説明

対象の一つ以上の運動パラメータを得るための計算機、システム、方法およびコンピュータ・プログラム

【課題】前方散乱レーダーを使用して、飛行する対象の距離パラメータまたは速度を含む対象の軌道を決定する。
【解決手段】対象の運動パラメータ26を得るための計算機20であって、計算機20は、少なくとも2つの時間差で一つ以上の運動パラメータ26を得るように構成される。第1の時間差は対象による送受信機ラインの第1の組の通過のタイミングを示し、第2の時間差は対象による送受信機ラインの第2の組の通過のタイミングを示し、送受信機ラインの第2の組は送受信機ラインの第1の組とは異なる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明による実施例は、一般に、レーダーシステムに、または、より詳しくは前方散乱レーダーシステムに関する。いくつかの実施例は、前方散乱レーダーを用いることによる対象の位置決めに関し、特に、前方散乱レーダーにおける対象の軌道および速度の決定のための方法に関する。いくつかの実施例は、対象の一つ以上の運動パラメータを得るための計算機、システム、方法およびコンピュータ・プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
レーダーシステムは、対象の、特に飛行機や船などのような動く対象の距離、速度および方向を決定するために用いられることができる。レーダーシステムは、検出のために電磁波を使用し、従って、レーダーシステムは電磁波を放射する送信機を有し、これらの電磁波を受信する受信機を有する。検出されなければならない対象は、電磁波を反射するか、散乱させるかまたは遮断する。受信機によって受信される電磁波の変化が、対象を検出するために使用されることができる。
【0003】
たとえば、モノスタティック・レーダー、後方散乱バイスタティック・レーダーまたは前方散乱バイスタティック・レーダー(FSR)などのような異なるタイプのレーダーシステムがある。前方散乱(バイスタティック)レーダーは、対象のレーダー断面の増大のため、通常の後方散乱(バイスタティック)レーダーより高い検出能力を提供する。
【0004】
図5は、この例では衛星として示されている送信機10と、地面15に配置された受信機12とを有する前方散乱レーダーの図式的な送受信機セット構成11を示す。送信機10および受信機12の間において、この例では飛行機または航空機14である対象の軌道が、送受信機ライン16と交差する。送受信機ライン16は送信機10から受信機12に放射される見通し線16上の電磁波を示し、前方散乱パス18は飛行機14によって前方散乱した電磁波を示す。以下に、この種の前方散在レーダーの機能を説明する。
【0005】
送信機10は電磁波を放射し、それは送受信機ライン16を通過している対象14によって散乱するかまたは遮断される。受信機12は、見通し線パス16を介して直接電磁波を検出し、更に前方散乱パス18を介して対象14によって散乱された電磁波を検出するように構成される。対象14が基線とも呼ばれる送受信機ライン16を通過するときに、得ることができる唯一の情報、または少なくとも比較的小さい努力によって得ることができる唯一の情報は、送受信機ライン16を通過する正確な時間(回折現象)である。問題は、対象14の位置を決定する軌道13と送受信機ライン16との交点が、見通し線パス16を介して、および、前方散乱パス18を介して検出される電磁波の間の小さい時間遅れにより、送信機10および受信機12を有する送受信機セット構成11を用いて得ることができないということである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前方散乱レーダーの検出能力が後方散乱レーダーと比較して強化される場合であっても、情報の不足、見通し線パス16(LOS)および前方散乱パス18の間の小さい時間遅れおよびドップラー測定の限定された利用可能性により、対象14の位置の決定は困難な作業である。
【0007】
したがって、この発明の目的は、対象の運動パラメータを得るための概念を提供することであり、それは改良されたシステム性能を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による実施例は、対象の一つ以上の運動パラメータを得るための計算機を創出する。計算機は、少なくとも2つの時間差に基づいて一つ以上の運動パラメータを得るように構成され、時間差の第1は対象による送受信機ラインの第1の組の通過のタイミングを示し、時間差の第2は対象による送受信機ラインの第2の組の通過のタイミングを示し、送受信機ラインの第2の組は、送受信機ラインの第1の組とは異なるものである。
【0009】
本発明の主要部は、例えば対象の高度情報などの距離パラメータh、速度パラメータvおよび方向パラメータのような対象の一つ以上の運動パラメータが、複数の時間情報項目に基づいて相応の努力によって得ることができるということである。対象が少なくとも2つの受信機と少なくとも2つの送信機とで規定される周知の送受信機ラインを通り過ぎるとき、時間情報項目は時間内の位置を表す。複数の時間情報項目に基づいて、少なくとも2つの時間差を得ることができるかまたは算出することができ、それぞれの時間差は、対象による送受信機ラインの組の通過の順序または前記通過の正確なタイミングを示す。送受信機ラインの少なくとも2つの異なる組の間の時間差に基づいて、例えば対象による交差した送受信機ラインの組の通過のタイミングまたは順序の使用に基づいて、計算機が一つ以上の未知の運動パラメータを容易に得ることができることが分かっている。
【0010】
本発明による好ましい実施例は計算機を提供し、計算機は、交差点において互いに交わる第2の送受信機ラインおよび第3の送受信機ラインの通過のタイミングまたは順序を示す時間差の一つに基づいて、一つ以上の運動パラメータ、例えば、距離パラメータhまたは高度情報(それは、対象の軌道と送信機または受信機のうちの一つとの間の距離を示す)の可能な値の第1の範囲を得るように構成される。ここで、計算機は、距離パラメータhの可能な値が交差点の周知の距離パラメータh1(それは、また、交差点と送信機および受信機のうちの1つとの間の距離を示す)より大きいか小さいかどうか、または、距離パラメータhが少なくともおよそ交差点の周知の距離パラメータh1に等しいかどうか決定することができる。ここで、距離パラメータhの値の範囲が推定されるかまたは1つの時間差を用いてある条件下で正確に得られることは有利である。本実施例において、対象の軌道と交差点との間の距離が近いほど、距離パラメータhはより正確に推定される。その上にある背景は、2つの送受信機ラインの交差点の距離パラメータh1が公知であり、通常、例えば500km/hおよびマッハ1の間の範囲にある速度の仮定が可能であるということであり、その結果、対象の距離パラメータhまたは距離パラメータhがある適度に小さい範囲が1つの時間差によって推定される。たとえば、極端なケースで、対象が同時に2つの交差する送受信機ラインを通り過ぎる場合、対象の距離パラメータhは交差点の距離パラメータh1と同じであるだろう。ここで、非常に起こりそうにないことであるが、距離パラメータhが正確に1つの時間差を用いて決定されることができることは有利である。それにもかかわらず、時間差が十分に小さい場合、対象14の限られた速度vの仮定のもとに、距離パラメータhが限られた範囲の中にあることが引き出されることができる。
【0011】
