説明

射出成形機の波形モニタ装置

【課題】 特定の成形方式により成形を行う射出成形機に対応した生産時の十分なモニタリングを可能にし、成形品質及び歩留まり率等の向上を実現するとともに、汎用性及び発展性に寄与する。
【解決手段】 特定の成形方式により成形を行う射出成形機Mに搭載することにより、少なくとも成形時の動作波形をモニタリングするための射出成形機Mの波形モニタ装置1を構成するに際して、成形時における時間に対するパーティング開量Lmの変化データを検出するパーティング開量検出手段Fpと、少なくとも金型2への樹脂充填開始ts以降から金型2の冷却時間終了teまでのパーティング開量検出手段Fpにより検出した変化データを、成形機コントローラ3に付属するディスプレイ4の画面4vの波形表示部5に表示する動作波形表示手段Fdとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の成形方式により成形を行う射出成形機に搭載して少なくとも成形時の動作波形をモニタリングするための射出成形機の波形モニタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、射出圧縮成形法などの成形原理が基本的に異なる成形法を除く通常の射出成形方法では、金型に高圧の型締力を付加して型締を行うことがいわば常識的な成形法になっているが、一方において、二酸化炭素の排出削減や資源節約等の地球環境保護の観点から、射出成形機等の産業機械には、省エネルギ化が要請されている。
【0003】
そこで、このような要請に応えるため、本出願人は、既に、特許文献1により、金型に対する圧力を必要な時に必要な量だけ付加することにより、二酸化炭素の排出削減や資源節約等の地球環境保護の観点からの省エネルギ化の要請に応え得るとともに、成形時における金型内のガス抜きを確実かつ安定に行い得る等の利点を有する射出成形方法を提案した。この射出成形方法は、型開閉装置に支持された固定型と可動型を有する金型に射出装置から溶融樹脂を射出充填して射出成形を行うに際し、予め、射出成形時に溶融樹脂が侵入しない固定型と可動型間の隙間(設定間隔)を設定し、成形時に、設定間隔に基づく隙間を空けた状態で金型を閉じ、この金型に射出装置から溶融樹脂を射出充填するとともに、少なくとも射出充填中は設定間隔が固定されるように可動型に対する位置制御を行うようにしたものである。
【0004】
一方、従来の射出成形機(成形方法)により成形を行う場合、型締装置は、金型に対して型締めを行う機能を備えることから、いわば動きのほとんどない静的環境に置かれるとともに、射出装置は、金型に対して溶融した樹脂を射出充填する機能を備えることから、いわば動きのある動的環境に置かれる。したがって、特許文献2に開示される射出成形用表示装置や特許文献3に開示されるモニタ表示方法等のように、成形時にモニタリングする動作波形は、射出工程及び保圧工程における射出圧力,射出速度及び保圧力等の射出装置側の動作波形(物理量)がほとんどとなり、型締装置側における動作波形(物理量)のモニタリングはほとんど行っていないのが実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−118349号公報
【特許文献2】特開2001−260174号公報
【特許文献3】特開2004−330479号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このため、上述した従来の射出成形機における動作波形をモニタリングする波形モニタ装置(表示装置及びモニタ表示方法)は、次のような問題点があった。
【0007】
第一に、通常、動作波形をモニタリングする波形モニタ装置を構成する場合、射出成形機における成形方式に対応するように構成されるため、当該成形方式以外の他の異なる特定の成形方式を採用した場合には対応できない虞れがある。特に、従来の波形モニタ装置は、型締装置側の動作波形に対してはほとんどモニタリングを行っていないため、成形に関係する重要なモニタリング項目が型締装置側に存在しても対応が困難となる。結局、生産時のモニタリングが不十分となり、成形方式が異なる場合等では、成形品質及び歩留まり率等の向上を図る上で無視できない阻害要因になるとともに、汎用性及び発展性の観点からも不十分となる。
【0008】
第二に、この種の波形モニタ装置は、通常、成形中(生産中)の射出速度や射出圧力等の物理量に異常値或いは異常変動が生じていないかを監視する目的で用いられるため、成形中のモニタリングを行うモニタ画面と予め成形条件等の設定を行う設定画面とは区別される。したがって、モニタ画面と設定画面は、画面切換キーにより切換えられることによりそれぞれ個別に表示される。結局、異なる特定の成形方式を採用し、モニタ画面と設定画面の双方を利用して成形条件の設定(調整)を行う場合、設定の容易性及び的確性を高めるとともに、最適化を図る観点からは必ずしも十分であるとは言えず、更なる改善の余地があった。
【0009】
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した射出成形機の波形モニタ装置の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上述した課題を解決するため、射出充填時に金型2における可動型2mと固定型2c間に所定の隙間(パーティング開量)Lmが生じ、かつ良品成形可能な射出圧力(以下、成形射出圧力)Piと型締力(以下、成形型締力)Pcを求めて設定するとともに、成形型締力Pcにより型締装置Mcを型締し、かつ成形射出圧力Piをリミット圧力Psとして設定した射出装置Miを駆動して金型2に樹脂Rを射出充填する特定の成形方式により成形を行う射出成形機Mに搭載することにより、少なくとも成形時の動作波形をモニタリングするための射出成形機Mの波形モニタ装置1を構成するに際して、成形時における時間に対するパーティング開量Lmの変化データを検出するパーティング開量検出手段Fpと、少なくとも金型2への樹脂充填開始ts以降から金型2の冷却時間終了teまでのパーティング開量検出手段Fpにより検出した変化データを、成形機コントローラ3に付属するディスプレイ4の画面4vの波形表示部5に表示する動作波形表示手段Fdとを備えてなることを特徴とする。
【0011】
この場合、発明の好適な態様により、パーティング開量検出手段Fpには、金型2に付設することにより、可動型2mと固定型2cの相対位置を検出する位置検出器11を用いることができる。また、動作波形表示手段Fdには、成形時における時間に対する射出圧力Pdの変化データをパーティング開量Lmの変化データに重畳して波形表示部5に表示する重畳表示機能Fdp,成形時における時間に対する射出速度Vdの変化データをパーティング開量Lmの変化データに重畳して波形表示部5に表示する重畳表示機能Fdv,波形表示部5における時間軸(横軸)上の任意の一部区間を指定して拡大表示可能な部分拡大表示機能Fde,の一又は二以上を設けることができる。さらに、動作波形表示手段Fdには、波形表示部5に対して隣接して配し、かつ少なくとも型締力Pcを設定する型締力設定部12を設けることができるとともに、波形表示部5に対して隣接して配し、かつリアルタイムで得られるパーティング開量Lmをアナログ表示可能な目盛14を付したアナログ表示部13を設けることができる。一方、前述した特定の成形方式と、設定した所定の型締力Pceにより金型2に対する型締を行い、かつ設定した所定の射出速度Vie及び所定の射出圧力Pieにより金型2に樹脂を射出充填して成形を行う汎用の成形方式と、を切換可能に構成し、動作波形表示手段Fdは特定の成形方式に切換えたときのみ用いることができる。
