説明

導電性調合物

本発明は、発光性材料および/または電荷輸送性材料ならびに導電性添加剤を含む新規の調合物、有機電界発光素子(OLED)デバイスの製造のための導電性インクとしてのその使用、前記新規の調合物を使用してOLEDデバイスを製造する方法、ならびにそのような方法および調合物から製造されるOLEDデバイスに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光材料および/または電荷輸送材料と、導電性添加剤とを含む新規の調合物、有機電界発光素子(OLED)デバイスの製造のための導電性インクとしてのその使用、前記新規の調合物を使用したOLEDデバイスの製造方法、ならびにそのような方法および調合物から製造されたOLEDデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
OLEDデバイスを製造する場合、インクジェット印刷、ロールツーロール(roll to roll)印刷、スロットダイコーティング、フレキソ印刷またはグラビア印刷のような通常の印刷技術が、活性層を塗布するために使用される。グラビア印刷のような密着印画技術は、高速で動作する。しかしながら、発光材料および/または電荷輸送材料を含むインクまたは液体を基板に高速塗布することは、液体が導電性を有さない場合、静電荷の生成を導き得る。これは、アーク放電による静電放電を導き、溶媒が可燃性の場合、発火または爆発を生じ得る。この危険は、金属片および静電中和棒の使用等の溶液の設計により低減することができる。しかしながら、非導電性の可燃性液体をコーティングヘッドまたは印刷ヘッドに高速で吸い上げることによっても、静電放電は生じ得る。
【0003】
導電性溶媒を使用することによっても、静電荷の生成を低減または回避することができる。静電荷は、その後、プリンターの導電性の表面と接触することを介して、地球に対して無害に放散される。結果として、静電荷は蓄積されず、アーク放電も生じない。しかしながら、これは、発光材料および/または電荷輸送材料を含む液体に対する溶媒の選択可能性に、深刻な制限をかける。例えば、印刷されたOLEDのための発光材料および/または電荷輸送材料を含む液体に対する共役ポリマーは溶解性が制限されるため、有機溶媒の使用および特に芳香族または複素環式芳香族化合物の溶媒(例えばo-キシレン)の使用を必要とする。しかしながら、これらの溶媒は、実質的に非導電性であり、そのため、静電荷による上述した問題を伴う。
【0004】
驚くべきことに、半導体液体に導電性を高める添加剤を含ませることにより、静電荷の生成を回避することが可能であることが見出された。得られる液体の導電性は、10-5〜10-9 ジーメンス/メートル (S/m)のオーダーであるべきである。添加剤の濃度は、できるだけ低くするべきである。添加剤は、デバイスの性能および寿命に負の影響を及ぼすべきではない。
【0005】
発光材料および/または電荷輸送材料に導電性の添加剤を添加することは、半導体の導電性を増大させるための1つの方法として先行技術に記載されている。しかしながら、標準的な発光材料および/または電荷輸送材料を含む液体(例えば、芳香族炭化水素溶媒中の共役ポリマー)を使用する場合、ポリマーを持続的にドープすることなく(例えば、ヨウ素または他の酸化物と共に)、必要な導電性を達成することはできない。しかしながら、これはOLEDデバイスの性能の悪化を導くため、本発明の使用において、持続的なドープは望ましくない。
【0006】
例えば、US 2006/0175582は、エレクトロルミネッセンス素子における正孔注入層(HIL)または正孔輸送層(HTL)のための組成物を開示している。この組成物には、例えば、共役ポリマー(例えば、ポリ(3−置換チオフェン))、溶媒およびオキシダントが含まれる。オキシダントは、ポリマーを持続的にドープし、その導電性を増大させるために使用される。従って、US 2006/0175582では、オキシダントを好ましくは高濃度で使用すること、および高度に酸化する添加剤および/または加工後もポリマー中に残存する添加剤から選択されるオキシダントを使用することを提唱している。しかしながら、これはまさに、本発明において使用される材料および方法により回避されるべき影響である。
【0007】
EP 0 822 236 A1は、フィルム形成ポリマーマトリックス、該マトリックス中に分散される本質的に導電性を有するポリマー、および組成物の導電性を制御する材料を含む組成物を開示しており、組成物の導電性を制御する材料は、アミン、アンモニア、有機ヒドロキシ化合物、エポキシド、エトキシル化およびプロポキシル化化合物、アクリレート、メタクリレート、pHが約7以上の界面活性剤およびこれらの混合物からなる群より選択される。これらの材料は、積層されたフィルムまたは導電性ポリマーのコーティングの導電性を増大させるために使用される。また、これは、本発明において使用される材料および方法において回避されるべきことである。
【0008】
それ故、OLEDデバイスの作製に適した発光性材料および/または電荷輸送性材料を含む液体を有することが望ましく、それは、使用可能な溶媒のより広範な選択を可能とし、上述したような静電荷の問題を導かず、発光性材料および/または電荷輸送性材料の持続的なドープを導かず、あるいはデバイスの性能および寿命に悪影響を及ぼさない。本発明の1つの目的は、そのような改善された液体を提供することにある。もう1つの目的は、そのような液体および方法から得られる改善されたOLEDデバイスを提供することにある。さらなる目的は、以下の記述から当業者に自明である。
【0009】
驚くべきことに、本発明の方法、材料およびデバイスを提供することにより、特に非導電性溶媒をベースとした低い導電性のインクを使用してOLEDを作製するための方法を提供することにより、これらの目的を達成することができ、上述した問題を解決することができることが見出された。特に、低い導電性を有するインクを提供できることが見出され、その導電性は、OLEDデバイスに発光性材料および/または電荷輸送性材料を積層するために使用される印刷方法において静電荷の生成を回避するのに十分高いが、OLEDデバイスの性能に対する有意な負の影響を回避するのに十分低い。これは、少なくとも1つの発光性材料および/または電荷輸送性材料ならびに少なくとも1つの非導電性有機溶媒(好ましくは芳香族の溶媒)を含み、さらに、少量の1つ以上の導電性増強剤、すなわち調合物の導電性を増大させる添加剤(以下、簡潔に「導電性添加剤」とも称する)を含むインクを提供することにより達成される。使用される導電性添加剤は、デバイス上の発光性材料および/または電荷輸送性材料を含む層の積層後に溶媒と共に蒸発するように揮発性であり、OLEDデバイスに残存しない。あるいは、使用される導電性添加剤は、発光性材料および/または電荷輸送性材料上で酸化効果を有さない。結果として、発光性材料および/または電荷輸送性材料に過剰な導電性を与え、それにより望ましいOLEDデバイス性能に負の影響を与え得る、発光性材料および/または電荷輸送性材料の持続的な電気的ドープが回避される。
【発明の概要】
【0010】
本発明は、1つ以上の有機発光材料および/または電荷輸送性材料、1つ以上の有機溶媒、および調合物の導電性を増大させる1つ以上の添加剤(導電性添加剤)を含む調合物に関し、前記導電性添加剤は、揮発性であり、および/または発光性材料および/または電荷輸送性材料と化学反応を生じない。
【0011】
本発明はさらに、OLEDデバイス、特に剛体およびフレキシブルなOLEDデバイスの作製のための、コーティングまたは印刷用のインクとしての上述しおよび後述する調合物の使用に関する。
【0012】
本発明はさらに、有機発光ダイオード(OLED)の製造方法であって、以下のステップを含む方法に関する:
a)上述したおよび後述する調合物を基板上に積層し、好ましくはフィルムまたは層を形成することと、
b)溶媒および揮発性であるか、または有機発光材料および/または電荷輸送性材料と化学反応し得ないいずれかの導電性添加剤を、例えば蒸発により除去すること。
【0013】
本発明はさらに、上述したおよび後述する調合物から、および/または方法により製造されたOLEDデバイスに関する。
【0014】
OLEDデバイスは、例えば、照明、医療用照明(シグナル伝達デバイス、信号(signage)デバイス、およびディスプレイ)のために使用され得る。ディスプレイは、パッシブマトリックス駆動、アクティブマトリックス駆動のトータルマトリックスアドレッシングを使用して製造され得る。透明OLEDは、光学的に透明な電極を使用することにより製造され得る。フレキシブルOLEDは、フレキシブル基板の使用により製造可能である。
【発明の詳細な説明】
【0015】
1つ以上の有機発光材料および/または電荷輸送性材料を構成する有機発光材料および/または電荷輸送性材料の持続的なドープを避けるために、導電性添加剤は、揮発性であり、および/または有機発光性材料および/または電荷輸送性材料と化学反応し得ない化合物からなる群より選択される。特に、それらは、有機発光性材料および/または電荷輸送性材料に対して、(例えば酸化反応または有機発光性材料および電荷輸送性材料と他の化学反応を生じることにより)持続的なドープの影響を及ぼさない化合物から選択されるか、揮発性の化合物から選択されるか、またはその両方から選択される。それ故、調合物は、好ましくは、例えば、イオン性生成物を形成することにより有機発光性材料および電荷輸送性材料と反応する酸化剤またはプロトン酸もしくはルイス酸のような添加剤を含むべきではない。また、調合物は、好ましくは、揮発性でなく、加工後に固体の有機発光性材料および/または電荷輸送性材料から除去することができない添加剤を含むべきではない。カルボン酸のように有機発光性材料および/または電荷輸送性材料を電気的にドープし得る添加剤が使用される場合、それらは、好ましくは、その積層後に発光性材料および/または電荷輸送性材料を含む有機フィルムから除去され得るように、揮発性化合物から選択されるべきである。
