説明

導体接続器具およびこれを用いた中継ユニット

【課題】接触信頼性が高いとともに、材料取りが良く、生産コストが低い導体接続器具およびこれを用いた中継ユニットを提供することにある。
【解決手段】端子台ベース30と、底板部42の一端部から垂直に曲げ起こした垂直部44の上端から底板部と平行に延在した取付部45を備えた正面略コ字形状を有するとともに、取付部と反対方向に端子部46を延在し、端子台ベースの嵌合凹所31に収納される導通金具40と、略V字形状に屈曲され、一方側を導通金具の取付部に固定する取付片61とする一方、他方側の係止片62の先端部を導通金具の底板部に圧接する板バネ60と、で構成されている。端子台ベースの正面側に設けた操作孔34を介して板バネの係止片を押し込んで弾性変形させ、端子台ベースの正面側に設けた導体挿入孔33から導体を挿入した後、係止片を弾性復帰させることにより、導通金具の底板部と板バネの係止片の先端部とで導体を挟持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線や棒端子などの導体を接続するための中継コネクタ、自己鎖錠端子装置、導体接続コネクタ、中継ユニットと呼ばれる導体接続器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、導体接続器具としては、例えば、ハウジング内に収納された導通金具と板バネとで電線を挟持して接続するものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】独国特開DE102009004513(A1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述の従来例では、その図9,10から明らかなように、導通金具30の上端縁部を折り曲げて形成した取付部に板バネ10を固定しているので、板バネ10のバネ力によって前記取付部が押し上げられ、傾きやすい。このため、板バネ10も傾き、電線62に片当たりしやすくなり、電線62に対する保持力が弱く、接触信頼性が低い。
また、断面略コ字形状の導通金具30内に板バネ10を配置する必要があるので、導通金具30の展開面積が広い。このため、単一面積の板状導電材から切り出せる導通金具の個数が少なく、生産コストが高い。
特に、電線62の過剰な挿入を防止すべく、板バネ10をストッパーとして機能させるため、板バネ10の一端部を垂直に折り曲げている。このため、板バネ10が長尺になり、単一面積の板状バネ材から切り出せる板バネ10の個数が少なく、生産コストがより一層高くなるという問題点がある。
本発明は、前記問題点に鑑み、接触信頼性が高いとともに、材料取りが良く、生産コストが低い導体接続器具およびこれを用いた中継ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る導体接続器具は、ハウジングと、底板部の一端部から垂直に曲げ起こした垂直部の上端から前記底板部と平行に延在した取付部を備えた正面略コ字形状を有するとともに、前記取付部と反対方向に端子部を延在し、前記ハウジングの嵌合凹所に収納される導通金具と、略V字形状に屈曲され、一方側を前記導通金具の取付部に固定する取付片とする一方、他方側の係止片の先端部を前記導通金具の底板部に圧接する板バネと、からなり、前記ハウジングの正面側に設けた操作孔を介して前記板バネの係止片を押し込んで弾性変形させ、前記ハウジングの正面側に設けた導体挿入孔から導体を挿入した後、前記係止片を弾性復帰させることにより、前記導通金具の底板部と前記板バネの係止片の先端部とで前記導体を挟持する構成としてある。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、正面略コ字形状を有する導通金具の取付部に、略V字形状の板バネの取付片を固定してあるので、従来例のような捩れが板バネに作用せず、板バネが導体に片当たりしない。このため、保持力が強く、接触信頼性の高い導体接続器具が得られる。
また、導通金具を正面略コ字形状に形成してあるので、その内側に略V字形状の板バネを配置する場合であっても、導通金具が従来例のように広い展開面積を必要としない。このため、単一面積の板状導電材から切り出せる導通金具の個数が多くなり、生産コストを低減できる。
【0007】
本発明の実施形態としては、端子部を、プレス加工されていないロール面が接触面となるように曲げ起こした構成としてもよい。
