Array ( [harmful] => 0 [next] => Array ( [id] => A,2006-35687 [meishou] => ポリアミド樹脂製発泡体の製造方法 ) [prev] => Array ( [id] => A,2006-35685 [meishou] => 縁無し画像記録に用いられるプラテン及びそのプラテンを搭載した画像記録装置 ) ) 射出成形機用シャットオフバルブ

射出成形機用シャットオフバルブ

【課題】 射出成形機の材料流路の形状による流動抵抗を小さく抑え、更に、溶融材料の余計な所への漏出を好適に抑止する。
【解決手段】 射出成形機10用のシャットオフバルブであって、ボデー11の中心軸に沿って材料流路12を形成し、その先端にノズル穴22を有し、ボデー11の中心軸に対し所定の角度を成す斜め後方の直線上に、エアシリンダ41と、このエアシリンダ41に接続されエアシリンダ41の作動軸からボデー11の中心軸に向かって湾曲しエアシリンダ41の前進限でノズル穴22を閉じ後退限でノズル穴22を開いて材料流路12と連通させるように装着された可撓性のバルブピン35と、エアシリンダ41とボデー11との間でバルブピン35の作動を案内しつつヒダ形状による表面積効果で放熱効果を高めるように形成されたガイドスリーブ31と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂又は軽金属用の射出成形機用シャットオフバルブに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、射出成形機には、シリンダ先端部に形成されたノズル穴を機械的に開閉するためのシャットオフバルブが設けられている。具体的には、例えば後記特許文献1に開示されている構成のものが挙げられる。この開示では、樹脂の射出タイミングに合わせてニードル弁をノズル穴の中心軸線方向に往復運動させることにより、ノズル穴を開閉するようにしている。これにより、射出成形後にノズル穴から溶融材料が垂れ落ちるいわゆる「ハナタレ現象」を抑止することができる。なお、シャットオフバルブの駆動源は、射出成形機本体の型締めを油圧で行う場合にはその油圧が利用され、電動成形機の場合には空気圧が利用されることが多い。
【特許文献1】特開2002−370256号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の技術では、ノズル穴を開閉するために作動するニードル弁の駆動部が、ノズル穴の中心軸線上、詳しくは、本来、材料流路が配設されるべき位置に配設されていたため、溶融材料の流動抵抗を増大させ、更に、ニードル弁の作動不良を引き起こす場合があった。
すなわち、通常、ノズル穴の径は非常に小さいものであるため、ニードル弁は、その先端がノズル穴からズレないようにノズル穴の中心軸線上に配設されている。したがって、ニードル弁の駆動部も、本来、材料流路となるべき位置(ノズル穴の中心軸線上)に配設され、高温状態の周囲からの伝熱の作用を受けることとなった。これにより、射出された溶融材料が溶融状態のままニードル弁の作動隙間を伝って漏出し、駆動機構内等の余計な所にに入り込んで(噛み込んで)作動不良を引き起こす場合があった。更に、上記した配置構成のために、材料流路をニードル弁の配設位置から迂回した位置に配設しなければならず、材料流路の形状による流動抵抗(圧力損失)を増大させていた。
【0004】
本発明は、上述した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、射出成形機の材料流路の形状による流動抵抗を小さく抑え、更に、溶融材料の余計な所への漏出を好適に抑止することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の射出成形機用シャットオフバルブは次の手段をとる。
すなわち、本発明の第1の発明は、射出成形機用シャットオフバルブであって、ボデーの中心軸に沿って材料流路を形成し、その先端にノズル穴を有し、ボデーの中心軸に対し所定の角度を成す斜め後方の直線上に、駆動装置と、駆動装置に接続され駆動装置の作動軸からボデーの中心軸に向かって湾曲し駆動装置の前進限でノズル穴を閉じ後退限でノズル穴を開いて材料流路と連通させるように装着された可撓性のバルブピンと、駆動装置とボデーとの間でバルブピンの作動を案内しつつ、ヒダ形状による表面積効果で放熱効果を高めるように形成されたガイドスリーブと、を有する。