【0016】
例えば、酸化剤、ルイス酸、プロトン性無機酸または不揮発性のプロトン性カルボン酸のような導電性添加剤を調合物に添加することも許容される。しかしながら、これらの添加剤の調合物中の合計濃度は、5重量%未満、好ましくは2.5重量%未満、より好ましくは0.5重量%未満、最も好ましくは0.1重量%未満とするべきである。しかしながら、好ましくは、調合物は、この群から選択されるドーパントを含まない。
【0017】
それ故、好ましくは、導電性添加剤は、有機発光性材料および/または電荷輸送性材料を持続的にドープせず、および/または加工後にそれらが有機発光性材料および/または電荷輸送性材料から除去され(ここで、加工とは、例えば有機発光性材料および/または電荷輸送性材料を基板上に積層すること、またはそれらの層またはフィルムを形成することを意味する)、および/またはそれらが、例えば持続的なドープにより引き起こされる有意な影響をOLED性能に与えないように十分低い濃度で存在するように選択される。さらに、好ましくは、導電性添加剤は、有機発光性材料および/または電荷輸送性材料またはそれを含むフィルムもしくは層に化学結合しない。
【0018】
好ましい導電性添加剤は、有機発光性材料および/または電荷輸送性材料を酸化せず、またはこれらの材料と化学反応しない化合物からなる群より選択される。上記および下記で使用される「酸化」および「化学反応」という用語は、調合物およびOLEDデバイスの製造、保管、輸送および/または使用のために使用される条件下において、導電性添加剤と有機発光性材料および/または電荷輸送性材料の起こり得る酸化または他の化学反応を意味する。
【0019】
さらに好ましい導電性添加剤は、揮発性の化合物からなる群より選択される。上記および下記で使用される「揮発性」という用語は、添加剤が、有機発光性材料および/または電荷輸送性材料またはOLEDデバイスに有意なダメージを与えない条件下で(温度および/または減圧)、有機発光性材料および/または電荷輸送性材料がOLEDデバイスの基板上に積層された後、蒸発により有機発光性材料および/または電荷輸送性材料から除去され得ることを意味する。好ましくは、これは、用いられる圧力(非常に好ましくは、大気圧(1013hPa))における添加剤の沸点または昇華温度が、300℃未満、より好ましくは135℃以下、最も好ましくは120℃以下であることを意味する。蒸発は、例えば熱および/または減圧を適用することにより促進されてもよい。
【0020】
有機発光性材料および/または電荷輸送性材料を酸化しない、またはこれらと化学反応しない適切且つ好ましい導電性添加剤は、例えば永続的な第四級アンモニウム塩、ホスホニウム塩、イミダゾリウム塩および他のヘテロ環塩のような可溶性の有機塩、すなわち「非酸化性有機塩」からなる群より選択され、ここでのアニオンは、例えば、ハロゲン化物、スルフェート、アセテート、ホルメート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、メタンスルホネート、トリフレート(トリフルオロメタン−スルホネート)、ビス(トリフルオロメチル−スルホニル)イミドその他からなる群より選択され、カチオンは、例えば、テトラアルキルアンモニウム、テトラアリールアンモニウムまたは混合性のテトラアルキル−アリールアンモニウムイオンからなる群より選択され、ここでのアルキルまたはアリール基は、相互に同じまたは異なってよく、さらに、ヘテロ環アンモニウム塩(例えば、イオン性液体)、プロトン化アルキルもしくはアリールアンモニウム塩または他の窒素ベースの塩(例えば、ジラウリルアンモニウム塩)であってもよい。さらに好ましい導電性添加剤は、アルカリ金属ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド塩のようなアルカリ金属塩、または無機塩からなる群より選択される。
【0021】
非常に好ましい有機塩は、例えば、テトラ-n-ブチルアンモニウムクロリド、テトラオクチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリデシルアンモニウムベンゼンスルフェート、ジフェニルジドデシルアンモニウムヘイサフルオロホスフェート、N-メチル-N-トリオクチル-アンモニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドまたはこれらの混合物である。
【0022】
さらに好ましくは、揮発性の有機塩である。適切且つ好ましい揮発性の有機塩は、例えば、アンモニウムアセテート、ホルメート、トリフレートまたはメタンスルホネート(例えば、トリメチルアンモニウムアセテート、トリエチルアンモニウムアセテート、ジヘキシルアンモニウムメタンスルホネート、オクチルアンモニウムホルメート、DBN (1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン)アセテートまたはこれらの混合物もしくは前駆体)である。このタイプの好ましい添加剤は、例えば、調合物においてトリブチルアンモニウムトリフルオロアセテートを生成するトリブチルアミンとトリフルオロ酢酸の混合物、またはトリ-(C1-C4)-アルキルアミン(好ましくは、沸点 ≦ 200℃、より好ましくは≦135℃)と揮発性の有機酸(好ましくは、沸点 ≦200℃、より好ましくは≦135℃、pKa値は酢酸のpKa値以上)の混合物である。
【0023】
さらに好ましい導電性添加剤は、アルコール、好ましくは揮発性アルコール、揮発性カルボン酸、および有機アミン、好ましくは揮発性有機アミン、非常に好ましくはアルキルアミンである。
【0024】
適切且つ好ましいアルコールまたは揮発性アルコールは、例えば、イソプロピルアルコール、イソブタノール(2−ブタノール)、ヘキサノール、メタノールまたはエタノールである。
【0025】
適切且つ好ましい揮発性カルボン酸は、例えば、135℃以下、より好ましくは120℃以下(大気圧において)の沸点を有するものであり、例えば、蟻酸、酢酸、ジ−またはトリフルオロ酢酸である。プロピオン酸もしくはより炭素数の多い酸、ジ−もしくはトリクロロ酢酸またはメタンスルホン酸のような他のカルボン酸も許容され、それらの濃度が有機発光性材料および/または電荷輸送性材料の著しいドープを回避するために十分に低く選択される場合に使用可能であり、その濃度は、0より高く5重量%未満であり、好ましくは2.5重量%未満であり、より好ましくは0.5重量%未満であり、最も好ましくは0.1重量%未満である。
【0026】
適切且つ好ましい有機アミンまたは揮発性有機アミンは、アルキルアミン、例えば1級または2級アルキルアミン(例えばn−ジブチルアミン、エタノールアミンまたはオクチルアミン)である。
【0027】
層の積層後に有機発光性材料および/または電荷輸送性材料から除去されない導電性添加剤(例えば、上述したような可溶性有機塩または不揮発性アルコールもしくはアミン)を使用する場合、これらの化合物のいくつかは、それらが有機発光性材料および/または電荷輸送性材料を含む層を酸化しないかまたはこの層と反応しない場合であっても、例えばデバイスを介して流れる電荷を捕捉することにより、持続的なドープの影響を有し得る。それ故、これらの添加剤の濃度は、デバイス性能が実質的に負の影響を受けないように十分に低く維持されるべきである。これらの添加剤のそれぞれについて、調合物中の最高許容濃度は、有機発光性材料および/または電荷輸送性材料を持続的にドープするその能力に依存して選択され得る。
【0028】
好ましくは、調合物は、1〜5つの導電性添加剤、より好ましくは1、2または3つの導電性添加剤、最も好ましくは1つの導電性添加剤を含む。
本発明の調合物の導電性は、好ましくは10-5〜10-9 S/m、より好ましくは10-6〜10-8 S/mである。
【0029】
溶媒は、好ましくは、トルエン、o-、m-またはp-キシレン、トリメチルベンゼン(例えば、1,2,3-, 1,2,4- および1,3,5-トリメチルベンゼン)、テトラリン、他のモノ-、ジ-、トリ-およびテトラアルキルベンゼン(例えば、ジエチルベンゼン、メチルクメン、テトラメチルベンゼン等)のような芳香族炭化水素、アニソール、アルキルアニソール(例えば、メチルアニソールの2, 3および4異性体、ジメチルアニソールの2,3-, 2,4-, 2,5-, 2,6-, 3,4-および3,5-異性体)、ナフタレン誘導体、アルキルナフタレン誘導体(例えば、1-および2-メチルナフタレン)、ジ-およびテトラヒドロナフタレン誘導体からなる群より選択される。また、好ましいのは、芳香族エステル(例えば、アルキルベンゾエート)、芳香族ケトン(例えば、アセトフェノン、プロピオフェノン)、アルキルケトン(例えば、シクロヘキサノン)、ヘテロ芳香族溶媒(例えば、チオフェン、モノ-、ジ-およびトリアルキルチオフェン、2-アルキルチアゾール、ベンズチアゾール等、ピリジン)、ハロゲンアリールおよびアニリン誘導体である。