【発明の効果】
【0012】
このような手法による本発明に係る射出成形機Mの波形モニタ装置1によれば、次のような顕著な効果を奏する。
【0013】
(1) 成形時における時間に対するパーティング開量Lmの変化データを検出するパーティング開量検出手段Fpと、少なくとも金型2への樹脂充填開始ts以降から金型2の冷却時間終了teまでのパーティング開量検出手段Fpにより検出した変化データを、成形機コントローラ3に付属するディスプレイ4の画面4vの波形表示部5に表示する動作波形表示手段Fdとを備えるため、特定の成形方式、即ち、射出充填時に金型2における可動型2mと固定型2c間に所定のパーティング開量Lmが生じ、かつ良品成形可能な成形射出圧力Piと成形型締力Pcを求めて設定するとともに、成形型締力Pcにより型締装置Mcを型締し、かつ成形射出圧力Piをリミット圧力Psとして設定した射出装置Miを駆動して金型2に樹脂Rを射出充填する成形方式により成形を行う射出成形機Mに搭載した場合であっても、型締装置Mc側の動作波形である金型2のパーティング開量Lmの変化状況を視覚により容易かつ効果的にモニタリングすることができる。したがって、特定の成形方式により成形を行う射出成形機Mであっても、生産時の十分なモニタリングを行うことができ、成形品質及び歩留まり率等の向上を実現できるとともに、汎用性及び発展性に寄与できる。
【0014】
(2) 好適な態様により、パーティング開量検出手段Fpに、金型2に付設することにより、可動型2mと固定型2cの相対位置を検出する位置検出器11を用いれば、パーティング開量Lmの大きさを直接検出できるため、位置検出器11以外の誤差要因を極力排した正確なパーティング開量Lm、更にはその変化データを得ることができる。
【0015】
(3) 好適な態様により、動作波形表示手段Fdに、成形時における時間に対する射出圧力Pdの変化データをパーティング開量Lmの変化データに重畳して波形表示部5に表示する重畳表示機能Fdpを設ければ、パーティング開量Lmの時間に対する変化を、射出圧力Pdの時間に対する変化と対比して把握できるため、パーティング開量Lmの変化データに対して、より的確なモニタリングを行うことができるとともに、成形条件を最適化するための微調整等を容易に行うことができる。
【0016】
(4) 好適な態様により、動作波形表示手段Fdに、成形時における時間に対する射出速度Vdの変化データをパーティング開量Lmの変化データに重畳して波形表示部5に表示する重畳表示機能Fdvを設ければ、パーティング開量Lmの時間に対する変化を、射出速度Vdの時間に対する変化と対比して把握できるため、パーティング開量Lmの変化データに対して、より的確なモニタリングを行うことができるとともに、成形条件を最適化するための微調整等を容易に行うことができる。
【0017】
(5) 好適な態様により、動作波形表示手段Fdに、波形表示部5における時間軸(横軸)上の任意の一部区間を指定して拡大表示可能な部分拡大表示機能Fdeを設ければ、波形における任意の一部区間を拡大表示できるため、例えば、パーティング開量Lmが最大となる付近を拡大することにより、重要部位をより緻密に確認できるとともに、射出に係わる条件設定(変更)及び型締力に係わる条件設定(変更)を容易に行うことができる。
【0018】
(6) 好適な態様により、動作波形表示手段Fdに、波形表示部5に対して隣接して配し、かつ少なくとも型締力Pcを設定する型締力設定部12を設ければ、波形表示部5に表示されるパーティング開量Lmの波形(変化)を確認しながら、型締力設定部12を用いて設定できるため、パーティング開量Lmの変化に大きく影響を及ぼす型締力Pcの設定をより的確かつ容易に行うことができる。
【0019】
(7) 好適な態様により、動作波形表示手段Fdに、波形表示部5に対して隣接し、かつリアルタイムで得られるパーティング開量Lmをアナログ表示可能な目盛14を付したアナログ表示部13を設ければ、波形表示部5に表示されるパーティング開量Lmの時間に対する変化状態とアナログ表示部13に表示されるパーティング開量Lmのリアルタイムの数値(大きさ)を同時に確認できるため、両者に基づく相乗効果によりパーティング開量Lmに対する最適なモニタリングを実現できる。
【0020】
(8) 好適な態様により、前述した特定の成形方式と、設定した所定の型締力により金型2に対する型締を行い、かつ設定した所定の射出速度及び所定の射出圧力により金型2に樹脂を射出充填して成形を行う汎用の成形方式と、を切換可能に構成し、動作波形表示手段Fdは特定の成形方式に切換えたときのみ用いるようにすれば、汎用の成形方式を犠牲にすることなく、特定の成形方式に対する最適化が可能になるため、成形品の種類や成形材料の種類等が異なる様々な成形シーンに適合する成形方式の選択が可能となり、射出成形機Mの多機能性、更には付加価値及び商品性を高めることができるとともに、ユーザサイドの使い勝手をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の好適実施形態に係る波形モニタ装置におけるディスプレイ画面及び波形表示部の抽出拡大図、
【図2】同波形モニタ装置におけるディスプレイ画面における型締力設定部及びアナログ表示部を含む一部抽出拡大図、
【図3】同波形モニタ装置におけるディスプレイ画面におけるアナログ表示部の変更例を示す画面表示図、
【図4】同波形モニタ装置を搭載する射出成形機の構成図、
【図5】同射出成形機の要部における制御系のブロック系統図、
【図6】同射出成形機における成形条件の設定時の処理手順を説明するためのフローチャート、
【図7】同射出成形機の生産時の処理手順を説明するためのフローチャート、
【図8】同射出成形機の設定時の処理を説明するための型締力に対する成形品の良否結果を示すデータ表、
【図9】同射出成形機の生産時における時間に対する射出圧力,射出速度及び型隙間の変化特性図、
【図10】同射出成形機の金型の状態を示す模式図、
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
【0023】
まず、本実施形態に係る波形モニタ装置1を搭載した射出成形機Mの構成について、図1〜図5を参照して説明する。
【0024】
