説明

密封小線源療法のためのシードとスペーサの配置

器具は一例において、複数の注入シードを分離する役割を持つ第1スペーサコンポーネントを含む。第1スペーサコンポーネントは、複数の注入シードのうち第1注入シードと第2スペーサコンポーネントのいずれか一方を収容および保持する構造を持つ端部を含む。第2スペーサコンポーネントは、複数の注入シードのうち第2注入シードと第3スペーサコンポーネントのいずれか一方を収容および保持する構造を持つ端部を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して注入シード、より詳しくは注入シードの間隔に関連する。
【背景技術】
【0002】
身体の癌は一般的に、放射線療法を用いて治療される。放射線療法では、癌細胞を破壊するため高エネルギーの放射を用いる。放射線療法の一種に密封小線源療法があり、放射線源は疾患組織と直接接触状態にある。一般的な密封小線源治療である経会陰シード注入では、前立腺癌細胞を破壊するため前立腺に放射線シードが配置される。医師は、患者の病状を評価するため、超音波、コンピュータ体軸断層撮影(“CAT”)走査、X線撮像などの手段を、投与量計画コンピュータソフトウェアプログラムとともに用いる。医師は、疾患組織全体に放射線を均一に分配するのに最適な治療計画を作成する。治療計画に応じた前立腺内の位置に、異なる放射線強度の放射線シードが多数の注入針によって挿入される。疾患組織内の多数の箇所に放射線シードを挿入するには多数の注入針が必要であり、各針は指定された配置の放射線シードを含む。医師の治療計画によって指定された放射線シードを望ましい形で配置するため、放射線シードの間に非放射線スペーサが使用される。
【0003】
注入針はグリッドテンプレートを用いて前立腺に正確に配置され、いったん前立腺に挿入されると、注入針の超音波透視が用いられる。放射線シードとスペーサ(利用される場合)の最終的な位置は、引抜き前のキャリヤ注入針の位置から推測される。この手順は、1994年10月のThe Atlas of The UrologicalClinics of North America,Vol.II,No.2において、Grimm,Blasko,Ragdeによる“Ultrasound Guided Transperineal Implantation for the Treatment of Early Stage Prostate Cancer”(初期段階の前立腺癌のための超音波誘導経会陰注入)というタイトルの論文に詳述されている。2000年には、局部的前立腺癌の診断を受けた全男性のおよそ35%が、放射線シード注入の治療を受け、これは1995年にはわずか約4%に過ぎないことと対照的である。根治的前立腺切除術や外部ビーム照射療法などの代替療法と比較して、治療後に性的不能や失禁が見られないといった長期的な結果を含めた患者にとっての多くの利点のため、放射線シード注入は幅広い支持を得ている。
【0004】
放射線シード注入技術では、前立腺へ送達される放射線投与量が医師の治療計画に規定された放射線投与量と確実に一致するように、放射線シードの正確な位置決めが重要である。一つの欠点として、放射線シード注入技術では、注入針が除去されてしまうと、前立腺における放射線シードの移動を防止できない。放射線シードは注入後に前立腺内で移動して、前立腺の範囲内の外側へ動くこともある。別の欠点としては、最初の放射線シードの位置決めは、注入針を引抜くのに使用される技術によって影響を受け、注入針が前立腺から取り出される際に放射線シードとスペーサとが注入針トラックに沿って引き出されることがある。
【0005】
Horowitz(米国特許第4,815,449号)には、放射線シードが長形部材に分散された生体吸収性材料による長形部材を含む放射線シード送達システムが記載されている。長形部材は本質的に非撓曲性で、前立腺へ直接挿入するように設計されている。一つの欠点として、放射線シード送達システムでは、放射線シードの位置決めの変更が認められない。別の欠点として、放射線シードを長形部材へ封入するプロセスのコストのため、放射線シード送達システムの実現には費用がかかりすぎる。
【0006】
