説明

導電体膜接続構造及びその作製方法

【課題】第1導電体膜へ接続すべき第2導電体膜の接続を簡単に形成することができる導電体膜接続構造の作製方法を提供する。
【手段】導電体膜接続構造の作製方法は、表示パネルに含まれる基板に形成された第1導電体膜と第2導電体膜との接続構造の作製方法であって、第1導電体膜を基板に形成する工程と、第1導電体膜上に中間導電体膜を形成する工程と、中間導電体膜上に第2導電体膜を形成して第1導電体膜及び第2導電体膜の重なり部分と重なり部分間に挟まれた中間導電体膜の接続部とを画定する工程とを含み、中間導電体膜は第1導電体膜及び第2導電体膜のいずれか高い方の電気抵抗値よりも高い電気抵抗値を有する第1材料からなり、中間導電体膜の接続部の電気抵抗値を前記第1材料の電気抵抗値よりも低くさせる低抵抗化処理工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示パネルに含まれる基板に形成された第1導電体膜と第2導電体膜との導電体膜接続構造及びその作製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
導電体膜接続技術は、近年の有機エレクトロルミネッセンス表示パネル(以下、有機EL表示パネルという)などの表示パネルの製造では欠かせない技術である。有機EL表示パネルは、電流の注入によって発光するエレクトロルミネッセンスを呈する有機化合物材料からなる発光層を含む2以上の有機膜の積層(以下、有機機能層という)を備えた有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という)の複数が基板上に形成された表示装置として知られている。
【0003】
有機EL表示パネルの製造方法において、塗布法で有機機能層を形成する場合は、スピンコート法、ブレードコート法、ロールコート法、スプレー法などの基板の略全面に塗布する塗布法や、インクジェット法、フレキソ印刷法、ディスペンス法などの各種印刷法などがある。印刷法では、パターニングが容易にできる反面、均一な膜を得にくい。例えば、インクジェット法では、ノズルの詰まりや、射出量の不安定により、欠陥や膜厚ムラが起きやすい。フレキソ印刷など、版を用いる印刷法では、版が基板と接触するため、パーティクルが発生しやすい。ディスペンスによる塗布も、液の供給量を高精度にコントロールするのが難しく、膜厚ムラが起きやすい。
【0004】
一方、スピンコートなどの略全面に形成する塗布法では、ムラのない均一な膜を得ることができる反面、パターン形成するのが困難である。これらの問題を解決する方法が特許文献1に開示されている。特許文献1の段落(0025)に、塗布法で高分子系材料層の有機機能層を形成後、第2電極を選択的に形成し、第2電極のパターンをマスクにして有機機能層をプラズマエッチングし、第2電極を覆う第3電極を選択的に形成する製造技術が開示されている。
【0005】
特許文献1に開示されている有機EL表示パネルの構造では、第2電極と外部の配線との接続のための配線電極への電気的接続は、図1に示すように、第2電極を覆う第3電極を介して行われる。
【特許文献1】特開2004−6278公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来技術の導電体膜接続構造では、図1に示すように、第2電極と配線電極間に全ての有機機能層が挟まれた箇所では、有機機能層に半導体が含まれるため、一部の界面がオーミック接触にならず、抵抗が非常に高くなり、第2電極から配線電極への電流の流れは、ほとんど全て第3電極を通して行われる。よって、電極ごとにパターン数、工程が多くなる問題があった。
【0007】
本発明の解決しようとする課題には、配線電極(第1導電体膜)へ接続すべき導電体膜(第2導電体膜)の接続を簡単に形成することができる導電体膜接続構造及びその作製方法を提供することが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の導電体膜接続構造の作製方法は、表示パネルに含まれる基板に形成された第1導電体膜と第2導電体膜との接続構造の作製方法であって、
第1導電体膜を基板に形成する工程と、前記第1導電体膜上に中間導電体膜を形成する工程と、
前記中間導電体膜上に第2導電体膜を形成して前記第1導電体膜及び第2導電体膜の重なり部分と前記重なり部分間に挟まれた前記中間導電体膜の接続部とを画定する工程とを含み、
前記中間導電体膜は前記第1導電体膜及び第2導電体膜のいずれか高い方の電気抵抗値よりも高い電気抵抗値を有する第1材料からなり、
前記中間導電体膜の接続部の電気抵抗値を前記第1材料の電気抵抗値よりも低くさせる低抵抗化処理工程とを含むことを特徴とする。
【0009】
請求項10記載の導電体膜接続構造は、表示パネルに含まれる基板に形成された第1導電体膜と第2導電体膜との接続構造であって、
