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密閉型シールド機の推進管理システム及びこの推進管理システムを用いた推進管理方法
説明

密閉型シールド機の推進管理システム及びこの推進管理システムを用いた推進管理方法

【課題】切羽全体の圧力状態を容易に把握することができ、圧力異常が生じた場合においては、この異常発生箇所及び異常の程度を目視にて瞬時に、かつ容易に確認することができるとともに、直ちに対応可能な手段を備えた密閉型シールド機の推進管理システム及びこの推進管理システムを用いた推進管理方法を提供する。
【解決手段】 推進管理システムは、チャンバー4内の圧力を測定するための圧力測定手段16と、圧力測定手段16にて測定された測定結果を三次元グラフィックで表示するための表示手段17と、チャンバー4内の掘削土砂を排出する排土速度を調整するための排土制御手段18と、各主シールド6、土圧式シールド機1本体の推進速度をそれぞれ調整するための推進制御手段19とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土圧式又は泥水式等の密閉型シールド機におけるチャンバー内の圧力を管理するための推進管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、密閉型シールド機はチャンバー内に泥水又は掘削土砂を充満させて加圧し、このチャンバー内の圧力を地山圧力に対抗させて切羽を安定させている。例えば、図9に示すように、密閉型矩形シールド機のチャンバー内には複数の圧力計20が設置され、各圧力計20にて測定された最新の測定値が、図10及び図11に示すように、シールド機内の運転手用モニタ(図10)及び地上の管理人用モニタ(図11)にそれぞれ数字にて表示される。運転手及び管理人は、各測定値を目視するとともに、各測定値と予め設定された所定の管理値とを比較し、各測定値が所定の管理値より大きい又は小さい場合には、チャンバー内の泥水又は掘削土砂を排出するための排土装置の排土速度を調整するとともに、密閉型シールド機の推進速度を調整してチャンバー内の圧力が所定の管理値を中心とする管理範囲内となるように制御する。
【0003】
また、特許文献1には、密閉型シールド機のチャンバー内の圧力を複数の圧力計にて測定してその圧力勾配を算出し、この圧力勾配と推定地山圧力勾配との差を監視する方法が開示されている。これは、算出した圧力勾配と推定地山圧力勾配との差に基づいて、添加剤の添加率を調整してチャンバー内の圧力勾配と地山圧力の推定勾配とを同じにし、チャンバー内の掘削土砂の圧力により地山圧力に抵抗させて切羽を安定させる方法である。
【特許文献1】特許第2700411号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、圧力計の測定値を目視し、所定の管理値と比較する方法では、大断面用シールド機や複数のチャンバーを有するシールド機を用いた場合には圧力計の数が多くなり、すべての測定値を同時に監視することが困難であるという問題点があった。このため、着目する圧力計を幾つか選択し、主にこれらの測定値を監視することとなり、チャンバー内の一部分で発生する圧力異常を見落とす可能性があるという問題点があった。
【0005】
また、特許文献1に記載されている方法では、複数の圧力計の測定値から算出される圧力勾配を管理しており、測定値を直接監視することは行っていないために、地山の地層の変化、障害物の有無、切羽の緩み等の施工状況の変化を瞬時に把握することが難しく、対応に遅れを生じる可能性があるという問題点があった。
【0006】
そこで、本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、その目的は、切羽全体の圧力状態を容易に把握することができ、圧力異常が生じた場合においては、この異常発生箇所及び異常の程度を目視にて瞬時に、かつ容易に確認することができるとともに、直ちに対応可能な手段を備えた密閉型シールド機の推進管理システム及びこの推進管理システムを用いた推進管理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明の密閉型シールド機の推進管理システムは、チャンバー内の圧力を測定するための圧力測定手段と、該圧力測定手段による測定結果を、前記チャンバー内の位置とその位置での圧力とを視認できるように三次元グラフィックで表示するための表示手段とを備えたことを特徴とする(第1の発明)。
本発明による密閉型シールド機の推進管理システムによれば、圧力の測定結果を三次元グラフィックで表示するために、チャンバー内全体の圧力分布を目視で瞬時に、かつ容易に把握することができる。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、前記圧力測定手段は前記密閉型シールド機の隔壁に設置され、該隔壁前面に作用する圧力を測定することを特徴とする。