Grimm(米国特許第6,010,446号と第6,450,939号)には、中央部と2個のカップ状端部とを含む生体吸収性材料で製作されたスペーサ要素が記載されている。カップ状端部は、隣接する放射線シードを直接に保持および収容する役割を持つ。一連の放射線シードとスペーサ要素とは、前立腺における放射線シードの相対的な位置を維持する一体的ユニットを形成する。スペーサ要素は、注入後の放射線シードの配置を保証する。一つの欠点として、治療計画により必要とされる、考えられるあらゆる放射線シード間隔に適した異なるサイズのスペーサ要素を製造および分配することなく、隣接放射線シード間の可変離間距離をスペーサ要素が実現するのは容易でない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ゆえに、シードを分離および保持する改良スペーサ要素の必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は一実施例において、器具に関わるものである。器具は、複数の注入シードを分離する役割を持つ第1スペーサコンポーネントを含む。第1スペーサコンポーネントは、複数の注入シードのうち第1注入シードと第2スペーサコンポーネントのいずれか一方を収容および保持する構造を持つ端部を含む。第2スペーサコンポーネントは、複数の注入シードのうち第2注入シードと第3スペーサコンポーネントのいずれか一方を収容および保持する構造を持つ端部を含む。
【0009】
本発明の別の実施例は器具に関わる。器具は、生体組織に吸収可能な物質で製造された複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントを含む。複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントは、可変サイズの分離手段となるように連結可能である。可変サイズ分離手段は、第1放射線シードと第2放射線シードとの間の離間状態を維持するのに使用可能である。
【0010】
本発明のさらに別の実施例は方法に関わる。複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントは、第1シードを第2シードから分離するように一緒に連結される。第1シードは、複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントの第1スペーサコンポーネントの第1端部に結合される。第1スペーサコンポーネントの第2端部は、複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントのうち第2スペーサコンポーネントの第1端部に結合される。第2シードは複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントのうち最終スペーサコンポーネントに結合される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の実施例の特徴は、説明と特許請求の範囲と添付図面から明らかになるであろう。
【0012】
図1と図2を参照すると、一例の器具100は、複数の注入シードを分離する役割を持つ第1スペーサコンポーネントなどの複数のコンポーネントを含む。第1スペーサコンポーネントは、複数の注入シードのうち第1注入シードと第2スペーサコンポーネントのいずれか一方を収容および保持する構造を持つ端部を含む。第2スペーサコンポーネントは、複数の注入シードのうち第2注入シードと第3スペーサコンポーネントのいずれか一方を収容および保持する構造を持つ端部を含む。器具100では、このようなコンポーネントがいくつか組み合わされるか分割される。
【0013】
一例において器具100は、1個以上のスペーサコンポーネント104,106と1個以上のシード108,110によるストリング102を含む。装着コンポーネント112は、1個以上のスペーサコンポーネント104,106の一つを1個以上のシード108,110の一つに結合する。
【0014】
シード108,110は注入シードを含む。シード108,110は一例において放射線注入シードを含む。シード108,110は、組織、たとえば疾患組織へ放射線投与量を送達する。一用途では、シード108,110は、前立腺内の癌疾患組織へ放射線投与量を送達する。密封小線源療法の治療計画では、患者の担当医師が用意した治療計画にしたがって放射線投与量を管理するのに、ストリング102を使用する。治療計画とは、疾患組織におけるシード108,110の望ましい分配パターンを表す。医師は患者の病状を評価するため、超音波撮像、コンピュータ体軸断層撮影(“CAT”)走査、X線撮像などの医療手段を、投与量計画コンピュータソフトウェアプログラムとともに用いる。各患者の疾患組織は、サイズ、形状、部位が異なる。疾患組織における癌の現段階も異なる。疾患組織と治療計画の多数の変数に基づいて、医師はシード108,110に望ましい離間距離を決定する。可変間隔を可能とすることにより、ストリング102を構成する際にスペーサコンポーネント104,106は柔軟性を持つ。また、スペーサコンポーネント104,106を連結して可変間隔を設けると、異なるサイズの間隔要素を使用する必要に置き換わる。スペーサコンポーネント104,106は、ほぼ同様の設計を有する。スペーサコンポーネント104,106は、可変サイズの分離手段を形成するように連結可能である。可変サイズ分離手段は、シード108,110の間の分離状態を維持するのに使用可能である。
