説明

導電性ローラ、導電性ローラの製造方法、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

【課題】導電性軸体と導電性ゴム弾性層の間に十分な接着力、導電性、及びバリヤ効果を有し、導電性ローラの抵抗ばらつきが小さく均一な導電性を示し、かつ、長期保管後、導電性軸体からの導電性ゴム弾性層の剥離を抑制可能な導電性ローラを提供することにある。
【解決手段】導電性軸体の外周上に導電性接着剤層を有し、前記導電性接着剤層の外周上に少なくとも1層以上のゴム組成物からなる導電性ゴム弾性層を有する導電性ローラにおいて、前記導電性接着剤層が、少なくとも導電性フィラー及びバインダ用樹脂を含み、前記導電性接着剤層は、前記導電性フィラーを、0.50体積%以上、8.15体積%以下含有することを特徴とする導電性ローラ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は導電性ローラに関し、特には電子写真等の画像形成装置における帯電ローラなどの導電性ローラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、複写機、プリンター等の電子写真方式の画像形成装置では、電子写真感光体の表面を均一に帯電させ、この電子写真感光体に光学系から映像を投射して、光の当たった部分の帯電を消去することによって潜像を形成する。次いで、トナーの付着によるトナー像の形成(現像)、転写紙等の記録媒体へのトナー像の転写により、プリントする方法がとられている。
【0003】
前記電子写真感光体の表面を均一帯電するための手段としては、電圧を印加した帯電ローラを電子写真感光体に所定の押圧力で当接させて電子写真感光体を所定の電位に帯電させる接触帯電方式が知られている。帯電ローラを用いた接触帯電方式は、均一帯電に重要な電子写真感光体への一様な接触が電子写真感光体と同様の回転円筒体である帯電ローラによりなされるため、ブラシ帯電やブレード帯電などの他の接触帯電方式よりも実現容易である。
【0004】
帯電ローラは電子写真感光体との接触帯電を行うものであるため、帯電ローラが電気的に不均一な場合、その電気的な不均一性を反映した帯電濃度ムラを生じる。したがって、帯電ローラは所定の抵抗をもち、かつ電気的に均一であることが要求される。
【0005】
そして、そのような帯電ローラとしては、例えば、導電体である所定の導電性軸体の外周面上に、低硬度の導電性ゴム弾性層が設けられる。更に必要に応じて、導電性ゴム弾性層の外周面上に塗工などにより抵抗調整層や保護層などの表面層が、順次積層された構造のものが採用されている。電子写真感光体等に対する均一な接触性を確保するために、帯電ローラは良好な表面平滑性や高い寸法精度が要求されている。
【0006】
この低硬度の導電性ゴム弾性層を得るために、導電性ゴム弾性層のゴム組成物として、エチレン−プロピレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム等のポリマーにカーボンブラック等の導電性充填剤を添加し、更に軟化剤を添加したものが知られている。更には、より電気的に均一な導電性ゴム弾性層を得るために、ゴム自体がある程度の低抵抗性をもつ、ゴムを用いることができる。例えば、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、エピクロロヒドリンゴム、エチレンオキサイド/アリルグリシジルエーテルが共重合されている多元重合体等の極性ゴムを使用したゴム組成物を用いる。これにより、電気的均一性に優れた導電性ゴム弾性層が得られることが知られている。
【0007】
帯電ローラとしては、導電性軸体と表面との間の望ましい抵抗値は109〜1011Ωであり、導電性ゴム弾性層の体積固有抵抗は105〜107Ω・cmである。
【0008】
導電性ローラの製造方法としては、押出し機を用いて未加硫ゴム組成物を押出すと同時に、接着剤を塗布した導電性軸体を押出し機のクロスヘッドダイを通過させて、導電性軸体の外周上に未加硫ゴム組成物を被覆する。その後、加硫工程を経て、導電性ローラ形状を導電性ゴム弾性層の研削工程等により調整する製造方法が知られている。
【0009】
ところで、これらの導電性ローラは、導電性軸体と導電性ゴム弾性層との間に導電性を有する接着剤(導電性接着剤)が用いられる。前記導電性接着剤としては、導電性を有するためにカーボンなどを添加した接着剤を用いる方法が知られている(例えば特許文献1)。しかしながら、導電性軸体と導電性ゴム弾性層との間に使用される導電性接着剤層の導電性が十分でないと、導電性ローラの抵抗値が大きくなる場合や、ばらつく場合がある。これを防ぐために、導電性接着剤に十分にカーボンなどの導電性成分を添加する方法が考えられる。しかしながら、導電性成分の添加量を増やすと導電性接着剤のバインダ用樹脂の含有量が減るため、十分な接着力や、湿度等に対するバリヤ効果が得られない。このため、長期保管後(特に高温高湿度)に接着力低下や、導電性軸体の腐食により導電性ゴム弾性層が導電性軸体から浮いたり、剥離する場合がある。