この第1の発明によれば、ノズル穴を開閉作動させるためのバルブピンは、その先端部がボデーの中心軸線上に配設される。また、バルブピンの所定の部位は、その可撓性によって、ボデーの中心軸線に対して所定の角度を成す斜め後方の直線上に湾曲して配設される。すなわち、バルブピンは、所定の部位から先の部位のみが材料流路内に露出され、その他の部位は材料流路等の熱源から離間した配設状態とされる。更に、バルブピン等を通じて伝導する熱は、ヒダ形状を有するガイドスリーブの配設位置において効果的に放熱される。なお、バルブピンの材質は、可撓性(弾性)に優れたバネ鋼であることが好ましい。
【発明の効果】
【0006】
本発明は上述した手段をとることにより、次の効果を得ることができる。
先ず、本発明の第1の発明によれば、バルブピンの材料流路内への露出を少なく抑えることができるため、材料流路内での溶融材料の流動状態を良好にすることができる。また、バルブピン等を通じて伝導する熱を効果的に放熱することができるため、溶融材料がバルブピンの作動隙間等の余計なところへ漏出することを抑止することができる。したがって、駆動機構の作動不良を引き起こすこともなくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に、本発明を実施するための最良の形態の実施例について、図面を用いて説明する。
図1〜図4は、本発明の射出成形機用シャットオフバルブの一実施例を示すものである。図1は本実施例のシャットオフバルブの要部断面図、図2はセンターガイド25の平面図、図3は図2のA−A線断面図、図4はバルブピン35の正面図である。
本実施例における射出成形機10は、図1に良く示されるように、ボデー11の先端にノズルヘッド21が螺合された構成とされている。また、射出成形機10のボデー11には、その中心軸線に対して径外方向に傾斜した向きに(所定の角度を成す斜め後方の直線上に)突出した状態でシャットオフバルブが配設されている。詳しくは、ボデー11はフランジ部11aと胴体部11bとから成る円筒形状とされており、中心軸線に沿って材料流路12が貫通して形成されている。前者のフランジ部11aは、射出シリンダ17の下流側に取り付けられている。また、後者の胴体部11bは、フランジ部11aの下流側に一体的に形成されており、その一側面部位には突起部11cが形成されている。なお、これらフランジ部11a及び胴体部11b(突起部11cに干渉する部分を除く)は、バンドヒーター14によって溶融材料の溶融温度にまで加熱されるようになっている。
次に、突起部11cは、ボデー11の中心軸線に対して径外方向に傾斜した向きに突出して配置されている。また、突起部11cは、その先端に後述するガイドスリーブ31を取り付けるための座面16が形成されている。更に、突起部11cの内部には貫通形状のバルブピン穴15が形成されており、材料流路12と連通している。
次に、ノズルヘッド21は、先端に形成された半球面形状(先端方向に凸)が、金型の固定型2に形成された凹球面状部3に当接状態となっている。ここで、金型は、射出成形機10の固定台盤1に取り付けられている。また、ノズルヘッド21の中心軸線上には、材料流路12がテーパ状に絞られる先細形状のノズル穴22が形成されている。したがって、材料流路12と金型に形成された流路とが連通状態とされているため、射出成形機10によって射出された溶融材料は、材料流路12から金型内へと流動してキャビティ内に充填される。また、ノズルヘッド21の内部には、バルブピン35の先端部35dの配設位置をガイド(保芯)するためのセンターガイド25が内挿されている。詳しくは、センターガイド25は、図2及び図3に良く示されるように、外輪25aと内輪25bとが複数のリブ25cで接続された形状となっており、このリブ25c間に形成された流路穴25e内を溶融材料が流動する構成となっている。また、内輪25bの中央に形成されたガイド穴25dは、バルブピン35の先端部35dに嵌合するようになっており、この先端部35dの配設位置をノズル穴22の中心軸線上に保持(保芯)する。これにより、バルブピン35の先端部35dは、ノズル穴22に対して良好に開閉作動する。
【0008】