【0015】
1個以上のスペーサコンポーネント104,106と1個以上のシード108、110とによるストリング102は、シード108,110の間の離間距離を決定および維持する役割を持つ。離間距離は、シード108,110の間に配置されたスペーサコンポーネント104,106の数に基づく。ストリング102は、いかなる数および組合せのシード108,110とスペーサコンポーネント104,106をも含む。スペーサコンポーネント104,106とほぼ同様の追加スペーサコンポーネントをシード108,110の間に配置することにより、離間距離を増大できる。離間距離は、シード108,110の間から1個以上のスペーサコンポーネント104,106を取り除くことにより減少する。離間距離は医師の治療計画により決定され、ストランド102は、離間距離を達成するように構成される。一例におけるストリング102は、1個以上のスペーサコンポーネント104,106と1個以上のシード108,110による完全なストリングを含む。別の例のストリング102は、1個以上のスペーサコンポーネント104,106と1個以上のシード108,110と追加スペーサコンポーネントおよびシードによる完全なストリングの一部を含む。
【0016】
放射線投与量を疾患組織へ送達するため、医師はストリング102を注入針114へ装填する。一例では、注入針114は18ゲージ注入針を含む。別の例では、注入針114は医師が使用する別の注入針を含む。医師は注入針114から疾患組織へストリング102を所望のパターンで挿入する。スペーサコンポーネント104,106により、シード108,110は疾患組織の所定箇所に保持される。スペーサコンポーネント104,106は、シード108,110が疾患組織内で、または疾患組織から移動するのを防止する。
【0017】
一例における装着コンポーネント112は、シード108,110のうちの第1シードをシード108,110のうちの第2シードと結合する役割を持つ。別の例において装着コンポーネント112は、スペーサコンポーネント104,106のうちの第1スペーサコンポーネントをスペーサコンポーネント104,106のうちの第2スペーサコンポーネントと結合する役割を持つ。また別の例における装着コンポーネント112は、シード108,110のシードをスペーサコンポーネント104,106のスペーサコンポーネントと結合する役割を持つ。
【0018】
図1と図3において、スペーサコンポーネント104は、1個以上のスペーサコンポーネント104,106の一実施例を例示するためのものである。スペーサコンポーネント104は、シード108,110の寸法302に相当する離間距離を設ける。スペーサコンポーネント104は円筒形を有する。スペーサコンポーネント104の最大直径は、注入針114、例えば18ゲージ注入針をスペーサコンポーネント104が通過できるのに十分に短い。スペーサコンポーネント104は端部304,306と中央部308とを含む。
【0019】
スペーサコンポーネント104は、生体組織に吸収可能な物質、例えば、ポリラクチド、グリコライド、カプロラクトン、ポリジオキサノン、ポリ(炭酸トリメチレン)などの生体吸収性ポリマーと、上記の生体吸収性ポリマーのコポリマーを含む。スペーサコンポーネント104の生体吸収性ポリマーの剛性に基づいて、スペーサコンポーネント104は剛性にも可撓性にもなる。スペーサコンポーネント104の可撓性を加減するのに、異なる生体吸収性ポリマーを使用してよい。スペーサコンポーネント104への構造変形、例えばスペーサコンポーネント104内を中空体とすると、スペーサコンポーネント104の可撓性を加減できる。
【0020】
スペーサコンポーネント104の端部304は、シード108,110とスペーサコンポーネント106のいずれか一方を収容および保持する。端部304は、カップ状構造を有する。例えば、端部304は内径310と外径312と寸法314とを含む。
【0021】
