説明

射撃ゲーム装置

【課題】 プレイヤにとって心地の良い射撃効果音を生じさせることのできる射撃ゲーム装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
照準位置信号及び射撃タイミング信号を発生させる射撃銃型入力装置4と、ゲーム画面を表示するためのゲーム画面表示装置2と、ゲーム中に再生される背後曲及び、射撃効果音を再生する音声再生装置6と、前記背後曲に合わせ、複数の標的を前記ゲーム画面表示装置を通じてゲーム画面の任意の異なる位置に連続的に表示するとともに、前記射撃銃型入力装置により前記標的が射撃されたことを検出すると、前記背後曲のリズムに合わせその時の音階に合わせた射撃効果音を発生させる制御部10とを有する射撃ゲーム装置1が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、射撃銃型の入力装置を使用し、ゲーム画面に所定のタイミングで現れる標的を射撃して消滅させる、いわゆる射撃ゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、射撃ゲームの一種として、複数の標的画像である標的が出現し、その標的に対して前進して接近する状態が映し出され、標的の攻撃の以前に遊戯者操作用の射撃銃で標的に照準を合わせ射撃して倒す、射撃ゲームがある。
【0003】
このような射撃ゲーム装置において、雰囲気を盛り上げるために背後曲(背後曲)が流されることがあるが、射撃効果音はこの背後曲とは無関係に発生するものであり、場合によってはうるさいということもあった。
【0004】
従来、射撃音を制御する技術として、以下の特許文献1に開示された技術がある。この技術は、マシンガンを休みなしに打ち続けるシューティングゲーム等において、同じ射撃音が続くことがないように制御することで、より自然な射撃音とすることができる射撃音制御方法を提供するものである。
【0005】
しかしながら、この従来技術であっても、射撃音は如何にリアルなものを作るかが主眼となっているものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−307175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この発明は、前記の課題を解決するためになされたものであり、プレイヤにとって心地の良い射撃効果音を生じさせることのできる射撃ゲーム装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明は、射撃ゲーム装置であって、照準位置信号及び射撃タイミング信号を発生させる射撃銃型入力装置と、ゲーム画面を表示するためのゲーム画面表示装置と、ゲーム中に再生される背後曲及び、射撃効果音を再生する音声再生装置と、前記背後曲に合わせ、複数の標的を前記ゲーム画面表示装置を通じてゲーム画面の任意の異なる位置に連続的に表示するとともに、前記射撃銃型入力装置により前記標的が射撃されたことを検出すると、前記背後曲のリズムに合わせその時の音階に合わせた射撃効果音を発生させる制御部とを有することを特徴とする射撃ゲーム装置が提供される。
【0009】
また、この装置は、背後曲の楽曲データと、この背後曲データに基づいて再生される背後曲に合わせて標的を出現させるための標的配置データと、標的が射撃された際の効果音データとを記憶する記憶装置を具備し、前記制御部は、前記楽曲データにより再生される背後曲と前記標的配置データとに基づき、前記標的をゲーム画面上の任意の位置を通過するように発生させる標的発生部と、前記標的配置データに基づいて、前記標的の射撃タイミング若しくは射撃位置を表示する射撃タイミング/位置表示部と、前記入力装置からの入力値を受け取り、前記射撃タイミング/位置で前記標的が射撃されたことを判断する射撃判断部と、前記射撃判断部の判断に基づいて射撃効果音を再生する射撃効果音再生部とを有するものであることが望ましい。
【0010】
更に、この場合、前記標的配置データは、標的が射撃された際の効果音の再生タイミングと音程の情報を含み、前記効果音データは、前記標的配置データに含まれた効果音の音程の情報に対応する複数音程の効果音データを含み、前記射撃効果音再生部は、前記標的配置データに含まれた再生タイミングと音程で効果音データを再生するものであることが好ましい。
【0011】