【0030】
最も好ましいのは、3-フルオロ-トリフルオロメチルベンゼン、トリフルオロメチル-ベンゼン、ジオキサン、トリフルオロメトキシベンゼン、4-フルオロ-ベンゼントリフルオリド、3-フルオロピリジン、トルエン、2-フルオロトルエン、2-フルオロ-ベンゼントリフルオリド、3-フルオロトルエン、ピリジン、4-フルオロトルエン、2,5-ジフルオロトルエン、1-クロロ-2,4-ジフルオロベンゼン、2-フルオロピリジン、3-クロロフルオロベンゼン、1-クロロ-2,5-ジフルオロベンゼン、4-クロロフルオロベンゼン、クロロベンゼン、2-クロロフルオロベンゼン、p-キシレン、m-キシレン、o-キシレン、2,6-ルチジン、2-フルオロ-m-キシレン、3-フルオロ-o-キシレン、2-クロロベンゼントリフルオリド、ジメチルホルムアミド、2-クロロ-6-フルオロトルエン、2-フルオロアニソール、アニソール、2,3-ジメチルピラジン、ブロモベンゼン、4-フルオロアニソール、3-フルオロアニソール、3-トリフルオロメチルアニソール、2-メチルアニソール、フェネトール、ベンゼンジオキソール、4-メチルアニソール、3-メチルアニソール、4-フルオロ-3-メチルアニソール、1,2-ジクロロベンゼン、2-フルオロベンゼンニトリル、4-フルオロベラトロール、2,6-ジメチルアニソール、アニリン、3-フルオロベンゼンニトリル、2,5-ジメチルアニソール、3,4-ジメチルアニソール、2,4-ジメチルアニソール、ベンゼンニトリル、3,5-ジメチルアニソール、N,N-ジメチルアニリン、1-フルオロ-3,5-ジメトキシベンゼン、フェニルアセテート、N-メチルアニリン、メチルベンゾエート、N-メチルピロリドン、モルフォリン、 1,2-ジヒドロナフタレン、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン、3,4-ジメチルアニソール、o-トルニトリル、ベラトロール、エチルベンゾエート、N,N-ジエチルアニリン、プロピルベンゾエート、1-メチルナフタレン、ブチルベンゾエート、2-メチルビフェニル、2-フェニルピリジンまたは2,2'-ビトリルである。
【0031】
揮発性の添加剤を使用する場合、溶媒は、添加剤と共に有機発光性材料および/または電荷輸送性材料を含むコーティングまたは印刷された層から、好ましくは同じ加工ステップで蒸発させられるように選択するべきである。溶媒および揮発性添加剤を除去するために使用される加工温度は、有機発光性材料および/または電荷輸送性材料を含む層がダメージを受けないように選択されるべきである。好ましくは、積層加工温度は、室温(RT)〜135℃、より好ましくはRT〜80℃である。
【0032】
有機発光性材料および電荷輸送性材料は、当業者に既知の標準的な材料および文献に記載の材料から選択され得る。これには、低分子量材料(いわゆる「小分子」)および/または高分子材料が含まれる。本明細書による有機発光性材料は、400〜700nmの範囲のλmaxを有する光を発する材料を意味する。
【0033】
本発明による調合物は、0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜15重量%、より好ましくは0.2〜10重量%、最も好ましくは0.25〜5重量%の有機発光性材料および/または電荷輸送性材料または対応する混合物を含む。パーセント値は、溶媒または溶媒混合物を100%とした場合の相対値である。
【0034】
ここで使用される発光性材料または電荷輸送性材料(以下、合わせて有機半導体とも称する)は、純粋な成分または2つ以上の成分の混合物であり、その少なくとも1つは半導体の特性を有する必要がある。それ故、例えば、不活性な低分子量化合物は、半導体ポリマーと共に使用することができる。同様に、不活性なマトリックスまたはバインダーとして役立つ非導電性ポリマーは、1つ以上の低分子量化合物または半導体の特性を有するさらなるポリマーと共に使用することができる。本明細書の目的のために、潜在的に混合される非導電性成分は、電気工学的に不活性な(inactive、inert、passive)化合物を意味する。
【0035】
好ましくは、任意にさらなる混合性物質を含む高分子有機半導体の溶液が提供される。高分子有機半導体の分子量Mは、好ましくは10,000 g/molより大きく、より好ましくは50,000〜2,000,000 g/molであり、最も好ましくは100,000〜1,000,000 g/molである。
【0036】
本発明の目的のために、高分子有機半導体とは、特に、(i)EP 0443861、WO 94/20589、WO 98/27136、EP 1025183、WO 99/24526、DE 19953806およびEP 0964045に開示されている、有機溶媒に可溶な置換ポリ−p−アリーレンビニレン (PAVs)、(ii)EP 0842208, WO 00/22027, WO 00/22026, DE 19846767, WO 00/46321, WO 99/54385 およびWO 00155927に開示されている、有機溶媒に可溶な置換ポリフルオレン(PFs)、 (iii) EP 0707020, WO 96/17036, WO 97/20877, WO 97/31048, WO 97/39045 およびWO 031020790に開示されている、有機溶媒に可溶な置換ポリスピロビフルオレン (PSFs)、 (iv) WO 92/18552, WO 95/07955, EP 0690086, EP 0699699およびWO 03/099901に開示されている、有機溶媒に可溶な置換ポリ-パラ-フェニレン (PPPs) または -ビフェニレン、(v) WO 05/014689に開示されている、有機溶媒に可溶な置換ポリジヒドロフェナントレン (PDHPs)、(vi) WO 04/041901およびWO 04/113412に開示されている、有機溶媒に可溶な置換ポリ-トランス-インデノフルオレンおよびポリ-シス-インデノフルオレン (PIFs)、 (vii) E 102004020298に開示されている、有機溶媒に可溶な置換ポリフェナントレン、 (viii) EP 1028136およびWO 95/05937に開示されている、有機溶媒に可溶な置換ポリチオフェン (PTs)、 (ix) T. Yamamoto et at., J. Am. Chem. Soc. 1994, 116, 4832に開示されている、有機溶媒に可溶なポリピリジン (PPys)、 (x) V. Gelling et at., Polym. Prepr. 2000, 41, 1770に開示されている、有機溶媒に可溶なポリピロール、(xi) 例えばWO 02/077060に開示されている、分類(i)〜(x)の2つ以上からの構造単位を有する置換された可溶性の共重合体、(xii) ICSM '98, Part I & II (in: Synth. Met 1999, 101/102)のProc. に開示されている、有機溶媒に可溶な共役ポリマー、(xiii) 例えばR. C. Penwell et al., J. Polym. Sci., Macromol Rev. 1978, 13, 63-160に開示されている、置換および非置換のポリビニルカルバゾール (PVKs)、(xiv) 例えばJP 2000/072722に開示されている、置換および非置換のトリアリールアミンポリマー、 (xv) 例えばM. A. Abkowitz and M. Stolka, Synth. Met. 1996, 78, 333に開示されている、置換および非置換のポリシリレンおよびポリゲルミレン、 (xvi) 例えばEP 1245659, WO 03/001616, WO 03/018653, WO 03/022908, WO 03/080687, EP 1311138, WO 031102109, WO 04/003105, WO 04/015025, DE 102004032527および上記で既に引用した明細書のいくつかに開示されている、燐光を発する単位を含む可溶性ポリマーを意味する。
【0037】
好ましくは、さらに、混合性の低分子量の、オリゴマーの、樹状、直鎖状もしくは分岐状および/または高分子の有機および/または有機金属の半導体を含む非導電性の電気的に不活性なポリマー(マトリックスポリマー)の溶液も提供される。
【0038】
溶液は、さらに、例えば濡れ特性を変化させることができる添加剤を含んでよい。このタイプの添加剤は、例えばWO 03/019693に記載されている。
【0039】
適切な燐光性化合物は、特に、適切な励起状態において、好ましくは可視光を発する化合物であり、さらに、20より大きい、好ましくは38より大きく84未満の、より好ましくは56より大きく80未満の原子数を有する少なくとも1つの原子を含む化合物である。使用される燐光性発光体は、好ましくは、銅、モリブデン、タングステン、レニウム、ルテニウム、オスミウム、ロジウム、イリジウム、パラジウム、白金、銀、金またはユーロピウムを含む化合物であり、特にイリジウムまたは白金を含む化合物である。
【0040】
特に好ましい有機燐光性化合物は、以下の式(1)〜(4)の化合物である:
【化1】