図4において、Mは射出成形機であり、射出装置Miと型締装置Mcを備える。射出装置Miは、前端に射出ノズル21nを、後部にホッパ21hをそれぞれ有する加熱筒21を備え、この加熱筒21の内部にはスクリュ22を挿入するとともに、加熱筒21の後端にはスクリュ駆動部23を配設する。スクリュ駆動部23は、片ロッドタイプの射出ラム24rを内蔵する射出シリンダ(油圧シリンダ)24を備え、射出シリンダ24の前方に突出するラムロッド24rsはスクリュ22の後端に結合する。また、射出ラム24rの後端には、射出シリンダ24に取付けた計量モータ(オイルモータ)25のシャフトがスプライン結合する。26は、射出装置Miを進退移動させて金型2に対するノズルタッチ又はその解除を行う射出装置移動シリンダを示す。これにより、射出装置Miは、射出ノズル21nを金型2にノズルタッチし、金型2のキャビティ内に溶融(可塑化)した樹脂R(図10)を射出充填することができる。
【0025】
一方、型締装置Mcには、型締シリンダ(油圧シリンダ)27の駆動ラム27rにより可動型2mを変位させる直圧方式の油圧式型締装置を用いる。型締装置Mcに、このような油圧式型締装置を用いれば、射出充填時に射出圧力により可動型2mを変位させ、必要な隙間(パーティング開量)Lm(Lmp,Lmr)を生じさせる場合に最適である。型締装置Mcは、位置が固定され、かつ離間して配した固定盤28と型締シリンダ27間に架設した複数のタイバー29…にスライド自在に装填した可動盤30を有し、この可動盤30には型締シリンダ27から前方に突出したラムロッド27rsの先端を固定する。また、固定盤28には固定型2cを取付けるとともに、可動盤30には可動型2mを取付ける。この固定型2cと可動型2mは金型2を構成する。これにより、型締シリンダ27は金型2に対する型開閉及び型締を行うことができる。なお、31は金型2を開いた際に、可動型2mに付着した成形品G(図10)の突き出しを行う突出しシリンダを示す。
【0026】
他方、35は油圧回路であり、油圧駆動源となる可変吐出型油圧ポンプ36及びバルブ回路37を備える。油圧ポンプ36は、ポンプ部38とこのポンプ部38を回転駆動するサーボモータ39を備える。40はサーボモータ39の回転数を検出するロータリエンコーダを示す。また、ポンプ部38は、斜板型ピストンポンプにより構成するポンプ機体41を内蔵する。したがって、ポンプ部38は、斜板42を備え、斜板42の傾斜角(斜板角)を大きくすれば、ポンプ機体41におけるポンプピストンのストロークが大きくなり、吐出流量が増加するとともに、斜板角を小さくすれば、同ポンプピストンのストロークが小さくなり、吐出流量が減少する。よって、斜板角を所定の角度に設定することにより、吐出流量(最大容量)が所定の大きさに固定される固定吐出流量を設定することができる。斜板42には、コントロールシリンダ43及び戻しスプリング44を付設するとともに、コントロールシリンダ43は、切換バルブ(電磁バルブ)45を介してポンプ部38(ポンプ機体41)の吐出口に接続する。これにより、コントロールシリンダ43を制御することにより斜板42の角度(斜板角)を変更することができる。
【0027】
さらに、ポンプ部38の吸入口は、オイルタンク46に接続するとともに、ポンプ部38の吐出口は、バルブ回路37の一次側に接続し、さらに、バルブ回路37の二次側は、射出成形機Mにおける射出シリンダ24,計量モータ25,型締シリンダ27,突出しシリンダ31及び射出装置移動シリンダ26に接続する。したがって、バルブ回路37には、射出シリンダ24,計量モータ25,型締シリンダ27,突出しシリンダ31及び射出装置移動シリンダ26にそれぞれ接続する切換バルブ(電磁バルブ)を備えている。なお、各切換バルブは、それぞれ一又は二以上のバルブ部品をはじめ、必要な付属油圧部品等により構成され、少なくとも、射出シリンダ24,計量モータ25,型締シリンダ27,突出しシリンダ31及び射出装置移動シリンダ26に対する作動油の供給,停止,排出に係わる切換機能を有している。
【0028】
これにより、サーボモータ39の回転数を可変制御すれば、可変吐出型油圧ポンプ36の吐出流量及び吐出圧力を可変でき、これに基づいて、上述した射出シリンダ24,計量モータ25,型締シリンダ27,突出しシリンダ31及び射出装置移動シリンダ26に対する駆動制御を行うことができるとともに、成形サイクルにおける各動作工程の制御を行うことができる。このように、斜板角の変更により固定吐出流量を設定可能な可変吐出型油圧ポンプ36を使用すれば、ポンプ容量を所定の大きさの固定吐出流量(最大容量)に設定できるとともに、固定吐出流量を基本として吐出流量及び吐出圧力を可変できるため、制御系による制御を容易かつ円滑に実施できる。
【0029】
一方、3は制御系の要部を構成する成形機コントローラであり、ディスプレイ4が付属する。成形機コントローラ3には、図5に示すように、サーボアンプ52を内蔵し、このサーボアンプ52の出力部に上述したサーボモータ39を接続するとともに、サーボアンプ52のエンコーダパルス入力部にはロータリエンコーダ40を接続する。さらに、図4に示すように、成形機コントローラ3の制御信号出力ポートには上述したバルブ回路37を接続する。
【0030】
他方、金型2の外側面には位置検出器(隙間センサ)11を付設する。この位置検出器11は、可動型2mと固定型2cの相対位置、即ち、パーティング開量Lmの大きさを検出する機能を有し、例えば、図5に示すように、固定型2c(又は可動型2m)に取付けた反射板11pと、可動型2m(又は固定型2c)に取付けることにより、光又は電波を反射板11pに投射して測距する反射型測距センサ11sの組合わせにより構成することができる。この際、位置検出器11を、金型2の上面に設ける場合は、左右方向中央付近に、金型2の側面に設ける場合は、上下方向中央付近に配することが望ましい。この位置検出器11は、本実施形態に係る波形モニタ装置1の、成形時における時間に対するパーティング開量Lmの変化データを検出するパーティング開量検出手段Fpを構成する。このように、パーティング開量検出手段Fpとして、金型2に付設し、可動型2mと固定型2cの相対位置を検出する位置検出器11を用いれば、パーティング開量Lmの大きさを直接検出できるため、位置検出器11以外の誤差要因を極力排した正確なパーティング開量Lm、更にはその変化データを得れる利点がある。さらに、油圧回路35におけるバルブ回路37の一次側には、油圧を検出する圧力センサ16を付設するとともに、油温を検出する温度センサ17を付設する。そして、位置検出器11,圧力センサ16及び温度センサ17は成形機コントローラ3のセンサポートに接続する。
【0031】
また、図5には、成形機コントローラ3(制御系)のブロック系統を示す。成形機コントローラ3には、コントローラ本体51とサーボアンプ52が含まれる。コントローラ本体51は、CPU及び内部メモリ等のハードウェアを内蔵するコンピュータ機能を備えている。したがって、内部メモリには、各種演算処理及び各種制御処理(シーケンス制御)を実行するため制御プログラム(ソフトウェア)51pを格納するとともに、各種データ(データベース)類を記憶可能なデータメモリ51mが含まれる。特に、制御プログラム51pには、本実施形態に係る波形モニタ装置1を機能させるための制御プログラムが含まれる。
【0032】