本実施形態によれば、導通金具の端子部のうち、プレス加工の際に生じた破断面でなく、ロール面が他の端子受け金具に接触する。このため、接触抵抗にバラツキが少なく、端子受け金具の接触面を損傷することがないので、接触信頼性が高い。
【0008】
本発明の他の実施形態としては、嵌合凹所の底面に、導通金具を位置規制する略L字形状の位置決め用リブを突設した構成としてもよい。
本実施形態によれば、前記位置決め用リブを介して導通金具を位置決めでき、組立性,組立精度が向上する。
また、ハウジング内に挿入された導体の先端部が前記位置決め用リブに当接するので、過剰な導体の挿入を防止できる。このため、従来例のように長尺な板状バネ材を屈曲して板バネを形成する必要がないので、板状バネ材の材料取りが良くなり、生産コストを低減できる。
【0009】
本発明に係る中継ユニットは、導通金具および板バネを組み込んだ前記ハウジングを、中継ユニット本体に回動可能に取り付けるとともに、前記ハウジングから突出する導通金具の端子部を、前記中継ユニットの端子孔内に設けた端子受け金具の一対の弾性腕部間に嵌合して接続する構成としてある。
本発明によれば、中継ユニット本体に対してハウジングを回動可能に取り付けてあるので、接続作業をワンタッチで行うことができ、メンテナンスが容易になる。
特に、中継ユニット本体にハウジングを脱着可能とすれば、ハウジングに対する導体の接続作業が容易になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1A,1Bは本発明に係る導体接続器具を適用した第1実施形態である中継ユニットの接続前後を示す斜視図である。
【図2】図2Aおよび図2Bは、図1で示した中継ユニットの接続前の部分斜視図および導通金具および端子受け金具だけを示す斜視図である。
【図3】図3A,3Bは導通金具と端子受け金具との接続方法を説明するための斜視図である。
【図4】図4A,4Bは図1で示した端子台の部分正面図および部分背面図である。
【図5】図5Aは図1で示した端子台の部分左側面図、図5Bは図4BにおけるV−V線断面図である。
【図6】図6Aは図1で示した端子台の部分斜視図、図6Bは図4BにおけるVI−VI線断面図である。
【図7】図7A,7Bは端子台を構成する端子台ベースの左側面断面図および部分右側面断面図である。
【図8】図8A,8Bは導通金具と板バネとの接続前後を示す斜視図である。
【図9】図9A,9Bは導通金具と板バネとの接続前後を示す斜視図である。
【図10】図10A,10Bは端子受け金具を示す斜視図である。
【図11】図11A,11B,11Cは本発明に係る導体接続器具の第2実施形態を示す分解斜視図、組立途中を示す斜視図、組立後を示す斜視図である。
【図12】図12A,12Bは図11で示した操作ボタンの斜視図および側面図である。
【図13】図13A,13Bは本発明に係る導通金具および板バネの変形例の組立前後を示す斜視図である。
【図14】図14A,14Bは本発明に係る導通金具および板バネの他の変形例の組立前後を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に係る導体接続器具の実施形態を図1ないし図14の添付図面に従って説明する。
第1実施形態に係る導体接続器具は、図1ないし図10に示すように、導体の中継ユニットに適用した場合であり、前記中継ユニットは、中継ユニット本体10と、端子台20とで構成されている。
【0012】
前記中継ユニット本体10は、縦長の偏平な方形ハウジングの片側端面に、接続孔11,12を上下に千鳥状に配置するとともに、その片側端面の下端縁部にヒンジ受け部13を設けてある。そして、前記端子孔11,12内には後述する端子受け金具15をそれぞれ組み付けてある。
【0013】
前記端子受け金具15は、図3および図10に示すように、プレス加工品であり、平行に並設した一対の弾性腕部16,16を有するとともに、前記弾性腕部16の基部に抜け止め用突起17を突設してある。また、前記弾性腕部16,16の基部からは接続端子部18を略直角方向に切り起こしてあるとともに、前記接続端子部18の基部には抜け止め用突起19を設けてある。
【0014】
前記端子台20は、図4,5,6に示すように、枠形状のカバー21と、前記カバー21に嵌合可能な外周形状を有し、かつ、両側側面に導通金具40,50および板バネ60をそれぞれ組み込まれる端子台30ベースと、で構成されている。
【0015】
カバー21は、前記端子台ベース30の外周面に嵌合し、かつ、被覆する枠形状を有するとともに、その背面側の下端縁部にヒンジ部22を設けてある。
