説明

密閉型ベルトコンベア

【課題】小さなスペースにレイアウトでき、しかもベルトの蛇行が発生しにくく、さらには粉塵が飛散しないようにした密閉型ベルトコンベアを提供する。
【解決手段】コンベアフレーム(10)には左右両側に滑走板(18,19)を傾斜して取付け、キャリア側ベルト(B)を両側の滑走板によって乗継ぎ部からキャリア側の終端に向けて凹状に曲成する。乗継ぎ部のコンベアフレームには第1の天板(20)を乗継ぎ部のコンベアフレームとシュートのスカート板との間を覆って固定し、シュートのスカート板の両側方に閉断面空間(M1)を構成し、乗継ぎ部より下流側のコンベアフレームには第2の天板(25)をキャリア側ベルトの上方を覆って固定し、キャリア側ベルトの上方に輸送物を搬送する閉断面空間(M2)を構成し、第2の天板の始端部分の下側には第1の天板の終端部分をオーバーラップさせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は密閉型ベルトコンベアに関し、特に狭いスペースであっても容易にレイアウトでき、しかもベルトの蛇行が発生しにくく、さらには粉塵が飛散しないようにしたベルトコンベアに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ベルトコンベアは輸送手段として最も低価格の輸送機であり、各種の工場や設備で多く採用されているが、輸送物が粉状の場合や粉状物を含む場合には粉状物が周囲に飛散しやすく、環境を悪化させるおそれがある。
【0003】
そこで、ベルトコンベアに防塵装置を設けることが行われている。例えば、ベルトコンベアのキャリア側ベルト及びリターン側ベルトの全体、あるいは乗継ぎ部からの一定の範囲をカバーで覆うようにした方式がある(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。
【0004】
また、ベルトコンベアの平坦なキャリア側ベルトの上に断面П字状のカバーを載置して密閉通路を構成し、カバーにシュートを結合するようにした方式も提案されている(特許文献4)。
【0005】
【特許文献1】実開平02−94829号公報
【特許文献2】実公平04−47149号公報
【特許文献3】特開2002−19940号公報
【特許文献4】特開平09−142665号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1〜3記載のベルトコンベアではキャリア側及びリターン側を覆うカバーが大きくなって大きなレイアウトスペースを必要とし、ベルトコンベアの回りにレイアウトスペースがない場合には適用できない。
【0007】
また、特許文献4記載のベルトコンベアでは密閉通路を構成するカバーが比較的小さく、レイアウトが制限されることは少ないものの、カバーを平坦なキャリア側ベルト上に載せているので、ベルトに蛇行が発生すると、カバーとキャリア側ベルトとの間に隙間ができ、粉塵が飛散するおそれがある。
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑み、狭いスペースであっても容易にレイアウトでき、しかもベルトの蛇行が発生しにくく、さらには粉塵が飛散しないようにした密閉型ベルトコンベアを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本発明に係る密閉型ベルトコンベアは、コンベアベルトを無端状に張設し、キャリア側ベルトの上流側の乗継ぎ部にてシュートから落下する輸送物を受けて下流側に搬送するようにしたベルトコンベアにおいて、コンベアフレームには左右両側に滑走板が傾斜して取付けられ、キャリア側ベルトは上記両側の滑走板によって上記乗継ぎ部からキャリア側の終端に向けて凹状に曲成され、上記乗継ぎ部のコンベアフレームには第1の天板が該乗継ぎ部のコンベアフレームと上記シュートのスカート板との間を覆って固定され、上記乗継ぎ部より下流側のコンベアフレームには第2の天板がキャリア側ベルトの上方を覆って固定され、該第2の天板の始端部分の下側には上記第1の天板の終端部分がオーバーラップされており、上記滑走板、キャリア側ベルト及び第1の天板によりシュートのスカート板の両側方に閉断面空間が構成され、上記滑走板、キャリア側ベルト及び第2の天板によりキャリア側ベルトの上方に輸送物を搬送する閉断面空間が構成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明の特徴の1つはコンベアフレームに左右の滑走板を傾斜して設けるとともに、第1、第2の天板を取付けてキャリア側ベルトを覆い、滑走板、キャリア側ベルト及び第1、第2の天板により、閉断面空間を構成するようにした点にある。これにより、粉塵が周囲に飛散するのを防止できるとともに、コンパクトな構造であり、レイアウトスペースによって設置を制限されることはない。
【0011】
また、本発明の他の特徴はキャリア側ベルトを左右の滑走板によって凹状に曲成するようにした点にある。これにより、輸送物はキャリア側ベルトの中央に安定に搭載され、又キャリア側ベルトには滑走板によって幅方向内方に押すような緊張が加わるので、キャリア側ベルトの蛇行が軽減され抑制できる。
【0012】
乗継ぎ部とその下流側とは粉塵の飛散を防止する構造が異なることから、その境界部分から粉塵が飛散するのを防止する構造が必要である。そこで、乗継ぎ部より下流側の第2の天板の始端部分の下側には乗継ぎ部の第1の天板の終端部分を例えば30cm〜80cmの範囲内の長さだけオーバーラップさせると、第1、第2の天板の間に隙間があっても、粉塵はキャリア側ベルトの走行による空気の流れによって下流側に引っ張られ、境界部分から飛散することがないことが確認された。
【0013】
本発明の更に他の特徴はコンベアフレームを利用して第1、第2の天板を取付けるようにした点にある。これにより、本発明の構造を既設のコンベアにも簡単に適用することができ、その実用的な価値は大きい。
【0014】
第1、第2の天板はコンベアフレームに取付ければよく、例えばボルト・ナットあるいは溶接等によって取付けるようにしてもよいが、コンベアフレームにコ字状の取付けブラケットを固定し、取付けブラケットに第1の天板の外端部及び上記第2の天板の左右の端部を嵌め込むようにすると、第1、第2の天板を簡単な作業でコンベアフレームに取付けることができる。また、このように取付けブラケットを用いると、何らかの理由で第1、第2の天板を交換する場合にも第1、第2の天板を簡単に取外すことができ、交換作業を簡単に行うことができる。
【0015】
第1の天板はシュートのスカート板とコンベアフレームとの間を覆って取付ければどのような構造で取付けてもよい。例えば、第1の天板の中央には嵌込み溝を形成し、コンベアフレームへの取付け時に第1の天板を弧状に湾曲させ、嵌込み溝の内縁をシュートのスカート板に押しつけて密着するように構成することができる。
【0016】
また、第1の天板の中央には嵌込み溝を形成し、コンベアフレームへの取付け時に第1の天板を幅方向内方に平坦に延設し、第1の天板の内縁には可撓性のノレン及び防塵部材を固定し、ノレンは垂架させて幅方向内方に湾曲させ、その下端部分をキャリア側ベルトに摺接させ、防塵部材はシュートのスカート板の外面に密着されるように構成することもできる。
【0017】
防塵部材及び接続部材にはウレタンフォーム等の合成樹脂フォーム、発泡ゴム等のスポンジを採用することができるが、コンベアベルトの使用状況を考慮すると、耐候性、耐薬品性、耐久性、耐摩耗性に優れたポリエチレン系発泡体からなる軟質スポンジを用いるのが好ましい。
【0018】