本発明の他の好ましい実施例は、更に交差する送受信機ラインを通過するタイミングまたは順序を示す更なる時間差に基づいて距離パラメータhの可能な値の第2の範囲を得るように構成され、重なり合う値の近似値によって距離パラメータhの可能な値の2つ以上の収束した範囲に基づいて距離パラメータhを推定するように構成される計算機を提供する。距離パラメータhの推定は、より多くの交差点があればより正確になり、距離パラメータhの可能な値のより多くの範囲が利用可能となる。ここで、運動パラメータおよび特に距離パラメータhが距離パラメータhの可能な値の別の得られた範囲の共通部分(範囲のカットセットの機能という意味において、または、運動パラメータ26の条件の論理積組合せという意味において)によって決定されることができることは有利であり、送受信機ラインの通過の順序は決定されるが、時間の正確な位置ではない。本実施例において、運動パラメータのうちの速度パラメータvは、運動パラメータと、送受信機ラインおよび決定された距離パラメータhの第2の組の通過のタイミングを示す第2の時間差との間の関係を示す方程式に基づいて決定されることができる。一般的に、(少なくとも、対象の運動に関するいくつかの合理的な仮定がなされる場合、)一つ以上の未知の運動パラメータおよび時間差の間の関係を示す方程式または連立方程式がある。
【0012】
いくつかの実施例において、計算機20は、一つまたは二つの方程式またはより多くの方程式に基づいて運動パラメータを得るように構成される。この場合、第1の方程式は、速度パラメータv、対象の軌道および受信機の間の距離を示す対象の距離パラメータh、および第1の時間差の間の関係を示し、一方で、第2の方程式は、速度パラメータv、対象の距離パラメータhおよび第2の時間差の間の関係を示す。距離hおよび速度vに関する2つの未知の運動パラメータが、第1の時間差および第2の時間差を定める時間間隔の間、および多くの技術的応用において真であるとわかった時間間隔の間に一定であるかおよそ一定であると仮定される場合、距離hおよび速度vに関する2つの未知の運動パラメータは連立方程式を解くことによって得られることがわかった。したがって、計算機は、例えば送信機または受信機の位置および/または送受信機ラインの間の角度などの送受信機ラインに関する幾何学的情報を用いて、方程式の、または、2つ以上の線形独立方程式の解または近似解を決定するように構成される。それで、送受信機ラインの通過の時間以外の情報が一つ以上の運動パラメータを決定するために設けられていない場合であっても、前方散乱レーダーが対象14の運動パラメータ26を決定するために用いられることができることは有利である。
【0013】
更なる実施例が対象の運動パラメータを得るためのシステムを提供し、システムは、送受信機ラインを通過している対象を検出するように構成された少なくとも2つの受信機を含む。さらに、システムは上述のような計算機を含む。システムは、送受信機ラインを通過する対象の検出に基づいて第1および第2の時間差を得るように構成される。システムの受信機は、送信機として使用される衛星から信号を受信するように構成される。システムは地面と衛星が配置される高度との間の飛行機を検出可能にするため、これは有利である。他の効果は、送信機として、例えばGPS衛星(GPS−FSR)ガリレオ衛星または他の衛星のような現在の衛星を使用するという可能性である。
【0014】
改良された検出能力のために、2つの受信機が例えば少なくとも10mまたは少なくとも50mの距離だけ地理的に離されるように、2つの受信機が配置され、その距離は、第1の受信機によって受信される送信機の所定の一つの信号および第2の受信機によって受信される送信機の所定の一つの信号の間の時間差が得られるように十分に大きい。このように、第1の受信機および第2の受信機によって受信される送信機の所定の一つの信号の間の時間差は、例えば、受信機の時間測定分解能の10倍大きい。さらに、送受信機ラインの2つの組の時間差を検出するために、2つの受信機および2つの送信機が、少なくともおよそ、共通の空間平面にあるように、受信機は配置される。
【0015】
本発明による他の実施例は、その軌道が第1の空間平面に、または、第2の空間平面に位置する対象を検出するように構成された計算機を提供する。第1の複数の送信機および受信機の第1のセットが、第1の空間平面を「生成する」かまたは第1の空間平面の範囲内にまたは少なくとも第1の空間平面のおよその範囲内にあり、第2の複数の送信機および受信機の第2のセットが第2の空間平面を生成する。それ故、検出確率を増大するために、複数の送受信機セットを使用することは有利である。
【0016】
本発明による他の実施例は、対象のもう一つの運動パラメータを得るための方法を提供する。方法は、対象による送受信機ラインの第1の組の通過のタイミングを示す第1の時間差を得ること、および送受信機ラインの第2の組の通過のタイミングを示す第2の時間差を得ることを含み、送受信機ラインの第2の組は、送受信機ラインの第1の組とは異なるものである。さらに、方法は、得られた第1のおよび/または第2の時間差に基づいて一つ以上の運動パラメータを得ることを含む。
【0017】
この発明の実施形態は、次において、図面を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、実施例による計算機のブロック図である。
【図2a】図2aは、対象の検出の概念を示すための2つの送受信機ラインを有する送受信機セット構成を示す図解図である。
【図2b】図2bは、実施例による対象の検出の概念を示すための4つの送受信機ラインを有する送受信機セット構成を示す図解図である。
【図2c】図2cは、実施例による運動パラメータを算出するための幾何学的モデルを示す図解図である。
【図2d】図2dは、図2bの送受信機セット構成の図解図および更なる実施例による2つの方程式を用いることにより運動パラメータを算出する主要部を示す2つの簡略幾何学的モデルを示す図である。
【図3】図3は、他の実施例による対象の検出の概念を示すための16の送受信機ラインを有する送受信機セット構成を示す図解図である。
【図4a】図4aは、実施例による受信機セット構成を示す図解図である。
【図4b】図4bは、実施例による受信機セット構成を示す図解図である。
【図4c】図4cは、実施例による受信機セット構成を示す図解図である。
【図5】図5は、前方散乱レーダーの送受信機セット構成を示す図解図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここに開示される教示の異なる実施例は、図1―5を参照して説明されるが、これらの図面の範囲内で、同じ参照番号は同一の機能または類似の機能を有するものに提供され、異なる実施例の中で同じ参照番号によって参照されるものは交換可能であって、その説明は相互に適用することができる。
【0020】
図1の計算機
図1は、第1の時間差δt1に関する入力情報22のための、そして、第2の時間差δt2に関する入力情報24のための入力を有する計算機20のブロック図を示す。計算機20は、運動パラメータ26を提供するための出力を有する。さらに、計算機20は、少なくとも2つの時間差に基づいて一つ以上の運動パラメータ(26)を得るように構成される。たとえば、計算機は、図2cにおいて述べるように、いくつかの実施例において、一つ以上の、更に言えば2つ以上の計算の基礎を示す方程式20a,20bを有するか、または、より正確に言うと、評価するように構成される。以下に、計算機20の機能が説明される。
【0021】