前記第1導電体膜及び第2導電体膜の重なり部分と前記重なり部分間に挟まれた中間導電体膜の接続部とからなり、前記中間導電体膜は前記前記第1導電体膜及び第2導電体膜のいずれか高い方の電気抵抗値よりも高い電気抵抗値を有する第1材料からなり、前記中間導電体膜の接続部の前記第2導電体膜側に前記第1材料の比抵抗を低くさせる第2材料がドープされていることを特徴とする。
【0010】
請求項11記載の導電体膜接続構造は、表示パネルに含まれる基板に形成された第1導電体膜と第2導電体膜との接続構造であって、
前記第1導電体膜及び第2導電体膜の重なり部分と前記重なり部分間に挟まれた中間導電体膜の接続部とからなり、前記中間導電体膜の接続部は前記前記第1導電体膜及び第2導電体膜のいずれか高い方の電気抵抗値よりも高い電気抵抗値を有する第1材料からなり、
前記中間導電体膜の接続部の第1導電体膜及び中間導電体膜又は第2導電体膜及び中間導電体膜の少なくとも一つの表面に粗面を有することを特徴とする。
【0011】
請求項12記載の導電体膜接続構造は、表示パネルに含まれる基板に形成された第1導電体膜と第2導電体膜との接続構造であって、
前記第1導電体膜及び第2導電体膜の重なり部分と前記重なり部分間に挟まれた中間導電体膜の接続部とからなり、前記中間導電体膜の接続部は前記前記第1導電体膜及び第2導電体膜のいずれか高い方の電気抵抗値よりも高い電気抵抗値を有する第1材料からなり、
前記第1導電体膜及び第2導電体膜が前記中間導電体膜の接続部とともに溶接された溶接部分を含むことを特徴とする。
【0012】
このように、本発明によれば、接続部の中間導電体膜の膜厚を部分的に薄くすることができるので、その接続部の電気抵抗を下げることができる。また、接続部の中間導電体膜の表面積を大きくすることができるので、その接続部の電気抵抗を下げることができる。さらに、接続部にレーザ光を照射すると、第1導電体膜、中間導電体膜、第2導電体膜が一旦溶解して再度固化し、接続部は少なくとも部分的に溶接した接合状態となり、低抵抗化できる。ここで、溶接はレーザ光の照射(レーザ溶接)の融接ほかに、超音波溶接などの圧接も用いることができ、接合部すなわち接続部が連続性を持つように、熱又は圧力もしくはその両者を加え、第1導電体膜、中間導電体膜、第2導電体膜を接合することができればよい。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に本発明の実施形態の有機EL表示パネルを例にして導電体膜接続構造を図面を参照しつつ説明する。以下、第1導電体膜は配線電極19として、第2導電体膜は第2電極15として、中間導電体膜は抵抗結合有機膜141として、説明する。
【0014】
有機EL表示パネルは少なくとも1つの有機EL素子が基板に形成されたものであって、図2に示すように、基板10に形成された有機EL素子は、第1電極13と、第1電極13に接続されかつ電流の注入によって発光する有機発光層を含む2層以上の有機膜からなる有機機能層14と、有機機能層14に接続された第2電極15と、を含む。そして、有機EL表示パネルは有機EL素子の電源配線のための基板10に形成された配線電極19を含んでいる。
【0015】
基板10には、ガラスや樹脂を用いるのが一般的である。基板10は、有機EL素子を駆動するためのトランジスタなどの素子、カラーフィルタ、色変換層などを含んでいてもよい。
【0016】
第1電極13及び第2電極15は、有機EL素子の陽極もしくは陰極である。一方が陽極の場合は他方を陰極にとする。電極材料としては、既知の有機EL素子の陽極、陰極材料を用いることができ、光の取り出し側の電極に透光性材料を用いる。パッシブ駆動型のパネルを作製するために、いずれも直交するパターンをストライブ状としてもよいしアクティブ駆動型のパネル作製するために、所定のパターンを画素(発光部)に対応した島状としてもよい。
【0017】
有機機能層14は、図2に示すように、有機発光層を含む機能有機膜142と導電性有機材料からなる抵抗結合有機膜141からなる。素子において積層されている抵抗結合有機膜141は第2電極15及び配線電極19間にまで延在しかつ積層された接続部Cnの一部を構成している。すなわち、抵抗結合有機膜141は機能有機材料に属するが、有機機能層14は、導電性有機材料からなる抵抗結合有機膜141、抵抗結合有機膜141以外の機能有機膜142からなる。抵抗結合有機膜141及び機能有機膜142は、単層であっても、複数の層からなっていてもよい。機能有機膜142は、第1電極13を覆うように形成され、接続部Cnには形成しなくてもよい。
【0018】
たとえば、抵抗結合有機膜141は、第2電極15と略同一の領域に、第1電極13と配線電極19の接続部Cnを覆う部分に略全面に形成される。なお、「略全面」とは、発光部間のギャップ部分などに形成されていない部分があってもよいことを言い、隙間なく完全に連続して形成される場合も当然含む。抵抗結合有機膜141を第2電極15と略同一のパターンに形成するためには、抵抗結合有機膜141を基板10の略全面に形成した後、第2電極15のパターンをマスクにして抵抗結合有機膜141をエッチングすればよい。重ねてエッチングにすることで、自己整合的に、抵抗結合有機膜141を第2電極15と略同一のパターンに形成できる。