【0010】
また十分な接着性を得るために、導電性接着剤を厚く塗布する方法が知られている(例えば特許文献2)。しかしながら、導電性接着剤を導電性軸体上へ厚く塗布する方法は複雑であり、接着不良や生産上の管理が困難になる。また、押出し機を用いて未加硫ゴム組成物を押出すと同時に、導電性接着剤を塗布した導電性軸体を押出し機のクロスヘッドダイを通過させて、導電性軸体の外周上に未加硫ゴム組成物を被覆する工程において、クロスヘッドダイ中の導電性軸体ガイドに導電性接着剤が付着し、導電性軸体がガイド内に詰まる場合がある。これを防ぐため、導電性軸体ガイドの内径を大きくする方法も考えられるが、導電性軸体ガイドの内径を大きくすると押出し後の導電性ローラの外径精度が低くなり、所定の形状を得るために大きい外径で押出しを行わなければならない。このため、その後の研磨工程でタクトが長くなり、また材料コストが上がる場合がある。
【特許文献1】特開平10−293440号公報
【特許文献2】特開平06−200921号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の課題は、導電性軸体の外周上に導電性接着剤層を有し、前記導電性接着剤層の外周上に少なくとも1層以上のゴム組成物からなる導電性ゴム弾性層を有する導電性ローラにおいて、導電性軸体と導電性ゴム弾性層の間に十分な導電性、接着力、及びバリヤ効果を有し、導電性ローラの抵抗ばらつきが小さく均一な導電性を示し、かつ、長期保管後、導電性軸体からの導電性ゴム弾性層の剥離を抑制可能な導電性ローラを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために本発明は以下の構成をとる。
【0013】
(1)導電性軸体の外周上に導電性接着剤層を有し、前記導電性接着剤層の外周上に少なくとも1層以上のゴム組成物からなる導電性ゴム弾性層を有する導電性ローラにおいて、前記導電性接着剤層が、少なくとも導電性フィラー及びバインダ用樹脂を含み、前記導電性接着剤層は、前記導電性フィラーを、0.50体積%以上、8.15体積%以下含有することを特徴とする導電性ローラである。
【0014】
(2)前記導電性フィラーがカーボンブラックであることを特徴とする(1)に記載の導電性ローラである。
【0015】
(3)前記バインダ用樹脂が少なくともフェノール系樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物である事を特徴とする(1)又は(2)に記載の導電性ローラである。
【0016】
(4)前記導電性ゴム弾性層がエピクロロヒドリン系ゴムを含むことを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載の導電性ローラである。
【0017】
(5)クロスヘッドダイを具備する押出し機を用いて未加硫ゴム組成物を押出すと同時に、前記導電性接着剤層を有する導電性軸体をクロスヘッドダイを通過させて、前記導電性接着剤層を有する導電性軸体の外周上に前記未加硫ゴム組成物を被覆した後、加硫工程を行うことを特徴とする(1)から(4)のいずれかに記載の導電性ローラの製造方法である。
【0018】
(6)電子写真感光体、帯電ローラ、現像手段及びクリーニング手段の一方又は両方の手段を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記帯電ローラとして、(1)から(4)のいずれかに記載の導電性ローラを用いることを特徴とするプロセスカートリッジである。
【0019】
(7)電子写真感光体、帯電ローラ、露光手段、現像手段及び転写手段を有する電子写真装置において、前記電子写真装置に用いられるプロセスカートリッジが(6)に記載のプロセスカートリッジであることを特徴とする電子写真装置である。
【発明の効果】
【0020】
本発明の導電性ローラは、導電性軸体と導電性ゴム弾性層の間に十分な接着力、導電性、及びバリヤ効果を有し、導電性ローラの抵抗ばらつきが小さく均一な導電性を示す。かつ、長期保管後も導電性軸体から導電性ゴム弾性層が剥離しない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の導電性ローラは、導電性軸体の外周上に導電性接着剤層を有し、前記導電性接着剤層の外周上に少なくとも1層以上のゴム組成物からなる導電性ゴム弾性層を有する導電性ローラにおいて、前記導電性接着剤層が少なくとも導電性フィラーと及びバインダ用樹脂を含み、前記導電性接着剤層は、前記導電性フィラーを、0.50体積%以上、8.15体積%以下含有することを特徴とする導電性ローラである。