【0016】
前記端子台ベース30は、図7に示すように、その両側面に嵌合凹所31を所定のピッチで上下にそれぞれ設けてあるとともに、前記嵌合凹所31の底面に略L字形状の位置決め用リブ32を突設してある。また、前記端子台ベース30は、その正面に、前記嵌合凹所31に連通する導体挿入孔33および操作治具(図示せず)を挿入できる操作孔34を設けてある。一方、前記端子台ベース30は、その背面の両側縁部に、前記嵌合凹所31に連通し、かつ、導通金具40,50の端子部が突出するスリット35,36を千鳥状に設けてある(図4,6参照)。
【0017】
導通金具40は、図8に示すように、正面略コ字形状の金具本体41から端子部46を水平方向に突出させたプレス加工品である。
すなわち、前記金具本体41の底板部42の一端側に係止用爪部43を突設してある一方、前記底板部42の他端部から垂直に垂直部44を曲げ起こしてある。そして、前記垂直部44の上端部のうち、その奥側に位置し、かつ、半分以上の一片で構成される取付部45を前記底板部42と平行になるように延在する一方、その手前側に位置する残りの一片で構成される端子部46を前記取付部45と反対方向に切り起こしてある。特に、前記端子部46は、そのロール面46aが垂直面となるように曲げ起こされている。なお、前記取付部45には突き出し加工で一対の組込用突起47,47を突設してある。
【0018】
板バネ60は、略V字形状に屈曲されたものであり、一端側を取付片61とする一方、他端側を係止片62としてある。そして、前記板バネ60は、前記取付片61の片側縁部に沿って円形組込孔63と楕円形組込孔64とを設けてある。そして、前記導通金具40の組込用突起47,47に、前記板バネの円形組込孔63と楕円形組込孔64とをそれぞれ嵌合し、組み込むことにより、両者が一体化されるとともに、前記係止片62の先端部が前記導通金具40の係止用爪部43に係止する。
【0019】
本実施形態によれば、導通金具40を正面略コ字形状に形成してあるので、広い展開面積を必要とせず、単一面積の板状導電材から切り出せる導通金具40の個数が多くなり、生産コストを低減できるという利点がある。
さらに、正面略コ字形状の金具本体41の取付部45に、略V字形状の板バネ60の取付片61を固定してあるので、保持力が強く、接触信頼性の高い導体接続が可能になる。
また、前記板バネ60に、一対の円形組込孔63と楕円形組込孔64とを設けることにより、2点で前記板バネ60を金具本体41に組込固定できるので、正確な位置決めが可能となる。特に、楕円形組込孔64を設けることにより、位置決め作業が簡単になるという利点がある。
【0020】
導通金具50は、図9に示すように、前述の導通金具40とほぼ同一であり、異なる点は端子部56を底板部52の他端部から水平方向に切り起こした点である。
すなわち、前記金具本体51の底板部52の一端側に係止用爪部53を突設してある一方、前記底板部51の他端部のうち、奥側に位置し、かつ、半分以上の一片を垂直に曲げ起こして垂直部54を構成してある。そして、前記垂直部54の上端部から取付部55を前記底板部52と平行に延在してある。一方、前記底板部51の手前側に位置する残りの一片から端子部56を前記取付部55と反対方向に切り起こしてある。特に、前記端子部56は、そのロール面56aが垂直面となるように曲げ起こされている。なお、前記取付部55には突き出し加工で一対の組込用突起57,57を突設してある。
【0021】
次に、前述の構成部品から構成された中継ユニット本体10および端子台20の組立方法および接続方法について説明する。
まず、端子台ベース30の両側側面に設けた嵌合凹所31,31に、位置決め用リブ32,32を介し、板バネ60を組込固定した導通金具40,50をそれぞれ嵌合して位置決めする。これにより、端子台ベース30のスリット35,36から導通金具40,50の端子部46,56がそれぞれ突出する。そして、前記端子台ベース30に枠形状のカバー21を組み付けた後、そのヒンジ部22を、端子受け金具15を組み付けた中継ユニット本体10のヒンジ受け部13に係合する。ついで、前記端子台20を回動することにより、導通金具40,50の端子部46,56を前記端子受け金具15,15の一対の弾性腕部16,16の間に嵌合して接続する。さらに、操作孔34に接続治具(図示せず)を押し込み、前記板バネ60の係止片62を弾性変形させた後、図示しない導体を導体挿入孔33から差し込み、前記接続治具を引き抜く。これにより、板バネ60,60の係止片62,62が弾性復帰し、前記係止片62,62の先端部と導通金具40,50の係止用爪部43,53とで導体をそれぞれ挟持し、接続する。