【0041】
式中、
DCyは、出現毎に同じまたは異なり、少なくとも1つのドナー原子、好ましくは窒素、カルベンの形態の炭素またはリンを含む環状基であり、環状基はドナー原子を介して金属に結合し、1つ以上の置換基Rを有してよく;基DCyおよびCCyは、共有結合を介して相互に連結し;
CCyは、出現毎に同じまたは異なり、炭素原子を含む環状基であり、環状基は炭素原子を介して金属に結合し、1つ以上の置換基Rを有してよく;
Aは、出現毎に同じまたは異なり、モノアニオン性の二座のキレート配位子であり、好ましくはジケトナート配位子であり;
Rは、各場合において同じまたは異なり、F、Cl、Br、I、NO2、CN、1〜20の炭素原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基もしくはアルコキシ基(ここで、1つ以上の非隣接性のCH2 基は、-O-、-S-、-NR2-、-CONR2-、-CO-O-、-C=O-、-CH=CH-または-C≡C-で置換されてよく、1つ以上の水素原子は、Fで置換されてよい)、または4〜14の炭素原子を有し、1つ以上の非芳香族のR基で置換されてよいアリール基もしくはヘテロアリール基であり、複数の置換基Rは、同一の環上または2つの異なる環上において、一緒になって単環もしくは多環の脂肪族もしくは芳香族の環系を形成してよく;
R2は、各場合において同じまたは異なり、1〜20の炭素原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基もしくはアルコキシ基(ここで、1つ以上の非隣接性のCH2基は、-O-、-S-、-CO-O-、-C=O-、-CH=CH- または-C≡C-により置換されてよく、1つ以上の水素原子は、Fにより置換されてよい)または4〜14の炭素原子を有し、1つ以上の非芳香族のR基で置換されてよいアリール基もしくはヘテロアリール基である。
【0042】
複数のR基の間での環系の形成は、DCyとCCyの間にも架橋が存在し得ることを意味する。さらに、複数のR基の間での環系の形成は、2つもしくは3つの配位子CCy-DCyの間または1つもしくは2つの配位子CCy-DCyと配位子Aの間にも架橋が存在し、多座配位の(polydentateまたはpolypodal)配位子系を与え得ることを意味する。
【0043】
上述した発光体の例は、出願WO 00/70655、WO 01/41512、WO 02/02714、WO 02/15645、EP 1191613、EP 1191612、EP 1191614、WO 04/081017、WO 05/033244、WO 05/042550、WO 05/113563、WO 06/008069、WO 06/061182、WO 06/081973およびDE 102008027005に記載されている。一般的に、燐光性OLEDについて先行技術に従って使用され、有機エレクトロルミネッセンスの分野の当業者に既知の全ての燐光性錯体が適しており、当業者は、進歩性を必要とすることなく、さらなる燐光性化合物を使用することができる。特に、燐光性錯体がどの発光色を発光するのかは当業者に既知である。
【0044】
好ましい燐光性化合物の例を、以下の表に示す。
【化2−1】

