導電性パッド及びその製造方法
【課題】本発明は導電性パッド及びその製造方法に関するもので、より詳細には、導電性線材を利用して発熱作用、電流の通電、及び電気信号の伝達が可能であり、且つ伸縮性を有するように形成した導電性パッド及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の導電性パッドは、パッドにおいて、伸縮性を与えるために面状に形成するパッドと、前記パッドにジグザグ状に配設され、供給される電流を通電したり供給される電流により発熱する少なくとも一つの導電性線材を含むことを特徴とする。
【解決手段】本発明の導電性パッドは、パッドにおいて、伸縮性を与えるために面状に形成するパッドと、前記パッドにジグザグ状に配設され、供給される電流を通電したり供給される電流により発熱する少なくとも一つの導電性線材を含むことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は導電性パッド及びその製造方法に関するもので、より詳細には、導電性線材を利用して発熱作用、電流の通電、及び電気信号の伝達が可能であり、且つ伸縮性を有するように形成した導電性パッド及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、衣服や装身具の製作に利用する編物や織物のような布は天然繊維糸や人造繊維糸で製造するもので、その種類が多様であり、それぞれ固有の性質と特性を有している。一般的に、布は保温性、吸水性、伸縮性などを有して、衣服などに完成した状態では一定の機能を行うようになる。
【0003】
しかし、産業社会が高度化し、先端化しながら現代人は従来のように寒さを防止することができる保温性と、十分な活動性を保障するための伸縮性、及び汗を吸収できる吸水性以外にも、さらに新しい機能を有する衣服が要求されている。
【0004】
すなわち、電流の通電が可能であるので、各種電子機器を衣服に設けて便利に利用でき、衣服自体が発熱作用を行ったり冷却作用を行うことによって、軽くて薄いながらも季節に無関係に着用できる知能型の衣類が期待している実情である。
【0005】
これによって、繊維分野ではこのような社会的ニーズを満たし、未来の繊維分野を先導するための多様な努力と研究開発活動を行っている。その代表的な研究性として、一部スマート衣類が製品化されて販売されている。
【0006】
スマート衣類の代表的な形態としては、レジャー用などで広く利用されている発熱チョッキのような発熱衣類と、MP3のような電子機器を容易に利用できるように電子機器付着型衣類を例に上げることができる。
【0007】
発熱衣類は炭素繊維糸または銅線を利用して発熱線を製作し、この発熱線で製造した面状発熱体を衣服に縫い込んだり別途に用意したポケットに発熱体を装着し、電源部から供給される電流による抵抗熱を利用して発熱作用を行うように構成されている。
【0008】
しかし、このような発熱衣類は面状発熱体が伸縮性を有していないため、比較的伸縮性を要しない人体の背部分や服部分にだけ制限的に設けることができる。これによって比較的活動性を要しない釣り用チョッキのような特定衣服にだけ発熱衣類を制限的に適用できる。また、発熱衣類は伸縮性がなく、十分な耐久性を確保することができないため、十分な活動性を要する潜水服、作業服、戦闘服、スポーツ衣類などには全く適用できない実情である。
【0009】
そして、電子機器付着型衣類はベルクロファスナーに電子機器の操作ボタンを設けて衣服の袖部分に脱着自在に構成し、衣服の内部には操作ボタン、電源部、及び電子機器との電流及び電気信号伝達のための導電線を設ける形態で製作している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、このような電子機器付着型衣類は衣服の内部に導電線が設けられているため、衣服の着用感が低下し、洗濯時に衣服の内部に設けた導電線と操作ボタンなどを除去しなければならない。そのため、使用が非常に不便である短所を有する。また、衣服に設けた導電線が伸縮性を有していないため、十分な活動性と耐久性を確保することができず、実験衣類、サンプル衣類用にのみ開発されており、実際的に着用することができない実情である。
【0011】
前述した従来の問題点を解決するためになされた本発明は、伸縮性を有しない導電性線材を利用して発熱または電流の通電が可能であり、且つ伸縮性を与え、十分な活動性と耐久性を確保することができる導電性パッド及びその製造方法を提供することにその目的がある。
【0012】
本発明の第2の目的は、伸縮性を有しない導電性線材を利用して外力の作用時に伸縮性を有するようにすると共に、摩耗や損傷を防止し、耐久性と強度を向上させた導電性パッドを提供することにある。
【0013】
本発明の第3の目的は、導電性線材を利用して外力の作用時に伸縮性を有するように構成し、別の保護パッドを構成しなくても導電性線材の摩耗や損傷が防止できるようにし、耐久性と安全性を向上させた導電性パッド及びその製造方法を提供することにある。
【0014】
さらに、本発明の第4の目的は導電性と伸縮性、耐久性と安全性を有し、且つ薄くて重量が低減され十分な着用感と活動性を確保することができ、生産性を向上させた導電性パッド及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前述した目的を達成するための本発明に係る導電性パッドは、パッドにおいて、伸縮性を与えるために面状に形成するパッドと;前記パッドにジグザグ状に配設され、供給される電流を通電したり供給される電流により発熱する少なくとも一つの導電性線材を含むことを特徴とする。
【0016】
前述した目的を達成するための本発明に係る導電性パッドの製造方法は、導電性パッドを製造する方法において、伸縮性を有する繊維糸を緯糸と経糸として面状のパッドを形成するパッド形成段階と;導電性線材を前記パッドの表面上にジグザグ状に配置し、前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分を前記パッド側に結束する線材設置段階を含むことを特徴とする。
【0017】
前述した目的を達成するための本発明に係る導電性パッドの製造方法は、導電性パッドを製造する方法において、伸縮性を有する繊維糸を緯糸と経糸として面状のパッドを形成するパッド形成段階と;導電性線材を前記パッドにジグザグ状に配置し、このように配置した前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分が前記パッドを形成する緯糸または経糸の間に挿入されて結束する線材設置段階を含むことを特徴とする。
【0018】
前述した目的を達成するための本発明に係る導電性パッドの製造方法は、導電性パッドを製造する方法において、伸縮性を有する繊維糸を緯糸と経糸として面状のパッドを形成するパッド形成段階と;前記パッド形成段階で形成されたパッドの表面上に導電性線材をジグザグ状に配置し、前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分を前記パッド側に結束する線材設置段階を含み、前記導電性線材が挿入されて結束する伸縮性環を前記パッドに形成する環形成段階をさらに含むことを特徴とする。
【0019】
前述した目的を達成するための本発明に係る導電性パッドの製造方法は、導電性パッドを製造する方法において、伸縮性を有する繊維糸を緯糸と経糸として面状のパッドを形成するパッド形成段階と;前記パッド形成段階で形成されたパッドの表面上に導電性線材をジグザグ状に配置し、前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分を前記パッド側に結束する線材設置段階を含み、前記パッド形成段階は前記導電性線材が挿入される複数の係合孔を前記パッドに形成するように行うことを特徴とする。
【0020】
前述した目的を達成するための本発明に係る導電性パッドは、帯状に形成される導電性パッドにおいて、長手方向に沿って配設される複数の伸縮性線材;前記伸縮性線材にジグザグ状に配置するように編まれる少なくとも一つの導電性線材;及び前記導電性線材に接してジグザグ状に配置するように前記伸縮性線材に編まれる保護繊維糸を含むことを特徴とする。
【0021】
前述した目的を達成するための本発明に係る導電性パッドは、導電性パッドにおいて、面状に形成されるベース面状体と;前記ベース面状体にジグザグ状に配置するように編まれる少なくとも一つの導電性線材を備え、前記ベース面状体は前記導電性線材の両側屈曲部が位置する部分の内部に前記屈曲部の遊動のための遊動空間部が形成されることを特徴とする。
【0022】
前述した目的を達成するための本発明に係る導電性パッドの製造方法は、導電性パッドの製造方法において、面状のベース面状体を形成するように繊維糸を緯糸と経糸として供給する繊維糸供給段階;前記ベース面状体にジグザグ状に編まれるように前記緯糸と経糸の供給と同時に少なくとも一つの導電性線材を供給する導電性線材供給段階;及び前記繊維糸供給段階及び前記導電性線材供給段階を通じて供給される緯糸、経糸、及び導電性線材を利用して前記ベース面状体を製織し、前記導電性線材の両側屈曲部が位置する部分の内部には前記屈曲部の遊動のための遊動空間部が形成されるように織造する織造段階を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
前述した本発明に係る導電性パッド及びその製造方法によれば、炭素繊維糸、銅線などのように導電性は有するが、伸縮性を有しない導電性線材を利用して伸縮性を有する面状の発熱体または面状の導電体を製造できる。したがって、この導電体を利用して活動性を要するスマート衣類や電熱器具などを構成すると、十分な活動性が確保されて使用上の便宜性と耐久性を非常に向上させることができる。
【0024】
また、本発明に係る前述した導電性パッドによれば、炭素繊維糸、銅線などのように導電性は有するが、伸縮性を有しない導電性線材を利用して伸縮性を有する面状の発熱体または面状の導電体を構成でき、特に導電性線材を保護するための別の保護繊維糸が共に配置されて導電性線材の摩耗や損傷を未然に防止できる。これによって、活動性を要するスマート衣類や電熱器具などに適用する場合、耐久性、強度、及び安全性を顕著に向上させることができる。
【0025】
そして、本発明に係る前述した導電性パッドによれば、導電性線材の屈曲部側に遊動空間部が設けられて銅線などのように導電性は有するが、伸縮性を有しない導電性線材を利用して伸縮性を有する面状の発熱体または面状の導電体を製造できる。これによって、別の保護パッドを構成しなくても導電性線材の摩耗や損傷が防止されて耐久性と安全性を顕著に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1a】本発明に係る導電性パッドの技術的思想を説明するための図面である。
【図1b】本発明に係る導電性パッドに適用する導電性線材の構造を示す斜視図である。
【図1c】本発明に係る導電性パッドに適用する導電性線材の構造を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの要部を示す断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの製造方法を説明するための図面である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの第1変形例を示す図面である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの第2変形例を示す図面である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの第3変形例を示す斜視図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの第4変形例を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る導電性パッドの要部を示す断面図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る導電性パッドの要部を示す断面図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る導電性パッドを示す図面である。
【図11】本発明の第5実施形態に係る導電性パッドを説明するための概略図である。
【図12】図11のA−A線断面図である。
【図13a】本発明の第5実施形態に係る導電性パッドを示す平面図である。
【図13b】本発明の第5実施形態に係る導電性パッドの一変形例を示す図面である。
【図13c】図13bのB部分拡大斜視図である。
【図14a】本発明の第6実施形態に係る導電性パッドを示す平面図である。
【図14b】図14bは本発明の第6実施形態に係る導電性パッドの一変形例を示す図面である。
【図15a】本発明の第7実施形態に係る導電性パッドを示す平面図である。
【図15b】本発明の第7実施形態に係る導電性パッドの一変形例を示す平面図である。
【図15c】本発明の第7実施形態に係る導電性パッドの他の変形例を示す平面図である。
【図16】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの技術的思想を説明するための斜視図である。
【図17a】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドを示す斜視図である。
【図17b】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドを説明するための図17aのA−A線断面を簡略に示した断面図である。
【図18】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドを実写した平面写真である。
【図19】図18の要部を部分切開して実写した平面写真である。
【図20a】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドに適用する導電性線材の第1例を示す斜視図である。
【図20b】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドに適用する導電性線材の第2例を示す斜視図である。
【図20c】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドに適用する導電性線材の第3例を示す斜視図である。
【図20d】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドに適用する導電性線材の第4例を示す斜視図である。
【図21】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第1変形例を示す斜視図及び部分拡大断面図である。
【図22】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第2変形例を示す斜視図及び部分拡大断面図である。
【図23】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第3変形例を示す斜視図である。
【図24】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第4変形例を示す斜視図である。
【図25a】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第5変形例を示す斜視図である。
【図25b】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第5変形例を示す斜視図である。
【図26】本発明の一実施形態による導電性パッドの製造方法を説明するための工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面の図1aないし図10に基づいて詳細に説明し、図1aないし図10において同一な構成要素に対しては同一な参照番号を付ける。一方、各図面において一般的な技術から当業者が容易分かる構成と、それについての作用及び効果に対する図示及び詳細な説明は簡略にしたり省略し、本発明に関連した部分を中心に示した。
【0028】
添付図面の図1aは本発明に係る導電性パッドの技術的思想を説明するための図面であり、図1b及び図1cは本発明に係る導電性パッドに適用する導電性線材の構造を示す斜視図である。
【0029】
図1aに示したように、本発明に係る導電性パッド100は伸縮性を与えるために面状に形成するパッド110と、このパッド110にジグザグ状に配設される少なくとも一つの導電性線材120を含む。
【0030】
導電性線材120は供給される電流を通電する機能を行うことができる電源供給ケーブルや、供給される電源により抵抗熱で発熱する発熱線として構成できる。このような導電性線材120は導電性パッド100の用途及び使用目的によって電源供給ケーブルまたは発熱線だけで構成する事もでき、電源供給ケーブルと発熱線を共に構成することができる。
【0031】
そして、導電性線材120は電流の通電や発熱機能を行うことができれば、特に限定されず、多様な線材で構成できる。一例として図1bに示したように、線形部材で形成される導電線121、導電線の外周面にコーティングされる絶縁層122、及び導電線を含む絶縁層の外部に繊維糸111により編織されて形成される外皮層123を含む。この時、外皮層123は多数の繊維糸111が絶縁層122の外周面に編まれる形態(編織)で構成される。
【0032】
導電線121は炭素繊維糸、単一の金属線、微細な金属線の結合体、導電性物質を含む繊維糸などの導電性を有する線材の中からいずれかを選択できる。
【0033】
導電性線材120の他の例としては図1cに示したように、ミクロン(μm)単位の金属線(1ないし100μm程度の直径)がスプリング状に巻き取られた導電線124と、この導電線124の外周面に繊維糸111により編織されて形成される外皮層125を含む線形部材で構成できる。
【0034】
パッド110は伸縮性を有する多様な繊維糸111を緯糸112及び経糸113として編織または製織して構成する。(繊維分野における編織と製織は相異なる意味を有しているが、本発明では便宜上繊維糸111を利用して布を編むという統合的な意味で製織という用語に統一して説明する。)この時、パッド110は使用の目的や用途などによって幅と長さを多様に構成できる。例えば、幅を小さく形成する場合、バンド形態で製織が可能であるので、広い幅を要しない物品(例えば、ベルト、腕輪、膝保護パッドなど)やスマート衣類の特定部分に適用できる。
【0035】
パッド110を形成する繊維糸111は、商用化された繊維糸111のうち高い伸縮性と強度を有するスパン糸を適用できる。この時、パッド110の製織に必要な繊維糸111全体をスパン糸で製織したり一般繊維糸111とスパン糸を混合して製織することができる。
【0036】
添付図面の図2は本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの要部を示す図面で、導電性線材120と繊維糸111の結束関係を簡略化した図1のA−A線断面図である。図3は本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの製造方法を説明するための図面である。
【0037】
図2を参照して本発明の第1実施形態に係る導電性パッドを説明する。導電性パッド100はパッド110と、このパッド110に設けられる導電性線材120を備える。この時、導電性線材120はパッド110の上面にジグザグ状に配設され、その幅方向両側部分には別の固定繊維糸130が供給、返し縫いされてパッド110側に設けられる。
【0038】
このようにパッド110を形成する緯糸112または経糸113により導電性線材120がパッド110に固定されずに別の固定繊維糸130により固定される場合には、図2及び図3に示したように、前記パッド110が長手方向に伸びた状態で固定繊維糸130を結束して、導電性線材120をパッド110上に固定しなければならない。このようにパッド110を伸びた状態で導電性線材120を固定する理由は、パッド110の非伸張状態で固定繊維糸130を返し縫いする場合、返し縫い部分に該当するパッド110部分の伸縮作用が不可能であると共に、導電性線材120の伸縮作用も円滑に行われない問題点が発生するためである。
【0039】
一方、導電性線材120の配置形態は前述したように、全体的な形状がジグザグ形態を有し、その細部形態としてはサイン波、パルス波などのような波形状に配置されることが好ましい。
【0040】
そして、固定繊維糸130の固定位置は導電性線材120の両側に形成される屈曲部120aに接した直線部120bの両側部分が好ましい。このように屈曲部120aに接した直線部両側に固定繊維糸130を返し縫いする場合、固定繊維糸130は導電性線材120の配置形態を一定に維持しながらも屈曲部120a側の伸縮作用を妨害しなくなる。
【0041】
図4は本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの第1変形例を示す図面である。
【0042】
図4を参照すれば、導電性パッドは導電性線材120とパッド110との結束部位に設けられるガイド部材140をさらに備えることによって、このガイド部材を介して導電性線材120がパッド110に結束されてパッド110の伸縮時にその損傷が防止されるようになる。
【0043】
ガイド部材140はほぼボールやボタン形態を有し、パッド110に縫合される繊維糸111の挿入のための結合孔141と、導電性線材120が挿入されて摺動するスライド孔142を有する結束具として機能をする部材である。この時、結合孔141はできるだけスライド孔142と交差しないように形成して導電性線材120の摺動時に妨害しないようにする。
【0044】
そして、ガイド部材140は陰イオン発生物質、殺菌物質、香り発生物質、及び発光物質の中から選択された一つ以上を含むことができる。
【0045】
陰イオン発生物質はトルマリン、キトサン粉末、電気石粉末、黄土粉末の中から選択された一つ以上を選択して構成でき、殺菌物質は銀粒子、炭粉末の中から選択された一つ以上を含むことができ、香り発生物質ジルは沈香を含むように構成できる。
【0046】
特に、ガイド部材140が陰イオン発生物質を含む場合、発熱線として構成した導電性線材120による加温作用でパッド110の温度が上昇すると、多量の陰イオンが放射されて人体に有益な影響を与える。
【0047】
図5は本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの第2変形例を示す図面である。ここに示すように、導電性パッド110は、パッド110の加熱温度を検知できるように導電性線材120と電気的に連結する温度検知手段150をさらに備える。
【0048】
さらに、導電性パッド100は導電性線材120と電気的に接続される多数のLED(発光ダイオード、160)を備える。
【0049】
このように、温度検知手段150を備えた導電性パッド100を利用して発熱チョッキのような衣類を製作した場合、温度検知手段から印加される検知信号によって発熱温度を制御できる。
【0050】
また、導電性パッド100がLED160を備えた場合は、LEDによる発光機能により特別な注意や識別性を要する作業服、舞台衣装、緊急避難服などに効果的に利用できる。
【0051】
図6は本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの第3変形例を示す斜視図である。
【0052】
