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寄せ棟型テント
説明

寄せ棟型テント

【課題】広い内部空間の確保と短時間での設営を可能にし、さらに雨水の処理能力に優れた寄せ棟型テントを提供すること。
【解決手段】中心の枢支軸部1に対して少なくとも3本の屋根梁フレーム2の一端を回動可能に放射状に連結すると共に、該屋根梁フレーム2の互いに隣接する他端部間を抗張力線状材4により連結し、さらに該屋根梁フレーム2の他端部に柱フレーム3を回動可能に連結して骨組構造体を構成し、該骨組構造体の外側を幕体で覆う寄せ棟型テントにおいて、隣接する前記屋根梁フレーム2どおしの間に、一端が前記枢支軸部1に対して回動可能に放射状に連結されかつ前記幕体を下方から持ち上げて支える屋根峰フレーム7を設けたことを特徴とする寄せ棟型テント。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広い内部空間の確保と短時間での設営を可能にし、さらに雨水の処理能力に優れた寄せ棟型テントに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、国内外の大きな災害や国際協力、緊急時などに対応するため、官公庁等から大型テントの実現の要請がある。そうした要請は、できる限り短時間に簡単に設営ができて、広く十分に必要な内部空間を確保できて、住環境も良い大型のテントを実現することである。
【0003】
そうした要請に応えるものとして、本発明者らは、先に、広い内部空間の確保と短時間での設営を可能にする寄せ棟型テントについての提案をした(特許文献1)。
【0004】
この提案のテントは、図4にその態様例を示したように、中心の枢支軸部1に対し少なくとも3本の屋根梁フレーム2の一端を一定の角度で係止する位置でかつ該少なくとも3本のフレーム2が集束する位置とに一方向に回動可能に放射状に連結するとともに、屋根梁フレーム2の互いに隣接し合う全ての他端部間を、例えば芳香族ポリアミド繊維からなるテープ状物あるいはロープ状物などの抗張力線状材4により連結し、さらに、屋根梁フレーム2の他端部に柱フレーム3を一定の角度で係止する位置でかつ屋根梁フレーム2に対して折り畳まれる位置に一方向に回動可能に連結して骨組構造体Aを構成し、該骨組構造体Aの外側を幕体(図示せず)で覆うものであり、従来にはない広い内部空間の確保(例えば、約5m×5m)と短時間での設営(約10分)を可能にしたことから広く受け入れられた。
【0005】
しかし、この特許文献1に提案されている寄せ棟型テントは、降雨時において、抗張力線状材4の直近の上方に雨水が溜まることによる天幕の窪みが柱フレーム3間でできて、さらにその窪みに雨水が溜まっていくという不都合があった。雨水が溜まることは天幕が垂れ室内の空間を狭くし、またテント周辺で雨水の処理が計画した通りにできない事態等を招き、住環境を悪化させるという問題があった。
【0006】
そのような雨水の対策は、特許文献1においてもとられていて、例えば4本の柱フレーム3のうち1本の高さを他の柱フレームよりも高くすること、あるいは対向位置にある2本の柱フレーム3の高さを他の柱フレームよりも高くすることにより、雨水の流れを良くし、問題を解消すると説明されている(特許文献1の段落0016−0017)。しかし、一部の柱の高さを高くして、そして天幕の高さに偏りを設けることは、テントの安定さを損なうことになり、暴風雨などの過酷な天候状態もある中での長期間のテントの使用等には向かないものだった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平4−213671号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、上述したような点に鑑み、広い内部空間の確保と短時間での設営を可能にし、さらに雨水の処理能力に優れた寄せ棟型テントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した目的を達成する本発明の寄せ棟型テントは、以下の(1)の構成からなる。