【化2−2】

【化2−3】

【化2−4】

【化2−5】

【化2−6】

【化2−7】

【化2−8】

【化2−9】

【化2−10】

【化2−11】

【化2−12】

【化2−13】

【化2−14】

【化2−15】

【化2−16】

【化2−17】

【化2−18】

【化2−19】

【化2−20】

【化2−21】

【化2−22】

【0045】
好ましいドーパントは、モノスチリルアミン、ジスチリルアミン、トリスチリルアミン、テトラスチリルアミン、スチリルホスフィン、スチリルエーテルおよびアリールアミンの分類から選択される。モノスチリルアミンは、1つの置換または非置換のスチリル基および少なくとも1つの(好ましくは芳香族の)アミンを含む化合物を意味する。ジスチリルアミンは、2つの置換または非置換のスチリル基および少なくとも1つの(好ましくは芳香族の)アミンを含む化合物を意味する。トリスチリルアミンは、3つの置換または非置換のスチリル基および少なくとも1つの(好ましくは芳香族の)アミンを含む化合物を意味する。テトラスチリルアミンは、4つの置換または非置換のスチリル基および少なくとも1つの(好ましくは芳香族の)アミンを含む化合物を意味する。スチリル基は、特に好ましくはスチルベンであり、それはさらに置換されてもよい。対応するホスフィンおよびエーテルは、アミンに類似して定義される。本発明の目的のために、アリールアミンまたは芳香族アミンは、3つの置換または非置換の、窒素に直接結合する芳香族環系または芳香族複素環系を含む化合物を意味する。3つの芳香族環系または芳香族複素環系のうちの少なくとも1つは、好ましくは縮合環系であり、特に好ましくは少なくとも14の芳香環原子を有する。その好ましい例は、芳香族アントラセンアミン、芳香族アントラセンジアミン、芳香族ピレンアミン、芳香族ピレンジアミン、芳香族クリセンアミンまたは芳香族クリセンジアミンである。芳香族アントラセンアミンは、1つのジアリールアミノ基がアントラセン基(好ましくは9位)に直接結合した化合物を意味する。芳香族アントラセンジアミンは、2つのジアリールアミノ基がアントラセン基(好ましくは9,10位)に直接結合した化合物を意味する。芳香族ピレンアミン、ピレンジアミン、クリセンアミンおよびクリセンジアミンは、それらに類似して定義され、ジアリールアミノ基は、好ましくはピレンの1位または1,6位に結合する。さらに好ましいドーパントは、インデノフルオレンアミンまたはインデノフルオレンジアミン(例えばWO 06/122630に記載)、ベンゾインデノフルオレンアミンまたはベンゾインデノフルオレンジアミン(例えばWO 08/006449に記載)、およびジベンゾインデノフルオレンアミンまたはジベンゾインデノフルオレンジアミン(例えばWO 07/140847に記載)から選択される。スチリルアミンの分類からのドーパントの例は、WO 06/000388、WO 06/058737、WO 06/000389、WO 07/065549およびWO 07/115610に記載されている。好ましいものは、さらにDE 102008035413に記載されている縮合炭化水素である。
【0046】
適切なドーパントは、さらに、以下の表に示す構造ならびにJP 06/001973、WO 04/047499、WO 06/098080、WO 07/065678、US 2005/0260442およびWO 04/092111に開示されている構造である。
【化3】

【0047】
発光層の混合物中におけるドーパントの割合は、0.1〜50.0容積%、好ましくは0.5〜20.0容積%、特に好ましくは1.0〜10.0容積%である。従って、ホスト材料の割合は、50.0〜99.9容積%、好ましくは80.0〜99.5容積%、特に好ましくは90.0〜99.0容積%である。
【0048】
この目的のために適切なホスト材料は、種々の分類の物質に由来する材料である。好ましいホスト材料は、オリゴアリーレン(例えば、EP 676461に記載の2,2’,7,7’-テトラフェニルスピロビフルオレンまたはジナフチルアントラセン)、特に縮合芳香族基を含むオリゴアリーレン、オリゴアリーレンビニレン(例えば、EP 676461に記載のDPVBiまたはスピロ-DPVBi)、多座金属錯体(例えば、WO 04/081017に記載)、正孔伝導性化合物(例えば、WO 04/058911に記載)、電子伝導性化合物、特にケトンホスフィンオキシド、スルホキシド等(例えば、WO 05/084081およびWO 05/084082に記載)、アトロプ異性体(例えば、WO 06/048268に記載)、ボロン酸誘導体(例えば、WO 06/117052に記載)またはベンズアントラセン(例えば、WO 08/145239に記載)の分類から選択される。適切なホスト材料は、さらに、上述した本発明によるベンゾ[c]フェナントレン化合物である。本発明による化合物の他に、特に好ましいホスト材料は、ナフタレン、アントラセン、ベンズアントラセンおよび/またはピレンを含むオリゴアリーレンまたはこれらの化合物のアトロプ異性体、オリゴアリーレンビニレン、ケトン、ホスフィンオキシドおよびスルホキシドの分類から選択される。本発明によるベンゾ[c]フェナントレン化合物の他に、非常に特に好ましいホスト材料は、アントラセン、ベンズアントラセンおよび/またはピレンを含むオリゴアリーレンまたはこれらの化合物のアトロプ異性体の分類から選択される。本発明の目的のために、オリゴアリーレンは、少なくとも3つのアリールまたはアリーレン基が相互に結合した化合物を意味する。
【0049】
適切なホスト材料は、さらに、例えば以下の表に示す材料、これらの材料の誘導体、WO 04/018587、WO 08/006449、US 5935721、US 2005/0181232、JP 2000/273056、EP 681019、US 2004/0247937およびUS 2005/0211958に開示されている材料である。
【化4】