図6を参照すれば、導電性パッド100を必要によって設置箇所に脱着できるように、パッド110はベルクロファスナー170を備える。すなわち、パッド110の上面または底面にはベルクロファスナーを形成する突起部(通常ベルクロファスナーの「雄突出部」と言い、くさびなどの形態で突設した部分)と、係止環部(通常ベルクロファスナーの「雌環」と言い、環形態で形成された部分)が形成される。ベルクロファスナーの突起部は対応する係止環部に脱着可能に係合される。
【0053】
図7は本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの第4変形例を示す斜視図である。
【0054】
第4変形例による導電性パッド100は図7に示したように、伸縮性を与えるために面状に形成するパッド110と、このパッド110にジグザグ状に配設される少なくとも一つの導電性線材120を備える。この時、パッド110は経糸113と緯糸112により面状に製織される下側織物部110aと、この下側織物部110aの上面上に経糸113と緯糸112により面状に製織される上側織物部110bを備える。
【0055】
そして、導電性線材120は下側織物部の上面にジグザグ状に供給され、その幅方向両側部分が上側織物部を形成する経糸113または緯糸112により返し縫いを繰り返して縫着されると共に、上側織物部110bと下側織物部110aの間に介在する。
【0056】
このような導電性パッド100は導電性線材120の上下にパッド110を備えている。したがって、直接導電性線材120が人体の接触部位に接触しないので、別の覆い布を縫合しなくてもスマート衣類または座布団などの生活用品を製作できる長所を有する。
【0057】
以下、本発明に係る導電性パッド100の第2ないし第4実施形態を説明する。そして、詳細な説明は省略するが、以下の第2ないし第4実施形態においても前述した第1実施形態の変形例を適用できる。
【0058】
図8は本発明の第2実施形態に係る導電性パッドの要部を示す図面で、導電性線材120と繊維糸111の結束関係を簡略化した図1のA−A線断面図である。
【0059】
本発明の第2実施形態に係る導電性パッド100は図8に示したように、伸縮性を与えるために面状に形成するパッド110と、このパッド110にジグザグ状に配設される少なくとも一つの導電性線材120を備える。導電性線材120の屈曲部120aに接した幅方向両側部分は、パッド110を形成する経糸113または緯糸112により繰り返して結束される。すなわち、パッド110の製織過程や製織が完了した状態で、導電性線材120が経糸113または緯糸112の間に挟まれる形態で挿入されて結束される。
【0060】
このように、導電性線材120がパッド110を形成する経糸113または緯糸112の間に挟まれる形態で結合されると、パッド110に作用する伸長力により伸縮する緯糸及び経糸と共に導電性線材120が連動して伸縮する。したがって、別途にパッド110を伸張しなくても導電性線材を結束する場合も、十分な伸縮性と耐久性を確保することができる。これによって、前述した第1実施形態と同様に、別の固定繊維糸130を返し縫いする段階が不要であり、製造過程が容易に行われる長所を有する。
【0061】
図9は本発明の第3実施形態に係る導電性パッドの要部を示す図面で、導電性線材120と繊維糸111の結束関係を簡略化した図1のA−A線断面図である。
【0062】
本発明の第3実施形態に係る導電性パッド100は図9に示したように、伸縮性を与えるために面状に形成するパッド110と、このパッド110にジグザグ状に配設される少なくとも一つの導電性線材120を備える。導電性線材120が固定されるパッド110部分は伸縮性環180を備え、この伸縮性環180には導電性線材120が挿入されて結束される。
【0063】
そして、伸縮性環180は図9に示したように、繊維糸111によるパッド110の製織過程で同時に製織、形成されたり、別の伸縮性環180を形成した状態でパッド110上に結合または返し縫いする方式で構成できる。
【0064】
このように導電性線材120が伸縮性環180に挿入されると、パッド110の伸縮時に導電性線材120が伸縮すると共に、ある程度伸縮性環上で摺動することができるので、摩擦力の減少による十分な伸縮作用を行うことができる。
【0065】
図10は本発明の第4実施形態に係る導電性パッド100を示す図面である。
【0066】
本発明の第4実施形態に係る導電性パッド100は図10に示したように、伸縮性を与えるために面状に形成するパッド110と、このパッド110にジグザグ状に配設される少なくとも一つの導電性線材120とからなる。また、パッド110は穿孔によりその表面に形成される多数の係合孔110cを備え、この係合孔110cには導電性線材120がジグザグ状に挿入されて結束される。
【0067】
そして、係合孔は導電性線材120の移動性及び可撓性を確保することができるように、パッド110の伸縮方向に沿って長孔状に形成される。
【0068】
以下、本発明に係る導電線パッド100の製造方法を説明する。
【0069】
まず、本発明の第1実施形態に示した形態の導電性パッド100を得るための方法は、伸縮性を有する繊維糸111を緯糸112と経糸113として面状のパッド110を形成するパッド形成段階と、このパッド形成段階で形成されたパッド110の表面上に導電性線材120をジグザグ状に配置し、導電性線材120の両側屈曲部に接した部分をパッド110側に結束する線材設置段階を含む。
【0070】
パッド形成段階はスパン糸のような伸縮性を有する繊維糸111を緯糸112と経糸113として面状のパッド110を形成する段階で、繊維製織に利用される通常の製織機により行う。
【0071】
線材設置段階はパッド形成段階をまず行い、パッド110が完成された状態で別の固定繊維糸130により結束する方式で行うことができる。この時、線材設置段階を行うためには図3に示したように、導電性線材120の配置方向にパッド110を伸びて伸張する伸長段階が必要である。さらに説明すると、固定繊維糸130はパッド110を形成する緯糸112や経糸113ではないため、伸長段階を行わない状態で固定繊維糸130を結束すると、固定繊維糸130の返し縫いにより該当部位にあるパッド110部分は伸縮作用が不可能であり、さらに導電性線材120の伸縮作用も円滑ではない。したがって、線材設置段階は伸長段階と共に行うことが好ましい。
【0072】
また、固定繊維糸130の結束位置はパッド110の伸縮時に導電性線材120の配置状態を安定に維持しながらも導電性線材120が伸縮するように、導電性線材120の両側屈曲部に接した直線部分に定めることが好ましい。
【0073】
一方、線材設置段階は前述した固定繊維糸130を利用し、パッド110の製織過程で導電性線材120を供給してパッド110の製織と同時に導電性線材120の結束作業を行うことができる。
【0074】
すなわち、伸縮性を有する繊維糸111を緯糸112と経糸113として面状のパッド110を形成するパッド形成段階を行う過程で、パッド110の製織部位に導電性線材120をジグザグ状に供給して導電性線材120の両側屈曲部に接した部分がパッド110側に縫合される方式で線材設置段階を行う。
【0075】
この時、パッド110を形成する繊維糸111に伸長力を加えながら行うことが必要である。その理由は固定繊維糸130がパッド110を形成する緯糸112や経糸113ではないので、伸長段階を省略して固定繊維糸130を結束すると、パッド110及び導電性線材120の伸縮性と耐久性を確保することができないためである。
【0076】
一方、本発明に係る導電性パッドの製造方法は図7に示したように、導電性線材120の内外側に両方にパッド層を有するように、付加パッド形成段階を含むことができる。
【0077】
この付加パッド形成段階は導電性線材120を含む導電性パッド100の上面に重ねて被せるように伸縮性を有する繊維糸111により付加パッド層(図7には上側織物地110b)を形成する段階である。付加パッド層は別途に製作した後、導電性パッド100に付着したり、伸縮性繊維糸111によりパッド110の製織過程で同時に製織する方式で行う。
【0078】
そして、本発明に係る導電性パッドの製造方法は図6に示したように、パッド110の上面または底面にベルクロファスナーを形成する突起部または係止環部の中からいずれかを形成するベルクロファスナー形成段階を含むことができる。この時、ベルクロファスナー170は別途に製作した後、導電性パッド100に付着したり、パッド110の製織過程で同時に製織する方式で行う。
【0079】
一方、本発明の第2実施形態に示した形態の導電性パッド100を得るための方法は、図8に示したように、伸縮性を有する繊維糸111を緯糸112と経糸113として面状のパッド110を形成するパッド形成段階と、導電性線材120をパッド110にジグザグ状に配置し、このように配置した導電性線材120の両側屈曲部120aに接した部分がパッド110を形成する緯糸112または経糸113の間に挿入されて結束される線材設置段階により行う。
【0080】
この時、線材設置段階はパッド110の製織過程で導電性線材120を供給して緯糸112または経糸113の間に挿入されて結束されるようにする。
【0081】
そして、線材設置段階の他の方法においては、パッド110が完成された状態で導電性線材120を緯糸112または経糸113の間に挿入して結束することができる。
【0082】
一方、本発明の第3実施形態に示した形態の導電性パッド100を得るための方法は、図9に示したようにパッド形成段階と線材設置段階を行い、導電性線材120が挿設されるようにパッド110に伸縮性環180を形成する環形成段階をさらに含む。
【0083】
このような環形成段階はパッド形成段階と共に行ってパッド110の形成過程で同時に環を形成することが好ましい。すなわち、パッド110を形成する緯糸112または経糸113によりリング状の伸縮性環180が形成されるように製織する方式で実現できる。
【0084】
そして、前述した本発明の第4実施形態に示した形態の導電性パッド100を得るための方法は、図10に示したようにパッド形成段階と線材設置段階を行い、パッド形成段階では導電性線材120が挿入される複数の係合孔110cがパッド110に形成されるように進行する。
【0085】
前述した係合孔110cを形成する方法としては、パッド110の製織過程で係合孔に該当する部分が空けられるように製織したり、パッド110を完成した状態で係合孔部分を穿孔する方式で実現できる。
【0086】
以下、本発明の第2の目的を達成するための第5ないし第7実施形態に係る導電性パッドを説明する。
【0087】
図11は本発明の第5実施形態に係る導電性パッドを説明するための概略図であり、図12は図11のA−A線断面図である。
【0088】
図11及び図12に示したように、本発明に係る導電性パッド200は複数の伸縮性線材210と、この伸縮性線材210に編まれる導電性線材220、及び保護繊維糸230により帯状に構成される。
【0089】
伸縮性線材210は伸縮性を有する線形部材により長手方向に沿って配置される構成であり、この伸縮性線材210は伸長力の作用時に長手方向に伸びる線材であれば、制限なく適用できる。本実施形態では伸び率と強度に優れたスパン糸を利用して形成する。
【0090】
導電性線材220は伸縮性線材210にジグザグ状に配置するように編まれ、電流を通電したり、供給される電流により発熱するもので、少なくとも一つ以上で構成される。
【0091】
より具体的に説明すると、導電性線材220は供給される電流を通電する機能を行うことができる電源供給線(抵抗値が低い線材)であったり、供給される電源により抵抗熱で発熱する発熱線(抵抗値が高い線材)で構成できる。このような導電性線材220は導電性パッド200の用途及び使用目的によって電源供給線または発熱線だけで構成する事もでき、電源供給線と発熱線を共に構成することもできる。
【0092】
そして、導電性線材220は電流の通電や発熱機能を行うものであれば、特に限定しなくても多様な線材で構成できる。一例として図12に示したように、微細銅線(221a、マイクロメーター単位の外径を有する銅線)に絶縁層221bを形成した多数本の導電線221を束ねて構成する。
【0093】
その他にも導電性線材220は別途に図面には示さなかったが、線形部材で形成される導電線、導電線の外周面にコーティングされる絶縁層、及び導電線を含む絶縁層の外部に繊維糸により重ねて被せて形成される外皮層で構成できる。この時、外皮層は多数の繊維糸が絶縁層の外周面に編まれる形態(編織)で構成される。そして、導電線は炭素繊維糸、単一の金属線、微細な金属線の結合体、導電性物質を含む繊維糸などのように導電性を有する線材の中からいずれかを選択できる。
【0094】
保護繊維糸230は導電性線材220に接してジグザグ状に配置されながら伸縮性線材210に編まれる構成を有する。保護繊維糸がジグザグ状に配置されて長手方向に作用する伸長力に対して伸縮するので、伸び率が低い天然繊維糸、合成繊維糸などの通常の繊維糸で構成できる。そして、保護繊維糸230はトルマリン、キトサン粉末、電気石粉末、黄土粉末のような陰イオン発生物質の中から選択された一つ以上を選択的に含み、殺菌物質として銀粒子や炭粉末を含み、香り発生物質として沈香を含むことができる。
【0095】
この時、保護繊維糸230は図12に示したように、導電性線材220外径dより大きい外径Dを有する繊維糸で構成することが重要である。このように保護繊維糸230を導電性線材220の外径dより大きい外径Dを有する繊維糸で構成すると、導電性パッド200を衣服などに付着して使用する過程で被接触物と接触または摩擦する時に、保護繊維糸230がまず接触して導電性線材220は被接触物と接触しないので、繰り返し的な接触及び摩擦から導電性線材220を保護することができる。
【0096】
そして、導電性線材220と保護繊維糸230の配置形態は、前述したように全体的な形態がジグザグ状を有し、その細部形態としてはサイン波、パルス波などのような波形状に配置することが好ましい。
【0097】
一方、図11には示さなかったが、導電性線材220または保護繊維糸230に接して伸縮性線材にジグザグ状に配置されながら編まれる形状記憶合金糸及び/または光繊維糸を選択的に付加して構成できる。
【0098】
このように、設定した変態温度で入力した形状に変態する形状記憶合金糸を導電性パッドに付加して構成すると、導電性線材が設定した温度に到達する時、入力した形状に変態されるので、特定部位の加熱作用を効果的に行うことができる。また、光繊維糸を導電性パッドに付加して構成すると、透過する光が特定部位に照射されるようにして審美感を与えることができ、特定部位を光により殺菌するなどの機能を行うことができる。
【0099】
添付図面の図13aは本発明の第5実施形態に係る導電性パッドを示す平面図である。
【0100】
図13aを参照すれば、第5実施形態に係る導電性パッド200は伸縮性線材210が緯糸211aと経糸211bにより編まれて帯状のバンド本体211で構成され、このバンド本体211の形成過程で導電性線材220及び保護繊維糸230が共に供給されて編まれる。この時、バンド本体211はほぼ格子状を有するように編まれる。
【0101】
このように伸縮性線材210を緯糸と経糸として帯状のバンド本体211を形成すると、
導電性パッドは伸長力の作用時に長手方向や幅方向に伸縮性を有するようになる。この時、導電性線材220は伸縮性を有しない微細金属線で構成されるが、ジグザグ状に配設されて可撓性を有するようになる。したがって、導電性パッド伸長力に対して損傷したり破断せず、伸縮しながら固有の通電機能(電源供給線の場合)や発熱機能(発熱線として構成した場合)を行うようになる。
【0102】
図13bは本発明の第5実施形態に係る導電性パッドの一変形例を示す図面である。これを参照すれば、導電性パッド200はその下側に、長手方向に沿って伸縮性を有する線形部材により所定幅を有するように編まれる延長パッド部240が形成されている。この延長パッド部240は別途に図面に示さなかったが、導電性パッドの上側にも構成できる。
【0103】
そして、バンド本体211と延長パッド部240は所定の距離を置いて離間するように、伸縮性を有する線形部材により幅方向に連結される伸縮連結部250を備える。
【0104】
前述した延長パッド部240を形成する線形部材としては、商用化した繊維糸のうち高い伸縮性と強度を有するスパン糸を適用できる。この時、延長パッド部240の製織に必要な繊維糸全体をスパン糸で製織することができ、一般繊維糸とスパン糸を混合して製織することもできる。
【0105】
そして、延長パッド部240は本発明に係る導電性パッド200を損傷なく衣服などの被設置部に容易に設けることができる構成を有する。すなわち、延長パッド部240は導電性線材を含まないので、本発明に係る導電性パッド200を衣服などの被設置部に返し縫いなどの方法で付着、固定、または結合作業を行っても導電性線材220に損傷のような致命的な問題点が発生しないようになる。
【0106】
図13cは図13bのB部分拡大斜視図である。これを参照すれば、導電性パッド200は前述した一変形例に示した延長パッド部240に被設置部(不図示、導電性パッドが設けられる衣服などの表面)との接続のための付着部材260が備わっている。
【0107】
この付着部材260は一側が延長パッド部240に拘束され、他側が被設置部に拘束できる部材であれば、特に制限なく適用できるが、本変形例では延長パッド部240の底面に形成された雌ベルクロファスナー部(261、通常ベルクロファスナーにおいて多数の環形態で形成された部分)と、雌ベルクロファスナー部261に脱着されるように構成される雄ベルクロファスナー部(262、通常ベルクロファスナーにおいて多数のくさび状に突設された部分)で構成されている。
【0108】
添付図面の図14aは本発明の第6実施形態に係る導電性パッドを示す平面図である。
【0109】
図14aを参照すれば、第6実施形態に係る導電性パッド300は伸縮性線材310、導電性線材320、及び保護繊維糸330により形成される複数のパッド部が上下に平行に配置される構造を有する。
【0110】
例えば、導電性パッド300は複数の伸縮性線材310、導電性線材320、及び保護繊維糸330により帯状に形成される上パッド部300aと、この上パッド部300aと離間して配置されるもので、複数の伸縮性線材310、導電性線材320、及び保護繊維糸330により帯状に平行に離間して形成される下パッド部300bと、伸縮性を有する線形部材により上パッド部300aと下パッド部300bの間に連結される伸縮連結部300cを含む。
【0111】
このように、伸縮連結部300cを基準に上側と下側にそれぞれ上部及び下パッド部300a、300bが配置されることによって、より広い面積に適用できる導電性パッド300を構成できる。そして、幅方向の伸長力が導電性パッド300に作用しても伸縮連結部300cが伸長力を抗して伸びるので、上部及び下パッド部300a、300bは設定位置で大きく変形せずに、当該部位に設定位置された状態を維持しながら伸長力に耐えることができる長所を有する。
【0112】
図14bは本発明の第6実施形態に係る導電性パッドの一変形例を示す図面である。これを参照すれば、導電性パッド300は上パッド部300aの上側と下パッド部300bの下側に長手方向に沿って伸縮性を有する線形部材により所定幅を有するように編まれる延長パッド部340を備えている。
【0113】
この延長パッド部340は前述した第5実施形態に示したように、スパン糸または一般繊維糸とスパン糸を混合して製織したもので、導電性パッド300を衣服などの被設置部に損傷なく容易に設けることができる機能を有する。
【0114】
添付図面の図15aは本発明の第7実施形態に係る導電性パッドを示す平面図である。
【0115】
第7実施形態に係る導電性パッド400は帯状を有する単一のバンド本体400aにジグザグ状に編まれる複数の導電性線材420及び保護繊維糸430を上下に平行に配置して構成した点にその特徴がある。すなわち、複数の伸縮性線材(バンド本体を構成する線材であり、図15aには図示省略)と、この伸縮性線材に編まれる導電性線材420と、保護繊維糸430により帯状に構成する。この時、図15aに示したように、この導電性パッドは複数の伸縮性線材を緯糸と経糸として編まれ、多数の通孔を有する帯状のバンド本体400aを有し、このバンド本体400aの上側と下側には導電性線材420及び保護繊維糸430をそれぞれジグザグ状に配置して編む構成を有する。
【0116】
このような形態の導電性パッド400は面状構造であるため、被設置部との接触性に優れ、通孔により十分な通気性を確保することができる長所がある。
【0117】
図15bは本発明の第7実施形態に係る導電性パッドの一変形例を示す平面図である。これを参照すれば、導電性パッド400は伸縮性線材により編まれる帯状のバンド本体440を有し、この本体には長手方向に沿って所定間隔で離間した孔441が形成されている。この孔441はボタンを挿入できる程度のサイズを有する長孔に形成される。したがって、被設置部(不図示)にボタン(不図示)を設けて、このボタンを孔441を通じて挿入、締結する方式で導電性パッド400を被設置部に装着できる。
【0118】
図15cは本発明の第7実施形態に係る導電性パッドの他の変形例を示す平面図である。これを参照すれば、導電性パッド400は伸縮性線材により編まれる帯状のバンド本体440を有する。このバンド本体440は幅が広く形成される広幅部442と、広幅部442から分岐し、幅が狭く形成される複数の狭幅部443を有するように構成される。
【0119】
この時、狭幅部443には広幅部442から連結される少なくとも一つの導電性線材420及び保護繊維糸430を配置した構成である。このために、広幅部442には少なくとも狭幅部443の数に対応する数の導電性線材420及び保護繊維糸430が備わっている。
【0120】
そして、図15cでは広幅部442から2本の狭幅部443が分岐するように構成したが、狭幅部443の数は制限せずに、その使用目的や用途によって多数本で多様に構成できる。
【0121】
このように広幅部442と狭幅部443を有する導電性パッド400は伸縮性を要し、且つ供給側の電源をいろいろな所に分岐して需要側に供給する装置や物品に適用できる電源供給線用導電性パッドとして構成したり、単一の供給側の電源からいろいろな所に分岐して発熱作用を行う必要がある装置や物品に発熱用導電性パッドとして構成できる。
【0122】
例えば、手袋(指手袋)に本実施形態に係る導電性パッド400を発熱線として構成する場合、手の平部分から各指に導電性線材を配置しなければならないので、狭幅部443を5本で構成して適用できる。
【0123】
添付図面の図16は本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの技術的思想を説明するための斜視図であり、第8実施形態は本発明の第3の目的を容易に達成できる実施形態である。
【0124】
本発明に係る導電性パッド500は図16に示すように、繊維糸により面状に編まれて形成されるベース面状体510と、このベース面状体510にジグザグ状に配置するように編まれる少なくとも一つの導電性線材520を備える。導電性線材520の両側屈曲部521が位置する部分の内部には屈曲部521の遊動のための遊動空間部530が設けられている。
【0125】
ベース面状体510は面状構造を有するものであれば、特に制限なくいかなる形態の面状体にも構成できるが、活動性と着用感を確保するためには伸縮可能に構成することが好ましい。例えば、ベース面状体510は樹脂により伸縮性を有するパッド形態で成形したり、繊維糸などにより製織または編織して構成する。
【0126】