【0022】
すなわち、含有される前記導電性フィラーの割合が0.50体積%以上、8.15体積%以下である少なくとも導電性フィラーとバインダ用樹脂を含む前記導電性接着剤層を用いることで、十分な導電性を得ることができる。また、導電性接着剤層に含有される導電性フィラーの体積比率が低いため、バインダ用樹脂の割合を多くすることができ、接着力を高めることが可能である。また、湿度等によるバリヤ効果も大きいため、長期保管後(特に高温高湿度)に接着力低下や、導電性軸体の腐食による導電性軸体からの導電性ゴム弾性層の剥離を防ぐことが可能である。
【0023】
前記導電性接着剤層に含まれる導電性フィラーの割合が0.50体積%より小さいと、十分な導電性を得られず、作製した導電性ローラの抵抗がばらつく場合がある。また、添加する導電性フィラーの添加量が8.15体積%より大きいと、導電性接着剤層中のバインダ用樹脂の割合が減るため、十分な接着力が得られない。さらに、作製した導電性ローラを長期間保管した時に、導電性ゴム弾性層と導電性軸体が剥がれ、ローラ形状が変形する場合がある。導電性接着剤層に含まれる導電性フィラーの割合のより好ましい範囲は、2.0体積%以上、6.0体積%以下である。
【0024】
[導電性フィラー]
前記導電性接着剤層に含有される導電性フィラーとしては特に制限はないが、例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、「ケッチェンブラック」(商品名、ライオン(株)製)等のカーボンブラック、ゴム用カーボン、酸化処理を施したカラー(インク)用カーボン、及び、熱分解カーボンなどの導電性のカーボンを用いることができる。また、天然グラファイト及び人造グラファイトなどのグラファイトを用いることもできる。また、TiO2、SnO2、ZnOなどの金属酸化物、SnO2とSb23の固溶体、ZnOとAl23の固溶体などの複合酸化物、Cu、Agなどの金属粉等を始めとして、各種公知のものが使用できる。それらを単体若しくは複数種を混合して用いてもよい。また導電性ポリマー、イオン導電剤などを前記導電性フィラーと併用して用いてもよい。
【0025】
その中でも、導電性の観点からカーボンブラックが好ましく、少量添加で十分な導電性を付与できる「ケッチェンブラック」(商品名、ライオン(株)製)がより好ましい。
【0026】
また、前記カーボンブラックの平均粒子径は、特に制限はない。しかし、30nm以上、60nm以下が好ましい。30nmより小さい場合、前記導電性接着剤層中に均一に分散することが困難となる可能性がある。また、ファーネスブラック等の一般的なカーボンブラックを用いる場合、平均粒子径が60nmを超える場合、前記導電性接着剤層に導電性を付与することが困難となる可能性がある。
【0027】
[バインダ樹脂]
前記バインダ用樹脂としては、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ブタジエン樹脂、アクリロニトリル樹脂、スチレン樹脂などが挙げられる。これらは1種又は2種以上を併用してもよい。
【0028】
この中でも、前記バインダ用樹脂が熱硬化性樹脂組成物であるとより効果的である。導電性ローラは、押出し機を用いて未加硫ゴム組成物を押出すと同時に、導電性軸体を押出し機のクロスヘッドダイを通過させて、導電性軸体の外周上に未加硫ゴム組成物を被覆した後、加硫工程を経て製造することができる。このとき、押出し条件によってはクロスヘッドダイ中の導電性軸体ガイドを通過するときに導電性軸体の温度が高温になる場合がある。バインダ用樹脂が熱可塑性樹脂組成物の場合、クロスヘッドダイ中で熱により導電性接着剤が溶け、導電性軸体ガイド内側に付着したり、導電性軸体から導電性接着剤が剥がれたりする場合がある。これに対し、バインダ用樹脂が熱硬化性樹脂組成物であれば、高温であっても溶けることなく導電性接着剤の強度も保たれたままなので、導電性軸体ガイド内側に導電性接着剤が付着したり、剥がれたりすることを抑えることが可能である。
【0029】
前記熱硬化性樹脂組成物としては、公知の熱硬化性樹脂組成物を用いることができるが、硬化性、接着性の観点から少なくともフェノール系樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物であることが好ましい。
【0030】
前記フェノール系樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物としては、特に限定されないが、フェノールとホルムアルデヒドを主成分としたアルコール溶液型、水溶液型、ノボラック型等のフェノール系樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物を用いることができる。また、市販の接着剤を用いることもできる。