次に、ガイドスリーブ31は、図1に良く示されるように、周壁面上に形成されたフィン部31aと、両端側部位に形成された締付部31b,31cと、から成っている。前者のフィン部31aは、その外径(周壁面)が大径部と小径部とが蛇腹状に交互に繰り返される形状のヒダ形状となっている。したがって、この表面積効果によって、伝導された熱を効果的に放熱し冷却する構成とされている。また、ガイドスリーブ31の内部には、バルブピン35の中間部35bが摺動可能に内挿された摺動穴32が形成されている。詳しくは、摺動穴32は中間部35bの外径よりも僅かに大きく設定されており、両者の間には摺動を容易にするための僅かなクリアランスが形成されている。後者の締付部31b,31cは、その一端側部位(締付部31b)が座面16に螺合されており、他端側部位(締付部31c)がシリンダブラケット43に螺合されている。詳しくは、他端側部位はシリンダブラケット43に対してロックプレート44によって緩み止めされた状態で締付けられている。
したがって、上記したボデー11及び胴体部11b等の熱源から伝導される熱は、これらと一体的或いは接触状態とされる突起部11c及びバルブピン35を介してガイドスリーブ31に伝導される。しかしながら、この伝導された熱は、フィン部31aに形成されたヒダ形状の表面から効果的に放熱される。したがって、例えば溶融材料が材料流路12から摺動穴32内に浸入した場合であっても、これらはヒダ形状の放熱により冷却されて固化するため、ガイドスリーブ31を越えて漏出することはない。
【0009】
ところで、シャットオフバルブは、エアシリンダ41により供給される空気圧を駆動源として作動するようになっている。なお、エアシリンダ41は、これに代替して油圧シリンダ又は電磁石等のものを適用したものであっても構わない。ここで、エアシリンダ41が本発明の駆動装置に相当する。詳しくは、エアシリンダ41はシリンダブラケット43を介してガイドスリーブ31の延長線上に保持されている。より詳しくは、エアシリンダ41は、電磁弁(図示しない)の開閉作動によってエア供給口42からエアが供給されることにより、ピストン45を前進限と後退限との間位置で往復運動させる構成とされている。また、ピストン45の先端には、バルブピン35のツバ部35a(図4参照)を支持するホルダー47が接続ボルト46によって接続されている。また、シリンダブラケット43の内部には、上記したホルダー47を往復作動させるためのスペースが形成されている。したがって、バルブピン35は、ピストン45が往復運動するのに連動して、シリンダブラケット43のスペース内のストローク間を往復運動するようになっている。
なお、シリンダブラケット43は、その外径がガイドスリーブ31と同様にしてヒダ形状に形成されており、放熱効果が高められた構成とされている。
【0010】
次に、バルブピン35は、図4に良く示されるように、ツバ部35a、中間部35b、可撓部35c、及び先端部35dによって構成されている。ここで、バルブピン35は、各部を一体成形によって一体的に形成したものであっても良く、別体に形成された各部を溶接やネジ込みなどによって繋いだものであっても良い。
具体的には、ツバ部35aは上記したホルダー47によってエアシリンダ41のピストン45に接続されている。また、中間部35bは、ガイドスリーブ31の摺動穴32内に摺動可能に配設されている。また、先端部35dは、センターガイド25のガイド穴25dに嵌合(ガイド)されており、ボデー11の中心軸線方向に向けて配設されている。また、可撓部35cは、ガイドスリーブ31の配設方向(中間部35bの作動軸方向)から先端部35dに向かって湾曲して配設されており、ピストン45の往復運動に連動して先端部35dをノズル穴22に対して抜き差し(開閉作動)するように作用する。これにより、先端部35dは、ピストン45が前進限の状態でノズル穴22を閉じ、後退限の状態でノズル穴22を開くように作動する。
すなわち、バルブピン35は、材料流路12の先端側近傍において、可撓部35c及び先端部35dのみが材料流路12内に露出した構成とされている。
【0011】
続いて、本実施例のシャットオフバルブの使用方法について説明する。
先ず、エアシリンダ41のピストン45が後退限とされてノズル穴22が開かれた状態で、射出成形機10のスクリュー18を射出シリンダ17内で前進させて所定量の溶融材料を射出する。すると、射出された溶融材料は、材料流路12及びセンターガイド25の流路穴25e内を流動して、ノズル穴22から射出されるとともに、金型のキャビティ内に充填される。