【0019】
有機機能層14を図3を用いて説明する。図3は、第1電極13及び第2電極15が陽極及び陰極である場合の有機EL素子である。機能有機膜142である主に有機物からなる発光層において、陽極からホールが陰極から電子が注入され、再結合し発光する。有機EL素子の有機機能層14は、例えば、陽極の第1電極13から陰極の第2電極15へ順に積層されたホール注入層/ホール輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層のそれぞれの機能を持つ複数の機能有機材料の膜からなる。さらに、ホール輸送層及び発光層間に電子ブロック層を、発光層及び電子輸送層にホールブロック層を機能有機膜として設けることもできる。なお、発光層を除き、ホール注入層、ホール輸送層、電子輸送層、電子注入層、電子ブロック層及びホールブロック層のいずれかは省略してもよい。抵抗結合有機膜141と機能有機膜142の区別は発光層の有無と電導性によりなされる。すなわち、抵抗結合有機膜141は第1導電体膜(配線電極19)及び第2導電体膜(第2電極15)のいずれか高い方の電気抵抗値よりも高い電気抵抗値を有する第1材料から構成されていればよい。
【0020】
各々の有機機能層14は、通常、有機物からなり、更に、低分子、デンドリマー高分子の有機物からなる場合がある。低分子の有機物からなる有機機能層14は一般に蒸着法などのドライプロセス(真空プロセス)によって、高分子やデンドリマーの有機物からなる有機機能層14は一般に塗布法によって、それぞれ形成されるのが一般的である。一部に、塗布法が可能である有機溶媒に可溶な低分子材料、蒸着が可能である高分子材料も存在する。一般に、有機機能層14に用いられる発光層などの材料には、P型やN型の有機半導体、もしくはバイポーラ性の有機半導体を用いることが多い。しかし、素子を高性能化するために有機機能層14の一部を、導電性の有機物で形成される例も報告されている。例えば、有機機能層14に用いる導電性高分子材料として、PEDOT(poly(3,4-ethylene dioxythiophene))、ポリアニリン、ボリパラフェニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリアルキルフェニレン、ポリアセチレン誘導体、などが挙げられている。更に、これらの有機機能層14に用いる導電性高分子材料は、トルエン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、テトラリン、キシレン、アニソール、ジクロロメタン、γブチロラクトン、ブチルセルソルブ、シクロヘキサン、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)、ジメチルスルホキシド、シクロヘキサノン、ジオキサン、または、THF(テトラヒドロフラン)などの溶媒から選ばれた1種または複数種、に前駆体を溶解し、塗布される。溶媒としては、前述の溶媒の他、PGME(propyleneglycol monomethyl ether)、PGMEA(propyleneglycol monomethyl ether acetate)、乳酸エチル、DMAc(N.N-dimethylacetamide)、MEK(methyl ethyl ketone)、MIBK(methyl isobutyl ketone)、IPA(iso propyl alcohol)、エタノールなど、既知の溶剤を用いることができる。塗布方法としては、スピンコート、ブレードコート、ロールコート、スプレーなどの基板10の略全面に塗布する方法、インクジェット、フレキソ印刷法、ディスペンス法などの各種印刷法など、所定のパターンに塗布する方法がある。
【0021】
導電性有機材料はホール注入層として用いるのが有用である場合が多いので、その場合は、機能有機材料のうち抵抗結合有機膜141をホール注入層とし、発光層など他の膜の少なくとも1つを機能有機膜142とすればよい。すなわち、他の例においては、抵抗結合有機膜141として、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層の少なくとも1つが設定される。
【0022】
配線電極19は、有機EL表示パネルやLCDで用いられる既知の配線材料を用いることができる。配線電極19及び第2電極15の間の抵抗結合有機膜141の接続部Cnを通して、素子は外部の駆動回路に接続される。ただし、抵抗結合有機膜141を形成するための塗布液が酸性の溶液である場合、配線電極19の表面は、Cr、Ta、Mo、Tiなどの耐酸性の高い材料で形成されていることが望ましい。
【0023】
中間導電体膜は抵抗結合有機膜141として説明するが、有機材料だけでなく無機材料からなる中間導電体膜を用いても同様の効果を奏する。たとえば、表示パネルに複数の有機EL素子とともに作り込まれる複数の有機トランジスタと配線電極との接続にも利用できる。