(1)中心の枢支軸部1に対して少なくとも3本の屋根梁フレーム2の一端を回動可能に放射状に連結すると共に、該屋根梁フレーム2の互いに隣接する他端部間を抗張力線状材4により連結し、さらに該屋根梁フレーム2の他端部に柱フレーム3を回動可能に連結して骨組構造体を構成し、該骨組構造体の外側を幕体で覆う寄せ棟型テントにおいて、隣接する前記屋根梁フレーム2どおしの間に、一端が前記枢支軸部1に対して回動可能に放射状に連結されかつ前記幕体を下方から持ち上げて支える屋根峰フレーム7を設けたことを特徴とする寄せ棟型テント。
【0010】
また、かかる本発明の寄せ棟型テントにおいて、以下の(2)または(3)の構成とすることがさらに好ましい。
(2)前記屋根峰フレーム7の他端が、隣接する前記柱フレーム3の上側端部と連結され山形を呈する軒峰フレーム8A、8Bの頂部に連結されてなることを特徴とする上記(1)記載の寄せ棟型テント。
(3)前記屋根梁2フレームが4本であり、テント内部空間の水平方向断面が四角形状であることを特徴とする上記(1)または(2)記載の寄せ棟型テント。
【発明の効果】
【0011】
請求項1にかかる本発明の寄せ棟型テントによれば、広い内部空間の確保と短時間での設営を可能にし、さらに雨水の処理能力に優れた寄せ棟型テントが提供される。
【0012】
請求項2にかかる本発明の寄せ棟型テントによれば、上述した請求項1にかかる本発明の寄せ棟型テントによる効果をより明確に発揮する寄せ棟型テントが提供される。
【0013】
請求項3にかかる本発明の寄せ棟型テントによれば、上述した請求項1または2にかかる本発明の寄せ棟型テントの効果をより明確に発揮できる寄せ棟型テントが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の寄せ棟型テントの一実施態様例を説明する斜視図である。
【図2】本発明の寄せ棟型テントの一実施態様例を説明するものであり、枢支軸部を中心にして屋根梁フレームと屋根峰フレームを広げた状態を示した平面図である。
【図3】本発明の寄せ棟型テントを展張して設営する手順を示したモデル図である。
【図4】従来例の寄せ棟型テントの一実施態様例を説明する斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、更に詳しく本発明の寄せ棟型テントについて、説明する。
【0016】
本発明の寄せ棟型テントは、図1に示したように、中心の枢支軸部1に対して少なくとも3本の屋根梁フレーム2の一端を回動可能に放射状に連結すると共に、該屋根梁フレーム2の互いに隣接する他端部間を抗張力線状材4により連結し、さらに該屋根梁フレーム2の他端部に柱フレーム3を回動可能に連結して骨組構造体Aを構成し、該骨組構造体Aの外側を幕体で覆う寄せ棟型テントにおいて、隣接する前記屋根梁フレーム2どおしの間に、一端が前記枢支軸部に対して回動可能に放射状に連結されかつ前記幕体を下方から持ち上げて支える屋根峰フレーム7を設けたことを特徴とする。
【0017】
すなわち、かかる本発明の寄せ棟型テントは、前述した特許文献1において提案されている寄せ棟型テントと比較すると、隣接する屋根梁フレーム2どおしの間のそれぞれに、一端が枢支軸部1に対して回動可能に放射状に連結されかつ幕体を下方から持ち上げて支える屋根峰フレーム7が合計4本、設けられている点が相違する。
【0018】
したがって、特許文献1の寄せ棟型テントにおいては、屋根梁フレーム2は、天幕の天井部の全体で最も高い部分(自然の山岳の世界で言えば、尾根筋)を、枢支軸部1から柱フレーム3の上端部に向けて傾斜させて形成していたものであるのに対して、本発明の寄せ棟型テントにおいては、屋根梁フレーム2は、逆に、枢支軸部1から柱フレーム3の上端部に向けて、天幕の天井部の全体で最も低い部分(自然の山岳の世界で言えば、谷筋)を、傾斜させて形成している。この谷筋の存在により、本発明の寄せ棟型テントにおいては、枢支軸部1の部分から屋根梁フレーム2に沿って各柱フレーム3に向かう水流れの形成が確実になされ、テントの天井に溜まる雨水はほとんどなくすることができる。その上、雨水の流れていく場所がほぼ一定であるので、園の地の地上での雨水の処理などもやりやすいものとなる。