このとき、材料流路12を流動する溶融材料は、その射出圧によって、ガイドスリーブ31の摺動穴32とバルブピン35の中間部35bとの間の僅かなクリアランス(図示しない)に浸入することがある。しかしながら、浸入した溶融材料は、このクリアランスを伝ってエアシリンダ41の方に向けて流動するに従って、次第に熱源から離間する。また、ガイドスリーブ31のフィン部31a内を流動する際に、放熱効果によって冷却される。したがって、上記したクリアランス内に浸入した溶融材料は、ガイドスリーブ31内で冷却されて固化するため、この固化した部位がシールとなって余計な所へ漏出することが抑止される。
次いで、射出が完了した後に、エアシリンダ41のピストン45を前進限にすると、これに連動してバルブピン35が押し出され、先端部35dがセンターガイド25のガイド穴25dに沿って移動してノズル穴22を閉じる。このとき、バルブピン35の可撓部35cは、その可撓性(弾性)によって、湾曲した状態であってもスムーズに作動する。したがって、ノズル穴22がバルブピン35の先端部35dによって好適に閉じられるため、材料流路12内の溶融材料がノズル穴22から漏出していわゆるハナタレ現象を発生させることがなくなる。
【0012】
このように、本実施例のシャットオフバルブによれば、射出成形機10のノズル穴22を開閉するためのバルブピン35は、材料流路12の先端側近傍にのみ露出した構成とされている。また、バルブピン35を作動させるための機構部分(ガイドスリーブ31、シリンダブラケット43、及びエアシリンダ41等)は、材料流路12外に離間した位置に配置されている。更に、上記した機構部分を構成するガイドスリーブ31によって、内部に浸入した溶融材料を効果的に冷却して固化させることができる。したがって、材料流路12内の流動抵抗(圧力損失)を極力抑えた設計にしつつ、溶融材料の余計な所への漏出を好適に抑止することができる。
また、バルブピン35の先端部35dがセンターガイド25のガイド穴25dに沿って移動するようにガイド(保芯)された構成とされているため、ノズル穴22のテーパ角度に制約を受けることなく、安定的に先端部35dをノズル穴22に嵌合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施例のシャットオフバルブの要部断面図である。
【図2】センターガイドの平面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】バルブピンの正面図である。
【符号の説明】
【0014】
1 固定台盤
2 固定型
3 凹球面状部
10 射出成形機
11 ボデー
11a フランジ部
11b 胴体部
11c 突起部
12 材料流路
14 バンドヒーター
15 バルブピン穴
16 座面
17 射出シリンダ
18 スクリュー
21 ノズルヘッド
22 ノズル穴
25 センターガイド
25a 外輪
25b 内輪
25c リブ
25d ガイド穴
25e 流路穴
31 ガイドスリーブ
31a フィン部
31b,31c 締付部
32 摺動穴
35 バルブピン
35a ツバ部
35b 中間部
35c 可撓部
35d 先端部
41 エアシリンダ(駆動装置)
42 エア供給口
43 シリンダブラケット
44 ロックプレート
45 ピストン
46 接続ボルト
47 ホルダー


【特許請求の範囲】
【請求項1】
射出成形機用シャットオフバルブであって、
ボデーの中心軸に沿って材料流路を形成し、その先端にノズル穴を有し、該ボデーの中心軸に対し所定の角度を成す斜め後方の直線上に、駆動装置と、該駆動装置に接続され該駆動装置の作動軸から前記ボデーの中心軸に向かって湾曲し該駆動装置の前進限でノズル穴を閉じ後退限でノズル穴を開いて材料流路と連通させるように装着された可撓性のバルブピンと、該駆動装置とボデーとの間でバルブピンの作動を案内しつつ、ヒダ形状による表面積効果で放熱効果を高めるように形成されたガイドスリーブと、を有する射出成形機用シャットオフバルブ。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−35686(P2006−35686A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−220104(P2004−220104)
【出願日】平成16年7月28日(2004.7.28)
【出願人】(593014358)
【Fターム(参考)】