【0024】
図4は基板10上にマトリクス状に配置された複数の有機EL素子を備えたパッシブ駆動型有機EL表示パネルの部分拡大背面図である。
【0025】
図示の有機EL表示パネルは、透明電極層を含む行電極の複数の第1電極13と、有機機能層と、該行電極に交差する金属電極層を含む列電極の複数の第2電極15と、が基板10上に順次積層されて構成されている。行電極は、各々が帯状に形成されるとともに、所定の間隔をおいて互いに平行となるように配列されており、列電極も同様である。このように、マトリクス表示パネルは、複数の行と列の電極の交差点に形成された複数の有機EL素子の発光部からなる表示領域を有している。第2電極15は、接続部Cnを介して配線電極19に接続されている。
【0026】
第1電極13は、島状の透明電極を水平方向に電気的に接続する金属バスラインから構成してもよい。第2電極15の上には図示しないが封止膜として窒化酸化シリコン、窒化シリコンなどの窒化物、或いは酸化物又は炭素などの無機物からなる無機パッシベーション膜を備えてもよい。有機EL表示パネルは平行電極間に基板10上の有機EL素子の間に設けられた複数の絶縁物からなる隔壁を備えることもできる。無機パッシベーション膜の封止膜には、フッ素系やシリコン系の樹脂、その他、フォトレジスト、ポリイミドなど合成樹脂膜との多層とすることもできる。
【0027】
上記有機EL表示パネルの製造方法を、図4のAAの断面を示す図5などを用いて説明する。
【0028】
図5に示すように、基板10上の表示領域(発光部が配列されるべき領域)に、第1電極13を形成する。基板10上には、予め有機EL素子を駆動するためのトランジスタなどの素子、カラーフィルタ、色変換層などを設けておいて、それらの上に第1電極13を形成してもよい。
【0029】
パッシブ駆動型のパネルを作製するために、第1電極13のパターンをストライプ状としてもよいし、アクティブ駆動型のパネルを作製するために、第1電極13のパターンを発光部に対応した島状としてもよい。第1電極13が有機EL素子の陽極であってもよい。
【0030】
図示しないが、第1電極13の形成後に、第2電極15のパターニングに用いる隔壁を形成してもよいし、発光部(画素)のギャップ部分に絶縁膜を形成してもよい。
【0031】
図6に示すように、表示領域の外側に、第2電極15を外部に引き出すための配線電極19を形成する。配線電極19は、後の工程で画定する接続部Cnを確保するために所定の面積を有している。配線電極19の形成は第1電極13形成の前に行ってもよいし、第2電極15と同一材料で配線電極19を構成してそれらを同時に形成してもよい。また、基板10自身に導電性を有する場合は、基板10を配線電極19の代わりにして基板10表面を所定面積で露出させてもよい。これら同時形成及び基板利用の場合、配線電極19の形成工程が不要となる。
【0032】
図7に示すように、基板10(第1電極13及び配線電極19を含む)の略全面に、導電性の有機材料からなる抵抗結合有機膜141を形成する。配線電極19上の抵抗結合有機膜141が接続部Cnとなる。
【0033】
抵抗結合有機膜141には前述したような導電性の有機材料を用いることができる。例えば、抵抗結合有機膜141がホール注入層であってもよい。
【0034】
形成する方法としては、前述した通り、塗布法や蒸着法を用いることができる。略全面に形成するには、スピンコート、ブレードコート、ロールコート、スプレー塗布、蒸着法などが特に適している。
【0035】
有機EL表示パネルにおいて、第2電極15及び配線電極19間の接続部Cnの抵抗は、低ければ低い方がよい。よって、接続部Cnの抵抗を低くするために、低抵抗構造として抵抗結合有機膜141の少なくとも接続部Cnに、部分的に比抵抗が低い材料部分となる構造を形成する。
【0036】
図8に示すように、抵抗結合有機膜141を形成後インクジェットノズルを用いて部分的に接続部Cnに抵抗結合有機膜141の比抵抗を低くするドーパントの溶液を塗布し乾燥拡散させる。この場合、接続部のためのたとえば金属ナノ粒子をドープする成膜工程を設けて全体として接続部のシート抵抗を低くできる。また、電子のドナーやアクセプタとなり得る材料をドープしてもよい。かかるドーピング処理が低抵抗化処理工程である。このように、ドーパントとしても第2材料を接続部Cnに付与する。
【0037】
図9に示すように、接続部Cnの抵抗結合有機膜141に部分的に周囲よりも低い比抵抗値の領域(ハッチ部分)を形成した後、配線電極19上を除き第1電極13を覆う部分に、抵抗結合有機膜141以外の有機機能層となる機能有機膜142を形成する。例えば、機能有機膜142はホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などであってもよい。ここで、機能有機膜142を発光色によって塗り分ける工程を実行することができる。更に、機能有機膜142を、後に画定する抵抗結合有機膜141及び第2電極15のパターンよりも狭い領域に形成する。接続部になるべき部分に機能有機膜142を形成すると抵抗が高くなり、発光色によって塗り分ける場合には必要であるからである。