【0031】
前記熱硬化性樹脂組成物中のフェノール系樹脂の含有量は特に限定されないが、96質量%以上、99質量%以下が好ましい。
【0032】
前記導電性接着剤層は、前記導電性フィラー、前記バインダ用樹脂以外にも、受酸剤等を含んでもよい。
【0033】
前記導電性接着剤層の厚さは、5μm以上、10μm以下が好ましい。導電性接着剤層の厚さが5μm以上であると、十分なバリヤ効果が生じるため好ましい。また10μm以下の場合、押出し機クロスヘッドダイ中の導電性軸体ガイド内側に接着剤が付着する場合がないため好ましい。
【0034】
前記導電性軸体への導電性接着剤の塗布方法は、特に制限されるものではない。例えば、両端部をチャックした導電性軸体を円周方向に回転させ、導電性接着剤を含浸させたシリコーンゴムスポンジ、アクリルゴムスポンジ又はウレタンゴムスポンジ等を導電性軸体に押し当てながら行う方法が挙げられる。また、導電性軸体の両端部分にも塗布できるのであればロールコーター等の機器を用いてもよい。また、導電性接着剤の濃度についても製造工程上及び画像形成装置に使用される部材として要求される接着力を十分有していれば所定の濃度に希釈して塗布してもよい。
【0035】
[導電性軸体]
前記導電性軸体としては、円柱状や円筒状の形態を有している、鉄、銅及びステンレス等の金属、カーボン分散樹脂、金属あるいは金属酸化物分散樹脂等の材料から製造されたものを使用することができる。また、これらの表面に防錆や耐傷性付与を目的として、ニッケルメッキ等のメッキ処理を施したものでもよい。
【0036】
[導電性ゴム弾性層]
前記導電性ゴム弾性層を形成するゴム組成物は、公知のゴム組成物を用いることができるが、低硬度かつ低抵抗の導電性ゴム弾性層が得られることから、エピクロロヒドリン系ゴムを用いることが好ましい。
【0037】
しかし、エピクロロヒドリン系ゴムのように塩素原子が含まれていると、高温多湿環境下で保管する場合、吸湿性が高くなるため導電性軸体部分にサビが発生してローラ形状が歪み、正常な画像が得られない場合がある。
【0038】
しかし、本発明における導電性接着剤層を用いて導電性軸体と接着を行う場合、塩素から導電性軸体を保護する機能を持たせることができ、高温多湿のような環境下でも接着不良や導電性軸体の腐食の発生を防ぐことが可能である。
【0039】
前記導電性ゴム弾性層の厚さは、1.0mm以上、3.0mm以下が好ましい。導電性ゴム弾性層の厚さが1.0mm以上であると、十分な弾性を有するため好ましい。また3.0mm以下の場合、材料コストが抑えられるため好ましい。
【0040】
前記導電性ゴム弾性層を形成するゴム組成物には、その他、必要に応じて導電性充填剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、補強剤、充填剤などを配合してもよい。必要に応じて配合する導電性充填剤としては、グラファイト、カーボンブラック、金属酸化物を挙げることができる。金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、などが挙げられる。
【0041】
前記導電性ゴム弾性層は1層に限らず、必要に応じて性能、厚さの異なる複数の導電性ゴム弾性層からなるものでもよい。
【0042】
[導電性ローラの製造方法]
本発明における導電性ローラは、その製造方法は特に限定されないが、押出し機を用いて未加硫ゴム組成物を押出すと同時に、前記導電性接着剤層を有する導電性軸体を押出し機のクロスヘッドダイを通過させて、前記導電性接着剤層を有する導電性軸体の外周上に未加硫ゴム組成物を被覆した後、加硫工程を経て製造するとより効果的である。
【0043】
前記導電性接着剤層は導電性に優れており、またバインダ用樹脂の割合も多く接着性にも優れているため、導電性軸体に塗布する導電性接着剤層の厚みを薄くしても十分に導電性及び接着力を得ることが可能である。前記導電性接着剤層に含有される前記導電性フィラーの割合が8.15体積%より大きい場合、十分な接着力を得るためには導電性軸体に塗布する導電性接着剤層をある程度厚くする必要がある。この場合、前記導電性接着剤層を有する導電性軸体を押出し機のクロスヘッドダイを通過させて、前記導電性接着剤層を有する導電性軸体の外周上に未加硫ゴム材料を被覆する工程において、クロスヘッドダイ中の導電性軸体ガイド内側に導電性接着剤が付着し、導電性軸体がガイド内に詰まる場合がある。
【0044】
これを防ぐために導電性軸体ガイドの内径を大きくすると、押出し後の導電性ローラの外径精度が低くなり、所定の形状を得るために大きい外径で押出しを行わなければならない。この場合、その後の研磨工程でタクトが長くなり、また材料コストが上がることがある。
【0045】