また、防塵部材や接続部材の全体を軟質スポンジで構成してもよいが、防塵部材や接続部材に対する振動や衝撃などを考慮すると、軟質スポンジ内に芯材を挿入して構成するようにしてもよい。芯材は弾性を有するものであればどのような材料でもよいが、コストを考慮すると、合成樹脂材料がよい。
【0019】
滑走板はキャリア側ベルトが円滑に摺接できればどのような材料でもよく、例えば高分子量のポリエチレン樹脂を用いることができる。また、ノレンは可撓性を有し、粉塵の飛散を防止できるものであればよく、例えばゴムや軟質の合成樹脂材料を用いることができる。
【0020】
乗継ぎ部においてキャリア側ベルトを凹状に円滑に曲成する上で、その上流側に縦ローラを傾斜して設けるようにするのがよい。即ち、乗継ぎ部の上流側には左右に傾斜ローラを設け、キャリア側ベルトの始端側部分を凹状に曲成するように構成するのがよい。
【0021】
また、コンベアフレームの幅方向中央にはキャリア側ベルトを受ける複数の水平ローラが長手方向の全長にわたって相互に間隔をあけて設けられるのがよい。特に、乗継ぎ部にはシュートからの輸送物を受けた衝撃でキャリア側ベルトが上下に波打つのを回避するための短い間隔で水平ローラを設けるのが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図1ないし図5は本発明に係る密閉型ベルトコンベアの好ましい実施形態を示す。本例の密閉型ベルトコンベアは図1に概略図で示されるような構造を有している。即ち、前後両端のローラR1、R2の間にはコンベアベルトBが無端状に掛け渡され、一方のローラR1又はR2が駆動モータ(図示せず)によって駆動されることによりコンベアベルトBが無端状に走行されるようになっている。
【0023】
キャリア側ベルトBの走行の始端側には乗継ぎ部Aが設けられ、乗継ぎ部AではシュートSからの輸送物をキャリア側ベルトBで受けて下流側に輸送するようになっている。乗継ぎ部Aの始端には粉塵が飛散するのを防止するゴム製又は軟質の合成樹脂製のノレンNが垂架され、ノレンNの下端はキャリア側ベルトBと摺接され又はキャリア側ベルトBに接近されている。キャリア側ベルトBの上方は第1、第2の天板T1、T2によって覆われ、第2の天板T2の終端部分はベルトコンベアのシュートボックスSB内に差し込まれている。
【0024】
次に、本例の詳細な構造を図2ないし図5を用いて説明する。図2ないし図5において、コンベアフレーム10は架台フレーム11、架台フレーム11上に立設された支柱12及びキャリアスタンド13によって構成され、コンベアフレーム10の前後両端には駆動ローラ及び従動ローラ(図示せず)が回転自在に支持されている。
【0025】
コンベアフレーム10には図2に示されるように、キャリア側ベルトB直下の幅方向中央に複数の水平ローラ14が長手方向の全長にわたって相互に所定の間隔をあけて配置され、架台フレーム11に固定された左右の支持台11A、13Aの間に回転自在に支持されている。
【0026】
ベルトコンベアのキャリア側には上流に乗継ぎ部Aが設けられ、乗継ぎ部Aにはシュートの左右のスカート板17が相互に所定の間隔をあけて長手方向に延びて配置されてコンベアフレーム10の支柱12に取付けられている。なお、乗継ぎ部14では上述の水平ローラ14の間隔が乗継ぎ部Aより下流側の水平ローラ14の間隔に比して短く設定され、シュートから落下する輸送物を受けたときの衝撃によってキャリア側ベルトBが波打つのを回避するようになっている。
【0027】
また、乗継ぎ部Aの始端側には左右両側に縦ローラ15が例えば鉛直線に対して45°の角度で設けられ、縦ローラ15はキャリアスタンド13と支持台13Aとの間に回転自在に支持され、縦ローラ15はキャリア側ベルトBを凹状に曲成して乗継ぎ部A側に送るようになっている。
【0028】
乗継ぎ部Aからキャリア側の終端に向けて高分子量ポリエチレン製の滑走板18が傾斜しかつ長手方向のほぼ全長に延びて設けられ、滑走板18は受けブラケット18Aを介してキャリアスタンド13に支持され、凹状のキャリア側ベルトBの両側部分と摺接してキャリア側ベルトBをその凹状のままキャリア側の終端まで送るようになっている。