また、この発明の他の一の実施形態によれば、この射撃ゲーム装置は、前記背後曲のリズムを検出するリズム検出部を有し、前記制御部は、前記射撃効果音を前記リズム検出部で検出された前記背後曲のリズムに合致するタイミングで再生するように再生タイミングを補正する再生タイミング補正部を有するものである。
【0012】
このような構成によれば、射撃が成功した場合には、前記背後曲のリズムに合わせてその時の音程に合わせて射撃効果音を発生させることができる。
【0013】
また、この発明の別の一の実施形態によれば、この射撃ゲーム装置において、前記標的発生部は、前記射撃タイミング/位置で前記標的が射撃された場合に、当該標的の射撃された位置が所定の組み合わせから成るコンボを構成するように前記標的を発生するコンボモードを有するものであり、前記制御部は、さらに、標的の実際に射撃された位置が所定の組み合わせから成るコンボを構成したと判断した場合に所定のイベントを発生するコンボイベント発生部を有するものである。
【0014】
ここで、前記コンボは、前記標的の射撃された位置の幾何学的な組み合わせであることが好ましい。
【0015】
また、このような場合、前記コンボは、標的の射撃された位置の異なる組み合わせから成る複数のコンボを有するものであり、前記標的発生部は、前記複数コンボのいずれか1つを選択して前記標的を発生するものであることが好ましい。
【0016】
更に、前記制御部は、さらに、所定の条件を満たした場合に、前記標的発生部のコンボモードを起動するコンボモード起動部を有するものであることが好ましい。
【0017】
このような構成によれば、射撃タイミング/位置で前記標的が射撃された場合には、当該標的の射撃された位置が所定の組み合わせから成るコンボを構成するようにしたので、コンボを構成した場合に所定のイベントが発生し、プレイヤは視覚による興味を持続させることができる。
【0018】
上述した本発明の特徴以外の特徴及びこの発明の顕著な効果については、次の発明の実施の形態および図面を参照することで当業者が容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、この発明の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図2は、制御部を示す概略構成図である。
【図3】図3は、データ間の関係を示すチャートである。
【図4】図4は、楽曲データ及びタイミングデータの一例を示す模式図である。
【図5】図5は、配置データを示す模式図である。
【図6】図6は、処理を示すフローチャートである。
【図7】図7は、ゲーム画面の一例を示す図である。
【図8】図8は、ゲーム画面の一例を示す図である。
【図9】図9は、ゲーム画面の一例を示す図である。
【図10】図10は、ゲーム画面の一例を示す図である。
【図11】図11は、ゲーム画面の一例を示す図である。
【図12】図12は、ゲーム画面の一例を示す図である。
【図13】図13は、ゲーム画面の一例を示す図である。
【図14】図14は、効果音発生タイミングの補正を示す模式図である。
【図15】図15は、ゲーム画面の一例を示す図である。
【図16】図16は、ゲーム画面の一例を示す図である。
【図17】図17は、ゲーム画面の一例を示す図である。
【図18】図18は、ゲーム画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本願発明の一実施形態および実施例を、添付図面を参照して説明する。
【0021】
(全体構成)
図1は、この実施形態の射撃ゲーム装置を示す全体斜視図である。
この射撃ゲーム装置1は、ゲーム画面を表示するための液晶表示装置2と、この液晶表示装置2の手前に配置された操作パネル3と、この操作パネル3の上面部に取り付けられ照準位置信号及び射撃タイミング信号を発生させる射撃銃型入力装置4とを有する。
【0022】
前記液晶表示装置2には、スピーカ5と図示しないアンプ等からなる音声再生装置6が収容されている。また、前記操作パネル3の下の本体7内には、後述する制御部が収納されている。
【0023】
この射撃ゲーム装置1は、有料で遊戯するいわゆるアーケードゲームを対象としたものであるので、本体7の前面には料金投入盤8が設けられていて、所定料金を投入することにより所定時間もしくは所定得点の範囲で遊戯できるようになっている。
【0024】
図2は、前記制御部のシステム構成を示す図である。
【0025】