【0022】
本実施形態では、中継ユニット本体10から端子台20を分離できるので、分離した端子台20に導体を接続でき、導体の接続作業が容易である。
また、中継ユニット本体10に対して端子台20を回動可能に取り付けてあるので、接続作業がワンタッチで接続でき、メンテナンスが容易である。
さらに、導通金具40,50の端子部46,56のうち、プレス加工の際に生じた破断面でなく、ロール面46a,56aが端子受け金具15の一対の弾性腕部16,16の間に嵌合される。このため、接触抵抗にバラツキがなく、弾性腕部16,16の接触面を傷つけることがないので、接触信頼性が高い。
さらに、導体挿入孔33から端子台ベース30内に導体を挿入しても、導体の先端部が位置決め用リブ32に当接し、過剰な導体の挿入を防止できるという利点がある。
【0023】
本発明に係る第2実施形態は、図11および図12に示すように、前述の第1実施形態が複数の導通金具を使用する場合であるのに対し、端子台ベース30に1個の導通金具40を組み込んだ端子台20に適用した場合である。
【0024】
本実施形態に係る端子台20は、端子台ベース30に、導通金具40および板バネ60を組み付けるとともに、操作ボタン70を組み付けてある。
【0025】
端子台ベース30は、図11に示すように、その片側側面に嵌合凹所31を設けてあるとともに、前記嵌合凹所31の底面に略L字形状の位置決め用リブ32を突設してある。また、前記端子台ベース30は、その正面に、前記嵌合凹所31に連通する導体挿入孔33および前記操作ボタン70を挿入可能な操作孔34を設けてある。一方、前記端子台ベース30は、その背面に、前記嵌合凹所31に連通し、かつ、導通金具40の端子部46が突出する切り欠き部37を設けてある。
【0026】
なお、導通金具40および板バネ60は、前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、同一部分に同一番号を附して説明を省略する。
【0027】
操作ボタン70は、図12に示すように、前記端子台ベース30の操作孔34に挿通可能な断面形状を有するとともに、その先端側に操作用腕部71と抜け止め用腕部72とを並設する一方、その後端面に操作用凹部73を設けてある。
【0028】
したがって、前記端子台ベース30の嵌合用凹所31に、位置決め用リブ32を介し、板バネ60を一体化した導通金具40を嵌合して位置決めする。ついで、前記端子台ベース30の操作孔34に操作ボタン70を押し込み、抜け止め用腕部72を弾性変形させて圧入することにより、操作用腕部71が板バネ60の係止片62に当接する。
【0029】
ついで、前記操作ボタン70の操作用凹部73を更に押すことにより、前記操作用腕部71で板バネ60の係止片62を押し込んで弾性変形させる。そして、前記導体挿入孔33に図示しない導体を挿入した後、操作ボタン70を後退させることにより、板バネ60の係止片62の先端部と導通金具40の係止用爪部43とで導体を挟持し、接続する。
なお、本実施形態では、操作ボタン70に抜け止め用腕部72を設けてあるので、操作ボタン70が端子台ベース30の操作孔34から脱落しないという利点がある。
【0030】
なお、導通金具40は、図13に示すように、正面略コ字形状の金具本体41のうち、垂直部44から端子部46を水平方向に切り出したプレス加工品であってもよい。
すなわち、金具本体41の底板部42の一端側に係止用爪部43を突設してある一方、前記底板部42の他端部から垂直部44を垂直に曲げ起こしてある。そして、前記垂直部44の上端部から前記底板部42と平行に取付部45を延在する一方、前記垂直部44の中央部から端子部46を前記取付部45と反対方向に切り起こしてある。そして、前記取付部45には長さ方向に沿って突き出し加工で一対の組込用突起(図示せず)を突設してある。
【0031】
一方、板バネ60は、略V状に屈曲されたものであり、一端側を取付片61とする一方、他端側を係止片62としてある。そして、前記板バネ60は、前記取付片61の中央に円形組込孔63と楕円形組込孔64とを長さ方向に沿って設けてある。そして、前記導通金具60の組込用突起に前記板バネ60の円形組込孔63と楕円形組込孔64とをそれぞれ嵌合し、組み込むことにより、両者が一体化されるとともに、前記係止片62の先端部が前記導通金具40の係止用爪部43に係止する。