これに対して、前記導電性接着剤層に含有される前記導電性フィラーの割合が、0.50体積%以上、8.15体積%以下であれば、導電性に優れており、またバインダ用樹脂の割合も多いため接着性にも優れている。このため、導電性軸体に塗布する導電性接着剤層の厚さを薄くしても十分に導電性及び接着力を得ることが可能であり、クロスヘッドダイ中の導電性軸体ガイド内径と導電性軸体外径を高精度にでき、押出し後の導電性ローラの外径も高精度にすることが可能である。
【0046】
前記クロスヘッドダイを具備する押出し機は、特に限定されないが、一例として図1に示すクロスヘッドダイを具備する押出し機を用いることができる。
【0047】
図1に示すクロスヘッドダイを具備する押出し機は、クロスヘッドダイ10と押出し機2からなる。クロスヘッドダイ10は外側ダイ11と内側ダイ12で構成される環状流路13を備えている。
【0048】
以下に、本発明の導電性ローラの製造方法の一例として、図1のクロスヘッドダイを具備する押出し機を用いた導電性ローラの製造方法について具体的に説明するが、本発明は特にこれに限定されるものではない。
【0049】
図1において、押出し機2の投入口5に投入されたゴム組成物3は、シリンダ6内にてシリンダ6とスクリュー7によりせん断力を受けて、可塑化及び混練されつつ、排出口8へ搬送される。続いてブレーカプレート9を通過して、クロスヘッドダイ10のゴム組成物導入口14へ搬送される。ゴム組成物3は、内側ダイ12に当たって二手に分かれ、内側ダイ12を回り込んで内側ダイ12の押出し機側と反対部分で再び合流する。続いてゴム組成物3は、環状流路13を経由してダイリップ15方向に流れる。導電性軸体1は、クロスヘッドダイ10内の導電性軸体ガイド16により所定の速度でダイリップ15方向に押し出され、ゴム組成物3が導電性軸体1上に被覆され、導電性ローラ4となる。
【0050】
その後、得られた導電性ローラを熱風炉などで加硫する加硫工程を経て所望の導電性ローラを得ることができる。
【0051】
[表面層]
また、本発明の導電性ローラは、導電性ゴム弾性層の外周に、表面特性を付与するために表面層を有してもよい。表面層の材料としては、特に制限はないが、導電特性と耐摩耗性に有利なウレタン結合を含有する表層材料や、耐汚染性に有利なアクリル骨格を有する樹脂等が挙げられる。
【0052】
本発明における表面層の形成方法としては特に制限はないが、導電性ゴム弾性層の上から、表面層を構成する樹脂組成物をスプレー塗布、ディップ塗布、ロールコート等の方法を用いて所定の厚みに塗布する。その後、所定の温度で乾燥、硬化させることにより、該導電性弾性層上に表面層を形成することができる。
【0053】
前記表面層の膜厚は5μm以上、10μm以下が好ましい。表面層の厚さが5μm以上であると、前記表面層の十分な機能性が生じるため好ましい。また10μm以下の場合、均一な表面層を形成し易いため好ましい。
【0054】
また、前記導電性ローラの表面に凹凸を形成させてもよい。例えば、凹凸を形成させる方法として、樹脂粒子や炭素粒子、珪素酸粒子、金属酸化物粒子等を表面層に含有させる方法や、導電性ローラの表面を機械的研磨等によって処理する方法がある。また、表面層には、画像の向上のために各種粒子や粉体等を単独、又は2種以上併用してもよい。
【0055】
[プロセスカートリッジ]
本発明のプロセスカートリッジは、電子写真感光体、帯電ローラ、現像手段及びクリーニング手段の一方又は両方の手段を一体に支持し、また、電子写真装置本体に着脱自在であり、本発明の導電性ローラを具備する。本発明の導電性ローラを帯電ローラとして具備するプロセスカートリッジの実施形態の一例を図2に示す。本発明のプロセスカートリッジは、前述したように、本発明の導電性ローラを具備することを特徴とするものであり、電子写真感光体、露光手段、現像手段、転写手段及びクリーニング手段等は、特に限定されるものではない。
【0056】
図2に示した実施形態のプロセスカートリッジにおいては、電子写真感光体19は、矢印方向に所定の周速度で回転駆動する。電子写真感光体19は回転過程において、一次帯電手段としての帯電ローラ17により、その周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受ける。次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの像露光手段(不図示)からの画像露光20を受ける。こうして電子写真感光体19の周面に静電潜像が順次形成される。
【0057】
形成された静電潜像は次に現像手段21によりトナー現像され、現像されたトナー像は電子写真感光体19と転写手段22との間に電子写真感光体19の回転と同期取りされて、不図示の給紙部から給紙された転写材23に、転写手段22によって順次転写される。
【0058】
像転写を受けた転写材23は、電子写真感光体19面から分離されて像定着手段24へ導入されて像定着を受け、複写物(コピー)として装置外へ排出される。