そして、本発明に係る導電性パッド500は、その使用目的、用途などによって多様に変形して構成できる。例えば、ベース面状体510は耐久性、作業性、または着用感の向上のために、その一面または両面に高分子樹脂により薄膜状に形成される樹脂層(不図示)をさらに備えることができる。
【0127】
また、ベース面状体510はその一面または両面にクッション作用や保温作用を行うように形成される付加パッド層(不図示)をさらに含むことができる。例えば、付加パッド層はスポンジ形態で形成したクッションパッドや、織物地形態のパッドなどを適用できる。
【0128】
一方、本発明に係る導電性パッド500は、具体的に図面に示しなかったが、ベース面状体510を上下に繰り返し積層して複数の層を有する多層構造で構成できる。そして導電性線材520を含むベース面状体を多層で構成する。後述するように、ベース面状体510を構成する緯糸及び経糸をアラミド糸、炭素糸、セラミック繊維糸、ケブラ糸などのような高強度繊維糸で製織する場合、軽量で且つ十分な強度を確保するこどができるので、防弾服、防刀服またはスマート軍服の原綿や素材に適用できる。
【0129】
導電性線材520は電流の通電が可能であれば、特に制限なく選択的に設けることができる。この線材は電流を通電する機能を行うことができる電源供給線(抵抗値が低い線材)や、供給される電源により抵抗熱で発熱する発熱線(抵抗値が高い線材)で構成できる。このような導電性線材520は導電性パッド500の用途及び使用目的によって電源供給線または発熱線の専用で構成することもでき、電源供給線と発熱線の兼用で構成できる。
【0130】
そして、導電性線材520は伸長力に対して伸縮性を有するように構成した伸縮性導電線や、通常の微細銅線(数十ないし数百マイクロメーター程度の直径を有するように形成した銅線)などのように、伸縮性を有しない非伸縮性導電線の中から選択して構成できる。しかし、本実施形態においては、導電性線材520を非伸縮性導電線で構成してもジグザグ状に配設することで伸長力に対して伸縮性を有するようになるので、非伸縮性導電線を適用したものを中心に説明する。一例として後述する図20aに示したように、微細金属糸に絶縁層を形成した多数本の導電糸522を束ねて構成する。
【0131】
その他にも、非伸縮性導電線としは、炭素繊維糸、単一の金属線、導電性物質を含む繊維糸などの導電性を有する線材の中からいずれかを選択できる。
【0132】
さらに、導電性線材520は非伸縮性導電線をサイン(sin)波、コサイン(cos)波、パルス波(矩形波、三角波、半正弦波、ガウス波など)、及び鋸歯波の中からいずれかの波形構造で配置して構成することができる。本実施形態においては、図16に示したように上下に繰り返すU字状を有するように配置して構成する。
【0133】
そして、ベース面状体510の一側または両側には、導電性線材520に接続され、外部電源供給側と電気的に接続される端子部540が設けられる。
【0134】
一方、図16には具体的に示さなかったが、本発明に係る導電性パッド500はバッテリーのように電源を供給するための電源供給部(不図示)、ベース面状体510の温度を検知する温度検知部(不図示)、及び温度検知部から印加される検知信号によって既設定された温度と比較して電源供給部の駆動を制御する制御部(不図示)をさらに備えることができる。
【0135】
その他にも、ベース面状体510は低周波を出力する低周波電極を含む低周波発生器、治療用遠赤外線を放射したり殺菌用UV線を放射するLEDランプ、血糖計、血圧計などのような人体信号測定装置、熱電モジュール、充電モジュール、及び通信モジュールの中から少なくとも一つをさらに備え、導電性線材と電気的に連結した構成も可能である。
【0136】
図17aは本発明の第8実施形態に係る導電性パッドを示す斜視図であり、図17bは本発明の第8実施形態に係る導電性パッドを説明するために、図17aのA−A線断面を簡略に示す断面図であり、図18は本発明の第8実施形態に係る導電性パッドを実写した平面写真であり、図19は図18の要部を部分切開して実写した平面写真である。図19は図18に示した遊動空間部530内の導電性線材520を露出させるために、遊動空間部を形成する上面の一部を切開して実写した写真である。
【0137】
図17aないし図19を参照すれば、本発明の第8実施形態に係る導電性パッド500は遊動空間部530を備えたベース面状体510と、このベース面状体510に配置される導電性線材520を備える。ベース面状体510は天然または合成繊維糸を緯糸511及び経糸512として構成したもので、緯糸には伸縮性線材513をさらに含ませて伸縮性を有するように製織または編織することもできる。
【0138】
そして、遊動空間部530はベース面状体520の製織過程で緯糸511及び/または経糸512により多様な形態で構成できる。好ましくは、図17aないし図19に示したように、ベース面状体510の製織過程で屈曲部521側に該当する部位において緯糸511の供給を省略すると、その上下方に経糸512だけが供給されるので、上下に配置される経糸512により内部に遊動空間部530が形成される。
【0139】
より具体的に、ベース面状体510は繊維糸を緯糸511と経糸512として製織し、スパン糸のような多数本の伸縮性線材513を緯糸511としてさらに含むことによって、緯糸方向、すなわちベース面状体510の長手方向に伸縮性を有するように形成する。
【0140】
ベース面状体510は導電性線材520の両側屈曲部521の間に該当する部分に横方向に沿って編まれる伸縮連結部510aを備える。この伸縮連結部510aは図17aに示したように、緯糸511及び経糸512により製織される過程でスパン糸のような伸縮性線材513を緯糸としてさらに含んで、伸縮性を有するように構成する。
【0141】
そして、導電性線材520を発熱線として構成する場合、発熱線から放出される熱を効果的に伝達するために、ベース面状体510を形成する緯糸511と経糸512は導電性物質を含む線材で構成できる。例えば、繊維糸に熱伝導性を有する金属ナノ粒子、金属酸化物、金属酸化物粒子の中から選択された導電性物質を含んだり、シリコン樹脂(silicone resin)、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレートまたはこれらの共重合体の中から選択されたポリマーに金属ナノ粒子、金属酸化物、金属酸化物粒子の中から選択された一つ以上を含んで成形した線材で構成できる。
【0142】
一方、図16に示したように、導電性パッド500の外観形状は幅に比べて長さが長く形成された布形態で構成されているが、これに制限されるものではない。すなわち、ベース面状体510の製織方法と製織サイズ(幅と長さ)、厚さ及び形状などを異にして多様な形態で構成できる。例えば、スマート衣類の素材、毛布やふとんなどの素材に適用する場合には、比較的広いサイズを有するように形成し、医療用またはヘルス用腹帯、ベルト、履き物敷きなどの素材に適用する場合には比較的小さなサイズを有するように形成する。
【0143】
導電性線材520は図16に示したように、ベース面状体510にジグザグ状に編まれるもので、図17bに示したように遊動空間部530に屈曲部521側が配置されるように設けられる。このように上下に配置される経糸512の内部に形成された遊動空間部530に屈曲部521側が配置されるので、伸長力により屈曲部側が収縮及び膨脹しても干渉を受けず十分な移動空間が確保され、導電性線材520の損傷なく導電性パッド500の伸縮性を担保できるようになる。
【0144】
図20aは本発明の第8実施形態に係る導電性パッドに適用する導電性線材の第1例を示す斜視図である。図面に示したように、導電性線材520は内部中心に配置される少なくとも一本の中心糸522、この中心糸522の外面に編まれて絶縁被覆された少なくとも一本の導電糸523、及び導電糸523の外面に形成される外皮層524で構成されている。
【0145】
そして、中心糸522はアラミド糸(Aramid fiber)、炭素糸、セラミック繊維糸などで構成できるが、繊維糸の中でも高い張力を有することで広く知られたケブラ糸のような高張力繊維糸で構成することが好ましく、導電糸523は数十ないし数百マイクロメーター(μm)程度の直径を有するステンレス線、チタニウム線、銅線などに絶縁被覆層が形成された金属糸の中から選択し、外皮層524は多数本の繊維糸524aを導電糸523の外面に編まれるようにして構成する。
【0146】
さらに、中心糸522に編まれる導電糸523は外皮層524を形成するように、編まれる繊維糸より単位長さ当りの形成長さ(導電糸523の単位長さ当りの巻く回数を繊維糸より多くして構成できる)を長くする。このように導電糸523の形成長さを長くすると、導電性線材520に伸長力が作用する場合繊維糸524aがまず一字状に広がりながら内部導電糸は完全に広がらないようになるので、外皮層524は伸縮長さ調節線(ストッピングの役割をする線)の機能を行うようになる。
【0147】
そして、導電糸523は永久磁石粉末を含む高分子により線状に形成した磁性線材(図面には具体的に示さない)を合糸して構成できる。この磁性線材は磁性を有するようになるので、これを利用して腹帯や衣服を形成する場合、磁石が有する固有な作用により人体に有益な影響を与える。
【0148】
図20bは本発明の第8実施形態に係る導電性パッドに適用する導電性線材の第2例を示す斜視図である。図面に示したように、導電性線材520は導電糸523に伸長力が作用する場合、外皮層524内面との摩擦力が最小化して別個に揺動できるように、摺動被覆層525を備える。この摺動被覆層525は比較的摩擦係数が小さな樹脂を導電糸523の外面に重ねて被せて硬化した樹脂層で構成する。
【0149】
このように導電性線材520が摺動被覆層525をさらに備えると、導電性パッド500の使用中にベース面状体510が収縮及び膨脹することにより導電性線材520に収縮及び膨張力が作用しても導電糸523の外周面に形成された外皮層524はベース面状体510を形成する緯糸511と経糸512に編まれて固定されるが、導電糸523は外皮層524とは別個に動くことができる。したがって、導電糸は負荷が加わらない状態で移動するので、損傷を未然に防止して耐久性を向上させることができる。
【0150】
その他にも、導電性線材520はより安定した伸縮性を確保するために、中心糸522としてスパン糸のような伸縮性線材を内部中心に配置し、この伸縮性線材の外面に編まれて絶縁被覆された少なくとも一本の導電糸、及び導電糸の外面に外皮層を形成する構造にも構成できる(外観形態が図20aに示した形態と似ていて別の図面を添付しない)。この場合には、導電性線材520が全体的に伸縮するので、内部導電糸の損傷をより一層効果的に防止できる。
【0151】
一方、図20cは本発明の第8実施形態に係る導電性パッドに適用する導電性線材の第3例を示す斜視図である。図面に示したように、導電性線材520は前述した中心糸522の外面に導電糸523と外皮層524を順に編んで形成すると共に、中心糸522を伸縮性線材で構成し、この伸縮性線材の内部に中空部522aを形成する。このような中空部522aは中心糸の断面積を減ることができるので、伸長力に対する伸縮性を向上させることができる。また、中空部522a内に空気層が形成されて発熱線として導電性線材520を構成する場合、発散する熱気の保温作用によって相対的にエネルギー効率を向上させる長所を有する。
【0152】
さらに、導電性線材520は中空部522aの内部に導電性溶液(不図示)を受容した形態で構成できる。この時、導電性溶液は導電性高分子物質が含まれたゾル(sol)形態の溶液で、金属ナノ粒子、金属酸化物、金属酸化物粒子などで構成された導電性高分子物質に水溶性ポリアニリン溶液または水溶性ポリマー溶液を混合して作る。
【0153】
図20dは本発明の第8実施形態に係る導電性パッドに適用する導電性線材の第4例を示す斜視図である。図面に示したように、導電性線材520は内部中心に配置される少なくとも一本の中心糸522、この中心糸522の外面に編まれて絶縁被覆された少なくとも一本の導電糸523、及び導電糸523の外面に形成される外皮層524、この外皮層524の外面にさらに編まれて絶縁被覆された少なくとも一本の第2導電糸526、及び第2導電糸526の外面に形成される第2外皮層527を含む。
【0154】
このような形態の導電性線材520は導電糸523及び第2導電糸526を備えているので、単一の導電性線材を両極性(+、−)を有する電源供給線として構成できる。これによって、導電性パッド500に電源供給線を単純に、且つ簡潔に構成できる長所を有する。
【0155】
図21は本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第1変形例を示す斜視図で、この図面の拡大部はC部分の断面を簡略に示した断面図である。
【0156】
図21を参照すれば、ベース面状体510は表面及び裏面側に複数の谷部aと山部bが形成されるように、緯糸方向に沿って複数の谷部形成用線材515を所定間隔を置いて離間して配置する。
【0157】
このために、谷部形成用線材515は緯糸511、経糸512及び伸縮性線材513より大きい直径を有すると共に、十分な伸縮性と可撓性を有する線材を選択して構成する。例えば、谷部形成用線材515は弾性材質の線材や中空部を有するスパン糸で構成できる。
【0158】
図22は本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第2変形例を示す斜視図で、この図面の拡大部はD−D線部分の断面を簡略に示した断面図である。
【0159】
図22を参照すれば、導電性パッド500はベース面状体510に編まれる導電性線材520に接して編まれる保護繊維糸550をさらに含む。
【0160】
保護繊維糸550は導電性線材520に接してジグザグ状に配置するように編まれる構成を有し、ジグザグ状に配置されることによって長手方向に作用する伸長力に対して伸縮する。したがって、伸び率が低い天然繊維糸、合成繊維糸などの通常の繊維糸で構成できる。そして、保護繊維糸550はトルマリン、キトサン粉末、電気石粉末、黄土粉末のような陰イオン発生物質の中から選択された一つ以上を選択的に含むことができ、殺菌物質として銀粒子や炭粉末を含むことができ、香り発生物質として沈香を含むことができる。
【0161】
この時、保護繊維糸550は図22に拡大して示すように、導電性線材520の外径dより大きい外径Dを有する繊維糸で構成することが重要である。このように保護繊維糸550を導電性線材520の外径dより大きい外径Dを有する繊維糸で構成すると、導電性パッド500を衣服などに付着して使用する過程で、被接触物との接触または摩擦時に保護繊維糸550がまず接触し、導電性線材520は被接触物と接触しないので、繰り返し的な接触及び摩擦から導電性線材520を保護することができる。
【0162】
一方、導電性パッド500はベース面状体510に編まれる導電性線材520に接して編まれる形状記憶線材(不図示)をさらに含むことができる。すなわち、形状記憶線材は図22に示したような形態と類似の形態(保護繊維糸の代りに形状記憶線材を配置する形態で形成)に、導電性線材520に接してジグザグ状に配置するように編まれる。この形状記憶線材は所定温度で特定形状に変態されるように、形状記憶特性を有する高分子形状記憶樹脂または形状記憶合金を線状に成形した後、その外周面に高分子樹脂により絶縁被覆層を形成して構成する。
【0163】
そして、形状記憶特性を有する高分子樹脂は、トランス−ポリイソプレンのように、結晶の溶融点を形状回復温度で利用し、鎖間架橋結合を固定相で利用した形状回復樹脂、ポリノルボレンのようにガラス転移温度を形状回復温度で利用して鎖間の物理的な撚れを固定相で利用した形状記憶樹脂、または脂肪族{しぼうぞく}ポリエステル−ポリアミドブロック共重合体のように既に知られたものなどを適用できる。
【0164】
一方、導電性パッド500は前述した形状記憶線材と類似の形態で導電性線材520にジグザグ状に配置するように編まれる光繊維糸(不図示、前述した保護繊維糸550の代りに光繊維糸を配置する形態で形成)を備えることができる。
【0165】
このように、導電性パッド500に光フィーバー糸が備われば、データ送受信のための用途の他にも透過する光が特定部位に照射するようにして審美感を与えることができ、特定部位を光で殺菌するなどの機能を行うように構成できる。
【0166】
その他にも、ベース面状体510には導電性線材520から発散される電磁波を遮蔽できるように、電磁波遮蔽特性を有する電磁波遮蔽線(不図示)をさらに備えることができる。電磁波遮蔽線は金属がメッキされた繊維糸、金属粉末を含む繊維糸、微細な金属糸、及びセラミック繊維糸を適用できる。
【0167】
図23は本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第3変形例を示す斜視図である。導電性パッド500は図23に示したように、形状記憶合金糸516、光繊維糸517、または電磁波遮蔽線518が導電性線材520に接してジグザグ状に配設されるものでなく、図23に示したようにベース面状体510の緯糸または経糸方向に沿って別途に構成できる。この時、形状記憶合金糸516、光繊維糸517、及び電磁波遮蔽線518は伸縮性を有するようにコイル状に巻き取って構成する。
【0168】
そして、ベース面状体500は印加される電源により点灯するように構成した線状発光線(不図示)を含むことができる。この線状発光線は有機EL(Electro Luminescence)または無機ELを利用して構成できる。
【0169】
図24は本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第4変形例を示す斜視図である。図面に示したように、導電性パッドはその両端部を互いに接続させたり被設置部(不図示、導電性パッドが設けられる衣服などの設置部位の表面)との接続のための接続手段570を備える。
【0170】
この接続手段570は一側がベース面状体510に拘束され、他側が被設置部に拘束できる部材、例えば雌、雄ベルクロファスナー、雌、雄ワンタッチボタン、ジッパー、雌、雄締結環などを制限なく適用できる。本実施形態においてはベース面状体510の底面に形成された雌ベルクロファスナー部571(通常ベルクロファスナーの面上に多数の環を備えた形態)と、雌ベルクロファスナー部571に脱着するように構成される雄ベルクロファスナー部572(通常ベルクロファスナーの面上に多数のくさびを備えた形態)で構成する。
【0171】
図25a及び図25bは本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第5変形例を示す斜視図である。図25aを参照すれば、導電性パッド500は所定幅と長さを有するベース面状体510と、このベース面状体上にジグザグ状に編んでいる複数の導電性線材520を含む。ベース面状体510は幅が広く形成される広幅部510bと、広幅部510bから分岐し、幅が狭く形成される複数の狭幅部510cを有するように構成される。
【0172】
この時、狭幅部510cには広幅部510bから連結される少なくとも一つの導電性線材520が配設されている。このために、広幅部510bには少なくとも狭幅部510cの数に対応する数の導電性線材520が構成されている。
【0173】
そして、図25aでは広幅部510bから2本の狭幅部510cが分岐するように構成したが、狭幅部510cの数は特に制限せずに、その使用目的や用途によって多数本で多様に構成できる。
【0174】
このように広幅部510bと狭幅部510cを有する導電性パッド500は伸縮性を要し、且つ供給側の電源をいろいろな所に分岐して需要側に供給する装置や物品の電源供給線用導電性パッドとして構成したり、単一供給側の電源からいろいろな所に分岐して発熱作用を行う必要がある装置または物品の発熱用導電性パッドとして構成できる。
【0175】
例えば、手袋(指手袋)に本実施形態に係る導電性パッド500を発熱用に構成する場合、手の平部分から各指に向けて発熱線として構成される導電性線材520を配置しなければならないので、狭幅部510cを5本で構成して適用できる。
【0176】
さらに、図25bに示したように広幅部510bから分岐する狭幅部510cはまた合糸して、さらに広幅部510bを形成するように製織して構成できる。
【0177】
図26は本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの製造方法を説明するための工程図である。
【0178】
図26を参照すれば、本発明に係る導電性パッドの製造方法は、繊維糸及び導電性線材準備段階(S1、S2)により緯糸511、経糸512、及び導電性線材520を準備する。次に、繊維糸供給段階(S3)、導電性線材供給段階(S4)、繊維糸供給段階(S3)及び導電性線材供給段階(S4)を通じて供給される緯糸511、経糸512、及び導電性線材520を利用して織造段階(S5)を行う。それによって、面状のベース面状体510にジグザグ状に導電性線材520を編んだ導電性パッド500を製造するようになる。
【0179】
繊維糸及び導電性線材準備段階(S1、S2)は導電性パッド500の製織に利用する緯糸及び経糸としての繊維糸、伸縮性線材513、及び導電性線材520を準備する段階である。まず、導電性線材準備段階(S2)は中心糸522を内部中心に位置するように配置する中心糸配置過程(S21)、絶縁被覆された少なくとも一本の導電糸523を中心糸522の外面に供給して編む導電糸配置過程(S22)、及び導電糸523の外面に外皮層524を形成する外皮形成過程(S23)を通じて、図20aに示した形態で製造して準備する。
【0180】
そして、前述したように準備した導電性線材520と、緯糸511及び経糸512として供給される繊維糸、及び伸縮性線材(513、スパン糸)を供給ロール(キャリアまたは糸巻きで称する)に巻き取って、その一側端部を繰り出して織造機の針に掛けて製織可能な状態に準備する。
【0181】
一方、導電性線材準備段階(S2)は導電糸配置過程(S22)を行った後に、図20bに示したように導電糸523の外面に樹脂のように摩擦係数が小さな素材で摺動被覆層525を形成する被覆層形成過程をさらに行うことができる。このような被覆層形成過程を行うと、導電性パッド500の使用中にベース面状体510に外力が作用して導電性線材520を構成する導電糸523側に収縮及び膨張力が作用しても摺動被覆層525により導電糸523が外皮層524とは別個に動くので、導電糸523の損傷を防止できる。
【0182】
繊維糸供給段階(S3)は面状のベース面状体510を形成するように、繊維糸を緯糸と経糸として供給する段階であり、織造機の作動によって供給ロールに巻き取られている繊維糸を繰り出して緯糸と経糸として供給して面状に編まれるようにする。
【0183】
そして、繊維糸供給段階(S3)では図17aに示したように、スパン糸のような伸縮性線材513を緯糸及び/または経糸としてさらに供給することで、織造段階(S5)で織造されるベース面状体510に伸縮性を与えることが好ましい。本実施形態においては、伸縮性線材513を緯糸511としてさらに供給してベース面状体510に作用する伸長力に対して伸縮性を有するようにする。
【0184】
導電性線材供給段階(S4)はベース面状体510にジグザグ状に編まれるように緯糸と経糸の供給と同時に、少なくとも一つの導電性線材520を供給する段階であり、織造機の作動によって供給ロールに巻き取られている導電性線材520を繰り出すと同時に、ジグザグ状に供給するように行う。
【0185】
織造段階(S5)は供給される緯糸及び経糸としての繊維糸、伸縮性線材、及び導電性線材を利用してベース面状体510を製織すると共に、導電性線材520の両側屈曲部521が位置する部分の内部に屈曲部の遊動のための遊動空間部530が形成されるように織造する。