【0019】
本発明の寄せ棟型テントにおいて、好ましくは、屋根峰フレーム7の他端(枢支軸部1の反対側)が、隣接する柱フレーム3の上側端部と連結された脚部を有しかつ山形を呈する軒峰フレーム8A、8Bの頂部に連結されてなることが好ましい。上述した尾根筋と谷筋の形成が安定した確実なものとなり、本発明の効果がより明確になるからである。
【0020】
以下、図面などを用いて、全体的な構造について説明をする。
【0021】
図1、図2に示したように、本発明の寄せ棟型テントを構成するには、屋根梁フレーム2は寄せ棟を形成するため少なくとも3本設ける必要があり、図に示した例のように4本を使用して、内部水平空間は四角形であるように構成するのがよい。その場合、図2に示したように、枢支部1はその外周に一対ずつの屋根梁フレーム2を支持するフランジ5Aを等間隔に4個所に溶接等により設け、このフランジ5Aに横設したピン6により屋根梁フレーム2を放射状に回動可能に連結している。この連結構造において、これら屋根梁フレーム2は、横振れのない一方向において、設営のために広げた位置と、収納のために4本の屋根梁フレーム2が互いに集束状態に折り畳まれた位置とに変化するようになっている。
【0022】
また、さらに、枢支部1はその外周に一対ずつの屋根峰フレーム7を支持するフランジ5Bを、フランジ5Aの間に等間隔に4個所に溶接し、このフランジ5に横設したピン6により屋根峰フレーム7を放射状に回動可能に連結している。この連結構造において、これら屋根峰フレーム7についても、横振れのない一方向において、設営のために広げた位置と、収納のために4本の屋根峰フレーム7が互いに集束状態に折り畳まれた位置とに変化するようになっている。
【0023】
さらに、各屋根梁フレーム2の他端部には、それぞれ柱フレーム3が回動可能に枢支されている。この柱フレーム3は、設営時には、第1図に示すように屋根梁フレーム2に対して一定の角度をなして直立になり、すなわち、第2図に示す柱フレーム3と屋根梁フレーム2との枢支部にて双方のフレーム端同士が当接し合って一定角度に係止し合って直立させることが可能になる。また、収納時には、第2図に示すように屋根梁フレーム2の内側に平行に折り畳まれるようになっている。すなわち、屋根梁フレーム2と柱フレーム3とは、横振れのない一方向において一定角度に係止する直立の位置と、実質的に平行に折り畳まれる位置とに回動可能になっている。また、屋根梁フレーム2の他端部には、第1図に破線で示すように、隣接する柱フレーム同士の間を連結するように抗張力用の線状材4が設けられている。
【0024】
また、各屋根峰フレーム7の他端部には、それぞれ軒峰フレーム8A、同8Bが回動可能に連結され、軒峰フレーム8A、8Bの他端は、柱フレーム3の上端に連結固定が可能に構成されている。この連結構造において、これら軒峰フレーム8A、同8Bについても、設営のために広げた位置と、収納のために4本の屋根峰フレーム7に集束状態に折り畳まれる位置とに変化できるように回動可能に構成されている。なお、該軒峰フレーム8A、同8Bの収納時において、軒峰フレーム8A、同8Bが収束状態にされる相手は、必ずしも屋根峰フレーム7であるように構成する必要はなく、適宜に、連結構造を変更することにより、柱フレーム3あるいは屋根梁フレーム2とするように構成してもよい。要は、軒峰フレーム8Aと同8Bが連結されて形成される山形の頂部Bに屋根峰フレーム7が連結されている構造にすることが、屋根峰フレーム7を所期の高い位置に支え、本発明の効果をより高く得る上で好ましいものである。
【0025】
上述した各構成部材のうち、枢支部1、屋根梁フレーム2、柱フレーム3、屋根峰フレーム7、軒峰フレーム8A、8Bは、いずれも圧縮強度に優れた材料から構成されることが好ましい。その材料としては、例えば、鋼、アルミニウム、チタン、繊維強化樹脂などが好適である。また、抗張用の線状材4としては、繊維のテープ状の織物、繊維ロープ、ワイヤロープ、あるいはチェーンなどが使用可能である。中では、軽量化の観点から繊維のテープ状織物、繊維ロープ等が好ましい。繊維の素材としては、低伸度かつ高強度の特性をもつ芳香族ポリアミド繊維ロープが最適である。また、この線状材4には、その中間部にターンバックルなどを配置して、その長さ(張力)を調節できるようにしておくことが望ましい。