【0059】
像転写後の電子写真感光体19の表面は、クリーニング手段25によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、繰り返し像形成に使用される。
【0060】
前記例示では、帯電ローラ19として使用した例を示したが、本発明のローラは現像手段21内に設けた現像ローラ、転写手段22内に設けた転写ローラ、現像手段21内に現像ローラに当接して設けられた現像剤規制ローラ等にも使用できる。
【0061】
[電子写真装置]
本発明の電子写真装置は、本発明の導電性ローラを帯電ローラ、転写ローラ、又は現像ローラとして有するものであれば、特に制限されるものではなく、前記プロセスカートリッジを用いるものでもよい。
【実施例】
【0062】
以下、本発明について実施例及び比較例を挙げて、より具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0063】
(実施例1)
ケッチェンブラック(商品名:「ケッチェンブラックEC−600JD」、ライオン(株)製)10質量部をメチルイソブチルケトン90質量部中に予備分散を行った分散液(A)を調製した。前記分散液(A)2質量部と、導電性粒子が添加されていないバインダ用樹脂としてフェノール系樹脂を含む加硫接着剤(商品名:「メタロックN−23」、(株)東洋化学研究所製、不揮発分20%)100質量部を混合した。これにより、接着剤塗布乾燥後のケッチェンブラックの割合が0.5体積%の導電性接着剤を作製した。
【0064】
前記導電性接着剤を、予め80℃に予熱した外径φ6mmのSUM(硫黄複合快削鋼鋼材)材にKNメッキ(膜厚3〜5μm)を施した導電性軸体にロールコーターを用い、膜厚が5〜10μmになるように塗布し、その後180℃で5分間の焼付けを行った。
【0065】
次に、以下に示す化合物を混錬りし、未加硫ゴム組成物を作成した。
【0066】
エピクロロヒドリンゴム(商品名:「エピオン301」、ダイソー(株)製) 100質量部
酸化亜鉛(商品名:「亜鉛華2種」、ハクスイテック(株)製) 5質量部
ステアリン酸(商品名:「ステアリン酸S」、花王(株)製) 1質量部
炭酸カルシウム(商品名:「シルバーW」、白石工業(株)製) 90質量部
FEF級カーボンブラック(商品名:「旭#60」、旭カーボン(株)製) 5質量部
イオン導電材(商品名:「LV−70」、旭電化工業(株)製) 2質量部
ポリエステル可塑剤(商品名:「PN−350」、アデカ・アーガス(株)製) 5質量部
ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)(商品名:「ノクセラーDM」、大内振興化学工業(株)製) 1質量部
テトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)(商品名:「ノクセラーTS」、大内振興化学工業(株)製) 1質量部
イオウ(商品名:「サルファックスPMC」、鶴見化学工業(株)製) 0.8質量部。
【0067】
次に、未加硫ゴム組成物を、φ70mmクロスヘッドダイ付き押出し機を用いてあらかじめ前記導電性接着剤を塗布した導電性軸体とともに外径が略φ13mmになるように押出し、導電性軸体外周上に未加硫ゴム組成物を被覆した。このときゴムの押出し速度はスクリュー回転数が14rpm、導電性軸体送り速度を2.5m/分の一定速度で供給し続けた。またクロスヘッドダイ内の導電性軸体ガイドの内径はφ6.1mmのものを使用した。この成形体を170℃で1時間、電気炉で加硫し、研磨砥石「GC80」(商品名、ツガミ(株)製)を取り付けた研磨機にセットし、研削条件として回転速度2000rpm、送り速度0.3m/分で外径がφ12mmになるように研削し導電性ローラを作製した。
【0068】
(実施例2)
前記分散液(A)10質量部と加硫接着剤(商品名:「メタロックN−23」、(株)東洋化学研究所製、不揮発分20%)100質量部とを混合した、導電性接着剤塗布乾燥後のケッチェンブラックの含有量が2.70体積%の導電性接着剤を使用した。それ以外は実施例1と同様に成形を行い、導電性ローラを作製した。
【0069】
(実施例3)
前記分散液(A)30質量部と加硫接着剤(商品名:「メタロックN−23」、(株)東洋化学研究所製、不揮発分20%)100質量部とを混合した、導電性接着剤塗布乾燥後のケッチェンブラックの含有量が8.15体積%の導電性接着剤を使用した。それ以外は実施例1と同様に成形を行い、導電性ローラを作製した。
【0070】
(実施例4)
