗布部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器本体の口部に、口部に対して回転することによって、脱着自在に装着されるキャップ部材を備え、
前記キャップ部材が、
前記容器本体の口部に脱着自在に装着される内側キャップ部材と、
前記内側キャップ部材の外側に、内側キャップ部材に対して回転可能に装着された外側キャップ部材とを備えた容器であって、
前記内側キャップ部材と外側キャップ部材のうちいずれかの一方に形成された案内面と、
前記内側キャップ部材と外側キャップ部材のうち他方に形成され、前記案内面に沿って案内される案内部材と、
前記案内面に閉蓋位置方向に形成された係合突設部とを備え、
前記キャップ部材を、容器本体の口部に閉蓋する際に、キャップ部材を容器本体の口部に対して締結方向に回転することにより、案内部材が、案内面に沿って、閉蓋位置方向に案内され、
前記キャップ部材を、容器本体の口部に閉蓋した状態で、案内部材が係合突設部を超えて、案内面の閉蓋位置に形成された閉蓋溝部内に嵌合されるように構成されていることを特徴とする容器。
【請求項2】
前記案内部材の閉蓋位置方向の端面が、閉蓋位置方向に傾斜するテーパー面であり、
前記係合突設部の開蓋位置方向の端面が、前記案内部材のテーパー面と相補的な、開蓋位置方向に傾斜するテーパー面であることを特徴とする請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記案内部材の開蓋位置方向の端面が、開蓋位置方向に傾斜するテーパー面であり、
前記係合突設部の閉蓋位置方向の端面が、前記案内部材のテーパー面と相補的な、閉蓋位置方向に傾斜するテーパー面であることを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の容器。
【請求項4】
前記案内面が、内側キャップ部材側に形成され、前記案内部材が、外側キャップ部材側に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の容器。
【請求項5】
前記案内面が、外側キャップ部材側に形成され、前記案内部材が、内側キャップ部材側に形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の容器。
【請求項6】
前記案内面と案内部材が、キャップ部材の上部に形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の容器。
【請求項7】
前記案内面と案内部材が、キャップ部材の中間部に形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の容器。
【請求項8】
容器本体の口部に装着された中栓部材と、
前記中栓部材に配設され、中栓部材の先端の吐出孔を開閉するように、吐出孔内に出没自在で、付勢部材によって、吐出孔より突出する方向に付勢された弁体と備え、
前記キャップ部材が、前記外側キャップ部材を、内側キャップ部材に対して、軸方向に移動可能に案内する案内手段を備え、
前記キャップ部材を、容器本体の口部に装着した状態では、外側キャップ部材が、内側キャップ部材に対して、軸方向に離間する方向に位置して、
前記外側キャップ部材の頂壁の内面が、弁体と離間して、弁体が中栓部材の吐出孔より突出する方向に付勢されて、吐出孔が閉止された状態であり、
前記キャップ部材を、容器本体の口部から取り外す際には、外側キャップ部材が、内側キャップ部材に対して、軸方向に接近する方向に移動して、
前記外側キャップ部材の頂壁の内面が、弁体と当接して、付勢部材の付勢力に抗して、弁体が中栓部材の吐出孔から離反する方向に付勢されて、吐出孔が開放された状態となり、
前記キャップ部材を、容器本体の口部から取り外した状態では、付勢部材の付勢力によって、弁体が中栓部材の吐出孔より突出する方向に付勢されて、吐出孔が閉止された状態となるように構成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の容器。
【請求項9】
前記外側キャップ部材を、容器本体の口部に対して、取り外し方向に回転することによって、
前記案内手段によって、外側キャップ部材が、内側キャップ部材に対して、軸方向に接近する方向に移動するように案内され、
前記外側キャップ部材が、案内手段によって、軸方向に内側キャップ部材に対して、接近する方向に所定距離移動した後、外側キャップ部材が、内側キャップ部材に係止した状態となって、
前記外側キャップ部材を、容器本体の口部に対して、さらに取り外し方向に回転することによって、外側キャップ部材と内側キャップ部材とが一体となって、容器本体の口部から取り外せるように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の容器。
【請求項10】
前記容器本体の内部に液体を収用し、被塗布部分に液体を塗布する塗布容器であることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2010−1064(P2010−1064A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−163328(P2008−163328)
【出願日】平成20年6月23日(2008.6.23)
【出願人】(000206185)大成化工株式会社 (83)
【Fターム(参考)】