【0009】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記表示手段は、前記測定結果と予め設定された所定の管理値を中心とする管理範囲の下限値及び上限値とを比較して、前記測定結果が該下限値よりも小さい場合又は該上限値よりも大きい場合に、前記測定結果の前記三次元グラフィック表示をそれぞれ所定の色彩で表示することを特徴とする。
本発明による密閉型シールド機の推進管理システムによれば、圧力測定値が下限値よりも小さい場合又は上限値よりも大きい場合には、測定結果が平常時の色彩とは異なるそれぞれの色彩にて表示されるために、この異常発生箇所及び異常の程度を瞬時に、かつ容易に確認することができる。
【0010】
第4の発明は、第1又は第2の発明において、前記表示手段は、前記測定結果と予め設定された所定の管理値を中心とする管理範囲の下限値及び上限値とを比較して、前記測定結果が該下限値よりも小さい場合又は該上限値よりも大きい場合に、前記測定結果の前記三次元グラフィック表示をそれぞれ所定の周期で点滅して表示することを特徴とする。
本発明による密閉型シールド機の推進管理システムによれば、圧力測定値が下限値よりも小さい場合又は上限値よりも大きい場合には、測定結果が平常時とは異なるそれぞれの周期で点滅して表示されるために、この異常発生箇所及び異常の程度を瞬時に、かつ容易に確認することができる。
【0011】
第5の発明は、第1〜4の発明のいずれかにおいて、前記チャンバー内の掘削土砂の排土速度を調整するための排土制御手段と、前記密閉型シールド機の推進速度を調整するための推進制御手段とを更に備えることを特徴とする。
本発明による密閉型シールド機の推進管理システムによれば、チャンバー内の圧力が所定の管理値よりも大きい又は小さい場合においては、排土制御手段及び推進制御手段を備えているために、排土量を調整するとともに、密閉形シールド機の推進速度を調整することが可能である。したがって、チャンバー内の圧力を直ちに所定の管理値となるように制御することが可能となる。
【0012】
第6の発明は、第1〜5の発明のいずれかにおいて、前記三次元グラフィックの表示は、圧力測定値を表す棒グラフであることを特徴とする。
本発明による密閉型シールド機の推進管理システムによれば、圧力測定結果が三次元グラフィックの棒グラフで表示されるために、圧力計の設置箇所及びチャンバー内の圧力状態を目視で容易に把握することが可能である。
【0013】
第7の発明は、第1〜5の発明のいずれかにおいて、前記三次元グラフィックの表示は、圧力測定値を表す等高線であることを特徴とする。
本発明による密閉型シールド機の推進管理システムによれば、圧力測定結果が三次元グラフィックの等高線で表示されるために、チャンバー内の圧力分布状態を目視で容易に把握することが可能である。
【0014】
第8の発明の密閉型シールド機の推進管理方法は、チャンバー内の圧力を測定する測定工程と、該測定の結果を、前記チャンバー内の位置とその位置での圧力とを視認できるように三次元グラフィックで表示する三次元表示工程と、前記測定の結果と予め設定された所定の管理値、該所定の管理値を中心とする管理範囲の下限値及び上限値とを比較する比較工程と、前記測定の結果が該管理範囲から外れた場合に、前記三次元グラフィック表示を所定の色彩で表示する色彩表示工程又は前記三次元グラフィック表示を所定の周期で点滅して表示する点滅表示工程の少なくともいずれかの工程とを備えることを特徴とする。
【0015】
第9の発明は、第8の発明において、前記測定結果が前記所定の管理値より大きい又は小さい場合に、前記チャンバー内の掘削土砂の排土速度を調整するとともに、前記密閉型シールド機の推進速度を調整して前記チャンバー内の圧力が前記管理範囲内となるように制御する圧力制御工程とを更に備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明による密閉型シールド機の推進管理システムによれば、切羽全体の圧力状態を一元的に管理することができるとともに、切羽の一部分で発生する圧力異常についても目視で容易に確認することが可能となる。また、圧力異常が発生しても、直ちに切羽の圧力を管理範囲内にすることができる。したがって、常に切羽を安定させた状態にすることが可能である。
【0017】
さらに、大断面用シールド機、複数のチャンバーを有するシールド機等の多数の圧力計を備えるシールド機でも容易に切羽全体の圧力状態を管理することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係る密閉型シールド機の推進管理システムの好ましい実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、発明の理解の便宜上、密閉型シールド機のうち土圧式シールド機を用いて説明するが、これに限定されるものではなく、泥水式シールド機にも適用が可能である。