【0186】
第8実施形態においては、屈曲部521の上下に配置される経糸512により内部に遊動空間部530が形成されるように行う。このために、繊維糸供給段階(S3)を行う時に屈曲部521の方に遊動空間部530の幅に該当する間隔に比例して緯糸の供給を省略すると、経糸512だけにより織造過程が行われながら、内部に空間が形成される。
【産業上の利用可能性】
【0187】
本発明に係る導電性パッドは炭素繊維糸、銅線などのように導電性は有するが、伸縮性を有しない導電性線材を利用して伸縮性を有する面状の発熱体または面状の導電体を構成できるので、これを利用して活動性を要するスマート衣類や電熱器具を備える衣類などを構成すると、十分な活動性が確保されて使用上の便宜性と耐久性を非常に向上させることができる。特に、一回の織造過程を通じて導電性線材を含む面状体を製造できるので、生産性が向上し、厚さが薄いだけでなく重量が低減して、十分な着用感と活動性を確保することができる。そして、ベース面状体を高強度繊維糸で製編織して多層に構成すると、軽量で且つ十分な強度を確保するので、防弾服、防刀服またはスマート軍服の素材に適用できる。
【0188】
以上で本発明の好ましい実施形態に係る導電性パッド及びその製造方法について、前述した説明及び図面によって例示した。しかし、当業者ならば、添付の特許請求範囲に開示した本発明の範疇及び思想から外れずに、多くの変形及び修正がなされ得ることがわかるはずである。
【符号の説明】
【0189】
【技術分野】
【0001】
本発明は導電性パッド及びその製造方法に関するもので、より詳細には、導電性線材を利用して発熱作用、電流の通電、及び電気信号の伝達が可能であり、且つ伸縮性を有するように形成した導電性パッド及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、衣服や装身具の製作に利用する編物や織物のような布は天然繊維糸や人造繊維糸で製造するもので、その種類が多様であり、それぞれ固有の性質と特性を有している。一般的に、布は保温性、吸水性、伸縮性などを有して、衣服などに完成した状態では一定の機能を行うようになる。
【0003】
しかし、産業社会が高度化し、先端化しながら現代人は従来のように寒さを防止することができる保温性と、十分な活動性を保障するための伸縮性、及び汗を吸収できる吸水性以外にも、さらに新しい機能を有する衣服が要求されている。
【0004】
すなわち、電流の通電が可能であるので、各種電子機器を衣服に設けて便利に利用でき、衣服自体が発熱作用を行ったり冷却作用を行うことによって、軽くて薄いながらも季節に無関係に着用できる知能型の衣類が期待している実情である。
【0005】
これによって、繊維分野ではこのような社会的ニーズを満たし、未来の繊維分野を先導するための多様な努力と研究開発活動を行っている。その代表的な研究性として、一部スマート衣類が製品化されて販売されている。
【0006】
スマート衣類の代表的な形態としては、レジャー用などで広く利用されている発熱チョッキのような発熱衣類と、MP3のような電子機器を容易に利用できるように電子機器付着型衣類を例に上げることができる。
【0007】
発熱衣類は炭素繊維糸または銅線を利用して発熱線を製作し、この発熱線で製造した面状発熱体を衣服に縫い込んだり別途に用意したポケットに発熱体を装着し、電源部から供給される電流による抵抗熱を利用して発熱作用を行うように構成されている。
【0008】
しかし、このような発熱衣類は面状発熱体が伸縮性を有していないため、比較的伸縮性を要しない人体の背部分や服部分にだけ制限的に設けることができる。これによって比較的活動性を要しない釣り用チョッキのような特定衣服にだけ発熱衣類を制限的に適用できる。また、発熱衣類は伸縮性がなく、十分な耐久性を確保することができないため、十分な活動性を要する潜水服、作業服、戦闘服、スポーツ衣類などには全く適用できない実情である。
【0009】
そして、電子機器付着型衣類はベルクロファスナーに電子機器の操作ボタンを設けて衣服の袖部分に脱着自在に構成し、衣服の内部には操作ボタン、電源部、及び電子機器との電流及び電気信号伝達のための導電線を設ける形態で製作している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、このような電子機器付着型衣類は衣服の内部に導電線が設けられているため、衣服の着用感が低下し、洗濯時に衣服の内部に設けた導電線と操作ボタンなどを除去しなければならない。そのため、使用が非常に不便である短所を有する。また、衣服に設けた導電線が伸縮性を有していないため、十分な活動性と耐久性を確保することができず、実験衣類、サンプル衣類用にのみ開発されており、実際的に着用することができない実情である。
【0011】
前述した従来の問題点を解決するためになされた本発明は、伸縮性を有しない導電性線材を利用して発熱または電流の通電が可能であり、且つ伸縮性を与え、十分な活動性と耐久性を確保することができる導電性パッド及びその製造方法を提供することにその目的がある。
【0012】
本発明の第2の目的は、伸縮性を有しない導電性線材を利用して外力の作用時に伸縮性を有するようにすると共に、摩耗や損傷を防止し、耐久性と強度を向上させた導電性パッドを提供することにある。
【0013】
本発明の第3の目的は、導電性線材を利用して外力の作用時に伸縮性を有するように構成し、別の保護パッドを構成しなくても導電性線材の摩耗や損傷が防止できるようにし、耐久性と安全性を向上させた導電性パッド及びその製造方法を提供することにある。
【0014】
さらに、本発明の第4の目的は導電性と伸縮性、耐久性と安全性を有し、且つ薄くて重量が低減され十分な着用感と活動性を確保することができ、生産性を向上させた導電性パッド及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前述した目的を達成するための本発明に係る導電性パッドは、パッドにおいて、伸縮性を与えるために面状に形成するパッドと;前記パッドにジグザグ状に配設され、供給される電流を通電したり供給される電流により発熱する少なくとも一つの導電性線材を含むことを特徴とする。
【0016】
前述した目的を達成するための本発明に係る導電性パッドの製造方法は、導電性パッドを製造する方法において、伸縮性を有する繊維糸を緯糸と経糸として面状のパッドを形成するパッド形成段階と;導電性線材を前記パッドの表面上にジグザグ状に配置し、前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分を前記パッド側に結束する線材設置段階を含むことを特徴とする。
【0017】
前述した目的を達成するための本発明に係る導電性パッドの製造方法は、導電性パッドを製造する方法において、伸縮性を有する繊維糸を緯糸と経糸として面状のパッドを形成するパッド形成段階と;導電性線材を前記パッドにジグザグ状に配置し、このように配置した前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分が前記パッドを形成する緯糸または経糸の間に挿入されて結束する線材設置段階を含むことを特徴とする。
【0018】
前述した目的を達成するための本発明に係る導電性パッドの製造方法は、導電性パッドを製造する方法において、伸縮性を有する繊維糸を緯糸と経糸として面状のパッドを形成するパッド形成段階と;前記パッド形成段階で形成されたパッドの表面上に導電性線材をジグザグ状に配置し、前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分を前記パッド側に結束する線材設置段階を含み、前記導電性線材が挿入されて結束する伸縮性環を前記パッドに形成する環形成段階をさらに含むことを特徴とする。
【0019】
前述した目的を達成するための本発明に係る導電性パッドの製造方法は、導電性パッドを製造する方法において、伸縮性を有する繊維糸を緯糸と経糸として面状のパッドを形成するパッド形成段階と;前記パッド形成段階で形成されたパッドの表面上に導電性線材をジグザグ状に配置し、前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分を前記パッド側に結束する線材設置段階を含み、前記パッド形成段階は前記導電性線材が挿入される複数の係合孔を前記パッドに形成するように行うことを特徴とする。
【0020】
前述した目的を達成するための本発明に係る導電性パッドは、帯状に形成される導電性パッドにおいて、長手方向に沿って配設される複数の伸縮性線材;前記伸縮性線材にジグザグ状に配置するように編まれる少なくとも一つの導電性線材;及び前記導電性線材に接してジグザグ状に配置するように前記伸縮性線材に編まれる保護繊維糸を含むことを特徴とする。
【0021】
前述した目的を達成するための本発明に係る導電性パッドは、導電性パッドにおいて、面状に形成されるベース面状体と;前記ベース面状体にジグザグ状に配置するように編まれる少なくとも一つの導電性線材を備え、前記ベース面状体は前記導電性線材の両側屈曲部が位置する部分の内部に前記屈曲部の遊動のための遊動空間部が形成されることを特徴とする。
【0022】
前述した目的を達成するための本発明に係る導電性パッドの製造方法は、導電性パッドの製造方法において、面状のベース面状体を形成するように繊維糸を緯糸と経糸として供給する繊維糸供給段階;前記ベース面状体にジグザグ状に編まれるように前記緯糸と経糸の供給と同時に少なくとも一つの導電性線材を供給する導電性線材供給段階;及び前記繊維糸供給段階及び前記導電性線材供給段階を通じて供給される緯糸、経糸、及び導電性線材を利用して前記ベース面状体を製織し、前記導電性線材の両側屈曲部が位置する部分の内部には前記屈曲部の遊動のための遊動空間部が形成されるように織造する織造段階を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
前述した本発明に係る導電性パッド及びその製造方法によれば、炭素繊維糸、銅線などのように導電性は有するが、伸縮性を有しない導電性線材を利用して伸縮性を有する面状の発熱体または面状の導電体を製造できる。したがって、この導電体を利用して活動性を要するスマート衣類や電熱器具などを構成すると、十分な活動性が確保されて使用上の便宜性と耐久性を非常に向上させることができる。
【0024】
また、本発明に係る前述した導電性パッドによれば、炭素繊維糸、銅線などのように導電性は有するが、伸縮性を有しない導電性線材を利用して伸縮性を有する面状の発熱体または面状の導電体を構成でき、特に導電性線材を保護するための別の保護繊維糸が共に配置されて導電性線材の摩耗や損傷を未然に防止できる。これによって、活動性を要するスマート衣類や電熱器具などに適用する場合、耐久性、強度、及び安全性を顕著に向上させることができる。
【0025】
そして、本発明に係る前述した導電性パッドによれば、導電性線材の屈曲部側に遊動空間部が設けられて銅線などのように導電性は有するが、伸縮性を有しない導電性線材を利用して伸縮性を有する面状の発熱体または面状の導電体を製造できる。これによって、別の保護パッドを構成しなくても導電性線材の摩耗や損傷が防止されて耐久性と安全性を顕著に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1a】本発明に係る導電性パッドの技術的思想を説明するための図面である。
【図1b】本発明に係る導電性パッドに適用する導電性線材の構造を示す斜視図である。
【図1c】本発明に係る導電性パッドに適用する導電性線材の構造を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの要部を示す断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの製造方法を説明するための図面である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの第1変形例を示す図面である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの第2変形例を示す図面である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの第3変形例を示す斜視図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの第4変形例を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る導電性パッドの要部を示す断面図である。
【図9】本発明の第3実施形態に係る導電性パッドの要部を示す断面図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る導電性パッドを示す図面である。
【図11】本発明の第5実施形態に係る導電性パッドを説明するための概略図である。
【図12】図11のA−A線断面図である。
【図13a】本発明の第5実施形態に係る導電性パッドを示す平面図である。
【図13b】本発明の第5実施形態に係る導電性パッドの一変形例を示す図面である。
【図13c】図13bのB部分拡大斜視図である。
【図14a】本発明の第6実施形態に係る導電性パッドを示す平面図である。
【図14b】図14bは本発明の第6実施形態に係る導電性パッドの一変形例を示す図面である。
【図15a】本発明の第7実施形態に係る導電性パッドを示す平面図である。
【図15b】本発明の第7実施形態に係る導電性パッドの一変形例を示す平面図である。
【図15c】本発明の第7実施形態に係る導電性パッドの他の変形例を示す平面図である。
【図16】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの技術的思想を説明するための斜視図である。
【図17a】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドを示す斜視図である。
【図17b】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドを説明するための図17aのA−A線断面を簡略に示した断面図である。
【図18】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドを実写した平面写真である。
【図19】図18の要部を部分切開して実写した平面写真である。
【図20a】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドに適用する導電性線材の第1例を示す斜視図である。
【図20b】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドに適用する導電性線材の第2例を示す斜視図である。
【図20c】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドに適用する導電性線材の第3例を示す斜視図である。
【図20d】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドに適用する導電性線材の第4例を示す斜視図である。
【図21】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第1変形例を示す斜視図及び部分拡大断面図である。
【図22】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第2変形例を示す斜視図及び部分拡大断面図である。
【図23】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第3変形例を示す斜視図である。
【図24】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第4変形例を示す斜視図である。
【図25a】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第5変形例を示す斜視図である。
【図25b】本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第5変形例を示す斜視図である。
【図26】本発明の一実施形態による導電性パッドの製造方法を説明するための工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面の図1aないし図10に基づいて詳細に説明し、図1aないし図10において同一な構成要素に対しては同一な参照番号を付ける。一方、各図面において一般的な技術から当業者が容易分かる構成と、それについての作用及び効果に対する図示及び詳細な説明は簡略にしたり省略し、本発明に関連した部分を中心に示した。
【0028】
添付図面の図1aは本発明に係る導電性パッドの技術的思想を説明するための図面であり、図1b及び図1cは本発明に係る導電性パッドに適用する導電性線材の構造を示す斜視図である。
【0029】
図1aに示したように、本発明に係る導電性パッド100は伸縮性を与えるために面状に形成するパッド110と、このパッド110にジグザグ状に配設される少なくとも一つの導電性線材120を含む。
【0030】
導電性線材120は供給される電流を通電する機能を行うことができる電源供給ケーブルや、供給される電源により抵抗熱で発熱する発熱線として構成できる。このような導電性線材120は導電性パッド100の用途及び使用目的によって電源供給ケーブルまたは発熱線だけで構成する事もでき、電源供給ケーブルと発熱線を共に構成することができる。
【0031】
そして、導電性線材120は電流の通電や発熱機能を行うことができれば、特に限定されず、多様な線材で構成できる。一例として図1bに示したように、線形部材で形成される導電線121、導電線の外周面にコーティングされる絶縁層122、及び導電線を含む絶縁層の外部に繊維糸111により編織されて形成される外皮層123を含む。この時、外皮層123は多数の繊維糸111が絶縁層122の外周面に編まれる形態(編織)で構成される。
【0032】
導電線121は炭素繊維糸、単一の金属線、微細な金属線の結合体、導電性物質を含む繊維糸などの導電性を有する線材の中からいずれかを選択できる。
【0033】
導電性線材120の他の例としては図1cに示したように、ミクロン(μm)単位の金属線(1ないし100μm程度の直径)がスプリング状に巻き取られた導電線124と、この導電線124の外周面に繊維糸111により編織されて形成される外皮層125を含む線形部材で構成できる。
【0034】
パッド110は伸縮性を有する多様な繊維糸111を緯糸112及び経糸113として編織または製織して構成する。(繊維分野における編織と製織は相異なる意味を有しているが、本発明では便宜上繊維糸111を利用して布を編むという統合的な意味で製織という用語に統一して説明する。)この時、パッド110は使用の目的や用途などによって幅と長さを多様に構成できる。例えば、幅を小さく形成する場合、バンド形態で製織が可能であるので、広い幅を要しない物品(例えば、ベルト、腕輪、膝保護パッドなど)やスマート衣類の特定部分に適用できる。
【0035】
パッド110を形成する繊維糸111は、商用化された繊維糸111のうち高い伸縮性と強度を有するスパン糸を適用できる。この時、パッド110の製織に必要な繊維糸111全体をスパン糸で製織したり一般繊維糸111とスパン糸を混合して製織することができる。
【0036】
添付図面の図2は本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの要部を示す図面で、導電性線材120と繊維糸111の結束関係を簡略化した図1のA−A線断面図である。図3は本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの製造方法を説明するための図面である。
【0037】
図2を参照して本発明の第1実施形態に係る導電性パッドを説明する。導電性パッド100はパッド110と、このパッド110に設けられる導電性線材120を備える。この時、導電性線材120はパッド110の上面にジグザグ状に配設され、その幅方向両側部分には別の固定繊維糸130が供給、返し縫いされてパッド110側に設けられる。
【0038】
このようにパッド110を形成する緯糸112または経糸113により導電性線材120がパッド110に固定されずに別の固定繊維糸130により固定される場合には、図2及び図3に示したように、前記パッド110が長手方向に伸びた状態で固定繊維糸130を結束して、導電性線材120をパッド110上に固定しなければならない。このようにパッド110を伸びた状態で導電性線材120を固定する理由は、パッド110の非伸張状態で固定繊維糸130を返し縫いする場合、返し縫い部分に該当するパッド110部分の伸縮作用が不可能であると共に、導電性線材120の伸縮作用も円滑に行われない問題点が発生するためである。
【0039】
一方、導電性線材120の配置形態は前述したように、全体的な形状がジグザグ形態を有し、その細部形態としてはサイン波、パルス波などのような波形状に配置されることが好ましい。
【0040】
そして、固定繊維糸130の固定位置は導電性線材120の両側に形成される屈曲部120aに接した直線部120bの両側部分が好ましい。このように屈曲部120aに接した直線部両側に固定繊維糸130を返し縫いする場合、固定繊維糸130は導電性線材120の配置形態を一定に維持しながらも屈曲部120a側の伸縮作用を妨害しなくなる。
【0041】
図4は本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの第1変形例を示す図面である。
【0042】
図4を参照すれば、導電性パッドは導電性線材120とパッド110との結束部位に設けられるガイド部材140をさらに備えることによって、このガイド部材を介して導電性線材120がパッド110に結束されてパッド110の伸縮時にその損傷が防止されるようになる。
【0043】
ガイド部材140はほぼボールやボタン形態を有し、パッド110に縫合される繊維糸111の挿入のための結合孔141と、導電性線材120が挿入されて摺動するスライド孔142を有する結束具として機能をする部材である。この時、結合孔141はできるだけスライド孔142と交差しないように形成して導電性線材120の摺動時に妨害しないようにする。
【0044】
そして、ガイド部材140は陰イオン発生物質、殺菌物質、香り発生物質、及び発光物質の中から選択された一つ以上を含むことができる。
【0045】
陰イオン発生物質はトルマリン、キトサン粉末、電気石粉末、黄土粉末の中から選択された一つ以上を選択して構成でき、殺菌物質は銀粒子、炭粉末の中から選択された一つ以上を含むことができ、香り発生物質ジルは沈香を含むように構成できる。
【0046】
特に、ガイド部材140が陰イオン発生物質を含む場合、発熱線として構成した導電性線材120による加温作用でパッド110の温度が上昇すると、多量の陰イオンが放射されて人体に有益な影響を与える。
【0047】
図5は本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの第2変形例を示す図面である。ここに示すように、導電性パッド110は、パッド110の加熱温度を検知できるように導電性線材120と電気的に連結する温度検知手段150をさらに備える。
【0048】
さらに、導電性パッド100は導電性線材120と電気的に接続される多数のLED(発光ダイオード、160)を備える。
【0049】