さらに、射出成形機Mは、特定の成形方式(特定成形モード)による成形動作を行うため、内部メモリには、その成形動作を行うための制御プログラム(シーケンス制御プログラム)が含まれる。この場合、特定成形モードとは、予め、射出充填時に金型2における可動型2mと固定型2c間に所定の隙間、即ち、パーティング開量Lmが生じ、かつ良品成形可能な成形射出圧力Piと成形型締力Pcを求めて設定するとともに、成形時(生産時)に、成形型締力Pcにより型締装置Mcを型締し、かつ成形射出圧力Piをリミット圧力Psとして設定した射出装置Miを駆動して、金型2に樹脂Rを射出充填するとともに、射出充填後、金型2における所定の冷却時間Tcが経過したなら成形品の取出しを行う成形モードである。本実施形態に係る波形モニタ装置1は、この特定成形モードに対応したモニタリングを行うものであり、この特定成形モードについては後に詳述する。他方、射出成形機Mには、従来より広く実施されている汎用の成形方式(汎用成形モード)により成形動作を行う制御プログラム(シーケンス制御プログラム)も含まれる。汎用成形モードは、設定した所定の型締力により金型2に対する型締を行い、かつ設定した所定の射出速度及び所定の射出圧力により金型2に樹脂Rを射出充填する成形を行う公知の一般的な成形モードである。
【0033】
一方、ディスプレイ4は、ディスプレイ本体4d及びこのディスプレイ本体4dに付設したタッチパネル4tを備え、このディスプレイ本体4d及びタッチパネル4tは表示インタフェース53を介してコントローラ本体51に接続する。したがって、このタッチパネル4tにより各種設定操作及び選択操作等を行うことができる。このディスプレイ4には、本実施形態に係る波形モニタ装置1に関連して、図1に示す画面4vが表示される。この画面4vは射出・計量画面である。この場合、射出・計量画面4vの上段と下段には、画面を切換える複数の画面切換キーK1,K2…を表示する。この画面切換キーK1…は、使用頻度の高さを考慮してランク分けされ、上段に、「型開閉画面」切換キーK1,「エジェクタ画面」切換キーK2,図1に示す射出・計量画面4vを表示する「射出・計量画面」切換キーK3,「温度画面」切換キーK4,「モニタ画面」切換キーK5,「主要条件画面」切換キーK6,「条件切換画面」切換キーK7を有する成形機の動作条件の設定に係わる第一のグループGaを横一列に配するとともに、下段に、これ以外となる「操作スイッチ画面」切換キーK8,「工程監視画面」切換キーK9,「生産情報画面」切換キーK10,「波形画面」切換キーK11,「履歴画面」切換キーK12,「支援画面」切換キーK13を有する第二のグループGbを横一列に配する。各切換キーK1…は、射出・計量画面4vを型開閉画面等の他の画面に切換えた場合でも同じ位置に同じ形状で表示される。なお、Kcは第二階層画面に切換えるための切換キーを示す。
【0034】
また、射出・計量画面4vには、成形モード切換キーKmを備え、この成形モード切換キーKmをタッチすることにより、前述した特定成形モードと汎用成形モードを切換えることができる。射出・計量画面4vは、図1に示すように、射出速度に係わる設定を行う射出速度設定部71,射出圧力に係わる設定を行う射出圧力設定部72,計量に係わる設定を行う計量設定部73,その他の設定及び表示を行う補助設定部74を備えている。この場合、これらの各設定部71,72,73,74は、特定成形モードと汎用成形モードの双方に兼用して用いられる。
【0035】
さらに、射出・計量画面4vには、少なくとも金型2への樹脂充填開始ts以降から金型2の冷却時間終了teまでのパーティング開量検出手段Fpにより検出した変化データを表示する波形表示部5を備え、この波形表示部5は動作波形表示手段Fdを構成する。波形表示部5は、横軸が、時間〔秒〕軸となり、縦軸が、パーティング開量Lm〔mm〕,射出圧力Pi〔MPa〕,射出速度Vi〔mm/s〕となる。特に、横軸の時間〔秒〕は、少なくとも金型2への樹脂充填開始ts以降から金型2の冷却時間終了teまでの時間をプロットできる時間長を確保する。このため、波形表示部5の下側には、三つの時間設定部75,76,77を備える。75は射出開始からの波形表示開始時間を設定する開始時間設定部であり、例えば、「0.000」〔秒〕を設定すれば、波形は射出開始時点(0.000〔秒〕)から表示される。76は波形時間軸目盛間隔を設定する目盛時間設定部であり、例えば、「1.000」を設定すれば、1目盛は「1.000」〔秒〕に設定される。77は射出開始からの波形表示終了時間を設定する全表示時間設定部であり、例えば、「15.000」〔秒〕を設定すれば、波形は射出開始時点から「15.000」〔秒〕間表示される。一方、縦軸となるパーティング開量Lm〔mm〕,射出圧力Pi〔MPa〕,射出速度Vi〔mm/s〕は波形画面切換キーK11をタッチして表示される波形画面により設定できる。
【0036】
ところで、三つの各時間設定部75,76,77は、波形表示部5における時間軸(横軸)上の任意の一部区間を指定して拡大表示可能な部分拡大表示機能Fdeを構成する。即ち、開始時間設定部75と全表示時間設定部77を使用して一部区間を指定し、さらに、目盛時間設定部76により目盛時間を設定することにより、波形における任意の区間を拡大表示できる。したがって、このような部分拡大表示機能Fdeを設ければ、波形における任意の一部区間を拡大表示できるため、例えば、パーティング開量Lmが最大となる付近を拡大することにより、重要部位をより緻密に確認できるとともに、射出に係わる条件設定(変更)及び型締力に係わる条件設定(変更)を容易に行える利点がある。
【0037】
この波形表示部5は、特定成形モードにのみ用いられる。したがって、汎用成形モードの場合には、この波形表示部5とは異なる表示、即ち、従来より公知の一般的な波形表示となる、例えば、特許文献1及び特許文献2に開示されるような波形表示が行われる。このように、特定成形モードと汎用成形モードを切換可能に構成し、波形表示部5(動作波形表示手段Fd)を、特定成形モードに切換えたときのみ用いることができるようにすれば、汎用成形モードを犠牲にすることなく、特定成形モードに対する最適化が可能になるため、成形品の種類や成形材料の種類等が異なる様々な成形シーンに適合する成形方式の選択が可能となり、射出成形機Mの多機能性、更には付加価値及び商品性を高めることができるとともに、ユーザサイドの使い勝手をより高めることができる。
【0038】
また、動作波形表示手段Fdには、成形時における時間に対する射出圧力Pdの変化データを、図1に示すように、パーティング開量Lmの変化データに重畳して波形表示部5に表示する重畳表示機能Fdpを備える。この射出圧力Pdの変化データには、圧力センサ16の検出データを利用できる。このような重畳表示機能Fdpを設ければ、パーティング開量Lmの時間に対する変化を、射出圧力Piの時間に対する変化と対比して把握できるため、パーティング開量Lmの変化データに対して、より的確なモニタリングを行うことができるとともに、成形条件を最適化するための微調整等を容易に行える利点がある。さらに、動作波形表示手段Fdには、成形時における時間に対する射出速度Vdの変化データを、図1に示すように、パーティング開量Lmの変化データに重畳して波形表示部5に表示する重畳表示機能Fdvを備える。この射出速度Vdの変化データには、図5に示す速度変換部61の出力結果を利用できる。このような重畳表示機能Fdvを設ければ、パーティング開量Lmの時間に対する変化を、射出速度Vdの時間に対する変化と対比して把握できるため、パーティング開量Lmの変化データに対して、より的確なモニタリングを行うことができるとともに、成形条件を最適化するための微調整等を容易に行える利点がある。