【0019】
図1、図2及び図3は、それぞれ本発明の第一実施形態に係る推進システムを備えた土圧式シールド機の斜視図、正面図、断面図である。
図1〜図3に示すように、土圧式シールド機1は、地山を掘削するためのカッターヘッド8、13を備えた機械本体部2と、セグメント等を組み立てるための後胴体15とから構成される。
【0020】
機械本体部2は、矩形筒状の前胴体3と、前胴体3内に縦横に所定の組み合せで配列されるとともに、各々が独立して前胴体3から推進可能、かつ各々が独立して駆動可能な複数の矩形状の主シールド6と、幅方向の両端の主シールド6と前胴体3との間に設けられるとともに、各々が独立して前胴体3から推進可能、かつ各々が独立して駆動可能な複数の主シールド6よりも小幅にして縦長の矩形状の側部シールド10とを備える。
【0021】
前胴体3の内部には、各主シールド6及び各側部シールド10が前後移動自在に設けられている。各主シールド6及び各側部シールド10は、独立して前胴体3からその前方に向かって推進可能に構成される。
【0022】
主シールド6の配列は、構築するトンネルの掘削断面の形状、大きさ等に応じて適宜の組み合せとすることができ、本実施形態においては、縦(鉛直)方向が2段で、上段の横(水平)方向は3列、下段の横方向は2列とした。
【0023】
各主シールド6は、前胴体3内に前後移動自在に設けられる矩形状のシールド本体7と、シールド本体7の前面側に回転可能に設けられるとともに、先端部にカッター9を有するカッターヘッド8と、シールド本体7に設けられる駆動源11と、駆動源11の駆動力をカッターヘッド8に伝達する動力伝達機構12と、掘削された掘削土砂に一定の圧力を与えてこれを保持するための隔壁14とを備えており、各主シールド6は、独立して駆動可能に構成さる。
【0024】
本発明の推進管理システムは、チャンバー4内の圧力を測定するための圧力測定手段16と、圧力測定手段16にて測定された測定結果を三次元グラフィックで表示するための表示手段17と、チャンバー4内の掘削土砂を排出する排土速度を調整するための排土制御手段18と、各主シールド6、土圧式シールド機1本体の推進速度をそれぞれ調整するための推進制御手段19とを備える。
【0025】
圧力測定手段16は、各主シールド6の隔壁14の所定の位置に、所定の間隔で設置された複数の土圧計からなる。なお、本実施形態においては、土圧計16を各主シールド6に3台ずつ設置したが、これに限定されるものではなく、任意の数の土圧計16をそれぞれ任意の位置に設置することが可能である。
【0026】
表示手段17は、複数の土圧計16にて測定された測定結果と予め設定された所定の管理値P、管理値Pを中心とする管理範囲の下限値P及び上限値Pとを比較するとともに、測定結果を三次元グラフィックでモニタに表示するPCからなる。モニタは土圧式シールド機1内の運転席及び地上の監視室(図示しない)にそれぞれ設置される。
【0027】
排土制御装置18は主シールド6のシールド本体7の下部に設置され、チャンバー4内の掘削土砂を排出するスクリューコンベアからなる。
【0028】
推進制御装置19は、シールド本体7と前胴体3との間に設けられて、シールド本体7を推進させるスライドジャッキ19aと、土圧式シールド機1全体を推進させるシールドジャッキ19bとからなる。
【0029】
以上のように構成された推進管理システムを用いたチャンバー4内の圧力管理方法について説明する。
図4は、本実施形態に係るチャンバー4内の圧力管理方法を示すフロー図である。
【0030】
図4のS1において、地質状況等から予め設計にてチャンバー4内の圧力を管理するための所定の管理値Pを設定するとともに、この管理値Pを中心とする管理範囲の下限値P及び上限値Pを設定する。
【0031】
次に、図4のS3において、図1の上段の左外側に位置する主シールド6のカッターヘッド8を回転駆動させ、スライドジャッキ19aを伸張させることによりこの主シールド6のみを前胴体3から推進させ、主シールド6の前方に位置する地盤をカッターヘッド8のカッター9により掘削する。このとき推進させる主シールド6の土圧計16だけでなく、土圧式シールド機1のすべての土圧計16にて圧力を測定する。
【0032】
そして、図4のS5において、すべての土圧計16にて測定された測定値と予め設定された管理値Pと、測定値と下限値Pと、測定値と上限値PとをそれぞれPCにて比較する。
【0033】
次に、図4のS7において、土圧計16による測定値をS5での比較結果とともに三次元グラフィックで表示する。
【0034】