ファーネスブラック(商品名:「旭#70」、旭カーボン(株)製)10質量部をメチルイソブチルケトン90質量部中に予備分散を行った分散液(B)を調製した。前記分散液(B)10質量部と加硫接着剤(商品名:「メタロックN−23」、(株)東洋化学研究所製、不揮発分20%)100質量部とを混合した、導電性接着剤塗布乾燥後のファーネスブラックの含有量が2.70体積%の導電性接着剤を調製し、使用した。それ以外は実施例1と同様に成形を行い、導電性ローラを作製した。
【0071】
(比較例1)
前記分散液(A)1.0質量部と加硫接着剤(商品名:「メタロックN−23」、(株)東洋化学研究所製、不揮発分20%)100質量部とを混合した、導電性接着剤塗布乾燥後のケッチェンブラックの含有量が0.27体積%の導電性接着剤を使用した。それ以外は実施例1と同様に成形を行い、導電性ローラを作製した。
【0072】
(比較例2)
前記分散液(A)40質量部と加硫接着剤(商品名:「メタロックN−23」、(株)東洋化学研究所製、不揮発分20%)100質量部とを混合した、導電性接着剤塗布乾燥後のケッチェンブラックの含有量が10.81体積%の導電性接着剤を使用した。それ以外は実施例1と同様に成形を行い、導電性ローラを作製した。
【0073】
(比較例3)
前記分散液(A)40質量部と加硫接着剤(商品名:「メタロックN−23」、(株)東洋化学研究所製、不揮発分20%)100質量部とを混合した、導電性接着剤塗布乾燥後のケッチェンブラックの含有量が10.81体積%の導電性接着剤を調製した。この導電性接着剤を予め80℃に予熱した外径φ6mmのSUM(硫黄複合快削鋼鋼材)材にKNメッキを施した導電性軸体に、ロールコーターを用い、膜厚が20〜25μmになるように導電性接着剤を塗布した。それ以外は実施例1と同様に成形を行い、導電性ローラを作製した。
【0074】
[評価]
<ローラ電流値の測定>
実施例及び比較例で得られた各50本の導電性ローラを、毎分30回転でSUSドラムと接触させながら印加電圧200Vで導電性ローラの電流測定を行った。導電性ローラ周方向の最大電流値と最小電流値より、[電流値周ムラ]=(最大電流値)/(最小電流値)を算出した。
【0075】
また、測定を行った導電性ローラ50本のうち、1本の平均電流値が最も大きい導電性ローラの平均電流値を電流値maxとし、平均電流値が最も小さい導電性ローラの平均電流値を電流値minとした。また導電性ローラ1本の平均電流値の、50本の平均値を電流値aveとした。
【0076】
<長期保管剥がれ評価>
導電性ローラ50本を高温高湿度(45℃、95%)の環境で1ヶ月間放置し、その後導電性ローラの導電性ゴム弾性層を剥がし、接着度合いを確認した。導電性ゴム弾性層が容易に剥がれる導電性ローラの本数で長期保管後の剥がれ易さを評価した。
【0077】
[画像評価]
実施例及び比較例で得られた導電性ローラに、以下に示すような表層面を塗布した。
【0078】
アクリルポリオール溶液(商品名:「PLACCEL DC2016」、ダイセル化学社製、有効成分70質量%、希釈溶剤としてキシレン30質量%を含有) 100質量部
イソシアネートA(IPDI)(商品名:「VESTANAT B1370」、デグサ社製、有効成分60質量%、希釈溶剤としてn−酢酸ブチルを15質量%、キシレン25質量%を含有) 40質量部
イソシアネートB(HDI)(商品名:「DURANATE TPA−B80E」、旭化成ケミカルズ社製、有効成分80質量%、希釈剤として酢酸エチル20質量%を含有) 30質量部
カーボンブラック(商品名:「CS−Bk100Y」、戸田工業社製) 30質量部
表面処理酸化チタン(商品名:「SMT−150IB」、テイカ社製) 25質量部
PMMA樹脂粒子(商品名:「MAX−12」、積水化成品工業社製) 50質量部
変性ジメチルシリコーンオイル(商品名:「SH28PA」、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製) 0.08質量部
メチルイソブチルケトン 400質量部。
【0079】
前記化合物を、ミキサーを用いて撹拌し、混合溶液を作成した。ついで、その混合溶液を循環式のビーズミル分散機を用いて分散処理(処理速度500ml/min)を行い、浸漬塗布用塗料を作成した。なお、この塗料の粘度は8.0mPa・sであった。その後、前記塗料を実施例及び比較例で得られた導電性ローラの外周上に膜厚3〜10μmになるよう塗布した。
【0080】
以上のようにして得られた表面層を被覆した導電性ローラを帯電ローラとして電子写真装置(商品名:「HP Color LaserJet 3000」、ヒューレットパッカード社製)に装着した。温度23℃、湿度55%雰囲気下において、画像出しを行い、得られた画像を目視にて観察して評価を行った。画出しはベタ白で初期から10枚行い、10枚の画像評価を行った。画像評価は以下のように行った。
【0081】
○:画像濃度ムラが確認されなかった
△:軽微な画像濃度ムラが確認された
×:画像濃度ムラが発生した。
【0082】
【表1】