【0039】
他方、図1に示すように、波形表示部5の下方には特定成形設定部81を隣接させて設ける。この特定成形設定部81は特定成形モードに用いられる。この特定成形設定部81も動作波形表示手段Fdの一部となる。図2に、抽出した特定成形設定部81を拡大して示す。特定成形設定部81には、型締力設定部12とアナログ表示部13を備える。型締力設定部12は、型締力Pc〔kN〕を設定する機能を備え、波形表示部5の下方に隣接して配される。このように波形表示部5に隣接させた型締力設定部12を設ければ、波形表示部5に表示されるパーティング開量Lmの波形(変化)を確認しながら、型締力設定部12を用いて設定できるため、パーティング開量Lmの変化に大きく影響を及ぼす型締力Pcの設定をより的確かつ容易に行うことができる。
【0040】
アナログ表示部13は、リアルタイムで得られるパーティング開量Lmをアナログ表示する機能を備え、波形表示部5の下方に隣接して配される。例示のアナログ表示部13は、図2に示すように、アナログ表示するための円形の目盛14を付し、精密計測器であるダイヤルゲージに似せて描いている。したがって、このようなアナログ表示部13を設ければ、波形表示部5に表示されるパーティング開量Lmの時間に対する変化状態とアナログ表示部13に表示されるパーティング開量Lmのリアルタイムの数値(大きさ)を同時に確認できるため、両者に基づく相乗効果によりパーティング開量Lmに対する最適なモニタリングを実現できる利点がある。
【0041】
その他、特定成形設定部81において、82は型変位モニタであり、アナログ表示部13に表示されるパーティング開量Lmの絶対値を数値で表示する機能を備える。83は回転速度表示部、84は樹脂圧表示部、85はスクリュ位置表示部をそれぞれ示す。なお、図3には、アナログ表示部13の変更例を示す。図3に示すアナログ表示部13は、金型2に似せて表示したものであり、固定型表示部2csと可動型表示部2msを用いた。図3(a)はパーティング開量Lmが0の場合、図3(b)はパーティング開量Lmが大きくなった場合をそれぞれ示す。14はパーティング開量Lmに対応した目盛である。このような図3に示すアナログ表示部13を用いれば、パーティング開量Lmの大きさを、より直覚的に把握することができる。このように、アナログ表示部13は、様々な形態(態様)により表示することができる。
【0042】
他方、サーボアンプ52は、圧力補償部56、速度リミッタ57、回転速度補償部58、トルク補償部59、電流検出部60及び速度変換部61を備え、圧力補償部56にはコントローラ本体52から、成形射出圧力Pi(リミット圧力Ps)又は成形型締力Pcが付与されるとともに、速度リミッタ57には速度限界値VLが付与される。これにより、圧力補償部56からは圧力補償された速度指令値が出力し、速度リミッタ57に付与される。この速度指令値はリミット圧力Psにより制限されるとともに、速度リミッタ57から出力する速度指令値は、速度限界値VLにより制限される。さらに、速度リミッタ57から出力する速度指令値は、回転速度補償部58に付与されるとともに、この回転速度補償部58から出力するトルク指令値はトルク補償部59に付与される。そして、トルク補償部59から出力するモータ駆動電流がサーボモータ39に供給され、サーボモータ39が駆動される。なお、ロータリエンコーダ40から得るエンコーダパルスは、速度変換部61により速度検出値Vdに変換され、コントローラ本体51に付与されるとともに、さらに、回転速度補償部58に付与されることにより、回転速度に対するマイナループのフィードバック制御が行われる。
【0043】
次に、本実施形態に係る波形モニタ装置1の機能を含む射出成形機Mによる成形方法について、図1〜図10を参照して具体的に説明する。
【0044】
まず、成形方法の概要は、
(A) 予め、生産時に使用する成形型締力Pcと成形射出圧力Piを求めるとともに、成形条件として設定する。この際、
(x) 射出充填時に、固定型2cと可動型2m間に適切なパーティング開量(自然隙間)Lmが生じること、
(y) 成形品Gには、バリ,ヒケ及びソリ等の成形不良が発生しないこと、
を条件とする。
【0045】
また、自然隙間Lmは、ガス抜き及び樹脂Rの圧縮(自然圧縮)を考慮して、最大時のパーティング開量となる成形隙間Lmpと、冷却時間Tcが経過した後のパーティング開量となる残留隙間Lmrを考慮し、
(xa) 成形隙間Lmpは、0.03〜0.30〔mm〕、
(xb) 残留隙間Lmrは、0.01〜0.10〔mm〕、
の各許容範囲を満たすことを条件とする。
【0046】
(B) 生産時には、設定した成形型締力Pcにより型締を行うこと、成形射出圧力Piをリミット圧力に設定すること、の成形条件により樹脂Rは単純に射出する。
【0047】
したがって、このような成形方法によれば、射出充填時には、金型2において自然隙間Lm及び自然圧縮が発生する。この結果、射出装置Miにより射出充填される樹脂Rの挙動が不安定であっても、型締装置Mcが不安定な樹脂Rの挙動に適応し、高度の品質及び均質性を有する成形品Gが得られる。
【0048】
次に、具体的な処理手順について説明する。まず、予め、成形条件となる成形射出圧力Piと成形型締力Pcを求めるとともに、成形条件として設定する。図6に、成形射出圧力Piと成形型締力Pcを求めて設定する処理手順を説明するためのフローチャートを示す。
【0049】
最初に、成形モード切換キーKmにより、成形モードを特定成形モードに切換える。そして、射出装置Mi側の射出条件となる射出圧力を、射出圧力設定部72により初期設定する。このときの射出圧力は、射出装置Miの能力(駆動力)に基づく射出圧力を設定できる(ステップS1)。この場合、射出圧力は、射出シリンダ24に接続した油圧回路35における圧力センサ16により検出した油圧Poにより求めることができる。射出圧力は、絶対値として正確に求める必要がないため、検出した油圧Poの大きさを用いてもよいし、演算により射出圧力に変換して用いてもよい。また、型締装置Mc側の型締条件となる型締力を、型締力設定部12により初期設定する。このときの型締力は、型締装置Mcの能力(駆動力)に基づく型締力を設定できる(ステップS2)。この場合、型締力は、型締シリンダ27に接続した油圧回路35における圧力センサ16により検出した油圧Poにより求めることができる。型締力は、絶対値として正確に求める必要がないため、検出した油圧Poの大きさを用いてもよいし、演算により型締力に変換して用いてもよい。なお、油圧回路35はバルブ回路37により切換えられ、型締時には型締装置Mc側の油圧回路として機能するとともに、射出時には射出装置Mi側の油圧回路として機能する。射出圧力及び型締力として、このような油圧Poを用いれば、成形型締力Pc及び成形射出圧力Piに係わる設定を容易に行うことができる。しかも、絶対値としての正確な成形型締力Pc及び成形射出圧力Piの設定は不要となるため、より誤差要因の少ない高精度の動作制御を行うことができる。