図5は、S7における表示画面の一例を示す図である。図5に示すように、すべての土圧計16にて測定された測定結果をPCのモニタに三次元グラフィックの棒グラフにて表示する。モニタには常時、最新の測定結果を表示し、すべてのチャンバー4内の圧力を監視する。棒グラフは、測定値が下限値Pと上限値Pとの間の管理範囲内である場合は、緑色で表示され、測定値が下限値Pよりも小さい場合、上限値Pよりも大きい場合は、それぞれ黄色、赤色で表示され、運転手及び管理人に圧力異常を色の違いにて知らせる。なお、本実施形態においては、測定値が管理範囲内である場合は棒グラフを緑色で表示し、測定値が下限値Pよりも小さい場合、上限値Pよりも大きい場合には、それぞれ赤色、黄色で表示する方法について説明したが、これに限定されるものではなく、それぞれ他の色で表示してもよい。
【0035】
そして、測定値が管理値Pから外れて、この管理値Pより大きい又は小さい場合は、図4のS9において、スクリューコンベア18の排土速度を調整してチャンバー4内の圧力が所定の管理範囲内となるように制御する。
【0036】
図6は、S9、S11における圧力調整方法を示す概念図である。図6に示すように、推進中の主シールド6におけるチャンバー4内の圧力が管理値Pから外れた場合は、スクリューコンベア18の排土速度を調整してチャンバー4内の圧力が管理範囲内となるように制御する。すなわち、測定値が管理値Pより高い場合には、スクリューコンベア18の回転数を速くして排土量を増加させ、管理値Pより低い場合には、スクリューコンベア18の回転数を遅くして排土量を減少させる。また、スクリューコンベア18の排土速度を調整するとともに、図4のS11において、スライドジャッキ19aの推進速度も調整してチャンバー4内の圧力が管理範囲内となるように制御する。すなわち、測定値が管理値Pより高い場合には、スライドジャッキ19aの推進速度を遅くて主シールド6の推進量を減少させ、管理値Pより低い場合には、スライドジャッキ19aの推進速度を速くして主シールド6の推進量を増加させる。
【0037】
そして、推進中の主シールド6におけるチャンバー4内の圧力は管理値Pであるにも関わらず、推進していない隣接する主シールド6のチャンバー4内の圧力が管理値Pから外れた場合には、例えば、主シールド6のカッターヘッド8を回転駆動させ、スライドジャッキ19aを伸張させることにより主シールド6を推進させて、この主シールド6のチャンバー4内の圧力が管理範囲内となるように制御する。
【0038】
次に、上段の右外側に位置する主シールド6のスライドジャッキ19aを伸張させることによりその主シールド6を前胴体3から推進させ、上段の左外側の主シールド6を推進させる際と同様に、土圧式シールド機1のすべてのチャンバー4内の圧力を監視しながら地山を掘削する。
【0039】
このようにして、上段の主シールド6、下段の主シールド6の順番で推進させるとともに、すべてのチャンバー4内の圧力を管理しながら地山を掘削する。すべての主シールド6が推進した後に、土圧式シールド機1本体をシールドジャッキ19bにて推進させ、すべての主シールド6を前胴体3内に格納する。
【0040】
そして、上述したように、まず、上段の各主シールド6により掘進し、次に下段の各主シールド6により掘進し、最後に土圧式シールド機1本体を推進させる一連の作業を1サイクルとし、このサイクルを複数回繰り返すことにより、掘削対象箇所全体を掘削する。
【0041】
なお、本実施形態においては、上段及び下段の主シールド6が推進した後に、土圧式シールド機1本体を推進させる方法について説明したが、これに限定されるものではなく、上段の各主シールド6を掘進させ、次に下段の各主シールド6と土圧式シールド機1本体とを同時に推進させる方法を用いてもよく、この場合は、図4のS11において、下段の各主シールド6のチャンバー4内の圧力が管理値Pから外れた場合は、シールドジャッキ19bの推進速度を調整して下段の各チャンバー4内の圧力が管理範囲内となるように制御する。すなわち、測定値が管理値Pより高い場合にはシールドジャッキ19bの推進速度を遅くて下段の各主シールド6及び土圧式シールド機1本体の推進量を減少させ、管理値Pより低い場合にはシールドジャッキ19bの推進速度を速くして下段の各主シールド6及び土圧式シールド機1本体の推進量を増加させ、各チャンバー4内の圧力が管理範囲内となるように制御する。
【0042】
以上説明した本実施形態における土圧式シールド機1の推進管理システムによれば、土圧計16による測定結果を三次元グラフィックの棒グラフで表示するために、切羽全体の圧力状態を目視で瞬時に、かつ容易に把握することができる。また、土圧計16の測定値が下限値Pよりも小さい場合又は上限値Pよりも大きい場合には、測定結果が平常時の色とは異なるそれぞれの色にて表示されるために、この異常発生箇所及び異常の程度を瞬時に、かつ容易に確認することができる。
【0043】