【0026】
本発明の寄せ棟型テントを設営する手順を、図4(a)〜(i)に対応させて以下により順を追って説明する。
(a)屋根梁フレーム2などを含み折り畳まれている骨組み構造体Aを地面に立てる。
(b)屋根梁フレーム2を地面に広げる。
(c)屋根梁フレーム2の折り曲げ部を持ち上げてロックする。
(d)(c)と同様に他3箇所も持ち上げてロックする。
(e)脚部(柱フレーム)3を立ち上げる。
(f)同様に他3箇所の脚部(柱フレーム)3を立ち上げる。
さらに、屋根峰フレーム7の折り曲げ部を持ち上げてロックする。
(g)軒峰フレーム8a、8bの折り曲げ部を持ち上げてロックする。
(h)同様に屋根峰フレーム7および軒峰フレーム8a、8bの他3箇所も持ち上げてロックする。
(i)フレームの展張が完成し、このあと、天幕をかぶせ、天幕の内側等に設けられている結び紐を用いて必要な箇所を結び固定し設営は完了する。
【0027】
このような設営手順によって、本発明の寄せ棟型テントは短時間で簡単に設営することができる。
【0028】
なお、上述した設営手順では、骨組構造体Aを設営した後に幕体を被せるようにしたが、この幕体を被せるのは、必ずしも最後である必要はなく、第1図の骨組構造体Aの組み立て初期に被せるかもしくは初めから一体化させるようにしてもよい。脚部(柱フレーム)が4本の場合は、水平内部空間は、四角形(正方形、長方形など)状を呈し、3本の場合は三角形状を呈する。
【0029】
また、上記説明では、骨組構造体Aを1個だけ使用する場合について説明したが、骨組構造体Aは、これを1ユニットとして、複数個のユニットを用いて、一文字状や十字形の列状(これらは、柱フレーム(脚部)が4本の場合)や、中心位置に3本の柱フレーム(脚部)を用いたユニットを配して、その3辺に4本の柱フレーム(脚部)のユニットを繋げたY字形の列状などを形成させるなど、適宜に複数の同一形態または異形態のユニット組合せて、テント群を構成して使用することもできる。その場合、各ユニットの柱フレーム(脚部)3の要所を適宜に締結することにより、特に、内部空間がより広く、より安定した設営状態を呈し、それにより雨水の処理も所期の計画通りにできるというテント群が設営されるものである。
【符号の説明】
【0030】
1:枢支軸部
2:屋根梁フレーム
3:柱フレーム(脚部)
4:抗張力線状材
5(5A、5B):フランジ
6:ピン
7:屋根峰フレーム
8A、8A:軒峰フレーム
A:骨組構造体
B:軒峰フレーム8Aと同8Bが連結されて形成される山形の頂部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中心の枢支軸部1に対して少なくとも3本の屋根梁フレーム2の一端を回動可能に放射状に連結すると共に、該屋根梁フレーム2の互いに隣接する他端部間を抗張力線状材4により連結し、さらに該屋根梁フレーム2の他端部に柱フレーム3を回動可能に連結して骨組構造体を構成し、該骨組構造体の外側を幕体で覆う寄せ棟型テントにおいて、隣接する前記屋根梁フレーム2どおしの間に、一端が前記枢支軸部1に対して回動可能に放射状に連結されかつ前記幕体を下方から持ち上げて支える屋根峰フレーム7を設けたことを特徴とする寄せ棟型テント。
【請求項2】
前記屋根峰フレーム7の他端が、隣接する前記柱フレーム3の上側端部と連結され山形を呈する軒峰フレーム8A、8Bの頂部に連結されてなることを特徴とする請求項1記載の寄せ棟型テント。
【請求項3】
前記屋根梁2フレームが4本であり、テント内部空間の水平方向断面が四角形状であることを特徴とする請求項1または2記載の寄せ棟型テント。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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