【0050】
次いで、初期設定した型締力に対する最適化処理を行うことにより生産時に用いる成形型締力Pcを求めるとともに、初期設定した射出圧力に対する最適化処理を行うことにより生産時に用いる成形射出圧力Piを求める(ステップS3,S4)。型締力及び射出圧力を最適化する方法の一例について、図8を参照して説明する。例示の場合、初期設定した型締力は40〔kN〕である。初期設定した型締力及び射出圧力を用いて試し成形を行った結果は、図8に示すように、成形隙間Lmp及び残留隙間Lmrはいずれも0となる。即ち、型締力が大きいため、バリは発生しない(◎)とともに、ヒケ,ソリ,ガス抜きに関してはいずれも不良(▲ ▲▲)となる。
【0051】
そこで、型締力の大きさ及び射出圧力の大きさを、図8に示すように、段階的に低下させ、それぞれの段階で試し成形を行うことにより、固定型2cと可動型2m間のパーティング開量Lm(Lmp,Lmr)を測定するとともに、成形品Gの良否状態を観察する(ステップS5,S6)。図8が、この結果を示している。
【0052】
なお、図8に、射出圧力のデータがないが、射出圧力の最適化は、射出充填時に可動型2mと固定型2c間にパーティング開量Lmが生じ、かつ良品成形可能となることを条件に、設定し得る最小値又はその近傍の値を成形射出圧力Piとすることができる。したがって、具体的には、図8に示すように、型締力を変更(低下)した際に、適宜、射出圧力も変更(低下)し、樹脂Rが金型2に対して正常に充填しなくなる手前の大きさを選択することができる。成形射出圧力Piとして、このような最小値又はその近傍の値を選択すれば、これに伴って、成形型締力Pcも最小値又はその近傍の値に設定可能となるため、省エネルギ性を高める観点から最適なパフォーマンスを得ることができるとともに、機構部品等の保護及び長寿命化を図ることができる。そして、求めた成形射出圧力Piは、生産時の射出圧力に対するリミッタ圧力Psとして設定する(ステップS7)。
【0053】
他方、図8における各段階において、仮想線枠Zuで囲まれる14,15,16〔kN〕の型締力のとき、成形隙間Lmp及び残留隙間Lmrはいずれも許容範囲を満たしている。即ち、成形隙間Lmpは、0.03〜0.30〔mm〕の許容範囲、更には、0.03〜0.20〔mm〕の許容範囲をも満たしている。また、残留隙間Lmrは、0.01〜0.10〔mm〕の許容範囲、更には、0.01〜0.04〔mm〕の許容範囲をも満たしている。しかも、バリ,ヒケ及びソリのいずれも発生しない(◎)とともに、ガス抜きも良好(◎)に行われ、良品成形品を得るという条件を満たしている。したがって、成形型締力Pcは、三つの型締力14,15,16〔kN〕から選択して設定することができる。そして、選択した型締力は、生産時に型締を行う際の成形型締力Pcとして設定する(ステップS8)。
【0054】
なお、図8の場合、成形隙間Lmpが、0.03〜0.20〔mm〕の許容範囲を満たすとともに、残留隙間Lmrが、0.01〜0.04〔mm〕の許容範囲を満たすことがバリの発生しない最良成形品を得ることができるが、バリは成形品取出後に除去できるとともに、少しのバリがあっても良品として使用できる場合もあるため、図8に(〇)や(△)で示す低度のバリ発生は即不良品となるわけではない。したがって、図8に示す結果を考慮すれば、成形品Gの種類等によっては、仮想線枠Zusで囲まれる型締力12,13〔kN〕の選択も可能である。即ち、成形隙間Lmpが、0.03〜0.30〔mm〕の許容範囲を満たすとともに、残留隙間Lmrが、0.01〜0.10〔mm〕の許容範囲を満たせば、良品成形品を得ることが可能となる。
【0055】
図8は、成形型締力Pcと成形射出圧力Piの設定手法を説明するための実験的なデータである。したがって、実際の設定に際しては、例えば、型締力を、40,30,20,10等のように、数回程度の変更実施により目的の成形型締力Pc及び成形射出圧力Piを求めることができる。また、型締力及び射出圧力の大きさは、オペレータが任意に設定してもよいし、射出成形機Mに備えるオートチューニング機能等を併用しつつ自動又は半自動により求めてもよい。オートチューニング機能を利用した場合には、バリが発生する直前の型締力を容易に求めることができる。
【0056】
一方、射出装置Miの射出速度Vdに対する速度限界値VLを設定する(ステップS9)。この速度限界値VLは、必ずしも設定する必要はないが、設定することにより、万が一、射出速度Vdが過度に速くなった場合でも、金型2やスクリュ22等に対して機械的な保護を図ることができる。したがって、速度限界値VLには、金型2やスクリュ22等に対して機械的な保護を図ることができる大きさを設定する。
【0057】
さらに、他の必要事項の設定を行う(ステップS10)。例示の射出成形機Mは、成形型締力Pcを、油圧回路35における温度センサ17により検出した油温Toの大きさにより補正する補正機能を備えている。この補正機能は、成形型締力Pcに対する温度ドリフト等による油温Toの影響を排除するための機能であり、成形型締力Pcを常に一定に維持できるため、動作制御の更なる高精度化及び安定化を図れるとともに、成形品Gの高度の品質及び均質性に寄与できる。したがって、他の必要事項の設定としては、補正機能により補正する際に使用する補正係数等を適用できる。
【0058】
次に、生産時の具体的な処理手順について説明する。図7は、成形射出圧力Pi及び成形型締力Pcを用いた生産時の処理手順を説明するためのフローチャートを示す。
【0059】
まず、バルブ回路37の切換及びサーボモータ39の制御により、射出装置Miの計量モータ25を駆動し、樹脂Rを可塑化して射出準備を行う(ステップS11)。この成形方法では、一般的な成形法のように、樹脂Rを正確に計量する計量工程は不要である。即ち、一般的な計量工程における計量動作は行うが、正確な計量値を得るための計量制御は行わない。いわば樹脂Rが不足する前に樹脂Rを追加する動作となる。また、バルブ回路37の切換及びサーボモータ39の制御により、型締装置Mcの型締シリンダ27を駆動し、型締力が成形型締力Pcとなるように、金型2に対する型締を行う(ステップS12)。このときの金型2の状態を図10(a)に示す。
【0060】
次いで、バルブ回路37の切換及びサーボモータ39の制御により、射出装置Miの射出シリンダ24を駆動し、図9に示す射出開始時点tsから樹脂Rの射出を行う(ステップS13)。この場合、スクリュ21は定格動作により前進させればよく、スクリュ21に対する速度制御及び圧力制御は不要である。これにより、加熱筒22内の可塑化溶融した樹脂Rは金型2のキャビティ内に充填される(ステップS14)。樹脂Rの充填に伴い、図9に示すように、射出圧力Pdが上昇する。そして、リミット圧力Psに近づき、リミット圧力Psに達すれば、リミット圧力Psに維持するための制御、即ち、オーバーシュートを防止する制御が行われ、射出圧力Pdはリミット圧力Ps(成形射出圧力Pi)に維持される(ステップS15,S16)。したがって、射出動作では実質的な一圧制御が行われる。なお、図9中、Vdは射出速度を示す。
【0061】