【0038】
図10に示すように、第2電極15を所定のパターン(配線電極19の一部を後に外部接続用に露出させるために抵抗結合有機膜141の面積よりも小である)で形成する。第2電極15は、後に行う抵抗結合有機膜141のエッチング工程でマスクとして機能させるため、耐エッチング性が高いことが望ましい。通常、電極材料として用いられる金属や金属酸化物は、耐エッチング性が高いので問題ない。
【0039】
一方、第2電極15材料として、導電性の高分子などを用いる場合には、抵抗結合有機膜141と同程度のエッチング速度となるため、注意が必要である。その場合は、でき上がりに必要な膜厚に、エッチングにより減じる膜厚分を加えた高分子膜厚を形成しておくことで、問題を解決できる。
【0040】
第2電極15の形成方法としては、蒸着、スパッタ、印刷などを用いることができる。第2電極15をパターニングする方法は、特に限定されないが、通常のフォトリソグラフィは溶液を用いるため、有機機能層14に悪影響を及ぼす可能性が高い。よって、マスク蒸着や、マスクスパッタによってパターニングするのが好ましい。また、第1電極13上に設けた隔壁によって、パターニングしてもよい。
【0041】
パッシブ駆動型のパネルを作製するために、第2電極15をストライプ状に形成してもよいし、アクティブ駆動型のパネルを作製するために、第2電極15を略全面状に形成してもよい。第2電極15が有機EL素子の陰極であってもよい。
【0042】
図11に示すように、第2電極15のパターンをマスクにして、抵抗結合有機膜141をエッチングする。有機機能層14は一般に、耐湿性が弱いため、エッチング方法は、プラズマ化したガスを用いるドライエッチングが好ましい。ドライエッチングに用いるガスは、O2、Ar、CF4などやこれらの混合ガスを用いることができる。特にO2を含むガスを用いると、有機物からなる抵抗結合有機膜141は良くエッチングされるが、無機物からなる第2電極15はほとんどエッチングされず、好適である。
【0043】
図12に示すように、第2電極15に覆われていない部分の抵抗結合有機膜141が除去され、配線電極19の一部が外部接続用に露出するとともに、自己整合的に第2電極15と略同一パターンの抵抗結合有機膜141が得られ、接続部Cnが画定される。
【0044】
なお、パターン精度は劣るが第2電極よりも上の層に別にエッチングマスクとなる層を形成しエッチングを行ってもよい。
【0045】
この後、カラーフィルタや色変換層を形成してもよいし、封止を行ってもよい。
【0046】
実施形態の有機EL表示パネルの第2電極15と配線電極19の接続部Cnの接続抵抗を以下に説明する。
【0047】
第2電極15は、配線電極19の接続部Cnに、抵抗結合有機膜141を介して電気的に接続される。有機機能層14と第2電極15及び配線電極19は一般にオーミックに接触するから、第2電極15と配線電極19の接続抵抗は、接続部Cnで第2電極15と配線電極19に挟まれた抵抗結合有機膜141の膜厚方向の抵抗値にほぼ等しいと考えてよい。接続部Cnの面積をS、抵抗結合有機膜141の膜厚をd、抵抗結合有機膜141の比抵抗をρとすると、第2電極15と配線電極19の接続抵抗Rは、R=ρ×d/Sと表される。
【0048】
有機EL素子は電流注入型の素子であるため、接続抵抗Rの値が大きいと、この部分での電圧降下や電力の消費があり、好ましくない。よって、接続部の抵抗結合有機膜141の膜厚方向の抵抗値(接続抵抗Rの値)は、好ましくは1kΩ以下、さらに好ましくは100Ω以下にした方がよい。
【0049】
抵抗結合有機膜141は導電性を有し、膜厚は通常、100nm程度で非常に薄いため、接続部Cnにおける抵抗結合有機膜141の膜厚方向の抵抗値は、有機EL素子の有機機能層14合計の抵抗値よりも低い値となる。
【0050】
例えば、導電性の有機材料として一般に用いられるPEDOT(PEDT/PSS)(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4−スチレンスルホナート))の比抵抗ρは概ねρ=103〜106Ω・cm程度である。仮にアクティブ型の有機EL表示パネルを想定し、接続部Cnの面積を1mm角(面積S=10-2cm2)、抵抗結合有機膜141の膜厚dを100nm=10-5cmとしPEDOTを用いた場合、接続部Cnにおける抵抗結合有機膜141の膜厚方向の抵抗Rは、R=ρ×d/S=(103〜106)×10-5/10-2=1〜103Ωとなり、この場合は良好な接続抵抗が得られることがわかる。
【0051】
一般に有機EL素子は耐湿性が弱い。これは、各層の界面に水分が侵入し素子を侵すことが一因であるけれども、実施形態の有機EL表示パネルにおいて、抵抗結合有機膜141及び第2電極15のパターンよりも狭い領域に機能有機膜142を形成すると、第2電極15端面に露出する界面は、抵抗結合有機膜141の上下の界面と、抵抗結合有機膜141が複数の層からなる場合は各層の界面のみである。機能有機膜142に関しては、層の上下の界面、層の中の界面は露出せず、透湿性の低い第2電極15に覆われた状態となる。よって、素子耐久性の向上に寄与する。