このように、温度検知手段150を備えた導電性パッド100を利用して発熱チョッキのような衣類を製作した場合、温度検知手段から印加される検知信号によって発熱温度を制御できる。
【0050】
また、導電性パッド100がLED160を備えた場合は、LEDによる発光機能により特別な注意や識別性を要する作業服、舞台衣装、緊急避難服などに効果的に利用できる。
【0051】
図6は本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの第3変形例を示す斜視図である。
【0052】
図6を参照すれば、導電性パッド100を必要によって設置箇所に脱着できるように、パッド110はベルクロファスナー170を備える。すなわち、パッド110の上面または底面にはベルクロファスナーを形成する突起部(通常ベルクロファスナーの「雄突出部」と言い、くさびなどの形態で突設した部分)と、係止環部(通常ベルクロファスナーの「雌環」と言い、環形態で形成された部分)が形成される。ベルクロファスナーの突起部は対応する係止環部に脱着可能に係合される。
【0053】
図7は本発明の第1実施形態に係る導電性パッドの第4変形例を示す斜視図である。
【0054】
第4変形例による導電性パッド100は図7に示したように、伸縮性を与えるために面状に形成するパッド110と、このパッド110にジグザグ状に配設される少なくとも一つの導電性線材120を備える。この時、パッド110は経糸113と緯糸112により面状に製織される下側織物部110aと、この下側織物部110aの上面上に経糸113と緯糸112により面状に製織される上側織物部110bを備える。
【0055】
そして、導電性線材120は下側織物部の上面にジグザグ状に供給され、その幅方向両側部分が上側織物部を形成する経糸113または緯糸112により返し縫いを繰り返して縫着されると共に、上側織物部110bと下側織物部110aの間に介在する。
【0056】
このような導電性パッド100は導電性線材120の上下にパッド110を備えている。したがって、直接導電性線材120が人体の接触部位に接触しないので、別の覆い布を縫合しなくてもスマート衣類または座布団などの生活用品を製作できる長所を有する。
【0057】
以下、本発明に係る導電性パッド100の第2ないし第4実施形態を説明する。そして、詳細な説明は省略するが、以下の第2ないし第4実施形態においても前述した第1実施形態の変形例を適用できる。
【0058】
図8は本発明の第2実施形態に係る導電性パッドの要部を示す図面で、導電性線材120と繊維糸111の結束関係を簡略化した図1のA−A線断面図である。
【0059】
本発明の第2実施形態に係る導電性パッド100は図8に示したように、伸縮性を与えるために面状に形成するパッド110と、このパッド110にジグザグ状に配設される少なくとも一つの導電性線材120を備える。導電性線材120の屈曲部120aに接した幅方向両側部分は、パッド110を形成する経糸113または緯糸112により繰り返して結束される。すなわち、パッド110の製織過程や製織が完了した状態で、導電性線材120が経糸113または緯糸112の間に挟まれる形態で挿入されて結束される。
【0060】
このように、導電性線材120がパッド110を形成する経糸113または緯糸112の間に挟まれる形態で結合されると、パッド110に作用する伸長力により伸縮する緯糸及び経糸と共に導電性線材120が連動して伸縮する。したがって、別途にパッド110を伸張しなくても導電性線材を結束する場合も、十分な伸縮性と耐久性を確保することができる。これによって、前述した第1実施形態と同様に、別の固定繊維糸130を返し縫いする段階が不要であり、製造過程が容易に行われる長所を有する。
【0061】
図9は本発明の第3実施形態に係る導電性パッドの要部を示す図面で、導電性線材120と繊維糸111の結束関係を簡略化した図1のA−A線断面図である。
【0062】
本発明の第3実施形態に係る導電性パッド100は図9に示したように、伸縮性を与えるために面状に形成するパッド110と、このパッド110にジグザグ状に配設される少なくとも一つの導電性線材120を備える。導電性線材120が固定されるパッド110部分は伸縮性環180を備え、この伸縮性環180には導電性線材120が挿入されて結束される。
【0063】
そして、伸縮性環180は図9に示したように、繊維糸111によるパッド110の製織過程で同時に製織、形成されたり、別の伸縮性環180を形成した状態でパッド110上に結合または返し縫いする方式で構成できる。
【0064】
このように導電性線材120が伸縮性環180に挿入されると、パッド110の伸縮時に導電性線材120が伸縮すると共に、ある程度伸縮性環上で摺動することができるので、摩擦力の減少による十分な伸縮作用を行うことができる。
【0065】
図10は本発明の第4実施形態に係る導電性パッド100を示す図面である。
【0066】
本発明の第4実施形態に係る導電性パッド100は図10に示したように、伸縮性を与えるために面状に形成するパッド110と、このパッド110にジグザグ状に配設される少なくとも一つの導電性線材120とからなる。また、パッド110は穿孔によりその表面に形成される多数の係合孔110cを備え、この係合孔110cには導電性線材120がジグザグ状に挿入されて結束される。
【0067】
そして、係合孔は導電性線材120の移動性及び可撓性を確保することができるように、パッド110の伸縮方向に沿って長孔状に形成される。
【0068】
以下、本発明に係る導電線パッド100の製造方法を説明する。
【0069】
まず、本発明の第1実施形態に示した形態の導電性パッド100を得るための方法は、伸縮性を有する繊維糸111を緯糸112と経糸113として面状のパッド110を形成するパッド形成段階と、このパッド形成段階で形成されたパッド110の表面上に導電性線材120をジグザグ状に配置し、導電性線材120の両側屈曲部に接した部分をパッド110側に結束する線材設置段階を含む。
【0070】
パッド形成段階はスパン糸のような伸縮性を有する繊維糸111を緯糸112と経糸113として面状のパッド110を形成する段階で、繊維製織に利用される通常の製織機により行う。
【0071】
線材設置段階はパッド形成段階をまず行い、パッド110が完成された状態で別の固定繊維糸130により結束する方式で行うことができる。この時、線材設置段階を行うためには図3に示したように、導電性線材120の配置方向にパッド110を伸びて伸張する伸長段階が必要である。さらに説明すると、固定繊維糸130はパッド110を形成する緯糸112や経糸113ではないため、伸長段階を行わない状態で固定繊維糸130を結束すると、固定繊維糸130の返し縫いにより該当部位にあるパッド110部分は伸縮作用が不可能であり、さらに導電性線材120の伸縮作用も円滑ではない。したがって、線材設置段階は伸長段階と共に行うことが好ましい。
【0072】
また、固定繊維糸130の結束位置はパッド110の伸縮時に導電性線材120の配置状態を安定に維持しながらも導電性線材120が伸縮するように、導電性線材120の両側屈曲部に接した直線部分に定めることが好ましい。
【0073】
一方、線材設置段階は前述した固定繊維糸130を利用し、パッド110の製織過程で導電性線材120を供給してパッド110の製織と同時に導電性線材120の結束作業を行うことができる。
【0074】
すなわち、伸縮性を有する繊維糸111を緯糸112と経糸113として面状のパッド110を形成するパッド形成段階を行う過程で、パッド110の製織部位に導電性線材120をジグザグ状に供給して導電性線材120の両側屈曲部に接した部分がパッド110側に縫合される方式で線材設置段階を行う。
【0075】
この時、パッド110を形成する繊維糸111に伸長力を加えながら行うことが必要である。その理由は固定繊維糸130がパッド110を形成する緯糸112や経糸113ではないので、伸長段階を省略して固定繊維糸130を結束すると、パッド110及び導電性線材120の伸縮性と耐久性を確保することができないためである。
【0076】
一方、本発明に係る導電性パッドの製造方法は図7に示したように、導電性線材120の内外側に両方にパッド層を有するように、付加パッド形成段階を含むことができる。
【0077】
この付加パッド形成段階は導電性線材120を含む導電性パッド100の上面に重ねて被せるように伸縮性を有する繊維糸111により付加パッド層(図7には上側織物地110b)を形成する段階である。付加パッド層は別途に製作した後、導電性パッド100に付着したり、伸縮性繊維糸111によりパッド110の製織過程で同時に製織する方式で行う。
【0078】
そして、本発明に係る導電性パッドの製造方法は図6に示したように、パッド110の上面または底面にベルクロファスナーを形成する突起部または係止環部の中からいずれかを形成するベルクロファスナー形成段階を含むことができる。この時、ベルクロファスナー170は別途に製作した後、導電性パッド100に付着したり、パッド110の製織過程で同時に製織する方式で行う。
【0079】
一方、本発明の第2実施形態に示した形態の導電性パッド100を得るための方法は、図8に示したように、伸縮性を有する繊維糸111を緯糸112と経糸113として面状のパッド110を形成するパッド形成段階と、導電性線材120をパッド110にジグザグ状に配置し、このように配置した導電性線材120の両側屈曲部120aに接した部分がパッド110を形成する緯糸112または経糸113の間に挿入されて結束される線材設置段階により行う。
【0080】
この時、線材設置段階はパッド110の製織過程で導電性線材120を供給して緯糸112または経糸113の間に挿入されて結束されるようにする。
【0081】
そして、線材設置段階の他の方法においては、パッド110が完成された状態で導電性線材120を緯糸112または経糸113の間に挿入して結束することができる。
【0082】
一方、本発明の第3実施形態に示した形態の導電性パッド100を得るための方法は、図9に示したようにパッド形成段階と線材設置段階を行い、導電性線材120が挿設されるようにパッド110に伸縮性環180を形成する環形成段階をさらに含む。
【0083】
このような環形成段階はパッド形成段階と共に行ってパッド110の形成過程で同時に環を形成することが好ましい。すなわち、パッド110を形成する緯糸112または経糸113によりリング状の伸縮性環180が形成されるように製織する方式で実現できる。
【0084】
そして、前述した本発明の第4実施形態に示した形態の導電性パッド100を得るための方法は、図10に示したようにパッド形成段階と線材設置段階を行い、パッド形成段階では導電性線材120が挿入される複数の係合孔110cがパッド110に形成されるように進行する。
【0085】
前述した係合孔110cを形成する方法としては、パッド110の製織過程で係合孔に該当する部分が空けられるように製織したり、パッド110を完成した状態で係合孔部分を穿孔する方式で実現できる。
【0086】
以下、本発明の第2の目的を達成するための第5ないし第7実施形態に係る導電性パッドを説明する。
【0087】
図11は本発明の第5実施形態に係る導電性パッドを説明するための概略図であり、図12は図11のA−A線断面図である。
【0088】
図11及び図12に示したように、本発明に係る導電性パッド200は複数の伸縮性線材210と、この伸縮性線材210に編まれる導電性線材220、及び保護繊維糸230により帯状に構成される。
【0089】
伸縮性線材210は伸縮性を有する線形部材により長手方向に沿って配置される構成であり、この伸縮性線材210は伸長力の作用時に長手方向に伸びる線材であれば、制限なく適用できる。本実施形態では伸び率と強度に優れたスパン糸を利用して形成する。
【0090】
導電性線材220は伸縮性線材210にジグザグ状に配置するように編まれ、電流を通電したり、供給される電流により発熱するもので、少なくとも一つ以上で構成される。
【0091】
より具体的に説明すると、導電性線材220は供給される電流を通電する機能を行うことができる電源供給線(抵抗値が低い線材)であったり、供給される電源により抵抗熱で発熱する発熱線(抵抗値が高い線材)で構成できる。このような導電性線材220は導電性パッド200の用途及び使用目的によって電源供給線または発熱線だけで構成する事もでき、電源供給線と発熱線を共に構成することもできる。
【0092】
そして、導電性線材220は電流の通電や発熱機能を行うものであれば、特に限定しなくても多様な線材で構成できる。一例として図12に示したように、微細銅線(221a、マイクロメーター単位の外径を有する銅線)に絶縁層221bを形成した多数本の導電線221を束ねて構成する。
【0093】
その他にも導電性線材220は別途に図面には示さなかったが、線形部材で形成される導電線、導電線の外周面にコーティングされる絶縁層、及び導電線を含む絶縁層の外部に繊維糸により重ねて被せて形成される外皮層で構成できる。この時、外皮層は多数の繊維糸が絶縁層の外周面に編まれる形態(編織)で構成される。そして、導電線は炭素繊維糸、単一の金属線、微細な金属線の結合体、導電性物質を含む繊維糸などのように導電性を有する線材の中からいずれかを選択できる。
【0094】
保護繊維糸230は導電性線材220に接してジグザグ状に配置されながら伸縮性線材210に編まれる構成を有する。保護繊維糸がジグザグ状に配置されて長手方向に作用する伸長力に対して伸縮するので、伸び率が低い天然繊維糸、合成繊維糸などの通常の繊維糸で構成できる。そして、保護繊維糸230はトルマリン、キトサン粉末、電気石粉末、黄土粉末のような陰イオン発生物質の中から選択された一つ以上を選択的に含み、殺菌物質として銀粒子や炭粉末を含み、香り発生物質として沈香を含むことができる。
【0095】
この時、保護繊維糸230は図12に示したように、導電性線材220外径dより大きい外径Dを有する繊維糸で構成することが重要である。このように保護繊維糸230を導電性線材220の外径dより大きい外径Dを有する繊維糸で構成すると、導電性パッド200を衣服などに付着して使用する過程で被接触物と接触または摩擦する時に、保護繊維糸230がまず接触して導電性線材220は被接触物と接触しないので、繰り返し的な接触及び摩擦から導電性線材220を保護することができる。
【0096】
そして、導電性線材220と保護繊維糸230の配置形態は、前述したように全体的な形態がジグザグ状を有し、その細部形態としてはサイン波、パルス波などのような波形状に配置することが好ましい。
【0097】
一方、図11には示さなかったが、導電性線材220または保護繊維糸230に接して伸縮性線材にジグザグ状に配置されながら編まれる形状記憶合金糸及び/または光繊維糸を選択的に付加して構成できる。
【0098】
このように、設定した変態温度で入力した形状に変態する形状記憶合金糸を導電性パッドに付加して構成すると、導電性線材が設定した温度に到達する時、入力した形状に変態されるので、特定部位の加熱作用を効果的に行うことができる。また、光繊維糸を導電性パッドに付加して構成すると、透過する光が特定部位に照射されるようにして審美感を与えることができ、特定部位を光により殺菌するなどの機能を行うことができる。
【0099】
添付図面の図13aは本発明の第5実施形態に係る導電性パッドを示す平面図である。
【0100】
図13aを参照すれば、第5実施形態に係る導電性パッド200は伸縮性線材210が緯糸211aと経糸211bにより編まれて帯状のバンド本体211で構成され、このバンド本体211の形成過程で導電性線材220及び保護繊維糸230が共に供給されて編まれる。この時、バンド本体211はほぼ格子状を有するように編まれる。
【0101】
このように伸縮性線材210を緯糸と経糸として帯状のバンド本体211を形成すると、
導電性パッドは伸長力の作用時に長手方向や幅方向に伸縮性を有するようになる。この時、導電性線材220は伸縮性を有しない微細金属線で構成されるが、ジグザグ状に配設されて可撓性を有するようになる。したがって、導電性パッド伸長力に対して損傷したり破断せず、伸縮しながら固有の通電機能(電源供給線の場合)や発熱機能(発熱線として構成した場合)を行うようになる。
【0102】
図13bは本発明の第5実施形態に係る導電性パッドの一変形例を示す図面である。これを参照すれば、導電性パッド200はその下側に、長手方向に沿って伸縮性を有する線形部材により所定幅を有するように編まれる延長パッド部240が形成されている。この延長パッド部240は別途に図面に示さなかったが、導電性パッドの上側にも構成できる。
【0103】
そして、バンド本体211と延長パッド部240は所定の距離を置いて離間するように、伸縮性を有する線形部材により幅方向に連結される伸縮連結部250を備える。
【0104】
前述した延長パッド部240を形成する線形部材としては、商用化した繊維糸のうち高い伸縮性と強度を有するスパン糸を適用できる。この時、延長パッド部240の製織に必要な繊維糸全体をスパン糸で製織することができ、一般繊維糸とスパン糸を混合して製織することもできる。
【0105】
そして、延長パッド部240は本発明に係る導電性パッド200を損傷なく衣服などの被設置部に容易に設けることができる構成を有する。すなわち、延長パッド部240は導電性線材を含まないので、本発明に係る導電性パッド200を衣服などの被設置部に返し縫いなどの方法で付着、固定、または結合作業を行っても導電性線材220に損傷のような致命的な問題点が発生しないようになる。
【0106】
図13cは図13bのB部分拡大斜視図である。これを参照すれば、導電性パッド200は前述した一変形例に示した延長パッド部240に被設置部(不図示、導電性パッドが設けられる衣服などの表面)との接続のための付着部材260が備わっている。
【0107】
この付着部材260は一側が延長パッド部240に拘束され、他側が被設置部に拘束できる部材であれば、特に制限なく適用できるが、本変形例では延長パッド部240の底面に形成された雌ベルクロファスナー部(261、通常ベルクロファスナーにおいて多数の環形態で形成された部分)と、雌ベルクロファスナー部261に脱着されるように構成される雄ベルクロファスナー部(262、通常ベルクロファスナーにおいて多数のくさび状に突設された部分)で構成されている。
【0108】
添付図面の図14aは本発明の第6実施形態に係る導電性パッドを示す平面図である。
【0109】
図14aを参照すれば、第6実施形態に係る導電性パッド300は伸縮性線材310、導電性線材320、及び保護繊維糸330により形成される複数のパッド部が上下に平行に配置される構造を有する。
【0110】
例えば、導電性パッド300は複数の伸縮性線材310、導電性線材320、及び保護繊維糸330により帯状に形成される上パッド部300aと、この上パッド部300aと離間して配置されるもので、複数の伸縮性線材310、導電性線材320、及び保護繊維糸330により帯状に平行に離間して形成される下パッド部300bと、伸縮性を有する線形部材により上パッド部300aと下パッド部300bの間に連結される伸縮連結部300cを含む。
【0111】
このように、伸縮連結部300cを基準に上側と下側にそれぞれ上部及び下パッド部300a、300bが配置されることによって、より広い面積に適用できる導電性パッド300を構成できる。そして、幅方向の伸長力が導電性パッド300に作用しても伸縮連結部300cが伸長力を抗して伸びるので、上部及び下パッド部300a、300bは設定位置で大きく変形せずに、当該部位に設定位置された状態を維持しながら伸長力に耐えることができる長所を有する。
【0112】
図14bは本発明の第6実施形態に係る導電性パッドの一変形例を示す図面である。これを参照すれば、導電性パッド300は上パッド部300aの上側と下パッド部300bの下側に長手方向に沿って伸縮性を有する線形部材により所定幅を有するように編まれる延長パッド部340を備えている。
【0113】
この延長パッド部340は前述した第5実施形態に示したように、スパン糸または一般繊維糸とスパン糸を混合して製織したもので、導電性パッド300を衣服などの被設置部に損傷なく容易に設けることができる機能を有する。
【0114】
添付図面の図15aは本発明の第7実施形態に係る導電性パッドを示す平面図である。
【0115】
第7実施形態に係る導電性パッド400は帯状を有する単一のバンド本体400aにジグザグ状に編まれる複数の導電性線材420及び保護繊維糸430を上下に平行に配置して構成した点にその特徴がある。すなわち、複数の伸縮性線材(バンド本体を構成する線材であり、図15aには図示省略)と、この伸縮性線材に編まれる導電性線材420と、保護繊維糸430により帯状に構成する。この時、図15aに示したように、この導電性パッドは複数の伸縮性線材を緯糸と経糸として編まれ、多数の通孔を有する帯状のバンド本体400aを有し、このバンド本体400aの上側と下側には導電性線材420及び保護繊維糸430をそれぞれジグザグ状に配置して編む構成を有する。
【0116】
このような形態の導電性パッド400は面状構造であるため、被設置部との接触性に優れ、通孔により十分な通気性を確保することができる長所がある。
【0117】
図15bは本発明の第7実施形態に係る導電性パッドの一変形例を示す平面図である。これを参照すれば、導電性パッド400は伸縮性線材により編まれる帯状のバンド本体440を有し、この本体には長手方向に沿って所定間隔で離間した孔441が形成されている。この孔441はボタンを挿入できる程度のサイズを有する長孔に形成される。したがって、被設置部(不図示)にボタン(不図示)を設けて、このボタンを孔441を通じて挿入、締結する方式で導電性パッド400を被設置部に装着できる。
【0118】
図15cは本発明の第7実施形態に係る導電性パッドの他の変形例を示す平面図である。これを参照すれば、導電性パッド400は伸縮性線材により編まれる帯状のバンド本体440を有する。このバンド本体440は幅が広く形成される広幅部442と、広幅部442から分岐し、幅が狭く形成される複数の狭幅部443を有するように構成される。
【0119】
この時、狭幅部443には広幅部442から連結される少なくとも一つの導電性線材420及び保護繊維糸430を配置した構成である。このために、広幅部442には少なくとも狭幅部443の数に対応する数の導電性線材420及び保護繊維糸430が備わっている。
【0120】
そして、図15cでは広幅部442から2本の狭幅部443が分岐するように構成したが、狭幅部443の数は制限せずに、その使用目的や用途によって多数本で多様に構成できる。
【0121】
このように広幅部442と狭幅部443を有する導電性パッド400は伸縮性を要し、且つ供給側の電源をいろいろな所に分岐して需要側に供給する装置や物品に適用できる電源供給線用導電性パッドとして構成したり、単一の供給側の電源からいろいろな所に分岐して発熱作用を行う必要がある装置や物品に発熱用導電性パッドとして構成できる。
【0122】
例えば、手袋(指手袋)に本実施形態に係る導電性パッド400を発熱線として構成する場合、手の平部分から各指に導電性線材を配置しなければならないので、狭幅部443を5本で構成して適用できる。
【0123】
添付図面の図16は本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの技術的思想を説明するための斜視図であり、第8実施形態は本発明の第3の目的を容易に達成できる実施形態である。
【0124】
本発明に係る導電性パッド500は図16に示すように、繊維糸により面状に編まれて形成されるベース面状体510と、このベース面状体510にジグザグ状に配置するように編まれる少なくとも一つの導電性線材520を備える。導電性線材520の両側屈曲部521が位置する部分の内部には屈曲部521の遊動のための遊動空間部530が設けられている。