本図に符号10で示すのは、前記本体7に収納された制御部である。
【0026】
この制御部10は、前記背後曲(BGM)に合わせ、複数の標的を前記液晶表示装置2を通じてゲーム画面の任意の異なる位置に連続的に表示するとともに、前記射撃銃型入力装置4により前記標的が射撃されたことを検出すると、前記背後曲のリズムに合わせその時の音階に合わせた射撃効果音と画面効果を発生させるものである。
【0027】
以下、その構成を説明する。
【0028】
この制御部10は、CPU11、RAM12、通信IF13、が接続されたバス14に、データ格納部15、プログラム格納部16及びユーザインタフェース17が接続されてなる。
【0029】
前記ユーザインタフェース17には、射撃銃型入力装置4、操作パネル3、液晶表示装置2、音声再生装置6がそれぞれ接続されている。
【0030】
前記データ格納部15は、ゲームデータ20と、楽曲データ21と、タイミングデータ22と、標的配置データ23と、効果音データ24と、ポイントデータ25と、形体データ26とを格納する。また、前記プログラム格納部16は、ゲームメインプログラム27と、標的発生部28と、射撃タイミング/位置表示部29と、射撃判断部30と、リズム検出部31と、再生タイミング補正部32と、射撃効果音再生部33と、コンボイベント発生部34と、コンボモード起動部35とを格納する。また、前記標的発生部28は、コンボモード36を有する。
【0031】
前記データ格納部15及びプログラム格納部16は、実際には、ハードディスク等の記憶媒体である。また、プログラム格納部16に格納された各構成要素27〜33は、コンピュータ言語で記載された指令を含むコンピュータプログラムであり、前記CPU11によって適宜RAM12上に呼び出されて実行されることで、この発明の各構成要素として機能する。
【0032】
以下、前記各構成及びその作用を、図3以下を参照して詳しく説明する。
【0033】
図3は背後曲と各データ21〜24との関係を示すチャートである。この関係付けは前記ゲームデータ20としてデータ格納部15に格納されている。
【0034】
このチャートに示すように、各背後曲に対応する標的配置データ23、タイミングデータ22、及び楽曲データ21が用意されている。
【0035】
楽曲データ21は、たとえばストリームPCMデータ(WAV)であり、たとえば、図4に波形図(a)で示すようなものである。タイミングデータ22は、再生された楽曲データ21の演奏時間と「拍」とを関連づけるためのデータであり、同図に(b)で示すようなものである。すなわち、この実施形態では、標的の出現タイミングを拍(Tick)35で保持する。一方背後曲は時間(秒)に沿って再生される。この拍と時間を関連づけるためのデータがタイミングデータ22となる。
【0036】
標的配置データ23は背後曲に同期して読み込まれ、適切なタイミングで標的を出現させ、適切な効果音を再生するためのデータである。この実施形態では、図2及び図5に示すように、効果音の種類に応じて3種類の標的配置データ(a)〜(c)(この例では、「ベル系シンセの出現パターン」「ドラム系の出現パターン」「ブラス系シンセの出現パターン」)が用意されている。すなわち、この標的配置データ23は、「どのタイミング」で「どの種類の標的(どの種類の効果音)」を出現させ「どの音程の効果音」を鳴らすのかといった情報を保持するものである。
【0037】
したがって、前記効果音24も、図3に示すように、この標的配置データ23に対応するように複数種類設けられている。この実施形態では、効果音の種類=標的の種類(標的キャラクタの種類)となる。すなわち、同じ標的を倒した場合は同じ種類の効果音が鳴るようになっている。ただし、背後曲のスケール(音階)に合わせる必要があるため一部の効果音は12音階分のデータが用意されている。前記の例では、「ベル系シンセの出現パターン」「ドラム系の出現パターン」「ブラス系シンセの出現パターン」の各パターンに合わせて設けられている。
【0038】
前記各データのフォーマットは、例えばMIDI(SMF=Standard MIDI File)が考えられるが、独自フォーマットであってももちろん良い。
【0039】
(フローチャート)
次に実際のゲーム動作に沿って前記各構成の構成及び動作の説明をする。
【0040】
図6は、全体の流れを示すフローチャートである。なお、図中の各符号S1〜S11は、以下の説明中の各ステップS1〜ステップS11に対応するものである。