【0052】
さらに、実施形態の有機EL表示パネル製造方法において、抵抗結合有機膜141のパターニングに、マスクなどの「型」を必要としないで第2電極15とほぼ同一のパターンで形成できるので、工程の削減に貢献する。さらに、第2電極15と配線電極19で挟まれる部分が抵抗の低い抵抗結合有機膜141のみとなるので、この部分の接続抵抗が低い状態を獲得できる。
【0053】
<他の実施形態>
また、低抵抗構造は、接続部Cnに対応する配線電極19の部分を予めパターニングして表面に凹凸を設けることにより、実現できる。たとえば、図6に示す配線電極形成工程にて、配線電極19を凹凸表面を有するように形成すれば、ドーパントを塗布する工程を行わずとも、図13に示すように、接続部Cnの抵抗結合有機膜141は凹凸となり、その表面積が大きくなると同時に、凹凸の角部で抵抗結合有機膜141の膜厚が部分的に薄くなり、接続抵抗を低くできる。かかる一連の処理が低抵抗化処理工程である。なお、配線電極19の接続部Cn部分の凹凸は多層にしてもよい。凹凸の高低差は低抵抗化のために、抵抗結合有機膜141の膜厚の1/2以上が望ましく、さらに該膜厚以上であるとより好ましい。
【0054】
本実施形態は、図14に示すように、ドーピング無しで抵抗結合有機膜141に界面面積が周囲よりも大きく部分的に薄くなった低い抵抗値の接続部Cnを形成した以外、上記構造と同一の構造を有する。
【0055】
さらに、他の低抵抗構造及び低抵抗化処理工程は、抵抗結合有機膜形成工程の後工程でのレーザ光照射などで形成することができる。すなわち、低抵抗構造は、図15に示すように、抵抗結合有機膜141を形成後、ドーピングに代えて抵抗結合有機膜の接続部Cnにレーザ光を照射し、図16に示すように、抵抗結合有機膜141に凹凸を作ること、あるいは、図17に示すように、抵抗結合有機膜141を部分的に除去することで実現できる。そうすれば、図18および図19に示すように、本実施形態では、接続部Cnの抵抗結合有機膜141に部分的に第2電極15及び第1電極13が短絡しより低い抵抗値の領域を形成した以外、上記低抵抗構造と同一の構造を有することができる。
【0056】
また、図20に示すように、ドーピング無しで第2電極15までの形成後に、接続部Cnの第2電極15の上からレーザ光を照射すると、この部分で、第2電極15、抵抗結合有機膜141及び第1電極13が一旦溶解して接合箇所が連続性を持つように再度固化し、両者を融合させ、図21に示すように、接続部Cnを介して溶接状態となり、低抵抗化が達成できる。なお、配線電極19の接続部Cn部分は多層にしてもよいし、上記のように抵抗結合有機膜141に低抵抗材、吸光材などのドーピングを行ってもよい。レーザ光による変性に有効である。なお、レーザ光は図20の場合と反対に基板側から照射してもよい。
【0057】
いずれの方法においても、接続部Cnの抵抗結合有機膜141の比抵抗を下げるために、接続部Cnの抵抗結合有機膜141の膜厚を薄くして、さらに、接続部Cnの抵抗結合有機膜141の表面積を大きくすることで有効な効果を奏する。なお、図13〜図21の実施形態では機能有機膜142と抵抗結合有機膜141を略同一のパターンとしても本発明の効果が発揮される。
【0058】
<実施例1>
実施例1として、パッシブ駆動型有機EL表示パネルを作製した。
【0059】
図22に示すように、第1電極13として、ガラス基板10上に、ITO(インジウムスズ酸化物)を、スパッタ法とフォトエッチングにより、平行ストライプ状に4本形成した。
【0060】
図23に示すように、第1電極13に重ならないように、配線電極19として、Ti(50nm厚)/Al(200nm厚)/Ti(50nm厚)からなる多層の金属膜を、スパッタ法とフォトエッチングにより形成した。
【0061】
図24に示すように、抵抗結合有機膜141として、ガラス基板10(第1電極13及び配線電極19)の略全面に、比抵抗103Ω・cmのPEDOTを100nm、スピンコートにより形成した。
【0062】
図25に示すように、機能有機膜142として、表示領域に対応する部分すなわち第1電極13の端部以外及び基板10上の抵抗結合有機膜141上に、TPD(50nm厚)/Alq3(600nm厚)/Li2O(1nm厚)の各膜を、マスク蒸着で形成した。
【0063】
図26に示すように、第1電極13に直交な第2電極15として、Al(100nm厚)を、マスク蒸着で、平行ストライプ状に3本のパターンを形成した。
【0064】
第2電極15のパターンをマスクにして、抵抗結合有機膜141をエッチングして、図27に示すように、配線電極19の一部を外部接続用に露出させ、接続部Cnを画定した。この際に、機能有機膜142も同時にエッチングされるが、発光部分ではないので、特に問題はない。エッチングは、例えば、真空プラズマを用いて行う。エッチングガスに酸素を用い、圧力を100Pa、パワーを1W/cm2程度にし、エッチングを10分間行えば、抵抗結合有機膜141を良好にエッチングできる。また、第2電極15へのダメージもほとんどなかった。