また、金型2のキャビティ内に樹脂Rが満たされることにより、金型2は樹脂Rに加圧され、固定型2cと可動型2m間に型隙間Lmが生じるとともに、最大時には成形隙間Lmpが生じる(ステップS17)。この成形隙間Lmpは、予め設定した成形型締力Pc及び成形射出圧力Piにより、0.03〜0.30〔mm〕の許容範囲、望ましくは、0.03〜0.20〔mm〕の許容範囲となり、良好なガス抜きが行われるとともに、不良の排除された良品成形が行われる。このときの金型2の状態を図10(b)に示す。一方、時間の経過に伴って金型2のキャビティ内における樹脂Rの固化が進行するとともに、この固化に伴って樹脂Rの圧縮(自然圧縮)が行われる(ステップS18)。
【0062】
そして、設定した冷却時間Tcが経過すれば、バルブ回路37の切換及びサーボモータ39の制御により、型締シリンダ27を駆動し、可動型2mを後退させることにより型開きを行うとともに、バルブ回路37の切換及びサーボモータ39の制御により、突出しシリンダ31を駆動し、可動型2mに付着した成形品Gの突き出しを行う(ステップS19,S20)。これにより、成形品Gが取り出され、一成形サイクルが終了する。なお、冷却時間Tcは、射出開始時点tsからの経過時間として予め設定することができる。また、図9に示すように、冷却時間Tcの経過した時点teでは、樹脂Rの自然圧縮により、固定型2cと可動型2m間の残留隙間Lmrは、予め設定した成形型締力Pc及び成形射出圧力Piにより、0.01〜0.10〔mm〕の許容範囲、望ましくは、0.01〜0.04〔mm〕の許容範囲となり、金型2のキャビティ内における樹脂Rに対する自然圧縮が確実に行われるとともに、成形品Gにおける高度の品質及び均質性が確保される。このときの金型2の状態を図10(c)に示す。
【0063】
この後、次の成形が継続する場合には、同様に、樹脂Rを可塑化して射出準備を行うとともに、以降は、型締、射出、冷却等の処理を同様に行えばよい(ステップS21,S11,S12…)。
【0064】
よって、このような特定の成形方式(特定成形モード)による成形方法によれば、予め、射出充填時に可動型2mと固定型2c間に所定の型隙間Lmが生じ、かつ良品成形可能な成形射出圧力Piと成形型締力Pcを求めて設定するとともに、生産時に、成形型締力Pcにより型締装置Mcを型締し、かつ成形射出圧力Piをリミット圧力Psとして設定し、射出装置Miを駆動して金型2に対する樹脂Rの射出充填を行うようにしたため、金型2に充填された樹脂Rに対して、常に設定した成形射出圧力Piを付与できる。この結果、一定の成形型締力Pcと一定の成形射出圧力Piとの相対的な力関係により所定の型隙間Lmを生じさせることができるとともに、樹脂Rの射出充填が終了した後も成形型締力Pcによる自然圧縮を生じさせることができ、成形品Gの高度の品質及び均質性を確保できる。したがって、温度や圧力等に敏感に影響を受けやすい特性を有する低粘性の樹脂Rの成形に最適となる。特に、型締装置Mcとして、型締シリンダ27の駆動ラム27rにより可動型2mを変位させる直圧方式の油圧式型締装置を使用したため、型締装置Mc自身の油圧挙動を直接利用して金型2内の樹脂Rに対する自然圧縮を行わせることができ、これにより、良好な自然圧縮を確実に実現できるとともに、制御の容易化にも寄与できる。
【0065】
さらに、この成形方法によれば、成形射出圧力Piと成形型締力Pcを設定すれば足りるため、相互に影響し合う、射出速度,速度切換位置,射出圧力,保圧力等の正確性の要求される射出条件をはじめ、正確な計量が要求される計量値等の計量条件を含む各種成形条件の設定は不要となる。したがって、成形条件のシンプル化及び設定容易化、更には品質管理の容易化を図ることができるとともに、生産時における動作制御も容易に行うことができる。しかも、射出速度に対する多段の制御や保圧に対する制御などの一連の制御が不要となるなど、成形サイクル時間の短縮を図れるとともに、量産性及び経済性を高めることができる。
【0066】
他方、成形時には、本実施形態に係る波形モニタ装置1によるモニタリングを行う。以下、波形モニタ装置1の機能について説明する。
【0067】
波形モニタ装置1は、上述した特定の成形方式(特定成形モード)において重要なモニタリング要素となるパーティング開量Lmのモニタリングに用いられる。したがって、成形時、即ち、少なくとも金型2への樹脂充填開始ts以降から金型2の冷却時間終了teまでの時間においては、パーティング開量検出手段Fpによりパーティング開量Lmの変化データを検出する。具体的には、可動型2mと固定型2cの相対位置を検出する位置検出器11を用いて、一定のサンプリング時間間隔により、時間に対するパーティング開量Lmの大きさ(変化データ)を検出する。これにより、検出されたパーティング開量Lmの変化データはコントローラ本体51に付与される。
【0068】
一方、ディスプレイ4には、図1に示す射出・計量画面4vが表示され、横軸に時間軸を有する波形表示部5には、パーティング開量Lmの変化データが成形工程の進行に従って随時波形表示される。この場合、横軸の時間軸は、少なくとも金型2への樹脂充填開始ts以降から金型2の冷却時間終了teまでの時間が確保される。これにより、オペレータは、波形表示部5により、型締装置Mc側の動作波形である金型2のパーティング開量Lmの波形変化をモニタリングすることができる。この結果、特定の成形方式、即ち、射出充填時に金型2における可動型2mと固定型2c間に所定のパーティング開量Lmが生じ、かつ良品成形可能な成形射出圧力Piと成形型締力Pcを求めて設定するとともに、成形型締力Pcにより型締装置Mcを型締し、かつ成形射出圧力Piをリミット圧力Psとして設定した射出装置Miを駆動して金型2に樹脂Rを射出充填する成形方式により成形を行う射出成形機Mであっても、型締装置Mc側の動作波形である金型2のパーティング開量Lmの変化状況を視覚により容易かつ効果的にモニタリングすることができる。したがって、特定の成形方式により成形を行う射出成形機Mであっても、生産時の十分なモニタリングを行うことができ、成形品質及び歩留まり率等の向上を実現できるとともに、汎用性及び発展性に寄与できる。
【0069】
また、図1に示すように、重畳表示機能Fdpにより、波形表示部5には、時間に対する射出圧力Pd、即ち、圧力センサ16により検出される射出圧力Pdの変化データが、パーティング開量Lmの変化データに重畳して表示されるとともに、時間に対する射出速度Vd、即ち、速度変換部61から得られる射出速度Vdの変化データが、パーティング開量Lmの変化データに重畳して表示される。したがって、このような重畳表示機能Fdp及びFdvにより、パーティング開量Lmの時間に対する変化を、射出圧力Pd及び射出速度Viの時間に対する変化と対比して把握し、パーティング開量Lmの変化データに対して、より的確なモニタリングを行うことができる。
【0070】
さらに、波形表示部5の下方には、隣接するアナログ表示部13により、リアルタイムで得られるパーティング開量Lmがアナログ表示される。したがって、波形表示部5に表示されるパーティング開量Lmの時間に対する変化状態とアナログ表示部13に表示されるパーティング開量Lmのリアルタイムの数値(大きさ)を同時に確認し、両者に基づく相乗効果によりパーティング開量Lmに対する最適なモニタリングを実現できる。