端部304の内径310は、シード108,110の直径およびスペーサコンポーネント106の係合直径とほぼ同様であるか、若干長い。そのため、内径310はシード108,110とスペーサコンポーネント106のいずれか一方を収容および保持する。内径310は一般的にシード108,110の一つの直径、例えば約0.8ミリメートルに相当する。そのため、内径310はシード108,110を収容および保持できる。しかし、内径310は、端部304がいかなるサイズのシードをも収容および保持できるようなサイズである。内径310のサイズは、スペーサコンポーネント104と、シード108,110とスペーサコンポーネント106のいずれか一方との間の装着の強度に比例する。より密着した嵌合とより強度の高い装着のためには、内側寸法310を短くすればよい。緩い嵌合と弱い装着のためには、内側寸法310を長くすればよい。
【0022】
端部304の外径312は、端部304が注入針114を通過できるのに十分に短い。注入針114が18ゲージ注入針である一例では、スペーサコンポーネント104が18ゲージ注入針を通過できるように、外径312は一般的に約1ミリメートルである。しかし、スペーサコンポーネント104がいかなるサイズの注入針でも通過できるように、外径312のサイズは決められる。
【0023】
端部304の寸法314は、カップ状構造の奥行きに相当する。寸法314は、0.1と0.2センチメートルの間である。しかし、寸法314を異なる値とすると、スペーサコンポーネント104と、シード108,110とスペーサコンポーネント106のいずれか一方との間の装着の強度を異なるレベルとすることができる。あるいは、シード108,110とスペーサコンポーネント106のいずれか一方との接続を容易にするように、端部304はフレア状の容器を含む。シード108,110とスペーサコンポーネント106のいずれか一方の保持を容易にするように、端部304を他の方法で変形してもよい。
【0024】
スペーサコンポーネント104の端部306は、隣接するスペーサコンポーネント、例えばスペーサコンポーネント106の端部304のカップ状構造に嵌着する。スペーサコンポーネント104の端部306は、隣接する装着コンポーネント、例えば装着コンポーネント112のカップ状構造にも嵌着する。端部306は、端部304の内径310、例えば0.8ミリメートルとほぼ同じか若干短い直径316を有する。直径316はまた、装着コンポーネント112のカップ状構造の内径とほぼ同じか若干短い。そのため、スペーサコンポーネント104の端部306がスペーサコンポーネント106または装着コンポーネント112のカップ状構造と嵌合すると、スペーサコンポーネント106または装着コンポーネント112のカップ状構造がスペーサコンポーネント104の端部306を収容および保持する。嵌合は一例において、スペーサコンポーネント104の端部306と、スペーサコンポーネント106または装着コンポーネント112のカップ状構造との間のすべり嵌めを含む。
【0025】
スペーサコンポーネント104の中央部308は、寸法302に対応する離間距離を設ける。一例では、寸法302に相当する離間距離は、0.5と1.0センチメートルの間である。別の例では、寸法302に相当する離間距離は、治療計画の要件に適するいかなる所望の値でもよい。一例では、中央部308は、中実の生体吸収性材料である。別の例では、中央部308は、生体吸収性材料に包囲された空洞318を含む。空洞318は、1個以上の個々の空洞を含むか、スペーサコンポーネント104を貫通する。空洞318は、撮像コンポーネント、例えば超音波撮像、コンピュータ体軸断層撮影走査、X線撮像によるスペーサコンポーネント104の検出を促進する。空洞318の一部は、撮像コンポーネントによるスペーサコンポーネント104の検出をさらに促進するための造影剤、例えば、超音波造影剤、ガドリニウム、ガドリニウム塩、X線マーカ、エアポケット、電子センサ、マイクロチップのうち一つ以上を含有してもよい。造影剤は、注入時の撮像コンポーネントによるスペーサコンポーネント104の可視性を向上させる。造影剤はまた、スペーサコンポーネント104の可視性を高めて、注入後のスペーサコンポーネント104の位置決定を促す。
【0026】