【0065】
最後に、接続部Cnの各々に、波長1064nmパルス幅20nsのYAGレーザを用いてレーザ照射を行って、図28に示すパッシブ駆動型有機EL表示パネルが得られた。
【0066】
更に、背面側から封止処理などを行い、実施例1の有機EL表示パネルが完成した。接続部Cnの大きさは、0.1mm×0.1mmであり、接続部Cnの抵抗は、1Ω以下であった。
【0067】
上述した実施例においては、基板上の複数の第1電極と第2電極との交差する部分の有機機能層すなわち発光部からなる単純マトリクス表示タイプの有機EL表示パネルを説明したが、本発明はアクティブマトリクスタイプの表示パネルにも応用できる。
【0068】
<比較例>
接続部Cnの各々にレーザ照射を行わない以外は、実施例1と全く同様にしてパッシブ駆動型有機EL表示パネルを作製したところ、接続部Cnの抵抗は、100Ω程度であった。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】従来の有機EL表示パネルの概略部分断面図である。
【図2】本発明による実施形態の有機EL表示パネルの概略部分断面図である。
【図3】本発明による実施形態の有機EL表示パネルの有機EL素子の概略部分断面図である。
【図4】本発明による実施形態の、複数の有機EL素子を備えた有機EL表示パネルの部分拡大背面図である。
【図5】本発明による実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。
【図6】本発明による実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。
【図7】本発明による実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。
【図8】本発明による実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。
【図9】本発明による実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。
【図10】本発明による実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。
【図11】本発明による実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。
【図12】本発明による実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。
【図13】本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。
【図14】本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。
【図15】本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。
【図16】本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの概略部分断面図である。
【図17】本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。
【図18】本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。
【図19】本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの製造過程における基板の部分断面図である。
【図20】本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの概略部分断面図である。
【図21】本発明による他の実施形態の有機EL表示パネルの概略部分断面図である。
【図22】本発明による実施例の有機EL表示パネルの製造過程における基板の平面図である。
【図23】本発明による実施例の有機EL表示パネルの製造過程における基板の平面図である。
【図24】本発明による実施例の有機EL表示パネルの製造過程における基板の平面図である。
【図25】本発明による実施例の有機EL表示パネルの製造過程における基板の平面図である。
【図26】本発明による実施例の有機EL表示パネルの製造過程における基板の平面図である。
【図27】本発明による実施例の有機EL表示パネルの製造過程における基板の平面図である。
【図28】本発明による実施例の有機EL表示パネルの製造過程における基板の平面図である。
【符号の説明】
【0070】
10 基板
13 第1電極
14 有機機能層
15 第2電極
16 封止膜
19 配線電極
141 抵抗結合有機膜