【0125】
ベース面状体510は面状構造を有するものであれば、特に制限なくいかなる形態の面状体にも構成できるが、活動性と着用感を確保するためには伸縮可能に構成することが好ましい。例えば、ベース面状体510は樹脂により伸縮性を有するパッド形態で成形したり、繊維糸などにより製織または編織して構成する。
【0126】
そして、本発明に係る導電性パッド500は、その使用目的、用途などによって多様に変形して構成できる。例えば、ベース面状体510は耐久性、作業性、または着用感の向上のために、その一面または両面に高分子樹脂により薄膜状に形成される樹脂層(不図示)をさらに備えることができる。
【0127】
また、ベース面状体510はその一面または両面にクッション作用や保温作用を行うように形成される付加パッド層(不図示)をさらに含むことができる。例えば、付加パッド層はスポンジ形態で形成したクッションパッドや、織物地形態のパッドなどを適用できる。
【0128】
一方、本発明に係る導電性パッド500は、具体的に図面に示しなかったが、ベース面状体510を上下に繰り返し積層して複数の層を有する多層構造で構成できる。そして導電性線材520を含むベース面状体を多層で構成する。後述するように、ベース面状体510を構成する緯糸及び経糸をアラミド糸、炭素糸、セラミック繊維糸、ケブラ糸などのような高強度繊維糸で製織する場合、軽量で且つ十分な強度を確保するこどができるので、防弾服、防刀服またはスマート軍服の原綿や素材に適用できる。
【0129】
導電性線材520は電流の通電が可能であれば、特に制限なく選択的に設けることができる。この線材は電流を通電する機能を行うことができる電源供給線(抵抗値が低い線材)や、供給される電源により抵抗熱で発熱する発熱線(抵抗値が高い線材)で構成できる。このような導電性線材520は導電性パッド500の用途及び使用目的によって電源供給線または発熱線の専用で構成することもでき、電源供給線と発熱線の兼用で構成できる。
【0130】
そして、導電性線材520は伸長力に対して伸縮性を有するように構成した伸縮性導電線や、通常の微細銅線(数十ないし数百マイクロメーター程度の直径を有するように形成した銅線)などのように、伸縮性を有しない非伸縮性導電線の中から選択して構成できる。しかし、本実施形態においては、導電性線材520を非伸縮性導電線で構成してもジグザグ状に配設することで伸長力に対して伸縮性を有するようになるので、非伸縮性導電線を適用したものを中心に説明する。一例として後述する図20aに示したように、微細金属糸に絶縁層を形成した多数本の導電糸522を束ねて構成する。
【0131】
その他にも、非伸縮性導電線としは、炭素繊維糸、単一の金属線、導電性物質を含む繊維糸などの導電性を有する線材の中からいずれかを選択できる。
【0132】
さらに、導電性線材520は非伸縮性導電線をサイン(sin)波、コサイン(cos)波、パルス波(矩形波、三角波、半正弦波、ガウス波など)、及び鋸歯波の中からいずれかの波形構造で配置して構成することができる。本実施形態においては、図16に示したように上下に繰り返すU字状を有するように配置して構成する。
【0133】
そして、ベース面状体510の一側または両側には、導電性線材520に接続され、外部電源供給側と電気的に接続される端子部540が設けられる。
【0134】
一方、図16には具体的に示さなかったが、本発明に係る導電性パッド500はバッテリーのように電源を供給するための電源供給部(不図示)、ベース面状体510の温度を検知する温度検知部(不図示)、及び温度検知部から印加される検知信号によって既設定された温度と比較して電源供給部の駆動を制御する制御部(不図示)をさらに備えることができる。
【0135】
その他にも、ベース面状体510は低周波を出力する低周波電極を含む低周波発生器、治療用遠赤外線を放射したり殺菌用UV線を放射するLEDランプ、血糖計、血圧計などのような人体信号測定装置、熱電モジュール、充電モジュール、及び通信モジュールの中から少なくとも一つをさらに備え、導電性線材と電気的に連結した構成も可能である。
【0136】
図17aは本発明の第8実施形態に係る導電性パッドを示す斜視図であり、図17bは本発明の第8実施形態に係る導電性パッドを説明するために、図17aのA−A線断面を簡略に示す断面図であり、図18は本発明の第8実施形態に係る導電性パッドを実写した平面写真であり、図19は図18の要部を部分切開して実写した平面写真である。図19は図18に示した遊動空間部530内の導電性線材520を露出させるために、遊動空間部を形成する上面の一部を切開して実写した写真である。
【0137】
図17aないし図19を参照すれば、本発明の第8実施形態に係る導電性パッド500は遊動空間部530を備えたベース面状体510と、このベース面状体510に配置される導電性線材520を備える。ベース面状体510は天然または合成繊維糸を緯糸511及び経糸512として構成したもので、緯糸には伸縮性線材513をさらに含ませて伸縮性を有するように製織または編織することもできる。
【0138】
そして、遊動空間部530はベース面状体520の製織過程で緯糸511及び/または経糸512により多様な形態で構成できる。好ましくは、図17aないし図19に示したように、ベース面状体510の製織過程で屈曲部521側に該当する部位において緯糸511の供給を省略すると、その上下方に経糸512だけが供給されるので、上下に配置される経糸512により内部に遊動空間部530が形成される。
【0139】
より具体的に、ベース面状体510は繊維糸を緯糸511と経糸512として製織し、スパン糸のような多数本の伸縮性線材513を緯糸511としてさらに含むことによって、緯糸方向、すなわちベース面状体510の長手方向に伸縮性を有するように形成する。
【0140】
ベース面状体510は導電性線材520の両側屈曲部521の間に該当する部分に横方向に沿って編まれる伸縮連結部510aを備える。この伸縮連結部510aは図17aに示したように、緯糸511及び経糸512により製織される過程でスパン糸のような伸縮性線材513を緯糸としてさらに含んで、伸縮性を有するように構成する。
【0141】
そして、導電性線材520を発熱線として構成する場合、発熱線から放出される熱を効果的に伝達するために、ベース面状体510を形成する緯糸511と経糸512は導電性物質を含む線材で構成できる。例えば、繊維糸に熱伝導性を有する金属ナノ粒子、金属酸化物、金属酸化物粒子の中から選択された導電性物質を含んだり、シリコン樹脂(silicone resin)、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレートまたはこれらの共重合体の中から選択されたポリマーに金属ナノ粒子、金属酸化物、金属酸化物粒子の中から選択された一つ以上を含んで成形した線材で構成できる。
【0142】
一方、図16に示したように、導電性パッド500の外観形状は幅に比べて長さが長く形成された布形態で構成されているが、これに制限されるものではない。すなわち、ベース面状体510の製織方法と製織サイズ(幅と長さ)、厚さ及び形状などを異にして多様な形態で構成できる。例えば、スマート衣類の素材、毛布やふとんなどの素材に適用する場合には、比較的広いサイズを有するように形成し、医療用またはヘルス用腹帯、ベルト、履き物敷きなどの素材に適用する場合には比較的小さなサイズを有するように形成する。
【0143】
導電性線材520は図16に示したように、ベース面状体510にジグザグ状に編まれるもので、図17bに示したように遊動空間部530に屈曲部521側が配置されるように設けられる。このように上下に配置される経糸512の内部に形成された遊動空間部530に屈曲部521側が配置されるので、伸長力により屈曲部側が収縮及び膨脹しても干渉を受けず十分な移動空間が確保され、導電性線材520の損傷なく導電性パッド500の伸縮性を担保できるようになる。
【0144】
図20aは本発明の第8実施形態に係る導電性パッドに適用する導電性線材の第1例を示す斜視図である。図面に示したように、導電性線材520は内部中心に配置される少なくとも一本の中心糸522、この中心糸522の外面に編まれて絶縁被覆された少なくとも一本の導電糸523、及び導電糸523の外面に形成される外皮層524で構成されている。
【0145】
そして、中心糸522はアラミド糸(Aramid fiber)、炭素糸、セラミック繊維糸などで構成できるが、繊維糸の中でも高い張力を有することで広く知られたケブラ糸のような高張力繊維糸で構成することが好ましく、導電糸523は数十ないし数百マイクロメーター(μm)程度の直径を有するステンレス線、チタニウム線、銅線などに絶縁被覆層が形成された金属糸の中から選択し、外皮層524は多数本の繊維糸524aを導電糸523の外面に編まれるようにして構成する。
【0146】
さらに、中心糸522に編まれる導電糸523は外皮層524を形成するように、編まれる繊維糸より単位長さ当りの形成長さ(導電糸523の単位長さ当りの巻く回数を繊維糸より多くして構成できる)を長くする。このように導電糸523の形成長さを長くすると、導電性線材520に伸長力が作用する場合繊維糸524aがまず一字状に広がりながら内部導電糸は完全に広がらないようになるので、外皮層524は伸縮長さ調節線(ストッピングの役割をする線)の機能を行うようになる。
【0147】
そして、導電糸523は永久磁石粉末を含む高分子により線状に形成した磁性線材(図面には具体的に示さない)を合糸して構成できる。この磁性線材は磁性を有するようになるので、これを利用して腹帯や衣服を形成する場合、磁石が有する固有な作用により人体に有益な影響を与える。
【0148】
図20bは本発明の第8実施形態に係る導電性パッドに適用する導電性線材の第2例を示す斜視図である。図面に示したように、導電性線材520は導電糸523に伸長力が作用する場合、外皮層524内面との摩擦力が最小化して別個に揺動できるように、摺動被覆層525を備える。この摺動被覆層525は比較的摩擦係数が小さな樹脂を導電糸523の外面に重ねて被せて硬化した樹脂層で構成する。
【0149】
このように導電性線材520が摺動被覆層525をさらに備えると、導電性パッド500の使用中にベース面状体510が収縮及び膨脹することにより導電性線材520に収縮及び膨張力が作用しても導電糸523の外周面に形成された外皮層524はベース面状体510を形成する緯糸511と経糸512に編まれて固定されるが、導電糸523は外皮層524とは別個に動くことができる。したがって、導電糸は負荷が加わらない状態で移動するので、損傷を未然に防止して耐久性を向上させることができる。
【0150】
その他にも、導電性線材520はより安定した伸縮性を確保するために、中心糸522としてスパン糸のような伸縮性線材を内部中心に配置し、この伸縮性線材の外面に編まれて絶縁被覆された少なくとも一本の導電糸、及び導電糸の外面に外皮層を形成する構造にも構成できる(外観形態が図20aに示した形態と似ていて別の図面を添付しない)。この場合には、導電性線材520が全体的に伸縮するので、内部導電糸の損傷をより一層効果的に防止できる。
【0151】
一方、図20cは本発明の第8実施形態に係る導電性パッドに適用する導電性線材の第3例を示す斜視図である。図面に示したように、導電性線材520は前述した中心糸522の外面に導電糸523と外皮層524を順に編んで形成すると共に、中心糸522を伸縮性線材で構成し、この伸縮性線材の内部に中空部522aを形成する。このような中空部522aは中心糸の断面積を減ることができるので、伸長力に対する伸縮性を向上させることができる。また、中空部522a内に空気層が形成されて発熱線として導電性線材520を構成する場合、発散する熱気の保温作用によって相対的にエネルギー効率を向上させる長所を有する。
【0152】
さらに、導電性線材520は中空部522aの内部に導電性溶液(不図示)を受容した形態で構成できる。この時、導電性溶液は導電性高分子物質が含まれたゾル(sol)形態の溶液で、金属ナノ粒子、金属酸化物、金属酸化物粒子などで構成された導電性高分子物質に水溶性ポリアニリン溶液または水溶性ポリマー溶液を混合して作る。
【0153】
図20dは本発明の第8実施形態に係る導電性パッドに適用する導電性線材の第4例を示す斜視図である。図面に示したように、導電性線材520は内部中心に配置される少なくとも一本の中心糸522、この中心糸522の外面に編まれて絶縁被覆された少なくとも一本の導電糸523、及び導電糸523の外面に形成される外皮層524、この外皮層524の外面にさらに編まれて絶縁被覆された少なくとも一本の第2導電糸526、及び第2導電糸526の外面に形成される第2外皮層527を含む。
【0154】
このような形態の導電性線材520は導電糸523及び第2導電糸526を備えているので、単一の導電性線材を両極性(+、−)を有する電源供給線として構成できる。これによって、導電性パッド500に電源供給線を単純に、且つ簡潔に構成できる長所を有する。
【0155】
図21は本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第1変形例を示す斜視図で、この図面の拡大部はC部分の断面を簡略に示した断面図である。
【0156】
図21を参照すれば、ベース面状体510は表面及び裏面側に複数の谷部aと山部bが形成されるように、緯糸方向に沿って複数の谷部形成用線材515を所定間隔を置いて離間して配置する。
【0157】
このために、谷部形成用線材515は緯糸511、経糸512及び伸縮性線材513より大きい直径を有すると共に、十分な伸縮性と可撓性を有する線材を選択して構成する。例えば、谷部形成用線材515は弾性材質の線材や中空部を有するスパン糸で構成できる。
【0158】
図22は本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第2変形例を示す斜視図で、この図面の拡大部はD−D線部分の断面を簡略に示した断面図である。
【0159】
図22を参照すれば、導電性パッド500はベース面状体510に編まれる導電性線材520に接して編まれる保護繊維糸550をさらに含む。
【0160】
保護繊維糸550は導電性線材520に接してジグザグ状に配置するように編まれる構成を有し、ジグザグ状に配置されることによって長手方向に作用する伸長力に対して伸縮する。したがって、伸び率が低い天然繊維糸、合成繊維糸などの通常の繊維糸で構成できる。そして、保護繊維糸550はトルマリン、キトサン粉末、電気石粉末、黄土粉末のような陰イオン発生物質の中から選択された一つ以上を選択的に含むことができ、殺菌物質として銀粒子や炭粉末を含むことができ、香り発生物質として沈香を含むことができる。
【0161】
この時、保護繊維糸550は図22に拡大して示すように、導電性線材520の外径dより大きい外径Dを有する繊維糸で構成することが重要である。このように保護繊維糸550を導電性線材520の外径dより大きい外径Dを有する繊維糸で構成すると、導電性パッド500を衣服などに付着して使用する過程で、被接触物との接触または摩擦時に保護繊維糸550がまず接触し、導電性線材520は被接触物と接触しないので、繰り返し的な接触及び摩擦から導電性線材520を保護することができる。
【0162】
一方、導電性パッド500はベース面状体510に編まれる導電性線材520に接して編まれる形状記憶線材(不図示)をさらに含むことができる。すなわち、形状記憶線材は図22に示したような形態と類似の形態(保護繊維糸の代りに形状記憶線材を配置する形態で形成)に、導電性線材520に接してジグザグ状に配置するように編まれる。この形状記憶線材は所定温度で特定形状に変態されるように、形状記憶特性を有する高分子形状記憶樹脂または形状記憶合金を線状に成形した後、その外周面に高分子樹脂により絶縁被覆層を形成して構成する。
【0163】
そして、形状記憶特性を有する高分子樹脂は、トランス−ポリイソプレンのように、結晶の溶融点を形状回復温度で利用し、鎖間架橋結合を固定相で利用した形状回復樹脂、ポリノルボレンのようにガラス転移温度を形状回復温度で利用して鎖間の物理的な撚れを固定相で利用した形状記憶樹脂、または脂肪族{しぼうぞく}ポリエステル−ポリアミドブロック共重合体のように既に知られたものなどを適用できる。
【0164】
一方、導電性パッド500は前述した形状記憶線材と類似の形態で導電性線材520にジグザグ状に配置するように編まれる光繊維糸(不図示、前述した保護繊維糸550の代りに光繊維糸を配置する形態で形成)を備えることができる。
【0165】
このように、導電性パッド500に光フィーバー糸が備われば、データ送受信のための用途の他にも透過する光が特定部位に照射するようにして審美感を与えることができ、特定部位を光で殺菌するなどの機能を行うように構成できる。
【0166】
その他にも、ベース面状体510には導電性線材520から発散される電磁波を遮蔽できるように、電磁波遮蔽特性を有する電磁波遮蔽線(不図示)をさらに備えることができる。電磁波遮蔽線は金属がメッキされた繊維糸、金属粉末を含む繊維糸、微細な金属糸、及びセラミック繊維糸を適用できる。
【0167】
図23は本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第3変形例を示す斜視図である。導電性パッド500は図23に示したように、形状記憶合金糸516、光繊維糸517、または電磁波遮蔽線518が導電性線材520に接してジグザグ状に配設されるものでなく、図23に示したようにベース面状体510の緯糸または経糸方向に沿って別途に構成できる。この時、形状記憶合金糸516、光繊維糸517、及び電磁波遮蔽線518は伸縮性を有するようにコイル状に巻き取って構成する。
【0168】
そして、ベース面状体500は印加される電源により点灯するように構成した線状発光線(不図示)を含むことができる。この線状発光線は有機EL(Electro Luminescence)または無機ELを利用して構成できる。
【0169】
図24は本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第4変形例を示す斜視図である。図面に示したように、導電性パッドはその両端部を互いに接続させたり被設置部(不図示、導電性パッドが設けられる衣服などの設置部位の表面)との接続のための接続手段570を備える。
【0170】
この接続手段570は一側がベース面状体510に拘束され、他側が被設置部に拘束できる部材、例えば雌、雄ベルクロファスナー、雌、雄ワンタッチボタン、ジッパー、雌、雄締結環などを制限なく適用できる。本実施形態においてはベース面状体510の底面に形成された雌ベルクロファスナー部571(通常ベルクロファスナーの面上に多数の環を備えた形態)と、雌ベルクロファスナー部571に脱着するように構成される雄ベルクロファスナー部572(通常ベルクロファスナーの面上に多数のくさびを備えた形態)で構成する。
【0171】
図25a及び図25bは本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの第5変形例を示す斜視図である。図25aを参照すれば、導電性パッド500は所定幅と長さを有するベース面状体510と、このベース面状体上にジグザグ状に編んでいる複数の導電性線材520を含む。ベース面状体510は幅が広く形成される広幅部510bと、広幅部510bから分岐し、幅が狭く形成される複数の狭幅部510cを有するように構成される。
【0172】
この時、狭幅部510cには広幅部510bから連結される少なくとも一つの導電性線材520が配設されている。このために、広幅部510bには少なくとも狭幅部510cの数に対応する数の導電性線材520が構成されている。
【0173】
そして、図25aでは広幅部510bから2本の狭幅部510cが分岐するように構成したが、狭幅部510cの数は特に制限せずに、その使用目的や用途によって多数本で多様に構成できる。
【0174】
このように広幅部510bと狭幅部510cを有する導電性パッド500は伸縮性を要し、且つ供給側の電源をいろいろな所に分岐して需要側に供給する装置や物品の電源供給線用導電性パッドとして構成したり、単一供給側の電源からいろいろな所に分岐して発熱作用を行う必要がある装置または物品の発熱用導電性パッドとして構成できる。
【0175】
例えば、手袋(指手袋)に本実施形態に係る導電性パッド500を発熱用に構成する場合、手の平部分から各指に向けて発熱線として構成される導電性線材520を配置しなければならないので、狭幅部510cを5本で構成して適用できる。
【0176】
さらに、図25bに示したように広幅部510bから分岐する狭幅部510cはまた合糸して、さらに広幅部510bを形成するように製織して構成できる。
【0177】
図26は本発明の第8実施形態に係る導電性パッドの製造方法を説明するための工程図である。
【0178】
図26を参照すれば、本発明に係る導電性パッドの製造方法は、繊維糸及び導電性線材準備段階(S1、S2)により緯糸511、経糸512、及び導電性線材520を準備する。次に、繊維糸供給段階(S3)、導電性線材供給段階(S4)、繊維糸供給段階(S3)及び導電性線材供給段階(S4)を通じて供給される緯糸511、経糸512、及び導電性線材520を利用して織造段階(S5)を行う。それによって、面状のベース面状体510にジグザグ状に導電性線材520を編んだ導電性パッド500を製造するようになる。
【0179】
繊維糸及び導電性線材準備段階(S1、S2)は導電性パッド500の製織に利用する緯糸及び経糸としての繊維糸、伸縮性線材513、及び導電性線材520を準備する段階である。まず、導電性線材準備段階(S2)は中心糸522を内部中心に位置するように配置する中心糸配置過程(S21)、絶縁被覆された少なくとも一本の導電糸523を中心糸522の外面に供給して編む導電糸配置過程(S22)、及び導電糸523の外面に外皮層524を形成する外皮形成過程(S23)を通じて、図20aに示した形態で製造して準備する。
【0180】
そして、前述したように準備した導電性線材520と、緯糸511及び経糸512として供給される繊維糸、及び伸縮性線材(513、スパン糸)を供給ロール(キャリアまたは糸巻きで称する)に巻き取って、その一側端部を繰り出して織造機の針に掛けて製織可能な状態に準備する。
【0181】
一方、導電性線材準備段階(S2)は導電糸配置過程(S22)を行った後に、図20bに示したように導電糸523の外面に樹脂のように摩擦係数が小さな素材で摺動被覆層525を形成する被覆層形成過程をさらに行うことができる。このような被覆層形成過程を行うと、導電性パッド500の使用中にベース面状体510に外力が作用して導電性線材520を構成する導電糸523側に収縮及び膨張力が作用しても摺動被覆層525により導電糸523が外皮層524とは別個に動くので、導電糸523の損傷を防止できる。
【0182】
繊維糸供給段階(S3)は面状のベース面状体510を形成するように、繊維糸を緯糸と経糸として供給する段階であり、織造機の作動によって供給ロールに巻き取られている繊維糸を繰り出して緯糸と経糸として供給して面状に編まれるようにする。
【0183】
そして、繊維糸供給段階(S3)では図17aに示したように、スパン糸のような伸縮性線材513を緯糸及び/または経糸としてさらに供給することで、織造段階(S5)で織造されるベース面状体510に伸縮性を与えることが好ましい。本実施形態においては、伸縮性線材513を緯糸511としてさらに供給してベース面状体510に作用する伸長力に対して伸縮性を有するようにする。
【0184】