図1と図4を参照すると、スペーサコンポーネント104は、1個以上のスペーサコンポーネント104,106の別の実施例を例示するためのものである。図4のスペーサコンポーネント104は図3のスペーサコンポーネント104と類似しており、スペーサコンポーネント104の端部306とスペーサコンポーネント106または装着コンポーネント112の端部304との間の保持作用の向上を促進するために溝402が追加されている。一例において溝402は、端部306の外面404の緯度方向の溝を含む。溝402は、スペーサコンポーネント106または装着コンポーネント112の端部304へ挿入される際に、端部306に補足的な把持特徴を付与する。端部304はさらに、スペーサコンポーネント104の端部306とスペーサコンポーネント106の端部304との間の嵌合時に溝402と嵌合するリブ406を、カップ構造内に含む。溝402は、撮像コンポーネント、例えば超音波撮像、コンピュータ体軸断層撮影走査、X線撮像によるスペーサコンポーネント104の検出を促進する役割を持つ。
【0027】
端部304および/または端部306は、端部304と端部306とを区別するためのインジケータマークを含む。一例では、インジケータマークは、端部306を端部304と区別するしるしを見る者に与える溝402を含む。別の例では、端部304と端部306の一方が、端部306を端部304から区別するしるしを見る者に与えるインクまたは染料で着色される。さらに別の例では、端部304と端部306の一方を尖端とするか、端部304と端部306の一方の表面に凹凸を設けるなど、端部304と端部306の一方が目に見える機械的な変更を含む。端部306を端部304から区別するしるしは、スペーサコンポーネント104,106とシード108,110の正しい前後方向配置を明白に示すので、組立を容易にできる。追加または代替の位置インジケータまたは把持特徴、例えば長手方向の筋または突起を溝402の代わりに使用することもできる。
【0028】
ここに記載した段階または作業は、例に過ぎない。発明の趣旨から逸脱せずにこれらの段階または作業に多くの変更が加えられてもよい。例えば、段階を異なる順序で実施するか、段階を追加、削除、変更してもよい。
【0029】
発明の実施例を詳細に図示および記載したが、発明の趣旨を逸脱することなく、様々な変更、追加、置換などを行うことができ、そのため以下の請求項に記載された発明の範囲にこれらが包含されると考えられることは、関連技術の熟練者に明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】複数の注入シードを分離する役割を持つスペーサコンポーネントを含む器具の一実施例を示す図である。
【図2】図1の器具のスペーサコンポーネントと複数の注入シードとの一展開図である。
【図3】図1の器具のスペーサコンポーネントの一構造例を示す図である。
【図4】図1の器具のスペーサコンポーネントの別の構造例を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の注入シードを分離する役割を持つ第1スペーサコンポーネント、
を含む器具であって、
前記第1スペーサコンポーネントが、前記複数の注入針のうち第1注入針と、前記複数の注入針のうち第2注入針と第3スペーサコンポーネントとのいずれか一方を収容および保持する構造を持つ端部を含む第2スペーサコンポーネントとのいずれか一方を収容および保持する構造を持つ端部を含む器具。
【請求項2】
前記第1および第2スペーサコンポーネントの前記端部が、該第1および第2スペーサコンポーネントのそれぞれのほぼ同様の第1端部を含み、該第1および第2スペーサコンポーネントがさらに、該第1および第2スペーサコンポーネントのそれぞれのほぼ同様の第2端部を含み、前記第1スペーサコンポーネントの前記第1端部が、前記第2スペーサコンポーネントの前記第2端部を収容および保持し、前記第2スペーサコンポーネントの前記第1端部が、前記第1スペーサコンポーネントの前記第2端部を収容および保持する請求項1に記載の器具。
【請求項3】
前記第2スペーサコンポーネントの前記第2端部が溝を含み、前記第1スペーサコンポーネントの前記第1端部と前記第2スペーサコンポーネントの前記第2端部との嵌合時に、該第1スペーサコンポーネントの該第1端部と該第2スペーサコンポーネントの該第2端部との間の保持作用の向上を該溝が促進する請求項2に記載の器具。
【請求項4】
前記第1および第2スペーサコンポーネントのぞれぞれの前記第1端部がカップ構造を含み、該第1および第2スペーサコンポーネントのそれぞれの前記第2端部が、該第2および第1スペーサコンポーネントのそれぞれの該カップ構造との係合関係を有する請求項2に記載の器具。
【請求項5】
前記第1スペーサコンポーネントの前記第1端部が前記カップ構造の中にリブを含むとともに、前記第2スペーサコンポーネントの前記第2端部が溝を含み、前記第1スペーサコンポーネントの前記第1端部と前記第2スペーサコンポーネントの前記第2端部との嵌合時に、前記リブが前記溝との係合関係を有する請求項4に記載の器具。