【0029】
また、滑走板18の下側には縦ローラ15に比して短尺の傾斜ローラ16が設けられ、傾斜ローラ16はキャリアスタンド13と支持台13Aとの間に回転自在に支持され、左右の傾斜ローラ16と水平ローラ14とによってキャリア側ベルトBの移動を案内するようになっている。
【0030】
さらに、左右のキャリアスタンド13の受けブラケット18Aの上端にはコ字状の取付けブラケット13Bが溶接又は取付けねじによって固定され、乗継ぎ部Aでは取付けブラケット13Bには亜鉛メッキ板製の第1の天板20の外端部が嵌め込まれ、取付けねじによって固定され、第1の天板20はスカート板17とキャリアスタンド13との間を覆っており、滑走板18、第1の天板20及びキャリア側ベルトBによってシュートのスカート板17の両側方に閉断面空間M1が構成されている。
【0031】
この第1の天板20には幅方向の中央に嵌込み溝が形成され、嵌込み溝にはシュートのスカート板17が嵌め込まれ、第1の天板20の嵌込み溝の内縁はスカート板17の上端の折り曲げ部17Aに当接されることによって第1の天板20は円弧状に折り曲げられ、これによって第1の天板20と外方に突っ張って外れないようになっている。
【0032】
また、シュートのスカート板17には軟質スポンジ製のキャップ17Cが取付けブラケットによって取付けられ、キャップ17Cはキャリア側ベルトBの両側縁部分に押しつけられている。
【0033】
乗継ぎ部Aより下流側では左右の取付けブラケット13Bに亜鉛メッキ板製の第2の天板25の外端部が嵌め込まれ、取付けねじによって固定され、第2の天板25は円弧状に湾曲されており、第2の天板25はキャリア側ベルトB及び滑走板18の上方を覆っており、滑走板18、第2の天板25及びキャリア側ベルトBによってキャリア側ベルトBの上方に閉断面空間M2が構成されている。
【0034】
乗継ぎ部Aの直下流では第2の天板25の始端部分の下側に第1の天板20の終端部分が例えば50cm程度の長さだけ差し込まれてオーバーラップされている。
【0035】
シュートから輸送物が落下してくると、乗継ぎ部Aにおいてキャリア側ベルトBによって受けられ、キャリア側ベルト1Bによって下流側に向けて搬送される。
【0036】
その際、輸送物に含まれる粉状物が乗継ぎ部A内及びその下流側Dで粉塵となって舞い上がる。乗継ぎ部Aではシュートのスカート板17、第1の天板20及び滑走板18によって閉断面空間M1が構成され、乗継ぎ部Aにおける隙間が実質的に封鎖されているので、粉塵が乗継ぎ部Aから周囲に飛散することはない。
【0037】
また、乗継ぎ部Aの下流側Dではキャリア側ベルトB、第2の天板25及び第2の滑走板19によって閉断面空間M2が構成されているので、乗継ぎ部Aの下流側Dから粉塵が周囲に飛散することはない。
【0038】
さらに、乗継ぎ部Aとその下流側との間の境界Cでは第1、第2の天板20、25が前者を下側にしてオーバーラップされ、キャリア側ベルトBの走行に伴う空気流によって粉塵が乗継ぎ部Aの下流側Dに引っ張られるので、第1、第2の天板20、25の境界部分Cから粉塵が飛散することはない。
【0039】
以上のように、第1、第2の天板20、25をコンベアフレーム10に取付け、乗継ぎ部Aではシュートのスカート板17の両側方に閉断面空間M1を、乗継ぎ部Aの下流側Dでは輸送物を輸送する閉断面空間M2を構成したので、粉塵が周囲に飛散するのを確実に防止でき、しかもコンパクトな構造であり、レイアウトスペースによって設置を制限されることはない。
【0040】
また、キャリア側ベルトBは滑走板18によって凹状に曲成されているので、輸送物がキャリア側ベルトBの中央に安定に搭載され、しかもキャリア側ベルトBには滑走板18によって幅方向内方に押すような緊張が加えられるので、キャリア側ベルトBの蛇行が軽減され抑制される。