例えば距離パラメータhおよび速度vのような対象14の一つ以上の運動パラメータ26を得るための計算機20は、入力情報22および24によって示される少なくとも2つの時間差δt1およびδt2に基づいて一つ以上の運動パラメータ26を得るように構成される。時間差δt1の第1は、対象14による送受信機ラインの第1の組の通過のタイミング、より正確に言えば、時点T1における第1の送受信機ラインの通過および時点T2における第2の送受信機ラインの通過の順序、および/または前記第1および第2の送受信機ラインの通過の間の時間を示す時間的価値を示す。それ故、時間差δt1は、例えば、T2−T1に等しいかまたは通過の順序を示す。時間差δt2の第2は、対象14による送受信機ラインの第2の組の通過のタイミング、より正確に言えば、時点T3および時点T4における第3および第4の送受信機ラインの通過の順序、および/または前記第3および第4の送受信機ラインの通過の間の時間を示す時間的価値を示す。それ故、時間差δt2は、例えば、T4−T3に等しい。送受信機ラインに関して、送受信機ラインの第2の組が送受信機ラインの第1の組と異なる点に留意する必要がある。この背景は、運動パラメータ26を得ることが少なくとも2つの異なる時間差δt1およびδt2の算出(または決定)および評価に基づくということであり、このように送受信機ラインの2つの異なる組の通過に基づくということである。送受信機ラインの2つの異なる組が少なくとも3つの送受信機ラインによって規定される点に留意する必要がある。したがって、それぞれ、時点T4およびT3のうちの1つは、それぞれ、時点T2およびT1のうちの1つに等しくてもよい。しかしながら、時点T1、T2、T3およびT4は、同様に相互に異なる時点である。時間差δt1およびδt2は、異なる時点、例えばT3−T2によってつくられる。
【0022】
計算機20は、例えば、T3−T2に等しい1つの時間差δt3に基づいて距離パラメータhの可能な値の第1の範囲を推定するように構成される。たとえば、計算機20は、距離パラメータhの可能な値が、後述するように、2つの交差する送受信機ラインによって生成され、または定義される「バーチャル」交差点の距離パラメータh1より大きいか小さいかという情報を得ることができるように構成される。さらに、後述するように、例えば、時間差が適度に小さい場合、距離パラメータhの推定が得られる。対象のおよそ推定された距離パラメータhに基づいて、速度パラメータvは、1つの方程式、例えば方程式20aを用いて得られる。
【0023】
あるいは、計算機20は、例えば、方程式の、または、第1の方程式20aおよび/または第2の方程式20bから成る連立方程式の解を決定することによって運動パラメータ26を得るように構成される。方程式または連立方程式または連立方程式を解くための解法アルゴリズムは、第1および第2の時間間隔T2−T1およびT4−T3の間、そして前記時間間隔が重なっていない場合、例えば時間T2およびT3の間のような時間間隔の間、距離パラメータhおよび速度パラメータvは一定であるか、少なくともおよそ一定であるという仮定に基づく。それぞれの方程式は、例えば、対象14の運動パラメータ26、例えば速度パラメータvおよび距離パラメータh、およびそれぞれの時間差(例えば第1の時間差δt1または第2の時間差δt2)の関係を説明する。この関係および連立方程式20aおよび20bの解は、図2cを参照して説明する。
【0024】
図2の対象を検出する概念の説明
以下に、同じ更なる説明は、図2a−2cを参照して行われる。図2a−2cは、送信機および(パラボラアンテナを有する)受信機を含む前方散乱レーダーを用いることによる対象14または対象14の軌道13の検出の概念を説明する。
【0025】
図2aは、この実施例においては衛星である第1の送信機10および第2の送信機28と、地上に配置された受信機12とを含む送受信機セット構成27を示す。受信機12と組み合わされた送信機10および28は、第2の送信機28と受信機12との間の第1の送受信機ライン30および送信機10と受信機12との間の第2の送受信機ライン16を含む送受信機ラインの第1の組を定める。さらに、図2aは、速度v、距離hで、軌道13に沿った方向に移動または飛行している対象または飛行機14を示す。軌道13は、この実施形態では、地面15に平行、または、少なくともおよそ平行であり、この実施例では、送受信機ライン30および16と2つの点29および31で交差する。第1の送受信機ライン30の交差29は時点T1において発生し、第2の送受信機ライン16の交差31は時点T2において発生する。対象14の軌道および受信機12または送信機10および28の間の距離は、それぞれ、距離パラメータhによって記載されている。移動する飛行機を検出するためのレーダー方式の場合、対象14が地面15と平行であるとき、距離パラメータhは対象14を構成する飛行機14の高度情報に対応する。以下に、実施例の機能が説明される。
【0026】
対象14は、時点T1において送受信機ライン30を通過し、時点T2において送受信機ライン16を通過する。送受信機ライン30および16の通過の間、送信機28および10から放射された電磁波は、それぞれ、対象14によって遮断されるか散乱され、その結果、受信機12は時点T1およびT2を検出することができる。受信機12は、対象14が第1の送受信機ライン30から第2の送受信機ライン16まで行く(または移動する)のにかかった時間または少なくとも通過の順序を示すT2およびT1の間の時間差δt1を算出する(または、決定する)。あるいは、時間差δt1の計算は、第1の入力情報22として時間差δt1または時間T2およびT1の2つの位置を使用する計算機20(図示せず)によって実行される。
【0027】
等速度パラメータvおよび等距離パラメータh(地球表面と平行)を仮定しても、運動パラメータ26は一時的に計算機20によってまだ1つの時間差δt1に基づいて決定されることができないことが分かった。これは、いかなるδt1測定も対象の高度(h)および速度(V)の無限の組合せで実行されることができるという事実によるものである。たとえば、対象14が低速度vおよび低高度(小さい距離パラメータh)で2つの送受信ライン30および16を通過する第1の場合と、対象14が高速度vおよび高高度(大きい距離パラメータh)で2つの送受信機ライン30および16を通過する第2の場合とで、時間差δt1は等しい。この結果、送受信機ライン30および16の一つの組を使用して、計算機20は、例えば距離パラメータhなどの他の運動パラメータ26の関数として、例えば速度vなどの1つの運動パラメータ26を得ることができるが、それは、多くのアプリケーションで充分ではない。
【0028】
送受信機ラインの一つの組を有するこの種の送受信機セット構成は、2つの送信機および1つの受信機によって、あるいは、1つの送信機および2つの受信機によって定義されることができる。
【0029】
図2bは送信機および受信機の送受信機セット構成39の図解図を示し、それは図2aに示される送受信機セット構成37に類似しているが、さらに、受信機12から典型的には10mまたは50m以上地理的に離れた第2の受信機38を含む。第1の受信機12によって受信される送信機28および10の所定の一つの信号および第2の受信機38によって受信される送信機28および10の所定の一つの信号の間の時間差が得られるように、受信機12および38の間の距離は十分に大きく設定される。このように、第1の受信機12および第2の受信機38によって受信される送信機28および10の所定の一つの信号の間の時間差は、例えば、受信機12および38の時間測定結果の10倍大きい。2つの受信機12および38は、例えば、地面15に設置されることができる。第2の受信機38があることにより、送受信機ラインの第2の組が定められる。送受信機ラインの第2の組は、送信機10と受信機38との間に第4の送受信機ライン40を有し、送信機28と受信機38との間に第3の送受信機ライン42を有する。第3の送受信機ライン42は、2つの受信機12と38との間の軸、または受信機12および38の一方までの距離h1を有する交差点44で第2の送受信機ライン16と交差する。距離パラメータh1および交差点44の位置は、送信機10、28および受信機12、38によって規定される。対象14の軌道13は、29、31、33および35でマークされる位置で、4つの送受信機ライン30、42、16および40と交差し、位置29、31、33および35は、時間T1、T2、T3およびT4において対象14によって通過される。
【0030】