【請求項6】
前記リブが前記溝とともに、前記第1スペーサコンポーネントの前記第1端部と前記第2スペーサコンポーネントの前記第2端部との間の保持作用の向上を促進する請求項5に記載の器具。
【請求項7】
前記第1スペーサコンポーネントの前記端部が第1端部を含むとともに、該第1スペーサコンポーネントがさらに第2端部を含み、前記第1端部と前記第2端部の一方が、該第1端部と該第2端部とを区別するためのインジケータを含む請求項1に記載の器具。
【請求項8】
前記第1スペーサコンポーネントがさらに、前記複数の注入シードの間の離間距離に寄与する寸法を有する中央部を含む請求項1に記載の器具。
【請求項9】
前記中央部が、撮像コンポーネントによる前記第1スペーサコンポーネントの検出を促進する役割を持つ空洞を含む請求項8に記載の器具。
【請求項10】
前記空洞の一部に造影剤が充填され、該造影剤が、前記撮像コンポーネントによる前記第1スペーサコンポーネントの付加的検出を促進する請求項9に記載の器具。
【請求項11】
前記複数の注入シードが第1注入シードと第2注入シードとを含み、該第1注入シードと該第2注入シードとが所定距離だけ分離され、前記所定距離に基づいて、1個以上の追加スペーサコンポーネントが前記第1注入シードを前記第2注入シードから分離し、前記1個以上の追加スペーサコンポーネントが、
前記複数の注入シードのうち第3注入シードと、前記複数の注入シードのうち第4注入シードと、前記1個以上の追加スペーサコンポーネントのうち第2スペーサコンポーネントとのうちいずれか一方を収容および保持する構造を持つ端部を含む1個以上の追加スペーサコンポーネントのうち第1追加スペーサコンポーネントと、のいずれか一方を収容および保持する構造を持つそれぞれの端部を含む請求項1に記載の器具。
【請求項12】
前記第1スペーサコンポーネントの前記端部が第1端部を含むとともに、該第1スペーサコンポーネントがさらに第2端部を含み、前記複数の注入シードが第1注入シードと第2注入シードとを含むとともに、該第1注入シードと該第2注入シードとが所定距離だけ分離され、前記第1端部が前記第1注入シードを収容および保持するとともに、前記第2端部が前記所定距離に基づいて1個以上の追加スペーサコンポーネントと結合し、前記1個以上の追加スペーサコンポーネントが、前記複数の注入シードのうち第3注入シードと、前記複数の注入シードのうち第4注入シードと、前記1個以上の追加スペーサコンポーネントのうち第2追加スペーサコンポーネントとのうちいずれか一方を収容および保持する構造を持つ端部を含む、該1個以上の追加スペーサコンポーネントのうち第1追加スペーサコンポーネントと、のいずれか一方を収容および保持する構造を持つそれぞれの端部を含み、前記1個以上の追加スペーサコンポーネントの一つが前記第2注入シードと結合される請求項1に記載の器具。
【請求項13】
前記第1スペーサコンポーネントの前記端部が第1端部を含むとともに、該第1スペーサコンポーネントがさらに第2端部を含み、前記第1端部が内径と外径とを有するとともに、前記第2端部が外径を有し、前記第2端部の前記外径が、前記第1端部の前記内径と比較して若干短いほぼ同様の直径を有する請求項1の器具。
【請求項14】
前記第1スペーサコンポーネントが円筒形を有し、前記第1スペーサコンポーネントの最大直径が、該第1スペーサコンポーネントが前記注入針を通過するのに十分に短いものである請求項1に記載の器具。
【請求項15】
前記第1スペーサコンポーネントの前記最大直径が、18ゲージ注入針を通過するのに十分に短いものである請求項1に記載の器具。
【請求項16】
前記第1スペーサコンポーネントが、生体組織により吸収可能な物質を含む請求項1に記載の器具。
【請求項17】
前記第1スペーサコンポーネントが複数の放射線シードを分離する役割を持つ請求項1に記載の器具。
【請求項18】
前記第1スペーサコンポーネントと前記複数の放射線シードとが前立腺へ注入され、該第1スペーサコンポーネントが、該前立腺において該複数の放射線シードの間に望ましい分離状態を維持する役割を持ち、該複数の放射線シードが前立腺癌を治療する役割を持つ請求項17に記載の器具。
【請求項19】
前記第1スペーサコンポーネントと前記第2スペーサコンポーネントと前記第3スペーサコンポーネントとが互換性を持つ請求項1に記載の器具。
【請求項20】