【0041】
まず、前記メインプログラム27が前記ゲームデータ20に基づいてタイトルを表示させている状態(ステップS1)で、プレイヤがコインを投入する(ステップS2)と、前記メインプログラム27は、プレイモードの選択画面を表示する(ステップS3)。プレイモードの選択としては、1コントローラモードと2コントローラモードの選択(ステップS4)、簡単モード・普通モード・むずかしいモードの選択(ステップS5)がある。
【0042】
モードの選択が終了したならば、前記メインプログラム27は、背後曲の選択画面を表示する(ステップS6)。この画面の例を示したのが図7である。
【0043】
この例では、背後曲の種類が難易度と共に選択可能に表示される。
【0044】
ここで背後曲1を選択すると、前記図2に示したように、それに対応する標的配置データ23、効果音データ24、楽曲データ21、タイミングデータ22が読み込まれてゲームが開始される(ステップS7)。
【0045】
図8は、ゲーム開始直後の画面である。
【0046】
ゲーム画面の中央部には、この例では、UFOキャラクター40が表示され、このUFOキャラクター40が標的を次々と排出するようになっている。なお、この図のゲーム画面の下に示すのは、待機中の射撃銃型入力装置4である。
【0047】
前記メインプログラム27が前記背後曲の再生を開始すると、前記リズム検出部31がタイミングデータ22を起動し、背後曲の再生時間と「拍」とを関連付けて、前記標的発生部28に送信する。標的発生部28は、前記配置データ23(図5)に基づいて、実際に効果音発生タイミングの数拍前に標的41を発生させる。図9はこの状態を示したものである。このとき、標的発生部28は、標的の標的通路42を決定し、それに沿って前記標的41を移動させる。
【0048】
また、その後、図10に示すように、前記射撃タイミング/位置表示部29は、前記標的通路42上に射撃タイミング/位置を示す輪43を表示する。すなわち、前記標的41がこの輪43を通過するタイミングが、射撃タイミング/位置となる。このタイミングを表示するため、この実施形態では、前記輪の色が、円周方向(イ)に変化し、この輪が一周する時点が射撃タイミングであることを表示するようになっている(図11)。なお、この制御において重要なのは、前記標的の画面上の通過位置(輪43の位置)であり、前記標的発生部28はこの位置がランダムになるように、演算を行い決定する。なお、画面上の通過位置(座標等)を予め決めておいて前記配置データ23と共にデータ格納部15に格納しておいてもよい。
【0049】
次に、図12に示すように、前記プレイヤが、前記のタイミングで銃型入力装置4を操作すると、その射撃タイミングと照準位置とが前記ユーザIFを介して前記射撃判断部30によって検出され、前記標的41が所定のタイミングで射撃されたと判断したならば、前記標的配置データ23(図2)に示される階調の効果音データ24を呼び出して再生する。また、この効果音再生部33は、図13に示すように、射撃結果を評価し、「Good」、「Great」、「bad」等の表示をする。
【0050】
なお、この実施形態では、前記効果音の再生タイミングは、プレイヤの射撃タイミングによるのではなく、前記背後曲のリズムに乗って行われるように、前記再生タイミング補正部32が補正を行う。
【0051】
図14は、この補正の方法を示したものである。
【0052】
この図で、たとえば、プレイヤの射撃タイミング51が拍52と拍53の間に生じたとすると、この射撃タイミングが前の拍52の後で、次の拍53の所定時間前(補正範囲A)である場合に、効果音再生タイミングを次の拍53に発生するように補正する。また、前記図12の射撃結果の表示もこの効果音の再生に合わせて行う。
【0053】
このことで、背後曲のリズムに乗った効果音発生と、画面演出が可能になる。
【0054】
ただし拍タイミングより後に打ったショットを前に補正することは出来ないので、少し遅れたくらいだと補正をせず、大幅に遅れているようであれば次の拍タイミングへ補正を行うことになる。
【0055】
なお、前記射撃判断部30は、この補正範囲Aと関連付けて、効果音再生とスコア判定を決定する。
【0056】
例えば、
1.照準タイミングより射撃が前
(1)照準タイミングに補正できる範囲→「Great」若しくは「Good」
(2)照準タイミングに補正できない範囲→「Bad」(効果音鳴らさない)
2.照準タイミングより射撃が後