この送受信機セット構成39において、対象14の運動パラメータ26を得るシステムは、2つの受信機12および38と計算機20(図示せず)とを含む。2つの受信機12、38および送信機10、28は、第2の送信機28、第1の送信機10と第2の送信機28と第1の受信機12とで規定される空間平面にある対象14の軌道13における対象の位置、および受信機12および38のうちの1つの間の角度が、ほぼ180°または170°と190°との間の範囲または178°と182°との間の範囲にあるような対象14の軌道13が位置する許容範囲内の共通の空間平面に配置される。対象14が(送受信機ラインに近い)特定の距離において送受信機ライン30、42、16および40を通過するときに対象14の発見が行われるので、同じ空間平面に受信機12、38および送信機10、28を有することの制限はそれほど拘束的でない。換言すれば、対象14が送受信機ライン30、16、42および40の周囲の検出領域に入ったときに受信機12または38が検出する検出領域の拡張は、それぞれ、対象14のサイズ、対象14の軌道13の距離h、および送信機28および10の波長または周波数に依存する。たとえば、対象14が12kmの高度hで飛んでいる飛行機であり、送信機10が高度26000kmにある衛星であるという仮定で、検出領域はほぼ2kmの直径を有する。
【0031】
送受信機セット構成39の構造が説明された後、その機能、特に2つの時間差δt1およびδt2に基づく運動パラメータ26の決定は後述する。
【0032】
対象14が時点T1で、そして時点T2で送受信機ライン30および16の第1の組を通過するように、そして、対象14が時点T3で、そして時点T4で送受信機ライン42および40の第2の組を通過するように、距離パラメータh、速度vおよび方向によって定義される対象14の軌道13が配置される。送受信機ラインの2つの組を有するこの送受信機セット構成39のため、そして、4つの時点T1、T2、T3およびT4(送受信機ライン42、40、30および16の通過のタイミング)があるという事実のため、図1に示されているように、計算機20は2つの時間差δt1(T2−T1に等しい)およびδt2(T4−T3に等しい)に基づいて運動パラメータ26を得ることができる。送受信機ラインを通過するタイミングが、一方では、通過の順序として、他方では、送受信機ラインの2つの通過の間の時間として理解される点に留意する必要がある。
【0033】
たとえば、システムまたは計算機20は、例えば(情報入力20を介して)第1および第2の送受信機ライン30および16のような送受信機ラインの第1の組の通過の間の第1の時間差δt1、および例えば(情報入力22を介して)ライン42および40のような送受信機ラインの第2の組の通過の間の第2の時間差δt2を得る。送受信機ラインの2つの異なる組は、3つの送受信機ラインによって定義されることもでき、その意味で、例えば、第1の組は第1および第2の送受信機ライン30および16によって規定され、第2の組は第1および第3の送受信機ライン30および42で規定される。あるいは、組は、送受信機ラインの他の組合せ、例えば第2および第3の送受信機ライン16および42、または更なる受信機および/または更なる送信機で規定される更なる送受信機ラインを用いて規定されてもよい。
【0034】
受信機12および38によって検出される送受信機ラインの遮断または通過の間の十分に大きい時間差を得るために、受信機12および38は、受信機12および38によって検出される電磁波の波長の10倍、あるいは好ましくはもっと大きい距離だけ離される。計算機20は、例えばライン(例えば、図2c参照)の間に含まれた角度α1、β1、受信機12および38の位置、送信機10および28の位置および/または空間仮想交差点と呼ばれる交差点44の距離パラメータh1などの送受信機ライン30、42、16および40に関する幾何学的情報を使用する。2つの時間差δt1およびδt2の関係および送受信機ライン30、16、42および40の配置は、図2cを参照して詳しく説明する。
【0035】
以下に、T3およびT2の間の1つの時間差δt3に基づく距離パラメータhの推定の実施例が説明される。
【0036】
互いに交差する送受信機ラインの組42および16を含む上述の送受信機セット構成39は、距離パラメータhの推定、または、距離パラメータhの値の範囲の推定を可能にする。以下において、距離パラメータhの値の範囲の3つの異なるケースが説明される。
【0037】
対象14が同時に送受信機ライン42および16を通り過ぎる場合、すなわちT2=T3である場合、対象14の距離パラメータhが交差点44の距離パラメータh1と同じであると結論されることができる。周知であるか決定された距離パラメータhについては、図2cで説明したように、距離パラメータhおよび速度パラメータvが一定であるという仮定を使用して、速度パラメータvは、時点T1および/またはT2および例えば方程式20aのような1つの方程式を用いて決定されることができる。しかしながら、同時に2つの交差する送受信機ライン42および16を通過することは、ありそうもないケースである。通常、時点T2は、時点T3とは異なる。それにもかかわらず、その場合、計算機20は(周知の方向を有するかまたは2つ以上の送受信機ライン通過に基づいて定められる方向を有する)対象14の軌道13が、第2の送受信機ライン16および第3の送受信機ライン42の通過の順序を示す時間差δt3に基づく交差点44の上または下にあるかどうか決定することが可能である。時点T2が時点T3より後である場合、または時間差T3−T2>0であることがわかった場合、対象14の軌道13は送信機10および28により近く、例えば、対象14の軌道13が交差点44の上にあれば、換言すれば、距離パラメータhの可能な値の第1の範囲が交差点44の距離パラメータh1より大きければ本当である。時点T2が時点T3より前である場合、または時間差T3−T2<0であることがわかった場合、対象14の軌道13は受信機12および38により近く、例えば、対象14の軌道13が交差点44の下にあれば、換言すれば、距離パラメータhの可能な値の第1の範囲が交差点44の距離パラメータh1より小さければ本当である。
【0038】
複数の交差点44を有する送受信機セット構成を用いて、図3で述べるように、対象14の距離パラメータhは異なる交差点から導かれる距離パラメータhの可能な値の範囲に重なることによってより正確に推定されることができる。
【0039】
さらに、距離パラメータhが概略的に交差点44の距離パラメータh1に対応するとき、距離パラメータhは、例えばT2−T3のような単一の時間差δt3に基づいて推定される。対象14の距離パラメータhが交差点44の距離パラメータh1に近い場合、その上にある背景は第1および第2の通過の間の時間差δt3が非常に小さいということである。この結果として、得られた距離パラメータhは、現実の飛行機の速度が500km/hおよびマッハ1の間、または、300km/hおよびマッハ3の間の範囲に概してあるという仮定の下で、速度パラメータvからほとんど独立している。したがって、そのδt3が所定の閾値以下にあることが分かる場合、距離パラメータhが距離パラメータh1におよそ等しいか、または、充分に狭い間隔の中にあると結論されることができる。
【0040】
図2cは、図2bに示される送受信機セット構成39の幾何学モデルを示す。送受信機ライン30および16の第1の組は、軸43に対して夾角α1および軸外角α2を有する。送受信機ライン30および16の第1の組は、交点29および31において軌道13と交差し、位置29および31を、それぞれ、時間T1およびT2で対象14が通過する。交点29および31の間の空間距離はx1と呼ばれる。送受信機ライン42および40の第2の組は、夾角β2および軸外角β2を有する。軌道13は、交点33および35(時点T3およびT4で、対象14によって通過される)において送受信機ライン42および40の第2の組と交差する。2つの交点33および35の間の空間距離はx2と呼ばれる。