【0071】
以上、好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,数量,手法等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。
【0072】
例えば、位置検出器11として反射型測距センサ11sを例示したが、近接センサ等の非接触かつ隙間等を精度よく検出できる各種センサを利用できる。また、射出圧力Pd及び射出速度Vdの変化データをパーティング開量Lmの変化データに重畳して表示する場合を示したが、設定値データ(VL,Ps,Pi)等を含む各種データを重畳して表示することができるし、射出圧力Pd及び射出速度Vdの重畳表示は必ずしも必須の構成要素とはならない。さらに、部分拡大表示機能Fdeは、波形データ(Lm)の拡大したい範囲の両側二点を直接タッチし、拡大表示できるようにしてもよい。一方、冷却時間Tcの経過後における可動型2mと固定型2c間に所定の残留隙間Lmrを生じさせることが望ましいが、残留隙間Lmrを生じさせない場合を排除するものではない。他方、射出成形機Mとして、直圧方式の油圧式型締装置を用いた場合を例示したが、トグル方式の電動式型締装置を用いてもよい。この場合、トグルリンク機構を非ロックアップ状態にして型締を行うようにすれば、本来の使用態様では自然圧縮を実現できないトグル方式の型締装置Mcであっても自然圧縮が可能となり、特定の成形方式(特定成形モード)による成形を、直圧方式の油圧式型締装置を用いた場合と同様に実現することができる。
【0073】
その他、成形隙間Lmpとして、0.03〜0.30〔mm〕の許容範囲を、残留隙間Lmrとして、0.01〜0.10〔mm〕の許容範囲をそれぞれ例示したが、これらの範囲に限定されるものではなく、新しい樹脂Rの種類等に応じて変更可能である。また、成形射出圧力Piは、良品成形可能な最小値又はその近傍の値に設定することが望ましいが、このような最小値又はその近傍の値以外となる場合を排除するものではない。さらに、成形型締力Pcとして、型締シリンダ27に接続した油圧回路35における圧力センサ16により検出した油圧Poを用いる場合を示したが、型締シリンダ27内の油圧を用いてもよいし、可動盤(可動型)等の機構部分における圧力を用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明に係る波形モニタ装置は、型締装置Mcにより型締された金型2に対して射出装置Miから樹脂Rを射出充填して成形を行う各種の射出成形機に利用できる。
【符号の説明】
【0075】
1:波形モニタ装置,2:金型,2m:可動型,2c:固定型,3:成形機コントローラ,4:ディスプレイ,4v:画面,5:波形表示部,11:位置検出器,12:型締力設定部,14:目盛,13:アナログ表示部,M:射出成形機,,Mc:型締装置,Mi:射出装置,Lm:所定の隙間(パーティング開量),Fp:パーティング開量検出手段,Fd:動作波形表示手段,Fdp:重畳表示機能,Fdv:重畳表示機能,Fde:部分拡大表示機能,Pi:成形射出圧力,Pc:成形型締力,Ps:リミット圧力,Pd:射出圧力,ts:樹脂充填開始,te:冷却時間終了,R:樹脂,Vd:射出速度

【特許請求の範囲】
【請求項1】
射出充填時に金型における可動型と固定型間に所定の隙間(パーティング開量)が生じ、かつ良品成形可能な射出圧力(成形射出圧力)と型締力(成形型締力)を求めて設定するとともに、前記成形型締力により型締装置を型締し、かつ前記成形射出圧力をリミット圧力として設定した射出装置を駆動して前記金型に樹脂を射出充填する特定の成形方式により成形を行う射出成形機に搭載することにより、少なくとも成形時の動作波形をモニタリングするための射出成形機の波形モニタ装置であって、成形時における時間に対する前記パーティング開量の変化データを検出するパーティング開量検出手段と、少なくとも前記金型への樹脂充填開始以降から前記金型の冷却時間終了までの前記パーティング開量検出手段により検出した変化データを、成形機コントローラに付属するディスプレイの画面の波形表示部に表示する動作波形表示手段とを備えてなることを特徴とする射出成形機の波形モニタ装置。
【請求項2】
前記パーティング開量検出手段には、前記金型に付設することにより、前記可動型と前記固定型の相対位置を検出する位置検出器を用いることを特徴とする請求項1記載の射出成形機の波形モニタ装置。
【請求項3】
前記動作波形表示手段は、成形時における時間に対する射出圧力の変化データを前記パーティング開量の変化データに重畳して前記波形表示部に表示する重畳表示機能を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の射出成形機の波形モニタ装置。
【請求項4】
前記動作波形表示手段は、成形時における時間に対する射出速度の変化データを前記パーティング開量の変化データに重畳して前記波形表示部に表示する重畳表示機能を備えることを特徴とする請求項1,2又は3記載の射出成形機の波形モニタ装置。
【請求項5】
前記動作波形表示手段は、前記波形表示部における時間軸(横軸)上の任意の一部区間を指定して拡大表示可能な部分拡大表示機能を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の射出成形機の波形モニタ装置。
【請求項6】
前記動作波形表示手段は、前記波形表示部に対して隣接して配し、かつ少なくとも前記型締力を設定する型締力設定部を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の射出成形機の波形モニタ装置。
【請求項7】
前記動作波形表示手段は、前記波形表示部に対して隣接して配し、かつリアルタイムで得られる前記パーティング開量をアナログ表示可能な目盛を付したアナログ表示部を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の射出成形機の波形モニタ装置。
【請求項8】
前記特定の成形方式と、設定した所定の型締力により金型に対する型締を行い、かつ設定した所定の射出速度及び所定の射出圧力により前記金型に樹脂を射出充填して成形を行う汎用の成形方式と、を切換可能に構成し、前記動作波形表示手段は前記特定の成形方式に切換えたときのみ用いることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の射出成形機の波形モニタ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−22842(P2013−22842A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−160083(P2011−160083)
【出願日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(000227054)日精樹脂工業株式会社 (293)
【Fターム(参考)】