(1)補正しない範囲→「Great」若しくは「Good」
(2)それ以外→「Bad」(効果音鳴らさない)
とすることができる。
【0057】
前記射撃判断部30は、このよう判別結果を前記効果音再生部33に送り、効果音再生部33は前記のように効果音を再生すると共に、判断に応じた画面表示(図13)を行う。
【0058】
実際のゲームにおいては、システム等様々な要素が背後曲の再生に影響を及ぼす。この結果長時間背後曲を再生すると5で説明した背後曲の再生時間と拍の関係がずれるという現象が発生する(例えば本来、背後曲は10拍目のはずなのにタイミングデータでは9.5拍と示されてしまうなど)。このため、前記リズム検出部31は、このずれが発生した場合に、このずれを補正する機能を有する。
【0059】
以上のプレーが終了したならば、図6に示すように、ゲーム終了処理ステップS8〜ステップS11が実行され、再びタイトル表示画面ステップS1に戻る。
【0060】
(画面演出)
続いて、標的への射撃が成功した場合の画面演出について説明する。図15〜図18は、複数の標的への射撃が連続的に成功した場合における画面演出を表示したものである。
【0061】
まず、図15では、ゲーム画面55上に標的56及び標的57が出現しており、標的56がプレイヤによって射撃されたことが示されている。
【0062】
そして、図16では、図15において射撃された標的56が、当該射撃されたゲーム画面上の位置において、射撃された状態を示して表示されている。この射撃された状態を示すために、本実施形態では、射撃される前と後とで標的の表情を変化させ、かつ標的上部に星印を付しているが、射撃された状態を表示する方法はこれに限られるものではない。例えば、変形例としては、射撃された後には標的の原型を残さずに標的そのものを星印等の任意の印に置き換えて表示することが挙げられる。また図16では、標的57がプレイヤによって射撃されたことが示され、標的58が新たに出現したことが表示されている。
【0063】
続いて、図17において、標的56と同様に、射撃された標的57が、当該射撃されたゲーム画面上の位置において、射撃された状態を示して表示されている。なお、標的56もゲーム画面上から消えることなく、射撃されたゲーム画面上の位置において、射撃された状態を示して表示されている。また、標的58がプレイヤによって射撃されたことが示されている。
【0064】
そして、図18では、標的56〜58の射撃された位置が所定の組み合わせから成るコンボを構成して、当該標的56〜58を含むゲーム画面上で、演出効果59を表示させて所定のイベントが発生している。すなわち、図15〜17において標的56〜58が射撃され、その標的56〜58の射撃された位置(三点)が例えば三角形等の特定のコンボを構成し、その3つの標的の射撃に成功したことを強調するように演出効果59を表示させて視認可能な所定のイベントが発生するものである。本実施形態では、例えば、標的56〜58の射撃された位置が三角形を形成し、その三角形が点滅を繰り返すというイベントが発生している。また変形例としては、標的56〜58の各点において点滅が繰り返されるというイベントも挙げられる。
【0065】
ここで、本実施形態において、複数の標的の射撃された位置が形成する所定の組み合わせから成るコンボ(本実施形態における三角形)は、当該標的の射撃された位置の幾何学的な組み合わせであり、上述した記憶装置にコンボ26として複数パターンが格納されているものである。この複数のコンボ26は、例えば、三角形、星型、ハート型、円形等のように、複数の標的の射撃された位置が構成する幾何学的形体の輪郭、形状、若しくは構成要素を表すデータである。また、このコンボ26としては、変形例として、幾何学的な形状ではなく特定の条件の組み合わせとすることも挙げられる。そして、上述した標的発生部28が、標的の射撃された位置が前記コンボ26のいずれか1つのコンボ26を構成するように、複数の標的を表示する。なお、複数のコンボ26のうちどのコンボ26が選択されるかは、ランダムに選択されても良いし、特定のゲームモードに応じて予め特定のコンボを選択しておいても良い。また、射撃が失敗した場合には、当該失敗した位置には何も残さずに、最終的に未完成のコンボとしても良いし、又は、射撃が失敗したことを示すように、標的は残さずに射撃タイミング/位置だけを残すようにしても良い。
【0066】