【0041】
対象14の一つ以上の運動パラメータ26を得るために計算機20で用いられる方程式20aおよび20bは、送受信機ライン30、16、42および40の2つの組の幾何学的なパラメータに依存している。距離x1は、一方では、角度α1およびα2の関数および距離パラメータhの関数であり、他方では、対象14の速度vおよび時間差δt1(=T2−T1)の関数であって、対象14の軌道13の方向が公知であるかまたは少なくともおよそ公知で、距離パラメータhおよび速度vは一定であると考えられ、それが大部分の現実のシナリオにおいて真であることがわかった。この2つの関係は、例えば、(公知のδt1および幾何学パラメータを有する)2つの未知の速度vおよび距離パラメータhを有する第1の方程式20aという結果となる。同様に、送受信機ライン42および40の第2の組の配置は、距離パラメータh、速度パラメータvおよび第2の時間差δt2(δt2および幾何学パラメータは公知である)の関係を示す第2の方程式20bによって記載されることができる。未知の運動パラメータ26、速度vおよび距離パラメータhを得るために、計算機は、第1の方程式20aおよび第2の方程式20bを含む(または成り立っている)連立方程式を決定しておよび/または解析するように構成される。運動パラメータ26、速度vおよび距離パラメータhの唯一の解を得るために、送受信機ラインの2つの組は計算機20またはシステムによって選択され、または、周知の入力値として、第1の時間差δt1を有する送受信機ラインの第1の組16および30の関係を示す第1の方程式20a、および周知の入力値として、第2の時間差δt2を有する送受信機ラインの第2の組40および42の関係を示す第2の方程式20bが、線形独立であるように予定され、この結果、距離パラメータx1の、そして、距離パラメータx2の方程式は、線形独立である。
【0042】
例えば距離パラメータhの推定により距離パラメータhが公知である場合、上述の通りに、1つの方程式の解は速度パラメータvを決定するのに充分である。
【0043】
図2dを参照して、4つの交差時間のうちのちょうど3つを用いた距離パラメータhおよび速度パラメータvの決定について説明する。図2dは、この構成39の2つの簡略幾何学モデルと組み合わされる図2bと同じシナリオを示す。第1の簡略幾何学モデル39aは、時間差ΔT12を決定するための幾何学的な配列を示し、そして、第2の簡略幾何学モデル39bは、時間差ΔT13を決定するための幾何学的な配列を示す。
【0044】
シナリオ39に幾何学的な規則を適用して、対象の位置(距離パラメータh)および速度パラメータvを解析するための必要な2つの独立の方程式が得られる。T1、T2およびT3が測定(検出)される場合、hおよびVは次の連立方程式によって規定される。

【0045】
これらの方程式において、時間差は、ΔT12=T2−T1およびΔT13=T3−T1として定義され、衛星の仰角を示し、DABは受信機12および38の間の距離を示す。これらの方程式の獲得は、第1および第2の簡略幾何学モデル39aおよび39bから抽出される幾何学的な多角形に由来する。
【0046】
提示された位置方法は実行するのが非常に容易であるようであるが、考慮されなければならない若干の態様がある。両受信機12および38からの測定は、それらの結果が計算機20(中央装置)において処理されることができるように、好ましくは同期しなければならない。時間同期は送信機28および10(GPS衛星)から得られるUTC時間基準を用いて得ることができ、計算機20は例えば受信機のうちの1つに、または、分離された場所に設置されることができる。
【0047】

【0048】
図3の対象を検出する概念の説明
図3は図2bで示す送受信機セット構成45の他の実施例を示すが、2つの追加の受信機50および52および2つの追加の送信機46および48を更に含む。2つの追加の送信機46および48および2つの追加の受信機50および52により、12の追加の送受信機ラインが定められる。この結果、およそ少なくとも共通の空間平面にある全体の16の送受信機ラインは、36の交差点を定め、各交差点についてそれぞれの距離パラメータh1は公知である。
【0049】
図3の実施例において、計算機20は、連立方程式を解くことなく距離パラメータhを決定するように構成されることができる。たとえば、計算機20は、距離パラメータhのための複数の重なり合う範囲を決定して、高価値を得るために範囲を横切るように構成される。したがって、計算機20は、更なる受信機50および/または52からの更なる情報を使用するように構成される。計算機20は、図2bを参照して述べられたように決定される距離パラメータhの第1の範囲に加えて、図2bを参照して述べられたように決定される、更に交差する送受信機ラインの通過のタイミングまたは順序を示し、距離パラメータhの近似または収束する可能な値によって距離パラメータhの可能な値の重なり合う第1および第2の範囲に基づいて距離パラメータhを推定するように構成される更なる時間差δtに基づく距離パラメータhの可能な値の第2の範囲を得るように構成される。交差点の数が多いほど、正確に対象14の運動パラメータ26を得る可能性が高い。複数の送信機および受信機を有するセット構成45を有するシステムによって検出される運動パラメータ26に関するいくつかの情報は不要な情報かもしれないが、距離パラメータhのための多くの重なり合う範囲を使用するかまたは検出することによって距離パラメータhを得ることを可能にする。対象がそれぞれの交差点より受信機12、38、50および52に近いかそれぞれの交差点より送信機28、10、46および48に近い場合、交差点ごとに、計算機20は検出することが可能である。この検出および通過する交差点の周知の距離パラメータh1のため、距離パラメータhの可能な値の範囲は、各交差点の通過に対して得られることができる。距離パラメータhの真の値は、距離パラメータhの可能な値のための多数の重なり合う範囲の交差によって測定されることができ、それは距離パラメータhの真の値に収束する。
【0050】
たとえば、対象14の距離パラメータhの可能な値の第1の範囲は、第1の交差点44に対して決定され、発見に応答して、第1の範囲の距離パラメータhの可能な値が第1の交差点44の距離パラメータh1より小さい送受信機ライン42の前に送受信機ライン16が通過されることを決定することができ、距離パラメータhの可能な値の第2の範囲は、第2の交差点に対して決定され、計算機20は、発見に応答して、第2の範囲の距離パラメータhの可能な値が第2の交差点44の距離パラメータh1より大きい送受信機ライン1の前に送受信機ライン42が通過されると決定することができる。第1の交差点の距離パラメータh1が第2の交差点の距離パラメータh1より大きい場合、計算機20は、対象14の距離パラメータhが第1の交差点44の距離パラメータh1および第2の交差点の距離パラメータh1の間に位置すると結論することができる。したがって、第1の交差点44の距離パラメータh1に等しい最大距離パラメータhを有し、第2の交差点の距離パラメータh1に等しい最小距離パラメータhを有する距離パラメータhの可能な値の新しい限られた範囲が定められ、新規な規定された限られた範囲は、第1または第2の範囲に比べてより狭い。
【0051】
換言すれば、距離パラメータh(距離パラメータhの可能な値または値の範囲)に関する多数の情報を考慮して、距離パラメータhの値は、少なくとも特定の許容範囲内でその真の値まで収束する。
【0052】
検出されたか決定された距離パラメータhに基づいて、速度パラメータvは、上述のように、2つの送受信機ライン、例えば2つの交差する送受信機ライン42および16、および時間差δt3の幾何学的なパラメータの関係を示す1つの方程式を用いて容易に得ることができる。したがって、多数の交差点44その他は、検出能力を向上させる。同じ空間平面における、またはおよそ同じ空間平面におけるNt個の送信機のセットおよびNr個の受信機のセットの交差点44の数は以下の通りに定められる。