【0041】
さらに、乗継ぎ部Aの下流側Dでは傾斜ローラ16が短尺であり、コンベアフレーム10の側方には滑走板18が露出するだけであるので、作業者がベルトコンベアの点検中に手指をローラなどにはさまれて怪我をするおそれを少なくできる。
【0042】
図6ないし図9は第2の実施形態を示す。図において図1ないし図5と同一符号は同一又は相当部分を示す。本例では乗継ぎ部Aの始端側及び終端側の縦ローラの間には左右両側に断面弧状の第1の滑走板18が長手方向に延びて設けられ、第1の滑走板18の上端は支柱12に取付けられ、第1の滑走板18の下端部は支持台12A上の軟質スポンジ等のクッション18Aに載置され、取付けブラケットによって押えられることにより衝撃や振動を吸収し得るようにして取付けられている。
【0043】
この第1の滑走板18は例えば高分子量のポリエチレン樹脂を用いて製作され、始端側の縦ローラ15によって曲成されたキャリア側ベルトBのU字状をそのまま維持して下流側Dに送るようになっている。
【0044】
また、乗継ぎ部Aの下流側Dでは傾斜ローラ16の上方に平坦(断面弧状でもよい)な第2の滑走板19が傾斜してかつ長手方向のほぼ全長に延びて配置され、受けブラケット18Aで受けられてキャリアスタンド13に取付けられており、乗継ぎ部Aを出たキャリア側ベルトBは図8及び図9に示されるように凹状を維持されるようになっている。
【0045】
さらに、乗継ぎ部Aではキャリアスタンド13の上端に狭幅の第1の天板20が内方に延びて固定され、第1の天板20の内端にはノレン21及び防塵部材22が固定され、可撓性のノレン21は例えば高分子量のポリエチレン樹脂を用いて製作され、乗継ぎ部Aの長手方向の全長に延び、その下部は幅方向内方に湾曲されてキャリア側ベルトBに摺接されている。
【0046】
防塵部材22は例えば発泡ポリエチレン樹脂を用いて製作され、シュートのスカート板17に密着されており、こうしてスカート板17の外方に閉断面空間M1が構成されている。
【0047】
他方、乗継ぎ部Aの下流側Dでは第1の実施形態と同様に、左右のキャリアスタンド13の受けブラケット18Aにコ字状の取付けブラケット13Bが固定され、取付けブラケット13Bに第2の天板25の両端部が嵌め込まれて取付けねじによって固定され、第2の天板25は円弧状に湾曲されて外方に突っ張っており、第2の滑走板19、キャリア側ベルトB及び第2の天板25によって閉断面空間M2が構成されている。
【0048】
また、第2の天板25の下側には乗継ぎ部Aの直下流の領域で第1の天板20及びノレン21が入り込み、ノレン21、第1の天板20及び第1の滑走板18と第2の天板25及び第2の滑走板19との間には接続部材26が配置されることにより、ノレン21、第1の天板20及び第1の滑走板18と第2の天板25及び第2の滑走板19との間が接続されている。
【0049】
なお、第1の実施形態ではスカート板17にキャップ17Aを設けたが、閉断面空間M1によって粉塵の飛散が阻止されるので、このキャップ17Aは必ずしも設ける必要はない。また、第2の実施形態では接続部材26を設けたが、キャリア側ベルトBの走行による空気流によって粉塵が下流側に引っ張られ、乗継ぎ部Aと下流側との境界部分から飛散することはないので、接続部材26は必ずしも設ける必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明に係る密閉型ベルトコンベアの好ましい実施形態を示す概略構成図である。
【図2】上記実施形態における乗継ぎ部A及びその直下流側の構造を示す構成図である。
【図3】上記実施形態における乗継ぎ部Aの構造を示す構成図である。
【図4】上記実施形態における乗継ぎ部Aの下流側の構造を示す構成図である。