生体組織に吸収可能な物質で製造された複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントであって、可変サイズの分離手段を形成するように連結可能である複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントを含み、前記可変サイズ分離手段が、第1放射線シードと第2放射線シードとの間の分離状態を維持するのに使用可能である器具。
【請求項21】
前記複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントが、第1スペーサコンポーネントと第2スペーサコンポーネントとを含み、前記第1スペーサコンポーネントが、前記第2スペーサコンポーネントの端部と連結可能である端部を含む請求項20に記載の器具。
【請求項22】
前記第1スペーサコンポーネントの前記端部が凹部を含み、前記第2スペーサコンポーネントの前記端部が該第1スペーサコンポーネントの該凹部と結合する請求項21に記載の器具。
【請求項23】
前記可変サイズ分離手段が、前記第1放射線シードと前記第2放射線シードとの間に所定の離間距離を達成するのに必要とされる前記複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントをいくつか含み、該所定の離間距離が患者特有の放射線治療計画に基づく請求項20に記載の器具。
【請求項24】
複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントを一緒に連結して第1シードを第2シードから分離する段階と、前記複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントの第1スペーサコンポーネントの第1端部に前記第1シードを結合する段階と、前記複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントの第2スペーサコンポーネントの第1端部に前記第1スペーサコンポーネントの第2端部を結合する段階と、前記複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントの最終スペーサコンポーネントに前記第2シードを結合する段階とを含む方法。
【請求項25】
前記第1および第2シードが第1および第2放射線シードを含み、さらに、
前記複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントと前記第1および第2放射線シードとを組織の一部へ注入する段階を含む請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントと前記第1および第2放射線シードとを前記組織の一部へ注入する段階が、前記第1および第2放射線シードを前記組織の一部の所定箇所に保持するのに前記複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントを使用する段階を含む請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントを一緒に連結して前記第1シードを前記第2シードから分離する前記段階が、前記第1シードと、前記複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントの追加スペーサコンポーネントとのうちいずれか一方を収容および保持する構造を持つ前記第1端部を含むように前記第1スペーサコンポーネントを選択する段階を含む請求項24に記載の方法。
【請求項28】
前記複数のほぼ同様のスペーサコンポーネントの前記第1スペーサコンポーネントの前記第2端部を前記第2スペーサコンポーネントの前記第1端部に結合する前記段階が、前記第1スペーサコンポーネントの前記第2端部に溝を使用することにより、前記第1および第2スペーサコンポーネントの間の保持作用の向上を促進する段階を含む請求項24に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−535334(P2007−535334A)
【公表日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−508611(P2006−508611)
【出願日】平成16年1月20日(2004.1.20)
【国際出願番号】PCT/US2004/001351
【国際公開番号】WO2004/084995
【国際公開日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(505301033)バード・ブラキセラピー・インク. (2)
【Fターム(参考)】