【0050】
本発明の目的のために、正孔注入層は、アノードに直接隣接する層である。本発明の目的のために、正孔輸送層は、正孔注入層と発光層の間に位置する層である。それらは、電子供与性の化合物(例えば、F4-TCNQまたはEP 1476881もしくはEP 1596445に記載の化合物)でドープされることが好ましい。
【0051】
本発明による化合物の他に、本発明による有機エレクトロルミネッセンス素子の正孔注入層もしくは正孔輸送層または電子注入層もしくは電子輸送層に使用することができる適切な電荷輸送性材料は、例えば、Y. Shirota et al., Chem. Rev. 2007, 107(4), 953-1010に開示されている化合物または先行技術においてこれらの層に使用されている他の材料である。
【0052】
本発明によるエレクトロルミネッセンス素子の正孔輸送層または正孔注入層において使用され得る好ましい正孔輸送性材料の例は、インデノフルオレンアミンおよび誘導体(例えば、WO 06/122630またはWO 06/100896に記載)、EP 1661888に開示されているようなアミン誘導体、ヘキサアザトリフェニレン誘導体(例えば、WO 01/049806に記載)、縮合芳香環を有するアミン誘導体(例えば、US 5,061,569に記載)、WO 95/09147に記載されているようなアミン誘導体、モノベンゾインデノフルオレンアミン(例えばWO 08/006449に記載)またはジベンゾインデノフルオレンアミン(例えば、WO 07/140847に記載)である。適切な正孔輸送性材料および正孔注入性材料は、さらに、上述した化合物の誘導体であり、JP 2001/226331、EP 676461、EP 650955、WO 01/049806、US 4780536、WO 98/30071、EP 891121、EP 1661888、JP 2006/253445、EP 650955、WO 06/073054およびUS 5061569に開示されている。
【0053】
適切な正孔輸送性材料または正孔注入性材料は、さらに、例えば以下の表に示す材料である。
【化5−1】

【化5−2】

【0054】
本発明によるエレクトロルミネッセンス素子において使用され得る適切な電子輸送性材料または電子注入性材料は、例えば、以下の表に示す材料である。適切な電子輸送性および電子注入性材料は、さらに、上述した化合物の誘導体であり、JP 2000/053957、WO 03/060956、WO 04/028217およびWO 04/080975に開示されている。
【化6】

【0055】
本発明による化合物に対する適切なマトリックス材料は、ケトン、ホスフィンオキシド、スルホキシドおよびスルホン(例えば、WO 04/013080、WO 04/093207、WO 06/005627またはDE 102008033943)、トリアリールアミン、カルバゾール誘導体、例えばCBP (N,N-ビスカルバゾリルビフェニル) またはカルバゾール誘導体(WO 05/039246、US 2005/0069729、JP 2004/288381、EP 1205527 またはWO 08/086851に記載)、インドロカルバゾール誘導体(例えば、WO 07/063754 またはWO 08/056746に記載)、アザカルバゾール(例えば、EP 1617710、EP 1617711、EP 1731584、JP 2005/347160に記載)、バイポーラ性マトリックス材料(例えば、WO 07/137725に記載)、シラン(例えば、WO 05/111172に記載)、アザボロール(azaboroles)またはボロン酸エステル(例えば、WO 06/117052に記載)、トリアジン誘導体(例えば、DE 102008036982、WO 07/063754またはWO 08/056746に記載)、または亜鉛錯体(例えば、DE 102007053771に記載)である。
【0056】
任意に、有機発光材料および/または電荷輸送性材料を含む層は、レオロジー的性質を調節するために、WO 2005/055248 A1に記載されているような1つ以上の有機結合剤、好ましくは高分子結合剤を含み、結合剤と有機発光材料および/または電荷輸送性材料の重量割合は、20:1〜1:20、より好ましくは10:1〜1:10、最も好ましくは5:1〜1:5である。
【0057】
本発明による調合物は、さらに、1つ以上のさらなる成分(例えば、表面活性化合物、滑沢剤、湿潤剤、分散剤、疎水化剤、接着剤、流動性改善剤、脱泡剤、脱気剤、反応性もしくは非反応性であってよい希釈剤、補助剤、着色剤、染料もしくは色素、増感剤、安定剤、ナノ粒子または阻害剤)を含んでよい。しかしながら、これらのさらなる成分は、有機発光材料および/または電荷輸送性材料を酸化すべきでなく、またはこれらと化学反応すべきでなく、あるいは、有機発光材料および/または電荷輸送性材料において電気的なドープの影響を有するべきではない。
【0058】
OLEDデバイスの製造工程の間、有機発光材料および/または電荷輸送性材料を含む層は、基板上に積層され、存在するいずれかの揮発性の導電性添加剤と共に溶媒が除去され、フィルムまたは層が形成される。
【0059】
基板は、OLEDデバイスの製造に適したいずれの基板であってもよく、OLEDデバイスまたはその一部であってもよい。適切且つ好ましい基板は、例えば、ガラス、ITOコート基板、PEDOT、PANI等を含む層で予めコートされたITOガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミドのフレキシブルフィルム、ITOまたは他の導電性層およびバリヤー層を有するフレキシブルフィルム(例えば、Vitexフィルム)である。
【0060】
有機発光材料および/または電荷輸送性材料を含む層の堆積は、当業者に既知であり、文献に記載されている標準的な方法で達成され得る。適切且つ好ましい方法には、液体コーティングおよび印刷技術が含まれる。非常に好ましい堆積方法には、限定するものではないが、ディップコーティング、スピンコーティング、インクジェット印刷、ノズル印刷、凸版印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷、ドクターブレードコーティング、ローラー印刷、リバースローラー印刷、オフセットリソグラフィ印刷、フレキソ印刷、ウェブ印刷、スプレーコーティング、ディップコーティング、カーテンコーティング、ブラシコーティング、スロットダイコーティングまたはパッド印刷が含まれる。グラビア印刷、フレキソ印刷およびインクジェット印刷は、特に好ましい。
【0061】
溶媒およびいずれかの揮発性の導電性添加剤の除去は、好ましくは蒸発、例えば、堆積させた層を高温(好ましくは50〜135℃)および/または減圧下に曝すことにより達成される。
【0062】
有機発光材料および/または電荷輸送性材料を含む層の厚さは、好ましくは1nm〜500nm、より好ましくは2〜150nmである。
【0063】
上述し、後述する材料および方法の他に、OLEDデバイスおよびその成分は、当業者に既知であり、文献に記載されている標準的な材料および標準的な方法により製造され得る。
【0064】
本発明の上述した実施形態は、本発明の範囲内で変形することが可能であると解される。本明細書に開示した各特徴は、特に言及しない限り、同一、均等または同様の目的を有する代替の特徴により置換されてよい。それ故、特に言及しない限り、開示されている各特徴は、一連の均等または同様の特徴の中の一例にすぎない。
【0065】
本明細書に開示された特徴の全ては、少なくともいくつかのそのような特徴および/またはステップが相容れない組み合わせを除き、いずれかの組み合わせで組み合わされてよい。特に、本発明の好ましい特徴は、本発明の全ての側面に適用可能であり、全ての組み合わせで使用され得る。同様に、必須でない組み合わせにおいて記載した特徴は、別々に使用され得る(組み合わせでなく)。
【0066】
特に好ましい実施形態において上述した特徴の多くは、本発明の実施形態の一部であるだけでなく、それら自身が特許性を有する。現在権利請求している発明に加え、またはその代わりに、これらの特徴に対して独立した保護が求められる。
【0067】
文章で明確に示さない限り、ここで使用される複数形の用語は単数形を含むものと解釈され、逆もまた同じである。
【0068】
本願明細書の記載および特許請求の範囲の全体を通して、含む(comprise)および含む(contain)という用語およびその変形(例えば、comprisingおよびcontaining)は、「限定するものではないが、含む」ということを意味し、他の成分を排除することを意図するものではない。
【0069】
「ポリマー」という用語は、ホモポリマーおよびコポリマー(例えば、ランダムコポリマー、交互コポリマーまたはブロックコポリマー)を含む。さらに、今後使用される「ポリマー」という用語には、オリゴマーおよびデンドリマーも含まれる。デンドリマーは、典型的に、多官能性コア基からなる枝分れした高分子化合物であり、そこにさらに枝分れしたモノマーが通常の方法で添加され、樹状構造を形成する(例えば、M. Fischer and F. Vogtle, Angew. Chem., Int. Ed. 1999, 38, 885に記載されている)。
【0070】
「共役ポリマー」という用語は、主に、その骨格(または主鎖)にsp混成の炭素原子を含むポリマーを意味し、ヘテロ原子により置換されてよく、1つのπ軌道を介在性のσ結合を介して他と相互作用させることが可能である。最も単純な場合において、これは、例えば、交互に炭素−炭素(または炭素−ヘテロ原子)単結合および複数(例えば、二重または三重)結合を有するものであるが、1,3−フェニレンのような単位を有するポリマーも含まれる。本明細書において、「主に」とは、共役の阻害を生じるような、自然発生の(自発的な)欠失を有するポリマーも共役ポリマーとしてみなされることを意味する。この意味において、骨格が、例えばアリールアミン、アリールホスフィンおよび/またはある一定のヘテロ環(すなわち、N−、O−、P−またはS−原子を介して接合する)および/または金属有機錯体(例えば、金属原子を介して接合する)のような単位を含むものも含まれる。「共役した連結基」という用語は、sp混成またはsp混成の炭素原子またはヘテロ原子からなる2つの環が連結した基(通常は芳香環)を意味する。「IUPAC Compendium of Chemical terminology, Electronic version」も参照されたい。
【0071】
特に言及しない限り、分子量は数平均分子量Mnまたは重量平均分子量Mwとして表され、特に言及しない限り、ポリスチレン標準に対してゲル濾過クロマトグラフィー(GPC)により決定される。
【0072】
重合度(n)は、数平均の重合度を意味し、特に言及しない限りn=Mn/Muとして表され、式中のMuは、単一の繰り返し単位の分子量である。
【0073】
「小分子」という用語は、モノマー化合物、すなわち非高分子化合物を意味する。
【0074】
特に言及しない限り、固体のパーセンテージは重量%(「wt.%」)であり、液体(例えば、溶媒混合物)のパーセンテージは容積%(「vol.%」)であり、全ての温度は摂氏(℃)で表される。
【0075】
特に言及しない限り、パーセンテージまたはppmで表される混合成分(例えば、導電性添加剤)の濃度または割合は、溶媒を含む全調合物に対するものである。
【0076】
以下の実施例を参照して本発明をより詳細に説明するが、本発明を説明することのみを目的とし、本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例】
【0077】
実施例において、以下の材料を使用した:
3,4−ジメチルアニソール、テトラオクチルアンモニウムブロミドおよびトリフルオロ酢酸は、シグマ−アルドリッチから購入した。
テトラエチルアミンは、VWRから購入した。
トリブチルアンモニウムトリフルオロ酢酸は、1:1のモル比でトリブチルアミンおよびトリフルオロ酢酸を溶液に加えることにより得た。最初にトリブチルアミンを溶液に加え、次にトリフルオロ酢酸を加えた。
トリエチルアンモニウムトリフルオロ酢酸は、1:1のモル比でトリエチルアミンおよびトリフルオロ酢酸を上記方法を用いて加えることにより得た。
【0078】
導電率は、以下の式を用いて算出した抵抗率ρから得た:
【数1】