【図5】上記実施形態における乗継ぎ部Aの水平ローラ14の構造を示す構成図である。
【図6】第2の実施形態における乗継ぎ部Aの上流側の構造を示す構成図である。
【図7】上記実施形態における乗継ぎ部Aの構造を示す構成図である。
【図8】上記実施形態における乗継ぎ部Aと下流側との境界部分の構造を示す構成図である。
【図9】上記実施形態における乗継ぎ部Aの下流側の構造を示す構成図である。
【符号の説明】
【0051】
10 コンベアフレーム
11 架台フレーム
12 支柱
13 キャリアスタンド
14 水平ローラ
15 縦ローラ
16 傾斜ローラ
17 スカート板
18 第1の滑走板
19 第2の滑走板
20 第1の天板
21 ノレン
22 防塵部材
25 第2の天板
A 乗継ぎ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベアベルトを無端状に張設し、キャリア側ベルトの上流側の乗継ぎ部にてシュートから落下する輸送物を受けて下流側に搬送するようにしたベルトコンベアにおいて、
コンベアフレームには左右両側に滑走板が傾斜して取付けられ、キャリア側ベルトは上記両側の滑走板によって上記乗継ぎ部からキャリア側の終端に向けて凹状に曲成され、
上記乗継ぎ部のコンベアフレームには第1の天板が該乗継ぎ部のコンベアフレームと上記シュートのスカート板との間を覆って固定され、上記乗継ぎ部より下流側のコンベアフレームには第2の天板がキャリア側ベルトの上方を覆って固定され、該第2の天板の始端部分の下側には上記第1の天板の終端部分がオーバーラップされており、
上記滑走板、キャリア側ベルト及び第1の天板によりシュートのスカート板の両側方に閉断面空間が構成され、上記滑走板、キャリア側ベルト及び第2の天板によりキャリア側ベルトの上方に輸送物を搬送する閉断面空間が構成されていることを特徴とする密閉型ベルトコンベア。
【請求項2】
上記コンベアフレームにはコ字状の取付けブラケットが固定され、該取付けブラケットには上記第1の天板の外端部及び上記第2の天板の左右の端部が嵌め込まれることにより、上記第1、第2の天板がコンベアフレームに取付けられている請求項1記載の密閉型ベルトコンベア。
【請求項3】
上記第1の天板の中央には嵌込み溝が形成され、上記コンベアフレームへの取付け時に上記第1の天板は弧状に湾曲され、上記嵌込み溝の内縁が上記シュートのスカート板に押しつけられて密着されている請求項1又は2記載の密閉型ベルトコンベア。
【請求項4】
上記第1の天板の中央には嵌込み溝が形成され、上記コンベアフレームへの取付け時に上記第1の天板は内方に平坦に延び、上記第1の天板の内縁には可撓性のノレン及び防塵部材が固定され、上記ノレンは垂架されて幅方向内方に湾曲され、その下端部分がキャリア側ベルトに摺接され、上記防塵部材はシュートのスカート板の外面に密着されている請求項1又は2記載の密閉型ベルトコンベア。
【請求項5】
上記乗継ぎ部の上流側には左右に傾斜ローラが設けられ、キャリア側ベルトの始端側部分を凹状に曲成するようになした請求項1記載の密閉型ベルトコンベア。
【請求項6】
上記コンベアフレームの幅方向中央にはキャリア側ベルトを受ける複数の水平ローラが長手方向の全長にわたって相互に間隔をあけて設けられている請求項1記載の密閉型ベルトコンベア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−176651(P2007−176651A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−377302(P2005−377302)
【出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【出願人】(591038428)株式会社洋行 (5)
【出願人】(000004581)日新製鋼株式会社 (1,178)
【Fターム(参考)】