【0083】
実施例1から4の結果から、本発明の導電性ローラでは、導電性ローラの周方向の電流値のばらつき及び複数の導電性ローラ間の電流値のばらつきを抑えることが可能であり、良好な画像を再現よく得ることができる。また、長期保管による導電性ゴム弾性層と導電性軸体との剥離も抑制することができる。
【0084】
一方、比較例1では導電性接着剤層に含有されるケッチェンブラックの割合が少ないため、電流値max−min及び電流値周ムラが実施例1から4と比較して若干大きく、画像評価で軽微な画像濃度ムラが見られた。
【0085】
また、比較例2では電流値max−min及び電流値周ムラは小さいが、導電性接着剤層に含有されるバインダ用樹脂の割合が少ないため十分な接着力が得られず、画像評価で画像濃度ムラが発生した。さらに、長期保管後では21本の導電性ローラで導電性ゴム弾性層と導電性軸体との剥離が確認された。
【0086】
また、比較例3は、接着剤塗布の膜厚が厚いため、押出し機クロスヘッドダイ中の導電性軸体ガイド内側に接着剤が付着し、導電性軸体が導電性軸体ガイド内に詰まったため、導電性ローラ成形を中止した。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】クロスヘッドダイを具備する押出し機の一例の断面模式図である。
【図2】本発明のプロセスカートリッジを装着した電子写真装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
【0088】
1 導電性軸体
2 押出し機
3 ゴム組成物
4 導電性ローラ
5 投入口
6 シリンダ
7 スクリュー
8 排出口
9 ブレーカプレート
10 クロスヘッドダイ
11 外側ダイ
12 内側ダイ
13 環状流路
14 ゴム組成物導入口
15 ダイリップ
16 導電性軸体ガイド
17 帯電ローラ
18 電源
19 電子写真感光体
20 画像露光
21 現像手段
22 転写手段
23 転写材
24 像定着手段
25 クリーニング手段
26 レール
27 プロセスカートリッジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性軸体の外周上に導電性接着剤層を有し、
前記導電性接着剤層の外周上に少なくとも1層以上のゴム組成物からなる導電性ゴム弾性層を有する導電性ローラにおいて、
前記導電性接着剤層が、少なくとも導電性フィラー及びバインダ用樹脂を含み、
前記導電性接着剤層は、前記導電性フィラーを、0.50体積%以上、8.15体積%以下含有することを特徴とする導電性ローラ。
【請求項2】
前記導電性フィラーが、カーボンブラックであることを特徴とする請求項1に記載の導電性ローラ。
【請求項3】
前記バインダ用樹脂が、少なくともフェノール系樹脂を含む熱硬化性樹脂組成物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の導電性ローラ。
【請求項4】
前記導電性ゴム弾性層が、エピクロロヒドリン系ゴムを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の導電性ローラ。
【請求項5】
クロスヘッドダイを具備する押出し機を用いて未加硫ゴム組成物を押出すと同時に、前記導電性接着剤層を有する導電性軸体をクロスヘッドダイを通過させて、前記導電性接着剤層を有する導電性軸体の外周上に前記未加硫ゴム組成物を被覆した後、加硫工程を行うことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の導電性ローラの製造方法。
【請求項6】
電子写真感光体、帯電ローラ、現像手段及びクリーニング手段の一方又は両方の手段を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、
前記帯電ローラとして請求項1から4のいずれか1項に記載の導電性ローラを用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項7】
電子写真感光体、帯電ローラ、露光手段、現像手段及び転写手段を有する電子写真装置において、
前記電子写真装置に用いられるプロセスカートリッジが請求項6に記載のプロセスカートリッジであることを特徴とする電子写真装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−210699(P2009−210699A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−51935(P2008−51935)
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【出願人】(393002634)キヤノン化成株式会社 (640)
【Fターム(参考)】