142 機能有機膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルに含まれる基板に形成された第1導電体膜と第2導電体膜との接続構造の作製方法であって、
第1導電体膜を前記基板に形成する工程と、前記第1導電体膜上に中間導電体膜を形成する工程と、
前記中間導電体膜上に第2導電体膜を形成して前記第1導電体膜及び第2導電体膜の重なり部分と前記重なり部分間に挟まれた前記中間導電体膜の接続部とを画定する工程とを含み、
前記中間導電体膜は前記第1導電体膜及び第2導電体膜のいずれか高い方の電気抵抗値よりも高い電気抵抗値を有する第1材料からなり、
前記中間導電体膜の接続部の電気抵抗値を前記第1材料の電気抵抗値よりも低くさせる低抵抗化処理工程とを含むことを特徴とする導電体膜接続構造の作製方法。
【請求項2】
前記低抵抗化処理工程は、前記中間導電体膜の接続部の第2導電体膜側に前記第1材料の比抵抗を低くさせる第2材料をドープする工程を含むことを特徴とする請求項1記載の導電体膜接続構造の作製方法。
【請求項3】
前記第2材料をドープする工程は、中間導電体膜を形成後インクジェットノズルを用いて中間導電体膜にドーパントの溶液を塗布し乾燥する工程を含むことを特徴とする請求項2記載の導電体膜接続構造の作製方法。
【請求項4】
前記低抵抗化処理工程は、第1導電体膜及び中間導電体膜又は第2導電体膜及び中間導電体膜の少なくとも一つを形成する工程において、その表面に凹凸を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の導電体膜接続構造の作製方法。
【請求項5】
前記低抵抗化処理工程は、中間導電体膜を形成後、接続部にレーザ光を照射し、中間導電体膜の表面に凹凸を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の導電体膜接続構造の作製方法。
【請求項6】
前記低抵抗化処理工程は、第2導電体膜を形成後、接続部にレーザ光を照射し、第1導電体膜、第2導電体膜及び中間導電体膜を溶接する工程を含むことを特徴とする請求項1記載の導電体膜接続構造の作製方法。
【請求項7】
前記第2導電体膜をマスクにして、前記中間導電体膜を前記第2導電体膜と略同一のパターンでエッチングする工程を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の導電体膜接続構造の作製方法。
【請求項8】
前記中間導電体膜が無機物であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の導電体膜接続構造の作製方法。
【請求項9】
前記中間導電体膜が有機物であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の導電体膜接続構造の作製方法。
【請求項10】
表示パネルに含まれる基板に形成された第1導電体膜と第2導電体膜との接続構造であって、
前記第1導電体膜及び第2導電体膜の重なり部分と前記重なり部分間に挟まれた中間導電体膜の接続部とからなり、前記中間導電体膜は前記前記第1導電体膜及び第2導電体膜のいずれか高い方の電気抵抗値よりも高い電気抵抗値を有する第1材料からなり、前記中間導電体膜の接続部の前記第2導電体膜側に前記第1材料の比抵抗を低くさせる第2材料がドープされていることを特徴とする導電体膜接続構造。
【請求項11】
表示パネルに含まれる基板に形成された第1導電体膜と第2導電体膜との接続構造であって、
前記第1導電体膜及び第2導電体膜の重なり部分と前記重なり部分間に挟まれた中間導電体膜の接続部とからなり、前記中間導電体膜の接続部は前記前記第1導電体膜及び第2導電体膜のいずれか高い方の電気抵抗値よりも高い電気抵抗値を有する第1材料からなり、
前記中間導電体膜の接続部の第1導電体膜及び中間導電体膜又は第2導電体膜及び中間導電体膜の少なくとも一つの表面に粗面を有することを特徴とする導電体膜接続構造。
【請求項12】
表示パネルに含まれる基板に形成された第1導電体膜と第2導電体膜との接続構造であって、
前記第1導電体膜及び第2導電体膜の重なり部分と前記重なり部分間に挟まれた中間導電体膜の接続部とからなり、前記中間導電体膜の接続部は前記前記第1導電体膜及び第2導電体膜のいずれか高い方の電気抵抗値よりも高い電気抵抗値を有する第1材料からなり、
前記第1導電体膜及び第2導電体膜が前記中間導電体膜の接続部とともに溶接された溶接部分を含むことを特徴とする導電体膜接続構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2008−71621(P2008−71621A)
【公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−249169(P2006−249169)
【出願日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(000221926)東北パイオニア株式会社 (474)
【Fターム(参考)】