【0053】
送受信機セット構成45の示された実施例において、送信機が衛星として示され、受信機が地面15にある衛星受信機として示されているが、本発明は、すべての送信機および受信機の組合せ、例えば、地面15に平行な近地上レーダシステムの送受信機セット構成(対象14は地面に垂直ではない)などに関連することに留意すべきである。この種の送受信機セット構成において、距離パラメータhは、軌道13と地面15との間の距離、すなわち高度を参照しないが、軌道13と、例えば、送信機10、28または受信機12、38または軸43のような軸との間の距離を参照する。
【0054】

【0055】
したがって、基線の数は、受信機の数または送信機の数のいずれかまたは両方の数を増加させることによって増加させることができる。前述したように、送信機の数は、新規な来たるべきGNSSシステムのため目立って増加すると思われる。したがって、GNSS−FSRの実現のための受信機の必要な数は低く維持され、そうでなければ、全体のレーダー方式をより高価にするものと思われる。
【0056】
以下に、図4aおよび4cは、実施例に従って、対象14の運動パラメータ26を得るシステムの範囲を示す。ここで、2つの可能な受信機セット構成が説明される。
【0057】
図4の受信機セット構成の説明
レーダー範囲は、受信機のセットで生成することができる空間平面の数に依存する。図4aは、軸58に沿って配置される3つの受信機12、38および50の受信機セット構成54の平面図を示し、図4bは受信機セット構成54の側面図を示す。2つの線62および64は送信機の可能な位置を示し、線62は軸58と共に第1の空間平面63を生成し、線64は軸58と共に第2の空間平面65を生成する。線62および64は、必ずしも軸58と平行している必要はない点に留意すべきである。さらに、送信機および受信機12、38および50は、それぞれ、線62および64および軸58に沿って配列される必要はない。送信機および受信機12、38および50は、空間平面63または空間平面65の範囲内の異なる位置に配置されることができる。本実施形態において、軸58および空間平面63および65は、東西の方向性を有する。
【0058】
第1の送受信機セットは、受信機12、38および50、および(第1の空間平面63の範囲内で)線62上に配置される少なくとも2つの送信機のセットを含み、その軌道13が第1の空間平面63の範囲内に位置し、好ましくは、または、少なくともおよそ一定の距離パラメータhを有する対象14を検出するように構成されている。第2の送受信機セットは、受信機および(第2の空間平面65の範囲内で)線64上に配置される複数の送信機のセットを含み、このセットは、第1の送受信機セットの送信機からの信号を受信するために使用されるのと同じ受信機12、38および50を使用する。第2の送受信機セットは、その軌道13が第2の空間平面65の範囲内にあって、好ましくは、または、少なくともおよそ一定の距離パラメータhを有する対象14の検出を可能にする。しかしながら、いくつかの実施例において、連立方程式の数値的な調整を改善することができるため、一つ以上の送信機は軸58から異なる距離で配置されることができる。
【0059】
受信機セット構成54は対象(例えば、対象14)の検出を可能にし、その軌道(例えば、軌道13)は東西の方向性を有し、受信機および送信機のセットの共通の空間平面(例えば、空間平面63および65)に配置され、見通し線によって定義される検出範囲、例えば、本実施例においては、軸58の周囲の最大限180°の角度範囲に達する地面15で限定される検出範囲によって制限される検出範囲の中に配置される。つまり、例えば、このような受信機セット構成54が地球の反対側にあるとき、対象14は受信機セット構成54によって検出されることができない。十分な送信機が利用できる(GNSS衛星の数の増加に基づく仮定)場合、送信機および受信機12、38および50によって定義され、その軌道13が空間平面、例えば63および65に配置されている各対象14は、東西の方向性を有する検出方向に沿って検出されることができる。換言すれば、受信機セット構成54は、受信機セット構成54の見通し線上で、西から東あるいは東から西に飛んでいる対象の全ての軌道をカバーすることができる。
【0060】
対照的に、図4cは正方形に配置される4つの受信機12、38、50および52の受信機セット構成56の平面図を示し、それは軸66、68、70および72に沿った、または並列な4つの検出方向を可能にし、第1の軸66は、受信機12および受信機38によって、例えば東西方向に規定され、第2の軸68は、受信機12および受信機50によって、例えば南北方向に規定され、第3の軸70は、受信機12および受信機52によって、例えば北西−南東方向によって規定され、第4の軸72は、受信機50および38によって、例えば北東−南西方向に規定される。
【0061】
十分な送信機が利用可能である場合、その軌道13が受信機12、38、50または52のうちの2つおよび少なくとも2つの送信機によって定義される空間平面に配置される各対象14は、4つの検出方向(南北方向、東西方向、北東−南西方向、北西−南東方向)のうちの1つに沿って検出されることができる。換言すれば、システムは、少なくとも2つの直線上の受信機のセットで生成することができる理論的に無限の数の空間平面において限定されるすべての軌道をカバーする。
【0062】
上述のように、システムの範囲は、受信機の数の増加によってだけでなく、送信機の数の増加によって、またはその両方によっても増加することができる。したがって、数量的に存在する、例えば衛星などのような送信機を使用することは有利である。使用される衛星は、全地球的航海衛星方式(GNSS)の一部であってもよく、多くの送信機は空において同時に見つかる。GPSだけについて言えば、8〜10の衛星は、常に利用できる。さらに、例えば、GLONASS(ロシア)、来たるべきGalileo(ヨーロッパ)およびCompassシステム(中国)、多くの他の送信機は、(特に近い将来において)利用可能である。さらに、この種のシステムは、全地球的航海衛星方式の衛星に限られていない。他の人工衛星も、送信機として用いられることができる。したがって、それほど多くの送信機で、多数の交差点44が、少ない数の受信機で成し遂げられる。
【0063】
送信機として非地球同期衛星を使用する場合には、共通の空間平面に配置された送受信機セットに関する状況が一時的に応じられることができる点に留意する必要がある。実施例によれば、対象14の軌道13が、少なくともおよそ、一時的に2つの受信機および少なくとも2つの送信機によって定義される共通の空間平面にある場合、対象14の運動パラメータ26は得られることができる。このように、送信機および受信機の幾何学的配置に関する状況がまた、一時的に保管されるだけである実施例は、本発明の範囲内の状態にある。いくつかの実施例では、計算機は、上述の幾何学的な条件を満たすこの種の送受信機の組を選択的に使用するように構成される。
【0064】
あるいは、受信機は、例えばテレビジョン放送または移動体通信基地局などの他の送信機から信号を受信するように構成されることができる。
【0065】
若干の態様が装置の文脈に記載されているが、これらの態様も一つ以上の運動パラメータ26を得るための対応する方法の説明を示すことは明らかであり、ブロックまたは装置は、方法ステップまたは方法ステップの特徴に対応する。同様に、方法ステップの文脈に記載されている態様も、対応する装置の対応するブロックまたは項目または特徴の説明を表す。いくつかのまたは全ての方法ステップは、例えば、マイクロプロセッサ、プログラム可能なコンピュータまたは電子回路などのハードウェア装置によって(または使用して)実行される。いくつかの実施例では、最も重要な方法ステップのどれか一つまたはそれ以上は、この種の装置によって実行されることができる。