そして、チャンバー4内の圧力が管理値Pよりも大きい又は小さい場合においては、スクリューコンベア18、スライドジャッキ19a及びシールドジャッキ19bを備えているために、排土量を調整するとともに、各主シールド6、土圧式シールド機1の推進速度を調整することが可能である。したがって、チャンバー4内の圧力を直ちに管理範囲内となるように制御することが可能となる。
【0044】
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。下記に示す説明において、第一実施形態と同様の構成を用いたものと対応する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
【0045】
第二実施形態におけるチャンバー4内の圧力管理方法は、第一実施形態の図4のS7で説明した圧力測定結果を三次元グラフィックの棒グラフで表示する替わりに三次元グラフィックの等高線にて表示するものである。
【0046】
図7は、本発明の第二実施形態に係る圧力測定結果を三次元グラフィックの等高線で示した図である。
図7に示すように、すべての土圧計16による測定結果をPCのモニタに三次元的な等高線にて表示する。この等高線による表示は、土圧計16が設置されている位置には実際の測定結果を表示し、土圧計16が設置されていない土圧計16同士の間の部分は、移動平均等の一般的な補間方法にて算出した結果を表示する。
【0047】
等高線は、測定値が管理範囲内である部分は、第一実施形態と同様に、緑色で表示され、測定値が下限値Pよりも小さい部分、上限値Pよりも大きい部分は、それぞれ黄色、赤色で表示され、運転手及び管理人に土圧の異常を色の違いにて知らせる。
【0048】
以上説明した本実施形態における土圧式シールド機1の推進管理システムによれば、土圧計16による測定結果を三次元グラフィックの等高線で表示するために、切羽全体の圧力分布を目視で瞬時に、かつ容易に把握することができる。また、土圧計16の測定値が下限値Pよりも小さい場合又は上限値Pよりも大きい場合には、測定結果が平常時の色とは異なるそれぞれの色にて表示されるために、この異常発生箇所及び異常の程度を瞬時に、かつ容易に確認することができる。
【0049】
次に、本発明の第三の実施形態について説明する。
第三実施形態におけるチャンバー4内の圧力管理方法は、第一実施形態の図4のS7で説明した棒グラフを、測定値が管理範囲から外れた場合に赤、黄色等で表示する替わりに、点滅させて表示するものである。
【0050】
棒グラフは、測定値が管理範囲内である場合は、常時表示され、測定値が下限値Pよりも小さい場合、上限値Pよりも大きい場合は、それぞれ1回/秒、2回/秒の周期で点滅して表示され、運転手及び管理人に圧力異常を知らせる。
【0051】
なお、本実施形態においては、土圧計16による測定値が下限値Pよりも小さい場合、上限値Pよりも大きい場合には、それぞれ1回/秒、2回/秒の周期で点滅して表示する方法について説明したが、これに限定されるものではなく、それぞれは他の周期で表示してもよい。
【0052】
以上説明した本実施形態における土圧式シールド機1の推進管理システムによれば、土圧計16の測定値が下限値Pよりも小さい場合又は上限値Pよりも大きい場合には、棒グラフが点滅して表示されるために、この異常発生箇所及び異常の程度を瞬時に、かつ容易に確認することができる。
【0053】
なお、上述したすべての本実施形態において、土圧計16による測定値が管理範囲内から外れた場合に、所定の色で表示する方法、所定の周期で表示する方法のいずれかを用いることについて説明したが、これに限定されるものではなく、測定値が管理範囲内から外れた場合に、所定の色で表示するとともに、所定の周期で点滅して表示する方法を用いてもよい。
【0054】
また、上述したすべての本実施形態において、矩形のシールド機を用いる方法について説明したが、これに限定されるものではなく、図8に示すような円形やその他の多円形等の様々な断面形状を有するシールド機にも適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の第一実施形態に係る推進システムを備えた土圧式シールド機の斜視図である。
【図2】本発明の第一実施形態に係る推進システムを備えた土圧式シールド機の正面図である。
【図3】本発明の第一実施形態に係る推進システムを備えた土圧式シールド機の断面図である。
【図4】本実施形態に係るチャンバー内の圧力管理方法を示すフロー図である。
【図5】本実施形態のS7における表示画面の一例を示す図である。
【図6】本実施形態のS9、S11における圧力調整方法を示す概念図である。
【図7】本発明の第二実施形態に係る圧力測定結果を三次元グラフィックの等高線で示した図である。
【図8】本発明に係る推進システムを備えた円形の密閉型シールド機を示す図である。