【0079】
式中
【数2】

【0080】
容器定数k=l/Aは、容器の寸法から決定され、式中のlは電極間の距離であり、Aは電極の面積であり、R=V/l[Ω]である。
【0081】
測定は、各溶液を既知の寸法の円柱状の測定容器に入れることにより行った。導電性容器は、外側の円柱状電極内に含まれる内側の円柱状電極で構成された。電極は、全てPTFEスペーサーで分離された。その後、Novacontrol ALHPA AまたはAgilent 4155Cアナライザーを使用して、電圧を-0.5 V〜0.5 Vでスキャンしながら流れる電流(I)を測定し、プロットの直線領域(-0.2〜0.2 V)を、上記式を用いて導電率を得るために使用した(ここで、定数k = 368 m-1とした)。
【0082】
例1
o-キシレン、o-キシレン中のテトラオクチルアンモニウムブロミド、o-キシレン中のトリブチルアンモニウムトリフルオロアセテート、3,4-ジメチルアニソール、3,4-ジメチルアニソール中のテトラオクチルアンモニウムブロミドおよび3,4-ジメチルアニソール中のトリエチルアンモニウムトリフルオロアセテートの抵抗を測定し、導電率を計算した。結果を表1に示し、濃度の関数として図1および2に示す。
【表1】

【0083】
導電性添加剤を含むサンプルは、導電性添加剤を含まない対応する対照サンプルと比較して、より高い導電率を有していた。
【0084】
例2
【化7】

【0085】
ポリマー1の0.6部(EP 1741148における実施例6を参照されたい)を、3,4-ジメチルアニソール99.4部に溶解した(3,4-ジメチルアニソール中、0.6%のポリマー1)。
【0086】
ポリマー1溶液、ポリマー1溶液中のテトラオクチルアンモニウムブロミドおよびポリマー1溶液中のトリエチルアンモニウムトリフルオロアセテートの抵抗を測定し、導電率を実施例1に記載したように算出した。結果を表2に表し、図1および2に濃度の関数として表す。
【表2】

【0087】
導電性添加剤を含むサンプルは、導電性添加剤を含まない対応する対照サンプルと比較して、より高い導電率を有していた。
【0088】
例3
【化8】

【0089】
0.558部のホスト1および0.042部のドーパント1を、99.4部の3,4-ジメチルアニソールに溶解した(3,4-ジメチルアニソール中、0.6%のホスト1/ドーパント1)。
【0090】
ホスト1/ドーパント1溶液、ホスト1/ドーパント1溶液中のテトラオクチルアンモニウムブロミドおよびホスト1/ドーパント1溶液中のトリエチルアンモニウムトリフルオロアセテートの抵抗を測定し、導電率を実施例1に記載したように算出した。結果を表3に表し、図1および2に濃度の関数として表す。
【表3】