【0066】
特定の実現要求に応じて、本発明の実施例は、ハードウェアにおいて、または、ソフトウェアにおいて実施されることができる。実現はその上に格納される電子的に読み込み可能な制御信号を有する、例えばフレキシブルディスク、DVD、ブルーレイ、CD、ROM、PROM、EPROM、EEPROMまたはフラッシュメモリーなどのデジタル記憶媒体を使用して実行されることができ、それぞれの方法が実行されるように、それはプログラム可能なコンピュータシステムと協同する(または協同することができる)。したがって、デジタル記憶媒体はコンピュータ可読である。
【0067】
本発明による若干の実施例は、電子的に読み込み可能な制御信号を有するデータキャリアを含み、それは、本願明細書において記載されている方法のうちの1つが実行されるように、プログラム可能なコンピュータシステムと協同することができる。
【0068】
通常、本発明の実施例はプログラムコードを有するコンピュータ・プログラム製品として実施されることができ、コンピュータ・プログラム製品がコンピュータ上で動作するときに、プログラムコードが方法のうちの1つを実行するために実施されている。プログラムコードは、例えば、機械可読キャリアに格納されることができる。
【0069】
他の実施例は、ここに記載されていて、機械可読キャリアに格納される方法のうちの1つを実行するためのコンピュータ・プログラムを含む。
【0070】
換言すれば、発明の方法の実施例は、したがって、コンピュータ・プログラムがコンピュータ上で動作するとき、ここに記載されている方法のうちの1つを実行するためのプログラムコードを有するコンピュータ・プログラムである。
【0071】
発明の方法の更なる実施例は、したがって、その上に記録されて、ここに記載されている方法のうちの1つを実行するためのコンピュータ・プログラムを含むデータキャリア(またはデジタル記憶媒体またはコンピュータ可読媒体)である。データキャリア、デジタル記憶媒体または記録媒体は、典型的には有形および/または非移行性のものである。
【0072】
発明の方法の更なる実施例は、したがって、ここに記載されている方法のうちの1つを実行するためのコンピュータ・プログラムを示すデータストリームまたは信号のシーケンスである。データストリームまたは信号のシーケンスは、例えばインターネットなどのデータ通信接続を介して転送されるように構成されることができる。
【0073】
更なる実施例は、例えば、コンピュータまたはプログラム可能論理回路またはGPS―L1フロントエンドまたは監視コンピュータと組み合わされたリアルタイム・デジタル信号処理FPGAプラットホームなどの処理手段を含み、ここに記載されている方法の1つを実行するように構成され、または実行するのに適している。
【0074】
更なる実施例は、ここに記載されている方法のうちの1つを実行するためのコンピュータ・プログラムをインストールしたコンピュータを含む。
【0075】
本発明による更なる実施例は、ここに記載されている方法のうちの1つを実行するためのコンピュータ・プログラムを(例えば、電子的に、または、光学的に)受信機に転送するように構成される装置またはシステムを含む。受信機は、例えば、コンピュータ、モバイル機器、記憶装置等であってもよい。装置またはシステムは、例えば、コンピュータ・プログラムを受信機へ転送するためのファイルサーバを含む。
【0076】
いくつかの実施例では、プログラム可能論理回路(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ)は、ここに記載されている方法のいくつかのまたは全ての機能性を実行するために用いることができる。いくつかの実施例において、フィールドプログラマブルゲートアレイは、ここに記載されている方法のうちの1つを実行するために、マイクロプロセッサと協同することができる。通常、方法は、好ましくは、任意のハードウェア装置によって実行される。
【0077】
上述の実施例は、本発明の原理のために、単に図示するものである。配置の修正変更およびここに記載されている詳細は、他の当業者にとって明らかであるものと理解される。したがって、意図するところは、次にくる特許クレームの範囲だけによって制限され、ここに記述および実施例の説明として示される具体的な詳細によって制限されないことである。
【0078】
要約すれば、本発明は、前方散乱レーダーを使用して、飛行する対象14の距離パラメータhまたは速度vを含む対象14の軌道13を決定するための計算機20または方法に関する。この方法は、いくらかの受信機(例えば、受信機10および28)および送信機(例えば、送信機12および38)を使用することに基づき、それは、送信機(例えば、衛星、送信機12、38等)および受信機(例えば受信機10、28等)によって定義される基線(送受信機ライン、例えば42、40、16および30)を有する空間仮想交差点(例えば交差点44)を生成するためには、多ければ多いほどよい。移動対象14がそれらの交差点の上または下を飛行するかどうかについて定めることが可能である。それらがたくさんあることによって、対象14の高度(距離パラメータh)は、推定されることができる。その後、高度(距離パラメータh)および速度vが一定のままであることを仮定することによって、速度vは容易に得ることができる。
【符号の説明】
【0079】
10 送信機
12 受信機
13 軌道
14 対象
16 送受信機ライン
20 計算機
26 運動パラメータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象(14)の一つ以上の運動パラメータ(26)を得るための計算機(20)であって、
前記計算機(20)は、第1および第2の範囲の共通部分を用いて、距離パラメータhの可能な値の第1および第2の範囲の重なりに基づいて一つ以上の運動パラメータ(26)のうちの距離パラメータhを推定するように構成され、
第1の範囲は第1の時間差に基づいて得られ、第2の範囲は第2の時間差に基づいて得られ、
前記第1の時間差が対象(14)による送受信機ラインの第1の組の通過の順序を示し、送受信機ラインの第1の組は、交差点(44)において互いに交差する2つの送受信機ライン(16;42)を含み、
前記第2の時間差が対象(14)による送受信機ラインの第2の組の通過の順序を示し、送受信機ラインの第2の組は、送受信機ラインの第1の組とは異なるものであって、互いに交差する2つの送受信機ラインを含み、
前記距離パラメータhは、運動パラメータ(26)のうちの1つであって、対象(14)の軌道(13)と、送受信機ライン(30、16、42、40)の2つの組を定める送信機(28、10、46、48)または受信機(12、38,50、52)のうちの1つとの間の距離を示す、計算機(20)。
【請求項2】
対象(14)の一つ以上の運動パラメータ(26)を得るための計算機(20)であって、
前記計算機(20)は、少なくとも2つの時間差に基づいて一つ以上の運動パラメータ(26)を得るように構成され、
時間差の第1は、対象(14)による送受信機ラインの第1の組の通過のタイミングを示し、
時間差の第2は、対象(14)による送受信機ラインの第2の組の通過のタイミングを示し、送受信機ラインの第2の組は送受信機ラインの第1の組とは異なる、計算機(20)。
【請求項3】
送受信機ライン(30、16、42、40)の2つの組は、2つの受信機(10、28)および2つの送信機(12、38)によって定義される、請求項2に記載の計算機(20)。
【請求項4】
前記計算機(20)は、一つ以上の運動パラメータ(26)のうちの距離パラメータhの可能な値の第1の範囲を得るように構成され、
前記距離パラメータhは、第2の送受信機ライン(16)の通過および第3の送受信機ライン(42)の通過の順序を示す時間差の一つに基づいて、前記対象(14)の軌道(13)と、送信機(28、10)または受信機(12、38)のうちの1つとの間の距離を示し、