導電性線材供給段階(S4)はベース面状体510にジグザグ状に編まれるように緯糸と経糸の供給と同時に、少なくとも一つの導電性線材520を供給する段階であり、織造機の作動によって供給ロールに巻き取られている導電性線材520を繰り出すと同時に、ジグザグ状に供給するように行う。
【0185】
織造段階(S5)は供給される緯糸及び経糸としての繊維糸、伸縮性線材、及び導電性線材を利用してベース面状体510を製織すると共に、導電性線材520の両側屈曲部521が位置する部分の内部に屈曲部の遊動のための遊動空間部530が形成されるように織造する。
【0186】
第8実施形態においては、屈曲部521の上下に配置される経糸512により内部に遊動空間部530が形成されるように行う。このために、繊維糸供給段階(S3)を行う時に屈曲部521の方に遊動空間部530の幅に該当する間隔に比例して緯糸の供給を省略すると、経糸512だけにより織造過程が行われながら、内部に空間が形成される。
【産業上の利用可能性】
【0187】
本発明に係る導電性パッドは炭素繊維糸、銅線などのように導電性は有するが、伸縮性を有しない導電性線材を利用して伸縮性を有する面状の発熱体または面状の導電体を構成できるので、これを利用して活動性を要するスマート衣類や電熱器具を備える衣類などを構成すると、十分な活動性が確保されて使用上の便宜性と耐久性を非常に向上させることができる。特に、一回の織造過程を通じて導電性線材を含む面状体を製造できるので、生産性が向上し、厚さが薄いだけでなく重量が低減して、十分な着用感と活動性を確保することができる。そして、ベース面状体を高強度繊維糸で製編織して多層に構成すると、軽量で且つ十分な強度を確保するので、防弾服、防刀服またはスマート軍服の素材に適用できる。
【0188】
以上で本発明の好ましい実施形態に係る導電性パッド及びその製造方法について、前述した説明及び図面によって例示した。しかし、当業者ならば、添付の特許請求範囲に開示した本発明の範疇及び思想から外れずに、多くの変形及び修正がなされ得ることがわかるはずである。
【符号の説明】
【0189】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッドにおいて、
伸縮性を与えるために面状に形成するパッドと;
前記パッドにジグザグ状に配設され、供給される電流を通電したり供給される電流により発熱する少なくとも一つの導電性線材を含むことを特徴とする導電性パッド。
【請求項2】
前記パッドの上面にジグザグ状に配設された前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分に固定繊維糸が結束され、前記パッドが長手方向に伸びた状態で前記導電性線材は前記パッド上に結束されることを特徴とする請求項1に記載の導電性パッド。
【請求項3】
経糸と緯糸により面状に製織される前記パッドの上面に前記導電性線材がジグザグ状に配設され、その両側屈曲部に接した部分が前記パッドを形成する経糸または緯糸の間に挟まれるように結束されることを特徴とする請求項1に記載の導電性パッド。
【請求項4】
前記パッドは、経糸と緯糸により面状に製織される下側織物部と、前記下側織物部の上面上に経糸と緯糸により面状に製織される上側織物部を備え、
前記導電性線材は下側織物部の上面にジグザグ状に供給され、その両側屈曲部に接した部分が前記上側織物部を形成する経糸または緯糸により結束しながら、前記上側織物部と前記下側織物部の間に介在することを特徴とする請求項1に記載の導電性パッド。
【請求項5】
前記パッドはその表面に穿孔されて形成される多数の係合孔を備え、
前記導電性線材は前記係合孔にジグザグ状に挿入されて結束することを特徴とする請求項1に記載の導電性パッド。
【請求項6】
前記パッドの伸縮時に前記導電性線材の損傷が防止されるように前記導電性線材は、前記パッドとの結束部位に設けられるガイド部材を介して接続される請求項1に記載の導電性パッド。
【請求項7】
前記ガイド部材は、前記パッドに縫合される繊維糸の挿入のための結合孔と、前記伸縮性線材が挿入されて摺動するスライド孔を有する結束具とからなった請求項6に記載の導電性パッド。
【請求項8】
前記ガイド部材は陰イオン発生物質、殺菌物質、香り発生物質、及び発光物質の中から選択された一つ以上を含む請求項6に記載の導電性パッド。
【請求項9】
前記導電性線材は前記パッド上に設けられる伸縮性環に挿入されて伸縮可能に結束される請求項1に記載の導電性パッド。
【請求項10】
前記パッドの加熱温度を検知できる温度検知手段をさらに備え、前記温度検知手段は前記導電性線材と電気的に連結される請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項11】
前記パッドは前記導電性線材と電気的に接続される多数のLEDが備わっている請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項12】
前記パッドの上面または底面にはベルクロファスナーを形成する突起部または係止環部が形成されて、対応するベルクロファスナーの係止環部または突起部に脱着可能に構成される請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項13】
前記導電性線材は、炭素繊維糸、金属線、及び導電性物質を含む繊維糸などの導電性を有する線材の中から選択されるいずれかである導電線;
前記導電線の外周面にコーティングされる絶縁層;及び
前記導電線を含む絶縁層の外部に繊維糸により編織されて形成される外皮層を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項14】
前記導電性線材は、
導電線金属線がスプリング状に巻き取られた導電線;
前記導電線の外周面に繊維糸により編織されて形成される外皮層を含む請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項15】
前記パッドを形成する繊維糸は全体または一部がスパン糸である請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項16】
導電性パッドを製造する方法において、
伸縮性を有する繊維糸を緯糸と経糸として面状のパッドを形成するパッド形成段階と;
導電性線材を前記パッドの表面上にジグザグ状に配置し、前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分を前記パッド側に結束する線材設置段階を含むことを特徴とする導電性パッドの製造方法。
【請求項17】
前記線材設置段階はジグザグ状に配設される前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分に繰り返し的に縫合される固定繊維糸により前記パッドに結束される請求項16に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項18】
前記パッド形成段階により形成された前記パッドを前記導電性線材の配置方向に伸びて伸張させる伸張段階をさらに含み
前記伸張段階を施した状態で前記線材設置段階を行う請求項17に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項19】
前記パッド形成段階は伸張力を作用させて伸張した状態で供給される繊維糸により行い、
前記線材設置段階はパッド形成段階によるパッドの製織過程でジグザグ状に配置されるように供給される前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分に繰り返し的に縫合される固定繊維糸により行う請求項16に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項20】
導電性パッドを製造する方法において、
伸縮性を有する繊維糸を緯糸と経糸として面状のパッドを形成するパッド形成段階と;
導電性線材を前記パッドにジグザグ状に配置し、このように配置した前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分が前記パッドを形成する緯糸または経糸の間に挿入されて結束する線材設置段階を含むことを特徴とする導電性パッドの製造方法。
【請求項21】
前記線材設置段階で前記導電性線材は前記パッドの製織過程と共に供給されて結束されたり、または前記パッドが完成された状態で前記緯糸または経糸の間に挿入されて結束される請求項20に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項22】
導電性パッドを製造する方法において、伸縮性を有する繊維糸を緯糸と経糸として面状のパッドを形成するパッド形成段階と;
前記パッド形成段階により形成されたパッドの表面上に導電性線材をジグザグ状に配置して前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分を前記パッド側に結束する線材設置段階を含み、
前記導電性線材が挿入されて結束されるように前記パッドに伸縮性環を形成する環形成段階をさらに含む導電性パッドの製造方法。
【請求項23】
前記環形成段階は前記パッド形成段階で供給される繊維糸により前記パッドの形成過程で同時に形成される請求項22に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項24】
導電性パッドを製造する方法において、
伸縮性を有する繊維糸を緯糸と経糸として面状のパッドを形成するパッド形成段階と;
前記パッド形成段階により形成されたパッドの表面上に導電性線材をジグザグ状に配置して前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分を前記パッド側に結束する線材設置段階を含み、
前記パッド形成段階は前記パッドに前記導電性線材が挿入される複数の係合孔を有するように行う導電性パッドの製造方法。
【請求項25】
前記導電性線材を含む前記導電性パッドの上面に重ねて被せるように繊維糸により伸縮性を有する付加パッド層を形成する付加パッド形成段階をさらに含む請求項16ないし請求項24のいずれかに記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項26】
前記付加パッド層はパッド形状を有するように別途に形成したパッド層が前記導電性パッドに付着したり、繊維糸により前記導電性パッドに一体に製織する請求項25に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項27】
前記パッドの上面または底面にベルクロファスナーを形成するベルクロファスナー形成段階を含む請求項16ないし請求項24のいずれかに記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項28】
帯状に形成される導電性パッドにおいて、
長手方向に沿って配設される複数の伸縮性線材;
前記伸縮性線材にジグザグ状に配置するように編まれる少なくとも一つの導電性線材;及び
前記導電性線材に接してジグザグ状に配置するように前記伸縮性線材に編まれる保護繊維糸を含むことを特徴とする導電性パッド。
【請求項29】
前記導電性線材は、供給される電流を通電する電源供給線、及び供給される電流により発熱する発熱線のうち少なくとも一つ以上として構成された請求項28に記載の導電性パッド。
【請求項30】
前記伸縮性線材が緯糸と経糸として編まれて帯状のバンド本体に構成され、前記バンド本体の形成過程で前記導電性線材及び前記保護繊維糸と共に供給されて編まれた請求項29に記載の導電性パッド。
【請求項31】
前記バンド本体は長手方向に沿って所定間隔で離間した孔が形成された請求項30に記載の導電性パッド。
【請求項32】
前記バンド本体は幅が広い広幅部と、前記広幅部から分岐する幅が狭い複数の狭幅部で構成され、
前記狭幅部は少なくとも一つ以上の前記導電性線材及び前記保護繊維糸を備えるように前記広幅部は少なくとも前記狭幅部の数に対応する数の前記導電性線材及び前記保護繊維糸が備わっている請求項30に記載の導電性パッド。
【請求項33】
前記導電性パッドは、
前記複数の伸縮性線材、前記導電性線材、及び前記保護繊維糸により帯状に形成される上パッド部;
前記上パッド部と離間して前記複数の伸縮性線材、前記導電性線材、及び前記補強繊維糸により帯状に平行に形成される下パッド部;及び
伸縮性を有する線形部材により前記上パッド部及び下パッド部の間に連結される伸縮連結部を含む請求項29に記載の導電性パッド。
【請求項34】
前記伸縮性線材にジグザグ状に配置されるように編まれ、設定された変態温度で変態される形状記憶合金糸、及び前記伸縮性線材にジグザグ状に配置されるように編まれる光繊維糸のうち少なくとも一つ以上を含む請求項29に記載の導電性パッド。
【請求項35】
前記保護繊維糸は前記導電性線材より大きい外径を有する繊維糸で構成されることを特徴とする請求項28ないし請求項34のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項36】
前記導電性パッドは上側または下側に長手方向に沿って伸縮性を有する線形部材により所定幅を有するように編まれる延長パッド部が形成された請求項35に記載の導電性パッド。
【請求項37】
前記延長パッド部は被設置部との接続のための付着部材が構成された請求項36に記載の導電性パッド。
【請求項38】
前記付着部材は前記延長パッド部の底面に形成される雌ベルクロファスナー部と、前記雌ベルクロファスナー部に脱着されるように構成される雄ベルクロファスナー部とからなったベルクロファスナーである請求項37に記載の導電性パッド。
【請求項39】
導電性パッドにおいて、
面状に形成されるベース面状体と;
前記ベース面状体にジグザグ状に配置するように編まれる少なくとも一つの導電性線材を備え、
前記ベース面状体は前記導電性線材の両側屈曲部が位置する部分の内部に前記屈曲部の遊動のための遊動空間部が形成されることを特徴とする導電性パッド。
【請求項40】
前記ベース面状体は伸縮可能に構成された請求項39に記載の導電性パッド。
【請求項41】
前記ベース面状体は緯糸及び経糸により製織する過程で伸縮性線材を含ませて伸縮性を有するように構成された請求項40に記載の導電性パッド。
【請求項42】
前記導電性パッドは導電性線材を含む前記ベース面状体を上下に複数の層を有するように多層構造で構成した請求項41に記載の導電性パッド。
【請求項43】
前記ベース面状体は一面または両面に高分子樹脂により形成される樹脂層をさらに含む請求項41に記載の導電性パッド。
【請求項44】
前記ベース面状体は一面または両面にクッション作用または保温作用を行うように形成される付加パッド層をさらに含む請求項41に記載の導電性パッド。
【請求項45】
前記ベース面状体に複数の谷と山が形成されるように前記緯糸方向に沿って所定間隔を置いて配置される複数の谷形成用線材を備え、前記谷形成用線材は前記緯糸及び伸縮性線材より大きい直径を有し、弾性材質の線材または中空部を有する伸縮性線材で構成された請求項41に記載の導電性パッド。
【請求項46】
前記導電性線材はサイン(sin)波、コサイン(cos)波、パルス波、及び鋸歯波の中からいずれか一つの波形構造に配置されたり、または上下に繰り返すU字状に配置されて構成される請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項47】
前記導電性線材は、
内部中心に配置される少なくとも一本の中心糸;
前記中心糸の外面に編まれて絶縁被覆された少なくとも一本の導電糸:及び
前記導電糸の外面に形成される外皮層を含むことを特徴とする請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項48】
前記外皮層の外面にさらに編まれて絶縁被覆された少なくとも一本以上の第2導電糸:及び
前記第2導電糸の外面に形成される第2外皮層を含む請求項47に記載の導電性パッド。
【請求項49】
前記導電糸は永久磁石粉末を含む高分子により線状に形成された磁性線材が合糸された請求項47に記載の導電性パッド。
【請求項50】
前記導電糸は伸張力が作用する場合、前記外皮層内面との摩擦力が最小化して別個に揺動できるように、前記導電糸の外面に重ねて被せる摺動被覆層を含む請求項47に記載の導電性パッド。
【請求項51】
前記中心糸はアラミド糸、炭素糸、セラミック繊維糸、及びケブラ糸の中からいずれか一つで構成され、
前記導電糸は金属糸であり、
前記外皮層は前記金属糸に編まれる多数本の繊維糸である請求項47に記載の導電性パッド。
【請求項52】
前記導電性線材は、
内部中心に配置されて伸縮性線材で構成される中心糸;
前記中心糸の外面に編まれて絶縁被覆された少なくとも一本の導電糸:及び
前記導電糸の外面に形成される外皮層を含むことを特徴とする請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項53】
前記中心糸は内部に中空部が形成された請求項52に記載の導電性パッド。
【請求項54】
前記中空部の内部には導電性溶液を受容した請求項53に記載の導電性パッド。
【請求項55】
前記導電性線材は供給される電流により発熱する発熱線として構成され、
前記発熱線から放出される熱を等しく伝達するように、前記経糸及び緯糸は導電性物質を含む線材で構成される請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項56】
前記ベース面状体は前記導電性線材の両側屈曲部の間に該当する部分に編まれる伸縮連結部を備えた請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項57】
前記伸縮連結部は緯糸及び経糸により製織する過程で伸縮性線材を含ませて伸縮性を有するように構成された請求項56に記載の導電性パッド。
【請求項58】
前記導電性線材は、供給される電流を通電する電源供給線、及び供給される電流により発熱する発熱線のうち少なくとも一つ以上として構成された請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項59】
前記導電性線材に接してジグザグ状に配置されるように編まれる保護繊維糸を含む請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項60】
前記保護繊維糸は前記導電性線材より大きい外径を有する繊維糸で構成される請求項59に記載の導電性パッド。
【請求項61】
前記導電性線材に接してジグザグ状に配置されるように編まれ、形状記憶樹脂または形状記憶合金により形成された形状記憶線材を含む請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項62】
前記ベース面状体にジグザグ状に配置されるように編まれ、設定された変態温度で変態される形状記憶合金糸、前記導電性線材にジグザグ状に配置されるように編まれる光繊維糸、及び電磁波を遮蔽できるように電磁波遮蔽特性を有する電磁波遮蔽線のうち少なくとも一つ以上を含む請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項63】
前記ベース面状体は接続のための接続手段を備えた請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項64】
前記接続手段は雌、雄ベルクロファスナー、雌、雄ワンタッチボタン、ジッパー、雌、雄締結環のうちいずれか一つで構成された請求項63に記載の導電性パッド。
【請求項65】
前記遊動空間部は前記ベース面状体を形成する繊維糸により構成されたことを特徴とする請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項66】
前記流動空間部は前記ベース面状体の製織過程で前記屈曲部側に緯糸の供給を省略して、その上下に配置される経糸により内部に形成される空間である請求項65に記載の導電性パッド。
【請求項67】
前記ベース面状体の一側または両側には前記導電性線材に接続され、外部電源供給側と電気的に接続される端子部が設けられる請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項68】
前記ベース面状体は幅が広い広幅部と、前記広幅部から分岐する幅が狭い複数の狭幅部とから構成され、
前記狭幅部が少なくとも一つの前記導電性線材を備えるように、前記広幅部は少なくとも前記狭幅部の数に対応する数の前記導電性線材を備えることを特徴とする請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項69】
前記広幅部から分岐する狭幅部は、さらに合わせて広幅部を形成する請求項68に記載の導電性パッド。
【請求項70】
前記ベース面状体は印加される電流により点灯されるように構成された線状発光線を含む請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項71】
電源を供給するための電源供給部;
前記ベース面状体の温度を検知する温度検知部;及び
前記温度検知部から印加される検知信号によって既設定された温度と比較して前記電源供給部の駆動を制御する制御部をさらに含むことを特徴とする請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項72】
前記ベース面状体は導電性線材と電気的に連結される低周波電極を含む低周波発生器、LEDランプ、熱電モジュール、充電モジュール、通信モジュール、及び人体信号測定装置のうち少なくとも一つ以上をさらに含む請求項71に記載の導電性パッド。
【請求項73】
導電性パッドの製造方法において、
面状のベース面状体を形成するように繊維糸を緯糸と経糸として供給する繊維糸供給段階;
前記ベース面状体にジグザグ状に編まれるように前記緯糸と経糸の供給と同時に少なくとも一つの導電性線材を供給する導電性線材供給段階;及び
前記繊維糸供給段階及び前記導電性線材供給段階を通じて供給される緯糸、経糸、及び導電性線材を利用して前記ベース面状体を製織し、前記導電性線材の両側屈曲部が位置する部分の内部には前記屈曲部の遊動のための遊動空間部が形成されるように織造する織造段階を含むことを特徴とする導電性パッドの製造方法。
【請求項74】
前記繊維糸供給段階で、伸縮性線材が緯糸及び/または経糸としてさらに供給され、前記織造段階で織造されて前記ベース面状体に伸縮性を与えるように行う請求項35に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項75】
前記導電性線材供給段階で供給される前記導電性線材は、
中心糸が内部中心に位置するように配置する中心糸配置過程;
絶縁被覆された少なくとも一本以上の導電糸を前記中心糸の外面に供給して編む導電糸配置過程;及び
前記導電糸の外面に外皮層を形成する外皮形成過程を含んで、製造及び準備する請求項74に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項76】
前記導電糸配置過程を行った後に前記導電糸の外面に摺動被覆層を形成するコーティング層形成過程をさらに行って、前記導電糸側に収縮及び膨張力が作用する場合、前記外皮層の内面との摩擦力が最小化して前記導電糸が別個に揺動できるようにする請求項75に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項77】
前記繊維糸供給段階を行う時に前記屈曲部方に緯糸の供給を省略して、前記織造段階で前記屈曲部の上下に配置される経糸により内部に形成される空間により前記流動空間部が構成されるように行う請求項73ないし請求項76のいずれかに記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項1】