本実施形態によれば、取付部45に捩れが生じないという利点がある。
【0032】
また、導通金具40は、図14に示すように、正面略コ字形状の金具本体41のうち、取付部45の上端部から端子部46を水平方向に切り出したプレス加工品であってもよい。
すなわち、金具本体41の底板部42の一端側に係止用爪部43を突設してある一方、前記底板部42の他端部から垂直部44を垂直に曲げ起こしてある。そして、前記垂直部44の上端部から前記底板部42と平行に取付部45,45を延在する一方、前記取付部45の中央部から端子部46を切り出し、前記取付部46と反対方向に曲げ起こしてある。そして、前記取付部45,45には突き出し加工で組込用突起47,47をそれぞれ突設してある。
【0033】
一方、板バネ60は、略V状に屈曲されたものであり、一端側を取付片61とする一方、他端側を係止片62としてある。そして、前記板バネ60は、前記取付片61の中央に円形組込孔63,63を巾方向に沿って設けてある。そして、前記導通金具40の組込用突起47,47に前記板バネ60の円形組込孔63,63をそれぞれ嵌合し、組み込むことにより、両者が一体化されるとともに、前記係止片62の先端部が前記導通金具40の係止用爪部43に係止する。
【0034】
なお、第1実施形態では、操作ボタンを介して導体を接続してもよく、また、第2実施形態では、操作ボタンを使用せずに、操作治具で導体を接続してもよい。
【0035】
前述の実施形態に係る導通金具は、折り曲げる前の展開した形状がシンプルであるので、材料取りに無駄が少なく、歩留まりが良いという利点がある。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明に係る導体接続器具である中継ユニットは前述の実施形態に限らず、他の形状の導通金具、板バネにも適用できることは勿論である。
【符号の説明】
【0037】
10:中継ユニット本体
11,12:接続孔
13:ヒンジ受け部
15:端子受け金具
16:弾性腕部
18:接続端子部
20:端子台
21:カバー
22:ヒンジ部
30:端子台ベース
31:嵌合凹所
32:位置決め用リブ
33:導体挿入孔
34:操作孔
40,50:導通金具
41,51:金具本体
42,52:底板部
43,53:係止用爪部
44,54:垂直部
45,55:取付部
46,56:端子部
46a,56a:ロール面
60:板バネ
61:取付片
62:係止片
70:操作ボタン
71:操作用腕部
72:抜け止め用腕部
73:操作用凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
底板部の一端部から垂直に曲げ起こした垂直部の上端から前記底板部と平行に延在した取付部を備えた正面略コ字形状を有するとともに、前記取付部と反対方向に端子部を延在し、前記ハウジングの嵌合凹所に収納される導通金具と、
略V字形状に屈曲され、一方側を前記導通金具の取付部に固定する取付片とする一方、他方側の係止片の先端部を前記導通金具の底板部に圧接する板バネと、からなり、
前記ハウジングの正面側に設けた操作孔を介して前記板バネの係止片を押し込んで弾性変形させ、前記ハウジングの正面側に設けた導体挿入孔から導体を挿入した後、前記係止片を弾性復帰させることにより、前記導通金具の底板部と前記板バネの係止片の先端部とで前記導体を挟持することを特徴とする導体接続器具。
【請求項2】
端子部を、プレス加工されていないロール面が接触面となるように曲げ起こしたことを特徴とする請求項1に記載の導体接続器具。
【請求項3】
嵌合凹所の底面に、導通金具を位置規制する略L字形状の位置決め用リブを突設したことを特徴とする請求項1または2に記載の導体接続器具。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の導体接続器具のハウジングを、中継ユニット本体に回動可能に取り付けるとともに、前記ハウジングから突出する導通金具の端子部を、前記中継ユニットの端子孔内に設けた端子受け金具の一対の弾性腕部間に嵌合して接続することを特徴とする中継ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−58390(P2013−58390A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195982(P2011−195982)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)