第2および第3の送受信機ライン(42、16)は交差点(44)において互いに交差する、請求項2または請求項3に記載の計算機(20)。
【請求項5】
前記計算機(20)は、第2の送受信機ライン(16)の通過および第3の送受信機ライン(42)通過の順序に基づいて、
交差点(44)の距離パラメータh1が、交差点(44)と送信機(28、10)または受信機(12、38)の1つとの間の距離を示すとき、距離パラメータhの可能な値が交差点(44)の距離パラメータh1より大きいか小さいか、または、
距離パラメータhが交差点(44)の距離パラメータh1(44)に等しいかどうかを示す情報を得るように構成される、請求項4に記載の計算機(20)。
【請求項6】
前記計算機(20)が更なる交差する送受信機ラインの通過のタイミングを示す更なる時間差に基づいて距離パラメータhの可能な値の第2の範囲を得るように構成され、
前記計算機(20)は、第1および第2の範囲の共通部分を用いて距離パラメータhの可能な値の第1および第2の範囲に基づいて距離パラメータhを推定するように構成される、請求項4または請求項5に記載の計算機(20)。
【請求項7】
前記計算機(20)は、送受信機ライン(30、42、16、40)に関する幾何学的な情報を用いて一つ以上の運動パラメータ(26)を得るように構成される、請求項2ないし請求項6のいずれかに記載の計算機(20)。
【請求項8】
前記計算機(20)は、対象(14)の軌道(13)と送信機(28、10)または受信機(12、38)のうちの1つとの間の距離を示す距離パラメータh、対象(14)の速度を示す速度パラメータv、および第1の時間差の間の関係を示す第1の方程式(20a)に基づいて、および/または対象(14)の軌道(13)と送信機(28、10)の一つまたは受信機(12、38)の一つとの間の距離を示す距離パラメータh、対象の速度を示す速度パラメータv、および第2の時間差の間の関係を示す第2の方程式(20b)に基づいて、運動パラメータ(26)を得るように構成される、請求項2ないし請求項7のいずれかに記載の計算機(20)。
【請求項9】
前記計算機(20)は、第1の方程式(20a)および/または第2の方程式(20b)を含む連立方程式の解を決定するように構成される、請求項8に記載の計算機(20)。
【請求項10】
前記方程式(20a、20b)は、送受信機ライン(30、16、42および40)の2つの組の幾何学的なパラメータに依存し、
運動パラメータ(26)の一意解が得られるように、第1の方程式(20a)および第2の方程式(20b)が線形独立であるように、送受信機ライン(30、16、42、40)の2つの組が選択される、請求項8または請求項9に記載の計算機(20)。
【請求項11】
前記計算機(20)は、対象の軌道(13)と受信機(12、38)または送信機(28、10)のうちの1つとの間の距離(32)および対象(14)の速度が一定であるという仮定に基づいて運動パラメータ(26)を得るように構成される、請求項2ないし請求項10のいずれかに記載の計算機(20)。
【請求項12】
前記計算機(20)は、その軌道(13)が第1の複数の送信機(10、28)および第1の複数の受信機(12、38)の第1のセットによって定義される第1の空間平面の範囲内にある対象(14)を検出するように構成され、
前記計算機(20)は、その軌道(13)が第2の複数の送信機および第2の複数の受信機の第2のセットによって定義される第2の空間平面の範囲内にある対象(14)を検出するように構成される、請求項2ないし請求項11のいずれかに記載の計算機(20)。
【請求項13】
対象(14)の一つ以上の運動パラメータ(26)を得るためのシステムであって、前記システムは、
送受信機ライン(30、42、16、40)を通過する対象(14)を検出するように構成される少なくとも2つの受信機(12、38)、
請求項2ないし請求項12のいずれかに記載の計算機を含み、
前記システムは、一つ以上のそれぞれの送受信機ライン(30、42、16、40)を通過する対象(14)の検出に基づいて第1の時間差および/または第2の時間差を得るように構成される、システム。
【請求項14】
受信機(12、38)は、送信機(28、10)として使用される衛星から信号を受信するように構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
第1の受信機(12)によって受信される送信機(28、10)の所定の一つの信号および第2の受信機(38)によって受信される送信機(28、10)の所定の一つの信号の間の時間差が受信機(12、38)の時間測定解像度の10倍以上大きくなるように2つの受信機(12、38)が十分に大きい距離だけ地理的に離されるように、2つの受信機(12、38)が配置される、請求項13または請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
第2の送信機(28)、第1の送信機(10)と第2の送信機(28)と第1の受信機(12)とで定義される空間平面に存在する対象(14)の軌道(13)上の対象の位置、および受信機(12、38)の1つの間の角度が170°と190°の間の範囲または178°と182°の間の範囲にあるように、2つの受信機(12、38)および2つの送信機(28、10)が許容範囲内で共通の空間平面に存在するように2つの受信機(12、38)が配置される、請求項13ないし請求項15のいずれかに記載のシステム。
【請求項17】
対象(14)の一つ以上の運動パラメータ(26)を得る方法であって、
前記方法は、
対象(14)による送受信機ライン(30、16)の第1の組の通過のタイミングを示す第1の時間差を得るステップ、および/または
対象(14)による送受信機ライン(42、40)の第2の組の通過のタイミングを示す第2の時間差を得るステップを含み、
送受信機ライン(42、40)の第2の組は送受信機ライン(30、16)の第1の組とは異なり、そして
得られた第1の時間差(22)および/または第2の時間差(24)に基づいて一つ以上の運動パラメータ(26)を得るステップを含む、方法。
【請求項18】
実行するためのプログラムコードを有するコンピュータ・プログラムを格納した記憶媒体を動作させて、コンピュータ・プログラムがコンピュータ上で動作するとき、請求項17に記載の方法を実行させる、コンピュータ・プログラム。
【請求項19】
対象(14)の一つ以上の運動パラメータ(26)を得るための計算機(20)であって、
前記計算機(20)は少なくとも2つの時間差に基づいて一つ以上の運動パラメータ(26)を得るように構成され、
時間差の第1のものは、対象(14)による送受信機ラインの第1の組の通過のタイミングを示し、
時間差の第2のものは、対象(14)による送受信機ラインの第2の組の通過のタイミングを示し、送受信機ラインの第2の組は送受信機ラインの第1の組とは異なり、
送受信機ライン(30、16、42、40)の2つの組は、2つの受信機(10、28)および2つの送信機(12、38)によって規定され、2つの受信機(10、28)は衛星受信機である、計算機(20)。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−24877(P2013−24877A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−160370(P2012−160370)
【出願日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【出願人】(591037214)フラウンホッファー−ゲゼルシャフト ツァ フェルダールング デァ アンゲヴァンテン フォアシュンク エー.ファオ (259)
【Fターム(参考)】