また、標的の実際に射撃された位置が所定の組み合わせを構成した場合に発生するイベントは、上述したコンボイベント発生部34によるものである。このコンボイベント発生部34は、標的の実際に射撃された位置が所定の組み合わせを構成したと判断した場合に、上記所定のイベントを発生する。また、このコンボイベント発生部34は、少なくとも2以上の射撃タイミング/位置で標的の射撃が成功した場合に、例えば、射撃タイミング/位置若しくは標的の点滅、花火、流星、等の予め決められたイベントパターンを、ゲーム画面上で発生させる。
【0067】
また、コンボイベント発生部34は、所定の形体データを形成する射撃タイミング/位置のすべてで射撃が成功した場合にのみイベントを発生するようにしても良いし、例えば3以上等のように所定数以上の射撃タイミング/位置で射撃が成功した場合にもイベントを発生しても良い。また、射撃が成功した射撃タイミング/位置の個数に応じて発生するイベントを変更しても良い。
【0068】
また、前記標的発生部28は、前記射撃タイミング/位置で前記標的が射撃された場合に、当該標的の射撃された位置が上述のようなコンボ26を構成するように前記標的を発生するコンボモード36を有している。すなわち、コンボモード36が起動している場合には、標的の射撃された位置が上述したコンボ(特定の形体)を構成するように複数の標的が出現している。
【0069】
このようなコンボモードの起動および終了は、コンボモード起動部35が制御している。このコンボモード起動部35は、例えば、特定の得点以上になった場合、特定の時間帯になった場合、等のように所定の条件を満たした場合、又はランダムに、上述した標的発生部28のコンボモード36を起動させる。また、前記コンボモード起動部35は、一連のコンボモードが終了した場合には、通常のゲームモードへの切り替えを制御している。
【0070】
以上説明したような構成によれば、以下のような効果を得ることができる。
【0071】
すなわち、前記の構成によれば、プレイヤが標的をタイミング良く射撃することで、背後曲に合わせた画面演出と効果音を発生させ、曲を演奏しているかのような爽快感を得られるようなシステムを得ることができる。
【0072】
具体的にはストリーム背後曲を流すと同時に配置データとタイミングデータを読込み、それによって標的の出現パターンとそれを倒した場合に発生させる演出/効果音を決定し背後曲のタイミングに合わせて表示することができる。
【0073】
さらに曲を演奏しているかのような効果を得るため、標的を倒した場合に発生する効果音は曲のスケール(音階)に合わせた音にすることができる。また音の種類を標的の種類と一致させることで演奏していることをプレイヤにわかりやすくすることができる。
【0074】
爽快感を得るために標的を倒した場合に発生する演出は、プレイヤがショットを打ったタイミングではなく背後曲のリズムに合わせたタイミングで発生させるような補正をかける。
【0075】
また、複数の標的の射撃が成功した場合、すなわち、いわゆるコンボが成功した場合には、プレイヤ自身が射撃に成功した射撃位置を含むゲーム画面上で特別な演出が発生するので、プレイヤだけでなく、プレイヤの周りにいるプレイヤ以外の第三者も、どの射撃が成功したのかが視覚的に判明するようになり、視覚的な満足度を高めることができる。
【0076】
なお、この発明は、前記一実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々変形可能である。
【0077】
たとえば、実行される射撃ゲームは、前記のようにUFOゲームに限定されるものではない。
【0078】
その他、本発明は、さまざまに変形可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0079】
1…射撃ゲーム装置
2…液晶表示装置
3…操作パネル
4…射撃銃型入力装置
5…スピーカ
6…音声再生装置
7…本体
8…料金投入盤
10…制御部
11…CPU
12…RAM
13…通信IF
14…バス
15…データ格納部
16…プログラム格納部
17…ユーザインタフェース
20…ゲームデータ
21…楽曲データ
22…タイミングデータ
23…標的配置データ
24…効果音データ
25…ポイントデータ
26…コンボ
27…ゲームメインプログラム
28…標的発生部
29…射撃タイミング/位置表示部
30…射撃判断部
31…リズム検出部
32…再生タイミング補正部
33…射撃効果音再生部
34…コンボイベント発生部