パッドにおいて、
伸縮性を与えるために面状に形成するパッドと;
前記パッドにジグザグ状に配設され、供給される電流を通電したり供給される電流により発熱する少なくとも一つの導電性線材を含むことを特徴とする導電性パッド。
【請求項2】
前記パッドの上面にジグザグ状に配設された前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分に固定繊維糸が結束され、前記パッドが長手方向に伸びた状態で前記導電性線材は前記パッド上に結束されることを特徴とする請求項1に記載の導電性パッド。
【請求項3】
経糸と緯糸により面状に製織される前記パッドの上面に前記導電性線材がジグザグ状に配設され、その両側屈曲部に接した部分が前記パッドを形成する経糸または緯糸の間に挟まれるように結束されることを特徴とする請求項1に記載の導電性パッド。
【請求項4】
前記パッドは、経糸と緯糸により面状に製織される下側織物部と、前記下側織物部の上面上に経糸と緯糸により面状に製織される上側織物部を備え、
前記導電性線材は下側織物部の上面にジグザグ状に供給され、その両側屈曲部に接した部分が前記上側織物部を形成する経糸または緯糸により結束しながら、前記上側織物部と前記下側織物部の間に介在することを特徴とする請求項1に記載の導電性パッド。
【請求項5】
前記パッドはその表面に穿孔されて形成される多数の係合孔を備え、
前記導電性線材は前記係合孔にジグザグ状に挿入されて結束することを特徴とする請求項1に記載の導電性パッド。
【請求項6】
前記パッドの伸縮時に前記導電性線材の損傷が防止されるように前記導電性線材は、前記パッドとの結束部位に設けられるガイド部材を介して接続される請求項1に記載の導電性パッド。
【請求項7】
前記ガイド部材は、前記パッドに縫合される繊維糸の挿入のための結合孔と、前記伸縮性線材が挿入されて摺動するスライド孔を有する結束具とからなった請求項6に記載の導電性パッド。
【請求項8】
前記ガイド部材は陰イオン発生物質、殺菌物質、香り発生物質、及び発光物質の中から選択された一つ以上を含む請求項6に記載の導電性パッド。
【請求項9】
前記導電性線材は前記パッド上に設けられる伸縮性環に挿入されて伸縮可能に結束される請求項1に記載の導電性パッド。
【請求項10】
前記パッドの加熱温度を検知できる温度検知手段をさらに備え、前記温度検知手段は前記導電性線材と電気的に連結される請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項11】
前記パッドは前記導電性線材と電気的に接続される多数のLEDが備わっている請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項12】
前記パッドの上面または底面にはベルクロファスナーを形成する突起部または係止環部が形成されて、対応するベルクロファスナーの係止環部または突起部に脱着可能に構成される請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項13】
前記導電性線材は、炭素繊維糸、金属線、及び導電性物質を含む繊維糸などの導電性を有する線材の中から選択されるいずれかである導電線;
前記導電線の外周面にコーティングされる絶縁層;及び
前記導電線を含む絶縁層の外部に繊維糸により編織されて形成される外皮層を含むことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項14】
前記導電性線材は、
導電線金属線がスプリング状に巻き取られた導電線;
前記導電線の外周面に繊維糸により編織されて形成される外皮層を含む請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項15】
前記パッドを形成する繊維糸は全体または一部がスパン糸である請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項16】
導電性パッドを製造する方法において、
伸縮性を有する繊維糸を緯糸と経糸として面状のパッドを形成するパッド形成段階と;
導電性線材を前記パッドの表面上にジグザグ状に配置し、前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分を前記パッド側に結束する線材設置段階を含むことを特徴とする導電性パッドの製造方法。
【請求項17】
前記線材設置段階はジグザグ状に配設される前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分に繰り返し的に縫合される固定繊維糸により前記パッドに結束される請求項16に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項18】
前記パッド形成段階により形成された前記パッドを前記導電性線材の配置方向に伸びて伸張させる伸張段階をさらに含み
前記伸張段階を施した状態で前記線材設置段階を行う請求項17に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項19】
前記パッド形成段階は伸張力を作用させて伸張した状態で供給される繊維糸により行い、
前記線材設置段階はパッド形成段階によるパッドの製織過程でジグザグ状に配置されるように供給される前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分に繰り返し的に縫合される固定繊維糸により行う請求項16に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項20】
導電性パッドを製造する方法において、
伸縮性を有する繊維糸を緯糸と経糸として面状のパッドを形成するパッド形成段階と;
導電性線材を前記パッドにジグザグ状に配置し、このように配置した前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分が前記パッドを形成する緯糸または経糸の間に挿入されて結束する線材設置段階を含むことを特徴とする導電性パッドの製造方法。
【請求項21】
前記線材設置段階で前記導電性線材は前記パッドの製織過程と共に供給されて結束されたり、または前記パッドが完成された状態で前記緯糸または経糸の間に挿入されて結束される請求項20に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項22】
導電性パッドを製造する方法において、伸縮性を有する繊維糸を緯糸と経糸として面状のパッドを形成するパッド形成段階と;
前記パッド形成段階により形成されたパッドの表面上に導電性線材をジグザグ状に配置して前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分を前記パッド側に結束する線材設置段階を含み、
前記導電性線材が挿入されて結束されるように前記パッドに伸縮性環を形成する環形成段階をさらに含む導電性パッドの製造方法。
【請求項23】
前記環形成段階は前記パッド形成段階で供給される繊維糸により前記パッドの形成過程で同時に形成される請求項22に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項24】
導電性パッドを製造する方法において、
伸縮性を有する繊維糸を緯糸と経糸として面状のパッドを形成するパッド形成段階と;
前記パッド形成段階により形成されたパッドの表面上に導電性線材をジグザグ状に配置して前記導電性線材の両側屈曲部に接した部分を前記パッド側に結束する線材設置段階を含み、
前記パッド形成段階は前記パッドに前記導電性線材が挿入される複数の係合孔を有するように行う導電性パッドの製造方法。
【請求項25】
前記導電性線材を含む前記導電性パッドの上面に重ねて被せるように繊維糸により伸縮性を有する付加パッド層を形成する付加パッド形成段階をさらに含む請求項16ないし請求項24のいずれかに記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項26】
前記付加パッド層はパッド形状を有するように別途に形成したパッド層が前記導電性パッドに付着したり、繊維糸により前記導電性パッドに一体に製織する請求項25に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項27】
前記パッドの上面または底面にベルクロファスナーを形成するベルクロファスナー形成段階を含む請求項16ないし請求項24のいずれかに記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項28】
帯状に形成される導電性パッドにおいて、
長手方向に沿って配設される複数の伸縮性線材;
前記伸縮性線材にジグザグ状に配置するように編まれる少なくとも一つの導電性線材;及び
前記導電性線材に接してジグザグ状に配置するように前記伸縮性線材に編まれる保護繊維糸を含むことを特徴とする導電性パッド。
【請求項29】
前記導電性線材は、供給される電流を通電する電源供給線、及び供給される電流により発熱する発熱線のうち少なくとも一つ以上として構成された請求項28に記載の導電性パッド。
【請求項30】
前記伸縮性線材が緯糸と経糸として編まれて帯状のバンド本体に構成され、前記バンド本体の形成過程で前記導電性線材及び前記保護繊維糸と共に供給されて編まれた請求項29に記載の導電性パッド。
【請求項31】
前記バンド本体は長手方向に沿って所定間隔で離間した孔が形成された請求項30に記載の導電性パッド。
【請求項32】
前記バンド本体は幅が広い広幅部と、前記広幅部から分岐する幅が狭い複数の狭幅部で構成され、
前記狭幅部は少なくとも一つ以上の前記導電性線材及び前記保護繊維糸を備えるように前記広幅部は少なくとも前記狭幅部の数に対応する数の前記導電性線材及び前記保護繊維糸が備わっている請求項30に記載の導電性パッド。
【請求項33】
前記導電性パッドは、
前記複数の伸縮性線材、前記導電性線材、及び前記保護繊維糸により帯状に形成される上パッド部;
前記上パッド部と離間して前記複数の伸縮性線材、前記導電性線材、及び前記補強繊維糸により帯状に平行に形成される下パッド部;及び
伸縮性を有する線形部材により前記上パッド部及び下パッド部の間に連結される伸縮連結部を含む請求項29に記載の導電性パッド。
【請求項34】
前記伸縮性線材にジグザグ状に配置されるように編まれ、設定された変態温度で変態される形状記憶合金糸、及び前記伸縮性線材にジグザグ状に配置されるように編まれる光繊維糸のうち少なくとも一つ以上を含む請求項29に記載の導電性パッド。
【請求項35】
前記保護繊維糸は前記導電性線材より大きい外径を有する繊維糸で構成されることを特徴とする請求項28ないし請求項34のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項36】
前記導電性パッドは上側または下側に長手方向に沿って伸縮性を有する線形部材により所定幅を有するように編まれる延長パッド部が形成された請求項35に記載の導電性パッド。
【請求項37】
前記延長パッド部は被設置部との接続のための付着部材が構成された請求項36に記載の導電性パッド。
【請求項38】
前記付着部材は前記延長パッド部の底面に形成される雌ベルクロファスナー部と、前記雌ベルクロファスナー部に脱着されるように構成される雄ベルクロファスナー部とからなったベルクロファスナーである請求項37に記載の導電性パッド。
【請求項39】
導電性パッドにおいて、
面状に形成されるベース面状体と;
前記ベース面状体にジグザグ状に配置するように編まれる少なくとも一つの導電性線材を備え、
前記ベース面状体は前記導電性線材の両側屈曲部が位置する部分の内部に前記屈曲部の遊動のための遊動空間部が形成されることを特徴とする導電性パッド。
【請求項40】
前記ベース面状体は伸縮可能に構成された請求項39に記載の導電性パッド。
【請求項41】
前記ベース面状体は緯糸及び経糸により製織する過程で伸縮性線材を含ませて伸縮性を有するように構成された請求項40に記載の導電性パッド。
【請求項42】
前記導電性パッドは導電性線材を含む前記ベース面状体を上下に複数の層を有するように多層構造で構成した請求項41に記載の導電性パッド。
【請求項43】
前記ベース面状体は一面または両面に高分子樹脂により形成される樹脂層をさらに含む請求項41に記載の導電性パッド。
【請求項44】
前記ベース面状体は一面または両面にクッション作用または保温作用を行うように形成される付加パッド層をさらに含む請求項41に記載の導電性パッド。
【請求項45】
前記ベース面状体に複数の谷と山が形成されるように前記緯糸方向に沿って所定間隔を置いて配置される複数の谷形成用線材を備え、前記谷形成用線材は前記緯糸及び伸縮性線材より大きい直径を有し、弾性材質の線材または中空部を有する伸縮性線材で構成された請求項41に記載の導電性パッド。
【請求項46】
前記導電性線材はサイン(sin)波、コサイン(cos)波、パルス波、及び鋸歯波の中からいずれか一つの波形構造に配置されたり、または上下に繰り返すU字状に配置されて構成される請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項47】
前記導電性線材は、
内部中心に配置される少なくとも一本の中心糸;
前記中心糸の外面に編まれて絶縁被覆された少なくとも一本の導電糸:及び
前記導電糸の外面に形成される外皮層を含むことを特徴とする請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項48】
前記外皮層の外面にさらに編まれて絶縁被覆された少なくとも一本以上の第2導電糸:及び
前記第2導電糸の外面に形成される第2外皮層を含む請求項47に記載の導電性パッド。
【請求項49】
前記導電糸は永久磁石粉末を含む高分子により線状に形成された磁性線材が合糸された請求項47に記載の導電性パッド。
【請求項50】
前記導電糸は伸張力が作用する場合、前記外皮層内面との摩擦力が最小化して別個に揺動できるように、前記導電糸の外面に重ねて被せる摺動被覆層を含む請求項47に記載の導電性パッド。
【請求項51】
前記中心糸はアラミド糸、炭素糸、セラミック繊維糸、及びケブラ糸の中からいずれか一つで構成され、
前記導電糸は金属糸であり、
前記外皮層は前記金属糸に編まれる多数本の繊維糸である請求項47に記載の導電性パッド。
【請求項52】
前記導電性線材は、
内部中心に配置されて伸縮性線材で構成される中心糸;
前記中心糸の外面に編まれて絶縁被覆された少なくとも一本の導電糸:及び
前記導電糸の外面に形成される外皮層を含むことを特徴とする請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項53】
前記中心糸は内部に中空部が形成された請求項52に記載の導電性パッド。
【請求項54】
前記中空部の内部には導電性溶液を受容した請求項53に記載の導電性パッド。
【請求項55】
前記導電性線材は供給される電流により発熱する発熱線として構成され、
前記発熱線から放出される熱を等しく伝達するように、前記経糸及び緯糸は導電性物質を含む線材で構成される請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項56】
前記ベース面状体は前記導電性線材の両側屈曲部の間に該当する部分に編まれる伸縮連結部を備えた請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項57】
前記伸縮連結部は緯糸及び経糸により製織する過程で伸縮性線材を含ませて伸縮性を有するように構成された請求項56に記載の導電性パッド。
【請求項58】
前記導電性線材は、供給される電流を通電する電源供給線、及び供給される電流により発熱する発熱線のうち少なくとも一つ以上として構成された請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項59】
前記導電性線材に接してジグザグ状に配置されるように編まれる保護繊維糸を含む請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項60】
前記保護繊維糸は前記導電性線材より大きい外径を有する繊維糸で構成される請求項59に記載の導電性パッド。
【請求項61】
前記導電性線材に接してジグザグ状に配置されるように編まれ、形状記憶樹脂または形状記憶合金により形成された形状記憶線材を含む請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項62】
前記ベース面状体にジグザグ状に配置されるように編まれ、設定された変態温度で変態される形状記憶合金糸、前記導電性線材にジグザグ状に配置されるように編まれる光繊維糸、及び電磁波を遮蔽できるように電磁波遮蔽特性を有する電磁波遮蔽線のうち少なくとも一つ以上を含む請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項63】
前記ベース面状体は接続のための接続手段を備えた請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項64】
前記接続手段は雌、雄ベルクロファスナー、雌、雄ワンタッチボタン、ジッパー、雌、雄締結環のうちいずれか一つで構成された請求項63に記載の導電性パッド。
【請求項65】
前記遊動空間部は前記ベース面状体を形成する繊維糸により構成されたことを特徴とする請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項66】
前記流動空間部は前記ベース面状体の製織過程で前記屈曲部側に緯糸の供給を省略して、その上下に配置される経糸により内部に形成される空間である請求項65に記載の導電性パッド。
【請求項67】
前記ベース面状体の一側または両側には前記導電性線材に接続され、外部電源供給側と電気的に接続される端子部が設けられる請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項68】
前記ベース面状体は幅が広い広幅部と、前記広幅部から分岐する幅が狭い複数の狭幅部とから構成され、
前記狭幅部が少なくとも一つの前記導電性線材を備えるように、前記広幅部は少なくとも前記狭幅部の数に対応する数の前記導電性線材を備えることを特徴とする請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項69】
前記広幅部から分岐する狭幅部は、さらに合わせて広幅部を形成する請求項68に記載の導電性パッド。
【請求項70】
前記ベース面状体は印加される電流により点灯されるように構成された線状発光線を含む請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項71】
電源を供給するための電源供給部;
前記ベース面状体の温度を検知する温度検知部;及び
前記温度検知部から印加される検知信号によって既設定された温度と比較して前記電源供給部の駆動を制御する制御部をさらに含むことを特徴とする請求項39ないし請求項45のいずれかに記載の導電性パッド。
【請求項72】
前記ベース面状体は導電性線材と電気的に連結される低周波電極を含む低周波発生器、LEDランプ、熱電モジュール、充電モジュール、通信モジュール、及び人体信号測定装置のうち少なくとも一つ以上をさらに含む請求項71に記載の導電性パッド。
【請求項73】
導電性パッドの製造方法において、
面状のベース面状体を形成するように繊維糸を緯糸と経糸として供給する繊維糸供給段階;
前記ベース面状体にジグザグ状に編まれるように前記緯糸と経糸の供給と同時に少なくとも一つの導電性線材を供給する導電性線材供給段階;及び
前記繊維糸供給段階及び前記導電性線材供給段階を通じて供給される緯糸、経糸、及び導電性線材を利用して前記ベース面状体を製織し、前記導電性線材の両側屈曲部が位置する部分の内部には前記屈曲部の遊動のための遊動空間部が形成されるように織造する織造段階を含むことを特徴とする導電性パッドの製造方法。
【請求項74】
前記繊維糸供給段階で、伸縮性線材が緯糸及び/または経糸としてさらに供給され、前記織造段階で織造されて前記ベース面状体に伸縮性を与えるように行う請求項35に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項75】
前記導電性線材供給段階で供給される前記導電性線材は、
中心糸が内部中心に位置するように配置する中心糸配置過程;
絶縁被覆された少なくとも一本以上の導電糸を前記中心糸の外面に供給して編む導電糸配置過程;及び
前記導電糸の外面に外皮層を形成する外皮形成過程を含んで、製造及び準備する請求項74に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項76】
前記導電糸配置過程を行った後に前記導電糸の外面に摺動被覆層を形成するコーティング層形成過程をさらに行って、前記導電糸側に収縮及び膨張力が作用する場合、前記外皮層の内面との摩擦力が最小化して前記導電糸が別個に揺動できるようにする請求項75に記載の導電性パッドの製造方法。
【請求項77】
前記繊維糸供給段階を行う時に前記屈曲部方に緯糸の供給を省略して、前記織造段階で前記屈曲部の上下に配置される経糸により内部に形成される空間により前記流動空間部が構成されるように行う請求項73ないし請求項76のいずれかに記載の導電性パッドの製造方法。
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図13c】
【図14a】
【図14b】
【図15a】
【図15b】
【図15c】
【図16】
【図17a】
【図17b】
【図18】
【図19】
【図20a】
【図20b】
【図20c】
【図20d】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25a】
【図25b】
【図26】
【図1b】
【図1c】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図13c】
【図14a】
【図14b】
【図15a】
【図15b】
【図15c】
【図16】
【図17a】
【図17b】
【図18】
【図19】
【図20a】
【図20b】
【図20c】
【図20d】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25a】
【図25b】
【図26】
【公表番号】特表2011−521122(P2011−521122A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−511504(P2011−511504)
【出願日】平成21年5月25日(2009.5.25)
【国際出願番号】PCT/KR2009/002761
【国際公開番号】WO2009/145536
【国際公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(510311654)シルバレイ カンパニーリミテッド (5)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年5月25日(2009.5.25)
【国際出願番号】PCT/KR2009/002761
【国際公開番号】WO2009/145536
【国際公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(510311654)シルバレイ カンパニーリミテッド (5)
【Fターム(参考)】
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