【0091】
導電性添加剤を含むサンプルは、導電性添加剤を含まない対応する対照サンプルと比較して、より高い導電率を有していた。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】導電率と濃度の関数を示す図。
【図2】導電率と濃度の関数を示す図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の有機発光性材料および/または電荷輸送性材料、1つ以上の有機溶媒、ならびに調合物の導電性を増大させる1つ以上の添加剤(導電性添加剤)を含む調合物であって、前記導電性添加剤は、揮発性であり、および/または前記有機発光性材料および/または電荷輸送性材料と化学反応し得ない調合物。
【請求項2】
請求項1に記載の調合物であって、前記導電性添加剤は、非酸化性有機塩、揮発性有機塩、アルコール、揮発性カルボン酸および有機アミンからなる群より選択されることを特徴とする調合物。
【請求項3】
請求項2に記載の調合物であって、前記導電性添加剤は、第四級アンモニウム塩、ホスホニウム塩、イミダゾリウム塩および他のヘテロ環塩からなる群より選択され、ここで、アニオンは、ハロゲン化物、スルフェート、アセテート、ホルメート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、メタンスルホネート、トリフレート(トリフルオロメタンスルホネート)およびビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドからなる群より選択されることを特徴とする調合物。
【請求項4】
請求項2に記載の調合物であって、前記導電性添加剤は、イソプロピルアルコール、イソブタノール、ヘキサノール、メタノール、エタノール、ギ酸、酢酸、ジ-またはトリフルオロ酢酸、および1級または2級アルキルアミンからなる群より選択されることを特徴とする調合物。
【請求項5】
請求項1〜4の1項以上に記載の調合物であって、前記導電性添加剤は、5重量%未満の合計濃度で存在することを特徴とする調合物。
【請求項6】
請求項1〜5の1項以上に記載の調合物であって、10−5〜10−9S/mの導電率を有することを特徴とする調合物。
【請求項7】
請求項1〜6の1項以上に記載の調合物であって、前記溶媒は、芳香族炭化水素、アニソール、アルキルアニソール、ナフタレン誘導体、アルキルナフタレン、ジヒドロナフタレン誘導体、テトラヒドロナフタレン誘導体、芳香族エステル、芳香族ケトン、アルキルケトン、ヘテロ芳香族溶媒、ハロゲンアリールおよびアニリン誘導体からなる群より選択されることを特徴とする調合物。
【請求項8】
請求項7に記載の調合物であって、前記溶媒は、トルエン、o−、m−またはp−キシレン、トリメチルベンゼン、テトラリン、他のモノ−、ジ−、トリ−およびテトラアルキルベンゼン、アニソール、アルキルアニソール、ナフタレン誘導体、アルキルナフタレン誘導体ならびにジ−およびテトラヒドロナフタレン誘導体からなる群より選択されることを特徴とする調合物。
【請求項9】
請求項1〜8の1項以上に記載の調合物であって、前記有機発光性材料および電荷輸送性材料は、(i)置換ポリ-p-アリーレンビニレン (PAVs)、(ii)置換ポリフルオレン(PFs)、(iii)置換ポリスピロビフルオレン (PSFs)、(iv)置換ポリ-パラ-フェニレン (PPPs) または -ビフェニレン、(v)置換ポリジヒドロフェナントレン (PDHPs)、(vi)置換ポリ-トランス-インデノフルオレンおよびポリ-シス-インデノフルオレン (PIFs)、(vii)置換ポリフェナントレン、(viii)置換ポリチオフェン (PTs)、(ix)ポリピリジン (PPys)、(x)ポリピロール、(xi)分類(i)〜(x)の2つ以上からの構造単位を有する置換された可溶性の共重合体、(xii)Synth. Met 1999, 101/102におけるICSM '98, Part I & IIのProc. に開示されている、有機溶媒に可溶な共役ポリマー、(xiii)置換および非置換のポリビニルカルバゾール (PVKs)、(xiv)置換および非置換のトリアリールアミンポリマー、(xv)置換および非置換のポリシリレンおよびポリゲルミレン、および(xvi)燐光を発する単位を含む可溶性ポリマーからなる群より選択されることを特徴とする調合物。
【請求項10】
請求項1〜9の1項以上に記載の調合物であって、前記有機発光性材料は、発光し、さらに38より大きな原子番号を有する少なくとも1つの原子を含む有機燐光性化合物であることを特徴とする調合物。
【請求項11】
請求項10に記載の調合物であって、前記燐光性化合物は、式(1)〜(4)の化合物であることを特徴とする調合物:
【化1】

式中、
DCyは、出現毎に同じまたは異なり、少なくとも1つのドナー原子、好ましくは窒素、カルベンの形態の炭素またはリンを含む環状基であり、該環状基は前記ドナー原子を介して金属に結合し、そして1つ以上の置換基Rを有してよく;基DCyおよびCCyは、共有結合を介して相互に連結し;
CCyは、出現毎に同じまたは異なり、炭素原子を含む環状基であり、該環状基は前記炭素原子を介して金属に結合し、そして1つ以上の置換基Rを有してよく;
Aは、出現毎に同じまたは異なり、モノアニオン性の二座のキレート配位子であり、好ましくはジケトナート配位子であり;
は、各場合において同じまたは異なり、F、Cl、Br、I、NO、CN、1〜20の炭素原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基もしくはアルコキシ基(ここで、1つ以上の非隣接性のCH 基は、−O−、−S−、−NR−、−CONR−、−CO−O−、−C=O−、−CH=CH−または−C≡C−で置換されてよく、1つ以上の水素原子は、Fで置換されてよい)、または4〜14の炭素原子を有し、1つ以上の非芳香族のR基で置換されてよいアリール基もしくはヘテロアリール基であり、複数の置換基Rは、同一の環上または2つの異なる環上において、一緒になって単環もしくは多環の脂肪族もしくは芳香族の環系を形成してよく;
は、各場合において同じまたは異なり、1〜20の炭素原子を有する直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基もしくはアルコキシ基(ここで、1つ以上の非隣接性のCH基は、−O−、−S−、−CO−O−、−C=O−、−CH=CH−または−C≡C−により置換されてよく、1つ以上の水素原子は、Fにより置換されてよい)、または4〜14の炭素原子を有し、1つ以上の非芳香族のR基で置換されてよいアリール基もしくはヘテロアリール基である。
【請求項12】
請求項1〜11の1項以上に記載の調合物であって、該調合物は、100%の溶媒または溶媒混合物に基づいて、0.01〜20重量%の有機発光性材料および/または電荷輸送性材料を含むことを特徴とする調合物。
【請求項13】
請求項1〜12の1項以上に記載の調合物であって、該調合物はさらに、ドーパント、ホスト材料、正孔注入性材料、正孔輸送性材料、電子注入性材料および/または電子輸送性材料を含むことを特徴とする調合物。
【請求項14】
OLEDデバイスの製造のためのコーティングまたは印刷用インクとしての、請求項1〜13の1項以上に記載の調合物の使用。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−530819(P2012−530819A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516539(P2012−516539)
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【国際出願番号】PCT/EP2010/003294
【国際公開番号】WO2010/149259
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(597035528)メルク パテント ゲーエムベーハー (209)
【Fターム(参考)】