35…コンボモード起動部
36…コンボモード
39…拍(Tick)
40…UFOキャラクター
41…標的
42…標的通路
43…輪
51…射撃タイミング
52…拍
53…拍
55…ゲーム画面
56…標的
57…標的
58…標的
59…演出効果

【特許請求の範囲】
【請求項1】
射撃ゲーム装置であって、
照準位置信号及び射撃タイミング信号を発生させる射撃銃型入力装置と、
ゲーム画面を表示するためのゲーム画面表示装置と、
ゲーム中に再生する背後曲と射撃効果音とを再生する音声再生装置と、
前記背後曲に合わせ、複数の標的を前記ゲーム画面表示装置を通じてゲーム画面の任意の異なる位置に連続的に表示するとともに、前記射撃銃型入力装置によって前記標的が射撃されたことを検出すると、前記背後曲のリズムに合わせその時の音階に合わせた射撃効果音を発生させる制御部と
を有することを特徴とする射撃ゲーム装置。
【請求項2】
請求項1記載の射撃ゲーム装置において、
前記背後曲の楽曲データと、この楽曲データに基づいて再生される背後曲に合わせて標的を出現させるための標的配置データと、標的が射撃された際の効果音データとを記憶する記憶装置を具備し、
前記制御部は、
前記楽曲データによって再生される背後曲と前記標的配置データとに基づき、前記標的をゲーム画面上の任意の位置を通過するように発生させる標的発生部と、
前記標的配置データに基づいて、前記標的の射撃タイミング若しくは射撃位置(射撃タイミング/位置)を表示する射撃タイミング/位置表示部と、
前記射撃銃型入力装置からの入力値を受け取り、前記射撃タイミング/位置で前記標的が射撃されたことを判断する射撃判断部と、
前記射撃判断部の判断に基づいて射撃効果音を再生する射撃効果音再生部と
を有するものである
ことを特徴とする射撃ゲーム装置。
【請求項3】
請求項2記載の射撃ゲーム装置において、
前記標的配置データは、標的が射撃された際の効果音の再生タイミングと音程の情報とを含み、
前記効果音データは、前記標的配置データに含まれた効果音の音程の情報に対応する複数音程の効果音データを含み、
前記射撃効果音再生部は、前記標的配置データに含まれた再生タイミングと音程の情報とで効果音データを再生するものである
ことを特徴とする射撃ゲーム装置。
【請求項4】
請求項2記載の射撃ゲーム装置において、
前記標的発生部は、前記射撃タイミング/位置で前記標的が射撃された場合に、当該標的の射撃された位置が所定の組み合わせから成るコンボを構成するように前記標的を発生するコンボモードを有するものであり、
前記制御部は、さらに、
標的の実際に射撃された位置が所定の組み合わせから成るコンボを構成したと判断した場合に所定のイベントを発生するコンボイベント発生部を有するものである
ことを特徴とする射撃ゲーム装置。
【請求項5】
請求項4記載の射撃ゲーム装置において、
前記コンボは、前記標的の射撃された位置の幾何学的な組み合わせである
ことを特徴とする射撃ゲーム装置。
【請求項6】
請求項4記載の射撃ゲーム装置において、
前記コンボは、標的の射撃された位置の異なる組み合わせから成る複数のコンボを有するものであり、
前記標的発生部は、前記複数コンボのいずれか1つを選択して前記標的を発生するものである
ことを特徴とする射撃ゲーム装置。
【請求項7】
請求項4記載の射撃ゲーム装置において、
前記制御部は、さらに、所定の条件を満たした場合に、前記標的発生部のコンボモードを起動するコンボモード起動部を有するものである
ことを特徴とする射撃ゲーム装置。
【請求項8】
請求項1記載の射撃ゲーム装置において、この射撃ゲーム装置は、さらに、
前記背後曲のリズムを検出するリズム検出部を有するものであり、
前記制御部は、
前記射撃効果音を前記リズム検出部で検出された前記背後曲のリズムに合致するタイミングで再生するように再生タイミングを補正する再生タイミング補正部を有するものである
ことを特徴とする射撃ゲーム装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−119825(P2010−119825A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−36541(P2009−36541)
【出願日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(310009993)株式会社タイトー (207)
【Fターム(参考)】