【図9】従来の密閉型シールド機に圧力計が設置された状態を示す図である。
【図10】従来の運転席での管理状態を示す図である。
【図11】従来の管理室での管理状態を示す図である。
【符号の説明】
【0056】
1 土圧式シールド機
2 機械本体部
3 前胴体
4 チャンバー
6 主シールド
7 シールド本体
8 カッターヘッド
9 カッター
10 側部シールド
11 駆動源
12 動力伝達機構
13 カッターヘッド
14 隔壁
15 後胴体
16 圧力測定手段(=土圧計)
17 表示手段(=PC)
18 排土制御装置(=スクリューコンベア)
19 推進制御装置
19a スライドジャッキ
19b シールドジャッキ
20 圧力計
管理値
上限値
下限値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
密閉型シールド機による地山の掘進状況を管理するための推進管理システムであって、
チャンバー内の圧力を測定するための圧力測定手段と、
該圧力測定手段による測定結果を、前記チャンバー内の位置とその位置での圧力とを視認できるように三次元グラフィックで表示するための表示手段とを備えたことを特徴とする密閉型シールド機の推進管理システム。
【請求項2】
前記圧力測定手段は前記密閉型シールド機の隔壁に設置され、該隔壁前面に作用する圧力を測定することを特徴とする請求項1に記載の密閉型シールド機の推進管理システム。
【請求項3】
前記表示手段は、前記測定結果と予め設定された所定の管理値を中心とする管理範囲の下限値及び上限値とを比較して、前記測定結果が該下限値よりも小さい場合又は該上限値よりも大きい場合に、前記測定結果の前記三次元グラフィック表示をそれぞれ所定の色彩で表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の密閉型シールド機の推進管理システム。
【請求項4】
前記表示手段は、前記測定結果と予め設定された所定の管理値を中心とする管理範囲の下限値及び上限値とを比較して、前記測定結果が該下限値よりも小さい場合又は該上限値よりも大きい場合に、前記測定結果の前記三次元グラフィック表示をそれぞれ所定の周期で点滅して表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の密閉型シールド機の推進管理システム。
【請求項5】
前記チャンバー内の掘削土砂の排土速度を調整するための排土制御手段と、
前記密閉型シールド機の推進速度を調整するための推進制御手段とを更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の密閉型シールド機の推進管理システム。
【請求項6】
前記三次元グラフィックの表示は、圧力測定値を表す棒グラフであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の密閉型シールド機の推進管理システム。
【請求項7】
前記三次元グラフィックの表示は、圧力測定値を表す等高線であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の密閉型シールド機の推進管理システム。
【請求項8】
密閉型シールド機による地山の掘進状況を管理するための推進管理方法において、
チャンバー内の圧力を測定する測定工程と、
該測定の結果を、前記チャンバー内の位置とその位置での圧力とを視認できるように三次元グラフィックで表示する三次元表示工程と、
前記測定の結果と予め設定された所定の管理値、該所定の管理値を中心とする管理範囲の下限値及び上限値とを比較する比較工程と、
前記測定の結果が該管理範囲から外れた場合に、前記三次元グラフィック表示を所定の色彩で表示する色彩表示工程又は前記三次元グラフィック表示を所定の周期で点滅して表示する点滅表示工程の少なくともいずれかの工程とを備えることを特徴とする密閉型シールド機の推進管理方法。
【請求項9】
前記測定結果が前記所定の管理値より大きい又は小さい場合に、前記チャンバー内の掘削土砂の排土速度を調整するとともに、前記密閉型シールド機の推進速度を調整して前記チャンバー内の圧力が前記管理範囲内となるように制御する圧力制御工程とを更に備えることを特徴とする請求項8に記載の密閉型シールド機の推進管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−217926(P2007−217926A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−38549(P2006−38549)
【出願日】平成18年2月15日(2006.2.15)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【Fターム(参考)】